JP2012059482A - 点火システム及び点火プラグ - Google Patents

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Abstract

【課題】失火の発生を抑制しつつ、優れた着火性を実現する。
【解決手段】点火プラグは、軸孔を有する絶縁碍子と、軸孔内に配設され、放電用電源111からの電圧が印加される高電圧電極と、交流電源121からの交流電力が供給される交流電極と、絶縁碍子の外周に配置される主体金具3と、主体金具3の先端部に固定され、高電圧電極5や中心電極73の先端部との間で火花放電間隙33を形成する接地電極27とを備える。交流電極は、絶縁碍子2又は誘電体75を挟んで高電圧電極5又は中心電極73と対向し、交流電極と、高電圧電極5又は中心電極73と、絶縁碍子2又は誘電体75とにより形成されるコンデンサを介して、火花放電間隙33において生じた火花に、交流電源121からの交流電力が投入される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、内燃機関等に使用される点火システム、及び、点火プラグに関する。
内燃機関等の燃焼装置に使用される点火プラグは、例えば、軸線方向に延びる中心電極と、中心電極の外周に設けられる絶縁体と、絶縁体の外側に組付けられる筒状の主体金具と、基端部が主体金具の先端部に接合された接地電極とを備えている。そして、中心電極に高電圧を印加することにより、中心電極と接地電極との間に形成された間隙において火花放電を生じさせ、その結果、燃料ガスに対する着火がなされるようになっている。
また近年では、着火性の更なる向上を図るべく、高電圧に代えて、高周波電力を前記間隙に投入することで、火花放電を生じさせる技術が提案されている(例えば、特許文献1等参照)。
特開2009−8100号公報
しかしながら、上記技術においては、高周波電力のみにより火花を生じさせるため、燃焼室内の状態によって、高周波電力のみでは要求電圧を出力できないことがある。従って、高周波電力を投入しているにも関わらず、火花放電が生じないという事態(いわゆる失火)が発生してしまいやすい。
これに対して、失火の発生を防止すべく、高周波電力を増大させ、要求電圧をより確実に出力することが考えられるが、例えば、出力を増大させるためには、高周波電力を2乗倍増大させる必要があり、非効率的にしか状態を改善することはできない。それどころか、電力の増大により、前記中心電極や接地電極がより損耗しやすくなってしまうおそれがある。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、失火の発生を抑制しつつ、優れた着火性を実現することができる点火システム、及び、点火プラグを提供することにある。
以下、上記目的を解決するのに適した各構成につき、項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する構成に特有の作用効果を付記する。
構成1.本構成の点火システムは、点火プラグと、
前記点火プラグに火花放電を発生させるための電圧の印加を行う放電用電源と、
前記火花放電により生じた火花に、交流電力を供給する交流電源と、を具備する点火システムであって、
前記点火プラグは、
軸線方向に延びる軸孔を有する絶縁体と、
前記軸孔内に配設され、前記放電用電源からの電圧が印加される高電圧電極と、
前記高電圧電極の外周側に配設され、前記交流電源からの交流電力が供給される交流電極と、
前記絶縁体の外周に配置される主体金具と、
前記主体金具の先端部に固定され、前記高電圧電極の先端部との間で間隙を形成する接地電極とを備え、
前記交流電極は、前記絶縁体の内部に少なくとも一部が埋設され、前記絶縁体を挟んで前記高電圧電極の外周と対向して円筒状に形成され、
前記高電圧電極、前記交流電極、及び、前記両電極に挟まれた前記絶縁体により形成されるコンデンサを介して、前記間隙において生じた火花に、前記交流電源からの交流電力が投入されることを特徴とする。
上記構成1によれば、まず高電圧電極に印加された電圧により前記間隙にて火花を生じさせた上で、当該火花に対して交流電力を投入するように構成されている。従って、交流電力により火花が強化されて、火花をより大きく成長させることができ、その結果、着火性を飛躍的に向上させることができる。
また、電圧の印加により火花を生じさせるため、高周波電力のみを投入して火花を生じさせる場合のように、要求電圧を出力できないといった事態が生じにくく、失火の発生をより確実に防止することができる。
ところで、前記間隙に対して高電圧及び交流電力の双方を投入するにあたっては、高電圧電源から交流電源側へと電流が流れてしまい、前記間隙に対して十分な電圧が印加されないことが懸念される。この点、上記構成1によれば、間隙と交流電源との間に、高電圧電極、交流電極、及び、両電極に挟まれた絶縁体により形成されたコンデンサが介在されている。従って、比較的高周波数の交流電力については、前記コンデンサを介して前記間隙に投入される一方で、高電圧電源から出力される比較的低周波数の電流については、前記コンデンサの存在により交流電源側への流入が抑制されることとなる。これにより、前記間隙に対して十分な電圧が印加されることとなり、火花をより確実に発生させることができる。その結果、上述した着火性の向上効果をより確実に発揮させることができる。また、点火プラグが一般的に有する絶縁体を利用してコンデンサを構成するため、交流電源と点火プラグとの間に別途のコンデンサを設ける場合と比較して、製造コストを効果的に低減させることができる。
尚、交流電源側から高電圧電源側への電流の流入も考えられるが、一般に火花を生じさせるための高電圧電源は、例えば、点火コイルなどのコイルを備えている。従って、高周波を遮断し、低周波を透過する性質を有するコイルの存在により、交流電源側から高電圧電源側への電流の流入は防止されることとなる。
構成2.本構成の点火システムは、上記構成1において、前記交流電極は、自身の少なくとも一部が前記絶縁体の外表面に露出しており、
前記絶縁体の外表面に沿った、前記高電圧電極と前記交流電極との間の最短距離を5mm以上としたことを特徴とする。
上記構成2によれば、交流電極の少なくとも一部が絶縁体の外部に露出しているため、交流電極と交流電源とをより容易に電気的に接続することができる。
一方で、交流電極が外部に露出していることで、高電圧電極と交流電極との間における絶縁体の外表面を這った電流のリークが懸念されるが、上記構成2によれば、絶縁体の外表面に沿った両電極間の最短距離が5mm以上と十分に大きく確保されている。従って、両電極間における電流のリークをより確実に防止することができ、ひいては失火の発生を一層効果的に抑制することができる。
