JP2012032217A - 目視検査装置及び目視検査用映像の作成方法 - Google Patents

目視検査装置及び目視検査用映像の作成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
放射線の多い環境において光学カメラを用いて検査を行う際、放射線ノイズによる画質の低下がない良好な映像を得る。
【解決手段】
目視検査装置を、光学カメラを有する撮影手段と、撮影手段で検査対象物を撮影して得た映像であって該映像の各フレームに対してほぼ独立な信号(ノイズ)を含む映像を取り込む映像取得手段と、映像取得手段で取り込んだ映像を構成する時相の異なる複数枚のフレームに対して局所的に位置合わせを行う局所位置合わせ手段と、局所位置合わせ手段で位置合わせを行った複数枚のフレームに対してフレーム合成を行ってフレーム合成前のフレームよりもSN比が高い合成フレームを生成するフレーム合成手段と、フレーム合成手段で生成された合成フレームから構成される映像を表示または記録する映像出力手段とを備えて構成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、光学カメラにより映像を取得して検査を行う目視検査装置及び目視検査用映像の作成方法に係る。
発電プラント等の放射線を扱うシステムでは、高い安全性が求められており、定期的に十分な検査を実施しなければならない。検査対象としては、例えば原子炉では、原子炉圧力容器や、容器内にあるシュラウド、炉心支持板等の構造物について検査が行われる。燃料集合体の検査など、原子炉以外の検査もある。
検査方法の一つとして、光学カメラを用いて対象物の表面状態を目視で検査する方法がある。本目視検査では、カメラを対象物に近づけて撮影し、得られた映像を対象物から離れた放射線の少ない場所に設置されたディスプレイに表示して、検査員が目視で検査する。また、カメラの映像を後で確認できるように記録している。撮影箇所を移動できるように、カメラに駆動装置が付いていて遠隔操作できる機能が付けられているか、離れた場所から検査員が手動でカメラを操作できる機構を備えている。カメラからはカラーまたはグレースケールの動画情報を取得する。
検査は、ガンマ線などの放射線が多い環境で行われ、放射線の影響によりカメラ映像にノイズが重畳するため、視認性が悪い場合がある。この場合には、対象物の健全性の検査において高い信頼性が得られにくいという課題がある。これに対し、放射線のカメラへの影響を低減するため放射線遮蔽体を備える構成が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
一方で、特許文献2には、狭隘部での検査や、検査の容易化を図り、小型な検査装置や、水中泳動可能な検査装置が開示されている。
また、映像を取得した後で、画像処理により放射線ノイズを低減する方法が考えられる。一般的なノイズ除去手法として、平滑化フィルタやメディアンフィルタといった手法が知られている(例えば、非特許文献1参照)。
特開平9−311193号公報 特開平10−221481号公報
高木幹雄、 下田陽久(編集):「新編画像解析ハンドブック」、東京大学出版会 (2004)
特許文献1で提案されている手法では、放射線遮蔽体を備える分、検査装置の小型化や軽量化が困難である。例えば、ガンマ線量を1割に低減するためには、ガンマ線の遮蔽材としてよく使われている鉛を用いても4センチメートル程度の厚みを必要とする。
一方で、特許文献2に記載されているような装置においては、放射線遮蔽体を備えることはサイズや重量の観点から実用的ではない。
更に、非特許文献1に記載されているような平滑化フィルタやメディアンフィルタといった一般的なノイズ除去手法では、以下に列挙するような問題がある。
平滑化フィルタもメディアンフィルタも、放射線ノイズ以外の成分(信号成分)を保存した上で、放射線ノイズのみを適切に抑制することが困難である。平滑化フィルタは、信号の高周波成分を劣化させてしまい、ぼやけた映像(画像)となってしまうという問題がある。また、メディアンフィルタは、ノイズ量が少ない場合にはある程度良好な映像が得られる場合もあるが、ノイズ量が多くなると性能が低下するという問題がある。これら以外のフィルタとして、例えば、荷重メディアンフィルタなどの高精度な空間フィルタを用いても、映像のSN比(信号成分の量と放射線ノイズ量の比)を高めるには限界がある。
どのような映像においてもノイズのみを完全に除去できる画像処理手法は存在せず、多少の信号成分の劣化やノイズの残留は避けられない。どの程度まで信号成分の劣化が許容できるか、または、ノイズの残留が許容できるかは、検査対象や検査の種類などによって異なる。従来では、画像処理によりノイズを低減する際に、どのような映像が望ましいかを容易に指定できるようなインターフェイスがない。
実検査では、カメラを移動させながら広範囲の検査を行う場合も多い。この場合、放射線量が異なる複数の場所を検査することになり、映像に含まれる放射線ノイズの量もカメラの移動とともに変化する。ノイズ量が少ない環境では比較的容易にノイズ除去が行えるが、ノイズ量が多い環境ではノイズ除去が困難となる。従来の処理では、どのようなノイズ量でも良好な画質を得ることは困難である。
本発明では、光学カメラにより映像を取得して検査を行う目視検査装置及び目視検査用映像の作成方法により前記課題を解決する。
(1)本発明では、光学カメラから映像を取り込み、映像を構成する異なる時相の複数枚のフレームに対して局所的に位置合わせを行い、前記位置合わせを行った複数枚のフレームに対してフレーム合成を行ってフレーム合成前のフレームよりもSN比が高いフレームを生成し、前記フレーム合成後のフレームから構成される画像を表示または記録する。
信号成分は連続する時相の複数枚のフレームの間で相関を持っており、一方で放射線ノイズは各フレームに対してほぼ独立に重畳する。このため、適切にフレーム合成を行うことにより、信号成分を保存した上で放射線ノイズを低減することができる。また、カメラの移動などにより、フレーム間で信号成分の位置ずれが発生する。検査対象物が立体構造を有しているため、画像上の位置によって位置ずれ量が異なる。このため、フレーム間で局所的に位置合わせを行うことによって、位置ずれ量を局所領域毎に精度良く算出することができ、その結果、フレーム合成処理において信号成分を適切に保存することができる。
(2)また、本発明では、取得したカラー映像に対して、前記カラー光学カメラの受光方式に対応する成分の値を算出し、前記算出した成分の値のそれぞれについて別々にノイズ除去度合いを算出する。
例えばR(赤)、G(緑)、B(青)の受光素子から構成されるカラー光学カメラ(以下、RGBカメラ)で取得した映像では、映像を構成するR成分、G成分、B成分に対してそれぞれ独立に放射線ノイズが重畳するとみなせる。そこで、RGBカメラであれば、各画素において取得したカラー情報に対してR成分、G成分、B成分の三つの成分の値を算出して、各々の成分に対してフレーム合成を行うことで、これらの成分の値に対して共通してノイズ除去度合いを算出するようなフレーム合成を行うよりも放射線ノイズを適切に除去できる。
(3)また、本発明では、光学カメラから取り込んだ映像と、フレーム合成後のフレームから構成される映像の両方を同時に表示または記録する。
検査員にとって、放射線ノイズ除去後の映像のみでなく、放射線ノイズ除去前の映像も同時に観察できたほうが、多くの情報を得られ、使い勝手が良くなる場合もある。例えば、放射線ノイズの量を視覚的に把握できたり、放射線ノイズ除去の処理パラメータを検査時に調整する際にも、両方の映像を見ながら行うほうが調整しやすい。
