JP2012026995A - トランスデューサ型真空計及びトランスデューサ型真空計を用いた単結晶引き上げ装置 - Google Patents

トランスデューサ型真空計及びトランスデューサ型真空計を用いた単結晶引き上げ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 単一の本体にて、測定対象物内の気体(成分)に応じて正確な圧力測定が可能であり、複数の気体の正確な圧力測定が求められる装置に適した低コストのトランスデューサ型真空計を提供する。
【解決手段】 測定対象物に装着自在な本体1を備え、この本体に、センサ部2、22と圧力測定に必要な電力を供給する電源部Eと、センサ部からの出力を処理して圧力を指示する制御部Cとが一体に組み付けられている。制御部に、前記出力を圧力に対応つける校正テーブルが複数種の気体について夫々記憶され、測定しようとする特定種の気体を選択する入力部を設け、選択された気体に応じた校正テーブルに切り換えてセンサ部からの出力を処理して圧力を指示するように構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、測定対象物の気体によりセンサ部からの出力が変動し得るトランスデューサ型真空計、特にトランスデューサ型ピラニ真空計及びこれを用いた単結晶引き上げ装置に関する。
従来、太陽電池の一つとして単結晶シリコン太陽電池がある。この単結晶シリコン太陽電池の製造に際し、単結晶シリコンのインゴットを得る方法として、チョクラルスキー法(CZ法)が一般に知られている。CZ法を実施する装置は、ゲートバルブを介して二室に分割された真空チャンバを備え、この真空チャンバの下部空間には坩堝が設けられ、その上部空間が、単結晶引き上げ時の引上空間として構成されている(例えば特許文献1参照)。
単結晶シリコンのインゴットを得るのに際しては、坩堝内に高純度、多結晶シリコンを、場合によっては、B、As、P等のドーパントと共に収納した後、真空チャンバ内を真空引きし、原料を加熱して溶解する。真空チャンバ内の圧力が所定圧力に達すると、真空チャンバ内にアルゴンガスを所定圧力で導入し、アルゴン雰囲気下で単結晶引き上げ機構により、種子にあたる単結晶を坩堝内の溶湯中に浸漬し、その後、ゆっくりと引上げることにより種子結晶と同じ方位配列を持った単結晶を成長させ、大きな円柱状のインゴットに仕上げる。そして、真空チャンバを再度真空引きし、所定圧力に達すると、窒素ガスを真空チャンバが大気圧に到達するまで導入し、インゴットが取り出される。
上記アルゴンガスの導入による真空チャンバ内の圧力制御や窒素ガスの到達圧力の確認には、通常、隔膜真空計が用いられるが、この隔膜真空計は非常に高価であり、初期コストが高くなるという問題がある。そこで、安価でかつ耐久性に優れたピラニ真空計を利用することが考えられるが、以下の理由から、従来ではピラニ真空計等の安価な熱伝導式真空計は利用されていなかった。即ち、ピラニ真空計を例に説明すると、このピラニ真空計は、加熱したフィラメントに気体分子が衝突して熱が奪われてフィラメント温度が低下することを利用し、このフィラメント温度を電気抵抗、ひいては電位の変化から検出して圧力を指示するものである。
上記ピラニ真空計は、圧力が低い状態において測定対象物の圧力に略一致した出力が得られるものの、圧力が高くなるのに従い、気体分子が奪う熱量が圧力に依存せず、測定精度が低下する。通常では、窒素または空気等の特定種の気体に基づき、測定精度が低下する圧力範囲にて確実な圧力を測定し得る他の真空計にて測定対象物の圧力を測定しながら、出力(電位)に圧力を対応つける校正が予め行われている。然し、このピラニ真空計は、上記測定原理上、測定対象物内の気体の種類が変わると、その熱伝導率が変化することで指示する圧力も変動する。その結果、上記の如く、複数種の気体の圧力制御等を必要とする単結晶引き上げ装置への利用には不向きである。
この場合、所定の気体(例えば、アルゴンガスと窒素ガス)について夫々校正を行った複数のピラニ真空計を測定対象物に装着し、測定しようとする気体毎にピラニ真空計を使い分けることが考えられるが、これでは、部品点数の増加を招くばかりか、信号配線や信号の処理等の制御が複雑になる。
特開2007−15899号公報