構成3.本構成の点火システムは、上記構成1又は2において、前記交流電極は、自身の少なくとも一部が前記絶縁体の外表面に露出しており、
前記絶縁体の外表面に沿った、前記交流電極と前記主体金具との間の最短距離を5mm以上としたことを特徴とする。
上記構成3によれば、絶縁体の外表面に沿った、交流電極と主体金具との間の最短距離が5mm以上とされている。そのため、交流電極と主体金具との間における電流のリークをより確実に防止することができ、失火の発生をより一層確実に抑制することができる。
構成4.本構成の点火システムは、上記構成1乃至3のいずれかにおいて、前記高電圧電極には、前記軸線方向に沿って導電性の抵抗体が介在されており、
前記抵抗体よりも先端側に、前記コンデンサが形成されることを特徴とする。
上記構成4によれば、高電圧電極に導電性の抵抗体が介在されているため、内燃機関等の動作に伴う電波雑音の抑制を図ることができる。
一方で、交流電源と間隙との間を結ぶ交流電力の導電経路上に前記抵抗体が存在していると、抵抗体によって交流電力の損失が生じてしまい、火花を十分に強化することができないおそれがある。
この点、上記構成4によれば、抵抗体よりも先端側に前記コンデンサが形成されており、高電圧の導電経路と交流電力の導電経路との合流部分が抵抗体よりも先端側に位置している。つまり、高電圧の導電経路上にのみ抵抗体が存在し、交流電力の導電経路上に抵抗体が存在しないように構成されている。これにより、抵抗体による交流電力の損失を防止することができ、着火性の向上効果をより確実に発揮させることができる。
構成5.本構成の点火システムは、上記構成4において、前記絶縁体は、前記主体金具の後端から露出する筒状の後端側胴部を備え、
前記軸線に沿った前記後端側胴部の中間よりも後端側に、前記抵抗体が設けられることを特徴とする。
上記構成5によれば、後端側胴部の中間(中央)よりも後端側に抵抗体が設けられているため、抵抗体よりも先端側に形成されるコンデンサの軸線方向に沿った長さをより大きくすることができる。従って、コンデンサの静電容量をより増大させることができ、交流電力がコンデンサを透過するにあたっての交流電力の損失を一層少なくすることができる。その結果、着火性の更なる向上を図ることができる。
構成6.本構成の点火システムは、上記構成1乃至5のいずれかにおいて、前記交流電力の発振周波数は50kHz以上100MHz以下であり、
前記コンデンサの静電容量をC(F)とし、
前記交流電力の発振周波数をf(Hz)としたとき、
C≧0.0005(F・Hz)/f
を満たすことを特徴とする。
例えば、交流電力の発振周波数を極めて大きくした場合(例えば、発振周波数が2.45GHzのマイクロ波などを用いた場合)には、交流電力の波長が極めて短くなり(例えば、マイクロ波の場合、波長は約12cmとなる)、軸線に沿った点火プラグの長さに対して、波長の長さが著しく近づいてしまうこととなる。そのため、点火プラグの内部にて共振が生じやすくなってしまい、交流電力の投入等に支障が生じてしまうおそれがある。共振の発生を防止するためには、点火プラグ等の設計を細かく調節することが必要となるが、設計の複雑化に伴い製造コストの増大を招いてしまったり、点火プラグ等における設計の自由度が失われてしまったりするおそれがある。設計の自由度が失われてしまうと、点火プラグにおける耐熱性や耐振動性、耐摩耗性が低下してしまうおそれがある。
この点、上記構成6によれば、交流電力の発振周波数が50kHz以上100MHz以下とされているため、軸線に沿った点火プラグの長さに対して、交流電力の波長を十分に大きくすることができる(例えば、発振周波数を約13MHzとした場合、波長は約21mとなる)。従って、点火プラグの内部における共振の発生をより確実に防止することができ、上記構成1等の作用効果がより確実に発揮されることとなる。また、点火プラグにおける設計の自由度を十分に確保することができるため、耐熱性や耐振動性等の低下を防止することができる。
また、前記コンデンサの静電容量C(F)は、交流電力の発振周波数f(Hz)に対して、C≧0.0005(F・Hz)/fを満たすように構成されている。従って、交流電力がコンデンサを透過するにあたって、交流電力の損失がより一層少ないものとなり、ひいては着火性の更なる向上を図ることができる。
構成7.本構成の点火システムは、上記構成1乃至6のいずれかにおいて、前記高電圧電極、及び、前記交流電極のうち少なくとも前記絶縁体を挟んで対向する部位は、体積抵抗率が0.1μΩ・m以下で、かつ、磁性を持たない金属材料により形成されることを特徴とする。
上記構成7によれば、伝送時における交流電力の損失を一層抑制することができ、火花に投入される交流電力をより増大させることができる。その結果、着火性をより一層向上させることができる。
構成8.本構成の点火システムは、上記構成1乃至7のいずれかにおいて、前記絶縁体は、セラミックにより形成されることを特徴とする。
上記構成8によれば、絶縁体が耐熱性及び耐電圧性に優れるセラミックにより形成されているため、コンデンサの耐久性を高めることができる。その結果、優れた着火性をより長期間に亘って維持することができる。
構成9.本構成の点火システムは、点火プラグと、
前記点火プラグに火花放電を発生させるための電圧の印加を行う放電用電源と、
前記火花放電により生じた火花に、交流電力を供給する交流電源と、を具備する点火システムであって、
前記点火プラグは、
軸線方向に延びる軸孔を有する絶縁体と、
前記軸孔内に配設され、前記放電用電源からの電圧が印加される高電圧電極と、
前記高電圧電極の外周側に配設され、前記交流電源からの交流電力が供給される交流電極と、
前記絶縁体の外周に配置される主体金具と、
前記軸孔内の先端側に配設され、前記高電圧電極に対して電気的に接続される中心電極と、
前記主体金具の先端部に固定され、前記中心電極の先端部との間で間隙を形成する接地電極とを備え、
前記交流電極は、前記高電圧電極と絶縁された状態で前記軸孔内に配設され、
前記交流電極の先端部と前記中心電極の後端部との間には、絶縁性の誘電体が配設されており、
前記高電圧電極と前記中心電極とは、導電性の抵抗体を介して電気的に接続されており、
前記交流電極、前記中心電極、及び、前記誘電体により形成されるコンデンサを介して、前記間隙において生じた火花に、前記交流電源からの交流電力が投入されることを特徴とする。
