JP2012036343A - 導電性水性塗料およびその塗料を使用した鉄筋コンクリート構造物の電気防食方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】鉄筋コンクリート構造物の電気防食用の陽極材に使用する金属線からなる一次陽極を被覆するための導電性水性塗料で、0.5mm以上の厚塗りでも、塗膜は密着性に優れ、長期間の防食電流下でも塗膜抵抗の経時変化の少ない、導電性水性塗料を提供する。
【解決手段】水性バインダーとして、水性アクリル樹脂または、水系エポキシ樹脂を選択し、導電性付与材として、流動焼成石油コークス粒子、鱗片状グラファイト及び導電性カーボンブラックの3種類の導電性付与粒子の、粒径を選択し、水性バインダーと導電性付与材の配合量を調整することで、長期の屋外暴露環境で使用する、鉄筋コンクリート構造物の電気防食用導電性水性塗料を得ることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、密着性に優れ、導電特性に優れた導電性水性塗料に関するものであり、特に鉄筋コンクリート構造物の電気防食のためコンクリート表面の一次陽極被覆用に使用されるスプレー塗装で厚塗りが可能な、導電性水性塗料とその塗料を使用した防食方法に関する。
コンクリートは、セメントと水が反応し、コンクリートが固まる際に水酸化カルシウムという高アルカリ性の物質を副産物を生成するため、高アルカリ性であり、コンクリート中の鉄筋の表面には不動態被膜が形成され、腐食が発生しないが、鉄筋コンクリート構造物の細骨材に含まれる塩分や、海水飛沫による塩素イオンの侵入により電気化学的反応が発生すると酸性化が進行しpHは低下し鉄筋の不動態被膜が破壊され鉄筋は腐食する。不動態被膜が破損した部分では、鉄がイオン化してコンクリート中に溶解し、腐食電流が発生する。鉄筋が発錆すると、その体積が2.5倍に膨張し、膨張圧により、かぶりコンクリートの剥落や断面欠損を生じ、構造物の安全性・耐久性が低下する。そのため、鉄筋コンクリート構造物の防食対策として、腐食電流の発生を阻止する電気防食工法が本質的な腐食防止対策として注目されている。
電気防食工法は、一般的にコンクリート構造物中の鋼材を陰極とし、コンクリート表面に設置された陽極との間に直流電流を通すことにより鋼材の電位を卑方向に変化させ防食する方法である。この方法において、効果的に電気防食を行うためには、陽極材料や陽極周囲に設ける材料等の検討が重要である。
従来、電気防食工法における陽極材料として細い金属線を一次陽極としてコンクリート表面に形成した細溝に個設し、導電性パテで埋め込み、その上部を導電性水性塗料を二次陽極として覆う方法がある。この方法は、防食電流が一次陽極近傍から供給されるため、一次陽極だけでは鉄筋に対する防食電流密度が著しく不均一になり、防食効果が不十分になるので、二次陽極として導電性水性塗料を用いて、一次陽極からの電流を鉄筋に対してできうる限り広範囲にかつ均一に供給するためのものである。
コンクリート構造物の防食用に使用される導電性水性塗料は、かなり広い面積を被覆し、長期屋外暴露という条件下での使用に耐えうるものでなければならないが、この用途の塗料で従来使用されている導電性付与材としては、電気抵抗率が小さく、金属より低比重で沈降が少ない、炭素系粒子や炭素系短繊維の混合物等が使用されており、刷毛塗り工法により均一の厚さに塗布されている。
炭素系粒子のみで導電性付与材を形成している導電性水性塗料としては、例えば、石炭コークス系カーボンとバインダー樹脂及び溶剤とからなる組成物(特許文献1)。石炭コークス系カーボンとバインダー樹脂とを溶剤に溶解あるいは分散させた導電性水性塗料で、0.1〜5mmの厚さに被覆して鉄筋コンクリート構造物の電気防食方法(特許文献2)。あるいは、水性バインダーと炭素粉末と表面を銀で被覆した炭素粉末を複数配合した、導電性組成物(特許文献3)が知られている。
しかしながら、コンクリートの中の鉄筋の電気防食では、コンクリート表面の脆弱層をサンドブラストなどで除去する必要があるが、除去後のコンクリート面には0.5mm以上の凹凸が無数にあるため、最低でも0.5mmの膜厚にしないと導電塗膜の連続性・導電性が確保できない。特許文献1では、組成物は塗布厚さが、乾燥/硬化後約0.5から約50ミル(0.0127〜1.27mm)までの膜厚を適用範囲とし、特許文献2に記載の導電性水性塗料では、スプレー塗装で塗膜の平均膜厚が1mm以上とした場合は、塗膜の表面抵抗のバラツキが大きく、表面抵抗を小さくするには、塗料中のカーボン含有量を増やす必要があり、塗料粘度が上昇する、また、特許文献3では長期の防食電流通電下では陽極酸化反応によって銀が酸化、溶解し導電性が著しく低下するという問題がある。
導電性水性塗料のコンクリート構造物への塗布工程においては、エアレススプレー塗装、刷毛塗り、またはローラーブラシ塗装の主に3種類の塗装方法があるが、従来より、作業空間での塗料の飛散が少ない刷毛塗りが主に用いられている。然しながら、刷毛塗り工法は施工能率が低く、塗装品質が塗装工の技能に左右されるという問題があった。
特公平3―69383号公報 特開平5―70977号公報 特開平10―188668号公報
従来のコンクリート構造物の電気防食方法においては、コンクリート表面に細溝を形成するためには「はつり」作業が必要であるが、作業現場での粉塵や騒音の発生があり、作業環境面での改善が要求されている。そのため、細溝の形成をせず、一次陽極をコンクリート表面に固設し、その全面を導電性水性塗料で厚塗りして被覆する工法が考えられる。
しかしながら、従来の導電性水性塗料を使用した場合は、塗膜の平均膜厚が0.5mm以上となると、塗膜の表面抵抗のバラツキが大きくなり、長期の暴露試験においては、塗膜抵抗の経時変化が非常に大きくなり十分な防食電流を通電できないことが分かった。また、表面抵抗を小さくバラツキを少なくするためには、導電性付与材の添加量を増やさなければならないが、増やすと塗料の粘度が高くなり、導電性付与材の分散が悪く、スプレー塗装には適さず、塗膜の耐久性も劣る。そのため、スプレー塗装による厚塗りが容易に行える導電性水性塗料で、塗膜の平均膜厚が0.5mm程度でも長期間の防食電流通電下においても塗膜抵抗の経時変化が少ない、導電性水性塗料が求められている。
そこで、本発明は上記課題を解決すべく、スプレー塗装による厚塗りが容易で、凹凸なコンクリート面に対しても均一で連続した塗膜の形成が可能でコンクリート面への付着力に優れ、塗膜厚が0.5mm程度でも、塗膜抵抗の経時変化が少なく、長期間コンクリート構造物中の鉄筋の電気防食を可能とする導電性水性塗料を提供するものである。また、本発明は、少なくとも3種類の炭素系導電性付与材とバインダーを下記の配合割合で構成したものである。
(1)導導電性付与材として、流動焼成石油コークス粒子、鱗片状グラファイト、および導電性カーボンブラックを含んでなる導電性付与材と、水性バインダーと、水とを含んでなるスプレー塗装用の導電性水性塗料であって、前記導電性水性塗料中に前記流動焼成石油コークス粒子/鱗片状グラファイト/導電性カーボンブラックを(重量比1/0.9〜1.4/0.2〜0.6で)合計40〜55重量%と、前記水性バインダーを15〜30重量%含むことを特徴とする、鉄筋コンクリート構造物電気防食用一次陽極被覆用、導電性水性塗料、である。
(2)前記流動焼成石油コークス粒子は最大径が1mm以下であり、粒径が0.13mm〜0.73mmの範囲にある粒子を90重量%以上含むことを特徴とする(1)に記載の、鉄筋コンクリート構造物電気防食用一次陽極被覆用、導電性水性塗料。
(3)前記鱗片状グラファイトの平均粒径d50が40〜55μmの範囲であり、前記導電性カーボンブラックの算術平均径が40〜55nmの範囲であることを特徴とする、(1)又は(2)に記載の、鉄筋コンクリート構造物電気防食用一次陽極被覆用、導電性水性塗料。
