JP2012042737A - 現像装置及び画像形成装置 - Google Patents

現像装置及び画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2012042737A
JP2012042737A JP2010184205A JP2010184205A JP2012042737A JP 2012042737 A JP2012042737 A JP 2012042737A JP 2010184205 A JP2010184205 A JP 2010184205A JP 2010184205 A JP2010184205 A JP 2010184205A JP 2012042737 A JP2012042737 A JP 2012042737A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
developer
chamber
developing
carrier
developing sleeve
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010184205A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5610920B2 (ja
Inventor
Yuji Bessho
勇爾 別所
Masayuki Tamaki
政行 玉木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2010184205A priority Critical patent/JP5610920B2/ja
Publication of JP2012042737A publication Critical patent/JP2012042737A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5610920B2 publication Critical patent/JP5610920B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Dry Development In Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】低コストで出力物の濃度ムラを低減できる構造を実現する。
【解決手段】現像スリーブ8の現像剤が剥ぎ取られる剥ぎ取り部81に、分配部材31を対向して配置する。分配部材31は、複数の開口32a(32b、32c)を有する。剥ぎ取り部81により剥ぎ取られた現像剤の一部は、分配部材31の各開口32a(32b、32c)から外れた部分を通って攪拌室4に送られる。また、残りは、各開口32a(32b、32c)を通じて現像室3に送られる。これにより、分配部材31と現像スリーブ8とのギャップを厳密に規制することなく、現像剤を現像室3と攪拌室4とに適切に分配でき、低コストで出力部の濃度ムラを低減できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、像担持体上に形成された潜像に現像剤を付着させて可視像化するための現像装置、及び、この現像装置を備えた、電子写真方式や静電記録方式を用いた複写機及びレーザービームプリンタ、ファクシミリ、これらの複合機などの画像形成装置に関する。
従来、電子写真方式を用いた画像形成装置は、一般的に像担持体であるドラム状の感光体の表面を、帯電器により一様に帯電させ、帯電した感光体を露光装置によって画像情報に応じて露光し、感光体上に静電潜像を形成する。感光体に形成された静電潜像は、現像装置を用いて現像剤であるトナーによって、トナー像として顕像化される。そして、顕像化された画像は転写装置によって記録材へ転写される。その後、記録材上に転写されたトナー像を定着装置によって熱及び圧力で記録材へと溶融定着する。
このような現像装置として、現像剤である非磁性トナー粒子(トナー)と磁性キャリア粒子(キャリア)とを備えた2成分現像剤を使用するものがある。この2成分現像剤を使用する現像装置は、現像容器内でトナーとキャリアを撹拌しつつ搬送し、現像剤担持体である現像スリーブに現像剤を担持する。現像スリーブに担持された現像剤は現像剤規制部材である規制ブレードにより担持量を規制される。その後、現像スリーブと感光体との間に現像バイアスを印加することにより、トナーのみが感光体表面に形成された静電潜像に転移し、感光体表面に静電潜像に応じたトナー像が形成される。
このように2成分現像剤を用いる現像装置は、図14に示すように、現像スリーブ101に現像剤を供給する現像室102と、現像室102と水平方向に並べて配置される攪拌室103とを有する。現像室102と攪拌室103とは、両端部が開口した隔壁104に仕切られている。また、現像室102と攪拌室103とにそれぞれ搬送部材である搬送スクリューを配置している。そして、図に矢印で示すように、現像剤を搬送スクリューにより現像室102と攪拌室103との間で循環させつつ、現像スリーブ101に現像剤を供給する。現像スリーブ101に担持され感光体の現像領域を通過した現像剤は、現像スリーブ101から剥ぎ取られて、図の破線の矢印で示すように、現像室102に回収される。
したがって、現像室102では、現像剤を搬送スクリューで搬送しつつ現像スリーブ101に供給すると共に、現像スリーブ101から剥ぎ取られた現像剤が回収される。このため、現像室102内の現像剤は、搬送スクリューによる搬送方向下流に行く程、現像スリーブ101に担持された履歴回数が多いことになる。即ち、現像室102の下流程現像領域を通過してトナーを消費した回数の多い現像剤となる。この結果、現像室102内の現像剤は、搬送方向下流程トナー濃度が減少して、現像スリーブ101に供給される現像剤のトナー濃度にムラが生じる。そして、このような状態で画像形成が行われると、出力物に濃度ムラが生じてしまう。
一方、現像装置として、現像室と攪拌室とを重力方向に並べて配置する構造も知られている(特許文献1、2に参照)。この構造の場合、現像スリーブから剥ぎ取られた現像剤は下側の攪拌室に回収される。このため、トナー濃度が低い現像剤が攪拌室で十分に攪拌されてから現像室に搬送され、現像スリーブに供給される。したがって、出力物に濃度ムラが生じにくい。
しかしながら、このような構成の場合、現像スリーブから剥ぎ取られた現像剤が攪拌室に回収されるため、図15に示すように、現像室102の搬送方向下流に行く程現像剤量が減少していく。このため、現像スリーブ101への現像剤供給が不足しないように、搬送スクリューを高速化しなければならない。
また、図16に示すように、現像室102と攪拌室103とを水平方向に並べる現像装置で、隔壁104aを現像スリーブ101に近接するまで延出した構造がある(特許文献3参照)。特許文献3には、現像剤がどのようにして現像室102と攪拌室103とにそれぞれ送られるかについての説明はない。
特開2003−295602号公報 特開平5−333691号公報 特開平11−190942号公報
上述の図15に示したように、現像室102と攪拌室103とを重力方向に配置して、現像スリーブ101から剥ぎ取られた現像剤を攪拌室103に送る構造の場合、搬送スクリューを高速化する必要がある。このため、例えば、画像形成装置のプロセススピードを速くした場合、搬送スクリューを更に速くする必要がある。搬送スクリューの速度を速くするためには、搬送スクリューを駆動するモータが高価になり、更に、温度上昇も生じ易くなる。温度上昇が大きくなると現像剤の状態に影響を与えるため好ましくない。
