JP2012025118A - マーク付き伝動ベルト、及びその製造方法 - Google Patents

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【課題】製造時の作業負担が小さく、且つ長期間マークを鮮明に維持することができるマーク付き伝動ベルト、及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】ベルト表面積層体3は、本体ゴム部材2の外面に形成されたベルト表面部材4と、インクでマーク7が裏文字状態で印字されており、その印字面がベルト表面部材の外表面に重ね合わされた印字用熱可塑性樹脂フィルム5と、印字用熱可塑性樹脂フィルム5における印字面とは反対側の面に重ね合わされた外カバー用熱可塑性樹脂フィルム6とからなる熱可塑性樹脂フィルム積層体8とを有しており、ベルト表面部材4の外表面に、熱可塑性樹脂フィルム積層体8が溶融付着されており、マーク7は熱可塑性樹脂フィルム積層体8とベルト表面部材4との間に介在されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、マーク付き伝動ベルト、及びその製造方法に関するものである。
伝動ベルトの背面等の表面には、一般に、商標、製造年月日、ロット番号等のマークが1ロット当たり3〜6種形成されている。この伝動ベルトの表面にマークを形成する技術として、下記特許文献1に記載された技術のように、基材であるPETフィルムや離型紙等の表面にスクリーン印刷により裏文字状態のマークを印刷した転写マーク材を用いた転写方法がある。
特許文献1に記載された伝動ベルトの製造方法の概略は以下の通りである。まず、マーク毎に専用のスクリーンを作製し、このスクリーンを用いて、基材にマーク(インク)が付着された転写マーク材をスクリーン印刷により作製する。その後、製造される伝動ベルトの種類、製造年月日等に応じた複数種の転写マーク材を段取りして、帆布等のベルト表面部材にのせる。そして、転写マーク材をベルト表面部材に一定の温度・圧力で一定時間押しつけて密着させた後、基材をベルト背面構成部材から剥離することでベルト表面部材にマークを転写する。その後、このマークが転写されたベルト表面部材を成形金型(成形ドラム)に巻きつけ、この上に他のベルト構成部材(本体ゴム部材)を積層した後、加硫して、マーク付きの伝動ベルトを製造している。
また、伝動ベルトの表面にマークを形成するその他の技術としては、下記特許文献2及び3に記載されているように、完成された伝動ベルト、即ち、加硫等の加工が済んだ伝動ベルトの外表面に、インクジェットプリンタにより直接インクを噴射することで、伝動ベルトにマークを形成する方法がある。
特開平5−42754号公報 特開平7−238992号公報 特表平11−501877号公報
しかしながら、上記特許文献1では、マークの内容毎に専用のスクリーンを用意する必要があるため、スクリーンの設計から製作までに多大な手間がかかり作業負担が大きいという問題がある。また、このスクリーン、及びスクリーン印刷により作製される転写マーク材は、通常、外注メーカに発注して作製してもらう場合が多く、この場合、生産数量の調整等を見込んで、本来必要な個数よりも多くの個数を外注メーカに見込み発注することが多いため、不要となった転写マーク材の大量廃棄が発生する可能性があるという問題がある。また、伝動ベルトへのマークの転写の際に基材をベルト表面部材から剥離する工程が必要であり、かつこの剥離した基材(以下、スクラップとも称す)の処理が必要であるため、手間がかかり多大な作業負担になっていた。また、転写マーク材の段取りの際に、作業者が転写マーク材の種類を取り間違えたことにより、不良品(マーク違い・配置間違い)が発生することがある。またさらに、伝動ベルトの使用時においてマークは外部にさらされているため、例えばマークが形成されたベルト表面を、プーリ(例えば、アイドラープーリやテンションプーリ等)に当接させる駆動面として使用した場合には、マークがプーリとの当接により擦り減り、消失してしまうという問題がある。
また、特許文献2及び3に記載された技術のように伝動ベルトの外表面に直接インクを噴射してマークを形成する方法においても、上記特許文献1に記載された技術と同様に伝動ベルトの使用時においてマークは外部にさらされているため、マークがプーリとの当接により擦り減り、消失してしまうという問題がある。
そこで、本願発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、製造時の作業負担が小さく、且つ長期間マークを鮮明に維持することができるマーク付き伝動ベルト、及びその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のマーク付き伝動ベルトの製造方法は、本体ゴム部材と、該本体ゴム部材の外面に形成されたベルト表面部材と、印字用熱可塑性樹脂フィルムと、外カバー用熱可塑性樹脂フィルムとを備えたマーク付き伝動ベルトの製造方法であって、前記印字用熱可塑性樹脂フィルム上に、又は、前記印字用熱可塑性樹脂フィルムと前記外カバー用熱可塑性樹脂フィルムとを予め積層して形成された熱可塑性樹脂フィルム積層体の前記印字用熱可塑性樹脂フィルム上に、出力手段によりインクでマークを裏文字状態で印字する印字工程と、前記ベルト表面部材の外表面と前記印字用熱可塑性樹脂フィルムの印字面とが、前記印字用熱可塑性樹脂フィルムにおける印字面とは反対側の面と前記外カバー用熱可塑性樹脂フィルムとがそれぞれ重ね合わさるように、該ベルト表面部材と該印字用熱可塑性樹脂フィルムと該外カバー用熱可塑性樹脂フィルムとを積層してベルト表面積層体を形成するか、又は、前記ベルト表面部材の外表面と前記熱可塑性樹脂フィルム積層体における前記印字用熱可塑性樹脂フィルムの印字面とが重ね合わさるように、該ベルト表面部材と該熱可塑性樹脂フィルム積層体とを積層してベルト表面積層体を形成する、積層工程と、前記ベルト表面積層体を予備圧着する圧着工程と、前記印字用熱可塑性樹脂フィルム、及び前記外カバー用熱可塑性樹脂フィルムの融点以上の温度で、前記本体ゴム部材と前記ベルト表面積層体とを成形金型にて一体的に加硫成形する加硫成形工程とを有することを特徴とする。
上記の構成によれば出力手段によりインクで印字用熱可塑性樹脂フィルム上、又は熱可塑性樹脂フィルム積層体の印字用熱可塑性樹脂フィルム上にマークを印字しており、従来のようにマーク毎に専用のスクリーンを作製する必要がないため、従来方法に比べて作業負担を軽減することができる。また、必要な時に必要な分だけ印字用熱可塑性樹脂フィルム上に、又は熱可塑性樹脂フィルム積層体の印字用熱可塑性樹脂フィルム上にマークを印字すればよいので、従来方法のように見込発注により多量の廃棄物が発生することはない。また、印字用熱可塑性樹脂フィルム上に、又は熱可塑性樹脂フィルム積層体の印字用熱可塑性樹脂フィルム上に複数種のマークを一度に印字することができるので、複数の転写マーク材を用いて印字する必要がある従来方法に比べて、不良品(マーク間違い・配置間違い)が発生する可能性は極めて小さい。
また、マークが印字された印字用熱可塑性樹脂フィルムは、本体ゴム部材とベルト表面積層体とを一体的に加硫成形する際に、ベルト表面部材に溶融付着されるものなので、印字用熱可塑性樹脂フィルムをベルト表面部材から剥離する必要はなく、その結果、転写マーク材の基材をベルト表面部材から剥離する必要がある従来方法に比べて作業負担を軽減することができると共にスクラップの発生をなくすことができる。
また、印字用熱可塑性樹脂に印字されたマークは、熱可塑性樹脂フィルム積層体、即ち印字用熱可塑性樹脂フィルム及び外カバー用熱可塑性樹脂フィルムの2層の熱可塑性樹脂フィルムにより保護されている。従って、この熱可塑性樹脂フィルム積層体により、予備圧着後においては、積層物を搬送する時や積層物を成形金型に積層する時にマークが汚れることを防ぐことができ、加硫成形後のベルト使用時においては、熱可塑性樹脂フィルム積層体がプーリに当接されたとしても、マークがこのプーリにより擦り減って消失することはないので、その結果、長期間にわたってマークを鮮明に維持することができる。
また、印字用熱可塑性樹脂フィルムの印字面は、印字用熱可塑性樹脂フィルム及び外カバー用熱可塑性樹脂フィルムからなる熱可塑性樹脂フィルム積層体と、ベルト表面部材との間に介在されているので、この印字面の堅牢度を印字用熱可塑性樹脂フィルム及び外カバー用熱可塑性樹脂フィルムによって高いものにすることができる。
またさらに、印字用熱可塑性樹脂フィルムの印字面とは反対側の面に、外カバー用熱可塑性樹脂フィルムを積層しているので、印字用熱可塑性樹脂フィルムとして、成形金型に対して付着し易い材料のものを用いたとしても、成形金型に対して離型性の良い外カバー用熱可塑性樹脂フィルムを用いることで印字用熱可塑性樹脂フィルムが成形金型に移行(付着)することを防ぐことができ、その結果、印字用熱可塑性樹脂フィルムに印字されたマークが成形金型への移行により消失することを防ぐことができると共に、成形金型が印字用熱可塑性樹脂フィルムの移行(付着)により汚れることを防ぐことができる。
また、本発明のマーク付き伝動ベルトの製造方法において、前記印字用熱可塑性樹脂フィルム、及び前記外カバー用熱可塑性樹脂フィルムは、透明であり、且つ融点が70〜140℃の範囲内にある低融点の熱可塑性樹脂フィルムであってもよい。上記の構成によれば、本体ゴム部材とベルト表面積層体とを一体的に加硫成形する際に、印字用熱可塑性樹脂フィルムをベルト表面部材に、外カバー用熱可塑性樹脂フィルムを印字用熱可塑性樹脂フィルムにより確実に溶融付着させることができるので、マークを印字用熱可塑性樹脂フィルム及び外カバー用熱可塑性樹脂フィルムにより確実に保護させることができると共に、印字用熱可塑性樹脂フィルムの印字面の堅牢度をより一層高くすることができる。
また、印字用熱可塑性樹脂フィルム及び外カバー用熱可塑性樹脂フィルムは透明であるため、マークの視認が容易となる。
また、本発明のマーク付き伝動ベルトの製造方法において、前記印字用熱可塑性樹脂フィルムが、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンアクリル酸共重合体、エチレンアクリル酸エチル共重合体、エチレンメタクリル酸共重合体、エチレンメタクリル酸メチル共重合体、エチレンアクリル酸メチル共重合体、エチレンアクリル酸共重合体のアイオノマー、エチレンメタクリル酸共重合体のアイオノマーからなる群から選ばれる少なくとも1種であり、前記外カバー用熱可塑性樹脂フィルムが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリブタジエンゴムからなる群から選ばれる少なくとも1種であってもよい。上記の構成によれば、印字用熱可塑性樹脂フィルムはインクでの印字が容易な性状のものであるので、印字用熱可塑性樹脂フィルムにマークの印字を容易に行うことができる。また、外カバー用熱可塑性樹脂フィルムは成形金型に対する離型性が良い性状のものであるので、離型時において印字用熱可塑性樹脂フィルムが成形金型に移行(付着)することを防ぐことができ、その結果、印字用熱可塑性樹脂フィルムに印字されたマークが成形金型への移行により消失することを防ぐことができると共に、成形金型が印字用熱可塑性樹脂フィルムの移行(付着)により汚れることを防ぐことができる。
また、本発明のマーク付き伝動ベルトは、本体ゴム部材と、ベルト表面積層体とを備えたマーク付き伝動ベルトであって、前記ベルト表面積層体は、前記本体ゴム部材の外面に形成されたベルト表面部材と、インクでマークが裏文字状態で印字されており、その印字面が前記ベルト表面部材の外表面に重ね合わされた印字用熱可塑性樹脂フィルムと、該印字用熱可塑性樹脂フィルムにおける印字面とは反対側の面に重ね合わされた外カバー用熱可塑性樹脂フィルムとからなる熱可塑性樹脂フィルム積層体とを有しており、前記ベルト表面部材の外表面に、前記熱可塑性樹脂フィルム積層体が溶融付着されており、前記マークは前記熱可塑性樹脂フィルム積層体と前記ベルト表面部材との間に介在されていることを特徴とする。
上記の構成によれば、マークは熱可塑性樹脂フィルム積層体とベルト表面部材との間に介在されているので、この熱可塑性樹脂フィルム積層体により、即ち印字用熱可塑性樹脂フィルム及び外カバー用熱可塑性樹脂フィルムの2層の熱可塑性樹脂フィルムによりマークを外部から保護することができる。従って、ベルト使用時において、熱可塑性樹脂フィルム積層体がプーリに当接されたとしても、マークがこのプーリにより擦り減って消失することはないので、その結果、長期間にわたってマークを鮮明に維持することができる。
また、印字用熱可塑性樹脂フィルムの印字面は、熱可塑性樹脂フィルム積層体とベルト表面部材との間に介在されているので、印字面の堅牢度を印字用熱可塑性樹脂フィルム及び外カバー用熱可塑性樹脂フィルムによって高いものにすることができる。
また、本発明のマーク付き伝動ベルトにおいて、前記印字用熱可塑性樹脂フィルム、及び前記外カバー用熱可塑性樹脂フィルムは、透明であり、且つ融点が70〜140℃の範囲内にある低融点熱可塑性樹脂フィルムであってもよい。上記の構成によれば、本体ゴム部材とベルト表面積層体とを一体的に加硫成形する際に、印字用熱可塑性樹脂フィルムをベルト表面部材に、外カバー用熱可塑性樹脂フィルムを印字用熱可塑性樹脂フィルムにより確実に溶融付着させることができるので、マークを印字用熱可塑性樹脂フィルム及び外カバー用熱可塑性樹脂フィルムにより確実に保護させることができると共に、印字用熱可塑性樹脂フィルムの印字面の堅牢度をより一層高くすることができる。
また、印字用熱可塑性樹脂フィルム及び外カバー用熱可塑性樹脂フィルムは透明であるため、マークの視認が容易となる。
また、本発明のマーク付き伝動ベルトにおいて、前記印字用熱可塑性樹脂フィルムが、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンアクリル酸共重合体、エチレンアクリル酸エチル共重合体、エチレンメタクリル酸共重合体、エチレンメタクリル酸メチル共重合体、エチレンアクリル酸メチル共重合体、エチレンアクリル酸共重合体のアイオノマー、エチレンメタクリル酸共重合体のアイオノマーからなる群から選ばれる少なくとも1種であり、前記外カバー用熱可塑性樹脂フィルムが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリブタジエンゴムからなる群から選ばれる少なくとも1種であってもよい。上記の構成によれば、印字用熱可塑性樹脂フィルムはインクでの印字が容易な性状のものであるので、印字用熱可塑性樹脂フィルムにマークの印字を容易に行うことができる。また、外カバー用熱可塑性樹脂フィルムは成形金型に対する離型性が良い性状のものであるので、離型時において印字用熱可塑性樹脂フィルムが成形金型に移行(付着)することを防ぐことができ、その結果、印字用熱可塑性樹脂フィルムに印字されたマークが成形金型への移行により消失することを防ぐことができると共に、成形金型が印字用熱可塑性樹脂フィルムの移行(付着)により汚れることを防ぐことができる。
製造時の作業負担が小さく、且つ長期間マークを鮮明に維持することができる。
本発明の第1実施形態におけるマーク付き伝動ベルトの断面斜視図である。 本発明の第1実施形態におけるマーク付き伝動ベルトの製造工程を表したフローチャートである。 本発明の第1実施形態におけるマーク付き伝動ベルトの製造過程を表した端面図である。 本発明の第1実施形態において、出力手段としてインクジェットプリンタを用いた場合における印字工程を表した説明図である。 本発明の第1実施形態における加硫成形工程について説明する説明図である。 本発明の第2実施形態におけるマーク付き伝動ベルトの製造過程を表したフローチャートである。 本発明の第2実施形態におけるマーク付き伝動ベルトの製造過程を表した端面図である。 本発明の第2実施形態において、出力手段としてサーマルプリンタを用いた場合における印字工程を表した説明図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。ここでは、本発明に係るマーク付き伝動ベルトがVリブドベルトに適用されている例について説明するが、本発明に係るマーク付き伝動ベルトは平ベルト、歯付ベルト等の他の伝動ベルトについても適用することができる。
(マーク付き伝動ベルトの構成)
図1は、本実施形態におけるマーク付き伝動ベルトの断面斜視図である。図1に示すように、マーク付き伝動ベルト1は、本体ゴム部材2、本体ゴム部材2の外面に形成されたベルト表面積層体3とから主に構成されている。
(本体ゴム部材)
本体ゴム部材2は、心線20aが埋設された接着ゴム層20と、複数の断面V字状溝部21aを有する弾性体層である圧縮ゴム層21とから構成されている。心線20aは、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維あるいはポリエチレン−2,6−ナフタレート(PEN)等の繊維からなる高強度のコードである。圧縮ゴム層21は、例えば、クロロプレンゴム(CR)、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、アルキル化クロロスルホン化ポリエチレン(ACSM)、水素化ニトリルゴム(HNBR)等が用いられる。なお、圧縮ゴム層21には、ナイロン6、ナイロン66、ポリエステル、綿、アラミド等の短繊維を混入してベルト幅方向に配向し、耐側圧性を向上させていることが望ましい。
(ベルト表面積層体)
ベルト表面積層体3は、ベルトの背面となるベルト表面部材4と、印字用熱可塑性樹脂フィルム5及び外カバー用熱可塑性樹脂フィルム6からなる熱可塑性樹脂フィルム積層体8とから構成されている。
熱可塑性樹脂フィルム積層体8の印字用熱可塑性樹脂フィルム5にはインクでマーク7が裏文字状態で印字されており、この印字用熱可塑性樹脂フィルム5の印字面と、ベルト表面部材4の外表面とが重ね合わさるように積層されている。つまり、マーク7は熱可塑性樹脂フィルム積層体8とベルト表面部材4との間に介在されている。これにより、マーク7は2層の熱可塑性樹脂フィルムからなる熱可塑性樹脂フィルム積層体8により外部から保護されているので、ベルト使用時においてベルト表面積層体3がプーリ(例えば、アイドラープーリやテンションプーリ等)に当接されたとしても、マーク7がこのプーリとの当接により擦り減って消失することはないので、その結果、長期間にわたってマーク7を鮮明に維持することができる。またさらに、印字用熱可塑性樹脂フィルム5の印字面は、熱可塑性樹脂フィルム積層体8とベルト表面部材4との間に介在されているので、この印字面の堅牢度を印字用熱可塑性樹脂フィルム5及び外カバー用熱可塑性樹脂フィルム6によって高いものにすることができる。
また、熱可塑性樹脂フィルム積層体8は、ベルト表面部材4の外表面の全面を被覆している。このように、熱可塑性樹脂フィルム積層体8がベルト表面部材4の全面を被覆することで、ベルト表面部材4の一部の面のみ被覆している場合と比べて、マーク付き伝動ベルト1のベルト表面の凹凸を少なくすることができると共に、マーク付き伝動ベルト1の使用時において、熱可塑性樹脂フィルム積層体8が剥離される可能性を小さくすることができるので、マーク7を熱可塑性樹脂フィルム積層体8により長期間保護することでき、その結果、長期間にわたってマーク7を鮮明に維持することができる。
マーク7の印字用熱可塑性樹脂フィルム5への印字は、本実施形態においてはインクジェットプリンタ40を用いて行っているが、その詳細については後で説明する。また、マーク7を裏文字状態で印刷するのは、マーク付き伝動ベルト1の使用時において、図1に示すように正文字状態でマーク7を表示するためである。
(ベルト表面部材)
ベルト表面部材4は、綿などの天然繊維、若しくはポリアミドやポリエステル等の合成繊維からなる紡績糸、若しくは天然繊維と合成繊維を共に使用した混紡糸等を用いた織物、編物、又は不織布であるカバー帆布である。この織物は、平織、綾織、朱子織等に製織されたものである。
(熱可塑性樹脂フィルム積層体)
熱可塑性樹脂フィルム積層体8は、印字用熱可塑性樹脂フィルム5と外カバー用熱可塑性樹脂フィルム6とを積層して形成された2層構造のフィルム積層体である。外カバー用熱可塑性樹脂フィルム6は、印字用熱可塑性樹脂フィルム5の印字面とは反対側の面の全面を被覆している。
この印字用熱可塑性樹脂フィルム5及び外カバー用熱可塑性樹脂フィルム6は、透明であり、且つ本体ゴム部材2とベルト表面積層体3とからなるベルト成形体(ベルトスリーブ)を加硫成形する際の加硫温度よりも融点が低い熱可塑性樹脂フィルムである。このように、印字用熱可塑性樹脂フィルム5及び外カバー用熱可塑性樹脂フィルム6として、加硫温度よりも融点が低い低融点の熱可塑性樹脂フィルムを用いることで、加硫成形時においてベルト表面部材4に熱可塑性樹脂フィルム積層体8を溶融付着(融着)させて一体化させることができる。より具体的には、加硫成形時において、ベルト表面部材4に印字用熱可塑性樹脂フィルム5を溶融付着させ、印字用熱可塑性樹脂フィルム5に外カバー用熱可塑性樹脂フィルム6を溶融付着させることができる。なお、外カバー用熱可塑性樹脂フィルム6をベルト表面部材4に溶融付着させてもよい。
また、印字用熱可塑性樹脂フィルム5及び外カバー用熱可塑性樹脂フィルム6として透明なもの(透明性が高いもの)を使用することで、マーク7の視認を容易にすることができる。
また、ベルト成形体を加硫成形する際の加硫温度が一般的に140〜190℃であるため、印字用熱可塑性樹脂フィルム5及び外カバー用熱可塑性樹脂フィルム6の融点は、70〜140℃の範囲にあることが好ましい。この範囲に融点がある印字用熱可塑性樹脂フィルム5及び外カバー用熱可塑性樹脂フィルム6を用いることで、加硫成形時において、熱可塑性樹脂フィルム積層体8をベルト表面部材4により確実に溶融付着させることができるので、マーク7を熱可塑性樹脂フィルム積層体8により確実に保護させることができると共に、印字用熱可塑性樹脂フィルムの印字面の堅牢度をより一層高くすることができる。なお、印字用熱可塑性樹脂フィルム5及び外カバー用熱可塑性樹脂フィルム6の融点の下限を70℃としたのは、融点がこれ以上低い場合には、加硫成形時以外の伝動ベルト1の使用時等において、印字用熱可塑性樹脂フィルム5又は外カバー用熱可塑性樹脂フィルム6が意に反して溶融されてしまう可能性があるからである。
(印字用熱可塑性樹脂フィルム)
印字用熱可塑性樹脂フィルム5は、インクで印字を行うことができる性状のものである。例えば、インクとしてアクリル系のものを用いる場合には、印字用熱可塑性樹脂フィルム5としては、エチレンメタクリル酸共重合体(EMAA)や、このアイオノマー等が挙げられる。なお、印字用熱可塑性樹脂フィルム5は成形金型30に対して接着し易い性状のものでもよい。
また、印字用熱可塑性樹脂フィルム5は、その表面においてインクを保持することができるフィルムである。インクを印字用熱可塑性樹脂フィルム5の表面に保持するのに適したフィルムでない場合には、後述する予備圧着時や加硫成形時において、インクがベルト表面部材4の表面に存在する隙間に浸透することで、印字したインクが滲んだり、薄くなってマークが消えてしまう可能性があるからである。
印字用熱可塑性樹脂フィルム5は、上記性状を有するものであり、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレンアクリル酸共重合体(EAA)、エチレンアクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレンメタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレンメタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、エチレンアクリル酸メチル共重合体(EMA)、エチレンアクリル酸共重合体(EAA)のアイオノマー、エチレンメタクリル酸共重合体(EMAA)のアイオノマーからなる群から選ばれる少なくとも1種である。
特に、エチレン酢酸ビニル共重合体は、融点が約74〜105℃と加硫温度との差が大きく、印字用熱可塑性樹脂フィルム5をベルト表面部材4に確実に溶融付着させることができるので好ましい。
印字用熱可塑性樹脂フィルム5の厚さは、10μm以上であることが好ましく、20μm以上であることがより好ましい。印字用熱可塑性樹脂フィルム5の厚さが10μm未満であると、マーク7を印字する際に、印字用熱可塑性樹脂フィルム5が破損したり、歪んだりが発生する等加工性が悪くなり、また、加硫成形時において融着不良が生じる可能性があるからである。印字用熱可塑性樹脂フィルム5の厚さの上限は、特に限定されないが、印字用熱可塑性樹脂フィルム5がベルト表面部材4から剥離される可能性を低減させるためには、厚さが薄ければ薄い程好ましいため、30μm以下であることが好ましい。
(外カバー用熱可塑性樹脂フィルム)
外カバー用熱可塑性樹脂フィルム6は、後述する成形金型30に対する離型性が良い熱可塑性樹脂フィルムである。このように外カバー用熱可塑性樹脂フィルム6として、成形金型30に対する離型性が良いものを用いることで、マーク7が印字される印字用熱可塑性樹脂フィルム5として、成形金型30に対して付着し易い材料(例えば、エチレンメタクリル酸共重合体(EMAA))のものを用いたとしても、この印字用熱可塑性樹脂フィルム5を外カバー用熱可塑性樹脂フィルム6が被覆しているので、印字用熱可塑性樹脂フィルム5が成形金型30に移行(付着)することを防ぐことができ、その結果、印字用熱可塑性樹脂フィルム5に印字されたマーク7が成形金型30への移行により消失することを防ぐことができると共に、成形金型30が印字用熱可塑性樹脂フィルム5の移行(付着)により汚れることを防ぐことができる。
外カバー用熱可塑性樹脂フィルム6は、上記性状を有するものであり、ポリエチレン(PE)(好ましくは、低密度ポリエチレン)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリブタジエンゴムからなる群から選ばれる少なくとも1種である。
また、外カバー用熱可塑性樹脂フィルム6の厚さは、10μm以上であることが好ましく、20μm以上であることがより好ましい。外カバー用熱可塑性樹脂フィルム6の厚さの下限値を10μmとした理由は、10μm未満であると加硫成形時において融着不良が生じる可能性があるからである。
(マーク)
マーク7のインクの素材としては、特に限定されないが、マーク7を鮮明にするために、ベルト表面部材4の色とのコントラストが大きい色の顔料インクを用いることが好ましい。例えば、ベルト表面部材4が黒色のカバー帆布である場合は、酸化チタンを含有する白色顔料インクを用いることが好ましい。
(マーク付き伝動ベルトの製造方法)
次にマーク付き伝動ベルトの製造方法について図2〜5を参照しつつ説明する。図2は、マーク付き伝動ベルトの製造工程を表したフローチャートである。図3は、マーク付き伝動ベルトの製造過程を表した端面図である。図4は、出力手段としてインクジェットプリンタを用いた場合における印字工程を表した説明図である。図5は、加硫成形工程について説明する説明図である。
まず、図2、及び図4に示すように、パーソナルコンピュータなどの電子計算機10にて、伝動ベルト1に形成させるマークの形状、色彩、配置位置等のレイアウトを行なうことでマークデータを作成し、管理する(S1)。なお、S1においてスキャン等によりマークデータを取得して、電子計算機10にて管理してもよい。
次に、電子計算機10にて管理されたマークデータを出力手段であるインクジェットプリンタ40に出力し、このインクジェットプリンタ40により、印字用熱可塑性樹脂フィルム5にマーク7を裏文字状態で印字する(S2)。具体的には、図4に示すように、供給ロール5aから、当該供給ロール5aに巻回された印字用熱可塑性樹脂フィルム5(本製造方法においては、エチレン酢酸ビニル共重合体)を印字箇所が印字台43上に位置するように複数のローラ44により送り出す。そして、インクジェットプリンタ40のプリンタヘッド40aからインクを噴出し、電子計算機10から入力されたマークデータに基づいて、マーク7を印字用熱可塑性樹脂フィルム5に印字する。印字が行われると、図3の(a)に示すように、印字用熱可塑性樹脂フィルム5上にマーク7を形成するインクが積層される。本実施形態においては、印字用熱可塑性樹脂フィルム5の幅方向の長さは、マーク7の印字に必要な幅に加えて、幅方向の各端部においてマージンを10mm以上持たせたものであり、150mm〜250mmの範囲に設定されている。
なお、印字用熱可塑性樹脂フィルム5に幅方向において複数行の印字を行う場合には、後述する成形金型30の表面の上部側に対応する行のマーク7から印刷を開始し、下部側に対応する行のマーク7へと順に印字を行う。
このように、本実施形態においては、電子計算機10にて管理されたマークデータに基づいて、インクジェットプリンタ40によりインクで印字用熱可塑性樹脂フィルム5上にマーク7を印字しており、従来のようにマーク毎に専用のスクリーンを作製する必要がないため、従来方法に比べて作業負担を軽減することができる。また、必要な時に必要な分だけ印字用熱可塑性樹脂フィルム5上にマーク7を印字すればよいので、従来方法のように見込発注により多量の廃棄物が発生することはない。
また、本印字工程によれば、印字用熱可塑性樹脂フィルム5に複数種のマーク7を一度に印字することができるので、複数の転写マーク材を用いて印字する必要がある従来方法に比べて、不良品が発生する可能性は極めて小さい。
印字用熱可塑性樹脂フィルム5への印字が終了すると、印字用熱可塑性樹脂フィルム5の一端を保持するキャッチャー42により、印字用熱可塑性樹脂フィルム5を後述する成形金型30の表面の面長方向の全長(周方向の全長)に、カットマージンを考慮した長さ(本実施形態においては、約10mm)を加算した長さ分だけ引出し、クロスカッター41により切断して1ロットの印字用熱可塑性樹脂フィルム5とする(S3)。つまり、1ロットの印字用熱可塑性樹脂フィルム5の面長方向の全長は、成形金型30の表面の面長方向の全長と略同一の長さにされている。
次に、図3の(b)に示すように、外カバー用熱可塑性樹脂フィルム6が、印字用熱可塑性樹脂フィルム5の印字面とは反対側の面の全面を被覆するように、印字用熱可塑性樹脂フィルム5と外カバー用熱可塑性樹脂フィルム6とを重ね合わせて積層し、熱可塑性樹脂フィルム積層体8を形成する(S4)。
次に、図3の(c)に示すように、熱可塑性樹脂フィルム積層体8における印字用熱可塑性樹脂フィルム5の印字面がベルト表面部材4の外表面と重なりあわされるように、ベルト表面部材4と熱可塑性樹脂フィルム積層体8とを積層してベルト表面積層体3とする(S5)。なお、ベルト表面部材4は、その外表面の全面が、1つ又は複数の熱可塑性樹脂フィルム積層体8により被覆されている。
なお、本実施形態においては、印字用熱可塑性樹脂フィルム5と外カバー用熱可塑性樹脂フィルム6とを積層して、熱可塑性樹脂フィルム積層体8を形成した後に、この熱可塑性樹脂フィルム積層体8をベルト表面部材4に積層しているが、印字用熱可塑性樹脂フィルム5をベルト表面部材4に積層した後に、このベルト表面部材4に積層された印字用熱可塑性樹脂フィルム5上に外カバー用熱可塑性樹脂フィルム6を積層させてもよい。
次に、ベルト表面部材4と熱可塑性樹脂フィルム積層体8とからなるベルト表面積層体3を予備圧着する(S6)。本製造方法においては、予備圧着は熱プレスにより行い、その圧着温度は100〜130℃、面圧は0.2〜0.4MPa、圧着時間は3〜20秒である。なお、この予備圧着工程は、従来の転写マーク材の転写工程と共通する部分が多いため、予備圧着の熱プレスは、従来の転写工程で使用されていた転写プレス装置を用いて行うこともできる。
予備圧着されたベルト表面積層体3は、次の加硫成形工程において使用される成形金型30まで搬送される。なお、この搬送時において、予備圧着されたベルト表面積層体3は、図3の(d)に示すように、熱可塑性樹脂フィルム積層体8によりマーク7は外部から保護されているので汚れることはない。またさらに、印字用熱可塑性樹脂フィルム5により、マーク7の模様(文字等)が崩れることなく、成形金型30までベルト表面積層体3を搬送することができる。
次に、予備圧着されたベルト表面積層体3と、本体ゴム部材2とを積層してベルト成形体を作製し、続いてこのベルト成形体を印字用熱可塑性樹脂フィルム5及び外カバー用熱可塑性樹脂フィルム6の融点以上の温度で一体的に加硫成形し(S7)、図3の(e)に示すように加硫スリーブを作製する。本製造方法においては、図5に示すように、円筒状の成形金型30を用いて加硫成形が行われる。
加硫成形工程は公知の方法であり、概略は下記の通りである。まず、熱可塑性樹脂フィルム積層体8の面長方向を成形金型30の外表面(成形面)30aの周方向に合わせ、外カバー用熱可塑性樹脂フィルム6と成形金型30の外表面30aとが接触するように、ベルト表面積層体3を外表面30aに積層させる。次に、このベルト表面積層体3の上に接着ゴム層20を積層し、心線20aをスピニングする。そして、圧縮ゴム層21を積層してベルト成形体を形成し、このベルト成形体を印字用熱可塑性樹脂フィルム5及び外カバー用熱可塑性樹脂フィルム6の融点以上の温度で加硫した後に成形金型30から離型することで加硫スリーブを作製する。なお、この加硫時において、熱可塑性樹脂フィルム積層体8は、成形金型30の外表面30aに圧接されるとともに、ベルト表面部材4の外表面に溶融付着される。
上記のように、印字用熱可塑性樹脂フィルム5は、ベルト表面部材4に溶融付着されるものなので、印字用熱可塑性樹脂フィルム5をベルト表面部材4から剥離する必要はなく、その結果、転写マーク材の基材をベルト表面部材から剥離する必要がある従来方法に比べて作業負担を軽減することができると共にスクラップの発生をなくすことができる。また、熱可塑性樹脂フィルムによりマーク7は外部から保護されているので、汚れることはない。
また、成形金型30の外表面30aには、成形金型30に対して離型性が良い外カバー用熱可塑性樹脂フィルム6を接触させて加硫成形しているので、離型時において印字用熱可塑性樹脂フィルム5が成形金型30に移行(付着)することを防ぐことができ、その結果、印字用熱可塑性樹脂フィルム5に印字されたマーク7が成形金型30への移行により消失することを防ぐことができると共に、成形金型30が印字用熱可塑性樹脂フィルム5の移行(付着)により汚れることを防ぐことができる。
