JP2012032056A - 複数管体のシール連結構造、これを備えた熱交換器および前記構造に用いられるシール部材 - Google Patents

複数管体のシール連結構造、これを備えた熱交換器および前記構造に用いられるシール部材 Download PDF

Info

Publication number
JP2012032056A
JP2012032056A JP2010170697A JP2010170697A JP2012032056A JP 2012032056 A JP2012032056 A JP 2012032056A JP 2010170697 A JP2010170697 A JP 2010170697A JP 2010170697 A JP2010170697 A JP 2010170697A JP 2012032056 A JP2012032056 A JP 2012032056A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tubes
heat transfer
seal
transfer tubes
opening
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010170697A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5641403B2 (ja
Inventor
Akira Yoshida
晶 吉田
哲 ▲吉▼田
Satoru Yoshida
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Noritz Corp
Original Assignee
Noritz Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Noritz Corp filed Critical Noritz Corp
Priority to JP2010170697A priority Critical patent/JP5641403B2/ja
Publication of JP2012032056A publication Critical patent/JP2012032056A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5641403B2 publication Critical patent/JP5641403B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Details Of Fluid Heaters (AREA)
  • Details Of Heat-Exchange And Heat-Transfer (AREA)

Abstract

【課題】熱交換器の伝熱管などの複数の管体の配列ピッチを従来よりも小さくすることが可能であり、しかも組み立て作業性も良好なものとすることができる複数管体のシール連結構造を提供する。
【解決手段】複数の管体1と、これら複数の管体1を進入させるための開口部33を有する連結対象部材3と、開口部33の内面と複数の管体1の外面との隙間をシールするためのシール部材4と、を備えている、複数管体のシール連結構造C1であって、シール部材4は、複数の管体1のそれぞれに外嵌する複数のOリング部40が一連に繋がった構成を有し、連結対象部材3の開口部33は、複数の管体1およびシール部材4を一括して内部に進入させることが可能な単一の開口部として構成されている。
【選択図】 図4

