JP2012067247A - 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、金属用コーティング剤およびプラスチック用コーティング剤 - Google Patents

活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、金属用コーティング剤およびプラスチック用コーティング剤 Download PDF

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Abstract

【課題】 プラスチックおよび非鉄金属基材に対する初期および温水付着性に優れ、かつ耐衝撃性が良好な活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、該活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を含有する金属用コーティング剤、プラスチック用コーティング剤を提供すること。
【解決手段】 ポリエステルポリオール(a1)とポリイソシアネート(a2)と水酸基含有(メタ)アクリレート(a3)とを反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート(A)と光重合開始剤とを含む活性エネルギー線硬化型樹脂組成物であって、前記ポリエステルポリオールの酸成分の60モル%以上が芳香族多価カルボン酸であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、該活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を用いた金属用コーティング剤、プラスチック用コーティング剤。
【選択図】 なし

Description

本発明は、プラスチックや金属、特にアルミニウム、ステンレス等の非鉄金属に対して付着に優れる活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に関するものである。
近年、携帯電話や家電製品(デジタルカメラやノートパソコンなど)などは更なる軽量化、薄型化、防水性が求められている。それらの部材には従来、プラスチック基材からなるものが広く使用されているが、現状以上のプラスチック基材の軽量化、薄型化は物理的な強度不足が懸念されるため、近年プラスチック基材に代わり金属基材を使用するケースも増えている。また、プラスチックと金属が一体となった成型品をコーティングする場面も増えてきている。
特に、近年の携帯電話、家電製品分野ではプラスチック基材に加え、金属基材では従来の処理鋼板ではなく、ステンレス、アルミニウム、アルマイト処理アルミニウム等の非鉄金属基材が使用されることが多い。そのため、それらプラスチックおよび金属基材、両者への初期付着性、および防水性という観点から耐温水付着性が重要となっている。また、金属基材を使用する場合、落下時に塗膜が割れることがあるため、耐衝撃性も求められている。
活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は光で硬化するため加熱が不要で、硬化がごく短時間で完了するという特徴から、熱硬化型樹脂に比べて非常に生産性、省エネルギー性に優れている。近年、その特徴を活かして木工やプラスチック分野だけでなく、金属や金属蒸着用途にも活性エネルギー線硬化型樹脂が使用され始めている。中でも、ウレタン(メタ)アクリレートは硬化性およびプラスチックへの付着性に優れるため、各種基材へのコーティング剤に使用されている(例えば、特許文献1、2参照)。しかし、ウレタン(メタ)アクリレートは金属への付着性に乏しいという問題を抱えているため、金属更には金属とプラスチックの両者に付着する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物が求められている。
特開昭58−87117号公報 特許第4304643号
従って、本発明の目的は、プラスチックおよび金属、特に非鉄金属基材に対する初期および温水付着性に優れ、かつ耐衝撃性が良好な活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、該活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を含有する金属用コーティング剤、プラスチック用コーティング剤を提供するものである。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意検討の結果、芳香族多価カルボン酸を酸成分の主成分とし、それら芳香族多価カルボン酸、脂肪族多価カルボン酸、および多価アルコールを共重合させたポリエステルポリオールを用いたウレタン(メタ)アクリレートを必須成分とする組成物が、プラスチックおよびステンレス、アルミニウム等の非鉄金属基材の両者に対して付着性に優れることを見出し、発明を完成させた。
すなわち、本発明は、ポリエステルポリオール(a1)とポリイソシアネート(a2)と水酸基含有(メタ)アクリレート(a3)とを反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート(A)と光重合開始剤とを含む活性エネルギー線硬化型樹脂組成物であって、前記ポリエステルポリオールの酸成分の60モル%以上が芳香族多価カルボン酸であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、該活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を用いた金属用コーティング剤、プラスチック用コーティング剤を提供する。
