JP2012032324A - 面圧分布センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】高い空間分解能と、高い計測精度と、を両立させることが可能な面圧分布センサを提供することを課題とする。
【解決手段】面圧分布センサ1は、誘電層20U、20Dと、表側電極U1X〜U3X、D1Y〜D3Yと、裏側電極U1Y〜U3Y、D1X〜D3Xと、検出部UA11〜UA33、DA11〜DA33と、を有し、表裏方向にN(Nは2以上の整数)層積層された、複数のユニット2U、2Dを備える。検出部UA11〜UA33、DA11〜DA33の一辺の長さをLa、隣り合う表側電極U1X〜U3X、D1Y〜D3Y間の間隔、および隣り合う裏側電極U1Y〜U3Y、D1X〜D3X間の間隔をLbとして、検出部UA11〜UA33と検出部DA11〜DA33とは、(La+Lb)/Nだけ、互いにずれて配置される。
【選択図】図3

Description

本発明は、静電容量から面圧の分布を検出する面圧分布センサに関する。
面圧分布センサは、測定対象物に荷重が加わる際の面圧の分布を検出するために用いられる。例えば特許文献1には、静電容量型の面圧分布センサが開示されている。図9に、従来の静電容量型の面圧分布センサの斜視図を示す。なお、裏側電極1y〜3yを細線で示す。図10に、同面圧分布センサの透過上面図を示す。なお、検出部a11〜a33にハッチングを施して示す。
図9、図10に示すように、静電容量型の面圧分布センサ100は、誘電層101と、表側電極1x〜3xと、裏側電極1y〜3yと、検出部a11〜a33と、を備えている。なお、検出部の符号「a○△」のうち、「○」は表側電極1x〜3xの符号の数字部分に、「△」は裏側電極1y〜3yの符号の数字部分に、それぞれ対応している。
検出部a11〜a33は、上側または下側から見て、表側電極1x〜3xと裏側電極1y〜3yとの交点に配置されている。検出部a11〜a33は、3×3のマトリックス状に配置されている。検出部a11〜a33の静電容量は、次の式(1)から求めることができる。
C=εεS/d ・・・(1)
[C:静電容量、ε:真空中の誘電率、ε:誘電層の比誘電率、S:電極面積、d:電極間距離]
面圧分布センサ100に上側から荷重が加わると、検出部a11〜a33の誘電層101が圧縮される。誘電層101が圧縮されると、表側電極1x〜3xと裏側電極1y〜3yとの間の電極間距離dが小さくなる。このため、式(1)から判るように、静電容量Cが大きくなる。面圧分布センサ100は、当該静電容量Cの変化から、検出部a11〜a33個々の面圧値を演算している。また、面圧分布センサ100は、当該静電容量Cの変化から、検出部a11〜a33全体の面圧分布を演算している。
特開2009−244222号公報
面圧分布センサ100には、面圧が入力された座標を判別する能力、つまり空間分解能が、高いことが要求される。空間分解能が高いと、面圧分布の検出精度が高くなる。空間分解能は、各検出部a11〜a33の面積(式(1)の電極面積Sに相当)に対応している。
例えば、図10に示すように、検出部a22に面圧fが、検出部a21に面圧hが、それぞれ入力される場合、検出部が相違しているため、二つの面圧f、hが入力される座標を判別することができる。これに対して、検出部a22に面圧fと面圧gとが入力される場合、検出部が一致しているため、二つの面圧f、gが入力される座標を判別することができない。このように、入力される面圧の座標は、検出部a11〜a33単位で判別される。このため、各検出部a11〜a33の面積が小さいほど、つまり式(1)の電極面積Sが小さいほど、空間分解能が高くなる。
また、面圧分布センサ100には、面圧値の計測精度が高いことが要求される。面圧値の計測精度も、空間分解能と同様に、各検出部a11〜a33の面積(式(1)の電極面積Sに相当)に対応している。すなわち、式(1)の電極面積Sが大きいほど、静電容量Cが大きくなる。このため、面圧変化量に対する静電容量変化量の割合(=静電容量変化量/面圧変化量)が大きくなる。したがって、式(1)の電極面積Sが大きいほど、面圧値の計測精度が高くなる。
以上説明したように、空間分解能を向上させるためには、電極面積Sが小さい方が好ましい。反対に、面圧値の計測精度を向上させるためには、電極面積Sが大きい方が好ましい。このように、従来の面圧分布センサ100の場合、高い空間分解能と、高い計測精度と、を両立させることが困難だった。
本発明の面圧分布センサは、上記課題に鑑みて完成されたものである。本発明は、高い空間分解能と、高い計測精度と、を両立させることが可能な面圧分布センサを提供することを目的とする。
(1)上記課題を解決するため、本発明の面圧分布センサは、誘電層と、該誘電層の表側に配置される複数の表側電極と、該誘電層の裏側に配置される複数の裏側電極と、該表側または該裏側から見て該表側電極と該裏側電極とが重複する部分にマトリックス状に配置される複数の検出部と、を有し、表裏方向にN(Nは2以上の整数)層積層された、複数のユニットを備え、該検出部の一辺の長さをLa、同一の該ユニットの隣り合う該表側電極間の間隔、および同一の該ユニットの隣り合う該裏側電極間の間隔をLbとして、異なる該ユニットの該検出部同士は、該表側または該裏側から見て、(La+Lb)/Nだけ、互いにずれて配置されることを特徴とする。ここで、複数のユニットが「積層」されるとは、直接積層される場合は勿論、例えば基材などの介在物を挟んで間接的に積層される場合を含む。
