JP2012060881A - 電気機器、電気機器システム、および電源機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】別途特殊な部品等を設けることなく、低コストで電源機器(電池パック)の安全性が確認できる電気機器を提供すること。
【解決手段】第1の閾値より大きい電流が流れたときに電流供給を停止する過電流保護部を備えた電池パックが情報処理装置の電源端子に接続されたとき、情報処理装置は、第1の閾値より大きい電流を引き込む。その後、電池パックの出力電流あるいは出力電圧を検知し、通電部が通電を行ってから当該電池パックの電流供給が停止するまでの時間を計測する。当該計測された時間が所定の時間範囲内であるときは、消耗部品から電流取得を許可するが、当該第1の時間範囲外であるときは、消耗部品からの電流取得を禁止する。
【選択図】図4
【解決手段】第1の閾値より大きい電流が流れたときに電流供給を停止する過電流保護部を備えた電池パックが情報処理装置の電源端子に接続されたとき、情報処理装置は、第1の閾値より大きい電流を引き込む。その後、電池パックの出力電流あるいは出力電圧を検知し、通電部が通電を行ってから当該電池パックの電流供給が停止するまでの時間を計測する。当該計測された時間が所定の時間範囲内であるときは、消耗部品から電流取得を許可するが、当該第1の時間範囲外であるときは、消耗部品からの電流取得を禁止する。
【選択図】図4
Description
本発明は、バッテリーパックやACアダプタなどの電源機器が安全か否かの判別に関し、より特定的には、所定の安全規格を満たした電源機器を判別する電気機器に関する。
電気機器に装着される消耗品、例えばリチウムイオン電池等のバッテリーパック(以下、BPと呼ぶ)は、安全性の観点から、所定の規格を満足する必要がある。所定の規格を満足していないBP(例えばノンライセンス品:当該BPが使用される電気機器のメーカー、または、そのメーカーが許諾したメーカーによって開発製造され、安全であることが確認されている商品がライセンス品であり、ノンライセンス品はそうでない商品である)を利用すると、液漏れや発熱するなどの場合もある。そのため、上述のような安全性の規格(以下、安全規格)を満たしたBPが上記電気機器に装着されているか否かをチェックすることは非常に重要である。このようなチェックの手法としては、以下のようなものがある。なお、本発明でいう安全規格とは、公的な規格、会社内の規格、製品ごとに定める製品規格などあらゆる規格を含む。(一般的に、製品ごとに定める製品規格は標準化された規格ではない)
まず、電気機器のBP収納部とBP自体の形状とが機構的に一致しないと、BPが本体に収容できないようにする方法がある。また、予め、BP内のEEPROMに所定のIDコードを書き込んでおくという方法もある。そして、電気機器側から当該IDコードを読み込み、期待される内容であれば、安全規格を満たした品であると判定する。
更には、専用の暗号ICを電気機器およびBPに実装するという方法もある。当該専用ICには、セキュリティコードが書かれており、電子機器とBPとの間で、例えばCHAP認証のような手法を用いて、安全規格を満たしたBPであるかを検出する。
また、BPに抵抗やサーミスタを実装するという方法もある。この場合は、電気機器側から、所定の電圧を上記BPに印加し、分圧比によりBP内の抵抗値を読み取る。あるいは、所定の定電流を印加して電圧を読み取ることで、BP内の抵抗値を読み取る。読み取った抵抗値が、予め正常値として設定されている所定の値と異なっていれば、安全規格を満たしていないBPであると検出する。
更には、上記抵抗やサーミスタの代わりに、特殊な特性(時間とともに特性が変化する)を有する素子をBPに実装するという方法もある(例えば特許文献1)。この方法では、当該特殊な素子に通電し、その電気特性を検出し、これに基づいて規格品であるか否かを判定する。
しかしながら、上述したような方法においては、以下に示す問題点があった。まず、BP収納部とBP自体の形状を機構的に一致させる方法の場合、当該形状さえ模倣できれば、その中身が安全規格を満たさないBPであっても、電気機器に装着できてしまう。また、BP内のEEPROMに所定のIDコードを書き込んでおくという方法の場合も、上記形状についての方法と同様に、EEPROMの内容がコピーされて安全規格を満たさないBPに設けられると、やはり安全規格を満たしていないBPが装着できてしまうという問題がある。また、専用の暗号ICを電気機器およびBPに載せるという方法は、別途専用ICを設ける必要があるため、その分、余計なコストがかかるという問題がある。また、抵抗やサーミスタを用いる方法の場合、当該抵抗やサーミスタがコピーされ、安全規格を満たさないBPに当該コピーされた部品を用いれば、安全規格を満たしたBPと判定されてしまう。また、上記特許文献1に開示された方法でも、別途特殊素子を用いる必要があるため、その分コストがかかるという問題がある。
それ故に、本発明の目的は、別途特殊な部品等を設けることなく、低コストで電源機器の安全性が確認できる情報処理装置を提供することである。
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を採用した。なお、括弧内の参照符号および補足説明等は、本発明の理解を助けるために後述する実施形態との対応関係を示したものであって、本発明を何ら限定するものではない。
第1の発明は、第1の所定値以上の電流が第1の時間流れることを検出して出力を停止する出力停止部(21、22、25)を少なくとも備える電源機器が接続される電気機器であって、回路部(15)と、第1の通電部(12)と、第1検出部(11)とを備える。回路部は、電源機器との間で通電可能である。第1の通電部は、電源機器と回路部との間の通電を開始する前に、第1の所定値以上の電流を電源機器から引き込む。第1検出部は、第1の通電部が通電を行ってから第1の時間が経過したときに当該電源機器からの出力が停止することを検出する。このような構成において、電気機器は、第1検出部によって、第1の時間が経過するまでに電源機器からの出力が停止したことが検出された後、当該電源機器と回路部との間の通電を開始して回路部を動作させる。なお、第1検出部は、電流値を検出しても良いし、第1の所定値以上の電流が流れる条件となる他の値(電圧値など)を検出してもよい。また、第1の所定値は、典型的には過電流保護作動電流値であるが、これに限らない。また、第1の時間は、典型的には不感応時間であるが、これに限らない。また、出力停止部は、典型的には過電流保護部であるが、これに限るものではない。また、前記電源機器と前記回路部との間の通電を開始する前、とは、例えば、電源機器が電気機器に接続されたとき、または、電源機器が電気機器に接続された後電気機器の電源スイッチが作動したとき、または、電源機器の一例であるACアダプタが電気機器に接続された後にコンセントに接続されたとき、電気機器の一例である充電器に電源機器の一例である電池パックが接続された後にコンセントに接続されたときなどが該当する。また、ここでいう回路部は、電源機器から電力供給をうけて情報処理など所定の動作をする処理部の他、電源機器に電力供給をして当該電源機器を充電する充電回路部なども該当する。また、ここでいう電気機器とは、情報処理装置、充電器などである。また、電源機器の設計、製造精度により、個々の電源機器について第1の時間にばらつきがある場合がある。この場合、第1検出部は、第1の時間の許容最大値(許容上限値)を使用するのが好ましい。しかしながら、第1の時間の標準値や許容最小値(許容下限値)を使用して所定幅を持たせた範囲内で出力が停止することを確認するようにしてもよい。
第2の発明は、第1の所定値以上の電流が第1の時間流れることを検出して出力を停止する出力停止部(21、22、25)を少なくとも備える電源機器が接続される電気機器であって、回路部(15)と、第1の通電部(12)と、第1検出部(11)とを備える。回路部は、電源機器との間で通電可能である。第1の通電部は、電源機器と回路部との間の通電を開始する前に、第1の所定値以上の電流を電源機器から引き込む。第1検出部は、第1の通電部が通電を行ってから少なくとも第1の時間が経過するまでに当該電源機器からの出力が停止することを検出する。このような構成において、電気機器は、第1検出部によって、第1の時間が経過するまでに電源機器からの出力が停止したことが検出された後、当該電源機器と回路部との間の通電を開始して回路部を動作させる。また、第1の通電部が第1の所定値以上の電流を電源機器から引き込むのは、電源機器と回路部との間の通電を開始する直前であってもよい。
第3の発明は、第1または第2の発明において、第1の所定値は、電源機器の過電流保護作動電流値である。また、第1の時間は、電源機器の過電流保護の不感応時間である。また、出力停止部は、過電流保護回路である。
第4の発明は、第3の発明において、第1検出部は、第1の通電部が通電を行ってから少なくとも第1の時間の許容最大値が経過するまでに電源機器からの出力が停止することを検出する。
第5の発明は、第4の発明において、第1検出部は、第1の通電部が通電を行った後、第1の時間の許容最小値が経過してから許容最大値が経過するまでの間に電源機器からの出力が停止することを検出する。
第6の発明は、第1または第2の発明において、電源機器は電池パックである。また、電気機器は電池パックからの電力供給を受けて動作する情報処理装置である。また、第1の通電部および第1検出部は、接続された電池パックとの間で通電可能であり、当該電池パックから出力される電力によって動作する。
第7の発明は、第1または第2の発明において、電源機器はACアダプタである。また、電気機器はACアダプタからの電力供給を受けて動作する情報処理装置である。また、第1の通電部および第1検出部は、接続されたACアダプタとの間で通電可能であり、当該ACアダプタから出力される電力によって動作する。
第8の発明は、第1または第2の発明において、電源機器はACアダプタであり。また、電気機器は、電池パックを充電する充電器、または電池パックを充電する回路を有する情報処理装置である。第1の通電部および第1検出部は、接続されたACアダプタとの間で通電可能であり、第1検出部による検出がされた後、当該ACアダプタから出力される電力によって電池パックを充電する。
第9の発明は、第1の発明において、電源機器は電池パックである。また、電気機器は、電池パックを充電する充電器、または電池パックを充電する回路を有する情報処理装置である。また、第1の通電部および第1検出部は、接続された電池パックとの間で通電可能である。
第10の発明は、第1または第2の発明において、第1の所定値未満の電流を所定の時間だけ流す第2の通電部を更に備える。また、第1検出部は、さらに、所定の時間内に出力が停止しないことを検出する。
