JP2012044047A - 多段積電子装置用冷却装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型化と省電力化を達成する多段積電子装置の冷却装置を提供する。
【課題手段】多段積電子装置用冷却装置は、各段回路基板ユニットの冷却空気流開口と、回路基板ユニットに冷却空気流を導く分配導入流路或は冷却空気流を排出する合流導入流路と、回路基板ユニットの冷却空気流開口と分配導入流路或は合流導入流路との間に冷却空気流漏れ防止用パッキンを有し、回路基板ユニットの開口と分配導入流路開口と合流導入流路開口が共に同じ大きさになるように構成され、冷却空気流開口と分配導入流路或は合流導入流路とパッキンとは互いに同じ位置で繋げ、回路基板ユニットの冷却フィン装着面位置と分配導入流路或は合流導入流路の内面とが段差無くほぼ滑らかに繋げる。
【選択図】図1

Description

本発明は電子装置の冷却装置に関し、特に多段積電子装置に下段或は上段の送風機によって多段積電子装置に冷却空気流を一様に送り、効率よく各段の電子装置を冷却する多段積電子装置用冷却装置に関する。
電子計算機や放送システムなどの電子装置は、性能向上や大出力を得るため、半導体デバイス、FET、CPU、電力増幅器など高温を発する電子部品が回路基板に高密度に実装され、この回路基板ユニットが装置収納筐体に多数積層するように多段に実装されている。
上記の回路基板ユニットが装置収納筐体に多数積層するように多段に実装され、多段積電子装置の下段或は上段の送風機から送られる冷却空気で多段積層した回路基板ユニットを冷却する状態を図2を用いて説明する。なお、回路基板ユニットが多数多段に積層されているので、各段の同じものは、各番号の後ろに記号a、b、c、dと付けて詳細な説明を省略している。
図2において、回路基板ユニット10a、10b、10c、10dは、多段積電子装置の収納筐体100に対して各段毎に挿抜出来る様になっている。多段積電子装置の収納筐体100の下段の送風機110から送られる冷却空気流は、分配主流路140から分配導入流路120a、120b、120c、120dを経て導かれ、上記各回路基板ユニット10a、10b、10c、10dの側面に設けられた50a、50b、50c、50dから回路基板ユニット10a、10b、10c、10d内に流入する。そして、回路基板ユニット10a、10b、10c、10d内の冷却フィン20a、20b、20c、20dに実装している半導体デバイス30a、30b、30c、30dを冷却した後、上記各回路基板ユニット10a、10b、10c、10dの側面に設けられた開口60a、60b、60c、60dから合流導入流路130a、130b、130c、130dを経て、合流主流路150に導かれ、多段積電子装置収納筐体100の外に排出される。
回路基板ユニット10a、10b、10c、10dの保守や故障の際、回路基板ユニットは多段積電子装置の収納筐体100に対して各段毎に挿抜出来る様になっているが、各回路基板ユニット10a、10b、10c、10dに対して分配導入流路120a、120b、120c、120dや合流導入流路130a、130b、130c、130dとの接合部から、冷却空気が漏れないように、柔らかなパッキン40a、40b、40c、40d、70a、70b、70c、70dが通常用いられている。しかし、パッキンの気密性を確保するため、各回路基板ユニット10a、10b、10c、10dの側面に開けた開口50a、50b、50c、50d、60a、60b、60c、60dの面積は小さくせざるを得ない。また、パッキン40a、40b、40c、40d、70a、70b、70c、70dのシール部が分配導入流路120a、120b、120c、120dや合流導入流路130a、130b、130c、130dの内部に食い込むように、突出して設けられている。