本発明の面圧分布センサは、複数のユニットを備えている。複数のユニットは、少なくとも2層、積層されている。検出部の一辺の長さをLa、同一のユニットの隣り合う表側電極間の間隔、および同一のユニットの隣り合う裏側電極間の間隔をLbとして、異なるユニットの検出部同士は、表側または裏側から見て、(La+Lb)/Nだけ、互いにずれて配置されている。このため、ユニットが単層の場合(図9、図10参照)と比較して、表側または裏側から見た場合、見かけ上、面積の小さい検出部が多数配置された状態になる。したがって、空間分解能を向上させることができる。また、見かけ上配置される多数の検出部の、表側または裏側から見た面積は、略等しい。このため、多数の検出部の面積が異なる場合と比較して、演算時に、面積による出力の違いを補正する必要がない。
前述したように、ユニットが単層の場合、あるいは複数のユニットがずれなく積層されている場合、式(1)の電極面積S(表側または裏側から見た場合の検出部の面積に相当)を調整して、高い空間分解能と高い計測精度とを両立させようとしていた。すなわち、単一の調整因子(式(1)の電極面積S)により、高い空間分解能と高い計測精度とを両立させようとしていた。また、電極面積Sを調整しても、空間分解能および計測精度のうち、一方は向上するものの、他方は低下していた。
これに対して、本発明の面圧分布センサの場合、式(1)の電極面積Sに加えて、ユニット積層数によっても、空間分解能を向上させることができる。このため、空間分解能と計測精度とを、各々、独立して調整することができる。具体的には、空間分解能をユニット積層数により、計測精度を式(1)の電極面積Sにより、各々、独立して調整することができる。したがって、ユニット積層数を増やすことにより、高い空間分解能を確保することができる。並びに、表側または裏側から見た場合の検出部の面積を大きくすることにより、高い計測精度を確保することができる。このように、本発明の面圧分布センサによると、高い空間分解能と、高い計測精度と、を両立させることができる。
また、同一の座標に入力された面圧に対する複数のユニットの出力を比較することにより、特定のユニットの不具合が見つかりやすくなる。
(1−1)好ましくは、上記(1)の構成において、前記誘電層は、エラストマー製または伸縮性を有する布製である構成とする方がよい。本構成によると、誘電層の伸縮性を向上させることができる。このため、面圧が小さい場合であっても、誘電層が変形しやすい。また、高い空間分解能と高い計測精度とを両立させながら、触感がソフトでフレキシブル性に富んだ面圧分布センサを提供することができる。
(1−2)好ましくは、上記(1−1)の構成において、前記布は、天然繊維、レーヨン、ポリエステル、ポリアミド、セルロース系繊維、ポリウレタンから選ばれる一種以上を含む繊維から形成されている構成とする方がよい。本構成によると、誘電層の伸縮性、耐久性を向上させることができる。
(1−3)好ましくは、上記(1)の構成において、前記表側電極および前記裏側電極は、各々、エラストマーと、該エラストマーに充填される導電性フィラーと、を有する構成とする方がよい。
本構成の表側電極および裏側電極(以下、適宜、まとめて「電極」と称す。)は、エラストマーを母材としている。エラストマー中には、導電性フィラーによる導電パスが形成されている。このため、電極の導電性は良好である。また、電極が伸縮しても、導電性の変化は小さい。したがって、電極の伸縮量が大きい場合でも、電極としての機能が低下しにくい。
(1−4)好ましくは、上記(1−3)の構成において、前記表側電極および前記裏側電極を構成する前記エラストマーは、シリコーンゴム、エチレン−プロピレンゴム、天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、アクリルゴム、エピクロロヒドリンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ウレタンゴムから選ばれる一種以上を含む構成とするとよい。本構成によると、電極の伸縮性が高くなる。このため、電極と誘電層とが一体的に伸縮しやすい。
(1−5)好ましくは、上記(1−3)の構成において、前記表側電極および前記裏側電極を構成する前記導電性フィラーは、炭素材料および金属から選ばれる一種以上からなる構成とするとよい。金属としては、導電性の高い銀、銅等が好適である。導電性フィラーとして、銀、銅等の微粒子、あるいは表面に銀等のめっきを施した微粒子を使用することができる。また、炭素材料は、導電性が良好で、比較的安価である。このため、炭素材料からなる導電性フィラーを用いると、面圧分布センサの製造コストを削減することができる。
(2)好ましくは、上記(1)の構成において、同一の前記ユニットの複数の前記表側電極と複数の前記裏側電極とは、互いに直交して延在し、異なる該ユニットの前記検出部同士は、前記表側または前記裏側から見て、互いに直交する二方向のうち、少なくとも一方向にずれて配置される構成とする方がよい。
異なるユニットの検出部同士が、表側または裏側から見て、互いに直交する二方向のうち、一方向にずれて配置される場合であって、隣り合う表側電極間の間隔、および隣り合う裏側電極間の間隔が小さい場合は、空間分解能を約N倍にすることができる。また、異なるユニットの検出部同士が、表側または裏側から見て、互いに直交する二方向のうち、二方向にずれて配置される場合であって、隣り合う表側電極間の間隔、および隣り合う裏側電極間の間隔が小さい場合は、空間分解能を約N倍にすることができる。
