JP2012066490A - 描画装置、及び描画方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】連続媒体を保持する際に、連続媒体と支持手段との間に気泡が形成されることを抑制する描画装置、及び描画方法を提供する。
【解決手段】描画装置は、被描画面に直角な方向において描画可能位置に位置させ、被描画面に平行な方向において描画可能領域に位置させた連続媒体に液状体を配置して画像を形成する描画装置であって、液状体を配置する液状体吐出手段と、連続媒体を供給する連続媒体供給手段と、描画支持位置に位置することで、当接した連続媒体を描画可能位置に支持する支持面を有する媒体支持体と、媒体支持体を支持体回動軸まわりに回動可能に支持する支持体回動手段とを備える連続媒体支持手段と、を備え、支持体回動軸は、支持体回動軸を中心に媒体支持体を回動させることによって、支持面を、描画支持位置に関して液状体吐出手段の反対側から、描画支持位置に離接可能な位置及び軸方向に配設されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、長尺フィルムなどの長尺の描画対象物に、描画対象物の長さ方向に当該描画対象物を供給すると共に描画を実施することで画像などを描画する描画装置、及び描画方法に関する。
このような描画装置としては、供給リールに巻かれた長尺フィルムなどの長尺の描画対象物を描画実施位置に供給し、描画実施位置に供給された部分に対して描画用ヘッドを相対移動させながら描画を実施し、描画された部分を巻き取りリールに巻き取る描画装置が知られている。しかし、描画対象物が、例えば樹脂製の薄いフィルムである場合などには、描画対象物が張力によって変形させられたり、張力に交差する方向に皺が形成されたりする場合があった。変形や皺が発生すると、描画形状が不正確になったり、描画の実施が困難になったりする場合があった。
特許文献1には、インクジェットヘッドを主走査方向及び副走査方向に走査させる走査機構と、インクジェットヘッドの走査範囲に対峙すると共に連続紙の送り経路上に配設され、印刷に供する連続紙をエアー吸引する吸着テーブルと、吸着テーブルに吸着させた状態で連続紙をその長さ方向に送る紙送り機構とを備え、吸着テーブルにおける吸引穴の位置を工夫することで、紙送りおよび印刷に支障を生ずることなく、連続紙の幅方向両端部の浮き上がりを適切に防止することができるインクジェットプリンタの紙送り装置およびこれを備えたインクジェットプリンタが開示されている。
特開2003−118902号公報
しかしながら、特許文献1に開示された装置では、連続紙における吸引穴に対向する部分にのみ吸引力が作用するため、吸引穴と吸引穴との間の部分では、吸着テーブルと連続媒体との間に気泡が入る可能性があった。連続紙における気泡に当接する部分やその周囲は、吸着テーブルに密着できないため、部分的に膨らんで、被描画面が変形するという課題があった。また、連続紙における吸引穴の部分にのみ吸引力が作用するため、吸引穴の形状に倣って連続紙が変形する可能性があるという課題があった。
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかる描画装置は、描画装置に保持されて描画される媒体の被描画面に略直角な方向において描画可能位置に位置させると共に、前記被描画面に略平行な方向における描画可能領域に位置させた連続媒体の部分に液状体を配置して所定の画像を形成する描画装置であって、前記連続媒体における、前記描画可能領域に位置する部分に向けて前記液状体を吐出し、前記連続媒体上に前記液状体を配置する液状体吐出手段と、前記連続媒体の未描画部分を前記描画可能領域に供給し、前記描画可能領域において前記液状体が配置された前記連続媒体の既描画部分を前記描画可能領域から移動させる連続媒体供給手段と、前記連続媒体における、前記描画可能領域に位置する部分に当接すると共に、前記被描画面に略直角な方向において描画支持位置に位置することで、前記連続媒体における、前記描画可能領域に位置する部分を前記描画可能位置に支持する支持面を有する媒体支持体と、前記媒体支持体を支持体回動軸まわりに回動可能に支持する支持体回動手段と、を備える連続媒体支持手段と、を備え、前記支持体回動軸は、前記支持体回動軸を中心に前記媒体支持体を回動させることによって、前記支持面を、前記描画支持位置に関して前記液状体吐出手段の反対側から、前記描画支持位置に離接可能な位置及び軸方向に配設されていることを特徴とする。
本適用例にかかる描画装置によれば、支持体回動手段によって媒体支持体を支持体回動軸まわりに回動可能であって、支持体回動手段によって、連続媒体における描画可能領域に位置する部分に対して、媒体支持体の支持面を離接させることができる。支持面を乖離させた後に、連続媒体供給手段によって未描画部分を描画可能領域に供給することによって、描画可能領域に供給される連続媒体の未描画部分を、支持面に触れさせることなく描画可能領域に供給することができる。
描画可能領域に供給された連続媒体の部分は、支持面が描画支持位置に位置することで支持可能な位置に位置しており、概ね、描画支持位置に位置している。支持体回動手段によって媒体支持体が回動させられることによって、媒体支持体が有する支持面が支持体回動軸まわりに回動させられる。支持面は、支持体回動軸まわりに回動させることによって、描画支持位置に対して一方向から接近して、描画支持位置に位置する状態で、連続媒体の描画可能領域に位置する部分に当接する。
支持体回動軸まわりに回動させられることによって描画支持位置に接近してゆく状態の支持面は、描画支持位置にある支持面に対して傾いている。このため、連続媒体の描画可能領域に位置する部分と支持面とに挟まれる空間は、連続媒体と支持面との距離が、支持体回動軸に近い側が小さい空間である。当該空間は、支持面が回動させられることによって描画支持位置(連続媒体)に接近してゆくにしたがって小さくなる。空間が小さくなる際に、空間を満たしている大気は、連続媒体と支持面との間から流出する。大気は、連続媒体と支持面との距離が大きい側から流出しやすいため、大気の流れが形成され、大気が部分的にとどまる可能性を小さくすることができる。すなわち、連続媒体と支持面との間に気泡が形成されることを抑制することができる。
[適用例2]上記適用例にかかる描画装置は、前記媒体支持体が、複数の媒体副支持体を備え、前記複数の媒体副支持体のそれぞれの媒体副支持体は、前記支持面を構成する副支持面を備え、前記支持体回動軸は、複数の副支持体回動軸を備え、前記支持体回動手段は、前記媒体副支持体を、前記複数の副支持体回動軸のそれぞれの副支持体回動軸まわりに回動可能に支持する副支持体回動手段を備え、前記副支持体回動軸は、前記副支持体回動軸を中心に前記媒体副支持体を回動させることによって、前記副支持面を、前記描画支持位置に関して液状体吐出手段の反対側から、前記描画支持位置に離接可能な位置及び軸方向に配設されていることが好ましい。
この描画装置によれば、支持面は、複数の副支持面で構成されている。副支持面は、副支持体回動手段によって、副支持体回動軸を中心に媒体副支持体を回動させることによって、描画支持位置に関して液状体吐出手段の反対側から、描画支持位置に離接可能である。副支持面が描画支持位置に接近してゆく状態では、支持面の場合と同様に、大気の流れが形成され、大気が部分的にとどまる可能性を小さくすることができる。副支持面は、複数の副支持面によって支持面が形成される大きさであり、支持面より小さい。これにより、副支持面と連続媒体との間に形成される大気の流れの流動距離が短くなるため、連続媒体と副支持面との間に気泡が形成されることを、支持面の場合より確実に抑制することができる。
[適用例3]本適用例にかかる描画方法は、描画装置に保持されて描画される媒体の被描画面に略直角な方向において描画可能位置に位置させると共に、前記被描画面に略平行な方向における描画可能領域に位置させた連続媒体の部分に液状体を配置して所定の画像を形成する描画方法であって、前記連続媒体における、前記描画可能領域に位置する部分に当接すると共に、前記被描画面に略直角な方向において描画支持位置に位置することで、前記連続媒体における、前記描画可能領域に位置する部分を前記描画可能位置に支持する支持面を有する媒体支持体を、支持体回動軸まわりに回動させることによって、前記支持面を前記描画支持位置から一方向に乖離させる支持面乖離工程と、前記連続媒体の部分を前記描画可能領域に供給する媒体供給工程と、前記媒体支持体を前記支持体回動軸まわりに回動させることによって、前記支持面を前記描画支持位置に対して一方向から接近させて、前記描画支持位置に位置させると共に、前記連続媒体の前記描画可能領域に位置する部分に前記支持面を当接させることによって、前記連続媒体の前記描画可能領域に位置する部分を前記描画可能位置に位置させる支持面当接工程と、を有することを特徴とする。
