JP2012061113A - 自動血圧測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】カフ内の圧力の高低に関わらず、ばらつきの少ない周波数特性を得ることができ、量産性が高く、低コストであるノイズ除去フィルタを備える自動血圧測定装置を提供することにある。
【解決手段】自動血圧測定装置は、ノイズ除去フィルタ22が、本体に、0.07mm以下の厚み寸法Tのスリット状断面を備えて長手方向に貫通して形成された貫通穴60を備えたものであることから、カフ内の圧力の高低に関わらず、ばらつきの少ない、減衰率の大きな周波数特性が得られる。
【選択図】図3

Description

本発明は、血圧測定中において、カフを昇圧させるために作動させられる空気ポンプによる圧力の脈動を除去するノイズ除去フィルタを備える自動血圧測定装置に関するものである。
一般に、血圧測定装置は空気ポンプにより血圧測定用のカフを昇圧し、カフで生体の一部を圧迫し、昇圧あるいは降圧する過程でカフ内の圧力を圧力センサによって検出し、その圧力に含まれる生体の心拍に同期して発生する圧力振動の変化に基づいて生体の血圧値を決定することで、血圧測定を行う。ここで、空気ポンプによって昇圧する際に作動させられる容積型の空気ポンプからの吐出圧などに起因する圧力の脈動すなわちノイズが発生するため、カフの昇圧中に血圧測定を行う場合にこれらのノイズを除去するために、カフと圧力センサとの間にフィルタを設置することが知られている。このようなフィルタとしては、例えば、特許文献1に示すような、カフと圧力センサとの間に設けられ、空気圧入口と、フィルタケースとフィルタキャップとを超音波溶着により重ね合わせることで形成されるタンクおよび細管と、空気圧出口とを備えた溶着接合構造を有するものがある。
しかし、上記特許文献1のフィルタは、図11に示すように、フィルタの周波数特性(周波数(Hz)に対する減衰率(dB))がカフ内の圧力の高低によってばらつく。特に、動脈の脈動に同期して発生するカフの圧力振動である脈波の変化に基づいて血圧測定を行うオシロメトリック法による血圧測定に際しては、その測定精度を維持するために、フィルタの周波数特性は、カフ内の圧力がどのような値であってもばらつくことのない周波数特性であることが望まれる。
これに対し、上記フィルタの代わりとして、銅パイプの一部を平坦に潰すことにより流通抵抗を調整してフィルタ効果を得たものが設置される。この銅パイプは所望の周波数特性が得られるような形状に微調整されており、図10に示すように、上記特許文献1のフィルタよりもカフ内の圧力の高低による周波数特性のばらつきが比較的小さい。
特開2003−162283号公報
しかしながら、上記従来のフィルタは、手作業によって加工されるものであるため量産性が低く、素材に銅を用いていることからコストも高い。また、図10におけるカフ内の圧力の高低による周波数特性のばらつきが小さいといえども、手作業で加工しているため一定の周波数特性を得ることは難しく、ばらつきが生じる可能性がある。
本発明は以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、カフ内の圧力の高低に関わらず、ばらつきの少ない周波数特性を得ることができ、量産性が高く、低コストであるノイズ除去フィルタを備える自動血圧測定装置を提供することにある。
かかる目的を達成するために、本第1発明の要旨とするところは、(a)生体の一部を圧迫するために該生体の一部に巻回され、空気ポンプにより昇圧されるカフと、該カフ内の圧力を検出する圧力センサと、該カフと圧力センサとの間の接続管路に設けられ、前記空気ポンプによる圧力の脈動を除去するノイズ除去フィルタとを備え、前記圧力センサにより検出された前記カフ内の圧力に含まれる、前記生体の心拍に同期して発生する圧力振動の変化に基づいて該生体の血圧値を決定する自動血圧測定装置であって、(b)前記ノイズ除去フィルタは、本体と、該本体に、0.07mm以下の厚み寸法のスリット状断面を備えて長手方向に貫通して形成された貫通穴とを備えたものであることを特徴とするものである。
このように、前記第1発明によれば、前記ノイズ除去フィルタは、前記本体に、0.07mm以下の厚み寸法のスリット状断面を備えて長手方向に貫通して形成された貫通穴を備えたものであるので、カフ内の圧力の高低に関わらず、ばらつきの少ない、減衰率の大きな周波数特性が得られる。
