JP2012037439A - 静電容量検出回路 - Google Patents

静電容量検出回路 Download PDF

Info

Publication number
JP2012037439A
JP2012037439A JP2010179168A JP2010179168A JP2012037439A JP 2012037439 A JP2012037439 A JP 2012037439A JP 2010179168 A JP2010179168 A JP 2010179168A JP 2010179168 A JP2010179168 A JP 2010179168A JP 2012037439 A JP2012037439 A JP 2012037439A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
switch
operational amplifier
input terminal
capacitor
switches
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010179168A
Other languages
English (en)
Inventor
Naoto Shimataka
直人 島高
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Electronics Co Ltd
Original Assignee
Asahi Kasei Electronics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Electronics Co Ltd filed Critical Asahi Kasei Electronics Co Ltd
Priority to JP2010179168A priority Critical patent/JP2012037439A/ja
Publication of JP2012037439A publication Critical patent/JP2012037439A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】回路規模および消費電力の増大を伴わずに低ノイズ特性を実現し、S/N比の高い正確な静電容量検出が可能な静電容量検出回路を提供する。
【解決手段】被検出キャパシタCsの容量値を電圧に変換して出力する静電容量検出回路であって、演算増幅器A1の反転入力端子と演算増幅器A1の出力端子との間に直列に第1のスイッチS1及びホールドキャパシタChを接続する。そして、フェーズ1(第1のサンプリング期間)で第1のスイッチS1をオフし、フェーズ2(第2のサンプリング期間)で第1のスイッチS1をオンすることで、ホールドキャパシタChに、フェーズ2の電荷のみを保持させるようにする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、物理量を検出する容量式センサ装置に用いられる静電容量検出回路に関する。
従来の容量検出回路としては、例えば特許文献1に記載の技術がある。この技術は、高抵抗値の抵抗を用いない構成とすることで容量検出回路のチップ面積を小さくすると共に、電源投入時やリセット時等において、容量を急速充電することで、容量を安定して検出できるまでの時間を短くするものである。
図12は、上記従来の容量検出回路の構成を示す図である。
この容量検出回路は、演算増幅器101と、基準電源102と、フォードバック容量103と、MOSトランジスタ104とを備える。演算増幅器101の反転入力端子には被検出キャパシタ120が接続されており、該被検出キャパシタ120は、物理量に応じて容量値が変化する差動の容量120a,120bから構成されている。容量120a,120bは、一端が共通接続され、他端がそれぞれ直流電源121,122に接続されている。
この容量検出回路は、MOSトランジスタ104をオンとすることで被検出キャパシタ120を充電し、次にMOSトランジスタ104をオフとすることで充電した電荷をフィードバック容量103へ移動させ、出力値を得るものである。したがって、直流電源121、122からみた見た演算増幅器101の出力端子Voまでの周波数特性は、図13に示すようになる。ここで、この伝達関数は被検出キャパシタ120a,120bを同相変化の容量、直流電源121,122を共通、被検出キャパシタ120とフィードバック容量103の容量値が等しいと仮定して小信号解析をしたものである。また、MOSトランジスタ104のオン、オフ切り替え周波数をfsとしている。この図13では、直流から2fsまでの範囲を記載しているが、伝達関数は周期関数であるので、同様の波形が高域まで繰り返される。
図13からも明らかなように、fsよりも離れた周波数に分布するノイズ成分を除去する効果が確認できる。具体的には、fsを0dBとした場合、回路利得が−3dBとなる周波数は、fs±fs/2であるので、特に、直流〜fs/2及び3/2×fs〜2fsの周波数領域に分布するノイズ成分を除去する効果がある。
また、図12に示す容量検出回路の演算増幅器101の非反転入力端子から見た出力端子Voの周波数特性を図14に示す。図14から分かるように、演算増幅器101が発生するノイズ成分を除去しつつ、被検出キャパシタ120の容量値を検出可能である。
特開2001−249151号公報
ところで、上記従来の容量検出回路にあっては、十分な電荷の充放電を行うためには、直流電源121,122及び演算増幅器101はfsよりも十分に広い帯域を持つ必要がある。しかしながら、この場合、fs/2以上に分布するノイズ成分の影響が大きく、折り返しノイズの影響を考慮すると、直流電源121,122及び演算増幅器101にノイズ成分が含まれる場合、被検出キャパシタ120の容量値を正確に検出することが難しいという問題がある。
そこで、本発明は、回路規模及び消費電力の増大を伴わずに低ノイズ特性を実現し、S/N比の高い正確な容量検出が可能な静電容量検出回路を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る静電容量検出回路は、演算増幅器とキャパシタとスイッチとを備え、前記スイッチを制御することによりサンプリング動作を2回行い、1回目と2回目のチャージ電圧の差を取ることでノイズ成分を除去しつつ、被検出キャパシタの容量値を電圧に変換して出力する静電容量検出回路であって、前記演算増幅器の反転入力端子と前記演算増幅器の出力端子との間に直列に接続される第1のスイッチ及びホールドキャパシタを備えることを特徴としている。
また、上記において、前記1回目のサンプリング動作を行う第1のサンプリング期間と、前記2回目のサンプリング動作を行い、前記出力データが確定する第2のサンプリング期間とを生成する制御部を備え、該制御部は、前記第1のサンプリング期間に前記第1のスイッチを非導通状態とし、前記第2のサンプリング期間に前記第1のスイッチを導通状態とすることで、前記ホールドキャパシタに、前記第2のサンプリング期間の電荷のみを保持させるように制御することが望ましい。
