JP2012054628A - インターホンシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】2線の信号線を経由して接続される端末間で音声信号の長距離による送受信を行うにあたって、帰還量を小さく抑えてハウリングの発生を防止し、良好な通話品質の確保を可能とする。
【解決手段】2線の信号線L1、L2を経由して接続される第1、第2の端末1、2間で音声信号の長距離による送受信を行うにあたり、当該信号線の容量成分が増大することによって発生する自端末の信号S11の帰還量を、その強度に応じて送話音声信号S10で打消す際の調整として、インターホンシステムの施工時や当該システムの構成変更時において帰還量打消回路11の帰還量調整回路111で所定の調整工程を実行し、その調整精度を高めるとともに、打消後の出力信号S12の高周波帯域成分を除去する。
【選択図】図1

Description

本発明は、インターホンシステムに係り、特に、2線の信号線を経由して接続される端末間で音声信号を送受信するにあたって、この音声信号の長距離伝送及び良好な通話品質の確保が可能なインターホンシステムに関する。
従来から、この種のインターホンシステムとして、主装置及び端末間を接続する2線平衡ケーブルを経由して長距離の音声送受(音声信号の送受信)を行うにあたり、この音声送受を低コストで実現できる平衡型音声送受信回路が開示されている(例えば、特許文献1を参照。)。
特許第3442227号公報
しかしながら、背景技術に記載した従来例の平衡型音声送受信回路において、主装置から2線平衡ケーブルを経由して端末への音声信号の伝送は、電圧振幅による信号伝送の態様が適用されているため、主装置からの送話音声信号を自装置の受信回路で打消すようなハイブリッド回路を用いるにあたっても、線路長が長くなるほど増大する2線平衡ケーブルの容量成分によって、自装置の信号の帰還が少なからず発生し、この帰還量の増大に伴うハウリングの影響で通話品質が低下する難点があった。
本発明は、この難点を解消するためになされたもので、2線の信号線を経由して接続される端末間で音声信号の長距離による送受信を行うにあたり、当該信号線の容量成分が増大することによって発生する自端末の信号の帰還量を、その強度に応じて送話音声信号で打消す際の調整機能を設け、その調整精度を高めることにより、帰還量を小さく抑えてハウリングの発生を防止し、良好な通話品質の確保が可能なインターホンシステムを提供することを目的としている。
前述の目的を達成するため、本発明の第1の態様であるインターホンシステムは、第1の端末及び第2の端末間を2線の信号線を経由して接続し、信号線を経由して音声信号を送受信して通話を成立させる当該システムである。第1の端末は、2線の信号線に送出する第1の送話音声信号を増幅するとともに2線の信号線を経由して第2の端末から伝送されてくる第2の送話音声信号が入力される差動増幅器を有する送信回路と、送信回路における第1、第2の送話音声信号が入力されて第2の送話音声信号のみを抽出するとともに2線の信号線に重畳されたノイズ成分を除去するための受信回路とを有し、2線の信号線との間で2線/4線変換を行うためのハイブリッド回路とを備えている。第1の受信回路の出力側には、2線の信号線の容量成分が増大することにより発生する自端末の信号の帰還量を、その強度に応じて第1の送話音声信号で打消すように当該第1の送話音声信号の振幅調整、位相調整及び周波数調整のうち少なくとも1つを実行するための帰還量打消回路が接続されている。第1の送信回路の入力側には、帰還量打消回路にて実行される調整に必要な周波数のテスト信号を生成するための発振回路がスイッチを経由して接続され、スイッチは、通話の成立時又は調整時の相違に対応させて第1の送話音声信号又はテスト信号の信号伝送路を形成するものである。
また、本発明の第2の態様であるインターホンシステムは、本発明の第1の態様において、帰還量打消回路は、信号線の長さによって変化する当該信号線の2線間の容量成分に比例した信号レベルの受信回路からの出力信号より第1の送話音声信号を減算するための減算回路と、出力信号の信号レベルが第1の送話音声信号で打消されるように当該第1の送話音声信号で帰還量を打消すための打消信号を減算回路に送出するための帰還量調整回路とを有している。帰還量調整回路は、調整時において発振回路にて生成される高周波数テスト信号の振幅を調整し、帰還量が最小となるポイントを探索・固定するための第1の調整機能と、振幅が調整された高周波テスト信号の位相を調整し、帰還量が最小となるポイントを探索・固定するための第2の調整機能と、発振回路にて生成される低周波テスト信号の振幅及び位相を調整し、帰還量が最小となるポイントを探索・固定するための第3の調整機能とを有し、第3の調整機能の実行後、第1の調整機能、第2の調整機能を再度実行するものである。
