JP2012039275A - 反射音情報推定装置、反射音情報推定方法、プログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】p番目(1≦p≦P)の位置とM個のマイクロホンの各位置との間の周波数ごとの伝達特性を表すテンプレート(TP)の集合であるテンプレート情報を予め用意しておく。観測信号とテンプレート情報とを用いて、p番目のTPにp番目の複素振幅を乗じたp番目の反射音を観測信号から減じて得られる残差信号のパワーが最小になるようにp番目の複素振幅を決定し、決定されたp番目の複素振幅をp番目のTPに乗じたp番目の反射音を観測信号から減じて得られる残差信号のパワーを各pについて求め、これらのうち最小のパワーを与えたTPを決定し、決定されたTPに対応する位置により定まる方向Dの近傍で、伝達特性関数に複素振幅を乗じたものを上記観測信号から減じて得られる残差信号Eのパワーが最小になるように当該方向Dを補正することにより反射音の到来方向を推定する。
【選択図】図4
Description
本発明は、発話信号のような音源から放射された音声信号(音源信号)を複数のマイクロホンで構成されるマイクロホンアレーで収音した信号(収音信号)から反射音の「到来方向」ないし、「到来振幅」と「到来方向」を推定する。第1実施形態の機能構成および処理フローを図4と図5に示す。
q番目の最適化された反射音Aq(ω,k)Rq →(ω,θq →(ω,k))は、式(7)で表されるq+1番目の残差信号Eq+1 →(ω,k)のパワー(Eq+1 →(ω,k))HEq+1 →(ω,k)を最小とする基準に従って決定される。具体的には、伝達特性関数Rq →(ω,θq →(ω,k))が方向情報θq →(ω,k)で決定されることに注意すると、q番目の反射音Aq(ω,k)Rq →(ω,θq →(ω,k))を表現するパラメータAq(ω,k),θq →(ω,k)の最適値Aq,opt(ω,k),θq,opt →(ω,k)は式(8)によって得られる。なお、記号Hは共役転置を表す。
最初に、方向情報θq →(ω,k)の初期値θini,q →(ω,k)をテンプレート情報S→(ω)を用いて決定する。このために、推定されるべき到来方向に最も近いと考えられる方向に対応するテンプレートを決定し、この決定されたテンプレートに対応する方向情報を方向情報θq →(ω,k)の初期値θini,q →(ω,k)とすればよい。
記号Λはインデックスpの全体の集合{1,…,p,…,P}から後述する式(13)により決定されたインデックスの集合を除いた集合である。つまり、Λ={1,…,p,…,P}-{g(ω,1),…,g(ω,q-1)}とする。ただし、初めて<処理1>を行うときはΛ={1,…,p,…,P}である。
p番目のテンプレートSp →(ω)が残差信号Eq+1 →(ω,k)のパワー(Eq+1 →(ω,k))HEq+1 →(ω,k)を最小化するための最適なテンプレートであると仮定した場合の係数Aq(ω,k,p)は、最小二乗法に基づき、式(12)により求められる。なお、この段階では、式(9)左辺のqは意味を持たないことに留意されたい。
集合Λの要素の個数(濃度)を|Λ|とすると、式(12)に基づき得られた|Λ|個の係数Aq(ω,k,p)(p∈Λ)を用いて、テンプレートSg(ω,q) →(ω)のインデックスを表すg(ω,q)は、残差信号Eq+1 →(ω,k)のパワー(Eq+1 →(ω,k))HEq+1 →(ω,k)を最小とするインデックスとして式(13)により得られる。
