JP2012062642A - 合成床版橋用の埋め込み型枠構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】鋼桁部Aと、この鋼桁部上に設けられる鉄筋コンクリート床版部Cとからなる合成床版橋の鋼桁部Aに設置され、打設されるコンクリートの下部型枠部となる発泡樹脂製の埋め込み型枠は、天板型枠部材11と、一対の中間型枠部材12と、一対の脚型枠部材13とからなり、前記中間型枠部材12は、天板型枠部材11を支持するための切り欠き部を有し、かつ幅b/高さa=0.70ないし1.18の範囲である。
【選択図】図1
Description
この埋め込み型枠5の沈下量が10mmを超えて大きくなると、打設するコンクリート量の増加となるとともに、橋梁全体の重量増大を招いてしまうという問題がある。
また、埋め込み型枠5の設置時や補強用の鉄筋3の配筋時には、作業者が埋め込み型枠5の上に乗って作業する場合があり、沈下(たわみ)によって安定して作業ができなくなるという問題がある。
そこで、埋め込み型枠の沈下量を10mm以下にするためには、脚部材5a,5aの上に配置される一対の第1の支持部材5b,5bの内側へのたおれを防止する必要があり、このため脚部材5a,5aを厚くすると、発泡樹脂製の埋め込み型枠5の使用量が増大するという問題がある。
また、脚部材5a,5aの厚さ自体も鋼桁部Aの連結板を介して溶接する溶接部8の配置などの構造上の制約もあり、脚部材5a,5aを厚く出来ない場合には、水平に配置する第2の支持部材5cの厚みを厚くして対応する必要があり、同様に、発泡樹脂製の埋め込み型枠5の使用量が増大するという問題がある。
り狭い頂部開口部が形成された空間部に、前記頂部開口部の間隔に対応した天板型枠部材と、この天板型枠部材の両端部に配置されて前記天板型枠部材を支持する一対の中間型枠部材と、これら中間型枠部材を前記底部上に支持するとともに、前記空間部の両側部に配置される一対の脚型枠部材とからなり、前記中間型枠部材は、天板型枠部材を支持するための切り欠き部を有し、かつ幅b/高さa=0.70ないし1.18の範囲であることを特徴とするものである。
本発明における合成床版橋用の埋め込み型枠構造が適用される合成床版橋は、鋼桁部Aと、この鋼桁部A上に一体化して設けられる鉄筋コンクリート床版部Cとから構成されるものであり、例えば図1に示すように、鋼桁部Aがフランジ1aとウエブ1bとを備えた橋軸方向に延びるT型鋼1を所定の間隔で並列に配置するとともに、T型鋼1の下端部のウエブ1b,1b間に底部鋼板2を溶接して構成され、鉄筋コンクリート床版部Cが、鋼桁部Aの上部に補強用の鉄筋3を直交して配筋し、これら鉄筋3を埋設するようにコンクリート4を打設して構成される。
すなわち、鋼桁部Aの空間部6の横断面上の頂部開口部9の間隔に対応した幅の天板型枠部材11と、この天板型枠部材11の両端部に配置されて天板型枠部材11を支持する一対の中間型枠部材12,12と、これら中間型枠部材12,12を底部鋼板2上に支持するとともに、空間部6の両側部に配置される一対の脚型枠部材13,13との3種類5個からなる。
なお、図3(1)の中間型枠部材を、本発明の合成床版橋用埋め込み型枠構造とした場合の拡大断面図を図4(1−1)に示し、図3(2)の中間型枠部材を、本発明の合成床版橋用埋め込み型枠構造とした場合の拡大断面図を図4(2−1)に示し、図3(3)の中間型枠部材を、本発明の合成床版橋用埋め込み型枠構造とした場合の拡大断面図を図4(3−1)に示し、図3(4)の中間型枠部材を、本発明の合成床版橋用埋め込み型枠構造とした場合の拡大断面図を図4(4−1)に示し、図3(5)の中間型枠部材を、本発明の合成床版橋用埋め込み型枠構造とした場合の拡大断面図を図4(5−1)に示し、図3(6)の中間型枠部材を、本発明の合成床版橋用埋め込み型枠構造とした場合の拡大断面図を図4(6−1)に示し、図3(7)の中間型枠部材を、本発明の合成床版橋用埋め込み型枠構造とした場合の拡大断面図を図4(7−1)に示す。
これら脚型枠部材13,13は、鋼桁部Aの空間部6の高さが橋梁の湾曲形状に対応して橋軸方向に変化しているのが一般的であり、この高さの変化に対応して切断することで、天板型枠部材11の上面が所定の位置となるようにする。
これにより、鋼桁部Aの空間部6の上部のコンクリートと接する上面が天板型枠部材11および一対の中間型枠部材12,12で連続し、コンクリートが流下しないようにすることができる。
ここでは、図2(a)に示すように、実物大の埋め込み型枠のモデルを作成し、打設するコンクリートに代えておもりを載せることで等分布荷重を加え、埋め込み型枠の沈下量を測定した。
埋め込み型枠を充填装着する鋼桁部として鋼桁の内寸を900mm、コンクリートの打設面を底部鋼板から1255mm、脚型枠部材の高さを底部鋼板から1000mmとした。また、鋼桁部の頂部開口部の幅を580mmとし、これにより、天板型枠部材の幅を580mmとした。
埋め込み型枠の沈下量は、天板型枠部材の下面の幅方向中央で測定し、基準となる比較例の沈下量を100とし、これに対する比(%)で沈下量の減少を表した(結果は表1参照)。
また、脚部型枠部材の外観の変形を目視し、次の3つに分類して評価した(結果は表1参照)。
×:角部が圧縮され変形した状態、
○:角部が若干圧縮され変形したが通常の使用では問題とならない状態、
