JP2012049829A - 無線通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】遅延時間の延長を回避しつつ間欠受信間隔及び同期信号の周期の延長を図る。
【解決手段】メイン中継局(親局TR1)とサブ中継局(子局TR3)とが連続して無線信号を中継することにより、中継される無線信号の送信期間Ttxが実質的に2倍になる。故に、発振器6の周波数偏差に起因した間欠受信間隔の時間ずれの許容期間ΔTz'も、中継局が1台のときの2倍になるから(ΔTz'=ΔTz×2)、同期信号の周期が同じであれば、何れかの子局TRjが同期外れによって無線信号を受信できなくなる確率を2分の1に減少させることができる。あるいは、何れかの子局TRjが同期外れによって無線信号を受信できなくなる確率を同じとすれば、同期信号の周期を2倍に延ばすことができる。故に、何れかの無線局が送信した無線信号を他の無線局が受信できるまでの遅延時間の延長を回避しつつ間欠受信間隔Txの延長と同期信号の周期の短縮を図ることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数の無線局からなる無線通信システムに関し、特に各無線局が電池を電源として動作する無線通信システムに関する。
従来、電池を電源として動作する複数の無線局からなる無線通信システムとして特許文献1に記載されているものがある。特許文献1に記載されている従来システムでは、各無線局が間欠的に受信回路を起動して所望の電波(他の無線局が送信した無線信号)を受信できるか否かをチェックし、当該電波が捉えられなければ直ちに受信回路を停止して待機状態に移行することで平均消費電力を大幅に低減している。
しかしながら、上述のように間欠受信動作を行うと、本来受信しなければならない無線信号を受信するタイミングが受信回路の間欠受信間隔の分だけ遅延することになる。したがって、消費電力の低減を目的として単純に間欠受信間隔を伸ばすことはできない。
これに対して本出願人は、複数の無線局の中から特定の無線局を中継局に設定し、何れかの無線局から送信された無線信号を当該特定の無線局(中継局)が他の無線局へ中継するとともに、同期信号を受信することによって各無線局の受信回路が起動するタイミングを揃え、イベントが発生した無線局が、他の無線局で受信回路を起動するタイミングに合わせて無線信号を送信することにより、一の無線局から送信される無線信号を他の全ての無線局で受信できる無線通信システムを提案している。この無線通信システムにおいては、間欠受信を行うことで消費電力を低減して電池の寿命を延ばしつつ何れかの無線局が送信した無線信号を他の無線局が受信できるまでの遅延時間を短くすることができる。
ところで、上記従来システムにおける間欠受信間隔のカウントは、発振器の発振信号(クロック信号)をカウントすることによって行われている。かかる発振器には、通常、周波数偏差が数十ppm程度の音叉型水晶振動子(周波数は約32キロヘルツ)が用いられている。したがって、このように精度の低いクロック信号によって間欠受信間隔をカウントしていると、各無線局が長期間に亘って間欠受信間隔の同期を維持することが難しくなる。
これに対して本出願人は、同期信号の受信タイミングとタイマがカウントする間欠受信間隔との時間ずれを検出するとともに検出した時間ずれを補正する処理を各無線局で実行することにより、発振回路の周波数偏差による時間ずれに起因した同期外れを防ぐようにした無線通信システムを提案している。
また同期信号を送信する間隔(周期)は、発振器に用いられる発振子(音叉型水晶振動子)の周波数偏差に基づいて決定される。例えば、周波数偏差の最大値がおよそ±50ppmであり、同期信号の信号幅が2.8秒であるとすれば、約7.8時間で同期外れが生じてしまう虞がある。したがって、発振子の個体差を考慮すれば、周波数偏差が最大値となる場合を想定して同期信号の周期を設定する必要がある。例えば、上記例であれば、同期信号の周期を約7.8時間よりも短い時間に設定しなければならない。
特開2009−251907号公報
しかしながら、ある無線局における間欠受信間隔のカウント完了時点のタイミングが大きくずれて同期外れが生じた場合、当該無線局では、他の無線局が間欠受信間隔のカウント完了時点のタイミングに合わせて送信する無線信号を受信することができなくなってしまう。例えば、無線局内に結露が生じて音叉型水晶振動子に動作異常が発生した場合、上述のように間欠受信間隔のカウント完了時点のタイミングが大きくずれて同期外れが生じることがある。一方、同期外れを防止するために時間ずれの検出及び補正を行うことはシステム動作を複雑化してしまうことになる。さらに、同期信号の送信周期を短くすればするほど、同期合わせを行う頻度が増加して電池寿命を短縮してしまう虞もある。
本発明は、上記課題に鑑みて為されたものであり、遅延時間の延長を回避しつつ間欠受信間隔及び同期信号の周期の延長を図ることを目的とする。
本発明の無線通信システムは、3つ以上の複数の無線局のそれぞれが電波を媒体とする無線信号の受信可否を同一期間長の間欠受信間隔毎に判断する無線通信システムであって、前記複数の無線局にはメイン中継局及びサブ中継局が含まれ、当該メイン中継局及びサブ中継局は、同一期間長としながらも相互のタイミングが一致しないように前記間欠受信間隔をカウントし、前記メイン中継局は、前記サブ中継局以外の無線局から所定のイベント発生を通知する無線信号を受信すると、前記サブ中継局の次の間欠受信の機会に当該イベント発生を通知する無線信号を中継し、前記サブ中継局は、前記メイン中継局で中継された前記無線信号を受信すると、前記メイン中継局が、次に送信する前記イベント発生通知の無線信号に続いて、前記イベント発生を通知する無線信号を中継することを特徴とする。