(4)前記水性バインダーが水性アクリル系樹脂または、水系エポキシ系樹脂であることを特徴とする、(1)〜(3)のいずれかに記載の、鉄筋コンクリート構造物電気防食用一次陽極被覆用、導電性水性塗料。
(5)鉄筋コンクリート構造物のコンクリート全面に金属細線の一次陽極材を固設し、請求項1〜4のいずれかに記載の導電性水性塗料を、前記コンクリート全面に少なくも0.5mm以上の塗膜を形成し前記一次陽極材を被覆し、乾燥後の塗膜の表面抵抗が10Ω以下で、前記鉄筋を陰極に前記一次陽極材を陽極として防食電流を通電することを特徴とする、鉄筋コンクリート構造物の電気防食方法。
(6)塗膜形成がスプレーガンによる吹付塗装方法で行うことを特徴とする、(5)に記載の鉄筋コンクリート構造物の電気防食方法。
本発明の導電性水性塗料と塗布方法により、施工対象となる鉄筋コンクリート構造物のコンクリート表面に細溝を形成せずに一次陽極を固設した場合に、短時間で一次陽極を埋設し、平均膜厚が数ミリメートルの均一な塗膜形成で、その塗膜抵抗の経時変化が少なく、コンクリート面への付着性のよい導電性水性塗料が提供でき、また、この塗料を使用したコンクリート構造物の電気防食方法を提供できる。
導電性付与材とはここでは電気抵抗率が10Ωcm以下の材料をいい、通常の合成樹脂(電気抵抗率が1MΩcm以上)の内部に導電性を付与することによって樹脂の導電性を改造する材料であり、導電性付与物質としてはカーボン系(カーボンブラック、炭素繊維、黒鉛)、金属系(金属微粉末、金属酸化物、金属繊維等)や表面をメッキしたセラミック微粒子や繊維があるが、コンクリート構造物等の広い面積に使用する吹付け可能な水性塗料では、比重が小さく、物性の変化がなく、耐久性が優れる導電性付与物質として、低コストのカーボン系が好ましく、厚塗りのためには特にカーボン系粒子からなる導電性付与物質が好ましい。
一般に、一次陽極からの電流の到達距離や鉄筋への防食電流密度の分布は、コンクリートの抵抗率が数千から数十万Ωcmと非常に高いことから導電性水性塗料の塗膜抵抗によってほぼ支配されるので、導電性水性塗料の抵抗によって制御することができる。導電性水性塗料の表面抵抗Rsは、塗料の抵抗率ρ、被覆厚さt、被覆幅W、被覆長さLとすると
Rs=(ρ・L)/(t・W) ・・・・(1)
となり、被覆幅・長さが決まれば、表面抵抗Rsは抵抗率ρと被覆厚さtで決定される。抵抗率は低いほど導電性は優れるので、抵抗値を下げるにはρを低くするか、tを厚くすれば良いことになる。
しかし、従来の導電性水性塗料は、塗膜の厚さが0.05cm以下ではコンクリートの凹凸に追従できないため現場施工によって連続した塗膜が得られなかった。塗膜を厚くすれば労力、時間及び費用を必要し、塗装したときに垂れや乾燥収縮によるクラックなどの塗膜欠陥が発生するため、塗膜厚は通常数十〜数百μmである。一方、ρは、塗料に含有される導電性付与粒子の種類とその含有量によってほぼ支配され、導電性付与粒子をコンクリート表面で整列・密着させることで、ρを低くし、合わせて労力、時間及び費用を節約する電気防食工法が用いられている。
コンクリート表面に一次陽極を固設する方法として、一次陽極をビニロンメッシュ等でで覆う方法や、直接プラスチックピンを打ち込んで一次陽極を固定する方法があるが、導電性水性塗料でこれら全てを被覆するには少なくとも塗膜の厚みは0.5mm以上、好ましくは1.0mm以上、更に好ましくは1.5mm程度必要であり、初期の表面抵抗抗は10Ω以下、通電後の表面抵抗も15Ω程度以下、望ましくは10Ω以下に保つ事が好ましい。又、塗膜の付着力は、通電後に少なくとも0.1N/mm2以上が必要である。
本発明者等は、導電性付与材として単一のカーボン系粒子と、バインダー樹脂より作製した導電性水性塗料は、塗膜の厚みが0.5mm以上になると、表面抵抗のバラツキが大きく、また、防食電流通電後の塗膜抵抗の経時変化も非常に大きくなるという問題を見出した。
好ましい導電性付与材の形状としては、球形で大きさがそろっているものが最も好ましが、低コストで形状が完全に球形であるカーボン系粒子はない。そのため、本発明者等は、球形に近いカーボン系粒子として、最大粒径が1mm以下で、粒径0.13〜0.73mmの粒子が90%以上を占める流動焼成石油コークスを選択し、これより粒径の小さな鱗片状グラファイト粒子、及び導電性カーボンブラック粒子と粒径の異なる3種類の導電性付与材を組合せることで、バインダーに配合した場合、導電粒子の均一な分散が可能となり、スプレー塗装により1回の吹付けで、0.5mm以上の塗膜形成が可能で、硬化後も乾燥収縮がなく、形成した塗膜も均質であり、塗膜の表面抵抗が小さく、且つバラツキが少ない塗膜が得られることを見いだしたものである。
上記流動焼成石油コークスは、石油系の「か焼コークス」であって、石油精製装置から出る重質油を、コーキング装置で約600℃にて熱分解処理した時の生コークスをもう一度約1300℃で焼いて揮発分を除去したものであるが、通常市販の「か焼コークス」粒子の形状は不定形であるが、本発明で使用する流動焼成石油コークスは、流動させながら焼成することで、粒子形状が球状に近く、最大粒径が1mm以下である流動焼成石油コークスであって、その具体例としては、例えば商品名としてDesulco grade9018(Superior Flake Graghite(株)製)、Loresco DW1、SC−2、SC−3(Cathodic Engineering Equipment (株)製)等を挙げることができる。但し、この流動焼成石油コークス単独を導電性付与材として配合した導電性水性塗料の場合は、塗料中の配合量が80重量%以下の場合では、塗膜が1mmを越えた場合、塗膜の表面抵抗のバラツキが大きく、そのバラツキを小さくするためには上記流動焼成石油コークスの添加量を塗料中に80重量%以上含有させる必要がある。しかし、流動焼成石油コークスの添加量が塗料中に80重量%以上とした場合は、塗料の粘度は高くなりすぎ、スプレー塗装には適さないという問題がある。
塗膜の厚さが薄ければ、流動焼成石油コークス粒子が常に密着するように整列させて、塗膜抵抗の経時変化が少なくすることができる。しかし、塗膜が厚い場合では、上記粒子同士を常に密着させるには、導電性付与材を最密充填する必要があるが、塗料の粘性が高くなり、スプレー塗装が困難となる。そのため、流動焼成石油コークス粒子同士が密着した隙間に小さなカーボン系粒子を配し、塗膜の伸縮に対しても常に導電性付与材同士が密着し、塗膜抵抗の経時変化が少なくなるような組合せを検討した結果、粒径で0.13〜0.73mmの範囲に90%以上を占める流動焼成石油コークス粒子の配合量を塗料中に50重量%以下とし、その粒子の隙間を粒形が充分に小さな導電性付与材として、特定の麟片状グラファイト粒子及び導電性カーボン粒子を組合せた。流動焼成石油コークス粒子の粒径が0.2mm以下の粒子が多くなると粒子が細かすぎ、導電性付与材とバインダー樹脂を均一の混合するのが困難で、粘度が上昇して、スプレー塗装には適さず、また、粒径が0.6mm以上の粒子が多くなると、塗膜厚が1mmの場合、塗膜の平滑性が悪くなるという問題があった。