次に、加硫スリーブの圧縮ゴム層21の表面を研削して、複数の断面V字状溝部21aを形成する(S8)。研削の方法は、具体的には、加硫スリーブを圧縮ゴム層21が表側に位置するように、駆動ローラと従動ローラとに掛架させて所定の張力下で走行させる。そして、回転させた研削ホイールを駆動ローラ又は従動ローラ近くに配置し、走行中の加硫スリーブの圧縮ゴム層に当接するように移動しつつ圧縮ゴム層21の表面に複数の断面V字状溝部21aを一度に研磨する。そして、複数の断面V字状溝部21aが形成された加硫スリーブから個々のマーク付き伝動ベルト1を切断する。なお、本実施形態においては、加硫スリーブの圧縮ゴム層21の断面V字状溝部21aは、上記のように研削ホイールを用いて形成しているが、これに限定されるものではなく、例えば、外型に複数のリブ刻印を有する成形金型を用いて、内周側から圧縮ゴム層を押圧して加硫することで、圧縮ゴム層に断面V字状溝部21aを形成してもよい。
以上の工程を経ることにより。マーク付き伝動ベルト1が製造される。このようにして製造されたマーク付き伝動ベルト1は、熱可塑性樹脂フィルム積層体8によりマーク7は外部から保護されているので、ベルト使用時において熱可塑性樹脂フィルム積層体8がプーリに当接されたとしても、マークがプーリにより擦り減って消失することはないので、その結果、長期間にわたってマーク7を鮮明に維持することができる。また、印字用熱可塑性樹脂フィルム5の印字面は、熱可塑性樹脂フィルム積層体8と、ベルト表面部材4との間に介在されているので、この印字面の堅牢度を印字用熱可塑性樹脂フィルム5及び外カバー用熱可塑性樹脂フィルム6によって高いものにすることができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態が上記第1実施形態と異なるところは、第1実施形態では、印字用熱可塑性樹脂フィルム5の単体にマーク7をインクジェットプリンタ40により印字しているのに対し、第2実施形態では、熱可塑性樹脂フィルム積層体8の印字用熱可塑性樹脂フィルム5上にマーク7をサーマルプリンタ400により印字している点である。なお、その他については、上記第1実施形態と略同様である。
以下、第2実施形態について、図6〜図8を参照しつつ、説明する。図6は、マーク付き伝動ベルトの製造過程を表したフローチャートである。図7はマーク付き伝動ベルトの製造過程を表した端面図である。図8は出力手段としてサーマルプリンタを用いた場合における印字工程を表した説明図である。
まず、図2のS1の工程と同様に、図8に示すように、パーソナルコンピュータなどの電子計算機10にて、伝動ベルト1に形成させるマークの形状、色彩、配置位置等のレイアウトを行なうことでマークデータを作成し、管理する(S11)。
次に、図7(a)に示すように、外カバー用熱可塑性樹脂フィルム6が、印字用熱可塑性樹脂フィルム5の片面の全面を被覆するように、印字用熱可塑性樹脂フィルム5と外カバー用熱可塑性樹脂フィルム6とを重ね合わせて積層し、熱可塑性樹脂フィルム積層体8を形成する(S12)。
次に、電子計算機10にて管理されたマークデータを出力手段であるサーマルプリンタ400に出力し、このサーマルプリンタ400により、熱可塑性樹脂フィルム積層体8の印字用熱可塑性樹脂フィルム5上にマーク7を裏文字状態で印字する(S2)。具体的には、図8に示すように、供給ロール8aから、当該供給ロール8aに巻回された熱可塑性樹脂フィルム積層体8を印字箇所が印字台43上に位置するように複数のローラ44により送り出す。そして、サーマルプリンタ400により、電子計算機10から入力されたマークデータに基づいて、マーク7を熱可塑性樹脂フィルム積層体8の印字用熱可塑性樹脂フィルム5に印字する。印字が行われると、図7(b)に示すように、熱可塑性樹脂フィルム積層体8の印字用熱可塑性樹脂フィルム5上にマーク7を形成するインクが積層される。
このように、本実施形態においては、電子計算機10にて管理されたマークデータに基づいて、サーマルプリンタ400によりインクで熱可塑性樹脂フィルム積層体8の印字用熱可塑性樹脂フィルム5上にマーク7を印字しており、従来のようにマーク毎に専用のスクリーンを作製する必要がないため、従来方法に比べて作業負担を軽減することができる。また、必要な時に必要な分だけ熱可塑性樹脂フィルム積層体8の印字用熱可塑性樹脂フィルム5上にマーク7を印字すればよいので、従来方法のように見込発注により多量の廃棄物が発生することはない。
また、本印字工程によれば、熱可塑性樹脂フィルム積層体8の印字用熱可塑性樹脂フィルム5上に複数種のマーク7を一度に印字することができるので、複数の転写マーク材を用いて印字する必要がある従来方法に比べて、不良品が発生する可能性は極めて小さい。
熱可塑性樹脂フィルム積層体8の印字用熱可塑性樹脂フィルム5への印字が終了すると、熱可塑性樹脂フィルム積層体8の一端を保持するキャッチャー42により、熱可塑性樹脂フィルム積層体8を後述する成形金型30の表面の面長方向の全長(周方向の全長)に、カットマージンを考慮した長さを加算した長さ分だけ引出し、クロスカッター41により切断して1ロットの熱可塑性樹脂フィルム積層体8とする(S14)。
次に、図7の(c)に示すように、マーク7が印字された熱可塑性樹脂フィルム積層体8における印字用熱可塑性樹脂フィルム5の印字面がベルト表面部材4の外表面と重なりあわされるように、ベルト表面部材4と熱可塑性樹脂フィルム積層体8とを積層してベルト表面積層体3とする(S15)。なお、ベルト表面部材4は、その外表面の全面が、1つ又は複数の熱可塑性樹脂フィルム積層体8により被覆されている。
S16〜S18の工程については、図2のS6〜S8の工程と同様なので、説明を省略する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、具体的構成などは、適宜設計変更可能である。また、発明の実施形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
例えば、本実施形態において、印字用熱可塑性樹脂フィルム5にマーク7を印字する出力手段としてインクジェットプリンタ40、又はサーマルプリンタ400を用いているが、これに限定されるものではなく、電子計算機10から入力されたマークデータに基づいて、インクにより印字用熱可塑性樹脂フィルム5にマーク7を印字する顔料系のプリントシステムであればよい。
また、本実施形態においては、ベルト表面部材4はカバー帆布であるが、これに限定されるものではなく、ゴム素材、例えば短繊維を混入したゴム素材でもよい。
1 伝動ベルト
2 本体ゴム部材
3 ベルト表面積層体
4 ベルト表面部材
5 印字用熱可塑性樹脂フィルム
6 外カバー用熱可塑性樹脂フィルム
7 マーク
8 熱可塑性樹脂フィルム積層体
40 インクジェットプリンタ(出力手段)
400 サーマルプリンタ(出力手段)

Claims (6)

  1. 本体ゴム部材と、該本体ゴム部材の外面に形成されたベルト表面部材と、印字用熱可塑性樹脂フィルムと、外カバー用熱可塑性樹脂フィルムとを備えたマーク付き伝動ベルトの製造方法であって、
    前記印字用熱可塑性樹脂フィルム上に、又は、前記印字用熱可塑性樹脂フィルムと前記外カバー用熱可塑性樹脂フィルムとを予め積層して形成された熱可塑性樹脂フィルム積層体の前記印字用熱可塑性樹脂フィルム上に、出力手段によりインクでマークを裏文字状態で印字する印字工程と、
    前記ベルト表面部材の外表面と前記印字用熱可塑性樹脂フィルムの印字面とが、前記印字用熱可塑性樹脂フィルムにおける印字面とは反対側の面と前記外カバー用熱可塑性樹脂フィルムとがそれぞれ重ね合わさるように、該ベルト表面部材と該印字用熱可塑性樹脂フィルムと該外カバー用熱可塑性樹脂フィルムとを積層してベルト表面積層体を形成するか、又は、前記ベルト表面部材の外表面と前記熱可塑性樹脂フィルム積層体における前記印字用熱可塑性樹脂フィルムの印字面とが重ね合わさるように、該ベルト表面部材と該熱可塑性樹脂フィルム積層体とを積層してベルト表面積層体を形成する、積層工程と、
    前記ベルト表面積層体を予備圧着する圧着工程と、
    前記印字用熱可塑性樹脂フィルム、及び前記外カバー用熱可塑性樹脂フィルムの融点以上の温度で、前記本体ゴム部材と前記ベルト表面積層体とを成形金型にて一体的に加硫成形する加硫成形工程と
    を有することを特徴とするマーク付き伝動ベルトの製造方法。
  2. 前記印字用熱可塑性樹脂フィルム、及び前記外カバー用熱可塑性樹脂フィルムは、透明であり、且つ融点が70〜140℃の範囲内にある低融点の熱可塑性樹脂フィルムであることを特徴とする請求項1に記載のマーク付き伝動ベルトの製造方法。
  3. 前記印字用熱可塑性樹脂フィルムが、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンアクリル酸共重合体、エチレンアクリル酸エチル共重合体、エチレンメタクリル酸共重合体、エチレンメタクリル酸メチル共重合体、エチレンアクリル酸メチル共重合体、エチレンアクリル酸共重合体のアイオノマー、エチレンメタクリル酸共重合体のアイオノマーからなる群から選ばれる少なくとも1種であり、
    前記外カバー用熱可塑性樹脂フィルムが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリブタジエンゴムからなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2に記載のマーク付き伝動ベルトの製造方法。
  4. 本体ゴム部材と、
    ベルト表面積層体と
    を備えたマーク付き伝動ベルトであって、
    前記ベルト表面積層体は、
    前記本体ゴム部材の外面に形成されたベルト表面部材と、
    インクでマークが裏文字状態で印字されており、その印字面が前記ベルト表面部材の外表面に重ね合わされた印字用熱可塑性樹脂フィルムと、該印字用熱可塑性樹脂フィルムにおける印字面とは反対側の面に重ね合わされた外カバー用熱可塑性樹脂フィルムとからなる熱可塑性樹脂フィルム積層体と
    を有しており、
    前記ベルト表面部材の外表面に、前記熱可塑性樹脂フィルム積層体が溶融付着されており、前記マークは前記熱可塑性樹脂フィルム積層体と前記ベルト表面部材との間に介在されていることを特徴とするマーク付き伝動ベルト。
  5. 前記印字用熱可塑性樹脂フィルム、及び前記外カバー用熱可塑性樹脂フィルムは、透明であり、且つ融点が70〜140℃の範囲内にある低融点熱可塑性樹脂フィルムであることを特徴とする請求項4に記載のマーク付き伝動ベルト。
  6. 前記印字用熱可塑性樹脂フィルムが、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンアクリル酸共重合体、エチレンアクリル酸エチル共重合体、エチレンメタクリル酸共重合体、エチレンメタクリル酸メチル共重合体、エチレンアクリル酸メチル共重合体、エチレンアクリル酸共重合体のアイオノマー、エチレンメタクリル酸共重合体のアイオノマーからなる群から選ばれる少なくとも1種であり、
    前記外カバー用熱可塑性樹脂フィルムが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリブタジエンゴムからなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項4又は5に記載のマーク付き伝動ベルト。
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