また、図16に示した構造の場合、隔壁104aの先端部で剥ぎ取った現像剤を全て攪拌室103に送るようにも考えられる。但し、隔壁104aの先端部で剥ぎ取った現像剤を攪拌室103に送り、隔壁104aと現像スリーブ101との隙間を抜けた現像剤は現像室102に送られるとも考えられる。ここで、剥ぎ取った現像剤が全て攪拌室103に送られるとすると、図15に示した構造と同様の問題が生じ得る。
一方、隔壁104aの先端部で剥ぎ取った現像剤を攪拌室103に送り、隔壁104aと現像スリーブ101との隙間を抜けた現像剤は現像室102に送られるとすると、次のような問題が生じる。即ち、隔壁104aと現像スリーブ101との隙間を厳密に規制しなければ、攪拌室103に適切に現像剤を送りにくい。即ち、現像スリーブ101の表面に現像剤が担持される高さ(コート量)よりも小さくなるように隔壁104aと近接させる必要がある。ここで、隔壁104aの先端が現像スリーブ101の表面に近過ぎると、殆どの現像剤が攪拌室103に送り込まれ、遠過ぎると殆どの現像剤が現像室102に送り込まれてしまう。
攪拌室103に殆どの現像剤が送り込まれると、上述の図15に示した場合と同様の状況が生じてしまう。一方、現像室102に殆どの現像剤が送り込まれると、上述の図14で説明したような濃度ムラが生じる可能性がある。したがって、図16に示した構造の場合、隔壁104aの先端により剥ぎ取って攪拌室103に送る現像剤の量と、この先端を通過させて現像室102に送る現像剤の量との関係を適切にしなければならない。そして、このためには、隔壁104aと現像スリーブ101との間隔を厳密に規制する必要がある。一方で、このように隔壁104aと現像スリーブ101との間隔を厳密に規制すると、製造コストが上昇してしまう。
具体的には、現像スリーブ101上の現像剤の厚みは大きくても2mm程度のため、現像室102に供給される現像剤量は、隔壁104aとスリーブ101との距離(ギャップ量)に大きく依存する。したがって、現像室102と攪拌室103とに現像剤が分配される比率を安定化させるためには、上述のギャップ量を適正に調整する必要があり、コストアップの面で好ましくない。そして、適正に調整するにしても、調整公差分(例えば±0.5mm程度)に応じた分配比率の振れを考えると、図16の構成での現像剤安定分配の実現は非常に難しい状況にある。
本発明は、このような事情に鑑み、低コストで出力物の濃度ムラを低減できる構造を実現すべく発明したものである。
本発明は、トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送し、像担持体の現像領域に現像剤を供給する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に現像剤を供給する第1室と、前記第1室と循環路を形成する第2室と、前記循環路内の現像剤を搬送する搬送手段と、前記現像剤担持体に担持搬送された現像剤のうち現像領域を通過した現像剤を剥ぎ取るとともに、該剥ぎ取られた現像剤を前記第1室と前記第2室とに分配する分配手段と、を有することを特徴とする現像装置にある。
本発明によれば、現像剤担持体から剥ぎ取られた現像剤を、分配手段により攪拌室と現像室とに分配して送るため、分配手段と現像剤担持体との位置関係を厳密に規制する必要がなく、低コストで出力物の濃度ムラを低減できる。
本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置の主要部の概略構成断面図。 第1の実施形態に係る現像装置の概略構成断面図。 第1の実施形態に係る現像装置の剤の流れを示す模式図。 分配部材を取り出して示す斜視図。 第1の実施形態に係る効果を説明するための実験に使用したテストチャート。 第1の実施形態に係る効果を説明するための実験結果で、作像枚数に対する面内濃度差を示すグラフ。 第1の実施形態に係る効果を説明するための実験結果で、スクリュー回転数に対する面内濃度ムラの判定結果を示す図。 本発明の第2の実施形態に係る分配部材の斜視図。 第2の実施形態に係る現像装置の剤の流れを示す模式図。 第2の実施形態に係る効果を説明するための実験結果で、スクリュー回転数に対する面内濃度ムラの判定結果を示す図。 本発明の第3の実施形態に係る分配部材の斜視図。 第3の実施形態に係る現像装置の概略構成を模式的に示す斜視図。 第3の実施形態に係る現像装置の剤の流れを示す模式図。 現像室と攪拌室とを水平方向に配置した従来技術に係る現像装置の剤の流れを示す模式図。 現像室と攪拌室とを重力方向に配置した従来技術に係る現像装置の断面図。 隔壁を現像スリーブに近接させた従来技術に係る現像装置の断面図。
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態について、図1ないし図7を用いて説明する。但し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。なお、以下の説明では、画像形成装置の一例として、フルカラーの画像を形成するタンデム型の画像形成装置を例にして説明するが、本実施の形態に係る現像装置が適用される画像形成装置は、このような装置に限られるものではないことは言うまでもない。
[画像形成装置]
まず、図1により、本実施形態の画像形成装置について説明する。なお、図1では、画像形成装置の主要部のみを示しているが、その他の部分については、従来から知られている画像形成装置と同様である。本実施形態のフルカラー画像形成装置では、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(K)についての各ステーションを備えている。Y,M,C,Kの各ステーションはいずれもほぼ同様の構成であり、フルカラー画像においては、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像を形成する。
以下の説明において、現像装置1とあれば、Y,M,C,Kの各ステーションにおける現像装置1Y、現像装置1M、現像装置1C、現像装置1Kを共通して指すものとする。また、図1においては、各構成の符号にY,M,C,Kを添えて示しているが、説明では省略する。
像担持体である感光ドラム10は回転自在に設けられており、その感光ドラム10の表面を一次帯電器21で一様に帯電する。その後、一様に帯電された感光ドラム10の表面上を、例えばレーザーのような潜像手段としての発光素子22によって情報信号に応じて変調された光で露光して静電潜像を形成する。このようにして形成された静電潜像は、現像装置1によってトナー像として可視像化される。
次に、その可視像を、転写帯電器23によって、記録材搬送シート24によって搬送されてきた記録材27に転写し、さらに定着装置25によって記録材27に定着する。また、感光ドラム10上の転写残トナーはクリーニング装置26により除去する。また、画像形成で消費されたトナーはトナー補給槽20(図2)から補給される。
[現像装置]
次に、図2ないし図4を参照して、現像装置1について説明する。現像装置1は、現像容器2と、現像剤担持体である円筒状の現像スリーブ8と、穂切り部材9と、搬送手段を構成する第1の搬送スクリュー5及び第2の搬送スクリュー6と、分配手段30と、を備える。このうちの現像容器2は、非磁性のトナーと磁性を有するキャリアとを含む2成分現像剤を収容する。また、現像容器2内の略中央部に図2における紙面に垂直方向に延在する隔壁7を配置し、隔壁7によって現像容器2を第1室である現像室3と第2室である攪拌室4とに重力方向に交差する方向{図示の例では水平(左右)方向}に区画している。即ち、現像室3と攪拌室4とは、互いに重力方向に交差する方向に並べて配置される。現像剤は現像室3及び攪拌室4に収容されている。なお、2成分現像剤は、例えば、重量比8%(トナー重量÷現像剤重量)で作成され、現像剤量は400gとする。