上記構成9によれば、基本的には上記構成1及び構成4と同様の作用効果が奏されることとなる。すなわち、前記間隙に火花を生じさせた上で、当該火花に対して交流電力を投入することにより、着火性の飛躍的な向上を図ることができる。また、交流電力のみを投入する場合と比較して、要求電圧を出力できないという事態が生じにくくなり、失火の発生をより確実に防止することができる。
さらに、間隙と交流電源との間に、高電圧電極、交流電極、及び、両電極に挟まれた誘電体により形成されたコンデンサが介在されており、当該コンデンサにより、高電圧電源から出力される電流の交流電源側への流入を防止することができる。そのため、火花をより確実に発生させることができ、上述した着火性の向上効果をより確実に発揮させることができる。
加えて、高電圧電極と中心電極との間に設けられた抵抗体によって電波雑音を抑制することができる。さらに、交流電極から中心電極(間隙)へと至る交流電力の導電経路上には抵抗体が存在していないため、抵抗体の存在に伴う電力損失を防止でき、着火性をより一層向上させることができる。
併せて、上記構成1等においては、交流電極の少なくとも一部が絶縁体の内部に埋設されているが、上記構成9によれば、軸孔内に高電圧電極や交流電極等が設けられており、絶縁体に対して特段の加工を施すことなく、一般的な点火プラグで用いられる絶縁体をそのまま利用することができる。従って、製造コストの更なる抑制を図ることができる。
構成10.本構成の点火システムは、上記構成9において、前記中心電極、及び、前記交流電極のうち少なくとも前記誘電体を挟んで対向する部位は、体積抵抗率が0.10μΩ・m以下で、かつ、磁性を持たない金属材料により形成されることを特徴とする。
上記構成10によれば、上記構成7と同様の作用効果が奏されることとなる。
構成11.本構成の点火システムは、上記構成9又は10において、前記誘電体は、セラミックにより形成されることを特徴とする。
上記構成11によれば、上記構成8と同様の作用効果が奏されることとなる。
構成12.本構成の点火システムは、上記構成7又は10において、前記金属材料は、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、アルミニウム(Al)、亜鉛(Zn)、又は、これらのうちいずれかを主成分とする合金であることを特徴とする。
上記構成12によれば、前記コンデンサを形成する電極のうち、絶縁体や誘電体を挟んで対向する部位が、CuやAg等の体積抵抗率が極めて小さい金属材料により形成されている。そのため、交流電力の損失をより効果的に防止することができ、着火性をより一層向上させることができる。
構成13.本構成の点火システムは、上記構成8又は11において、前記セラミックは、チタン酸バリウム(BaTiO3)を主成分とすることを特徴とする。
上記構成13によれば、コンデンサの一部を構成する絶縁体や誘電体が、セラミックの中でも耐熱性等の面で特に優れるBaTiO3により形成されている。従って、コンデンサの耐久性をより向上させることができ、優れた着火性をより一層長期間に亘って維持することができる。
また、BaTiO3は極めて高い誘電率を有するため、コンデンサの静電容量をより一層増大させることができる。そのため、交流電力がコンデンサを透過する際の交流電力の透過率をより一層向上させることができ、着火性を一層向上させることができる。
構成14.本構成の点火プラグは、上記構成1乃至13のいずれかに記載の点火システムに用いられる点火プラグ。
上記構成14によれば、基本的には上記構成1等と同様の作用効果が奏される。
点火システムの概略構成を示すブロック図である。 点火プラグの構成を示す一部破断正面図である。 コンデンサの静電容量を変更したサンプルにおける着火性評価試験の結果を示すグラフである。 高電圧電極及び交流電極間の最短距離と、両電極間で電流のリークが生じた際の放電電圧との関係を示すグラフである。 高電圧電極、及び、交流電極のうち絶縁碍子を挟んで対向する部位の構成材料を変更したサンプルにおける着火性評価試験の結果を示すグラフである。 絶縁碍子の構成材料を変更したサンプルにおける耐久性評価試験の結果を示すグラフである。 第2実施形態における点火プラグの構成を示す一部破断正面図である。 第3実施形態における点火プラグの構成を示す一部破断正面図である。 別の実施形態における点火プラグの構成を示す一部破断正面図である。
以下に、実施形態について図面を参照して説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、点火システム101の概略構成を示すブロック図である。尚、図1では、点火プラグ1を1つのみ示しているが、実際の燃焼装置としてのエンジンENには複数の気筒が設けられており、各気筒に対応して点火プラグ1が設けられている。そして、次述する放電用電源111や交流電源121からの電力が、図示しないディストリビュータを介して各点火プラグ1に供給されるようになっている。
点火システム101は、点火プラグ1と、放電用電源111と、交流電源121とを備えている。放電用電源111は、点火プラグ1に対して高電圧を供給し、後述する火花放電間隙33にて火花放電を生じさせるものである。また、交流電源121は、交流電力を後述する交流電極35に供給するものである。尚、放電用電源111及び交流電源121については後に説明する。
点火プラグ1は、図2に示すように、筒状をなす絶縁体としての絶縁碍子2、これを保持する筒状の主体金具3などから構成されるものである。尚、図2では、点火プラグ1の軸線CL1方向を図面における上下方向とし、下側を点火プラグ1の先端側、上側を後端側として説明する。
絶縁碍子2は、絶縁性セラミックにより形成されており、その外形部において、後端側に形成された後端側胴部10と、当該後端側胴部10よりも先端側において径方向外向きに突出形成された大径部11と、当該大径部11よりも先端側においてこれよりも細径に形成された中胴部12と、当該中胴部12よりも先端側においてこれより細径に形成された脚長部13とを備えている。加えて、絶縁碍子2のうち、大径部11、中胴部12、及び、大部分の脚長部13は、主体金具3の内部に収容されており、後端側胴部10は、主体金具3の後端から露出している。また、中胴部12と脚長部13との連接部にはテーパ状の段部14が形成されており、当該段部14にて絶縁碍子2が主体金具3に係止されている。
さらに、絶縁碍子2には、軸線CL1に沿って軸孔4が貫通形成されており、当該軸孔4には高電圧電極5が挿入、固定されている。高電圧電極5は、軸孔4の先端側に設けられた中心電極6と、軸孔4の後端側に設けられた端子電極7と、両電極6,7の間に設けられたガラスシール部8とを備えている。
