JP2012032105A - 空調管理システム - Google Patents

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Yutaka Nango
侑 南郷
Noriyuki Kawai
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Abstract

【課題】運転スケジュールが予め設定されているか否かに関わらず、空調設備の設定温度を自動的に是正する。
【解決手段】空調管理システムは、収集部22aと、抽出部22bと、基準導出部22cと、是正部とを備える。収集部22aは、空調設備の運転履歴を収集する。抽出部22bは、運転履歴の中から、空調設備の設定温度と、空調設備の運転状況の属性との関係を示す関係データを抽出する。基準導出部22cは、関係データに基づいて、属性の現在値に対応する設定温度の基準値を導出する。是正部は、設定温度の現在値が基準値よりも増エネルギー側にシフトしていると判断される場合に、設定温度を省エネルギー側に是正する。
【選択図】図3

Description

本発明は、空調設備の設定温度を自動的に変更する空調管理システムに関する。
近年、温暖化ガス削減の要請等により、空調設備を省エネルギーに制御することが求められている。その一環として、空調設備に対し運転スケジュールを設定し、空調設備を効率よく省エネルギーに制御する技術が提案されている(例えば、特許文献1の特開2000−132589号公報)。運転スケジュールでは、空調設備の設定温度を定めることができる。
ところで、管理者等により省エネ性の観点から設定される空調設備の運転スケジュールは、必ずしも絶対的なものでなく、快適性の観点から、一般の利用者等に対し、運転スケジュールに反して設定温度を変更する操作が許容されることが多い。しかしながら、快適性を重視し、利用者が設定温度を無制限に変更できるようにしてしまうと、省エネ性が損なわれてしまう。そこで、出願人は、運転スケジュールに反して設定温度を変更する操作を検出し、そのような操作が検出された場合には、適当なタイミングで運転スケジュールに沿って設定温度を是正する技術に関連した出願を行った(特許文献2の特願2009−059640)。しかしながら、上記技術では、運転スケジュールが予め設定されていない空調設備に対しては、設定温度を自動的に是正することができない。
本発明の課題は、運転スケジュールが予め設定されているか否かに関わらず、空調設備の設定温度を自動的に是正することができる空調管理システムを提供することにある。
本発明の第1観点に係る空調管理システムは、収集部と、抽出部と、基準導出部と、是正部とを備える。収集部は、空調設備の運転履歴を収集する。抽出部は、運転履歴の中から、空調設備の設定温度と、空調設備の運転状況の属性との関係を示す関係データを抽出する。基準導出部は、関係データに基づいて、属性の現在値に対応する設定温度の基準値を導出する。是正部は、設定温度の現在値が基準値よりも増エネルギー側にシフトしていると判断される場合に、設定温度を省エネルギー側に是正する。
ここでは、基準値を基準として、空調設備の設定温度が是正される。設定温度の基準値は、空調設備の設定温度と、空調設備の運転状況の属性との過去の関係を示す関係データに基づいて、その属性の現在値に対応する値として自動的に導出される。従って、運転スケジュールが予め設定されているか否かに関わらず、空調設備の設定温度を自動的に是正することができる。
本発明の第2観点に係る空調管理システムは、第1観点に係る空調管理システムであって、属性は、外気温度、時間帯の性質、空調設備が設置される区画の種類、サーモオン/オフの状態、運転モードおよび空調対象空間における利用者の存否の状態の少なくとも1つである。
ここでは、設定温度の基準値は、設定温度と、外気温度、時間帯の性質、空調設備が設置される区画の種類、サーモオン/オフの状態、運転モードおよび空調対象空間における利用者の存否の状態の少なくとも1つとの過去の関係に基づいて導出される。従って、空調設備の運転状況の属性に応じて、設定温度の基準値を適切に導出することができる。
本発明の第3観点に係る空調管理システムは、第1観点又は第2観点に係る空調管理システムであって、是正部は、設定温度の現在値が基準値よりも増エネルギー側にシフトしていると判断されてから所定時間後に、設定温度を省エネルギー側に是正する。
ここでは、設定温度の現在値が基準値よりも増エネルギー側にシフトしていると判断されてから、設定温度が実際に是正されるまで、所定の待ち時間がある。従って、快適性を保ちつつ、省エネルギーを図ることができる。
本発明の第4観点に係る空調管理システムは、第3観点に係る空調管理システムであって、時間導出部をさらに備える。時間導出部は、外気温度の現在値、現在の時間帯の性質、空調設備が設置される区画の種類、現在のサーモオン/オフの状態、現在の運転モードおよび空調対象空間における現在の利用者の存否の状態の少なくとも1つに応じて、上記所定時間を導出する。
ここでは、設定温度の現在値が基準値よりも増エネルギー側にシフトしていると判断されてから、設定温度が実際に是正されるまでの待ち時間が、外気温度の現在値、現在の時間帯の性質、空調設備が設置される区画の種類、現在のサーモオン/オフの状態、現在の運転モードおよび空調対象空間における現在の利用者の存否の状態の少なくとも1つに応じて導出される。従って、空調設備の運転状況の属性に応じて、空調設備の設定温度を適切なタイミングで是正することができる。
本発明の第5観点に係る空調管理システムは、第1観点から第4観点のいずれかに係る空調管理システムであって、基準導出部は、関係データに基づいて、過去に属性が属性の現在値と同じ又は略同じ値をとった時の設定温度別の運転時間のうち、最長の運転時間に対応する設定温度の値を、基準値として導出する。
ここでは、設定温度の基準値は、過去に空調設備の運転状況の属性が現在値と同じ又は略同じ値をとった時の設定温度別の運転時間のうち、最長のものに対応する設定温度の値となる。従って、設定温度の基準値を適切に導出することができる。
本発明の第6観点に係る空調管理システムは、第1観点から第4観点のいずれかに係る空調管理システムであって、基準導出部は、関係データに基づいて、過去に属性が属性の現在値と同じ又は略同じ値をとった時の設定温度のうち、最も省エネ性の高かった設定温度の値を、基準値として導出する。
