JP2012044346A - 振動片、振動デバイス、発振器、および電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】振動特性の安定した振動片、振動デバイス、発振器、および、それらを搭載した電子機器を提供する。
【解決手段】振動片1は、基部10と、基部10から互いに並行させて延びる一対の振動部としての振動腕11,12と、を有している。振動腕11,12の両主面には、振動腕11,12の延びる方向(Y方向)に延びる溝13が形成されている。振動腕11,12の溝13内と、振動腕11,12の側面には、励振電極14a,14bが形成されている。励振電極14a,14bは、配線15により基部10に引き出され、基部10に形成されたマウント電極16に接続されている。振動片1の基部10の平面視で接合領域20を含む領域の内部には、フェムト秒レーザーを照射することにより、水晶の結晶構造とは異なる変質部30が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、振動片、振動片を用いた振動デバイスや発振器、および、それらを搭載した電子機器に関する。
従来より、屈曲振動モードで振動する振動片として、基部と、基部から互いに並行させて延出された一対の振動部としての振動腕と、を有し、各振動腕を水平方向に互いに接近または離反する向きに振動させる音叉型の振動片が広く使用されている。音叉型振動片の基部および振動腕は、例えば水晶に代表される圧電体材料を加工することにより一体形成される。このような振動片を、外部の基板、例えば、パッケージなどに接合することにより、振動デバイスや発振器、あるいはそれらを搭載した電子機器が構成される。
外部に振動片を接合する際には、振動腕(振動部)の振動が抑制されないように、振動部に比して振幅幅が小さい基部の一部を接合領域(支持領域)として接合(支持)されるようにする。本来であれば、基部の接合領域は振幅幅が零であることが望ましいが、振幅幅が零である部分は面積を持たない点または線であるので、機械的に安定した振動片の支持は難しい。このために、実際にはある程度の面積を持つ接合領域で振動片を支持することになる。このように、振幅幅を有する接合領域で振動片が支持された振動デバイスや発振器などにおいては、振動片の振動が基部から接合部材を介して外部に漏れたり、それとは逆に、外部からの不要な振動が振動片に伝播したりすることにより、振動特性が劣化するという問題がある。このような基部からの振動漏れや外部からの不要な振動の伝播を抑制するために、振動緩衝体(振動緩衝層)を介して振動片を外部に固定する支持構造(保持構造)が、例えば特許文献1に開示されている。
特許文献1に記載の振動片の支持構造は、振動片の基部に設置される突起体と、この突起体と外部(基板やパッケージなど)との間に介在させる振動緩衝体(振動緩衝層)とを有する保持具を備えている。ここで、突起体には、内部に気孔を多数有する例えば鉄、銅、ニッケルなどの線状の焼結体を用いる。突起体が多孔質性を有していることにより、振動片と外部との振動の伝播が、突起体の内部で音響インピーダンスの不連続性により散逸されて抑制される効果を奏する。また、振動緩衝体には、例えばシリコーン系の弾性率の小さい接着剤を用いる。これによっても、振動片と外部との振動エネルギーの伝播が抑制されるので、振動片から外部への振動漏れや、外部の不要な振動の振動片への伝播を抑えることできる。
特開平9−312898号公報
しかしながら、特許文献1に記載の振動片の支持構造では、接合部材として弾性の小さい接着剤を用いているので、振動片の強固な固定をすることが難しく、耐振動性の劣化が進行する虞があった。また、一般に、弾性の小さい接着剤は経年劣化が比較的進みやすいので、信頼性が低下するおそれがあった。
さらに、特許文献1に記載の振動片の支持構造では、突起体を介在させるために、振動片を外部基板などに接合した振動デバイスの製造工程が増えて複雑化するとともに、小型化に不利になるという問題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
〔適用例1〕本適用例にかかる振動片は、基部と、前記基部から延びた振動部と、を有し、前記基部は、フェムト秒レーザーの照射により形成された変質部を有することを特徴とする。