(3)好ましくは、上記(1)または(2)の構成において、任意の前記ユニットの複数の前記裏側電極と、該ユニットの前記裏側に配置される他の該ユニットの複数の前記表側電極と、は同じ方向に延在し、複数の該裏側電極および複数の該表側電極からは、各々の該ユニットに対応する信号が検出され、任意の該裏側電極から該信号が検出されるタイミングと、該裏側電極の直近に配置される該表側電極から該信号が検出されるタイミングと、は互いにずれて設定される構成とする方がよい。
仮に、表裏方向に隣り合う、複数の裏側電極と、複数の表側電極と、が格子状に配置されている場合、任意の裏側電極から信号が検出される際、全ての表側電極に電気的な影響を与えてしまうおそれがある。同様に、任意の表側電極から信号が検出される際、全ての裏側電極に電気的な影響を与えてしまうおそれがある。
この点、本構成によると、表裏方向に隣り合う、複数の裏側電極と、複数の表側電極と、が互いに平行に配置されている。また、任意の裏側電極から信号が検出されるタイミングと、裏側電極の直近に配置される表側電極から該信号が検出されるタイミングと、は互いにずれて設定されている。このため、裏側電極から信号が検出される際、表側電極に電気的な影響を与えてしまうおそれが小さい。同様に、表側電極から信号が検出される際、裏側電極に電気的な影響を与えてしまうおそれが小さい。
(4)好ましくは、上記(2)の構成において、異なる前記ユニットの前記検出部同士は、前記表側または前記裏側から見て、前記一方向だけにずれて配置され、任意の該ユニットの複数の前記裏側電極と、該ユニットの該裏側に配置される他の該ユニットの複数の前記表側電極と、は兼用化される構成とする方がよい。
本構成によると、任意のユニットの裏側電極と、他のユニットの表側電極と、が共用化されている。このため、電極の配置数が少なくなる。したがって、面圧分布センサの構造が簡単になる。また、面圧分布センサ製造時の工数が少なくなる。
(5)好ましくは、上記(1)ないし(4)のいずれかの構成において、さらに、複数の前記裏側電極および複数の前記表側電極のうち少なくとも一方が配置される基材を備える構成とする方がよい。本構成によると、複数の表側電極、複数の裏側電極を配置しやすくなる。
(6)好ましくは、上記(5)の構成において、複数の前記裏側電極および複数の前記表側電極のうち少なくとも一方は、前記基材に印刷される構成とする方がよい。本構成によると、表側電極、裏側電極の形状の作り込みが容易になる。また、表側電極、裏側電極の位置決めが容易になる。このため、表側電極と裏側電極との位置合わせが容易になる。
本発明によると、高い空間分解能と、高い計測精度と、を両立させることが可能な面圧分布センサを提供することができる。
第一実施形態の面圧分布センサの斜視図である。 同面圧分布センサの分解斜視図である。 (a)は同面圧分布センサの上側ユニットの透過上面図である。(b)は同面圧分布センサの下側ユニットの透過上面図である。 同面圧分布センサの透過上面図である。 第二実施形態の面圧分布センサの斜視図である。 同面圧分布センサの分解斜視図である。 (a)は同面圧分布センサの上側ユニットの透過上面図である。(b)は同面圧分布センサの下側ユニットの透過上面図である。 (a)は第三実施形態の面圧分布センサの第一ユニットの透過上面図である。(b)は同面圧分布センサの第二ユニットの透過上面図である。(c)は同面圧分布センサの第三ユニットの透過上面図である。(d)は同面圧分布センサの第四ユニットの透過上面図である。(e)は同面圧分布センサの第五ユニットの透過上面図である。 従来の静電容量型の面圧分布センサの斜視図である。 同面圧分布センサの透過上面図である。
以下、本発明の面圧分布センサの実施の形態について説明する。
<第一実施形態>
[面圧分布センサの構成]
まず、本実施形態の面圧分布センサの構成について説明する。図1に、本実施形態の面圧分布センサの斜視図を示す。図2に、同面圧分布センサの分解斜視図を示す。なお、上側ユニットの上側電極U1X〜U3X、下側ユニット2Dの上側電極D1Y〜D3Yを細線で示す。図3(a)に、上側ユニットの透過上面図を示す。なお、検出部UA11〜UA33にハッチングを施して示す。図3(b)に、下側ユニットの透過上面図を示す。なお、検出部DA11〜DA33にハッチングを施して示す。図4に、同面圧分布センサの透過上面図を示す。なお、検出部A11〜A55にハッチングを施して示す。また、比較のために、図10の従来の面圧分布センサを点線で示す。
図1〜図4に示すように、面圧分布センサ1は、上側ユニット2Uと、下側ユニット2Dと、上側基材3Uと、中央基材3Mと、下側基材3Dと、演算装置(図略)と、を備えている。
上側基材3Uは、ポリウレタン製であって、正方形板状を呈している。上側ユニット2Uは、誘電層20Uと、三本の上側電極U1X〜U3Xと、三本の下側電極U1Y〜U3Yと、九つの検出部UA11〜UA33と、を備えている。なお、検出部の符号「UA○△」のうち、「○」は上側電極U1X〜U3Xの符号の数字部分に、「△」は下側電極U1Y〜U3Yの符号の数字部分に、それぞれ対応している。上側ユニット2Uは、本発明のユニットの概念に含まれる。上側電極U1X〜U3Xは、本発明の表側電極の概念に含まれる。下側電極U1Y〜U3Yは、本発明の裏側電極の概念に含まれる。
