JP2012030368A - レーザー彫刻用樹脂組成物、レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版及びその製造方法、並びに、レリーフ印刷版及びその製版方法 - Google Patents

レーザー彫刻用樹脂組成物、レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版及びその製造方法、並びに、レリーフ印刷版及びその製版方法 Download PDF

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Abstract

【課題】膜の均一性に優れるレリーフ印刷版原版を得ることができ、レーザー彫刻における彫刻感度及び高精細画像の再現性に優れるレーザー彫刻用樹脂組成物、前記レーザー彫刻用樹脂組成物を用いたレリーフ印刷版原版、それを用いたレリーフ印刷版の製版方法、及び、それにより得られたレリーフ印刷版を提供すること。
【解決手段】(成分A)多官能アミン化合物、多官能メチロール化合物、多官能アルデヒド化合物、及び、多価金属塩よりなる群から選択された1種以上の架橋剤、並びに、(成分B)成分Aと反応しうる官能基を有するポリビニルアルコール、を含有することを特徴とするレーザー彫刻用樹脂組成物、前記レーザー彫刻用樹脂組成物を用いたレリーフ印刷版原版及びその製造方法、それを用いたレリーフ印刷版の製版方法、及び、それにより得られたレリーフ印刷版。
【選択図】なし

Description

本発明は、レーザー彫刻用樹脂組成物、レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版及びその製造方法、並びに、レリーフ印刷版及びその製版方法に関する。
レリーフ印刷版は、凹凸を有するレリーフ層を有する凸版印刷版であり、このような凹凸を有するレリーフ層は、主成分として、例えば、合成ゴムのようなエラストマー性ポリマー、熱可塑性樹脂等の樹脂、あるいは、樹脂と可塑剤との混合物を含有する感光性組成物を含有するレリーフ形成層をパターニングし、凹凸を形成することにより得られる。このようなレリーフ印刷版のうち、軟質なレリーフ層を有するものをフレキソ版と称することがある。
レリーフ印刷版の製版方法としては、レリーフ形成層をレーザーにより直接彫刻し製版する、いわゆる「直彫りCTP方式」が知られている。直彫りCTP方式は、文字通りレーザーで彫刻することにより、レリーフとなる凹凸を形成する方法で、原画フィルムを用いたレリーフ形成と異なり、自由にレリーフ形状を制御することができるという利点がある。このため、抜き文字の如き画像を形成する場合、その領域を他の領域よりも深く彫刻する、あるいは、微細網点画像では、印圧に対する抵抗を考慮し、ショルダーをつけた彫刻をする、等も可能である。
これまで直彫りCTP方式で用いられた版材は、版材の特性を決定するバインダーとして、疎水性のエラストマー(ゴム)を用いたものや、親水性のポリビニルアルコール誘導体を用いたもの等が多数提案されている。例えば、特許文献1には、変性ポリビニルアルコール等を含む親水性ポリマーを用いたレリーフ印刷版が記載されている。
特開2006−2061号公報
レリーフ印刷版を形成する際のレーザー彫刻においては、高い彫刻感度が求められている。また、高精細画像を彫刻するにあたっては、高い再現性が求められている。
本発明の目的は、膜の均一性に優れるレリーフ印刷版原版を得ることができ、レーザー彫刻における彫刻感度及び高精細画像の再現性に優れるレーザー彫刻用樹脂組成物、前記レーザー彫刻用樹脂組成物を用いたレリーフ印刷版原版、それを用いたレリーフ印刷版の製版方法、及び、それにより得られたレリーフ印刷版を提供することである。
本発明の上記課題は以下の<1>、<8>、<9>、<11>、<12>、及び<14>に記載の手段により解決された。好ましい実施態様である<2>〜<7>、<10>、<13>、<15>及び<16>と共に以下に記載する。
<1>(成分A)多官能アミン化合物、多官能メチロール化合物、多官能アルデヒド化合物、及び、多価金属塩よりなる群から選択された1種以上の架橋剤、並びに、(成分B)成分Aと反応しうる官能基を有するポリビニルアルコール、を含有することを特徴とするレーザー彫刻用樹脂組成物、
<2>前記成分Aと反応しうる官能基が、ヒドロキシ基又はアセトアセチル基である、上記<1>に記載のレーザー彫刻用樹脂組成物、
<3>前記多官能メチロール化合物が、式(I)、式(II)、式(III)、式(X)、又は式(XI)で表される化合物である、上記<1>又は<2>に記載のレーザー彫刻用樹脂組成物、
Figure 2012030368
(式(I)及び式(II)中、Rは水素原子、低級アルキル基又は低級アシル基を表し、R’はアルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、アリール基、アリールオキシ基、アシル基、アラキル基又はハロゲン原子を表し、Xは単結合又は基−CO−、−O−、−OO−若しくは−CR12−を表し、かつYは−CH2ORを表し、該式中R1及びR2は同じか又は異なっており、かつ水素原子、置換又は非置換アルキル基を表し、該アルキル基は相互に結合して環を形成していてもよく、かつYの2つより多くは水素原子ではない。)
Figure 2012030368
(式(III)中、Rは水素原子又はアルキル基を表す。)
Figure 2012030368
(式(X)及び式(XI)中、Y1〜Y6は、水素原子又は−CH2OR1を表すが、各化合物中、少なくとも2個は−CH2OR1であり、R1は水素原子、アルキル基又はアシル基を表す。)
<4>(成分C)光熱変換剤を更に含有する、上記<1>〜<3>のいずれか1つに記載のレーザー彫刻用樹脂組成物、
<5>成分Cが、700〜1,300nmの波長の光を吸収可能な顔料及び染料よりなる群から選択される少なくとも1種である、上記<4>に記載のレーザー彫刻用樹脂組成物、
<6>成分Cが、カーボンブラックである、上記<5>に記載のレーザー彫刻用樹脂組成物、
<7>前記カーボンブラックが、DBP吸油量が150ml/100g未満のカーボンブラックである、上記<6>に記載のレーザー彫刻用樹脂組成物、
<8>上記<1>〜<7>のいずれか1つに記載のレーザー彫刻用樹脂組成物からなるレリーフ形成層を有することを特徴とするレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版、
<9>上記<1>〜<7>のいずれか1つに記載のレーザー彫刻用樹脂組成物からなり、成分Aと成分Bとを架橋して得られる架橋レリーフ形成層を有することを特徴とするレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版、
<10>前記架橋レリーフ形成層が、前記レーザー彫刻用樹脂組成物からなるレリーフ形成層を熱架橋してなる、上記<9>に記載のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版、
<11>上記<1>〜<7>のいずれか1つに記載のレーザー彫刻用樹脂組成物からなるレリーフ形成層を形成する層形成工程、及び、前記レリーフ形成層を熱架橋し架橋レリーフ形成層を有するレリーフ印刷版原版を得る架橋工程、を含むことを特徴とするレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版の製造方法、
<12>上記<1>〜<7>のいずれか1つに記載のレーザー彫刻用樹脂組成物からなるレリーフ形成層を形成する層形成工程、前記レリーフ形成層を熱架橋し架橋レリーフ形成層を有するレリーフ印刷版原版を得る架橋工程、及び、前記架橋レリーフ形成層を有するレリーフ印刷版原版をレーザー彫刻し、レリーフ層を形成する彫刻工程、を含むことを特徴とするレリーフ印刷版の製版方法、
<13>彫刻後のレリーフ層表面を水系リンス液によりリンスするリンス工程を更に含む、上記<12>に記載のレリーフ印刷版の製版方法、
<14>上記<12>又は<13>に記載のレリーフ印刷版の製版方法により製造されたレリーフ層を有することを特徴とするレリーフ印刷版、
<15>前記レリーフ層の厚さが、0.05mm以上10mm以下である、上記<14>に記載のレリーフ印刷版、
<16>前記レリーフ層のショアA硬度が、50°以上90°以下である、上記<14>又は<15>に記載のレリーフ印刷版。
本発明によれば、膜の均一性に優れ、レーザー彫刻における彫刻感度及び高精細画像の再現性に優れるレリーフ印刷版原版を得ることができるレーザー彫刻用樹脂組成物、前記レーザー彫刻用樹脂組成物を用いたレリーフ印刷版原版、それを用いたレリーフ印刷版の製版方法、及び、それにより得られたレリーフ印刷版を提供することができた。
以下、本発明について詳細に説明する。
(レーザー彫刻用樹脂組成物)
本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物(以下、単に「樹脂組成物」ともいう。)は、(成分A)多官能アミン化合物、多官能メチロール化合物、多官能アルデヒド化合物、及び、多価金属塩よりなる群から選択された1種以上の架橋剤、並びに、(成分B)成分Aと反応しうる官能基を有するポリビニルアルコール、を含有することを特徴とする。