これにより、急峻なバンドパスフィルタ特性を持つことができるので、直流からサンプリング周波数fsまでのノイズ成分を大幅に除去することができ、特に折り返しノイズの低減を大幅に行うことができる。その結果、S/N比の高い静電容量検出を行うことができるという効果がある。
さらに、急峻なバンドパスフィルタ特性を比較的小さい容量のキャパシタとスイッチのみで実現することができるため、回路規模の増大および消費電力の増大を伴わずに、低ノイズ化を実現することができる。
さらに、本発明に係る静電容量検出回路は、上記において、前記チャージ電圧が印加される入力端子を備え、前記1回目と2回目のチャージ電圧は、前記演算増幅器の非反転入力端子に接続される基準電圧を基準として絶対値が等しく、且つ正負の符号が異なる電圧であることを特徴としている。
これにより、被検出キャパシタの容量値の変化を適切に検出することができる。
また、本発明に係る静電容量検出回路は、上記において、前記チャージ電圧が印加される入力端子を備え、前記キャパシタ及び前記スイッチは、前記入力端子と前記演算増幅器の反転入力端子との間に接続される前記被検出キャパシタと、前記反転入力端子と前記演算増幅器の出力端子との間に接続されるフィードバックキャパシタと、前記反転入力端子と前記演算増幅器の出力端子との間に接続される第2のスイッチと、を備えることを特徴としている。
このとき、第1のサンプリング期間に第2のスイッチを導通状態とし、第2のサンプリング期間に第2のスイッチを非導通状態とすることで、第1のサンプリング期間の入力電圧と第2のサンプリング期間の入力電圧との差分を、被検出キャパシタ及びフィードバックキャパシタの容量比に応じた利得で増幅することができる。このように、簡易な回路構成でノイズ成分の除去機能および増幅機能を果たすことができる。
また、本発明に係る静電容量検出回路は、上記において、前記チャージ電圧が印加される入力端子を備え、前記キャパシタ及び前記スイッチは、前記入力端子と前記演算増幅器の反転入力端子との間に接続される前記被検出キャパシタと、前記反転入力端子と前記演算増幅器の出力端子との間に接続される第2のスイッチと、前記演算増幅器の出力端子に一端が接続される第3のスイッチと、前記反転入力端子と前記第3のスイッチの他端との間に接続されるフィードバックキャパシタと、前記第3のスイッチと前記フィードバックキャパシタとの間のノードと、基準電位との間に接続される第4のスイッチと、を備えることを特徴としている。
これにより、演算増幅器が持つオフセットをキャンセルするオートゼロ機能を備える静電容量検出回路とすることができる。
さらに、本発明に係る静電容量検出回路は、上記において、前記チャージ電圧が印加される入力端子を備え、前記キャパシタ及び前記スイッチは、前記入力端子と前記演算増幅器の反転入力端子との間に接続される前記被検出キャパシタと、前記演算増幅器の出力端子に一端が接続される第3のスイッチと、前記反転入力端子と前記第3のスイッチの他端との間に接続される第1のフィードバックキャパシタと、前記第3のスイッチと前記第1のフィードバックキャパシタとの間のノードと、基準電位との間に接続される第4のスイッチと、前記反転入力端子に一端が接続される第6のスイッチと、前記演算増幅器の出力端子と前記第6のスイッチの他端との間に接続される第2のフィードバックキャパシタと、前記第6のスイッチと前記第2のフィードバックキャパシタとの間のノードと、基準電位との間に接続される第5のスイッチと、とを備えることを特徴としている。
これにより、演算増幅器が持つオフセットをキャンセルするオートゼロ機能を備えると共に、演算増幅器の出力電圧の変動量を少なくし、演算増幅器の高いスルーレートを要求しない静電容量検出回路とすることができる。
以上説明したように、本発明の静電容量検出回路は、回路規模および消費電力の増大を伴わずに、チャージ電圧及び演算増幅器が有するノイズを効果的に抑制することができ、S/N比の高い正確な静電容量検出を行うことができるという効果が得られる。
第1の実施形態における静電容量検出回路の回路図である。 図1に示す回路のタイミングチャートである。 Vinから見た演算増幅器の出力端子までの周波数特性である。 演算増幅器の非反転入力端子から見た出力端子までの周波数特性である。 第2の実施形態における静電容量検出回路の回路図である。 図5に示す回路のタイミングチャートである。 演算増幅器の非反転入力端子から見た出力端子までの周波数特性である。 第3の実施形態における静電容量検出回路の回路図である。 図8に示す回路のタイミングチャートである。 第4の実施形態における静電容量検出回路の回路図である。 図10に示す回路のタイミングチャートである。 従来の静電容量検出回路の回路図である。 従来の直流電源から見た演算増幅器の出力端子までの周波数特性である。 従来の演算増幅器の非反転入力端子から見た出力端子までの周波数特性である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る静電容量検出回路の回路図である。
この静電容量検出回路は、演算増幅器A1と、演算増幅器A1の出力端子Voutに接続された演算回路OP1とを有する。演算増幅器A1の反転入力端子と、チャージ電圧が印加される入力端子Vinとの間には、被検出キャパシタ(サンプリングキャパシタ)Csが接続されている。また、演算増幅器A1の非反転入力端子は基準電位に接続されている。
演算増幅器A1の反転入力端子と演算増幅器A1の出力端子Voutとの間には、第1のスイッチS1及びホールドキャパシタChが直列に接続されている。具体的には、第1のスイッチS1の一端が演算増幅器A1の反転入力端子に接続され、ホールドキャパシタChの一端が演算増幅器A1の出力端子Voutに接続され、第1のスイッチS1の他端とホールドキャパシタChの他端とが接続された状態となっている。
さらに、演算増幅器A1の反転入力端子と演算増幅器A1の出力端子Voutとの間には、フィードバックキャパシタCfが接続されていると共に、演算増幅器A1の反転入力端子と演算増幅器A1の出力端子Voutとの間には、第2のスイッチS2が接続されている。
また、入力端子Vinには、第10のスイッチS10と、第11のスイッチS11とが接続されている。第10のスイッチS10は、オン状態(導通状態)で入力端子Vinにチャージ電圧V1を供給できるようになっている。また、第11のスイッチS11は、オン状態(導通状態)で入力端子Vinにチャージ電圧V2を供給できるようになっている。
ここで、チャージ電圧V1,V2は、基準電位を基準として絶対値が等しく、且つ正負の符号が異なる電圧である。すなわち、基準電圧は(V1−V2)/2に設定されている。