この無線通信システムにおいて、3つ以上の複数の無線局からなり、これら複数の無線局間で電波を媒体とする無線信号を送受信する無線通信システムであって、各無線局は、無線信号を送信する送信手段と、無線信号を受信する受信手段と、所定のイベントが発生したときに前記送信手段を起動し、所定の送信期間に前記イベントに対応したメッセージを含む無線信号を送信させるとともに所定の休止期間に無線信号の送信を休止させる動作を交互に繰り返し且つ前記イベントが発生していないときには前記送信手段を停止させる送信制御手段と、一定の間欠受信間隔を繰り返しカウントするタイマ手段と、当該タイマ手段による間欠受信間隔のカウント中は前記受信手段を停止させ、前記タイマ手段による間欠受信間隔のカウントが完了する度に前記受信手段を起動する受信制御手段と、電池を電源として各手段の動作電源を供給する給電手段とを備え、前記受信制御手段は、前記受信手段で同期信号を受信した場合に前記タイマ手段による間欠受信間隔のカウントを中止させるとともに、当該同期信号の終了時点から一定の待機時間が経過した時点で前記タイマ手段による間欠受信間隔のカウントを再開させ、前記送信制御手段は、前記イベントが発生した場合、前記タイマ手段による間欠受信間隔のカウントが完了する時点と重なる前記送信期間に前記送信手段から無線信号を送信させ、前記複数の無線局のうちの2つの無線局では、前記受信手段で前記メッセージを含む無線信号を受信した場合に、前記送信制御手段が当該メッセージを含む無線信号を前記送信手段から他の無線局へ中継し、さらに当該2つの無線局の一方の前記受信制御手段は、当該2つの無線局の他方の前記受信制御手段における前記待機時間と異なる待機時間を有し、当該中継を行う2つの無線局のうちの一方の無線局の前記送信制御手段は、前記無線信号を中継する場合に前記タイマ手段による間欠受信間隔のカウントが完了する時点以前に当該無線信号を前記送信手段から送信させ、当該中継を行う2つの無線局のうちの一方の無線局の前記送信制御手段は、前記無線信号を中継する場合に前記タイマ手段による間欠受信間隔のカウントが完了する時点以降に当該無線信号を前記送信手段から送信させることが好ましい。
この無線通信システムにおいて、前記中継を行う2つの無線局のうちの一方の無線局の前記受信制御手段は、前記複数の無線局のうちの中継を行わない無線局の前記タイマ手段による間欠受信間隔のカウント完了時点よりも、前記送信期間の半分の時間だけ早く前記受信手段を起動し、前記中継を行う2つの無線局のうちの他方の無線局の前記受信制御手段は、前記複数の無線局のうちの中継を行わない無線局の前記タイマ手段による間欠受信間隔のカウント完了時点よりも、前記送信期間の半分の時間だけ遅く前記受信手段を起動することが好ましい。
この無線通信システムにおいて、前記中継を行う2つの無線局のうちの一方の無線局は、当該無線局を除く他の全ての無線局に対して定期監視メッセージを含む無線信号を定期的に前記送信手段から送信させ、当該他の無線局から前記定期監視メッセージに対する応答メッセージを含む無線信号が前記受信手段で受信されるか否かによって前記他の全ての無線局を監視する定期監視手段を備え、前記他の無線局は、前記定期監視メッセージを含む無線信号を前記受信手段で受信したときに当該無線信号の受信タイミングと前記タイマ手段がカウントする前記間欠受信間隔との時間ずれを検出する時間ずれ検出手段を備え、当該他の無線局の前記送信制御手段は、前記時間ずれ検出手段で検出される時間ずれを前記応答メッセージとともに返信させ、前記一方の無線局は、前記他の全ての無線局のうちで前記時間ずれが最も小さい無線局を前記中継を行うもう1つの無線局に選出し、当該選出された無線局に対して前記中継を行うように指示するメッセージを含む無線信号を前記送信手段から送信させ、前記メッセージを受け取った無線局が前記中継を行う他方の無線局となることが好ましい。
本発明の無線通信システムは、遅延時間の延長を回避しつつ間欠受信間隔及び同期信号の周期の延長を図ることができるという効果がある。
本発明の実施形態における火災警報器(無線局)のブロック図である。 同上における無線信号のフレームフォーマットである。 (a),(b)は同上のメイン中継局とサブ中継局の動作を説明するためのタイムチャートである。 同上の待機状態から火災連動状態へ遷移する動作を説明するためのタイムチャートである。 同上の連動鳴動状態から連動停止状態へ遷移する動作を説明するためのタイムチャートである。 同上の連動鳴動状態から連動停止状態へ遷移する動作を説明するためのタイムチャートである。 同上の火災連動状態から待機状態へ遷移する動作を説明するためのタイムチャートである。 同上の火災連動状態における動作を説明するためのタイムチャートである。 同上における時間ずれ検出手段の動作説明図である。
以下、火災を感知して警報音を鳴動するとともに電波を媒体とし且つ火災感知メッセージを含む無線信号を送信する火災警報器を無線局とした無線通信システム(火災警報システム)に本発明の技術思想を適用した実施形態について説明する。
図1は本実施形態のシステム構成図であり、複数台(図示は3台のみ)の火災警報器TRで火災警報システムが構成されている。なお、以下の説明では、火災警報器TRを個別に示す場合は火災警報器TR1,TR2,…,TRnと表記し、総括して示す場合は火災警報器TRと表記する。
火災警報器TRは、アンテナ3から電波を媒体とした無線信号を送信するとともに他の火災警報器TRが送信した無線信号をアンテナ3で受信する無線送受信部2と、音(ブザー音や音声メッセージなど)による火災警報(以下、「警報音」と呼ぶ。)を報知(スピーカから鳴動)する警報部5と、マイコンや書換可能な不揮発性の半導体メモリなどからなるメモリ部1aを主構成要素とし火災感知部4で火災を感知したときに警報部5に警報音を鳴動させるとともに他の火災警報器TRに対して火災警報を報知させるための火災警報メッセージを含む無線信号を無線送受信部2より送信させる制御部1と、一定周期のクロック信号を発振する発振器6と、後述するように警報音の鳴動を停止するための操作入力などを受け付ける操作入力受付部7と、乾電池等の電池を電源として各部に動作電源を供給する電池電源部8とを具備している。操作入力受付部7は1乃至複数のスイッチ(例えば、押釦スイッチ)を有しており、スイッチが操作されることで各スイッチに対応した操作入力を受け付けるとともに当該操作入力に対応した操作信号を制御部1に出力する。なお、各火災警報器TRi(i=1,2,…,n)には固有の識別符号が割り当てられてメモリ部1aに格納されており、当該識別符号によって無線信号の宛先並びに送信元の火災警報器TRiが特定できる。
