JP2012066672A - 踏切警報音発生装置とその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電源部3、アンプ部4、音源制御部5、及び出力トランス6を有する同一回路構成の一対の警報音発生回路2を含み、音源制御部5にCPUとスイッチを備えて、起動信号が入力すると起動毎に、一方の警報音発生回路が音出力し、他方の警報音発生回路が監視動作を行う。出力トランス6は、一次側をアンプ部2の出力に接続し、一次側の入力信号を音源制御部5にフィードバックさせ、一方の警報音発生回路2は、主系動作として、アンプ動作を有効にして警報音を発生させ、他方の警報音発生回路2は、従系動作として、非起動系のCPUが一方の音源制御部5からの警報音の発生状態を監視しており、一対の警報音発生回路2は、起動信号Pが入力する毎に、交互に交番して主系・従系動作を切替える。
【選択図】図1
Description
一部分二重系動作の踏切警報音発生装置30は、特許文献1の従来技術として示された図4の回路構成を有している。この装置30は、鉄道の踏切道に向けて設置された二個の外付けスピーカー31,32に接続されて警報音を発生するために、外部から与えられる二値論理の踏切条件Aに応じて踏切警報用主信号Bを生成する音発信号生成回路35と、電力増幅器33と出力トランス34を有して、踏切警報用主信号Bを電力増幅してスピーカー31,32の駆動線に送出する駆動回路36と、個々に外付け接続しうる複数のスピーカー31,32を並列駆動すべく両スピーカーの各駆動線を装置内部で接続した並列接続部37とを備えている。
そして、踏切条件Aがオンの時には、踏切警報音を出させるため踏切警報用主信号Bに750Hzと700Hzの発振状態を交互に2Hz強で採らせ、踏切条件Aがオフの時には、踏切警報音を出させないため踏切警報用主信号Bに一定値を採らせるようになっている。
並列接続部37は、スピーカー31,32が故障しても、故障したのが片方だけなら、故障していない他方には警報音を出させることができる。
しかし、このような一部分二重系動作の踏切警報音発生装置30では、スピーカー駆動時すなわち警報音発生時しか故障検出ができない。また、完全な待機二重系ではないので、装置の信頼性が劣る。
踏切警報音発生装置50は、踏切条件Aに応じて生成される踏切警報用主信号Bと検査用副信号Fとを混合して電力増幅し、スピーカー駆動線に送出する駆動回路52と、スピーカー31,32と直列インピーダンスとの分割電圧から副信号検出信号Nを生成する電圧検出部54と、信号Nに基づいて正常状態と断線故障と短絡故障とを分けて判定する判定部56とを備えている。
さらに、レベル検出回路62では、副信号検出信号Mからレベル付きの副信号検出信号Nを出力し、判定部56において、スピーカー31,32との接続に係る正常状態と断線故障と短絡故障に分けて判定する。そして、故障通知回路64により、外部に判定結果Pを出力するように構成されている。
図5において、この踏切警報音発生装置70は、主系では、制御・監視回路72、MP3回路73、及びアンプ回路74を有し、MP3回路73は、デジタル音源再生回路であり、録音された警報音源が保存されるフラッシュメモリとして、SDメモリ75またはUSBメモリ76が接続されている。
また、従系では、アナログ発振回路77とアンプ回路78を備えており、主系の制御・監視回路72を監視する。この主系からの監視信号に基づいて、主系からの警報音の発生がない場合に、従系のアナログ発振回路79からアンプ回路80を介して警報音信号を送り、主・従切替器82の出力を切替て、従系からの警報音を発生させる。
このため、主系動作の故障及び出力用のスピーカーの断線、短絡等による無音故障の検出を行い、主要部を待機二重系として、主系故障時も機能を維持できるようになっている。
しかし、これらの装置では、どちらか一方が常に警報音が鳴り、主系が警報音を発生しない場合にのみ、従系からの監視信号により、警報音を発生させるものであった。
このため、主系が壊れる前に、通常時に停止状態で作動しない従系が壊れると、主系の代わりに従系を作動させて、警報音を生じさせることができなくなってしまう。
また、一方を常時作動させるため、主系と従系の電気的負荷がアンバランスであり、正常であれば、常に主系のみが動作しており、従系は、長い間、停止状態のままに保たれている。このため、主系の安定動作の維持、及び従系の長期停止後にいきなり作動させることの不具合等が生じる場合がある。さらに、待機状態にある従系の保守監視においても別途、複雑な回路を必要とし、作動の立ち上がり、及び迅速な切替動作にも問題点が発生する。
前記二系統の警報音発生回路は、前記起動信号が入力する毎に、順次交番して前記主系動作と前記従系動作に切り替わることを特徴としている。