このように、本実施形態における静電容量検出回路は、演算増幅器A1とキャパシタとスイッチと演算回路OP1とを備えている。そして、後述する図2に示すスイッチ制御によりサンプリング動作を2回行い、チャージ電圧に含まれるノイズ成分のうち1回目と2回目のサンプリングにおいて共通に含まれるノイズ成分と、演算増幅器A1に含まれるノイズ成分のうち1回目と2回目のサンプリングにおいて共通に含まれるノイズ成分とを除去して、出力信号を得るものである。これにより、演算回路OP1で、既知のCf、V1、V2及び抽出したVoutの関係から、被検出キャパシタCsの容量値を検出することができる。
図2は、第1,第2,第10及び第11のスイッチS1,S2,S10及びS11を制御する制御信号と、入力端子Vinに印加するチャージ電圧のタイミングチャートである。
この図2において、制御信号がハイレベルとなる区間は各スイッチがオン状態(導通状態)となる区間を示し、制御信号がローレベルとなる区間は各スイッチがオフ状態(非導通状態)となる区間を示している。また、図中Δtは、第1及び第11のスイッチS1及びS11と第2及び第10のスイッチS2及びS10とを同時にオンさせないようにするためのノーオーバーラップ区間であり、例えば1n秒等に設定する。
すなわち、この静電容量検出回路では、第1及び第11のスイッチS1及びS11がオフで第2及び第10のスイッチS2及びS10がオンとなっている状態から、第1及び第11のスイッチS1及びS11がオンで第2及び第10のスイッチS2及びS10がオフとなる状態へ移行する際には、先ず、オン状態である第2及び第10のスイッチS2及びS10をオフし、そのΔt経過後に第1及び第11のスイッチS1及びS11をオンするようにする。
一方、第1及び第11のスイッチS1及びS11がオンで第2及び第10のスイッチS2及びS10がオフとなっている状態から、第1及び第11のスイッチS1及びS11がオフで第2及び第10のスイッチS2及びS10がオンとなる状態へ移行する際には、先ず、オン状態である第1及び第11のスイッチS1及びS11をオフし、そのΔt経過後に第2及び第10のスイッチS2及びS10をオンするようにする。
ここでは、第1及び第11のスイッチS1及びS11がオフで第2及び第10のスイッチS2及びS10がオンとなる、1回目のサンプリング期間(第1のサンプリング期間)をフェーズ1とし、第1及び第11のスイッチS1及びS11がオンで第2及び第10のスイッチS2及びS10がオフとなる、2回目のサンプリング期間(第2のサンプリング期間)をフェーズ2とする。
本実施形態では、第2及び第10のスイッチS2及びS10がオンとなるフェーズ1の期間にフィードバックキャパシタCfの電荷を放電し、且つ被検出キャパシタCsに1回目の電圧チャージを行う。次に、第2及び第10のスイッチS2及びS10がオフとなるフェーズ2の期間に2回目の電圧チャージを行い、このとき静電容量の検出がなされて出力電圧が確定し、静電容量検出が完了する。
確定した電圧値は、第2及び第10のスイッチS2及びS10がオンとなる期間のチャージ電圧および第2及び第10のスイッチS2及びS10がオフとなる期間のチャージ電圧に含まれる共通のノイズ成分が除去されたものとなる。さらに、この確定した電圧値は、第2及び第10のスイッチS2及びS10がオンとなる期間の演算増幅器A1および第2及び第10のスイッチS2及びS10がオフとなる期間の演算増幅器A1に含まれる共通のノイズ成分が除去されたものとなる。
加えて、フェーズ1で、ホールドキャパシタChが前回のフェーズ2の電荷のみを保持できるよう、第1のスイッチS1をオフとし、フェーズ2で、ホールドキャパシタChが新たな電荷を保持するために、第1のスイッチS1をオンとするようにしている。
この動作により、キャパシタCfおよびChと、サンプリング周波数fsにより回路の時定数が制限され、急峻なバンドパスフィルタの効果が得られる。この点について以下に詳述する。
フェーズ2が完了する時刻をtとし、サンプリング周期をT(=1/fs)とすると、フェーズ1が完了する時刻は(t−T/2)と表される。そして、時刻tにおける入力電圧をVin(t)、出力電圧をVout(t)とすると、フェーズ2におけるキャパシタCs、Cf、Chの電荷Qs2、Qf2、Qh2はそれぞれ(1)〜(3)式に示すようになる。
Qs2=Cs×Vin(t) ………(1)
Qf2=Cf×Vout(t) ………(2)
Qh2=Ch×Vout(t) ………(3)
また、フェーズ1におけるキャパシタCs、Cf、Chの電荷Qs1、Qf1、Qh1はそれぞれ(4)〜(6)式に示すようになる。
Qs1=Cs×Vin(t−T/2) ………(4)
Qf1=Cf×0 ………(5)
Qh1=Ch×Vout(t−T/2) ………(6)
ここで、フェーズ1におけるキャパシタChの電荷は、前回のフェーズ2が完了する時刻(t−T)の電荷を保持するよう、第1のスイッチS1により制御しているので、キャパシタChの電荷量は、時刻(t−T/2)と時刻(t−T)とで等しい。
よって、前記(6)式は、
Qh1=Ch×Vout(t−T) ………(7)
と置き換えることができる。
ここで、フェーズ1とフェーズ2との間に電荷保存則を適用し、zをz平面のパラメータとし、z-1を1サンプリング遅延とすると、静電容量検出が完了するフェーズ2の伝達関数H(z)は、
H(z)=〔Cs/{Cf+Ch(1−z-1)}〕×(z-1/2−1) ……… (8)
によって算出される。
前記(8)式から、静電容量検出回路のサンプリング周波数fsにおける回路利得は、フェーズ1及びフェーズ2のチャージ電圧が演算増幅器A1の基準電位を基準に絶対値の等しい正負の電圧とすると、2×Cs/Cfとなる。また、キャパシタChはサンプリング周波数fsにおける回路利得に影響を与えないことがわかる。また、キャパシタCfとChとの比が回路の周波数応答の減衰特性に関与していることがわかる。
図3は、前記(8)式で示される伝達関数を周波数軸に表したものである。この図3に示す周波数特性は、キャパシタをCs=Cf=Chとしたときの例である。なお、図3では直流から2fsまでの範囲を記載しているが、伝達関数は周期関数であるので、同様の波形が高域まで繰り返される。
また、入力端子Vinを接地とし、演算増幅器A1の非反転入力端子から出力端子までの伝達関数H(z)を、前述と同様に電荷保存則を適用して算出すると、次式で表される。
H(z)={Cf+Ch(1−z-1)+Cs(1−z-1/2)}/{Cf+Ch(1−z-1)} ……… (9)
上記(9)式から、キャパシタChはサンプリング周波数fsにおける回路利得に影響を与えないことがわかる。また、キャパシタCfとChとの比が回路の周波数応答の減衰特性に関与していることがわかる。
図4は、前記(9)式で示される伝達関数を周波数軸に表したものである。この図4に示す周波数特性は、キャパシタをCs=Cf=Chとしたときの例である。なお、図4では直流から2fsまでの範囲を記載しているが、伝達関数は周期関数であるので、同様の波形が高域まで繰り返される。