次に、方向情報θq →(ω,k)の初期値θini,q →(ω,k)を起点として、式(7)で表されるq+1番目の残差信号Eq+1 →(ω,k)のパワー(Eq+1 →(ω,k))HEq+1 →(ω,k)を最小とするように、反射音Aq(ω,k)Rq →(ω,θq →(ω,k))を最適化する。反射音は、係数Aq(ω,k)とRq →(ω,θq →(ω,k))の2つの要素で構成されるので、2つの要素に対して最適化することが必要となる。この最適化方法は様々あるが、そのうちの一つの方法(勾配法)について述べる。例示する方法では、方向情報θq →(ω,k)の補正と係数Aq(ω,k)の補正が交互に所定回数(δ回)反復して行われることにより反射音Aq(ω,k)Rq →(ω,θq →(ω,k))が最適化される。δは例えば50程度の値とされるが1でもよい。
方向情報θq →(ω,k)=[θq,pol(ω,k),θq,azi(ω,k)]の補正は、式(14)による更新によって行われる。初めて§2.1の処理を行う場合、式(14)右辺の方向情報θq →(ω,k)は§1の処理で得られた初期値θini,q →(ω,k)であり、§2.1の処理が初めてではない場合、式(14)右辺の方向情報θq →(ω,k)は直前の§2.1の処理で得られた方向情報とする。また、初めて§2.1の処理を行う場合、パワー(Eq+1 →(ω,k))HEq+1 →(ω,k)の計算に用いられる係数Aq(ω,k)は式(12)で得られたAq(ω,k,p)とし、§2.1の処理が初めてではない場合、パワー(Eq+1 →(ω,k))HEq+1 →(ω,k)の計算に用いられる係数Aq(ω,k)は直前の§2.2の処理(後述する)で得られた係数Aq(ω,k)とする。ステップ幅α1およびα2は小さい正の定数であり、収束速度などを考慮して決定されるが、例えばそれぞれ0.1程度の値とされる。
係数Aq(ω,k)の補正は、最小二乗法に基づき、式(15)に従って新たな係数Aq(ω,k)を求めることにより行われる。式(15)で用いるRq →(ω,θq →(ω,k))は§2.1の処理で得られた方向情報θq →(ω,k)と式(6)から得られる。
第1実施形態ではテンプレート情報S→(ω)を用いて反射音情報rs→(ω,k)を求めたが、P個のテンプレートSp →(ω)の集合であるテンプレート情報S→(ω)を事前に求めておくことは必ずしも必須ではない。テンプレート情報S→(ω)を事前に求めておかない実施形態を第2実施形態として説明する。
上述の第1実施形態では周波数ごとに観測信号X→(ω,k)を用いて反射音情報rs→(ω,k)を推定したが、周波数ごとに反射音情報を推定すると、一意に推定されるべき仮想音源の方向(推定到来方向)以外の方向に関する情報も含んでしまうことがあり、この結果、反射音情報に誤差が生じることがありうる。例えば、図11(a)に示すように推定到来方向に関する情報だけを抽出できることが望ましいが、実際には図11(b)に示すように推定到来方向以外の方向に関する情報が混在してしまうことがありえる。
反射音情報は人間が生活する上で、非常に重要な音声情報である。例えば、視覚障害者は、タッピングによって発した音源信号が壁や天井等で反射して耳で観測することにより、環境を把握している。また、日常会話でも、適度な反射が生じる部屋で会話することと、反射音が比較的少ない環境で会話することでは会話のしやすさに相違が生じる。以下、本発明により推定された反射音情報を用いたサービス例について述べる。
1つ目は、会議システムに本発明を組み込んだ例である。指向性音源の向きに応じて反射音の振幅は変化するので、反射音情報が分かると、どの方向に音源が向いているのかを推定することができる。会議システムに音源向きの推定装置を組み込めば、誰に向かって発言したのかを提示することに応用できる。
2つ目は、自由な位置で映像や音声を鑑賞できるシステムである。遠方にある音は直接到来する音源のパワーが小さいので収音することが困難である。反射音情報が分かると、直接音だけでなく、反射音も強調収音できるので、遠方の音を強調することが可能となる。また、音声処理の分野では、方向別に音源の強調収音は可能であるが、距離別に音声を強調収音することは非常に難しいとされている。反射音情報が分かると、距離に対応する物理的な特徴量が得られるので、距離別に収音することが可能となる。遠方の音を収音したり、方向別、距離別に収音することができれば、視聴者の選択した位置に対応した音場を擬似的に生成することが可能となる。