現像室3及び攪拌室4には、現像剤攪拌・搬送部材として、第1の搬送スクリュー5及び第2の搬送スクリュー6がそれぞれ配置されている。第1の搬送スクリュー5は、現像室3の底部に現像スリーブ8の軸方向(配設方向、図2の紙面に垂直方向)に沿ってほぼ平行に配置されている。また、第2の搬送スクリュー6は、攪拌室4の底部に第1の搬送スクリュー5とほぼ平行に配置されている。第1の搬送スクリュー5及び第2の搬送スクリュー6は、それぞれ強磁性体からなる回転軸の周りに非磁性材料からなる羽根部材をスパイラル状に設けたスクリュー構造を有し、不図示のモータにより歯車等の動力伝達機構を介して同期して回転する。そして、第1の搬送スクリュー5が回転することによって、現像室3内の現像剤を軸方向に沿って一方向に搬送する。一方、第2の搬送スクリュー6が回転することによって、攪拌室4内の現像剤を第1の搬送スクリュー5の搬送方向と反対方向に搬送する。
隔壁7の軸方向両端部には、それぞれ現像室3と攪拌室4との間を連通する開口11、12(図3)を形成している。即ち、現像室3と攪拌室4とは一部で連通している。したがって、上述のように、第1の搬送スクリュー5及び第2の搬送スクリュー6の回転によって、現像剤は、図3に矢印で示すように、隔壁7の両端部に設けられた開口11、12を通じて現像室3と攪拌室4との間で循環される。即ち、現像室3と撹拌室4とで循環路を形成している。そして、現像剤は循環路内を搬送される。
また、現像容器2の感光ドラム10に対向した現像領域Fに相当する位置には開口部があり、この開口部に、現像スリーブ8が感光ドラム10方向に一部露出するように回転可能に配設されている。本実施形態では、現像室3の上方に現像スリーブ8が感光ドラム10とほぼ平行に配置されている。したがって、現像スリーブ8には、現像室3から現像剤が供給される。このような現像スリーブ8は、現像容器2内に、感光ドラム10の現像領域Fに現像剤を供給して、感光ドラム10に形成された静電潜像の現像化を行う。また、現像に使用したトナーの量に応じて、トナー補給槽20から攪拌室4にトナー(キャリアなどを含む場合もある)が補給される。
現像スリーブ8は、上述のように現像剤を現像領域Fに搬送するために、非磁性材料により筒状に構成され、その内部には磁界手段である円柱状のマグネット80が非回転状態で設置されている。このマグネット80は、円周方向に複数の磁極を有して現像剤を磁気的に吸引して現像スリーブ8の表面に担持させる。マグネット80により現像スリーブ8の表面に担持された現像剤は、現像スリーブ8が回転することにより、担持されたまま搬送される。
複数の磁極は、現像極S1から、図2の時計方向に、現像剤を搬送するための磁極N2、S2、S3、N1が順番に配置されてなる。このうちの同極の磁極が隣り合うように配置される領域(反発極、本実施形態ではS2、S3極間)は、剥ぎ取り部81としている。剥ぎ取り部81は、隣り合う磁極が同極のため磁力が反発して現像スリーブ8に担持されていた現像剤が現像スリーブ8から剥ぎ取られる、剥ぎ取り手段を構成する。この作用により、現像スリーブ8上に存在する現像剤は、一度担持された後に剥ぎ取り部81により剥ぎ取られるため、現像スリーブ8を連れまわることがない。
また、穂切り部材9は、現像スリーブ8上に担持された現像剤の穂を規制する。このような穂切り部材9は、アルミニウム等の非磁性部材で構成され、感光ドラム10よりも現像スリーブ8の回転方向上流側に配設されている。現像スリーブ8に担持された現像剤(非磁性トナーと磁性キャリアの両方)は、この穂切り部材9の先端部と現像スリーブ8との間を通過することにより、現像剤の穂の長さが規制された状態で現像領域へと送られる。したがって、穂切り部材9と現像スリーブ8の表面との間隙を調整することによって、現像スリーブ8上に担持した現像剤磁気ブラシの穂切り量が規制されて現像領域へ搬送される現像剤量が調整される。
このような現像装置1は、現像時に、現像スリーブ8を図示矢印方向に回転させ、穂切り部材9による磁気ブラシの穂切りによって層厚を規制された2成分現像剤を担持して、これを感光ドラム10と対向した現像領域に搬送する。そして、感光ドラム10上に形成された潜像に現像剤を供給して潜像を現像する。この時、現像効率(つまり、潜像へのトナーの付与率)を向上させるために、現像スリーブ8には電源から直流電圧と交流電圧を重畳した現像バイアス電圧が印加される。
[分配手段]
本実施形態の場合、現像に使用されずに現像領域を通過した(超えて)現像スリーブ8に担持搬送された現像剤は、分配手段30により、剥ぎ取られるとともに、攪拌室4と現像室3とに分配して送られる。このために、分配手段30は、上述の剥ぎ取り部81と、剥ぎ取り部81と対向する位置に配置され、剥ぎ取り部により剥ぎ取られた現像剤の一部を攪拌室4に送る分配部材31と、を有する。
このような分配部材31は、図4に示すように板状に形成され、図2に示すように、現像スリーブ8による現像剤の搬送方向(回転方向)に関し、現像室3から感光ドラム10に現像剤を供給する位置よりも上流で、現像室3を覆うように配置される。この分配部材31の長手方向(現像スリーブ8に沿う方向)の長さCは、現像スリーブ8内に配置されたマグネット80の軸方向長さと同じか僅かに大きい。また、分配部材31の幅は、隔壁7の先端と現像スリーブ8の剥ぎ取り部81との間隔よりも僅かに小さくしている。また、分配部材31は、幅方向一端部(基端部)を隔壁7の先端に固定され、この隔壁7の先端から剥ぎ取り部81に向かって配置される。そして、分配部材31の幅方向他端部(先端部)が現像スリーブ8の剥ぎ取り部81の表面に近接する。なお、分配部材31は、隔壁7と一体に形成しても良いし、別体として隔壁7に固定するようにしても良い。
分配部材31の先端部と現像スリーブ8との間隔は、剥ぎ取り部81により剥ぎ取られた現像剤の殆どが分配部材31上に移動するような距離であれば良い。言い換えれば、この間隔は、分配部材31と現像スリーブ8とが接触しない程度の距離から、剥ぎ取り部81により剥ぎ取られた現像剤の殆どが分配部材31と現像スリーブ8との隙間を通過しない程度の距離までの間であれば良い。剥ぎ取り部81では、反発極により現像剤が剥ぎ取られるため、分配部材31と現像スリーブ8との隙間が相当大きくなければ、剥ぎ取られた現像剤がこの隙間を通過することは殆どない。このため、本実施形態では、分配部材31の先端部と現像スリーブ8との間隔を、厳密に規制する必要はない。
なお、分配部材31は現像スリーブ8と接触させても良く、また、シール部材を介して接触させるようにしても良い。この場合には、分配部材31と現像スリーブ8との間を、例えばウレタンシート等により軽圧接触部材を用いてシールすることが好ましい。
また、分配部材31は、図4に示すように、複数(本実施形態では3個)の開口32a、32b、32cを有する。上述のように、分配部材31は、現像室3を覆うように配置されるため、開口32a、32b、32cにより分配部材31の上部(外部)と現像室3とが連通する。したがって、現像スリーブ8から剥ぎ取られた現像剤は、一部が分配部材31の開口32a、32b、32cから外れた部分33a、33b、33c、33dに沿って攪拌室4に、残りが開口32a、32b、32cを通じて現像室3に、それぞれ送られる。
