JP2012027049A - ホログラム - Google Patents

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英明 森田
Yasuyuki Oyagi
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Abstract

【課題】2次元のCGHにおいて、回折されない0次回折光成分を小さくし、ノイズを少なくすることが可能なホログラムの提供。
【解決手段】N段階の高さを有するDx×Dyの単位のセルをMx×My個備え、DxとDyのうち小さい方の寸法をD、記録波長をλ、記録材料周囲の屈折率をn1、記録材料の屈折率をn2とすると、以下の条件式(1)を満足し、第2のセルに隣接している側の第1のセルの高さを、第1のセルの他の部分の高さより低くすることで細線化し、その寸法Dに対する割合を細線化率r1とすると、以下の条件式(2)を満足し、スカラー理論による最適溝深さをd0=(N-1)λ/[N(n2-n1)]とすると、実際の溝深さdとの比が、以下の条件式(3)を満足することを特徴とする。
(n1D/λ)2<(d/d0)[(N-1)π/N]/[(n2/n1)2-1](1)
8.6%<r1<18.4%(2)
d/d0≧1.17(3)
【選択図】図8

Description

本発明は、ホログラムに関し、特に、3次元CGデータを基に、干渉縞パターンを計算機シミュレーションで生成し、生成した干渉縞パターンを微細加工することで作成する計算機合成ホログラム(以下、CGH(Computer Generated Hologram)という)に関するものである。
近年、被写体を3次元CG(Computer Graphics)の形状及び材質データとして用意し、3次元CGデータを基に、従来のホログラムの作成方法でホログラム記録材料に記録した干渉縞と同様の干渉縞パターンを計算機シミュレーションで生成し、生成した干渉縞パターンを微細加工することで作成するCGHが実用化されている。CGHを用いると実物を用意できない被写体のホログラムを作成することができるため、偽造防止効果の高いホログラムとして注目されている。
また、CGHの格子状の溝の底面の縦横の長さを使用する光線の波長以下とすることで、不要回折光をなくし、ゴースト、フレアを防止するとともに、回折効率の向上により明るく表示する技術が開示されている(特許文献1参照)。
また一方で、透明基板の1面に格子状の断面略矩形の凹溝と凸条の繰り返しパターンが設けられ、その繰り返しパターンによる紫外線露光光の回折光相互の干渉縞により光導波路中に回折格子を形成する位相マスクにおいて、凹溝と凸状の繰り返しパターンの周期が波長オーダーになると0次光成分が透過してしまいノイズとなるという課題を解決するための条件を設定した技術が開示されている(特許文献2参照)。
特開2001−235607号公報 特開2005−141075号公報
しかしながら、特許文献2に記載された技術は、凹溝と凸条が1次元で繰り返すパターンに関する条件であり、特許文献1に記載されたような2次元のCGHには適用することが困難であった。
本発明は従来技術のこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、2次元のCGHにおいて、回折されない0次回折光成分を小さくし、ノイズを少なくすることが可能なホログラムを提供することである。
本発明のホログラムは、計算機を用いた演算により記録材料に原画像を干渉縞として記録する透過型のホログラムにおいて、前記記録材料に最も低い段階を1段階として1〜N段階のうちそれぞれ所定の段階の高さを有するDx×Dyの単位のセルをMx×My個備え、DxとDyのうち小さい方の寸法をD、記録波長をλ、前記セルの高さの段数をN、前記記録材料周囲の屈折率をn1、前記記録材料の屈折率をn2とすると、以下の条件式(1)を満足し、2段階以上の高さを有する第1のセルに対して、隣接する第2のセルの高さが第1のセルと比較して1段階以上低い場合、前記第1のセルのうち前記第2のセルに隣接している側の前記第1のセルの高さを、前記第1のセルの他の部分の高さより低くすることで前記第1のセルを細線化し、前記第1のセルの他の部分より高さの低い部分の前記第1のセルの寸法Dに対する割合を細線化率r1とすると、以下の条件式(2)を満足し、スカラー理論による最適溝深さをd0=(N-1)λ/[N(n2-n1)]とすると、実際の溝深さdとの比が、以下の条件式(3)を満足することを特徴とする。
(n1D/λ)2 < (d/d0)[(N-1)π/N]/[(n2/n1)2-1] (1)
8.6% < r1 < 18.4% (2)
d/d0 ≧ 1.17 (3)
また、以下の条件式(4)及び条件式(5)を満足することを特徴とする。
0.0029r1+1.1474 ≦ d/d0 ≦ 0.0243r1+1.1571 (4)
-0.0343r1+2.3949 ≦ n2/n1 ≦ -0.0175r1+2.7625 (5)