本適用例にかかる描画方法によれば、支持面乖離工程によって、媒体支持体の支持面を描画支持位置から乖離させる。これにより、媒体供給工程において描画可能領域に供給される連続媒体の未描画部分は、支持面に触れることなく描画可能領域に供給される。連続媒体の描画可能領域に供給された部分に対して、支持面当接工程において、支持面が当接する。
描画可能領域に供給された連続媒体の部分は、支持面が描画支持位置に位置することで支持可能な位置に位置しており、概ね、描画支持位置に位置している。支持面当接工程において、支持面は、支持体回動軸まわりに回動させることによって、描画支持位置に対して一方向から接近して、描画支持位置に位置する状態で、連続媒体の描画可能領域に位置する部分に当接する。
回動させられることによって描画支持位置に接近してゆく状態の支持面は、描画支持位置にある支持面に対して傾いている。このため、連続媒体の描画可能領域に位置する部分と支持面とに挟まれる空間は、連続媒体と支持面との距離が、支持体回動軸に近い側が小さい空間である。当該空間は、支持面が回動させられることによって描画支持位置(連続媒体)に接近してゆくにしたがって小さくなる。空間が小さくなる際に、空間を満たしている大気は、連続媒体と支持面との間から流出する。大気は、連続媒体と支持面との距離が大きい側から流出しやすいため、大気の流れが形成され、大気が部分的にとどまる可能性を小さくすることができる。すなわち、連続媒体と支持面との間に気泡が形成されることを抑制することができる。
[適用例4]上記適用例にかかる描画方法は、前記支持面乖離工程では、前記支持面を構成する複数の副支持面のそれぞれの副支持面を備える媒体副支持体を、副支持体回動軸まわりに回動させることによって前記副支持面を前記描画支持位置から一方向に乖離させ、前記支持面当接工程では、前記媒体副支持体を前記副支持体回動軸まわりに回動させることによって、前記副支持面を前記描画支持位置に対して一方向から接近させることが好ましい。
この描画方法によれば、支持面乖離工程では、支持面を構成する複数の副支持面のそれぞれの副支持面を備える媒体副支持体を、副支持体回動軸まわりに回動させることによって副支持面を描画支持位置から一方向に乖離させる。支持面当接工程では、媒体副支持体を副支持体回動軸まわりに回動させることによって、副支持面を描画支持位置に対して一方向から接近させる。支持面当接工程において副支持面が描画支持位置に接近してゆく状態では、支持面の場合と同様に、大気の流れが形成され、大気が部分的にとどまる可能性を小さくすることができる。副支持面は、複数の副支持面によって支持面が形成される大きさであり、支持面より小さい。これにより、副支持面と連続媒体との間に形成される大気の流れの流動距離が短くなるため、連続媒体と副支持面との間に気泡が形成されることを、支持面の場合より確実に抑制することができる。
[適用例5]上記適用例にかかる描画方法は、前記支持面当接工程において前記描画可能位置に位置させられた連続媒体の前記描画可能領域に位置する部分を含む連続媒体の部分に、前記連続媒体の供給方向の張力を加える引張工程をさらに有することが好ましい。
この描画方法によれば、支持面当接工程において描画可能位置に位置させられた連続媒体の描画可能領域に位置する部分に、連続媒体の供給方向の張力が加えられる。
媒体供給工程において描画可能領域に供給された連続媒体の部分は、側面視で、略直線に張られているが、詳細には、懸垂線を形成する状態で保持されている。側面視の方向は、連続媒体供給方向に略直交する方向であって、描画支持位置に位置する支持面の面方向に略平行な方向である。
連続媒体の部分が支持面で支持されると、支持された部分は、略平坦な支持面に沿うことで、側面視略直線となる。当該略直線部分は懸垂線より短いため、連続媒体における描画可能領域近傍の部分に、連続媒体の供給方向において弛みが発生する。連続媒体の供給方向の張力を加えることで、当該弛みを小さくすることができる。
(a)は、描画装置の概略構成を示す模式平面図。(b)は、描画装置の概略構成を示す模式側面図。 (a)は、支持ユニットの概略構成を示す平面図。(b)は、支持ユニットの概略構成を示す側面図。 (a)は、液滴吐出ヘッドの概略構成を示す外観斜視図。(b)は、ヘッドユニットの概略構成を示す平面図。 描画工程を示すフローチャート。 描画工程における、ヘッドユニットの位置に対するフィルムの被描画領域の位置及びフィルムに対する支持テーブルの状態を示す説明図。 描画工程における、ヘッドユニットの位置に対するフィルムの被描画領域の位置及びフィルムに対する支持テーブルの状態を示す説明図。 (a)は、支持ユニットの概略構成を示す平面図。(b)は、支持ユニットの概略構成を示す側面図。
以下、描画装置、及び描画方法について、図面を参照して説明する。本実施形態は、連続媒体の一例である帯状のフィルムに画像を描画する工程で用いられる描画装置及び描画方法を例に説明する。
<描画装置>
最初に、フィルム10に描画する描画装置1の構成について、図1を参照して説明する。図1は、描画装置の概略構成を示す模式図である。図1(a)は、描画装置の概略構成を示す模式平面図であり、図1(b)は、描画装置の概略構成を示す模式側面図である。
図1に示すように、描画装置1は、液滴吐出ヘッド20を有するヘッド機構部2と、供給排出機構部3と、機能液供給部(図示省略)と、メンテナンス装置部5と、を備えている。
ヘッド機構部2が備える液滴吐出ヘッド20は、インクジェット方式の液滴吐出ヘッドであり、機能液を液滴として、描画対象物に向けて吐出する。供給排出機構部3は、液滴吐出ヘッド20から吐出された液滴を着弾させる描画対象物であるフィルム10の被描画部を描画位置に供給し、描画された部分を描画位置から移動させる。機能液供給部は、液滴吐出ヘッド20への機能液の供給を行う。メンテナンス装置部5は、液滴吐出ヘッド20の保守を行う各装置を備えている。
描画装置1は、また、これら各機構部等を総括的に制御する吐出装置制御部(図示省略)を備えている。液滴吐出ヘッド20が、液状体吐出手段に相当する。機能液が液状体に相当する。フィルム10が、連続媒体に相当する。
供給排出機構部3は、供給リール31と、巻取リール32と、支持ユニット35と、アイドラローラー37と、アイドラローラー38と、Y軸走査機構42と、を備えている。
Y軸走査機構42は、Y軸ガイドレール42aとY軸スライダー42bと、をそれぞれ1対備えている。支持ユニット35は、支持テーブル51と、テーブル台43と、供給ローラー34と、従動ローラー34aと、媒体送りローラー36と、従動ローラー36aと、を備えている。各リール、及び各ローラーは、それぞれ回動軸まわりに回動可能であり、それぞれの回動軸は互いに略平行である。
フィルム10が送られる方向は、互いに略平行である各リール、及び各ローラーの回動軸の軸方向に略直交する方向である。各リール、及び各ローラーの回動軸の軸方向に平行な方向をX軸方向と表記し、フィルム10の送り方向をY軸方向と表記する。
Y軸走査機構42のY軸ガイドレール42aは、支持テーブル51を挟んでX軸方向の両側にそれぞれ1個ずつ配設されており、Y軸方向に延在している。Y軸スライダー42bは、Y軸駆動モーターを介して、Y軸ガイドレール42aに、Y軸方向に摺動自在であって、任意の位置に保持可能に支持されている。
2本のY軸ガイドレール42aのそれぞれに支持されたY軸スライダー42bには、支持ユニット35のテーブル台43の一端がそれぞれ固定されている。両端がそれぞれY軸スライダー42bに固定されたテーブル台43は、Y軸スライダー42bに支持されて、2本のY軸ガイドレール42aの間に差渡されている。テーブル台43は、Y軸駆動モーターによって、Y軸ガイドレール42aに沿って、Y軸方向に摺動自在であって、Y軸方向における任意の位置に保持可能である。
支持ユニット35の支持テーブル51は、テーブル台43に固定されている。支持テーブル51の詳細な構成については、後述する。
供給ローラー34及び従動ローラー34aと、媒体送りローラー36及び従動ローラー36aとは、図示省略した支持部材を介してテーブル台43に固定されている。供給ローラー34及び従動ローラー34aと、媒体送りローラー36及び従動ローラー36aとは、Y軸方向において支持テーブル51を挟んで両側に配設されている。フィルム10は、Y軸方向に略平行に供給され、供給ローラー34及び従動ローラー34aは、フィルム10の供給方向における支持テーブル51の上流側に配設されており、媒体送りローラー36及び従動ローラー36aは、支持テーブル51の下流側に配設されている。
テーブル台43は、Y軸走査機構42によってY軸方向に摺動自在であって、Y軸方向における任意の位置に保持可能に支持されている。支持テーブル51と、供給ローラー34及び従動ローラー34aと、媒体送りローラー36及び従動ローラー36aとは、Y軸走査機構42によってY軸方向に摺動自在であって、Y軸方向における任意の位置に保持可能である。