また、本発明の第3の態様であるインターホンシステムは、本発明の第1の態様又は第2の態様において、第2の端末は、信号線に接続され第2の送話音声信号が入力される電圧制御差動電流源で構成される送信回路と、信号線に接続され第2の受話音声信号を出力するための受信回路とを有し、2線の信号線との間で2線/4線変換を行うためのハイブリッド回路を備えている。ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のインターホンシステム。
また、本発明の第4の態様であるインターホンシステムは、本発明の第1の態様乃至第3の態様のうち何れか1の態様において、帰還量打消回路からの出力信号の高周波帯域成分を除去するためのフィルタ回路を備えている。
本発明のインターホンシステムによれば、2線の信号線を経由して接続される第1、第2の端末間で音声信号の長距離による送受信を行うにあたり、当該信号線の容量成分が増大することによって発生する自端末の信号の帰還量を、その強度に応じて送話音声信号で打消す際の調整として、インターホンシステムの施工時や当該システムの構成変更時において帰還量打消回路の帰還量調整回路で所定の調整工程を実行し、その調整精度を高めるとともに、打消後の出力信号の高周波帯域成分を除去することにより、帰還量が小さく抑えられ、ハウリングの発生を防止した良好な通話品質が確保される。
図1は、本発明の実施例によるインターホンシステムの具体的な構成を示す回路ブロック図である。 図2(A)、(B)、(C)はそれぞれ、本発明の実施例によるインターホンシステムにおいて、(第1の端末の帰還量打消回路の)帰還量調整回路にて実行される調整工程の周波数特性を示すグラフ図である。 図3は、本発明の実施例によるインターホンシステムにおいて適用される調整アルゴリズムを示すフローチャート図である。 図4(A)、(B)、(C)はそれぞれ、本発明の実施例によるインターホンシステムにおいて、帰還量打消後の音声信号の周波数特性を示すグラフ図である。
以下、本発明のインターホンシステムを適用した最良の実施の形態例について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施例によるインターホンシステムの具体的な構成を示す回路ブロック図であり、第1の端末1及び第2の端末2が2線の信号線L1、L2を経由して接続され、この信号線L1、L2を経由して音声信号を送受信させることで通話を行う当該システムである。ここで、2線の信号線L1、L2としては、例えば、2線平衡ケーブルが好適とされる。
次に、第1の端末1の構成について説明するにあたり、この第1の端末1には、2線の信号線L1、L2との間で2線/4線変換を行うためのハイブリッド回路(以下、第1のハイブリッド回路という。)10と、第1のハイブリッド回路10を構成する後述の受信回路(以下、第1の受信回路という。)101の出力側に接続される帰還量打消回路11と、帰還量打消回路11の出力側に接続されるフィルタ回路12と、帰還量打消回路11を構成する後述の帰還量調整回路111にて実行される後述する第1の送話音声信号S10の振幅調整、位相調整及び周波数調整のうち、少なくとも1つの調整に必要な周波数のテスト信号(以下、高周波テスト信号/低周波テスト信号という。)fH/fLを生成するための発振回路13と、発振回路13から第1のハイブリッド回路10を構成する後述の送信回路(以下、第1の送信回路という。)100の入力側及び帰還量調整回路111への信号伝送路、又は、図示しない例えば、マイクから第1の送信回路100及び発振回路13から帰還量調整回路111への信号伝送路を切換えて形成するためのスイッチ14と、通話の成立時又は前述の調整時の相違に対応して操作される操作ボタン15と、操作ボタン15の操作の有無を検出し、通話の成立時又は調整時の相違に対応させて発振回路13をオフ状態又はオン状態に制御するとともに、スイッチ14を切換えて第1の送話音声信号S10又はテスト信号(高周波テスト信号/低周波テスト信号)fH/fLの信号伝送路を形成するための制御回路16とが備えられている。