三本の上側電極U1X〜U3Xは、各々、アクリルゴムと、ケッチェンブラックと、を含んで形成されている。上側電極U1X〜U3Xは、各々、左右方向に延びる帯状を呈している。上側電極U1X〜U3Xは、前後方向に、平行に並んでいる。上側電極U1X〜U3Xは、上側基材3Uの下面に印刷されている。上側電極U1X〜U3Xは、各々、上側配線(図略)を介して、演算装置に電気的に接続されている。誘電層20Uは、ウレタン発泡体製であって、正方形板状を呈している。誘電層20Uは、上側電極U1X〜U3Xの下側に積層されている。
三本の下側電極U1Y〜U3Yは、各々、アクリルゴムと、ケッチェンブラックと、を含んで形成されている。下側電極U1Y〜U3Yは、各々、前後方向に延びる帯状を呈している。下側電極U1Y〜U3Yは、左右方向に、平行に並んでいる。下側電極U1Y〜U3Yは、誘電層20Uの下側に積層されている。下側電極U1Y〜U3Yは、各々、下側配線(図略)を介して、演算装置に電気的に接続されている。
上側(表側)または下側(裏側)から見て、上側電極U1X〜U3Xと下側電極U1Y〜U3Yとは、互いに直交している。九つの検出部UA11〜UA33は、上側電極U1X〜U3Xと下側電極U1Y〜U3Yとが重複する部分に、3(前後方向)×3(左右方向)のマトリックス状に配置されている。上側または下側から見た場合、検出部UA11〜UA33は、各々、一辺の長さがLaの正方形状を呈している。検出部UA11〜UA33には、各々、上側電極U1X〜U3Xの一部と、誘電層20Uの一部と、下側電極U1Y〜U3Yの一部と、が配置されている。
中央基材3Mは、ポリウレタン製であって、正方形板状を呈している。下側電極U1Y〜U3Yは、中央基材3Mの上面に印刷されている。
下側ユニット2Dは、誘電層20Dと、三本の上側電極D1Y〜D3Yと、三本の下側電極D1X〜D3Xと、九つの検出部DA11〜DA33と、を備えている。なお、検出部の符号「DA○△」のうち、「△」は上側電極D1Y〜D3Yの符号の数字部分に、「○」は下側電極D1X〜D3Xの符号の数字部分に、それぞれ対応している。下側ユニット2Dは、本発明のユニットの概念に含まれる。上側電極D1Y〜D3Yは、本発明の表側電極の概念に含まれる。下側電極D1X〜D3Xは、本発明の裏側電極の概念に含まれる。
三本の上側電極D1Y〜D3Yは、各々、アクリルゴムと、ケッチェンブラックと、を含んで形成されている。上側電極D1Y〜D3Yは、各々、前後方向に延びる帯状を呈している。上側電極D1Y〜D3Yは、左右方向に、平行に並んでいる。上側電極D1Y〜D3Yは、中央基材3Mの下面に印刷されている。上側電極D1Y〜D3Yは、各々、上側配線(図略)を介して、演算装置に電気的に接続されている。誘電層20Dは、ウレタン発泡体製であって、正方形板状を呈している。誘電層20Dは、上側電極D1Y〜D3Yの下側に積層されている。
三本の下側電極D1X〜D3Xは、各々、アクリルゴムと、ケッチェンブラックと、を含んで形成されている。下側電極D1X〜D3Xは、各々、左右方向に延びる帯状を呈している。下側電極D1X〜D3Xは、前後方向に、平行に並んでいる。下側電極D1X〜D3Xは、誘電層20Dの下側に積層されている。下側電極D1X〜D3Xは、各々、下側配線(図略)を介して、演算装置に電気的に接続されている。
上側(表側)または下側(裏側)から見て、上側電極D1Y〜D3Yと下側電極D1X〜D3Xとは、互いに直交している。九つの検出部DA11〜DA33は、上側電極D1Y〜D3Yと下側電極D1X〜D3Xとが重複する部分に、3(前後方向)×3(左右方向)のマトリックス状に配置されている。上側または下側から見た場合、検出部DA11〜DA33は、各々、一辺の長さがLaの正方形状を呈している。検出部DA11〜DA33には、各々、上側電極D1Y〜D3Yの一部と、誘電層20Dの一部と、下側電極D1X〜D3Xの一部と、が配置されている。
下側基材3Dは、ポリウレタン製であって、正方形板状を呈している。下側電極D1X〜D3Xは、下側基材3Dの上面に印刷されている。
以上説明したように、面圧分布センサ1においては、上側から下側に向かって、上側基材3U、上側ユニット2U、中央基材3M、下側ユニット2D、下側基材3Dが積層されている。
図3(a)、図3(b)に示すように、上側ユニット2Uの検出部UA11〜UA33に対して、下側ユニット2Dの検出部DA11〜DA33は、左右方向に隣り合う検出部UA11〜UA33、DA11〜DA33間の間隔をLbとして、(La+Lb)/2だけ、右側にずれて配置されている。同様に、上側ユニット2Uの検出部UA11〜UA33に対して、下側ユニット2Dの検出部DA11〜DA33は、前後方向に隣り合う検出部UA11〜UA33、DA11〜DA33間の間隔をLbとして、(La+Lb)/2だけ、後側にずれて配置されている。このように、検出部UA11〜UA33と検出部DA11〜DA33とは、互いにずれて配置されている。このため、図4に示すように、面圧分布センサ1には、上側または下側から見て、見かけ上、二十五個の検出部A11〜A55が、5(前後方向)×5(左右方向)のマトリックス状に配置されている。
演算装置は、電源回路と、CPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)と、を備えている。
演算装置は、上側ユニット2Uの上側電極U1X〜U3X、下側電極U1Y〜U3Yに、電気的に接続されている。また、演算装置は、下側ユニット2Dの上側電極D1Y〜D3Y、下側電極D1X〜D3Xに、電気的に接続されている。