供給排出機構部3が備える供給リール31と、アイドラローラー37と、支持ユニット35と、アイドラローラー38と、巻取リール32とは、Y軸方向において、この順で配置されている。支持ユニット35において、供給ローラー34及び従動ローラー34aと、支持テーブル51と、媒体送りローラー36及び従動ローラー36aとは、Y軸方向において、この順で配置されている。したがって、供給排出機構部3において、供給リール31と、アイドラローラー37と、供給ローラー34及び従動ローラー34aと、支持テーブル51と、媒体送りローラー36及び従動ローラー36aと、アイドラローラー38と、巻取リール32とは、Y軸方向に、この順で配置されている。
供給リール31には、帯状のフィルム10が巻かれている。図示省略した供給モーターによって供給リール31がリール軸まわりに回動させられることによって、フィルム10が繰り出される。
従動ローラー34aは、外周が供給ローラー34の外周に接しており、付勢装置によって、供給ローラー34に押し付けられている。供給ローラー34は供給モーター(図示省略)によってローラー軸まわりに回動させられる。供給ローラー34に当接している従動ローラー34aは、供給ローラー34に従って回動する。供給リール31から供給されたフィルム10は、供給ローラー34と従動ローラー34aとの間に挟まれて、従動ローラー34aによって供給ローラー34に押し付けられている。フィルム10は、供給ローラー34の回動による外周の回動長さに略同等の長さが、支持テーブル51側に供給される。または、供給リール31側に戻される。
アイドラローラー37は、回動軸が軸方向に交差する方向に揺動可能であり、揺動方向の一方に付勢されている。アイドラローラー37は、フィルム10における、供給リール31と、供給ローラー34及び従動ローラー34aとの間の部分に、当該付勢力によって、当接している。フィルム10は、アイドラローラー37が付勢された状態で当接することで、供給リール31とアイドラローラー37との間、及びアイドラローラー37と供給ローラー34及び従動ローラー34aとの間の部分が、略弛みなく張られている。これにより、フィルム10は、供給ローラー34と従動ローラー34aとの間に供給されて挟まれる際の状態が略平坦に維持され易くなっている。また、供給ローラー34におけるフィルム10の供給速度と、供給リール31におけるフィルム10の繰り出し速度との差によって、供給リール31と供給ローラー34及び従動ローラー34aとの間の部分の弛み量が変動する。しかし、弛み量の変動に追従してアイドラローラー37の位置が変わることで、略弛みなく張られた状態が維持される。支持ユニット35の移動による供給リール31と供給ローラー34及び従動ローラー34aとの間の部分の弛み量の変動についても、同様にして、略弛みなく張られた状態が維持される。
従動ローラー36aは、外周が媒体送りローラー36の外周に接しており、付勢装置によって、媒体送りローラー36に押し付けられている。媒体送りローラー36は媒体送りモーター(図示省略)によってローラー軸まわりに回動させられる。媒体送りローラー36に当接している従動ローラー36aは、媒体送りローラー36に従って回動させられる。供給ローラー34の回動によって支持テーブル51側に供給されたフィルム10は、支持テーブル51を挟んで供給ローラー34の反対側に位置する媒体送りローラー36と従動ローラー36aとの間に挟まれて、従動ローラー36aによって媒体送りローラー36に押し付けられている。これにより、媒体送りローラー36の回動による外周の回動長さに略同等の長さが、巻取リール32側に送られる。または、支持テーブル51側に戻される。
媒体送りローラー36による送り量は、供給ローラー34による送り量より多く設定されている。媒体送りモーターから媒体送りローラー36への動力伝達機構にはトルク制御機構が組み込まれている。媒体送りローラー36において供給ローラー34より早く送ることができるフィルム10は、供給ローラー34と媒体送りローラー36との間の部分が、トルク制御機構によって制御されたトルクに応じた張力で張られる。
当該張られた部分には、支持テーブル51の支持面が臨んでいる。支持テーブル51の支持面の位置は、媒体送りローラー36の外周及び供給ローラー34の外周に接する面の位置に略一致している。供給ローラー34と媒体送りローラー36との間に張られたフィルム10には、厳密には、張力とフィルム10の重量とに依存する弛みが発生しており、わずかに弛んでいる。支持テーブル51の支持面は、当該弛みによって、供給ローラー34と媒体送りローラー36との間に張られたフィルム10に接する位置に位置している。
支持テーブル51の支持面がフィルム10に接することで、支持テーブル51は、フィルム10を支持する。支持テーブル51の支持面は平坦な面であり、フィルム10における支持面に支持された部分は平坦な状態に維持される。
巻取リール32は、巻取モーター(図示省略)によってリール軸まわりに回動させられる。媒体送りローラー36から送り出されたフィルム10は、回動する巻取リール32に巻き取られる。
アイドラローラー38は、回動軸が軸方向に交差する方向に揺動可能であり、揺動方向の一方に付勢されている。フィルム10における、媒体送りローラー36及び従動ローラー36aと、巻取リール32との間の部分に、アイドラローラー38が付勢された状態で当接することで、媒体送りローラー36及び従動ローラー36aとアイドラローラー38との間、及びアイドラローラー38と巻取リール32との間の部分が、略弛みなく張られている。これにより、フィルム10は、巻取リール32に巻き取られる際の状態が略平坦に維持され易くなっている。また、媒体送りローラー36におけるフィルム10の送り速度と、巻取リール32におけるフィルム10の巻取り速度との差によって、媒体送りローラー36と巻取リール32との間の部分の弛み量が変動する。しかし、弛み量の変動に追従してアイドラローラー38の位置が変わることで、略弛みなく張られた状態が維持される。支持ユニット35の移動による媒体送りローラー36と巻取リール32との間の部分の弛み量の変動についても、同様にして、略弛みなく張られた状態が維持される。
このような状態で、フィルム10は、供給リール31から巻取リール32まで送られ、途中の支持テーブル51に支持された部分に描画が実施される。フィルム10が送られる方向は、互いに略平行である各リール、及び各ローラーの回動軸の軸方向に略直交する方向である。各リール、及び各ローラーの回動軸の軸方向に平行な方向がX軸方向と表記する方向であり、フィルム10の送り方向がY軸方向と表記する方向である。
供給排出機構部3が、連続媒体供給手段に相当する。フィルム10が、連続媒体に相当する。支持テーブル51が連続媒体支持手段に相当する。
ヘッド機構部2は、ヘッドキャリッジ22と、X軸走査機構11とを備えている。
X軸走査機構11は、X軸ガイドレール11aとX軸スライダー11bと支持柱台11dとを、それぞれ1対備えており、さらにガイドレール支持柱11cを4本備えている。
一対の支持柱台11d,11dは、X軸方向において支持テーブル51を挟んで両側にそれぞれ1個ずつ配設されており、上述した一対のY軸ガイドレール42a,42aを間に挟む位置に配設されている。一方のY軸ガイドレール42aと支持柱台11dとの間には、メンテナンス装置部5が配設されている。
2本のガイドレール支持柱11cが、1個の支持柱台11dの上に、支持柱台11dのY軸方向の両端において、それぞれ1本ずつ立設されている。1個のX軸ガイドレール11aは、支持柱台11dの供給リール31の側の端にそれぞれ立設されたガイドレール支持柱11cに差渡されて、支持テーブル51の上方で、X軸方向に延在している。もう1個のX軸ガイドレール11aは、支持柱台11dの巻取リール32の側の端にそれぞれ立設されたガイドレール支持柱11cに差渡されて、支持テーブル51の上方で、X軸方向に延在している。
X軸スライダー11bは、X軸駆動モーターを介して、X軸ガイドレール11aに、X軸方向に摺動自在であって、任意の位置に保持可能に支持されている。2本のX軸ガイドレール11aのそれぞれに支持されたX軸スライダー11bには、ヘッドキャリッジ22のブリッジプレート27の一端がそれぞれ固定されている。両端がそれぞれX軸スライダー11bに固定されたブリッジプレート27は、X軸スライダー11bに支持されて、2本のX軸ガイドレール11aの間に差渡されている。ブリッジプレート27は、X軸駆動モーターによって、X軸ガイドレール11aに沿って、X軸方向に摺動自在であって、X軸方向における任意の位置に保持可能である。
ヘッドキャリッジ22は、ブリッジプレート27と、サブキャリッジ28と、ヘッドユニット21とを備えている。サブキャリッジ28は、ブリッジプレート27の略中央に懸吊されている。ヘッドユニット21は、サブキャリッジ28の下に固定されている。ヘッドユニット21が備える液滴吐出ヘッド20は、吐出ノズル24(図3参照)が形成されているノズル基板25(図3参照)が支持テーブル51の支持面に臨む状態で保持されている。