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物によれば、プラスチックおよび金属、特にステンレス、アルミニウム等の非鉄金属基材に対する初期および温水付着性に優れ、かつ耐衝撃性が良好な金属用コーティング剤、プラスチック用コーティング剤を提供できる。
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、ポリエステルポリオール(a1)とポリイソシアネート(a2)と水酸基含有(メタ)アクリレート(a3)とを反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート(A)を含む活性エネルギー線硬化型樹脂組成物であって、前記ポリエステルポリオールの酸成分の60モル%以上が芳香族多価カルボン酸である活性エネルギー線硬化型樹脂組成物である。
以下、本発明の構成について各々詳細に説明する。
ポリエステルポリオール(a1)
前記、ポリエステルポリオール(a1)は、多価カルボン酸成分と多価アルコール成分を共重合させて得られる末端水酸基のポリエステルポリオールである。本発明における必須成分である芳香族多価カルボン酸は芳香環を分子内に有する多価カルボン酸であり、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、(無水)フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸類;(無水)トリメリット酸や(無水)ピロメリット酸等の3価以上の芳香族カルボン酸などが代表的なものとして挙げられる。これらから1種、または2種以上を任意に選択し、上記の芳香族多価カルボン酸として使用できる。
これらの中でも、テレフタル酸および/またはイソフタル酸を必須成分として使用することが好ましい。
また、芳香族多価カルボン酸以外のカルボン酸としては、シュウ酸、(無水)コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、エイコサン二酸等の脂肪族二塩基酸類;1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸等の脂環式ジカルボン酸類;(無水)マレイン酸、(無水)フマル酸、(無水)イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸類;P−オキシ安息香酸、酒石酸などのヒドロキシカルボン酸類などを上記芳香族多価カルボン酸類と併用できる。
本発明に使用する多価アルコール成分としては、エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−プロピレングリコール、2−メチル−1,3−プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、水添ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、トリスヒドロキシメチルアミノメタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトールなどが挙げられる。 これらから1種、または2種以上を任意に選択し、多価アルコール成分として使用できる。
これらの中でエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオールが耐候性、耐汚染性の観点から好ましい。
本発明に用いるポリエステルポリオール(a1)中の多価カルボン酸成分は、芳香族多価カルボン酸が60モル%以上である必要があり、好ましくは70〜90モル%である。これは、芳香族多価カルボン酸が60モル%未満では非鉄金属素材への付着性が十分に得られず、90モル%以下であれば塗膜が硬脆くなりにくいためである。
また、ポリエステルポリオール(a1)の数平均分子量は、共重合の効果が得られやすく、その結果、非鉄金属基材への付着性に優れることから500以上が好ましく、溶剤への溶解性が良好で、また、目的とするウレタン(メタ)アクリレート中の二重結合量が少なくならず、塗膜の硬度が低下しにくいことから6,000以下が好ましい。さらに、1,000〜3,000であることが特に好ましい。
さらに、酸価(mgKOH/g)は5以下、好ましくは2以下であり、これは酸価が5を越えると後述のウレタン(メタ)アクリレート合成時に、ポリイソシアネートとの反応における不活性末端基が多くなりすぎ、目的とするウレタン(メタ)アクリレートが得られず、活性エネルギー線に対する硬化性が低下するためである。
また、水酸基価(mgKOH/g)は20〜200が好ましい。水酸基価が20未満では水酸基含有量が少なくなりすぎ、目的とするウレタン(メタ)アクリレートの二重結合量が低下し、塗膜の硬度が低下するためである。一方、200を越えると共重合の効果が得られにくくなり、非鉄金属基材への付着性が不十分となるためである。
本発明に用いるポリエステルポリオール(a1)は種々の合成方法で得られる。例えば、脱水回路を備えた反応缶に、原料である多価カルボン酸と多価アルコールおよび触媒を仕込み、窒素気流下にて200〜250℃に昇温し、脱水しながら酸価が所定の値になるまで反応させる。その後、溶剤を加え、均一になるまで溶解させることによりポリエステルポリオール(a1)を得ることができる。