さらに、本発明のホログラムは、計算機を用いた演算により記録材料に原画像を干渉縞として記録する反射型のホログラムにおいて、前記記録材料に最も低い段階を1段階として1〜N段階のうちそれぞれ所定の段階の高さを有するDx×Dyの単位のセルをMx×My個作製し、DxとDyのうち小さい方の寸法をD、記録波長をλ、前記セルの高さの段数をN、前記記録材料周囲の屈折率をn1、前記記録材料の屈折率をn2とすると、以下の条件式(6)を満足し、2段階以上の高さを有する第1のセルに対して、隣接する第2のセルの高さが第1のセルと比較して1段階以上低い場合場合、前記第1のセルのうち前記第2のセルに隣接している側の前記第1のセルの高さを、前記第1のセルの他の部分の高さより低くすることで前記第1のセルを細線化し、 前記第1のセルの他の部分より高さの低い部分の前記第1のセルの寸法Dに対する割合を細線化率r2とすると、以下の条件式(7)を満足し、スカラー理論による最適溝深さをd0=(N-1)λ/(2Nn1)とすると、実際の溝深さdとの比が、以下の条件式(8)を満足することを特徴とする。
(n1D/λ)2 < (d/d0)[(N-1)π/N]/[4(na/n1)] (6)
0% < r2 ≦ 20% (7)
d/d0 ≧ 1.0 (8)
また、以下の条件式(9)を満足することを特徴とする。
0.005r2+1≦d/d0≦1.3 (9)
また、前記条件式(7)及び条件式(8)に代えて、以下の条件式(7−1)及び条件式(8−1)を満足することを特徴とする。
7.2% ≦ r2 ≦ 14% (7−1)
d/d0 ≧ 1.05 (8−1)
また、以下の条件式(9−1)を満足することを特徴とする。
0.005r2+1≦d/d0≦0.0035r2+1.231 (9−1)
また、以下の条件式(10)を満足することを特徴とする。
n1 > 1 (10)
以下の条件式(11)を満足することを特徴とする。
d/d0 = 1.1 (11)
本発明によれば、2次元のCGHにおいて、回折されない0次回折光成分を小さくし、ノイズを少なくすることが可能なホログラムを提供することが可能となる。また、細線化率と溝深さを適切に選択することにより、0次回折光成分をさらに小さくすることが可能となる。
計算機合成ホログラムの記録方法の概念を示す斜視図である。 図1の演算処理の概念に基づく具体例を示す図である。 干渉波強度分布から二値画像を得る概念を示す図である。 記録面状に格子状に配列された領域を示す図である。 各領域の2値化された干渉縞強度を示す図である。 二値パターンの構成を示す図である。 図6のA−A断面図である。 凸部を細線化した記録面を示す図である。 図8のB−B断面図である。 透過型ホログラムを再生した図である。 実施例1の回折光パターンを示す図である。 実施例2の回折光パターンを示す図である。 実施例3の回折光パターンを示す図である。 実施例4の回折光パターンを示す図である。 実施例5の回折光パターンを示す図である。 実施例6の回折光パターンを示す図である。 実施例7の回折光パターンを示す図である。 透過型ホログラムの細線化率r1と0次光回折効率の関係を示すグラフである。 透過型ホログラムの細線化率r1とd/d0の関係を示すグラフである。 透過型ホログラムの細線化率r1とコントラストの関係を示すグラフである。 透過型ホログラムの細線化率r1とd/d0の関係を示すグラフである。 透過型ホログラムの細線化率r1とn2/n1の関係を示すグラフである。 反射型ホログラムを再生した図である。 反射型ホログラムの細線化率r2と0次光回折効率の関係を示すグラフである。 反射型ホログラムの細線化率r2とd/d0の関係を示すグラフである。 反射型ホログラムの細線化率r2とコントラストの関係を示すグラフである。 反射型ホログラムの細線化率r2とd/d0の関係を示すグラフである。 d/d0とn1の値に対する反射回折効率を示すグラフである。
以下、図面を参照にして本実施形態の計算機合成ホログラムを説明する。図1乃至図7は、計算機合成ホログラムを作成する原理を示す。
本実施形態では、図1に示すように、原画像10を記録面20上に干渉縞として記録する方法を用いる。ここでは、説明の便宜上、図示のとおりXYZ三次元座標系を定義し、記録面20がXY平面上に置かれているものとする。光学的な手法を採る場合、記録対象となる物体が原画像10として用意されることになる。この原画像10上の任意の点Pから発せられた物体光Oは、記録面20の全面に向けて進行する。一方、記録面20には、参照光Rが照射されており、物体光Oと参照光Rとの干渉縞が記録面20上に記録されることになる。
記録面20の位置に計算機ホログラムを作成するには、原画像10、記録面20、参照光Rを、コンピュータ上にデータとしてそれぞれ定義し、記録面20上の各位置における干渉波強度を演算すればよい。具体的には、図2に示すように、原画像10をN個の点光源P1,P2,P3,…,Pi,…,PNの集合として取り扱い、各点光源からの物体光O1,O2,O3,…,Oi,…,ONが、それぞれ演算点Q(x,y)へと進行するとともに、参照光Rが演算点Q(x,y)に向けて照射されたものとし、これらN本の物体光O1〜ONと参照光Rとの干渉によって生じる干渉波の演算点Q(x,y)の位置における振幅強度を求める演算を行えばよい。物体光および参照光は、通常、単色光として演算が行われる。記録面20上には、必要な解像度に応じた多数の演算点を定義するようにし、これら各演算点のそれぞれについて、振幅強度を求める演算を行えば、記録面20上には干渉波の強度分布が得られることになる。