ここで、前記第1発明において、好適には、前記カフと圧力センサとの間を接続する前記接続管路は、弾性変形可能な軟質樹脂製チュ−ブであり、前記本体は、該軟質樹脂製チューブの内径よりも大きい外径を有する長手状の円柱状部材であって、該軟質樹脂製チューブ内に挿着される。このようにすれば、カフと圧力センサとの間のノイズ除去フィルタのための設置スペースが不要となるとともに、設けられたノイズ除去フィルタの挿着後の位置ずれを防止することができる。
また、好適には、前記本体は、前記円柱状部材の軸心を通る平面で2分された一対の半円柱体の組合せ面が互いに密着させられた状態で組合せられることにより構成されており、前記貫通穴は、該一対の半円柱体のうちの一方の半円柱体の組合せ面に前記軸心方向に形成された0.07mm以下の深さの長溝と、他方の半円柱体の組合せ面のうち該長溝の開口を塞ぐ部分とから構成されている。このようにすれば、厚み寸法が小さいスリット状断面を有する貫通穴を容易に加工でき、より簡易に設けることができる。
また、好適には、前記一対の半円柱体の組合せ面の一方と他方とには、位置決め突起と該位置決め突起を嵌め入れる位置決め穴とが形成されている。このようにすれば、位置決め突起を位置決め穴内へ嵌め入れることで、一対の半円柱体を軟質樹脂製チューブ内に位置ずれすることなく挿着することができる。
また、好適には、前記一方の半円柱体の組合せ面の端部であって前記長溝と側縁との間の部分には1つの前記位置決め突起が形成され、前記他方の半円柱体の組合せ面の両端部には、長手方向において反転したいずれの組合せ状態においても前記一方の半円柱体の組合せ面に突設された前記1つの位置決め突起が嵌め入れられるように2つの前記位置決め穴が形成されている。このようにすれば、位置決め突起を位置決め穴内へ嵌め入れることで、一対の半円柱体を一層容易に組合せることができる。
また、好適には、前記一対の半円柱体の外周面には、前記軟質樹脂製チューブの内周面の一部を軸心側へ弾性変形することを許容する係合溝が形成されている。このようにすれば、ノイズ除去フィルタは、その外径よりも小径の内径を有する軟質樹脂製チューブによって把持されるので、一対の半円柱体を軟質樹脂製チューブ内に位置ずれすることなく挿着することができる。
また、好適には、前記一対の半円柱体は、成形型を用いて射出成形されたものである。このようにすれば、貫通穴において成形型の加工精度と同等の形状精度が得られるので、どのような圧力であっても周波数特性がばらつくことがなく、安価なノイズ除去フィルタを、量産することができる。
本発明が適用された自動血圧測定装置の構成を説明するブロック図である。 図1の自動血圧測定装置の軟質樹脂製チューブ内に挿着されたノイズ除去フィルタをその軟質樹脂製チューブの一部を切り欠くことで示す図である。 図2のノイズ除去フィルタのIII −III 視断面図である。 図1の自動血圧測定装置におけるノイズ除去フィルタを構成する一対の半円柱体のうち、一方の半円柱体の組合せ面を他方の半円柱体方向から見た図である。 図4のV−V視断面図である。 図1の自動血圧測定装置におけるノイズ除去フィルタを構成する一対の半円柱体のうち、他方の半円柱体の組合せ面を一方の半円柱体方向から見た図である。 図6のVII −VII 視断面図である。 図1の自動血圧測定装置のノイズ除去フィルタを250個、従来品を40個準備し、それらに300mmHgの圧力をかけ、流れる空気の量(流量)を調べ、その分布をグラフで表した図である。 図1の自動血圧測定装置におけるノイズ除去フィルタの周波数特性を示す図である。 従来のノイズ除去フィルタの周波数特性を示す図である。 従来のノイズ除去フィルタの周波数特性を示す図である。 図1の自動血圧測定装置におけるノイズ除去フィルタに形成されたスリット状断面の貫通穴に代えて、図1のノイズ除去フィルタと同程度の流量をもつ円形断面の貫通穴を設けたノイズ除去フィルタの周波数特性を示す図である。