なお、本発明において、数値範囲を表す「下限〜上限」の記載は、「下限以上、上限以下」を表し、「上限〜下限」の記載は、「上限以下、下限以上」を表す。すなわち、上限及び下限を含む数値範囲を表す。
本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物は、成分A及び成分Bを含有することにより、熱架橋により、均一性の高い架橋構造及び組成を有する膜を形成することができる。したがって、本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物によれば、レーザー彫刻における彫刻感度及び高精細画像の再現性に優れるレリーフ印刷版原版を得ることができる。このような特徴を有する本発明の樹脂組成物は、レーザー彫刻が施されるレリーフ印刷版原版のレリーフ形成層用途以外にも、特に限定なく、他の用途にも広範囲に適用することができる。例えば、以下に詳述する凸状のレリーフ形成をレーザー彫刻により行う印刷版原版のレリーフ形成層のみならず、表面に凹凸や開口部を形成する他の材形、例えば、凹版、孔版、スタンプ等、レーザー彫刻により画像形成される各種印刷版や各種成形体の形成に適用することができる。
中でも、適切な支持体上に設けられるレリーフ形成層の形成に適用することが好ましい態様である。
なお、本明細書では、レリーフ印刷版原版の説明に関し、成分Bを含有し、レーザー彫刻に供する画像形成層としての、表面が平坦な層であり、かつ未架橋の架橋性層をレリーフ形成層と称し、前記レリーフ形成層を架橋した層を架橋レリーフ形成層と称し、これをレーザー彫刻して表面に凹凸を形成した層をレリーフ層と称する。また、「(成分A)多官能アミン化合物、多官能メチロール化合物、多官能アルデヒド化合物、及び、多価金属塩よりなる群から選択された1種以上の架橋剤」等を、適宜、「成分A」等ともいう。
以下、本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物の構成成分について説明する。
<(成分A)架橋剤>
本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物は、(成分A)多官能アミン化合物、多官能メチロール化合物、多官能アルデヒド化合物、及び、多価金属塩よりなる群から選択された1種以上の架橋剤を含有する。成分Aは、後述する(成分B)成分Aと反応しうる官能基を有するポリビニルアルコールの当該官能基と反応し、成分Bを架橋するものである。
本発明における成分Aは、非ラジカル反応により成分Bを架橋しうる架橋剤であり、かかる架橋剤としては、山下晋三編「架橋剤ハンドブック」(1981年、大成社)に記載のものを用いることができる。
以下、成分Aにおける各化合物について説明する。
本発明に用いることができる多官能アミン化合物は、アミノ基を2個以上有し、成分Bの官能基と反応して架橋を形成する化合物であれば特に制限はないが、アミノ基を2〜4個有する化合物であることが好ましい。
具体的には、多官能アミン化合物として、エチレンジアミン、ヒドロキシプロピル化エチレンジアミン、トリエチレンテトラミン等が挙げられ、中でも、エチレンジアミンが好ましい。
本発明に用いることができる多官能メチロール化合物は、メチロール基及び/又はエーテル化されたメチロール基を2個以上有し、成分Bの官能基と反応して架橋を形成する化合物であれば特に制限はないが、メチロール基及び/又はエーテル化されたメチロール基を2〜12個有する化合物であることが好ましい。
具体的には、多官能メチロール化合物として、N−メチロール尿素、N−メチロールメラミン、レゾール樹脂等が挙げられる。
また、多官能メチロール化合物として、下記式(I)、(II)で表される特開昭57−111529号公報に記載の化合物が挙げられる。
Figure 2012030368
(式(I)及び式(II)中、Rは水素原子、低級アルキル基又は低級アシル基を表し、R’はアルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、アリール基、アリールオキシ基、アシル基、アラキル基又はハロゲン原子を表し、Xは単結合又は基−CO−、−O−、−OO−若しくは−CR12−を表し、かつYは−CH2ORを表し、該式中R1及びR2は同じか又は異なっており、かつ水素原子、置換又は非置換アルキル基を表し、該アルキル基は相互に結合して環を形成していてもよく、かつYの2つより多くは水素原子ではない。なお、Rにおける低級アルキル基は炭素数1〜4のアルキル基であることが好ましく、Rにおける低級アシル基は炭素数2〜4アシル基であることが好ましい。)
また、多官能メチロール化合物として、下記式(III)で表される特開昭59−113435号公報に記載の化合物が挙げられる。
Figure 2012030368
(式(III)中、Rは水素原子又はアルキル基を表す。)
さらに、多官能メチロール化合物として、特開平6−282067号公報に記載の化合物が挙げられる。具体的には、例えば、下記式(X)〜式(XVII)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2012030368
Figure 2012030368
Figure 2012030368
Figure 2012030368
(式(X)〜式(XVII)中、Y1〜Y12は、水素原子又は−CH2OR1を表すが、各化合物中、少なくとも2個は−CH2OR1であり、好ましくは、すべてが−CH2OR1である。ただし、R1は水素原子、アルキル基又はアシル基を表す。)
本発明に用いることができる多官能アルデヒド化合物は、アルデヒド基を2個以上有し、成分Bの官能基と反応して架橋を形成する化合物であれば特に制限はないが、アルデヒド基を2〜4個有する化合物であることが好ましい。
具体的には、多官能アルデヒド化合物として、グリオキザール、テレフタルアルデヒド等が挙げられ、中でもグリオキザールが好ましい。
本発明に用いることができる多価金属塩は、成分Bの官能基と反応して架橋を形成するものであれば特に制限はないが、Ti、Al、Zr、Zn、Feの多価金属塩であることが好ましく、Ti、Al、Zr、Zn、Feの多価金属のハロゲン化物、アルコキシド、硫酸塩であることが好ましい。
具体的には、多価金属塩として、TiCl3、Ti(OC374、Al(OC374、Al2(SO43等が挙げられ、中でも、Al2(SO43が好ましい。
本発明の樹脂組成物における成分Aは、1種のみ用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明に用いうる樹脂組成物における成分Aの好ましい含有量は、塗膜の形態保持性と彫刻感度をバランスよく満足する観点で、全固形分中、0.01〜50質量%であることが好ましく、0.1〜30質量%であることがより好ましい。
<(成分B)ポリビニルアルコール>
本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物は、(成分B)成分Aと反応しうる官能基を有するポリビニルアルコールを含有する。
本発明におけるポリビニルアルコールとしては、酢酸ビニルの重合により得たポリ酢酸ビニルをアルカリや酸によってケン化したものが好ましい。また、ポリビニルアルコールは、ケン化によってすべての酢酸基が水酸基になった完全ケン化物であっても、一部酢酸基が残存する部分ケン化物であってもよいが、ケン化度が80〜99.5モル%であることが好ましく、85〜98モル%であることがより好ましい。
また、ポリビニルアルコールは、その水酸基及び/又は酢酸基の一部が他の基に変性された変性ポリビニルアルコールであってもよい。だたし、ポリビニルアルコールは、エチレン性不飽和基等のラジカル重合性基を有しないものであることが好ましい。
変性ポリビニルアルコールとしては、アセトアセチル基に変性されたアセトアセチル化ポリビニルアルコールが挙げられる。アセトアセチル化ポリビニルアルコールの製造方法としては、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂粉粒体とジケテンを有機酸の存在下で反応させる方法が挙げられる。かかる方法は、特開2007−277492号公報等に記載されている。
また、変性ポリビニルアルコールとして、水酸基の少なくとも一部をカルボキシル基に変性したポリビニルアルコール、水酸基の少なくとも一部をアミノ基に変性したポリビニルアルコール、側鎖にエチレングリコール、プロピレングリコール又はこれらの複量体を導入したポリビニルアルコール等が挙げられる。
水酸基の少なくとも一部をカルボキシル基に変性したポリビニルアルコールは、ポリビニルアルコール又は部分ケン化ポリビニルアルコールと、例えばコハク酸、マレイン酸、アジピン酸のような多官能カルボン酸とでエステル化することによって得ることができる。