このような強度分布を示す画像データに基づいて、実際の媒体上に物理的な濃淡パターンやエンボスパターンを形成すれば、原画像10を干渉縞として記録したホログラムが作成できる。媒体上に高解像度の干渉縞を形成する手法としては、電子線描画装置を用いた描画が適している。電子線描画装置は、半導体集積回路のマスクパターンを描画する用途などに広く利用されており、電子線を高精度で走査する機能を有している。そこで、演算によって求めた干渉波の強度分布を示す画像データを電子線描画装置に与えて電子線を走査すれば、この強度分布に応じた干渉縞パターンを描画することができる。
ただ、一般的な電子線描画装置は、描画/非描画を制御することにより二値画像を描画する機能しか有していない。そこで、演算によって求めた強度分布を二値化して二値画像を作成し、この二値画像データを電子線描画装置に与えるようにすればよい。
図3は、このような二値化処理を用いて干渉縞パターンを記録する一般的な方法の概念図である。上述した演算により、記録面20上の各演算点Q(x,y)には、所定の干渉波強度値、すなわち干渉波の振幅強度値が定義されることになる。たとえば、図3(a) に示す演算点Q(x,y)にも、所定の振幅強度値が定義される。そこで、この振幅強度値に対して所定のしきい値(たとえば、記録面20上に分布する全振幅強度値の平均値)を設定し、このしきい値以上の強度値をもつ演算点には画素値「1」を与え、このしきい値未満の強度値をもつ演算点には画素値「0」を与えるようにする。したがって、図3(a) に示す演算点Q(x,y)には、「1」か「0」のいずれかの画素値が定義されることになる。
そこで、図3 (b) に示すように、この演算点Q(x,y)の位置に単位領域U(x,y)を定義し、この単位領域U(x,y)を「1」か「0」のいずれかの画素値をもった画素として取り扱うようにすれば、所定の二値画像を得ることができる。この二値画像のデータを電子線描画装置に与えて描画を行えば、物理的な二値画像として干渉縞を描画することができる。実際には、この物理的に描画された干渉縞に基づいて、たとえばエンボス版を作成し、このエンボス版を用いたエンボス加工を行うことにより、表面に干渉縞が凹凸構造として形成されたホログラムを量産することができる。
図4には、記録面20上に二次元配列された単位領域U1〜U24が示されている。この例では、いずれの単位領域も、一辺が2μmの正方形となっているが、これは、記録面20上に定義された演算点Q1〜Q24が縦横に2μmピッチで配置されているためである。記録面20上に定義される演算点は、いわば干渉波強度のサンプル点としての機能を果たすことになるので、原画像10上に定義された点光源のピッチ、原画像10と記録面20との距離、参照光Rの方向、波長などの光学的な条件設定を考慮して、干渉縞を記録するのに最適なピッチで配置すればよい。図4に示す例では、演算点Qのピッチは縦横ともに2μmとしているが、縦横のピッチを変えるようにしてもよい(この場合、各単位領域は長方形となる)。また、図4に示す例では、正方形状の単位領域の中心点が各演算点上に重なるように、個々の単位領域を個々の演算点上に配置しているが、単位領域と演算点との位置関係は、必ずしもこのとおりにする必要はない。たとえば、各単位領域の左上隅点を基準点として定め、この左上隅点の基準点が演算点上に重なるように、個々の単位領域を配置してもかまわない。
上述したように、この図4に示す各演算点Q1〜Q24には、それぞれ所定の干渉波強度値が演算される。図5は、二値化された干渉波強度値を示す図である。各強度値は、図5に示すように、所定のしきい値に基づいて二値化され、「1」または「0」の画素値に変換される。
図6は二値画像を示す図、図7は図6のA−A断面図である。例えば、画素値「1」が定義された演算点Qを含む単位領域Uを白画素、画素値「0」が定義された演算点Qを含む単位領域Uを黒画素として取り扱えば、図6に示すように、白黒の二値画像が得られることになる。この二値画像に基づいて、図7に示すように、白画素の部分を凹部、黒画素の部分を凸部(あるいはその逆)とする物理的な凹凸構造を形成すれば、ホログラム媒体が得られることになる。図6及び図7において、DxとDyは単位領域の寸法、d0はスカラー理論による最適溝深さ、dは実際の溝深さを示している。
なお、演算により求められた干渉波強度の階調値を考慮して、各演算点の位置に、それぞれ各演算点についての干渉波強度に対応した段階の溝深さを有する単位領域を割り付けるようにしてもよい。
次に、本実施形態のホログラムの条件について説明する。
本実施形態のホログラムは、薄くないホログラムからなる。薄くないホログラムは、以下の式(A)を満足すると定義する(非特許文献1参照)。