本発明は、以上の点に鑑み、単一の本体にて、測定対象物内の気体(成分)に応じて正確な圧力測定が可能であり、複数の気体の正確な圧力測定が求められる装置に適した低コストのトランスデューサ型真空計及びこのトランスデューサ型真空計を用いた単結晶引き上げ装置を提供することをその課題とするものである。
上記課題を解決するために、本発明の一の態様では、測定対象物に装着自在な本体を備え、この本体に、センサ部と、圧力測定に必要な電力を供給する電源部と、センサ部からの出力を処理して圧力を指示する制御部とが一体に組み付けられたトランスデューサ型真空計であって、測定対象物の気体によりセンサ部からの出力が変動し得るものにおいて、次の構成を採用したことに特徴がある。即ち、前記制御部に、前記出力を圧力に対応つける校正テーブルが複数種の気体について夫々記憶され、測定しようとする特定種の気体を選択する入力部を設け、選択された気体に応じた校正テーブルに切り換えてセンサ部からの出力を処理して圧力を指示するように構成した。
これによれば、測定対象物に本体を装着して圧力測定を行う場合、測定対象物内の気体(成分)に応じて、入力部を介してその気体(例えば、窒素ガス)を選択する。そして、制御部は、測定対象物の圧力に対応したセンサ部の出力(例えばピラニ真空計であれば、電気抵抗の変化による電位の変化)から、選択された気体に対応した(窒素用の)校正テーブルを基に処理して、ディスプレイや他の装置の制御ユニット等の外部機器に対して圧力指示する。また、測定対象物内の気体(成分)が変わった場合には、入力部を介して他の気体(例えば、アルゴン)を選択する。これにより、制御部は、一の気体に対応した(窒素用の)校正テーブルから他の気体に対応した(アルゴン用の)校正テーブルに切り換え、センサ部の出力をこの校正テーブルを基に処理して外部機器に対して圧力指示する。
このように上記一の態様によれば、気体の熱伝導を利用したピラニ真空計のように、そのセンサ部からの出力が、測定対象物内の気体(成分)に応じて変化するものであっても、気体毎の校正テーブルを予め制御部に記憶しておき、入力部からの操作で校正テーブルを切り換えて圧力指示するため、単一の本体にて、測定対象物の気体に応じて正確な圧力測定が可能となる。その結果、本発明のトランスデューサ型真空計を、複数の気体の正確な圧力測定が求められる装置に適用すれば、部品点数の増加を防止でき、また、当該真空計からの信号処理も簡単にでき、結果として、低コスト化に著しく寄与する。
また、本発明の他の態様では、前記制御部に、一の気体にて前記出力を圧力に対応つける校正テーブルが記憶されると共に、所定圧力における一の気体と他の気体との前記センサ部の出力の比が補正係数として記憶され、前記他の気体を選択する入力部を設け、この選択された気体に応じた補正係数を前記センサ部の出力に乗じて得たものを前記校正テーブルを基に処理して圧力を指示するように構成したことに特徴がある。
これによれば、入力部からの操作で、測定対象物内の気体に応じて補正係数を決定し、センサ部からの出力にこの補正係数を乗じて得たものを一の気体における校正テーブルを基に処理して圧力を指示する。その結果、上記同様、単一の本体にて、測定対象物の気体成分のうち特定種の気体に応じて正確な圧力測定が可能となる。
更に、本発明においては、用途に応じて、前記気体の選択が、本体に設けたスイッチング素子により、または、制御部に入力自在な外部信号により行われるようにしておけばよい。また、本発明において、気体の選択を視認できるように、前記選択された気体を表示する表示手段を前記本体に更に備えることが好ましい。なお、本発明のトランスデューサ型真空計としては、例えばピラニ真空計に適用できる。
また、上記課題を解決するために、本発明は、請求項5記載のトランスデューサ型ピラニ真空計を装着した真空チャンバと、この真空チャンバ内に配置された坩堝と、単結晶引き上げ機構と、装置の作動を統括制御する制御ユニットと、を備え、坩堝内に原料を収納して溶解し、この溶解した溶湯中に種子結晶を浸漬し、引き上げることで、種子結晶と同じ方位配列を持った単結晶を成長させる単結晶引き上げ装置において、真空チャンバ内に導入する気体に応じて、制御ユニットにより外部信号をトランスデューサ型ピラニ真空計に入力し、トランスデューサ型ピラニ真空計にて上記気体を選択し、その圧力を制御ユニットに指示するようにしたことを特徴とする。