どの部分の結晶軸も平行に揃っている結晶材料の任意の部分にフェムト秒レーザーを照射すると、フェムト秒レーザーが照射された部分の結晶軸が変化して、周囲の組織構造と異なる変質部を形成することができる。上記構成の振動片によれば、振動片の振動の伝播が、組織構造の異なる変質部で抑止されることにより、振動片の振動が基部から外部に漏れたり、外部からの不要な振動が基部を介して振動片に伝導することによって起こり得る振動特性の劣化を抑制することができる。
しかも、フェムト秒レーザーの特性により、振動片が極めて小型であっても、容易に且つ精度よく基部に変質部を形成することができる。
〔適用例2〕上記適用例にかかる振動片において、前記基部は、接合部材を介して前記振動片を外部に接合する際に前記接合部材と接触する接合領域を含み、前記変質部が、少なくとも平面視で前記接合領域と重なる領域に形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、振動片と外部との振動のバイパスとなる接合部材への振動の伝播が抑えられるので、外部への振動漏れや、外部からの不要な振動の伝播をより効果的に抑制することができる。
〔適用例3〕上記適用例にかかる振動片において、前記基部の前記接合領域側の面に対向する面には、前記接合領域と平面視で重なる領域に電極を設けていないことを特徴とする。
この構成によれば、振動片を外部に接合した後で、振動片の接合領域側の面と対向する面の側、即ち、接合された振動片の上方からフェムト秒レーザーを照射して基部に変質部を形成することができる。これにより、例えば、振動片が接合された状態において、接合部材と平面視で重なる正確な位置に変質部を形成することができる。
〔適用例4〕上記適用例にかかる振動片において、前記基部および前記振動部が、圧電体材料を用いて形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、従来より振動片の基材として広く用いられている圧電体材料を用いることにより、周知の圧電効果の原理や製造ノウハウに基づいて形成された高性能な振動片(圧電振動片)において、振動漏れや外部からの不要な振動の伝播を抑えることができる。
〔適用例5〕上記適用例にかかる振動片において、前記圧電体材料として水晶が用いられていることを特徴とする。
この構成によれば、圧電振動片の材料として最も広く利用される水晶を用いることにより、周知の原理やノウハウに基づいて安定した振動特性を備えた屈曲振動片を提供することができる。例えば、圧電体材料として高安定でQ値の高い水晶を用いることにより、屈曲振動片の小型化に伴う温度特性(周波数特性等の温度依存性)の低下を抑制することができる。
〔適用例6〕本適用例にかかる振動デバイスは、上記適用例に記載の振動片と、前記振動片を収容するパッケージと、を備えていることを特徴とする。
この構成によれば、上記適用例に記載された振動漏れや不要な振動の外部からの伝播が抑制された振動片がパッケージ内に収容されているので、優れた振動特性を有する振動デバイスを提供することができる。
〔適用例7〕本適用例にかかる発振器は、上記適用例に記載された振動片と、前記振動片を駆動させる発振回路を含む回路素子と、を備えていることを特徴とする。
この構成によれば、上記適用例に記載された振動片と回路素子がパッケージ内に収容された、優れた発振特性を有する発振器を提供することができる。
〔適用例8〕本適用例にかかる電子機器は、上記適用例に記載の振動片、振動デバイス、または、発振器が搭載されたことを特徴とする。
この構成によれば、上記適用例に記載された優れた振動特性を有する振動片、および、それを備えた振動デバイスまたは発振器を備えているので、安定した性能を有する電子機器を提供することができる。
(a)は、振動片の一実施形態を説明する概略平面図、(b)は、(a)のA−A線断面図。 (a)〜(c)は、変質部の形態のバリエーションを説明する概略断面図。 (a)は、振動デバイスの一実施形態を説明する概略平面図、(b)は、(a)のB−B線断面図。 (a)は、振動片の変形例を説明する概略平面図、(b)は、(a)のC−C線断面図。
以下、本発明の振動片の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
(振動片)
図1は、振動片の一実施形態について説明するものであり、(a)は概略平面図、(b)は(a)のA−A線断面図である。
図1において、本実施形態の振動片1は、基部10と、基部10から互いに並行させて延びる一対の振動部としての振動腕11,12と、を有している。ここでは、振動腕11,12が延びる方向をY方向とし、Y方向に直交し振動腕11,12が並ぶ方向をX方向とし、Y方向及びX方向に直交する方向をZ方向とする。