Q=2πλd/(naΛ2) > 1 (A)
ただし、λは波長、dは溝深さ、naは平均屈折率[(n1+n2)/2]、Λは凸部の繰り返し周期である。なお、平均屈折率は、屈折率n1の材料とn2の材料の体積比率が1:1であると仮定している。
まず、透過型ホログラムについて説明する。ホログラムが透過型の場合、スカラー理論による最適溝深さd0は、(n2-n1)d0=(N-1)λ/Nより、d0=(N-1)λ/[N(n2-n1)]となる。
式(A)にd=(d/d0)d0=(d/d0) (N-1)λ/[N(n2-n1)]、Λ=2D及びna=(n1+n2)/2を代入すると、以下の条件式(1)のように変換される。
(n1D/λ)2 < (d/d0)[(N-1)π/N]/[(n2/n1)2-1] (1)
ただし、DはDx×Dyの単位領域におけるDxとDyのうち小さい方の寸法、λは記録波長、d0はスカラー理論による最適溝深さ、Nは単位領域の溝の段数、n1は記録材料周囲の屈折率、n2は記録材料の屈折率である。
すなわち、透過型の場合には条件式(1)を満足することで薄くないホログラムを定義することが可能となる。
次に、ホログラムのパターンの細線化について説明する。
図6に示した白黒の二値画像に基づいて、図7に示した白画素の部分を凹部、黒画素の部分を凸部(あるいはその逆)とする物理的な凹凸構造を形成する場合に、単位領域の大きさが記録波長に近づくと、回折角が大きくなり、0次回折光が多くなってしまう。
そこで、本実施形態では、凸部を細線化すると共に、溝深さを深くすることで、ノイズとなる0次光を少なくする。
図8は、凸部を細線化した記録面を示す図である。図8に示すように、本実施形態の細線化とは、隣接する単位領域が凹部単位領域の側の凸部単位領域を細線化率r%の割合で細くするものである。
また、図9は、図8のB−B断面図である。本実施形態では、溝深さdをスカラー理論による最適溝深さd0=(N-1)λ/[N(n2-n1)]との比によって定義する。
図10は、透過型ホログラムを再生した図である。ホログラム20’のCGHパターンに再生光を照射すると、ホログラム20’を透過し、像面Iに所望の回折光パターンを生成することが可能となる。
次に具体的な実施例について説明する。図11〜図17は、回折光のパターンの各実施例を示す図である。図中、各数値は法線からの回折角(°)を示す。また、回折角θは、sinθ=λ/(n1Λ)で表され、θが最大の時はΛ=2D、すなわち単位領域の寸法の2倍となり、回折角を大きくθ=90°にするには、単位領域のサイズをn1D/λ≦0.5とする必要がある。また、小さくしすぎると図11に示すように、次数が高い周囲に回折できない無駄な次数が存在し、回折できる次数の分解能が粗くなる。ここでは、図14に対して図11が半分にならない程度の0.35≦n1D/λとした。したがって、単位領域のサイズは、0.35≦n1D/λ≦0.5とした。
図11は実施例1の回折光パターンを示す図である。実施例1では、所望の回折光を略円形で形成し、単位領域のサイズをn1D/λ=0.35としたものである。
図12は実施例2の回折光パターンを示す図である。実施例2では、所望の回折光を略円形で形成し、単位領域のサイズをn1D/λ=0.40としたものである。
図13は実施例3の回折光パターンを示す図である。実施例3では、所望の回折光を略円形で形成し、単位領域のサイズをn1D/λ=0.45としたものである。
図14は実施例4の回折光パターンを示す図である。実施例4では、所望の回折光を略円形で形成し、単位領域のサイズをn1D/λ=0.50としたものである。
図15は実施例5の回折光パターンを示す図である。実施例5では、所望の回折光を四角形で形成し、単位領域のサイズをn1D/λ=0.40としたものである。
図16は実施例6の回折光パターンを示す図である。実施例6では、所望の回折光を文字で形成し、単位領域のサイズをn1D/λ=0.40としたものである。
図17は実施例7の回折光パターンを示す図である。実施例7では、所望の回折光をディスク形状で形成し、単位領域のサイズをn1D/λ=0.40としたものである。
次に、実施例1〜7の回折パターンに対して、0次光の回折効率を小さくする場合について説明する。
図18は、透過型ホログラムの細線化率r1と0次光回折効率の関係を示すグラフである。実線aは実施例1、長破線bは実施例2、短破線cは実施例3、長一点鎖線eは実施例4、長二点鎖線fは実施例5、短一点鎖線gは実施例6及び短二点鎖線hは実施例7をそれぞれ示している(以下、線と実施例との対応関係はすべてのグラフで同様である。)。
本実施形態における透過型ホログラムの細線化率r1は、図18に示すように、実施例1〜7のすべてが、細線化率r1=0%から細線化率r1を大きくしていって、それぞれ自身の細線化率r1=0%の時の0次光回折効率の値を下回る0次光回折効率の値となる細線化率r1の値以上とし、実施例1〜7のいずれか1つが、細線化率r1=0%から細線化率r1を大きくしていって、それぞれ自身の細線化率r1=0%の時の0次光回折効率の値を上回る0次光回折効率の値となる細線化率r1の値以下とする。