本発明のトランスデューサ型真空計の側面図。 (a)は、図1のトランスデューサ型真空計による検出回路図であり、(b)は、その内部構成のブロック図。 検出回路と圧力との関係を示すグラフ。 気体毎の補正係数を用いて圧力測定したときの結果を示すグラフ。 本発明のトランスデューサ型真空計を備えた単結晶引き上げ装置の構成を概略的に示す図。 処理時の真空チャンバ内の圧力変化を示すグラフ。
以下、図面を参照して、測定対象物を単結晶引き上げ装置等の真空チャンバとし、また、測定対象物の気体(成分)によりセンサ部からの出力が変動するトランスデューサ型真空計をトランスデューサ型ピラニ真空計とし、その本体を真空チャンバに装着して、その内部の気体種に応じて確実な圧力測定を行う場合を例に本発明の実施形態を説明する。
図1及び図2を参照して、PGは、トランスデューサ型ピラニ真空計である。トランスデューサ型ピラニ真空計PGは、筐体からなる本体1を備え、その一側面には、フランジ2aを備えた管体センサ2が着脱自在に取り付けられている。管体センサ2は、図2(a)に示すように、例えば白金製のフィラメント21を有する。
本体1内には、図2(b)に示すように、検出回路22と、電源部Eと、電源部Eの作動を制御すると共に検出回路22からの出力を処理して圧力を指示する制御部Cとが内蔵されている。検出回路22は、増幅器(OPアンプ)22aと、フィラメント21と共にブリッジ回路を構成する3個の抵抗22b〜22dとを備え、管体センサ2及び検出回路22が本実施形態のセンサ部を構成する。電源部Eは、制御部Cによりフィラメント21に電圧(例えば、5V)を供給すると共に、増幅器(OPアンプ)22a駆動用の電圧(例えば、15V)を供給する。そして、本体1を、フランジ部2aを介して、図外の真空チャンバに装着し、この状態でフィラメント21を通電加熱すると、検出回路22により、管体センサ2内でフィラメント21が曝される真空チャンバ内の圧力に応じて電圧が出力され、例えば、A/D変換して、圧力に応じた強度の信号(本実施形態におけるセンサ部からの出力)として制御部Cに入力されるようになっている。
即ち、検出回路22の出力端子の電位が等しい場合、増幅器22aへの出力電圧が一定値となり、例えば、真空チャンバ内の圧力が低下するのに伴って管体センサ2内の圧力が低下すると、フィラメント21の温度が上昇してこのフィラメント21の抵抗値が大きくなる。このため、フィラメント21に生じる電位が高くなる。この場合、高くなったフィラメント21に生じる電圧が増幅器22aの反転入力端子に入力されると、増幅器22aの出力電圧が低くなる。
それに対して、真空チャンバ内の圧力が上昇するのに伴って管体センサ2内の圧力が上昇すると、フィラメント21の温度が低下してフィラメント21の抵抗値が小さくなる。このため、フィラメント21に生じる電位が低くなり、増幅器22aの出力電圧が高くなる。そして、フィラメント21が元の温度に戻ると、ブリッジ回路の出力端子が再度同じ電位になり、ブリッジ回路が平衡状態になる。このように、増幅器22aの出力電圧が管体センサ2内の圧力変化に応じて変動し、真空チャンバの内部圧力が低下した場合には、増幅器22aの出力電圧が低下し、他方で、圧力が上昇した場合には、増幅器22aの出力電圧が上昇する。この出力を制御部Cに取り込み、制御部Cは、パーソナルコンピュータやディスプレイ等の外部機器の制御ユニットに対して圧力指示し、当該圧力を表示したり、測定圧力に基づいて真空チャンバ内へのガス導入等の制御に利用できるようになっている。
ところで、上記トランスデューサ型ピラニ真空計PGは、上記の如く圧力測定するため、圧力が低い状態では圧力によく一致した出力値を得る一方、圧力が高くなるのに伴って気体分子が奪う熱量が圧力に依存せず、測定精度が劣る。このため、真空チャンバ内に、例えば、大気中の主成分たる窒素ガスを充填し、測定精度が低下する圧力範囲にて確実な圧力を測定し得る他の真空計(例えば、隔膜真空計)にて真空チャンバを圧力測定しながら、出力に圧力を対応つける校正を行い、この校正テーブルを予め制御部Cのメモリ等の記憶手段に記憶させているが、真空チャンバ内の気体の種類が変わると、その熱伝導率が変化することで、上記校正テーブルを基に圧力指示しても、実際の真空チャンバ内の圧力と一致したものとはならない場合がある。