この第1の端末1において、第1のハイブリッド回路10は、当該第1の端末の使用者による送話音声である第1の送話音声信号S10を増幅するための(2つの)差動増幅器(以下、それぞれ、(+)側差動増幅器、(−)側差動増幅器という。)100a、100b、(+)側、(−)側の各差動増幅器100a、100bからの差動出力信号を2線の信号線L1、L2に送出するとともに、2線の信号線L1、L2を経由して伝送されてくる第2の端末2の使用者による送話音声である第2の送話音声信号S20を抽出するための(2つの)出力抵抗(以下、それぞれ、(+)側出力抵抗、(−)側出力抵抗という。)100c、100dを備えた送信回路(以下、第1の送信回路という。)100と、第1の送信回路100における第1、第2の各送話音声信号S10、S20が入力されて当該第2の送話音声信号のみを抽出し、帰還量打消回路11の後述する減算回路110に送出するための第1の受信回路101とを有している。
ここで、第1の送信回路100を構成する(+)側、(−)側の各差動増幅器100a、100b及び(+)側、(−)側の各出力抵抗100c、100dと第1の受信回路101との間の具体的な接続の態様として、(+)側差動増幅器100aの出力側には、(+)側出力抵抗100cを経由して2線の信号線L1、L2のうち一方の信号線L1が接続されており、この(+)側出力抵抗100cの両端に設けられる出力端子P10、P11には、第1の受信回路101の入力側が接続されている。また、(−)側差動増幅器100bの出力側には、(−)側出力抵抗100dを経由して2線の信号線L1、L2のうち他方の信号線L2が接続されており、この(−)側出力抵抗100dの両端に設けられる出力端子P12、P13には、第1の受信回路101の入力側が接続されている。
また、帰還量打消回路11は、2線の信号線L1、L2の容量成分が増大することにより発生する自端末の信号の帰還量を、その強度に応じて第1の送話音声信号S10で打消すためのものであり、信号線L1、L2の長さによって変化する当該信号線の2線間の容量成分に比例した信号レベルである第1の受信回路101からの出力信号S11より第1の送話音声信号S10を減算するための減算回路110と、出力信号S11の信号レベルが第1の送話音声信号S10で打消されるように、テスト信号(高周波テスト信号/低周波テスト信号)fH/fLの振幅調整、位相調整及び周波数調整について、後述する所定の調整工程(図3のフローチャート図)で実行するための帰還量調整回路111とを有している。
この帰還量調整回路111は、調整時において発振回路13にて生成される高周波テスト信号fHの振幅を調整し、帰還量が最小となるポイントを探索・固定する第1の調整機能と、第1の調整機能により振幅が調整された高周波テスト信号fHの位相を調整し、帰還量が最小となるポイントを探索・固定するための第2の調整機能と、第2の調整機能の実行後、発振回路13にて生成される低周波テスト信号fLの振幅及び位相を調整し、帰還量が最小となるポイントを探索・固定するための第3の調整機能とを有しており、第3の調整機能の実行後、第1の調整機能、第2の調整機能を再度実行することができる。
さらに、フィルタ回路12は、帰還量打消回路11(の減算回路110から)の出力信号S12の高周波帯域成分を除去するためのものであり、例えば、LPFやBPFが好適とされる。
次に、第2の端末2の構成について説明するにあたり、この第2の端末2には、2線の信号線L1、L2との間で2線/4線変換を行うためのハイブリッド回路(以下、第2のハイブリッド回路という。)20が備えられている。
第2のハイブリッド回路20は、2線の信号線L1、L2に接続されており、当該第2の端末の使用者による送話音声である第2の送話音声信号S20が入力され電圧制御差動電流源で構成される送信回路(以下、第2の送信回路という。)200と、2線の信号線L1、L2に接続され、当該第1の端末の使用者による送話音声である第2の受話音声信号S21を出力するための受信回路(以下、第2の受信回路という。)201とを有している。
ここで、2線の信号線L1、L2と第2の送信回路200及び第2の受信回路201との間の具体的な接続の態様として、第2の送信回路200の出力側には2線の信号線L1、L2が接続されており、この信号線L1、L2上の出力端子P20、P21には、第2の受信回路201の入力側が接続されている。
このように構成された本発明の実施例によるインターホンシステムにおいて、以下、具体的な動作について説明する。