具体的には、本実施形態では、実施例7を示す短二点鎖線hが自身の細線化率r1=0%の時の値α1の値を下回る細線化率r1=8.6%以上とし、実施例5を示す長二点鎖線fが自身の細線化率r1=0%の時の値α2の値を上回る細線化率r1=18.4%以下とする。すなわち、以下の条件式(2)を満足することが好ましい。
8.6% ≦ r1 ≦ 18.4% (2)
ただし、r1は透過型ホログラムの細線化率である。
図19は、透過型ホログラムの細線化率r1とd/d0の関係を示すグラフである。
本実施形態における透過型ホログラムの細線化率r1を条件式(2)のように決めた場合、図19に示すように、実施例1〜7のすべてのd/d0が以下の条件式(3)を満足する。
d/d0 ≧ 1.17 (3)
ただし、d0はスカラー理論による最適溝深さ、dは実際の溝深さである。
図20は透過型ホログラムの細線化率r1とコントラストの関係を示すグラフである。なお、コントラスト=0DE/所望の回折光(図11〜図17の回折光パターン)の回折効率の和で、値が小さい方がコントラストは良好である。
図20に示すように、透過型ホログラムの細線化率r1を条件式(2)のように設定することにより、実施例1〜7のすべてがそれぞれ自身の細線化率0%の時のコントラストの値と略同じ、又は下回る値となり、コントラストが良好となる。
図21は、図19と同様、透過型ホログラムの細線化率r1とd/d0の関係を示すグラフである。
図21では、透過型ホログラムの細線化率r1が条件式(2)を満足する範囲内で、d/d0の最大近似線及び最小近似線を求めたものである。最大近似線β1は、d/d0=0.0243r1+1.1571、最小近似線β2は、d/d0=0.0029r1+1.1474である。したがって、d/d0は以下の条件式(4)を満足することが好ましい。
0.0029r1+1.1474 ≦ d/d0 ≦ 0.0243r1+1.1571 (4)
ただし、r1は透過型ホログラムの細線化率、d0はスカラー理論による最適溝深さ、dは実際の溝深さである。
図22は、透過型ホログラムの細線化率r1とn2/n1の関係を示すグラフである。
図22では、透過型ホログラムの細線化率r1が条件式(2)を満足する範囲内で、n2/n1の最大近似線及び最小近似線を求めたものである。最大近似線γ1は、n2/n1=-0.0175r1+2.7625、最小近似線γ2は、n2/n1=-0.0343r1+2.3949である。したがって、n2/n1は以下の条件式(5)を満足することが好ましい。
-0.0343r1+2.3949 ≦ n2/n1 ≦ -0.0175r1+2.7625 (5)
ただし、r1は透過型ホログラムの細線化率、n1は記録材料周囲の屈折率、n2は記録材料の屈折率である。
以下に実施例1〜7の透過型ホログラムの数値データを示す。ここで、r1 は透過型ホログラムの細線化率、0DEは0次光回折効率、CONはコントラスト、d/d0 は、実際の溝深さとスカラー理論による最適溝深さの比、n2/n1は、記録材料の屈折率と記録材料周囲の屈折率の比、Qは薄くないホログラムの定義式(A)の等式部分を示す。
実施例1
r1 0 5 10 15 20 25 30
0DE 0.039 0.018 0.004 0.001 0.003 0.004 0.003
CON 0.107 0.048 0.011 0.004 0.008 0.010 0.009
d/d0 1.2 1.2 1.3 1.3 1.4 1.5 1.7
n2/n1 2.4 2.4 2.4 2.5 2.1 2.0 2.0
Q 3.2 3.2 3.5 3.2 5.3 6.4 7.3
実施例2
r1 0 5 10 15 20 25 30
0DE 0.047 0.003 0.010 0.005 0.010 0.012 0.017
CON 0.131 0.009 0.028 0.015 0.030 0.043 0.154
d/d0 1.2 1.1 1.4 1.4 1.6 1.8 2.2
n2/n1 2.2 2.8 2.1 2.3 1.9 1.9 1.8
Q 3.1 1.6 4.0 3.2 6.0 6.8 9.6
実施例3
r1 0 5 10 15 20 25 30
0DE 0.007 0.001 0.001 0.001 0.002 0.002 0.002
CON 0.022 0.003 0.004 0.002 0.007 0.009 0.009
d/d0 1.2 1.2 1.2 1.3 1.5 1.7 2.0
n2/n1 2.7 2.9 2.5 2.4 2.3 2.1 2.1
Q 1.5 1.3 1.8 2.1 2.7 3.9 4.5
実施例4
r1 0 5 10 15 20 25 30
0DE 0.014 0.000 0.001 0.001 0.002 0.002 0.002
CON 0.050 0.000 0.003 0.003 0.009 0.012 0.015
d/d0 1.2 1.2 1.2 1.4 1.7 2.1 2.6
n2/n1 2.4 2.5 2.4 2.3 2.1 1.9 1.9
Q 1.6 1.4 1.6 2.1 3.1 5.1 6.3
実施例5
r1 0 5 10 15 20 25 30
0DE 0.006 0.002 0.005 0.003 0.008 0.006 0.030
CON 0.014 0.005 0.009 0.005 0.014 0.013 0.059
d/d0 1.1 1.1 1.2 1.2 1.4 1.9 1.6
n2/n1 3.0 3.1 2.4 2.3 1.8 1.5 1.7
Q 1.3 1.3 2.5 2.7 6.1 14.9 8.3
実施例6
r1 0 5 10 15 20 25 30
0DE 0.023 0.008 0.001 0.001 0.003 0.001 0.003
CON 0.048 0.016 0.002 0.001 0.005 0.001 0.005
d/d0 1.2 1.2 1.2 1.2 1.2 1.3 1.4
n2/n1 2.1 2.1 2.1 1.9 1.8 1.6 1.5
Q 3.5 3.5 3.5 4.5 5.3 8.2 11.0
実施例7
r1 0 5 10 15 20 25 30
0DE 0.005 0.011 0.002 0.001 0.001 0.001 0.001
CON 0.009 0.018 0.003 0.001 0.001 0.001 0.001
d/d0 1.1 1.2 1.2 1.3 1.3 1.4 1.6
n2/n1 2.9 2.1 2.1 1.9 1.7 1.6 1.5
Q 1.5 3.5 3.5 4.9 6.8 8.8 12.6
このように、本実施形態によれば、2次元の透過型CGHにおいて、回折されない0次回折光成分を小さくし、ノイズを少なくすることが可能なホログラムを提供することが可能となる。また、細線化率と溝深さと屈折率を適切に選択することにより、0次回折光成分をさらに小さくすることが可能となる。
次に、反射型ホログラムについて説明する。まず、反射型ホログラムにおいても、薄くないホログラムからなるので、式(A)を満足する。
ホログラムが反射型の場合、スカラー理論による最適溝深さd0は、2n1d0=(N-1)λ/Nより、d0=(N-1)λ/(2Nn1)となる。
式(A)にd=(d/d0)d0=(d/d0)(N-1)λ/(2Nn1)及びΛ=2Dを代入すると、以下の条件式(6)のように変換される。
(n1D/λ)2 < (d/d0)[(N-1)π/N]/[4(na/n1)] (6)
ただし、DはDx×Dyの単位領域におけるDxとDyのうち小さい方の寸法、λは記録波長、d0はスカラー理論による最適溝深さ、Nは単位領域の溝の段数、n1は記録材料周囲の屈折率、n2は記録材料の屈折率、naは平均屈折率[(n1+n2)/2]である。
すなわち、反射型の場合には条件式(6)を満足することで薄くないホログラムを定義することが可能となる。
反射型ホログラムのパターンの細線化については、透過型と同様であるので、説明は省略する。
図23は、反射型ホログラムを再生した図である。ホログラム20’のCGHパターンに再生光を照射すると、ホログラム20’で反射し、像面Iに所望の回折光パターンを生成することが可能となる。
具体的な実施例については、透過型と同様の実施例1〜7の回折パターンを使用した。
次に、実施例1〜7の回折パターンに対して、0次光の効率が最小になる場合について説明する。
図24は、反射型ホログラムの細線化率r2と0次光回折効率の関係を示すグラフである。
本実施形態における反射型ホログラムの細線化率r2は、図24に示すように、実施例1〜7のすべてが、細線化率r2=0%から細線化率r2を大きくしていって、それぞれ自身の細線化率r2=0%の時の0次光回折効率の値を下回る0次光回折効率の値となる細線化率r2の値以上とし、実施例1〜7のいずれか1つが、細線化率r2=0%から細線化率r2を大きくしていって、それぞれ自身の細線化率r2=0%の時の0次光回折効率の値を上回る0次光回折効率の値となる細線化率r2の値以下とする。
具体的には、本実施形態では、すべての実施例が自身の細線化率r2=0%の時の値をすぐに下回るので細線化率r2は0%より大きくし、いずれか1つの実施例が自身の細線化率r2=0%の時の値δ1の値を上回る細線化率r2=20%以下とする。すなわち、以下の条件式(7)を満足することが好ましい。
0% < r2 ≦ 20% (7)
ただし、r2は反射型ホログラムの細線化率である。
なお、すべての実施例が自身の細線化率r2=0%の時の値に対して1/2を下回る細線化率r2=7.2%以上とし、いずれか1つの実施例が自身の細線化率r2=0%の時の値δ2の値を上回る細線化率r2=14%以下とする。すなわち、以下の条件式(7−1)を満足することがより好ましい。
7.2% ≦ r2 ≦ 14% (7−1)
図25は、反射型ホログラムの細線化率r2とd/d0の関係を示すグラフである。
本実施形態における反射型ホログラムの細線化率r2を条件式(7)のように決めた場合、図25に示すように、実施例1〜7のすべてのd/d0が以下の条件式(8)を満足する。
d/d0 ≧ 1.0 (8)
ただし、d0はスカラー理論による最適溝深さ、dは実際の溝深さである。
なお、本実施形態における反射型ホログラムの細線化率r2を条件式(7−1)のように決めた場合、図25に示すように、実施例1〜7のすべてのd/d0が以下の条件式(8−1)を満足する。
d/d0 ≧ 1.05 (8−1)
ただし、d0はスカラー理論による最適溝深さ、dは実際の溝深さである。
図26は、反射型ホログラムの細線化率r2とコントラストの関係を示すグラフである。
図26に示すように、反射型ホログラムの細線化率r2を条件式(7)及び条件式(7−1)のように設定することにより、実施例1〜7のすべてがそれぞれ自身の細線化率0%の時のコントラストの値と略同じ、又は下回る値となる。
図27は、図25と同様、反射型ホログラムの細線化率r2とd/d0の関係を示すグラフである。
図27では、反射型ホログラムの細線化率r2が条件式(7)を満足する範囲内で、d/d0の最大近似線ε1及び最小近似線ε2を求めたものである。最大近似線ε1は、d/d0=1.3、最小近似線ε2は、0.005r2+1=d/d0である。したがって、d/d0は以下の条件式(9)を満足することが好ましい。
0.005r2+1≦d/d0≦1.3 (9)
ただし、r2は反射型ホログラムの細線化率、d0はスカラー理論による最適溝深さ、dは実際の溝深さである。
なお、反射型ホログラムの細線化率r2が条件式(7−1)を満足する範囲内では、d/d0の最大近似線ε3は、d/d0=0.0035r2+1.231である。したがって、d/d0は以下の条件式(9−1)を満足することが好ましい。
0.005r2+1≦d/d0≦0.0035r2+1.231 (9−1)
図28は、d/d0とn1の値に対する反射回折効率を示すグラフである。
図28に示すように、以下の条件式(10)を満足することが好ましい。
n1 > 1 (10)
条件式(10)を満足することで、反射回折効率がほぼ0%でもn1=1の場合よりも所望の回折光を増加させることが可能となる。
また、条件式(11)を満足することが好ましい。
d/d0 = 1.1 (11)
条件式(11)を満足することで、丸印に示すように、さらに所望の回折光を増加させることが可能となる。
以下に実施例1〜7の反射型ホログラムの数値データを示す。ここで、r2は反射型ホログラムの細線化率、0DEは0次光回折効率、CONはコントラスト、d/d0 は、実際の溝深さとスカラー理論による最適溝深さの比、Qは薄くないホログラムの定義式(A)の等式部分を示す。
実施例1
r2 0 5 10 15 20 25 30
0DE 0.057 0.028 0.010 0.014 0.030 0.049 0.102
CON 0.147 0.071 0.025 0.038 0.072 0.117 0.250
d/d0 1.2 1.3 1.2 1.3 1.2 1.2 1.1
Q 3.9 4.3 3.9 4.3 3.9 3.9 3.6
実施例2
r2 0 5 10 15 20 25 30
0DE 0.058 0.017 0.006 0.022 0.055 0.115 0.193
CON 0.157 0.044 0.016 0.060 0.157 0.331 0.631
d/d0 1.3 1.2 1.2 1.2 1.3 1.3 1.1
Q 3.3 3.0 3.0 3.0 3.3 3.3 2.8
実施例3
r2 0 5 10 15 20 25 30
0DE 0.093 0.033 0.002 0.023 0.072 0.151 0.208
CON 0.304 0.098 0.006 0.081 0.270 0.592 0.900
d/d0 1.2 1.1 1.1 1.2 1.2 1.3 1.1
Q 2.4 2.2 2.2 2.4 2.4 2.6 2.2
実施例4
r2 0 5 10 15 20 25 30
0DE 0.105 0.050 0.007 0.013 0.070 0.127 0.198
CON 0.422 0.166 0.021 0.043 0.263 0.450 0.828
d/d0 1.3 1.1 1.05 1.1 1.2 1.3 1.0
Q 2.1 1.8 1.7 1.8 1.9 2.1 1.6
実施例5
r2 0 5 10 15 20 25 30
0DE 0.053 0.032 0.020 0.028 0.043 0.074 0.084
CON 0.097 0.056 0.036 0.051 0.080 0.145 0.176
d/d0 1.0 1.05 1.1 1.1 1.1 1.1 1.1
Q 2.5 2.6 2.8 2.8 2.8 2.8 2.8
実施例6
r2 0 5 10 15 20 25 30
0DE 0.026 0.010 0.005 0.009 0.017 0.035 0.035
CON 0.045 0.017 0.008 0.014 0.028 0.062 0.066
d/d0 1.0 1.05 1.05 1.1 1.1 1.1 1.1
Q 2.5 2.6 2.6 2.8 2.8 2.8 2.8
実施例7