ここでは、設定温度の基準値は、過去に空調設備の運転状況の属性が現在値と同じ又は略同じ値をとった時に設定されていた設定温度のうち、最も省エネ性の高かった設定温度の値となる。従って、設定温度の基準値を適切に導出することができる。
本発明の第7観点に係る空調管理システムは、収集部と、抽出部と、基準導出部と、是正部とを備え、複数の空調設備からなる空調設備群を管理する。収集部は、空調設備群の運転履歴を収集する。抽出部は、基準設備の運転履歴の中から、基準設備の設定温度と、基準設備の運転状況の属性との関係を示す関係データを抽出する。基準設備とは、空調設備群の中から選択される空調設備である。基準導出部は、関係データに基づいて、是正対象設備の属性の現在値に対応する、設定温度の基準値を導出する。是正対象設備とは、空調設備群に含まれる、基準設備とは異なる空調設備である。是正部は、是正対象設備の設定温度の現在値が基準値よりも増エネルギー側にシフトしていると判断される場合に、是正対象設備の設定温度を省エネルギー側に是正する。
ここでは、基準値を基準として、是正対象設備の設定温度が是正される。設定温度の基準値は、基準設備の設定温度と、基準設備の運転状況の属性との過去の関係を示す関係データに基づいて、是正対象設備のその属性の現在値に対応する値として自動的に導出される。従って、運転スケジュールが予め設定されているか否かに関わらず、空調設備(是正対象設備)の設定温度を他の空調設備(基準設備)を基準として自動的に是正することができる。
本発明の第8観点に係る空調管理システムは、第7観点に係る空調管理システムであって、属性は、外気温度、時間帯の性質、空調設備が設置される区画の種類、サーモオン/オフの状態、運転モードおよび空調対象空間における利用者の存否の状態の少なくとも1つである。
ここでは、設定温度の基準値は、設定温度と、外気温度、時間帯の性質、空調設備が設置される区画の種類、サーモオン/オフの状態、運転モードおよび空調対象空間における利用者の存否の状態の少なくとも1つとの過去の関係に基づいて導出される。従って、空調設備の運転状況の属性に応じて、設定温度の基準値を適切に導出することができる。
本発明の第9観点に係る空調管理システムは、第7観点又は第8観点に係る空調管理システムであって、選択部をさらに備える。選択部は、空調設備群の運転履歴に基づいて、空調設備群の中から基準設備を所定のタイミングで選択し直す。
ここでは、基準設備が所定のタイミングで再選択される。従って、設定温度の基準値を適切な値に維持することができる。
本発明の第10観点に係る空調管理システムは、第9観点に係る空調管理システムであって、スケジュール制御部と、スケジュール是正部とをさらに備える。スケジュール制御部は、空調設備群に含まれるスケジュール設備に対し、運転スケジュールに沿った制御命令を送信する。スケジュール設備とは、運転スケジュールが設定されている空調設備である。スケジュール是正部は、スケジュール設備の運転スケジュールに違反する違反動作であって増エネルギー側に寄与するものが検出された場合に、第1是正命令をスケジュール設備に対し送信する。第1是正命令とは、スケジュール設備の動作を運転スケジュールに沿って是正する命令である。是正部は、第2是正命令を是正対象設備に対し送信する。第2是正命令は、是正対象設備の設定温度を省エネルギー側に是正する命令である。選択部は、空調設備群の運転履歴に含まれる第1是正命令および前記第2是正命令の少なくとも一方の履歴に基づいて、基準設備を選択する。
ここでは、スケジュール設備および是正対象設備の少なくとも一方における是正命令の履歴(例えば、是正命令が出された回数など)に基づいて、基準設備が選択される。従って、是正命令の履歴に基づいて、基準設備を適切に選択することができる。
本発明の第1観点に係る空調管理システムでは、運転スケジュールが予め設定されているか否かに関わらず、空調設備の設定温度を自動的に是正することができる。
本発明の第2観点に係る空調管理システムでは、空調設備の運転状況の属性に応じて、設定温度の基準値を適切に導出することができる。
本発明の第3観点に係る空調管理システムでは、快適性を保ちつつ、省エネルギーを図ることができる。
本発明の第4観点に係る空調管理システムでは、空調設備の運転状況の属性に応じて、空調設備の設定温度を適切なタイミングで是正することができる。
本発明の第5観点および第6に係る空調管理システムでは、設定温度の基準値を適切に導出することができる。
本発明の第7観点に係る空調管理システムでは、運転スケジュールが予め設定されているか否かに関わらず、空調設備(是正対象設備)の設定温度を他の空調設備(基準設備)を基準として自動的に是正することができる。
本発明の第8観点に係る空調管理システムでは、空調設備の運転状況の属性に応じて、設定温度の基準値を適切に導出することができる。
本発明の第9観点に係る空調管理システムでは、設定温度の基準値を適切な値に維持することができる。
本発明の第10観点に係る空調管理システムでは、是正命令の履歴に基づいて、基準設備を適切に選択することができる。
本発明の実施形態に係る店舗管理システムの構成を示す図。 店舗内の空調設備およびコントローラの構成を示す図。 遠隔管理センター内の遠隔管理サーバの構成を示す図。 本部内の管理端末の構成を示す図。 基準温度関数の導出処理の流れを示すフローチャート。 設定温度−外気温度の分布図。 設定温度別の運転時間を示すグラフ。 非スケジュール設備に対する是正処理の流れを示すフローチャート。 変形例に係る、遠隔管理センター内の遠隔管理サーバの構成を示す図。 変形例に係る、基準設備が学習される様子を示す概念図。 変形例に係る、基準温度の導出処理の流れを示すフローチャート。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る店舗管理システム100(空調管理システム)について説明する。
(1)全体構成
図1に示す店舗管理システム100は、全国に点在する多数の店舗1a,1b,・・・における省エネ活動を、店舗1a,1b,・・・を統括する組織の本部3において管理することを支援するためのシステムである。なお、本実施形態における省エネ活動とは、店舗1a,1b,・・・内にそれぞれ設置されている空調システム50a,50b,・・・を対象とするものである。
店舗管理システム100は、店舗1a,1b,・・・内にそれぞれ設置されているコントローラ10a,10b,・・・と、コントローラ10a,10b,・・・がインターネット6を介して接続可能な遠隔管理サーバ20と、遠隔管理サーバ20にインターネット6を介して接続可能な管理端末30とを含む。遠隔管理サーバ20は、空調システム50a,50b,・・・を遠隔から管理する遠隔管理サービス(省エネ活動を支援するサービスを含む)を提供する組織により運営される遠隔管理センター2内に設置されている。管理端末30は、本部3内に設置されている。
店舗管理システム100は、空調システム50a,50b,・・・のうち、運転スケジュールが設定されている空調システム(以下、スケジュール設備と呼ぶ。)に対しては、スケジュール設備の運転スケジュールに違反する違反動作であって、増エネルギー側に寄与するものを検出し、その後、所定のタイミングで、スケジュール設備の動作を運転スケジュールに沿って是正する。運転スケジュールは、主として本部3の管理者により策定され、管理端末30を介して遠隔管理サーバ20にアップロードされ、その後、遠隔管理サーバ20から適当なコントローラ10a,10b,・・・にダウンロードされる。また、店舗管理システム100は、空調システム50a,50b,・・・のうち、運転スケジュールが設定されていない空調システム(以下、非スケジュール設備と呼ぶ。)に対しては、設定温度の現在値が設定温度の基準値(以下、基準温度と呼ぶ。)よりも増エネルギー側にシフトしている状態を検出し、その後、所定のタイミングで、非スケジュール設備の設定温度を基準温度に基づいて是正する。基準温度は、空調システム50a,50b,・・・の運転履歴に基づいて導出される基準温度関数に基づいて導出される。
(2)空調システム
以下、図2を参照しつつ、空調システム50aについて説明するが、その他の空調システム50b,・・・についても同様であるものとする。
空調システム50aは、1以上の冷媒回路を形成している。冷媒回路は、室外機51と、室外機51に冷媒配管を介して接続される1以上の室内機52とを有している。室外機51および室内機52は、図示されない圧縮機や熱交換器等を収容している。
室内機52は、制御部52aを有し、室外機51は、制御部51aを有する。制御部52aは、空調システム50a専用の通信線5bを介し、同じ冷媒回路に属する制御部51aおよびコントローラ10aに接続されている。制御部52aには、空調対象空間における利用者の存否を検知する人検知センサ52bが接続されている。
制御部52aは、リモコン56又はコントローラ10aからの運転指令(例えば、室内機52の起動又は停止を命じたり、室内機52の設定温度の変更を命じたり、室内機52の運転モードの変更を命じたりするもの)に従って、同じ冷媒回路に属する制御部51aと協調しつつ、同じ冷媒回路に含まれる各種部品の動作を制御し、室内を空調する。具体的には、圧縮機の周波数、各種ファンの回転数および各種弁の開度の調整等を行う。なお、リモコン56は、店舗1a内に設置されており、室内機52に対する運転指令の入力を店舗1a内の利用者から受け付ける操作インタフェース機器である。リモコン56は、制御部52aに1対1又は1対多で専用の通信線5cを介して接続されている。
また、制御部52aは、室内機52に関する情報(以下、監視データという)をコントローラ10aからの命令に応じてコントローラ10aに送信する。室内機52の監視データには、室内機52の運転パラメータ(起動/停止の起動状態、サーモオン/サーモオフの状態、設定温度、冷房/暖房/送風/除湿等の運転モードなど)、室内温度、空調対象空間における利用者の存否の状態、室内機52に含まれる各種部品の状態値(例えば、室内ファンの回転数、冷媒回路の所定の位置における冷媒の温度および圧力を含む)、およびリモコン56操作の履歴を示す情報が含まれる。なお、サーモオフ状態とは、室内機52の熱交換器内に流れ込む冷媒の量を調節する弁が最大閉じられており、又は、圧縮機が停止しており、実質的に熱交換が行われていない状態を意味し、サーモオン状態とは、室内機52の熱交換器内を冷媒が適度に流れており、実質的に熱交換が行われている状態を意味する。
一方、制御部51aは、室外機51に関する情報(以下、監視データという)をコントローラ10aからの命令に応じてコントローラ10aに送信する。室外機51の監視データには、外気温度、および室外機51に含まれる各種部品の状態値(例えば、圧縮機の周波数、室外ファンの回転数、冷媒回路の所定の位置における冷媒の温度および圧力を含む)を示す情報が含まれる。
なお、空調対象空間における利用者の存否の状態は、室内機52に取り付けられている人検知センサ52bにより検知される。室内温度、外気温度、ならびに室内機52および室外機51に含まれる各種部品の状態値は、図示されないセンサ等により検知される。
(3)コントローラ
以下、図2を参照しつつ、コントローラ10aについて説明するが、その他のコントローラ10b,・・・についても同様であるものとする。
コントローラ10aは、通信部11、制御部12および記憶部15を有しており、空調システム50aを監視および制御する機能を有している。
通信部11は、コントローラ10aをLAN5aひいてはインターネット6、および空調システム50a専用の通信線5bに接続可能にするネットワークインターフェースである。
制御部12は、CPU、ROMおよびRAM等から構成されており、記憶部15に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、収集部12a、スケジュール制御部12b、スケジュール是正部12c、非スケジュール是正部12d、基準導出部12eおよび時間導出部12f等として動作する。
収集部12aは、所定の時間間隔で(本実施形態では、1分毎に)、室内機52の監視データを室内機52から収集する。さらに、収集部12aは、所定の時間間隔で(本実施形態では、1分毎に)、室外機51の監視データを室外機51から収集する。収集部12aにより収集された監視データは、その収集日時に関連付けられて、記憶部15内に保存される。
記憶部15内の監視データは、その収集日時を示すデータとともに、コントローラ10aと遠隔管理サーバ20との所定の時間間隔での(本実施形態では、30分毎の)定期通信時に、インターネット6を介して遠隔管理サーバ20にアップロードされる。また、定期通信時には、空調システム50aを制御するための制御データがインターネット6を介して遠隔管理サーバ20からダウンロードされ、記憶部15内に保存される。遠隔管理サーバ20に空調システム50aの運転スケジュールが設定されている場合には、制御データとして運転スケジュールがダウンロードされるが、遠隔管理サーバ20に空調システム50aの運転スケジュールが設定されていない場合には、制御データとして基準温度関数および是正時間関数がダウンロードされる。なお、コントローラ10aと遠隔管理サーバ20との通信は、コントローラ10がWebクライアントとして動作し、遠隔管理サーバ20がWebサーバとして動作することにより実現される。
スケジュール制御部12bおよびスケジュール是正部12cは、記憶部15内に運転スケジュールが保存されている場合(すなわち、空調システム50aに運転スケジュールが設定されている場合)には有効化され、記憶部15内に運転スケジュールが保存されていない場合(すなわち、空調システム50aに運転スケジュールが設定されていない場合)には無効化される。一方、非スケジュール是正部12d、基準導出部12eおよび時間導出部12fは、記憶部15内に運転スケジュールが保存されていない場合には有効化され、記憶部15内に運転スケジュールが保存されている場合には無効化される。
スケジュール制御部12bは、運転スケジュールに沿ったタイミングで、空調システム50aに含まれる適当な室内機52に対し、運転スケジュールに沿った運転指令を送信する。
スケジュール是正部12cは、所定の時間間隔で(本実施形態では、1分毎に)、空調システム50aに含まれる室内機52の運転スケジュールに違反する違反動作であって、増エネルギー側に寄与するものの存否を判断する。そして、そのような違反動作が検出されると、その所定の時間(本実施形態では、30分)後に、当該室内機52の動作を運転スケジュールに沿って是正する運転指令を当該室内機52に対し送信する。つまり、スケジュール是正部12cは、スケジュール設備の運転設定と運転スケジュールとのずれを継続的に監視し、両者間にずれが検出されると、その所定の時間後に、スケジュール設備の動作を運転スケジュールに沿って是正する運転指令をスケジュール設備に対し送信する。
例えば、運転スケジュールにより「特定の室内機52に、毎日9時から18時まで、設定温度27℃で、冷房モードでの運転を行わせる」ことが定められている場合には、スケジュール制御部12bは、当該室内機52に対し、毎日9時になると、起動指令とともに、設定温度を27℃に、運転モードを冷房モードに設定する運転指令を送信する。その後18時までの間、スケジュール是正部12cは、当該室内機52の運転設定と運転スケジュールとのずれを継続的に監視し、両者間にずれが検出されると、その所定の時間後に、同様の運転指令を当該室内機52に対し送信する。
なお、室内機52上では、コントローラ10aからのものであるか、リモコン56からのものであるかに関わらず、室内機52が受け取った最新の運転指令が優先的に実行される。従って、利用者は、例えばリモコン56を操作することにより、室内機52に運転スケジュールに違反する違反動作を行わせることができる。
非スケジュール是正部12d、基準導出部12eおよび時間導出部12fの動作については、後述する。
(4)遠隔管理サーバ
図3に示すように、遠隔管理サーバ20は、通信部21、制御部22、出力部23、入力部24および記憶部25を有するサーバコンピュータであり、コントローラ10a,10b,・・・経由でそれぞれ空調システム50a,50b,・・・を監視および制御する機能を有している。遠隔管理サーバ20は、Webサーバ機能を有しており、Webクライアント機能を有する管理端末30に店舗1a,1b,・・・の管理画面を提供する。遠隔管理サーバ20から管理端末30に提供される管理画面には、スケジュール設定画面が含まれる。
通信部21は、遠隔管理サーバ20をインターネット6に接続可能にするネットワークインターフェースである。
制御部22は、CPU、ROMおよびRAM等から構成されており、記憶部25に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、収集部22a,抽出部22bおよび基準導出部22c等として動作する。
収集部22aは、空調システム50a,50b,・・・の運転履歴を収集する。具体的には、収集部22aは、コントローラ10a,10b,・・・から送られてくる空調システム50a,50b,・・・の監視データおよびその収集日時を示すデータを受け取り、適当な形式に整形し、記憶部25内の運転履歴データベース25aに蓄積してゆく。
抽出部22bおよび基準導出部22cの動作については、後述する。
出力部23は、ディスプレイおよびスピーカ等から構成されており、入力部24は、マウスおよびキーボード等から構成されている。
記憶部25は、ハードディスク等から構成されており、運転履歴データベース25aおよび制御情報データベース25bを保持している。
運転履歴データベース25aには、空調システム50a,50b,・・・の運転履歴、すなわち、コントローラ10a,10b,・・・から送られてくる空調システム50a,50b,・・・の監視データおよびその収集日時を示すデータが適当な形式で蓄積される。運転履歴データベース25a内の監視データおよびその収集日時を示すデータは、遠隔管理サーバ20が提供する報告書配信サービス、異常予知および異常検出サービスなどの各種遠隔管理サービスに利用される。報告書配信サービスとは、空調システム50a,50b,・・・の利用状況(省エネ性に関する事項を含む)を示す報告書を自動的に作成し、本部3の管理者に向けて管理端末30に提供するサービスである。
制御情報データベース25bには、空調システム50a,50b,・・・のそれぞれの運転スケジュールを保持するためのフィールドが確保されている。遠隔管理サーバ20から管理端末30に提供されるスケジュール設定画面は、パスワード認証を受けた本部3の管理者に対し、任意の空調システムに対する運転スケジュールの作成、変更および削除を受け付ける。スケジュール設定画面上で特定の空調システムに対し作成および変更された運転スケジュールは、当該特定の空調システムのIDと関連付けられて、制御情報データベース25b内に格納される。スケジュール設定画面上で削除された特定の空調システムの運転スケジュールは、制御情報データベース25b内から削除される。
また、制御情報データベース25bには、空調システム50a,50b,・・・のそれぞれに適用される基準温度関数および是正時間関数を保持するためのフィールドが確保されている。コントローラ10a,10b,・・・は、遠隔管理サーバ20との定期通信時に、それぞれ空調システム50a,50b,・・・の運転スケジュールが制御情報データベース25b内に格納されている場合には、当該運転スケジュールをダウンロードし、格納されていない場合には、それぞれ空調システム50a,50b,・・・に適用される基準温度関数および是正時間関数をダウンロードする。基準温度関数は、空調システム別に、下記(6)で詳述される処理によって決定される。是正時間関数は、予め手動で設定される。
(5)管理端末
図4に示すように、管理端末30は、通信部31、制御部32、出力部33、入力部34および記憶部35を有しており、本部3の管理者が日常業務に使用する汎用のパーソナルコンピュータである。管理端末30には、Webクライアント機能を有するWebブラウザがインストールされている。本部3の管理者は、Webサーバである遠隔管理サーバ20からWebブラウザ上に店舗1a,1b,・・・の管理画面を取得することにより、店舗1a,1b,・・・の管理を行う。
通信部31は、管理端末30をインターネット6に接続可能するネットワークインターフェースである。
制御部32は、CPU、ROMおよびRAM等から構成されている。出力部33は、ディスプレイおよびスピーカ等から構成されており、入力部34は、マウスおよびキーボード等から構成されている。記憶部35は、ハードディスク等から構成されている。
(6)基準温度関数の導出処理の流れ
図5を参照しつつ、基準温度関数の導出処理の流れについて説明する。本処理は、所定のタイミングで(本実施形態では、1ヶ月に1回の時間間隔で)実行される。
本処理では、空調システム50a,50b,・・・のそれぞれについて、ステップS11からステップS13が実行される。以下のステップS11〜S13の説明においては、空調システム50aが選択されている場合を例示する。
まず、ステップS11では、抽出部22bが、空調システム50aに運転スケジュールが設定されているか否かを判断する。空調システム50aに運転スケジュールが設定されていないと判断される場合には、ステップS12に進み、空調システム50aに運転スケジュールが設定されていると判断される場合には、ステップS12,S13をスキップする。空調システム50aに運転スケジュールが設定されているか否かは、制御情報データベース25bを参照することにより判断される。
ステップS12では、抽出部22bが、空調システム50aの運転履歴の中から、空調システム50aに含まれる全ての室内機52の設定温度と、店舗1a近傍の外気温度との過去の関係を示す関係データを抽出する。店舗1a近傍の外気温度とは、空調システム50aの運転状況の属性を表す情報である。具体的には、抽出部22bは、運転履歴データベース25aに蓄積されている空調システム50aの所定の期間分(例えば、過去1年分)の監視データの中から、空調システム50aに含まれる全ての室内機52の設定温度のデータと店舗1a近傍の外気温度のデータとのデータセットを関係データとして抽出する。同じデータセットに含まれる設定温度のデータと外気温度のデータとは、同様のタイミングにおけるデータである。言い換えると、ステップS12では、図6の設定温度−外気温度の分布図上の多数の点に対応する多数のデータセットが抽出される。
ステップS13では、基準導出部22cが、ステップS12で抽出された関係データに基づいて、基準温度関数を導出する。基準温度関数とは、外気温度別の基準温度である。導出された基準温度関数は、空調システム50aのIDと関連付けられて、制御情報データベース25b内に格納される。具体的には、基準導出部22cは、店舗1a付近で現在の季節に採り得る外気温度の範囲の中で外気温度を1℃刻みに順に選択してゆき、選択される外気温度(以下、選択外気温度)に対応する基準温度を、以下の手順により導出する。すなわち、基準導出部22cは、ステップS12で抽出された関係データの中から、過去に外気温度が選択外気温度と同じ又は略同じ値をとった時(本実施形態では、過去に外気温度が選択外気温度±1℃の範囲に入った時)の関係データ(以下、選別関係データ)を抽出する。続いて、基準導出部22cは、選別関係データに基づいて、過去に外気温度が選択外気温度と同じ又は略同じ値をとった時の設定温度別の運転時間を導出し、最長の運転時間に対応する設定温度の値を、選択外気温度に対応する基準温度として導出する。例えば、選択外気温度が27℃である場合には、図6の設定温度−外気温度の分布図上の点のうち、領域A(外気温度が27℃±1℃である26℃〜28℃の範囲)内の点に対応する関係データが、選別関係データとして抽出される。続いて、選別関係データに基づいて、図7に示すような設定温度別の運転時間が導出される。そして、最長の運転時間に対応する設定温度である22℃が、選択外気温度に対応する基準温度となる。ところで、図6の分布図上の1の点の元データとなる監視データは、コントローラ10a,10b,・・・において所定の時間間隔で(本実施形態では、1分毎に)取得されるものである。従って、設定温度別の運転時間は、設定温度別の選別関係データの量として導出することができる。
空調システム50a,50b,・・・のそれぞれについてステップS11からステップS13の実行が終了すると、本処理が終了する。
(7)非スケジュール設備に対する是正処理の流れ
上記のとおり、非スケジュール設備(運転スケジュールが設定されていない空調システム)を管理するコントローラにおいては、スケジュール制御部12bおよびスケジュール是正部12cが無効化され、非スケジュール是正部12d、基準導出部12eおよび時間導出部12fが有効化される。以下では、図8を参照しつつ、非スケジュール是正部12d、基準導出部12eおよび時間導出部12fにより実行される、非スケジュール設備に対する是正処理の流れについて説明する。また、以下では、コントローラ10a上で、非スケジュール設備である空調システム50aに対する是正処理が実行される場合を例示する。
ステップS21では、基準導出部12eは、記憶部15に記憶されている基準温度関数を参照することにより、基準温度を導出する。具体的には、基準導出部12eは、外気温度の現在値を、外気温度別の基準温度である基準温度関数に照合し、外気温度の現在値に対応する基準温度を導出する。外気温度の現在値は、室外機51の制御部51aに問い合わせることにより取得される。ところで、上記のとおり、基準温度関数は、過去に外気温度が特定の外気温度と同じ又は略同じ値をとった時の設定温度別の運転時間のうち、最長の運転時間に対応する設定温度の値を、外気温度別にまとめたものである。従って、ステップS21では、過去に外気温度が外気温度の現在値と同じ又は略同じ値をとった時の設定温度別の運転時間のうち、最長の運転時間に対応する設定温度の値が、基準温度として導出されることになる。
続くステップS22では、時間導出部12fは、記憶部15に記憶されている是正時間関数を参照することにより、是正時間を導出する。具体的には、時間導出部12fは、外気温度の現在値を、外気温度別の是正時間である是正時間関数に照合し、外気温度の現在値に対応する是正時間を導出する。外気温度の現在値は、室外機51の制御部51aに問い合わせることにより取得される。
続くステップS23では、非スケジュール是正部12dは、空調システム50aに含まれる室内機52のそれぞれについて、設定温度の現在値がステップS21で導出された基準温度よりも増エネルギー側にシフトしているか否かを判断する。そして、少なくとも1の室内機52において、設定温度の現在値がステップS21で導出された基準温度よりも増エネルギー側にシフトしていると判断される場合には、その後、ステップS22で導出された是正時間の経過を待って、ステップS24に進む。一方、いずれの室内機52においても設定温度の現在値がステップS21で導出された基準温度よりも増エネルギー側にシフトしていないと判断される場合には、その後、所定の時間(本実施形態では、1分)の経過を待って、ステップS21に戻る。
続くステップS24では、非スケジュール是正部12dは、室内機52の設定温度を基準温度に是正する。具体的には、非スケジュール是正部12dは、ステップS23において設定温度の現在値がステップS21で導出された基準温度よりも増エネルギー側にシフトしていると判断された室内機52に対し、設定温度を基準温度に設定する運転指令を送信する。
(8)特徴
(8−1)
上記実施形態では、基準温度を基準として、空調システム50a,50b,・・・に含まれる室内機52の設定温度が是正される。基準温度は、空調システム50a,50b,・・・に含まれる室内機52の設定温度と、空調システム50a,50b,・・・の運転状況の属性(外気温度)との過去の関係を示す関係データに基づいて、その属性の現在値に対応する値として自動的に導出される。従って、運転スケジュールが予め設定されているか否かに関わらず、空調システム50a,50b,・・・に含まれる室内機52の設定温度を自動的に是正することができる。また、基準温度は、過去に空調システム50a,50b,・・・に含まれる室内機52の運転状況の属性が現在値と同じ又は略同じ値をとった時の設定温度別の運転時間のうち、最長のものに対応する設定温度の値となる。従って、基準温度が適切に導出される。
(8−2)
上記実施形態では、設定温度の現在値が基準温度よりも増エネルギー側にシフトしていると判断されてから、設定温度が実際に是正されるまで、所定の待ち時間(是正時間)がある。従って、快適性を保ちつつ、省エネルギーを図ることができる。また、所定の待ち時間が、空調システム50a,50b,・・・に含まれる室内機52の運転状況の属性(外気温度)の現在値に応じて導出される。従って、空調システム50a,50b,・・・に含まれる室内機52の運転状況の属性の現在値に応じて、空調システム50a,50b,・・・に含まれる室内機52の設定温度を適切なタイミングで是正することができる。
(9)変形例
(9−1)
上記実施形態では、基準温度関数、基準温度および是正時間を空調システム単位で導出している。しかしながら、他の単位、例えば、室内機52単位、冷媒回路単位で導出するようにしてもよい。
(9−2)
上記実施形態では、収集部22aは、空調システム50a,50b,・・・の運転履歴の一部としての外気温度のデータを、コントローラ10a,10b,・・・経由で室外機51から取得している。しかしながら、インターネット6経由等で、気象データを有する他の機器から取得するようにしてもよい。同様に、基準導出部12eおよび時間導出部12fが参照する外気温度の現在値についても、インターネット6経由等で、気象データを有する他の機器から取得されるようにしてもよい。
(9−3)
上記実施形態において、基準温度関数を、外気温度別の基準時間ではなく、外気温度以外の項目別の基準時間としてもよい。また、基準時間関数を、複数の項目別の基準時間としてもよい。
同様に、是正時間関数を、外気温度別の是正時間ではなく、外気温度以外の項目別の是正時間としてもよい。また、是正時間関数を、複数の項目別の是正時間としてもよい。
ここでいう項目とは、空調システム50a,50b,・・・(室内機52)の運転状況の属性であり、外気温度の他、空調システム50a,50b,・・・(室内機52)の運転時の時間帯の性質、空調システム50a,50b,・・・(室内機52)が設置される区画の種類、空調システム50a,50b,・・・(室内機52)のサーモオン/オフの状態、空調システム50a,50b,・・・(室内機52)の運転モードおよび空調システム50a,50b,・・・(室内機52)の空調対象空間における利用者の存否の状態等である。
なお、空調システム50a,50b,・・・(室内機52)の運転時の時間帯の性質とは、例えば、店舗1a,1b,・・・がレストランである場合には、昼食時間、夕食時間、営業時間外など、空調システム50a,50b,・・・(室内機52)の利用状況に一定の傾向をもたらすような時間帯の分類である。遠隔管理サーバ20およびコントローラ10a,10,・・・が空調システム50a,50b,・・・(室内機52)の運転時の時間帯の性質を判断する方法としては、記憶部25,15に各時間帯の性質を示す店舗の営業スケジュール等を記憶させておくことが考えられる。
また、空調システム50a,50b,・・・(室内機52)が設置される区画の種類とは、例えば、店舗1a,1b,・・・がレストランである場合には、厨房、客席、事務室など、空調システム50a,50b,・・・(室内機52)の利用状況に一定の傾向をもたらすような店舗1a,1b,・・・内の区画の分類である。遠隔管理サーバ20およびコントローラ10a,10,・・・が空調システム50a,50b,・・・(室内機52)が設置される区画の種類を判断する方法としては、記憶部25,15に各空調システム(室内機)が設置される区画を示す情報を記憶させておくことが考えられる。
本変形例によれば、基準温度および/または是正時間を、外気温度以外の項目に係る属性又は複数の項目に係る属性の現在値に応じて導出することができる。
(9−4)
上記実施形態では、ステップS24において、室内機52の設定温度を基準温度に是正している。しかしながら、省エネルギー側に所定の温度(例えば、1℃)だけシフトさせる等、室内機52の設定温度を他の態様で省エネルギー側に是正するようにしてもよい。
(9−5)
上記実施形態では、空調システム50a,50b,・・・に適用される基準温度関数を、それぞれ空調システム50a,50b,・・・自身の設定温度と属性(外気温度)との過去の関係を示す関係データに基づいて導出している。しかしながら、空調システム50a,50b,・・・に適用される基準温度関数を、他の特定の空調システム(基準設備)の設定温度と属性(例えば、外気温度)との過去の関係を示す関係データに基づいて導出するようにしてもよい。
例えば、本部3の管理者が、空調システム50a,50b,・・・の利用状況に関する報告書を見ながら、店舗1a,1b,・・・の中から省エネ性の観点からの優良店舗を選択し、優良店舗の空調システムを基準設備として遠隔管理サーバ20に登録できるようにする。そして、空調システム50a,50b,・・・に適用される基準温度関数を、基準設備の設定温度と属性(例えば、外気温度)との過去の関係を示す関係データに基づいて導出するようにする。具体的な基準温度関数の導出処理の流れとしては、基準設備に対しステップS12,S13を実行するようにすればよい。
あるいは、遠隔管理サーバ20の記憶部25に記憶されるプログラムを改変し、制御部22が図9に示すように選択部22dを有するようにしてもよい。選択部22dは、所定のタイミングで、空調システム50a,50b,・・・の運転履歴に基づいて、店舗1a,1b,・・・の中から優良店舗を、すなわち、空調システム50a,50b,・・・の中から基準設備を自動的に選択する。例えば、選択部22dは、図10に示すように、1週間に1度の時間間隔で、省エネ性の観点から店舗1a,1b,・・・間のランク付けを行う。具体的には、店舗1a,1b,・・・のそれぞれについて、直近1週間の是正回数(スケジュール是正部12cによる是正の回数、非スケジュール是正部12dによる是正の回数、および両者による是正の回数のいずれか)を算出する。そして、是正回数の最も少ない店舗の空調システムを基準設備とする。本態様によれば、スケジュール設備および非スケジュール設備の少なくとも一方における是正の履歴(つまり、設定温度を是正する運転指令の履歴)に基づいて、基準設備が自動的に選択される。従って、遠隔管理サーバ20が基準設備を学習し、常に運用の優れた店舗の空調システムを基準設備として選択することができる。
(9−6)
上記実施形態のステップS24を以下のように変更してもよい。
非スケジュール是正部12dが、再度、外気温度の現在値に対応する基準温度を最新基準温度として導出する。そして、最新基準温度がステップS23の実行時の設定温度と同じか又は増エネルギー側の温度であるである場合には、室内機52の設定温度を是正せず、それ以外の場合には、室内機52の設定温度を最新基準温度に是正する。
(9−7)
上記実施形態では、遠隔管理サーバ20が基準温度関数を導出し、その後、遠隔管理サーバ20からダウンロードされた基準温度関数に基づいて、コントローラ10a,10b,・・・が外気温度の現在値に対応する基準温度を導出している。しかしながら、コントローラ10a,10b,・・・が所定のタイミングで(例えば、10分に1回の時間間隔で)外気温度の現在値を遠隔管理サーバ20にアップロードし、遠隔管理サーバ20が外気温度の現在値に対応する基準温度を導出し、当該基準温度が遠隔管理サーバ20からコントローラ10a,10b,・・・にダウンロードされるようにしてもよい。さらに、かかる場合において、遠隔管理サーバ20は、図5に示す基準温度関数の導出処理を実行する代わりに、以下の図11に示す基準温度の導出処理を実行するようにしてもよい。図11の処理は、例えば、コントローラ10a,10b,・・・から外気温度の現在値が送信されてくるタイミングで実行される。以下では、コントローラ10aから外気温度の現在値が送信されてきた時の処理を例示する。
ステップS31では、抽出部22bが、空調システム50aの運転履歴の中から、空調システム50aに含まれる全ての室内機52の設定温度と、店舗1a近傍の外気温度との過去の関係を示す関係データであって、外気温度の現在値に対応するものを抽出する。具体的には、抽出部22bは、運転履歴データベース25aに蓄積されている空調システム50aの所定の期間分(例えば、過去1年分)の監視データの中から、空調システム50aに含まれる全ての室内機52の設定温度のデータと店舗1a近傍の外気温度のデータとのデータセットのうち、過去に外気温度が現在値と同じ又は略同じ値をとった時(例えば、過去に外気温度が現在値±1℃の範囲に入った時)ものを関係データとして抽出する。
続くステップS32では、基準導出部22cが、ステップS31で抽出された関係データに基づいて、基準温度を導出する。具体的には、基準導出部22cは、ステップS31で抽出された関係データに基づいて、設定温度別の運転時間を導出し、最長の運転時間に対応する設定温度の値を、外気温度の現在値に対応する基準温度として導出する。ところで、上記のとおり、ステップS31で抽出された関係データは、過去に外気温度が現在値と同じ又は略同じ値をとった時のデータである。従って、ステップS32では、過去に外気温度が現在値と同じ又は略同じ値をとった時の設定温度別の運転時間のうち、最長の運転時間に対応する設定温度の値が、基準温度として導出されることになる。
(9−8)
上記実施形態のステップS13では、基準導出部22cは、選別関係データに基づいて、過去に外気温度が選択外気温度と同じ又は略同じ値をとった時の設定温度別の運転時間を導出し、最長の運転時間に対応する設定温度の値を、選択外気温度に対応する基準温度として導出している。しかしながら、他の方法によって選択外気温度に対応する基準温度を導出するようにしてもよい。
例えば、基準導出部22cは、選別関係データに基づいて、過去に外気温度が選択外気温度と同じ又は略同じ値をとった時の設定温度を特定し、特定した設定温度のうち、最も省エネ性の高かった設定温度の値を、選択外気温度に対応する基準温度として導出する。なお、設定温度の省エネ性は、例えば、運転履歴データベース25aを参照し、当該設定温度が過去に採用されていた時の空調システム50a,50b,・・・のエネルギー消費量等に基づいて評価することができる。従って、例えば、基準導出部22cは、選別関係データに基づいて、過去に外気温度が選択外気温度と同じ又は略同じ値をとった時の設定温度別のエネルギー消費量を導出し、最小のエネルギー消費量に対応する設定温度の値を、選択外気温度に対応する基準温度として導出するようにしてもよい。また、遠隔管理サーバ20が空調システム50a,50b,・・・のエネルギー消費量のデータを得る方法としては、例えば、コントローラ10a,10b,・・・が電力計等によって空調システム50a,50b,・・・のエネルギー消費量を計測し、監視データとして定期通信時に遠隔管理サーバ20にアップロードする、あるいは、空調システム50a,50b,・・・の他の運転履歴に基づいて適当な方法で空調システム50a,50b,・・・のエネルギー消費量を推定することが考えられる。
(9−9)
上記変形例の要旨を任意に組み合わせてもよい。
10a,10b,・・・ コントローラ
12a 収集部
12b スケジュール制御部
12c スケジュール是正部
12d 非スケジュール是正部(是正部)
12e 基準導出部
12f 時間導出部
20 遠隔管理サーバ
22a 収集部
22b 抽出部
22c 基準導出部
22d 選択部
50a,50b,・・・ 空調システム(空調設備)
52 室内機(空調設備)
100 店舗管理システム(空調管理システム)
特開2000−132589号公報 特願2009−059640

Claims (10)

  1. 空調設備(50a,50b,・・・,52)の運転履歴を収集する収集部(12a,22a)と、
    前記運転履歴の中から、前記空調設備の設定温度と、前記空調設備の運転状況の属性との関係を示す関係データを抽出する抽出部(22b)と、
    前記関係データに基づいて、前記属性の現在値に対応する前記設定温度の基準値を導出する基準導出部(12e,22c)と、
    前記設定温度の現在値が前記基準値よりも増エネルギー側にシフトしていると判断される場合に、前記設定温度を省エネルギー側に是正する是正部(12d)と、
    を備える、
    空調管理システム(100)。
  2. 前記属性は、外気温度、時間帯の性質、前記空調設備(50a,50b,・・・,52)が設置される区画の種類、サーモオン/オフの状態、運転モードおよび空調対象空間における利用者の存否の状態の少なくとも1つである、
    請求項1に記載の空調管理システム(100)。
  3. 前記是正部(12d)は、前記設定温度の現在値が前記基準値よりも増エネルギー側にシフトしていると判断されてから所定時間後に、前記設定温度を省エネルギー側に是正する、
    請求項1又は2に記載の空調管理システム(100)。
  4. 外気温度の現在値、現在の時間帯の性質、前記空調設備(50a,50b,・・・,52)が設置される区画の種類、現在のサーモオン/オフの状態、現在の運転モードおよび空調対象空間における現在の利用者の存否の状態の少なくとも1つに応じて、前記所定時間を導出する時間導出部(12f)、
    をさらに備える、
    請求項3に記載の空調管理システム(100)。
  5. 前記基準導出部(12e,22c)は、前記関係データに基づいて、過去に前記属性が前記属性の現在値と同じ又は略同じ値をとった時の前記設定温度別の運転時間のうち、最長の前記運転時間に対応する前記設定温度の値を、前記基準値として導出する、
    請求項1から4のいずれかに記載の空調管理システム(100)。
  6. 前記基準導出部(12e,22c)は、前記関係データに基づいて、過去に前記属性が前記属性の現在値と同じ又は略同じ値をとった時の前記設定温度のうち、最も省エネ性の高かった前記設定温度の値を、前記基準値として導出する、
    請求項1から4のいずれかに記載の空調管理システム(100)。
  7. 複数の空調設備(50a,50b,・・・,52)からなる空調設備群を管理する空調管理システム(100)であって、
    前記空調設備群の運転履歴を収集する収集部(12a,22a)と、
    前記空調設備群の中から選択される基準設備の前記運転履歴の中から、前記基準設備の設定温度と、前記基準設備の運転状況の属性との関係を示す関係データを抽出する抽出部(22b)と、
    前記関係データに基づいて、前記空調設備群に含まれる前記基準設備とは異なる是正対象設備の前記属性の現在値に対応する、前記設定温度の基準値を導出する基準導出部(12e,22c)と、
    前記是正対象設備の前記設定温度の現在値が前記基準値よりも増エネルギー側にシフトしていると判断される場合に、前記是正対象設備の前記設定温度を省エネルギー側に是正する是正部(12d)と、
    を備える、
    空調管理システム。
  8. 前記属性は、外気温度、時間帯の性質、前記空調設備(50a,50b,・・・,52)が設置される区画の種類、サーモオン/オフの状態、運転モードおよび空調対象空間における利用者の存否の状態の少なくとも1つである、
    請求項7に記載の空調管理システム(100)。
  9. 前記空調設備群(50a,50b,・・・,52)の前記運転履歴に基づいて、前記空調設備群の中から前記基準設備を所定のタイミングで選択し直す選択部(22d)、
    をさらに備える、
    請求項7又は8に記載の空調管理システム(100)。
  10. 前記空調設備群(50a,50b,・・・,52)に含まれる、運転スケジュールが設定されているスケジュール設備に対し、前記運転スケジュールに沿った制御命令を送信するスケジュール制御部(12b)と、
    前記スケジュール設備の前記運転スケジュールに違反する違反動作であって増エネルギー側に寄与するものが検出された場合に、前記スケジュール設備の動作を前記運転スケジュールに沿って是正する第1是正命令を前記スケジュール設備に対し送信するスケジュール是正部(12c)と、
    をさらに備え、
    前記是正部(12d)は、前記是正対象設備の前記設定温度を省エネルギー側に是正する第2是正命令を前記是正対象設備に対し送信し、
    前記選択部は、前記空調設備群の前記運転履歴に含まれる前記第1是正命令および前記第2是正命令の少なくとも一方の履歴に基づいて、前記基準設備を選択する、
    請求項9に記載の空調管理システム(100)。
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