無線送受信部2は、電波法施行規則第6条第4項第3号に規定される「小電力セキュリティシステムの無線局」に準拠して電波を媒体とする無線信号を送受信するものである。また火災感知部4は、例えば、火災に伴って発生する煙や熱、炎などを検出することで火災を感知するものである。但し、無線送受信部2並びに火災感知部4の詳細な構成については、従来周知であるから詳細な説明は省略する。
制御部1は、図示しないメモリ(ROMあるいはEEPROMなど)に格納されたプログラムをマイコンで実行することによって後述する各種の機能を実現している。火災感知部4で火災の発生が感知されると、制御部1は警報部5が備えるブザーを駆動して警報音を鳴動させたり、あるいは予めメモリ(あるいはメモリ部1a)に格納されている警報用の音声メッセージ(例えば、「火事です」など)をスピーカに鳴動させることで火災警報を報知するとともに、他の火災警報器TRにおいても火災警報を報知させるため、火災警報メッセージを含む無線信号を無線送受信部2より送信させる。また、他の火災警報器TRから送信された無線信号を無線送受信部2で受信することにより火災警報メッセージを受け取ったときも、制御部1が警報部5を制御して警報音を鳴動させる。つまり、制御部1では火災感知部4が火災を感知したときに警報部5から警報音を鳴動させて火災警報を報知するとともに火災警報メッセージを含む無線信号を無線送受信部2より送信させる機能を有している。
発振器6は、音叉型水晶振動子を用いて制御部1を構成するマイコンの動作用クロック(クロック信号)を発振するものである。ただし、このような発振器6の回路構成は従来周知であるから詳細な説明は省略する。
ここで、電波法施行規則の無線設備規則第49条の17「小電力セキュリティシステムの無線局の無線設備」では、無線信号を連続して送信してもよい期間(送信期間)が3秒以下、送信期間と送信期間の間に設けられた、無線信号を送信してはいけない期間(休止期間)が2秒以上とすることが規定されている(同条第5号参照)。このために本実施形態における制御部1では、上記無線設備規則に適合する送信期間に無線信号を送信させるとともに休止期間に送信を停止し且つ受信可能な状態としている。
また電池電源部8の電池寿命をできるだけ長くするため、制御部1ではマイコンに内蔵するタイマ(タイマ手段)で所定の間欠受信間隔(但し、間欠受信間隔は前記送信期間よりも長い時間とする)を繰り返しカウントするとともに間欠受信間隔のカウントが完了する毎に無線送受信部2を起動して所望の電波(他の火災警報器TRが送信した無線信号)が受信できるか否かをチェックし、当該電波が捉えられなければ直ちに無線送受信部2を停止して待機状態に移行させることで平均消費電力を大幅に低減している。なお、電波の受信チェックは、無線送受信部2から出力される、受信信号強度の大小に比例した直流電圧信号である受信信号強度表示信号(Receiving Signal Strength Indication:RSSI信号)に基づいて制御部1が行っており、詳細については従来周知であるから省略する。
さらに特定の火災警報器TR1(以下、親局と呼ぶ。)の制御部1は、定期的(例えば、24時間毎)に無線送受信部2を起動し、他の火災警報器TR2,TR3,…(以下、子局と呼ぶ。)に対して定期監視メッセージを含む無線信号を送信させる。子局TRj(j=2,3,…)においては、制御部1が火災感知部4の故障の有無及び電池電源部8の電池切れの有無を一定周期で(例えば、1時間毎に)監視するとともに、その監視結果(故障の有無及び電池切れの有無)をメモリ部1aに記憶している。そして、親局TR1から定期監視メッセージを受け取ったときに、メモリ部1aに記憶している監視結果を通知するための応答メッセージを含む無線信号を親局TR1に返信する。親局TR1の制御部1は、定期監視メッセージを含む無線信号を送信した後、無線送受信部2を受信状態に切り換えて各子局TRjから送信される無線信号を受信する。そして親局TR1の制御部1は、定期監視メッセージの送信から所定時間内に応答メッセージを送信してこない子局TRjがある場合、あるいは応答メッセージの監視結果が故障有り又は電池切れである場合に警報部5が備えるブザーを駆動して報知音を鳴動させる。これにより、何れかの子局TRjに異常(通信不可や故障有り、電池切れなど)が発生したことを使用者に知らせることができる。なお、親局TR1及び子局TRjの制御部1は、故障若しくは電池切れが生じていると判断した場合、直ちに警報部5から異常発生を知らせるための警告音(ブザー音や音声メッセージなど)を鳴動させる。
また親局TR1の制御部1は、火災感知部4が火災を感知して警報部5から警報音を鳴動させるとともに各子局TRj(j=2,…,n)に火災警報メッセージを送信した後、若しくは何れかの子局TRjから火災警報メッセージを受信した後においては、無線送信部2に一定周期で同期ビーコンを送信させる。この同期ビーコンは、複数の火災警報器TR同士でTDMA(時分割多元接続)方式の無線通信(以下、「同期通信」と呼ぶ。)を行うために必要なタイムスロットを規定する信号であって、その1周期(サイクル)が複数のタイムスロットに分割され、全ての子局TRjにそれぞれ互いに異なるタイムスロットが1つずつ割り当てられる。そして、親局TR1から子局TRjへのメッセージは同期ビーコンに含めて送信され、子局TRjから親局TR1へのメッセージを含む無線信号は、各子局TRjに割り当てられているタイムスロットに格納されて送信される。故に、複数台の火災警報器TR(親局TR1並びに子局TRj)から送信される無線信号の衝突を確実に回避することができる。なお、各火災警報器TRに対するタイムスロットの割当は固定であってもよいが、親局TR1から送信する同期ビーコンによってタイムスロットの割当情報を各子局TRjに通知しても構わない。