Description

本発明は、たとえば熱交換器を構成する複数の伝熱管を入水用または出湯用のヘッダに連結させる場合など、複数の管体を所望の連結対象部材に連結するのに用いられる技術に関する。
たとえば、給湯装置用の熱交換器においては、複数の伝熱管を入水用または出湯用のヘッダに連結し、このヘッダを利用して複数の伝熱管への入水や出湯を行なわせることがよく行なわれる。このような複数の伝熱管とヘッダとの連結構造においては、漏水を生じないように配慮する必要があり、そのための手段として、Oリングを利用する手段がある(たとえば、特許文献1の図16および図17などを参照)。従来において、複数の伝熱管をヘッダに連結させる場合、その基本的な構造は、1つの管体を1つの連結対象部材に連結させる場合と同様な構造とされているのが実情である。より具体的には、従来においては、複数の伝熱管のそれぞれには複数のOリングを個々に外嵌装着しておくとともに、ヘッダには複数の開口部を形成しておき、これら複数の開口部のそれぞれに複数の伝熱管を個々に進入させる構成とされている。
しかしながら、前記従来技術においては、次に述べるように、未だ改善すべき余地がある。
第1に、ヘッダには、Oリングが装着された複数の伝熱管を進入させるための複数の開口部を形成する必要がある。しかも、これら複数の開口部は、互いに適度な間隔を隔てて設けねばならない。この間隔が狭いと、複数の開口部どうしの間の部分(隣り合う開口部の隔壁部分)の強度が低下する不具合を生じ、これを回避する必要があるからである。このようなことから、複数の開口部の配列ピッチが比較的大きくなりがちであるが、伝熱管の配列ピッチは、それら複数の開口部の配列ピッチと同一である。したがって、従来では、伝熱管の配列ピッチを小さくする上で、苦慮する場合があった。熱交換器においては、熱交換効率を高めることを目的として伝熱管の配列ピッチを小さくしたい場合があるが、従来では、そのようなことが困難な場合があった。
第2に、複数の伝熱管には複数のOリングを1つずつ装着しておく必要があるために、これら複数のOリングの装着作業は煩雑である。また、複数の伝熱管は、Oリングが装着された状態で、ヘッダに設けられている複数の開口部内に個々に進入させていく必要もある。したがって、このような作業も煩雑である。さらに、Oリングについては、伝熱管の本数と同一個数だけ準備しておく必要があるため、Oリングの部品点数が多くなり、その取り扱いも煩わしいものとなる。このようなことから、従来においては、複数の伝熱管をヘッダに連結する際の組み立て作業性は、さほど良好ではなく、この点においても改善すべき余地があった。
特開2006−317034号公報
本発明は、前記したような事情のもとで考え出されたものであって、熱交換器の伝熱管
などの複数の管体の配列ピッチを従来よりも小さくすることが可能であり、しかも組み立て作業性も良好なものとすることができる複数管体のシール連結構造、これを備えた熱交換器、および前記構造に用いられるシール部材を提供することを、その課題としている。
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
本発明の第1の側面により提供される複数管体のシール連結構造は、複数の管体と、これら複数の管体を進入させるための開口部を有する連結対象部材と、前記開口部の内面と前記複数の管体の外面との隙間をシールするためのシール部材と、を備えている、複数管体のシール連結構造であって、前記シール部材は、前記複数の管体のそれぞれに外嵌する複数のOリング部が一連に繋がった構成を有しており、前記連結対象部材の前記開口部は、前記複数の管体および前記シール部材を一括して内部に進入させることが可能な単一の開口部として構成されていることを特徴としている。
このような構成によれば、次のような効果が得られる。
第1に、連結対象部材に設けられた開口部は、複数の管体とシール部材とを一括して内部に進入させる構成とされており、連結対象部材に複数の開口部を適当な間隔で設ける必要はない。このため、本発明においては、従来技術は異なり、複数の開口部を適当な間隔で設ける場合に発生する寸法的な制約を受けることがなく、複数の管体の配列ピッチを小さくすることが容易に実現できる。
第2に、シール部材は、複数のOリング部が繋がった構成であるために、従来のOリングと比較すると、シール部材の部品点数を少なくして、その取り扱いを容易なものにできることは勿論のこと、複数のOリング部を複数の伝熱管のそれぞれに個別に外嵌装着する作業も容易化される。さらに、複数の伝熱管は、開口部に対して一括して進入させればよく、従来の複数の開口部に対して伝熱管を1つずつ進入させていた場合と比較すると、その作業も容易となる。このようなことから、本発明によれば、複数の伝熱管をヘッダに連結する際の組み立て作業性を、従来よりも良好なものにすることもできる。
本発明において、好ましくは、前記複数のOリング部は、同一平面上に並ぶようにして一体成形されており、かつ互いに隣り合うOリング部には、それらの互いに接近する部分どうしが一体的に繋がった連接部が形成されている。