Y軸走査機構42によって支持ユニット35をY軸方向に移動させることによって、支持ユニット35の支持テーブル51を、Y軸方向に走査させることができる。すなわち、フィルム10における支持テーブル51に支持された部分を、Y軸方向に走査させることができる。X軸走査機構11によってブリッジプレート27をX軸方向に移動させることによって、ブリッジプレート27に懸吊されたサブキャリッジ28に固定されたヘッドユニット21の液滴吐出ヘッド20を、X軸方向に走査させることができる。
X軸走査機構11によってヘッドユニット21の液滴吐出ヘッド20をX軸方向に走査させ、Y軸走査機構42によってフィルム10における支持テーブル51に支持保持された部分をY軸方向に走査させる。これにより、フィルム10における支持テーブル51に支持保持された部分の略全面に対して、液滴吐出ヘッド20の吐出ノズル24を臨ませることができる。
支持テーブル51における、X軸走査機構11及びY軸走査機構42によって支持テーブル51又はヘッドユニット21を走査させることによって、液滴吐出ヘッド20の吐出ノズル24を臨ませることができる領域を、描画可能領域100(図5参照)と表記する。
支持テーブル51に支持保持されたフィルム10の描画対象部分を、Y軸方向において液滴吐出ヘッド20が臨むことが可能な位置まで移動させて停止させ、ヘッドユニット21のX軸方向の移動に同調させて、描画用の機能液を液滴として吐出させる。ヘッドユニット21をX軸方向に移動させる主走査と、支持テーブル51に支持保持されたフィルム10をY軸方向に移動させる改行(副走査)とを制御することにより、支持テーブル51の支持面に支持されたフィルム10上の任意の位置にヘッドユニット21を対向させる。それと共に、ヘッドユニット21の液滴吐出ヘッド20から吐出した機能液の液滴を着弾させることで、所望する描画などを行うことが可能である。
<支持テーブル>
次に、支持ユニット35が備える支持テーブル51について、図2を参照して説明する。図2は、支持ユニットの概略構成を示す図である。図2(a)は、支持ユニットの概略構成を示す平面図であり、図2(b)は、支持ユニットの概略構成を示す側面図である。図2に示したX軸、Y軸、及びZ軸は、支持ユニット35が描画装置1に装着された状態において、図1に示したX軸、Y軸、及びZ軸と一致している。
上述したように、支持ユニット35は、支持テーブル51と、テーブル台43と、供給ローラー34と、従動ローラー34aと、媒体送りローラー36と、従動ローラー36aと、を備えている。支持テーブル51と、供給ローラー34と、従動ローラー34aと、媒体送りローラー36と、従動ローラー36aとは、テーブル台43に、軸まわりの回動などの動作が可能に固定されている。
図2に示すように、支持テーブル51は、媒体支持板52と、支持板支柱56と、昇降ユニット57Aとを、備えている。支持テーブル51は、媒体支持板52と、2個の支持板支柱56と、からなる組を2組備えている。
媒体支持板52は、媒体支持部53と、2個の揺動支点部54とを備えている。媒体支持部53は、板状の部材であり、平面視略長方形形状を有している。略長方形形状の面を、媒体支持面53aと表記する。2個の媒体支持部53がY軸方向に並んで配設されており、並んだ2個の媒体支持面53aが、支持テーブル51において、フィルム10に当接してフィルム10を支持する支持面を形成している。支持面を形成している状態の媒体支持面53aは、X軸及びY軸に平行な平面である。
揺動支点部54は、X軸方向からの側面視で、凸状の円弧形状を有する摺動凸曲面54aを備えている。摺動凸曲面54aは、円柱の外面の一部の形状を有している。揺動支点部54は、媒体支持部53における媒体送りローラー36又は供給ローラー34側の辺において、媒体支持部53に固定されている。揺動支点部54は、摺動凸曲面54aの円弧の中心が、Y軸方向において、媒体支持面53aから外れており、Z軸方向において、媒体支持面53aよりヘッドユニット21側に位置しており、摺動凸曲面54aがテーブル台43側に突出する状態で、媒体支持部53に固定されている。揺動支点部54の各部分は、媒体支持面53aよりテーブル台43側に位置している。2個の揺動支点部54は、X軸方向に、間隔を隔てて並んでおり、2個の揺動支点部54における摺動凸曲面54aの円弧の中心位置が、互いに同じ位置に位置している。
支持板支柱56は、テーブル台43に立設されている。支持板支柱56のZ軸方向の先端には、摺動受面56aが形成されている。摺動受面56aは、X軸方向からの側面視で、凹状の円弧形状を有している。円弧の曲率半径は、摺動凸曲面54aが有する凸状の円弧形状の曲率半径と略同等であり、摺動受面56aは、摺動凸曲面54aと、円周方向に揺動可能に係合可能である。
摺動凸曲面54aが摺動受面56aに係合する状態で、揺動支点部54が、支持板支柱56に支持されている。これにより、媒体支持板52の一端は、反対側の端が揺動可能に、支持板支柱56に支持されている。
媒体支持板52の支持板支柱56に支持されている端と反対側の端は、昇降ユニット57Aによって支持されている。
昇降ユニット57Aは、昇降モーター57と、昇降軸57aと、昇降板58とを、備えている。昇降モーター57は、テーブル台43の平面視で略中央に立設されている。昇降モーター57は、例えばシャフトモーターのようなリニアモーターであり、昇降軸57aをZ軸方向に移動可能であって任意の位置に保持可能に支持している。
昇降軸57aのZ軸方向の先端には、昇降板58が固定されている。昇降板58の昇降板面58aは、平坦な面であり、昇降板58は、昇降板面58aがX軸方向及びY軸方向に略平行になる状態で、昇降軸57aに固定されている。
媒体支持板52は、媒体支持部53の支持板支柱56に支持されている端と反対側の端が、昇降板面58aに当接して、昇降ユニット57Aに支持されている。
昇降モーター57によって、昇降軸57aをZ軸方向に昇降させて昇降板58を昇降させることで、媒体支持板52を揺動させることができる。揺動時には、摺動凸曲面54aが摺動受面56aに対して摺動し、摺動凸曲面54a及び摺動受面56aを形成する断面が円弧の曲面の円弧の中心位置が揺動の軸となる。当該揺動の軸が、支持体回動軸又は副支持体回動軸に相当する。
図2(b)に示した、媒体支持面53aが略水平(X軸方向及びY軸方向に略平行)となる位置に媒体支持板52を保持して、フィルム10を支持し、描画を実施する。
2個の媒体支持面53aのそれぞれが、副支持面に相当し、2個の媒体支持板52のそれぞれが、媒体副支持体に相当する。2個の媒体支持面53aで形成される面が、支持面に相当し、2個の媒体支持板52が、媒体支持体に相当する。媒体支持面53aが略水平(X軸方向及びY軸方向に略平行)となる位置が、描画支持位置に相当する。
図2(b)に示した描画支持位置に位置する媒体支持面53aは、2個の媒体支持面53aの面が、供給ローラー34の外周と媒体送りローラー36の外周とにZ軸方向の上側で接する平面と一致している。描画支持位置に位置する媒体支持面53aに支持されているフィルム10は、Z軸方向において、描画可能位置に位置している。
昇降モーター57によって昇降板58を降下させて、図2(b)に二点鎖線で示したように媒体支持板52(媒体支持面53a)を傾かせることによって、媒体支持面53aを描画支持位置から乖離させる。描画支持位置から離れた媒体支持面53aの位置を退避位置と表記する。昇降ユニット57Aが、支持体回動手段に相当する。
<液滴吐出ヘッド、及びヘッドユニット>
次に、液滴吐出ヘッド20及びヘッドユニット21について、図3を参照して説明する。図3は、液滴吐出ヘッド及びヘッドユニットの概略構成を示す図である。図3(a)は、液滴吐出ヘッドの概略構成を示す外観斜視図であり、図3(b)は、ヘッドユニットの概略構成を示す平面図である。図3に示したX軸、Y軸、及びZ軸の軸方向は、ヘッドユニット21が描画装置1に装着された状態において、図1に示したX軸、Y軸、及びZ軸の軸方向と一致している。
図3(a)に示したように、液滴吐出ヘッド20は、ノズル基板25を備えている。ノズル基板25には、多数の吐出ノズル24が略一直線状に並んだノズル列24Aが2列形成されている。吐出ノズル24から機能液を液滴として吐出し、対向する位置にある描画対象物などに着弾させることで、当該位置に機能液を配置する。ノズル列24Aは、液滴吐出ヘッド20が描画装置1に装着された状態で、図1に示したY軸方向に延在している。ノズル列24Aにおいて吐出ノズル24は等間隔のノズルピッチで並んでおり、2列のノズル列24A間で、吐出ノズル24の位置がY軸方向に半ノズルピッチずれている。したがって、液滴吐出ヘッド20としては、Y軸方向に半ノズルピッチ間隔で機能液の液滴を配置することができる。