言い換えれば、本実施形態の場合、現像スリーブ8より反発極によって剥ぎ取られた現像剤は、剥ぎ取られた後に分配部材31上を通過し、基本的には攪拌室4へ戻すように構成されている。但し、分配部材31上を通過する現像剤の一部は、攪拌室4へ到達することなく、開口32a、32b、32cを通過して現像室3へ戻される。これを模式的に表すと、図3の矢印イ、ロ、ハ、ニのようになる。まず、現像室3から実線矢印イで示すように、現像剤が現像スリーブ8に供給される。次に、現像領域を通過し、現像スリーブ8から剥ぎ取られた現像剤の一部は、実線矢印ロ、ハで示すように、開口から外れた部分33a〜33dに沿って攪拌室4に送られ、残りは、破線矢印ニで示すように、開口32a〜32cを通じて現像室3に送られる。
ここで、開口32a、32b、32cのそれぞれの長手方向の長さをA1、A2、A3とし、これらの合計をA(=A1+A2+A3)とする。また、開口から外れた部分33a、33b、33c、33dのそれぞれの長手方向の長さをB1、B2、B3、B4とし、これらの合計をB(=B1+B2+B3+B4)とする。なお、AとBの合計は、分配部材31の長手方向の長さCとなる(C=A+B)。
また、各開口32a〜32cの幅Eは、分配部材31の幅をDとした場合に、分配部材31の剛性を確保するために、Dの2/3以下とすることが好ましい。一方、幅Eの下限値は、現像剤が通過可能な幅を有すれば良く、例えば、1mm以上とすることが好ましい。具体的には、分配部材31の幅Dを15mmとした場合、幅Eは1〜10mmとすることが好ましい。本実施形態の場合、幅Eを幅Dの1/3(Dが15mmの場合にEが5mm)としている。
また、本実施形態の場合、現像スリーブ8から剥ぎ取られた現像剤のうち、攪拌室4に送られる単位時間あたりの現像剤量が、現像室3に送られる単位時間あたりの現像剤量よりも多くしている。このために、開口から外れた部分33a〜33dの合計長さBを、開口32a〜32cの合計長さAよりも大きくしている(B>A)。これにより、現像スリーブ8から剥ぎ取られ、分配部材31上に移動した現像剤のうち、開口から外れた部分33a〜33dを通って攪拌室4に送られる現像剤の量が、開口32a〜32cを通じて現像室3に送られる現像剤の量よりも多くなる。なお、AとBの比率(A:B)は、1:1〜1:4とすることが好ましい。即ち、A/C=1/2〜1/5(C=A+B)とすることが好ましい。
このように構成される本実施形態の場合、分配部材31により現像室3と攪拌室4とに適切に現像剤を分配して送れる。まず、現像スリーブ8に担持され、剥ぎ取り部81に剥ぎ取られた後の現像剤は、分配部材31上に移動し、分配部材31上を攪拌室4に向かって移動する。そして、現像剤の一部が開口から外れた部分33a〜33dに沿って攪拌室4に送られ、残りが開口32a〜32cを通じて現像室3に送られる。このため、分配部材31と現像スリーブ8との間隔を厳密に規制しなくても、開口32a〜32cと開口から外れた部分33a〜33dとの大きさの関係を規制するだけで、現像室3に送る現像剤の量と攪拌室4に送る現像剤の量との関係を適切に規制できる。
このように、現像室3と攪拌室4とに適切に現像剤を分配できれば、現像室3で現像領域を通過してトナーを消費した回数の多い現像剤が多くなって、出力物の濃度ムラが生じることを低減できる。また、これと共に、攪拌室4に現像剤が送られ過ぎて、現像室の搬送方向下流に行く程現像剤量が減少することも低減でき、搬送スクリューを高速化する必要もない。この結果、本実施形態によれば、低コストで出力物の濃度ムラを低減できる。
また、本実施形態の場合、現像スリーブ8から剥ぎ取られた現像剤のうち、攪拌室4に送られる単位時間あたりの現像剤量を、現像室3に送られる単位時間あたりの現像剤量よりも多くしているため、出力物の濃度ムラが生じることをより低減できる。即ち、現像室3に送られる現像剤量の方が多い場合、トナー消費した回数の多い現像剤(即ち、トナー濃度が低い現像剤)が現像室3内に多くなって、濃度ムラが生じ易くなる。これに対して、攪拌室4に多くの現像剤を送れば、トナー濃度が低い現像剤が、攪拌室4でトナー濃度が十分な現像剤と攪拌されてから現像室3に送られるため、濃度ムラを低減できる。
<実施例1>
次に、本実施形態の効果を確認するために行った実験について、図5ないし図7を参照しつつ説明する。図5は、本実施例での検討に用いたチャート(1)、チャート(2)の模式図である。チャート(1)は、濃い目のハーフトーン(画像濃度1.2、X−rite社製Model:504により測定)になるように調整されたチャートであり、5個所にべたパッチを設けた。チャート(2)は、全面べた画像である。チャート(2)にも(1)と同様に5個所にべたパッチ部が存在するが、背景と同じであるため、画像上は何もない様に見えている。
チャート(1)に対し、チャート(2)の画像の方が印字率が高いためトナー消費量も多い。従って、現像装置1内部のトナー濃度ムラは、トナーの入れ替わりが多くなるチャート(2)の方がより厳しい試験となる。チャート(1)とチャート(2)を2種類検討して結果を見比べると、現像装置1内のトナー濃度ムラによる画像濃度ムラは、チャート(1)よりもチャート(2)の結果がより悪くなるはずである。このため、2種類のチャート違いで検討を行うことは、検討結果を解釈する際、他の要因による画像濃度ムラによる影響の有無を判断する際に有効である。換言すれば、チャート(2)を検討した際よりも、チャート(1)を検討した結果の方が濃度ムラがよい結果となった場合、上記のトナー入れ替わりに起因する濃度ムラ以外のムラの存在を疑うことができる。一方、予想通りチャート(2)の結果の方がチャート(1)の結果よりも悪ければ、上記のトナー入れ替わりに起因する画像濃度ムラを的確に抽出できていると考えることができる。
実験では、本実施形態で示した現像装置1の構成と、図14および図15に示した現像装置で、それぞれ、チャート(2)をA3サイズで連続作像し、500枚毎に作像サンプルを取り出し、5個所のパッチ部を濃度測定した。この濃度測定は、X−rite社製Model:504により行った。この実験結果を図6に示す。図6は、作像枚数と、測定した5個所のパッチの濃度の最大値と最小値との差(面内濃度差)Δとの関係を表したグラフである。
なお、図14、15、本実施形態で用いた現像室および攪拌室のスクリュー構成は、スクリュー径20mm、軸径8mm、ピッチ25mmのスパイラル形状で統一した。また、現像剤条件も統一(重量比8%、現像剤量400g)した。また、現像室と攪拌室のスクリュー回転数は、図14の構成が500rpm、図15の構成が900rpm、本実施形態の構成が650rpmとした。また、それぞれのスクリュー回転数は、現像剤が攪拌室から現像室を経て現像スリーブに滞りなく循環するために最低必要な回転数を設定した。
また、本実施形態の構成で、分配部材31は、C=300mm、A:B=1:2=33mm:66mm、厚み2mmとした。また、現像スリーブは、各構成で統一し、スリーブ外径20mm/線速=感光体線速×2(本実施例では、感光体線速度=400mm/s)、長手方向の長さ300mmとした。また、現像スリーブ上の単位面積あたりの現像剤量は、40mg/cm2とし、高速な画像形成の条件で検討を行った。
なお、図14に示す構成おける最低スクリュー回転数は、少なくとも現像スリーブに供給ムラを発生させないことが大前提であり、500rpmが適正値となる。即ち、500rpmを下回ると徐々にスリーブ上現像剤量にムラが生じてしまう。逆に言えば、500rpmあれば少なくとも現像スリーブに対する剤の供給ムラは防げるため、それ以上にスクリュー回転数を上げる必要もない。一方で、回転数の上昇によりスクリューの端部等から温度が上昇し、現像容器内を循環する現像剤を媒体として現像装置全体にその熱が行き渡ることで、結果的に現像装置全体の昇温を誘発する。現像剤温度が上がると、流動性の悪化やキャリアへのトナースペント等の現像剤劣化が顕著となるため、好ましくない。このため、できるだけスクリュー回転数は低く抑えたい。以上を鑑みて図14における構成においてスクリュー回転数は500rpmとした。