例えば、図1に示すインターホンシステムの施工時や当該システムの構成変更時において、第2の端末2の使用者による送話音声である第2の送話音声信号S20を、2線の信号線L1、L2を経由して第1の端末1に送信するにあたり、第2のハイブリッド回路20を構成する第2の送信回路200は電圧制御電流源の構成であるため、第2の送話音声信号S20を電圧信号から電流信号に変換した後、2線の信号線L1、L2へ差動出力する。これにより、信号線L1、L2の線路長が長くなり2線間の容量成分が増大した場合であっても、その影響を受け難く安定した信号伝送が可能となる。
また、第2の端末2によれば、第2のハイブリッド回路20を構成する第2の送信回路200の出力が電流信号であるため、2線の信号線L1、L2及び当該信号線上の出力端子P20、P21と、第1の端末1の第1のハイブリッド回路10を構成する第1の送信回路100内の出力端子P11、P13とにはそれぞれ、電圧信号に起因した信号振幅が現れることはなく電流信号として現れる一方、信号振幅は、(+)側、(−)側の各差動増幅器100a、100bの出力側である出力端子P10、P12に現れることになる。
また、第1の端末1によれば、自端末1の使用者による送話音声である第1の送話音声信号S10が、スイッチ14、第1のハイブリッド回路10を構成する第1の送信回路100の(+)側差動増幅器100a、(−)側差動増幅器100bを経由して第1の受信回路101に伝送され、第1の受信回路101からの出力信号S11のレベル、例えば、振幅レベルは、図2(A)のグラフ図に実線で示すように、信号線L1、L2の長さによって変化する当該信号線の2線間の容量成分に比例した当該レベルとなるため、この出力が自端末の信号の帰還量となり、ハウリングが発生する虞がある。
そこで、2線の信号線L1、L2の容量成分が増大することにより発生する自端末の信号の帰還量を、その強度に応じて第1の送話音声信号S10で打消すように当該第1の送話音声信号を振幅調整、位相調整及び周波数調整するにあたって、例えば、前述の施工・構成変更を行う人物であるシステム管理者が、第1の端末1の操作ボタン15を操作する、或いは予め操作していると、この操作を検出した制御回路16は、発振回路13にて例えば、3kHz〜10kHzの正弦波である高周波テスト信号fHを生成させるとともにスイッチ14を切換え、発振回路13からの高周波テスト信号fHを、スイッチ14を経由して帰還量打消回路11の帰還量調整回路111に送出する(ステップST1、ST2)。
第1の端末1において、帰還量打消回路11の帰還量調整回路111は、受信した高周波テスト信号fHの振幅を調整する、すなわち、図2(A)のグラフ図に示すように、位相を固定した状態で振幅を調整して、帰還量が最小となるポイントを探索・固定し(ステップST3)、その後、振幅が調整された高周波テスト信号fHの位相を調整(図2(B)を参照。)する、すなわち、図2(B)のグラフ図に示すように、振幅を固定した状態で位相を調整して帰還量が最小となるポイントを探索・固定する(ステップST4)。なお、帰還量調整回路111によれば、前述の位相の調整(ステップST4)後のタイミングにおいて、高周波テスト信号fHの周波数帯域のうち、例えば、3kHz〜10kHzの高周波数帯域を調整する、すなわち、振幅及び位相を変化させて帰還量が最小となるポイントを探索・固定することもできる。
この後、第1の端末1の制御回路16は、発振回路13におけるテスト信号の生成を、高周波テスト信号fHから例えば、500Hz〜2kHzの正弦波である低周波テスト信号fLに切換え、スイッチ14を経由して帰還量打消回路11の帰還量調整回路111に送出する(ステップST5)。
第1の端末1において、帰還量打消回路11の帰還量調整回路111は、端末の接続台数等の理由により2線の信号線L1、L2上のインピーダンスが低下し、帰還量が低域周波数帯域で増加する特性に鑑み、受信した低周波テスト信号fLの周波数帯域のうち、例えば、500Hz〜2kHzの低周波数帯域を調整する、すなわち、図2(C)のグラフ図に示すように、振幅及び位相を変化させて帰還量が最小となるポイントを探索・固定する(ステップST6)。
この後、第1の端末1の制御回路16は、発振回路13におけるテスト信号の生成を、低周波テスト信号fHから高周波テスト信号fHに再度切換え、スイッチ14を経由して帰還量打消回路11の帰還量調整回路111に送出する(ステップST7)。
第1の端末1において、帰還量打消回路11の帰還量調整回路111は、前述の低周波テスト信号fLの周波数調整時に発生する例えば、3kHz〜10kHzの高周波帯域の特性のズレを抑えるため、受信した高周波テスト信号fHの振幅を再度調整して帰還量が最小となるポイントを探索・固定し(ステップST8)、その後、振幅が調整された高周波テスト信号fHの位相を再度調整して帰還量が最小となるポイントを探索・固定する(ステップST9)。なお、前述の位相の調整(ステップST9)後のタイミングにおいて、高周波テスト信号fHの周波数帯域のうち、例えば、3kHz〜10kHzの高周波数帯域を周波数調整する、すなわち、振幅及び位相を変化させて帰還量が最小となるポイントを探索・固定することもできる。
この後、第1の端末1の制御回路16は、発振回路13における高周波テスト信号fHの生成を停止するとともに、スイッチ14を切換え、発振回路13から帰還量打消回路11の帰還量調整回路111への信号伝送路を遮断する、すわなち、第1の送話音声信号S10による第1のハイブリッド回路10の第1の送信回路100への信号伝送路を形成する(ステップST10)。
また、第1の端末1において、帰還量打消回路11の帰還量調整回路111は、前述のような最小の帰還量であるポイントデータをもとに第1の送話音声信号S10を信号処理して帰還量打消信号S111を生成し、自回路の例えば、不揮発性メモリに保存する、及び/又は制御回路16の例えば、不揮発性メモリに転送して保存することができ、この保存動作は任意であり、当該保存動作によれば、帰還量打消信号S111(の波形)がノイズ等によって変動したり、停電等の電源異常が発生した場合であっても、短時間での復帰が容易となる(ステップST11、ST12)。
次に、前述までの調整工程を実行した後、第1の端末1の帰還量打消回路11において、減算回路111は、帰還量調整回路111にて生成され必要に応じて適宜、保存された帰還量打消信号S111で第1の受信回路101からの出力信号S11を打消す。ここで、例えば、最小の帰還量であるポイントの初期設定と最適な設定との差が大きい場合には、図3(A)のグラフ図に示すように調整が不十分な出力信号S12となるため、帰還量調整回路110は、前述のステップST5〜ST9の調整工程を繰り返すことにより、図3(B)のグラフ図に示すように、帰還量が十分に打消された出力信号S12をフィルタ回路12に送出することができる。
また、第1の端末1のフィルタ回路12は、帰還量打消回路11(の減算回路110)からの出力信号S12の波形に、音声周波数帯域よりも高い例えば、10kHzを越える帯域、又は当該音声周波数帯域よりも低い例えば、100Hzの帯域で調整し切れなかった周波数成分が雑音として残存している場合には、この帯域成分を容易に除去することができ、フィルタ回路12からの出力信号S13は、音声周波数帯域に影響を与えない当該信号となり、ゆえに、第1の端末1においてハウリングが発生することもなく、良好な通話品質が確保される。
一方、第2の端末2によれば、第2のハイブリッド回路20を構成する第2の送信回路200の出力が電流信号であるため、2線の信号線L1、L2及び当該信号線上の出力端子P20、P21は、第1の端末1側から高インピーダンスであると擬似され、第2の受信回路201には、第1の端末1からの第1の送話音声信号S10による信号振幅のみが現れることから、第2の送話音声信号S20が自端末の帰還信号とはならず、ゆえに、第2の端末2においてハウリングが発生することもなく、良好な通話品質が確保される。
前述の説明から明らかなように、本発明の実施例によれば、2線の信号線L1、L2を経由して接続される第1、第2の端末1、2間で音声信号の長距離による送受信を行うにあたり、当該信号線の容量成分が増大することによって発生する自端末の信号の帰還量を、その強度に応じて送話音声信号S10で打消す際の調整として、インターホンシステムの施工時や当該システムの構成変更時において所定の調整工程(ステップST1〜ST12)を実行し、その調整精度を高めるとともに、打消後の出力信号S12の高周波帯域成分を除去することにより、帰還量が小さく抑えられ、ハウリングの発生を防止した良好な通話品質が確保される。
なお、本発明の実施例によれば、通話の成立時又は調整時の相違に対応させて第1の端末1の発振回路13をオフ状態又はオン状態に制御するとともに、スイッチ14を切換えて第1の送話音声信号S10又はテスト信号(高周波テスト信号/低周波テスト信号)fH/fLの信号伝送路を形成する制御回路16のトリガとして、操作ボタン15の操作の有無を適用したが、この態様に限定されるものではない。例えば、図1に示すように、第1の端末1への電源投入開始時、すなわち、制御回路16への電源投入をトリガとして適用することもでき、この態様によれば、操作ボタン15が不要となり当該第1の端末の構成が簡素化される。
最後に、本発明のインターホンシステムにおいては、特定の実施の形態をもって説明してきたが、この形態に限定されるものでなく、本発明の効果を奏する限り、これまで知られた如何なる構成の当該システムであっても採用できるということはいうまでもないことである。
1……第1の端末
10……第1のハイブリッド回路(ハイブリッド回路)
100……第1の送信回路(送信回路)
100a……(+)側差動増幅器(差動増幅器)
100b……(−)側差動増幅器(差動増幅器)
101……第1の受信回路(受信回路)
11……帰還量打消回路
110……減算回路
111……帰還量調整回路
12……フィルタ回路
13……発振回路
14……スイッチ
2……第2の端末
20……第2のハイブリッド回路(ハイブリッド回路)
200……第2の送信回路(送信回路)
201……第2の受信回路(受信回路)
S10……第1の送話音声信号
S11……(第1の受話回路からの)出力信号
S12……(帰還量打消回路からの)出力信号
S111……帰還量打消信号
S20……第2の送話音声信号
S21……第2の受話音声信号

Claims (4)

  1. 第1の端末(T1)及び第2の端末(T2)間を2線の信号線(L1、L2)を経由して接続し、前記信号線を経由して音声信号を送受信して通話を成立させるインターホンシステムであって、
    前記第1の端末は、前記2線の信号線に送出する第1の送話音声信号(S10)を増幅するとともに前記2線の信号線を経由して前記第2の端末から伝送されてくる第2の送話音声信号(S20)が入力される差動増幅器(100a、100b)を有する送信回路(100)と、前記送信回路における前記第1、第2の送話音声信号が入力されて前記第2の送話音声信号のみを抽出するとともに前記2線の信号線に重畳されたノイズ成分を除去するための受信回路(101)とを有し、前記2線の信号線との間で2線/4線変換を行うためのハイブリッド回路(10)とを備え、
    前記第1の受信回路の出力側には、前記2線の信号線の容量成分が増大することにより発生する自端末の信号の帰還量を、その強度に応じて前記第1の送話音声信号で打消すように当該第1の送話音声信号を振幅調整、位相調整及び周波数調整のうち少なくとも1つを実行するための帰還量打消回路(11)が接続され、
    前記第1の送信回路の入力側には、前記帰還量打消回路にて実行される前記調整に必要な周波数のテスト信号(fH、fL)を生成するための発振回路(13)がスイッチ(14)を経由して接続され、前記スイッチは、前記通話の成立時又は前記調整時の相違に対応させて前記第1の送話音声信号又は前記テスト信号の信号伝送路を形成することを特徴とするインターホンシステム。
  2. 前記帰還量打消回路は、前記信号線の長さによって変化する当該信号線の2線間の容量成分に比例した信号レベルの前記受信回路からの出力信号(S11)より前記第1の送話音声信号を減算するための減算回路(110)と、前記出力信号の信号レベルが前記第1の送話音声信号で打消されるように当該第1の送話音声信号で前記帰還量を打ち消すための帰還量打消信号(S111)を前記減算回路に送出するための帰還量調整回路(111)とを有し、
    前記帰還量調整回路は、前記調整時において前記発振回路にて生成される高周波数テスト信号(fH)の振幅を調整し、前記帰還量が最小となるポイントを探索・固定するための第1の調整機能と、前記振幅が調整された前記高周波数テスト信号の位相を調整し、前記帰還量が最小となるポイントを探索・固定するための第2の調整機能と、前記発振回路にて生成される低周波数テスト信号(fL)の振幅及び位相を調整し、前記帰還量が最小となるポイントを探索・固定するための第3の調整機能とを有し、前記第3の調整機能の実行後、前記第1の調整機能、前記第2の調整機能を再度実行することを特徴とする請求項1記載のインターホンシステム。
  3. 前記第2の端末は、前記信号線に接続され前記第2の送話音声信号が入力される電圧制御差動電流源で構成される送信回路(200)と、前記信号線に接続され第2の受話音声信号(S6)を出力するための受信回路(201)とを有し、前記2線の信号線との間で2線/4線変換を行うためのハイブリッド回路(20)を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のインターホンシステム。
  4. 前記帰還量打消回路からの出力信号(S12)の高周波帯域成分を除去するためのフィルタ回路(12)を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうち何れか1項記載のインターホンシステム。
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