水酸基の少なくとも一部をアミノ基に変性したポリビニルアルコールは、ポリビニルアルコール又は部分ケン化ポリビニルアルコールと、例えばカルバミン酸のようなアミノ基を含有するカルボン酸とでエステル化することによって得ることができる。
側鎖にエチレングリコール、プロピレングリコール又はこれらの複量体を導入したポリビニルアルコールは、ポリビニルアルコール又は部分ケン化ポリビニルアルコールとグリゴール類を硫酸触媒のもと加熱し、副生成物である水を反応系外に取り除くことによって得ることができる。
ポリビニルアルコールは、前記成分Aと反応する官能基を有するものである。前記成分Aと反応する官能基としては、ヒドロキシ基、アセトアセチル基、カルボキシル基、アミノ基等が挙げられ、中でも、成分Aとの架橋性の観点から、ヒドロキシ基、アセトアセチル基が好ましく、アセトアセチル基がより好ましい。
本発明においては、ポリビニルアルコールが有する成分Aと反応する官能基と成分Aとが熱により反応し、ポリビニルアルコールが成分Aにより熱架橋される。こうして本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物により形成される熱架橋を経た膜は、均一性の高い架橋構造及び組成を有する。したがって、レーザー彫刻における彫刻感度及び高精細画像の再現性に優れるレリーフ印刷版原版を得ることができる。
ポリビニルアルコールの重量平均分子量(GPC測定によるポリスチレン換算)は、1万〜50万であることが好ましく、1.5万〜30万であることがより好ましく、2万〜15万であることが更に好ましい。重量平均分子量が1万以上であると、膜の機械的強度として十分なものを得ることができる。また、重量平均分子量が50万以下であると、ポリビニルアルコール溶液の作製に要する時間を短時間なものとすることができる。
ポリビニルアルコールは、下記式(B−1)で表される構成単位を含んで構成されるものであることが好ましい。
Figure 2012030368
(式(B−1)中、l、m、及びnは式(B−1)中のそれぞれの構成単位のポリビニルアルコール中における含有量(モル%)を表し、l+m+n=100の関係を満たす。)
式(B−1)中、ポリビニルアルコール中における水酸基を有する構成単位の含有量、すなわちケン化度を示すlは、80〜99.5モル%であることが好ましく、85〜98モル%であることがより好ましい。
式(B−1)中、ポリビニルアルコール中における酢酸基を有する構成単位の含有量を示すmは、0.1〜20モル%であることが好ましく、1.0〜15モル%であることがより好ましい。
式(B−1)中、ポリビニルアルコール中におけるアセトアセチル基を有する構成単位の含有量を示すnは、0.1〜20モル%であることが好ましく、1.0〜15モル%であることがより好ましい。
本発明に用いることができるポリビニルアルコールは市販品としても入手可能であり、具体的には、日本合成化学工業(株)製の、ゴーセファイマーZ−100、Z−200、Z−210、Z−220、Z−320、ゴーセノールNM−11、AH−22、A−300、P−610、AL−06R、GM−14L、KM−11等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物における成分Bは、1種のみ用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明に用いうる樹脂組成物における成分Bの好ましい含有量は、塗膜の形態保持性と彫刻感度をバランスよく満足する観点で、全固形分中、10〜90質量%であることが好ましく、20〜80質量%であることがより好ましい。
本発明の樹脂組成物において必須成分として上述した成分A及び成分Bと共に、必要に応じて、(成分C)光熱変換剤、(成分D)重合性モノマー、(成分E)重合開始剤等の任意成分を含有することが好ましい。
以下、これらの各成分について詳述する。
<(成分C)光熱変換剤>
本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物は、(成分C)光熱変換剤を更に含有することが好ましい。すなわち、本発明における光熱変換剤は、レーザーの光を吸収し発熱することで、レーザー彫刻時の硬化物の熱分解を促進すると考えられる。このため、彫刻に用いるレーザー波長の光を吸収する光熱変換剤を選択することが好ましい。
本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物を用いて製造したレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版を、700〜1,300nmの赤外線を発するレーザー(YAGレーザー、半導体レーザー、ファイバーレーザー、面発光レーザー等)を光源としてレーザー彫刻に用いる場合に、光熱変換剤としては、700〜1,300nmに極大吸収波長を有する化合物を用いることが好ましい。
本発明における光熱変換剤としては、種々の染料又は顔料が用いられる。
光熱変換剤のうち、染料としては、市販の染料及び例えば「染料便覧」(有機合成化学協会編集、昭和45年刊)等の文献に記載されている公知のものが利用できる。具体的には、700〜1,300nmに極大吸収波長を有するものが挙げられ、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ染料、ナフトキノン染料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、カルボニウム染料、ジインモニウム化合物、キノンイミン染料、メチン染料、シアニン染料、スクワリリウム色素、ピリリウム塩、金属チオレート錯体等の染料が好ましく挙げられる。本発明において好ましく用いられる染料としては、ヘプタメチンシアニン色素等のシアニン系色素、ペンタメチンオキソノール色素等のオキソノール系色素、フタロシアニン系色素及び特開2008−63554号公報の段落0124〜0137に記載の染料を挙げることができる。
本発明において使用される光熱変換剤のうち、顔料としては、市販の顔料及びカラーインデックス(C.I.)便覧、「最新顔料便覧」(日本顔料技術協会編、1977年刊)、「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)、「印刷インキ技術」CMC出版、1984年刊)に記載されている顔料が利用できる。また、顔料としては、特開2009−178869号公報の段落0122〜0125に記載の顔料が例示できる。
これらの顔料のうち、好ましいものはカーボンブラックである。
カーボンブラックは、組成物中における分散性等が安定である限り、ASTMによる分類のほか、用途(例えば、カラー用、ゴム用、乾電池用等)の如何に拘らずいずれも使用可能である。カーボンブラックには、例えば、ファーネスブラック、サーマルブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、アセチレンブラック等が含まれる。なお、カーボンブラック等の黒色着色剤は、分散を容易にするため、必要に応じて分散剤を用い、予めニトロセルロースやバインダー等に分散させたカラーチップやカラーペーストとして使用することができ、このようなチップやペーストは市販品として容易に入手できる。また、カーボンブラックとしては、特開2009−178869号公報の段落0130〜0134に記載されたものが例示できる。
本発明においては、比較的低い比表面積及び比較的低いジブチルフタレート(DBP)吸収を有するカーボンブラックや比表面積の大きい微細化されたカーボンブラックまでを使用することも可能である。好適なカーボンブラックの例は、Printex(登録商標)U、Printex(登録商標)A、又はSpezialschwarz(登録商標)4(Degussaより)を含む。
本発明に用いることができるカーボンブラックとしては、DBP吸油量が、150ml/100g未満であることが好ましい。
また、カーボンブラックとしては、光熱変換により発生した熱を周囲のポリマー等に効率よく伝えることで彫刻感度が向上するという観点で、比表面積が少なくとも150m2/gである、伝導性カーボンブラックが好ましい。
レーザー彫刻用樹脂組成物中おける光熱変換剤の含有量は、その分子固有の分子吸光係数の大きさにより大きく異なるが、該樹脂組成物の固形分全質量の0.01〜30質量%の範囲が好ましく、0.05〜20質量%がより好ましく、0.1〜10質量%が特に好ましい。
<(成分D)重合性モノマー>
本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物は、(成分D)重合性モノマーを更に含有することが好ましい。
重合性モノマーは、エチレン性不飽和基を有し、ラジカル重合により架橋可能な化合物であることが好ましい。重合性モノマーは、レリーフ層に強度や柔軟性を付与する役割を果たす。