電源回路は、上側ユニット2Uの検出部UA11〜UA33、下側ユニット2Dの検出部DA11〜DA33に、正弦波状の交流電圧を印加する。具体的には、あたかも走査するように、上側ユニット2Uの上側電極U1X〜U3Xと下側電極U1Y〜U3Yとの間に、順番に交流電圧を印加する。また、下側ユニット2Dの上側電極D1Y〜D3Yと下側電極D1X〜D3Xとの間に、順番に交流電圧を印加する。RAMには、上側ユニット2Uの下側電極U1Y〜U3Y、下側ユニット2Dの上側電極D1Y〜D3Yから入力されるインピーダンス、位相が、一時的に格納される。
ROMには、予め、検出部UA11〜UA33、DA11〜DA33の静電容量と、検出部A11〜A55の面圧と、の対応を示すマップが、格納されている。CPUは、RAMに格納されたインピーダンス、位相を基に、上側ユニット2Uの検出部UA11〜UA33、下側ユニット2Dの検出部DA11〜DA33の静電容量を測定する。そして、静電容量から、検出部A11〜A55個々の面圧値を算出する。また、検出部A11〜A55全体の面圧分布を算出する。
[面圧分布センサの製造方法]
次に、本実施形態の面圧分布センサ1の製造方法について説明する。本実施形態の面圧分布センサ1の製造方法は、電極印刷工程と、積層工程と、を有している。
電極印刷工程においては、上側基材3Uの下面に、上側ユニット2Uの上側電極U1X〜U3Xを印刷する。また、中央基材3Mの上面に、上側ユニット2Uの下側電極U1Y〜U3Yを印刷する。また、中央基材3Mの下面に、下側ユニット2Dの上側電極D1Y〜D3Yを印刷する。また、下側基材3Dの上面に、下側ユニット2Dの下側電極D1X〜D3Xを印刷する。
具体的には、まず、電極塗料を以下の手順で調製する。アクリルゴムポリマー(日本ゼオン(株)製「ニポール(登録商標)AR51」)100質量部、加硫助剤のステアリン酸(花王(株)製「ルナック(登録商標)S30」)1質量部、加硫促進剤のジメチルジチオカルバミン酸亜鉛(大内新興化学(株)製「ノクセラー(登録商標)PZ」)2.5質量部、およびジメチルジチオカルバミン酸第二鉄(大内新興化学(株)製「ノクセラーTTFE」)0.5質量部を、ロール練り機にて混合し、エラストマー組成物を調製する。調製したエラストマー組成物を、メチルエチルケトン(MEK)1500質量部に溶解させる。この溶液に、導電性フィラーとしてケッチェンブラック(ライオン(株)製「EC600JD」、平均粒子径約40nm)22.86質量部を添加して、固形分濃度約7.8質量%のMEK溶液を得る。得られたMEK溶液にミル処理を施し、ケッチェンブラックの分散性を向上させる。ミル処理後のMEK溶液に、印刷用溶剤のジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート686.7質量部を添加する。その後、印刷用溶剤を添加したMEK溶液を、大気と接しやすい広口容器に入れ、時々攪拌しながら室温にて一日静置する。こうすることで、低沸点のMEKを蒸発させる。このようにして、電極塗料を得る。なお、印刷用溶剤の沸点は200℃以上である。このため、印刷用溶剤の揮発は無視できる。
次に、スクリーン印刷機を用いて、上側基材3Uの下面に、調製した電極塗料を印刷する。すなわち、上側基材3Uの下面に、上側ユニット2Uの上側電極U1X〜U3Xを印刷する。それから、加熱により、上側電極U1X〜U3Xを乾燥させる。また、電極塗料の含有ポリマーを架橋させる。
また、スクリーン印刷機を用いて、中央基材3Mの上面および下面に、調製した電極塗料を印刷する。すなわち、中央基材3Mの上面に、上側ユニット2Uの下側電極U1Y〜U3Yを印刷する。並びに、中央基材3Mの下面に、下側ユニット2Dの上側電極D1Y〜D3Yを印刷する。それから、加熱により、下側電極U1Y〜U3Y、上側電極D1Y〜D3Yを乾燥させる。また、電極塗料の含有ポリマーを架橋させる。
また、スクリーン印刷機を用いて、下側基材3Dの上面に、調製した電極塗料を印刷する。すなわち、下側基材3Dの上面に、下側ユニット2Dの下側電極D1X〜D3Xを印刷する。それから、加熱により、下側電極D1X〜D3Xを乾燥させる。また、電極塗料の含有ポリマーを架橋させる。
積層工程においては、上側電極U1X〜U3X印刷済みの上側基材3Uと、誘電層20Uと、下側電極U1Y〜U3Yおよび上側電極D1Y〜D3Y印刷済みの中央基材3Mと、誘電層20Dと、下側電極D1X〜D3X印刷済みの下側基材3Dと、を積層させる。このようにして、本実施形態の面圧分布センサ1は製造される。
[面圧分布センサの動き]
次に、本実施形態の面圧分布センサ1の動きについて説明する。一例として、図4に示すように、面圧F(図10の面圧fに対応)、面圧G(図10の面圧gに対応)、面圧H(図10の面圧hに対応)が加わる場合の、面圧分布センサ1の動きについて説明する。
面圧Fが加わると、検出部A33の面圧が増加する。ここで、上側ユニット2Uの上側電極U1X〜U3Xと下側電極U1Y〜U3Yとの間には、順番に交流電圧が印加されている。並びに、下側ユニット2Dの上側電極D1Y〜D3Yと下側電極D1X〜D3Xとの間には、順番に交流電圧が印加されている。
図3(a)、図3(b)に示すように、面圧Fが加わる検出部A33は、上側または下側から見て、検出部UA22と検出部DA22とが重複する部分に相当する。検出部UA22の静電容量は、上側電極U2X、下側電極U2Yに交流電圧を印加することにより、測定される。また、検出部DA22の静電容量は、上側電極D2Y、下側電極D2Xに交流電圧を印加することにより、測定される。演算装置は、測定された静電容量から、検出部A33の面圧値を算出する。
面圧Gが加わると、検出部A34の面圧が増加する。図3(a)、図3(b)に示すように、面圧Gが加わる検出部A34は、上側または下側から見て、検出部UA23と検出部DA22とが重複する部分に相当する。検出部UA23の静電容量は、上側電極U2X、下側電極U3Yに交流電圧を印加することにより、測定される。また、検出部DA22の静電容量は、上側電極D2Y、下側電極D2Xに交流電圧を印加することにより、測定される。演算装置は、測定された静電容量から、検出部A34の面圧値を算出する。
面圧Hが加わると、検出部A31の面圧が増加する。図3(a)、図3(b)に示すように、面圧Hが加わる検出部A31は、上側または下側から見て、検出部UA21と検出部DA21とが重複する部分に相当する。検出部UA21の静電容量は、上側電極U2X、下側電極U1Yに交流電圧を印加することにより、測定される。また、検出部DA21の静電容量は、上側電極D1Y、下側電極D2Xに交流電圧を印加することにより、測定される。演算装置は、測定された静電容量から、検出部A31の面圧値を算出する。また、演算装置は、検出部A33、A34、A31の面圧から、検出部A11〜A55全体の面圧分布を算出する。
[作用効果]
次に、本実施形態の面圧分布センサ1の作用効果について説明する。図1に示すように、本実施形態の面圧分布センサ1は、上側ユニット2Uと下側ユニット2Dとを備えている。図3(a)、図3(b)に示すように、上側ユニット2Uの検出部UA11〜UA33と、下側ユニット2Dの検出部DA11〜DA33と、は上側または下側から見て、左右方向および上下方向に、(La+Lb)/2だけ、互いにずれて配置されている。また、Lbは極めて小さい。このため、ユニットが単層の場合(図9、図10参照)と比較して、図4に示すように、上側または下側から見た場合、見かけ上、面積が約1/4の検出部A11〜A55が、二十五個配置された状態になる。したがって、空間分解能が約4倍になる。
例えば、単層のユニットを備える面圧分布センサ場合(図10参照)、面圧fと面圧gとは、同一の検出部a22に入力される。このため、面圧fの座標と、面圧gの座標と、を判別することはできない。これに対して、本実施形態の面圧分布センサ1によると、図4に示すように、面圧Fは検出部A33に入力される。一方、面圧Gは検出部A34に入力される。このため、面圧Gの座標と、面圧Fの座標と、を判別することができる。
また、図2に示すように、本実施形態の面圧分布センサ1によると、上側電極U1X〜U3X間の間隔が小さい。また、下側電極U1Y〜U3Y間の間隔が小さい。また、上側電極D1Y〜D3Y間の間隔が小さい。また、下側電極D1X〜D3X間の間隔が小さい。このため、図3(a)、図3(b)に示すように、検出部UA11〜UA33の面積(式(1)の電極面積Sに対応)が大きい。また、検出部DA11〜DA33の面積(式(1)の電極面積Sに対応)が大きい。このため、高い計測精度を確保することができる。このように、本実施形態の面圧分布センサ1によると、高い空間分解能と、高い計測精度と、を両立させることができる。
また、本実施形態の面圧分布センサ1によると、誘電層20U、20Dは、ウレタン発泡体製である。このため、誘電層20U、20Dの伸縮性が高い。したがって、面圧が小さい場合であっても、誘電層20U、20Dが変形しやすい。
また、本実施形態の面圧分布センサ1によると、上側電極U1X〜U3X、下側電極U1Y〜U3Y、上側電極D1Y〜D3Y、下側電極D1X〜D3Xは、各々、アクリルゴムと、ケッチェンブラックと、を含んで形成されている。これらの電極は、アクリルゴムを母材としている。アクリルゴム中には、ケッチェンブラックによる導電パスが形成されている。このため、これらの電極の導電性は良好である。また、電極が伸縮しても、導電性の変化は小さい。したがって、電極の伸縮量が大きい場合でも、電極としての機能が低下しにくい。また、電極の伸縮性が高いため、電極と誘電層20U、20Dとが一体的に伸縮しやすい。また、ケッチェンブラックは、導電性が良好で、比較的安価である。このため、導電性フィラーとしてケッチェンブラックを用いると、面圧分布センサ1の製造コストを削減することができる。
また、下側電極U1Y〜U3Y、上側電極D1Y〜D3Y(すなわち、積層方向内側の電極)からは、各々、信号(インピーダンス、位相)が検出される。図2に示すように、上側ユニット2Uの下側電極U1Y〜U3Yと、下側ユニット2Dの上側電極D1Y〜D3Yと、は同じ方向に延在している。すなわち、下側電極U1Y〜U3Yと、上側電極D1Y〜D3Yと、は互いに交差しない。このため、下側電極U1Y〜U3Yから信号が検出される際、上側電極D1Y〜D3Yに電気的な影響を与えてしまうおそれが小さい。同様に、上側電極D1Y〜D3Yから信号が検出される際、下側電極U1Y〜U3Yに電気的な影響を与えてしまうおそれが小さい。
また、下側電極U1Yと上側電極D1Y、下側電極U2Yと上側電極D2Y、下側電極U3Yと上側電極D3Y(以下、適宜、まとめて「近接電極対」と称す。)は、各々、近接している。このため、近接電極対において信号を検出するタイミングが一致していると、互いに電気的な影響を受けやすくなる。
そこで、本実施形態の面圧分布センサ1の場合、近接電極対において信号を検出するタイミングを、敢えてずらしている。この点においても、下側電極U1Y〜U3Yから信号が検出される際、上側電極D1Y〜D3Yに電気的な影響を与えてしまうおそれが小さい。同様に、上側電極D1Y〜D3Yから信号が検出される際、下側電極U1Y〜U3Yに電気的な影響を与えてしまうおそれが小さい。
また、上側電極U1X〜U3Xは、上側基材3Uの下面に印刷されている。また、下側電極U1Y〜U3Yは、中央基材3Mの上面に印刷されている。また、上側電極D1Y〜D3Yは、中央基材3Mの下面に印刷されている。また、下側電極D1X〜D3Xは、下側基材3Dの上面に印刷されている。このため、各電極を配置しやすい。また、各電極の形状の作り込みが容易である。また、各電極の位置決めが容易である。このため、各電極の位置合わせが容易になる。
<第二実施形態>
本実施形態の面圧分布センサと、第一実施形態の面圧分布センサと、の相違点は、上側ユニットの検出部と、下側ユニットの検出部と、が前後方向にだけ、ずれて配置されている点である。ここでは、相違点についてのみ説明する。
図5に、本実施形態の面圧分布センサの斜視図を示す。なお、図1と対応する部位については同じ符号で示す。図6に、同面圧分布センサの分解斜視図を示す。なお、図2と対応する部位については同じ符号で示す。また、上側ユニットの上側電極U1X〜U3Xを細線で示す。図7(a)に、上側ユニットの透過上面図を示す。なお、図3(a)と対応する部位については同じ符号で示す。また、検出部UA11〜UA33にハッチングを施して示す。図7(b)に、下側ユニットの透過上面図を示す。なお、図3(b)と対応する部位については同じ符号で示す。また、検出部DA11〜DA33にハッチングを施して示す。
図5〜図7(a)、図7(b)に示すように、中央基材3Mの上面には、三本の兼用電極UD1Y〜UD3Yが印刷されている。兼用電極UD1Y〜UD3Yは、上側ユニット2Uの下側電極と、下側ユニット2Dの上側電極と、を兼ねている。
図7(a)、図7(b)に示すように、上側ユニット2Uの検出部UA11〜UA33に対して、下側ユニット2Dの検出部DA11〜DA33は、(La+Lb)/2だけ、後側にずれて配置されている。
本実施形態の面圧分布センサ1は、構成が共通する部分に関しては、第一実施形態の面圧分布センサと同様の作用効果を有する。また、本実施形態の面圧分布センサ1によると、兼用電極UD1Y〜UD3Yが配置されている。このため、上側ユニット2Uの下側電極と、下側ユニット2Dの上側電極と、を別々に配置する場合と比較して、電極の配置数が少なくなる。したがって、面圧分布センサ1の構造が簡単になる。また、面圧分布センサ1製造時の工数が少なくなる。また、本実施形態の面圧分布センサ1によると、ユニットが単層の場合(図9、図10参照)と比較して、空間分解能が約2倍になる。
<第三実施形態>
本実施形態の面圧分布センサと、第一実施形態の面圧分布センサと、の相違点は、五層のユニットが基材を介して積層されている点である。ここでは、相違点についてのみ説明する。
図8(a)に、第一ユニットの透過上面図を示す。図8(b)に、第二ユニットの透過上面図を示す。図8(c)に、第三ユニットの透過上面図を示す。図8(d)に、第四ユニットの透過上面図を示す。図8(e)に、第五ユニットの透過上面図を示す。各ユニットの検出部にハッチングを施して示す。
図8(a)〜図8(e)に示すように、第一ユニット41、第二ユニット42、第三ユニット43、第四ユニット44、第五ユニット45は、基材(図略)を介して、上下方向に積層されている。第一ユニット41〜第五ユニット45は、本発明のユニットの概念に含まれる。第一ユニット41の検出部IA11〜IA33と、第二ユニット42の検出部JA11〜JA33と、第三ユニット43の検出部KA11〜KA33と、第四ユニット44の検出部LA11〜LA33と、第五ユニット45の検出部MA11〜MA33と、は二方向に互いにずれて配置されている。各検出部は、正方形状を呈している。ずれ量は、(La+Lb)/5である(図3参照)。
本実施形態の面圧分布センサ1は、構成が共通する部分に関しては、第一実施形態の面圧分布センサと同様の作用効果を有する。また、本実施形態の面圧分布センサ1によると、五層のユニットが積層されている。このため、ユニットが単層の場合(図9、図10参照)と比較して、空間分解能が約25倍になる。
<その他>
以上、本発明の面圧分布センサの実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
誘電層20U、20Dの材質は、特に限定しない。エラストマーを用いる場合、シリコーンゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、アクリルゴム、エピクロロヒドリンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ウレタンゴムから選ばれる一種以上を含んでいてもよい。こうすると、誘電層20U、20Dの比誘電率が高くなる。このため、静電容量を大きくすることができる。また、エラストマーの発泡体を用いてもよい。布を用いる場合、天然繊維、レーヨン、ポリエステル、ポリアミド、セルロース系繊維、ポリウレタンから選ばれる一種以上を含む繊維から形成されている方がよい。具体的には、東レ(株)製の「プログレスキン」、「トリンティ(登録商標)」、「C100」等を用いることができる。また、セーレン(株)製「FH13−50」等、予め表面に被覆処理が施された伸縮布を使用してもよい。布は、伸縮性を有するものであれば、織布、編み布、不織布のいずれであってもよい。
電極(上側電極U1X〜U3X、下側電極U1Y〜U3Y、上側電極D1Y〜D3Y、下側電極D1X〜D3X、兼用電極UD1Y〜UD3Y)用のエラストマーとしては、シリコーンゴム、エチレン−プロピレン共重合ゴム、天然ゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、アクリルゴム、エピクロロヒドリンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ウレタンゴム等が挙げられる。
電極用の導電性フィラーとしては、炭素材料や金属等の微粒子が挙げられる。炭素材料としては、ケッチェンブラック等の導電性カーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノチューブの誘導体、グラファイト、導電性炭素繊維が挙げられる。金属としては、銀、金、銅、ニッケルが挙げられる。導電パスの形成が容易であるという理由から、炭素材料を用いることが望ましい。炭素材料としては、粒子径が小さく凝集しやすいという理由から、例えば、ケッチェンブラック等の導電性カーボンブラックが好適である。これらの微粒子は、単独で、あるいは二種以上を混合して、用いることができる。
電極には、エラストマー、導電性フィラーに加え、各種添加剤が配合されていてもよい。添加剤としては、例えば、架橋剤、加硫促進剤、加硫助剤、老化防止剤、可塑剤、軟化剤、着色剤等が挙げられる。
上記実施形態においては、電極を、スクリーン印刷により形成した。しかしながら、スクリーン印刷の他、インクジェット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷、パッド印刷、リソグラフィー、ディスペンサー等を用いてもよい。
上記実施形態においては、電極を、基材(上側基材3U、中央基材3M、下側基材3D)に印刷した。しかしながら、誘電層20U、20Dに印刷してもよい。また、予め作製した電極を、基材、誘電層20U、20Dに接着してもよい。
上記実施形態においては、電極を、各々、三本配置した。しかしながら、電極の配置数、上側または下側から見た場合の電極同士の交差角度は、特に限定しない。また、隣り合う電極間の間隔も特に限定しない。
上側基材3U、中央基材3M、下側基材3Dの材質は、特に限定しない。シリコーン、NBR、ブチルゴムなどを用いてもよい。また、ユニット(上側ユニット2U、下側ユニット2D、第一ユニット41、第二ユニット42、第三ユニット43、第四ユニット44、第五ユニット45)の積層数は特に限定しない。積層数が多いほど、面圧分布センサ1の空間分解能が向上する。
1:面圧分布センサ、2D:下側ユニット(ユニット)、2U:上側ユニット(ユニット)、3D:下側基材(基材)、3M:中央基材(基材)、3U:上側基材(基材)。
20D:誘電層、20U:誘電層、41:第一ユニット(ユニット)、42:第二ユニット(ユニット)、43:第三ユニット(ユニット)、44:第四ユニット(ユニット)、45:第五ユニット(ユニット)。
A11〜A55:検出部、D1X〜D3X:下側電極(裏側電極)、D1Y〜D3Y:上側電極(表側電極)、DA11〜DA33:検出部、IA11〜IA33:検出部、JA11〜JA33:検出部、KA11〜KA33:検出部、LA11〜LA33:検出部、MA11〜MA33:検出部、U1X〜U3X:上側電極(表側電極)、U1Y〜U3Y:下側電極(裏側電極)、UA11〜UA33:検出部、UD1Y〜UD3Y:兼用電極。

Claims (6)

  1. 誘電層と、
    該誘電層の表側に配置される複数の表側電極と、
    該誘電層の裏側に配置される複数の裏側電極と、
    該表側または該裏側から見て該表側電極と該裏側電極とが重複する部分にマトリックス状に配置される複数の検出部と、
    を有し、表裏方向にN(Nは2以上の整数)層積層された、複数のユニットを備え、
    該検出部の一辺の長さをLa、同一の該ユニットの隣り合う該表側電極間の間隔、および同一の該ユニットの隣り合う該裏側電極間の間隔をLbとして、
    異なる該ユニットの該検出部同士は、該表側または該裏側から見て、(La+Lb)/Nだけ、互いにずれて配置される面圧分布センサ。
  2. 同一の前記ユニットの複数の前記表側電極と複数の前記裏側電極とは、互いに直交して延在し、
    異なる該ユニットの前記検出部同士は、前記表側または前記裏側から見て、互いに直交する二方向のうち、少なくとも一方向にずれて配置される請求項1に記載の面圧分布センサ。
  3. 任意の前記ユニットの複数の前記裏側電極と、該ユニットの前記裏側に配置される他の該ユニットの複数の前記表側電極と、は同じ方向に延在し、
    複数の該裏側電極および複数の該表側電極からは、各々の該ユニットに対応する信号が検出され、
    任意の該裏側電極から該信号が検出されるタイミングと、該裏側電極の直近に配置される該表側電極から該信号が検出されるタイミングと、は互いにずれて設定される請求項1または請求項2に記載の面圧分布センサ。
  4. 異なる前記ユニットの前記検出部同士は、前記表側または前記裏側から見て、前記一方向だけにずれて配置され、
    任意の該ユニットの複数の前記裏側電極と、該ユニットの該裏側に配置される他の該ユニットの複数の前記表側電極と、は兼用化される請求項2に記載の面圧分布センサ。
  5. さらに、複数の前記裏側電極および複数の前記表側電極のうち少なくとも一方が配置される基材を備える請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の面圧分布センサ。
  6. 複数の前記裏側電極および複数の前記表側電極のうち少なくとも一方は、前記基材に印刷される請求項5に記載の面圧分布センサ。
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