図3(b)に示したように、ヘッドユニット21は、ユニットプレート23と、ユニットプレート23に搭載された9個の液滴吐出ヘッド20と、を有している。液滴吐出ヘッド20は、図示省略したヘッド保持部材を介してユニットプレート23に固定されている。固定された液滴吐出ヘッド20は、ヘッド本体がユニットプレート23に形成された孔(図示省略)に遊嵌して、ノズル基板25が、ユニットプレート23の面より突出した位置に位置している。図3(b)は、ノズル基板25の側から見た図である。9個の液滴吐出ヘッド20は、Y軸方向に分かれて、それぞれ3個ずつの液滴吐出ヘッド20を有するヘッド組20Aを3群、形成している。それぞれの液滴吐出ヘッド20のノズル列24Aは、ヘッドユニット21が描画装置1に取り付けられた状態において、Y軸方向に延在している。
一つのヘッド組20Aが有する3個の液滴吐出ヘッド20は、Y軸方向において、互いに隣り合う液滴吐出ヘッド20の、一方の液滴吐出ヘッド20の端の吐出ノズル24に対して、もう一方の液滴吐出ヘッド20の端の吐出ノズル24が半ノズルピッチずれて位置する位置に、配設されている。ヘッド組20Aが有する3個の液滴吐出ヘッド20において、全ての吐出ノズル24のX軸方向の位置を同じにすると、吐出ノズル24は、Y軸方向に半ノズルピッチの等間隔で並ぶ。すなわち、X軸方向の同じ位置において、それぞれの液滴吐出ヘッド20が有するそれぞれのノズル列24Aを構成する吐出ノズル24から吐出された液滴は、設計上では、Y軸方向に等間隔に並んで一直線上に着弾する。
一つのヘッド組20Aが備える3個の液滴吐出ヘッド20が有する6列のノズル列24Aは、1本のノズル列として扱うこともできる。当該ノズル列は、例えば180個の6倍、1080個の吐出ノズル24を有し、Y軸方向におけるノズルピッチは、70μmであり、Y軸方向の両端の吐出ノズル24の中心間距離(ノズル列長さ)は、約75.5mmである。液滴吐出ヘッド20は、Y軸方向において互いに重なるため、X軸方向に階段状に並んでヘッド組20Aを構成している。
ヘッドユニット21が有する3つのヘッド組20Aは、それぞれが有する1本のノズル列とみなせるノズル列が、Y軸方向において、ノズル列24Aの半ノズルピッチずれて位置する位置に、配設されている。言い換えると、それぞれのヘッドユニット21は、互いに隣り合うヘッド組20Aを構成する液滴吐出ヘッド20の、一方のヘッド組20Aにおける液滴吐出ヘッド20の端の吐出ノズル24に対して、もう一方のヘッド組20Aにおける液滴吐出ヘッド20の端の吐出ノズル24が、Y軸方向において、半ノズルピッチずれた位置に、配設されている。
一つのヘッドユニット21が備える3つのヘッド組20Aにおける9個の液滴吐出ヘッド20が有する18列のノズル列24Aは、1本のノズル列として扱うこともできる。当該ノズル列を「ユニットノズル列240A」と表記する。ユニットノズル列240Aは、例えば180個の18倍、3240個の吐出ノズル24を有し、Y軸方向におけるノズルピッチは、70μmであり、Y軸方向の両端の吐出ノズル24の中心間距離(ノズル列長さ)は、約226.7mmである。即ち、一つのヘッドユニット21の吐出ノズル24から一滴ずつ吐出させて、X軸方向が同じ位置になるように着弾させると、3240個の点が70μmのピッチ間隔で連なる直線が形成される。
<描画工程>
次に、描画装置1によってフィルム10に描画する描画工程について、図4、図5、及び図6を参照して説明する。図4は、描画工程を示すフローチャートである。図5及び図6は、描画工程における、ヘッドユニットの位置に対するフィルムの被描画領域の位置及びフィルムに対する支持テーブルの状態を示す説明図である。図5及び図6に示したX軸、Y軸、及びZ軸は、図1に示したX軸、Y軸、及びZ軸と一致している。
図4のステップS1では、媒体支持板52を回動(揺動)させることによって媒体支持面53aを回動させて退避位置に移動させる。図5(a)に示したように、描画支持位置に位置していた媒体支持面53aを、矢印a又は矢印bのように回動させて、退避位置に移動させる。図5(a)に二点鎖線で示した媒体支持部53(媒体支持板52)の媒体支持面53aは、略水平(X軸方向及びY軸方向に平行)であり、描画支持位置に位置している。媒体支持部53の先端が、昇降ユニット57Aの昇降モーター57によって所定の位置に保持された昇降板58に当接して、支持されている。昇降モーター57によって、昇降板58をZ軸方向に移動させて、図5(a)に実線で示した昇降板58の位置まで降下させることで、媒体支持部53(媒体支持面53a)を矢印a又は矢印bのように回動させる。
上述したように、退避位置に位置する支持テーブル51の媒体支持面53aは、供給ローラー34と媒体送りローラー36との間に張られたフィルム10から離れている。
次に、図4のステップS2では、フィルム10をY軸方向に移動させて、図5(b)に示したように、フィルム10の被描画領域101を、描画可能領域100に含まれる位置に位置させる。上述したように、描画可能領域100は、支持テーブル51における、X軸走査機構11及びY軸走査機構42によって支持テーブル51又はヘッドユニット21を走査させることによって、液滴吐出ヘッド20の吐出ノズル24を臨ませることができる領域である。被描画領域101は、フィルム10において、次に描画を実施する対象にする領域であって、フィルム10が支持テーブル51に支持された状態を解除することなく描画を実施することが可能な範囲の領域である。
フィルム10のY軸方向の移動は、上述した供給ローラー34及び媒体送りローラー36を回動させて実施する。供給ローラー34によって、フィルム10の被描画領域101が描画可能領域100に含まれる位置に位置する長さのフィルム10を供給する。媒体送りローラー36によって、フィルム10の供給ローラー34と媒体送りローラー36との間の部分に張力を加える。張力は、フィルム10が大きく垂れ下がらない程度で充分である。図5(b)に示したフィルム10の被描画領域101の側面視の形状は直線であるが、詳細には、自重によって弛んだ懸垂線となる。
退避位置に位置する支持テーブル51の媒体支持面53aは、供給ローラー34と媒体送りローラー36との間に張られたフィルム10から離れており、供給されて移動するフィルム10が媒体支持面53aに接触することはほとんどない。
次に、図4のステップS3では、媒体支持板52を回動(揺動)させることによって媒体支持面53aを回動させて描画支持位置に移動させる。
図5(c)に示したように、退避位置に位置していた媒体支持面53aを、矢印c又は矢印dのように回動させて、描画支持位置に移動させる。図5(c)に二点鎖線で示した媒体支持部53(媒体支持板52)の媒体支持面53aは、ステップS1において退避位置に移動され、当該位置に位置している。
昇降モーター57によって、昇降板58をZ軸方向に移動させて、図5(c)に実線で示した昇降板58の位置まで上昇させることで、媒体支持部53(媒体支持面53a)を矢印c又は矢印dのように回動させる。媒体支持部53の先端が、昇降ユニット57Aの昇降モーター57によって所定の位置に保持された昇降板58に当接して、支持されている媒体支持板52の媒体支持面53aは、略水平(X軸方向及びY軸方向に平行)であり、描画支持位置に位置している。
ステップS2において描画可能領域100に供給されていたフィルム10の被描画領域101は、描画支持位置に位置した媒体支持面53aが当接して、描画可能位置に位置している。
退避位置に位置していた媒体支持面53aが回動させられてフィルム10の被描画領域101に当接する際には、媒体支持面53aとフィルム10の被描画領域101との間の空間が減少し、空間がなくなって、媒体支持面53aが被描画領域101に当接する。当該空間は、媒体支持面53aが支持体回動軸まわりに回動させられて移動する領域である。このため、空間における媒体支持面53aとフィルム10との距離は、昇降板58に支持されている端の方が大きくなっている。媒体支持面53aが回動させられて空間が閉じられる際には、空間に位置する大気は、幅の広い方に流動して排出される可能性が高い。
フィルム10の被描画領域101は、描画支持位置に位置した媒体支持面53aが当接して、描画可能位置に位置している。したがって、被描画領域101は、媒体支持面53aに倣って平坦になっており、側面視で、直線を描いている。一方、ステップS2において描画可能領域100に供給された状態では、自重によって弛んで、側面視で、懸垂線を描いている。直線と懸垂線との長さの差に起因する弛みが、媒体支持面53aと、供給ローラー34又は媒体送りローラー36と、の間に発生している可能性がある。当該弛みを除去するために、媒体送りローラー36によって微小な引張力を、フィルム10の供給ローラー34と媒体送りローラー36との間の部分に加えることが好ましい。