r2 0 5 10 15 20 25 30
0DE 0.039 0.013 0.002 0.006 0.017 0.046 0.049
CON 0.054 0.017 0.003 0.007 0.023 0.067 0.077
d/d0 1.1 1.1 1.1 1.1 1.1 1.1 1.1
Q 2.8 2.8 2.8 2.8 2.8 2.8 2.8
このように、本実施形態によれば、2次元の反射型CGHにおいて、回折されない0次回折光成分を小さくし、ノイズを少なくすることが可能なホログラムを提供することが可能となる。また、細線化率と溝深さを適切に選択することにより、0次回折光成分をさらに小さくすることが可能となる。
以上、本発明のホログラムを実施形態に基づいて説明してきたが、本発明はこれら実施形態に限定されず種々の変形が可能である。
10…原画像
20…記録面

Claims (8)

  1. 計算機を用いた演算により記録材料に原画像を干渉縞として記録する透過型のホログラムにおいて、
    前記記録材料に最も低い段階を1段階として1〜N段階のうちそれぞれ所定の段階の高さを有するDx×Dyの単位のセルをMx×My個備え、
    DxとDyのうち小さい方の寸法をD、記録波長をλ、前記セルの高さの段数をN、前記記録材料周囲の屈折率をn1、前記記録材料の屈折率をn2とすると、以下の条件式(1)を満足し、
    2段階以上の高さを有する第1のセルに対して、隣接する第2のセルの高さが第1のセルと比較して1段階以上低い場合、前記第1のセルのうち前記第2のセルに隣接している側の前記第1のセルの高さを、前記第1のセルの他の部分の高さより低くすることで前記第1のセルを細線化し、
    前記第1のセルの他の部分より高さの低い部分の前記第1のセルの寸法Dに対する割合を細線化率r1とすると、以下の条件式(2)を満足し、
    スカラー理論による最適溝深さをd0=(N-1)λ/[N(n2-n1)]とすると、実際の溝深さdとの比が、以下の条件式(3)を満足することを特徴とするホログラム。
    (n1D/λ)2 < (d/d0)[(N-1)π/N]/[(n2/n1)2-1] (1)
    8.6% < r1 < 18.4% (2)
    d/d0 ≧ 1.17 (3)
  2. 以下の条件式(4)及び条件式(5)を満足することを特徴とする請求項1に記載のホログラム。
    0.0029r1+1.1474 ≦ d/d0 ≦ 0.0243r1+1.1571 (4)
    -0.0343r1+2.3949 ≦ n2/n1 ≦ -0.0175r1+2.7625 (5)
  3. 計算機を用いた演算により記録材料に原画像を干渉縞として記録する反射型のホログラムにおいて、
    前記記録材料に最も低い段階を1段階として1〜N段階のうちそれぞれ所定の段階の高さを有するDx×Dyの単位のセルをMx×My個作製し、
    DxとDyのうち小さい方の寸法をD、記録波長をλ、前記セルの高さの段数をN、前記記録材料周囲の屈折率をn1、前記記録材料の屈折率をn2、naは平均屈折率((n1+n2)/2)とすると、以下の条件式(6)を満足し、
    2段階以上の高さを有する第1のセルに対して、隣接する第2のセルの高さが第1のセルと比較して1段階以上低い場合、前記第1のセルのうち前記第2のセルに隣接している側の前記第1のセルの高さを、前記第1のセルの他の部分の高さより低くすることで前記第1のセルを細線化し、
    前記第1のセルの他の部分より高さの低い部分の前記第1のセルの寸法Dに対する割合を細線化率r2とすると、以下の条件式(7)を満足し、
    スカラー理論による最適溝深さをd0=(N-1)λ/(2Nn1)とすると、実際の溝深さdとの比が、以下の条件式(8)を満足することを特徴とするホログラム。
    (n1D/λ)2 < (d/d0)[(N-1)π/N]/[4(na/n1)] (6)
    0% < r2 ≦ 20% (7)
    d/d0 ≧ 1.0 (8)
  4. 以下の条件式(9)を満足することを特徴とする請求項3に記載のホログラム。
    0.005r2+1≦d/d0≦1.3 (9)
  5. 前記条件式(7)及び条件式(8)に代えて、以下の条件式(7−1)及び条件式(8−1)を満足することを特徴とする請求項3に記載のホログラム。
    7.2% ≦ r2 ≦ 14% (7−1)
    d/d0 ≧ 1.05 (8−1)
  6. 以下の条件式(9−1)を満足することを特徴とする請求項5に記載のホログラム。
    0.005r2+1≦d/d0≦0.0035r2+1.231 (9−1)
  7. 以下の条件式(10)を満足することを特徴とする請求項3乃至請求項6のいずれか1つに記載のホログラム。
    n1 > 1 (10)
  8. 以下の条件式(11)を満足することを特徴とする請求項7に記載のホログラム。
    d/d0 = 1.1 (11)
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