JP2012040894A - タイヤ及びトレッドゴムの位置ずれ判定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 主溝よりも深さが浅く幅が細い微細溝がトレッドに複数形成される場合でも、トレッドゴムの貼り付け位置のずれを加硫後に容易に判定できるタイヤ及びトレッドゴムの位置ずれ判定方法を提供する。
【解決手段】本発明に係るタイヤ100のトレッド1の表面には、タイヤ周方向TCに沿って延びるとともに周方向溝10及び幅方向溝20よりも深さが浅く幅が細い微細溝32が複数形成されるとともに、タイヤ赤道線CLを基準とした1列または複数列の識別部33が設けられる。識別部33は、トレッド1の表面よりも凹んだ凹状、またはトレッド1の表面よりも突出した凸状であり、タイヤ赤道線CLと平行して設けられるとともに、タイヤ周方向TCにおいて断続する。
【選択図】図2
【解決手段】本発明に係るタイヤ100のトレッド1の表面には、タイヤ周方向TCに沿って延びるとともに周方向溝10及び幅方向溝20よりも深さが浅く幅が細い微細溝32が複数形成されるとともに、タイヤ赤道線CLを基準とした1列または複数列の識別部33が設けられる。識別部33は、トレッド1の表面よりも凹んだ凹状、またはトレッド1の表面よりも突出した凸状であり、タイヤ赤道線CLと平行して設けられるとともに、タイヤ周方向TCにおいて断続する。
【選択図】図2
Description
本発明は、タイヤ周方向に沿って延びるとともに主溝よりも深さが浅く幅が細い微細溝が、路面と接地するトレッドの表面に複数形成されたタイヤ及びトレッドゴムの位置ずれ判定方法に関する。
加硫前のグリーンタイヤに貼り付けられるトレッドゴムは、タイヤ赤道線からトレッド幅方向にずれた状態でグリーンタイヤに貼り付けられると、コニシティなどの原因となるため好ましくない。そこで、加硫されたタイヤにおいて、このようなトレッドゴムの位置ずれを作業者の目視により判定するため、従来、次のような方法が広く用いられてきた。
具体的には、トレッドゴムの幅方向における中心線の位置に着色された標識線を設けるとともに、標識線を挟むようにタイヤ周方向に延びる一対の小さな突起(リッジ)がトレッドに形成されるように、突起に対応した凹部が加硫金型に設けられる(例えば、特許文献1)。このような方法によれば、作業者が加硫後のタイヤにおいて標識線と一対の突起との相対的な位置関係を目視により確認できるため、タイヤに対するトレッドゴムの位置ずれを容易に判定できる。
また、氷雪路の走行に用いられる冬用タイヤ(スタッドレスタイヤ)では、陸部を形成する主溝よりも深さが浅く幅が細い微細溝(リブレット)をタイヤ周方向に沿って多数形成する方法が一般的になっている(例えば、特許文献2)。このような微細溝が多数形成された冬用タイヤでは、特に使用初期の除水性能が向上する。
上述した従来のトレッドゴムの位置ずれの判定方法には、次のような問題があった。すなわち、上述したようなタイヤ周方向に沿って延びる微細溝が多数形成された冬用タイヤにこのような判定方法を適用しようとすると、トレッドゴムの位置ずれ判定用の突起(リッジ)と微細溝とを区別し難く、トレッドゴムの位置ずれを容易に判定できない問題があった。
そこで、本発明は、主溝よりも深さが浅く幅が細い微細溝がトレッドに複数形成される場合でも、トレッドゴムの貼り付け位置のずれを加硫後に容易に判定できるタイヤ及びトレッドゴムの位置ずれ判定方法の提供を目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、次のような特徴を有している。まず、本発明の第1の特徴は、タイヤ周方向(タイヤ周方向TC)に沿って延びるとともに主溝(例えば、周方向溝10や幅方向溝20)よりも深さが浅く幅が細い微細溝(微細溝32)が、路面と接地するトレッド(トレッド1)の表面に複数形成されたタイヤ(タイヤ100)であって、タイヤ赤道線(タイヤ赤道線CL)を基準とした1列または複数列の識別部が前記トレッドの表面に設けられ、前記識別部は、前記トレッドの表面よりも凹んだ凹状、または前記トレッドの表面よりも突出した凸状であり、前記タイヤ赤道線と平行して設けられるとともに、タイヤ周方向において断続していることを要旨とする。