供給ローラー34と従動ローラー34aとによって保持されて、フィルム10の保持された部分の描画装置1に対する位置は正確に定まっている。フィルム10の供給ローラー34と媒体送りローラー36との間の部分の弛みを減少させることで、当該部分に存在する被描画領域101の描画装置1に対する位置を正確に定めることができる。
フィルム10の被描画領域101を支持した支持ユニット35は、例えば図5(d)に示した位置に位置している。図5(d)に示した支持ユニット35の位置では、被描画領域101におけるフィルム10の供給方向の上流側の部分がヘッドユニット21に臨んでいる。
次に、図4のステップS4では、Y軸走査機構42によって、支持テーブル51をY軸方向に移動させて、支持テーブル51に支持された被描画領域101を描画開始位置に移動させる。図6(e)及び図6(f)に示した被描画領域101は、描画開始位置に位置している。描画開始位置は、ヘッドユニット21に対する被描画領域101のY軸方向の位置が、ヘッドユニット21をX軸方向に走査させると共に液滴吐出ヘッド20から機能液を吐出させる描画走査を開始できる位置である。図6(e)及び図6(f)に示した描画開始位置は、例えば、被描画領域101に、フィルム10の送り方向における最も下流側(巻取リール32側)から順次描画走査を実施して描画する場合における描画開始位置である。
次に、図4のステップS5では、描画走査を実施する。図6(f)に示したヘッドユニット21aの位置に位置したヘッドユニット21を、X軸走査機構11によってX軸方向(主走査方向)に走査させると共に、吐出ノズル24から描画形状に対応した位置に向けて機能液の液滴を吐出することで、第一描画行121に描画する。第一描画行121は、Y軸方向の幅がヘッドユニット21のユニットノズル列240Aによって描画可能な幅であって、被描画領域101における、フィルム10の進行方向の最も下流側に位置する領域である。第一描画行121への描画走査を実施したヘッドユニット21は、図6(f)に示したヘッドユニット21bの位置に位置している。
次に、図4のステップS6では、フィルム10の現在描画を実施している被描画領域101への描画が完了したか否かを判定する。被描画領域101への描画が完了していなかった(ステップS6でNO)場合には、ステップS7に進む。被描画領域101への描画が完了していた(ステップS6でYES)場合には、ステップS8に進む。
ステップS6の次に、ステップS7では、改行(副走査)を実施する。改行は、Y軸走査機構42によって、被描画領域101を支持した支持ユニット35をY軸方向に移動させることによって実施する。改行幅は、例えばユニットノズル列240Aによって描画可能な幅である。当該改行幅の改行を実施することで、図6(g)に示したように、被描画領域101は、第一描画行121に隣接する第二描画行122に、ヘッドユニット21のユニットノズル列240Aによって描画可能な位置に位置している。
ステップS7の次には、ステップS5に進み、ステップS5及びステップS6を繰り返す。ステップS7の改行を実施して、被描画領域101がユニットノズル列240Aによって第二描画行122に描画可能な位置に位置した次に実施するステップS5では、図6(g)に示したように、ヘッドユニット21bの位置に位置したヘッドユニット21を、X軸走査機構11によってX軸方向に走査させる描画走査を実施する。第二描画行122への描画走査を実施したヘッドユニット21は、図6(g)に示したヘッドユニット21cの位置に位置している。ヘッドユニット21cの位置は、図6(f)に示したヘッドユニット21aの位置と略同じである。
ステップS5、ステップS6、及びステップS7を繰り返して実施することで、第一描画行121及び第二描画行122に続けて、第三描画行123及び第四描画行124に描画して、図6(h)に示したように、被描画領域101の全面への描画が完了する。
ステップS6の次に、ステップS8では、フィルム10の描画対象領域への描画が完了したか否かを判定する。フィルム10の描画対象領域への描画が完了していなかった(ステップS8でNO)場合には、ステップS1に戻り、ステップS1からステップS8を繰り返す。
1個所の被描画領域101に対する描画を完了した次に実施するステップS2では、図6(h)に示した描画が完了した被描画領域101に隣接する被描画領域101aを、支持テーブル51の描画可能領域100に臨む位置に移動させる。続いて実施するステップS3からステップS8では、被描画領域101aを描画対象領域として、それぞれのステップを実施する。
次に、図4のステップS8において、フィルム10の描画対象領域への描画が完了していた(ステップS8でYES)場合には、描画装置1によってフィルム10に描画する描画工程を終了する。
<支持テーブル2>
次に、支持テーブル51と一部の構成が異なる支持テーブル151について、図7を参照して説明する。支持テーブル151を備える支持ユニット150は、支持テーブル51とは異なる支持テーブル151を備えることが、支持ユニット35と異なっている。
図7は、支持ユニットの概略構成を示す図である。図7(a)は、支持ユニットの概略構成を示す平面図であり、図7(b)は、支持ユニットの概略構成を示す側面図である。図7に示したX軸、Y軸、及びZ軸は、支持ユニット150が描画装置1と同様の描画装置に装着された状態において、図1に示したX軸、Y軸、及びZ軸と一致している。
図7に示すように、支持ユニット150は、支持テーブル151と、テーブル台43と、供給ローラー34と、従動ローラー34aと、媒体送りローラー36と、従動ローラー36aと、を備えている。支持テーブル151と、供給ローラー34と、従動ローラー34aと、媒体送りローラー36と、従動ローラー36aとは、テーブル台43に固定されている。
支持テーブル151は、媒体支持板152と、2個の支持板支柱56と、昇降ユニット57Aとを、備えている。供給ローラー34などのように支持ユニット35が備える要素と同じ番号を付した要素は、支持ユニット35が備える要素と略同じものである。
媒体支持板152は、媒体支持部153と、2個の揺動支点部54とを備えている。媒体支持部153は、板状の部材であり、平面視略長方形形状を有している。略長方形形状の面を、媒体支持面153aと表記する。媒体支持面153aが、支持テーブル151において、フィルム10に当接してフィルム10を支持する支持面である。支持面を形成している状態の媒体支持面153aは、X軸方向及びY軸方向に平行な平面である。
媒体支持板152において、揺動支点部54は、媒体支持板52における揺動支点部54と同様に、媒体支持部153に固定されている。揺動支点部54は、媒体支持部153における供給ローラー34側の辺において、媒体支持部153に固定されている。
支持テーブル151において、支持板支柱56は、支持テーブル51における支持板支柱56と同様に、テーブル台43に固定されている。2個の支持板支柱56が、揺動支点部54の位置に対応して、テーブル台43における供給ローラー34の近くに立設されている。
支持テーブル51と同様に、摺動凸曲面54aが摺動受面56aに係合する状態で、揺動支点部54が、支持板支柱56に支持されている。これにより、媒体支持板152の供給ローラー34に近い側の一端は、反対側の媒体送りローラー36に近い側の端が揺動可能に、支持板支柱56に支持されている。
媒体支持板152の支持板支柱56に支持されている端と反対側の媒体送りローラー36に近い側の端は、昇降ユニット57Aによって支持されている。昇降ユニット57Aは、支持テーブル51が備える昇降ユニット57Aと略同様の構成を有する昇降ユニット57Aである。
昇降モーター57によって、昇降軸57aをZ軸方向に昇降させて昇降板58を昇降させることで、媒体支持板152を揺動させることができる。揺動時には、摺動凸曲面54aが摺動受面56aに対して摺動し、摺動凸曲面54a及び摺動受面56aを形成する断面が円弧の曲面の円弧の中心位置が揺動の軸となる。当該揺動の軸が、支持体回動軸に相当する。
図7(b)に示した、媒体支持面153aが略水平(X軸方向及びY軸方向に略平行)となる位置に媒体支持板152を保持して、フィルム10を支持し、描画を実施する。
媒体支持面153aが、支持面に相当し、媒体支持板152が、媒体支持体に相当する。媒体支持面153aが略水平(X軸方向及びY軸方向に略平行)となる位置が、描画支持位置に相当する。
図7(b)に示した描画支持位置に位置する媒体支持面153aは、供給ローラー34の外周と媒体送りローラー36の外周とにZ軸方向の上側で接する平面と、設計上、一致している。描画支持位置に位置する媒体支持面153aに支持されているフィルム10は、Z軸方向において、描画可能位置に位置している。
昇降板58を降下させて、図7(b)に二点鎖線で示したように媒体支持板152(媒体支持面153a)を傾かせることによって、媒体支持面153aを描画支持位置から乖離させる。描画支持位置から離れた媒体支持面153aの位置を退避位置と表記する。