上述の実施形態に関わる反射音情報推定装置は、キーボードなどが接続可能な入力部、液晶ディスプレイなどが接続可能な出力部、CPU(Central Processing Unit)〔キャッシュメモリなどを備えていてもよい。〕、メモリであるRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)と、ハードディスクである外部記憶装置、並びにこれらの入力部、出力部、CPU、RAM、ROM、外部記憶装置間のデータのやり取りが可能なように接続するバスなどを備えている。また必要に応じて、反射音情報推定装置に、CD−ROMなどの記憶媒体を読み書きできる装置(ドライブ)などを設けるとしてもよい。このようなハードウェア資源を備えた物理的実体としては、汎用コンピュータなどがある。
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。また、上記実施形態において説明した処理は、記載の順に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されるとしてもよい。
Claims (15)
- Pを2以上の予め定められた整数、pを1以上P以下の各整数として、p番目の位置とM個のマイクロホンが配置される各位置との間の周波数ごとの伝達特性を表すテンプレートの集合であるテンプレート情報を記憶する記憶部と、
音声信号をM個のマイクロホンで収音して得られるM個の収音信号がそれぞれ周波数領域に変換された信号(以下、観測信号という)と上記テンプレート情報とを入力とし、(1)p番目のテンプレートにp番目の複素振幅を乗じて表されるp番目の反射音を上記観測信号から減じて得られる残差信号のパワーが最小になるようにp番目の複素振幅を決定し、決定されたp番目の複素振幅をp番目のテンプレートに乗じて表されるp番目の反射音を上記観測信号から減じて得られる残差信号のパワーを各pについて求め、これらのうち最小のパワーを与えたテンプレートを決定し、
(2)決定されたテンプレートに対応する上記位置により定まる方向Dの近傍で、空間中の任意の位置と各上記マイクロホンとの間の周波数ごとの伝達特性を模擬した関数(以下、伝達特性関数という)に複素振幅を乗じたものを上記観測信号から減じて得られる残差信号Eのパワーが最小になるように当該方向Dを補正することにより反射音の到来方向を推定する反射音情報推定部と
を含む反射音情報推定装置。 - Pを2以上の予め定められた整数、pを1以上P以下の各整数として、p番目の位置とM個のマイクロホンが配置される各位置との間の周波数ごとの伝達特性を表すテンプレートの集合であるテンプレート情報を記憶する記憶部と、
音声信号をM個のマイクロホンで収音して得られるM個の収音信号がそれぞれ周波数領域に変換された信号(以下、観測信号という)と上記テンプレート情報とを入力とし、(1)p番目のテンプレートにp番目の複素振幅を乗じて表されるp番目の反射音を上記観測信号から減じて得られる残差信号のパワーが最小になるようにp番目の複素振幅を決定し、決定されたp番目の複素振幅をp番目のテンプレートに乗じて表されるp番目の反射音を上記観測信号から減じて得られる残差信号のパワーを各pについて求め、これらのうち最小のパワーを与えたテンプレートを決定し、
(2)決定されたテンプレートに対応する上記位置により定まる方向Dの近傍で、空間中の任意の位置と各上記マイクロホンとの間の周波数ごとの伝達特性を模擬した関数(以下、伝達特性関数という)に複素振幅を乗じたものを上記観測信号から減じて得られる残差信号Eのパワーが最小になるように当該方向Dを補正することにより反射音の到来方向を推定するとともに、当該到来方向に対応する上記伝達特性関数に乗じられた上記複素振幅を反射音の到来振幅として推定する反射音情報推定部と