◎:変形がほとんどない状態
図2(b)に示すように天板型枠部材の厚さを120mmとした。これにより、中間型枠部材の高さaは、図2(c)に示すように高さa=255mmとなり、幅b=320mmとし、これを基準寸法の中間型枠部材とした。なお、この時の中間型枠部材における高さaと幅bとの関係は、幅b/高さa=1.25であった。
そして、この基準となる比較例1の沈下量を測定し、表1に示すように、その値を100とした。
脚部型枠部材の外観は、×であり、角部が圧縮され変形した状態であった。
実施例1では、図2(d)に示すように中間型枠部材の高さa=255mm、幅b=260mmとした。したがって、中間型枠部材における高さaと幅bとの関係は、幅b/高さa=1.02であった。
この実施例1では、表1に示すように、埋め込み型枠の沈下量が−8%(基準に比べ)であり、脚部型枠部材の外観は、○であり、角部が若干圧縮され変形したが通常の使用では問題とならない状態であった。
実施例2では、図2(e)に示すように中間型枠部材の高さa=255mm、幅b=240mmとした。したがって、中間型枠部材における高さaと幅bとの関係は、幅b/高さa=0.94であった。
この実施例2では、表1に示すように、埋め込み型枠の沈下量が−12%(基準に比べ)であり、脚部型枠部材の外観は、◎であり、変形がほとんどない状態であった。
実施例3では、図2(f)に示すように中間型枠部材の高さa=255mm、幅b=200mmとした。したがって、中間型枠部材における高さaと幅bとの関係は、幅b/高さa=0.78であった。
この実施例3では、表1に示すように、埋め込み型枠の沈下量が−27%(基準に比べ)であり、脚部型枠部材の外観は、◎であり、変形がほとんどない状態であった。
実施例4では、図2(g)に示すように中間型枠部材の高さa=255mm、幅b=180mmとした。したがって、中間型枠部材における高さaと幅bとの関係は、幅b/高さa=0.71であった。
この実施例4では、表1に示すように、埋め込み型枠の沈下量が−27%(基準に比べ)であり、実施例3の沈下量と同じであるが脚部型枠部材の外観は、○であり、角部が若干圧縮され変形したが通常の使用では問題とならない状態であった。
C 鉄筋コンクリート床版部
1 T型鋼
1a フランジ
1b ウエブ
2 底部鋼板
3 鉄筋
4 コンクリート
5 埋め込み型枠
6 空間部(鋼桁部の埋め込み型枠の装着部)
7 空間(埋め込み型枠の中空部)
8 溶接部
9 頂部開口部
10 埋め込み型枠構造
11 天板型枠部材
12 中間型枠部材
13 脚型枠部材
a 中間型枠部材の高さ
b 中間型枠部材の幅
Claims (2)
- 合成床版橋用埋め込み型枠構造は、鋼桁部と、この鋼桁部上に設けられる鉄筋コンクリート床版部とからなる合成床版橋の鋼桁部に設置され打設されるコンクリートの下部型枠部となる発泡樹脂製の埋め込み型枠構造であって、
鋼桁部の橋軸方向に延び底部および両側部が閉じられるとともに、両側部より狭い頂部開口部が形成された空間部に、前記頂部開口部の間隔に対応した天板型枠部材と、この天板型枠部材の両端部に配置されて前記天板型枠部材を支持する一対の中間型枠部材と、これら中間型枠部材を前記底部上に支持するとともに、前記空間部の両側部に配置される一対の脚型枠部材とからなり、
前記中間型枠部材は、天板型枠部材を支持するための切り欠き部を有し、かつ幅b/高さa=0.70ないし1.18の範囲であることを特徴とする合成床版橋用の埋め込み型枠構造。 - 前記中間型枠部材は、幅b/高さa=0.75ないし0.95の範囲であることを特徴とする請求項1記載の合成床版橋用の埋め込み型枠構造。
Priority Applications (1)
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JP2010205856A JP2012062642A (ja) | 2010-09-14 | 2010-09-14 | 合成床版橋用の埋め込み型枠構造 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN110016861A (zh) * | 2019-04-08 | 2019-07-16 | 湖南省交通规划勘察设计院有限公司 | 一种无上横梁双柱式斜拉桥索塔及含其的斜拉桥 |
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JPH0739927Y2 (ja) * | 1990-10-30 | 1995-09-13 | 川崎製鉄株式会社 | 中空合成床版橋 |
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2010
- 2010-09-14 JP JP2010205856A patent/JP2012062642A/ja active Pending
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CN110016861B (zh) * | 2019-04-08 | 2024-03-22 | 湖南省交通规划勘察设计院有限公司 | 一种无上横梁双柱式斜拉桥索塔及含其的斜拉桥 |
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