(4)また、本発明では、光学カメラから映像を取り込み、映像を構成する時相の異なる複数枚のフレームに対して局所的に位置合わせを行い、前記位置合わせを行った複数枚のフレームに対してフレーム合成を行ってフレーム合成前のフレームよりもSN比が高いフレームを生成し、前記フレーム合成後のフレームから構成される映像を表示または記録し、さらに、前記光学カメラから取り込んだ映像に含まれる放射線ノイズの量を測定し、測定した放射線ノイズの量に応じて、位置合わせまたはフレーム合成または映像出力に関する処理パラメータを変更する。
適切な放射線ノイズ除去の方法は、放射線ノイズの量によって異なる。例えば、ノイズ量が少ない場合には少数枚のフレームのみを用いて処理を行っても良好な画質が得られるが、ノイズ量が多い場合には多数枚のフレームを用いなければノイズの抑制が困難である。また、ノイズ量が多い場合に高性能な除去を行うためには、多数枚のフレームを用いるのみでなく複雑な処理を行う必要がある。しかし、多数枚のフレームを用いたり、複雑な処理を行うと、処理時間が長くなるなどのデメリットもある。そこで、放射線ノイズの量に応じて、例えばフレーム枚数や他の処理パラメータを適切に変更することにより、常に良好な画質を得ることができる。
(5)また、本発明では、フレーム合成前のフレームと、フレーム合成後のフレームの両方を用いて放射線ノイズの量を測定する。
放射線ノイズの量は、カメラから取得した映像を用いて測定することができる。ノイズ量を測定する際、映像から放射線ノイズを精度良く抽出する必要があるが、例えばフレーム合成前のフレームからフレーム合成後のフレームを減算することにより、放射線ノイズの量を測定するための複雑な処理を追加することなく、比較的高精度な抽出が可能である。
(6)また、本発明では、位置合わせまたはフレーム合成または映像出力に関する処理パラメータのうち、映像の表示レートまたは記録レートを変更する。
放射線ノイズの量が多いほど、信号成分を保存した上で放射線ノイズを除去するためには多くの演算量を必要とする。限られた演算能力を持つ装置では、表示レートや記録レートを落とさない限り、ノイズ除去性能を犠牲にすることになる。しかし、検査員にとっては、ノイズ量の多い映像を高いレートで表示または記録するよりも、多少レートを落としてでもノイズ量が少ない映像のほうが検査しやすい場合も多い。そこで、放射線ノイズ量に応じて表示レートまたは記録レートを変更することにより、ノイズ量が少ないときには高いレートを維持しつつ、ノイズ量が多いときには画質を重視した処理を施すことができる。
(7)また、本発明では、光学カメラから映像を取り込み、取り込んだ映像に対して放射線ノイズ除去処理によりSN比が高い映像を生成し、前記生成した映像を表示または記録し、さらに、検査前に、キャリブレーション用の映像を用いて放射線ノイズ除去処理または映像表示または映像記録に関する処理パラメータを調整するキャリブレーション機能を有し、本キャリブレーション機能では、前記キャリブレーション用の映像に、擬似的にノイズを重畳させて得られたノイズ重畳映像に対して放射線ノイズ除去処理を行い、前記放射線ノイズ除去処理後の映像に基づいて前記処理パラメータを調整するインターフェイスを備える。
本キャリブレーション機能により、検査員が見やすい映像が得られるように、放射線ノイズ除去処理の処理パラメータを検査前に調整することができる。これにより、検査時に処理パラメータを一から調整する場合と比べると検査時間を短縮できるなどの利点がある。また、キャリブレーション用の映像として放射線ノイズを含まない映像を取得することにより、ノイズ除去後の映像と放射線ノイズが含まれない映像との比較が行えるため、ノイズ除去処理により信号成分がどの程度劣化するかを正確に把握できたり、ノイズ量を変化させたときのノイズ除去性能を調べることが可能となる。
(8)また、本発明では、光学カメラから映像を取り込み、取り込んだ映像を構成する異なる時相の複数枚のフレームに対して局所的に位置合わせを行い、前記位置合わせを行った複数枚のフレームに対してフレーム合成を行ってフレーム合成前のフレームよりもSN比が高いフレームを生成し、前記生成した映像を表示または記録し、さらに、検査前に、キャリブレーション用の映像を用いて放射線ノイズ除去処理または映像表示または映像記録に関する処理パラメータを調整するキャリブレーション機能を有し、本キャリブレーション機能では、前記キャリブレーション用の映像に、擬似的にノイズを重畳させて得られたノイズ重畳映像に対して放射線ノイズ除去処理を行い、前記放射線ノイズ除去処理後の映像に基づいて前記処理パラメータを調整するインターフェイスを備える。
前述のように、放射線ノイズ除去処理として、局所的に位置合わせを行った後、フレーム合成を行うことで、信号成分を適切に保存した上で放射線ノイズを低減することができる。本処理に対するキャリブレーション機能を備えることにより、局所位置合わせやフレーム合成に関する処理パラメータを適切に調整することができ、これにより所望の画質を得ることが可能となる。
(9)また、本発明では、キャリブレーション機能において、ノイズ重畳映像に対して放射線ノイズ除去処理を行った映像が、ノイズ重畳前のキャリブレーション用の映像に近くなるように処理パラメータを調整する。
処理パラメータを調整できることで、検査員は、必要なときのみ処理パラメータの調整を行えば良く、調整における検査員の負担を低減しつつ、良好な処理結果を得ることができる。
本発明によれば、映像を構成する時相の異なる複数枚のフレームに対して局所的に位置合わせを行った後、フレーム合成を行ってフレーム合成前のフレームよりもSN比が高いフレームを生成することによって、放射線ノイズを効果的に除去することができる。
本発明の実施例1における目視検査装置の基本構成を示すブロック図である。 本発明の実施例1における放射線ノイズが重畳した映像に対して画像処理によるノイズ除去を行う処理の流れを示すフロー図である。 局所位置合わせステップ102において、映像を局所領域に分割する方法を示した一実施例図である。 局所位置合わせステップ102において、図3のように分割して得られた各局所領域について位置合わせを行う方法を示した一実施例図である。 フレーム合成を行うシーケンスの一実施例図である。 カラー映像に対して放射線ノイズが重畳した場合の明度値の例を示す3次元空間を示す図である。 点603、604、606のRGBごとのフレーム合成重みを示す表である。 RGBカメラの受光原理について(a)3板方式と(b)単板方式を示した図である。 RGBカメラの出力の各成分ごとにフレーム合成して、合成する処理フローを示す図である。 RGBカメラの出力に対して例外除去処理を行った後に、二成分ごとにフレーム合成し、この二成分ごとにフレーム合成したフレームを用いて合成フレームを作成する処理フローを示す図である。 本発明の実施例2における目視検査装置の基本構成を示すブロック図である。 本発明の実施例2における放射線ノイズが重畳した映像に対して画像処理によるノイズ除去を行う処理の流れを示すフロー図である。 本発明の実施例2における測定したノイズ量に応じて表示レートを変更する方法を説明するノイズ量と表示レートとの関係を示すグラフである。 本発明の実施例2における測定したノイズ量に応じて表示レートを変更する方法を説明するノイズ量とフレーム枚数との関係を示すグラフである。 本発明の実施例2におけるノイズ量を測定する処理の流れを示すフロー図である。 本発明の実施例2における処理パラメータ変更方法の一つとして、フレーム合成方法を切り替える処理の流れを示すフロー図である。 本発明の実施例2におけるノイズ除去性能評価を自動で行う場合の処理の流れを示すフロー図である。 本発明の実施例2におけるノイズ除去の処理パラメータの調整を手動で行う場合の処理の流れを示すフロー図である。 本発明の実施例2における元映像から劣化映像を作成する処理の流れを示すフロー図である。 本発明の実施例2におけるノイズ除去性能評価の処理の流れを示すフロー図である。 本発明の実施例2におけるキャリブレーション時にディスプレイに表示されるキャリブレーション画面の正面図である。 本発明の実施例2における検査時にディスプレイに表示される画面の正面図である。
