JP2012050083A - アンテナ - Google Patents

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Chien-Hung Chen
陳建宏
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▲頼▼佑昌
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Abstract

【課題】アンテナの利得を高め、帯域幅を増加し、或いは複数のモードを備えた、アンテナの提供。
【解決手段】本発明のアンテナは、基板、放射ユニット、金属板を含み、放射ユニットが基板上に設置され、金属板が放射ユニットと一定の距離を相互に隔てて配置され、かつ放射ユニットと電気的に絶縁され、放射ユニットにより励起されて少なくとも1つの共振モードを生じるために用いられ、且つ金属板が該金属板を貫通する貫通孔を含み、この構造により利得を高め、帯域幅を増加し、複数のモードを備えている。
【選択図】図3

Description

本発明はアンテナに関し、特にアンテナ全体の放射効果を高めることができるアンテナに関する。
無線通信技術の発展は、携帯電話やノートブックコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、GPS衛星ポジショニングシステム、電子ブックリーダー(E−book reader)等、多くの無線通信装置に無線通信機能を具備させることを可能にしたほか、組み込み型アンテナで過去の外部に露出されたアンテナを置き換え、無線通信装置に良好な無線通信品質を具備させながら、美観と軽くて薄い工業デザインの実現を可能にしている。
しかしながら、電子製品がデザインの質感を備えた外観設計を追求する中で、その外殼を金属材質で製造したり、外殼上に金属層をめっきしたりすることが希望されることがよくあるが、これは無線通信品質に影響を与える。金属のシールド作用によって電磁波の伝達が阻隔され、アンテナ信号が良好でなくなる。
図1に従来の無線通信装置1aの立体外観図を示す。現在、上述の状況を改善するため、外殼12aは非金属部122a及び金属部124aを具備する必要がある。非金属部122aはプラスチック、炭素繊維等の非金属材質で構成され、それにより非金属部122aを通過させて電磁波を外殼12a内に設置されたアンテナ(図示しない)に受信させたり、開孔14aを通過させてアンテナが放射する電磁波を外に放射させたりすることができる。
図2に米国特許出願案公開第20100141535号の立体外観図を示す。これは電子装置2aの外殼22a上に配置された金属片24aを利用して、外殼22a内のアンテナ26aのパターンと平均利得を高めるものである。しかしながら、金属片24aはアンテナ26aと過度に重ならないようにする必要があり、さもないとアンテナ利得向上の効果を達することができず、逆に前述のシールド作用が生じてしまう。
米国特許出願公開第2010/0141535号明細書
これに鑑みて、本発明の主な目的は、アンテナの利得を高め、帯域幅を増加し、或いは複数のモードを備えた、アンテナを提供することにある。
本発明の別の目的は、電子装置の外殼に応用したとき、電子装置に美観を備えた金属外殼を具備させ、アンテナの利得を低下させることがない、アンテナを提供することにある。
本発明のアンテナは、基板と、前記基板上に設置された放射ユニットと、前記放射ユニットと一定の距離で相互に隔てて配置され、かつ前記放射ユニットと電気的に絶縁された金属板を含み、前記金属板が放射ユニットにより励起されて少なくとも1つの共振モードを生じるために用いられ、且つ前記金属板が前記金属板を貫通する貫通孔を含む。
本発明のアンテナは、放射ユニットと、凹面及び凸面を備え、凹面が前記放射ユニットに向けて配置された金属カバーを含み、前記金属カバーが前記放射ユニットと電気的に絶縁され、放射ユニットにより励起されて少なくとも1つの共振モードを生じるために用いられ、且つ金属カバーが凹面と凸面の間を貫通する貫通孔を含む。
本発明の最良の実施例及びその効果について、以下図面を組み合わせて説明する。
従来の無線通信装置の立体外観図である。 米国特許出願案公開第20100141535号の立体外観図である。 本発明の実施例1の立体外観図である。 本発明の実施例1の断面図である。 本発明の実施例1の利得比較図である。 本発明の実施例1の反射損失比較図である。 本発明の実施例2の断面図である。 本発明の実施例3の立体外観図である。 本発明の実施例4の立体外観図である。 本発明の実施例4の断面図である。 本発明の実施例5の断面図である。 本発明の実施例6の立体外観図である。