ところで、図12に示す一般的な静電容量検出回路の伝達関数H(z)は、被検出キャパシタをC120、フィードバックキャパシタをC103とし、前述と同様に電荷保存則を適用して算出すると、次式で表される。
H(z)=C120/C103×(z-1/2−1) ……… (10)
上記(10)式で示される伝達関数を周波数軸に表すと図13に示すようになる。図3と図13との比較からも明らかなように、図1に示す本実施形態の静電容量検出回路では、チャージ電圧に含まれるノイズ成分に対して非常に急峻なバンドパスフィルタを形成できることがわかる。
また、図12に示す一般的な静電容量検出回路の、演算増幅器の非反転入力端子から出力端子までの伝達関数H(z)は、前述と同様に電荷保存則を適用して算出すると、次式で表される。
H(z)=C120/C103×(1−z-1/2)+1 ……… (11)
上記(11)式で示される伝達関数を周波数軸に表すと図14に示すようになる。図4と図14との比較からも明らかなように、図1に示す本実施形態の静電容量検出回路では、演算増幅器が発生するノイズに対して非常に急峻なバンドパスフィルタを形成できることがわかる。
図12に示す一般的な静電容量検出回路では、キャパシタの値によらず、ナイキスト周波数fs/2でのノイズ減衰量はfsのノイズに対し3dBであるのに対し、図1に示す本実施形態の静電容量検出回路では、例えば、キャパシタCfとChの比をCf:Ch=1:5に選ぶと、ナイキスト周波数fs/2でのノイズ減衰量はfsのノイズに対し23.8dBと非常に大きな減衰量を実現できる。また、キャパシタCfとChの比として、この例よりも大きい比を選択すれば、更に減衰量を増やすことができる。
このように、上記第1の実施形態では、チャージ電圧及び演算増幅器が発生するノイズに対し、サンプリング周波数fs以外のノイズ成分を大幅に減衰させることができ、特に折り返しノイズの発生を大幅に抑制し、S/N比の高い信号成分を抽出することが可能である。よって、既知のCf、V1、V2及び抽出したVoutの関係から、被検出キャパシタCsの正確な静電容量検出を実施することが可能である。
また、急峻なバンドパスフィルタ特性を比較的小さい容量のキャパシタCfとスイッチのみで実現することができるため、回路規模の増大及び消費電力の増大を伴わずに、低ノイズ化を実現することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明における第2の実施形態について説明する。
この第2の実施形態は、演算増幅器A1が持つオフセットをキャンセルすることができるオートゼロ機能を備えたものである。
図5は、第2の実施形態における静電容量検出回路の回路図である。
この図5に示す静電容量検出回路は、前述した図1に示す静電容量検出回路において、第3のスイッチS3及び第4のスイッチS4が追加されていることを除いては図1と同様の構成を有するため、図1と同様の構成を有する部分には図1と同一符号を付し、構成の異なる部分を中心に説明する。
フィードバックキャパシタCfの一端は演算増幅器A1の反転入力端子に接続されており、このフィードバックキャパシタCfの他端と演算増幅器A1の出力端子との間には、第3のスイッチS3が接続されている。また、フィードバックキャパシタCfと第3のスイッチS3との間のノードと、基準電位との間には、第4のスイッチS4が接続されている。
図6は、第1〜第4のスイッチS1〜S4及び第10,第11のスイッチS10,S11を制御する制御信号と、入力端子に印加するチャージ電圧のタイミングチャートである。
この図6において、制御信号がハイレベルとなる区間は各スイッチがオン状態(導通状態)となる区間を示し、制御信号がローレベルとなる区間は各スイッチがオフ状態(非導通状態)となる区間を示している。また、図中Δtは、第1,第3及び第11のスイッチS1,S3及びS11と、第2,第4及び第10のスイッチS2,S4及びS10とを同時にオンさせないようにするためのノーオーバーラップ区間であり、例えば1n秒等に設定する。
すなわち、この静電容量検出回路では、第1,第3及び第11のスイッチS1,S3及びS11がオフで第2,第4及び第10のスイッチS2,S4及びS10がオンとなっている状態から、第1,第3及び第11のスイッチS1,S3及びS11がオンで第2,第4及び第10のスイッチS2,S4及びS10がオフとなる状態へ移行する際には、先ず、オン状態である第2,第4及び第10のスイッチS2,S4及びS10をオフし、そのΔt経過後に第1,第3及び第11のスイッチS1,S3及びS11をオンするようにする。
一方、第1,第3及び第11のスイッチS1,S3及びS11がオンで第2,第4及び第10のスイッチS2,S4及びS10がオフとなっている状態から、第1,第3及び第11のスイッチS1,S3及びS11がオフで第2,第4及び第10のスイッチS2,S4及びS10がオンとなる状態へ移行する際には、先ず、オン状態である第1,第3及び第11のスイッチS1,S3及びS11をオフし、そのΔt経過後に第2,第4及び第10のスイッチS2,S4及びS10をオンするようにする。
ここでは、第1,第3及び第11のスイッチS1,S3及びS11がオフで第2,第4及び第10のスイッチS2,S4及びS10がオンとなる、1回目のサンプリング期間(第1のサンプリング期間)をフェーズ1とし、第1,第3及び第11のスイッチS1,S3及びS11がオンで第2,第4及び第10のスイッチS2,S4及びS10がオフとなる、2回目のサンプリング期間(第2のサンプリング期間)をフェーズ2とする。
本実施形態では、前述した第1の実施形態と同様に、フェーズ1で、ホールドキャパシタChが前回のフェーズ2の電荷のみを保持できるよう、第1のスイッチS1をオフとし、フェーズ2で、ホールドキャパシタChが新たな電荷を保持するために、第1のスイッチS1をオンとするようにしている。
この動作により、キャパシタCfおよびChと、サンプリング周波数fsにより回路の時定数が制限され、急峻なバンドパスフィルタの効果が得られる。
ここで、フェーズ2が完了する時刻をtとし、サンプリング周期をT(=1/fs)とすると、フェーズ1が完了する時刻は、t−T/2と表現される。時刻tにおける入力電圧をVin(t)、出力電圧をVout(t)とすると、図5に示す回路の伝達関数は前記(8)式で表され、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、演算増幅器A1の非反転入力端子から出力端子までの伝達関数H(z)は、前述と同様に電荷保存則を適用して算出すると、次式で表される。
H(z)={Ch(1−z-1)−(Cs+Cf)(1−z-1/2)}/{Cf+Ch(1−z-1)} ………(12)