支持ユニット150を備える描画装置を用いた描画工程においては、媒体支持面153aを退避位置に回動(揺動)させた後に、フィルム10の被描画領域101を描画可能領域100に供給する。媒体支持面153aが退避位置に位置することで、供給されて移動するフィルム10が媒体支持面153aに接触することを、ほとんどなくすることができる。
被描画領域101をZ軸方向において、描画可能位置に位置させるために、媒体支持面153aを回動させて、描画支持位置に位置させる。退避位置に位置していた媒体支持面153aが回動させられてフィルム10の被描画領域101に当接する際には、媒体支持面153aと被描画領域101との間の空間が減少し、空間がなくなって、媒体支持面153aが被描画領域101に当接する。当該空間は、媒体支持面153aが支持体回動軸まわりに回動させられて移動する領域である。このため、空間における媒体支持面153aとフィルム10との距離は、昇降板58に支持されている端の方が大きくなっている。媒体支持面153aが回動させられて空間が閉じられる際には、空間に位置する大気は、幅の広い方に流動して排出される可能性が高い。
以下、実施形態による効果を記載する。本実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)描画工程においては、フィルム10の被描画領域101を、描画可能領域100に含まれる位置に位置させる前に、媒体支持板52を回動(揺動)させることによって媒体支持面53aを回動させて退避位置に移動させる。
これにより、被描画領域101を、描画可能領域100に含まれる位置に位置させる際にフィルム10が支持テーブル51の媒体支持面53aと擦れることを実質的になくすることができる。擦れることによって、フィルム10が抗力を受けて変形したり、フィルム10に擦れ傷が発生したりすることを実質的になくすることができる。
(2)退避位置に位置していた媒体支持面53aを描画可能領域100に含まれる位置に位置している被描画領域101に当接させる際は、媒体支持板52を回動(揺動)させることによって媒体支持面53aを回動させて描画支持位置に位置させることによって当接させる。媒体支持面53aが回動させられてフィルム10の被描画領域101に当接する際には、媒体支持面53aとフィルム10の被描画領域101との間の空間が減少し、空間がなくなって、媒体支持面53aが被描画領域101に当接する。当該空間は、媒体支持面53aが支持体回動軸まわりに回動させられて移動する領域である。このため、空間における媒体支持面53aとフィルム10との距離は、昇降板58に支持されている端の方が大きくなっている。媒体支持面53aが回動させられて空間が閉じられる際には、空間に位置する大気は、幅の広い方に流動して排出される可能性が高い。これにより、大気の一部が媒体支持面53aとフィルム10との間に残されることを抑制することができる。すなわち、媒体支持面53aとフィルム10との間に大気の一部が挟まれて気泡が形成されることを抑制することができる。
(3)フィルム10の被描画領域101に描画を実施する際には、被描画領域101は、全面が支持テーブル51の媒体支持面53aに支持されている。これにより、フィルム10の被描画領域101を平坦に維持して、被描画領域101に皺ができるなどの平坦な状態が維持されないことに起因して、描画形状精度や描画位置精度などが損なわれることを抑制することができる。
(4)フィルム10への描画は、支持ユニット35によって、被描画領域101を支持して実施し、改行は、Y軸走査機構42によって、被描画領域101を支持した支持ユニット35をY軸方向に移動させることによって実施する。これにより、改行に際しても被描画領域101を支持した状態が維持されるため、改行することに起因して被描画領域101が変形することを抑制することができる。改行するための力は直接フィルム10に加えられることはないため、改行するための力によって被描画領域101が変形することを実質的になくすることができる。
(5)支持テーブル51によってフィルム10を支持する際は、支持テーブル51の支持面のZ軸方向における位置は、供給ローラー34の外周及び媒体送りローラー36の外周に接する面の位置に略一致する位置である。これにより、支持テーブル51によってフィルム10を支持している状態と支持していない状態とで、フィルム10の位置が大きく変わることがない。このため、支持テーブル51によってフィルム10を支持することによって、フィルム10に、フィルム10を変形させるような力を加えることを抑制することができる。
(6)支持ユニット150の支持テーブル151は、1個の媒体支持板152を備え、1面の媒体支持面153aによって被描画領域101を支持している。媒体支持面が1面であって継ぎ目部分がないため、継ぎ目部分においてフィルム10が継ぎ目部分に倣うことに起因して、被描画領域101において平坦な状態が損なわれることを抑制することができる。
(7)支持ユニット35の支持テーブル51は、2個の媒体支持板52を備え、2面の媒体支持面53aによって被描画領域101を支持している。2面の媒体支持面53aで被描画領域101を支持することで、1個の媒体支持面で支持する場合にくらべて、媒体支持面53aの面積を小さくすることができる。媒体支持面53aの面積を小さくすることで、気泡の原因となる気体が媒体支持面53aとフィルム10との間に留まる可能性を小さくすることができる。
(8)被描画領域101を描画開始位置に移動させる際は、Y軸走査機構42によって、支持ユニット35をY軸方向に移動させて、支持ユニット35に支持された被描画領域101を描画開始位置に移動させる。被描画領域101は支持ユニット35に支持された状態が維持されるため、被描画領域101を描画開始位置に位置させるために移動させられることに起因して被描画領域101が変形することを抑制することができる。移動させるための力は直接フィルム10に加えられることはないため、移動させるための力によって被描画領域101が変形することを実質的になくすることができる。
以上、添付図面を参照しながら好適な実施形態について説明したが、好適な実施形態は、前記実施形態に限らない。実施形態は、要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論であり、以下のように実施することもできる。
(変形例1)前記実施形態においては、描画支持位置に位置した媒体支持面53aが当接してフィルム10の被描画領域101を支持した後、媒体送りローラー36によって微小な引張力を、フィルム10の供給ローラー34と媒体送りローラー36との間の部分に加えていた。当該張力は、媒体支持面53aと、供給ローラー34又は媒体送りローラー36と、の間に発生している可能性がある弛みを除去するために加えていた。しかし、このような張力を加えることは必須ではない。弛みがフィルム10における描画位置精度などに及ぼす影響が、描画品質に影響を与えない程度であれば、当該張力は加えなくてもよい。
(変形例2)前記実施形態においては、描画支持位置に位置した媒体支持面53aが当接してフィルム10の被描画領域101を支持した後、媒体送りローラー36によって微小な引張力を、フィルム10の供給ローラー34と媒体送りローラー36との間の部分に加えていた。当該張力は、媒体支持面53aと、供給ローラー34又は媒体送りローラー36と、の間に発生している可能性がある弛みを除去するために加えており、被描画領域101を支持テーブル51によって支持した状態でも、当該張力は維持されていた。
しかし、被描画領域101が支持テーブル51によって支持された状態では、被描画領域101は平坦に維持されており、張力を加えて張ることは不要である。被描画領域101を支持テーブル51によって支持した後で、張力を解除又は小さくする工程を実施してもよい。張力を解除又は小さくすることで、当該張力に起因してフィルム10が変形する可能性を低減することができる。張力を解除又は小さくする工程は、例えば、従動ローラー36aの付勢装置を制御して、付勢装置による媒体送りローラー36に対する従動ローラー36aの押し付け力を制御することで実施する。
(変形例3)前記実施形態においては、支持ユニット35の支持テーブル51は、媒体副支持体に相当する媒体支持板52を2個備えていた。しかし、媒体支持体を構成する媒体副支持体が2個であることは必須ではない。連続媒体支持手段は、3個以上の媒体副支持体を備える構成であってもよい。
媒体副支持体の数を多くすることで、個別の媒体副支持体の副支持面の面積を小さくすることができる。副支持面の面積を小さくすることで、気泡の原因となる気体が副支持面と描画対象媒体との間に留まる可能性を小さくすることができる。