中心電極6は、全体として棒状をなしており、その先端部が、絶縁碍子2の先端から突出している。また、中心電極6は、熱伝導性に優れる銅又は銅合金からなる内層6A、及び、ニッケル(Ni)を主成分とするNi合金からなる外層6Bにより構成されている。加えて、中心電極6の先端部には、所定の貴金属合金(例えば、白金合金やイリジウム合金)からなる貴金属チップ31が設けられている。
端子電極7は、低炭素鋼等の金属により形成されており、全体として棒状をなしている。また、端子電極7の後端部には、径方向外側に膨出形成された高電圧接続部7Aが設けられている。高電圧接続部7Aは、絶縁碍子2の後端から突出しており、前記放電用電源111と電気的に接続されることで、放電用電源111からの電力が投入されるようになっている。
加えて、ガラスシール部8は、金属粉末やガラス粉末等の混合物が焼結されることで形成されたものであり、中心電極6及び端子電極7を電気的に接続するとともに、絶縁碍子2に対して両電極6,7を固定している。
前記主体金具3は、低炭素鋼等の金属により筒状に形成されており、その外周面には点火プラグ1を燃焼装置(例えば、内燃機関や燃料電池改質器等)の取付孔に取付けるためのねじ部(雄ねじ部)15が形成されている。また、ねじ部15の後端側の外周面には座部16が形成され、ねじ部15後端のねじ首17にはリング状のガスケット18が嵌め込まれている。さらに、主体金具3の後端側には、主体金具3を前記燃焼装置に取付ける際にレンチ等の工具を係合させるための断面六角形状の工具係合部19が設けられるとともに、後端部において絶縁碍子2を保持するための加締め部20が設けられている。
また、主体金具3の内周面には、絶縁碍子2を係止するためのテーパ状の段部21が設けられている。そして、絶縁碍子2は、主体金具3の後端側から先端側に向かって挿入され、自身の段部14が主体金具3の段部21に係止された状態で、主体金具3の後端側の開口部を径方向内側に加締めること、つまり上記加締め部20を形成することによって主体金具3に固定されている。尚、絶縁碍子2及び主体金具3双方の段部14,21間には、円環状の板パッキン22が介在されている。これにより、燃焼室内の気密性を保持し、燃焼室内に晒される絶縁碍子2の脚長部13と主体金具3の内周面との隙間に入り込む燃料ガスが外部に漏れないようになっている。
さらに、加締めによる密閉をより完全なものとするため、主体金具3の後端側においては、主体金具3と絶縁碍子2との間に環状のリング部材23,24が介在され、リング部材23,24間にはタルク(滑石)25の粉末が充填されている。すなわち、主体金具3は、板パッキン22、リング部材23,24及びタルク25を介して絶縁碍子2を保持している。
また、主体金具3の先端部26には、略中間部分にて曲げ返されて、その先端側側面が中心電極5の先端部(貴金属チップ31)と対向する棒状の接地電極27が接合されている。当該接地電極27は、Niを主成分とする合金により形成されており、また、接地電極27のうち貴金属チップ31と対向する部位には、所定の貴金属合金(例えば、イリジウムや白金等の合金)により形成された円柱状の貴金属チップ32が接合されている。
加えて、高電圧電極5の先端部(貴金属チップ31)と接地電極27(貴金属チップ32)との間には、間隙としての火花放電間隙33が形成されており、当該火花放電間隙33において軸線CL1に沿った方向で火花放電が行われるようになっている。
さらに、本実施形態においては、絶縁碍子2の後端部に、軸線CL1を中心軸とする円筒状の挿入孔2Aが設けられている。挿入孔2Aは、絶縁碍子2の内周面と外周面との略中間に設けられており、当該挿入孔2Aに対して交流電極35が埋設されている。
交流電極35は、円筒状をなし、絶縁碍子2の内周側部分を挟んで高電圧電極5(端子電極7)の外周と対向している。また、交流電極35は、自身の後端部に径方向外側に膨出する交流接続部35Aを備えており、当該交流接続部35Aは、絶縁碍子2の外部に露出している。そして、交流接続部35Aに前記交流電源121が電気的に接続されることで、交流電源121からの電力が交流電極35に投入されるようになっている。
加えて、上述の通り、絶縁碍子2は絶縁性のセラミックにより形成されているため、高電圧電極5、交流電極35、及び、絶縁碍子2のうち両電極5,35に挟まれた部位によってコンデンサ36が形成されている。そして、高電圧電源111から印加された電圧により火花放電間隙33で生じた火花に対して、コンデンサ36を透過して交流電源121からの交流電力が投入されることで、火花が強化されるようになっている。
また、本実施形態では、絶縁碍子2の外表面に沿った、高電圧電極5(高電圧接続部7A)と交流電極35(交流接続部35A)との間の最短距離が5mm以上とされている。また、絶縁碍子2のうち、高電圧接続部7Aと交流接続部35Aとの間の部位の外表面には、略直角に屈曲する屈曲部2Bが形成されている。
さらに、絶縁碍子2の外表面に沿った、交流電極35(交流接続部35A)と主体金具3との間の最短距離が5mm以上とされている。尚、本実施形態では、交流接続部35Aと主体金具3との間に位置する絶縁碍子2の外表面は円柱状に形成されているが、当該外表面に環状の凹凸を設け、絶縁碍子2の外表面に沿った交流接続部35Aと主体金具3との間の沿面距離をより増大させることとしてもよい。
加えて、高電圧電極5、及び、交流電極35のうち少なくとも絶縁碍子2を挟んで対向する部位(本実施形態では、端子電極7及び交流電極35の全体)が、体積抵抗率が0.1μΩ・m以下で、かつ、磁性を持たない金属材料により形成されている。特に本実施形態では、前記金属材料として、導電性に優れる銅、銀、金、アルミニウム、亜鉛、又は、これらのうちいずれかを主成分とする合金が用いられている。
併せて、絶縁碍子2は絶縁性セラミックにより形成されているが、本実施形態では、絶縁性セラミックとしてチタン酸バリウム(BaTiO3)が用いられている。
図1に戻り、前記放電用電源111は、点火コイル112と、電力供給用のバッテリVAとを備えており、点火コイル112は、一次コイル113、二次コイル114、コア115、及び、放電用スイッチング手段116を備えている。
一次コイル113は、前記コア115を中心に巻回されてなり、その一端が前記バッテリVAに接続されるとともに、その他端が前記放電用スイッチング手段116に接続されている。また、二次コイル114は、前記コア115を中心に巻回されてなり、その一端が一次コイル113及びバッテリVA間に接続されるとともに、その他端が前記点火プラグ1に接続されている。