前記監視動作は、前記二系統の各CPU間に接続された線路を介して供給されるLNK信号による他系の異常状態信号と、前記出力トランスのそれぞれの一次側からのフィードバックされる警報音信号とを前記非起動系のCPUが計測し、警報音が出力されているか否かの2つの状態を常時検出することを特徴とする。
さらに、前記従系動作の警報音発生回路は、起動後に、前記主系動作の警報音発生回路からの警報音が検出された場合に、監視動作を継続し、警報音信号が一定値以下又は検出されない場合に、自ら警報音を発生させるモードに移行し、警報音を出力することを特徴とする。
起動信号が入力すると、予め決められた主系と従系を選択するスイッチの作動状態に基づいて、各系統の音源制御部に設けたCPUにより、起動系の警報音発生回路と非起動系の警報音発生回路を順次交番させ、起動毎に一方の警報音発生回路が音出力し、他方の警報音発生回路が監視動作を行う工程と、前記CPUの制御により、一方を起動系の警報音発生回路に、他方を非起動系の警報音発生回路に選択する工程と、前記各アンプ部から出力された前記出力トランスの一次側からのフィードバック信号による警報音の発生を常時チェックする工程と、前記警報音が検知された場合、非起動系の警報音発生回路は、監視動作を続行する工程と、前記警報音が一定以下または検知されない場合、非起動系の警報音発生回路が警報音を発生させるモードに移行し、警報音を出力する工程とを含むことを特徴とする。
また、一対の警報音発生回路は、起動信号の入力に従って順次交番するので、起動系と非起動系をバランス良く作動させて、回路の寿命を向上させることができ、絶えず、自己診断機能と、監視機能を維持して、警報音発生装置のフェイルセーフ機能を実現できる。
図1は、警報機(図示略)に取り付けられるスピーカーSP1、SP2に接続される本発明の踏切警報音発生装置1の基本構成図であり、一対の同一構成でなる警報音発生回路2が対称に配置されている。
電源部3は、警報音を発生させるための起動信号Pの入力に基づき、回路への電力供給を行う。音源制御部5は、CPUと、初期設定でオンオフ動作を決定できるように、音源制御部5の主従関係(マスター/スレーブ)を定めるスイッチS1、S2を設けている。
出力トランス6、6は、それぞれ、一次側をアンプ部4、4の出力に接続し、二次側を一対のスピーカーSP1、SP2に並列接続するとともに、出力トランス6、6の一次側の入力信号(警報音信号)を、対応する音源制御部5、5にフィードバックさせる。
スイッチS(S1、S2)は、予め機器の出荷時に互いに相反するON/OFF動作の設定を決定する初期設定のスイッチであり、このスイッチがONになっている系統(起動系CPU)が起動時の交番選択処理を担う。
各CPUは、一対の警報音発生回路2、2の両方に起動信号Pが入力すると、第1系と第2系のいずれが、マスター/スレーブのスイッチS1、S2に設定されているかを確認する。起動系CPUは、カウント値が奇数のときアンプ動作を有効にして即時警報音を発生させる。一方、カウント値が偶数のときは、警報音を発生させず、自らは他系の監視動作に入る。
したがって、踏切警報音発生装置1は、起動信号Pが各警報音発生回路2に入力すると、1系及び2系の電源3、3を起動させる。このとき、音源制御部5,5に接続されたスイッチS1、S2の動作により、たとえば、第1系統の警報音発生回路2が主動作(マスター)で、第2系統の警報音発生回路2が従動作(スレーブ)であると設定される。
そして、次の起動信号Pが第2系の電源3に入力した場合、スイッチS1、S2の主従関係が逆転して、警報音信号を2系の音源制御部(CPU2)5の指令により、アンプ(AMP2)4から警報音信号を出力する。そして、この警報音信号の出力に基づいて、音源制御部5にフィードバックするFB2信号が入力する。また、音源制御部5,5同士は、線路を介して接続され、LNK信号(LNK)がやり取りされる。
その他、警報音を発生している系統でも自己診断機能として、常時自らのフィードバック信号を監視し、出力異常が認められると、自らの警報音を強制停止(無効化)し、LNK信号から異常を監視側に通知することで、音出力系統の切替を行うことができるようになっている。
警報音発生回路2は、1系と2系が同一の対称回路構成であり、電源回路10、増幅回路11、発振制御回路12、及び出力トランスT1(T2)を備えている。発振制御回路12の設定条件を決定するために、音量スイッチ14、減音量スイッチ15、タイマー16の各種の調整スイッチがある。
また、発振制御回路12が正常に動作しているか否かを知らせるための動作ランプ17(緑)と異常ランプ18(赤)が、各発振制御回路12に接続され、本装置の外部パネルに取り付けられている。その他に、電源への突入電流抑止・保護回路20を備えている。
本発明の警報音発生装置1は、一対の警報音発生回路2の音源制御部5に設けたCPU及び初期設定されたスイッチSのオンオフ動作に基づき、起動信号Pの入力毎に警報音発生回路2が順次交番するように、シーケンスが作動する。
即ち、第1系の警報音発生回路2のスイッチS1が、初期設定でON動作にされている場合、第1系は、マスターであり、主系動作を行うために起動系CPU1により警報音を発生させるように動作する。
CPUのメモリにあるカウンタ値を読み出し、その数値が奇数であるか偶数であるかによって、自系が起動系であるとして、主系動作を行い、他系は監視中であると判断する。
したがって、主系動作の1系のCPUは、メモリのカウンタ値が奇数であると、発音モードとなり、アンプ4を有効にして、警報音を発生させる。また、メモリのカウンタ値が偶数であると、1系が監視モードとなる。
また、次の起動信号が入力した場合、1系のCPUは、メモリのカウント値が奇数から偶数に切り替わるため、今度は、アンプ部4から警報音信号を出力しない。
そして、上記起動信号Pが入力する毎に、CPUのメモリのカウント値の奇遇により、2つの警報音発生回路を順次交番させて制御する。
なお、本発明の警報音発生回路を用いて、警報音を発生させるための構成は、種々の方式を用いることができ、ここでは、CPUを用いてソフトウエアで動作させるものを例に挙げたが、電子発振回路等によってハードウエアで動作させるものも考えられる。
そして、CPUの制御により、一方を起動系の警報音発生回路2に、他方を非起動系の警報音発生回路2に選択して、各アンプ部4から出力された出力トランス6の一次側からのフィードバック信号FB1、FB2による警報音の発生を常時チェックし、また、警報音が検知された場合、非起動系の警報音発生回路2は、監視動作を続行し続け、警報音が一定以下または検知されない場合、非起動系の警報音発生回路2が警報音を発生させるモードに移行し、警報音を出力するステップを含んでいる。
また、起動系の警報音発生回路で警報音が検知された場合、非起動系の警報音発生回路は、監視動作を続行し、前記警報音が一定以下または検知されない場合、非起動系の警報音発生回路が警報音を発生させるモードに移行させることができる。
Claims (3)
- 踏切警報機に取り付けられるスピーカーに接続されて、警報音を発生させる踏切警報音発生装置であって、
電源部、アンプ部、音源制御部、及び出力トランスを有する同一回路構成の二系統の警報音発生回路を含み、
該警報音発生回路は、起動信号が入力すると、起動毎に一方の警報音発生回路が音出力し、他方の警報音発生回路が監視動作を行うように、前記音源制御部の各々にCPUと、初期設定で前記音源制御部のオンオフ動作を決定するスイッチとが設けられ、
前記出力トランスは、それぞれ、一次側を前記アンプ部の出力に接続し、二次側を一対の前記スピーカーに並列接続するとともに、前記出力トランスの一次側の入力信号を対応する前記音源制御部にフィードバックさせ、
前記二系統の警報音発生回路は、前記起動信号が入力する毎に、交互に交番して前記主系動作と前記従系動作に切り替わることを特徴とする踏切警報音発生装置。 - 前記警報音を発生させる一方の前記警報音発生回路は、主系動作として、起動系のCPUがメモリのカウント値に基づき、アンプ動作を有効にして警報音を発生させ、監視動作を行う他方の前記警報音発生回路は、従系動作として、非起動系のCPUが一方の音源制御部からの警報音の発生状態を監視することを特徴とする請求項1記載の踏切警報音発生装置。
- 電源部、アンプ部、音源制御部、及び出力トランスを有する同一回路構成の二系統の警報音発生回路を含み、前記2つの出力トランスに対して並列接続されたスピーカーを介して踏切警報音を発生させるための制御方法であって、
起動信号が入力すると、予め決められた主系と従系を選択するスイッチの作動状態に基づいて、各系統の音源制御部に設けたCPUにより、起動系の警報音発生回路と非起動系の警報音発生回路を交番させ、起動毎に一方の警報音発生回路が音出力し、他方の警報音発生回路が監視動作を行う工程と、
前記CPUの制御により、一方を起動系の警報音発生回路に、他方を非起動系の警報音発生回路に選択する工程と、
前記各アンプ部から出力された前記出力トランスの一次側からのフィードバックによる警報音信号とを計測し、警報音の発生を常時チェックする工程と、
前記警報音が検知された場合、非起動系の警報音発生回路は、監視動作を続行する工程と、
前記警報音が一定以下または検知されない場合、非起動系の警報音発生回路が警報音を発生させるモードに移行し、警報音を出力する工程とを含むことを特徴とする制御方法。
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