つまり、第3のスイッチS3及び第4のスイッチS4を設け、第1のスイッチS1をオフするフェーズ1で、第3のスイッチS3をオフ、第4のスイッチS4をオンとし、第1のスイッチS1をオンするフェーズ2で、第3のスイッチS3をオン、第4のスイッチS4をオフする構成とするので、演算増幅器A1が持つオフセットをキャンセルすることができ、演算増幅器が発生するノイズによる影響を大幅に軽減することが可能となる。
上記(12)式で示される伝達関数を周波数軸に表すと図7に示すようになる。ここで、図7に示す周波数特性は、キャパシタをCs=Cf=Chとしたときの例である。
図7と図14との比較からも明らかなように、図5に示す本実施形態による回路では、非常に急峻なバンドパスフィルタを形成しノイズを除去し、演算増幅器が持つオフセットを除去できることがわかる。
したがって、既知のCf、V1、V2及び抽出したVoutの関係から、被検出キャパシタCsの正確な静電容量検出を実施することができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明における第3の実施形態について説明する。
この第3の実施形態は、演算増幅器A1が持つオフセットをキャンセルすることができるオートゼロ機能を備え、また、演算増幅器の出力電圧Voutの変動量を少なくし、演算増幅器の高いスルーレートを要求しないようにするものである。
図8は、第3の実施形態における静電容量検出回路の回路図である。
この図8に示す静電容量検出回路は、前述した図5に示す静電容量検出回路において、第2のスイッチS2を削除し、フィードバックキャパシタCfを第1のフィードバックキャパシタCf1に置換し、第2のフィードバックキャパシタCf2、第5のスイッチS5及び第6のスイッチS6が追加されていることを除いては図5と同様の構成を有する。そのため、図5と同様の構成を有する部分には図5と同一符号を付し、構成の異なる部分を中心に説明する。
演算増幅器A1の反転入力端子には、第6のスイッチS6の一端が接続されており、この第6のスイッチS6の他端と演算増幅器A1の出力端子との間には、第2のフィードバックキャパシタCf2が接続されている。また、第6のスイッチS6と第2のフィードバックキャパシタCf2との間のノードと、基準電位との間には、第5のスイッチS5が接続されている。
図9は、第1〜第6のスイッチS1〜S6、第10及び第11のスイッチS10及びS11を制御する制御信号のタイミングチャートである。
この図9において、制御信号がハイレベルとなる区間は各スイッチがオン状態(導通状態)となる区間を示し、制御信号がローレベルとなる区間は各スイッチがオフ状態(非導通状態)となる区間を示している。また、図中Δtは、第1、第3、第5及び第11のスイッチS1、S3、S5及びS11と、第4、第6及び第10のスイッチS4、S6及びS10とを同時にオンさせないようにするためのノーオーバーラップ区間であり、例えば1n秒等に設定する。
すなわち、この静電容量検出回路では、第1、第3、第5及び第11のスイッチS1、S3、S5及びS11がオフで第4、第6及び第10のスイッチS4、S6及びS10がオンとなっている状態から、第1、第3、第5及び第11のスイッチS1、S3、S5及びS11がオンで第4、第6及び第10のスイッチS4、S6及びS10がオフとなる状態へ移行する際には、先ず、オン状態である第4、第6及び第10のスイッチS4、S6及びS10をオフし、そのΔt経過後に第1、第3、第5及び第11のスイッチS1、S3、S5及びS11をオンするようにする。
一方、第1、第3、第5及び第11のスイッチS1、S3、S5及びS11がオンで第4、第6及び第10のスイッチS4、S6及びS10がオフとなっている状態から、第1、第3、第5及び第11のスイッチS1、S3、S5及びS11がオフで第4、第6及び第10のスイッチS4、S6及びS10がオンとなる状態へ移行する際には、先ず、オン状態である第1、第3、第5及び第11のスイッチS1、S3、S5及びS11をオフし、そのΔt経過後に第4、第6及び第10のスイッチS4、S6及びS10をオンするようにする。
ここでは、第1、第3、第5及び第11のスイッチS1、S3、S5及びS11がオフで第4、第6及び第10のスイッチS4、S6及びS10がオンとなる、1回目のサンプリング期間(第1のサンプリング期間)をフェーズ1とし、第1、第3、第5及び第11のスイッチS1、S3、S5及びS11がオンで第4、第6及び第10のスイッチS4、S6及びS10がオフとなる、2回目のサンプリング期間(第2のサンプリング期間)をフェーズ2とする。
本実施形態では、前述した第1及び第2の実施形態と同様に、フェーズ1で、ホールドキャパシタChが前回のフェーズ2の電荷のみを保持できるよう、第1のスイッチS1をオフとし、フェーズ2で、ホールドキャパシタChが新たな電荷を保持するために、第1のスイッチS1をオンとするようにしている。
この動作により、キャパシタCf1およびChと、サンプリング周波数fsにより回路の時定数が制限され、急峻なバンドパスフィルタの効果が得られる。
ここで、フェーズ2が完了する時刻をtとし、サンプリング周期をT(=1/fs)とすると、フェーズ1が完了する時刻は、t−T/2と表現される。時刻tにおける入力電圧をVin(t)、出力電圧をVout(t)とすると、図8に示す回路の伝達関数は、下記(13)式で表され、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
H(z)=〔Cs/{Cf1+Ch(1−z-1)}〕×(z-1/2−1) ……… (13)
さらに、第2のフィードバックキャパシタCf2、第5のスイッチS5および第6のスイッチS6を設け、第1のスイッチS1をオフするフェーズ1で、第5のスイッチS5をオフ、第6のスイッチS6をオンとし、第1のスイッチS1をオンするフェーズ2で、第5のスイッチS5をオン、第6のスイッチS6をオフする構成とするので、演算増幅器A1の出力電圧Voutの変動量を少なくし、演算増幅器A1の高いスルーレートを要求しない回路とすることができる。
(第4の実施形態)
次に、本発明における第4の実施形態について説明する。
この第4の実施形態は、前述した第1の実施形態において、演算増幅器を全差動型にしたものである。
図10は、第4の実施形態における静電容量検出回路の回路図である。
この静電容量検出回路は、全差動演算増幅器A2と、第1の入力端子Vinaと、第2の入力端子Vinbと、全差動演算増幅器A2の非反転出力端子に接続された第1の出力端子Voutaと、全差動演算増幅器A2の反転出力端子に接続された第2の出力端子Voutbと、演算回路OP2とを有する。
全差動演算増幅器A2の反転入力端子と第1の入力端子Vinaとの間には、被検出キャパシタCsaが接続されている。
また、全差動演算増幅器A2の反転入力端子と全差動演算増幅器A2の非反転出力端子との間には、第1のスイッチS1a及びホールドキャパシタChaが直列に接続されている。具体的には、第1のスイッチS1aの一端が全差動演算増幅器A2の反転入力端子に接続され、ホールドキャパシタChaの一端が全差動演算増幅器A2の非反転出力端子に接続され、第1のスイッチS1aの他端とホールドキャパシタChaの他端とが接続された状態となっている。
さらに、全差動演算増幅器A2の反転入力端子と全差動演算増幅器A2の非反転出力端子との間には、フィードバックキャパシタCfaが接続されていると共に、全差動演算増幅器A2の反転入力端子と全差動演算増幅器A2の非反転出力端子との間には、第2のスイッチS2aが接続されている。
また、全差動演算増幅器A2の非反転入力端子と第2の入力端子Vinbとの間には、被検出キャパシタCsbが接続されている。
そして、全差動演算増幅器A2の非反転入力端子と全差動演算増幅器A2の反転出力端子との間には、第1のスイッチS1b及びホールドキャパシタChbが直列に接続されている。具体的には、第1のスイッチS1bの一端が全差動演算増幅器A2の非反転入力端子に接続され、ホールドキャパシタChbの一端が全差動演算増幅器A2の反転出力端子に接続され、第1のスイッチS1bの他端とホールドキャパシタChbの他端とが接続された状態となっている。
さらに、全差動演算増幅器A2の非反転入力端子と全差動演算増幅器A2の反転出力端子との間には、フィードバックキャパシタCfbが接続されていると共に、全差動演算増幅器A2の非反転入力端子と全差動演算増幅器A2の反転出力端子との間には、第2のスイッチS2bが接続されている。
また、この静電容量検出回路は、第10〜第13のスイッチS10〜S13を有する。第10のスイッチS10は、第1の入力端子Vinaにチャージ電圧V1を供給するための電圧供給路に設けられ、第11のスイッチS11は、第1の入力端子Vinaにチャージ電圧V2を供給するための電圧供給路に設けられている。さらに、第12のスイッチS12は、第2の入力端子Vinbにチャージ電圧V1を供給するための電圧供給路に設けられ、第13のスイッチS13は、第2の入力端子Vinbにチャージ電圧V2を供給するための電圧供給路に設けられている。
図11は、第1のスイッチS1a,S1b、第2のスイッチS2a,S2b、及び第10〜第13のスイッチS10〜S13を制御する制御信号と、入力端子に印加するチャージ電圧のタイミングチャートである。
この図11において、制御信号がハイレベルとなる区間は各スイッチがオン状態(導通状態)となる区間を示し、制御信号がローレベルとなる区間は各スイッチがオフ状態(非導通状態)となる区間を示している。また、図中Δtは、第1のスイッチS1a,S1b、第11及び第12のスイッチS11及びS12と第2のスイッチS2a,S2b、第10及び第13のスイッチS10及びS13とを同時にオンさせないようにするためのノーオーバーラップ区間であり、例えば1n秒等に設定する。
すなわち、この静電容量検出回路では、第1のスイッチS1a,S1b、第11及び第12のスイッチS11及びS12がオフで第2のスイッチS2a,S2b、第10及び第13のスイッチS10及びS13がオンとなっている状態から、第1のスイッチS1a,S1b、第11及び第12のスイッチS11及びS12がオンで第2のスイッチS2a,S2b、第10及び第13のスイッチS10及びS13がオフとなる状態へ移行する際には、先ず、オン状態である第2のスイッチS2a,S2b、第10及び第13のスイッチS10及びS13をオフし、そのΔt経過後に第1のスイッチS1a,S1b、第11及び第12のスイッチS11及びS12をオンするようにする。
一方、第1のスイッチS1a,S1b、第11及び第12のスイッチS11及びS12がオンで第2のスイッチS2a,S2b、第10及び第13のスイッチS10及びS13がオフとなっている状態から、第1のスイッチS1a,S1b、第11及び第12のスイッチS11及びS12がオフで第2のスイッチS2a,S2b、第10及び第13のスイッチS10及びS13がオンとなる状態へ移行する際には、先ず、オン状態である第1のスイッチS1a,S1b、第11及び第12のスイッチS11及びS12をオフし、そのΔt経過後に第2のスイッチS2a,S2b、第10及び第13のスイッチS10及びS13をオンするようにする。
ここでは、第1のスイッチS1a,S1b、第11及び第12のスイッチS11及びS12がオフで第2のスイッチS2a,S2b、第10及び第13のスイッチS10及びS13がオンとなる、1回目のサンプリング期間(第1のサンプリング期間)をフェーズ1とする。そして、第1のスイッチS1a,S1b、第11及び第12のスイッチS11及びS12がオンで第2のスイッチS2a,S2b、第10及び第13のスイッチS10及びS13がオフとなる、2回目のサンプリング期間(第2のサンプリング期間)をフェーズ2とする。
本実施形態では、フェーズ1で、ホールドキャパシタCha,Chbが前回のフェーズ2の電荷のみを保持できるよう、第1のスイッチS1a,S1bをオフとし、フェーズ2で、ホールドキャパシタCha,Chbが新たな電荷を保持するために、第1のスイッチS1a,S1bをオンとするようにしている。
この動作により、キャパシタCfa,CfbおよびCha,Chbと、サンプリング周波数fsにより回路の時定数が制限され、急峻なバンドパスフィルタの効果が得られる。
ここで、フェーズ2が完了する時刻をtとし、サンプリング周期をT(=1/fs)とすると、フェーズ1が完了する時刻は、t−T/2と表現される。時刻tにおける入力電圧をVina(t),Vinb(t)、出力電圧をVouta(t),Voutb(t)とすると、図10に示す回路の伝達関数は、Vina−Vouta間の伝達関数をHa(z)、Vinb−Voutb間の伝達関数をHb(z)とすると、下記(14)式および(15)式で表され、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
Ha(z)=〔Csa/{Cfa+Cha(1−z-1)}〕×(z-1/2−1) ……… (14)
Hb(z)=〔Csb/{Cfb+Chb(1−z-1)}〕×(z-1/2−1) ……… (15)
(変形例)
なお、上記第4の実施形態においては、前述した第1の実施形態の回路を全差動回路化する場合について説明したが、第2及び第3の実施形態についても同様に全差動回路化を実施することができる。
また、上記各実施形態においては、第1のスイッチとホールドキャパシタとの接続関係を、演算増幅器の入力端子→第1のスイッチ→ホールドキャパシタ→演算増幅器の出力端子、という順に直列に接続する場合について説明したが、演算増幅器の入力端子→ホールドキャパシタ→第1のスイッチ→演算増幅器の出力端子、という順に接続しても同様の効果が得られる。
S1〜S6、S10〜S13 スイッチ
S1a、S2a、S1b、S2b スイッチ
Cs、Csa、Csb 被検出キャパシタ
Cf、Cf1、Cf2、Cfa、Cfb フィードバックキャパシタ
Ch、Cha、Chb ホールドキャパシタ
A1 演算増幅器
A2 全差動演算増幅器
OP1、OP2 演算回路
Vin、Vina、Vinb 入力端子
Vout、Vouta、Voutb 出力端子