以下、具体的な実施例を挙げ、且つ図面を補助として本発明の内容を詳細に説明する。説明で用いる符号は図面の符号を参照する。
図3と図4に本発明の実施例1の立体図と断面図をそれぞれ示す。実施例1の提供するアンテナ1は、基板12、放射ユニット14、金属板16を含む。放射ユニット14は基板12上に設置される。金属板16は放射ユニット14と一定の距離dで相互に隔てられ、かつ放射ユニット14と電気的に絶縁される。金属板16と放射ユニット14間にはキャパシタ効果が発生する。且つエネルギーカップリング方式により、金属板16が放射ユニット14によって励起され、アンテナ1に少なくとも1つの共振モードを生じさせる。金属板16は該金属板16を貫通する貫通孔162を含み、且つ金属板16はいかなる電気信号のフィードまたは接地も行わない。
放射ユニット14が電磁波信号を放射するとき、貫通孔162を備えた金属板16が電磁波信号をカップリングし、かつその放射ユニット14より大きい放射面積により、電磁波信号を発する。このため、放射ユニット14の利得が増大され、通信品質も向上することができる。また、電磁波信号を受信するときは、金属板16がより大きい面積で電磁波信号を受信するため、信号品質を向上することができる。金属板16は電磁波信号を放射ユニット14にカップリングし、電気信号に変換する。ここで、放射ユニット14と金属板16は距離dで相互に隔てられるが、両者間が離れすぎて電磁波信号をカップリングできない、または両者間が近すぎて放射する電磁波信号の強度が法定基準を超えることがないようにする必要がある。
ここで、貫通孔162の形状は円形、四角形等の幾何形状とすることができ、また例えば商標の形状などに設計した不規則な形状としてもよい。且つ貫通孔162は金属板16の辺縁に連接してはならず、即ち、貫通孔162は周囲が封鎖された孔とする必要がある。貫通孔162はちょうど基板12に投影されて、投影部164を形成し、投影部164の少なくとも一部が放射ユニット14と重なる。放射ユニット14は、マイクロストリップアンテナ(microstrip antenna)、スロットアンテナ(slot antenna)、モノポールアンテナ(monopole antenna)、ダイポールアンテナ(dipole antenna)、パッチアンテナ(patch antenna)、ループアンテナ(loop antenna)、アレイアンテナ(array antenna)またはそれらから構成される群のいずれかとすることができる。
このほか、アンテナ1はさらに固定部材(図示しない)を含み、少なくとも基板12と金属板16のいずれかと連接され、金属板16と放射ユニット14を相互に隔てる距離dを維持するために用いられる。ここで、固定部材はサポートフレーム、ボルト、ネジ等の基板12または金属板16を支持して固定できる部材とすることができる。さらに、アンテナ1を電子装置に応用するときは、金属板16を電子装置の外殼に連接するか、外殼の一部分を成してもよい。金属板16の材質はマグネシウム、アルミニウム、ステンレス、銅またはその合金とすることができる。
図5に本発明の実施例1の利得比較図を示す。本発明と放射ユニット14のみ、及び放射ユニット14と貫通孔のない金属板の組み合わせの利得図を比較したものである。この図から分かるように、2GHz〜4GHzの周波数帯において、2.2GHz〜2.9GHz及び3.6GHz〜4GHz周波数帯下では、貫通孔のない金属板は利得に有益であるが、2.9GHz〜3.6GHzの周波数帯下では利得が大幅に低下する。しかし、本発明の実施例のアンテナ1は2GHz〜4GHzの周波数帯下で、明らかに利得を高めることができる。このことから、本発明のアンテナ1は比較的優れた通信能力を備えていることが分かる。
図6に本発明の実施例1の反射損失(Return loss)の比較図を示す。本発明と放射ユニット14、及び放射ユニット14と貫通孔のない金属板の組み合わせの利得図を比較したものである。放射ユニット14上方に貫通孔のない金属板を増設したとき、2.8 GHz〜3GHzの周波数帯で反射損失を抑えることができるものの、その他周波数帯では放射ユニット14のみの反射損失より高くなっていることが分かる。反対に、本発明の実施例のアンテナ1は、3.7GHz〜4GHzの周波数帯すべてで反射損失を抑えることができ、特に3.05GHzの周波数のとき、反射損失を−22dBに抑えることができる。これも本発明のアンテナ1が確実に比較的優れた通信能力を備えていることを証明している。
単一の放射ユニット14のみと比較して、本発明のアンテナ1は金属板16を加えた後、放射ユニット14と金属板16の間でキャパシタンス効果が生じ、より良いインピーダンス整合を得て、少なくとも1つの共振モードを生じ、且つその共振モードはより大きな帯域幅と利得を提供することができる。
ここで、図5及び図6で使用する放射ユニット14は同じである。本発明のアンテナ1の効果を明確に示すために、放射ユニット14のみ、または放射ユニット14上に金属板を組み合わせたものとの違いを比較しており、マイクロストリップアンテナを例として採用し、測定を行っているが、本発明の放射ユニット14はこれに限らない。
図7に本発明の実施例2の断面図を示す。前述のアンテナ1の金属板16はさらに少なくとも一側面166を延伸してもよく、例えば、金属板16の対向する両側の二側面166を延伸し、側面から見て「U」字形を成すようにしてもよい。或いは、一側面166のみを延伸し、側面から見て「L」字形を成すようにしてもよい(図示しない)。且つ、金属板16は長方形、円形等の幾何図案またはその他不規則な図形とすることができる。ただし、上述で列挙した金属板の形状は例を挙げたのみであり、本発明の限定には用いない。
図8に本発明の実施例3の立体図を示す。ノートブックコンピュータ2を例として、本発明のアンテナ1をいかに応用するかを説明する。金属板16はノートブックコンピュータ2のカバー外殼22の一部とすることができ、カバー外殼22はプラスチック、炭素繊維、またはマグネシウム・アルミニウム合金材質とすることができ、金属板16は嵌合方式でカバー外殼22と連接される。ノートブックコンピュータ2の放射ユニット(図示しない)は通常モニタ上方のカバー外殼22内部に設計され、金属板16を放射ユニット上方に設置し、かつカバー外殼22と結合すると、放射ユニットの利得を高めるだけでなく、製品の外観のデザインも兼ね備えることができる。ここで、金属板16とカバー外殼22は一体成型としてもよい。
図9と図10に本発明の実施例4の立体外観図と断面図をそれぞれ示す。このアンテナは、放射ユニット32と金属カバー34を含む。放射ユニット32はフィード部と放射部(図示しない)を含む。フィード部は電気信号のフィードに用いられる。放射部はフィード部に電気接続され、電気信号を変換して電磁波信号を発する、または放射部が電磁波信号を受信した後、フィード部が電磁波信号を変換して電気信号を出力する。ここで、放射ユニット32はさらに接地部(図示しない)を含んでもよく、放射部に電気接続され、接地準位に電気接続するために用いられる。放射ユニット32は、マイクロストリップアンテナ(microstrip antenna)、スロットアンテナ(slot antenna)、モノポールアンテナ(monopole antenna)、ダイポールアンテナ(dipole antenna)、パッチアンテナ(patch antenna)、ループアンテナ(loop antenna)、スパイラルアンテナ(spiral antenna)、同軸アンテナ(coaxial antenna)、チップアンテナ(chip antenna)、アレイアンテナ(array antenna)またはそれらから構成される群のいずれかとすることができる。
金属カバー34は凹面342と凸面344を含み、凹面342が放射ユニット32に向けられ、金属カバー34は放射ユニット32と電気的に絶縁され、エネルギーカップリング方式で、放射ユニット32により励起されて少なくとも1つの共振モードを生じるために用いられる。金属カバー34は凹面342と凸面344の間を貫通する貫通孔346を含む。且つ金属カバー34は電気信号のフィードまたは接地うことができない。ここで、金属カバー34の材質は、マグネシウム、アルミニウム、ステンレス、銅またはその合金とすることができる。図9に示す金属カバー34は半球形であるが、説明の利便性のためのみであり、本発明の限定には用いない。
放射ユニット32が電磁波信号を放射するとき、貫通孔346を備えた金属カバー34が電磁波信号をカップリングし、かつその放射ユニット32より大きい放射面積により、電磁波信号を発する。このため、放射ユニット32の利得を増大することができる。また、電磁波信号を受信するときは、金属カバー34が電磁波信号の受信により大きい面積を提供する。このため放射ユニット32の通信品質が金属カバー34により向上される。金属カバー34は電磁波信号を放射ユニット32にカップリングし、電気信号に変換する。ここで、放射ユニット32と金属カバー34の貫通孔346は一定の距離で相互に隔てられるが、両者間が離れすぎて電磁波信号をカップリングできない、または両者間が近すぎて放射する電磁波信号の強度が法定基準を超えることがないようにする必要がある。
ここで、貫通孔346の形状は円形、四角形等の幾何形状とすることができ、また例えば商標の形状などに設計した不規則な形状としてもよい。且つ貫通孔346は金属カバー34の辺縁に連接してはならず、即ち、貫通孔346は周囲が封鎖された孔とする必要がある。貫通孔346はちょうど放射ユニット32に投影されて、投影部348を形成し、その少なくとも一部が放射ユニット32と重なる。
図11に本発明の実施例5の立体外観図を示す。本発明の実施例4のアンテナのようであるが、アンテナがさらに基板36を含むことができ、放射ユニット32が基板36上に設置される。金属カバー34は基板36に連接してもよいが、基板36とまたは基板36上のその電気信号配線と電気的に隔離され、貫通孔346と放射ユニット32の距離が維持される。ここで、金属カバー34と基板36は溶接、接着、ボルト接合等の方式で連接することができる。
図12に本発明の実施例6の立体外観図を示す。本発明の実施例4のアンテナのように、本発明の実施例の金属カバー34も凹面342と凸面344を含むことができる。例えば、金属カバー34は放物線柱状(Cylindrical paraboloid)としてもよい。凹面342が放射ユニット32に向けられ、且つ金属カバー34も凹面342及び凸面344の間を貫通する貫通孔346を含む。このほか、本発明の実施例のアンテナも本発明の実施例4のようにすることができ、さらに基板36を含む。
上述をまとめると、本発明は貫通孔を備えた金属板または金属カバーにより、アンテナの通信能力を確実に高めることができ、かつ金属板を電子装置の外殼に応用し、電子装置の外観設計の自由度を向上することができる。
本発明の技術内容について最良の実施例に基づいて上述のように開示したが、上述の説明は本発明の限定に用いるものではなく、関連技術を熟知した者であれば、本発明の要旨を逸脱せずに変更や修飾が可能であり、それらはすべて本発明の範疇内に含まれる。したがって、本発明の保護範囲は後付の特許請求の範囲の定義に準じる。
1、26a アンテナ
1a 無線通信装置
12、36 基板
12a 外殼
122a 非金属部
124a 金属部
14、32 放射ユニット
14a 開孔
16 金属板
2 ノートブックコンピュータ
2a 電子装置
22 カバー外殼
22a 外殼
24a 金属片
162、346 貫通孔
164、348 投影部
166 側面
34 金属カバー
342 凹面
344 凸面
d 距離

Claims (9)

  1. 基板と、
    前記基板上に設置された放射ユニットと、
    前記放射ユニットと一定の距離を相互に隔てて配置され、かつ前記放射ユニットと電気的に絶縁された金属板を含み、前記金属板が前記放射ユニットにより励起されて少なくとも1つの共振モードを生じるために用いられ、且つ前記金属板が、前記金属板を貫通する貫通孔を含むことを特徴とする、アンテナ。
  2. 固定部材を含み、前記固定部材が少なくとも前記基板及び前記金属板のいずれか1つと連接され、前記金属板と前記放射ユニットの相互間を隔てる前記距離を維持するために用いられることを特徴とする、請求項1に記載のアンテナ。
  3. 前記金属板の少なくとも1つの側面が延伸されたことを特徴とする、請求項1に記載のアンテナ。
  4. 前記貫通孔がちょうど前記放射ユニットの投影部に投影され、少なくとも一部が前記放射ユニットと重なることを特徴とする、請求項1に記載のアンテナ。
  5. 前記放射ユニットが、マイクロストリップアンテナ、スロットアンテナ、モノポールアンテナ、ダイポールアンテナ、パッチアンテナ、ループアンテナ、アレイアンテナから構成される群のいずれかであることを特徴とする、請求項1に記載のアンテナ。
  6. 放射ユニットと、
    凹面及び凸面を備え、かつ前記凹面が前記放射ユニットに向けられた金属カバーを含み、前記金属カバーが前記放射ユニットと絶縁され、前記放射ユニットにより励起されて少なくとも1つの共振モードを生じるために用いられ、且つ前記金属カバーが、前記凹面と前記凸面の間を貫通する貫通孔を含むことを特徴とする、アンテナ。
  7. 基板を含み、前記放射ユニットが前記基板上に設置され、且つ前記金属カバーが前記基板に連接されたことを特徴とする、請求項6に記載のアンテナ。
  8. 前記貫通孔がちょうど前記放射ユニットの投影部に投影され、少なくとも一部が前記放射ユニットと重なることを特徴とする、請求項6に記載のアンテナ。
  9. 前記放射ユニットが、マイクロストリップアンテナ、スロットアンテナ、モノポールアンテナ、ダイポールアンテナ、パッチアンテナ、ループアンテナ、スパイラルアンテナ、同軸アンテナ、チップアンテナ、アレイアンテナから構成される群のいずれかであることを特徴とする、請求項6に記載のアンテナ。
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