かかる特徴によれば、識別部は、タイヤ赤道線CLと平行して設けられるとともに、タイヤ周方向において断続している。これによれば、作業者は、タイヤ周方向TCに沿って延びる微細溝が設けられる場合でも、微細溝と識別部とを区別しやすくなる。このため、作業者は、加硫後のタイヤ(いわゆる、製品タイヤ)を目視することによって、当該タイヤに対してトレッドを形成するトレッドゴムの位置がずれているか否かを容易に判定できる。さらに、作業者が速やかにトレッドゴムの位置ずれを判定できるため、タイヤの製造時間を短縮しながら、タイヤの品質を維持できる。
本発明の第2の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記トレッドには、前記タイヤ赤道線と平行な標識線(標識線SL)が付されていることを要旨とする。
本発明の第3の特徴は、本発明の第1または2の特徴に係り、前記トレッドに形成されるトレッドパターンは、前記タイヤ赤道線を基準として非対称であることを要旨とする。
本発明の第4の特徴は、本発明の第1乃至3の特徴に係り、前記トレッドには、サイプ(サイプ31)が複数形成されたブロック状陸部(ブロック状陸部30)が設けられ、前記識別部は、前記サイプの間、前記サイプと前記ブロック状陸部のタイヤ周方向端部(タイヤ周方向端部30a)との間、または前記サイプと前記ブロック状陸部のトレッド幅方向端部(トレッド幅方向端部30b)との間の少なくとも何れかに設けられることを要旨とする。
本発明の第5の特徴は、本発明の第1乃至4の特徴に係り、前記識別部のタイヤ径方向に沿ったサイズ(例えば、D1やH1)は、前記微細溝の深さ(D1)よりも大きいことを要旨とする。
本発明の第6の特徴は、本発明の第1乃至5の特徴に係り、前記識別部のトレッド幅方向に沿ったサイズ(W1)は、前記微細溝の深さよりも太いことを要旨とする。
本発明の第6の特徴は、加硫後のタイヤに対して、加硫前のトレッドゴム(トレッドゴム1A)の幅方向における中心線の位置に着色された標識線の位置が許容範囲からずれているか否かを判定するトレッドゴムの位置ずれ判定方法であって、前記タイヤにおける路面と接地するトレッドの表面には、タイヤ赤道線と平行して設けられるとともに、タイヤ周方向において断続し、前記タイヤ赤道線を基準とした1列または複数列の識別部が設けられ、前記トレッドの表面よりも凹んだ凹状、または前記トレッドの表面よりも突出した凸状である前記識別部と前記標識線との位置関係を確認するとともに、前記標識線が前記許容範囲内に位置しているか否かを判定する工程(位置関係確認工程S31)と、前記標識線が前記許容範囲内に位置していると判定した場合には、前記タイヤに対して前記トレッドゴムの位置がずれていないと判断し、前記標識線が前記許容範囲外に位置していると判定した場合には、前記タイヤに対して前記トレッドゴムの位置がずれていると判断する工程(トレッド位置ずれ判断工程S32)とを含むことを要旨とする。
本発明の特徴によれば、主溝よりも深さが浅く幅が細い微細溝がトレッドに複数形成される場合でも、トレッドゴムの貼り付け位置のずれを加硫後に容易に判定できるタイヤ及びトレッドゴムの位置ずれ判定方法を提供することができる。
次に、本発明に係るタイヤの実施形態について、図面を参照しながら説明する。具体的には、(1)タイヤの構成、(2)識別部の構成、(3)トレッドゴムの位置ずれ判定方法、(4)変更例、(5)作用・効果、(6)その他の実施形態について説明する。
なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。
したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
(1)タイヤの構成
まず、本実施形態に係るの構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係るタイヤ100のトレッド1を示す展開図である。なお、本実施形態では、タイヤ100は、氷雪路の走行に用いられる冬用タイヤである。
まず、本実施形態に係るの構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係るタイヤ100のトレッド1を示す展開図である。なお、本実施形態では、タイヤ100は、氷雪路の走行に用いられる冬用タイヤである。
図1に示すように、タイヤ100における路面と接地するトレッド1には、所定のトレッドパターンが形成される。本実施形態では、トレッドパターンは、タイヤ赤道線CLを基準として非対称である。
トレッド1には、タイヤ赤道線CLを基準した標識線SLが付されている。本実施形態では、標識線SLは、タイヤ赤道線CLの位置に付されている。
