JP2012054380A - 電磁機械に於ける鉄心と組合せるコイルの製法 - Google Patents

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信一 白江
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Abstract

【課題】抵抗電気炉の高温の用途に使用できる低圧大電流の変圧器等の電磁機械に於ける鉄心と組合せるコイルを製造する方法を提供する。
【解決手段】板状の銅板を打ち抜いた後にスリット5を切欠いて1ターンの巻線を形成し、その銅板の一部に銅材の接続片1を介して、同様に板状銅板を打ち抜いた後にスリット5の切欠位置をずらして形成された2ターン目の銅板に強固に接続し、3ターン目も同様に接続位置をずらして接続し、この接続を繰り返してnターンの巻線ユニットを製作する。
【選択図】図2

Description

この発明は、電気炉に使用される低圧大電流の変圧器などの電磁機械に於ける鉄心と組合せるコイルを製造する方法に関する。
近年、抵抗電気炉の温度が高温の用途が増加し、例えばカーボン発熱体を用いた電気炉においては、2000A〜4000Aの低圧大電流の変圧器が求められている。
通常に用いる平角銅線を大電流を流すための重ね巻きにする方法は、導線面積を大きくする必要があるので、重ね巻きが増えるため、製作工数がますだけでなく、一次・二次巻き線間の相互誘導による漏洩磁束が増加し、渦電流損となって損失が増加する。
2000A〜4000Aの電流を流すためにブスバーを使う場合には、厚み10mm以上のブスバーを使う必要があり、コイル製作工数の増加及び交流表皮効果による有効導電面積の減少による効率悪化が避けられなかった。
一方、各種電気機器に使用される薄形トランスでは小形、薄形化を目指した高周波化が進み、薄い導体板を打ち抜いたスパイラルコイルの巻数を少なく構成でき、それぞれのコイルを複合させて積層した構成も開発されていて、巻線間の結合の悪化を解決する薄形トランスが提供されている(特開2000−208341号公報[特許文献1])。
また、巻鉄心変圧器において、短絡事故の発生時に巻線が電磁機械力によって変形するのを防ぐための装置も開発されている(特開2003−197440号公報[特許文献2])。
特開2000−208341号公報 特開2003−197440号公報
それ故に、この発明の課題は、従来技術の欠点を解決し、抵抗電気炉の高温の用途に使用できる低圧大電流の変圧器等の電磁機械に於ける鉄心と組合せるコイルを製造する方法を提供することである。
この課題は、板状の銅板を打ち抜いた後にスリットを切欠いて1ターンの巻線を形成し、その銅板の一部に銅材の接続片を介して、同様に板状銅板を打ち抜いた後にスリットの切欠位置をずらして形成された2ターン目の銅板に強固に接続し、3ターン目も同様に接続位置をずらして接続し、この接続を繰り返してnターンの巻線ユニットを製作する方法によって、解決される。
この発明の製作方法は、銅板の厚み2〜6mm程度とし、交流表皮効果の影響を和らげ、製作工数を増加をもたらさないものである。また、冷却効果も大きく、大幅な材料費及び製作工数の減少となった。
この方法において、nターンの巻線ユニットに、他の巻線ユニット又は電源、又は負荷に接続するための接続端子を有するので、他の巻線ユニットと並列又は直列に自由に接続することを可能とする。
さらに、この方法において、銅材接続片は、コイル間に空間を維持するので、コイル間の絶縁のための空間確保とコイルの冷却のための冷却空気の流通をも保証することができる。
この方法では、1ターンのコイルは板金機械によって量産することができる。
1ユニット5ターンの場合の各ターンの銅板のスリットを切り欠く図を示す。 1ユニットの完成図を示し、中央は平面図であり、この図の上方には上方向から見た側面図であり、右方には右方向から見た側面図であり、下方には下方向から見た側面図である。 各ターンの絶縁用のスペーサの図であり、上は平面図であり、下は側面図である。 本発明のコイルユニットを2個、2次コイルとして使用した実例の図である。
以下、この発明は、この実施の形態について詳細に説明される。
図1は1ユニット5ターンの場合の各ターンの銅板のスリット(5)を切り欠く図を示し、この製作では、先ず最初に厚み2〜6mm程度の板状の銅板を打ち抜いた後に、スリット(5)を切欠いて、1ターンの巻線を形成し、その銅板の一部に銅材の接続片(1)を介して、同様に板状銅板を打ち抜いた後にスリット(5)の切欠位置をずらして形成された2ターン目の銅板に強固に接続し、3ターン目も同様にスリット(5)の脇に設けられた接続片(1)の接続位置をずらして接続し、この接続を繰り返してnターンの巻線ユニットを製作する。
図2は1ユニットの完成図を示し、この接続片(1)はコイル間を接続する部材であり、この接続片(1)の高さがコイル間の絶縁のための空間を確保し、各板状銅板コイルの間に絶縁スペーサ(3)を設けられていて、空間を維持する。各板状銅板コイルの中心には、鉄心(4)を設置されている。また、この巻線ユニットには、接続端子(2)が設けられて、他の巻線ユニット又は電源、又は負荷に接続するので、他の巻線ユニットと並列又は直列に自由に接続することを可能となる。
図3は各ターンの絶縁用のスペーサ(3)の図を示し、絶縁スペーサ(3)は、接続片(1)と共に、各板状銅板コイルの間に空間を維持するので、コイル間の絶縁のための空間確保とコイルの冷却のための冷却空気の流通をも保証することができる。絶縁スペーサ(3)の厚さは、接続片(1)の厚さと同一であり、材質はノンアスベト材を使用する。
図4は本発明のコイルユニットを2個、2次コイルとして使用した実施例を示し、1次コイル(7)は、バームクーヘン状に形成し、平角絶縁巻線を重ねて平板状に整形加工したコイルを複数個直列に接続して使用する。2次コイル(6)は平板状に整形加工したコイルであり、外鉄型鉄心(8)が鉄心フレーム(11)によりボルトなどの固定金具(9)を使って頑強に固定す
される。ボルトなどの固定金具(9)には、ノンアスベト材の絶縁物(10)が含まれてるけれども
、1次コイル(7)間、1次コイル(7)と2次コイル(7)の間にもノンアスベト材を介して絶縁している。
本発明の平コイルは、板状銅板をプレス等の板金機械によって打ち抜いて形成されるが、スリット(5)を同時に打ち抜いてもよい。
1.....接続片
2.....接続端子
3.....絶縁スペーサ
4.....鉄心
5.....スリット
6.....2次コイル
7.....1次コイル
8.....外鉄型鉄心
9.....固定金具
10.....絶縁物
11.....鉄心フレーム

Claims (4)

  1. 板状の銅板を打ち抜いた後にスリットを切欠いて1ターンの巻線を形成し、その銅板の一部に銅材の接続片を介して、同様に板状銅板を打ち抜いた後にスリットの切欠位置をずらして形成された2ターン目の銅板に強固に接続し、3ターン目も同様に接続位置をずらして接続し、この接続を繰り返してnターンの巻線ユニットを製作することを特徴とする製作方法。
  2. nターンの巻線ユニットに、他の巻線ユニット又は電源、又は負荷に接続するための接続端子を有することを特徴とする請求項1に記載の製作方法。
  3. 銅材接続片がコイル間に空間を維持することを特徴とする請求項1に記載の製作方法。
  4. 1ターンのコイルが板金機械により量産することを特徴とする請求項1に記載の製作方法。
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