を含む反射音情報推定装置。 - Pを2以上の予め定められた整数、pを1≦p≦Pを満たす整数として、p番目の位置とM個のマイクロホンが配置される各位置との間の周波数ごとの伝達特性を表すテンプレートの集合であるテンプレート情報を記憶する記憶部と、
音声信号をM個のマイクロホンで収音して得られるM個の収音信号がそれぞれ周波数領域に変換された信号(以下、観測信号という)と上記テンプレート情報とを入力とし、Qを1以上の予め定められた整数、qを1以上Q以下の各整数として、各qについて、(1)p番目のテンプレートにp番目の複素振幅を乗じて表されるp番目の反射音をq番目の最小の残差信号(ただし、1番目の最小の残差信号は上記観測信号とする)から減じて得られる残差信号のパワーが最小になるようにp番目の複素振幅を決定し、決定されたp番目の複素振幅をp番目のテンプレートに乗じて表されるp番目の反射音をq番目の最小の残差信号から減じて得られるq+1番目の残差信号のパワーを各pについて求め、これらのうち最小のパワーを与えたテンプレートを決定し、
(2)決定されたテンプレートに対応する上記位置により定まる方向Dの近傍で、空間中の任意の位置と各上記マイクロホンとの間の周波数ごとの伝達特性を模擬した関数(以下、伝達特性関数という)に複素振幅を乗じたものをq番目の最小の残差信号から減じて得られる残差信号Eのパワーが最小になるように当該方向Dを補正することにより反射音の到来方向を推定する反射音情報推定部と
を含む反射音情報推定装置。 - Pを2以上の予め定められた整数、pを1≦p≦Pを満たす整数として、p番目の位置とM個のマイクロホンが配置される各位置との間の周波数ごとの伝達特性を表すテンプレートの集合であるテンプレート情報を記憶する記憶部と、
音声信号をM個のマイクロホンで収音して得られるM個の収音信号がそれぞれ周波数領域に変換された信号(以下、観測信号という)と上記テンプレート情報とを入力とし、Qを1以上の予め定められた整数、qを1以上Q以下の各整数として、各qについて、(1)p番目のテンプレートにp番目の複素振幅を乗じて表されるp番目の反射音をq番目の最小の残差信号(ただし、1番目の最小の残差信号は上記観測信号とする)から減じて得られる残差信号のパワーが最小になるようにp番目の複素振幅を決定し、決定されたp番目の複素振幅をp番目のテンプレートに乗じて表されるp番目の反射音をq番目の最小の残差信号から減じて得られるq+1番目の残差信号のパワーを各pについて求め、これらのうち最小のパワーを与えたテンプレートを決定し、
(2)決定されたテンプレートに対応する上記位置により定まる方向Dの近傍で、空間中の任意の位置と各上記マイクロホンとの間の周波数ごとの伝達特性を模擬した関数(以下、伝達特性関数という)に複素振幅を乗じたものをq番目の最小の残差信号から減じて得られる残差信号Eのパワーが最小になるように当該方向Dを補正することにより反射音の到来方向を推定するとともに、当該到来方向に対応する上記伝達特性関数に乗じられた上記複素振幅を反射音の到来振幅として推定する反射音情報推定部と
を含む反射音情報推定装置。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載の反射音情報推定装置において、
上記残差信号のパワーはそれぞれ、全ての上記周波数に亘って加算して得られたパワーであり、
上記到来方向は、全ての上記周波数に亘って加算して得られた上記残差信号Eのパワーが最小になるように当該方向Dを補正することにより推定される
ことを特徴とする反射音情報推定装置。 - 請求項1から請求項5のいずれかに記載の反射音情報推定装置において、