(変形例4)前記実施形態においては、描画装置1において、描画走査は、支持ユニット35によって、被描画領域101を支持して実施し、改行は、Y軸走査機構42によって、被描画領域101を支持した支持ユニット35をY軸方向に移動させることによって実施していた。しかし、被描画媒体を支持した連続媒体支持手段を移動させることによって改行を実施することは必須ではない。描画装置は、ヘッドユニット21などの液状体吐出手段を移動させることによって改行を実施する構成であってもよい。
(変形例5)前記実施形態においては、描画装置1はヘッドユニット21を1個備えていたが、描画装置が備えるヘッドユニットが1個であることは必須ではない。描画装置が備えるヘッドユニットは、いくつであってもよい。
(変形例6)前記実施形態においては、ヘッドユニット21は液滴吐出ヘッド20を9個備えていたが、ヘッドユニットが備える吐出ヘッドが9個であることは必須ではない。ヘッドユニットが備える吐出ヘッドは、いくつであってもよい。ヘッドユニットが備える吐出ヘッドは、複数であってもよいし、1個であってもよい。
(変形例7)前記実施形態においては、液滴吐出ヘッド20は、多数の吐出ノズル24が略一直線状に並んだノズル列24Aを2列備えていたが、吐出ヘッドが備えるノズル列は何列であってもよい。また、液滴吐出ヘッド20が備える吐出ノズル24は、ノズル列24Aの延在方向において互いの位置がずれていたが、吐出ヘッドは、ノズル列の延在方向において、略同一位置に位置する吐出ノズルを複数備える構成であってもよい。
(変形例8)前記実施形態においては、描画装置1の供給排出機構部3は、巻取リール32を備えており、描画済みのフィルム10は巻取リール32に巻き取られていた。しかし、描画装置が巻取リールを備えることも、連続媒体の描画済みの部分を巻き取ることも、必須ではない。例えば、切断装置を設け、描画済みの部分を所定の長さに切断する、描画装置の構成、及び描画方法であってもよい。あるいは、型抜き装置を設け、描画済みの連続媒体から製品部分のみを型抜きし、製品以外の部分を切断したり巻き取ったりする、描画装置の構成、及び描画方法であってもよい。
(変形例9)前記実施形態においては、描画装置1のヘッド機構部2は、ヘッドキャリッジ22と、X軸走査機構11とを備えていた。当該X軸走査機構11によってヘッドキャリッジ22をX軸方向に走査させ、ヘッドキャリッジ22が備える液滴吐出ヘッド20の吐出ノズル24から機能液を吐出させて、フィルム10に描画していた。しかし、描画装置が吐出ノズルを連続媒体に対して主走査方向に相対移動させる装置を備えることは必須ではない。描画装置は、連続媒体の幅方向の略全体に亘って液滴を吐出可能に吐出ノズルが配設された、いわゆるラインヘッドを備える構成であってもよい。
(変形例10)前記実施形態においては、機能液の種類については特に記載しなかったが、描画装置においては、色が異なるなど種類の異なる機能液を吐出してもよい。色が異なる複数種類の機能液を吐出することでカラー描画も可能である。機能液の種類は、複数のヘッドユニットを備えてヘッドユニットごとに異ならせてもよいし、ヘッド組ごとに異ならせてもよいし、液滴吐出ヘッドごとに異ならせてもよいし、ノズル列ごとに異ならせてもよい。吐出ノズルごとに機能液を個別に供給できる液滴吐出ヘッドを用いて、吐出ノズルごとに異なる機能液を吐出してもよい。なお、カラー描画を実施するためには、同じ着弾位置に、複数の、例えば色が異なる機能液を着弾させることができる構成のヘッドユニット又は液滴吐出ヘッドを用いたり、走査方法を用いたりすることが好ましい。
(変形例11)前記実施形態においては、昇降モーター57は、例えばシャフトモーターのようなリニアモーターであった。しかし、支持体回動手段の駆動源は、ニアモーターとは異なる駆動源であってもよい。例えば、モーターとボールねじを組み合わせた駆動源や、ソレノイドや、各種シリンダーなどを用いることができる。
1…描画装置、2…ヘッド機構部、3…供給排出機構部、10…フィルム、11…X軸走査機構、20…液滴吐出ヘッド、20A…ヘッド組、21…ヘッドユニット、21a,21b,21c…ヘッドユニット、24…吐出ノズル、24A…ノズル列、31…供給リール、32…巻取リール、34…供給ローラー、34a…従動ローラー、35…支持ユニット、36…媒体送りローラー、36a…従動ローラー、37…アイドラローラー、38…アイドラローラー、42…Y軸走査機構、43…テーブル台、51…支持テーブル、52…媒体支持板、53…媒体支持部、53a…媒体支持面、54…揺動支点部、54a…摺動凸曲面、56…支持板支柱、56a…摺動受面、57…昇降モーター、57A…昇降ユニット、57a…昇降軸、58…昇降板、58a…昇降板面、100…描画可能領域、101…被描画領域、101a…被描画領域、150…支持ユニット、151…支持テーブル、152…媒体支持板、153…媒体支持部、153a…媒体支持面、240A…ユニットノズル列。

Claims (5)

  1. 描画装置に保持されて描画される媒体の被描画面に略直角な方向において描画可能位置に位置させると共に、前記被描画面に略平行な方向における描画可能領域に位置させた連続媒体の部分に液状体を配置して所定の画像を形成する描画装置であって、
    前記連続媒体における、前記描画可能領域に位置する部分に向けて前記液状体を吐出し、前記連続媒体上に前記液状体を配置する液状体吐出手段と、
    前記連続媒体の未描画部分を前記描画可能領域に供給し、前記描画可能領域において前記液状体が配置された前記連続媒体の既描画部分を前記描画可能領域から移動させる連続媒体供給手段と、
    前記連続媒体における、前記描画可能領域に位置する部分に当接すると共に、前記被描画面に略直角な方向において描画支持位置に位置することで、前記連続媒体における、前記描画可能領域に位置する部分を前記描画可能位置に支持する支持面を有する媒体支持体と、前記媒体支持体を支持体回動軸まわりに回動可能に支持する支持体回動手段と、を備える連続媒体支持手段と、を備え、
    前記支持体回動軸は、前記支持体回動軸を中心に前記媒体支持体を回動させることによって、前記支持面を、前記描画支持位置に関して前記液状体吐出手段の反対側から、前記描画支持位置に離接可能な位置及び軸方向に配設されていることを特徴とする描画装置。
  2. 前記媒体支持体は、複数の媒体副支持体を備え、前記複数の媒体副支持体のそれぞれの媒体副支持体は、前記支持面を構成する副支持面を備え、
    前記支持体回動軸は、複数の副支持体回動軸を備え、
    前記支持体回動手段は、前記媒体副支持体を、前記複数の副支持体回動軸のそれぞれの副支持体回動軸まわりに回動可能に支持する副支持体回動手段を備え、
    前記副支持体回動軸は、前記副支持体回動軸を中心に前記媒体副支持体を回動させることによって、前記副支持面を、前記描画支持位置に関して前記液状体吐出手段の反対側から、前記描画支持位置に離接可能な位置及び軸方向に配設されていることを特徴とする、請求項1に記載の描画装置。
  3. 描画装置に保持されて描画される媒体の被描画面に略直角な方向において描画可能位置に位置させると共に、前記被描画面に略平行な方向における描画可能領域に位置させた連続媒体の部分に液状体を配置して所定の画像を形成する描画方法であって、
    前記連続媒体における、前記描画可能領域に位置する部分に当接すると共に、前記被描画面に略直角な方向において描画支持位置に位置することで、前記連続媒体における、前記描画可能領域に位置する部分を前記描画可能位置に支持する支持面を有する媒体支持体を、支持体回動軸まわりに回動させることによって、前記支持面を前記描画支持位置から一方向に乖離させる支持面乖離工程と、
    前記連続媒体の部分を前記描画可能領域に供給する媒体供給工程と、
    前記媒体支持体を前記支持体回動軸まわりに回動させることによって、前記支持面を前記描画支持位置に対して一方向から接近させて、前記描画支持位置に位置させると共に、前記連続媒体の前記描画可能領域に位置する部分に前記支持面を当接させることによって、前記連続媒体の前記描画可能領域に位置する部分を前記描画可能位置に位置させる支持面当接工程と、を有することを特徴とする描画方法。
  4. 前記支持面乖離工程では、前記支持面を構成する複数の副支持面のそれぞれの副支持面を備える媒体副支持体を、副支持体回動軸まわりに回動させることによって前記副支持面を前記描画支持位置から一方向に乖離させ、
    前記支持面当接工程では、前記媒体副支持体を前記副支持体回動軸まわりに回動させることによって、前記副支持面を前記描画支持位置に対して一方向から接近させることを特徴とする、請求項3に記載の描画方法。
  5. 前記支持面当接工程において前記描画可能位置に位置させられた連続媒体の前記描画可能領域に位置する部分を含む連続媒体の部分に、前記連続媒体の供給方向の張力を加える引張工程をさらに有することを特徴とする、請求項4に記載の描画方法。
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