天然のグラファイトには、結晶性の高い鱗片状グラファイトと鱗状グラファイト、結晶性がやや低い土状グラファイトがある。上記のグラファイト中では、鱗状グラファイトは粒子に厚みがあるため、塗料貯蔵安定性及び塗膜物性が低下する傾向にあり好ましくなく、土状グラファイトも、粒径が小さすぎるので好ましくない。唯一、層が薄く、葉片状の最も結晶化が進んだ鱗片状グラファイトが好ましい。特に平均粒径が40〜55μmの範囲内のものがよく、更に、上記焼成流動石油コークスと鱗片状グラファイト粒子が密着した小さな間隙を埋めるため、粒径が40〜50nmの範囲にある導電性カーボンブラック粒子を組合せた配合が好ましく、配合比として、塗料中に、前記流動焼成石油コークス/鱗片状グラファイト/導電性カーボンブラックを重量比で1/0.9〜1.4/0.2〜0.6の範囲内で配合した本発明の導電性水性塗料は、導電性付与材を合計40〜55重量%含み、前記水性バインダー樹脂として、耐久性の優れる水性アクリル系樹脂または水系エポキシ樹脂を使用し、前記水性バインダーを15〜30重量%含む組成物と水溶剤を加えした組成物を、分散装置で均一に混合することで作製した。そうすることで、導電性付与材の分散性がよく、スプレー塗装の1回の吹付けで0.5mm以上の塗膜が形成でき、塗膜抵抗の経時変化も低く目標値以内とすることができる。
上記鱗片状グラファイトの好ましい具体例としては、例えば商品名としてOSカーボンパウダーNO.S(オリエンタル産業製)等を挙げることができる。鱗片状グラファイトは平均粒径d50が40〜55μmの範囲のものが好ましく、平均粒径d50が40μmより小さいと塗膜の導電性が十分でなく、他方、平均粒径d50が55μmより大きいと、被塗装物及び上塗り塗膜に対する密着性等が低下する傾向にあり好ましくない。ここで、平均粒径d50とは粒径から2つに分けたとき、大きい側と小さい側が等量になる径である。
上記導電性カーボンブラックとしては、アセチレンブラック、ケッチェンブラックEC、オイルファーネスブラック等があり、通常のカーボンブラックと比べて高い導電性を発現し、上記の流動焼成石油コークス粒子と鱗片状グラファイトの混合物の細かい隙間を埋めるため、粒径としては算術平均径が40〜55nmの範囲にある導電性カーボン粒子が好ましく、例えば商品名としてCB#3030B(三菱化学製)、電化アセチレンブラック(電気化学工業製)、ケッチェンブラックEC(ケッチェンブラックインターナショナル製)等を挙げることができる。算術平均径はカーボンブラック粒子を電子顕微鏡で観察して求めたものである。
本発明で使用される導電性付与材の混合比として、流動焼成石油コークス粒子100重量部に対して、鱗片状グラファイト90〜140重量部、導電性カーボンブラック20〜60重量部、が好ましく、カーボンブラックが20重量部よりも少ないと塗膜抵抗の導電性が十分でなく、また60重量部よりも多くするとバインダー樹脂との混練性が悪化する。流動焼成石油コークス粒子と鱗片状グラファイトだけでは粒子相互のつながりがまだ不十分であるが、この炭素粒子の間隙を微細な導電性カーボンブラック粒子が存在することにより、導電性付与炭素粒子が密で、間隙がなくなり導通が完全となるためと思われる。
導電性付与材と水性バインダーとの配合比は、組成物を塗料として使用した場合の均一な分散性、スプレー塗布性、塗膜面での電気導電体としての要求される低抵抗値や、コンクリートとの密着性とを総合して判断すると、水性バインダーの種類や分子量において相違するが、重量比で水性バインダーが導電性付与材100に対しの27部以下であると、塗膜性能の低下を、70部以上だと、導電性能の低下を引き起こし、塗料中に含まれる導電性付与材が40〜55重量%であれば、前記水性バインダーは15〜30重量%の範囲で含むことが好ましい。
導電性付与材を構成する3種類のカーボン系粒子は、その粒径および結晶構造の異なる複数種の複合配合となっているので、塗料として使用されて塗膜を成形した状態では、塗膜内で安定なサスペンション構造となり、温度が上昇して水性バインダー樹脂が膨張しても、カーボン粒子相互の電気的接続を保つことができ、これにより雰囲気温度の変化に関わりなく、高い導電性を安定して保持し、表面抵抗Rsを10Ω以下に保つことが可能となる。また、コンクリート面からの気体の発生があった場合でも、粒径の大きな流動焼成石油コークス粒子があるため、発生した気体が粒子間の隙間や、粒子中の空隙を通りぬけ、塗膜のふくれを引き起こさず、コンクリート面との密着力の低下を引き起こさない。
本発明において使用するバインダー樹脂は、作業性と環境面、安全性の面より水性バインダーが好ましく、組成物の導電性を高める目的から、水性樹脂エマルジョンを用いるのが好ましく、この水性樹脂エマルジョンとしては、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン、酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル樹脂等の種々の公知の熱可塑性樹脂エマルジョンや、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂等の熱硬化性樹脂の使用が可能であるが、これらの樹脂のなかでは、アクリル樹脂またはエポキシ樹脂が接着力、耐光性及び耐久性の面で好ましく、架橋型エマルジョンであるアクリル・スチレン共重合樹脂(スチレン:30重量%)や、水系エポキシ樹脂が最もこのましい。水系エポキシ樹脂は自己乳化性エポキシ樹脂やエポキシ樹脂エマルションと水可溶性ポリアミン化合物を反応させるタイプのバインダー樹脂であるが、アニオン型アクリル変性エポキシ樹脂の水分散タイプが好ましく、接着強度も強く、従来のエポキシエステル系とは異なり初期塗膜硬度が高く、優れた塗膜性能を示している。
導電性水性塗料には、前記の他に必要に応じて、レベリング剤、可塑剤、分散剤、沈降防止剤、滑剤、マット剤等を添加してもよい。また、本発明の導電性水性塗料は、前記成分をボールミル、サンドミル、ビーズミル、2本ロール、ペイントシェーカー等の通常の分散機により均一に分散させることにより製造される。
導電性水性塗料のスプレー塗装には、エアー霧化方式、エアー霧化低圧スプレー方式等があるが、本願発明では、ブースの無い現場作業でミスト発生を少なくするため、空気圧を下げ空気量を多くするエアー霧化低圧スプレー方式、が好ましい。
コンクリート構造物の防食工法で用いられる一次陽極としては金属電極が良く、白金メッキチタン、白金メッキニオブ、白金クラッド銅等の白金系電極、導電性プラスチック電極、炭素繊維電極等が使用でき、それらの形状は線状や板状でよく、施工上問題とならない範囲の大きさであれば良い。
本発明では、上記一次陽極は、プラスチック等の電気絶縁性あるいはチタン等の耐食性金属からなる取付具を使用して、あるいは、プラスチックピンで打ち込みする方法や、接着剤等で、コンクリート表面に固設することができる。
本発明の導電性塗膜は、スプレー塗装、各種静電塗装、浸漬塗装、ロール塗装、刷毛塗り等の塗装工法により塗膜を形成することができるが、スプレー塗装工法を用いることにより、塗装膜厚は1回の吹付けで0.5mm以上の膜厚で塗装でき、乾燥後の塗膜の表面抵抗は10Ω以下となる。
(鉄筋コンクリート供試体の作製)
巾20cm、長さ400cm、高さ8cmの直方体の鉄筋コンクリート供試体を作製した。コンクリートの配合比はセメント:砂:砂利:水=1:2:4:0.6とした。水には食塩をコンクリートに対してその濃度が2%になるように添加した。鉄筋は黒皮付のものとし、直径2cm、長さ410cmのものを供試体1個につき2本使用した。鉄筋に対するコンクリートのかぶり厚さは3cm、鉄筋間隔は10cmとした。この供試体上面部の一方の端から2cmの位置に巾0.5cm、深さ0.5cmの細溝を設け、この細溝内内に一次陽極として直径0.2cm、長さ25cmの白金チタン線を固定し、これを導電性パテで埋め、硬化させた。
導電性付与材として、流動焼成石油コークス粒子(商品名「SC−3」、LORESCO社製)20重量%、鱗片状グラファイト(商品名「OSカーボンパウダーNo.S」(オリエンタル産業製)20重量%、導電性カーボン(商品名「CB#3030B」(三菱化学製)8.5重量%と、水性アクリル系バインダー(商品名「ニカゾールRX-1033」日本カーバイト製)20重量%、清水31.5重量%からなる導電性水性塗料を上記供試体の上面部全面にわったて低圧霧化スプレーガンで吹付け平均塗膜0.5mmの二次陽極とする。仕上げにトップコートを塗布する。直流電源装置から防食電流は、一次陽極→導電性パテ→導電性水性塗料→鉄筋と電流密度10mA/m2で鉄筋に1年間流した。腐食促進のために2日に1回人工海水を散布した。
導電性付与材として、流動焼成石油コークス粒子(商品名「SC−3」、LORESCO社製)20重量%、鱗片状グラファイト(商品名「OSカーボンパウダーNo.S」(オリエンタル産業製)20重量%、導電性カーボン(商品名「CB#3030B」(三菱化学製)8.5重量%と、水性スチレンアクリル系バインダー(商品名「ニカゾールRX-284SD」日本カーバイト製)15重量%、清水36.5重量%からなる導電性水性塗料を上記供試体の上面部全面にわったて低圧霧化スプレーガンで吹付け平均塗膜0.5mmの二次陽極とした以外は、実施例1と同様の試験を行った。
導電性付与材として、実施例1で使用した流動焼成石油コークス粒子20重量%、鱗片状グラファイト20重量%、導電性カーボン8.5重量%、水性アクリル系バインダー30重量%、清水21.5重量%からなる導電性水性塗料を上記供試体の上面部全面にわったて低圧霧化スプレーガンで吹付け平均塗膜0.5mmの、二次陽極とした以外は、実施例1と同様の試験を行った。
導電性付与材として、実施例1で使用した流動焼成石油コークス粒子15重量%、鱗片状グラファイト20重量%、導電性カーボン8重量%、水性アクリル系バインダー20重量%、清水37重量%からなる導電性水性塗料を上記供試体の上面部全面にわったて低圧霧化スプレーガンで吹付け平均塗膜0.5mmの、二次陽極とした以外は、実施例1と同様の試験を行った。
導電性付与材として、実施例1で使用した流動焼成石油コークス粒子25重量%、鱗片状グラファイト25重量%、導電性カーボン5重量%、水性アクリル系バインダー20重量%、清水25重量%からなる導電性水性塗料とし、上記供試体の上面部全面にわったて低圧霧化スプレーガンで吹付け平均塗膜0.5mmの、二次陽極とした以外は、実施例1と同様の試験を行った。
導電性付与材として、実施例1で使用した流動焼成石油コークス粒子20重量%、鱗片状グラファイト25重量%、導電性カーボン8.5重量%、水性アクリル系バインダー20重量%、清水26.5重量%からなる導電性水性塗料を上記供試体の上面部全面に亘って低圧霧化スプレーガンで吹付け平均塗膜0.5mmの、二次陽極とした以外は、実施例1と同様の試験を行った。
〔比較例1〕
実施例1の水性アクリル系バインダーの含有量を35重量%、清水を16.5重量%とした以外は、実施例1と同様に二次陽極を作製し、実施例1と同様な試験をおこなった。
〔比較例2〕
実施例1で導電性付与材の配合割合で、流動焼成石油コークス粒子分をへらし、流動焼成石油コークス粒子(10重量%)/麟片状グラファイト(20重量%)/導電性カーボンブラック(10重量%)とし、実施例1と同様に二次陽極とした以外は、実施例1と同様の試験を行った。
〔比較例3〕
実施例1で導電性付与材の配合を流動焼成石油コークス粒子(0重量%)/麟片状グラファイト(30重量%)/導電性カーボンブラック(15重量%)とし、水性アクリル系バインダーの含有量を35重量%とし、低圧霧化スプレーガンで吹付け平均塗膜0.1mmの二次陽極とした以外は、実施例1と同様の試験を行った。
〔比較例4〕
実施例1で導電性付与材の配合割合で、流動焼成石油コークス粒子分を増やし、流動焼成石油コークス粒子(25重量%)/麟片状グラファイト(20重量%)/導電性カーボンブラック(10重量%)とし、実施例1と同様に二次陽極とした以外は、実施例1と同様の試験を行った。
〔比較例5〕
実施例1で導電性付与材の配合割合で、麟片状グラファイト分を増やし、流動焼成石油コークス粒子(20重量%)/麟片状グラファイト(30重量%)/導電性カーボンブラック(8.5重量%)とし、実施例1と同様に二次陽極とした以外は、実施例1と同様の試験を行った。
〔比較例6〕
導電性付与材を、流動焼成石油コークス粒子単独で70重量%、水性アクリル系バインダー13重量%、清水17重量%からなる導電性水性塗料を上記供試体の上面部全面にわったて低圧霧化スプレーガンで吹付け平均塗膜0.5mmの、実施例1と同様に二次陽極とした以外は、実施例1と同様の試験を行った。
〔比較例7〕
導電性付与材を、麟片状グラファイト単独で65重量%とし、水性アクリル系バインダー3重量%、清水32重量%からなる導電性水性塗料を上記供試体の上面部全面にわったて低圧霧化スプレーガンで吹付け平均塗膜0.1mmの、実施例1と同様に二次陽極とした以外は、実施例1と同様の試験を行った。
(試験結果)
実施例1〜6及び比較例1〜7試験結果は、下記表1のとおりであった。実施例1〜6では鉄筋全面にわたってまったく腐食が発生せず、良好な防食状態であった。比較例1は通電後数日で塗膜抵抗が上昇し目標値をこえてしまい、比較例2〜5は通電後の表面抵抗が目標値を大きく上回った。さらに、試験終了後、各供試体の一次陽極部をハンマーで強制的に衝撃を与えて導電性パテの付着性を調べた結果、実施例1〜6の方が比較より著しく付着性が良かった。また、比較例6,7は従来の導電性付与材単独で配合した導電性水性塗料だが、通電後の表面抵抗が目標値を大きく上回る。このことから、本発明の導電性塗料は電流分布が良く、電流が一次電極に集中しなかったことが分かった。
塗膜抵抗:HIOKI社製ミリオームメータによる直流四電極法、電極間隔が25mmの電極を塗布面に押し当てて測定。
付着力:付着力試験機エルコメータ、ドーリ半径15mm。

Claims (6)

  1. 導電性付与材として、流動焼成石油コークス粒子、鱗片状グラファイト、および導電性カーボンブラックを含んでなる導電性付与材と、水性バインダーと、水とを含んでなるスプレー塗装用の導電性水性塗料であって、前記導電性水性塗料中に前記流動焼成石油コークス粒子/鱗片状グラファイト/導電性カーボンブラックを(重量比1/0.9〜1.4/0.2〜0.6で)合計40〜55重量%と、前記水性バインダーを15〜30重量%含むことを特徴とする、鉄筋コンクリート構造物電気防食用一次陽極被覆用、導電性水性塗料。
  2. 前記流動焼成石油コークス粒子は最大径が1mm以下であり、粒径が0.13mm〜0.73mmの範囲にある粒子を90重量%以上含むことを特徴とする請求項1に記載の、鉄筋コンクリート構造物電気防食用一次陽極被覆用、導電性水性塗料。
  3. 前記鱗片状グラファイトの平均粒径d50が40〜55μmの範囲であり、前記導電性カーボンブラックの算術平均径が40〜55nmの範囲であることを特徴とする、請求項1または2に記載の、鉄筋コンクリート構造物電気防食用一次陽極被覆用、導電性水性塗料。
  4. 前記水性バインダーが水性アクリル系樹脂または、水系エポキシ系樹脂であることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の、鉄筋コンクリート構造物電気防食用一次陽極被覆用、導電性水性塗料。
  5. 鉄筋コンクリート構造物のコンクリート全面に金属細線の一次陽極材を固設し、請求項1〜4のいずれかに記載の導電性水性塗料を、前記コンクリート全面に少なくも0.5mm以上の塗膜を形成し前記一次陽極材を被覆し、乾燥後の塗膜の表面抵抗が10Ω以下で、前記鉄筋を陰極に前記一次陽極材を陽極として防食電流を通電することを特徴とする、鉄筋コンクリート構造物の電気防食方法。
  6. 塗膜形成がスプレーガンによる吹付塗装方法で行うことを特徴とする、請求項5に記載の鉄筋コンクリート構造物の電気防食方法。
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