上記の様に多段積電子装置が構成されているので、多段積電子装置の下段或は上段の送風機から送られる冷却空気で多段積層した回路基板ユニット(若しくは回路基板ユニット内の半導体デバイス等)を冷却する場合、送風機から送られた冷却空気流が多段積した各回路基板ユニットに次々と分配主流路から流入し、回路基板ユニットを冷却して合流主流路に流出する際、冷却フィンに流入或は流出する冷却空気流の速度が温度が高くなるフィン根元付近では小さくなり、冷却効率が低下してしまう。また、冷却空気流の圧力損失を小さく抑えためには、分配主流路或は合流主流路の寸法、分配導入流路或は合流導入流路などを大きくしなければならない問題点があった。従って、多段積電子装置の小型化が困難であった。
図3と図4は、従来構造の回路基板ユニットに分配主流路から分配導入流路を経て冷却空気流が導入する状態を流動解析した結果を示す。また、図3は流れの全体図を示し、図4は特に、分配導入流路の出口で冷却空気流の流れを拡大して示したものである。両図を参照すると、パッキン装着部が突出していることは、分配導入流路に冷却フィンが装着している面に対して冷却空気流の流れが遠のくように作用している。その結果、温度が高くなるフィン根元付近には、冷却空気流の速度が低下し、冷却フィンの性能が低下することを示す。
特開2007−081194号公報
特許文献1(特開2007−081194号公報)は、ひとつのラック内に回路基板ユニットが多段積載されており、回路基板ユニットの間に冷却ユニットが挟まれた構成を開示している。特許文献1では、冷却ユニットにファンを設けて空気を送り込むことにより、冷却ユニットの上下部に隣接した回路基板ユニットから発する熱を冷却すると共に回路基板ユニットを多段に実装することを開示している。しかし、個々のユニットにファンを設けると、冷却ユニットを含む冷却装置全体で省電力化することや小型化することが困難である。
本発明は、上記の従来技術を係わる問題点を解決すべくなされたものであり、本発明の目的は、送風機から送られた冷却空気流が多段積した各回路基板ユニットに次々と分配主流路から分配導入流路を経て滑らかに低圧損で流入し、各回路基板ユニットに装着した冷却フィンに集中して流れるようにすると共に、回路基板ユニットを冷却した後、合流導入流路を経て滑らかに低圧損で合流主流路に流出することにより、小型化と省電力化を達成する多段積電子装置の冷却装置を提供することである。
本発明の多段積電子装置用冷却装置は、回路基板ユニット内に冷却流体を流入流出させる開口と、回路基板ユニットに冷却流体を導く分配導入流路或は冷却流体を排出する合流導入流路と、回路基板ユニットの開口と分配導入流路或は合流導入流路との間の冷却流体漏れ防止用パッキンを有し、回路基板ユニットの開口と分配導入流路の開口と合流導入流路の開口が共に同じ大きさになるように構成され、開口と分配導入流路或は合流導入流路とパッキンとは互いに同じ位置で繋げ、回路基板ユニット内の冷却フィン装着面位置と分配導入流路或は合流導入流路の内面位置が段差無くほぼ滑らかに繋げる。
以上説明したように、本発明によれば、各段回路基板ユニットの冷却空気流開口と、回路基板ユニットに冷却空気流を導く分配導入流路或は冷却空気流を排出する合流導入流路と、回路基板ユニットの冷却空気流開口と分配導入流路或は合流導入流路との間の冷却空気流漏れ防止用パッキンが共に同じ大きさの開口で繋ぎ、そして、回路基板ユニットの冷却フィン装着面側の結合フランジが分配導入流路或は合流導入流路の内側に突出せず、段差無くほぼ滑らかに繋がるので、送風機から送られた冷却空気流が多段積した各回路基板ユニットに次々と分配主流路から分配導入流路を経て滑らかに低圧損で流入し、各回路基板ユニットに装着した冷却フィンに集中して流れるようになり、また、回路基板ユニットを冷却した後、合流導入流路を経て滑らかに低圧損で合流主流路に流出するので、多段積電子装置用冷却装置は、小型化と省電力化が実現出来る。