加えて、放電用スイッチング手段116は、所定のトランジスタにより形成されており、自動車の電子制御装置(ECU)131から入力される通電信号に応じて、バッテリVAから一次コイル113に対する電力の供給及び供給停止を切り替えるものである。点火プラグ1に高電圧を印加する場合には、バッテリVAから一次コイル113に電流を流し、前記コア115の内部に磁界を形成した上で、ECU131からの通電信号をオンからオフに切り替えることで、バッテリVAから一次コイル113に対する電流を停止する。電流の停止により、前記コア115の磁界が変化し、自己誘電作用によって一次コイル113に一次電圧が生じるとともに、二次コイル114に負極性で、かつ、比較的低周波数の高電圧(数〜数十kV)が発生する。この負極性の高電圧が点火プラグ1に印加されることで、点火プラグ1の火花放電間隙33において火花放電が発生する。
前記交流電源121は、交流電力を前記交流電極35に供給するものであり、本実施形態では、交流電源121から供給される交流電力の発振周波数が50kHz以上100MHz以下(例えば、13MHz以上42MHz以下)に設定されている。
加えて、点火プラグ1の前記コンデンサ36の静電容量と、交流電力の発信周波数とは次の式を満たすように設定されている。すなわち、コンデンサ36の静電容量をC(F)とし、交流電力の発振周波数をf(Hz)としたとき、C≧0.0005(F・Hz)/fを満たすように設定されている。
以上詳述したように、本実施形態によれば、まず高電圧電極5に印加された電圧により火花放電間隙33にて火花を生じさせた上で、当該火花に対して交流電力を投入するように構成されている。従って、交流電力により火花が強化されて、火花をより大きく成長させることができ、その結果、着火性を飛躍的に向上させることができる。
また、電圧の印加により火花を生じさせるため、高周波電力のみを投入して火花を生じさせる場合のように要求電圧を出力できないといった事態が生じにくく、失火の発生をより確実に防止することができる。
また、本実施形態によれば、火花放電間隙33と交流電源121との間に、高電圧電極5、交流電極35、及び、両電極5,35に挟まれた絶縁碍子2により形成されたコンデンサ36が介在されている。従って、比較的高周波数の交流電力については、コンデンサ36を介して火花放電間隙33に投入される一方で、高電圧電源111から出力される比較的低周波数の電流については、コンデンサ36の存在により交流電源121側への流入が抑制されることとなる。これにより、火花をより確実に発生させることができ、着火性の向上効果をより確実に発揮させることができる。また、点火プラグが一般的に有する絶縁碍子2を利用してコンデンサが構成されているため、交流電源121と点火プラグ1との間に別途のコンデンサを設ける場合と比較して、製造コストを効果的に低減させることができる。
さらに、点火コイル112の有する二次コイル114等により、交流電源121側から高電圧電源111側への電流の流入を防止することができ、交流電力によって火花をより確実に強化することができる。
加えて、交流電極35の交流接続部35Aが絶縁碍子2の外部に露出しているため、交流電極35と交流電源121とをより容易に電気的に接続することができる。
また、本実施形態によれば、絶縁碍子2の外表面に沿った両電極5,35間の最短距離が5mm以上とされ、さらに、絶縁碍子2の外表面に沿った交流電極35と主体金具3との間の最短距離が5mm以上とされている。従って、高電圧電極5と交流電極35との間、及び、交流電極35と主体金具3との間における電流のリークをより確実に防止することができ、ひいては失火の発生をより一層効果的に抑制することができる。特に、絶縁碍子2の外周面のうち、両電極5,35には屈曲部2Bが設けられているため、両電極5,35間における電流のリークをより効果的に抑制することができる。
併せて、交流電力の発振周波数が50kHz以上100MHz以下とされているため、軸線CL1に沿った点火プラグ1の長さに対して、交流電力の波長を十分に大きくすることができる。従って、点火プラグ1の内部における共振の発生をより確実に防止することができ、着火性の向上効果等をより確実に発揮させることができる。また、点火プラグ1における設計の自由度を十分に確保することができ、点火プラグ1における耐熱性や耐振動性等の低下を防止することができる。
加えて、コンデンサ36の静電容量C(F)は、交流電力の発振周波数f(Hz)に対して、C≧0.0005(F・Hz)/fを満たすように構成されている。従って、交流電力がコンデンサ36を透過するにあたって、交流電力の損失がより一層少ないものとなり、ひいては着火性の更なる向上を図ることができる。
さらに、高電圧電極5、及び、交流電極35のうち少なくとも絶縁碍子2を挟んで対向する部位は、体積抵抗率が0.1μΩ・m以下で、かつ、磁性を持たないCuやAg等により形成されている。従って、伝送時における交流電力の損失を一層抑制することができ、火花に投入される交流電力をより増大させることができる。その結果、着火性をより一層向上させることができる。
また、絶縁碍子2が耐熱性及び耐電圧性に優れるセラミックにより形成されているため、コンデンサ36の耐久性を高めることができる。その結果、優れた着火性をより長期間に亘って維持することができる。特に本実施形態では、セラミックとして、耐熱性等の面で特に優れるBaTiO3が用いられているため、コンデンサ36の耐久性をより向上させることができ、優れた着火性をより一層長期間に亘って維持することができる。加えて、BaTiO3は極めて高い誘電率を有するため、コンデンサ36の静電容量をより一層増大させることができる。そのため、交流電力がコンデンサ36を透過するにあたって、交流電力の透過率をより一層向上させることができ、着火性を一層向上させることができる。
次いで、上記実施形態によって奏される作用効果を確認すべく、前記コンデンサの静電容量を種々変更した点火プラグのサンプルを作製し、各サンプルについて着火性評価試験を行った。着火性評価試験の概要は次の通りである。すなわち、各サンプルを排気量2000cc、4気筒DOHCエンジンに取付けた上で、空燃比(A/F)を17に設定した。そして、交流電源の電力を300Wとした上で、交流電力の発信周波数を100MHz、10MHz、1MHz、又は、50kHzと変化させて各サンプルに対して1000回電力を投入し、1000回中に発生した失火(異常放電)の回数を測定するとともに、失火の発生割合(失火率)を算出した。図3に、当該試験の試験結果を示す。尚、図3においては、発信周波数を100MHzとした際の試験結果を丸印で示し、発信周波数を10MHzとした際の試験結果を三角で示す。また、発信周波数を1MHzとした際の試験結果を四角で示し、発信周波数を50kHzとした際の試験結果をバツ印で示す。