トレッド1の表面には、複数の周方向溝10と、複数の幅方向溝20とによってブロック状陸部30が複数形成される。なお、周方向溝10及び幅方向溝20は、主溝を構成する。
周方向溝10は、タイヤ周方向TCに沿って連続して延びる。周方向溝10は、図1の左側から右側にかけて、周方向溝10Aと、周方向溝10Bと、周方向溝10Cと、周方向溝10Dとによって構成される。
幅方向溝20は、トレッド幅方向TWに沿って連続して延びる。幅方向溝20は、タイヤ周方向TCに所定間隔を置いて複数設けられる。
ブロック状陸部30は、センター陸部30Cと、ミドル陸部30Mと、ショルダー陸部30Sとによって構成される。
センター陸部30Cは、周方向溝10Bと周方向溝10Cとの間に位置する。ミドル陸部30Mは、周方向溝10Aと周方向溝10Bとの間、及び周方向溝10Cと周方向溝10Dとの間に位置する。ショルダー陸部30Sは、周方向溝10Aよりもトレッド幅方向TW外側、及び周方向溝10Dよりもトレッド幅方向TW外側に位置する。
センター陸部30C、ミドル陸部30M及びショルダー陸部30Sには、複数のサイプ31と、複数の微細溝32(リブレット)とが形成される。なお、センター陸部30Cの表面には、後述する識別部33が形成される。
サイプ31は、トレッド幅方向TWにジグザグ状に延びる。サイプ31は、周方向溝10及び幅方向溝20よりも深さが浅い。サイプ31は、周方向溝10及び幅方向溝20よりも幅が細い。
微細溝32は、タイヤ周方向TCに沿って連続して延びる。微細溝32は、周方向溝10、幅方向溝20及びサイプ31よりも深さが浅い。微細溝32は、周方向溝10、幅方向溝20及びサイプ31よりも幅が細い。
(2)識別部の構成
次に、本実施形態に係る識別部33の構成について、図面を参照しながら説明する。図2は、本実施形態に係るブロック状陸部30の一部を示す斜視図である。図3は、本実施形態に係るブロック状陸部30のトレッド幅方向断面図(図2のA−A断面図)である。
次に、本実施形態に係る識別部33の構成について、図面を参照しながら説明する。図2は、本実施形態に係るブロック状陸部30の一部を示す斜視図である。図3は、本実施形態に係るブロック状陸部30のトレッド幅方向断面図(図2のA−A断面図)である。
図2及び図3に示すように、識別部33は、タイヤ赤道線CLを基準として1列設けられる。識別部33は、トレッド1の表面よりも凹んだ凹状である。識別部33は、タイヤ赤道線CLと平行して設けられる。
本実施形態では、識別部33は、タイヤ赤道線CL上に設けられている。つまり、識別部33は、標識線SLに沿って設けられる。
識別部33は、タイヤ周方向TCにおいて断続している。具体的には、識別部33は、タイヤ周方向TCに隣接するサイプ31間、及び、サイプ31とブロック状陸部30のタイヤ周方向端部30a(図1参照)との間に設けられる。特に、識別部33は、サイプ31や幅方向溝20に連通せずに、ブロック状陸部30内で終端することが好ましい。
識別部33のタイヤ径方向TRに沿ったサイズ、すなわち、識別部33の深さD1は、微細溝32の深さD2よりも大きい。識別部33のトレッド幅方向TWに沿ったサイズ、すなわち、識別部33の幅W1は、微細溝32の幅W2よりも太い。
(3)トレッドゴムの位置ずれ判定方法
次に、本実施形態に係るトレッドゴムの位置ずれ判定方法について、図面を参照しながら説明する。図4は、本実施形態に係るトレッドゴムの位置ずれ判定方法を示すフロー図である。図5は、加硫前のグリーンタイヤ5にトレッドゴム1Aを貼り付けることを示す斜視図である。
次に、本実施形態に係るトレッドゴムの位置ずれ判定方法について、図面を参照しながら説明する。図4は、本実施形態に係るトレッドゴムの位置ずれ判定方法を示すフロー図である。図5は、加硫前のグリーンタイヤ5にトレッドゴム1Aを貼り付けることを示す斜視図である。
このトレッドゴムの位置ずれ判定方法によれば、作業者は、加硫後のタイヤに対して、加硫前のトレッドゴム1Aの幅方向における中心線の位置に着色された標識線SLの位置が許容範囲AR(図2参照)からずれているか否かを判定できる。なお、許容範囲ARとは、規格(例えば、JATMA規格やTRA規格、ETRO規格)によって定められている範囲を示す。
具体的には、図4に示すように、トレッドゴムの位置ずれ判定方法には、トレッド貼付工程S10と、生タイヤ加硫工程S20と、トレッド位置ずれ判定工程S30とが含まれる。
まず、トレッド貼付工程S10では、作業者は、加硫前のグリーンタイヤ5のタイヤ赤道線CL’にトレッドゴム1Aの標識線SLが沿うように、グリーンタイヤ5にトレッドゴム1Aを貼り付ける(図5参照)。
次に、生タイヤ加硫工程S20では、トレッドゴム1Aが貼り付けられたグリーンタイヤ5を加硫することによってタイヤ100を成型する際、タイヤ100のトレッド1に上述した識別部33を形成する。
次に、トレッド位置ずれ判定工程S30では、作業者は、加硫後のタイヤ100に対してトレッドゴム1Aの位置がずれていか否かを判定する。具体的には、トレッド位置ずれ判定工程S30には、位置関係確認工程S31と、トレッド位置ずれ判断工程S32とが含まれる。
位置関係確認工程S31では、作業者は、標識線SLと識別部33との位置関係を確認するとともに、標識線SLが許容範囲AR内に位置しているか否かを判定する。
トレッド位置ずれ判断工程S32では、作業者は、標識線SLが許容範囲AR内に位置していると判定した場合には、タイヤ100に対してトレッドゴム1Aの位置がずれていないと判断し、標識線SLが許容範囲AR外に位置していると判定した場合には、タイヤ100に対してトレッドゴム1Aの位置がずれている(すなわち、製造不良)と判断する。
(4)作用・効果
以上説明した実施形態では、識別部33は、タイヤ赤道線CLと平行して設けられるとともに、タイヤ周方向TCにおいて断続している。これによれば、作業者は、タイヤ周方向TCに沿って延びる微細溝32が設けられる場合でも、微細溝32と識別部33とを区別しやすくなる。このため、作業者は、加硫後のタイヤ(いわゆる、製品タイヤ)を目視することによって、当該タイヤ100に対してトレッド1を形成するトレッドゴム1Aの位置がずれているか否かを容易に判定できる。さらに、作業者が速やかにトレッドゴム1Aの位置ずれを判定できるため、タイヤ100の製造時間を短縮しながら、タイヤ100の品質を維持できる。
以上説明した実施形態では、識別部33は、タイヤ赤道線CLと平行して設けられるとともに、タイヤ周方向TCにおいて断続している。これによれば、作業者は、タイヤ周方向TCに沿って延びる微細溝32が設けられる場合でも、微細溝32と識別部33とを区別しやすくなる。このため、作業者は、加硫後のタイヤ(いわゆる、製品タイヤ)を目視することによって、当該タイヤ100に対してトレッド1を形成するトレッドゴム1Aの位置がずれているか否かを容易に判定できる。さらに、作業者が速やかにトレッドゴム1Aの位置ずれを判定できるため、タイヤ100の製造時間を短縮しながら、タイヤ100の品質を維持できる。
実施形態では、トレッド1には、タイヤ赤道線CLを基準として、タイヤ周方向TCに沿った標識線SLが付されている。これによれば、作業者は、加硫後のタイヤにおいて標識線SLと識別部33との相対的な位置関係を目視により確認できるため、トレッドゴム1Aの位置ずれをさらに容易に判定できる。
実施形態では、トレッド1に形成されるトレッドパターンは、タイヤ赤道線CLを基準として非対称である。一般的に、作業者は、トレッドパターンが非対称であると、周方向溝10や幅方向溝20などの位置関係により、トレッドゴム1Aの位置ずれを判定しにくい。しかし、作業者は、微細溝32と識別部33とを区別しやすいため、トレッドパターンが非対称であっても、トレッドゴム1Aの位置ずれを容易に判定できる。
実施形態では、識別部33は、タイヤ周方向TCに隣接するサイプ31間、及び、サイプ31とブロック状陸部30のタイヤ周方向端部30aとの間に設けられる。特に、識別部33は、サイプ31や幅方向溝20に連通せずに、ブロック状陸部30内で終端することが好ましい。これによれば、ブロック状陸部30の剛性が低下し過ぎることなく、タイヤが装着された車両の走行性能が悪化することを防止できる。
実施形態では、識別部33のタイヤ径方向TRに沿ったサイズ、すなわち、識別部33の深さD1は、微細溝32の深さD1よりも大きい。また、識別部33のトレッド幅方向TWに沿ったサイズ、すなわち、識別部33の幅W1は、微細溝32の幅W2よりも太い。これによれば、微細溝32と比べて、識別部33がより目立ちやすくなる。このため、作業者は、微細溝32と識別部33とをさらに区別しやすくなり、トレッドゴム1Aの位置ずれを容易に判定できる。
(5)変更例
次に、上述した実施形態に係る識別部33の変更例について、図面を参照しながら説明する。なお、上述した実施形態に係るブロック状陸部30と同一部分には同一の符号を付して、相違する部分を主として説明する。
次に、上述した実施形態に係る識別部33の変更例について、図面を参照しながら説明する。なお、上述した実施形態に係るブロック状陸部30と同一部分には同一の符号を付して、相違する部分を主として説明する。
(5−1)変更例1
まず、変更例1に係る識別部33Aの構成について、図面を参照しながら説明する。図6は、変更例1に係るブロック状陸部30のトレッド幅方向断面図(図2のA−A断面図)である。
まず、変更例1に係る識別部33Aの構成について、図面を参照しながら説明する。図6は、変更例1に係るブロック状陸部30のトレッド幅方向断面図(図2のA−A断面図)である。
上述した実施形態では、識別部33は、トレッド1の表面よりも凹んだ凹状である。これに対して、変更例1では、図6に示すように、識別部33Aは、トレッド1の表面よりも突出した凸状である。この場合であっても、識別部33Aのタイヤ径方向TRに沿ったサイズ、すなわち、識別部33Aの高さH1は、微細溝32の深さD2よりも高い。
以上説明した変更例1では、識別部33Aは、トレッド1の表面よりも凹んだ凹状であることによって、ブロック状陸部30の剛性が低下することなく、タイヤが装着された車両の走行性能が悪化することを確実に防止できる。
また、識別部33Aのタイヤ径方向TRに沿ったサイズ、すなわち、識別部33Aの高さH1は、微細溝32の深さD1よりも大きいことによって、微細溝32と比べて、識別部33Aがより目立ちやすくなる。このため、作業者は、微細溝32と識別部33Aとをさらに区別しやすくなり、トレッドゴム1Aの位置ずれを容易に判定できる。
(5−2)変更例2
次に、変更例2に係る識別部33Bの構成について、図面を参照しながら説明する。図7は、変更例2に係るブロック状陸部30の一部を示す拡大展開図である。
次に、変更例2に係る識別部33Bの構成について、図面を参照しながら説明する。図7は、変更例2に係るブロック状陸部30の一部を示す拡大展開図である。
上述した実施形態では、識別部33は、タイヤ赤道線CL上に設けられている。これに対して、変更例2では、図7(a)に示すように、識別部33Bは、タイヤ赤道線CLから両方のトレッド幅方向TW外側にずれて設けられている。
つまり、識別部33Bは、タイヤ周方向TCに沿って1列である必要はなく、複数列(図面では2列)であってもよい。この場合、複数列の識別部33Bは、許容範囲の最もトレッド幅方向TW外側に少なくとも位置することが好ましい。
以上説明した変更例2では、識別部33Bは、タイヤ赤道線CLから両方のトレッド幅方向TW外側にずれて設けられている。特に、複数列の識別部33Bは、許容範囲の最もトレッド幅方向TW外側に少なくとも位置することによって、作業者は、許容範囲ARを把握しやすくなり、トレッドゴム1Aの位置ずれをさらに容易に判定できる。
ここで、識別部33Bは、必ずしもタイヤ赤道線CLから両方のトレッド幅方向TW外側にずれて設けられる必要はなく、図7(b)に示すように、タイヤ赤道線CLからいずれか一方のトレッド幅方向TW外側にずれて設けられていてもよいことは勿論である。
(6)その他の実施形態
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
例えば、本発明の実施形態は、次のように変更することができる。具体的には、タイヤは、氷雪路の走行に用いられる冬用タイヤであるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、乾燥路の走行に用いられるタイヤであってもよい。なお、タイヤ100は、空気ではなく、窒素ガスなどの不活性ガスが充填されてもよい。また、タイヤ100は、ソリッドタイヤでもあってもよい。
また、トレッドパターンは、タイヤ赤道線CLを基準として非対称であるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、タイヤ赤道線CLを基準として対称であってもよい。
また、トレッド1(トレッドゴム1A)には、タイヤ赤道線CL上に標識線SL(図2参照)が付されているものとして説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、タイヤ赤道線CLを挟んで標識線SLが付されていてもよい。なお、標識線SLは、トレッド位置ずれ判定工程S30の後(製品タイヤ時)に消されてもよいことは勿論である。
また、周方向溝10、幅方向溝20、ブロック状陸部30の構成については、実施形態で説明したものに限らず、目的に応じて適宜設定できる。
また、サイプ31は、トレッド幅方向TWに沿って延びるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、タイヤ周方向TCに沿って延びていてもよい。この場合、識別部33Bは、サイプ31とブロック状陸部30のトレッド幅方向端部30b(図1参照)との間に設けられていてもよい。
また、サイプ31は、ジグザグ状に延びるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、直線状に延びていてもよい。さらに、ブロック状陸部30にサイプ31が設けられていなくてもよい。
さらに、トレッドゴムの位置ずれ判定方法は、作業者が行うものとして説明したが、これに限定されるものではなく、標識線SLと識別部33との位置関係や標識線SLと許容範囲ARとの関係を検知可能なセンサなどを備える装置が行ってもよい。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1…トレッド、1A…トレッドゴム、5…グリーンタイヤ、10(10A〜10D)…周方向溝、20…幅方向溝、30…ブロック状陸部、30C…センター陸部、30M…ミドル陸部、30S…ショルダー陸部、30a…タイヤ周方向端部、30b…トレッド幅方向端部、31…サイプ、32…微細溝、33,33A,33B…識別部、100…タイヤ
Claims (7)
- タイヤ周方向に沿って延びるとともに主溝よりも深さが浅く幅が細い微細溝が、路面と接地するトレッドの表面に複数形成されたタイヤであって、
タイヤ赤道線を基準とした1列または複数列の識別部が前記トレッドの表面に設けられ、
前記識別部は、
前記トレッドの表面よりも凹んだ凹状、または前記トレッドの表面よりも突出した凸状であり、
前記タイヤ赤道線と平行して設けられるとともに、前記タイヤ周方向において断続しているタイヤ。 - 前記トレッドには、前記タイヤ赤道線に平行な標識線が付されている請求項1に記載のタイヤ。
- 前記トレッドに形成されるトレッドパターンは、前記タイヤ赤道線を基準として非対称である請求項1または2に記載のタイヤ。
- 前記トレッドには、サイプが複数形成されたブロック状陸部が設けられ、
前記識別部は、前記サイプの間、前記サイプと前記ブロック状陸部のタイヤ周方向端部との間、または前記サイプと前記ブロック状陸部のトレッド幅方向端部との間の少なくとも何れかに設けられる請求項1乃至3の何れか一項に記載のタイヤ。 - 前記識別部のタイヤ径方向に沿ったサイズは、前記微細溝の深さよりも大きい請求項1乃至4の何れか一項に記載のタイヤ。
- 前記識別部のトレッド幅方向に沿ったサイズは、前記微細溝の深さよりも太い請求項1乃至5の何れか一項に記載のタイヤ。
- 加硫後のタイヤに対して、加硫前のトレッドゴムの幅方向における中心線の位置に着色された標識線の位置が許容範囲からずれているか否かを判定するトレッドゴムの位置ずれ判定方法であって、
前記タイヤにおける路面と接地するトレッドの表面には、タイヤ赤道線と平行して設けられるとともに、タイヤ周方向において断続し、前記タイヤ赤道線を基準とした1列または複数列の識別部が設けられ、
前記トレッドの表面よりも凹んだ凹状、または前記トレッドの表面よりも突出した凸状である前記識別部と前記標識線との位置関係を確認するとともに、前記標識線が前記許容範囲内に位置しているか否かを判定する工程と、
前記標識線が前記許容範囲内に位置していると判定した場合には、前記タイヤに対して前記トレッドゴムの位置がずれていないと判断し、前記標識線が前記許容範囲外に位置していると判定した場合には、前記タイヤに対して前記トレッドゴムの位置がずれていると判断する工程と
を含むトレッドゴムの位置ずれ判定方法。
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JP (1) | JP2012040894A (ja) |
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- 2010-08-13 JP JP2010181267A patent/JP2012040894A/ja active Pending
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