以下、本発明の一実施例について図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は本発明が適用された自動血圧測定装置10の構成を説明するブロック図である。図1において、カフ12は、一般的な上腕の血圧測定用圧迫帯であり、例えば患者の上肢の一部である上腕部14に巻回される。カフ12には、圧力センサ16、排気弁18および空気ポンプ20が軟質樹脂製チューブ24により接続されている。また、カフ12と圧力センサ16との間の軟質樹脂製チューブ24内には、ノイズ除去フィルタ22が挿着されている。上記カフ12は、布製帯状外袋内に軟質ポリ塩化ビニルなどの軟質樹脂製である膨張袋を収容した構造である。
圧力センサ16は、カフ12内の圧力を検出してその圧力を表す圧力信号SPBを静圧弁別回路26および脈波弁別回路28にそれぞれ供給する。静圧弁別回路26はローパスフィルタを備えており、圧力信号SPBに含まれる定常的な圧力すなわちカフ12の圧迫圧力である上腕圧迫圧を表す上腕圧迫圧信号SCBを弁別して、その上腕圧迫圧信号SCBを図示しないA/D変換器を介して電子制御装置30へ供給する。脈波弁別回路28はバンドパスフィルタを備えており、圧力信号SPBの振動成分である上腕脈波信号SMBを弁別してその上腕脈波信号SMBを図示しないA/D変換器を介して電子制御装置30へ供給する。上記脈波弁別回路28により弁別される上腕脈波信号SMBは、上腕を通る動脈の拍動に同期してカフ12に発生する圧力振動すなわち上腕脈波を表す。
排気弁18は、カフ12内を徐々に排気する定速排気弁、およびカフ12内を急速に排気する急速排気弁を含むように構成されている。空気ポンプ20は、上腕部14をカフ12により圧迫するために圧縮空気を圧送する装置であって、ダイヤフラムが電動機によって往復駆動されるダイヤフラムポンプのような容積式ポンプであり、その吐出圧には脈動ノイズが含まれる。ノイズ除去フィルタ22は、専らその脈動ノイズを除去するためのローパスフィルタの一種である。軟質樹脂製チューブ24は、カフ12と圧力センサ16、排気弁18、および空気ポンプ20それぞれとを接続する弾性変形可能な軟質の樹脂製の管である。
電子制御装置30は、CPU32、ROM34、RAM36、および図示しないI/Oポート等を備えた所謂マイクロコンピュータにて構成されている。CPU32は、ROM34に予め記憶されたプログラムに従ってRAM36の一時記憶機能を利用しつつ信号処理を実行し、I/Oポートから駆動信号を出力することにより、排気弁18、空気ポンプ20を制御する。また、CPU32は、電子制御装置30に供給される上腕圧迫圧信号SCおよび上腕脈波信号SMに基づいて演算処理を実行することにより、脈拍に同期して逐次発生するたとえば上腕脈波信号SMの間の差分が最大となるときのカフ圧に基づいて血圧値を決定する。
血圧測定装置10は、さらに、入力装置38および出力装置40を備えている。上記入力装置38は、たとえば、測定開始時に操作されることにより起動信号STを電子制御装置30へ供給する。出力装置40は、印刷や画面表示などにより、電子制御装置30から送られて来るCPU32が決定した血圧値の情報を出力する。
図2は、軟質樹脂製チューブ24内に挿着されたノイズ除去フィルタ22を軟質樹脂製チューブ24の一部を切り欠くことで示した図である。図3は、図2のノイズ除去フィルタ22のIII −III 視断面図である。ノイズ除去フィルタ22は、たとえば、空気ポンプ20によってカフ12を昇圧させる際に発生するノイズを除去するために挿着されており、図2および図3に示すように、一対の半円柱体42および52から構成された長手状の円柱状形状の部材であり、その外径は軟質樹脂製チューブ24の内径よりも大きい値である。図3に示すように、軸心を通る面で分割された一対の半円柱体42および52を相互に組合せた状態で、図2に示すように軟質樹脂製チューブ24内に押し入れることで、カフ12と圧力センサ16との間に挿着されている。一対の半円柱体42および52は、それ等半円柱体42および52と同形状の成型キャビティを有し、それ等半円柱体42の組合せ面44、および半円柱体52の組合せ面54と面一の分割面を有する一対の成形型をそれぞれ用いて、例えばポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂を溶融状態で成型キャビティ内へ射出する射出成形により製作されている。
ノイズ除去フィルタ22は、その長手方向に貫通して形成された貫通穴60を有する。ノイズ除去フィルタ22のフィルタとしての特性は、貫通穴60の断面形状、断面積、および流路の長さに基づく空気の流通抵抗と、圧力センサ16までの空気容量によって決定されるが、本実施例のノイズ除去フィルタ22は、従来では形成できなかった微小厚みのスリット状断面を備える点に特徴がある。本実施例の貫通穴60は、後述の図9に示すような周波数特性(周波数(Hz)に対する減衰率(dB))を備えるため、0.07mm以下の厚み寸法Tと1mm程度の幅寸法Wとを有するスリット状断面と、15mm程度の長さ寸法Lとを備えるように形成されている。
図4は、ノイズ除去フィルタ22を構成する一対の半円柱体42および52のうち、一方の半円柱体42の組合せ面44を他方の半円柱体52方向から見た図であり、図5は図4のV−V視断面図である。一方の半円柱体42は、円柱状部材をその軸心を通る平面で2分したような形状をしており、図4および図5に示すように、その平面部分には、組合せ面44と、長溝46と、1つの位置決め突起48とが設けられ、その外周面には、複数の凹溝50が連ねて設けられている。また、図6は、他方の半円柱体52の組合せ面54を一方の半円柱体42方向から見た図であり、図7は図6のVII −VII 視断面図である。他方の半円柱体52は、一方の半円柱体42と同様に円柱状部材をその軸心を通る平面で2分したような形状をしており、その平面部分には、組合せ面54と、2つの位置決め穴56とが設けられ、その外周面には、複数の凹溝58が設けられている。ノイズ除去フィルタ22は、一方の半円柱体42の組合せ面44と他方の半円柱体52の組合せ面54とが、互いに密着させられた状態で組合せられることにより円柱状に構成されている。
ここで、図3に示すような貫通穴60は、一方の半円柱体42の組合せ面44の軸心方向に、貫通穴60の断面形状が所望の形状となるような深さが0.07mm以下の長溝46を形成し、他方の半円柱体52の組合せ面54を一方の半円柱体42の組合せ面44と組合せることで長溝46の開口を塞ぐことで構成される。上記長溝46の深さ、幅、長さは、貫通穴60の厚みT、幅W、長さLに相当する。
一対の半円柱体42および52は、上述のように、それぞれの組合せ面44および54を組合せた状態でノイズ除去フィルタ22の外径Dよりも小さい内径を有する軟質樹脂製チューブ24内に挿入されるが、組合せた後の相互の位置ずれを防ぐため、一方の半円柱体42の組合せ面44に設けた1つの位置決め突起48が、組合せ面44の端部であって長溝46と側縁との間の部分に形成され、他方の半円柱体52の組合せ面54に設けた2つの位置決め穴56が、組合せ面54の両端部であって長手方向において反転したいずれの組合せ状態においても一方の半円柱体42の組合せ面44に設けられた1つの位置決め突起48が嵌め入れられるように形成されている。
また、一対の半円柱体42および52は、その外周面に、複数の凹溝50および58が形成されており、その複数の凹溝50および58に弾性変形可能な軟質樹脂製チューブ24の内周面の一部が軸心側へ弾性変形することを許容し、軟質樹脂製チューブ24が食込むことで、一対の半円柱体42および52の軟質樹脂製チューブ24内に挿着された後の位置ずれが防がれる。
図8は、本実施例のノイズ除去フィルタ22においては250個、銅パイプの一部を平坦に潰した従来品においては40個のサンプルを準備し、それらに300mmHgの圧力をかけ、流れる空気の量(流量)を調べ、その分布をグラフで表したものである。縦軸にサンプル数(個)が示され、横軸に流量(cc/min)が20cc/minの範囲毎に示されている。図8中の左側の縦軸は、従来品のサンプル数であり、右側の縦軸は、本実施例のノイズ除去フィルタ22のサンプル数である。
図8中において、黒塗りのグラフで示す本実施例のノイズ除去フィルタ22の場合、流量分布は、270−370cc/minの範囲内であり、そのうちのほとんどが290−330cc/minの狭い範囲に集中している。一方、白抜きのグラフで示す従来品の場合、流量分布は、290−430以上cc/minの広い範囲に及んでいる。すなわち、本実施例のノイズ除去フィルタ22は、射出成形により製作されていることにより、従来品に比べて高い形状精度を有している。
図9は、上記本実施例におけるノイズ除去フィルタ22の周波数特性を示すもので、50、150および300mmHgの3つの圧力における周波数特性を示したものである。縦軸に減衰率(dB)が示され、横軸に対数目盛により周波数(Hz)が示されている。上記本実施例におけるノイズ除去フィルタ22の周波数特性は、カフ内の圧力によるばらつきが前述の図10および図11に示す従来のフィルタの周波数特性と比較して小さくなっている。
ここで、図12は、本実施例のノイズ除去フィルタ22に形成されたスリット状断面の貫通穴60に代えて、本実施例と同程度の流量をもつ円形断面の貫通穴を設けたフィルタの周波数特性を示すものである。円形断面の貫通穴を設けたフィルタは、周波数が1e+2Hzのときの減衰率が0〜−5dBである。これに対して、本実施例のノイズ除去フィルタ22は、図9に示されるように、周波数が1e+2Hzのときの減衰率が−15〜−20dBであり、円形断面の貫通穴を設けたフィルタと比較して本実施例のノイズ除去フィルタ22は大きな減衰率が得られる。
上述のように、本実施例の自動血圧測定装置10によれば、ノイズ除去フィルタ22は、本体に、0.07mm以下の厚み寸法Tのスリット状断面を備えて長手方向に貫通して形成された貫通穴60を備えたものであるので、カフ12内の圧力の高低に関わらず、ばらつきの少ない、減衰率の大きな周波数特性が得られる。
また、本実施例の自動血圧測定装置10によれば、カフ12と圧力センサ16との間を接続する接続管路24は、弾性変形可能な軟質樹脂製チュ−ブであり、本体は、その軟質樹脂製チューブ24の内径よりも大きい外径を有する長手状の円柱状部材であって、その軟質樹脂製チューブ24内に挿着される。このようにすれば、ノイズ除去フィルタ22をカフ12と圧力センサ16との間にノイズ除去フィルタ22のための設置スペースが不要となるとともに、設けられたノイズ除去フィルタ22の挿着後の位置ずれを防止することができる。
また、本実施例の自動血圧測定装置10によれば、本体は、円柱状部材の軸心を通る平面で2分された一対の半円柱体42および52のそれぞれの組合せ面44および54が互いに密着させられた状態で組合せられることにより構成されており、貫通穴60は、その一対の半円柱体42および52のうちの一方の半円柱体42の組合せ面44に前記軸心方向に形成された0.07mm以下の深さの長溝46と、他方の半円柱体52の組合せ面54のうちその長溝46の開口を塞ぐ部分とから構成されている。このようにすれば、厚み寸法Tが小さいスリット状断面を有する貫通穴60を容易に加工でき、より簡易に設けることができる。
また、本実施例の自動血圧測定装置10によれば、一対の半円柱体42および52の組合せ面の一方44と他方54とには、位置決め突起48とその位置決め突起48を嵌め入れる位置決め穴56とが形成されている。このようにすれば、位置決め突起48を位置決め穴56内へ嵌め入れることで、一対の半円柱体42および52を軟質樹脂製チューブ24内に位置ずれすることなく挿着することができる。
また、本実施例の自動血圧測定装置10によれば、一方の半円柱体42の組合せ面44の端部であって長溝46と側縁との間の部分には1つの位置決め突起48が形成され、他方の半円柱体52の組合せ面54の両端部には、長手方向において反転したいずれの組合せ状態においても一方の半円柱体42の組合せ面44に突設された1つの位置決め突起48が嵌め入れられるように2つの位置決め穴56が形成されている。このようにすれば、位置決め突起48を位置決め穴56内へ嵌め入れることで、一対の半円柱体42および52を一層容易に組合せることができる。
また、本実施例の自動血圧測定装置10によれば、一対の半円柱体42および52の外周面には、軟質樹脂製チューブ24の内周面の一部を軸心側へ弾性変形することを許容する凹溝50および58が形成されている。このようにすれば、ノイズ除去フィルタ22は、その外径Dよりも小径の内径を有する軟質樹脂製チューブ24によって把持されるので、一対の半円柱体42および52を軟質樹脂製チューブ24内に位置ずれすることなく挿着することができる。
また、本実施例の自動血圧測定装置10によれば、一対の半円柱体42および52は、成形型を用いて射出成形されたものである。このようにすれば、貫通穴60において成形型の加工精度と同等の形状精度が得られるので、どのような圧力であっても周波数特性がばらつくことがなく、安価なノイズ除去フィルタ22を、量産することができる。
以上、本発明の一実施例を図面に基づいて説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
例えば本実施例では、上腕にカフ12を装着して血圧測定等が実施されるが、カフ12が装着される被圧迫部位は生体の一部であれば良く、例えば、手の指や手首に巻回される圧迫帯が用いられてもよい。
また、本実施例では、ノイズ除去フィルタ22は、一対の半円柱体42および52を組合せることで形成されているが、例えばレーザ加工によって貫通穴60と同様の形状の貫通穴を得ることができるのであれば、1つの部材から形成されてもよい。
また、一方の半円柱体42の組合せ面44に形成される位置決め突起48および他方の半円柱体52の組合せ面54に形成される位置決め穴56の数は、半円柱体を長手方向において反転したいずれの組合せ状態においても嵌め込むことができるのであれば、いくつあってもよい。
また、ノイズ除去フィルタ22は、軟質樹脂製チューブ24内に1つのみ設置されているが、貫通穴の流路の長さを調整するために複数個を続けて設けてもよい。
その他、本発明はその主旨を逸脱しない範囲において種々変更が加えられ得るものである。
10:自動血圧測定装置
12:カフ
14:上腕部(生体の一部)
16:圧力センサ
20:空気ポンプ
22:ノイズ除去フィルタ
24:軟質樹脂製チューブ(接続管路)
42:一方の半円柱体(半円柱体)
44:組合せ面
46:長溝
48:位置決め突起
50:凹溝(係合溝)
52:他方の半円柱体(半円柱体)
54:組合せ面
56:位置決め穴
58:凹溝(係合溝)
60:貫通穴
T:厚み寸法

Claims (7)

  1. 生体の一部を圧迫するために該生体の一部に巻回され、空気ポンプにより昇圧されるカフと、該カフ内の圧力を検出する圧力センサと、該カフと圧力センサとの間の接続管路に設けられ、前記空気ポンプによる圧力の脈動を除去するノイズ除去フィルタとを備え、前記圧力センサにより検出された前記カフ内の圧力に含まれる、前記生体の心拍に同期して発生する圧力振動の変化に基づいて該生体の血圧値を決定する自動血圧測定装置であって、
    前記ノイズ除去フィルタは、本体と、該本体に、0.07mm以下の厚み寸法のスリット状断面を備えて長手方向に貫通して形成された貫通穴とを備えたものであることを特徴とする自動血圧測定装置。
  2. 前記カフと圧力センサとの間を接続する前記接続管路は、弾性変形可能な軟質樹脂製チュ−ブであり、
    前記本体は、該軟質樹脂製チューブの内径よりも大きい外径を有する長手状の円柱状部材であって、該軟質樹脂製チューブ内に挿着されることを特徴とする請求項1の自動血圧測定装置。
  3. 前記本体は、前記円柱状部材の軸心を通る平面で2分された一対の半円柱体の組合せ面が互いに密着させられた状態で組合せられることにより構成されており、
    前記貫通穴は、該一対の半円柱体のうちの一方の半円柱体の組合せ面に前記軸心方向に形成された0.07mm以下の深さの長溝と、他方の半円柱体の組合せ面のうち該長溝の開口を塞ぐ部分とから構成されていることを特徴とする請求項2の自動血圧測定装置。
  4. 前記一対の半円柱体の組合せ面の一方と他方とには、位置決め突起と該位置決め突起を嵌め入れる位置決め穴とが形成されていることを特徴とする請求項3の自動血圧測定装置。
  5. 前記一方の半円柱体の組合せ面の端部であって前記長溝と側縁との間の部分には1つの前記位置決め突起が形成され、
    前記他方の半円柱体の組合せ面の両端部には、長手方向において反転したいずれの組合せ状態においても前記一方の半円柱体の組合せ面に突設された前記1つの位置決め突起が嵌め入れられるように2つの前記位置決め穴が形成されていることを特徴とする請求項4の自動血圧測定装置。
  6. 前記一対の半円柱体の外周面には、前記軟質樹脂製チューブの内周面の一部を軸心側へ弾性変形することを許容する係合溝が形成されていることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1の自動血圧測定装置。
  7. 前記一対の半円柱体は、成形型を用いて射出成形されたものである請求項3乃至6のいずれか1の自動血圧測定装置。
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