振動片1は、例えば、圧電体材料を加工することにより形成される。従来より振動片の基材として広く用いられている圧電体材料を用いることにより、周知の圧電効果の原理や製造ノウハウに基づいて形成された高性能な振動片1を形成することができる。特に、本実施形態では、圧電体材料であって高安定でQ値が高く、また、加工しやすい水晶を振動片1の材料として用いることにより、振動片1の小型化に伴う温度特性(周波数特性等の温度依存性)の低下を抑制することができる。
振動腕11,12の両主面には、振動腕11,12の延びる方向(Y方向)に延びる溝13が形成されている。本実施形態の振動片1において、溝13は、振動腕11,12の基部10との接続部から振動腕11,12の全長の半分を超えて形成されている。
溝13は、ウエットエッチングすることで形成され、水晶の結晶軸におけるエッチングの異方性によって溝形状が異形となっている。
そして、振動腕11,12の溝13内と、振動腕11,12の側面には、励振電極14a,14bが形成されている。励振電極14a,14bは、例えば、Crを下地膜とし、その上にAu膜が積層されて構成することができる。なお、励振電極14a,14bは、Au膜に代えてAl膜、Cu膜などを利用することができる。
励振電極14a,14bは、配線15により基部10に引き出され、基部10に形成されたマウント電極16に接続されている。マウント電極16は、外部端子との導通及び固定のために基部10の端部に配置されている。
この基部10は、振動片1を例えばセラミックパッケージなどからなる収容器や基板などの外部基板に実装するときの接合領域(固定領域)20として機能する。なお、本実施形態の振動片1において、接合領域20は、振動片1の基部10の外部と対向する側の主面において、振動片1と外部とを接合する接合部材(詳細は後述する)が接触する領域を指す。
振動片1の基部10の平面視で接合領域20を含む領域の内部には、フェムト秒レーザーを照射することにより、水晶の結晶構造とは異なる変質部30が形成されている。本実施形態では、変質部30が、平面視で接合領域20の範囲内に形成されている。
変質部30は、基部10の内部において、振動腕11,12の延びる方向(Y方向)にライン状に形成され、複数のラインが幅方向(X方向)に並んで形成されている。そして、変質部30は、厚み方向(Z方向)に深さをもって形成されている。本実施形態では、変質部30が、基部10の内部において、接合領域20側の主面から厚み方向の途中までの深さまで形成されている。なお、変質部30は、基部10の平面視で接合領域20を含む領域に形成されていればよく、また、変質部30の厚み方向の位置(深さなど)やラインの数は特に規定されるものではない。
このように、フェムト秒レーザーを用いて変質部30を形成することにより、フェムト秒レーザーの特性によって比較的容易に、且つ、精度よく基部に変質部30を形成することができ、振動片1の小型化への対応も容易である。
また、図1に示す振動片1の変質部30のラインの方向や角度も、特に規定されるものではなく、フェムト秒レーザーの照射の方向を変えることによって適宜に変更することができる。図2(a)〜(c)に、変質部30のラインの方向や角度のバリエーションの例を示した。なお、図2(a)〜(c)は、図1(b)と同じ断面を図示している。
まず、図2(a)に示す変質部30の一つめのバリエーションは、基部10の平面視で接合領域20を含む領域の内部において、振動腕(11,12)の延びる方向と直交する方向(X方向)に、ライン状の複数の変質部30が厚み方向(Z方向)に並行させて形成されているものである。
また、図2(b)に示す変質部30の二つめのバリエーションは、基部10の平面視で接合領域20を含む領域の内部において、振動腕(11,12)が伸びる方向と直交する方向(X方向)に並んで形成された複数の変質部30aと、基部10の厚み方向(Z方向)に深さをもって並んで形成された複数の変質部30bとを含む変質部30を備えている。
さらに、図2(c)に示す変質部30の三つめのバリエーションは、基部10の平面視で接合領域を含む領域の内部において、基部10の厚み方向(Z方向)に、任意の角度で傾けて形成された複数の変質部30が並んで設けられているものである。
なお、図2(a)〜(c)の三つの変質部30のバリエーションともに、変質部30の並び方の態様(角度や長さ、あるいはラインの本数など)は、図示した態様に限らず、適宜に変更することができる。また、図2(a)〜(c)の三つの変質部30のバリエーションともに、紙面奥方向の変質部30の並び方、即ち、振動片1を平面視したときの変質部30の並び方の態様を適宜に変更することができる。