このような構成によれば、シール部材を小サイズかつ簡素な形状のものとし、その製造コストを廉価なものにすることができる。また、連接部は、隣り合う管体どうしの間に配置される部分であるが、この連接部の幅を小さくすることによって、管体の配列ピッチをより小さくすることも可能となる。
本発明において、好ましくは、前記連接部は、前記複数の管体どうしの間において圧縮されるように設けられ、かつ前記複数のOリング部のうち、前記連接部以外の箇所は、前記複数の管体の外面と前記開口部の内面との間で圧縮されるように設けられており、前記複数のOリング部は、前記複数の管体に装着されていない自然状態においては、前記連接部の方が前記連接部以外の箇所よりもラジアル方向の幅が大きいものとして形成されている。
このような構成によれば、次のような効果が得られる。すなわち、Oリング部の連接部は、互いに隣り合う管体どうしの間に位置してこれら管体の外面に接触する部分である。したがって、この連接部のラジアル方向の幅が小さく、薄肉である場合には、この連接部の圧縮変形量を大きくとることができず、連接部を管体の外面に大きな力で圧接させることが困難となる。これに対し、前記構成によれば、そのような虞を解消し、連接部を管体
の外面に対して大きな力で圧接させることが可能となる。したがって、管体の外面のうち、連接部と接触する部分が他の部分よりもシール性が劣ったものにならないようにし、シール性能を優れたものとするのに好ましいものとなる。
本発明において、好ましくは、前記複数のOリング部が前記複数の管体に装着されていない自然状態において、前記連接部の内面は、前記連接部以外の箇所の内面の曲率半径よりも大きな曲率半径の円弧状である。
このような構成によれば、各Oリング部に、内面形状が大きく急変する箇所を生じさせないようにして、連接部のラジアル方向の幅を連接部以外の箇所の幅よりも大きくすることができる。各Oリング部の内面形状が大きく急変する箇所があると、この箇所を管体の外面に密接させ難くなってシール性が悪くなるが、前記構成によれば、そのような虞を適切に解消することが可能である。
本発明において、好ましくは、前記複数の管体どうしの相対的な位置ずれを規制するように前記複数の管体に装着されるスペーサを備えており、このスペーサは、前記複数のOリング部のそれぞれの一側面に当接している。
このような構成によれば、スペーサの存在により、複数の管体どうしの相対的な位置ずれが規制されるために、複数の管体を安定的に固定させるのに好ましいものとなる。また、前記スペーサは、複数のOリング部の位置決めにも利用されているために、Oリング部の位置決め用部材を別途用いる必要がなく、その構成は合理的である。
本発明の第2の側面により提供される熱交換器は、複数の伝熱管と、これら複数の伝熱管の一端に連結され、かつ前記複数の伝熱管への流体の流入または流出を行なわせるためのヘッダと、を備えている、熱交換器であって、前記複数の伝熱管および前記ヘッダの連結構造として、本発明の第1の側面により提供される複数管体のシール連結構造が用いられていることを特徴としている。
このような構成によれば、複数の伝熱管とヘッダとの連結構造において、本発明の第1の側面により提供される複数管体のシール連結構造について述べたのと同様な効果が得られる。熱交換器の熱交換効率を高めることなどを目的として、複数の伝熱管の配列ピッチを小さくする場合に最適である。
本発明の第3の側面により提供されるシール部材は、複数の管体と、これら複数の管体を進入させるための開口部を有する連結対象部材とを連結する場合において、前記開口部の内面と前記複数の管体の外面との隙間をシールするのに用いられるシール部材であって、前記複数の管体のそれぞれに外嵌させるための複数のOリング部が一連に繋がった構成を有していることを特徴としている。
このような構成のシール部材は、本発明の第1の側面により提供される複数管体のシール連結構造を実施するのに好適に使用することができる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行なう発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
(a)は、本発明に係る熱交換器の一例を示す平面断面図であり、(b)は、その正面断面図である。 図1(a)のII−II断面図である。 図2のIII−III断面図である。 図1(a),(b)に示す熱交換器の要部分解斜視図である。 本発明に係るシール部材の一例を示し、(a)は、(b)のVa−Va断面図であり、(b)は、正面図であり、(c)は、(b)のVc−Vc断面図であり、(d)は、(b)のVd−Vd断面図である。 図5(b)の一部拡大説明図である。 スペーサの一例を示し、(a)は、分解斜視図であり、(b)は、分解正面図である。 本発明の他の例を示す要部斜視図である。 図8のIX−IX断面図である。 図8の分解斜視図である。 図8の要部破断斜視図である。 本発明の他の例を示す要部断面図である。 (a)〜(c)は、本発明に係るシール部材の他の例を示す正面図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
図1〜図7は、本発明が適用された複数管体のシール連結構造を備えた熱交換器、およびこれに関連する構成の一例を示している。