図6より明らかなように、図14に示す構成では、作像が進むにつれて面内の濃度ムラの発生が顕著となっている。このとき面内濃度ムラが0.2以下であれば、べた画像に対する色味の変動としては許容レベルであるとしても、凡そ2500枚の作像により目標値を割り込んでしまうことがわかる。一方、図15および本実施形態の構成では、3000枚の作像を経ても面内濃度ムラは目標値以下に抑えられ、良好に推移していることがわかる。
次に、本実施形態の構成で、分配部材31の開口32a〜32cの合計長さAと開口から外れた部分33a〜33dの合計長さBとの関係と面内濃度ムラとの関係を調べた実験について説明する。この実験では、A:Bの比率を変化させ、それぞれの比率に対して現像室及び攪拌室のスクリューの回転数を最適化し、それぞれ連続で作像した場合の面内濃度ムラを判定した。具体的には、図5で示したチャート(1)、チャート(2)それぞれについて上述と同様な検討を行い、300枚作像後の面内濃度ムラを判定した。この濃度は、X−rite社製Model:504で測定した。その結果を図7に示す。また図7には、複数の条件のA:Bの比率と、それらの条件に対して最適化された現像室3および攪拌室4にそれぞれ配置されたスクリューの回転数を示している。また、図7の丸印は濃度ムラが許容値の範囲内であったことを、三角印は濃度ムラが許容値の範囲から若干外れるものの、実際上問題ないレベルであったことを、バツ印は濃度ムラが問題となるレベルであったことを、それぞれ示す。
図7から、A:BのB比率が高いほど、すなわち現像スリーブから剥ぎ取られた剤が攪拌室4に戻される比率が高くなるほど、チャート(1)、チャート(2)を作像し続けた際に生じる濃度ムラが発生しにくいことがわかる。一方で、現像スリーブ8上に問題なく現像剤を供給する為に、スクリューの回転数は多くなる傾向がある。また、チャート(2)に対してチャート(1)の方が、トナーの消費量が少なく、現像スリーブ8上でのトナー濃度ムラが発生しにくくなるため、A:Bの比率が1:1でも問題ないレベルとなっている。また、図7から、A:B比率を1:2としたとき、図15の構成と同レベルの画像性能を維持しつつ、スクリュー回転数を図15の構成の凡そ7割に低減できることがわかる。
以上より、現像領域を通過した後の現像スリーブ上の現像剤を、現像室と搬送室とに分配する分配部材を設けることにより、現像スリーブには常に均一な濃度の現像剤が供給され易くなった。また、スクリュー搬送方向(スラスト方向)の画像ムラ(攪拌が不十分なために起こる画像ムラ)や濃度差(攪拌が不十分なために起こる濃度差)のない均一な画像を得られた。更に、高速化に伴う現像室の搬送力強化を最小限に抑えることができ、装置劣化や昇温の少ない現像装置を提供すること可能となった。
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態について、図8ないし図10を用いて説明する。本実施形態の場合、現像スリーブ8から剥ぎ取られ現像室3に送られる単位時間あたりの現像剤量を、現像室3の第1の搬送スクリュー5(図2参照)による搬送方向下流よりも上流の方が多くなるようにしている。このために、分配部材31aの開口32a〜32cの長さを搬送方向上流程小さくなるようにしている。即ち、上流から順に開口32a、32b、32cが形成され、それぞれの長さを順にA1、A2、A3とした場合に、A1>A2>A3としている。また、本実施形態では、開口から外れた部分33a〜33dのうち、搬送方向両端部に位置する部分33a、33dの長さB1とB4とを同じ(B1=B4)とし、各開口の間に位置する部分33b、33cの長さB2とB3とを同じ(B2=B3)としている。即ち、開口32a、32b、32cは、長さ方向に均等に配置される。
これにより、分配部材31aの開口32a、32b、32cのうち、スクリューの搬送方向上流の開口程、通過する現像剤の量が多くなるため、開口32a〜32cを通じて現像室3に送られる現像剤量は、搬送方向上流の方が多くなる。図9は、このような本実施形態での現像剤の流れを示している。
本実施形態によれば、現像室3に送られる現像剤量を確保しつつ、出力物の濃度ムラが生じることをより低減できる。即ち、現像室3の搬送方向下流に向かう程、トナー濃度が低い現像剤が攪拌室4に戻される傾向となる。本実施形態では、このトナー濃度が低くなる下流側では、より多くの現像剤が攪拌室4に送られるようにし、トナー濃度が低くなっていない上流側では、多くの現像剤が現像室3に送られるようにしている。このため、トナー濃度が低くない現像剤を現像室3に送って、濃度ムラを生じにくい現像剤により現像室3の現像剤量を確保でき、トナー濃度が低い現像剤は、攪拌室4に送ってこの攪拌室4で攪拌してから現像室3に送ることができ、より濃度ムラを低減できる。
より具体的に説明する。前述の図14に示した従来の現像装置では、現像室内の現像剤は現像スリーブへの汲み上げとスリーブからの剤の取り込みを繰り返しながら搬送されていくため、現像室下流側の現像剤程、現像スリーブに汲み上げられて現像領域を通過した履歴を多く有している。したがって、実施例1で使用したチャート(2)の様なトナー消費量の多い画像を流すと、現像領域を通過した現像剤は、作像にトナーを多量に消費して再度現像室に戻されるため、現像室は下流になる程トナーの消費回数を多く経験した現像剤が存在する。従って現像室の上下流でトナー濃度ムラが発生し、結果として画像上の面内濃度ムラを誘発しやすい。一方、同様の考え方で、現像室上流側の現像剤は、現像領域を通過する履歴が下流よりは少ないため、トナー濃度の低下も現像室下流に比べると比較的軽微である。よって本実施形態では、比較的トナー濃度の低減が軽微な現像室上流側に対応する現像スリーブから剥ぎ取られた現像剤を優先的に現像室に戻し、現像室内の現像剤量の低下を防止する。一方で、トナー濃度の低下が著しい現像室下流側に対応する現像スリーブから剥ぎ取られた剤は、優先的に攪拌室に戻して新しいトナーと攪拌させる。これにより、現像室内のトナー濃度ムラの発生を防ぎ、結果として画像上の面内濃度ムラ発生を防いでかつ、高速化に伴う現像室内の現像剤の現象も防ぐことができる。
なお、上述の説明では、開口32a、32b、32cの長さを異ならせたが、これら各開口の長さを同じ(A1=A2=A3)とし、各開口の間に位置する部分33b、33cの長さB2、B3の長さを異ならせても良い。即ち、搬送方向上流に位置する部分33bの長さB2を、同じく下流に位置する部分33cの長さB3よりも小さくする(B2<B3)。これにより、分配部材31のスクリューの搬送方向上流で開口32a、32bの間隔が小さくなり、搬送方向下流では開口32b、32cの間隔が大きくなるため、開口32a〜32cを通じて現像室3に送られる現像剤量は、搬送方向上流の方が多くなる。
また、本実施形態の場合、分配部材31の現像室3に通じる開口を3個としているが、この開口の数は3個よりも多くすることもできるし、或は、1個又は2個とすることもできる。なお、開口を1個、又は、同じ長さの開口を2個とした場合、開口の形成位置を搬送方向上流に偏らせて、開口を通じて現像室3に送られる現像剤量を、搬送方向上流の方が多くなるようにする。要は、現像室3に送られる現像剤量が搬送方向上流で多くなれば、開口の数、各開口の長さと各開口から外れた部分の長さとの関係を、適宜設定可能である。その他の構造及び作用は、上述の第1の実施形態と同様である。
<実施例2>