変質部30は、フェムト秒レーザーの照射により基部10の内部に形成され、レーザー光が照射された部分が、溶解し再び固化した非結晶状態、少なくともアモルファス、多結晶、水晶、空洞などが入り混じった状態であり、水晶の結晶性が変化している。つまり、変質部30は、周囲とは組織構造が異なっている。
これにより、変質部30は、熱膨張係数、弾性率、密度、熱伝導率、光の屈折率などの特性が常態の水晶とは異なることになる。
また、振動腕11,12の先端部には、周波数調整を行う錘電極17が形成され、この錘電極17の一部を除去することで、振動片1の周波数調整が行われる。
(振動デバイス)
次に、上記の振動片1を用いた振動デバイスについて説明する。図3は、振動デバイスの一実施形態を説明するものであり、(a)は概略平面図、(b)は(a)のB−B線断面図である。なお、図3(a)では、振動デバイスの内部の構造を説明する便宜上、振動デバイス120の上方に設けられるリッド140(図3(b)を参照)を取り外した状態を図示している。
図3において、振動デバイス120は、段差を有する凹部が設けられたパッケージ130を有している。パッケージ130の凹部内には振動片1が接合され、パッケージ130の開放された上端には蓋体としてのリッド140が接合されている。
パッケージ130は、平板状の第1層基板131上に、開口部の大きさが異なる矩形環状の第2層基板132および第3層基板133がこの順に積層されて構成されることにより、上面側に開口部を有し内部に段差が設けられた凹部が形成されている。パッケージ130の材質としては、例えば、セラミック、ガラスなどを用いることができる。
パッケージ130の凹部において、第2層基板132により形成される段差上には、振動片1が接合される複数の振動片接続端子135が設けられている。また、図示はしないが、パッケージ130の外底面となる第1層基板131の底面には、外部基板との接合に供する外部実装端子が設けられている。
このようにパッケージ130に設けられた上記の各種端子は、対応する端子どうしが、図示しない引き回し配線やスルーホールなどの層内配線により接続されている。
パッケージ130の凹部には振動片1が接合されている。具体的には、振動片1の基部10に設けられたマウント電極16と、パッケージ130の凹部において第2層基板132により形成された段差上に設けられた振動片接続端子135とが位置合わせされ、例えば銀ペーストなどの導電性の接合部材96により接合されるとともに、電気的に接続される。これにより、振動片1が、パッケージ130内において、凹部の凹底部分となる第1層基板131との間に隙間を空けながら、振動部としての振動腕11,12を自由端として片持ち支持された状態で固定される。
ここで、本実施形態の振動デバイス120では、振動片1とパッケージ130とを接合する接合部材96が、振動片1の基部10の接合領域20に配置されている。また、基部10の基材内部の接合領域20と平面視で重なる領域には、フェトム秒レーザーの照射により形成された変質部30を有している。上記したように、基部10において変質部30は、周囲とは組織構造が異なることにより、熱膨張係数、弾性率、密度、熱伝導率、光の屈折率などの特性が周囲と異なる。これにより、基部10に変質部30が無い従来構造の振動片に比して、基部10から、振動片1とパッケージ130との振動のバイパスとなり得る接合部材96への振動の伝播が抑制される。したがって、振動片1からパッケージ130への振動漏れや、パッケージ130から振動片1への不要な振動の伝播が抑えられるので、基部10からの振動漏れや、振動片1の外部からの不要な振動の伝播による振動特性の劣化が抑えられる。
図3(b)に示すように、振動片1が凹部内に接合されたパッケージ130の上端には、蓋体としてのリッド140が配置され、パッケージ130の開口を封鎖している。リッド140の材質としては、例えば、42アロイ(鉄にニッケルが42%含有された合金)やコバール(鉄、ニッケルおよびコバルトの合金)等の金属、セラミックス、あるいはガラスなどを用いることができる。例えば、金属からなるリッド140は、コバール合金などを矩形環状に型抜きして形成されたシールリング139を介してシーム溶接することによりパッケージ130と接合される。パッケージ130内に形成される内部空間Tは、振動片1が動作するための空間となる。この内部空間Tは、減圧空間または不活性ガス雰囲気にした状態で密閉・封止されている。