Claims (7)

  1. 演算増幅器とキャパシタとスイッチとを備え、前記スイッチを制御することによりサンプリング動作を2回行い、1回目と2回目のチャージ電圧の差を取ることでノイズ成分を除去しつつ、被検出キャパシタの容量値を電圧に変換して出力する静電容量検出回路であって、
    前記演算増幅器の反転入力端子と前記演算増幅器の出力端子との間に直列に接続される第1のスイッチ及びホールドキャパシタを備えることを特徴とする静電容量検出回路。
  2. 前記1回目のサンプリング動作を行う第1のサンプリング期間と、前記2回目のサンプリング動作を行い、前記出力データが確定する第2のサンプリング期間とを生成する制御部を備えることを特徴とする請求項1に記載の静電容量検出回路。
  3. 前記制御部は、
    前記第1のサンプリング期間に前記第1のスイッチを非導通状態とし、前記第2のサンプリング期間に前記第1のスイッチを導通状態とすることで、前記ホールドキャパシタに、前記第2のサンプリング期間の電荷のみを保持させるように制御することを特徴とする請求項2に記載の静電容量検出回路。
  4. 前記チャージ電圧が印加される入力端子を備え、
    前記1回目と2回目のチャージ電圧は、前記演算増幅器の非反転入力端子に接続される基準電圧を基準として絶対値が等しく、且つ正負の符号が異なる電圧であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の静電容量検出回路。
  5. 前記チャージ電圧が印加される入力端子を備え、
    前記キャパシタ及び前記スイッチは、
    前記入力端子と前記演算増幅器の反転入力端子との間に接続される前記被検出キャパシタと、
    前記反転入力端子と前記演算増幅器の出力端子との間に接続されるフィードバックキャパシタと、
    前記反転入力端子と前記演算増幅器の出力端子との間に接続される第2のスイッチと、
    を備えることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の静電容量検出回路。
  6. 前記チャージ電圧が印加される入力端子を備え、
    前記キャパシタ及び前記スイッチは、
    前記入力端子と前記演算増幅器の反転入力端子との間に接続される前記被検出キャパシタと、
    前記反転入力端子と前記演算増幅器の出力端子との間に接続される第2のスイッチと、
    前記演算増幅器の出力端子に一端が接続される第3のスイッチと、
    前記反転入力端子と前記第3のスイッチの他端との間に接続されるフィードバックキャパシタと、
    前記第3のスイッチと前記フィードバックキャパシタとの間のノードと、基準電位との間に接続される第4のスイッチと、
    を備えることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の静電容量検出回路。
  7. 前記チャージ電圧が印加される入力端子を備え、
    前記キャパシタ及び前記スイッチは、
    前記入力端子と前記演算増幅器の反転入力端子との間に接続される前記被検出キャパシタと、
    前記演算増幅器の出力端子に一端が接続される第3のスイッチと、
    前記反転入力端子と前記第3のスイッチの他端との間に接続される第1のフィードバックキャパシタと、
    前記第3のスイッチと前記第1のフィードバックキャパシタとの間のノードと、基準電位との間に接続される第4のスイッチと、
    前記反転入力端子に一端が接続される第6のスイッチと、
    前記演算増幅器の出力端子と前記第6のスイッチの他端との間に接続される第2のフィードバックキャパシタと、
    前記第6のスイッチと前記第2のフィードバックキャパシタとの間のノードと、基準電位との間に接続される第5のスイッチと、
    を備えることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の静電容量検出回路。
JP2010179168A 2010-08-10 2010-08-10 静電容量検出回路 Pending JP2012037439A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010179168A JP2012037439A (ja) 2010-08-10 2010-08-10 静電容量検出回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010179168A JP2012037439A (ja) 2010-08-10 2010-08-10 静電容量検出回路