前記、ポリイソシアネート(a2)としては、分子中に複数のイソシアネート基を有する化合物であれば、特に限定されることなく、例えば、脂環式、芳香族、脂肪族等のポリイソシアネートが用いられる。具体的には、イソホロンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、水添化キシリレンジイソシアネート、水添化ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート類;トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、変性ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート類;ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート類などが挙げられる。また、上記イソシアネートの2、3量体も使用することができる。この内、耐候性、耐光性の観点からイソホロンジイソシアネート、水添化ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂環式または脂肪族ジイソシアネートが好ましく、特に脂環式ジイソシアネートが好適に用いられる。
前記、水酸基含有(メタ)アクリレート(a3)としては、分子中に1個以上の水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物であれば、特に限定されることなく、例えば、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、グリセリンジ(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。中でも、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートが実用的である。
本発明で用いるウレタン(メタ)アクリレート(A)は、ポリエステルポリオール(a1)とポリイソシアネート(a2)と水酸基含有(メタ)アクリレート(a3)とを、種々のウレタン化反応の条件、すなわち20〜140℃で所定のNCO%になるまで反応させることにより得られる。この際、必要に応じて前述の多価アルコールや、ヒドラジンの様な低分子多価反応物を鎖伸長剤として併用することもできる。反応は、アクリレート基が重合を起こさぬよう酸素を含んだ乾燥空気雰囲気化で行うことが好ましい。
上記ウレタン化反応にあたっては、反応を促進するため、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート等に代表される有機錫系触媒や、トリエチルアミン等の3級アミン化合物を使用しても良い。また、反応中にアクリレート基の重合が起こることを抑止するために、メトキノン、ハイドロキノン等の重合禁止剤や酸化防止剤を使用しても良い。
さらに、上記ウレタン化反応にあたっては、イソシアネート基と反応する活性水素基を有しない有機溶剤を、単独あるいは2種以上を混合して用いることができる。具体的な例として、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤;トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤等が挙げられる。
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、上記ウレタン(メタ)アクリレート(A)を含むのが特徴であるが、必要により(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート(A)以外のウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、アクリル(メタ)アクリレート、ビニルウレタン樹脂、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などの活性エネルギー線硬化型樹脂類を併用して硬化させてもよい。併用する(メタ)アクリレートは、単官能(メタ)アクリレート、2官能(メタ)アクリレート、3官能以上の(メタ)アクリレート、リン酸基含有(メタ)アクリレートのいずれでもよい。
単官能(メタ)アクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノールエチレンオキサイド変性(n=2)(メタ)アクリレート、ノニルフェノールプロピレンオキサイド変性(n=2.5)(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、フルフリル(メタ)アクリレート、カルビトール(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
2官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジグリシジルエステルジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
3官能以上の(メタ)アクリレートとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリロイルオキシエトキシトリメチロールプロパン、グリセリンポリグリシジルエーテルポリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
リン酸基含有(メタ)アクリレートとしては、例えば、リン酸(メタ)アクリロイルオキシエチル、リン酸ジ(メタ)アクリロイルオキシエチル、リン酸トリ(メタ)アクリロイルオキシエチル、カプロラクトン変性リン酸(メタ)アクリロイルオキシエチル等の1分子中に少なくとも1個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有するリン酸基含有(メタ)アクリレートが挙げられる。中でもリン酸(メタ)アクリロイルオキシエチルが非鉄金属基材に対する付着性を向上させるため好ましい。リン酸基含有(メタ)アクリレートの使用量は特に制限はないが、ウレタン(メタ)アクリレート(A)100重量部に対して0.2〜10重量部であることが好ましい。