第11の発明は、第1または第2の発明において、電源機器は、出力停止部が出力を停止した後、当該電源機器内の電流あるいは電圧に関する所定の条件が満たされたときに出力を再開する復帰部(23)を更に備える。また、電気機器は、復帰電流通電部(12)と、第2検出部(11)とを更に備える。復帰電流通電部は、電源機器からの出力が停止した後、所定の条件を満たすための復帰電流を当該電源機器から引き込む。第2検出部は、復帰電流通電部が通電を行ってから少なくとも第2の時間が経過した後に当該電源機器からの出力が復帰することを検出する。更に、電気機器は、第1検出部によって、第1の時間が経過するまでに電源機器からの出力が停止したことが検出され、さらに、第2の時間が経過した後に当該電源機器からの出力が復帰したことが第2検出部によって検出された後、電源機器と回路部との間の通電を開始して回路部を動作させる。なお、第2検出部は、例えば、復帰電流通電部が通電を行ってから復帰遅延時間が経過した後に、電源機器からの出力が復帰することを検出する。または、復帰電流通電部が通電を行った後、復帰遅延時間の許容最小値が経過してから、許容最大値が経過するまでの間に、電源機器からの出力が復帰することを検出してもよい。または、復帰遅延時間が経過したタイミングまたはその近辺のタイミングで、電源機器からの出力が復帰することを検出してもよい。なお、復帰電流通電部について、復帰のための電流は0mA(すなわち回路オープンとすること)でも良い。これは、電気機器側で電流を引き込まなくても、電池パックを過電流保護状態から復帰することができ、また、電池パック内のリーク電流によっては、過電流保護状態と復帰状態とで電池パックの電圧が変化するので、それを検出することによって電池パックが過電流保護状態から復帰したことを検出できるからである。
第12の発明は、第1または第2の発明において、電源機器は、出力停止部が出力を停止した後、当該電源機器内の電流あるいは電圧に関する所定の条件が満たされたときに出力を再開する復帰部を更に備える。また、電気機器は、電源機器からの出力が停止した後、所定の条件を満たすための復帰電流を当該電源機器から引き込む復帰電流通電部と、復帰電流通電部が通電を行ってからも第2の時間が経過したときに当該電源機器からの出力が復帰することを検出する第2検出部とを更に備える。また、第1検出部による検出がされ、さらに、第2の時間が経過したときに当該電源機器からの出力が復帰したことが第2検出部によって検出された後、電源機器と回路部との間の通電を開始して回路部を動作させる。
第13の発明は、第1または第2の発明において、電源機器は、記憶部(31)と、第1通信端子(6)と、変更部(26)とを更に備える。記憶部は、第1の時間に関するパラメタを記憶する。第1通信端子は、電気機器と通信するための端子である。変更部は、第1通信端子を介して電気機器から送信される所定の制御信号に応じて記憶部に記憶されているパラメタを変更する。また、電気機器は、第2通信端子(7)と、変更指示部(11)とを更に備える。第2通信端子は、電源機器が接続されたときに、当該接続された電源機器の第1通信端子と通信するための端子である。変更指示部は、第1の通電部が通電を行う前に、第2通信端子を介して電源機器に所定の制御信号を送信する。
第14の発明は、電源機器と当該電源機器に接続される電気機器による電気機器システムであり、電源機器は、第1の所定値以上の電流が第1の時間流れることを検出して出力を停止する出力停止部を少なくとも備える。また、電気機器は、回路部と、第1の通電部と、第1検出部とを備える。回路部は、電源機器との間で通電可能である。第1の通電部は、電源機器と回路部との間の通電を開始する前に、第1の所定値以上の電流を電源機器から引き込む。第1検出部は、第1の通電部が通電を行ってから第1の時間が経過したときに当該電源機器からの出力が停止することを検出する。また、第1検出部によって、第1の時間が経過するまでに電源機器からの出力が停止したことが検出された後、電源機器と回路部との間の通電を開始して回路部を動作させるものである。更に、電気機器は、第1検出部によって第1の時間が経過するまでに前記電源機器からの出力が停止したことが検出されたときに、電源機器に所定の制御信号を送信する制御信号送信部をさらに備える。また、出力停止部は、第1の所定値以上の電流が第1の時間流れることを検出して出力を停止する第1モードと、当該第1の所定値よりも大きな値である第2の所定値以上の電流が第2の時間流れることを検出して出力を停止する第2モードとを切り替え可能である。電源機器は、制御信号を受信するまでは、出力停止部を第1モードにし、制御信号を受信した後は、出力停止部を前記第2モードにする。
第15の発明は、電源機器と当該電源機器に接続される電気機器による電気機器システムであり、電源機器は、第1の所定値以上の電流が第1の時間流れることを検出して出力を停止する出力停止部を少なくとも備える。また、電気機器は、回路部と、第1の通電部と、第1検出部とを備える。回路部は、電源機器との間で通電可能である。第1の通電部は、電源機器と回路部との間の通電を開始する前に、第1の所定値以上の電流を電源機器から引き込む。第1検出部は、第1の通電部が通電を行ってから少なくとも第1の時間が経過するまでに当該電源機器からの出力が停止することを検出する。また、第1検出部によって、第1の時間が経過するまでに電源機器からの出力が停止したことが検出された後、電源機器と回路部との間の通電を開始して回路部を動作させるものである。更に、電気機器は、第1検出部によって第1の時間が経過するまでに前記電源機器からの出力が停止したことが検出されたときに、電源機器に所定の制御信号を送信する制御信号送信部をさらに備える。また、出力停止部は、第1の所定値以上の電流が第1の時間流れることを検出して出力を停止する第1モードと、当該第1の所定値よりも大きな値である第2の所定値以上の電流が第2の時間流れることを検出して出力を停止する第2モードとを切り替え可能である。電源機器は、制御信号を受信するまでは、出力停止部を第1モードにし、制御信号を受信した後は、出力停止部を前記第2モードにする。
第16の発明は、第14または第15の発明において、電源機器は、電気機器との接続状態を検出する接続状態検出部(26、27)をさらに備える。更に、接続状態検出部によって電気機器と接続されていないことが検出されているときは、出力停止部を第1モードにする。
第17の発明は、第14または第15の発明において、電源機器は、電流を低減する低減部(29、34)をさらに備える。また、電源機器は、制御信号を受信するまでは、出力停止部を第1モードにするとともに低減部を有効化し、制御信号を受信した後は、出力停止部を第2モードにするとともに低減部を無効化する。
第18の発明は、電気機器に接続され、当該電気機器に電力を供給する電源機器であって、出力停止部と、接続状態検出部と、制御部とを備える。出力停止部は、第1の所定値以上の電流が第1の時間流れることを検出して出力を停止する第1モードと、当該第1の所定値よりも大きな値である第2の所定値以上の電流が第2の時間流れることを検出して出力を停止する第2モードとを切り替え可能である。接続状態検出部は、電気機器との接続状態を検出する。また、制御部は、接続状態検出部によって電気機器と接続されていないことが検出されているときは、出力停止部を第1モードにする。
第19の発明は、電気機器と、当該電気機器に電力を供給する電源機器を含む電気機器システムであって、電源機器(70)は、電源部(3)と、出力端子(4)と、保護回路(2)と、第1端子(71)とを備える。出力端子は、電源部の電力を外部に出力するため端子である。保護回路は、電源部から出力端子への電力の出力を停止するための回路である。第1端子は、保護回路に出力の停止を指示するための電気的入力を与えるための端子である。ここで、電気的信号とは、電流や電圧や制御信号である。また、電気機器(10)は、入力端子(5)と、第2端子(81)と、回路部(15)と、供給制御部(11)とを備える。入力端子は、出力端子と接続するための端子である。第2端子は、第1端子と接続するための端子である。回路部は、入力端子に入力された電力により動作する。供給制御部は、入力端子に入力された電力の回路部への供給を制御する。更に、供給制御部は、停止制御部(11,82)と、検出部(11)と、供給開始部(11、14)とを備える。停止制御部は、入力端子に入力された電力の回路部への供給を開始する前に、出力の停止を指示するための電気的入力を第2端子に出力する。検出部は、停止制御部により第2端子に出力の停止を指示するための電気的入力を出力した後、入力端子への電力の入力が停止したことを検出する。供給開始部は、検出部により入力端子への電力の入力が停止したことが検出されたことを条件として、入力端子に入力された電力の回路部への供給を開始する。
第20の発明は、第19の発明において、保護回路は、電源機器の内部の電気的状態を検知する検知部を含む。更に、保護回路は、当該検知部により当該電気的状態が所定状態となったことを検知し、当該検知に応じて、出力端子への電力の出力を停止する。更に、保護回路は、当該電気的状態が所定状態でなくなったことを検出し、当該検出に応じて、出力端子への電力の出力を再開する。ここで、電気的状態とは、例えば、出力端子部の電気的状態、より具体的には、出力端子部において流れる電流である。
第21の発明は、第20の発明において、保護回路は、過電流保護回路である。
第22の発明は、第21の発明において、検知部は、電源機器の内部の所定点の電圧が過電流状態を示す電圧値であるかを検知する。また、停止制御部は、過電流状態を示す電圧値を第2端子に出力する。また、第1端子は、第1電圧とともに検知部に入力される。
第23の発明は、第22の発明において、停止制御部は、入力端子に入力された電圧を前記第2端子に出力する。なお、停止制御部は、入力端子に入力された電圧をそのままの電圧値で第2端子に入力してもよいし、入力端子に入力された電圧を電圧値を下げて(または上げて)入力しても良い。入力端子に入力された電圧をそのままの電圧値で第2端子に入力する場合には、電源機器側において第1端子から保護回路の間で電圧値を下げる回路(例えば実施例における抵抗72)を設けるのが好ましい。
第24の発明は、第19の発明において、保護回路は、内部の電気的状態を検知する検知部を含み、当該検知部により前記電気的状態が所定状態となったことを検知し、当該検知に応じて、前記出力端子への電力の出力を停止する。また、停止制御部は、所定状態を示す電気的入力を第2端子に出力する。第2端子は、入力された電気的入力を電気的状態とともに検知部に対して入力する。
第25の発明は、第19の発明において、供給制御部は、入力端子に入力された電力により動作する。
第26の発明は、第25の発明において、電気機器は、入力端子に入力された電力を蓄積する電力蓄積部をさらに備える。また、供給制御部は、電力蓄積部に接続され、停止制御部により第2端子に出力の停止を指示するための電気的入力を出力した後、入力端子への電力の入力が停止したときに、電力蓄積部の電力を使用して動作する。