上記構成の振動デバイス120によれば、上記した構成の振動片1を備えているので、基部10の内部の接合領域20と平面視で重なる領域に有する変質部30により、振動片1からの振動が接合部材96を介して外部に漏れたり、外部からの不要な振動が接合部材96を介して振動片1に伝播したりすることによる振動特性の劣化を抑えることができる。
また、変質部30により、振動片1と外部(パッケージ130)との間の振動の伝播が抑えられるので、従来のように、振動片と外部との接合において振動を吸収する目的で弾性の小さい接合部材を用いる必要がなく、弾性が大きくて接合強度の高い接合部材を用いて強固に接合することができる。
したがって、安定した振動特性と、高い耐衝撃性を備えた振動デバイス120を提供することができる。
(変形例)
上記実施形態で説明した振動片1は、パッケージ130などの外部の基板等との電気的な接続に供するマウント電極16などの、基部10に設ける電極の配置に一定のルールを設けることにより、振動デバイスなどの製造効率を向上させ得る振動片とすることができる。図4は、マウント電極の配置を変更した振動片の変形例を説明するものであり、(a)は概略平面図、(b)は(a)のC−C線断面図である。なお、図4において、上記実施形態の振動片1(図1)と同じ構成については同一符号を付して説明を省略する。
図4に示す振動片51は、基部10に形成されたマウント電極16´の形状のうち、一方の主面(接合領域20側とは反対側の主面)側のマウント電極16´の形状以外は、上記実施形態の振動片1(図1を参照)と全く同一の構成になっている。
振動片51の基部10に設けられた複数のマウント電極16´のうち、接合領域20側の面に設けられたマウント電極16´は、上記実施形態の振動片1のマウント電極16と同じ形状で設けられている。一方、基部10の接合領域20側の面と対向する面に設けられたマウント電極16´は、接合領域20と平面視で重ならない領域に設けられている。
本変形例の振動片51の構成によれば、振動片51をパッケージなどの外部と接合した後で、振動片51の上方からフェムト秒レーザーを照射して基部10に変質部30を形成することができる。これにより、振動片51が接合された状態で、振動片51と外部との接合に供する接合部材(例えば、上記実施形態の振動デバイス120における接合部材96)と平面視で重なる正確な位置に変質部30を形成することができる。したがって、フェムト秒レーザー加工を過剰に行うことなく、変質部30による振動漏れや外部からの不要な振動の伝播を抑制する効果を確実に得ることが可能になる。
(電子機器)
上記実施形態および変形例の振動片1,51や、それらの振動片1,51を備えた振動デバイスもしくは発振器を搭載した電子機器は、高感度で安定した性能を有する。
例えば、上記実施形態や変形例の振動片1,51や振動デバイス120、あるいは発振器を、電子機器としての加速度センサーや回転角速度センサーなどのセンサー装置や、携帯電話、モバイルコンピューター、PDA(Personal Digital Assistant)などの携帯情報端末、あるいは、GPS(Global Positioning System)として広く知られる汎地球測位システムや、デジタルカメラなどに搭載することにより、検出感度や発振特性などの性能が安定した電子機器を提供することができる。
以上、発明者によってなされた本発明の実施の形態について具体的に説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態および変形例では、振動片の一実施形態として、基部10と、基部10の一端部から並行させて延出された一対の振動腕11,12とを有する音叉型の振動片1,51について説明した。
これに限らず、本発明の振動片は、短冊状の所謂ビーム型の屈曲振動片でもよく、また、3つ以上の振動腕を有する振動片など、接合領域を含む基部と、基部から延びる振動部(例えば振動腕)とを有する構成の振動片であれば、上記実施形態と同様な効果を得ることができる。
また、上記実施形態および変形例で説明した振動片1,51や振動デバイス120の細部の形状についても、上記実施形態および変形例の要旨を逸脱しない範疇であれば、図1〜図4に示す形態に限定されない。
例えば、振動片1,51の振動腕11,12の形状は、図1および図4に示すように細長い短冊状である必要はなく、基部10側から先端に向けて幅が狭まるテーパーが形成されていてもよく、また、直線的なテーパーに限らず、曲線を含むテーパーであってもよい。