図2は火災警報器TRが送受信する無線信号のフレームフォーマットを示しており、同期ビット(プリアンブル:PA)、フレーム同期パターン(ユニークワード:UW)、宛先アドレスDA、送信元アドレスSA、メッセージM、CRC符号で1フレームが構成されている。ここで、宛先アドレスDAとして各火災警報器TRの識別符号を設定すれば当該識別符号の火災警報器TRのみが無線信号を受信してメッセージを取得することになるが、宛先アドレスDAとして何れの火災警報器TRにも割り当てられていない特殊なビット列(例えば、すべてのビットを1としたビット列)を設定することで無線信号を同報(マルチキャスト)して全ての火災警報器TRにメッセージを取得させることができる。例えば、火災警報メッセージを含む無線信号が親局TR1から全ての子局TRjに同報される。
ここで、各火災警報器TRが動作を開始する(タイマが間欠受信間隔のカウントを開始する)タイミングは通常一致しないので、制御部1が無線送受信部2を起動して電波を受信するタイミングも不揃いとなる。これに対して本実施形態では、各火災警報器TRの無線送受信部2で同期信号が受信されると、制御部1がタイマによる間欠受信間隔Txのカウントを中止させるとともに同期信号の終了時点から一定の待機時間Twが経過した時点でタイマによる間欠受信間隔Txのカウントを再開させる(図4参照)。したがって、同期信号を受信した後は、各火災警報器TRにおいてタイマが間欠受信間隔Txのカウントを完了するタイミングが揃うことになる。なお、同期信号は、後述するように特定の火災警報器である親局TR1から送信する。
ところで、小電力無線を利用すれば、無線通信距離としては通常の住宅ひとつのエリア内であれば十分カバーできるので、通常、何れかの火災警報器TRから送信された無線信号が他の全ての火災警報器TRで受信されるはずである。また、上述したように親局TR1は各子局TRjに対して定期監視メッセージを含む無線信号を送信しており、親局TR1と各子局TRjとの間では通信パスの正常性が確認されている。しかしながら、子局TRj間の通信パスは確認されていないため、例えば障害物などの影響によって、何れかの子局TRjから送信された無線信号が他の何れかの子局TRkでは受信されていない可能性もある。
そこで、親局TR1の制御部1では、何れかの子局TRjから送信された火災警報メッセージを含む無線信号を無線送受信部2で受信した場合、他の全ての子局TRkに対して、タイマによる間欠受信間隔Txのカウント完了時点を含む送信期間に当該火災警報メッセージを含む無線信号を送信(中継)している。このようにすれば、障害物の存在等によって他の子局TRjから送信された無線信号を受信できない子局TRkにおいても、親局TR1で中継される無線信号を受信して火災警報メッセージを受け取れる可能性が高くなる。
ところで、間欠受信間隔の計時は、制御部1を構成するマイコンが動作用クロック(発振器6が発振するクロック信号。以下同じ。)をカウントすることで行われている。この発振器6に用いられている音叉型水晶振動子の振動周波数(=発振器6の発振周波数)は、一般に32.768kHzであるから、例えば、間欠受信間隔が10秒の場合、制御部1では動作用クロックを327680(=32.768kHz×10s)カウントする毎に間欠受信を行う。しかしながら、音叉型水晶振動子の周波数安定度(周波数偏差)はおよそ数十ppmであり、しかも、個体差がある。故に、周波数偏差の大きい音叉型水晶振動子が発振器6に用いられている場合、長期間の使用によって間欠受信間隔の時間ずれが徐々に増加し、親局TR1と子局TRjとの間で同期信号による間欠受信間隔の同期が取れなくなる(同期外れが生じる)虞がある。そして、このような同期外れが生じた火災警報器TRにおいては、次回の同期信号を受信するまでの間に他の火災警報器TR(親局TR1又は子局TRj)から間欠受信間隔のカウント完了時点を含む送信期間に送信される無線信号を受信できなくなってしまう。例えば、図3(a)に示すように子局の受信タイミング(図3(a)における下向きの実線矢印参照)が許容期間ΔTzの範囲から外れてしまった場合、当該子局では親局から送信される無線信号が受信できなくなってしまう。
そこで本実施形態においては、図3(b)および図4に示すように無線信号を中継する無線局(中継局)を親局TR1と何れか1台の子局(例えば、TR3)の2台に増やし、それぞれの中継局(以下、親局TR1を「メイン中継局」、子局TR3を「サブ中継局」と呼ぶ。)の送信期間を時間的に連続させている。つまり、メイン中継局(親局TR1)とサブ中継局(子局TR3)とが連続して無線信号を中継することにより、中継される無線信号の送信期間Ttxが実質的に2倍になる。故に、発振器6の周波数偏差に起因した間欠受信間隔の時間ずれの許容期間ΔTz'も、中継局が1台のときの2倍になるから(ΔTz'=ΔTz×2)、受信できる確率を2倍に引き上げることができる。あるいは、何れかの子局TRjが同期外れによって無線信号を受信できなくなる確率を同じとすれば、同期信号の周期を2倍に延ばすことができる。このように本実施形態によれば、何れかの無線局が送信した無線信号を他の無線局が受信できるまでの遅延時間の延長を回避しつつ間欠受信間隔Tx並びに同期信号の周期の延長を図ることができる。