なお、表面が不活性な非鉄金属基材に対する付着性が向上する理由は必ずしも明確ではないが、リン酸基含有(メタ)アクリレート中のリン酸基と金属界面で何かしらの相互作用が働き、付着性を向上させているものと考える。
本発明に用いられるエネルギー線硬化型樹脂組成物には、目的に応じて、さらに、有機溶剤、光重合開始剤、光安定剤、顔料、天然ないしは合成高分子類、その他の配合剤等を使用することができる。
上記有機溶剤は、粘度調節のために本発明の組成物に添加されるものであり、有機溶剤を添加した場合は、塗装後に熱風乾燥機等により有機溶剤を除去することが好ましく、その使用量は、特に限定されないが、通常は塗装剤の固形分濃度が5〜45重量%となる範囲である。
有機溶剤としては、例えば、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、シクロヘキサン、シクロペンタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メタノール、エタノール、n−ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸n−アミル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルn−アミルケトン、シクロヘキサノン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドまたはエチレンカーボネート等が挙げられる。
光重合開始剤は紫外線、電子線、放射線等でラジカルを発生することが可能な化合物であり、各種のものが使用できるが、例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モノホリノ−プロパン−1−オン、トリクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、4−t−ブチル−トリクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1等のアセトフェノン系類;
ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系類;ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4′メチルジフェニルサルファイド、3,3′−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系;チオキサンソン、2−クロロチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2,4−ジメチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,4−ジクロロチオキサンソン、2,4−ジエチルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン等のチオキサンソン類;
1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2(O−エトキシカルボニル)オキシム等のアシルオキシムエステル系類;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド系類;メチルフェニルグリオキシレート等のグリオキシエステル系類;その他にベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、ジベンゾスベロン、2−エチルアンスラキノン、4,4′−ジエチルイソフタロフェノン、3,3′,4,4′−テトラ(t-ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、ミヒラーケトン等が挙げられる。
これらのうち、特にベンゾフェノン、ベンジル、チオキサントン、アントラキノン等の水素引き抜きによってラジカルを発生するタイプの化合物は、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、トリブチルアミン、ミヒラーケトン、4,4′−ジエチルアミノベンゾフェノン、2−ジメチルアミノエチル安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル等の第三アミンと併用するのが一般的である。
これらの中でも、ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等が好ましく、これらを単独で使用、または、2 種以上併用してもよい。また、必要により、光重合開始剤と共に、ハイドロキノン、ベンゾキノン、トルハイドノキノン、パラターシャリーブチルカテコール等の重合禁止剤類を併用することもできる。
光安定剤としては、ヒンダ−ドアミン系安定剤が挙げられ、各種のものが使用できるが、例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−オクトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシー2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重合物、ポリ〔{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6
−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}〕、1−〔2−{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ}エチル〕−4−{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ}−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン、N−メチル−3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン等が挙げられる。
顔料としては、特に限定されるものではなく、例えば、塗料原料便覧1970年度版(日本塗料工業会編)に記載されている体質顔料、白顔料、黒顔料、灰色顔料、赤色顔料、茶色顔料、緑色顔料、青顔料、紫顔料、金属粉顔料、発光顔料、真珠色顔料等の有機顔料や無機顔料、さらにはプラスチック顔料などが挙げられる。
これら顔料の具体例としては種々のものが掲げられ、有機顔料としては、例えば、ベンチジンエロー、ハンザエロー、レーキッド4R等の如き、各種の不溶性アゾ顔料;レーキッドC、カーミン6B、ボルドー10等の如き溶性アゾ顔料;フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等の如き、各種の(銅)フタロシアニン系顔料;ローダミンレーキ、メチルバイオレットレーキ等の如き、各種の塩素性染め付けレーキ、キノリンレーキ、ファストスカイブルー等の如き、各種の媒染染料系顔料、アンスラキノン系顔料、チオインジゴ系顔料、ペリノン系顔料等の如き、各種の建染染料系顔料、シンカシアレッドB等の如き、各種のキナクリドン系顔料、ヂオキサジンバイオレット等の如き、各種のヂオキサジン系顔料、クロモフタール等の如き各種の縮合アゾ顔料;アニリンブラックなどが挙げられる。
無機顔料としては、例えば、黄鉛、ジンククロメート、モリブデートオレンジ等の如き、各種のクロム酸塩;紺青等の如き、各種のフェロシアン化合物、酸化チタン、亜鉛華、マピコエロー、酸化鉄、ベンガラ、酸化クロームグリーン等の如き、各種の金属酸化物、カドミウムエロー、カドミウムレッド、硫化水銀等の如き、各種の硫化物ないしはセレン化物、硫酸バリウム、硫酸鉛等の如き、各種の硫酸塩、ケイ酸カルシウム、群青等の如き、各種のケイ酸塩;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の如き、各種の炭酸塩、コバルトバイオレット、マンガン紫の如き、各種の燐酸塩、アルミニウム粉、金粉、銀粉、銅粉、ブロンズ粉、真鍮粉等の如き、各種の金属粉末顔料、これら金属のフレーク顔料、マイカ・フレーク顔料、金属酸化物を被覆した形のマイカ・フレーク顔料、雲母状酸化鉄顔料等の如き、メタリック顔料やパール顔料、黒鉛、カーボンブラック等が挙げられる。
体質顔料としては、例えば、沈降性硫酸バリウム、ご粉、沈降炭酸カルシウム、重炭酸カルシウム、寒水石、アルミナ白、シリカ、含水微粉シリカ(ホワイトカーボン)、超微粉無水シリカ(アエロジル)、珪砂(シリカサンド)、タルク、沈降性炭酸マグネシウム、ベントナイト、クレー、カオリン、黄土などが挙げられる。
顔料の使用割合は、顔料の種類、望まれる色相、用いる光重合開始剤等により異なり、特に限定されるものではないが、紫外線により硬化せしめる場合、着色顔料は硬化に必要な紫外線の多くを吸収してしまうため、硬化するのに十分な紫外線がラジカル重合性不飽和二重結合に供給できる範囲が好ましく、通常はエネルギー硬化型塗装剤用樹脂組成物の固形分100重量部に対して顔料は30重量部以下となる範囲が好ましい。
また、天然ないしは合成高分子類としては、各種のものが使用でき、例えば、熱可塑性アクリル樹脂、ビニルエステル樹脂類、ポリイソシアネート化合物、ポリエポキシド類、アルキド樹脂類、尿素樹脂類、メラミン樹脂類、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル系共重合体類、ポリブタジエン系エラストマー、飽和ポリエステル類または飽和ポリエーテル類、ニトロセルロース類またはセルロースアセテートブチレート等のセルロース誘導体類、アマニ油、桐油、大豆油、ヒマシ油、エポキシ化油類等の油脂類等が挙げられる。
その他の配合剤としては、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、レベリング剤、界面活性剤、スリップ剤、消泡剤等が挙げられる。
本発明の活性エネルギー硬化型用樹脂組成物は、必要に応じて、前記の添加剤を併用して、金属用コーティング剤或いはプラスチック用コーティング剤として用いることができる。
以上に説明したような本発明の活性エネルギー硬化型用樹脂組成物を必要に応じて、有機溶剤等により適当な塗装粘度に調整した後、硬化後の塗膜厚さが5〜30μm程度となるように、スプレー塗装法、刷毛塗り法、ローラ塗装法、カーテンコート法、フローコート法、浸漬塗り法などで基材に塗装し、例えば100〜2000mJ/cm2程度の紫外線を照射し硬化させることにより、塗膜を製造することができる。紫外線発生源としては実用性、経済性の面から紫外線ランプが一般に用いられている。具体的には、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、ガリウムランプ、メタルハライドランプ、太陽光等の紫外線などが挙げられる。紫外線の他、可視光、レーザー光、電子線、X線、γ線、プラズマ、マイクロウェーブ等のエネルギー線も使用できる。照射雰囲気は空気でもよいし、窒素、アルゴン等の不活性ガスでもよい。
使用する金属板の材質については特に限定されないが、アルミニウム、ステンレス、ニッケル、クロム、銅などの未処理非鉄金属板の他、必要に応じてこれらに表面処理を行ったものが用いられる。一例として、アルミニウムをアルマイト処理したものが挙げられる。その他、熱延伸鋼板、冷延鋼板、溶融亜鉛メッキ鋼板、亜鉛合金メッキ鋼板、電気亜鉛メッキ鋼板、亜鉛合金メッキ鋼板、ブリキ、ティンフリースチール、アルミメッキ鋼板、ターンメッキ鋼板、ニッケルメッキ鋼板、その他の合金メッキ鋼板等の鋼板が挙げられる。
また、プラスチック基材としては、各種の合成樹脂成型品が挙げられる。合成樹脂成型品の具体例は、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合(ABS)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、繊維強化複合材料(FRP)、ポリエステル樹脂、ポリメチルメタクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリオレフィン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリメタクリルイミド樹脂、ポリアリルジグリコールカーボネート樹脂などが挙げられる。また合成樹脂成型品とは、これらの樹脂からなるシート状成型品、フィルム状成型品、各種射出成型品などである。
上記、ウレタン(メタ)アクリレート(A)を使用することで、元来のウレタン(メタ)アクリレートの特徴の一つであるプラスチック基材への付着性を損なわずに、金属、特に非鉄金属基材への付着性を発現させることができる。すなわち、本該活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、種々のプラスチック基材へのコーティング剤としての他、特に金属へのコーティング剤として有用であり、従来、付着させることが困難であったステンレス、アルミニウム、アルマイト処理アルミニウムなどの非鉄金属基材に対して特に有用である。
上記、ウレタン(メタ)アクリレート(A)を使用することで、プラスチックおよび表面が不活性な非鉄金属基材の両者に対する付着性が発現する理由は必ずしも明確ではないが、特定のポリエステルポリオール中に含まれる特定量の芳香族多価カルボン酸と金属およびプラスチック表面との間で何かしらの相互作用が働き、親和性が高まることで金属およびプラスチックの両者に対し付着性が向上すると考える。
以下に、本発明の実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。また例中、部、%は特に断りがない限り重量基準である。
数平均分子量の測定
本発明における数平均分子量はGPCによるポリスチレン換算で測定したものであり、具体的には、東ソー(株)社製HLC8220システムを用い以下の条件で行った。
分離カラム:東ソー(株)製TSKgelGMHHR−Nを4本使用。
カラム温度:40℃。移動層:和光純薬工業(株)製テトラヒドロフラン。
流速:1.0ml/分。試料濃度:1.0重量%。
試料注入量:100マイクロリットル。検出器:示差屈折計
酸価の測定
後述するポリエステルポリオール(PEs1〜PEs11)2.0gを25mlのトルエン、メタノール混合中性溶剤に溶解し、フェノールフタレインを指示薬として、0.1N−KOHで滴定し、mgKOH/g単位で求めた。
水酸基価の測定
後述するポリエステルポリオール(PEs1〜PEs11)5.0gを無水酢酸、N−メチルピロリドン、4−ジメチルアミノピリジンの混合液50mlに溶解した後、1時間加熱還流攪拌してアセチル化し、続いてイオン交換水1.5mlを加え5分間加熱還流攪拌した。一方、ポリエステルポリオールを加えずに同様のブランク試験を実施した。冷却後、双方の液にフェノールフタレインを指示薬として、0.5N−KOHで滴定を行い、両者の差から水酸基価をmgKOH/g単位で求めた。
不揮発分の測定
後述するウレタンアクリレート(UA1〜UA13)1.0gを秤量し、トルエン、メタノール混合中性溶剤5mlで溶解し、107.5℃にて1時間乾燥させた。乾燥前後の重量差から不揮発分(%)を求めた。
(1)ポリエステルポリオール(PEs1)の合成例
脱水回路を備えた4つ口フラスコに、エチレングリコール232部、ネオペンチルグリコール579部、テレフタル酸378部、イソフタル酸632部、アジピン酸222部を仕込み、反応触媒としてジ−n−ブチル錫オキサイド0.85部を添加した。その後、窒素気流下において245℃に昇温し、酸価が1を切るまで反応させた。反応後、メチルイソブチルケトン567部、トルエン567部を加え、ポリエステルポリオールを均一になるまで溶解させた。得られたポリエステルポリオール(PEs1)の数平均分子量、水酸基価を第1表に示す。
ポリエステルポリオール(PEs2〜PEs9)の合成例
各原料成分を第1表及び第2表に示す組成比率で用いた以外はポリエステルポリオール(PEs1)と同様にして反応を行い、ポリエステルポリオール(PEs2〜PEs9)を得た。得られたポリエステルポリオールの数平均分子量、水酸基価を第1表および第2表に示す。
比較対照用ポリエステルポリオール(PEs10〜PEs11)の合成例
各原料成分を第2表に示す組成比率で用いた以外はポリエステルポリオール(PEs1)と同様にして反応を行い、比較対照用ポリエステルポリオール(PEs10〜PEs11)を得た。得られたポリエステルポリオールの数平均分子量、水酸基価を第2表に示す。
Figure 2012067247
Figure 2012067247
(2)ウレタン(メタ)アクリレート(UA1)の合成例
温度計、撹拌機、水冷コンデンサー、空気吹き込み口を備えた4つ口フラスコを使用し、イソホロンジイソシアネート222部、ポリエステルポリオール(PEs1)1445部、2−ヒドロキシプロピルアクリレート133部、メチルイソブチルケトン70部、トルエン70部、ジブチル錫ジアセテート0.37部、スミライザーBHT〔住友化学工業(株)製酸化防止剤〕2.44部、メトキノン〔精工化学工業(株)製重合禁止剤〕0.24部を用い、空気を導入しながら85℃で所定のNCO%になるまで反応させ、ウレタンアクリレート(UA1)を得た。得られたウレタンアクリレート(UA1)の不揮発分を第3表に示す。