図3に示すように、発信周波数を100MHzとした場合には、コンデンサの静電容量を5pF以上とすることで、発信周波数を10MHzとした場合には、コンデンサの静電容量を50pF以上とすることで、発信周波数を1MHzとした場合には、コンデンサの静電容量を500pF以上とすることで、発信周波数を50kHzとした場合には、コンデンサの10000pF以上とすることで、すなわち、発信周波数をf(Hz)とし、コンデンサの静電容量をC(F)としたとき、C≧0.0005(F・Hz)/fを満たすようにコンデンサの静電容量等を設定することで、失火率が3%未満となり、優れた着火性を実現できることが明らかとなった。これは、コンデンサの静電容量を大きくしたことで、交流電力がコンデンサをより確実に透過することとなり、ひいては火花に対して交流電力がより確実に投入されたためであると考えられる。
以上の試験結果より、着火性の向上を図るべく、C≧0.0005(F・Hz)/fを満たすようにコンデンサの静電容量等を設定することが好ましいといえる。
次に、絶縁碍子の外表面に沿った、高電圧電極と交流電極との間の最短距離を種々変更した点火プラグのサンプルを作製するとともに、各サンプルにおいて高電圧電極に印加する電圧(放電用電源の電圧)を徐々に増大させ、両電極間で電流のリークが生じた際の放電電圧を測定した。図4に、当該試験の試験結果を示す。
図4に示すように、前記最短距離を5mm以上としたサンプルは、放電電圧が30kV以上となり、電流のリークが極めて生じにくいことが明らかとなった。
以上の試験結果より、電流のリークを防止すべく、前記最短距離を5mm以上とすることが好ましいといえる。尚、絶縁碍子の外表面に沿った、交流電極と主体金具との間の最短距離についても、両者の間における電流のリークを防止すべく、5mm以上とすることが好ましいといえる。
次に、高電圧電極、及び、交流電極のうち絶縁碍子を挟んで対向する部位を構成する金属を種々変更した点火プラグのサンプルを作製し、各サンプルについて上述の着火性評価試験を行った。図5に、当該試験の試験結果を示す。また、表1に、各金属における体積抵抗率及び磁性の有無を示す。尚、コンデンサの静電容量、及び、交流電力の発信周波数は、C≧0.0005(F・Hz)/fを満たすように設定した。
Figure 2012059482
図5及び表1に示すように、各サンプルともに失火率が3.0%未満となり、優れた着火性を有していたが、特に体積抵抗率が0.10μΩ・m以下であり、かつ、磁性を持たない金属を用いたサンプルは、失火率が1.0%未満となり、着火性に極めて優れることが明らかとなった。これは、伝送時における交流電力の損失が抑制され、火花に投入される交流電力がより増大したためであると考えられる。
また特に、金属材料として、Cu、Ag、Au、Al、又は、Znを用いたサンプルは、一層優れた着火性を実現できることが確認された。
以上の試験結果より、着火性の更なる向上を図るべく、高電圧電極、及び、交流電極のうち少なくとも絶縁碍子を挟んで対向する部位を体積抵抗率が0.1μΩ・m以下で、かつ、磁性を持たない金属材料により形成することが好ましいといえる。また、このような金属材料の中でも、より一層優れた着火性を実現するという点において、体積抵抗率が比較的低いCuやAg等、又は、これらのうちいずれかを主成分とする金属を用いることが一層好ましいといえる。
次いで、絶縁碍子をポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、チタン酸鉛(PbTiO3)、又は、チタン酸バリウム(BaTiO3)により形成した点火プラグのサンプルを作製し、各サンプルについて耐久性評価試験を行った。耐久性評価試験の概要は次の通りである。すなわち、サンプルを排気量2000ccの4気筒DOHCエンジンに取付けた上で、アイドリング状態とし、絶縁碍子のうち高電圧電極及び交流電極に挟まれた部位(つまり、コンデンサを形成する部位)に貫通が生じるまでの時間(耐久時間)を測定した。図6に、当該試験の試験結果を示す。尚、各サンプルともに、コンデンサの静電容量を200pFとした。また、交流電源の出力電力を300Wとし、交流電力の発振周波数を50MHzとした。
図6に示すように、絶縁碍子を耐熱性に優れるセラミック(PbTiO3、又は、BaTiO3)により形成したサンプルは、優れた耐久性を有することが明らかとなった。また特に、絶縁碍子をBaTiO3により形成したサンプルは、耐久時間が約4000時間となり、非常に優れた耐久性を有することが確認された。
以上の試験結果より、耐久性の向上を図るべく、絶縁碍子をセラミックにより形成することが好ましく、特にBaTiO3により絶縁碍子を形成することがより好ましいといえる。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に説明する。本第2実施形態においては、図7に示すように、高電圧電極51が、後端側から先端側に向かって、端子電極52、第1ガラスシール部53、抵抗体54、第2ガラスシール部55、中心電極56の順に直列的に接続されて形成されている。すなわち、高電圧電極51には、軸線CL1方向に沿って抵抗体54が介在されている。当該抵抗体54は、導電性材料(例えば、カーボンブラック)やガラス粉末、セラミック粉末等が焼結されてなる導電体であり、抵抗体54を設けることで、エンジンENの動作に伴い発生する電波雑音の抑制が図られている。尚、本実施形態において、抵抗体54は軸孔4のほぼ中間に配置されている。
また、上記第1実施形態においては、点火プラグ1の後端側に交流電極35が設けられているが、本第2実施形態においては、点火プラグ41の先端側、具体的には、前記抵抗体54よりも先端側に筒状の交流電極57が設けられている。当該交流電極57は、絶縁碍子42の内部に全体が埋設されており、また、絶縁碍子42の内部において軸線CL1に沿って延び、絶縁碍子42の外部に一端が露出し、他端が交流電極57と接続された図示しない導電経路を介して、交流電源121からの交流電力が供給されるようになっている。さらに、抵抗体54よりも先端側に交流電極57が設けられることで、高電圧電極51、交流電極57、及び、両電極51,57に挟まれた絶縁碍子42により形成されるコンデンサ58が、抵抗体54よりも先端側に形成されている。