図10に、本実施例での検討結果を示す。本実施例では、実施例1の構成と実施例2の構成とを現像室及び攪拌室のスクリュー回転数をパラメーターとし、実施例1で示したチャート(2)をA3サイズの用紙3000枚で作像した後の面内濃度ムラを調べた。この濃度は、X−rite社製Model:504で測定した。図10は、このように測定した面内濃度ムラの判定結果を示している。尚、C=300mm、A:B=1:2に固定し、実施例1においてはA1=A2=A3=33mm、実施例2においてはA1=60mm,A2=30mm,A3=10mmとして、各開口を長手方向にほぼ均等に配置した。その他の条件は、実施例1と同様である。また、図10の丸、三角、バツの印の意味は図7の場合と同様である。
図10によれば、実施例1構成ではスクリュー回転数が650rpm未満となった場合に、徐々に面内濃度ムラが悪化しているのに対し、実施例2の構成では、600rpmでも面内濃度ムラが問題ない結果となっている。これは、面内濃度ムラをもっとも誘発する現像室下流側に対応する現像スリーブ上の現像剤を攪拌室へ戻す比率を多くしたことで、結果的に濃度ムラの発生を防げたためと考えられる。実施例2の構成を採用することにより、実施例1に比べさらに50rpmの搬送スクリュー回転数の低減が可能となった。
<第3の実施形態>
本発明の第2の実施形態について、図11ないし図13を用いて説明する。本実施形態の場合も、上述の各実施形態と同様に、分配部材31bを、現像スリーブ8による現像剤の搬送方向(回転方向)に関し、現像室3から感光ドラム10(図1、2参照)に現像剤を供給する位置よりも上流に配置している。但し、本実施形態では、分配部材31bを、図11に示すように、上述の各実施形態の分配部材よりも短くし、図12に示すように、現像室3の第1の搬送スクリュー5(図2参照)による搬送方向の一部(第1室の一部)を覆うように構成している。即ち、上述の各実施形態の場合、分配部材の長さCを、現像スリーブ8内に配置されたマグネット80の軸方向長さと同じか僅かに大きくしているが、本実施形態では、分配部材31bの長さC´をマグネット80の長さよりも短くしている。具体的には、分配部材31bの長さC´をマグネット80の長さの半分としている。この長さは適宜設定可能である。
また、分配部材31bの設置位置は、現像室3の搬送スクリュー5による搬送方向下流としている。本実施形態では、現像室3の搬送方向下流側の半分を分配部材31bにより覆い、上流側の半分は開口している。本実施形態では、図13に矢印で示すように、現像剤が搬送される。即ち、現像スリーブ8から剥ぎ取られた現像剤は、一部が分配部材31bに沿って攪拌室4に、残りが分配部材31bから外れた部分を通じて現像室3に、それぞれ送られる。言い換えれば、分配部材31bは、現像剤担持体上(現像スリーブ8上)の現像剤で現像領域を通過した現像剤のうち、現像スリーブ8の軸線方向の一部を現像室3に搬送するとともに、残りの現像剤を撹拌室4へ分配する。特に本実施形態の場合、分配部材31bを、現像室3の下流側の半部を覆うように配置しているため、現像スリーブ8から剥ぎ取られ現像室3に送られる単位時間あたりの現像剤量は、現像室3の搬送方向下流よりも上流の方が多くなる。なお、本実施形態の場合も、分配部材31bと剥ぎ取り部とで分配手段を構成している。
このような本実施形態の場合、分配部材31bを現像室3の下流側の半部を覆うように配置することにより、簡易な構成で、上述の第2に実施形態と同様の効果を得られる。即ち、本実施形態の場合、上述の各実施形態の分配部材のように開口を設ける必要がないため、分配部材31bを簡易な構成とすることができる。また、分配部材31bを上述のように配置することにより、現像スリーブ8から剥ぎ取られた現像剤を攪拌室4と現像室3とに分配して送ることができるため、上述の各実施形態と同様の効果をより低コストで得られる。その他の構造及び作用は、上述の第1の実施形態又は第2の実施形態と同様である。
以上の各実施形態から、剥ぎ取られた現像剤を現像室と攪拌室に分配する比率は、分配部材に設けた開口と開口から外れた部分との長さの比率、或は、分配部材の長さに依存しする。したがって、分配比率を左右する大きな要素としては、分配部材の部品精度以外には見当たらない。一方で、実際にモールド部品を量産する際の型の精度から考えて、同じ型からの部品であれば一つ一つの寸法公差は非常に小さい。したがって本発明は、例えばギャップを管理調整することにより分配率を決定する類の構成に比べてラチチュードが非常に広い上に、調整等のコストも必要ないといった利点を有している。
<他の実施形態>
上述の各実施形態では、現像装置として、現像室と攪拌室とを、重力方向に交差する方向に並べて配置した構造に本発明を適用した場合について説明した。但し、本発明は、このような構造に限らず、前述の図15に示したように、現像室と攪拌室とを重力方向に並べて配置した構造にも適用可能である。この場合、例えば、分配部材を攪拌室を覆うように配置し、この分配部材に開口を設けたり、この分配部材の長さを短くする。これにより、現像スリーブから剥ぎ取られた現像剤の一部が、分配部材の開口又は分配部材から外れた部分を通じて攪拌室に送られ、残りが分配部材上を通って現像室に送られる。
上述のように、本発明は、分配部材の長さ、設置位置、或は、分配部材に形成する開口の位置、大きさなどを適宜設定して、現像スリーブから剥ぎ取られた現像剤を攪拌室と現像室とに分配することに特徴がある。したがって、本発明で言う分配手段とは、このような分配部材の長さなどの関係を総合したものである。
また、上述の各実施形態では、分配部材を現像スリーブ8の剥ぎ取り部81と対向する位置に配置しているが、分配部材の位置はこの位置に限られない。例えば、分配部材を現像スリーブ8の剥ぎ取り部81から外れた位置に当接させ、現像スリーブ8の表面に担持された現像剤を剥ぎ取るようにしても良い。即ち、分配部材の先端により剥ぎ取り手段を構成する。この場合に、分配部材を当接させる位置は、例えば磁極を設けないなど磁気吸引力を弱くしても良い。何れにしても、第1又は第2の実施形態のように分配部材に開口を設けることにより、分配部材により剥ぎ取られた現像剤を、この分配部材により現像室と攪拌室とに分配する。
また、第3の実施形態のように、分配部材として短いものを使用し、この分配部材を現像スリーブの軸方向一部に当接して配置することにより、この現像スリーブの軸方向一部に担持された現像剤を剥ぎ取るようにしても良い。この場合、分配部材は当接分離部材として機能する。即ち、現像領域を超えて現像スリーブに担持搬送され、当接分離部材(分配部材)により現像スリーブから剥ぎ取られた現像剤の一部は、当接分離部材に沿って現像室又は攪拌室の何れか一方の室に送られる。一方、現像スリーブに担持搬送された現像剤の残りは、当接分離部材から外れた部分を通じて他方の室に送られ、例えば剥ぎ取り部により剥ぎ取られる。
このように当接分離部材を現像スリーブに当接させて現像剤を剥ぎ取る構成の場合も、当接分離部材と現像スリーブとのギャップを厳密に規制する必要がなく、低コスト化を図れる。また、このような構成は、剥ぎ取り部81により剥ぎ取った現像剤を分配する前述の構成とは、現像剤を剥ぎ取る方法が異なるだけで、その他の構成及び作用に関しては同様である。
1・・・現像装置、2・・・現像容器、3・・・現像室、4・・・ 攪拌室、5・・・第1の搬送スクリュー(搬送部材)、6・・・第2の搬送スクリュー(搬送部材)、7・・・隔壁、8・・・現像スリーブ(現像剤担持体)、10・・・感光ドラム(像担持体)、30・・・分離手段、31、31a、31b・・・分離部材、32a、32b、32c・・・開口、33a、33b、33c、33d・・・開口から外れた部分、80・・・マグネット、81・・・剥ぎ取り部

Claims (8)

  1. トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送し、像担持体の現像領域に現像剤を供給する現像剤担持体と、
    前記現像剤担持体に現像剤を供給する第1室と、
    前記第1室と循環路を形成する第2室と、
    前記循環路内の現像剤を搬送する搬送手段と、
    前記現像剤担持体に担持搬送された現像剤のうち現像領域を通過した現像剤を剥ぎ取るとともに、該剥ぎ取られた現像剤を前記第1室と前記第2室とに分配する分配手段と、
    を有することを特徴とする現像装置。
  2. 前記現像剤担持体から剥ぎ取られた現像剤のうち、前記第2室に送られる単位時間あたりの現像剤量が、前記第1室に送られる単位時間あたりの現像剤量よりも多い、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の現像装置。
  3. 前記搬送手段は、前記第1室に前記現像剤担持体の配設方向に沿って設けられ、前記現像剤を攪拌しつつ搬送する搬送部材を有し、
    前記現像剤担持体から剥ぎ取られ前記第1室に送られる単位時間あたりの現像剤量は、前記搬送部材による搬送方向下流よりも上流の方が多い、
    ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の現像装置。
  4. 前記現像剤担持体は、筒状で回転する現像スリーブと、前記現像スリーブの内部に配置され、円周方向に複数の磁極を有して現像剤を磁気的に吸引して前記現像スリーブの表面に担持させるマグネットと、前記マグネットの一部に円周方向に隣り合うように同極の磁極を配置して、前記現像スリーブに担持された現像剤を前記現像スリーブから剥ぎ取る剥ぎ取り部と、を有し、
    前記分配手段は、前記剥ぎ取り部と、前記剥ぎ取り部と対向する位置に配置され、前記剥ぎ取り部により剥ぎ取られた現像剤の一部を前記第1室又は前記第2室に送る分配部材と、を有する、
    ことを特徴とする、請求項1ないし3のうちの何れか1項に記載の現像装置。
  5. 前記第1室及び前記第2室は、重力方向に交差する方向に並べて配置され、
    前記分配部材は、前記現像剤担持体による現像剤の搬送方向に関し、前記第1室から前記像担持体に現像剤を供給する位置よりも上流で、前記第1室を覆うように配置され、前記第1室と連通する開口を有し、
    前記現像剤担持体から剥ぎ取られた現像剤は、一部が前記分配部材の前記開口から外れた部分に沿って前記第2室に、残りが前記開口を通じて前記第1室に、それぞれ送られる、
    ことを特徴とする、請求項4に記載の現像装置。
  6. 前記第1室及び前記第2室は、重力方向に交差する方向に並べて配置され、
    前記分配部材は、前記現像剤担持体による現像剤の搬送方向に関し、前記第1室から前記像担持体に現像剤を供給する位置よりも上流で、前記第1室の一部を覆うように構成され、
    前記現像剤担持体から剥ぎ取られた現像剤は、一部が前記分配部材に沿って前記第2室に、残りが前記分配部材から外れた部分を通じて前記第1室に、それぞれ送られる、
    ことを特徴とする、請求項4に記載の現像装置。
  7. トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送し、像担持体の現像領域に現像剤を供給する現像剤担持体と、
    前記現像剤担持体に現像剤を供給する第1室と、
    前記第1室と循環路を形成する第2室と、
    前記循環路内の現像剤を搬送する搬送手段と、
    前記現像剤担持体上の現像剤で前記現像領域を通過した現像剤のうち、前記現像剤担持体の軸線方向の一部を前記第1室へ搬送するとともに、残りの現像剤を前記第2室へ分配する分配手段と、を有することを特徴とする現像装置。
  8. 像担持体と、前記像担持体に形成された静電潜像を現像する現像装置と、を備えた画像形成装置において、
    前記現像装置が、請求項1ないし7のうちの何れか1項に記載の現像装置である、
    ことを特徴とする画像形成装置。
JP2010184205A 2010-08-19 2010-08-19 現像装置及び画像形成装置 Expired - Fee Related JP5610920B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010184205A JP5610920B2 (ja) 2010-08-19 2010-08-19 現像装置及び画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010184205A JP5610920B2 (ja) 2010-08-19 2010-08-19 現像装置及び画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012042737A true JP2012042737A (ja) 2012-03-01
JP5610920B2 JP5610920B2 (ja) 2014-10-22

Family

ID=45899123

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010184205A Expired - Fee Related JP5610920B2 (ja) 2010-08-19 2010-08-19 現像装置及び画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5610920B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9152078B2 (en) 2013-12-03 2015-10-06 Canon Kabushiki Kaisha Developing apparatus
US9417561B2 (en) 2013-12-12 2016-08-16 Canon Kabushiki Kaisha Developing device

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0651626A (ja) * 1992-08-04 1994-02-25 Fujitsu Ltd 現像装置
JP2008015253A (ja) * 2006-07-06 2008-01-24 Fuji Xerox Co Ltd 現像器および画像形成装置
JP2009210799A (ja) * 2008-03-04 2009-09-17 Sharp Corp 現像装置及びそれを備えた画像形成装置
JP2012018272A (ja) * 2010-07-07 2012-01-26 Sharp Corp 現像装置および画像形成装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0651626A (ja) * 1992-08-04 1994-02-25 Fujitsu Ltd 現像装置
JP2008015253A (ja) * 2006-07-06 2008-01-24 Fuji Xerox Co Ltd 現像器および画像形成装置
JP2009210799A (ja) * 2008-03-04 2009-09-17 Sharp Corp 現像装置及びそれを備えた画像形成装置
JP2012018272A (ja) * 2010-07-07 2012-01-26 Sharp Corp 現像装置および画像形成装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9152078B2 (en) 2013-12-03 2015-10-06 Canon Kabushiki Kaisha Developing apparatus
US9417561B2 (en) 2013-12-12 2016-08-16 Canon Kabushiki Kaisha Developing device

Also Published As

Publication number Publication date
JP5610920B2 (ja) 2014-10-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4819547B2 (ja) 現像装置
JP5140871B2 (ja) 画像形成装置
US7877047B2 (en) Developing device, process cartridge and image forming apparatus to inhibit the increase of the rate of uncharged toner during prolonged operation
US9176431B2 (en) Developing device and image forming apparatus and process cartridge incorporating same
US9829830B2 (en) Developing device replenished with new two-component developer while discharging surplus developer and image forming apparatus
JP5847883B2 (ja) 搬送装置、現像装置および画像形成装置
JP6330688B2 (ja) 現像装置及びそれを備えた画像形成装置
JP6642487B2 (ja) 現像装置およびそれを備えた画像形成装置
JP6002698B2 (ja) 現像装置及びそれを備えた画像形成装置
JP6794131B2 (ja) 現像装置
JP5439409B2 (ja) 現像装置及びそれを備えた画像形成装置
JP5610920B2 (ja) 現像装置及び画像形成装置
JP5326476B2 (ja) 現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
US9417561B2 (en) Developing device
JP6755699B2 (ja) 現像装置
JP4387226B2 (ja) 現像装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置
JP6057934B2 (ja) 現像装置、及び現像装置を備えた画像形成装置
JP2010230752A (ja) 現像装置、現像装置の製造方法及び画像形成装置
JP4731218B2 (ja) 現像装置
JP2006106028A (ja) 現像装置
JP2009020489A (ja) 現像装置及びそれを備えた画像形成装置
JP5879275B2 (ja) 現像装置、およびこれを備えた画像形成装置
JP5271872B2 (ja) 現像装置及びそれを備えた画像形成装置
JP2018045224A (ja) 現像装置及び二成分現像用のマグネット
JP2006106027A (ja) 現像装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20120203

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20130228

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130808

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140307

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140318

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140516

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140805

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140902

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5610920

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees