JP2012033345A - 電池パック - Google Patents

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Abstract

【課題】保護回路が内蔵されていても、簡便かつ安全に放電させることができる電池パックを提供する。
【解決手段】ケースK内に複数の電池セルCが収容された、保護回路PSを有する電池パックPBであって、ケースKには、電池パックPBを液体に浸漬して放電処理を行う際に、液体をケースK内に導入し得る液体導入機構が設けられている。液体導入機構が設けられているので、電池パックPBを液体に浸漬すれば、ケースK内に液体を導入することができる。すると、ケースK内の電池セルCの電極に直接液体が接触し、保護回路PSを通ることなく、電極間に電流が流れるので、保護回路PSが設けられている電池パックPBであっても、効率よく放電処理を行うことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電池パックに関する。さらに詳しくは、複数の電池セルがケース内に封入されて形成された電池パックであって、封入されている電池セルに残留している電気を放電させやすい構造とした電池パックに関する。
使用済みの電池(以下、廃電池という)には、多数の有価金属(ニッケル、コバルト、マンガン、銅、リチウム等)が使用されているため、廃電池を解体して有価金属を回収するリサイクル処理が行われる。
かかる廃電池には、機器を駆動する電力はなくても、ある程度の電力が残留している可能性がある。このため、リサイクル処理における電池の解体中に電池の正極と負極とがショートした状態になると、電池内で大電流が流れて発熱して発火したり、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸メチルエチル等の電解液が突沸したりするなどのトラブルを生じる危険性がある。
そこで、上記のごとき問題が生じることを防ぐために、廃電池を解体する前に残留している電力を放電等させて、残留電力を減少させることが行われている。そして、かかる処理を行う場合、廃電池を個別に放電等させて残留している電力を減少させることは手間がかかりすぎて実用的ではないので、従来、水等の伝導物質の溶液中に廃電池を投入し、伝導物質を介して電極間を短絡させ放電する方法などが提案されている(特許文献1)。
近年、近年自動車やパソコンなどに使用されるバッテリでは、複数の電池セルがパッケージとして封入されているパック形態の電池(以下、単に電池パックという)として提供されることが多い。これは、電池パックとすると、単電池間の配線を選定することにより目的とする電圧や必要な容量を自由に設定できるからである。具体的には、電池パックとして、直径18mm、長さ65mm程度の単電池を数本〜10本程度を塩ビやポリプロピレンなどの容器に収容し、内部で直列および並列に接続し、密閉したものが使用されている。
かかる電池パックは、単電池に比べて出力電圧が高く容量も大きいことから、過電流による発熱などの事故を防止するために、過電流を防止する機能を有する保護回路が内蔵されることが多くなっている。このため、保護回路を有する電池パックについて放電処理を行う場合、特許文献1の技術のように、電池パックをそのまま伝導物質の溶液中に浸漬させて外部端子間を短絡させても放電が効率的に進まない。なぜなら、外部端子間に大電流が流れると、保護回路が電流を制御することがあるからである。
また、電流制御機能を持たない種類の保護回路を持つ電池パックであったとしても、保護回路が外部との電気的接続を行うために電池パックの外面に設けられている外部端子は、その金属露出部の表面積が安全上小さくなっている。すると、外部端子の導通面積が小さくなっていることによって、電池パック内部の複数の電池セル全てを対象とした十分な放電電流が得にくく、放電に時間がかかってしまう。
以上のごときであるから、保護回路を有する電池パックでは、電池パックを液体窒素等で冷却して内部にある引火性の有機溶媒を凍らせて安定化させ、パッケージのみをロールクラッシャー等により開砕し、パッケージ内部から電池セルを取り出して、取り出された電池セルを処理したり(特許文献2、3)、パッケージを一つ一つ手作業で分解して開き、電池セルを取り出して取り出された電池セルについて放電処理を行ったり、もしくは、別の処理にて無害化するなどのコストと手間のかかる方法が採用されている。
近年使用が増加し、また、廃棄量が増加している電池パックについて、効率よくリサイクル処理する上では、電池パック内の電池セルについて効率よく放電処理を行うことが重要であり、効率よく放電処理を行う方法が求められている。
特開平8−306394号公報 特許3495707号公報 特表2004−508694号公報
本発明は上記事情に鑑み、保護回路が内蔵されていても、簡便かつ安全に放電させることができる電池パックを提供することを目的とする。
第1発明の電池パックは、ケース内に複数の電池セルが収容された、保護回路を有する電池パックであって、前記ケースには、該電池パックを液体に浸漬して放電処理を行う際に、該液体を前記ケース内に導入し得る液体導入機構が設けられていることを特徴とする。
第2発明の電池パックは、第1発明において、前記液体導入機構は、前記ケースに形成された、該ケース内部と外部との間を連通する貫通孔および/または該ケース内部と外部との間を連通する貫通孔を形成し得る貫通孔形成部を備えていることを特徴とする。
第3発明の電池パックは、第2発明において、前記液体導入機構は、前記貫通孔の開口部を塞ぐように取り付けられた、該ケース内部と外部との間を遮断する封止部材を備えていることを特徴とする。
第4発明の電池パックは、第3発明において、前記封止部材が、前記液体により溶解する素材によって形成されていることを特徴とする。
第5発明の電池パックは、第2発明において、前記貫通孔形成部は、前記ケースの他の部分に比べて厚さが薄く形成されている破断部を備えていることを特徴とする。
第6発明の電池パックは、第1、第2、第3、第4または第5発明において、前記ケース内に、前記電池セルが複数列並んで収容されており、前記液体導入機構は、前記ケースにおいて、前記電池セルが並んでいる方向の一端部と他端部に、前記貫通孔および/または前記貫通孔形成部を備えていることを特徴とする。
第7発明の電池パックは、第1、第2、第3、第4、第5または第6発明において、前記電池セルが、リチウムイオン電池もしくはニッケル水素電池であることを特徴とする。
第1発明によれば、液体導入機構が設けられているので、電池パックを液体に浸漬すれば、ケース内に液体を導入することができる。すると、ケース内の電池セルの電極に直接液体が接触し、保護回路を通ることなく、電極間に電流が流れるので、保護回路が設けられている電池パックであっても、効率よく放電処理を行うことができる。
第2発明によれば、液体導入機構が貫通孔および/または貫通孔を形成し得る貫通孔形成部であるから、電池パックを簡単な構造とすることができる。
第3発明によれば、貫通孔の開口部を塞ぐように封止部材を取り付けているだけであるから、放電処理の前処理が封止部材を取り外すだけでよい。よって、放電処理の作業を簡単かつ短時間で行うことができる。しかも、貫通孔が封止部材によって塞がれているので、電池パックを使用しているときに、電池パック内に異物が侵入するなどの問題も防ぐことができる。
第4発明によれば、電池パックを液体に浸漬すれば、封止部材が溶解して貫通孔が露出するので、封止部材を取り外す作業も不要となり、放電処理をより一層迅速に行うことができる。
第5発明によれば、貫通孔形成部を加圧等すれば、容易に貫通孔を形成することができるので、放電処理の前処理が簡単になり、放電処理の作業を簡単かつ短時間で行うことができる。
第6発明によれば、液体に浸漬させると、一方の端部に設けられた貫通孔から液体を流入させる一方、他方の端部に設けられた貫通孔からケース内部の気体を排出させることができる。しかも、液体や気体を、電池セルの並んでいる方向に沿って流すことができるので、液体をケース内に迅速に充満させることができるし、放電の際に発生する気体の排出処理も迅速に行うことができる。よって、放電処理の時間を短くすることができる。
第7発明によれば、電池セルの残留電力が大きくても、安全かつ迅速に処理を行うことができる。
本実施形態の電池パックPBの概略説明図である。 他の実施形態の電池パックPBの概略説明図である。 他の実施形態の電池パックPBの概略説明図である。 電池パックPBを放電処理する作業を説明した図である。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
本発明の電池パックは、複数の電池セルがケースに収容されてパッケージされた保護回路を内蔵する電池パックであって、使用済みとなった後、有価金属を回収する回収処理の前に行う放電処理を容易に行うことができるような構造としたことに特徴を有するものである。
(放電処理の説明)
まず、本発明の電池パックを説明する前に、電池パックを放電処理する方法について、図4に基づいて説明する。
図4(A)において、符号BPは電池パックを示しており、符号Cは電池パックBP内に収容されている電池セルを示している。この電池パックBPについて放電処理を行う場合には、まず、電池パックBPのケースKに、その内部と外部との間を連通する貫通孔hを形成する(図4(B)、孔形成工程S1)。
ケースKに貫通孔hが形成されれば、その電池パックPBを、電気伝導性を有する液体、例えば、塩化ナトリウム溶液などの放電液ALに電池パックPBを浸漬する(図4(C)、浸漬工程S1)。すると、貫通孔hを通して放電液ALがケースK内に流入し、放電液ALによってケースK内が満たされる。
貫通孔hを通して放電液ALがケースK内に流入することによって、電池セルCの両極端子に放電液ALが接触するようになる。すると、放電液ALを介して、電池セルCの両極端子間が直接導通される。つまり、放電液ALによって、保護回路PSをバイパスして電池セルCの両極端子が導通されるから、電池セルCからは保護回路PSによって制限されることなく電流が放電される。
また、外部端子と電液ALとの接触面積に比べて、各電池セルCの両極端子と放電液ALとの接触面積はその合計面積が大きいため、比較的大きな放電電流を得やすい。
よって、電池セルCから短時間で大量の放電を生じさせることが可能となるので、電池パックPBの放電処理、言い換えれば、複数の電池セルCの放電処理を効率よく短時間で実施することができる。
そして、上記のごとき放電処理を行った電池パックPBについて、破砕・浸出処理などの回収処理を行うことによって、電池セルCに含有されていた有価金属が回収されるのである。
(電池パックPBの説明)
つぎに、本発明の電池パックPBについて説明する。
本発明の電池パックPBは、例えば、パソコンや電気自動車、電動自転車、電動二輪車、携帯電話、デジタルカメラ、電動工具、家庭用蓄電池等のバッテリとして使用されるものであり、ケースK内に複数の電池セルCが収容されて形成されたものである(図4(A)参考)。
そして、本発明の電池パックPBは、上述した放電処理を行う際に放電液ALをケースK内に導入しまたケースK内の気体をケースK外に排出する貫通孔hを容易かつ安全に形成する貫通孔形成部を設けたことに特徴を有している。
まず、貫通孔形成部について説明する前に、電池パックPBの電池セルCおよびケースKについて簡単に説明する。
(電池セルCについて)
電池セルCは、例えば、円筒型(鉄ケース)、角型(鉄ケースもしくはアルミケース)、ラミネート型のリチウムイオン電池やニッケル水素電池などであるが、一般的な電池パックPBに使用されるものであれば、とくに限定されない。
なお、リチウムイオン電池等の電池セルCの場合には、電池内部に高密度に電荷が充填されているので残留電力も大きい場合が多い。このため、上述したような放電処理を行う場合には、電池セルCを損傷しないように、貫通孔hの形成を慎重に行う必要がある。しかし、本発明の電池パックPBでは、貫通孔が既に形成されている、または、貫通孔形成部を設けている。よって、貫通孔hを形成するときに電池セルCを損傷する可能性を極力低くでき、貫通孔hを容易かつ安全に形成することができるので、電池セルCに残留している電力が大きくても、安全かつ迅速に放電処理のための前処理を行うことができる。
(ケースKについて)
ケースKは、通常、プラスチックなどの素材を成形して形成された中空な箱形の部材であり、その内部の中空な空間に電池セルCを複数収容できるように構成されている。
このケースKには、外部と電池セルCとを電気的に接続する外部電極が設けられており、この外部電極と電池セルCとを電気的に接続する電気経路に、保護回路PSが設けられている。この保護回路PSは、外部電極から外部に供給される電流が所定の量以上とならないように制御する機能を有するもの、つまり、過大な電流が流れないように電流量を制御する機能を有するものである。
(貫通孔形成部の説明)
つぎに、本発明の電池パックPBの特徴である貫通孔形成部を説明する。
貫通孔形成部は、ケースKの一部に形成されたものであり、ケースK内と外部との間を連通する貫通孔hを、人の手によって簡単に形成できるようにしたものである。
かかる貫通孔形成部を設けておけば、電池パックPBを放電液ALに浸漬して放電処理を行う際に、貫通孔hを形成する前処理を簡単にできるので、好適である。
なお、貫通孔形成部は、人の指で押したりするだけでケースKに貫通孔hを形成できるような構造が好ましいが、人の力だけで操作する一般的な工具(例えば、カッターやペンチなど)だけでケースKに貫通孔hを形成できるものであってもよい。つまり、貫通孔形成部は、ウォータジェットなどの装置や、電動ドリルなどの工具を使用しなくても、ケースKに貫通孔を形成できる構造であればよいのである。
貫通孔形成部は、例えば、以下のごとき構成とすることができる。
図1において、符号10が貫通孔形成部を示している。この貫通孔形成部10は、中央の押圧部11と押圧部11の周囲に形成された破断部12とから形成されている。この貫通孔形成部10において、押圧部11は、ケースKの他の部分とほぼ同じ厚さに形成されているが、破断部12は、ケースKの他の部分や押圧部11に比べてその厚さが薄く形成されている。例えば、ケースKがプラスチックの場合であれば、破断部12はその厚さが、約0.2〜0.5mm程度となるように形成されている。
このため、貫通孔形成部10の押圧部11を指によってケースK内に向けて押せば、破断部12を破断させて、押圧部11とケースKの他の部分とを分離することができる。つまり、押圧部11および破断部12の存在していた部分に貫通孔hを形成することができるのである(図2(B))。
なお、ケースKにおいて、貫通孔形成部10を設ける位置はとくに限定されないが、電池セルC同士の間など、ケースK内に空間が存在する部分に設けることが好ましい。すると、指に代えてドライバーなどの工具で押圧部11を押したり突いたりして貫通孔hを形成しても、ドライバーなどによって電池セルCに傷をつける可能性を低くすることができるという利点が得られる。
また、貫通孔形成部10は、その押圧部11の厚さもケースKの他の部分よりも薄くしてもよく、押圧部11も破断部12と同等の厚さとしてもよい。
(貫通孔形成部の配置について)
また、図4(A)に示すように、ケースK内に、複数の電池セルCが、複数の電池セル列が形成され、かつ、各電池セル列において電池セル列の軸方向(図4(A)のa方向)と各電池セルCの軸方向とがほぼ同軸となるように収容されている場合であれば、貫通孔形成部10を、電池セル列の一端部と他端部にそれぞれ形成することが好ましい。
例えば、図1に示すように、ケースKの両端に貫通孔形成部10を形成しておけば、放電処理をする際には、ケースKの両端に貫通孔Lhと貫通孔Uhとを形成することができる。かかる貫通孔Lh,Uhが形成されたケースKの場合、貫通孔Lhが形成されている面が下方に、貫通孔Uhが形成されている面が上方に位置するように電池パックPBを放電液ALに浸漬させる(図4(C))。すると、貫通孔UhからケースK内部の気体を排出させながら、貫通孔LhからケースK内部に放電液ALを流入させることができるので、迅速にケースK内を放電液ALで満たすことができる。なお、貫通孔Lhが形成されている面が上方に、貫通孔Uhが形成されている面が下方に位置するように浸漬させてもよいのは、いうまでもない。
そして、貫通孔形成部10を電池セル列の一端部と他端部にそれぞれ形成した場合には、上述したように迅速にケースK内を放電液ALで満たすことができることに加えて、放電処理の効率の低下も防ぐことができる。なぜなら、放電処理中は、電池セルCの負極表面で、2H2O+2e-→2OH-+H2↑なる反応により放電液ALの水成分が電気分解されて水素ガスが発生し、この水素ガスがケースK内に溜まれば水素ガスが絶縁部として機能し放電が中断する可能性があるが、図1に示すように貫通孔hを形成しておけば、水素ガスが抜けやすくなり、ケースK内に溜まることを防止することができるからである。
(他の貫通孔形成部)
なお、貫通孔形成部の構造は上記のごとき構造に限られず、人の指や人の力だけで操作する一般的な工具によって貫通孔hを形成できる構造であれば、とくに限定されない。
例えば、ケースKの表面に突起部分を設けておいてもよい。この場合、突起部分を折れば、突起部分が存在していた部分に貫通孔hを形成することができる。また、飲料缶のプルタブのような構造をケースKに設けておけば、プルタブを引っ張るだけで、簡単に貫通孔hを形成することができる。
(その他の実施形態の説明)
また、上記例では、放電処理前にケースKに貫通孔hを形成することを前提として、ケースKに貫通孔形成部10を設けた例を説明した。
しかし、ケースKには、最初から貫通孔hを形成しておいてもよい。この場合、貫通孔hを露出させたままとしてもよいのであるが、電池パックPBを取り付けた装置や機器を水などに落とした場合や装置や機器が水に濡れた場合には、ケースK内に水が入ってしまう可能性がある。すると、電池パックPB内において予期しない放電が始まる可能性があり、この場合には保護回路が機能しないので、危険な状態となることも懸念される。
よって、ケースKに最初から貫通孔hを形成しておく場合には、この貫通孔hの開口部を、封止部材によって塞ぐような構成とすることが好ましい。すると、封止部材を取り付けた状態では、ケースK内部と外部との間を遮断しておくことができるし、封止部材を取り外せば、貫通孔hによってケースK内部と外部との間を連通させることができる。
例えば、図2に示すように、シート状の封止部材15を貫通孔hを覆うように貼り付けておけば、封止部材15を剥がすだけで貫通孔hの開口部が露出するので、貫通孔hによってケースK内部と外部との間を連通させることができる。
また、封止部材として、貫通孔hに挿入して固定しうる部材を採用することもできる。この場合も、封止部材15を貫通孔hから取り外せば、貫通孔hによってケースK内部と外部との間を連通させることができる。
かかる封止部材を貫通孔hに取り付ける方法はとくに限定されず、公知の方法を採用することができる。
例えば、封止部材をボルト形状の部材とし、貫通孔hの内面に雌ネジを形成しておく。すると、封止部材を貫通孔hに螺合すれば貫通孔hの開口部に封をすることができるし、封止部材を簡単に貫通孔hから取り外してケースK内部と外部との間を連通させることができる。
また、封止部材として、貫通孔hの開口部とほぼ同径の軸部と、この軸部の両軸端に形成された開口部の内径よりも外径が大きい一対の膨径部とを有する部材を採用してもよい。この場合は、一の膨径部を貫通孔hに挿入すれば、封止部材によって貫通孔hに封をすることができし、封止部材を貫通孔hから取り外せばケースK内部と外部との間を連通させることができる。
(多数孔形状)
ケースKに最初から形成する貫通孔hも、貫通孔形成部と同様に、電池セル列の一端部と他端部にそれぞれ形成しておくことが好ましい。
しかし、複数の電池パックPBを、同時にかつ同じ放電液ALに浸漬させる場合、上述したような状態(段落0028、図4(C)参照)に電池パックPBの姿勢を調整することができない場合がある。すると、ケースK内への放電液ALの導入や、ケースK内からの気体の排出が十分に進まず、放電処理が円滑に進まなくなる可能性がある。
そこで、図3に示すように、電池パックPBの構造として、ケースK表面に多数の貫通孔hを有し、このケースKの表面をカバー16などによって覆った構造を採用してもよい。かかる構造とすれば、カバー16を外せば、電池パックPBの姿勢にかかわらず、ケースK内部に存在していた気体や放電処理の際に発生する水素ガス等を貫通孔hからケースK外に確実に排出させることができる。
(封止部材の自動取り外し)
上記のごとく、貫通孔hに封止部材を設ける場合には、放電処理の前に封止部材を取り外す作業が必要になるが、以下のように、放電液ALに電池パックPBを浸漬するだけで封止部材が外れる構成とすれば、封止部材を取り外す作業も不要となり、放電処理をより一層迅速に行うことができるので、好ましい。
例えば、放電液ALとして、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、塩化カリウムなどの導電性の塩の溶液を用いる場合には、これらの塩の溶液によって溶解する材料を封止部材として使用することが好ましい。すると、放電液ALに電池パックPBを浸漬するだけで、封止部材が溶解して貫通孔hを露出または貫通させることができる。具体的には、家庭用のアルミ箔や0.1〜0.2mm程度の厚さの鉄の薄膜など、弱酸や中性付近の塩に対しても腐食し易い材料によって封止部材を形成すれば、上記のごとき効果を得ることができる。
具体的には、封止部材を、アルミニウム、鉄、錫、亜鉛など酸に対して易溶性の材質で形成すれば、電池パックPBを、濃度3〜20重量%程度、好ましくは5〜10重量%の硫酸、硝酸、塩酸、酢酸などの酸溶液あるいは塩化第2鉄などの腐食液からなる放電液ALに短時間浸漬させる。例えば5〜30分間程度浸漬させれば、封止部材を酸熔解させることができる。
なお、放電液ALが酸溶液であれば、その温度が高いほど封止部材の溶解が迅速に進行させるので、放電液ALの温度を高くしておくことが好ましい。ただし、放電液ALの取り扱い性考慮すると、電池パックPBを浸漬させる放電液ALの温度は、30〜100℃が好ましく、50〜80℃の範囲であればより好ましい。
また、放電液ALが酸溶液の場合、電池パックPBを長期間(例えば、1時間以上)浸漬し続けると、封止部材が溶けた後に電池セルCの放電まで始まってしまう。よって、電池パックPBの放電終了までの時間が長くなる場合であれば、放電液ALにはケースKや封止部材を溶解させる性質を有しないものを使用し、封止部材には、電池パックPBを放電液ALに浸漬させる前に霧吹きなどによって酸溶液を吹き付けて溶解させてもよい。
さらに、封止部材の材料には、和紙、西洋紙、厚紙、濾紙などの紙類を使用することも可能である。この場合には、酸でなくても水溶液を浸透させれば、封止部材を破ったり溶かしたりすることができる。
そして、上述したような封止部材を蝋で形成してもよいし、また、封止部材を蝋によってケースKに固定する構成としてもよい。かかる構成を採用した場合には、放電液ALの温度を蝋の融点以上とすれば、放電液ALに電池パックPBを浸漬させるだけで、蝋を溶解させることができる。すると、蝋で形成された封止部材を溶解させたり、封止部材をケースKに固定している蝋を溶解させたりすることができる。
そして、封止部材を放電液ALに浸漬する前に取り外す場合であれば、電池パックPBを蝋の融点以上の液体に浸漬しておく、または、電池パックPBを蝋の融点以上の温度に加温しておくだけで、封止部材を溶解させることができる。よって、事前に封止部材を取り外す場合でも、その作業を簡単にすることができる。
なお、上記方法に使用できる蝋は、その融点が電池セルCの電解液の突沸など解体時の安全性に影響を及ぼさない程度の温度であって、かつ、電池パックPBの使用時において電池パックPBがなりうる温度以下であることが必要である。
(貫通孔hの大きさ)
上述した貫通孔h、つまり、貫通孔形成部によって形成される貫通孔hやケースKに最初から形成されている貫通孔hは、その内径の大きさはとくに限定されないが、2ミリ以上10ミリ以下が好ましい。
貫通孔hが小さすぎると、気体(水素ガス等)の気泡が貫通孔hから抜け難くなったり放電液ALがケースK内に入りにくくなったりする可能性がある一方、貫通孔hが大きすぎると、電池パックPBを取り扱う際に指が当たって開口してしまうなどの問題が生じる可能性があるからである。
よって、貫通孔hの大きさは、その内径が2ミリ以上10ミリ以下が好ましい。
また、貫通孔形成部によって形成される貫通孔hやケースKに最初から形成されている貫通孔hは、ケースKに複数個設けてもよいが、一つだけ形成してもよい。例えば、電池セルCは通り抜けできないが、ケースK内に放電液ALをスムースに流入させることができ、また、水素ガス等がケースK内にスムースに排出させることができる程度の直径の貫通孔hであれば、貫通孔hは一つだけ形成してもよい。
(その他)
上述した例では、ケースKに、貫通孔形成部だけを形成する場合、または、事前に貫通孔hを形成しておく場合だけを説明したが、もちろん、一つのケースKに、貫通孔形成部を形成する部分と事前に貫通孔hが形成された部分の両方が存在するようにしてもよいのは、いうまでもない。
また、貫通孔形成部および事前に形成された貫通孔hが、特許請求の範囲にいう液体導入機構に相当するが、液体導入機構は上述した構成に限定されず、ケースKにメッシュを設けたり、上記よりさらに小さい穴径を有する集合体をケースKに設けたりするなどの構成も採用することができる。
本発明の電池パックは、パソコンや電気自動車、電動自転車、電動二輪車、携帯電話、デジタルカメラ、電動工具、家庭用蓄電池等の電池パックなどのように、リサイクル処理を行う電池パックに適している。
PB 電池パック
C 電池セル
PS 保護回路
K ケース
h 貫通孔
10 貫通孔形成部
11 押圧部
12 破断部
15 封止部材

Claims (7)

  1. ケース内に複数の電池セルが収容された、保護回路を有する電池パックであって、
    前記ケースには、
    該電池パックを液体に浸漬して放電処理を行う際に、該液体を前記ケース内に導入し得る液体導入機構が設けられている
    ことを特徴とする電池パック。
  2. 前記液体導入機構は、
    前記ケースに形成された、該ケース内部と外部との間を連通する貫通孔および/または該ケース内部と外部との間を連通する貫通孔を形成し得る貫通孔形成部を備えている
    ことを特徴とする請求項1記載の電池パック。
  3. 前記液体導入機構は、
    前記貫通孔の開口部を塞ぐように取り付けられた、該ケース内部と外部との間を遮断する封止部材を備えている
    ことを特徴とする請求項2記載の電池パック。
  4. 前記封止部材が、
    前記液体により溶解する素材によって形成されている
    ことを特徴とする請求項3記載の電池パック。
  5. 前記貫通孔形成部は、
    前記ケースの他の部分に比べて厚さが薄く形成されている破断部を備えている
    ことを特徴とする請求項2記載の電池パック。
  6. 前記ケース内に、前記電池セルが複数列並んで収容されており、
    前記液体導入機構は、
    前記ケースにおいて、前記電池セルが並んでいる方向の一端部と他端部に、前記貫通孔および/または前記貫通孔形成部を備えている
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の電池パック。
  7. 前記電池セルが、
    リチウムイオン電池もしくはニッケル水素電池である
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6記載の電池パック。
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