本実施形態では、窒素ガスによる校正に加えて、真空チャンバ内を、アルゴンガス等の窒素ガス以外で少なくとも1種の気体を充填し、他の真空計(例えば、隔膜真空計)にて真空チャンバを圧力測定しながら、出力に圧力を対応つける校正を他の気体毎に行い、この気体毎の校正テーブルも制御部Cの記憶手段に予め記憶させるようにした。そして、本体1に、制御部Cに校正テーブルが記憶されている気体の中から、測定しようとする気体に応じて校正テーブルを切り換えるために、入力部たるスイッチング素子SWを設ける。それに加えて、本体1には、選択した気体種を視認できるように、LEDランプからなる表示手段Dを設けた。この場合、選択した気体に応じて、点灯時の色を変化させたり、ランプの状態(例えば、一の気体の場合には点滅、他の気体の場合には点灯等)を変化させたりして、選択した気体が特定できるようにしている。
上記によれば、真空チャンバに本体1を装着して圧力測定を行う場合、例えば、真空チャンバ内の気体が例えば窒素を主とする場合、スイッチング素子SWを介して窒素を選択すると、この選択が制御部Cに入力される。そして、検出回路22により真空チャンバ内の圧力に応じた電圧が出力されると、制御部Cが、この電圧から窒素用の校正テーブルを基に処理して外部機器に圧力を指示する。
他方、真空チャンバ内が、窒素ガスから例えばアルゴンガスを主とする雰囲気に変化した場合、スイッチング素子SWによりアルゴンガスを選択する。これにより、制御部Cは、アルゴン用の校正テーブルに切り換え、検出回路22により真空チャンバ内の圧力に応じた電圧が出力されると、アルゴン用の校正テーブルを基に処理して外部機器に圧力指示する。
上記によれば、気体毎の校正テーブルを予め制御部Cに記憶しておき、入力部たるスイッチング素子SWからの操作で、気体に応じて校正テーブルを切り換えて圧力を指示するため、単一の本体1にて、真空チャンバ内の気体に応じて正確な圧力測定が可能となる。ここで、図3には、窒素ガス(N)及びアルゴンガス(Ar)の校正テーブルが夫々制御部Cに予め記憶された本実施形態のトランスデューサ型ピラニ真空計PGにより圧力測定したときのセンサ部の出力と真空チャンバ内の圧力との関係を示すグラフである。なお、図3中、−●―は窒素ガス、−■―はアルゴンガスである。これによれば、例えば窒素ガスで1.0E+2Paの場合、検出回路22からの出力電圧が3.685Vになる一方で、アルゴンガスで1.0E+2Paの場合、検出回路22からの出力電圧が2.948Vになる。このため、窒素用の校正テーブルのみを持つ従来のピラニ真空計では、アルゴンガス雰囲気の真空チャンバ内の圧力が1.0E+2Paである場合には、指示圧力が7.0E+1Paになることが判る。このため、本実施形態のように、気体に応じて校正テーブルを切り換えることで、正しい圧力を指示できることが判る。
上記実施形態では、制御部Cに気体種に応じた校正テーブルを夫々記憶しておき、真空チャンバ内の気体(成分)に応じて、スイッチング素子SWの操作により校正テーブルを切り換えて圧力指示するものを例に説明したが、本発明は、上記に限定されるものではない。制御部Cに、一の気体(例えば、窒素ガス)にて検出回路からの出力を圧力に対応つける校正テーブルを記憶させる。これに併せて、所定圧力における一の気体と他の気体(例えば、アルゴン)との検出回路の出力電圧の比を求め、この比を補正係数として記憶させる。そして、真空チャンバ内にて他の気体の圧力を測定する際には、スイッチング素子SWにて他の気体を選択すると、この選択された気体に応じた補正係数を前記センサ部の出力に乗じて得たものを前記校正テーブルを基に処理して圧力指示するようにしてもよい。
図3を参照して説明すれば、例えば窒素ガスで1.0E+3Paの場合、検出回路22の出力電圧が8.072Vになる。他方、アルゴンガスで1.0E+3Paの場合、検出回路22の出力電圧が6.458Vになる。これから窒素ガスとアルゴンガスとの間における検出回路の出力電圧の比は1.25となる。これを補正係数として制御部Cの記憶手段に記憶させておき、アルゴンガスの圧力指示の際には、検出回路の出力に1.25の補正係数を乗じ、この値と、一の気体の(窒素用の)校正テーブルを基に圧力指示する。これによれば、窒素ガスの校正テーブルを持つピラニ真空計を用いて、アルゴンを主とする雰囲気の真空チャンバ内の圧力を測定に用いたところ、図4中、―×―線で示すように、窒素ガス用の校正テーブルを基に圧力指示すると、圧力が高くなるに従い、指示値が実際の圧力より低くなっている。それに対して、本発明を適用して、補正係数を乗じて得た値から窒素ガス用の校正テーブルを基に圧力指示すると、図4中、−+―で示すように、指示した圧力が実際の圧力と略同等となっていることが判る。なお、図4中、−◇―は、窒素ガスの校正テーブルを基に、窒素ガスを主とする雰囲気の真空チャンバを測定したときのものである。
また、上記実施形態においては、測定対象物の気体成分によりセンサ部からの出力が変動するトランスデューサ型真空計をトランスデューサ型ピラニ真空計PGとしたものを例に説明したが、本発明はこれに限定されない。熱電対型真空計や水晶真空計等に適用して気体に応じて正確な圧力測定が行い得る。また、選択された気体種を視認できるようにする表示手段は、上記に限定されない。本体1に設けたディスプレイや制御部Cに通信自在に接続されたディスプレイ等であってもよい。
次に、図5を参照して、上記実施形態のトランスデューサ型ピラニ真空計PGを用いた単結晶引き上げ装置PMを説明する。単結晶引き上げ装置PMは、図外の真空ポンプを備えた上下方向に縦長の真空チャンバ10を備える。真空チャンバ10は、ゲートバルブ11を介して主処理室10aと、引上室10bとに上下に分割されている。下方に位置する処理室10aには石英製の坩堝12が設けられ、この坩堝12は、図外のモータに接続された支持軸13により上下動自在に支持されている。坩堝12の周囲には、炭素材からなる円筒状のヒータ14が配置され、これら坩堝12及びヒータ14が断熱材15で囲繞されている。そして、坩堝12内に、原料たる高純度の多結晶シリコンが、場合によってはB、As、P等のドーパントと共に収納され、ヒータ14により加熱溶融されて原料溶湯Mとなる。
また、処理室10aには、ガス供給管16を備えたガス導入手段が設けられ、単結晶引上げの際等にアルゴンガスや窒素ガス等の不活性ガスを供給できるようになっている。このアルゴンガスや窒素ガスの導入による真空チャンバ内の圧力制御等のために、処理室10aの上部には、本発明のトランスデューサ型ピラニ真空計PGが設けられている。この場合のトランスデューサ型ピラニ真空計PGとしては、後述の制御ユニットCUからの外部信号を受けて、校正テーブルが切り換わるようになっている。
引上室10b上には、単結晶引上げ機構たる巻上装置17が設けられている。巻上装置17は、モータを備えた巻上ドラム17aを備え、この巻上ドラム17aには、引上室10bを通って処理室10aまで垂下し得るようにワイヤ17bが巻回されている。ワイヤ17bの先端には種保持具17cが設けられ、種保持具17cにて種結晶SCが取り付けられている。そして、巻上装置17、ガス導入手段、ヒータ、真空計や真空ポンプの作動等は、コンピュータ、シーケンサやメモリ等を備えた制御ユニットCUにて統括制御されるようになっている。以下、この単結晶引き上げ装置を用いた単結晶シリコンのインゴットの製造について説明する。
先ず、坩堝12内に高純度の多結晶シリコン、場合によっては、B、As、P等のドーパントと共に収納すると共に、ワイヤ17bの先端に単結晶シリコン17cを取り付ける。その後、ゲートバルブ11を開状態で真空チャンバ10内を真空引きする。このとき、坩堝12の加熱を開始する。また、トランスデューサ型ピラニ真空計1は、制御ユニットCUからの信号で窒素ガスが選択され、窒素用の校正テーブルを基に真空チャンバ10内の圧力を制御ユニットCUに指示するようになっている。
そして、坩堝12内の原料が溶解し、真空チャンバ10内の圧力が所定圧力に達すると、真空チャンバ10内にアルゴンガスを所定圧力で導入する。これに先立ち、制御ユニットCUによりアルゴンが選択され、アルゴン用の校正テーブルを基に真空チャンバ10内の圧力を制御ユニットに指示するように切り換えられている。そして、トランスデューサ型ピラニ真空計1が指示する圧力を基に、真空チャンバ10内を所定圧力に保持しながら、巻上装置17にて、ワイヤ17bの先端に取り付けた単結晶17cを坩堝12の溶湯中に浸漬し、その後、ゆっくりと引上げる。これにより、種子結晶と同じ方位配列を持った単結晶を例えば1〜3m成長させ、大きな円柱状のインゴットに仕上げる。
所定のインゴットが得られると、制御ユニットCUにより窒素ガスを再度選択し、この状態で、真空チャンバ10を所定圧力まで真空引きする。最後に、トランスデューサ型ピラニ真空計1から制御ユニットCUに指示する圧力が所定圧力に達すると、窒素ガスを、真空チャンバが大気圧に到達するまで導入し、インゴットが取り出される。
ここで、上記手順で単結晶引き上げを行ったとき、本発明のトランスデューサ型ピラニ真空計1、隔膜真空計または従来技術のピラニ真空計にて夫々真空チャンバ内の圧力の変化を測定し、その結果を図6に示す。なお、図6中、−◆―が本発明のトランスデューサ型ピラニ真空計PGで、−■―が隔膜真空計で、そして、―▲―が従来技術のピラニ真空計で圧力測定したときのものである。これによれば、本発明のトランスデューサ型ピラニ真空計1を用いれば、隔膜真空計と同様に、真空チャンバ内の圧力を測定できていることが判る。
以上、説明したように、単一のトランスデューサ型ピラニ真空計1にて、複数の気体の正確な圧力測定が可能になり、単結晶引き上げ装置の部品点数の増加を防止でき、また、当該真空計からの信号処理も簡単にでき、結果として、低コスト化に著しく寄与する。
PG…トランスデューサ型ピラニ真空計(トランスデューサ型真空計)、1…本体、2…管体センサ(センサ部)、22…検出回路(センサ部)、E…電源部、C…制御部、SW…スイッチング素子(入力部)、D…表示手段、PM…単結晶引き上げ装置、真空チャンバ、10…真空チャンバ、12…坩堝、17…巻上装置(単結晶引き上げ機構)、CU…制御ユニット、M…種結晶。

Claims (6)

  1. 測定対象物に装着自在な本体を備え、この本体に、センサ部と、圧力測定に必要な電力を供給する電源部と、センサ部からの出力を処理して圧力を指示する制御部とが一体に組み付けられたトランスデューサ型真空計であって、測定対象物の気体によりセンサ部からの出力が変動し得るものにおいて、
    前記制御部に、前記出力を圧力に対応つける校正テーブルが複数種の気体について夫々記憶され、測定しようとする特定種の気体を選択する入力部を設け、選択された気体に応じた校正テーブルに切り換えてセンサ部からの出力を処理して圧力を指示するように構成したことを特徴とするトランスデューサ型真空計。
  2. 測定対象物に装着自在な本体を備え、この本体に、センサ部と、圧力測定に必要な電力を供給する電源部と、センサ部からの出力を処理して圧力を指示する制御部とが一体に組み付けられたトランスデューサ型真空計であって、測定対象物の気体によりセンサ部からの出力が変動し得るものにおいて、
    前記制御部に、一の気体にて前記出力を圧力に対応つける校正テーブルが記憶されると共に、所定圧力における一の気体と他の気体との前記センサ部の出力の比が補正係数として記憶され、前記他の気体を選択する入力部を設け、この選択された気体に応じた補正係数を前記センサ部の出力に乗じて得たものを前記校正テーブルを基に処理して圧力を指示するように構成したことを特徴とするトランスデューサ型真空計。
  3. 前記気体の選択は、本体に設けたスイッチング素子により、または、制御部に入力自在な外部信号により行われることを特徴とする請求項1または請求項2記載のトランスデューサ型真空計。
  4. 前記選択された気体を表示する表示手段を前記本体に更に備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のトランスデューサ型真空計。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のトランスデューサ型真空計は、気体の熱伝導率が圧力に依存する関係を利用したピラニ真空計であることを特徴とするトランスデューサ型真空計。
  6. 請求項5記載のトランスデューサ型ピラニ真空計を装着した真空チャンバと、この真空チャンバ内に配置された坩堝と、単結晶引き上げ機構と、装置の作動を統括制御する制御ユニットと、を備え、
    坩堝内に原料を収納して溶解し、この溶解した溶湯中に種子結晶を浸漬し、引き上げることで、種子結晶と同じ方位配列を持った単結晶を成長させる単結晶引き上げ装置において、
    真空チャンバ内に導入する気体に応じて、制御ユニットにより外部信号をトランスデューサ型ピラニ真空計に入力し、トランスデューサ型ピラニ真空計にて上記気体を選択し、その圧力を制御ユニットに指示するようにしたことを特徴とする単結晶引き上げ装置。
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