本発明は、光学カメラにより映像を取得して検査を行う検査装置に係り、特に撮影して得た映像の各フレームに対してほぼ独立な信号(ノイズ)が重畳した映像に対して画像処理によるノイズ除去処理を施すノイズ除去方法およびその装置を提供することにある。以下、本発明に係る実施の形態について各フレームに対してほぼ独立な信号(ノイズ)が放射線ノイズである場合を例にとって図面を用いて説明する。
図1は、実施例1における目視検査装置の基本構成を示す図である。目視検査装置は、撮影装置110、映像取得部101、撮影(撮像)装置制御部102、局所位置合わせ部103、フレーム合成部104、映像出力部105を備えて構成される。撮影装置110は、光学カメラ113を備える。撮影装置110のみを検査対象物120の近くに置いて検査を行い、撮影装置以外の101〜105の装置は放射線量が多い環境の外に出す。また、撮影装置110は、照明112や装置駆動部(図示せず)を備えていても良い。
光学カメラ113で検査対象物120を撮影して得られた映像(動画像)を映像取得部101で取得する。光学カメラ113は、カラー映像またはグレースケール映像を撮影することができる。光学カメラ113の種類として、撮像管、CCD、CMOSなどを用いることができる。撮影装置110からの映像は、ケーブル114を通して映像取得部101に伝送する。撮影装置110と映像取得部101との間の通信は、無線で行っても良い。局所位置合わせ部103で複数枚のフレームに対する位置合わせを行った後、フレーム合成部104で位置合わせ後のフレームを合成する。合成後のフレームから構成される映像を映像出力部105にて表示または記録する。
次に、図1の装置を用いて検査を行う手順について図2を用いて説明する。図2は、図1の装置で撮影装置110を移動させながら検査対象物120を撮影して得た放射線ノイズが重畳した複数のフレームからなる映像に対して画像処理によるノイズ除去処理を行うシーケンスを説明する図である。まず、ステップS201で、撮影装置110により検査対象120を撮影した映像(動画像)を取得し、次にステップS202で映像(動画像)を構成する時相の異なる複数枚のフレームに対して局所的に位置合わせを行う。次にステップS203のフレーム合成で位置合わせ後の複数枚のフレームを合成し、フレーム合成前よりもSN比の高いフレームを得る。SN比とは、信号成分の量と、放射線ノイズの量との比で表される。取得した映像を構成するフレームの各々に対して、S202、S203の処理を繰り返して行う。最後に、ステップS204でフレーム合成ステップS203により得られたフレームから構成される映像(動画像)を表示または記録する。
信号成分は連続する複数枚のフレームの間で相関を持っており、一方で放射線ノイズは各フレームに対してほぼ独立に重畳する。このため、適切にフレーム合成を行うことにより信号成分を保存した上で、放射線ノイズを低減することができる。また、カメラの移動などにより、フレーム間で信号成分の位置ずれが発生する。検査対象物が立体構造を有しているため、映像上の位置によって位置ずれ量が異なる。このため、フレーム間で局所的に位置合わせを行うことによって、位置ずれ量を局所領域毎に精度良く算出することができ、その結果、フレーム合成処理において信号成分を適切に保存することができる。
図3は、局所位置合わせステップS202において、映像(画像)を局所領域に分割する方法を示した一実施例図である。図3(a)の301は、放射線ノイズ除去処理の対象とするフレームである。図3(b)の302は、対象フレーム301に対してフレーム合成処理を行うときに参照するフレーム(以下、参照フレーム)である。1枚の対象フレームに対応する参照フレームは複数枚あっても良い。参照フレームには、対象フレームと時間的に近傍のフレームが用いられる。対象フレームと参照フレームには、カメラの動きなどの影響により局所的な位置ずれは発生するものの、ほぼ同一の箇所が映っているとみなせる場合が多い。一方、放射線ノイズは、各フレームにおいてほぼ独立に重畳する。そこで、対象フレームと参照フレームの位置合わせを行った後、適切なフレーム合成処理を行うことにより、対象フレームのSN比を向上することができる。
図3(c)の303は、図3(b)の参照フレーム302に対する局所領域分割結果の一実施例である。フレームを、同一形状(303の例では長方形)の局所領域に分割している。位置合わせでは、分割後の各局所領域について、対象フレームとの位置ずれ量を計算して補正をする。図3(d)の304〜図3(f)の306は、それぞれ303とは別の局所領域分割結果の例である。図3(d)の304では、異なる形状の局所領域に分割している。各局所領域の形状は長方形である必要はなく、311のような三角形や、複雑な形状であっても良い。また、図3(e)の305のように、異なる局所領域がオーバーラップしていても良い。図3(f)の306の例では、フレームに映った信号成分の特徴が類似している領域を同一の局所領域で表すようにセグメンテーションを行って得られた局所領域分割結果である。図3(d)の304や図3(f)の306の例のように、フレームに映った情報に応じて、局所領域の形状やサイズを動的に変更しても良い。また、非常に細かな領域分割として、各画素を一つの局所領域としても良い。
検査対象物は3次元の構造物であるため、図3(a)の対象フレーム301と図3(b)の参照フレーム302では、例えば構造物321と322の間の距離が異なって見えたり、構造物323のように形状が異なって見えたりする。しかし、局所的に位置合わせを行えば、多くの信号成分について、対象フレームと参照フレームの適切な対応付けを行うことができる。
図4は、局所位置合わせステップS202において、図3のように分割して得られた各局所領域について位置合わせを行う方法を示した一実施例図である。401および402が、参照フレームにおける局所領域の一つを表す。図4(a)は、平行移動により位置合わせを行う例である。この例では、401の領域を411のように平行移動させることで位置合わせを行っている。対象フレームと参照フレームの間で位置ずれの主な要因が平行移動である場合には、このような位置合わせが有効である。図4(b)は、平行移動、拡大、縮小、回転、歪みにより位置合わせを行う例である。412は、402を位置合わせした後の領域を表す。対象フレームと参照フレームの間で平行移動のみでなく、拡大と回転によるずれもあり、さらに領域が歪んでいるような状況において有効である。
撮影装置110の移動に伴い、平行移動、拡大縮小、回転が発生する。また、映像上では歪んで見えるときもあり得る。このような場合、図4(a)の401や図4(b)の402の例のような位置合わせを行うことにより、対象フレームと参照フレームの間の対応付けを高精度に行うことができる。ただし、例えば、映像上では拡大縮小が発生していたとしても、その影響が小さい場合は、位置合わせにおいて拡大縮小を行わなくても良い。位置合わせでは、近傍にある局所領域の間を補間することにより、局所領域を隙間なく自然に繋げるような処理を行っても良い。
図5(a)〜(c)は、フレーム合成を行うステップS203についてその詳細を説明する図である。図5(a)の例では、対象フレーム551と位置合わせ後の参照フレーム552の対応する各画素に対して、フレーム間でメディアンを計算し(S501)、その結果を合成後の対象フレーム502とする。放射線ノイズは、一般的なノイズのモデルとして広く用いられるような加法的白色ガウシアンノイズとは大きく異なった性質を持っており、放射線ノイズが重畳したときには大きくその画素の明度値を変化させる。このため、例えば対象フレーム1枚と参照フレーム(n−1)枚の計n枚のフレームを用いてメディアンを計算するような処理(S501)を行うことにより、n枚のフレームの各画素について放射線ノイズが重畳したフレームがn/2枚未満であれば放射線ノイズが重畳した明度値を除去することができ、フレーム合成前よりもSN比の高い対象フレーム502を得ることができる。
図5(b)の例では、まず、位置合わせ後の参照フレーム552に対して例外除去処理(S511)により、カメラの大きな移動などの影響でフレーム間の対応付けが困難であるような参照フレームを除去する。次に、重み計算(S512)により、対象フレーム551と参照フレーム552に対して重み514を計算した後、重み514を用いて加重平均処理(S513)を行うことで、合成後の対象フレーム515を求める。重み514は、各フレームに対して画素毎に求めても良い。カメラ110の移動量が大きく、位置合わせが正確に行えないような場合や、放射線ノイズ量が多い場合には、図5(a)のシーケンスでは良好な処理を行うことは困難である。位置合わせが正確に行えないフレームを用いて処理を行うと、画質を大きく損ねる場合もある。
そこで、例外除去処理(S511)を行うことにより、位置合わせが正確に行えなかった場合でも画質の低下を防ぐことができる。また、大まかな位置合わせはできる場合でも、局所的に見ると位置合わせが正確に行えないような場合も起こりうる。この場合には、位置合わせが正確に行えなかったとみなせる画素(または局所領域)ほど重みを小さく設定することにより、良好な画質を得ることができる。さらに、放射線ノイズが重畳している可能性が高い画素について、重みを小さくすることもできる。放射線ノイズが重畳している可能性が高いか否かは、参照フレーム同士の比較や、参照フレームと対象フレームとの比較、近傍の画素の明度値との比較により、判断することができる。
図5(c)の例では、合成後の対象フレーム525を、次の重み計算処理(S521)における参照フレーム526として利用する。このシーケンスでは、合成後の対象フレーム525を、遅延ステップ(S523)により1時相分だけメモリに記憶しておき、記憶したフレームを次の時相で得られた対象フレーム551に対する参照フレーム526として用いる。参照フレーム526は、複数枚のフレームであっても良い。図5(b)の例と同様に、重み計算(S521)により、対象フレーム551と参照フレーム526に対して重み524を求め、加重平均処理(S522)により、重み524を用いて加重平均処理を行うことで、合成後の対象フレーム525を求める。このようなシーケンスにより、図5(a)や図5(b)の処理と比べるとより少数枚の参照フレームで同等のノイズ除去度合いを実現できるという利点があり、演算量やメモリ使用量を削減することができる。
図6Aに、カラー映像に対して放射線ノイズが重畳した場合の明度値の例を示す。光学カメラには、R(赤)、G(緑)、B(青)の受光素子から構成されるRGBカメラや、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の受光素子から構成されるCMYカメラなどがある。以下、RGBの受光素子を用いる受光方式である、RGBカメラで撮影する場合について述べる。各画素における明度値の情報が、カメラから出力される。カメラにより出力される方式は異なり、例えば、R、G、BやC、M、Y等の三つのスカラー値の組として出力される場合もあれば、NTSCやPALなどの方式で出力される場合もある。
カメラから出力される信号に対してR、G、Bの三つの成分を算出することにより、各画素における明度値を、図6AのようにR、G、Bの各成分に対するスカラー値の組として、RGB軸で表される3次元空間上の1点で表すことができる。点602は、ある特定のフレームの特定の画素において、放射線ノイズが重畳しなかった場合の明度値(真値)を示す。
これに対し、Rの受光素子に対して放射線ノイズが重畳した場合には、点604のようにR成分の値が真値から外れる。同様に、Gの受光素子やBの受光素子に対して放射線ノイズが重畳すると、点603や点605のような値をとる。
RとGの受光素子に対して同時に放射線ノイズが重畳する場合もあり、このときは点606のように、R成分とG成分の値が両方とも真値から外れる。一方、図5の実施例図で述べたようなフレーム合成を行えば、点601のように点602の真値に近い値を推定することができる。RGBカメラの場合はR、G、B成分が、CMYカメラの場合はC、M、Y成分が、それぞれ受光方式に対応する成分である。
このとき、例えば、図5(b)で説明したような加重平均によりフレーム合成を行う際、R成分、B成分、G成分に対して、同一の重みを用いるよりも、成分毎に重みを計算して一般に異なる重みを用いたほうが良好な性能が得られる。なぜならば、点604のような値に対しては、G成分とB成分には放射線ノイズが重畳していないため重みを大きくして処理を行い、放射線ノイズが重畳しているR成分に対しては重みを小さくしたほうが、適切なフレーム合成が行えるからである。
図6Bの表611に、点603、604、606に対する適切な重みの大きさを示す。RGBカメラで得られた明度値を、RGB軸での表現のみでなく、例えばCMY軸で表される3次元空間上の1点で表すこともできる。しかし、CMY成分の値に対してフレーム合成処理を行ってもこのような利点は得られず、RGB成分の値に対してフレーム合成処理を行う必要がある。
一方、RGBカメラではなくCMYカメラを使用した場合には、RGB成分の代わりにCMY成分の値に対してフレーム合成処理を行うことにより、同様の効果を得ることができる。このように、カラー光学カメラの受光方式に対応する成分の値を算出して、各成分の値について別々にノイズ除去度合いを算出するようにフレーム合成を行うことにより、放射線ノイズをより適切に除去することができる。
図7は、RGBカメラの受光原理を表す一実施例図である。RGBカメラの受光部の主な構成として、図7(a)に示すような、RGB成分のそれぞれに対して1枚ずつの受光板を持つ3板方式や、図7(b)に示すような、1枚の受光板から構成される単板方式がある。図7(a)の3板方式では、入射光700を、分光器701によりR、G、Bの成分に分光し、各成分の光を、702〜704のR成分、G成分、B成分受光板により受光する。
図7(b)の単板方式では、710のようにRGB成分の受光素子を2次元状に並べた1枚の板により受光する。人間の目が緑付近で高感度であることから、G成分の素子が多く並べられることが多い。このようにRGBカメラでは各受光素子はRGB成分のいずれかを受光する構成となっている。受光素子が放射線と反応してノイズが乗る際、映像上の同一画素であってもRGB成分においてほぼ独立にノイズが重畳する。RGBカメラ以外のカメラでも同様に、対応する成分毎にほぼ独立にノイズが重畳する。
図8A及び図8Bは、カラー光学カメラの受光方式に対応する成分の値を算出して、各成分の値について別々にノイズ除去度合いを算出するようなフレーム合成S203を行うシーケンスを示す図である。以下、RGBカメラを使用した場合の例を示す。図8Aのシーケンスでは、まず、対象フレーム821と参照フレーム822の各々に対して、ステップS801でRGB成分の値を算出する。元々、カメラからR、G、Bの三つのスカラー値の組が出力される場合には、ステップS801では何も行わなくても良い。次に、ステップS802〜S804にて、それぞれ、R、G、B成分のフレーム合成を行い、それらを統合して合成後の対象フレーム831を得る。ステップS802〜S804では、入出力が異なるだけで同じフレーム合成手法を用いても良いし、異なるフレーム手法を用いても良い。
図8Bは、図8Aとは別のシーケンスである。このシーケンスでは、参照フレーム822に対して、ステップS815で例外除去処理を行い、カメラ110の大きな移動などの影響でフレーム間の対応付けが困難であるような参照フレームを除去する。次に、対象フレーム821と参照フレーム822に対して、ステップS816でRGB成分の値を算出する。次に、ステップS812にて、R成分とG成分の値を用いてフレーム合成を行う。同様に、ステップS813ではG成分とB成分の値、ステップS814ではB成分とR成分の値を用いてフレーム合成を行い、それらを統合して合成後の対象フレーム832を得る。
図8Bのシーケンスのように、例外除去処理(S815)のようなフレーム合成の一部の処理については共通して行っても良いし、他のRGB成分以外の成分に対して行っても良い。図8Bのシーケンス全体を通して、フレーム毎に、各成分の値に対して別々にノイズ除去度合いを算出する処理になっていれば良く、ステップS812〜S814のように、R成分、G成分、B成分の値をまとめて処理を行うこともできる。
RGBカメラ以外のカメラを使用した場合でも、同様のシーケンスで処理を行うことができる。なお、カメラから送られてくる信号としては、NTSCやPALなどの方式であり、必ずしもカメラで取得した信号をそのままの形で伝送する訳ではない。カメラで取得した信号をこれらの方式に変換し、データを映像取得部まで伝送し、伝送された信号をカメラの受光方式に対応する成分の値を算出する一連の処理を行う際に、信号が劣化する場合もある。この劣化を補正するための処理が入っていても良い。
本発明の第2の実施例について説明する。
図9に本発明の第2の実施形態の目視検査装置の構成を示す。実施例1で説明した図1の構成と同じユニットに対しては、同じ番号を付している。図9に示した構成は、図1で説明した構成に対して、さらに、取得した映像に含まれるノイズを除去するノイズ除去部920としてノイズ量を測定するノイズ量測定部923や、位置合わせ処理またはフレーム合成処理または映像出力処理に関する処理パラメータを変更する処理パラメータ変更部924を備え、更に、検査前のキャリブレーションとして、キャリブレーション用の映像に擬似的にノイズを重畳させて劣化映像を生成したり、処理パラメータを調整するためのインターフェイスを生成するキャリブレーション部910を備えている。
撮影装置110は、光学カメラ113を備える。撮影装置110のみを検査対象物120の近くに置いて検査を行い、撮影装置以外の101〜105の装置は放射線量が多い環境の外に出す。また、撮影装置110は、照明112や装置駆動部(図示せず)を備えていても良い。光学カメラ113で検査対象物120を撮影して得られた映像を映像取得部202で取得する。光学カメラ113は、カラー映像またはグレースケール映像を撮影することができる。光学カメラ113の種類として、撮像管、CCD、CMOSなどを用いることができる。撮影装置110は撮影(撮像)装置制御部203で制御される。
撮影装置110からの映像は、ケーブル114を通して映像取得部2020に伝送する。撮影装置110と映像取得部202との間の通信は、無線で行っても良い。局所位置合わせ部921で処理パラメータ変更部924及びキャリブレーション部910からの信号を受けて複数枚のフレームに対する位置合わせを行った後、フレーム合成部922で同様に処理パラメータ変更部924及びキャリブレーション部910からの信号を受けて位置合わせ後のフレームを合成する。合成後のフレームから構成される映像を映像出力部930にて表示または記録する。
図10は、第2の実施例における図9の装置を用いた処理の流れを示す図である。ステップS1001〜S1004までの処理は、図2で説明した実施例1の場合の処理と同じである。ステップS1005では、ステップS1001で取得した映像に重畳しているノイズの量を測定する。ノイズ量は、ステップS1003のフレーム合成で得られたフレーム、またはカメラから取得した映像を構成するフレームのいずれか一方を用いて画像処理により測定できる。または、ガイガーカウンタなどの放射線量を測定する装置を用いてノイズ量を測定しても良い。次に、ステップS1006で、測定されたノイズ量に応じて、ステップS1002の位置合わせまたはステップS1003のフレーム合成またはステップS1004の映像出力に関する処理パラメータを調整する。調整できる処理パラメータは、例えば、表示レート、フレーム合成で使用するフレームの枚数、フレーム合成の重み、位置合わせ手法、フレーム合成手法などがある。
ノイズ除去部920で実行する適切な放射線ノイズ除去の方法は、放射線ノイズの量によって異なる。例えば、ノイズ量が少ない場合には少数枚のフレームのみを用いて処理を行っても良好な画質が得られるが、ノイズ量が多い場合には多数枚のフレームを用いたほうが良い。また、ノイズ量が多い場合に高性能な除去を行うためには、複雑な処理を行う必要がある。しかし、多数枚のフレームを用いたり、複雑な処理を行うと、処理時間が長くなるなどのデメリットもある。そこで、放射線ノイズの量に応じて処理パラメータを適切に変更することで、どのようなノイズ量でも画質と処理時間を両立した処理を行うことができる。本処理パラメータとして、例えば、表示レートや、フレーム枚数、合成手法、重み、位置合わせ手法、フレーム合成手法について調整できる。また、本処理パラメータとして、位置合わせ処理を行うか否かを決定するパラメータや、フレーム合成処理を行うか否かを決定するパラメータを含んでいても良い。
図11A及び図11Bは、図10のステップS1006で行う処理パラメータ変更処理の一例で、測定したノイズ量に応じて表示レートを変更する方法を説明する図である。図11Aのグラフ1101に示すようなノイズ量と表示レートとの関係を、あらかじめメモリ(図示せず)に記憶しておく。この例では、ノイズ量が非常に少ない場合には、30Frame/秒のレートで表示し、逆にノイズ量が非常に多い場合には、10Frame/秒のレートに落として表示する。カメラから得られる映像のレートは固定であるが、ノイズ量が多いほど表示レートを低くすることにより、表示するフレーム1枚当たりに費やせる演算量を増やすことができる。ノイズ量に対して表示レートが単調減少となるように、ノイズ量に応じて、10〜30Frame/秒の間の表示レートとする。このノイズ量と表示レートとの関係は、検査前または検査中に、手動で設定しても良い。
一方、ノイズ量が多いほど演算量が多いが高性能な処理をかけるように処理パラメータを調整する。例えば、図11Bのグラフ1102に示すように、ノイズ量が多いほどフレーム枚数を多くすることで、ノイズ除去度合いを強める。ノイズ量が多い場合に、表示レートを低くする代わりに、フレーム合成を行って得られた低いレートの映像に対して、時間方向に補間することにより表示レートを上げる処理を行っても良い。
放射線ノイズの量が多いほど、信号成分を保存した上で放射線ノイズを除去するためには多くの演算量を必要とする。限られた演算能力を持つ装置では、表示レートや記録レートを落とさない限り、ノイズ除去性能を犠牲にすることになる。しかし、検査員にとっては、ノイズ量の多い映像を高いレートで表示または記録するよりも、多少レートを落としてでもノイズ量が少ない映像のほうが検査しやすい場合も多い。そこで、放射線ノイズ量に応じて表示レートまたは記録レートを変更することにより、ノイズ量が少ないときには高いレートを維持しつつ、ノイズ量が多いときには画質を重視した処理を施すことができる。
図12は、図10のノイズ量測定ステップS1005でノイズ量を測定する方法を表す一実施例図である。フレーム合成前の対象フレーム1211と、フレーム合成後の対象フレーム1212に対して、ステップS1202で差分を計算する。差分計算により得られたフレーム1213には、信号成分をほとんど含まずノイズ成分が多く含まれる。そこで、このフレーム1213に対してステップS1203により差分量を計算し、得られた差分量をノイズ量1214とする。差分量の計算では、例えば、フレーム1213における各画素の明度値を2乗した値の、全画素での平均値を差分量とするか、または、フレーム1213において明度値がある一定以上となる画素の数を差分量とする。ノイズ量は、フレーム毎に求めても良いし、ある一定期間毎に求めても良い。
放射線ノイズの量は、カメラから取得した映像を用いて測定することができる。ノイズ量を測定する際、映像から放射線ノイズを精度良く抽出する必要があるが、例えばステップS1202のようなフレーム合成前後のフレームの差分を計算することにより、放射線ノイズの量を測定するための複雑な処理を追加することなく、比較的高精度な抽出が可能である。
図13は、図10の処理パラメータ変更ステップS1006における処理パラメータ変更方法の一つとして、フレーム合成方法を切り替える方法を示したシーケンスの一実施例図である。まず、ステップS1301により、測定したノイズ量と、あらかじめ設定したしきい値Tとの比較を行う。ノイズ量がしきい値T以下ならば、ステップS1302により、高速だが、性能はそれほど高くないフレーム合成が行われ、続いてステップS1303にて速い表示レートでフレーム合成後の映像の表示または記録を行う。一方、ノイズ量がしきい値Tより大きければ、ステップS1304により、低速だが、高性能なフレーム合成が行われ、続いてステップS1305にて遅い表示レートでフレーム合成後の映像の表示または記録を行う。例えば、高速なフレーム合成としては、図5(c)で説明したバッファを利用した処理、低速なフレーム合成としては、図5(b)で説明した加重平均処理が適用できるが、これに限らない。このようにフレーム合成手法を切り替えることにより、それぞれのノイズ量に応じて適した表示レートとノイズ除去性能を実現することができる。
本実施例ではフレーム合成手法を切り替える例を示したが、同様に位置合わせ手法を切り替えるシーケンスも実施することができる。また、図13では二つのフレーム合成方法を切り替えたが、三つ以上の方法を切り替えても良い。
図14Aは、検査前に行うキャリブレーションとして、位置合わせまたはフレーム合成または映像出力に関する処理パラメータを調整するシーケンスを表す一実施例図である。まず、キャリブレーション用の元映像1410を取得し(S1401)、この取得した元映像1410に対して画質を劣化させ(S1402)、1420に示すような劣化画像を生成する。画質の劣化では、放射線ノイズを模擬したノイズを重畳したり、揺らぎを追加するなどの画像処理を行う。
次に、劣化画像1420に対して放射線ノイズ除去処理を行い(S1403)、ノイズ除去画像1430を得る。このノイズ除去画像1430をもとにノイズ除去性能を評価して(S1404)評価値1440を求め、この求めた評価値1440と予め設定した基準値との比較を行う(S1405)。その結果、評価値1440が予め設定した基準値よりも小さい場合にはキャリブレーションを終了する。一方、評価地1440が予め設定した基準値よりの大きい場合には処理パラメータを調整し(S1406),この調整した処理パラメータを放射線ノイズ除去処理ステップ(S1403)に適用する。この操作を、評価値が予め設定した基準値よりも小さくなるまで繰返して実行する。
上記処理の流れでは、S1406で放射線ノイズ除去ステップ(S1403)における処理パラメータを調整することについて説明したが、画質劣化処理工程(S1402)における画質劣化処理に関する画質劣化処理パラメータを調整(S1407)しても良い。また、劣化パラメータと各ノイズ量に対するノイズ除去の処理パラメータとの両方を調整することも可能である。
元映像1410は、ある対象物を撮影した映像そのものでも良いし、撮影した映像に対して画像処理を施した映像(例えば、放射線ノイズが重畳された映像に対して、S1403と同じまたは異なるノイズ除去処理を施した映像)でも良いし、撮影した映像に対して検査したい構造(例えば傷や異物など)を擬似的に加えた映像でも良い。
ノイズ除去性能の評価(S1404)では、元映像1410とノイズ除去結果の映像1430との差の大きさを表す量E1(例えば平均2乗誤差)や、表示レートの遅さを表す量E2が、それぞれ小さいほど性能が良いと評価でき、例えば、E1とE2の和が小さくなるように処理パラメータを調整すれば良い。
図14Aでは、キャリブレーションを自動で行う場合について説明したが、処理パラメータの調整を手動で行っても良い。その場合の処理の流れを、図14Bに示す。
図14Bの処理フローにおいて、先ず、図14Aの場合と同様に、キャリブレーション用の元映像を取得し(S1451)、この取得した元映像に対して画質を劣化させ(S1452)、劣化映像を生成する。この画像劣化の方法は、図14Aを用いて説明した方法と同じである。
次に、劣化映像に対して放射線ノイズ除去を行い(S1453)、ノイズ除去結果からオペレータは処理パラメータの調整が必要か否かを判断し(S1454)、オペレータが必要と判断した場合は処理パラメータ調整(S1455)及び画質劣化処理パラメータ調整(S1456)を行い,この調整したパラメータを画質劣化処理工程(S1452)及び放射線ノイズ除去工程(S1453)に適用して再度放射線ノイズ除去を実行する。一方、オペレータが処理パラメータの調整は不要と判断した場合には、キャリブレーションを終了する。
本キャリブレーション機能により、検査員が見やすい映像が得られるように、放射線ノイズ除去処理の処理パラメータを検査前に調整することができる。これにより、検査時に処理パラメータを一から調整する場合と比べると検査時間を短縮できるなどの利点がある。また、キャリブレーション用の映像として放射線ノイズを含まない映像を取得することにより、ノイズ除去後の映像と放射線ノイズが含まれない映像との比較が行えるため、ノイズ除去処理により信号成分がどの程度劣化するかを正確に把握できたり、ノイズ量を変化させたときのノイズ除去性能を調べることが可能となる。
図14AのS1403または図14BのS1453のノイズ除去が、局所位置合わせおよびフレーム合成を行う処理である場合には、ノイズ除去の処理パラメータとしては、例えば、表示レートや、フレーム枚数、合成手法、重み、位置合わせ手法、フレーム合成手法がある。なお、ステップS1403またはS1453のノイズ除去は、局所位置合わせおよびフレーム合成を行う処理である必要はない。
図15は、図14AのS1402または図14BのS1452の画質劣化処理の詳細を説明する図である。キャリブレーション用の元映像1410に対して、揺らぎ追加(S1501)、明るさ変動(S1502)、ノイズ重畳(S1503)の各処理を行う。これらの処理の順序は、図15に示したような順序とは異なっていても良い。1513〜1515は、画質劣化処理S1402又はS1452で用いる劣化パラメータの例である。揺らぎ追加処理(S1501)では、揺らぎパラメータ1513として、例えば揺れ幅や揺れの周期に基づいて、揺らぎを発生させる。明るさ変動処理(S1502)のパラメータ1514としては、明るさの変動量や、変動周期、変動を加える局所領域などがある。
ノイズ重畳処理(S1503)のパラメータ1515としては、カメラの種類(例えば、RGBカメラか、CMYカメラか、など)やノイズ量がある。または、ノイズ量の代わりに検査対象(例えば、炉心支持板、ジェットポンプ等)を指定できるようにしても良い。この場合、データベース1504にあらかじめ、検査対象と、その対象を撮影する際に重畳されるノイズ量の推定値との関係を記録しておき、指定された検査対象に対応する量の放射線ノイズをノイズ重畳処理(S1503)で重畳する。
このような画像劣化の処理により、検査時に想定される揺らぎや明るさ変動、ノイズ重畳が発生した場合の処理結果を、検査を行う前に事前に把握することができ、これらの劣化に対して影響を受けにくい放射線ノイズ除去の処理パラメータを設定することができる。
図16は、図14Aに示したノイズ除去性能評価工程(S1404)の詳細を説明する図である。まず、映像取得工程(S1401)で取得した元映像1410と放射線ノイズ除去工程(S1403)で処理したノイズ除去映像1430との差分を計算する(S1601)。この差分には、残留したノイズと、放射線ノイズ除去処理(S1403)により変化した信号成分が含まれる。次に、元映像を画質劣化させた際に重畳したノイズから成るノイズ映像1620と、S1601で計算した差分画像を用いて、放射線ノイズ除去工程(S1403)で処理した映像1430に残留したノイズの量を測定する(S1603)。ノイズ画像を用いることにより、差分画像に含まれる信号を、残留したノイズと、変化した信号成分に分離することができる。また、ノイズ画像1620と差分画像から信号成分の変化量を測定する(S1604)。
最後に、残留ノイズ量測定工程(S1603)で測定して求めた残留ノイズ量と信号成分変化量測定工程(S1604)で測定して求めた信号成分変化量から、ノイズ除去性能を表す評価値1440を計算する(S1605)。評価値1440の計算では、図14Aの処理パラメータ調整ステップS1406で設定した処理パラメータ(例えば表示レートなど)を用いても良い。評価値計算工程(S1605)では、例えば、残留ノイズ量を表す量E1n、信号成分変化量を表す量E1s、表示レートの遅さを表す量E2が、それぞれ小さいほど性能が良いと評価できる。そこで、E1n+E1s+E2を評価値1440として出力する。
図17は、図14A,図14Bのキャリブレーションを実行時にディスプレイに表示されるキャリブレーション画面の一例である。劣化映像1701(図14Aの画像1420に相当)、放射線ノイズ除去後の処理結果1702(図14Aの画像1430に相当)、画質劣化前の元映像1703(図14Aの画像1410に相当)を表示する。また、1704のように劣化パラメータを調整するインターフェイスと、1705のように放射線ノイズ除去に関する処理パラメータを調整するインターフェイスを備える。
劣化パラメータを調整するインターフェイス1704には、検査対象を指定する検査対象設定部17041、ノイズ量を設定するノイズ量設定部17042、揺れ幅を設定する揺れ幅設定部17043を備えている。また、ノイズ除去処理パラメータを調整するインターフェイス1705には、ノイズ除去方法を指定するノイズ除去方法指定部17051、表示レートを設定する表示レート設定部17052、応答速度を設定する応答速度設定部17053、位置ずれ許容値を設定する位置ずれ許容値設定部17054を備えている。
また、カメラの種類を指定するインターフェイス1709を備える。さらに、指定した劣化パラメータに対して自動で処理パラメータを調整するための自動ボタン1708や、複数の劣化パラメータに対してそれぞれ自動で処理パラメータを調整するための全自動ボタン1710を備える。このような画面により、検査員は、劣化映像1701と処理結果1702との比較、または、処理結果1702と元映像1703との比較を行いながら、キャリブレーション時の処理パラメータの調整を、少ない負担で適切に行うことができる。
図18は、検査時にディスプレイに出力される画面を表す一実施例図である。劣化映像1801(図14Aの画像1420に相当)、放射線ノイズ除去後の処理結果1802(図14Aの画像1430に相当)を表示する。表示レート1803を変更するようなインターフェイスや、処理パラメータの詳細を設定するような(例えば詳細設定ボタン1805を押すと処理パラメータ調整用の画面が現れるような)インターフェイスを備える。また、1804のように測定したノイズ量を表示しても良い。
検査員にとって、放射線ノイズ除去後の映像のみでなく、放射線ノイズ除去前の映像も同時に観察できたほうが、多くの情報を得られ、使い勝手が良くなる場合もある。例えば、放射線ノイズの量を視覚的に把握できたり、放射線ノイズ除去の処理パラメータを検査時に調整する際にも、両方の映像を見ながら行うほうが調整しやすい。
101・・・元映像取得ステップ 102・・・局所的位置合わせステップ
103・・・フレーム合成ステップ 104・・・映像出力ステップ 111・・・光学カメラ 112・・・検査対象物 201・・・撮影装置 202・・・映像取得部 203・・・撮影装置制御部 204・・・局所位置合わせ部 205・・・フレーム合成部 206・・・映像出力部 208・・・ノイズ量測定部 209・・・処理パラメータ変更部 211・・・検査対象物 212・・・照明 213・・・光学カメラ 214・・・ケーブル。

Claims (24)

  1. 光学カメラにより検査対象物を撮影して得た各フレームに対してほぼ独立な信号(ノイズ)を含む映像を用いて検査を行うための目視検査用の映像を作成する方法であって、
    光学カメラで検査対象物を撮影して該検査対象物の映像を取り込む映像取得ステップと、
    前記検査対象物を撮影して得た映像を構成する時相の異なる複数枚のフレームに対して局所的に位置合わせを行う局所位置合わせステップと、
    前記位置合わせを行った複数枚のフレームに対してフレーム合成を行い、フレーム合成前の各々のフレームよりもSN比が高いフレームを生成するフレーム合成ステップと、
    前記フレーム合成後のフレームから構成される映像を表示または記録する映像出力ステップと
    を有することを特徴とする目視検査用映像の作成方法。
  2. 前記映像に含まれる各フレームに対してほぼ独立な信号(ノイズ)が放射線ノイズであることを特徴とする請求項1記載の映像を用いた目視検査用映像の作成方法。
  3. 前記映像取得ステップは、カラー光学カメラから前記検査対象物の映像を取り込み、かつ、前記フレーム合成ステップは、取得したカラー映像に対して、前記カラー光学カメラの異なる色成分を検出する複数の受光素子で検出したそれぞれの成分の値を算出し、前記算出した成分の値のそれぞれに対して別々にノイズ除去度合いを算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の映像を用いた目視検査用映像の作成方法。
  4. 前記映像出力ステップは、前記光学カメラから取り込んだ映像と、前記フレーム合成後のフレームから構成される映像の両方を同時に表示または記録することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の映像を用いた目視検査用映像の作成方法。
  5. 光学カメラで検査対象物を撮影して該検査対象物の映像を取得し、
    該取得した映像を構成する時相の異なる複数枚のフレームに対して局所的に位置合わせを行い、
    該位置合わせを行った複数枚のフレームに対してフレーム合成を行ってフレーム合成前のフレームよりもSN比が高い合成フレームを生成し、
    該生成した合成フレームから構成される映像を出力して表示または記録する光学カメラで検査対象物を撮影して得た各フレームに対してほぼ独立な信号(ノイズ)を含む映像を用いて目視検査用の映像を作成する方法であって、
    前記光学カメラから取り込んだ映像に含まれる各フレームに対してほぼ独立な信号(ノイズ)の量を測定し、
    該測定した各フレームに対してほぼ独立な信号(ノイズ)の量に応じて、前記局所位置合わせステップまたは前記合成フレーム生成ステップまたは前記映像を出力するステップにおいて前記フレームまたは前記合成フレームを処理するための処理パラメータを変更することを特徴とする目視検査用映像の作成方法。
  6. 前記映像に含まれる各フレームに対してほぼ独立な信号(ノイズ)が放射線ノイズであることを特徴とする請求項5記載の映像を用いた目視検査用映像の作成方法。
  7. 前記各フレームに対してほぼ独立な信号(ノイズ)の量を測定するステップは、前記フレーム合成前のフレームと、前記フレーム合成後のフレームの両方を用いて前記各フレームに対してほぼ独立な信号(ノイズ)の量を測定することを特徴とする請求項5又は6に記載の目視検査用映像の作成方法。
  8. 前記処理パラメータを変更することを、前記局所位置合わせステップまたは前記合成フレーム作成ステップまたは前記映像を出力するステップにおける処理パラメータのうち、映像の表示レートまたは記録レートを変更することを特徴とする請求項5乃至7の何れかに記載の目視検査用映像の作成方法。
  9. 光学カメラで検査対象物を撮影して該検査対象物の放射線ノイズを含む映像を取得し、