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012037439A true JP2012037439A (ja) 2012-02-23

Family

ID=45849572

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010179168A Pending JP2012037439A (ja) 2010-08-10 2010-08-10 静電容量検出回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012037439A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2799891A1 (en) * 2013-05-03 2014-11-05 Sensirion AG Sensor circuit arrangement
CN104246432A (zh) * 2012-04-12 2014-12-24 松下知识产权经营株式会社 运动传感器和使用它的电子设备
WO2015115264A1 (ja) * 2014-01-28 2015-08-06 株式会社村田製作所 Cv変換回路
JP2018056852A (ja) * 2016-09-29 2018-04-05 ミツミ電機株式会社 近接センサ
CN114487582A (zh) * 2022-01-30 2022-05-13 北京思凌科半导体技术有限公司 电流检测装置以及电流检测系统

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59183609U (ja) * 1983-05-23 1984-12-06 横河電機株式会社 容量電圧変換回路
JP2003028825A (ja) * 2001-07-11 2003-01-29 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 静電容量型センサのセンサ特性測定方法とセンサ特性測定装置
JP2009290439A (ja) * 2008-05-28 2009-12-10 Asahi Kasei Electronics Co Ltd 相関二重サンプリング回路

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59183609U (ja) * 1983-05-23 1984-12-06 横河電機株式会社 容量電圧変換回路
JP2003028825A (ja) * 2001-07-11 2003-01-29 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 静電容量型センサのセンサ特性測定方法とセンサ特性測定装置
JP2009290439A (ja) * 2008-05-28 2009-12-10 Asahi Kasei Electronics Co Ltd 相関二重サンプリング回路

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104246432A (zh) * 2012-04-12 2014-12-24 松下知识产权经营株式会社 运动传感器和使用它的电子设备
EP2799891A1 (en) * 2013-05-03 2014-11-05 Sensirion AG Sensor circuit arrangement
US20140327455A1 (en) * 2013-05-03 2014-11-06 Sensirion Ag Sensor circuit arrangement
JP2014219408A (ja) * 2013-05-03 2014-11-20 ゼンジリオン・アーゲー センサ回路構成
WO2015115264A1 (ja) * 2014-01-28 2015-08-06 株式会社村田製作所 Cv変換回路
US10190890B2 (en) 2014-01-28 2019-01-29 Murata Manufacturing Co., Ltd. Capacitance-to-voltage conversion circuit
JP2018056852A (ja) * 2016-09-29 2018-04-05 ミツミ電機株式会社 近接センサ
CN114487582A (zh) * 2022-01-30 2022-05-13 北京思凌科半导体技术有限公司 电流检测装置以及电流检测系统
CN114487582B (zh) * 2022-01-30 2023-04-14 北京思凌科半导体技术有限公司 电流检测装置以及电流检测系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4352562B2 (ja) 信号処理装置
CN111164558B (zh) 电容检测电路、触控芯片及电子设备
KR101394159B1 (ko) 수신 주파수 밴드를 조절할 수 있는 터치감지회로 및 상기 터치감지회로를 구비하는 터치감지시스템
JP2019526316A5 (ja)
US20070194844A1 (en) Switched capacitor amplifier circuit and method for operating a switched capacitor amplifier circuit
JP2017156194A (ja) 電圧検出装置および組電池監視システム
JP4965511B2 (ja) 相関二重サンプリング回路
JP2012037439A (ja) 静電容量検出回路
JP6273018B2 (ja) センサ制御回路及び電子装置
CN111414091A (zh) 电容式触控侦测电路
JP2011107086A (ja) 静電容量検出回路、圧力検出装置、加速度検出装置、および、マイクロフォン用トランスデューサ
US10331409B2 (en) Sine wave multiplication device and input device having the same
WO2010131640A1 (ja) 静電容量検出回路
CN211375581U (zh) 一种电容检测电路、触控装置、终端设备
JP6351026B2 (ja) 信号処理回路
JP2000022500A (ja) スイッチトキャパシタ回路
JP2972552B2 (ja) 容量型センサ用検出回路および検出方法
WO2015115264A1 (ja) Cv変換回路
KR101535131B1 (ko) 터치패널 구동장치에서의 전원잡음 제거 장치 및 방법
JP2005140657A (ja) 静電容量型センサの容量変化検出回路
JP2013101494A (ja) スイッチドキャパシタ積分器
JP2007208924A (ja) スイッチドキャパシタアンプ及びスイッチドキャパシタアンプの動作方法
US8237489B2 (en) Capacitance interface circuit
WO2016017702A1 (ja) 積分回路及びad変換器
US8461918B2 (en) Switched capacitor circuit

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120229

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130325

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20140318