図1によく表われているように、本実施形態の熱交換器HEは、略直方体状のケース2と、このケース2内に収容された複数の伝熱管1と、一対のヘッダ3(3A,3B)とを具備している。これら一対のヘッダ3と複数の伝熱管1との連結手段として、複数管体のシール連結構造C1,C2が採用されている。各伝熱管1は、本発明でいう「管体」の具体例に相当し、ヘッダ3は、本発明でいう「連結対象部材」の具体例に相当する。
複数の伝熱管1は、平面視長円状の複数の螺旋状管体部を有している。これら複数の螺旋状管体部は、互いにサイズが異なっており、略同心の重ね巻き状に配されている。各伝熱管1の上端側および下端側部分は、略水平に延びる直状管体部10a,10bとされており、これら直状管体部10a,10bの端部がヘッダ3に連結されている。ケース2内には、各伝熱管1を加熱するための加熱用媒体が流入可能である。より具体的には、加熱用媒体としては、たとえばバーナ(図示略)により発生された燃焼ガスが利用され、この燃焼ガスは、ケース2の後壁部20aの給気口21からケース2内に流入し、その後は前壁部20bの排気口22から排ガスとして外部に排出される。このような燃焼ガスの進行過程において、燃焼ガスは複数の伝熱管1の各部に作用し、各伝熱管1内を流通する湯水が加熱される。ヘッダ3は、入水用または出湯用の開口部30を有している。この熱交換器HEにおいては、下側のヘッダ3(3B)の開口部30に供給された湯水が、各伝熱管1内に流れ込み、燃焼ガスとの熱交換によって加熱される。この加熱された湯水は、上側のヘッダ3(3A)の開口部30から外部に出湯し、所望の給湯先に供給される。
図2〜図4に示すように、シール連結構造C1においては、複数の伝熱管1とヘッダ3との連結手段として、シール部材4、スペーサ5、シート状のパッキン6が用いられている。
シール部材4は、たとえばニトリルゴム(NBR)やその他のゴムなどの弾性素材を用いて構成されている。このシール部材4は、図5に示すように、複数のOリング部40が、同一平面上において一定方向に並ぶようにして繋がり、それら全体が一体成形された構成を有している。互いに隣り合う2つのOリング部40は、それらの互いに接近する部分どうしを繋ぐ連接部40bを有している。各Oリング部40においては、図5(a)に示
すように、非連接部40aが断面円形状であるのに対し、連接部40bは断面楕円状となっている。
連接部40bの最もくびれた部分の横幅L1(各Oリング部40のラジアル方向における連接部40bの最小幅)は、非連接部40aの幅L2よりも大きくされている。ただし、この連接部40bは、互いに隣り合う2つのOリング部40の一部の円弧状部分が正面視において互いに重なった形状であり、横幅L1は、幅L2を2倍した値よりも小さい。このような構成は、複数のOリング部40の中心間距離L3を小さくするのに有利である。すなわち、Oリング部40と同一サイズのOリングを2つ並べた場合と比較すると、その中心間距離については、本実施形態の方が小さくすることが可能である。このことは、伝熱管1の配列ピッチを小さくする上で好ましい。
Oリング部40の孔部48は、伝熱管1の外径に対応したサイズであるが、本実施形態では真円状には形成されていない。具体的には、図6に示すように、Oリング部40の連接部40bの内面の曲率半径R1は、非連接部40aの内面の曲率半径R2よりも大きくされている。このことにより、Oリング部40の内面に形状が大きく急変する箇所をできる限り発生させないようにしつつ、連接部40bの横幅L1を幅L2よりも大きくすることが可能である。好ましくは、連接部40bの縦幅L4は、各Oリング部40の内径D1と同等またはそれ以上の寸法とされている。後述するように、連接部40bは、互いに隣り合う伝熱管1どうしの間に配置されてこれら伝熱管1の外面に接触する部分であるため、縦幅L4が内径D1と同等またはそれ以上であれば、伝熱管1どうしの間の略全域に連接部40bを不足の生じないように適切に配置させることが可能である。
図2および図3に示すように、シール部材4は、各Oリング部40を各伝熱管1の端部に外嵌させるようにして複数の伝熱管1に装着されている。各伝熱管1の端部は、ケース2の側壁部20cに設けられた孔部23に挿通されてケース2の外部に引き出されている。
ヘッダ3は、出湯用の開口部30が形成されたチャンバ31に加え、このチャンバ31に一端側が繋がった比較的短寸の複数の流路32、およびこれら複数の流路32の他端側に繋がった開口部33を有している。この開口部33は、複数の伝熱管1の端部、シール部材4、およびスペーサ5を一括して内部に進入可能に形成された単一の開口部である。この開口部33の内面のうち、シール部材4の外周縁に対応する部分33aは、シール部材4の外周縁の輪郭と同様な形状であり、シール部材4の外周縁の各所に対して隙間なく接触するように構成されている。また、開口部33の奥部(図2および図3の右方)には、シール部材4の片面側に当接する段部34が形成されている。ヘッダ3は、パッキン6をケース2の側壁部20cに押し付けるようにして、ネジ体90を利用して側壁部20cに取り付けられている。