なお、時間ずれが大きくなっている無線局(火災警報器TR)が、さほど時間ずれが大きくなっていない他の無線局(火災警報器TR)よりも先に火災を検知して無線信号(火災警報メッセージを含む無線信号)を送信した場合、当該無線局から間欠受信間隔のカウント完了時点で送信される無線信号が他の無線局で受信されない虞がある。そこで本実施形態では、サブ中継局(子局TR3)における間欠受信間隔Txのカウントが完了するタイミングを、メイン中継局(親局TR1)における間欠受信間隔Txのカウントが完了するタイミングよりも所定時間ΔTxだけ遅らせている(あるいは早めてもよい)。このように2台の中継局が間欠受信を行うタイミングをずらしてやれば、上述のように時間ずれが大きくなっている無線局から送信される無線信号を何れかの中継局で受信する確率を高くすることができる。但し、2台の中継局における間欠受信タイミングの時間差ΔTxは、送信期間Txからフレーム長(無線信号の1フレーム分の時間長Tf)を引いた値以下(ΔTx≦Tx-Tf)とすることが望ましい。
次に、図4のタイムチャートを参照して、火災感知の前後における本実施形態の送受信動作を説明する。但し、以下の説明では火災警報器(子局)TR3をサブ中継局としている。また、メイン中継局(親局TR1)とサブ中継局(子局TR3)については、他の無線局(子局TR2,TR4)の発振回路に使用されている音叉型水晶振動子よりも周波数偏差が相対的に小さい音叉型水晶振動子を使用した発振回路が搭載されている。このように相対的に精度の高い(周波数偏差の小さい)音叉型水晶振動子が使用されているため、後述するようにメイン中継局(親局TR1)とサブ中継局(子局TR3)のそれぞれの送信期間Ttxが連接させやすくなる。
例えば、子局TR2において火災感知部4が火災を感知すると、子局TR2の制御部1は警報部5より警報音を鳴動させるとともにタイマによる間欠受信間隔Txのカウント完了前に無線送受信部2を起動する。そして、子局TR2の制御部1は当該カウント完了時点を含む送信期間内に火災警報メッセージを含む無線信号M1を他の全ての火災警報器TR(親局TR1及び他の子局TR3,TR4)に宛てて送信する。この際、送信元の子局TR2の制御部1は、送信期間Ttx内で送信可能なフレーム数だけ無線信号を連続して送信し、送信期間Ttx後の休止期間(受信期間)には無線送受信部2を受信状態に切り換える。このとき、電波環境に問題がなければ、子局TR2から送信された無線信号M1は、当然、親局TR1でも受信される(図4における破線矢印(1)参照)。
前記無線信号M1の送信期間Ttxと重なる間欠受信のタイミング(時刻T1)で火災警報メッセージを受信したメイン中継局(親局TR1)の制御部1は、子局TR2から無線信号を受信したときの間欠受信間隔Txのカウント完了時点より所定時間ΔTxが経過したタイミング、すなわち、サブ中継局(子局TR3)における間欠受信間隔Txのカウント完了時点を含む送信期間Ttx内に火災警報メッセージを含む無線信号M2を無線送受信部2から送信させる。この無線信号M2は、メイン中継局(親局TR1)が把握しているサブ中継局(子局TR3)の間欠受信タイミングを狙って送信されるものであり、後述する転送信号(無線信号M3)および再転送信号(無線信号M4)を連接させて送信させるべく、メイン中継局(親局TR1)からサブ中継局(子局TR3)への連絡を意図する無線信号の役割を担っている(図4における破線矢印(2)参照)。
その後、メイン中継局(親局TR1)の制御部1は、自己のタイマによる間欠受信間隔Txのカウント完了予定時点(時刻T2)よりも送信期間Ttxの時間分だけ早いタイミングで、火災警報メッセージを含む無線信号M3を送信期間Ttx内に無線送受信部2から送信(中継)させる。このとき、無線信号M2の送信期間Ttxが規定の送信期間、例えば、既に説明した電波法施行規則の無線設備規則第49条の17「小電力セキュリティシステムの無線局の無線設備」においては3秒以下の期間、を越えてしまう可能性がある。故に、その可能性があれば、規定の送信期間を超える前に無線信号M2の送信が停止され、その停止時点から規定の休止期間(例えば、2秒以上)を空けてから、改めて火災警報メッセージを含む無線信号M3が送信される。
一方、メイン中継局(親局TR1)に中継された無線信号M2を受信したサブ中継局(子局TR3)の制御部1は、メイン中継局(親局TR1)における間欠受信間隔Txのカウント完了時点より、火災警報メッセージを含む無線信号M4を送信期間Ttx内に無線送受信部2から送信(中継)させる。これにより、火災警報メッセージを含む無線信号M4が火災警報メッセージを含む無線信号M3に引き続いて送信され、送信期間Ttxをもともとの2倍の期間(連接期間)にまで延長して受信側(子局TR4)の受信機会を増やすことができる(図4における破線矢印(4)参照)。したがって、2台の中継局(親局TR1及び子局TR3)で中継される無線信号の送信期間が本来の送信期間Ttxの2倍になるから、例えば、子局TR4における時間ずれが送信期間Ttxの半分を超えていたとしても当該無線信号を受信できる可能性が高くなる。
他の子局TR4の制御部1では、何れかの中継局(親局TR1又は子局TR3)から送信(中継)された火災警報メッセージを受け取ると直ちに警報部5より警報音を鳴動させるとともに無線送受信部2より火災警報メッセージの受信を確認する応答メッセージ(ACK)を無線信号によって返信する。なお、このように少なくとも1台の火災警報器TRで火災が感知されることで全ての火災警報器TRが火災警報を報知(警報音を鳴動)することを、以下では「火災連動」と呼ぶ。
親局TR1の制御部1は、他の全ての子局TR4からACKを受け取れば、タイムスロットを規定するための同期ビーコンを一定の周期で無線送受信部2から送信させる。なお、本実施形態では先頭のタイムスロットTS1を子局TR2に、2番目のタイムスロットTS2を子局TR3に、3番目のタイムスロットTS3を子局TR4にそれぞれ割り当てている。
また、全ての火災警報器TRが警報音を鳴動することにより連動が開始されると、上述のように親局TR1から一定周期で同期ビーコンが送信されてTDMA方式の同期通信に移行する。同期通信において、親局TR1の制御部1は同期ビーコンに含めることで火災警報メッセージを一定周期で全ての子局TRjに繰り返し送信している。そして、各子局TRjの制御部1では、親局TR1から送信される火災警報メッセージを受け取る度に警報部5の状態を確認し、仮に警報部5が停止していたとしたら警報部5に再度警報音を鳴動させる。したがって、全ての火災警報器TRで火災警報が報知され始めてからは親局TR1が送信する同期ビーコンによって規定される複数のタイムスロットに他の全ての子局TRjを割り当てて時分割多元接続(TDMA)による無線通信を行うことで衝突を回避することができる。さらに、親局TR1から他の全ての子局TRjに対して火災警報メッセージを同期ビーコンに含めて周期的に送信することで確実に火災警報を報知することができる。その結果、無線信号の衝突を回避しつつ複数の火災警報器TRを効果的に連動させることができる。
上述のように本実施形態によれば、火災発生時には全ての火災警報器TRで火災警報が報知されるので、利用者が火災警報を知覚する(警報音を聞く)機会が増えるために安全性を向上することができる。
言い換えると、本実施形態の無線通信システム(火災警報システム)は、3つ以上の複数の無線局のそれぞれが電波を媒体とする無線信号の受信可否を同一期間長の間欠受信間隔毎に判断する無線通信システムであって、前記複数の無線局にはメイン中継局及びサブ中継局が含まれ、当該メイン中継局及びサブ中継局は、同一期間長としながらも相互のタイミングが一致しないように前記間欠受信間隔をカウントし、前記メイン中継局は、前記サブ中継局以外の無線局から所定のイベント発生を通知する無線信号を受信すると、前記サブ中継局の次の間欠受信の機会に当該イベント発生を通知する無線信号を中継し、前記サブ中継局は、前記メイン中継局で中継された前記無線信号を受信すると、前記メイン中継局が、次に送信する前記イベント発生通知の無線信号に続いて、前記イベント発生を通知する無線信号を中継することを特徴している。
なお、メイン中継局(親局TR1)とサブ中継局(子局TR3)とのそれぞれの送信期間Ttxが時間軸上で一部重なっても構わない。この場合、それぞれの送信期間Ttxが重なる期間では無線信号が衝突してすぐに受信することはできない。しかしながら、受信開始の要否を判断する子局TR2,TR4は、受信電界強度(RSSI信号レベル)が所定値より大きい事態を感知しているので間欠受信を終了せずそのまま受信状態を継続することができる。故に、2つの送信期間Ttxが重なって衝突している期間を終了したらサブ中継局(子局TR3)の発する送信期間Ttxである再転送信号(無線信号M4)を受信できる。その結果、転送信号(無線信号M3)と再転送信号(無線信号M4)の重なって衝突した期間に間欠受信動作を起動したからといって、再転送信号(無線信号M4)を受信する機会を逸することはない。このように、2つの送信期間Ttxが連続(連接)しなくなるよりは、受信側の無線局における受信処理が途切れずに継続されるので、好適である。
ところで、本実施形態の火災警報システムは、待機状態、連動鳴動状態、連動停止状態の3つの動作状態を遷移する。待機状態とは、何れの火災警報器TRにおいても火災が検出されていない状態である。また連動鳴動状態とは、全ての火災警報器TRが警報音を鳴動している状態である。さらに連動停止状態とは、後述するように火災を検出している(火元の)火災警報器TRのみが警報音を鳴動し、火元以外の火災警報器TRが警報音を停止している状態である。すなわち、待機状態において少なくとも何れか1台の火災警報器TR(例えば、子局TR2)で火災が検出されると、上述したように火元の子局TR2並びに2台の中継局(親局TR1及び子局TR3)から他の全ての子局TRjに火災警報メッセージが送信されることで親局TR1と子局TRjを含む全ての火災警報器TRで警報音が鳴動されて連動鳴動状態に遷移する。
そして、連動鳴動状態において何れかの火災警報器TRの操作入力受付部7で警報音の鳴動を停止するための操作入力が受け付けられた場合、当該火災警報器TRが親局TR1であれば親局TR1から全ての子局TRjに対して警報音の停止を要求するメッセージ(警報停止メッセージ)を送信する。あるいは、当該火災警報器TRが子局TRjであれば当該子局TRjから警報停止メッセージを受け取った親局TR1が他の子局TRjに対して警報停止メッセージを送信する。そして、火元以外の火災警報器TRで警報停止メッセージを受け取ると警報部5の警報音を停止して連動停止状態に遷移する。ただし、火元の火災警報器TRの操作入力受付部7で警報音停止の操作入力が受け付けられた場合、当該火元の火災警報器TRにおいても警報音を停止する。ここで、親局TR1の制御部1はメモリ部1aに親局TR1並びに各子局TRj毎の火災検出状況を随時更新しながら保持しており、後述するように全ての火災警報器TRで火災が検出されなくなったときに火災連動状態から待機状態に遷移する。
また、連動鳴動状態から連動停止状態に遷移した場合、親局TR1の制御部1では所定の警報音停止時間(例えば、5分間)の限時を開始する。そして、警報音停止時間が経過したのち、親局TR1の制御部1はメモリ部1aに保持している火災検出状況を参照し、全ての火災警報器TRで火災を検出していなければ、同期ビーコンによって復旧通知のメッセージを送信することで火災連動状態から待機状態に遷移する。一方、仮に少なくとも1台の火災警報器TRで火災を検出していれば、同期ビーコンによって火災警報メッセージを送信することで連動停止状態から連動鳴動状態へ遷移させる。なお、連動停止状態において何れかの火災警報器TRが新たに火災を検出した場合にも親局TR1の制御部1が同期ビーコンによって火災警報メッセージを送信することで連動停止状態から連動鳴動状態へ遷移させる。
例えば、図5のタイムチャートに示すように、親局TR1を火元とする火災連動状態(連動鳴動状態)において、火元でない子局TR4の操作入力受付部7で警報音停止の操作入力が受け付けられることで当該子局TR4から警報停止メッセージが送信されると、警報停止メッセージを受け取った親局TR1の制御部1は同期ビーコンによって警報停止メッセージM2を送信しつつ警報音停止時間の限時を行う。ただし、火元である親局TR1では警報部5による警報音の鳴動は継続される。警報音停止時間が経過したのち、親局TR1の制御部1は自らの火災感知部4による火災検出状況並びに子局TRjにおける火災検出状況を確認する。そして、少なくとも何れか1台の火災警報器TRが火災を検出しているとき、親局TR1の制御部1は再度火災警報メッセージを同期ビーコンにより各子局TRjに送信することで連動停止状態から連動鳴動状態へ遷移させる。
一方、図6のタイムチャートに示すように、警報音停止時間内に火災が鎮火して火災感知部4が火災を検出しなくなっていれば、親局TR1の制御部1は警報音停止時間が経過したのちに同期ビーコンによって各子局TRjに復旧通知メッセージを送信する。そして、全ての子局TRjから返信されるACKを受け取った時点で、親局TR1の制御部1は連動停止状態から待機状態に遷移し、同期ビーコンの送信を停止することでTDMA方式による無線通信から間欠送信・間欠受信による無線通信に戻る。
また、図7のタイムチャートに示すように、子局TR4を火元とする連動鳴動状態において、火元の火災が鎮火して子局TR4の火災感知部4が火災を検出しなくなれば、子局TR4から親局TR1に宛てて復旧通知メッセージが送信される。当該復旧通知メッセージを受け取った親局TR1の制御部1はメモリ部1aに保持している火災検出状況を参照し、全ての火災警報器TRで火災を検出していなければ同期ビーコンによって復旧通知メッセージM3を各子局TRjに送信する。そして、全ての子局TRjから返信されるACKを親局TR1の制御部1が受け取れば、連動停止状態から待機状態に遷移し、同期ビーコンの送信を停止することでTDMA方式による無線通信から間欠送信・間欠受信による無線通信に戻る。
一方、図8のタイムチャートに示すように、新たに別の火災警報器(例えば、子局TR3)で火災が検出された場合、初めの火元である子局TR4から復旧通知メッセージを受け取った親局TR1の制御部1は、メモリ部1aに保持している火災検出状況を参照する。このとき、親局TR1の制御部1は、子局TR3が火災検出中であることから復旧通知メッセージを送信せず、引き続き火災警報メッセージを送信することで火災連動状態を維持する。
ところで、メイン中継局(親局TR1)の制御部1が無線送受信部2を起動して間欠受信するタイミング(無線送受信部2を受信状態で起動するタイミング)を、本来のタイミング(サブ中継局でない子局TRjが間欠受信するタイミング。以下同じ。)よりも送信期間Ttxの半分の時間だけ早くし、サブ中継局(子局TR3)の制御部1が無線送受信部2を起動して間欠受信するタイミングを本来のタイミングよりも送信期間Ttxの半分の時間だけ遅くしてもよい。このようにすれば、本来のタイミングよりも早い又は遅いタイミングで送信された無線信号を何れかの中継局で受信できる可能性が高くなる。
ここで、2台の中継局(親局TR1と子局TR3)においては、タイマによる間欠受信間隔Txのカウントの時間ずれが他の無線局よりも少ないことが望ましい。そのため、2台の中継局の発振器6が音叉型水晶振動子を用いたものである場合、無線送受信部2で同期信号を受信したときに当該同期信号の受信タイミングとタイマでカウントする間欠受信間隔との時間ずれを検出する時間ずれ検出手段と、時間ずれ検出手段で検出される時間ずれを縮小するようにタイマのカウント動作を補正する補正手段とをサブ中継局に備えてもよい。但し、時間ずれ検出手段及び補正手段は何れも制御部1のマイコンに専用のプログラムを実行させることで実現される。
図9に示すように、同期信号がプリアンブルとユニークワード(UW)からなるフレーム構成である場合、時間ずれ検出手段たる制御部1では、同期信号のプリアンブルを受信した時点t0からユニークワードの受信完了時点t1までの時間(検出時間)を計測する。例えば、同期信号の時間幅をT(秒)とし、同期信号の中間値(=T/2)を時間ずれ検出の基準点とすれば、時間ずれΔTはΔT=検出時間−T/2として計算することができる(図9参照)。
次に、補正手段たる制御部1の補正処理について説明する。制御部1は、上述した方法で検出した時間ずれΔTを、ΔTの大きさに応じてタイマのカウント動作を微調整することで補正する。すなわち、間欠受信間隔Txをカウントするタイマのカウント値を正規の値よりも増減させることで、間欠受信間隔Txを変化させることができるので、制御部1がタイマのカウント値を増減させることにより時間ずれΔTを補正することができる。ここで、上述したように音叉型水晶発振子は通常、32.768kHzで発振しており、例えば、間欠受信間隔Txが5秒の場合、163840(=32.768kHz×5)のカウント毎に間欠受信を行うため、1カウント分だけ増減させたときの変化量はおよそ±6ppm(≒1÷163840)相当になり、これが補正可能な最小単位となる。したがって、検出された時間ずれΔTが前記最小値よりも小さい値であると補正ができないので、この場合、制御部1では、例えば、10分に1回の割合でカウント値の増減を実行することで時間ずれΔTを補正する。尚、同期信号の受信が可能な時間(同期信号の時間幅Tの半分よりも僅かに小さい値)を上限値として、累積された時間ずれが前記上限値を超える直前にカウント値の増減を行うようにしても構わない。
また、上述した時間ずれ検出手段及び補正手段を用いる代わりに、2台の中継局における発振器6を、音叉型水晶振動子を用いた発振器よりも周波数偏差が充分に小さいものとしても構わない。
ところで、メイン中継局(親局TR1)を除く全ての子局TRjのなかから、以下に説明する方法でメイン中継局がサブ中継局を選出し、選出された子局TRjが親局TR1からの指示を受けることでサブ中継局として動作するようにしてもよい。
すなわち、各子局TRjに上述した時間ずれ検出手段を設けておき、親局TR1から送信される定期監視メッセージを含む無線信号を受信したときに時間ずれ検出手段で時間ずれを検出し、当該時間ずれを応答メッセージとともに親局TR1に返信する。親局TR1の制御部1は、各子局TRjから受け取った時間ずれを比較し、時間ずれが最も小さい子局TRjをサブ中継局に選出する。そして、サブ中継局に選出された子局TRjに対して、親局TR1からサブ中継局の動作を実行するように指示するメッセージが送信されるのである。
このように時間ずれが最も小さい子局TRjをサブ中継局に選出することにより、上述した補正手段を設けたり、あるいは高精度の発振器6を搭載する必要が無いものである。
TR1 火災警報器(メイン中継局)
TR2 火災警報器(サブ中継局)
TR3 火災警報器(無線局)
1 制御部(送信制御手段,受信制御手段,タイマ手段)
2 無線送受信部(送信手段,受信手段)
6 発振器(タイマ手段)
7 電池電源部(給電手段)

Claims (4)

  1. 3つ以上の複数の無線局のそれぞれが電波を媒体とする無線信号の受信可否を同一期間長の間欠受信間隔毎に判断する無線通信システムであって、前記複数の無線局にはメイン中継局及びサブ中継局が含まれ、当該メイン中継局及びサブ中継局は、同一期間長としながらも相互のタイミングが一致しないように前記間欠受信間隔をカウントし、前記メイン中継局は、前記サブ中継局以外の無線局から所定のイベント発生を通知する無線信号を受信すると、前記サブ中継局の次の間欠受信の機会に当該イベント発生を通知する無線信号を中継し、前記サブ中継局は、前記メイン中継局で中継された前記無線信号を受信すると、前記メイン中継局が、次に送信する前記イベント発生通知の無線信号に続いて、前記イベント発生を通知する無線信号を中継することを特徴とする無線通信システム。
  2. 3つ以上の複数の無線局からなり、これら複数の無線局間で電波を媒体とする無線信号を送受信する無線通信システムであって、
    各無線局は、無線信号を送信する送信手段と、無線信号を受信する受信手段と、所定のイベントが発生したときに前記送信手段を起動し、所定の送信期間に前記イベントに対応したメッセージを含む無線信号を送信させるとともに所定の休止期間に無線信号の送信を休止させる動作を交互に繰り返し且つ前記イベントが発生していないときには前記送信手段を停止させる送信制御手段と、一定の間欠受信間隔を繰り返しカウントするタイマ手段と、当該タイマ手段による間欠受信間隔のカウント中は前記受信手段を停止させ、前記タイマ手段による間欠受信間隔のカウントが完了する度に前記受信手段を起動する受信制御手段と、電池を電源として各手段の動作電源を供給する給電手段とを備え、
    前記受信制御手段は、前記受信手段で同期信号を受信した場合に前記タイマ手段による間欠受信間隔のカウントを中止させるとともに、当該同期信号の終了時点から一定の待機時間が経過した時点で前記タイマ手段による間欠受信間隔のカウントを再開させ、
    前記送信制御手段は、前記イベントが発生した場合、前記タイマ手段による間欠受信間隔のカウントが完了する時点と重なる前記送信期間に前記送信手段から無線信号を送信させ、
    前記複数の無線局のうちの2つの無線局では、前記受信手段で前記メッセージを含む無線信号を受信した場合に、前記送信制御手段が当該メッセージを含む無線信号を前記送信手段から他の無線局へ中継し、さらに当該2つの無線局の一方の前記受信制御手段は、当該2つの無線局の他方の前記受信制御手段における前記待機時間と異なる待機時間を有し、
    当該中継を行う2つの無線局のうちの一方の無線局の前記送信制御手段は、前記無線信号を中継する場合に前記タイマ手段による間欠受信間隔のカウントが完了する時点以前に当該無線信号を前記送信手段から送信させ、当該中継を行う2つの無線局のうちの一方の無線局の前記送信制御手段は、前記無線信号を中継する場合に前記タイマ手段による間欠受信間隔のカウントが完了する時点以降に当該無線信号を前記送信手段から送信させることを特徴とする請求項1記載の無線通信システム。
  3. 前記中継を行う2つの無線局のうちの一方の無線局の前記受信制御手段は、前記複数の無線局のうちの中継を行わない無線局の前記タイマ手段による間欠受信間隔のカウント完了時点よりも、前記送信期間の半分の時間だけ早く前記受信手段を起動し、
    前記中継を行う2つの無線局のうちの他方の無線局の前記受信制御手段は、前記複数の無線局のうちの中継を行わない無線局の前記タイマ手段による間欠受信間隔のカウント完了時点よりも、前記送信期間の半分の時間だけ遅く前記受信手段を起動することを特徴とする請求項2記載の無線通信システム。
  4. 前記中継を行う2つの無線局のうちの一方の無線局は、当該無線局を除く他の全ての無線局に対して定期監視メッセージを含む無線信号を定期的に前記送信手段から送信させ、当該他の無線局から前記定期監視メッセージに対する応答メッセージを含む無線信号が前記受信手段で受信されるか否かによって前記他の全ての無線局を監視する定期監視手段を備え、
    前記他の無線局は、前記定期監視メッセージを含む無線信号を前記受信手段で受信したときに当該無線信号の受信タイミングと前記タイマ手段がカウントする前記間欠受信間隔との時間ずれを検出する時間ずれ検出手段を備え、当該他の無線局の前記送信制御手段は、前記時間ずれ検出手段で検出される時間ずれを前記応答メッセージとともに返信させ、
    前記一方の無線局は、前記他の全ての無線局のうちで前記時間ずれが最も小さい無線局を前記中継を行うもう1つの無線局に選出し、当該選出された無線局に対して前記中継を行うように指示するメッセージを含む無線信号を前記送信手段から送信させ、
    前記メッセージを受け取った無線局が前記中継を行う他方の無線局となることを特徴とする請求項2又は3記載の無線通信システム。
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