    該取得した映像に含まれる各フレームに対してほぼ独立な信号(ノイズ)を除去する処理を行うことにより前記取得した映像よりもSN比が高い映像を生成し、
    該生成した映像を出力して表示または記録する光学カメラで撮影した映像に含まれる各フレームに対してほぼ独立な信号(ノイズ)を含む検査対象物の映像を用いて目視検査用映像を作成する方法であって、
    前記光学カメラで前記検査対象物の映像を取得する前に、キャリブレーション用の映像を用いて前記光学カメラで撮影した映像に含まれる各フレームに対してほぼ独立な信号(ノイズ)を除去する処理または前記映像を出力する処理に関する処理パラメータを前記キャリブレーション用の映像に、擬似的にノイズを重畳させて得られた劣化映像に対して各フレームに対してほぼ独立な信号(ノイズ)の除去処理を行って得られた映像に基づいて調整することを特徴とする目視検査用映像の作成方法。
  10. 前記光学カメラで撮影した映像に含まれる各フレームに対してほぼ独立な信号(ノイズ)が放射線ノイズであることを特徴とする請求項9記載の映像を用いた目視検査用映像の作成方法。
  11. 前記光学カメラで撮影した映像に含まれる各フレームに対してほぼ独立な信号(ノイズ)を除去することを、
    映像を構成する時相の異なる複数枚のフレームに対して局所的に位置合わせを行い、
    前記位置合わせを行った複数枚のフレームに対してフレーム合成を行ってフレーム合成前のフレームよりもSN比が高い合成フレームを作成し、
    前記作成した合成フレームから構成される映像を生成する
    ことにより行うことを特徴とする請求項9又は10に記載の目視検査用映像の作成方法。
  12. 前記処理パラメータを調整することを、前記劣化映像に対して該劣化映像の各フレームに対してほぼ独立な信号(ノイズ)を除去する処理を行った映像が、前記キャリブレーション用の映像に近くなるように前記処理パラメータを調整することにより行うことを特徴とする請求項9乃至11の何れかに記載の目視検査用映像の作成方法。
  13. 光学カメラを有する撮影手段と、
    該撮影手段で検査対象物を撮影して得た各フレームに対してほぼ独立な信号(ノイズ)を含む映像を取り込む映像取得手段と、
    該映像取得手段で取り込んだ映像を構成する時相の異なる複数枚のフレームに対して局所的に位置合わせを行う局所位置合わせ手段と、
    該局所位置合わせ手段で位置合わせを行った複数枚のフレームに対してフレーム合成を行ってフレーム合成前のフレームよりもSN比が高い合成フレームを生成するフレーム合成手段と、
    該フレーム合成手段で生成された合成フレームから構成される映像を表示または記録する映像出力手段と
    を備えたことを特徴とする目視検査装置。
  14. 前記光学カメラで撮影した映像に含まれる各フレームに対してほぼ独立な信号(ノイズ)が放射線ノイズであることを特徴とする請求項13記載の映像を用いた目視検査装置。
  15. 前記撮影手段の光学カメラはカラー光学カメラであり、前記映像取得手段は、前記カラー光学カメラから映像を取り込み、かつ、前記フレーム合成手段は、前記映像取得手段で取り込んだカラー映像に対して、前記カラー光学カメラの異なる色成分を検出する複数の受光素子で検出したそれぞれの成分の値を算出し、前記算出した成分の値のそれぞれに対して別々にノイズ除去度合いを算出することを特徴とする請求項13又は14に記載の目視検査装置。
  16. 前記映像出力装置は、前記光学カメラから取り込んだ映像と、前記フレーム合成手段で生成した合成フレームから構成される映像の両方を同時に表示または記録することを特徴とする請求項13乃至15の何れかに記載の目視検査装置。
  17. 光学カメラを有する撮影手段と、
    該撮影手段で検査対象物を撮影して得た映像であって各フレームに対してほぼ独立な信号(ノイズ)を含む前記映像を取り込む映像取得手段と、
    該映像取得手段で取り込んだ映像を構成する時相の異なる複数枚のフレームに対して局所的に位置合わせを行う局所位置合わせ手段と、
    該局所位置合わせ手段で位置合わせを行った複数枚のフレームに対してフレーム合成を行ってフレーム合成前のフレームよりもSN比が高い合成フレームを生成するフレーム合成手段と、
    該フレーム合成手段で生成された合成フレームから構成される映像を表示または記録する映像出力手段と
    を有する目視検査装置であって、
    前記映像取得部で前記撮影手段の光学カメラから取り込んだ映像の各フレームに対してほぼ独立な信号(ノイズ)の量を測定するノイズ量測定手段と、
    該ノイズ量測定手段で測定した映像の各フレームに対してほぼ独立な信号(ノイズ)の量に応じて、前記局所位置合わせ手段または前記フレーム合成手段または前記映像出力手段で前記フレームまたは前記合成フレームを処理するための処理パラメータを変更する処理パラメータ変更手段と
    を更に備えたことを特徴とする目視検査装置。
  18. 前記映像の各フレームに対してほぼ独立な信号(ノイズ)が放射線ノイズであることを特徴とする請求項17に記載の目視検査装置。
  19. 前記ノイズ量測定手段は、前記フレーム合成前のフレームと、前記フレーム合成後のフレームの両方を用いて各フレームに対してほぼ独立な信号(ノイズ)の量を測定することを特徴とする請求項17又は18に記載の目視検査装置。
  20. 前記処理パラメータ変更手段は、前記局所位置合わせ手段または前記フレーム合成手段または前記映像出力手段において前記フレームまたは前記合成フレームを処理するための処理パラメータのうち、映像の表示レートまたは記録レートを変更することを特徴とする請求項17乃至19の何れかに記載の目視検査装置。
  21. 光学カメラを有する撮影手段と、
    該撮影手段で検査対象物を撮影して得た映像であって該映像の各フレームに対してほぼ独立な信号(ノイズ)を含む映像を取り込む映像取得手段と、
    該映像取得手段で取り込んだ映像に対して該映像の各フレームに対してほぼ独立な信号(ノイズ)を除去する処理を行うことにより前記取得した映像よりもSN比が高い映像を生成するノイズ除去手段と、
    該ノイズ除去手段で生成した映像を表示または記録する映像出力手段と、
    キャリブレーション用の映像を用いて前記ノイズ除去手段で前記SN比が高い映像を生成するための処理パラメータまたは前記映像出力手段で前記映像を表示または記録するための処理パラメータを調整するキャリブレーション手段と
    を有し、
    前記キャリブレーション手段では、前記キャリブレーション用の映像に擬似的にノイズを重畳させて得られた劣化映像を作成し、該作成した劣化映像に対してノイズ除去処理を行い、前記ノイズ除去処理後の映像を用いて前記ノイズ除去手段で前記SN比が高い映像を生成するための処理パラメータまたは前記映像出力手段で前記映像を表示または記録するための処理パラメータを調整するインターフェイスを備えることを特徴とする目視検査装置。
  22. 前記映像取得手段で取り込む映像に含まれる該映像の各フレームに対してほぼ独立な信号(ノイズ)が放射線ノイズであることを特徴とする請求項21記載の目視検査装置。
  23. 前記ノイズ除去手段は、映像を構成する時相の異なる複数枚のフレームに対して局所的に位置合わせを行う局所位置合わせ部と、
    該局所位置合せ部で位置合わせを行った複数枚のフレームに対してフレーム合成を行い、フレーム合成前のフレームよりもSN比が高い合成フレームを生成するフレーム合成部と
    を有することを特徴とする請求項21又は22に記載の目視検査装置。
  24. 前記キャリブレーション手段は、前記劣化映像に対して前記ノイズ除去処理を行った映像が、前記キャリブレーション用の映像に近くなるように前記処理パラメータを調整することを特徴とする請求項21乃至23の何れかに記載の目視検査装置。
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