本発明の一実施例の多段積電子装置用冷却装置の構成を示す正面図。 従来の多段積電子装置用冷却装置の構成を示す正面図。 従来の多段積電子装置用冷却装置の分配主流路から分配導入流路を経て冷却空気流が導入する状態を流動解析した結果を示す全体図。 図3の流動解析結果の分配導入流路の出口を状態を拡大して示す流速分布図。 本発明の多段積電子装置用冷却装置の分配主流路から分配導入流路を経て冷却空気流が導入する状態を流動解析した結果を示す全体図。 図5の流動解析結果の分配導入流路の出口を状態を拡大して示す流速分布図。
以下、本発明について添付図を参照し実施例の形で具体的に詳細に説明する。
図1は本発明の実施例の冷却装置の構成図を示す。なお、図2の従来の冷却装置と同じものは、同一番号を付け説明を省略する。また、回路基板ユニットが多数多段に積層されているので、各段の同じものは、各番号の後ろに記号a、b、c、dと付けて詳細な説明を省略している。
回路基板ユニット1a、1b、1c、1dは、多段積電子装置の収納筐体100に対して各段毎に挿抜出来る様になっている。多段積電子装置の収納筐体100の下段の送風機110から送られた冷却空気流(冷却流体であって、回路基板ユニット等を冷却するための空気の流れ)は、分配主流路140から分配導入流路12a、12b、12c、12dを経て導かれ、上記各回路基板ユニット1a、1b、1c、1dの側面に設けられた開口5a、5b、5c、5dから回路基板ユニット1a、1b、1c、1d内に流入する。そして、回路基板ユニット1a、1b、1c、1d内の冷却フィン20a、20b、20c、20dに実装している半導体デバイス30a、30b、30c、30dを冷却した後、上記各回路基板ユニット1a、1b、1c、1dの側面に設けられた開口6a、6b、6c、6dから合流導入流路13a、13b、13c、13dを経て、合流主流路150に導かれ、多段積電子装置の収納筐体100の外に排出される。
回路基板ユニット1a、1b、1c、1dの保守や故障の際、回路基板ユニットは多段積電子装置の収納筐体100に対して段毎に挿抜出来る様になっているが、各回路基板ユニット1a、1b、1c、1dに対して分配導入流路12a、12b、12c、12dや合流導入流路13a、13b、13c、13dとの接合部から、冷却空気流が漏れないように、柔らかなパッキン4a、4b、4c、4d、7a、7b、7c、7dが設置されている。
各回路基板ユニット1a、1b、1c、1dの両側面に開けられる開口5a、5b、5c、5d、6a、6b、6c、6dは、各回路基板ユニット1a、1b、1c、1dに冷却フィン20a、20b、20c、20dを装着した面位置とほぼ同じ位置に揃えて開けられている。更に、開口5a、5b、5c、5d、6a、6b、6c、6dは、分配主流路140から分配導入流路12a、12b、12c、12dに冷却空気流が流入する際、冷却空気流が分配導入流路12a、12b、12c、12dの内壁にぶつかる面側、即ち分配主流路140の下流側の面とほぼ同じ位置に揃えられている。そして、開口5a、5b、5c、5d、6a、6b、6c、6dとパッキン4a、4b、4c、4d、7a、7b、7c、7dと分配導入流路12a、12b、12c、12d或は合流導入流路13a、13b、13c、13dとは全て互いに回路基板ユニットの冷却フィン装着面位置とほぼ同じ位置で滑らかに繋がるように構成されている。
この様に構成されていると、送風機から送られた冷却空気流が多段積した各回路基板ユニットに次々と分配主流路から分配導入流路を経て滑らかに低圧損で流入し、各回路基板ユニットに装着した冷却フィンの根元付近に集中して流れるようになり、また、回路基板ユニットを冷却した後、合流導入流路を経て滑らかに低圧損で合流主流路に流出するので、多段積電子装置用冷却装置は、小型化と省電力化が実現出来る。