周波数をω、周波数ωの集合をΩ、iを虚数単位、cを音速、p番目の位置[xp,yp,zp]とm番目(1≦m≦M)のマイクロホンが配置される位置[um,vm,wm]との間の伝達特性をSpm(ω)、ただし
さらに含むことを特徴とする反射音情報推定装置。 - 請求項1から請求項6のいずれかに記載の反射音情報推定装置において、
上記伝達特性関数は、空間中の任意の位置[x,y,z]とM個のマイクロホンが配置される各位置[um,vm,wm]との間の周波数ごとの各伝達特性Rm(ω)(1≦m≦M)によって表され、当該伝達特性Rm(ω)は、周波数をω、iを虚数単位、cを音速として、
- Pを2以上の予め定められた整数、pを1以上P以下の各整数として、記憶部には、p番目の位置とM個のマイクロホンが配置される各位置との間の周波数ごとの伝達特性を表すテンプレートの集合であるテンプレート情報が記憶されているとし、
音声信号をM個のマイクロホンで収音して得られるM個の収音信号がそれぞれ周波数領域に変換された信号(以下、観測信号という)と上記テンプレート情報とを用い、(1)p番目のテンプレートにp番目の複素振幅を乗じて表されるp番目の反射音を上記観測信号から減じて得られる残差信号のパワーが最小になるようにp番目の複素振幅を決定し、決定されたp番目の複素振幅をp番目のテンプレートに乗じて表されるp番目の反射音を上記観測信号から減じて得られる残差信号のパワーを各pについて求め、これらのうち最小のパワーを与えたテンプレートを決定し、
(2)決定されたテンプレートに対応する上記位置により定まる方向Dの近傍で、空間中の任意の位置と各上記マイクロホンとの間の周波数ごとの伝達特性を模擬した関数(以下、伝達特性関数という)に複素振幅を乗じたものを上記観測信号から減じて得られる残差信号Eのパワーが最小になるように当該方向Dを補正することにより反射音の到来方向を推定する反射音情報推定過程
を有する反射音情報推定方法。 - Pを2以上の予め定められた整数、pを1以上P以下の各整数として、記憶部には、p番目の位置とM個のマイクロホンが配置される各位置との間の周波数ごとの伝達特性を表すテンプレートの集合であるテンプレート情報が記憶されているとし、
音声信号をM個のマイクロホンで収音して得られるM個の収音信号がそれぞれ周波数領域に変換された信号(以下、観測信号という)と上記テンプレート情報とを用い、(1)p番目のテンプレートにp番目の複素振幅を乗じて表されるp番目の反射音を上記観測信号から減じて得られる残差信号のパワーが最小になるようにp番目の複素振幅を決定し、決定されたp番目の複素振幅をp番目のテンプレートに乗じて表されるp番目の反射音を上記観測信号から減じて得られる残差信号のパワーを各pについて求め、これらのうち最小のパワーを与えたテンプレートを決定し、
(2)決定されたテンプレートに対応する上記位置により定まる方向Dの近傍で、空間中の任意の位置と各上記マイクロホンとの間の周波数ごとの伝達特性を模擬した関数(以下、伝達特性関数という)に複素振幅を乗じたものを上記観測信号から減じて得られる残差信号Eのパワーが最小になるように当該方向Dを補正することにより反射音の到来方向を推定するとともに、当該到来方向に対応する上記伝達特性関数に乗じられた上記複素振幅を反射音の到来振幅として推定する反射音情報推定過程
を有する反射音情報推定方法。 - Pを2以上の予め定められた整数、pを1≦p≦Pを満たす整数として、記憶部には、p番目の位置とM個のマイクロホンが配置される各位置との間の周波数ごとの伝達特性を表すテンプレートの集合であるテンプレート情報が記憶されているとし、
音声信号をM個のマイクロホンで収音して得られるM個の収音信号がそれぞれ周波数領域に変換された信号(以下、観測信号という)と上記テンプレート情報とを用い、Qを2以上の予め定められた整数、qを1以上Q以下の各整数として、各qについて、(1)p番目のテンプレートにp番目の複素振幅を乗じて表されるp番目の反射音をq番目の最小の残差信号(ただし、1番目の最小の残差信号は上記観測信号とする)から減じて得られる残差信号のパワーが最小になるようにp番目の複素振幅を決定し、決定されたp番目の複素振幅をp番目のテンプレートに乗じて表されるp番目の反射音をq番目の最小の残差信号から減じて得られるq+1番目の残差信号のパワーを各pについて求め、これらのうち最小のパワーを与えたテンプレートを決定し、
(2)決定されたテンプレートに対応する上記位置により定まる方向Dの近傍で、空間中の任意の位置と各上記マイクロホンとの間の周波数ごとの伝達特性を模擬した関数(以下、伝達特性関数という)に複素振幅を乗じたものをq番目の最小の残差信号から減じて得られる残差信号Eのパワーが最小になるように当該方向Dを補正することにより反射音の到来方向を推定する反射音情報推定過程
を有する反射音情報推定方法。 - Pを2以上の予め定められた整数、pを1≦p≦Pを満たす整数として、記憶部には、p番目の位置とM個のマイクロホンが配置される各位置との間の周波数ごとの伝達特性を表すテンプレートの集合であるテンプレート情報が記憶されているとし、
音声信号をM個のマイクロホンで収音して得られるM個の収音信号がそれぞれ周波数領域に変換された信号(以下、観測信号という)と上記テンプレート情報とを用い、Qを2以上の予め定められた整数、qを1以上Q以下の各整数として、各qについて、(1)p番目のテンプレートにp番目の複素振幅を乗じて表されるp番目の反射音をq番目の最小の残差信号(ただし、1番目の最小の残差信号は上記観測信号とする)から減じて得られる残差信号のパワーが最小になるようにp番目の複素振幅を決定し、決定されたp番目の複素振幅をp番目のテンプレートに乗じて表されるp番目の反射音をq番目の最小の残差信号から減じて得られるq+1番目の残差信号のパワーを各pについて求め、これらのうち最小のパワーを与えたテンプレートを決定し、
(2)決定されたテンプレートに対応する上記位置により定まる方向Dの近傍で、空間中の任意の位置と各上記マイクロホンとの間の周波数ごとの伝達特性を模擬した関数(以下、伝達特性関数という)に複素振幅を乗じたものをq番目の最小の残差信号から減じて得られる残差信号Eのパワーが最小になるように当該方向Dを補正することにより反射音の到来方向を推定するとともに、当該到来方向に対応する上記伝達特性関数に乗じられた上記複素振幅を反射音の到来振幅として推定する反射音情報推定過程
を有する反射音情報推定方法。 - 請求項8から請求項11のいずれかに記載の反射音情報推定方法において、
上記残差信号のパワーはそれぞれ、全ての上記周波数に亘って加算して得られたパワーであり、
上記到来方向は、全ての上記周波数に亘って加算して得られた上記残差信号Eのパワーが最小になるように当該方向Dを補正することにより推定される
ことを特徴とする反射音情報推定方法。 - 請求項8から請求項12のいずれかに記載の反射音情報推定方法において、
周波数をω、周波数ωの集合をΩ、iを虚数単位、cを音速、p番目の位置[xp,yp,zp]とm番目(1≦m≦M)のマイクロホンが配置される位置[um,vm,wm]との間の伝達特性をSpm(ω)、ただし
さらに有することを特徴とする反射音情報推定方法。 - 請求項8から請求項13のいずれかに記載の反射音情報推定方法において、
上記伝達特性関数は、空間中の任意の位置[x,y,z]とM個のマイクロホンが配置される各位置[um,vm,wm]との間の周波数ごとの各伝達特性Rm(ω)(1≦m≦M)によって表され、当該伝達特性Rm(ω)は、周波数をω、iを虚数単位、cを音速として、
- コンピュータに、請求項8から請求項14のいずれかに記載の反射音情報推定方法の処理を実行させるためのプログラム。
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