第27の発明は、第19の発明において、保護回路は、過電流状態を検出し、当該検出された過電流状態が所定時間継続したときに、電源部から出力端子への電力の出力を停止する。また、停止制御部は、過電流状態を示す電気的入力を第2端子に出力する。また、検出部は、停止制御部により第2端子に電気的入力を出力してから所定時間が経過したときに、または、所定時間が経過する前に、入力端子への電力の入力が停止することを検出する。
第28の発明は、電気機器と、当該電気機器に電力を供給する電源機器を含む電気機器システムにおける電気機器であって、電源機器は、電源部(3)と、電源部の電力を外部に出力する出力端子(4)と、電源部から出力端子への電力の出力を停止するための保護回路(2)と、保護回路に出力の停止を指示するための電気的入力を与えるための第1端子(71)とを備える。また、電気機器は、出力端子と接続する入力端子(5)と、第1端子と接続する第2端子(81)と、入力端子に入力された電力により動作する回路部(15)と、入力端子に入力された電力の回路部への供給を制御する供給制御部(11)とを備える。更に、供給制御部は、停止制御部(11,82)と、検出部(11)と、供給開始部(11,14)とを備える。停止制御部は、入力端子に入力された電力の回路部への供給を開始する前に、出力の停止を指示するための電気的入力を第2端子に出力する。検出部は、停止制御部により第2端子に出力の停止を指示するための電気的入力を出力した後、入力端子への電力の入力が停止したことを検出する。供給開始部は、検出部により入力端子への電力の入力が停止したことが検出されたことを条件として、入力端子に入力された電力の回路部への供給を開始する。
第29の発明は、電気機器と、当該電気機器に電力を供給する電源機器を含む電気機器システムにおける電源機器であって、電源機器は、電源部(3)と、電源部の電力を外部に出力する出力端子(4)と、電源部から出力端子への電力の出力を停止するための保護回路(2)と、保護回路に出力の停止を指示するための電気的入力を与えるための第1端子とを備える。また、電気機器は、入力端子(5)と、第2端子(81)と、回路部(15)と、供給制御部(11)とを備える。入力端子は、出力端子と接続するための端子である。第2端子は、第1端子と接続するための端子である。回路部は、入力端子に入力された電力により動作する。供給制御部は、入力端子に入力された電力の回路部への供給を制御する。更に、供給制御部は、停止制御部(11,82)と、検出部(11)と、供給開始部(11,14)とを備える。停止制御部は、入力端子に入力された電力の回路部への供給を開始する前に、出力の停止を指示するための電気的入力を第2端子に出力する。検出部は、停止制御部により第2端子に出力の停止を指示するための電気的入力を出力した後、入力端子への電力の入力が停止したことを検出する。供給開始部は、検出部により入力端子への電力の入力が停止したことが検出されたことを条件として、入力端子に入力された電力の前記回路部への供給を開始する。
上記第1の発明によれば、所定の時間が経過するまでに電流供給を停止しない電源機器を識別することができる。これにより、当該電源機器に起因する事故を防ぐことが可能となる。また、電源機器側に特別な機能を設ける必要が無いため、電源機器の製造にかかるコストを抑えることが可能となる。
上記第2の発明によれば、第1の発明と同様の効果を得ることができる。
上記第3乃至第10の発明によれば、過電流保護機能が規格を満たしていない電源機器を識別することができる。これにより、所定の安全規格を満たしていない電源機器が装着されても、電気機器を動作させないようにすることができ、所定の規格を満たしていない電源機器に起因する事故の発生を防ぐことができる。
上記第11乃至第12の発明によれば、電源機器が一旦電流供給を停止した後、更に復帰するまでの時間を計測することで、所定の規格を満たしているかを識別する。そのため、所定の安全規格を満たした電源機器であるか否かをより厳格にチェックすることができる。
上記第13の発明によれば、電源機器が所定の安全規格を満たすかをチェックする際に、チェックのためのパラメタを変更することができる。そのため、所定の規格を満たした電源機器であるか否かについて、より厳格にチェックを行うことができる。
上記第14乃至15の発明によれば、微弱な電流を用いることにより、過電流保護を作動させることができる。そのため、より安全性を高めた状態で、電源機器が所定の規格を満たしたものか否かをチェックすることができる。
上記第16乃至17の発明によれば、電源機器は、電気機器に装着されていないときは、微弱な電流しか供給できないようにすることができる。そのため、電源機器を単体で扱うときの発熱などの発生を低下させることができる。
上記第18の発明によれば、電気機器に装着されていない状態の電源機器について、微弱な電流しか供給できないようにすることができる。そのため、電源機器を単体で扱うときの発熱などの発生を低下させることができる。
上記第19乃至第20の発明によれば、上記第1の発明と同様の効果を得ることができる。
上記第21乃至第27の発明によれば、過電流保護機能が規格を満たしていない電源機器を識別することができる。これにより、所定の安全規格を満たしていない電源機器が装着されても、電気機器を動作させないようにすることができ、所定の規格を満たしていない電源機器に起因する事故の発生を防ぐことができる。また、上記識別のために専用の端子を用いるため、例えば過電流を引き込む等の動作を行わずに、より安全に、所定の安全規格を満たしていない電源機器を識別することができる。
上記第28乃至第29の発明によれば、上記第1の発明と同様の効果を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。尚、この実施例により本発明が限定されるものではない。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るバッテリーパック1(以下、BPと呼ぶ)の構成を示した図である。図1において、BP1は、過電流保護回路2とセル3と正負の電源端子4a、4bとを備えている。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るバッテリーパック1(以下、BPと呼ぶ)の構成を示した図である。図1において、BP1は、過電流保護回路2とセル3と正負の電源端子4a、4bとを備えている。
過電流保護回路2は、外部短絡等の大電流放電を停止させるための回路であり、制御部21と過電流検出用電圧比較器22と、復帰条件検出用電圧比較器23と、抵抗24と、MOS素子25とを有している。制御部21は、過電流検出時に所定時間だけ待って、通常状態から過電流保護状態に過電流保護回路2を切り替える等、過電流保護回路2の動作全般を制御する。制御部21には、後述する不感応時間および復帰遅延時間が設定され、さらに、それらをカウントするためのタイマーが内蔵されている。なお、不感応時間とは、保護回路が実際に過電流を検出してから過電流保護動作を開始するまでの遅延時間のことであり、復帰遅延時間とは、過電流保護状態から復帰する状態(無不可状態または低負荷状態)になってから復帰するまでの遅延時間のことである。また、製造上の誤差により、不感応時間や復帰遅延時間に個体差が生じる。このため、不感応時間や復帰遅延時間には最小値から最大値が設定され、この範囲の個体が良品として市場に提供されるものである。
過電流検出用電圧比較器22(以下、過電流検出器と呼ぶ)は、過電流を検出するためのものである。+端子に入力される電圧と−端子に入力される基準電圧を比較し、+端子の電圧が基準電圧より高ければ、過電流であるとして、出力が反転して制御部21に入力される。なお、本実施形態では、過電流検出器22の基準電圧は0.18Vとする。
復帰条件検出用電圧比較器23(以下、復帰検出器)は、過電流保護状態から通常状態への復帰条件が満たされたかを検出する。具体的には、+端子に入力された電圧が、復帰検出器23の基準電圧より高ければ、復帰条件を満たしたとして、出力が反転して制御部21に入力される。なお、本実施形態では、復帰検出器23の基準電圧は3.5Vとする。
抵抗24については、本実施形態では、その抵抗値は100KΩであるとする。
MOS素子25は、BP1のマイナス側の電流経路上にあり、通常はオン(ゲート電極に電圧をかけられた状態)になっている。また、過電流が検出されたときは、オフ(ゲート電極に電圧がかけられていない状態)となる。
また、本実施形態において、セル3の電圧は、4Vであるものとする。
図2は、携帯ゲーム装置10(以下、ゲーム機10と呼ぶ)の外観を示す図である。また、図3は、ゲーム機10の構成を示す図である。ゲーム機10は、後述するようなBP1の規格チェック処理を制御するためのMPU11と、定電流電子負荷12と、コンデンサ13と、正負の電源端子5a、5bと、MOS−FET14と、ゲーム機本体部15とを有している。MPU11は、後述するようなBP規格チェック処理の制御を行う。定電流電子負荷12は定電流電子負荷である(定電流電子負荷12の正負間電位差は最小時には極めて小さい値になるものとする。その値は現実的には有限の値であるが説明を簡単にするために以下では0Vとみなして説明する)。定電流電子負荷12は、MPU11により設定された値の電流を、MPU11により設定された時間だけBP1から引き出そうとする。なお、MPU11はMPUである必要はなく、同等の機能を果たすロジック回路、アナログ回路であってもなんら差し支えはない。MOS−FET14は、BP1からゲーム機本体部15への通電を制限する。当該MOS−FET14は、後述のBP規格チェック処理が行われる前は、オフになっている。ゲーム機本体部15は、ゲーム機本体の回路である。
次に、本実施形態において行われるBP規格チェック処理の概要を説明する。本実施形態においては、BP1には、上述した過電流検出値と、不感応時間と、復帰遅延時間のそれぞれに所定の値が予め設定され、制御部21に記憶されている。過電流検出値とは、BP1において過電流保護状態(以下、保護状態)に切り替わるための電流の閾値である。また、上記過電流検出器22の基準電圧に対応する値である。本実施形態では、過電流検出値は0.9Aとする。ここで、不感応時間は、理想的には全ての製品でバラツキのない等しい値が望ましいが、現実的には製品ごとにバラツキを生じるため、製品として許容できる範囲(許容できる上限値と下限値)を定めている。本実施形態では、不感応時間について、製品として許容できる範囲として最小値(下限値)が3秒、最大値(上限値)が5秒であるものとする。すなわち、製品のバラツキを考慮した場合、BP1において過電流が検出された後、少なくとも3秒は経過しないと、保護状態に切り替わらないことが保証される。また、当該過電流が検出された後、遅くとも5秒以内には保護状態に切り替わることが保証される。また、復帰遅延時間についても、理想的には全ての製品でバラツキのない等しい値が望ましいが、現実的には製品ごとにバラツキを生じるため、不感応時間の場合と同様に、製品として許容できる範囲(許容できる上限値と下限値)を定めている。本実施形態では、復帰遅延時間について、許容できる最大値(上限値)、最小値(下限値)がそれぞれ2秒、4秒であるものとする。すなわち、BP1において復帰条件が満たされたことが検出された後、少なくとも2秒経過しないと通常状態には復帰しない。また、遅くとも4秒以内には通常状態に復帰する。上述した各値は、全て安全動作のための観点から設定されている。すなわち、当該各値に基づいてBPが作動すれば、当該BPは安全規格を満たしていると判定されることになる。なお、上記のバラツキに関しては、設計、製造(検査等)により必ず最小値(下限値)と最大値(上限値)の範囲内に収まることが保証される。
また、BP1における、上記、過電流検出値、不感応時間(最大値と最小値)、および復帰遅延時間(最大値と最小値)は、携帯ゲーム機10のMPU11も認知している。換言すると、BP1に設定された、過電流検出値、不感応時間、および復帰遅延時間について、それらのバラツキ(最大値(上限値)および最小値(下限値))を含めて、MPU11に記憶されている。
本実施形態におけるBP規格チェック処理では、まず、BPがゲーム機10に装着されると、MPU11は、意図的に保護状態に切り替えさせるように、所定の大きさの電流をBPから引き込む。そして、BP1の出力電圧等をモニタすることで、BPの保護状態への切り替わり時間や通常状態へ復帰した時間を計測する。そして、当該計測した時間と、上記不感応時間の最大値・最小値や復帰遅延時間の最大値・最小値とを比較することで、装着されたBPが所定の安全規格を満たした製品であるか否かを判別するという処理が行われる。なお、BP1が保護状態になっている間は、ゲーム機10はコンデンサ13に充電した電荷により動作する。
以下、図4〜図7を用いて、本実施形態におけるBP規格チェック処理の詳細を説明する。図4は、当該BP規格チェック処理の詳細を示すフローチャートである。BP1がゲーム機10に装着され、ゲーム機10の電源スイッチがオンに入れられると、図4に示すような処理が行われる。図4において、MPU11は、過電流検出値(0.9A)より少し低めの値の電流を定電流値として定電流電子負荷12に設定する。そして、不感応時間の最大値より少し長い時間まで、当該過電流検出値(0.9A)より少し低めの値の電流を引き込む(ステップS1)。ここでは、0.8Aの電流を定電流値と設定して引き込むものとする。これにより、BPから上記不感応時間の最大値の時間まで、0.8Aの電流が流される。その結果、安全規格を満たしたBPであれば、保護状態には切り替わらない。一方、当該0.8Aの電流で保護状態に切り替わるようなBPであれば、上記安全規格を満たしたBPとはいえない。なぜなら、そのような製品は、当該BPが使用される電気機器のメーカーや許諾メーカーによって安全であることが確認されている製品ではないということであり、過電流保護以外の安全性を含めて考えると、安全規格を満たしたBPとはいえないからである。そのため、当該0.8Aの電流で過電流状態に切り替わるか否かを、BPの出力電圧等をMPU11または別途設けられる回路によりモニタすることで検知することにより、装着されたBPが安全規格を満たした製品か否かを判定することができる。
上記ステップS1におけるBPの動作について、図1および図5を用いて補足説明する。安全規格を満たしているBP1であれば、上記0.8Aの電流は、図1のMOS素子25を通過し、過電流検出器22の+端子に入力される。このときの+端子の電圧は、MOS素子25の抵抗値は0.1Ωとして、(0.1Ω+0.1Ω)×0.8A=0.16Vになる。その結果、当該+端子に入力された電圧は、過電流検出器22の基準電圧(0.18V)を超えていないため、保護状態には切り替わらない。しかし、安全規格を満たしていないBP、例えば、過電流検出器22の基準電圧が0.05V等の低い値であるときは、当該+端子に入力された電圧は、基準電圧を超えるため、過電流検出器22の出力は反転し、制御部21に入力される。その結果、制御部21は、過電流であることを検知して、保護状態に切り替えることになる。
図5は、BP1の負荷電流と保護状態への切り替わり時間との関係を示す図である。図5においては、過電流検出値より少し低めの値の電流401を、6秒間(不感応時間の最大値+1秒)流している。安全規格を満たしているBP1であれば、この間、保護状態に切り替わることは無いため、6秒経過するまではBP1からの出力電圧に変化はない。しかし、上記安全規格を満たさないBP1の場合、6秒経過前に保護状態に切り替わることがある(図4の402)。そのため、MPU11は、6秒以内の出力電圧の変化があれば、装着されたBPが安全規格外の製品であることを判別できる。
図4に戻り、上記ステップS1の次に、MPU11は、BP1の出力電圧をモニタして、上記不感応時間の最大値が経過するまでに、BP1が保護状態に切り替わったか否かを判定する(ステップS2)。その結果、切り替わっていれば(ステップS2でYES)、装着されているBP1は安全規格外の製品であるとし(ステップS11)、そのままBP規格チェック処理を終了する。その結果、ゲーム機10には電源が入らず、起動しないことになる。一方、上記不感応時間内に切り替わらなければ(ステップS2でNO)、処理を次のステップS3に進める。
次に、MPU11は、過電流検出値より少し高めの値の電流を、不感応時間の最大値より少し長い時間までBP1から引き込む(ステップS3)。ここでは、1Aの電流を定電流値として定電流電子負荷12に設定し、引き込むものとする。続いて、MPU11は、BP1が保護状態に切り替わるまでの時間を計測する(ステップS4)。次に、MPU11は、不感応時間の最大値が経過するまでに保護状態に切り替わったかどうかを判定する(ステップS5)。その結果、当該時間内に保護状態に切り替わらなければ(ステップS5でNO)、装着されているBP1は安全規格外の製品であるとし(ステップS11)、そのままBP規格チェック処理を終了する。一方、当該時間内に保護状態に切り替わっていれば(ステップS5でYES)、処理を次のステップS6に進める。
次に、MPU11は、保護状態に切り替わった時間が、上記不感応時間の最小値未満であるか否かを判定する(ステップS6)。つまり、保護状態への切り替わりが過敏でないかを判定する。その結果、上記最小値未満であれば(ステップS6でYES)、装着されているBP1は安全規格外の製品であるとし(ステップS11)、そのままチェック処理を終了する。一方、上記最小値未満でなければ(ステップS6でNO)、MPU11は、処理を次に進める。
ここで、上記ステップS3〜S6の処理について、図1および図6を用いて補足説明する。図6は、BP1の負荷電流と保護状態への切り替わり時間との関係を示す図である。図6においては、過電流検出値より少し高めの値の電流501を、6秒間(不感応時間の最大値+1秒)引き込んでいる。安全規格を満たしているBP1であれば、不感応時間の最小値から最大値の範囲内に、保護状態に切り替わる。すなわち、上記電流を引き込み始めてから3秒〜5秒の範囲内において、BPの出力電圧が0まで下がることになる(図6の502)。しかし、安全規格を満たさないBP1の場合、6秒経過しても保護状態に切り変わらない(図6の503)。あるいは、3秒経過する前に、保護状態に切り替わる(図6の504)。そのため、MPU11は、不感応時間の最大値が経過するまでに保護状態に切り替わったか否か、また、切り替わった場合でも、不感応時間の最小値が経過した後に切り替わったかどうかを判定することにより、装着されたBP1が安全規格外の製品であるか否かを判別できる。なお、過電流検出値は現実的には製品のばらつきが生じるため、不感応時間などと同様、許容される最小値と最大値を定めるのが一般的である。このことを考慮すると、ステップS1では、過電流検出値の最小値よりも少し低めの値の電流を引き込む。また、ステップS3では、過電流検出値の最大値より少し高めの値の電流を引き込むのが適当である。
図4に戻り、ステップS6の処理の次に、MPU11は、BP1の保護状態を解除して、通常状態に復帰するまでの時間を計測する(ステップS7)。このステップS7における動作について、図1を用いて具体的に説明する。まず、BP1が、保護状態になると、MOS素子25がオフに設定される。そのため、BP1内のマイナス側電流経路は、抵抗24のある経路に切り替わっている。このとき、上述のステップS3で1Aの電流を引き込んでいるため、抵抗24にかかる電圧は、マイナス側の経路のGNDを基準とすると、4Vとなる。(計算上は1A×100KΩ=100KVとなるが、上記セル3の電圧が4Vであるため、マイナスの電源端子4bの電圧の上限はGNDを基準とした場合、4Vとなる。)その結果、プラスの電源端子4aとマイナスの電源端子4bとはそれぞれ4Vの電圧がかかることになり、電位差が無くなる。つまり、マイナス側の経路のGNDを基準とすると、電源端子4bの電圧は通常は0Vであるところ、過電流保護が作動して電流経路が抵抗24のある経路に切り替わることによって、電源端子4bの電圧がGNDを基準として4Vに変化し、それにより電源端子4aと4b間の電位差が無くなる、すなわち、BPの出力電圧が0Vとなる。(なお、このとき、BP1の電源端子4aから出力される電流は、4V÷100KΩ=40μAとなる。)そして、保護状態への切り替わりを検知したMPU11は、保護状態を解除するために、定電流値として30uAを定電流電子負荷12に設定する。これにより、定電流電子負荷12は、30μAの電流を引き込もうとする。その結果、BPの電源端子4bの電圧は、100KΩ(抵抗24の抵抗値)×30μA(引き込み電流)=3Vとなる。そのため、電源端子4a、4b間の電位差が生じ、BP1の出力電圧は4V−3V=1Vとなる。同時に、復帰検出器23の+端子には、上述の3Vの電圧が入力される(100KΩ(抵抗24の抵抗値)×30μA(引き込み電流)=3V)。そのため、当該+端子に入力された電圧は、復帰検出器23の基準電圧(3.5V)を下回り、出力が反転して制御部21に入力されることになる。当該入力を受けた制御部21は、予め設定されている復帰遅延時間だけ待って、復帰遅延時間が経過した後にMOS素子25に電圧をかけることで、MOS素子25をオンにする。つまり、BP1の出力電圧が1Vに上がると同時に復帰検出器23が復帰条件を満たしたことを検出するが、復帰遅延時間が経過するまでは、制御部21は、保護状態を解除しない。そして、復帰遅延時間が経過した後、制御部21は、保護状態を解除する。その結果、BP1の出力電圧が4Vとなる。MPU11は、当該BPの出力電圧の電位差の変化を検知することで、BP1の保護状態が解除されて通常状態に復帰したことを検知する。つまり、MPU11は、上記引き込み電流を30uAと設定してから、BP1の出力電圧が変化したときまでの時間を計測することによって、BP1が通常状態に復帰するまでの時間を検知することができる。なお、上記ステップS7において、MPU11は、BPの過電流保護状態を解除する。すなわち、MPU11による上記ステップS7の処理は、BPをゲーム機に電力を供給することができる状態に戻す過電流保護解除部としての機能を果たしている。
図4に戻り、次に、MPU11は、上記検知した復帰時間が、上記復帰遅延時間の最大値(4秒)以内であるか否かを判定する(ステップS8)。その結果、当該最大値以内でなければ(ステップS8でNO)、装着されているBP1は安全規格外の製品であると判定し(ステップS11)、そのままBP規格チェック処理を終了する。一方、上記復帰遅延時間が上記最大値以内であれば(ステップS8でYES)、MPU11は、処理を次に進める。
続いて、MPU11は、上記復帰遅延時間が復帰遅延時間の最小値未満か否かを判定する(ステップS9)。その結果、当該復帰遅延時間が上記最小値未満であれば(ステップS9でYES)、MPU11は、装着されているBP1は安全規格外の製品であると判定し(ステップS11)、そのまま規格チェック処理を終了する。一方、上記復帰遅延時間が上記最小値未満でなければ(ステップS9でNO)、MPU11は、装着されているBP1は安全規格を満たした製品であると判定する(ステップS10)。その後、MPU11は、MOS−FET14をオンにするための信号を送る。その結果、MOS−FET14がオンに切り替わり、ゲーム機本体部15への通電が開始される。これにより、ゲーム機10の電源が入り、通常動作に移行することになる。すなわち、BP規格チェック処理で安全規格を満たした製品であると判定されるまでは、BP1とゲーム機10との間の通電を制限する通電制限部としてのMOS−FETが当該通電を制限(停止)し、安全規格を満たした製品であると判定されたときに、当該MOS−FETによる通電制限を解除して、BP1からゲーム機10へ通電を開始する。以上で、第1の実施形態にかかるBP規格チェック処理が終了する。
上記ステップS7〜S9の処理について、図7を用いて補足説明する。図7は、上記復帰遅延時間とゲーム機10の引き込み電流601とBP1の出力電圧602との関係を示す図である。図7においては、まず、ゲーム機10から過電流検出値を超える電流601が引き込まれる。その後、上述のようにBP1は保護状態に切り替わり、その結果、BP1の出力電圧602は0Vになる(図7の(A))。その後、保護状態を解除するため、ゲーム機10は定電流値を30μAに設定してBP1から電流601を引き込む(図7の(B))。その結果、BPの出力電圧602が1Vに上がる(図7の(C))。その後、少なくとも上記復帰遅延時間の最小値(2秒)が経過するまで、1Vの状態が継続する。当該復帰遅延時間の最小値が経過すれば、保護状態が解除され、BP1の出力電圧602は4Vに戻る。このときの時間が、上記復帰遅延時間の最大値から最小値の範囲内(復帰条件が満たされてから2〜4秒)であれば、安全規格を満たしたBP1であると判定できる。逆に、当該範囲外、あるいは復帰遅延時間の最大値を経過しても復帰しなかった場合は、安全規格を満たしていないBP1であると判定できることになる。
このように、本実施形態では、過電流検出値、不感応時間、および復帰遅延時間それぞれに、安全規格を満たす値として予め所定の値を設定する。そして、BP装着時に、ゲーム機から意図的に過電流保護回路が作動するような電流を引き込む。その後、BP側の出力電圧等の変化に基づいて過電流保護回路の作動具合を検知し、上記各時間と比較することにより、装着されたBPが、所定の安全規格を満たしたものであるか否かを判定することができる。これにより、所定の安全規格を満たしていないBP1が装着されても、ゲーム機10には電源が入らず、規格外のBP1を使用することでBP1やゲーム機10が発熱したりする等を防ぐことができる。また、従来からある過電流保護回路を流用でき、BP側に専用回路などの特別な機能を持たせる必要も無い。そのため、余計なコストがかかることもない。また、接触端子についても、正負の電源端子という2端子だけですむため、接触信頼性も高くなる。なお、本実施形態では、過電流検出値よりも少し高めの電流を流しているが、過電流検出値は十分に安全のマージンが確保された値であり、それより少し高めの電流を短い時間流しても安全性には問題がない。
次に、図8から図9を参照して、本発明の第2の実施形態について説明する。上述の第1の実施形態では、ゲーム機とBPとの間で通信は行われていない。これに対して、第2の実施形態では、ゲーム機とBPとの間で通信を行う機能を設け、より安全性の高い、規格チェック処理を行う。
第2の実施形態の動作概要を説明する。第1の実施形態では過電流検出値は1種類しか設けていなかった。これに対して、第2の実施形態では、2種類の過電流検出値を設ける。1つめは、通常使用時の過電流保護用の値(以下、通常検出値と呼ぶ)である。通常検出値は、過電流保護回路を作動させるための電流であるため、比較的大きな値が設定される(例えば、0.8A)。2つめは、BP規格チェック処理のためだけに用いられる過電流検出値(以下、チェック用検出値と呼ぶ)である。チェック用検出値には、通常検出値よりも低い値が設定される(例えば、0.08A)。
第2の実施形態では、上記のような2種類の過電流検出値を使い分ける。そのため、BP側で、外部への電流供給能力が異なる2種類の動作モードを設けておく。1つめは、BPが有する本来の電流供給能力に沿って電流を供給できる状態(以下、通常モードと呼ぶ)である。2つめの動作モードは、外部への電流供給能力が制限された状態(以下、制限モード)である。そして、BPがゲーム機10に装着されていない状態においては、制限モードとなるようにしておく。そして、BP規格チェック処理において、上記チェック用検出値を用いて第1の実施例と同様の処理を行うことで、BPの規格をチェックする。当該チェック処理で安全規格を満たしたBPであることが確認された後に、BPの動作モードを通常モードに切り替える。通常モードにおいては、上記通常検出値に基づいて、過電流が検出される。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態の詳細について、図面を参照して説明する。図8は、本発明の第2の実施形態に係るBP50の構成を示した図である。当該実施形態に係るBP50は、上述した第1の実施形態で図1を用いて説明したBP1の機能構成に、通信端子6、シリアル通信制御部26、過電流検出値設定レジスタ27、ON/OFF制御回路28、MOS素子29、基準電圧制御回路30、不感応時間設定レジスタ31、復帰遅延時間設定レジスタ32、抵抗33、抵抗34を加えたものに相当し、他の構成部は、第1の実施形態と同様である。従って、上述の新たに加えられた構成部以外の構成部については同一の参照符号を付して詳細な説明を省略する。
以下、本発明の第2の実施形態の詳細について、図面を参照して説明する。図8は、本発明の第2の実施形態に係るBP50の構成を示した図である。当該実施形態に係るBP50は、上述した第1の実施形態で図1を用いて説明したBP1の機能構成に、通信端子6、シリアル通信制御部26、過電流検出値設定レジスタ27、ON/OFF制御回路28、MOS素子29、基準電圧制御回路30、不感応時間設定レジスタ31、復帰遅延時間設定レジスタ32、抵抗33、抵抗34を加えたものに相当し、他の構成部は、第1の実施形態と同様である。従って、上述の新たに加えられた構成部以外の構成部については同一の参照符号を付して詳細な説明を省略する。
また、図9は、本発明の第2の実施形態に係るゲーム機60の構成を示した図である。当該実施形態に係るゲーム機60は、上述した第1の実施形態で図3を用いて説明したゲーム機10の機能構成に、通信端子7、を加えたものに相当し、他の構成部は、第1の実施形態と同様である。従って、通信端子7以外の構成部については同一の参照符号を付して詳細な説明を省略する。なお、本実施形態においては、ゲーム機60からBP50への片方向通信が行われるものとする。
図8において、通信端子6は、ゲーム機60と通信を行うための端子である。シリアル通信制御部26は、通信端子6の状態(LレベルかHレベルか)、あるいはゲーム機60から送られてくるコマンドに基づいて、過電流検出値設定レジスタ27の値を変更する。また、ゲーム機60から送られてくる各種コマンドに基づいて、後述する不感応時間設定レジスタ31および復帰遅延時間設定レジスタ32の値を変更する。
過電流検出値設定レジスタ27は、上述した2種類の過電流検出値の設定を示すためのものである。本実施形態では、当該レジスタの値が0のときは上記チェック用検出値が設定されていることが示される。また、1のときは通常検出値が設定されていることが示される。なお、BP50の通信端子6が一定時間Lレベルに保持されると、シリアル通信制御部26によって当該レジスタ27には0が設定される。つまり、初期値として0が設定されていることになる。
ON/OFF制御回路28は、上記過電流検出値設定レジスタ27の値に沿って、MOS素子29のオンオフを制御する。具体的には、上記過電流検出値設定レジスタ27の値が0のときは、MOS素子29をオフにする。上記過電流検出値設定レジスタ27の値が1のときは、MOS素子29をオンにする。
MOS素子29は、上記ON/OFF制御回路28によって、オンあるいはオフに設定される。MOS素子29がオフの時は、BPの外部への電流供給能力は抵抗34によって制限される。すなわち、MOS素子29がオフのときは、上記動作モードが制限モードであることを示す。逆に、MOS素子29がオンのときは、上記動作モードが通常モードであることを示すことになる。
基準電圧制御回路30は、上記過電流検出値設定レジスタ27の値に沿って、過電流検出器22の基準電圧(すなわち、過電流検出値)を切り替える。換言すれば、過電流検出器22の基準電圧は、2通りに変化させることが可能な可変基準電圧である。
不感応時間設定レジスタ31は、制御部21内に予め設定されている上記不感応時間の設定値を変更するためのものである。上記シリアル通信制御部26から送られてきたコマンドに従って、当該不感応時間設定レジスタ31の値が変更される。これにより、制御部21内の上記不感応時間の設定値が変更される。
復帰遅延時間設定レジスタ32は、制御部21内に予め設定されている上記復帰遅延時間の設定値を変更するためのものである。上記シリアル通信制御部26から送られてきたコマンドに従って、当該復帰遅延時間設定レジスタ32の値が変更される。これにより、制御部21内の上記復帰遅延時間の設定値が変更される。
抵抗33は、BP50がゲーム機60に装着されていないとき(つまり、BP50単体のとき)に、通信端子6をLレベルに固定するためのプルダウン抵抗である。
図9において、通信端子7は、BP50と通信を行うための端子である。具体的には、BP規格チェック処理の結果、安全規格を満たしていることが確認されたBP50に対して、動作モードを通常モードに切り替えるためのコマンドが、当該通信端子7を介してBP50のシリアル通信制御部26に送信される。
上記のような構成において、BP50とゲーム機60との間で、以下のようなBP規格チェック処理が行われる。まず、BP50がゲーム機60に装着されると、BP50の通信端子6の電圧レベルがLレベルからHレベルになる。当該通信端子6が一定時間Hレベルに保持されると、BP50の通信回路(図示せず)がアクティブになり、ゲーム機60との通信が可能となる。
その後、図3を用いて上述した第1の実施形態と同様のBP規格チェック処理が行われる。この時点では、MOS素子29はまだオフの状態であるため、過電流検出値として上記チェック用検出値(例えば0.08A)を用いて、当該BP規格チェック処理が行われることになる。その結果、安全規格を満たしたBPであることが確認できれば、MPU11は、過電流検出値レジスタ27の値を1にするコマンドをシリアル通信制御部26に送信する。応じて、シリアル通信制御部26は、過電流検出値レジスタ27の値を1に設定する。これにより、ON/OFF制御回路28は、MOS素子29をオンにする。また、基準電圧制御回路30は、過電流検出器22の基準電圧を、通常モードにおける基準電圧に切り替える。つまり、過電流検出値が通常検出値(例えば、0.8A)に変更されることになる。これにより、BP50の動作モードが通常モードに切り替わることになる。その後、MPUがゲーム機60の電源をオンにして、通常動作に移行する。以上で、第2に実施形態にかかるBP規格チェック処理が終了する。
以上のような構成をとることによって、BP装着時のBP規格チェック処理では小さい電流値の電流を用いてBPの安全性のチェックを行うことができる。これにより、BP50に余計な負荷電流をかけずにすみ、安全性を高めることができる。またBP50の容量減少を防ぐこともできる。更に、BP50がゲーム機60に装着されていないときは、電流供給能力を制限することができる。そのため、BP50を単体で持ち歩くときに、感電等することを防ぐことが可能となる。
なお、上述のBP規格チェック処理を開始する前に、不感応時間および復帰遅延時間を変更するためのコマンドをゲーム機60からBP50に送ってもよい。つまり、MPU11は、不感応時間および復帰遅延時間の変更コマンドをシリアル通信制御部26に送信する。シリアル通信制御部26は、当該コマンドに基づいて、不感応時間設定レジスタ31や復帰遅延時間設定レジスタ32に所定の値を設定する。これにより、上記構成を有しているBP50であれば、制御部21内の不感応時間や復帰遅延時間が変更されることになる。一方、上記構成を有していないBPや、コマンド体系が異なるBPであれば、制御部21内の不感応時間や復帰遅延時間が変更されないことになる。そして、MPU11は、上記変更後の不感応時間や復帰遅延時間に基づいた上記BP規格チェック処理を行う。その結果、上記構成を有しているBP50(すなわち、安全規格を満たしているBP50)であれば、変更後の上記不感応時間や復帰遅延時間に沿った動作を行うが、上記構成を有していないBP(すなわち、安全規格を満たしていないBP)であれば、変更後の上記不感応時間や復帰遅延時間に沿った動作が行われないことになる。これにより、BP全体としては安全規格を満たしていないが、たまたま不感応時間や復帰遅延時間が安全規格を満たしたBPに初期値として設定されている値と同じ値であるような、危険なBPについての安全性のチェックを強化することができる。
更に、最初は初期値でBP規格チェック処理を行い、その後続けて、上記不感応時間や復帰遅延時間を変更したBP規格チェック処理を行う等、不感応時間や復帰遅延時間を変更しながらBP規格チェック処理を複数回繰り返してもよい。これにより、BPの更なる安全性のチェックが可能となる。なお、ゲーム機60とBP50間の通信に関しては、通信端子6および通信端子7の代わりに、電源端子4aおよび電源端子5aを用い、MPU11から定電流電子負荷の設定電流を変化させることによって電流、電圧変化を生じ、その変化をデジタル信号に変換して、所望する通信を行うことも可能である。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態の詳細について、図面を参照して説明する。図10は、本発明の第3の実施形態に係るBP70の構成を示した図である。当該実施形態に係るBP70は、上述した第1の実施形態で図1を用いて説明したBP1の機能構成に、試験端子71および抵抗72および抵抗73を加えたものに相当し、他の構成部は、第1の実施形態のBPと同様である。従って、上述の新たに加えられた構成部以外の構成部については同一の参照符号を付して詳細な説明を省略する。
次に、本発明の第3の実施形態の詳細について、図面を参照して説明する。図10は、本発明の第3の実施形態に係るBP70の構成を示した図である。当該実施形態に係るBP70は、上述した第1の実施形態で図1を用いて説明したBP1の機能構成に、試験端子71および抵抗72および抵抗73を加えたものに相当し、他の構成部は、第1の実施形態のBPと同様である。従って、上述の新たに加えられた構成部以外の構成部については同一の参照符号を付して詳細な説明を省略する。
抵抗73は、試験端子71からの電圧印加時に比較器22の+端子の電圧を比較器22の−端子の電圧より大きくするために必要である。また、抵抗72は必須ではないが、比較器22の+端子に比較器22の電源電圧以上の電圧を印加するのが好ましくない場合には必要となる。なお、試験端子71は、抵抗72を介して過電流検出用の比較器22の+入力端子に接続される。ここで、比較器22は過電流を検出するための比較器であり、通常状態において(過電流保護がかかっておらず、過電流を監視している状態において)、BP内のGNDとMOS素子25aのソース側(すなわちBPの−端子)間の電圧と基準電圧とを比較している。
また、図11は、本発明の第3の実施形態に係るゲーム機80の構成を示した図である。当該実施形態に係るゲーム機80は、上述した第1の実施形態で図3を用いて説明したゲーム機10の機能構成において、定電流電子負荷12に代わり、試験端子81およびMOS−FET82を加えたものに相当し、他の構成部は、第1の実施形態と同様である。従って、試験端子81およびMOS−FET82以外の構成部については同一の参照符号を付して詳細な説明を省略する。
図10において、試験端子71は、過電流検出器22が過電流を検出するような電圧を印加するための端子である。また、試験端子71と4bの間には、、抵抗72と抵抗73が接続され、抵抗72と抵抗73の接続部が過電流検出器22の+入力端子に接続されている。また、図11において、試験端子81は、上記試験端子71に対応して接続される端子である。また、試験端子81はMOS−FET82を介して電源端子5aと接続されている。また、MPUの制御信号がMOS−FETに接続される。このような構成で、第3の実施形態では、上述の第1の実施形態で説明したような、ゲーム機に電流を引き込むという動作を行う代わりに、過電流検出器22が過電流を検出するような電圧を上記試験端子71に印加することで、BP70に過電流保護の動作を行わせる。
以下、図12を用いて、第3の実施形態におけるBP規格チェック処理の詳細を説明する。図12は、第3の実施形態にかかるBP規格チェック処理の詳細を示すフローチャートである。BP70がゲーム機80に装着され(当該装着がされると、電源端子5a、5bと電源端子4a、4bが接触し、かつ、試験端子71と試験端子81が接触する)、ゲーム機10の電源スイッチがオンに入れられると、電源端子5a、5bから電源端子4a、4bへ供給されるBPの電力によりMPUが動作を開始し、図12に示すような処理が行われる。
図12において、まず、MPU11は、試験端子に電圧を印加するための処理を行う(ステップS21)。具体的には、MPU11は、MOS−FET82をオンにするための制御信号を出力する。その結果、MOS−FET82がオンになる。これにより、MOS−FET82がオンになることで、BPから電源端子5aに印加された電圧がゲーム機80の試験端子81を経由して、BP70側の試験端子71に印加される。つまり、BP70の+端子と同電圧が、図11の点85で分岐して、BP70側の試験端子71に印加されることになる。このような試験端子71への電圧印加によって、過電流検出器22の+入力端子の電位が−入力端子の電位を超えることになる(当然のことながら、過電流検出器22の−入力端子に入力される基準電圧は、BPの出力電圧より低く設定される)。その結果、過電流検出器22の出力がHレベルとなり、上述の第1の実施形態と同様に、制御部21は過電流が流れたものと判断する。なお、本実施例では、BPの出力電圧を試験端子81を経由して試験端子71に印加するようにしたが、別途定電圧出力部を設けて、当該定電圧出力部から試験端子81に電圧印加してもよい。
次に、第1の実施形態と同様に、不感応時間の経過を待たずしてBP70が保護状態に切り替わったか否かを判定する処理が行われる(ステップS2)。その結果、保護状態に切り替わっていれば(ステップS2でYES)、装着されているBP1は安全規格外の製品であるとし(ステップS11)、そのままBP規格チェック処理は終了する。なお、ステップS2の処理を省略してもかまわない。
一方、保護状態に切り替わらなければ(ステップS2でNO)、不感応時間の最大値より少し長い時間まで、そのまま電圧の印加が継続される(ステップS22)。この結果、安全規格を満たすBP70であれば、不感応時間の最大値が経過するまでに保護状態に切り替わるはずなので、この後は、上記第1の実施形態で説明したのと同様の処理で安全規格を満たすBPであるか否かの判定処理が行われる。すなわち、MPU11は、BP1が保護状態に切り替わるまでの時間を計測する(ステップS4、S5)。その結果、不感応時間の最大値が経過するまでに保護状態に切り替われば(ステップS5でYES)、MPU11は、MOS−FET82をオフにするための制御信号を出力する(ステップS23)。その結果、MOS−FET82がオフとなり、試験端子71、81への電圧の印加が止まることになる。
この後は、上述した第1の実施形態と同様に、不感応時間内に切り替わったか否かの判定(ステップS6)が行われ、その後、復帰時間の計測が行われる(ステップS7〜S9)。その結果、所定の復帰遅延時間内に復帰していれば(ステップS9でNO)、MPU11は、装着されているBP1は安全規格を満たした製品であると判定する(ステップS10)。そして、MPU11は、MOS−FET14をオンにすることで、ゲーム機本体部15への通電が開始され、ゲーム機10の電源が入り、通常動作に移行することになる。一方、復帰時間が上記のような所定の条件を満たしていないときは(ステップS6でYES、ステップS8でNO、ステップS9でYES)、BP1は安全規格外の製品であるとし(ステップS11)、そのままBP規格チェック処理を終了する。その結果、ゲーム機10には電源が入らず、起動しないことになる。なお、ステップS6からS9の処理を省略してもかまわない。
ここで、第3の実施形態にかかる処理について、図13を用いて補足説明する。図13は、上記第3の実施形態にかかるゲーム機80とBP70との電圧の変化等を示すタイミングチャートである。図13においては、まず、ゲーム機10の電源がオンになると(図13の801)、試験端子81、71に対して電圧が印加される(図13の802)。この電圧は、上述のように、BP70の出力電圧と同電圧となっている。その結果、安全規格を満たしているBP70であれば、不感応時間が経過すれば、過電流保護状態となる。これに合わせて、試験端子への電圧の印加が終了する(図13の803)。その後、復帰遅延時間が経過すれば、過電流状態が解除され(図13の804)、通常動作を行うための電力が供給されることになる。
このように、第3の実施形態では、電流の引き込み動作の代わりに、試験端子への電圧印加によって過電流保護状態を発生させ、安全規格を満たすBPであるか否かの判定処理を行っている。これにより、必ずしも過電流を引き込む動作を行う必要はなく、より安全にBPのチェック処理を行うことが可能となる。
なお、上記MOS−FET82を、図14および図15に示すように、BP70側に設けるような構成にしても良い。この場合は、ゲーム機80に通信端子83を、BP70にも通信端子73を設けておく。そして、BP70がゲーム機80に装着され、電源がオンになったときに、MPU11は上述のような制御信号を、当該通信端子83、73を経由してMOS−FET82に送るようにすればよい。
更には、過電流検出器22を通さずに、BP側の制御部21に、過電流状態であることを示すための信号を直接送るようにしてもよい(例えば、Hレベル信号(比較器22から出力される過電流状態を示す信号に相当する信号)を、比較器22から制御部21への入力部にOR入力する)。この場合は、上記BP側の通信端子73を、制御部21と直接接続されるように構成しておく。そして、BP70がゲーム機80に装着され、電源がオンになれば、ゲーム機80側のMPU11から、通信端子73を経由して、BPの制御部21に対して、直接、過電流状態であることを示すための制御信号を送る(いわば、過電流状態をエミュレートさせるための信号を送る)。このように、保護状態に切り替わるような信号を直接制御部21に送ることで保護状態であると制御部21に認識させ、上述のような不感応時間や復帰遅延時間を計測することで、安全規格を満たすBPであるか否かの判定を、より安全な動作で行うことが可能となる。
上記の実施例では、電源機器をバッテリーパックとし、電気機器をゲーム機とした例を説明したが、本発明は他の態様にも適用可能であり、例えば、電源機器はACアダプタやこれに類する過電流保護機能付電源機器であってもよい。また、電気機器はゲーム機以外の情報処理装置であってもよいし、電源機器がバッテリーパックで電気機器が充電器であってもよい。
1 バッテリーパック
2 過電流保護回路
3 セル
4 電源端子
5 電源端子
6 通信端子
7 通信端子
10 携帯ゲーム装置
11 MPU
12 定電流電子負荷
13 コンデンサ
14 MOS−FET
15 ゲーム機本体部
21 制御部
22 過電流検出用電圧比較器
23 復帰条件検出用電圧比較器
24 抵抗
25 MOS素子
26 シリアル通信制御部
27 過電流検出値設定レジスタ
28 ON/OFF制御回路
29 MOS素子
30 基準電圧制御回路
31 保護動作許容時間設定レジスタ
32 復帰許容時間設定レジスタ
33 抵抗
50 バッテリーパック
60 携帯ゲーム装置
70 バッテリーパック
80 携帯ゲーム装置
2 過電流保護回路
3 セル
4 電源端子
5 電源端子
6 通信端子
7 通信端子
10 携帯ゲーム装置
11 MPU
12 定電流電子負荷
13 コンデンサ
14 MOS−FET
15 ゲーム機本体部
21 制御部
22 過電流検出用電圧比較器
23 復帰条件検出用電圧比較器
24 抵抗
25 MOS素子
26 シリアル通信制御部
27 過電流検出値設定レジスタ
28 ON/OFF制御回路
29 MOS素子
30 基準電圧制御回路
31 保護動作許容時間設定レジスタ
32 復帰許容時間設定レジスタ
33 抵抗
50 バッテリーパック
60 携帯ゲーム装置
70 バッテリーパック
80 携帯ゲーム装置
Claims (29)
- 第1の所定値以上の電流が第1の時間流れることを検出して出力を停止する出力停止部を少なくとも備える電源機器が接続される電気機器であって、
前記電源機器との間で通電可能な回路部と、
前記電源機器と前記回路部との間の通電を開始する前に、前記第1の所定値以上の電流を前記電源機器から引き込む第1の通電部と、
前記第1の通電部が通電を行ってから前記第1の時間が経過したときに当該電源機器からの出力が停止することを検出する第1検出部とを備え、
前記第1検出部によって、前記第1の時間が経過したときに前記電源機器からの出力が停止したことが検出された後、当該電源機器と前記回路部との間の通電を開始して前記回路部を動作させる、電気機器。 - 第1の所定値以上の電流が第1の時間流れることを検出して出力を停止する出力停止部を少なくとも備える電源機器が接続される電気機器であって、
前記電源機器との間で通電可能な回路部と、
前記電源機器と前記回路部との間の通電を開始する前に、前記第1の所定値以上の電流を前記電源機器から引き込む第1の通電部と、
前記第1の通電部が通電を行ってから少なくとも前記第1の時間が経過するまでに当該電源機器からの出力が停止することを検出する第1検出部とを備え、
前記第1検出部によって、前記第1の時間が経過するまでに前記電源機器からの出力が停止したことが検出された後、当該電源機器と前記回路部との間の通電を開始して前記回路部を動作させる、電気機器。 - 前記第1の所定値は、前記電源機器の過電流保護作動電流値であり、
前記第1の時間は、前記電源機器の過電流保護の不感応時間であり、
前記出力停止部は、過電流保護回路である、請求項1または請求項2に記載の電気機器。 - 前記第1検出部は、前記第1の通電部が通電を行ってから少なくとも前記第1の時間の許容最大値が経過するまでに前記電源機器からの出力が停止することを検出する、請求項3に記載の電気機器。
- 前記第1検出部は、前記第1の通電部が通電を行った後、前記第1の時間の許容最小値が経過してから許容最大値が経過するまでの間に前記電源機器からの出力が停止することを検出する、請求項4に記載の電気機器。
- 前記電源機器は電池パックであり、
前記電気機器は前記電池パックからの電力供給を受けて動作する情報処理装置であり、
前記第1の通電部および前記第1検出部は、前記接続された前記電池パックとの間で通電可能であり、当該電池パックから出力される電力によって動作する、請求項1または請求項2に記載の電気機器。 - 前記電源機器はACアダプタであり、
前記電気機器は前記ACアダプタからの電力供給を受けて動作する情報処理装置であり、
前記第1の通電部および前記第1検出部は、前記接続された前記ACアダプタとの間で通電可能であり、当該ACアダプタから出力される電力によって動作する、請求項1または請求項2に記載の電気機器。 - 前記電源機器はACアダプタであり、
前記電気機器は、電池パックを充電する充電器、または電池パックを充電する回路を有する情報処理装置であり、
前記第1の通電部および前記第1検出部は、前記接続されたACアダプタとの間で通電可能であり、前記第1検出部による検出がされた後、当該ACアダプタから出力される電力によって電池パックを充電する、請求項1または請求項2に記載の電気機器。 - 前記電源機器は電池パックであり、
前記電気機器は、前記電池パックを充電する充電器、または前記電池パックを充電する回路を有する情報処理装置であり、
前記第1の通電部および前記第1検出部は、前記接続された前記電池パックとの間で通電可能である、請求項1または請求項2に記載の電気機器。 - 前記第1の所定値未満の電流を所定の時間だけ流す第2の通電部を更に備え、
前記第1検出部は、前記所定の時間内に出力が停止しないことを更に検出する、請求項1または請求項2に記載の電気機器。 - 前記電源機器は、前記出力停止部が出力を停止した後、当該電源機器内の電流あるいは電圧に関する所定の条件が満たされたときに出力を再開する復帰部を更に備え、
前記電源機器からの出力が停止した後、前記所定の条件を満たすための復帰電流を当該電源機器から引き込む復帰電流通電部と、
前記復帰電流通電部が通電を行ってから少なくとも前記第2の時間が経過した後に当該電源機器からの出力が復帰することを検出する第2検出部とを更に備え、
前記第1検出部によって、前記第1の時間が経過するまでに前記電源機器からの出力が停止したことが検出され、さらに、前記第2の時間が経過した後に当該電源機器からの出力が復帰したことが前記第2検出部によって検出された後、前記電源機器と前記回路部との間の通電を開始して前記回路部を動作させる、請求項1または請求項2に記載の電気機器。 - 前記電源機器は、前記出力停止部が出力を停止した後、当該電源機器内の電流あるいは電圧に関する所定の条件が満たされたときに出力を再開する復帰部を更に備え、
前記電源機器からの出力が停止した後、前記所定の条件を満たすための復帰電流を当該電源機器から引き込む復帰電流通電部と、
前記復帰電流通電部が通電を行ってからも前記第2の時間が経過したときに当該電源機器からの出力が復帰することを検出する第2検出部とを更に備え、
前記第1検出部による検出がされ、さらに、前記第2の時間が経過したときに当該電源機器からの出力が復帰したことが前記第2検出部によって検出された後、前記電源機器と前記回路部との間の通電を開始して前記回路部を動作させる、請求項1または請求項2に記載の電気機器。 - 前記電源機器は、
前記第1の時間に関するパラメタを記憶する記憶部と、
前記電気機器と通信するための第1通信端子と、
前記第1通信端子を介して前記電気機器から送信される所定の制御信号に応じて前記記憶部に記憶されている前記パラメタを変更する変更部とを更に備え、
前記電気機器は、
前記電源機器が接続されたときに、当該接続された電源機器の前記第1通信端子と通信するための第2通信端子と、
前記第1の通電部が通電を行う前に、前記第2通信端子を介して前記電源機器に前記所定の制御信号を送信する変更指示部とを更に備える、請求項1または請求項2に記載の電気機器。 - 電源機器と当該電源機器に接続される電気機器による電気機器システムであり、
前記電源機器は、
第1の所定値以上の電流が第1の時間流れることを検出して出力を停止する出力停止部を少なくとも備え、
前記電気機器は、
前記電源機器との間で通電可能な回路部と、
前記電源機器と前記回路部との間の通電を開始する前に、前記第1の所定値以上の電流を前記電源機器から引き込む第1の通電部と、
前記第1の通電部が通電を行ってから前記第1の時間が経過したときに当該電源機器からの出力が停止することを検出する第1検出部とを備え、
前記第1検出部によって、前記第1の時間が経過するまでに前記電源機器からの出力が停止したことが検出された後、前記電源機器と前記回路部との間の通電を開始して前記回路部を動作させるものであり、
前記電気機器は、前記第1検出部によって前記第1の時間が経過するまでに前記電源機器からの出力が停止したことが検出されたときに、前記電源機器に所定の制御信号を送信する制御信号送信部をさらに備え、
前記出力停止部は、前記第1の所定値以上の電流が前記第1の時間流れることを検出して出力を停止する第1モードと、当該第1の所定値よりも大きな値である第2の所定値以上の電流が第2の時間流れることを検出して出力を停止する第2モードとを切り替え可能であり、
前記電源機器は、前記制御信号を受信するまでは、前記出力停止部を前記第1モードにし、前記制御信号を受信した後は、前記出力停止部を前記第2モードにする、電気機器システム。 - 電源機器と当該電源機器に接続される電気機器による電気機器システムであり、
前記電源機器は、
第1の所定値以上の電流が第1の時間流れることを検出して出力を停止する出力停止部を少なくとも備え、
前記電気機器は、
前記電源機器との間で通電可能な回路部と、
前記電源機器と前記回路部との間の通電を開始する前に、前記第1の所定値以上の電流を前記電源機器から引き込む第1の通電部と、
前記第1の通電部が通電を行ってから少なくとも前記第1の時間が経過するまでに当該電源機器からの出力が停止することを検出する第1検出部とを備え、
前記第1検出部によって、前記第1の時間が経過するまでに前記電源機器からの出力が停止したことが検出された後、前記電源機器と前記回路部との間の通電を開始して前記回路部を動作させるものであり、
前記電気機器は、前記第1検出部によって前記第1の時間が経過するまでに前記電源機器からの出力が停止したことが検出されたときに、前記電源機器に所定の制御信号を送信する制御信号送信部をさらに備え、
前記出力停止部は、前記第1の所定値以上の電流が前記第1の時間流れることを検出して出力を停止する第1モードと、当該第1の所定値よりも大きな値である第2の所定値以上の電流が第2の時間流れることを検出して出力を停止する第2モードとを切り替え可能であり、
前記電源機器は、前記制御信号を受信するまでは、前記出力停止部を前記第1モードにし、前記制御信号を受信した後は、前記出力停止部を前記第2モードにする、電気機器システム。 - 前記電源機器は、
前記電気機器との接続状態を検出する接続状態検出部をさらに備え、
前記接続状態検出部によって前記電気機器と接続されていないことが検出されているときは、前記出力停止部を前記第1モードにする、請求項14または請求項15に記載の電気機器システム。 - 前記電源機器は、
電流を低減する低減部をさらに備え、
前記制御信号を受信するまでは、前記出力停止部を前記第1モードにするとともに前記低減部を有効化し、前記制御信号を受信した後は、前記出力停止部を前記第2モードにするとともに前記低減部を無効化する、請求項14または請求項15に記載の電気機器システム。 - 電気機器に接続され、当該電気機器に電力を供給する電源機器であって、
第1の所定値以上の電流が第1の時間流れることを検出して出力を停止する第1モードと、当該第1の所定値よりも大きな値である第2の所定値以上の電流が第2の時間流れることを検出して出力を停止する第2モードとを切り替え可能な出力停止部と、
前記電気機器との接続状態を検出する接続状態検出部と、
前記接続状態検出部によって前記電気機器と接続されていないことが検出されているときは、前記出力停止部を前記第1モードにする制御部とを備える、電源機器。 - 電気機器と、当該電気機器に電力を供給する電源機器を含む電気機器システムであって、
前記電源機器は、
電源部と、
前記電源部の電力を外部に出力するための出力端子と、
前記電源部から前記出力端子への電力の出力を停止するための保護回路と、
前記保護回路に前記出力の停止を指示するための電気的入力を与えるための第1端子とを備え、
前記電気機器は、
前記出力端子と接続する入力端子と、
前記第1端子と接続する第2端子と、
前記入力端子に入力された電力により動作する回路部と、
前記入力端子に入力された電力の前記回路部への供給を制御する供給制御部とを備え、
前記供給制御部は、
前記入力端子に入力された電力の前記回路部への供給を開始する前に、前記出力の停止を指示するための電気的入力を前記第2端子に出力する停止制御部と、
前記停止制御部により前記第2端子に前記出力の停止を指示するための電気的入力を出力した後、前記入力端子への電力の入力が停止したことを検出する検出部と、
前記検出部により前記入力端子への電力の入力が停止したことが検出されたことを条件として、前記入力端子に入力された電力の前記回路部への供給を開始する供給開始部とを備える、電気機器システム。 - 前記保護回路は、前記電源機器の内部の電気的状態を検知する検知部を含み、当該検知部により当該電気的状態が所定状態となったことを検知し、当該検知に応じて、前記出力端子への電力の出力を停止するものであり、当該電気的状態が所定状態でなくなったことを検出し、当該検出に応じて、前記出力端子への電力の出力を再開する、請求項19に記載の電気機器システム。
- 前記保護回路は、過電流保護回路である、請求項20に記載の電気機器システム。
- 前記検知部は、前記電源機器の内部の所定点の電圧が過電流状態を示す電圧値であるかを検知し、
前記停止制御部は、前記過電流状態を示す電圧値を前記第2端子に出力し、
前記第1端子は、前記第1電圧とともに前記検知部に入力される、請求項21に記載の電気機器システム。 - 前記停止制御部は、前記入力端子に入力された電圧を前記第2端子に出力する、請求項22に記載の電源機器システム。
- 前記保護回路は、内部の電気的状態を検知する検知部を含み、当該検知部により前記電気的状態が所定状態となったことを検知し、当該検知に応じて、前記出力端子への電力の出力を停止するものであり、
前記停止制御部は、前記所定状態を示す電気的入力を前記第2端子に出力し、
前記第2端子は、入力された電気的入力を前記電気的状態とともに前記検知部に対して入力する、請求項19に記載の電気機器システム。 - 前記供給制御部は、前記入力端子に入力された電力により動作する、請求項19に記載の電気機器システム。
- 前記電気機器は、前記入力端子に入力された電力を蓄積する電力蓄積部をさらに備え、
前記供給制御部は、前記電力蓄積部に接続され、前記停止制御部により前記第2端子に前記出力の停止を指示するための電気的入力を出力した後、前記入力端子への電力の入力が停止したときに、前記電力蓄積部の電力を使用して動作する、請求項25に記載の電気機器システム。 - 前記保護回路は、過電流状態を検出し、当該検出された過電流状態が所定時間継続したときに、前記電源部から前記出力端子への電力の出力を停止するものであり、
前記停止制御部は、過電流状態を示す電気的入力を前記第2端子に出力し、
前記検出部は、前記停止制御部により前記第2端子に前記電気的入力を出力してから前記所定時間が経過したときに、または、前記所定時間が経過する前に、前記入力端子への電力の入力が停止することを検出する、請求項19に記載の電気機器システム。 - 電気機器と、当該電気機器に電力を供給する電源機器を含む電気機器システムにおける電気機器であって、
前記電源機器は、
電源部と、
前記電源部の電力を外部に出力する出力端子と、
前記電源部から前記出力端子への電力の出力を停止するための保護回路と、
前記保護回路に前記出力の停止を指示するための電気的入力を与えるための第1端子とを備え、
前記電気機器は、
前記出力端子と接続する入力端子と、
前記第1端子と接続する第2端子と、
前記入力端子に入力された電力により動作する回路部と、
前記入力端子に入力された電力の前記回路部への供給を制御する供給制御部とを備え、
前記供給制御部は、
前記入力端子に入力された電力の前記回路部への供給を開始する前に、前記出力の停止を指示するための電気的入力を前記第2端子に出力する停止制御部と、
前記停止制御部により前記第2端子に前記出力の停止を指示するための電気的入力を出力した後、前記入力端子への電力の入力が停止したことを検出する検出部と、
前記検出部により前記入力端子への電力の入力が停止したことが検出されたことを条件として、前記入力端子に入力された電力の前記回路部への供給を開始する供給開始部とを備える、電気機器。 - 電気機器と、当該電気機器に電力を供給する電源機器を含む電気機器システムにおける電源機器であって、
前記電源機器は、
電源部と、
前記電源部の電力を外部に出力する出力端子と、
前記電源部から前記出力端子への電力の出力を停止するための保護回路と、
前記保護回路に前記出力の停止を指示するための電気的入力を与えるための第1端子とを備え、
前記電気機器は、
前記出力端子と接続する入力端子と、
前記第1端子と接続する第2端子と、
前記入力端子に入力された電力により動作する回路部と、
前記入力端子に入力された電力の前記回路部への供給を制御する供給制御部とを備え、
前記供給制御部は、
前記入力端子に入力された電力の前記回路部への供給を開始する前に、前記出力の停止を指示するための電気的入力を前記第2端子に出力する停止制御部と、
前記停止制御部により前記第2端子に前記出力の停止を指示するための電気的入力を出力した後、前記入力端子への電力の入力が停止したことを検出する検出部と、
前記検出部により前記入力端子への電力の入力が停止したことが検出されたことを条件として、前記入力端子に入力された電力の前記回路部への供給を開始する供給開始部とを備える、電源機器。
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WO1999028808A1 (en) * | 1997-12-03 | 1999-06-10 | Sony Corporation | Device and method for processing information, battery pack, and transmitting medium |
JP2003164057A (ja) * | 2001-11-26 | 2003-06-06 | Canon Inc | バッテリパック |
-
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- 2011-10-06 JP JP2011222027A patent/JP2012060881A/ja active Pending
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