また、上記実施形態の振動片1を備えた振動デバイス120の他の具体的な形態として、発振器を構成することもできる。発振器は、上記実施形態の振動片1と、振動片1を収容するパッケージと、蓋体と、振動片1を励振させる発振回路を有する回路素子としてのICチップと、を含む。ICチップは、例えば、パッケージの底部に接着剤などにより固着させて、金線などの金属ワイヤーにより他の配線と電気的に接続することができる。このような構成の発振器は、ICチップの発振回路からの駆動信号により振動片1が励振され、所定の周波数で発振する。上述したように、変質部30を有する振動片1を備えた発振器は、振動片1から外部への振動漏れや、外部からの不要な振動の伝播がおさえられ、安定した発振特性を有する優れた発振器を提供することができる。
なお、発振器に備えられる回路素子としてのICチップは、上記のように振動片1とともにパッケージ内に収容する構成に限らず、パッケージ外の外部基板に外付けする構成としてもよい。
また、上記実施形態では、なお、振動片形成材料として、水晶を用いた例を説明したが、上述のとおり、水晶以外の圧電体材料を用いることができる。例えば、窒化アルミニウム(AlN)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、四ほう酸リチウム(Li247)などの酸化物基板や、ガラス基板上に窒化アルミニウム、五酸化タンタル(Ta25)などの圧電体材料を積層させて構成された圧電基板を用いることができる。
また、圧電体材料以外の材料を用いて振動片を形成することができる。例えば、シリコン半導体材料などを用いて振動片を形成することもできる。
1,51…振動片、10…基部、11,12…振動腕、13…溝、14a…励振電極、15…配線、16…マウント電極、17…錘電極、20…接合領域、30,30a,30b…変質部、96…接合部材、120…振動デバイス、130…パッケージ、131…第1層基板、132…第2層基板、133…第3層基板、135…振動片接続端子、139…シールリング、140…リッド。

Claims (8)

  1. 基部と、
    前記基部から延びた振動部と、を有し、
    前記基部は、フェムト秒レーザーの照射により形成された変質部を有することを特徴とする振動片。
  2. 請求項1に記載の振動片において、
    前記基部は、接合部材を介して前記振動片を外部に接合する際に前記接合部材と接触する接合領域を含み、
    前記変質部が、少なくとも平面視で前記接合領域と重なる領域に形成されていることを特徴とする振動片。
  3. 請求項2に記載の振動片において、
    前記基部の前記接合領域側の面に対向する面には、前記接合領域と平面視で重なる領域に電極を設けていないことを特徴とする振動片。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の振動片において、
    前記基部および前記振動部が、圧電体材料を用いて形成されていることを特徴とする振動片。
  5. 請求項4に記載の振動片において、
    前記圧電体材料として水晶が用いられていることを特徴とする振動片。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の振動片と、
    前記振動片を収容するパッケージと、を備えていることを特徴とする振動デバイス。
  7. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の振動片と、
    前記振動片を駆動させる発振回路を含む回路素子と、
    を備えていることを特徴とする発振器。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の振動片、振動デバイス、または、発振器が搭載された電子機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013205027A (ja) * 2012-03-27 2013-10-07 Tdk Corp ジャイロ素子のレーザトリミング方法
JP2020043485A (ja) * 2018-09-11 2020-03-19 京セラ株式会社 音叉型水晶素子及び水晶デバイス

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