ウレタンアクリレート(UA2〜UA10)の合成例
各原料成分を第3表及び第4表に示す組成比率で用いた以外はウレタンアクリレート(UA1)と同様にして反応を行い、ウレタンアクリレート(UA2〜UA10)を得た。得られたウレタンアクリレートの不揮発分を第3表および第4表に示す。
比較対照用ウレタンアクリレート(UA11〜UA12)の合成例
各原料成分を第4表に示す組成比率で用いた以外はウレタンアクリレート(UA1)と同様にして反応を行い、比較対照用ウレタンアクリレート(UA11〜UA12)を得た。得られたウレタンアクリレートの不揮発分を第4表に示す。
比較対照用ウレタンアクリレート(UA13)の合成例
温度計、撹拌機、水冷コンデンサー、空気吹き込み口を備えた4つ口フラスコを使用し、アロニックスM−305〔東亜合成(株)社製ペンタエリスリトールトリアクリレート/ペンタエリスリトールテトラアクリレート混合物〕493部、イソホロンジイソシアネート222部、酢酸ブチル179部、ジブチル錫ジアセテート0.14部、スミライザーBHT〔住友化学工業(株)製酸化防止剤〕1.43部、メトキノン〔精工化学工業(株)製重合禁止剤〕0.14部を用い、空気を導入しながら85℃で所定のNCO%になるまで反応させ、ウレタンアクリレート(UA13)を得た。得られたウレタンアクリレートの不揮発分を第4表に示す。
Figure 2012067247
Figure 2012067247
実施例1〜10および比較例1〜3
合成例および比較合成例で得られたウレタンアクリレート(UA1〜UA13)を用いて、第5表および第6表に示す通り、メチルイソブチルケトンおよびトルエンを添加し、不揮発分濃度が45%になるように希釈した後、イルガキュア#184〔BASFジャパン(株)製光重合開始剤、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル-ケトン〕を配合し、それぞれ、活性エネルギー線硬化型塗料用樹脂組成物(X1〜X10、X1′〜X3′)を調製した。
Figure 2012067247
Figure 2012067247
次いで、ステンレス板、アルミニウム板、アルマイト処理アルミニウム板、リン酸亜鉛処理鋼板、ABS板、ポリカーボネート(PC)板上に、調製した活性エネルギー線硬化型塗料用樹脂組成物(X1〜X10、X1′〜X3′)を、乾燥膜厚が10μmになるようにバーコーターを用いて塗工した後、熱風乾燥器を用いて60℃で10分間乾燥を行い、有機溶剤を揮発除去した。次いで、紫外線照射装置を用いて80W/cmの高圧水銀灯下を3m/minの速度で2回通過させて硬化塗膜を作成し、得られた硬化塗膜を用いて以下の方法で評価を行った。評価結果を表7および表8に示す。
<評価方法>
(1)初期付着性
各試験片の塗面にカッターナイフで1mm×1mmの100個の碁盤目を作成し、ニチバン(株)製セロハンテープを貼り付けた後、剥離を行った。各試験片については下記の基準により「◎」、「○」、「△」、および「×」により評価した。
◎:剥離なし。
○:切込みを入れた部分に沿って一部剥離する。
△:切込みとは無関係に碁盤目が部分的に剥離する。
×:切込みとは無関係に碁盤目が全剥離する。
(2)二次付着性
試験片を60℃の温水に5時間浸漬した後、それぞれ、塗面にカッターナイフで1mm×1mmの100個の碁盤目を作成し、ニチバン(株)製セロハンテープを貼り付けた後、剥離を行った。各試験片については上記の初期付着性と同様の基準により「◎」、「○」、「△」、および「×」により評価した。
(3)デュポン衝撃試験
塗膜面にデュポン衝撃試験機で、1/2インチ径のポンチに500gの重りを落下させてワレ、または基材からの剥離が生じなかった最高点の高さ(cm)を表示した。数値が高いものほど衝撃性が良好であることを示す。
(4)鉛筆硬度
三菱鉛筆ユニを用い、JIS−K−5600に準じて試験塗装板の塗装面に傷がつかない硬さを調べた。
Figure 2012067247
Figure 2012067247

Claims (5)

  1. ポリエステルポリオール(a1)とポリイソシアネート(a2)と水酸基含有(メタ)アクリレート(a3)とを反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート(A)と光重合開始剤とを含む活性エネルギー線硬化型樹脂組成物であって、前記ポリエステルポリオール(a1)の酸成分の60モル%以上が芳香族多価カルボン酸であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型樹脂組成物
  2. ポリエステルポリオール(a1)を構成する芳香族多価カルボン酸がテレフタル酸および/又はイソフタル酸であることを特徴とする請求項1記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
  3. 前記ポリエステルポリオール(a1)の数平均分子量が500〜6,000である請求項1記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
  4. 請求項1、2又は3記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を含有する金属用コーティング剤。
  5. 請求項1、2又は3記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を含有するプラスチック用コーティング剤。
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