次いで、点火プラグ41の製造方法のうち、特に交流電極57が埋設された絶縁碍子42の製造方法について説明する。
まず、BaTiO3を主体としてバインダ等を含む原料粉末を用い、絶縁碍子42の原料となる粉状体を調製する。そして、絶縁碍子42の外径よりも内径の小さいキャビティを有する第1ゴム型(図示せず)に、軸孔4を形成するためのピンを配置した上で、前記キャビティに前記粉状体を充填する。次いで、第1ゴム型の周囲から圧力を加えて、ラバープレス成形を行うことで、筒状の第1成形体(図示せず)を得る。
次いで、第1成形体の先端側外周面に、例えば白金ペーストを用いて前記交流電極57となる筒状の未焼成電極(図示せず)を印刷成形する。また、第1成形体の外周面上に、白金ペースト等を用いることで、前記未焼成電極から後端側に延び、前記導電経路となる未焼成導電経路を印刷成形する。
その後、前記未焼成電極等が印刷された第1成形体を焼成した上で、絶縁碍子42の外径よりも内径の大きいキャビティを有する第2ゴム型(図示せず)に、焼成した第1成形体を挿入する。そして、当該第1成形体の周囲に前記粉状体を充填した上で、ラバープレス成形を行うことにより、第2成形体(図示せず)を得る。
次いで、前記第2成形体に切削加工を施して外形を整えた上で、焼成加工を施すことにより、上述した絶縁碍子42が得られる。
以上詳述したように、上記第2実施形態によれば、高電圧電極51に導電性の抵抗体54が介在されているため、エンジンENの動作に伴う電波雑音を抑制することができる。
一方で、抵抗体54の存在による交流電力の損失が懸念されるが、上記第2実施形態によれば、抵抗体54よりも先端側にコンデンサ58が形成されており、高電圧の導電経路と交流電力の導電経路との合流部分が抵抗体54よりも先端側に位置している。つまり、高電圧の導電経路上にのみ抵抗体54が存在し、交流電力の導電経路上に抵抗体54が存在しないように構成されている。従って、抵抗体54による交流電力の損失を防止することができ、着火性の向上効果をより確実に発揮させることができる。
〔第3実施形態〕
次いで、第3実施形態について、上記第1、第2実施形態との相違点を中心に説明する。上記第1、第2実施形態においては、軸孔4に高電圧電極5(51)が挿設され、絶縁碍子2(42)に対して交流電極35(57)が埋設されているが、本第3実施形態の点火プラグ61においては、図8に示すように、絶縁碍子62の軸孔63内に高電圧電極71及び交流電極72の双方が挿設されている。
詳述すると、高電圧電極71は、その後端側部分から先端にかけて比較的小径の小径部71Aを備えており、当該小径部71Aと軸孔63の内周面との間には、比較的大きな筒状の隙間が形成されている。また、軸孔63の先端側には、筒状の第1電極73Aと、当該第1電極73Aの先端に接触する棒状の第2電極73Bとからなる中心電極73が挿通されている。そして、中心電極73(第1電極73A)と高電圧電極71とは、導電性の抵抗体74を介して電気的に接続されている。
また、前記交流電極72は筒状をなすとともに、前記軸孔63の内周面に沿って設けられており、交流電極72と高電圧電極71との間には隙間が形成されている。さらに、交流電極72の先端部と中心電極73(第1電極73A)の後端部との間には、絶縁性セラミックからなる誘電体75が配設されており、交流電極72と中心電極73との間は絶縁された状態となっている。尚、上述の通り、電極71,72間には隙間が形成されているため、交流電極72と中心電極73との間が絶縁状態とされることで、交流電極72と高電圧電極71との間は絶縁された状態となっている。
加えて、本第3実施形態では、高周波が絶縁体を透過する点を利用して、交流電源122から交流電極72に対する交流電力の供給は、絶縁碍子63の後端側胴部64の外周に設けられ、交流電極72と対向する筒状の供給端子122に対して交流電力を供給することで行われる。すなわち、供給端子122に供給された交流電力が、絶縁碍子62を透過して交流電極72へと供給されるようになっている。
また、交流電極72、中心電極73、及び、両電極72,73に挟まれた誘電体75によりコンデンサ76が形成されている。交流電源121から供給された交流電力は、コンデンサ76を介して火花放電間隙33で生じた火花に投入されるようになっている。
以上詳述したように、本第3実施形態によれば、基本的には、上記第1、第2実施形態と同様の作用効果が奏されることとなる。
加えて、軸孔63内に高電圧電極71や交流電極72等が設けられており、絶縁碍子42に対して特段の加工を施すことなく、一般的な点火プラグで用いられる絶縁碍子をそのまま利用することができる。従って、製造コストの更なる抑制を図ることができる。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記第2実施形態においては、抵抗体54が軸孔4のほぼ中間に配置されているが、軸孔4内における抵抗体54の配置位置はこれに限定されるものではない。従って、図9に示すように、軸線に沿った絶縁碍子42の後端側胴部43の中間(中央)よりも後端側に、抵抗体84を設けることとしてもよい。この場合には、抵抗体84よりも先端側に設けられる交流電極87の軸方向長さをより大きくすることができ、交流電極87や絶縁碍子42等により形成されるコンデンサ88の軸方向長さをより大きくすることができる。その結果、コンデンサ88の静電容量を増大させることができるため、交流電力がコンデンサ88を透過する際の電力損失を一層少なくすることができ、ひいては着火性の更なる向上を図ることができる。
(b)上記実施形態では、絶縁碍子2(42,62)がBaTiO3により形成されているが、絶縁碍子を構成する材料はこれに限定されるものではなく、例えば、絶縁碍子2(42,62)を他のセラミック(例えば、PbTiO3やAl23等)により形成することとしてもよい。
(c)上記実施形態では、貴金属チップ31,32が設けられているが、貴金属チップ31,32のうちいずれか一方を省略する構成を採用することとしてもよいし、両貴金属チップ31,32の双方を省略することとしてもよい。尚、貴金属チップ31,32のうちいずれか一方を省略した場合、貴金属チップが省略された側の電極と貴金属チップとの間に火花放電間隙が形成され、貴金属チップ31,32の双方を省略した場合には、中心電極と接地電極との間に火花放電間隙が形成されることとなる。
(d)上記実施形態では、主体金具3の先端部26に、接地電極27が接合される場合について具体化しているが、主体金具の一部(又は、主体金具に予め溶接してある先端金具の一部)を削り出すようにして接地電極を形成する場合についても適用可能である(例えば、特開2006−236906号公報等)。
(e)上記実施形態では、工具係合部19は断面六角形状とされているが、工具係合部19の形状に関しては、このような形状に限定されるものではない。例えば、Bi−HEX(変形12角)形状〔ISO22977:2005(E)〕等とされていてもよい。
(f)上記実施形態では、放電用電源111や交流電源121からの電力がディストリビュータを介して各点火プラグ1に供給されているが、各点火プラグ1ごとに放電用電源111や交流電源121を設けることとしてもよい。
1,41,61…点火プラグ
2,42,62…絶縁碍子(絶縁体)
3…主体金具
4,63…軸孔
5,51,71…高電圧電極
10,43…後端側胴部
27…接地電極
33…火花放電間隙(間隙)
35,57,72,87…交流電極
36,58,76,88…コンデンサ
54,74,84…抵抗体
73…中心電極
75…誘電体
101…点火システム
111…放電用電源
121…交流電源
CL1…軸線

Claims (14)

  1. 点火プラグと、
    前記点火プラグに火花放電を発生させるための電圧の印加を行う放電用電源と、
    前記火花放電により生じた火花に、交流電力を供給する交流電源と、を具備する点火システムであって、
    前記点火プラグは、
    軸線方向に延びる軸孔を有する絶縁体と、
    前記軸孔内に配設され、前記放電用電源からの電圧が印加される高電圧電極と、
    前記高電圧電極の外周側に配設され、前記交流電源からの交流電力が供給される交流電極と、
    前記絶縁体の外周に配置される主体金具と、
    前記主体金具の先端部に固定され、前記高電圧電極の先端部との間で間隙を形成する接地電極とを備え、
    前記交流電極は、前記絶縁体の内部に少なくとも一部が埋設され、前記絶縁体を挟んで前記高電圧電極の外周と対向して円筒状に形成され、
    前記高電圧電極、前記交流電極、及び、前記両電極に挟まれた前記絶縁体により形成されるコンデンサを介して、前記間隙において生じた火花に、前記交流電源からの交流電力が投入されることを特徴とする点火システム。
  2. 前記交流電極は、自身の少なくとも一部が前記絶縁体の外表面に露出しており、
    前記絶縁体の外表面に沿った、前記高電圧電極と前記交流電極との間の最短距離を5mm以上としたことを特徴とする請求項1に記載の点火システム。
  3. 前記交流電極は、自身の少なくとも一部が前記絶縁体の外表面に露出しており、
    前記絶縁体の外表面に沿った、前記交流電極と前記主体金具との間の最短距離を5mm以上としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の点火システム。
  4. 前記高電圧電極には、前記軸線方向に沿って導電性の抵抗体が介在されており、
    前記抵抗体よりも先端側に、前記コンデンサが形成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の点火システム。
  5. 前記絶縁体は、前記主体金具の後端から露出する筒状の後端側胴部を備え、
    前記軸線に沿った前記後端側胴部の中間よりも後端側に、前記抵抗体が設けられることを特徴とする請求項4に記載の点火システム。
  6. 前記交流電力の発振周波数は50kHz以上100MHz以下であり、
    前記コンデンサの静電容量をC(F)とし、
    前記交流電力の発振周波数をf(Hz)としたとき、
    C≧0.0005(F・Hz)/f
    を満たすことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の点火システム。
  7. 前記高電圧電極、及び、前記交流電極のうち少なくとも前記絶縁体を挟んで対向する部位は、体積抵抗率が0.1μΩ・m以下で、かつ、磁性を持たない金属材料により形成されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の点火システム。
  8. 前記絶縁体は、セラミックにより形成されることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の点火システム。
  9. 点火プラグと、
    前記点火プラグに火花放電を発生させるための電圧の印加を行う放電用電源と、
    前記火花放電により生じた火花に、交流電力を供給する交流電源と、を具備する点火システムであって、
    前記点火プラグは、
    軸線方向に延びる軸孔を有する絶縁体と、
    前記軸孔内に配設され、前記放電用電源からの電圧が印加される高電圧電極と、
    前記高電圧電極の外周側に配設され、前記交流電源からの交流電力が供給される交流電極と、
    前記絶縁体の外周に配置される主体金具と、
    前記軸孔内の先端側に配設され、前記高電圧電極に対して電気的に接続される中心電極と、
    前記主体金具の先端部に固定され、前記中心電極の先端部との間で間隙を形成する接地電極とを備え、
    前記交流電極は、前記高電圧電極と絶縁された状態で前記軸孔内に配設され、
    前記交流電極の先端部と前記中心電極の後端部との間には、絶縁性の誘電体が配設されており、
    前記高電圧電極と前記中心電極とは、導電性の抵抗体を介して電気的に接続されており、
    前記交流電極、前記中心電極、及び、前記誘電体により形成されるコンデンサを介して、前記間隙において生じた火花に、前記交流電源からの交流電力が投入されることを特徴とする点火システム。
  10. 前記中心電極、及び、前記交流電極のうち少なくとも前記誘電体を挟んで対向する部位は、体積抵抗率が0.10μΩ・m以下で、かつ、磁性を持たない金属材料により形成されることを特徴とする請求項9に記載の点火システム。
  11. 前記誘電体は、セラミックにより形成されることを特徴とする請求項9又は10に記載の点火システム。
  12. 前記金属材料は、銅、銀、金、アルミニウム、亜鉛、又は、これらのうちいずれかを主成分とする合金であることを特徴とする請求項7又は10に記載の点火システム。
  13. 前記セラミックは、チタン酸バリウムを主成分とすることを特徴とする請求項8又は11に記載の点火システム。
  14. 請求項1乃至13のいずれか1項に記載の点火システムに用いられる点火プラグ。
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