スペーサ5は、複数の伝熱管1どうしの相対的な位置関係を規定するとともに、シール部材4の位置決めをも図るためのものである。このスペーサ5は、図7に示すように、上側および下側の一対のピース50を組み合わせたものである。これら一対のピース50は、いずれも樹脂成形品であり、好ましくは、これらの形状およびサイズは同一である。これら一対のピース50は、互いに組み合わされた際に複数の伝熱管1を挿入させることが可能な貫通孔を形成する半円状の複数の凹部51を有している。さらに、一対のピース50は、これらを組み合わせる際の位置決め用の凸部52aおよび凹部52bと、互いに係合可能な係合用突起53aおよび被係合部53bをも有している。このような手段を設けておけば、スペーサ5をヘッダ3の開口部33内に組み込む以前であっても、スペーサ5を複数の伝熱管1に装着した状態が適切に保持され、組み立て作業性が向上する。
スペーサ5は、図2に示すように、一対のピース50によって各伝熱管1をその上下方向から挟み込むようにして複数の伝熱管1に装着されている。図3に示すように、複数の伝熱管1どうしの間には、スペーサ5の一部(図7に示した複数の凹部51どうしの間の凸状部分51a)が介在している。このことにより、複数の伝熱管1がそれらの配列方向に相対移動することが規制される。もちろん、複数の伝熱管1が上下方向に相対移動することもスペーサ5により規制される。スペーサ5は、ヘッダ3の開口部33に嵌入されており、この嵌入によりスペーサ5とヘッダ3との位置決めが図られている。
各伝熱管1には、フレア加工により形成された凸状部15が設けられている。これに対し、スペーサ5の内面には、この凸状部15を内部に進入させる凹部55が形成されている。この凹部55と凸状部15との係合作用により、各伝熱管1とスペーサ5との位置決めが図られている。スペーサ5の一側面56は、シール部材4の片面(段部34が当接する側とは反対側の片面)に当接可能である。このことにより、伝熱管1の長手方向におけるシール部材4の位置決めが図られている。
スペーサ5には、ケース2の側壁部20cに設けられた孔部23に嵌入する凸部57が設けられている。この凸部57と孔部23との嵌合作用により、スペーサ5の位置決めをより的確に図ることが可能である。なお、図4に示すように、孔部23は、複数の伝熱管1を一括して挿通可能な単一の孔部として形成されている。この点は、シート状のパッキン6に形成されている孔部60も同様である。
シール連結構造C1は、前記したような構成であるが、他方のシール連結構造C2も、その基本的な構成は同様である。図面においては、シール連結構造C1,C2の互いに対応する要素には、同一の符号を付すこととし、重複説明は省略する。
次に、前記した構成のシール連結構造C1,C2を備えた熱交換器HEの作用について説明する。
まず、ヘッダ3の開口部33は、既述したように、複数の伝熱管1、シール部材4、およびスペーサ5を一括して内部に進入させる単一の開口部として形成されており、ヘッダ3に、複数の伝熱管1やこれに外嵌されたOリングを個別に進入させるための複数の開口部を適当な間隔を隔てて設ける構成とはされていない。このため、本実施形態によれば、複数の開口部を適当な間隔で設ける場合に受ける制約を受けないようにし、複数の伝熱管1の配列ピッチPを小さくすることが可能である(図3を参照)。熱交換器HEにおいては、熱交換効率を高めることを目的として、複数の伝熱管1の配列ピッチPを小さくしたい場合があるが、本実施形態のシール連結構造C1,C2は、そのような場合に適する。なお、図3に示すように、ヘッダ3には、複数の伝熱管1に対応する複数の流路32が設けられているが、各流路32は、伝熱管1やOリング部40を進入させるためのものではなく、小径でよい。したがって、複数の流路32を設けることに起因して配列ピッチPを小さくする効果が得られなくなるといった不具合はない。
シール部材4については、図5を参照して説明したように、複数のOリング部40が繋がった構成を有しているが、連接部40bの横幅L1は、幅L2よりも大きいとはいえ、比較的小さくされていることにより、互いに隣り合う2つのOリング部40の中心間距離L3を比較的短くすることができる。したがって、このことによって複数の伝熱管1の配列ピッチPをより小さくすることが可能となる。
シール部材4の非連接部40aは、各伝熱管1の外面とヘッダ3の開口部33の内面との間で圧縮されるが、連接部40bは、互いに隣り合う2つの伝熱管1の間に位置して、これら2つの伝熱管1によって圧縮される。これに対し、連接部40bの横幅L1は、非
連接部40aの幅L2よりも大きくされているために、この連接部40bの圧縮量を大きくとって、この連接部40bを互いに隣り合う2つの伝熱管1のそれぞれの外面に対して十分に大きな力で圧接させることが可能となる。したがって、各伝熱管1の外周面のうち、連接部40bが当接する箇所が、他の箇所と比較してシール性が劣る箇所になるといった不具合もない。
本実施形態のシール連結構造C1,C2を組み立てる場合、シール部材4は、単一のシール部材として構成されているために、複数個のOリングを伝熱管1に外嵌させる場合と比較すると、その装着作業は容易となる。また、複数の伝熱管1やシール部材4は、ヘッダ3の開口部33に対して一括して挿入させればよいために、やはりその作業は容易である。したがって、シール連結構造C1,C2を組み立てる際の作業性は良好であり、熱交換器HEの製造コストの低減化も実現できる。その他、スペーサ5は、複数の伝熱管1どうしの相対的な位置決め固定を図る役割を果たすために、複数の伝熱管1を安定的に支持するのにも好ましいものとなる。また、スペーサ5はシール部材4の位置決め手段としても利用されているために、それ専用の他の部材を用いる場合と比較すると、部品点数を少なくし、製造コストの一層の低減を図ることもできる。さらに、スペーサ5は、シート状のパッキン6とともに、ケース2の孔部23から燃焼ガスが外部に漏出することを適切に防止する役割も発揮する。
図8〜図13は、本発明の他の実施形態を示している。これらの実施形態において、前記実施形態と同一または類似の要素には、前記実施形態と同一の符号を付している。
図8〜図11に示す実施形態においては、櫛歯状の複数の突起70を有する位置決め部材7が用いられている。ヘッダ3には、この位置決め部材7を保持可能な保持部38が形成されている。この保持部38は、上部開口状の細幅な孔部38aを有しており、位置決め部材7をその孔部38a内にその上方から差し込むことが可能である。保持部38には、複数の伝熱管1やシール部材4などを一括して挿入可能な開口部33が形成されている。また、位置決め部材7が上方に抜け外れることを防止するための係止用突起38bも設けられている。図11によく表われているように、位置決め部材7の複数の突起70は、複数の伝熱管1どうしの間に位置して、これら複数の伝熱管1に当接可能である。また、図9に示すように、複数の突起70は、スペーサ5Aの一端に当接可能である。
本実施形態によれば、複数の伝熱管1の位置規制、およびスペーサ5の位置規制を、位置決め部材7によって適切に図ることができる。本実施形態では、たとえばスペーサ5Aがヘッダ3に対して多少位置ずれ可能な状態に設けられていたとしても、複数の伝熱管1が水平方向などに移動することは、位置決め部材7によって的確に防止される。なお、図10に示すように、本実施形態で用いられているスペーサ5Aは、上下2分割された形態ではなく、複数の筒状部が一連に繋がった形態(シール部材4に近似した形態)とされている。本発明でいうスペーサは、このような単一部材として構成することも可能である。スペーサ5Aを伝熱管1に装着する場合には、予めこのスペーサ5Aを伝熱管1に外嵌させた後に、伝熱管1にフレア加工を施し、図9に示すような凸状部15を形成すればよい。スペーサ5Aの内面には、凹部55が予め形成されており、この凹部55に凸状部15が係入する作用により、伝熱管1に対するスペーサ5Aの位置決め固定を図ることが可能である。
図12に示す実施形態においては、伝熱管1に予めフレア加工が施されて凸状部15が形成されており、スペーサ5Bについては、伝熱管1に対してその先端側から外嵌されている。スペーサ5Bの一端部は、位置決め部材7の櫛歯状の突起70に当接可能とされている。このような構成によっても、位置決め部材7をうまく利用してスペーサ5Bの位置決めを図ることが可能である。
図13(a)に示すシール部材4Aは、2つのOリング部40が繋がった構成を有している。2本の管体を対象とする場合には、このシール部材4Aを好適に用いることが可能である。本実施形態から理解されるように、シール部材のOリング部の具体的な数は、複数であればよく、限定されるものではない。
図13(b)に示すシール部材4Bは、複数のOリング部40が横方向のみならず縦方向にも繋がっている。同図では、横2列とされているが、列数をさらに増やした構成とすることもできる。本実施形態のように、本発明においては、複数のOリング部が並ぶ方向は、一方向だけでなくてもよく、縦横の2方向に並んだ構成とすることができる。
図13(c)に示すシール部材4Cは、複数のOリング部40が千鳥配列に繋がっている。本実施形態から理解されるように、本発明において、複数のOリング部40は必ずしも直線状に並んでいなくてもよい。
本発明は、上述した実施形態の内容に限定されない。本発明に係る複数管体のシール連結構造、これを備えた熱交換器、およびシール部材の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
本発明に係るシール部材は、要は、複数の管体のそれぞれに外嵌させるための複数のOリング部が一連に繋がった構成を有していればよく、複数のOリング部が上述した実施形態以外の態様で繋がっていてもよい。各Oリング部の具体的なサイズは、適用対象となる管体のサイズに対応させて適宜変更すればよい。
本発明に係る複数管体のシール連結構造は、熱交換器の伝熱管とヘッダとの連結構造以外の用途にも用いることが可能である。したがって、本発明でいう管体は、伝熱管に限定されず、種々の管体を適用対象とすることが可能である。管体は、内部に液体を流通させるものに限らず、たとえば気体を流通させるものでもよい。本発明でいう連結対象部材としては、ヘッダ以外の種々の部材を適用対象とすることが可能である。
HE 熱交換器
C1,C2 複数管体のシール連結構造
1 伝熱管(管体)
3 ヘッダ(連結対象部材)
4,4A〜4C シール部材
5,5A,5B スペーサ
33 開口部(連結対象部材の)
40 Oリング部
40a 非連接部(Oリング部の)
40b 連接部(Oリング部の)

Claims (7)

  1. 複数の管体と、
    これら複数の管体を進入させるための開口部を有する連結対象部材と、
    前記開口部の内面と前記複数の管体の外面との隙間をシールするためのシール部材と、
    を備えている、複数管体のシール連結構造であって、
    前記シール部材は、前記複数の管体のそれぞれに外嵌する複数のOリング部が一連に繋がった構成を有しており、
    前記連結対象部材の前記開口部は、前記複数の管体および前記シール部材を一括して内部に進入させることが可能な単一の開口部として構成されていることを特徴とする、複数管体のシール連結構造。
  2. 前記複数のOリング部は、同一平面上に並ぶようにして一体成形されており、かつ互いに隣り合うOリング部には、それらの互いに接近する部分どうしが一体的に繋がった連接部が形成されている、請求項1に記載の複数管体のシール連結構造。
  3. 前記連接部は、前記複数の管体どうしの間において圧縮されるように設けられ、かつ前記複数のOリング部のうち、前記連接部以外の箇所は、前記複数の管体の外面と前記開口部の内面との間で圧縮されるように設けられており、
    前記複数のOリング部は、前記複数の管体に装着されていない自然状態においては、前記連接部の方が前記連接部以外の箇所よりもラジアル方向の幅が大きいものとして形成されている、請求項2に記載の複数管体のシール連結構造。
  4. 前記複数のOリング部が前記複数の管体に装着されていない自然状態において、前記連接部の内面は、前記連接部以外の箇所の内面の曲率半径よりも大きな曲率半径の円弧状である、請求項3に記載の複数管体のシール連結構造。
  5. 前記複数の管体どうしの相対的な位置ずれを規制するように前記複数の管体に装着されるスペーサを備えており、
    このスペーサは、前記複数のOリング部のそれぞれの一側面に当接している、請求項1ないし4のいずれかに記載の複数管体のシール連結構造。
  6. 複数の伝熱管と、
    これら複数の伝熱管の一端に連結され、かつ前記複数の伝熱管への流体の流入または流出を行なわせるためのヘッダと、
    を備えている、熱交換器であって、
    前記複数の伝熱管および前記ヘッダの連結構造として、請求項1ないし5のいずれかに記載の複数管体のシール連結構造が用いられていることを特徴とする、熱交換器。
  7. 複数の管体と、これら複数の管体を進入させるための開口部を有する連結対象部材とを連結する場合において、前記開口部の内面と前記複数の管体の外面との隙間をシールするのに用いられるシール部材であって、
    前記複数の管体のそれぞれに外嵌させるための複数のOリング部が一連に繋がった構成を有していることを特徴とする、シール部材。
JP2010170697A 2010-07-29 2010-07-29 複数管体のシール連結構造、これを備えた熱交換器および前記構造に用いられるシール部材 Expired - Fee Related JP5641403B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010170697A JP5641403B2 (ja) 2010-07-29 2010-07-29 複数管体のシール連結構造、これを備えた熱交換器および前記構造に用いられるシール部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010170697A JP5641403B2 (ja) 2010-07-29 2010-07-29 複数管体のシール連結構造、これを備えた熱交換器および前記構造に用いられるシール部材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012032056A true JP2012032056A (ja) 2012-02-16
JP5641403B2 JP5641403B2 (ja) 2014-12-17

Family

ID=45845687

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010170697A Expired - Fee Related JP5641403B2 (ja) 2010-07-29 2010-07-29 複数管体のシール連結構造、これを備えた熱交換器および前記構造に用いられるシール部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5641403B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5150926A (en) * 1990-03-06 1992-09-29 Geberit Ag Double pipe connection on plastic pipes
US20050046184A1 (en) * 2003-09-03 2005-03-03 Kai-Hsiang Chang Apparatus for quick connection
JP2005201438A (ja) * 2003-12-10 2005-07-28 Carl Freudenberg Kg 鋼板に肉厚部分を形成する方法及びそのような鋼板を含むガスケット
JP2008111455A (ja) * 2006-10-30 2008-05-15 Chugoku Electric Power Co Inc:The ドレンサンプタンクエレメント等の機器に用いるパッキン
JP2010048424A (ja) * 2008-08-19 2010-03-04 Noritz Corp 熱交換器およびこれを備えた温水装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5150926A (en) * 1990-03-06 1992-09-29 Geberit Ag Double pipe connection on plastic pipes
US20050046184A1 (en) * 2003-09-03 2005-03-03 Kai-Hsiang Chang Apparatus for quick connection
JP2005201438A (ja) * 2003-12-10 2005-07-28 Carl Freudenberg Kg 鋼板に肉厚部分を形成する方法及びそのような鋼板を含むガスケット
JP2008111455A (ja) * 2006-10-30 2008-05-15 Chugoku Electric Power Co Inc:The ドレンサンプタンクエレメント等の機器に用いるパッキン
JP2010048424A (ja) * 2008-08-19 2010-03-04 Noritz Corp 熱交換器およびこれを備えた温水装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5641403B2 (ja) 2014-12-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4880094B2 (ja) 熱交換器
CA2902679C (en) Plate heat exchanger and method for constructing multiple passes in the plate heat exchanger
JP2017009231A (ja) 熱交換器
WO2014109381A1 (ja) 熱交換器
US20110017428A1 (en) Plane type heat exchanger
KR20170113501A (ko) 관체형 열교환기
US6012514A (en) Tube-in tube heat exchanger
JP5641403B2 (ja) 複数管体のシール連結構造、これを備えた熱交換器および前記構造に用いられるシール部材
CN100498181C (zh) 多头螺纹式热交换器及其制造方法
KR102150309B1 (ko) 튜브(열교환관) 피팅장치가 구비된 핀리스 타입 다관식 이중관 열 교환기
JP5748046B2 (ja) 熱交換器
JP2012072996A (ja) 熱交換器
CN103620334B (zh) 传热板模块和包括这种模块的板式换热器
CN211717240U (zh) 换热器
JPH0953891A (ja) シェルアンドチューブ型熱交換器
JP5633254B2 (ja) 熱交換器
JP2005283040A (ja) 多管式熱交換器及びこれを用いた給湯器
KR20180028942A (ko) 관체형 열교환기용 튜브 조립체 및 이를 포함하는 관체형 열교환기
JP2020153597A (ja) 冷媒分流器及び熱交換器
CN215373627U (zh) 一种可模块化连接的套管换热器
JP2005214471A (ja) プレート式熱交換器とその製造方法
JP2012107831A (ja) 熱交換器
JP6058459B2 (ja) 二重管式熱交換器
JP2018179412A (ja) 熱交換器
JPH04306492A (ja) 熱交換器の出入口継手構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130626

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140314

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140508

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141003

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141016

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5641403

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees