JP2012026505A - チェック弁、及びパイロット形電磁弁 - Google Patents

チェック弁、及びパイロット形電磁弁 Download PDF

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Abstract

【課題】一方向へ流体が流通するときの弁室での有効流路断面積を増加させることができるチェック弁及びパイロット形電磁弁を提供する。
【解決手段】急速排気弁40は、弁室331aに設けられ、通路(パイロット圧通路)での一方向への流体圧(パイロット圧)の流通を許すとともに、一方向とは逆方向への流体圧の流通を阻止する。急速排気弁40は、一方向への流体圧を受けて弁室331aの内周面から全部が離間する一方で、逆方向への流体圧を受けて弁室331aの内周面に密着するリップ部43を有する。リップ部43には、リップ部43の厚み内で内周面から外周面に向けて凹む凹部43aが形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、チェック弁、及びパイロット形電磁弁に関する。
パイロット形電磁弁としては、例えば、特許文献1に開示のものが挙げられる。図5に示すように、特許文献1のパイロット形電磁弁80のバルブケーシング81には、給気ポート82と、第1及び第2出力ポート83a,83bと、第1及び第2排気ポート84a,84bとが形成されている。
そして、パイロット形電磁弁80においては、スプール弁86が一方へ移動すると、給気ポート82と第1出力ポート83aが連通し、給気ポート82から供給された圧縮空気が第1出力ポート83aを介してアクチュエータに供給されるようになっている。また、スプール弁86が他方へ移動すると、給気ポート82と第2出力ポート83bが連通し、給気ポート82から供給された圧縮空気が第2出力ポート83bを介してアクチュエータに供給されるようになっている。
また、スプール弁86の端部にはピストン87が一体に設けられるとともに、このピストン87はバルブケーシング81に形成されたパイロット圧作用室88に往復動可能に収容されている。そして、上記スプール弁86は、パイロット圧の供給に基づいて駆動されるようになっており、このパイロット圧は、パイロット形電磁弁80が備える電磁弁90の作動によって切り換えられるようになっている。
電磁弁90は、ソレノイドコイル91への通電により移動するプランジャ92を有するとともに、このプランジャ92に連動する弁体93を有する。バルブケーシング81には、電磁弁90の弁室94とパイロット圧作用室88とを連通させる出力通路95と、弁室94に対しパイロット圧を供給する給気通路96と、パイロット圧を排気するための排気通路97とが形成されている。
そして、ソレノイドコイル91へ通電を行うと、弁体93が移動し、給気通路96と出力通路95とが連通されると、パイロット圧供給源からの圧縮空気がパイロット圧としてパイロット圧作用室88に供給され、パイロット圧によりピストン87が移動し、スプール弁86が一方へ移動する。また、スプール弁86が一方へ移動したとき、ソレノイドコイル91への通電を停止させると、弁体93の移動によって給気通路96と出力通路95とは非連通となるとともに、出力通路95と排気通路97とが連通される。そして、パイロット圧作用室88からの排気が出力通路95及び弁室94を介して排気通路97から排出される。すると、ピストン87が移動し、スプール弁86が他方へ移動する。
ところで、パイロット形電磁弁80においては、スプール弁86の移動速度を早くし、応答性を向上させることが望まれている。スプール弁86は、パイロット圧作用室88からの排気速度を早めることで、スプール弁86の移動速度を早めることができる。このため、パイロット圧作用室88からの排気速度を早めることを目的として、パイロット形電磁弁に、急速排気弁を設けたものがある。
急速排気弁としては、様々なものがあるが、その一つに、リップ部を備えたチェック弁を採用したタイプのものがある(例えば、特許文献2参照)。図6に示すように、特許文献2において、急速排気弁100は、エアバルブ101と、このエアバルブ101の作動を制御する電磁弁(図示せず)との間に介装されているものである。エアバルブ101は、シリンダ102とシリンダヘッド103と、ピストン104とを有するとともに、ピストン104が収容されたピストン室105を有する。電磁弁は、シリンダヘッド103に形成された出力口107、通路108及び連通孔109を介してピストン室105へのパイロット圧の供給及びピストン室105からの排気を切り換えるようになっている。急速排気弁100は、ノズル端109aに開口する排気孔112を備えたノズル109を備える。さらに、急速排気弁100は、通路108の内壁に接するリップ部111aと、ノズル端109aに接離する弁体部111bとを一体に備えるポペット111を備える。
そして、電磁弁へ通電を行うと、圧力エア供給源から出力口107へパイロット圧(一方向への流体圧)が供給され、ポペット111の弁体部111bがノズル端109aに当接して排気孔112が遮断される。同時に、パイロット圧により、リップ部111aが変形して(押し倒されて)リップ部111aが通路108の内壁から離間する。すると、パイロット圧の連通孔109を介したピストン室105への供給(一方向への流体の流通)が可能となり、ピストン104が移動するようになっている。
一方、電磁弁への通電を停止させると、ポペット111のリップ部111aが原形状に復帰し、通路108の内壁に密着して、ピストン室105から圧力エア供給源側への排気が阻止される。同時に、ピストン室105からの排気(逆方向への流体圧)によってポペット111は移動してノズル端109aから離間し、ピストン室105から排気孔112への排気(逆方向への流体の流通)が可能となり、ピストン104が復帰するようになっている。ここで、排気孔112の有効流路断面積を十分に確保することにより、ピストン室105からの排気速度を速めることが可能になる。
特開2009−174645号公報 実開昭61−200964号公報
ところが、特許文献2の急速排気弁100において、電磁弁への通電時、リップ部111aがパイロット圧によって変形する(押し倒される)ことで、出力口107と連通孔109とが通路108を介して連通する。このとき、リップ部111aの変形量(押し倒される量)が僅かだと、リップ部111aと通路108内壁との間に形成される隙間(有効流路断面積)が僅かになってしまう。その結果として、ピストン室105へ供給されるパイロット圧が絞られ、ピストン104の移動速度が遅くなり、エアバルブ101の応答性が低下してしまう。
本発明は、一方向へ流体が流通するときの弁室での有効流路断面積を増加させることができるチェック弁、及びパイロット形電磁弁を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、通路上の弁室に設けられ、前記通路での流体の一方向への流通を許すとともに、前記一方向とは逆方向への前記流体の流通を阻止するチェック弁であって、前記一方向への流体圧を受けて前記弁室の内周面から一部又は全部が離間する一方で、前記逆方向への流体圧を受けて前記弁室の内周面に密着するリップ部を有し、前記リップ部に、該リップ部の厚み内で内周面から外周面に向けて凹む凹部が形成されていることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のチェック弁において、前記凹部は、前記リップ部の周方向に等間隔おきに形成されていることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のチェック弁において、前記凹部は、前記リップ部の周方向に沿って4箇所形成されていることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載のチェック弁において、前記流体はエアであり、前記一方向への流体圧は作用室への給気により生じるとともに、前記逆方向への流体圧は前記作用室からの排気により生じ、前記チェック弁は、前記弁室に連通する排気通路を前記給気により遮断するとともに前記弁室を介して前記作用室への前記給気を許し、前記排気により前記排気通路を開放するとともに前記弁室を介して前記作用室から前記排気通路への前記排気を許す急速排気弁であることを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、バルブケーシングに、作動体が収容されたパイロット圧作用室が形成されるとともに、前記パイロット圧作用室にパイロット圧を供給するためのパイロット圧通路が形成され、前記パイロット圧通路上には弁室が設けられるとともに、前記弁室に連通する排気通路が前記バルブケーシングに形成され、前記バルブケーシングには、前記パイロット圧通路を開閉する電磁弁が装備されており、さらに、前記弁室に急速排気弁が設けられ、該急速排気弁が、前記電磁弁によって前記パイロット圧通路が開放されると、一方向への前記パイロット圧を受けて前記排気通路を遮断するとともに前記弁室を介して前記パイロット圧作用室への前記パイロット圧の供給を許す一方で、前記電磁弁の切り換えによって、前記一方向へのパイロット圧とは逆方向への前記パイロット圧作用室からの排気を受ける状態となると、前記排気通路を開放するとともに前記弁室を介して前記パイロット圧作用室から前記排気通路への前記排気の流通を許すように構成されたパイロット形電磁弁において、前記急速排気弁は、前記排気通路を開閉するディスク部を有するとともに、前記一方向へのパイロット圧を受けて前記弁室の内周面から一部又は全部が離間する一方で、前記排気を受けて前記弁室の内周面に密着するリップ部を有し、前記リップ部に、前記リップ部の厚み内で内周面から外周面に向けて凹む凹部が形成されていることを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のパイロット形電磁弁において、前記凹部は、前記リップ部の周方向に等間隔おきに形成されていることを要旨とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のパイロット形電磁弁において、前記凹部は、前記リップ部の周方向に沿って4箇所形成されていることを要旨とする。
本発明によれば、一方向へ流体が流通するときの弁室での有効流路断面積を増加させることができる。
実施形態のパイロット形電磁弁を示す断面図。 (a)は急速排気弁の斜視図、(b)は急速排気弁の正面図、(c)は急速排気弁の断面図、(d)は急速排気弁の背面図。 (a)は急速排気弁が第1切換位置に配置された状態を示す部分断面図、(b)は急速排気弁が第1切換位置に配置された状態を示す図3(a)のb−b線断面図。 急速排気弁が第2切換位置に配置された状態を示す部分断面図。 特許文献1に開示の背景技術を示す断面図。 特許文献2に開示の背景技術を示す断面図。
以下、本発明を、チェック弁としての急速排気弁を備えるパイロット形電磁弁に具体化した一実施形態を図1〜図4にしたがって説明する。
図1に示すように、パイロット形電磁弁11のバルブケーシング12の内部には、バルブケーシング12の長さ方向に延びる収容孔13が形成されるとともに、収容孔13内には圧縮エア(圧縮流体)の流路を切り換えるスプール弁14が往復移動可能に収容されている。スプール弁14は、スプール弁14の軸方向において互いに離間して配置された複数の弁部14aを有するとともに、各弁部14aの直径はスプール弁14の軸径よりも大きく設定されている。
バルブケーシング12には、給気ポート15、第1出力ポート16、第2出力ポート17、第1排気ポート18、及び第2排気ポート19が形成されている。そして、スプール弁14が第1移動位置に移動することにより、給気ポート15と第1出力ポート16、及び第2出力ポート17と第2排気ポート19、が互いに連通されるようになっている。また、スプール弁14が第2移動位置に移動することにより、図1に示すように、第1出力ポート16と第1排気ポート18、及び給気ポート15と第2出力ポート17、が互いに連通されるようになっている。
スプール弁14の一端には作動体としてのピストン20が装着されるとともに、ピストン20はバルブケーシング12内に形成された作用室としてのパイロット圧作用室21内に移動可能に支持されている。そして、パイロット圧作用室21へのパイロット圧(一方向への流体圧)の供給、すなわち、パイロット圧作用室21への給気に基づいてピストン20が移動し、そのピストン20と一体にスプール弁14が移動するようになっている。また、スプール弁14の他端と、この他端に対向する収容孔13の内面との間にはコイルスプリング22が配設されるとともに、コイルスプリング22の付勢力によりスプール弁14はパイロット圧作用室21側へ常時付勢されている。
バルブケーシング12の上部一側には電磁弁27が設けられている。この電磁弁27は電磁駆動部23を備えている。電磁駆動部23のソレノイドコイル24内には、プランジャ25が往復動可能に支持されるとともに、プランジャ25はソレノイドコイル24のヨークを支点とするコイルスプリング26の付勢力により、ソレノイドコイル24外に向かって付勢されている。また、ソレノイドコイル24が通電され、ソレノイドコイル24が励磁されると、プランジャ25はコイルスプリング26の付勢力に抗してソレノイドコイル24内に向かって移動するようになっている。
図1の拡大図に示すように、電磁弁27内には電磁弁用弁室28が設けられ、電磁弁用弁室28内にはゴムで形成される弁体29が配設されている。電磁弁用弁室28において、弁体29の一端面側(図1では右側)には第1弁座28aが設けられるとともに、弁体29の他端面側(図1では左側)には第2弁座28bが設けられている。弁体29の一端面と、この一端面に対向するプランジャ25との間には、弁ガイド(図示せず)が設けられるとともに、弁体29の他端面と、この他端面に対向する電磁弁用弁室28の内面との間には、弁付勢バネ30が配設されている。
また、電磁弁用弁室28において、第1弁座28aの内側には排気孔31が開口されるとともに、第2弁座28bの内側には給気孔32が開口され、さらに、弁体29の下方に出力孔33が開口されている。バルブケーシング12には、電磁弁27の給気孔32に一端が連通する供給通路321が形成されるとともに、この供給通路321の他端はバルブケーシング12の下面に開口している。バルブケーシング12の下面において、供給通路321の他端には、パイロット圧供給源(図示せず)が設けられている。
また、バルブケーシング12には、電磁弁27の出力孔33に一端が連通する出力通路331が形成されるとともに、出力通路331の他端はパイロット圧作用室21の側面に開口されている。そして、パイロット圧供給源からのパイロット圧が、供給通路321、給気孔32、電磁弁用弁室28、出力孔33及び出力通路331を介してパイロット圧作用室21に供給されるようになっている。パイロット圧がパイロット圧作用室21に供給されると、ピストン20が移動してスプール弁14が移動するようになっている。また、バルブケーシング12には、電磁弁27の排気孔31に一端が連通する排出通路311が形成されるとともに、排出通路311の他端はバルブケーシング12の下面に開口し、出力通路331の他端には排気管(図示せず)が接続される。
そして、上記構成の電磁弁27は、ソレノイドコイル24が励磁されるときは、弁体29は弁付勢バネ30の付勢力により第1弁座28aに着座し、排気孔31が閉じられて、給気孔32と出力孔33とが連通状態となる。すると、電磁弁27によってパイロット圧通路が開放され、電磁弁27が第1位置に位置される。一方、ソレノイドコイル24が励磁されないときは、弁体29はプランジャ25及び弁ガイドにより第2弁座28bに着座し、給気孔32が閉じられて、排気孔31と出力孔33とが連通状態となる。すると、電磁弁27によってパイロット圧通路が遮断されると同時に、出力通路331内のパイロット圧が排気され、電磁弁27が第2位置に位置される。
通路としての出力通路331(パイロット圧通路)の途中には、出力通路331のその他の部位より拡径された弁室331aが形成されている。図3に示すように、弁室331a内にはゴムで形成されるチェック弁としての急速排気弁40が配設されている。また、弁室331aにおいて、急速排気弁40の一端面側(図3では左側)には、円筒状をなす弁座331bが弁室331a内に向けて突設されている。バルブケーシング12には、弁室331a内に連通する排気通路34が形成されるとともに、この排気通路34は一端が弁座331b内を貫通して弁室331aに連通し、他端がバルブケーシング12外に連通している。また、排気通路34の流路断面積は、出力通路331における弁室331aより出力孔33側の流路断面積より大きく設定されている。
図2(a)に示すように、急速排気弁40は、弁本体41を備えるとともに、この弁本体41の一端側には円柱状のディスク部42が設けられている。さらに、急速排気弁40は、ディスク部42を取り囲むように弁本体41の外周面から延びるリップ部43を備える。図2(a)、(d)に示すように、弁本体41の外周面には、凹溝41aが弁本体41の周方向に沿って4箇所に等間隔おきに形成されるとともに、凹溝41aは弁本体41の軸方向に沿って延びるように形成されている。
ディスク部42の先端面は平坦面状をなし、ディスク部42の直径は弁座331bの外径より大きくなっている。そして、急速排気弁40は、ディスク部42の先端面が弁座331bに対して接離可能に弁室331a内を往復動するようになっている。リップ部43は弾性変形可能に形成されており、外径が弁室331aの内径より若干大きく形成されている。
また、図2(a)、(b)、(c)に示すように、リップ部43の内周面とディスク部42の周面との間は、ディスク部42を取り囲むように環状の凹条44が形成されている。そして、リップ部43は、凹条44の存在によってディスク部42に向けて倒れるように弾性変形可能になっている。
また、リップ部43の内周面には、凹部43aがリップ部43の内周面から外周面に向けて半円状に凹むように形成されるとともに、凹部43aは、リップ部43の周方向に等間隔を開けて4箇所形成されている。リップ部43の凹部43aが形成された部位は、リップ部43のその他の部位と比べて厚みが薄くなっている。凹部43aは、リップ部43の開口端から凹条44の奥部に至るまで延びるように形成されている。
そして、図3(a)に示すように、上記急速排気弁40は、ディスク部42によって排気通路34を遮断するとともに、リップ部43の全部が弁室331a内周面から離間する第1切換位置を取り得る。急速排気弁40が第1切換位置にあるときは、弁室331aを基準とした上流と下流とが、弁室331aを介して連通する。すると、パイロット圧通路(通路)を介してパイロット圧供給源とパイロット圧作用室21とが連通し、パイロット圧供給源からパイロット圧作用室21にエアの供給(給気)が行われる。すなわち、パイロット圧供給源からパイロット圧作用室21(作用室)へ向けたエアの一方向への流通が許され、結果として、パイロット圧作用室21へのパイロット圧(一方向への流体圧)の供給が許される。
また、図4に示すように、急速排気弁40は、ディスク部42により排気通路34を開放するとともに、リップ部43の全部が弁室331a内周面に密着して弁室331a内を出力孔33側と排気通路34側とに区画する第2切換位置を取り得る。急速排気弁40が第2切換位置にあるときは、弁室331aがリップ部43によって遮断される。すると、急速排気弁40によって、パイロット圧作用室21からパイロット圧供給源へ向けた、前記一方向とは逆方向へのエアの流通が阻止される。同時に、弁室331aを介してパイロット圧作用室21と排気通路34とが連通し、パイロット圧作用室21から排気通路34への排気が許される。
次に、上記構成のパイロット形電磁弁11の作用について説明する。
さて、電磁弁27において、ソレノイドコイル24が励磁されると、弁体29が第1弁座28aに着座し、給気孔32と出力孔33とが連通して、電磁弁27によってパイロット圧通路が開放される(電磁弁27が第1位置に位置される)。すると、パイロット圧供給源からの一方向へのパイロット圧(流体圧:給気)が、供給通路321、給気孔32及び電磁弁用弁室28を介して出力孔33から出力通路331に供給され、弁室331aにパイロット圧が供給される。図3(a)に示すように、弁室331aでは、急速排気弁40(チェック弁)が出力孔33側からのパイロット圧(給気)により、エアが弁本体41の凹溝41aの延びる方向に沿って流れ、パイロット圧がリップ部43の背面に作用する。
すると、パイロット圧を受けてディスク部42が弁座331bに着座して排気通路34が遮断される。同時に、リップ部43がパイロット圧によって変形して(押し倒されて)、リップ部43の全部が弁室331a内周面から離間する。すなわち、急速排気弁40が第1切換位置に配置される。同時に、リップ部43は、凹部43aが薄肉に形成されているため、パイロット圧を受けて凹部43aが開口幅を狭めるように変形する。すると、図3(b)に示すように、リップ部43は、隣り合う凹部43a同士を繋ぐ円弧部が、凹部43aを頂点としてリップ部43の内周面に向かうように変形し(押し潰され)、急速排気弁40の正面視ではリップ部43が略菱形状をなすように変形する。
リップ部43の変形により、リップ部43の全部が弁室331a内周面から離間すると、リップ部43による弁室331a内の遮断が解除され、出力孔33から供給されたパイロット圧がパイロット圧作用室21に供給される。すなわち、パイロット圧通路を介してパイロット圧供給源とパイロット圧作用室21が連通し、パイロット圧作用室21へのパイロット圧の供給が許される。
図3(b)において、2点鎖線に凹部43aが形成されていない場合に、リップ部43が押し倒されたときのリップ部43を示す。また、図3(b)の実線に示すように、凹部43aを形成することにより、エアがパイロット圧としてパイロット圧供給源からパイロット圧作用室21に供給されるときの、リップ部43の外周面と弁室331aの内周面との間に形成される有効流路断面積を増加させることができる。その結果、パイロット圧作用室21へ供給されるパイロット圧が十分に確保でき、ピストン20を速やかに移動させることができる。
一方、電磁弁27において、ソレノイドコイル24が非励磁とされると、弁体29が第2弁座28bに着座して電磁弁27が第1位置から切り換えられ、排気孔31と出力孔33とが連通して、電磁弁27によってパイロット圧通路が遮断されると同時に出力通路331内のパイロット圧が排気される(第2位置に位置される)。すると、図4に示すように、パイロット圧作用室21からの排気(逆方向への流体圧)が弁室331aに流れ込む。弁室331aでは、急速排気弁40が排気を受けると、その排気がリップ部43の表面側(ディスク部42側)に作用する。リップ部43の全部は、排気を受けて外周面が弁室331aの内周面に密着し、弁室331aを出力孔33側とパイロット圧作用室21側とに区画する。
また、急速排気弁40は、排気を受けてディスク部42が弁座331bから離間して排気通路34が開放される。すると、リップ部43の弁室331a内周面への密着により、リップ部43よりも出力孔33側の排気は、出力孔33から排出通路311を介して排出されるとともに、リップ部43よりもパイロット圧作用室21側の排気は排気通路34を介して排出される。このとき、排気通路34の流路断面積は、出力通路331における弁室331aより出力孔33側の流路断面積より大きく設定されている。このため、排圧が排気通路34から効率良く排出される。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)急速排気弁40を備えるパイロット形電磁弁11は、パイロット圧通路(通路)上の弁室331aにチェック弁としての急速排気弁40を備える。この急速排気弁40のリップ部43には、リップ部43を内周面から外周面に向けて凹ませてなる凹部43aが形成され、リップ部43においては凹部43aが形成された部位はその他の部位より薄肉になっている。このため、リップ部43は、凹部43aが形成されず、周方向に沿って一定の厚みとなっている場合と異なり、パイロット圧(一方向への流体圧:給気)を受けたとき、外周面側から内周面側に向けて押し倒されるだけでなく、凹部43aの開口が閉じるように変形する(押し潰される)。よって、リップ部43が押し倒されて変形するだけの場合と比べると、押し潰された分だけ弁室331aの内周面からリップ部43が離間する量を増やすことができる。その結果として、凹部43aが形成されない場合と比べると、リップ部43の外周面と弁室331aの内周面との間に形成される有効流路断面積を増加させることができる。したがって、リップ部43に凹部43aを形成することにより、パイロット圧作用室21に向けてパイロット圧が供給されるときのパイロット圧通路での有効流路断面積を増加させることができ、パイロット形電磁弁11におけるスプール弁14の応答性を向上させることができる。
(2)凹部43aは、リップ部43の周方向に等間隔おきに形成されている。このため、リップ部43がパイロット圧を受けたとき、凹部43aによってリップ部43を均等に変形させる(押し潰す)ことができる。よって、弁室331aの周方向に沿って等間隔おきにパイロット圧の流路を形成することができ、急速排気弁40の傾き等を防止することができる。
(3)凹部43aは、リップ部43の周方向に等間隔おきに4箇所形成されている。このため、凹部43aによってリップ部43が変形した(押し潰された)とき、リップ部43をほぼ菱形に変形させることができ、弁室331aでの有効流路断面積を確保することができる。
(4)凹部43aは、リップ部43をその他の部位より薄肉にすることで形成されている。よって、リップ部43が排気(逆方向への流体圧)を受けたとき、変形した(押し潰された)リップ部43は速やかに原形状に復帰するため、リップ部43を弁室331aの内周面に速やかに密着させることができる。
(5)凹部43aは、リップ部43の内周面から外周面に向けて半円状に凹むように形成されている。このため、リップ部43に凹部43aを形成したとしても、凹部43aの形成領域がリップ部43の周方向全体を占めることなく、凹部43a同士の間に凹部43aの形成されていない領域を設けることができる。したがって、リップ部43に凹部43aを形成しつつも、リップ部43に所要の強度を確保して、リップ部43が過度に押し倒されやすくなること、及び押し潰されやすくなることそれぞれを防止することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 実施形態では、パイロット圧を受けてリップ部43の全部が弁室331aの内周面から離間したが、パイロット圧の流通が可能となれば、リップ部43は一部が弁室331aの内周面から離間するだけであってもよい。
○ 凹部43aの数は、1〜3箇所、又は5箇所以上であってもよい。
○ 凹部43aは、リップ部43の周方向に不等間隔おきに設けられていてもよい。
○ 実施形態では、パイロット形電磁弁11に具体化したが、電磁弁27と、急速排気弁40と、スプール弁14を備える弁部とを別体に設けてもよい。
○ 凹部43aは、リップ部43の内周面から外周面に向けて半円状に凹むように形成したが、凹部43aの形状は任意に変更してもよい。
○ 実施形態では、パイロット圧作用室21で作動する作動体としてピストン20に具体化したが、作動体はピストン20以外のものであってもよい。
○ 実施形態では、チェック弁を急速排気弁に具体化したが、チェック弁を、急速排気弁ではなく、単に、通路での流体の一方向への流通を許すとともに、一方向とは逆方向への流体の流通を阻止する逆止弁として用いてもよい。例えば、チェック弁を、流体としてのエア供給源からアクチュエータへの給気を許すとともに、アクチュエータからの排気を阻止する逆止弁として用いてもよい。
○ 実施形態では、急速排気弁40をパイロット形電磁弁11に設けたが、パイロット形電磁弁11以外のバルブに設けてもよい。
11…パイロット形電磁弁、12…バルブケーシング、20…作動体としてのピストン、21…作用室としてのパイロット圧作用室、27…電磁弁、28…通路及びパイロット圧通路を構成する電磁弁作用室、32…通路及びパイロット圧通路を構成する給気孔、33…通路及びパイロット圧通路を構成する出力孔、34…排気通路、40…チェック弁としての急速排気弁、42…ディスク部、43…リップ部、43a…凹部、321…通路及びパイロット圧通路を構成する供給通路、331…通路及びパイロット圧通路を構成する出力通路、331a…弁室。

Claims (7)

  1. 通路上の弁室に設けられ、前記通路での流体の一方向への流通を許すとともに、前記一方向とは逆方向への前記流体の流通を阻止するチェック弁であって、
    前記一方向への流体圧を受けて前記弁室の内周面から一部又は全部が離間する一方で、前記逆方向への流体圧を受けて前記弁室の内周面に密着するリップ部を有し、
    前記リップ部に、該リップ部の厚み内で内周面から外周面に向けて凹む凹部が形成されているチェック弁。
  2. 前記凹部は、前記リップ部の周方向に等間隔おきに形成されている請求項1に記載のチェック弁。
  3. 前記凹部は、前記リップ部の周方向に沿って4箇所形成されている請求項2に記載のチェック弁。
  4. 前記流体はエアであり、前記一方向への流体圧は作用室への給気により生じるとともに、前記逆方向への流体圧は前記作用室からの排気により生じ、
    前記チェック弁は、前記弁室に連通する排気通路を前記給気により遮断するとともに前記弁室を介して前記作用室への前記給気を許し、前記排気により前記排気通路を開放するとともに前記弁室を介して前記作用室から前記排気通路への前記排気を許す急速排気弁である請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載のチェック弁。
  5. バルブケーシングに、作動体が収容されたパイロット圧作用室が形成されるとともに、前記パイロット圧作用室にパイロット圧を供給するためのパイロット圧通路が形成され、前記パイロット圧通路上には弁室が設けられるとともに、前記弁室に連通する排気通路が前記バルブケーシングに形成され、前記バルブケーシングには、前記パイロット圧通路を開閉する電磁弁が装備されており、
    さらに、前記弁室に急速排気弁が設けられ、
    該急速排気弁が、前記電磁弁によって前記パイロット圧通路が開放されると、一方向への前記パイロット圧を受けて前記排気通路を遮断するとともに前記弁室を介して前記パイロット圧作用室への前記パイロット圧の供給を許す一方で、
    前記電磁弁の切り換えによって、前記一方向へのパイロット圧とは逆方向への前記パイロット圧作用室からの排気を受ける状態となると、前記排気通路を開放するとともに前記弁室を介して前記パイロット圧作用室から前記排気通路への前記排気の流通を許すように構成されたパイロット形電磁弁において、
    前記急速排気弁は、前記排気通路を開閉するディスク部を有するとともに、前記一方向へのパイロット圧を受けて前記弁室の内周面から一部又は全部が離間する一方で、前記排気を受けて前記弁室の内周面に密着するリップ部を有し、
    前記リップ部に、前記リップ部の厚み内で内周面から外周面に向けて凹む凹部が形成されていることを特徴とするパイロット形電磁弁。
  6. 前記凹部は、前記リップ部の周方向に等間隔おきに形成されている請求項5に記載のパイロット形電磁弁。
  7. 前記凹部は、前記リップ部の周方向に沿って4箇所形成されている請求項6に記載のパイロット形電磁弁。
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