図5と図6は、本発明の多段積回路基板ユニットに分配主流路から分配導入流路を経て冷却空気流が導入する状態を流動解析した結果を示す。また、図5は流れの全体図を示し、図6は特に、分配導入流路の出口で冷却空気流の流れを拡大して示したものである。両図を参照すると、回路基板ユニットの側面開口とパッキン装着部と分配導入流路とが互いに段差が無く滑らかに繋がっているので、分配導入流路の上面にぶつかる様に流入した冷却空気流は、冷却フィンに向かって流れ、そして冷却フィンが装着している面側の流れが早くなり、冷却フィンに集中して流れるようなる。このことは、最も温度が高くなる冷却フィンの根元付近に集中して冷却空気流が流れるので、冷却フィンの冷却性能を高めることが出来る。
なお、本発明の実施例の冷却装置は、冷却フィン装着面位置と反対側位置の開口は段差がないように図1で示したが、冷却フィンに効率良く流れるように構成されていれば、滑らかに繋がなくても構わない。例えば、回路基板ユニット内に冷却流体を流入流出させる開口と、回路基板ユニットに冷却流体を導く分配導入流路或は冷却流体を排出する合流導入流路と、回路基板ユニットの開口と分配導入流路或は合流導入流路との間に設けたパッキン装着部とを有する多段積電子装置用冷却装置において、回路基板ユニットの開口と分配導入流路の開口と合流導入流路の開口が共に同じ大きさになるように構成され、回路基板ユニットの開口と分配導入流路の内面或は合流導入流路の内面とパッキン装着部とを互いに繋げて冷却流体用の流路を形成し、送風機から送り出された冷却流体を合流導入流路の内面で受けると、この受けた冷却流体が、各回路基板ユニットに設けられた放熱フィンの根元部に集中して流れるように流路を構成にすればよい。
また、本発明の実施例の冷却装置は、冷却流体が気体である空気として説明したが、冷却流体が液体の場合でも、本発明の精神と請求の範囲の範囲内で種々の変更および修正をすることが出来ることは当業者に明らかである。
1、10‥‥回路基板ユニット
4、7、40、70‥‥パッキン
5、6、50、60‥‥回路基板ユニットの側面開口
12、120‥‥分配導入流路
13、130‥‥合流導入流路
20‥‥冷却フィン
30‥‥半導体デバイス
100‥‥筐体
110‥‥送風機
140‥‥分配主流路
150‥‥合流主流路

Claims (3)

  1. 回路基板ユニット内に冷却流体を流入流出させる開口と、前記回路基板ユニットに冷却流体を導く分配導入流路或は冷却流体を排出する合流導入流路と、前記回路基板ユニットの開口と分配導入流路或は合流導入流路との間の冷却流体漏れ防止用パッキンを有する多段積電子装置用冷却装置において、
    前記回路基板ユニットの前記開口と前記分配導入流路の開口と前記合流導入流路の開口が共に同じ大きさになるように構成され、前記回路基板ユニットの前記開口と前記分配導入流路或は前記合流導入流路と前記パッキンとは互いに同じ位置で繋がり、前記回路基板ユニット内の冷却フィン装着面位置と前記分配導入流路或は前記合流導入流路の内面位置が段差無くほぼ滑らかに繋がることを特徴とする多段積電子装置用冷却装置。
  2. 請求項1記載の多段積電子装置用冷却装置において、
    冷却流体が空気であることを特徴とする多段積電子装置用冷却装置。
  3. 回路基板ユニット内に冷却流体を流入流出させる開口と、前記回路基板ユニットに冷却流体を導く分配導入流路或は冷却流体を排出する合流導入流路と、前記回路基板ユニットの開口と分配導入流路或は合流導入流路との間に設けたパッキン装着部とを有する多段積電子装置用冷却装置において、
    前記回路基板ユニットの前記開口と前記分配導入流路の開口と前記合流導入流路の開口が共に同じ大きさになるように構成され、
    前記回路基板ユニットの前記開口と前記分配導入流路の内面或は前記合流導入流路の内面と前記パッキン装着部とが互いに繋げて冷却流体用の流路を形成し、
    送風機から送り出された冷却流体を前記合流導入流路の内面で受けると、当該受けた冷却流体が、各回路基板ユニットに設けられた放熱フィンの根元部に集中して流れるように、前記流路が構成されることを特徴とする多段積電子装置の冷却装置。
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