重合性モノマーとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、β−ヒドロキシ−β’−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタレート等の水酸基を有する(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等のシクロアルキル(メタ)アクリレート、クロロエチル(メタ)アクリレート、クロロプロピル(メタ)アクリレート等のハロゲン化アルキル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート等のアルコキシアルキル(メタ)アクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ノニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート等のフェノキシアルキル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングレコール(メタ)アクリレート等のアルコキシアルキレングリコール(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミドのような(メタ)アクリルアミド類、2、2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2,2−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、等のエチレン性不飽和基を1個だけ有する化合物、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレートのようなポリエチレングリコールのジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートのようなポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテルに不飽和カルボン酸や不飽和アルコール等のエチレン性不飽和基と活性水素を持つ化合物を付加反応させて得られる多価(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等の不飽和エポキシ化合物とカルボン酸やアミンのような活性水素を有する化合物を付加反応させて得られる多価(メタ)アクリレート、メチレンビス(メタ)アクリルアミド等の多価(メタ)アクリルアミド、ジビニルベンゼン等の多価ビニル化合物、等の2個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物等が挙げられる。本発明においては、これらを単独で、もしくは2種以上組み合わせて用いることができる。
これら重合性モノマーのうち、2官能以上の多官能モノマーの含有量はできるだけ低く抑えることが好ましい。また、単官能モノマーのなかでも比較的高分子のモノマーはレリーフ層の柔軟化に寄与するので好ましく用いられる。
重合性モノマーの含有量は、樹脂組成物の固形分全質量の1〜50質量%であることが好ましく、5〜40質量%であることがより好ましい。上記範囲であると、レリーフ層の硬度の上昇を抑え、フレキソ印刷に好適な柔軟性を得ることができる。
<(成分E)重合開始剤>
本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物は、(成分E)重合開始剤を更に含有することが好ましい。
重合開始剤は、成分Dの架橋の開始剤として作用する。このような重合開始剤としては、例えば紫外光のような活性放射線を照射することによりラジカルを発生させる光重合開始剤や、加熱することによりラジカルを発生する熱重合開始剤が用いられる。
光重合開始剤としては、ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン等のアセトフェノン系化合物、ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルサルファイド等のベンゾフェノン系化合物、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン等のチオキサントン系化合物、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ビスジメチルアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)等のアミン系化合物や、ベンジルジメチルケタール等ベンジル系、カンファーキノン、2−エチルアンスラキノン、9,10−フェナンスレンキノン等が好ましく用いられる。これらを単独で、もしくは2種以上組み合わせて用いてもよい。
熱重合開始剤としては、過酸化アセチル、過酸化クミル、過酸化tert−ブチル、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過硫酸カリウム、ペルオキシ炭酸ジイソプロピル、テトラリンヒドロペルオキシド、tert−ブチルヒドロペルオキシド、過酢酸tert−ブチル、過安息香酸tert−ブチル等の過酸化物、2,2’−アゾビスプロパン、1,1’−アゾ(メチルエチル)ジアセテート、2,2’−アゾビスイソブチルアミド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物やベンゼンスルホニルアジド、1,4−ビス(ペンタメチレン)−2−テトラゼン等が好ましく用いられる。これらを単独で、もしくは2種以上組み合わせて用いてもよい。
重合開始剤の含有量は、樹脂組成物の固形分全質量の0.01〜10質量%であることが好ましく、0.05〜5質量%であることがより好ましい。0.01質量%以上であると、重合性モノマーの架橋を速やかに行うことができ、10質量%以下であると、重合開始剤以外の成分が不足せずにレリーフ印刷版として優れた耐刷性が得られる。
<(成分F)可塑剤>
本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物は、(成分F)可塑剤を更に含有することが好ましい。
可塑剤は、レリーフ層を柔軟化する作用を有するものであり、成分Bに対して相溶性が良好であるものが好ましい。一般に、親水性ポリマーであるポリビニルアルコールに対しては、親水性の高い化合物が相溶性が良好である。親水性の高い化合物の中でも、例えば、直鎖にヘテロ原子を含むエーテル化合物や第2級アミン等の親水性基と疎水性基が交互に続く構造を有するものが好ましく用いられる。−O−や−NH−のような親水性基の存在がポリビニルアルコールとの相溶性を発現し、それ以外の疎水性基がポリビニルアルコールの分子間力を弱めて柔軟化に働くためである。また、ポリビニルアルコールとの間に水素結合を形成しうる水酸基の少ないものが好ましく用いられる。
このような化合物としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、これらの二量体、三量体、及び四量体以上の単独多量体や共多量体、ジエタノールアミン、ジメチロールアミンのような第2級アミン類が挙げられる。これらの中でも、立体障害が小さく相溶性に優れ、毒性が低いエチレングリコール類(単量体、二量体、三量体、多量体)が可塑剤として特に好ましく用いられる。
エチレングリコール類は、その分子量により3種類に大別される。第一に単量体であるエチレングリコール、第二に二量体であるジエチレングリコールと三量体であるトリエチレングリコール、第三に四量体以上のポリエチレングリコールである。ポリエチレングリコールは、語尾に平均分子量をつけた名称で市販されていることが多く、分子量200〜700の液状ポリエチレングリコールと分子量1,000以上の固体ポリエチレングリコールに大別される。
可塑剤としては、低分子量のものであるほど、樹脂を柔軟化する効果が高いため好ましい。かかる観点から、可塑剤としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール(四量体)が好ましく、中でも、毒性が低く、樹脂組成物中からの抽出がなく取り扱い性に優れる点で、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコールがより好ましい。また、これらの2種以上の混合物も好ましく用いられる。
可塑剤の含有量は、樹脂組成物の固形分全質量の5〜50質量%であることが好ましく、10〜40質量%であることがより好ましい。5質量%以上であると、レリーフ印刷版として優れた柔軟性を得ることができ、50質量%以下であると、可塑剤以外の成分が不足せずにレリーフ印刷版として優れた耐刷性が得られる。
<他の成分>
本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物は、上記成分A〜成分Fのほか、本発明の効果を阻害しない範囲で他の成分を含有してもよい。
例えば、本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物は、他の成分として、成分B以外の親水性ポリマーを更に含有してもよい。成分B以外の親水性ポリマーとは、構成単位としてヒドロキシエチレンを含まないポリマーであって、かつ成分Bと相溶性を示す程度に極性が近いものを意味する。
アジピン酸や1,6−ヘキサンジアミン、ε−カプロラクタムのみの重合によって得られるポリアミドは非水溶性で、成分Bと明らかに極性が異なる。ポリエチレングリコールやピペラジンのような親水性基を導入した親水性ポリアミドは、その親水性基の働きで成分Bとの相溶性が発現するため、成分B以外の親水性ポリマーとして用いるのに好適である。親水性ポリアミドは成分Bと相溶性があるため、成分Bの分子間に容易に入り込むことができ、親水性ポリアミドの疎水性部分の作用で成分Bと成分B以外の親水性ポリマーの両分子間の分子間力が弱められ、結果としてポリマーの柔軟化がなされる。
成分B以外の親水性ポリマーとして好適な親水性ポリアミドは、次のようにして得られる。例えば、ε−カプロラクタム及び/又はアジピン酸を、両末端アミン変性のポリエチレングリコールと反応させることでポリエチレングリコール単位を有する親水性ポリアミドが得られる。また、ピペラジンと反応させることでピペラジン骨格を有する親水性ポリアミドが得られる。また、親水性ポリアミドのアミド基とグリシジルメタクリレートのエポキシ基とを反応させることで、架橋性の官能基がポリマー中に導入された親水性ポリアミドが得られる。
これら成分B以外の親水性ポリマーは単独で用いてもよいし、複数種を混合して用いてもよい。
成分B以外の親水性ポリマーの含有量は、樹脂組成物の固形分全質量の1〜50質量%であることが好ましく、5〜40質量%であることがより好ましい。1質量%以上であると、成分Bが効率的に柔軟化されてレリーフ印刷版として優れた柔軟性を得ることができると共に、成分B以外の親水性ポリマーの強靱な特性によりレリーフ印刷版として優れた耐刷性を得ることができる。また、50質量%以下であると、成分B以外の親水性ポリマーが発生源となる粘着性の彫刻カスの発生量を低減することができる。
(レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版)
本発明のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版の第1の実施態様は、本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物からなるレリーフ形成層を有する。
また、本発明のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版の第2の実施態様は、本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物からなるレリーフ形成層を架橋した架橋レリーフ形成層、すなわち成分Aと成分Bとを架橋して得られる架橋レリーフ形成層を有する。
本発明において「レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版」とは、レーザー彫刻用樹脂組成物からなる架橋性を有するレリーフ形成層が、架橋される前の状態、及び、光又は熱により硬化された状態の両方又はいずれか一方のものをいう。
本発明において「レリーフ形成層」とは、架橋される前の状態の層をいい、すなわち、本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物からなる層であり、必要に応じ、乾燥が行われていてもよい。
本発明において「架橋レリーフ形成層」とは、前記レリーフ形成層を架橋した層をいう。前記架橋は、熱により行われる。また、前記架橋は樹脂組成物が硬化される反応であれば特に限定されず、成分Aと成分Bとの反応による架橋構造や、成分D同士の反応による架橋構造を含む概念である。
架橋レリーフ形成層を有する印刷版原版をレーザー彫刻することにより「レリーフ印刷版」が作製される。
また、本発明において「レリーフ層」とは、レリーフ印刷版におけるレーザーにより彫刻された層、すなわち、レーザー彫刻後の前記架橋レリーフ形成層をいう。
本発明のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版は、前記のような成分を含有するレーザー彫刻用樹脂組成物からなるレリーフ形成層を有する。(架橋)レリーフ形成層は、支持体上に設けられることが好ましい。
レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版は、必要により更に、支持体と(架橋)レリーフ形成層との間に接着層を、また、(架橋)レリーフ形成層上にスリップコート層、保護フィルムを有していてもよい。
<レリーフ形成層>
レリーフ形成層は、前記本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物からなる層であり、熱架橋性の層である。本発明のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版としては、成分Aと成分Bとによる架橋構造に加えて、更に(成分D)重合性モノマー及び(成分E)重合開始剤を含有することで、さらなる架橋性の機能を付与したレリーフ形成層を有するものが好ましい。
レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版によるレリーフ印刷版の作製態様としては、レリーフ形成層を架橋させて架橋レリーフ形成層を有するレリーフ印刷版原版とした後、架橋レリーフ形成層(硬質のレリーフ形成層)をレーザー彫刻することによりレリーフ層を形成してレリーフ印刷版を作製する態様であることが好ましい。レリーフ形成層を架橋することにより、印刷時におけるレリーフ層の摩耗を防ぐことができ、また、レーザー彫刻後にシャープな形状のレリーフ層を有するレリーフ印刷版を得ることができる。
レリーフ形成層は、レリーフ形成層用の前記の如き成分を有するレーザー彫刻用樹脂組成物を、シート状又はスリーブ状に成形することで形成することができる。レリーフ形成層は、通常、後述する支持体上に設けられるが、製版、印刷用の装置に備えられたシリンダー等の部材表面に直接形成したり、そこに配置して固定化したりすることもでき、必ずしも支持体を必要としない。
以下、主としてレリーフ形成層をシート状にした場合を例に挙げて説明する。
<支持体>
レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版の支持体に使用する素材は特に限定されないが、寸法安定性の高いものが好ましく使用され、例えば、スチール、ステンレス、アルミニウム等の金属、ポリエステル(例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PAN(ポリアクリロニトリル))やポリ塩化ビニル等のプラスチック樹脂、スチレン−ブタジエンゴム等の合成ゴム、ガラスファイバーで補強されたプラスチック樹脂(エポキシ樹脂やフェノール樹脂等)が挙げられる。支持体としては、PETフィルムやスチール基板が好ましく用いられる。支持体の形態は、レリーフ形成層がシート状であるかスリーブ状であるかによって決定される。
<接着層>
レリーフ形成層を支持体上に形成する場合、両者の間には、層間の接着力を強化する目的で接着層を設けてもよい。
接着層に使用しうる材料(接着剤)としては、例えば、I.Skeist編、「Handbook of Adhesives」、第2版(1977)に記載のものを用いることができる。
<保護フィルム、スリップコート層>
レリーフ形成層表面又は架橋レリーフ形成層表面への傷や凹み防止の目的で、レリーフ形成層表面又は架橋レリーフ形成層表面に保護フィルムを設けてもよい。保護フィルムの厚さは、25〜500μmが好ましく、50〜200μmがより好ましい。保護フィルムは、例えば、PETのようなポリエステル系フィルム、PE(ポリエチレン)やPP(ポリプロピレン)のようなポリオレフィン系フィルムを用いることができる。またフィルムの表面はマット化されていてもよい。保護フィルムは、剥離可能であることが好ましい。
保護フィルムが剥離不可能な場合や、逆にレリーフ形成層に接着しにくい場合には、両層間にスリップコート層を設けてもよい。スリップコート層に使用される材料は、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、部分鹸化ポリビニルアルコール、ヒドロシキアルキルセルロース、アルキルセルロース、ポリアミド樹脂等、水に溶解又は分散可能で、粘着性の少ない樹脂を主成分とすることが好ましい。
(レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版の製造方法)
レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版におけるレリーフ形成層の形成は、特に限定されるものではないが、例えば、レーザー彫刻用樹脂組成物を調製し、必要に応じて、このレーザー彫刻用塗布液組成物から溶媒を除去した後に、支持体上に溶融押し出しする方法が挙げられる。あるいは、レーザー彫刻用樹脂組成物を、支持体上に流延し、これをオーブン中で乾燥して樹脂組成物から溶媒を除去する方法でもよい。
中でも、本発明のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版の製造方法は、本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物からなるレリーフ形成層を形成する層形成工程、並びに、前記レリーフ形成層を熱架橋し架橋レリーフ形成層を有するレリーフ印刷版原版を得る架橋工程、を含む製造方法であることが好ましい。
その後、必要に応じてレリーフ形成層の上に保護フィルムをラミネートしてもよい。ラミネートは、加熱したカレンダーロール等で保護フィルムとレリーフ形成層を圧着することや、表面に少量の溶媒を含浸させたレリーフ形成層に保護フィルムを密着させることによって行うことができる。
保護フィルムを用いる場合には、先ず保護フィルム上にレリーフ形成層を積層し、次いで支持体をラミネートする方法を採ってもよい。
接着層を設ける場合は、接着層を塗布した支持体を用いることで対応できる。スリップコート層を設ける場合は、スリップコート層を塗布した保護フィルムを用いることで対応できる。
<層形成工程>
本発明のレーザー彫刻用レリーフ印刷版の製版方法は、本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物からなるレリーフ形成層を形成する層形成工程を含むことが好ましい。
レリーフ形成層の形成方法としては、本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物を調製し、必要に応じて、このレーザー彫刻用樹脂組成物から溶媒を除去した後に、支持体上に溶融押し出しする方法や、本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物を調製し、本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物を支持体上に流延し、これをオーブン中で乾燥して溶媒を除去する方法が好ましく例示できる。
レーザー彫刻用樹脂組成物は、例えば、成分A、成分B及び、任意成分として、成分C、成分Fを適当な溶媒に溶解させ、次いで、成分D及び成分Eを溶解させることによって製造できる。溶媒成分のほとんどは、レリーフ印刷版原版を製造する段階で除去する必要があるので、溶媒としては、水、揮発しやすい低分子アルコール(例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、プロピレングリコ−ルモノメチルエーテル)等を用い、かつ温度を調整する等して溶媒の全添加量をできるだけ少なく抑えることが好ましい。
レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版における(架橋)レリーフ形成層の厚さは、架橋の前後において、0.05mm以上10mm以下が好ましく、0.05mm以上7mm以下がより好ましく、0.05mm以上3mm以下が更に好ましい。
<架橋工程>
本発明のレーザー彫刻用レリーフ印刷版の製版方法は、前記レリーフ形成層を熱架橋し架橋レリーフ形成層を有するレリーフ印刷版原版を得る架橋工程を含む製造方法であることが好ましい。
レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版を加熱することで、レリーフ形成層を架橋することができる(熱により架橋する工程)。熱により架橋を行うための加熱手段としては、印刷版原版を熱風オーブンや遠赤外オーブン内で所定時間加熱する方法や、加熱したロールに所定時間接する方法が挙げられる。
レリーフ形成層を熱架橋することで、第1にレーザー彫刻後形成されるレリーフがシャープになり、第2にレーザー彫刻の際に発生する彫刻カスの粘着性が抑制されるという利点がある。
(レリーフ印刷版及びその製版方法)
本発明のレリーフ印刷版の製版方法は、本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物からなるレリーフ形成層を形成する層形成工程、前記レリーフ形成層を熱で架橋し架橋レリーフ形成層を有するレリーフ印刷版原版を得る架橋工程、及び、前記架橋レリーフ形成層を有するレリーフ印刷版原版をレーザー彫刻する彫刻工程、を含むことが好ましい。
本発明のレリーフ印刷版は、本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物からなる層を架橋及びレーザー彫刻して得られたレリーフ層を有するレリーフ印刷版であり、本発明のレリーフ印刷版の製版方法により製版されたレリーフ印刷版であることが好ましい。
本発明のレリーフ印刷版は、水性インキを印刷時に好適に使用することができる。
本発明のレリーフ印刷版の製版方法における層形成工程及び架橋工程は、前記レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版の製造方法における層形成工程及び架橋工程と同義であり、好ましい範囲も同様である。
<彫刻工程>
本発明のレリーフ印刷版の製版方法は、前記架橋レリーフ形成層を有するレリーフ印刷版原版をレーザー彫刻する彫刻工程を含むことが好ましい。
彫刻工程は、前記架橋工程で架橋された架橋レリーフ形成層をレーザー彫刻してレリーフ層を形成する工程である。具体的には、架橋された架橋レリーフ形成層に対して、所望の画像に対応したレーザー光を照射して彫刻を行うことによりレリーフ層を形成することが好ましい。また、所望の画像のデジタルデータを元にコンピューターでレーザーヘッドを制御し、架橋レリーフ形成層に対して走査照射する工程が好ましく挙げられる。
この彫刻工程には、赤外線レーザーが好ましく用いられる。赤外線レーザーが照射されると、架橋レリーフ形成層中の分子が分子振動し、熱が発生する。赤外線レーザーとして炭酸ガスレーザーやYAGレーザーのような高出力のレーザーを用いると、レーザー照射部分に大量の熱が発生し、架橋レリーフ形成層中の分子は分子切断又はイオン化されて選択的な除去、すなわち、彫刻がなされる。レーザー彫刻の利点は、彫刻深さを任意に設定できるため、構造を3次元的に制御することができる点である。例えば、微細な網点を印刷する部分は、浅く又はショルダーをつけて彫刻することで、印圧でレリーフが転倒しないようにすることができ、細かい抜き文字を印刷する溝の部分は深く彫刻することで、溝にインキが埋まりにくくなり、抜き文字つぶれを抑制することが可能となる。
中でも、光熱変換剤の吸収波長に対応した赤外線レーザーで彫刻する場合には、より高感度で架橋レリーフ形成層の選択的な除去が可能となり、シャープな画像を有するレリーフ層が得られる。
彫刻工程に用いられる赤外レーザーとしては、生産性、コスト等の面から、炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)又は半導体レーザーが好ましい。特に、ファイバー付き半導体赤外線レーザー(FC−LD)が好ましく用いられる。一般に、半導体レーザーは、CO2レーザーに比べレーザー発振が高効率且つ安価で小型化が可能である。また、小型であるためアレイ化が容易である。更に、ファイバーの処理によりビーム形状を制御できる。
半導体レーザーとしては、波長が700〜1,300nmのものが好ましく、800〜1,200nmのものがより好ましく、860〜1,200nmのものが更に好ましく、900〜1,100nmのものが特に好ましい。
また、ファイバー付き半導体レーザーは、更に光ファイバーを取り付けることで効率よくレーザー光を出力できるため、本発明における彫刻工程には有効である。更に、ファイバーの処理によりビーム形状を制御できる。例えば、ビームプロファイルはトップハット形状とすることができ、安定に版面にエネルギーを与えることができる。半導体レーザーの詳細は、「レーザーハンドブック第2版」レーザー学会編、実用レーザー技術 電子通信学会 等に記載されている。
また、本発明のレリーフ印刷版原版を用いたレリーフ印刷版の製版方法に好適に使用しうるファイバー付き半導体レーザーを備えた製版装置は、特開2009−172658号公報及び特開2009−214334号公報に詳細に記載され、これを本発明に係るレリーフ印刷版の製版に使用することができる。
本発明のレリーフ印刷版の製版方法では、彫刻工程に次いで、更に、必要に応じて下記リンス工程、乾燥工程、及び/又は、後架橋工程を含んでもよい。
リンス工程:彫刻後のレリーフ層表面を、水又は水を主成分とする液体で彫刻表面をリンスする工程。
乾燥工程:彫刻されたレリーフ層を乾燥する工程。
後架橋工程:彫刻後のレリーフ層にエネルギーを付与し、レリーフ層を更に架橋する工程。
前記工程を経た後、彫刻表面に彫刻カスが付着しているため、水又は水を主成分とする液体で彫刻表面をリンスして、彫刻カスを洗い流すリンス工程を追加してもよい。リンスの手段として、水道水で水洗する方法、高圧水をスプレー噴射する方法、感光性樹脂凸版の現像機として公知のバッチ式又は搬送式のブラシ式洗い出し機で、彫刻表面を主に水の存在下でブラシ擦りする方法等が挙げられ、彫刻カスのヌメリがとれない場合は、石鹸や界面活性剤を添加したリンス液を用いてもよい。
彫刻表面をリンスするリンス工程を行った場合、彫刻されたレリーフ形成層を乾燥してリンス液を揮発させる乾燥工程を追加することが好ましい。
更に、必要に応じてレリーフ形成層を更に架橋させる後架橋工程を追加してもよい。追加の架橋工程である後架橋工程を行うことにより、彫刻によって形成されたレリーフをより強固にすることができる。
本発明に用いることができるリンス液のpHは9以上であることが好ましく、10以上であることがより好ましく、11以上であることが更に好ましい。また、リンス液のpHは14以下であることが好ましく、13以下であることがより好ましく、12.5以下であることが更に好ましい。上記範囲であると、取り扱いが容易である。
リンス液を上記のpH範囲とするために、適宜、酸及び/又は塩基を用いてpHを調整すればよく、使用する酸及び塩基は特に限定されない。
本発明に用いることができるリンス液は、主成分として水を含有することが好ましい。
また、リンス液は、水以外の溶媒として、アルコール類、アセトン、テトラヒドロフラン等等の水混和性溶媒を含有していてもよい。
リンス液は、界面活性剤を含有することが好ましい。
界面活性剤としては、公知のアニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等も挙げられる。さらに、フッ素系、シリコーン系のノニオン界面活性剤も同様に使用することができる。
界面活性剤は、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤の使用量は、特に限定する必要はないが、リンス液の全質量に対し、0.01〜20質量%であることが好ましく、0.05〜10質量%であることがより好ましい。
以上のようにして、支持体等の任意の基材表面にレリーフ層を有するレリーフ印刷版が得られる。
レリーフ印刷版が有するレリーフ層の厚さは、耐磨耗性やインキ転移性のような種々の印刷適性を満たす観点からは、0.05mm以上10mm以下が好ましく、より好ましくは0.05mm以上7mm以下、特に好ましくは0.05mm以上3mm以下である。
また、レリーフ印刷版が有するレリーフ層のショアA硬度は、50°以上90°以下であることが好ましい。レリーフ層のショアA硬度が50°以上であると、彫刻により形成された微細な網点が凸版印刷機の強い印圧を受けても倒れてつぶれることがなく、正常な印刷ができる。また、レリーフ層のショアA硬度が90°以下であると、印圧がキスタッチのフレキソ印刷でもベタ部での印刷かすれを防止することができる。
なお、本明細書におけるショアA硬度は、測定対象の表面に圧子(押針又はインデンタと呼ばれる。)を押し込み変形させ、その変形量(押込み深さ)を測定して、数値化するデュロメータ(スプリング式ゴム硬度計)により測定した値である。
本発明のレリーフ印刷版は、フレキソ印刷機による水性インキでの印刷に特に好適であるが、凸版用印刷機による水性インキ、油性インキ及びUVインキ、いずれのインキを用いた場合でも、印刷が可能であり、また、フレキソ印刷機によるUVインキでの印刷も可能である。本発明のレリーフ印刷版は、リンス性に優れており彫刻カスの残存がなく、かつ、得られたレリーフ層が弾性に優れるため、水性インク転移性及び耐刷性に優れ、長期間にわたりレリーフ層の塑性変形や耐刷性低下の懸念がなく、印刷が実施できる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
1.レーザー彫刻用樹脂組成物の調製
撹拌ヘラ及び冷却管をつけた3つ口フラスコ中に、成分BとしてゴーセファイマーZ−100(日本合成化学工業(株)製)50質量部、可塑剤としてジエチレングリコール(和光純薬工業(株)製)20質量部、溶媒として水35質量部及びエタノール(和光純薬工業(株)製)12質量部を入れ、撹拌しながら70℃で120分間加熱しポリマーを溶解し、ポリマー溶液を得た。
さらに、このポリマー溶液に、成分Aとしてエチレンジアミン(和光純薬工業(株)製)を2質量部、消泡剤としてノプコDF122−NS(サンノプコ(株)製)を0.05質量部、多官能モノマーとしてデナコールアクリレートDM−811(ナガセケムテックス(株)製)を20質量部、ブレンマーPE−200(ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートモノマー、日本油脂(株)製)を15重量部、重合開始剤としてパーブチルZ(t−ブチルパーオキシオキサイド、日本油脂(株)製)を1.5重量部、及び重合禁止剤としてQ−1300(アンモニウム N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン、和光純薬工業(株)製)を0.005重量部、光熱変換剤として旭#80(N−220)(カーボンブラック、DBP吸油量:113ml/100g、旭カーボン(株)製)を1質量部添加して30分間撹拌して、流動性のあるレーザー彫刻用樹脂組成物を得た。
2.レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版の作製
250μmPET支持体に対し、UV硬化接着剤(3003、スリーボンド製)を厚さが100μmになるように塗布し接着層側から超高圧水銀灯で1,000mJ/cm2にて露光した。続いて、接着層表面に、前記で得られたレーザー彫刻用樹脂組成物を流延し、60℃のオーブン中で2時間乾燥させた。
これにより、レリーフ形成層(未架橋)/接着層/支持体による樹脂シートを得た。この樹脂シートの総厚みは、1,100μmであった。
その後、続いて、最上層が設けられた樹脂シートを、120℃、30分間オーブンにて加熱することで、レリーフ形成層を架橋し、架橋レリーフ形成層とした。
3.レリーフ印刷版の作製
架橋レリーフ形成層に対し、以下の2種のレーザーにより彫刻した。
炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)彫刻機として、高品位CO2レーザーマーカML−9100シリーズ((株)キーエンス製)を用いた。レーザー彫刻用印刷版原版に炭酸ガスレーザー彫刻機で、出力:12W、ヘッド速度:500mm/秒、ピッチ設定:2,400DPIの条件で、1cm四方に巾100μmの凹線を100μmおきに彫刻した。
半導体レーザー彫刻機として、最大出力8.0Wのファイバー付き半導体レーザー(FC−LD)SDL−6390(JDSU社製、波長:915nm)を装備したレーザー記録装置を用いた。半導体レーザー彫刻機でレーザー出力:7.5W、ヘッド速度:409mm/秒、ピッチ設定:2,400DPIの条件で、1cm四方に巾100μmの凹線を100μmおきに彫刻した。
レリーフ印刷版が有するレリーフ層の厚さは約1mmであった。
また、レリーフ層のショアA硬度を、前述の測定方法により測定したところ、73°であった。なお、ショア硬度Aの測定は、後述する各実施例及び比較例においても同様に行った。
(実施例2〜28、及び、比較例1〜2)
成分A及び成分Bをそれぞれ下記表1に記載のものに変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜28及び比較例1〜2について、レーザー彫刻用樹脂組成物、レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版、及びレリーフ印刷版をそれぞれ得た。なお、比較例1〜2では、成分Bを使用しなかった。
(比較例3)
撹拌機、温度計、及び還流器を備えた反応容器にメチルエチルケトン(和光純薬工業(株)製)898.8重量部を仕込み、反応容器内を窒素ガスで飽和させ内温を80℃に昇温した後、メタクリル酸メチル(和光純薬工業(株)製)25重量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(和光純薬工業(株)製)23重量部、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製)1.3重量部からなるアクリル系モノマー混合液と重合開始剤であるベンゾイルパーオキシド(日本油脂(株)製)1.25重量部とを2時間かけて滴下し、その後3時間熟成及び濃縮し、ポリマー溶液として、固形分約30重量%のポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)の共重合体溶液を得た。
さらに、このポリマー溶液に、成分Aとしてエチレンジアミン(和光純薬工業(株)製)を2質量部、ブレンマーPE−200(ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートモノマー、日本油脂(株)製)を35重量部、重合開始剤としてパーブチルZ(t−ブチルパーオキシオキサイド、日本油脂(株)製)を1.5重量部、及び重合禁止剤としてQ−1300(アンモニウム N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン、和光純薬工業(株)製)を0.005重量部、光熱変換剤として旭#80(N−220)(カーボンブラック、旭カーボン(株)製)を1質量部添加して30分間撹拌して、流動性のあるレーザー彫刻用樹脂組成物を得た。
上記のようにして得られたレーザー彫刻用樹脂組成物を用い、実施例1と同様にして、レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版、及びレリーフ印刷版をそれぞれ得た。
(比較例4〜6)
成分Aをそれぞれ表1に記載のものに変更した以外は、比較例3と同様にして、比較例4〜6について、レーザー彫刻用樹脂組成物、レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版、及びレリーフ印刷版をそれぞれ得た。
4.評価
以下の項目でレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版及びレリーフ印刷版の性能評価を行い、結果を表1に記載する。
4−1.膜の均一性の評価
架橋レリーフ形成層を構成する膜をカッターナイフでカットし、膜断面を光学顕微鏡にて400倍の倍率で観察することにより、膜の均一性を評価した。評価基準は以下の通りである。
○:膜断面が均一な面状(均一膜)である。
×:膜断面に相状に分離した形態が見られる。
4−2.彫刻感度及び高精細画像再現性の評価
SEM(透過型電子顕微鏡)による観察で彫刻深さを測定することにより、彫刻感度及び高精細画像再現性の評価した。ここで、彫刻深さとは、レリーフ印刷版を断面でみた場合の、彫刻された位置(高さ)と彫刻されていない位置(高さ)との距離であり、SEMによる観察で測定できる。本評価では、彫刻レーザーとしてFC−LDを用いた場合及びCO2レーザーを用いた場合のそれぞれについて、0.002mm以上の彫刻深さを得られる最小の白抜きの細線幅を測定した。表1には、測定された最小白抜き細線幅(mm)を示す。この細線幅が小さいほど、彫刻感度、高精細画像再現性に優れると評価する。
Figure 2012030368
なお、各実施例及び比較例で使用した表1に示す各成分の詳細は以下の通りである。
<架橋剤(成分A)>
・エチレンジアミン(和光純薬工業(株)製)
・グリオキザール(和光純薬工業(株)製)
・Al2(SO43(和光純薬工業(株)製)
・メチロールA:ヘキサメチロールメラミンヘキサメチルエーテル(東京化成工業(株)製)
・メチロールB:下記式(X)で表される化合物であって、Y1〜Y6がそれぞれメトキシメチル基(−CH2OCH3)であるもの(合成品、特開平6−282067号公報の実施例参照。)
・メチロールC:下記式(X)で表される化合物であって、Y1〜Y6がそれぞれメチロール基(−CH2OH)であるもの(合成品、特開平6−282067号公報の実施例参照。)
Figure 2012030368
<ポリマー(成分B)>
・ゴーセファイマーZ−100(ケン化度:99.0モル%、粘度:5.3mPa・秒)
・ゴーセファイマーZ−200(ケン化度:99.5モル%、粘度:12.5mPa・秒)
・ゴーセファイマーZ−210(ケン化度:96.0モル%、粘度:13.5mPa・秒)
・ゴーセファイマーZ−320(ケン化度:93.0モル%、粘度:21.5mPa・秒)
・ゴーセファイマーZ−220(ケン化度:91.5モル%、粘度:13.5mPa・秒)
・ゴーセノールNM−11(ケン化度:99.5モル%、粘度:14.5mPa・秒)
・ゴーセノールAH−22(ケン化度:98.0モル%、粘度:54.0mPa・秒)
・ゴーセノールA−300(ケン化度:97.8モル%、粘度:27.5mPa・秒)
・ゴーセノールP−610(ケン化度:96.0モル%、粘度:14.0mPa・秒)
・ゴーセノールAL−06R(ケン化度:92.5モル%、粘度:6.6mPa・秒)
・ゴーセノールGM−14L(ケン化度:88.0モル%、粘度:18.0mPa・秒)
・ゴーセノールKM−11(ケン化度:78.0モル%、粘度:13.0mPa・秒)
以上、各ゴーセファイマー及び各ゴーセノールは日本合成化学工業(株)製であり、粘度は4%水溶液、20℃における値である。

Claims (16)

  1. (成分A)多官能アミン化合物、多官能メチロール化合物、多官能アルデヒド化合物、及び、多価金属塩よりなる群から選択された1種以上の架橋剤、並びに、
    (成分B)成分Aと反応しうる官能基を有するポリビニルアルコール、を含有することを特徴とする
    レーザー彫刻用樹脂組成物。
  2. 前記成分Aと反応しうる官能基が、ヒドロキシ基又はアセトアセチル基である、請求項1に記載のレーザー彫刻用樹脂組成物。
  3. 前記多官能メチロール化合物が、式(I)、式(II)、式(III)、式(X)、又は式(XI)で表される化合物である、請求項1又は2に記載のレーザー彫刻用樹脂組成物。
    Figure 2012030368
    (式(I)及び式(II)中、Rは水素原子、低級アルキル基又は低級アシル基を表し、R’はアルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、アリール基、アリールオキシ基、アシル基、アラキル基又はハロゲン原子を表し、Xは単結合又は基−CO−、−O−、−OO−若しくは−CR12−を表し、かつYは−CH2ORを表し、該式中R1及びR2は同じか又は異なっており、かつ水素原子、置換又は非置換アルキル基を表し、該アルキル基は相互に結合して環を形成していてもよく、かつYの2つより多くは水素原子ではない。)
    Figure 2012030368
    (式(III)中、Rは水素原子又はアルキル基を表す。)
    Figure 2012030368
    (式(X)及び式(XI)中、Y1〜Y6は、水素原子又は−CH2OR1を表すが、各化合物中、少なくとも2個は−CH2OR1であり、R1は水素原子、アルキル基又はアシル基を表す。)
  4. (成分C)光熱変換剤を更に含有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のレーザー彫刻用樹脂組成物。
  5. 成分Cが、700〜1,300nmの波長の光を吸収可能な顔料及び染料よりなる群から選択される少なくとも1種である、請求項4に記載のレーザー彫刻用樹脂組成物。
  6. 成分Cが、カーボンブラックである、請求項5に記載のレーザー彫刻用樹脂組成物。
  7. 前記カーボンブラックが、DBP吸油量が150ml/100g未満のカーボンブラックである、請求項6に記載のレーザー彫刻用樹脂組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のレーザー彫刻用樹脂組成物からなるレリーフ形成層を有することを特徴とする
    レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版。
  9. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のレーザー彫刻用樹脂組成物からなり、成分Aと成分Bとを架橋して得られる架橋レリーフ形成層を有することを特徴とする
    レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版。
  10. 前記架橋レリーフ形成層が、前記レーザー彫刻用樹脂組成物からなるレリーフ形成層を熱架橋してなる、請求項9に記載のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版。
  11. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のレーザー彫刻用樹脂組成物からなるレリーフ形成層を形成する層形成工程、及び、
    前記レリーフ形成層を熱架橋し架橋レリーフ形成層を有するレリーフ印刷版原版を得る架橋工程、を含むことを特徴とする
    レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版の製造方法。
  12. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のレーザー彫刻用樹脂組成物からなるレリーフ形成層を形成する層形成工程、
    前記レリーフ形成層を熱架橋し架橋レリーフ形成層を有するレリーフ印刷版原版を得る架橋工程、及び、
    前記架橋レリーフ形成層を有するレリーフ印刷版原版をレーザー彫刻し、レリーフ層を形成する彫刻工程、を含むことを特徴とする
    レリーフ印刷版の製版方法。
  13. 彫刻後のレリーフ層表面を水系リンス液によりリンスするリンス工程を更に含む、請求項12に記載のレリーフ印刷版の製版方法。
  14. 請求項12又は13に記載のレリーフ印刷版の製版方法により製造されたレリーフ層を有することを特徴とする
    レリーフ印刷版。
  15. 前記レリーフ層の厚さが、0.05mm以上10mm以下である、請求項14に記載のレリーフ印刷版。
  16. 前記レリーフ層のショアA硬度が、50°以上90°以下である、請求項14又は15に記載のレリーフ印刷版。
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