本発明は、遊技者へ遊技媒体に関連しない特典が付与され得る遊技機に関して、特に特典の保全に係る技術に関する。
従前、パチンコ遊技機やスロットマシンのような遊技機は、ハイリスクハイリターンの出玉スペックを以て、遊技者の射幸心を煽り遊技機の稼働率向上を図る、所謂射幸性(ギャンブル性)の追求が大きなテーマとなっている。しかしながら、出玉スペックを追求するあまり過剰な射幸性を有する遊技機が生み出され続けていることが大きな問題となっている。このような問題を解決するためには、遊技媒体に関連しない特典を以て、遊技者の射幸心を煽ることなく遊技機の稼働率向上を図るという、新たな興趣性の創出を大きなテーマとする必要がある。現在、このような新たな興趣性の創出テーマに基づき、携帯電話等の移動体通信端末と遊技機及びウェブサイトを連携させたサービス(所謂、「マイスロ」と呼ばれるサービスが存在するが、ここでは以下、遊技機連動サービスと呼ぶ)が提供されているが、このサービスは大きく2種類のサービスに分かれている。第1のサービスは、遊技機での遊技結果に基づいて、ウェブサイトから移動体通信端末へ特定の画像データや音声データ等を段階的に配信するサービス(以下、コンテンツ段階配信サービスと呼ぶ)である。第2のサービスは、ウェブサイト上に登録されている遊技者のパーソナルデータに基づいて、遊技機上で発生する各種演出で用いられる画像データや音声データを遊技者が任意に変更できるサービス(以下、遊技機演出カスタムサービスと呼ぶ)である。この遊技機連動サービスでは、あくまでも遊技媒体に関連しない特典を遊技者へ提供するものであり、遊技者の射幸心を煽ることなく遊技機の稼働率向上を図ることができるため、遊技機における新たな興趣性を創出できるサービスとなっている。
ところで、遊技機連動サービスを実現するためには、遊技機とウェブサイト間で相互に情報を授受できる仕組みが必要となる。例えば、コンテンツ段階配信サービスの実現には、遊技機側から遊技結果に係る情報を発行し、その情報をウェブサイト側に引き渡してウェブサイト上に登録する必要がある。また、遊技機演出カスタムサービスの実現には、ウェブサイト側から遊技者のパーソナルデータを発行し、その情報を遊技機側に引き渡して遊技機に登録する必要がある。これら遊技機とウェブサイト間での相互の情報授受を、移動体通信端末を介することによって可能とする技術が存在している(特許文献1)。ここで、遊技機側で遊技結果に係る情報を発行するため、遊技結果の履歴が遊技機側で一時的に記憶されており、また、遊技機に登録された遊技者のパーソナルデータも同様に、遊技機側で一時的に記憶されている。そして、遊技者が遊技中の間は、遊技機の電断(電源オフ)等の事由により一時的に記憶されている各種情報が消去されないことを担保するため、これら情報のバックアップ処理を搭載することで、遊技者へのサービス提供に支障をきたさないよう配慮されている。尚、遊技機にバックアップ処理を搭載するためには、遊技機の副制御基板上にバックアップ用RAMを設け、遊技機が電断状態にあってもバックアップ用RAMには常時電力を供給できる構成とする必要がある。
特開2009−195327
しかしながら、遊技機によってはバックアップ処理を搭載することが困難であることに起因して、遊技機連動サービスの提供に支障をきたすことが考えられる。特に、現在のパチンコ遊技機においては、副制御基板上にバックアップ用RAMを搭載する必要性が低いため、バックアップ用RAMが搭載されていないものが多数存在する。更に、パチンコ遊技機では、ゴト行為(所謂、磁石ゴトや電波ゴト等、遊技者に非のあるもの)を検知した場合や遊技機異常(乱数異常、断線・短絡異常等、遊技者に非のないもの)を検知した場合など、遊技続行に係る致命的なエラーが発生した場合には、遊技の進行を停止させ主制御基板及び副制御基板共に外部からの操作を無効とすると共に、パチンコ遊技機の電断復帰まではエラー解除しない処理とすることが通例となっている。そのため、現在のパチンコ遊技機において遊技機連動サービスを実現するためには、パチンコ遊技機側で一時的に記憶すべきサービス提供に係る各種情報を、バックアップ処理とは異なる方法を用いて保全することが有用である。そこで、本発明は、遊技機連動サービスの提供に係る情報であって、遊技機に一時的に記憶する必要のある情報について、遊技機にバックアップ処理が搭載されていない場合であっても、電断等に伴い該情報が失われないよう保全する手段を提供することを目的とする。
本発明(1)は、
遊技履歴を一時記憶するための遊技履歴一時記憶手段(遊技履歴登録用テーブル2322f−1)と、
遊技の進行に伴い、遊技履歴一時記憶手段(遊技履歴登録用テーブル2322f−1)の遊技履歴を更新する遊技履歴更新手段(遊技履歴更新制御手段2322f)と、
遊技履歴更新開始契機から遊技履歴更新終了契機までの期間における遊技履歴一時記憶手段(遊技履歴登録用テーブル2322f−1)の遊技履歴の遷移と対応した、移動体通信端末へ移送可能なコード情報(QRコード)を生成するコード情報生成手段(QRコード発行制御手段2322g)と、
コード情報生成手段(QRコード発行制御手段2322g)により生成されたコード情報(QRコード)を遊技者に対して出力するコード情報出力制御手段(表示制御手段2322)と
を有する、電断時には遊技履歴一時記憶手段(遊技履歴登録用テーブル2322f−1)にバックアップ電源を供給する機能を有しない遊技機において、
コード情報生成手段(QRコード発行制御手段2322g)は、遊技履歴更新終了契機に至る前に電断を要するエラーが発生した場合、遊技履歴更新開始契機から当該エラー発生までの期間における遊技履歴一時記憶手段(遊技履歴登録用テーブル2322f−1)の遊技履歴の遷移と対応した、移動体通信端末へ移送可能なコード情報(QRコード)を強制的に生成する
ことを特徴とする遊技機である。
本発明(2)は、
遊技機は、
遊技者によって操作可能な操作手段(演出操作装置4000)
を更に有しており、
コード情報生成手段(QRコード発行制御手段2322g)は、遊技履歴更新終了契機に至る前に電断を要するエラーが発生した場合、操作手段(演出操作装置4000)の操作に基づく操作情報を受信したことを契機として、遊技履歴更新開始契機から当該エラー発生までの期間における遊技履歴一時記憶手段(遊技履歴登録用テーブル2322f−1)の遊技履歴の遷移と対応した、移動体通信端末へ移送可能なコード情報(QRコード)を強制的に生成する、前記発明(1)の遊技機である。
本発明(3)は、
遊技機は、
遊技者によって操作可能な操作手段(演出操作装置4000)
を更に有しており、
コード情報生成手段(QRコード発行制御手段2322g)は、操作手段(演出操作装置4000)が操作された場合に遊技履歴更新開始契機が付与されたと判定し、操作手段(演出操作装置4000)がその後更に操作された場合に遊技履歴更新終了契機が付与されたと判定する、前記発明(1)又は(2)の遊技機である。
本発明(4)は、
遊技機は、
遊技者によって操作可能な操作手段(演出操作装置4000)と、
操作手段(演出操作装置4000)が操作された場合、操作手段(演出操作装置4000)の操作内容に基づき導かれた、遊技履歴更新開始時の初期値を遊技履歴一時記憶手段(遊技履歴登録用テーブル2322f−1)にセットする遊技履歴更新開始時初期値セット手段(遊技履歴更新制御手段2322f)
を更に有する、前記発明(1)〜(3)のいずれか一つの遊技機である。
次に、本特許請求の範囲及び本明細書における各用語の定義を説明することとする。「遊技履歴」とは、遊技に関連した履歴一切を指し、例えば、パチンコ遊技機であれば、主制御基板側での遊技、例えば、回数情報{例えば、当選回数、抽選回数、所定の変動時間(通常よりも長い変動時間)に係る変動態様が選択された回数}、クリア(目標達成)情報(例えば、当たり図柄がX種存在する場合にn種類クリアしたとか、変動態様がX種存在する場合にn種類クリアした等)、時間情報(例えば、発射ハンドルで遊技球の発射が確認されている時間を計時);副制御基板側での遊技、例えば、回数情報(例えば、スーパーリーチの回数、所定予告の出現回数)、クリア情報(例えば、当たり図柄がX種存在する場合にn種類クリアしたとか、リーチがX種存在する場合にn種類クリアした等)、時間情報(例えば、所定の予告が表示されている時間を計時)、を挙げることができる。「遊技履歴更新開始契機」とは、遊技者の意思に従った契機、例えば、操作手段(例えばサブ入力ボタン、タッチセンサ等)を操作した場合、発射ハンドルを操作した場合等を挙げることができ、更には、遊技者の意思に従わない契機、例えば、電源がオンになった場合、遊技履歴開始契機の抽選に当選した場合等を挙げることができる。「遊技履歴更新終了契機」とは、遊技者の意思に従った契機、例えば、操作手段(例えばサブ入力ボタン、タッチセンサ等)を操作した場合、発射ハンドルの操作を止めた場合等を挙げることができ、更には、遊技者の意思に従わない契機、例えば、遊技履歴の一パラメータがリミッタに到達した場合、遊技履歴終了契機の抽選に当選した場合等を挙げることができる。「遊技履歴の遷移」とは、例えば、「遊技履歴更新終了契機時の遊技履歴」と「遊技履歴更新開始契機時の遊技履歴」の差分(遊技履歴更新開始契機時の各種パラメータ値が0であれば、「遊技履歴の遷移」=「遊技履歴更新終了時の遊技履歴」)、遊技履歴更新開始契機時に初期値を入力した場合であれば「初期値」+「遊技履歴更新終了契機時の遊技履歴と遊技履歴更新開始契機時の遊技履歴の差分」(即ち、「遊技履歴の遷移」=「遊技履歴更新終了時の遊技履歴」)を挙げることができる。「電断を要するエラー」とは、例えば不正行為の危険性があるエラーであり、例えば、磁石検知、乱数異常、断線、短絡エラーを挙げることができる。「コード情報・・・出力」とは、コード情報を視覚的に表示(例えば、副遊技部側で管理する画像表示装置上にQRコードを表示)する場合のみならず、赤外線等の無線情報を送信する場合や、音響により出力する場合を含む。「移動体通信端末」とは、無線通信を利用した持ち運び可能な端末機のことを指し、携帯電話や携帯情報端末(PDA)のみならず、無線通信機能を搭載したゲーム機等も含まれる。「移送」とは、有線・無線及び手動・自動を問わず情報を移動させる一切を指し、例えば、携帯電話に搭載されたカメラによる撮影等を挙げることができる。「当該エラー発生まで・・・の遊技履歴」とは、当該エラー発生時点で既に実行された遊技に基づく遊技履歴のみならず、その後に実行されることが予定されていた遊技に基づく遊技履歴(例えば、当該変動が当たり変動である場合、当たり自体は変動中なので実行されていないが、合計当たり回数に1加算するとか、存在している保留を事前判定することで、当否・停止図柄・変動態様等を事前把握し、これらを合計回数に加算する等)をも含む。「遊技機」とは、遊技媒体として遊技球が払い出される遊技機(例えば、パチンコ遊技機)や遊技媒体としてメダルが払い出される遊技機(例えば、スロットマシン)のみならず、仮想的に遊技媒体が払い出されるゲーム機等も含む概念である。
本発明(1)によれば、遊技機連動サービスを実現するため遊技機側に遊技履歴(サービス提供に係る各種情報)を一時的に記憶し、遊技者による所定手順の操作等を契機として、遊技履歴(サービス提供に係る各種情報)に基づき遊技者所有の移動体通信端末へ移送可能な情報(例えばQRコード)を生成する遊技機であって、遊技履歴一時記憶手段が存在する基板にはバックアップ電源が備えられていない遊技機において、主制御側にてゴト行為(所謂、磁石ゴトや電波ゴト等)や遊技機異常(乱数異常、断線・短絡異常等)を検知した場合等、遊技続行に係る致命的なエラー(メイン検知致命的エラー)が発生した場合には、遊技の進行を停止させ主制御基板及び副制御基板共に外部からの操作を無効とし、遊技機の電断復帰まではエラー解除しない処理であっても、該致命的エラー発生時には、強制的にコード情報(例えばQRコード)を生成して当該情報を出力(例えばエラー表示画面へ追加表示)できるよう構成されているため、遊技履歴情報(サービス提供に係る各種情報)を損失することなく遊技者に提供することができるという効果を奏する。
本発明(2)によれば、前記効果に加え、遊技続行に係る致命的なエラー(メイン検知致命的エラー)が発生した場合には、遊技者によるコード情報(例えばQRコード)の発行に係る操作があったことを条件に、コード情報(例えばQRコード)を生成して表示するよう構成されているため、サービス提供に係る各種情報を損失することなく遊技者に提供することができると共に、サービス提供に係る各種情報及びQRコードに係る知識を有していない遊技者への不要な情報開示を回避することができ、遊技者の誤解を招くことがないという効果を奏する。
本発明(3)によれば、前記効果に加え、遊技者の意思が反映できる操作手段の操作をもって、遊技履歴更新開始契機及び遊技履歴更新終了契機が付与されるよう構成しているので、遊技機連動サービスを希望する遊技者のみ、遊技履歴と対応したコード情報(例えばQRコード)が出力されるという効果を奏する。
本発明(4)によれば、前記効果に加え、遊技者が過去に蓄積した遊技履歴を初期値として、今回の遊技にて当該遊技履歴が更新されるように構成されているので、遊技機側から提供されるコード情報として、当該遊技者のこれまでの累積した遊技履歴が化体した情報を取得できるという効果を奏する。
図1は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機の正面図である。
図2は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機の背面図である。
図3は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機の機能ブロック図である。
図4は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側でのメインフローチャートである。
図5は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での乱数取得処理のフローチャートである。
図6は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での補助遊技側乱数取得処理のフローチャートである。
図7は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での主遊技側乱数取得処理のフローチャートである。
図8は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での電チュー駆動判定処理のフローチャートである。
図9は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での図柄表示処理・特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。
図10は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での主遊技図柄表示処理のフローチャートである。
図11は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄の変動開始条件充足判定処理のフローチャートである。
図12は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特定遊技終了判定処理のフローチャートである。
図13は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技作動条件判定処理フローチャートである。
図14は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技制御処理のフローチャートである。
図15は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。
図16は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での電源断時処理のフローチャートである。
図17は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側でのメインフローチャートである。
図18は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での遊技履歴更新開始処理である。
図19は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での保留情報管理・保留表示制御処理のフローチャートである。
図20は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。
図21は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での装飾図柄表示制御処理のフローチャートである。
図22は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での特別遊技中表示制御処理のフローチャートである。
図23は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での遊技履歴情報更新処理のフローチャートである。
図24は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での遊技履歴更新終了処理(QRコード発行制御処理)のフローチャートである。
図25は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側でのエラー時QRコード保全処理のフローチャートである。
図26は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側でのメイン検知致命的エラー時QRコード強制発行処理のフローチャートである。
図27は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側でのサブ検知致命的エラー時QRコード強制発行処理のフローチャートである。
図28は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側でのハード検知致命的エラー時QRコード原情報精査処理のフローチャートである。
図29は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における作用図である。
図30は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における作用図である。
図31は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における作用図である。
図32は、本発明の最良形態の変更例に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側でのメイン検知致命的エラー時QRコード強制発行処理のフローチャートである。
図33は、本発明の最良形態の変更例に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側でのサブ検知致命的エラー時QRコード強制発行処理のフローチャートである。
図34は、本発明の第二最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側でのQRコード発行制御処理のフローチャートである。
図35は、本発明の第二最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側でのメイン検知致命的エラー時QRコード強制発行処理のフローチャートである。
図36は、本発明の第二最良形態に係るパチンコ遊技機における作用図である。
発明を実施するための最良形態
以下の最良形態は、従来の第1種パチンコ遊技機を二つ混在させたような機種(第1種第1種複合機)である。但し、本最良形態に係る第1種第1種複合機には何ら限定されず、他の遊技機{例えば、パチンコ遊技機(例えば、従来の第1種、第2種、第3種等)、スロットマシン、ゲーム機}に応用された場合も本発明の範囲内である。尚、本形態は、あくまで最良の形態であり、各手段が存在する場所や機能等、各種処理に関しての各ステップの順序、フラグのオン・オフのタイミング、各ステップの処理を担う手段名等に関し、以下の態様に限定されるものではない。また、上記した最良形態や変更例は、特定のものに対して適用されると限定的に解すべきでなく、どのような組み合わせであってもよい。例えば、ある最良形態についての変更例は、別の最良形態の変更例であると理解すべきであり、また、ある変更例と別の変更例が独立して記載されていたとしても、当該ある変更例と当該別の変更例を組み合わせたものも記載されていると理解すべきである。また、本最良形態では、各種テーブルに関し、抽選テーブルと参照テーブルとが存在するが、これらも限定的ではなく、抽選テーブルを参照テーブルとしたり或いはこの逆としてもよい。
ここで、各構成要素について説明する前に、本最良形態に係るパチンコ遊技機の特徴(概略)を説明する。以下、図面を参照しながら、各要素について詳述する。
まず、図1を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の前面側の基本構造を説明する。パチンコ遊技機は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。以下、これらを順に説明する。
はじめに、パチンコ遊技機の遊技機枠は、外枠102、前枠104、透明板106、扉108、上球皿110、下球皿112及び発射ハンドル116を含む。まず、外枠102は、パチンコ遊技機を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠104は、外枠102の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構を介して外枠102に開閉可能に取り付けられる。前枠104は、遊技球を発射する機構、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導又は回収するための機構等を含む。透明板106は、ガラス等により形成され、扉108により支持される。扉108は、図示しないヒンジ機構を介して前枠104に開閉可能に取り付けられる。上球皿110は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿112への遊技球の抜き取り等の機構を有する。下球皿112は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。また、上球皿110と下球皿112の間にはスピーカ114が設けられており、遊技状態等に応じた効果音が出力される。
次に、遊技盤は、外レール122と内レール124とにより区画された遊技領域120が形成されている。そして、当該遊技領域120には、図示しない複数の遊技釘及び風車等の機構や各種一般入賞口の他、第1主遊技始動口2210、第2主遊技始動口2110、補助遊技始動口2410、第1大入賞口2120、第2大入賞口2220、第1主遊技図柄表示装置2130、第2主遊技図柄表示装置2230、演出表示装置2310、補助遊技図柄表示装置2420、センター飾り192及びアウト口142が設置されている。以下、各要素を順番に詳述する。
次に、第1主遊技始動口2210は、第1主遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、第1主遊技始動口2210は、第1主遊技始動口入球検出装置2211を備える。ここで、第1主遊技始動口入球検出装置2211は、第1主遊技始動口2210への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1主遊技始動口入球情報を生成する。
次に、第2主遊技始動口2110は、第2主遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、第2主遊技始動口2110は、第2主遊技始動口入球検出装置2111と、第2主遊技始動口電動役物2112と、を備える。ここで、第2主遊技始動口入球検出装置2111は、第2主遊技始動口2110への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2主遊技始動口入球情報を生成する。次に、第2主遊技始動口電動役物2112は、第2主遊技始動口2110に遊技球が入賞し難い閉鎖状態と当該通常状態よりも遊技球が入賞し易い開放状態に可変する。
ここで、図1に示すように、第1主遊技始動口2210と第2主遊技始動口2110とは、上下に重なる位置に配されており、通常時は第1主遊技始動口2210の存在により、第2主遊技始動口2110の上部が塞がれている。そして、後述するように、通常遊技時には、第2主遊技始動口2110へは殆ど遊技球が入球しないように構成されている。
尚、本最良形態では、第2主遊技始動口側に電動役物を設けるよう構成したが、第1主遊技始動口側に電動役物を設けるよう構成してもよい。更には、本最良形態では、第1主遊技始動口と第2主遊技始動口とを重ねるように配置したがこれにも限定されず、第1主遊技始動口と第2主遊技始動口とを離隔して設けるよう構成してもよい。例えば、第1主遊技始動口と第2主遊技始動口との入球割合が略同一となるよう構成してもよい。
次に、補助遊技始動口2410は、補助遊技始動口入球検出装置2411を備える。ここで、補助遊技始動口入球検出装置2411は、補助遊技始動口2410への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す補助遊技始動口入球情報を生成する。尚、補助遊技始動口2410への遊技球の入球は、第2主遊技始動口2110の第2主遊技始動口電動役物2112を拡開させるための抽選の契機となる。
次に、第1大入賞口2120及び第2大入賞口2220は、第1主遊技図柄(特別図柄)又は第2主遊技図柄(特別図柄)が大当たり図柄や小当たり図柄で停止した場合に開状態となる、横長方形状を成しアウト口142の左上方(右上方)に位置した、主遊技に対応した入賞口である。具体的構成としては、第1大入賞口2120(第2大入賞口2220)は、遊技球の入球を検出するための第1大入賞口入賞検出装置2121(第2大入賞口入賞検出装置2221)と、第1大入賞口電動役物2122(第2大入賞口電動役物2222)と、を備える。ここで、第1大入賞口入賞検出装置2121(第2大入賞口入賞検出装置2221)は、第1大入賞口2120(第2大入賞口2220)への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1大入賞口入球情報(第2大入賞口入球情報)を生成する。第1大入賞口電動役物2122(第2大入賞口電動役物2222)は、第1大入賞口2120(第2大入賞口2220)に遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態に第1大入賞口2120(第2大入賞口2220)を可変させる。尚、本最良形態では、大入賞口は二つ存在するが、第1主遊技に基づく特別遊技と第2主遊技に基づく特別遊技を一つの大入賞口で実行するよう構成してもよい。
次に、第1主遊技図柄表示装置2130(第2主遊技図柄表示装置2230)は、第1主遊技(第2主遊技)に対応する第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)に関連した表示等を実行する装置である。具体的構成としては、第1主遊技図柄表示装置2130(第2主遊技図柄表示装置2230)は、第1主遊技図柄表示部2131(第2主遊技図柄表示部2231)と、第1主遊技図柄保留表示部2132(第2主遊技図柄保留表示部2232)とを備える。ここで、第1主遊技図柄保留表示部2132(第2主遊技図柄保留表示部2232)は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、第1主遊技(第2主遊技)に係る乱数の保留数(実行されていない主遊技図柄の変動数)に相当する。尚、第1主遊技図柄表示部2131(第2主遊技図柄表示部2231)は、例えば7セグメントLEDで構成され、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)は、「0」〜「9」の10種類の数字及びハズレの「−」で表示される。
尚、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)は必ずしも演出的な役割を持つ必要が無いため、本最良形態では、第1主遊技図柄表示装置2130(第2主遊技図柄表示装置2230)の大きさは、目立たない程度に設定されている。しかしながら、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)自体に演出的な役割を持たせて第1装飾図柄(第2装飾図柄)を表示させないような手法を採用する場合には、後述する演出表示装置2310のような液晶ディスプレーに、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)を表示させるように構成してもよい。
次に、演出表示装置2310は、第1主遊技図柄・第2主遊技図柄と連動して変動・停止する装飾図柄を含む演出画像の表示等を実行する装置である。ここで、具体的構成としては、演出表示装置2310は、装飾図柄の変動表示等を含めて演出が実行される装図表示部2311と、装図保留表示部2312とを備える。ここで、装図表示部2311は、例えば、スロットマシンのゲームを模した複数列の装飾図柄変動の動画像を画面の中央領域に表示する。尚、演出表示装置2310は、本最良形態では液晶ディスプレーで構成されているが、機械式のドラムやLED等の他の表示手段で構成されていてもよい。次に、装図保留表示部2312は、4個のランプから構成され、当該ランプは、主遊技図柄の保留ランプと連動している。
次に、補助遊技図柄表示装置2420は、補助遊技図柄に関する表示等を実行する装置である。具体的構成としては、補助遊技図柄表示装置2420は、補助遊技図柄表示部2421と、補助遊技図柄保留表示部2422とを備える。ここで、補助遊技図柄保留表示部2422は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、補助遊技図柄変動の保留数(実行されていない補助遊技図柄変動の数)に相当する。
最後に、センター飾り192は、演出表示装置2310の周囲に設置され、遊技球の流路、演出表示装置2310の保護、装飾等の機能を有する。また、遊技効果ランプ190は、遊技領域120又は遊技領域120以外の領域に設けられ、点滅等することで演出の役割を果たす。
次に、図2を参照しながら、パチンコ遊技機の背面側における基本構造を説明する。パチンコ遊技機は、パチンコ遊技機の全体動作を制御し、特に第1主遊技始動口2210(第2主遊技始動口2110)へ入球したときの抽選等、遊技動作全般の制御(即ち、遊技者の利益と直接関係する制御)を行う主制御装置(メイン基板)1000と、遊技内容に興趣性を付与する装図表示部2311上での各種演出に係る表示制御等を行う演出制御手段(サブメイン基板)2320と、遊技の興趣性を高める演出が表示される演出表示装置(サブサブ基板)2310と、賞球タンク212、賞球レール214及び各入賞口への入賞に応じて賞球タンク212から供給される遊技球を上球皿110へ払い出す払出ユニット216等を備える賞球払出機構(セット基盤)210と、払出ユニット216による払出動作を制御する賞球払出制御装置3000と、上球皿110の遊技球(貯留球)を遊技領域120へ1球ずつ発射する発射装置232と、発射装置232の発射動作を制御する発射制御基板230と、パチンコ遊技機の各部へ電力を供給する電源ユニット290と、パチンコ遊技機の電源をオンオフするスイッチである電源スイッチ292等が、前枠104裏面(遊技側と反対側)に設けられている。
次に、図3のブロック図を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の各種機能について説明する。はじめに、主制御装置1000は、遊技に係る遊技周辺機器2000と、主制御装置1000からの払出指示に基づき所定数の賞球の払出制御を行う賞球払出制御装置3000と、情報伝達可能に接続されている。その他、図示しないが、発射装置232、各種遊技効果ランプ190(例えばサイドランプ)やスピーカ114等とも電気的に接続されている。尚、主制御装置1000、副制御装置(演出表示制御手段2320等)、賞球払出制御装置3000等は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子等から構成される。尚、以下で主制御装置1000に含まれるとする各手段を周辺機器(例えば、遊技周辺機器2000)に搭載される形で構成してもよい。例えば、周辺機器(例えば、遊技周辺機器2000)に含まれるとする各手段を主制御装置1000に搭載される形で構成してもよい。以下、上記各手段(装置)の詳細を説明する。
まず、主制御装置1000は、主遊技(第1主遊技、第2主遊技、特別遊技)・補助遊技・一般遊技に関する主たる制御を司る遊技制御手段1100と、遊技周辺機器2000側に各種遊技情報{例えば、停止図柄情報、停止図柄の属性情報{例えば、15R大当たり(出球あり)、2R大当たり(出球無し)、小当たり、ハズレ}、変動態様に関する情報(例えば、変動時間)、特別遊技の開始信号・状態情報・終了信号、保留情報等}を送信するための情報送信手段1300と、各種入賞口への遊技球の入賞に基づき所定の賞球の払出を行うように賞球払出制御装置3000を制御する賞球払出決定手段1400と、電断時に主制御装置1000のRAMにバックアップ電源を供給し且つ電源立ち上げ時に電断直前の遊技状態に復帰(RAMクリアボタン操作時にはRAMクリアして初期化)させる処理を司る電断時・電源立ち上げ時処理制御手段1600と、を有している。
ここで、遊技制御手段1100は、各入球口(始動口等)への遊技球の流入を判定するための入球判定手段1110と、各乱数の取得可否を判定し、当該判定結果に基づき当該各乱数を取得するための乱数取得判定実行手段1120と、変動表示中における各始動口への入球を保留球として上限個数以内で一時記憶するための保留制御手段1130と、後述する第1主遊技側乱数・第2主遊技側乱数・補助遊技側乱数に基づき特別遊技の当否及び第2主遊技始動口電動役物2112の開放可否を抽選する当否抽選手段1135と、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄の変動開始条件{特別遊技中でないこと、主遊技図柄の変動中でないこと等}を充足したか否かの判定処理を司る図柄変動開始条件充足判定手段1138と、各乱数に基づき、各図柄の停止図柄及び変動態様(変動時間等)を決定するための図柄内容決定手段1140と、各図柄の変動及び停止表示する制御を行うための表示制御手段1150と、第2主遊技始動口2110の第2主遊技始動口電動役物2112の開閉決定に直接関連する各種処理を行うための電チュー開閉制御手段1160と、通常遊技よりも遊技者に有利な特別遊技に関する制御を司る特別遊技制御手段1170と、第1主遊技及び第2主遊技並びに補助遊技に関し、現在の遊技状態をどの遊技状態に移行させるかの決定と、当該決定に基づき遊技状態を移行させる処理を行うための特定遊技制御手段1180と、現在及び過去の遊技状態[例えば、主遊技に関する状態{通常遊技状態、特定遊技状態(確率変動遊技状態、時間短縮遊技状態、限定頻度遊技状態)、特別遊技状態}、補助遊技に関する状態(易開放状態、非易開放状態)、主遊技図柄や補助遊技図柄に係る停止図柄及び変動態様情報、各種フラグのオンオフ状況、特別遊技中の遊技状態(例えばラウンド数や入賞個数情報)]等を一時記憶するための遊技状態一時記憶手段1190と、を有している。以下、各手段について詳述する。
まず、入球判定手段1110は、第1主遊技始動口2210へ遊技球が入球したか否かを判定する第1主遊技始動口入球判定手段1111と、第2主遊技始動口2110へ遊技球が入球したか否かを判定する第2主遊技始動口入球判定手段1112と、補助遊技始動口2410に遊技球が流入したか否かを判定する補助遊技始動口入球判定手段1113とを有している。
次に、乱数取得判定実行手段1120は、第1主遊技始動口2210への遊技球の入球に基づき第1主遊技側乱数を取得するか否かを判定すると共に、判定結果に応じて当該乱数(例えば、第1当選乱数、第1変動態様決定乱数、第1主遊技図柄決定乱数等)を取得する第1主遊技乱数取得判定実行手段1121と、第2主遊技始動口2110への遊技球の入球に基づき第2主遊技側乱数を取得するか否かを判定すると共に、判定結果に応じて当該乱数(例えば、第2当選乱数、第2変動態様決定乱数、第2主遊技図柄決定乱数等)を取得する第2主遊技乱数取得判定実行手段1122と、補助遊技側選乱数の取得の可否を判定し、当該判定結果に基づき当該乱数を取得するための補助遊技乱数取得判定実行手段1123とを有している。
ここで、上記を含め本特許請求の範囲及び本明細書における「乱数」は、例えば、乱数の種類(例えば、当選乱数や変動態様決定乱数)により割り振られた「0」〜「65535」や「0」〜「255」といった所定範囲からランダムに選択された値である。また、乱数としては、数学的に発生させる乱数でなくともよく、ハードウエア乱数やソフトウエア乱数等により発生させる擬似乱数でもよい。例えば、乱数にある夫々の値の発現方式が、乱数の数列に沿って順々に値を発現させる方式(プラスワン方式)、乱数の数列の最終値が発現したときの次の値(初期値)を偶然性のある値によって定める方式(初期値更新方式)、これらの組み合わせ等を挙げることができる。
次に、保留制御手段1130は、第1主遊技図柄変動許可が下りていない状況で取得した当該第1主遊技側乱数を一時記憶するか否かを判定し、当該判定結果に基づき前記乱数を図柄変動許可が下りるまで第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段1131aに保留するための第1主遊技図柄保留手段1131と、第2主遊技図柄変動許可が下りていない状況で取得した当該第2主遊技側乱数を一時記憶するか否かを判定し、当該判定結果に基づき前記乱数を図柄変動許可が下りるまで第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段1132aに保留するための第2主遊技図柄保留手段1132と、補助遊技図柄変動許可が下りていない状況で取得した補助遊技側乱数を一時記憶するか否かを判定し、当該判定結果に基づき当該乱数を図柄変動許可が下りるまで補助遊技図柄保留情報一時記憶手段1133aに保留するための補助遊技図柄保留手段1133と、を有している。ここで、第1主遊技図柄保留手段1131、第2主遊技図柄保留手段1132及び補助遊技図柄保留手段1133は、最大4個まで記憶可能な、前記乱数を保留順序と結合した形で一時記憶するための、第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段1131a、第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段1132a及び補助遊技図柄保留情報一時記憶手段1133aを夫々有している。
次に、当否抽選手段1135は、当否抽選の結果、大当たりや小当たりである場合に特別遊技への移行決定をする(例えば、内部的に特別遊技実行許可フラグをオンにする)特別遊技移行決定手段1135aと、当否抽選を行う際に参照される当否抽選用テーブル1135bと、第2主遊技始動口電動役物2112を開放させるか否かを決定する電チュー開放可否決定手段1135cと、第2主遊技始動口電動役物2112の開放抽選の際に参照される電チュー開放当否抽選テーブル1135dと、を有している。以下、特別遊技の当否抽選の際に参照される当否抽選用テーブル1135bと第2主遊技始動口電動役物2112の開放抽選の際に参照される電チュー開放当否抽選テーブル1135dとを詳述する。
まず、特別遊技の当否抽選の際に参照される当否抽選用テーブル1135bは、第1主遊技図柄に関しての当否抽選を行う際に参照される第1主遊技用当否抽選テーブル1135b−1と、第2主遊技図柄に関しての当否抽選を行う際に参照される第2主遊技用当否抽選テーブル1135b−3と、を有している。尚、本最良形態では、大当たりと小当たりとを同一テーブルに構成したが、これには限定されず、別テーブルで大当たりと小当たりを決定するよう構成してもよい。ここで、表1は、当否抽選用テーブル1135bの一例である。この表から分かるように、大当たり確率は第1主遊技図柄と第2主遊技図柄とで同じであるが、小当たり確率は第1主遊技図柄の方が第2主遊技図柄よりも高く設定されている。尚、以下での大当たり及び小当たりの確率はあくまで例示である。
次に、表2は、第2主遊技始動口電動役物2112の開放抽選の際に参照される電チュー開放当否抽選テーブル1135dの一例を示したものである。ここで、当該表から分かるように、本最良形態では、補助遊技図柄時間短縮(時短)フラグがオンである場合の方が、電チュー開放当選確率が高く構成されている。
次に、図柄内容決定手段1140は、取得した第1主遊技側乱数(特に、主遊技図柄決定用乱数及び変動態様決定用乱数)に基づき、第1主遊技図柄の停止図柄と変動態様(変動時間等)を決定する第1主遊技内容決定手段1141と、取得した第2主遊技側乱数(特に、主遊技図柄決定用乱数及び変動態様決定用乱数)に基づき、第2主遊技図柄の停止図柄と変動態様(変動時間等)を決定する第2主遊技内容決定手段1142と、取得した補助遊技側乱数(特に、補助遊技図柄決定用乱数及び変動態様決定用乱数)に基づき補助遊技図柄の停止図柄を決定する補助遊技内容決定手段1143と、を有している。以下、各手段について詳述する。
まず、第1主遊技内容決定手段1141(第2主遊技内容決定手段1142)は、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)に係る停止図柄や変動態様を決定する際に参照される第1主遊技内容決定用抽選テーブル1141a(第2主遊技内容決定用抽選テーブル1142a)を有している。そして、第1主遊技内容決定用抽選テーブル1141a(第2主遊技内容決定用抽選テーブル1142a)は、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)の停止図柄を決定する際に参照される第1主遊技停止図柄決定用抽選テーブル1141a−1(第2主遊技停止図柄決定用抽選テーブル1142a−1)と、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)の変動態様(変動時間)を決定する際に参照される第1主遊技変動態様決定用抽選テーブル1141a−2(第2主遊技変動態様決定用抽選テーブル1142a−2)と、を有している。以下、これらを詳述する。
まず、表3は、第1主遊技停止図柄決定用抽選テーブル1141a−1及び第2主遊技停止図柄決定用抽選テーブル1142a−1の一例を示したものである。下記例から分かるように、本最良形態では、大当たり図柄として複数存在している。そして、後述するように、この図柄の種類や遊技状態等に基づいて、特別遊技時の利益状態や特別遊技後の遊技状態が決まるよう構成されている(これについては後述する)。
次に、表4は、第1主遊技変動態様決定用抽選テーブル1141a−2及び第2主遊技変動態様決定用抽選テーブル1142a−2の一例を示したものである。尚、本最良形態では両者のテーブル構成は共通するので一纏めにしてある。当該表から分かるように、まず、時短遊技でハズレの場合には、他のハズレテーブルと比較して相対的に短い変動時間が選択されるよう構成されている。更には、保留球数に応じて、異なる変動態様が選択されるよう構成してもよい(例えば、保留消化時に保留が3個又は4個存在している場合には、短い変動時間が選択されるよう構成してもよい)。
次に、補助遊技内容決定手段1143は、補助遊技図柄に係る停止図柄を決定する際に参照される補助遊技内容決定用抽選テーブル1143aを有している。更に、補助遊技内容決定用抽選テーブル1143aは、補助遊技図柄の停止図柄を決定する際に参照される補助遊技停止図柄決定用参照テーブル1143a−1と、補助遊技図柄の変動態様(変動態様)を決定する際に参照される補助遊技変動態様決定用参照テーブル1143a−2とを有している。以下、表を参照しながら各テーブルを説明する。
まず、表5は、補助遊技停止図柄決定用参照テーブル1143a−1の一例を示したものである。この表から分かるように、本最良形態では、補助遊技側乱数(当選乱数)に基づき当選が決定された場合には、所定の当たり図柄「7」が割り当てられる一方、ハズレが決定された場合には、所定のハズレ図柄「−」が割り当てられるように構成されている。
次に、表6は、補助遊技変動態様決定用参照テーブル1143a−2の一例を示したものである。補助遊技図柄時短フラグがオンである状況下で補助遊技図柄が変動する場合、当該フラグがオフである状況下で当選した場合と比較して短時間開放するように構成されている(例えば、変動時間X=1秒、変動時間Y=30秒)。
次に、表示制御手段1150は、第1主遊技図柄表示装置2130の第1主遊技図柄表示部2131上で、所定時間第1主遊技図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う第1主遊技図柄制御手段1151と、第2主遊技図柄表示装置2230の第2主遊技図柄表示部2231上で、所定時間第2主遊技図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う第2主遊技図柄制御手段1152と、補助遊技図柄表示装置2420の補助遊技図柄表示部2421上で、所定時間補助遊技図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う補助遊技図柄制御手段1154とを有している。
ここで、第1主遊技図柄制御手段1151は、前記第1主遊技内容決定手段1141により決定された変動態様に係る変動時間を管理するための第1主遊技図柄変動時間管理手段1151aを更に有している。また、第1主遊技図柄変動時間管理手段1151aは、ゼロクリア可能な第1主遊技図柄変動管理用タイマ1151a−1(デクリメントカウンタ)を更に有している。次に、第2主遊技図柄制御手段1152は、前記第2主遊技内容決定手段1142により決定された変動態様に係る変動時間を管理するための第2主遊技図柄変動時間管理手段1152aを更に有している。また、第2主遊技図柄変動時間管理手段1152aは、ゼロクリア可能な第2主遊技図柄変動管理用タイマ1152a−1(デクリメントカウンタ)を更に有している。更に、補助遊技図柄制御手段1154は、補助遊技図柄表示装置2420の補助遊技図柄表示部2421上での補助遊技図柄の変動時間を管理するための補助遊技図柄変動時間管理手段1154aを有している。また、補助遊技図柄変動時間管理手段1154aは、時間を計測可能な補助遊技図柄変動管理用タイマ1154a−1を更に備えている。
次に、電チュー開閉制御手段1160は、第2主遊技始動口2110の第2主遊技始動口電動役物2112を開閉する処理を行うための条件を充足しているか否かを判定するための条件判定手段1161と、第2主遊技始動口電動役物2112の開放時間を決定する際に参照される電チュー開放時間決定用参照テーブル1163と、第2主遊技始動口2110の第2主遊技始動口電動役物2112の開放時間を管理する電チュー開放時間管理用タイマ1162と、を有している。
ここで、表7は、電チュー開放時間決定用参照テーブル1163の一例を示したものである。当該表から分かるように、補助遊技図柄時短フラグがオンである状況下で電チュー開放抽選に当選した場合、当該フラグがオフである状況下で当選した場合と比較して長い時間開放するように構成されている(例えば、開放時間α=3秒、開放時間β=0.1秒)。
次に、特別遊技制御手段1170は、特別遊技(大当たり)に移行するための条件を充足しているか否か、具体的には、大当たりに当選している{特別遊技(大当たり)実行許可フラグが発生している}か否かを判定する条件判定手段1171と、特別遊技移行条件を充足している場合、当該特別遊技の内容(具体的には、開状態となる大入賞口、ラウンド数、ラウンド間時間等)を特別遊技関連情報一時記憶手段1191c中にセットする特別遊技内容決定手段1172と、第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220を所定条件で開状態にするという特別遊技(大当たり)を実行するための特別遊技実行手段1173と、特別遊技に関する各種処理の時間管理(例えば、第1大入賞口2120及び第2大入賞口2220の開閉時間)を行うための特別遊技時間管理手段1174とを有している。ここで、特別遊技時間管理手段1174は、ラウンド時間を管理するラウンド実行用タイマ1174aを更に有している。また、特別遊技内容決定手段1172は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cにセットされるべき前記特別遊技の内容を特定する際に参照される特別遊技内容参照テーブル1172aを更に有している。
ここで、表8は、特別遊技内容参照テーブルの一例である。この表から分かるように、当たり図柄「7A及び7B」は、多くの出球を獲得できる高利益特別遊技である。他方、「1A、1B、3A、3B、2A、2B、4A、4B」は、殆ど出球を獲得できない低利益特別遊技である。また、当たり図柄「7A、7B」と当たり図柄「1A、1B、3A、3B」の場合、開放時間が異なる(前者は30秒、後者は0.5秒)ものの、ラウンド中は開放し続ける特別遊技が実行されるという点で共通する。他方、当たり図柄「2A、2B、4A、4B」の場合は、1ラウンド中に開閉する開放パターンの特別遊技が実行される。このように、前述した当たり図柄「1A、1B、3A、3B」と当たり図柄「2A、2B、4A、4B」とを比較すると、内部的には相違するものの、一回の開閉時間(0.25秒)が同じ点及び開閉回数が同一である点(前者が1ラウンド当たり1開閉を2ラウンドの2回、後者が1ラウンド当たり2開閉を1ラウンドの2回)で共通するので、見た目上は全く同一の開放時間・開放パターンの特別遊技が繰り広げられる。
次に、特定遊技制御手段1180は、特定遊技の内容を決定する特定遊技可否・内容決定手段1183と、特定遊技状態の終了条件を充足しているか否かを判定する特定遊技終了条件判定手段1181と、を有している。ここで、特定遊技可否・内容決定手段1183は、主遊技図柄に関する特定遊技への移行可否及びその内容を決定する際に参照される主遊技特定遊技可否・内容決定用参照テーブル1183aと、補助遊技図柄に関する特定遊技の移行可否及びその内容を決定する際に参照される補助遊技特定遊技可否・内容決定用参照テーブル1183bと、を更に有している。以下、これらについて詳述する。
まず、表9は、主遊技特定遊技可否・内容決定用参照テーブル1183a(特に遊技状態決定用参照テーブル)の一例を示したものである。ここで、表9の内容を説明する前に本最良形態における各遊技状態を整理する。まず、本最良形態における「主遊技確変遊技状態」とは、特別遊技への移行当選確率が「主遊技通常遊技状態」のそれよりも高い状態(主遊技確変フラグがオン)を指す。また、「主遊技時短遊技状態」とは、主遊技図柄の変動時間が「主遊技通常遊技状態」よりも相対的に短い状態(主遊技図柄時短フラグがオン)を指す。尚、主遊技時短遊技状態の状況下では、本最良形態では、「補助遊技図柄時短フラグ」もオンになる。
次に、表10は、遊技状態が切り替わったときに当該遊技状態の回数を決定する際に参照される、主遊技特定遊技可否・内容決定用参照テーブル1183a(特に回数決定用参照テーブル)の一例を示したものである。表10から分かるように、主遊技確率変動遊技の場合には、次の大当たりまで当該遊技が継続するよう回数には制限が課せられていない(時短付の場合には時短遊技についても次の大当たりまで)。他方、時短付の通常遊技の場合には、所定回数だけ当該遊技が継続するように構成されている。
次に、表11は、補助遊技特定遊技可否・内容決定用参照テーブル1183bの一例である。表11から分かるように、主遊技図柄の時短フラグと連動して補助遊技図柄の時短フラグもオンとなるように構成されている。尚、処理の欄で詳述するように、主遊技図柄時短フラグがオフになった場合、補助遊技図柄時短フラグもオフになるように構成されている。
次に、特定遊技終了条件判定手段1181は、主遊技図柄時短回数をカウント可能な主遊技図柄時短回数カウンタ1181bを更に有している。
次に、遊技関連情報一時記憶手段1190は、主遊技図柄に関する制御や特別遊技に関する制御等の主遊技に関連した処理の際の情報を一時記憶するための主遊技関連情報一時記憶手段1191と、補助遊技図柄に関する制御や第2主遊技始動口電動役物2112に関する制御等の補助遊技に関連した処理の際の情報を一時記憶するための補助遊技関連情報一時記憶手段1192と、を有している。
ここで、主遊技関連情報一時記憶手段1191は、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄の表示制御に関する情報を一時記憶するための第1主遊技・第2主遊技関連情報一時記憶手段1191aと、主遊技側の遊技状態に関する情報を一時記憶するための主遊技側遊技状態一時記憶手段1191bと、特別遊技の処理に関する情報を一時記憶するための特別遊技関連情報一時記憶手段1191cと、を有している。
また、補助技関連情報一時記憶手段1192は、補助遊技図柄の表示制御に関する情報を一時記憶するための補助遊技関連情報一時記憶手段1192aと、補助遊技側の遊技状態に関する情報を一時記憶するための補助遊技側遊技状態一時記憶手段1192bと、を有している。
次に、遊技周辺機器2000について説明する。尚、一部の周辺機器については既に詳細構成を述べたので、残る構成について簡潔に説明する。まず、遊技周辺機器2000は、第1主遊技側の周辺機器である第1主遊技周辺機器と、第2主遊技側の周辺機器である第2主遊技周辺機器と、第1主遊技側と第2主遊技側の共用周辺機器である第1・第2主遊技共用周辺機器と、補助遊技に関する補助遊技周辺機器2400とを有している。以下、これらの周辺機器を順番に説明する。
まず、第1主遊技周辺機器は、特別遊技移行の契機となる第1主遊技始動口2210と、第1主遊技図柄の停止表示及び変動表示が可能な第1主遊技図柄表示装置2130とを有している。
次に、第2主遊技周辺機器は、特別遊技移行の契機となる第2主遊技始動口2110と、第2主遊技図柄の停止表示及び変動表示が可能な第2主遊技図柄表示装置2230とを有している。
次に、第1・第2主遊技共用周辺機器は、通常遊技の際には閉状態にあり、特別遊技(大当たり)の際には所定条件下で開状態となる第1大入賞口2120と、通常遊技の際には閉状態にあり、特別遊技(大当たり)の際には所定条件下で開状態となる第2大入賞口2220と、装飾図柄の停止表示及び変動表示や特別遊技中の遊技進行状況を示す表示を含め、演出に係る表示を行う演出表示装置(サブサブ制御基板と称される演出表示制御基板)2310と、演出に係る一切の表示制御を司る演出制御手段2320(サブメイン基板と称される副制御基板)とを有する。尚、演出は、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄の変動と時間的に同期の取れた形での装飾図柄の変動を含め、遊技の結果に影響を与えない情報のみの表示に係るものである。
ここで、演出制御手段2320は、主制御装置1000側からの各種情報を受信するための情報受信手段2321と、主制御装置1000側からの前記情報に基づき、演出表示装置2310上で演出表示制御を行う表示制御手段2322と、を有している。また、遊技者によって操作可能であり、遊技者の操作に基づき演出制御手段2320へ指示を与え、演出表示装置2310に表示される演出内容を操作する演出操作装置4000と情報伝達可能に接続されている。以下、上記各手段を詳述する。
まず、情報受信手段2321は、主制御装置1000側からの主遊技に関する図柄情報を一時記憶するためのメイン側情報一時記憶手段2321aを有している。尚、メイン側情報一時記憶手段2321aに一時記憶された図柄情報は、以下で説明する各処理において、後述の各種手段により必要に応じ適宜参照される。また、演出操作装置4000(例えばサブ入力ボタン)からの情報(信号)も当該情報受信手段2321に送られる。
次に、表示制御手段2322は、演出表示装置2310の装図表示部2311上での装飾図柄の変動表示や停止表示に関する制御を司る装飾図柄表示制御手段2322aと、演出表示装置2310の装図保留表示部2312上での保留情報の表示処理に関する一切の制御を司る装図保留情報表示制御手段2322bと、副制御基板(サブメイン基板及びサブサブ基板)側で実行される処理に関する情報(フラグも含む)を一時記憶するための演出表示関連情報一時記憶手段2322cと、遊技履歴に関する情報(大当たり図柄や当該大当たり発生までに要した変動回数等)の更新処理を司る遊技履歴更新制御手段2322fと、例えば演出操作装置4000による操作を契機として遊技履歴に関する情報に基づき移動体通信端末へ移送可能な情報(例えば、QRコード)を発行するQRコード発行制御手段2322gと、を有している。ここで、本最良形態では、電断時に演出制御手段(副制御手段)2320上のRAMにバックアップ電源を供給し且つ電源立ち上げ時に電断直前の遊技状態に復帰させる処理を有していないため、電断時には演出制御手段(副制御手段)2320が有する一時記憶手段やテーブル等に一時的に記憶されている内容は全てクリアされるよう構成されている。
ここで、装飾図柄表示制御手段2322aは、メイン側情報一時記憶手段2321a内に一時記憶された主制御装置1000側からの図柄情報に基づき、装飾図柄の停止図柄と変動態様を決定するための装図表示内容決定手段2322a−1と、装飾図柄や装飾図柄の変動態様に関するデータ(各種オブジェクトデータ、動画像データ、音声データ等)を含め演出に関する一切のデータを記憶するための装図変動態様記憶手段2322a−2と、を有している。ここで、装図表示内容決定手段2322a−1は、装飾図柄の変動態様を決定する際に参照するための装図変動内容決定用抽選テーブル2322a−1−1と、装飾図柄の停止図柄を決定する際に参照するための停止図柄決定用抽選テーブル2322a−1−2と、を更に有している。
次に、装図保留情報表示制御手段2322bは、現在の保留球数を一時記憶するための装図保留情報一時記憶手段2322b−1を有している。
次に、遊技履歴更新制御手段2322fは、遊技履歴に関する各種パラメータを一時記憶するための遊技履歴登録用テーブル2322f−1を有している。ここで、表12は、遊技履歴登録用テーブル2322f−1の一例である。表12に示されるように、遊技履歴登録用テーブル2322f−1には、主制御基板(メイン)側で決定された大当たりに係る主な情報(メイン側履歴情報)と、副制御基板(サブ)側で決定された大当たりに係る主な情報(サブ側履歴情報)とが登録されるよう構成されている。尚、上段例は、大当たり毎に履歴を記録している例、下段例は、各種パラメータ毎に回数等をカウントしている例である。
QRコード発行制御手段2322gは、遊技の続行を不能とするエラーが発生した場合にQRコードの保全処理を実行するエラー時QRコード保全手段2322g−1を更に有している。ここで、エラー時QRコード保全手段2322g−1は、遊技の続行を不能とするエラーが発生した場合に、演出操作装置4000による操作を契機とせず、QRコードを強制的に発行して表示するQRコード強制発行手段2322g−1−1と、遊技の続行を不能とするエラーが発生した場合に、QRコードの原情報となる遊技履歴に関する情報を精査するQRコード原情報精査手段2322g−1−2と、を更に有している。また、QRコード強制発行手段2322g−1−1は、QRコードの表示猶予期間を計時するためのリセット猶予期間管理用タイマ2322g−1−1−1を更に有している。
尚、演出制御手段2320は、その他にも、遊技効果ランプ190の点灯及び消灯や、スピーカ114からの音声出力等の演出処理といった、画像表示以外の演出に係る一切の制御を更に制御する。また、本最良形態においては、演出制御手段2320が、装飾図柄、遊技ランプ及び音声の制御を一体的に行なうように構成しているが、機能的に別個の周辺機器として分離するように構成してもよい。この場合、当該周辺機器同士を基板対基板コネクタで接続するように構成してもよい。
最後に、補助遊技周辺機器2400は、第2主遊技始動口2110の第2主遊技始動口電動役物2112の開放の契機となる補助遊技始動口2410と、補助遊技図柄の停止表示及び変動表示が可能な補助遊技図柄表示装置2420とを有している。
尚、第1主遊技図柄表示装置2130、第2主遊技図柄表示装置2230及び補助遊技図柄表示装置2420が、主制御装置1000と情報伝達可能に接続されており、残る演出表示装置2310が、演出制御手段2320と情報伝達可能に接続されている。即ち、第1主遊技図柄表示装置2130、第2主遊技図柄表示装置2230及び補助遊技図柄表示装置2420は、主制御装置1000により制御され、演出表示装置2310は、演出制御手段2320により夫々制御されることを意味する。尚、主制御装置1000と片方向通信により制御される他の周辺機器を介して、別の周辺機器を制御するように構成してもよい。
次に、図4〜図28のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の処理の流れを説明する。はじめに、図4〜図16のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機のメイン基板側での処理の流れを説明する。まず、図4は、主制御装置1000が行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。ここで、図4(左)のフローチャートは、電源立ち上げ後の、通常時における主制御装置1000で実行される処理である。また、図4(右)のフローチャートは、電源電圧が所定値を下回ると発せられるNMI信号を契機として実行される電源断時処理である。
まず、図4(左)は、主制御装置1000が行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。まず、ステップ10で、主制御装置1000は、特別遊技移行に係る始動口(間接的に寄与する補助遊技始動口も含む)への入賞に関する処理を行う入賞処理10を実行する。次に、ステップ1200で、主制御装置1000は、後述の電チュー駆動判定処理を実行する。次に、ステップ14で、主制御装置1000は、後述の通常遊技制御処理を実行する。次に、ステップ1600で、主制御装置1000は、後述の特別遊技制御処理を実行し、ステップ5000に移行する。そして、ステップ5000で、主制御装置1000(特に賞球払出決定手段1400)は、遊技球が入賞した入賞口に基づき、賞球払出制御装置3000に対してコマンドを送信して所定の賞球数の払出処理を行い、再びステップ10に戻る。以下、各サブルーチンに係る処理について詳述する。
次に、図5は、図4におけるステップ10のサブルーチンに係る、入賞処理のフローチャートである。まず、ステップ1100で、主制御装置1000は、後述の補助遊技側乱数取得処理を実行する。そして、ステップ1300で、主制御装置1000は、後述の主遊技側乱数取得処理を実行し、ステップ1200に移行する。
次に、図6は、図5におけるステップ1100のサブルーチンに係る、補助遊技側乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1102で、補助遊技始動口入球判定手段1113は、補助遊技始動口2410に遊技球が入球(流入、通過)したか否かを判定する。ステップ1102でYesの場合、ステップ1104で、補助遊技乱数取得判定実行手段1123は、補助遊技図柄保留情報一時記憶手段1133aを参照し、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1104でYesの場合、ステップ1106で、補助遊技乱数取得判定実行手段1123は、補助遊技側乱数を取得する。そして、ステップ1108で、補助遊技図柄保留手段1133は、何個目の保留であるかという順番情報と共に、当該乱数を補助遊技図柄保留情報一時記憶手段1133aにセットする形で保留球を1加算し、次の処理(主遊技側乱数取得処理1300)に移行する。尚、ステップ1102及びステップ1104でNoの場合も、次の処理(主遊技側乱数取得処理1300)に移行する。
次に、図7は、図5におけるステップ1300のサブルーチンに係る、主遊技側乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1302で、第1主遊技始動口入球判定手段1111は、第1主遊技始動口2210の第1主遊技始動口入球検出装置2211から第1主遊技始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1302でYesの場合、ステップ1304で、第1主遊技乱数取得判定実行手段1121は、第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段1131aを参照し、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1304でYesの場合、ステップ1306及びステップ1308で、第1主遊技乱数取得判定実行手段1121は、第1主遊技側乱数(第1当選乱数、第1変動態様決定乱数、第1主遊技図柄決定乱数等)を取得し、第1主遊技図柄保留手段1131が、第1主遊技図柄について何個目の保留であるかという順番情報と共に、当該第1主遊技側乱数を第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段1131aにセットする。次に、ステップ1309で、情報送信手段1300は、第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段1131aを参照し、当該乱数が第1主遊技図柄について何個目の保留として記憶されたのかの情報を取得すると共に、当該情報を演出制御手段2320側に送信する。次に、ステップ1310で、第2主遊技始動口入球判定手段1112は、第2主遊技始動口2110の第2主遊技始動口入球検出装置2111から第2主遊技始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1310でYesの場合、ステップ1312で、第2主遊技乱数取得判定実行手段1122は、第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段1132aを参照し、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1312でYesの場合、ステップ1314及びステップ1316で、第2主遊技乱数取得判定実行手段1122は、第2主遊技側乱数(第2当選乱数、第2変動態様決定乱数、第2主遊技図柄決定乱数)を取得し、第2主遊技図柄保留手段1132が、第2主遊技図柄について何個目の保留であるかという順番情報と共に、当該第2主遊技側乱数を第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段1132aにセットする。次に、ステップ1317で、情報送信手段1300は、第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段1132aを参照し、当該乱数が第2主遊技図柄について何個目の保留として記憶されたのかの情報を取得すると共に、当該情報を表示制御手段2320側に送信し、次の処理(電チュー駆動判定処理1200)に移行する。尚、ステップ1302及びステップ1304でNoの場合はステップ1310に移行し、ステップ1310及びステップ1312でNoの場合は次の処理(電チュー駆動判定処理1200)に移行する。
次に、図8は、図4におけるステップ1200のサブルーチンに係る、電チュー駆動判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1202で、電チュー開閉制御手段1160は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193aを参照して、電チュー開放中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1202でYesの場合、ステップ1204で、補助遊技図柄制御手段1154は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193aを参照して、補助遊技図柄変動中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1204でYesの場合、ステップ1206で、補助遊技内容決定手段1143は、補助遊技図柄保留情報一時記憶手段1133aを参照し、補助遊技図柄に関する保留球があるか否かを判定する。ステップ1206でYesの場合、ステップ1208で、電チュー開放可否決定手段1135cは、補助遊技関連情報一時記憶手段1192を参照して補助遊技側の遊技状態情報を取得した上、今回消化される補助遊技側乱数に基づき、電チュー開放当否抽選テーブル1135dを参照して当否を決定し、続いて、補助遊技内容決定手段1143は、当否結果に基づき、補助遊技停止図柄決定用参照テーブル1143a−1を参照して停止図柄を決定する。次に、ステップ1210で、補助遊技内容決定手段1143は、補助遊技関連情報一時記憶手段1192を参照して補助遊技側の遊技状態情報を取得した上、補助遊技変動態様決定用参照テーブル1143a−2を参照し、補助遊技図柄の変動時間を決定する。そして、ステップ1212で、補助遊技図柄制御手段1154は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193a内の補助遊技図柄変動中フラグをオンにする。次に、ステップ1214で、補助遊技図柄保留手段1133は、補助遊技図柄に関する当該保留球を1減算した上で補助遊技図柄保留情報一時記憶手段1133aに記録されている保留情報を更新すると共に、補助遊技図柄制御手段1154は、補助遊技図柄変動管理用タイマ1154a−1をスタートした後、補助遊技図柄表示部2421上で補助遊技図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1216で、補助遊技図柄変動時間管理手段1154aは、補助遊技図柄変動管理用タイマ1154a−1を参照して、前記所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1216でYesの場合、ステップ1218で、補助遊技図柄制御手段1154は、補助遊技図柄表示部2421上で、前記ステップ1208で補助遊技内容決定手段1143が決定した停止図柄を確定表示する。そして、ステップ1220で、補助遊技図柄制御手段1154は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193a内の補助遊技図柄変動中フラグをオフにする。次に、ステップ1222で、条件判定手段1161は、当該停止図柄が「当たり」であるか否かを判定する。ステップ1222でYesの場合、ステップ1224で、電チュー開閉制御手段1160は、補助遊技関連情報一時記憶手段1192を参照して補助遊技側の遊技状態情報を取得した上、当該遊技状態に基づき、電チュー開放時間決定用参照テーブル1163を参照し、第2主遊技始動口電動役物2112の開放時間を決定した上、補助遊技関連情報一時記憶手段1193に開放時間をセットする。次に、ステップ1226で、電チュー開閉制御手段1160は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193aのフラグ領域内の電チュー開放中フラグをオンにする。そして、ステップ1228で、電チュー開閉制御手段1160は、第2主遊技始動口2110の第2主遊技始動口電動役物2112を開放する。
次に、ステップ1230で、電チュー開閉制御手段1160は、電チュー開放期間管理用タイマ1162を参照し、補助遊技関連情報一時記憶手段1193aに一時記憶した開放時間の終了タイミングに到達したか否かを判定する。ステップ1230でYesの場合、ステップ1232で、電チュー開閉制御手段1160は、第2主遊技始動口2110の第2主遊技始動口電動役物2112を閉鎖する。次に、ステップ1234で、電チュー開閉制御手段1160は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193aのフラグ領域内の電チュー開放中フラグをオフにし、次の処理(通常遊技処理14)に移行する。
尚、ステップ1202でNoの場合はステップ1230に移行し、ステップ1204でNoの場合はステップ1216に移行し、ステップ1206、ステップ1216、ステップ1222及びステップ1230でNoの場合は次の処理(通常遊技処理14)に移行する。
次に、図9は、図4におけるステップ14のサブルーチンに係る、通常遊技制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1400(1)で、主制御装置1000は、後述する第1主遊技図柄表示処理を実行する。次に、ステップ1400(2)で、主制御装置1000は、後述する第2主遊技図柄表示処理を実行する。そして、ステップ1500で、主制御装置1000は、後述する特別遊技作動条件判定処理を実行し、次のステップ(特別遊技制御処理16)に移行する。
次に、図10は、図9におけるステップ1400(1)及び(2)のサブルーチンに係る、第1主遊技図柄表示処理及び第2主遊技図柄表示処理のフローチャートである。尚、本処理は、第1主遊技図柄側及び第2主遊技図柄側で共通するため、特記する場合を除き、第1主遊技図柄側を主に記載することとし、第2主遊技図柄側は括弧書きで記載する。まず、ステップ1800で、主制御装置1000は、後述する変動開始条件充足判定処理を実行する。次に、ステップ1402で、第1主遊技内容決定手段1141(第2主遊技内容決定手段1142)は、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)に係る変動開始許可フラグがオンであるか否かを判定する。尚、「変動開始許可フラグ」とは、後述する変動開始条件充足判定処理においてオンとなる、特別遊技中や主遊技図柄変動中でないこと等を条件としてオンになるフラグである。ステップ1402でYesの場合、ステップ1403で、第1主遊技内容決定手段1141(第2主遊技内容決定手段1142)は、遊技状態一時記憶手段1190のフラグ領域にアクセスし、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)に係る変動開始許可フラグをオフにする。
次に、ステップ1404で、第1主遊技内容決定手段1141(第2主遊技内容決定手段1142)は、第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段1131a(第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段1132a)に一時記憶されている、今回の図柄変動に係る第1主遊技側乱数(第2主遊技側乱数)を読み出す。次に、ステップ1406で、当否抽選手段1135は、第1主遊技側乱数(第1当選乱数){第2主遊技側乱数(第2当選乱数)}及び遊技状態に基づき、第1主遊技用当否抽選テーブル1135b−1(第2主遊技用当否抽選テーブル1135b−3)を参照し、主遊技図柄当否(大当たり、小当たり)抽選を実行する。尚、本最良形態では、同一の抽選テーブルで大当たり及び小当たりの抽選を実行したがこれには限定されない。例えば、当否抽選に際しては、先に大当たり抽選テーブルを参照して大当たり抽選を実行し、大当たり抽選にはずれた場合、更に小当たり抽選テーブルを参照して小当たり抽選を実行するように構成してもよい。更には、先に小当たり抽選テーブルを参照して小当たり抽選を実行し、小当たり抽選にはずれた場合又は当たった場合でも重ねて大当たり抽選を実行してもよい。そして、ステップ1408で、特別遊技移行決定手段1135aは、抽選結果が当たりか否かを判定する。ステップ1408でYesの場合、ステップ1410で、特別遊技移行決定手段1135aは、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)内の当たりフラグをオンにする。他方、ステップ1408でNoの場合には、ステップ1410をスキップする。
そして、ステップ1412で、第1主遊技内容決定手段1141(第2主遊技内容決定手段1142)は、第1主遊技内容決定用抽選テーブル1141a(第2主遊技内容決定用抽選テーブル1142a)内の各抽選テーブルを参照し、第1主遊技側乱数(例えば、第1主遊技図柄決定乱数、第1変動態様決定乱数){第2主遊技側乱数(例えば、第2主遊技図柄決定乱数、第2変動態様決定乱数)}に基づいて第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)に関する停止図柄及び変動態様を決定し、これらを第1主遊技・第2主遊技関連情報一時記憶手段1191aに一時記憶する。尚、前記参照されるテーブルは、当否結果・遊技状態(確率変動遊技状態や限定頻度遊技状態)に基づいて決定される(以下も同様)。次に、ステップ1414で、情報送信手段1300は、ステップ1412で決定した第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)に関する図柄情報(停止図柄情報、停止図柄の属性情報、変動態様情報等)を演出制御手段2320側に送信する。次に、ステップ1416で、第1主遊技図柄変動時間管理手段1151a(第2主遊技図柄変動時間管理手段1152a)が、所定時間{前記ステップ1412で決定した変動態様に係る変動時間}を第1主遊技図柄変動管理用タイマ1151a−1(第2主遊技図柄変動管理用タイマ1152a−1)にセットする。そして、ステップ1418で、第1主遊技図柄制御手段1151(第2主遊技図柄制御手段1152)は、第1主遊技図柄表示装置2130の第1主遊技図柄表示部2131(第2主遊技図柄表示装置2230の第2主遊技図柄表示部2231)上で、第1主遊技・第2主遊技関連情報一時記憶手段1191aに記憶された変動態様に従い、主遊技図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1420で、第1主遊技図柄制御手段1151(第2主遊技図柄制御手段1152)は、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)内の変動中フラグをオンする。
そして、ステップ1422で、第1主遊技図柄変動時間管理手段1151a(第2主遊技図柄変動時間管理手段1152a)が、所定時間に到達したか否かを判定する。ここで、ステップ1422でNoの場合には、次の処理(特別遊技作動条件判定処理1500)に移行する。他方、ステップ1422でYesの場合、ステップ1424で、情報送信手段1300は、所定時間に到達した旨のコマンドを演出制御手段2320側に送信する。次に、ステップ1426で、第1主遊技図柄制御手段1151(第2主遊技図柄制御手段1152)は、第1主遊技図柄表示装置2130の第1主遊技図柄表示部2131(第2主遊技図柄表示装置2230の第2主遊技図柄表示部2231)上での主遊技図柄の変動表示を停止し、第1主遊技・第2主遊技関連情報一時記憶手段1191aに記憶されている停止図柄を確定停止図柄として表示制御する。
次に、ステップ1438で、遊技制御手段1100は、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)を参照し、当たりフラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1438でYesの場合、ステップ1440で、遊技制御手段1100は、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)内の当たりフラグをオフにする。次に、ステップ1446で、遊技制御手段1100は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内の特別遊技実行許可フラグをオンにし、ステップ1428に移行する。尚、ステップ1438でNoの場合にも、ステップ1428に移行する。
次に、ステップ1428で、第1主遊技図柄制御手段1151(第2主遊技図柄制御手段1152)は、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)内の変動中フラグをオフにする。そして、ステップ1430で、第1主遊技図柄変動時間管理手段1151a(第2主遊技図柄変動時間管理手段1152a)は、第1主遊技図柄変動管理用タイマ1151a−1(第2主遊技図柄変動管理用タイマ1152a−1)をリセットする。次に、ステップ1450で、主制御装置1000は、後述の特定遊技終了判定処理を実行し、次の処理(特別遊技作動条件判定処理1500)に移行する。
尚、ステップ1402でNoの場合には、ステップ1432で、第1主遊技図柄制御手段1151(第2主遊技図柄制御手段1152)は、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)を参照し、変動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1432でYesの場合にはステップ1422に移行し、Noの場合には次の処理(特別遊技作動条件判定処理1500)に移行する。
次に、図11は、図10におけるステップ1800(1)及び(2)のサブルーチンに係る、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄に係る変動開始条件充足判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1802で、図柄変動開始条件充足判定手段1138は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194をそれぞれ参照し、特別遊技中でないか否かを判定する。ステップ1802でYesの場合、ステップ1804で、図柄変動開始条件充足判定手段1138は、遊技状態一時記憶手段1190にアクセスし、現在第1主遊技図柄も第2主遊技図柄も変動中でないか否かを判定する。ステップ1804でYesの場合、ステップ1808で、図柄変動開始条件充足判定手段1138は、優先消化側の保留、即ち、本例では第2主遊技図柄側の保留が存在するか否かを判定する。ステップ1808でYesの場合、ステップ1810で、図柄変動開始条件充足判定手段1138は、優先消化側の第1主遊技・第2主遊技関連情報一時記憶手段1191aにアクセスし、優先消化側の第2主遊技図柄に係る変動開始許可フラグをオンにし、次の処理(ステップ1402)に移行する。他方、ステップ1808でNoの場合(優先消化側の保留が無い場合)には、ステップ1812で、図柄変動開始条件充足判定手段1138は、非優先消化側の保留が存在するか否かを判定する。ステップ1812でYesの場合、ステップ1814で、図柄変動開始条件充足判定手段1138は、非優先消化側の第1主遊技図柄に係る変動許可フラグをオンにし、次の処理(ステップ1402)に移行する。尚、ステップ1802又はステップ1804でNoの場合にも次の処理(ステップ1402)に移行する。
次に、図12は、図10におけるステップ1450(1)及び(2)のサブルーチンに係る、特定遊技終了判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1451で、特定遊技制御手段1180は、遊技状態一時記憶手段1190のフラグ領域を参照し、主遊技図柄確変フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1451でYesの場合、ステップ1452で、特定遊技制御手段1180は、主遊技図柄時短回数カウンタ1181bを参照して、主遊技図柄時短回数カウンタ値が0よりも大きいか否か、即ち、非確変時短遊技中であるか否かを判定する。ステップ1452でYesの場合、ステップ1454で、特定遊技制御手段1180は、主遊技図柄時短回数カウンタ1181bの時短回数カウンタ値を1減算する。次に、ステップ1456で、特定遊技制御手段1180は、主遊技図柄時短回数カウンタ1181bを参照して、主遊技図柄時短回数が0であるか否かを判定する。ステップ1456でYesの場合、ステップ1457で、特定遊技制御手段1180は、遊技状態一時記憶手段1190内の主遊技図柄時間短縮フラグをオフにする。そして、ステップ1458で、特定遊技制御手段1180は、遊技状態一時記憶手段1190内の補助遊技図柄時間短縮フラグをオフにし、次の処理(ステップ1500の特別遊技作動条件判定処理)に移行する。尚、ステップ1451、ステップ1452及びステップ1456及でNoの場合にも、次の処理(ステップ1500の特別遊技作動条件判定処理)に移行する。
次に、図13は、図9におけるステップ1500のサブルーチンに係る、特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1502で、条件判定手段1171は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194を参照し、特別遊技実行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1502でYesの場合、ステップ1504で、条件判定手段1171は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内の特別遊技実行許可フラグをオフにする。次に、ステップ1506で、特別遊技内容決定手段1172は、各種パラメータに基づき、特別遊技内容参照テーブル1172aを参照することにより、当該特別遊技の内容を特別遊技関連情報一時記憶手段1194にセットする。そして、ステップ1507で、特定遊技制御手段1180は、遊技関連情報一時記憶手段1190(遊技内容決定用情報記憶領域)に一時記憶されている過去の当選図柄及び遊技状態に関する情報を、今回の当選図柄及び現在の遊技状態に関する情報に更新する。尚、この遊技状態情報は、特別遊技終了後の遊技状態を決定する際に利用される。以上で、特別遊技内容のセット処理を終了する。
次に、ステップ1508で、特定遊技終了条件判定手段1181は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194を参照し、今回の当たりが小当たりでないか否かを判定する。ステップ1508でYesの場合、ステップ1510で、特定遊技終了条件判定手段1181は、遊技状態一時記憶手段1190のフラグ領域にアクセスし、主遊技図柄確変フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1510でYesの場合、ステップ1512で、特定遊技終了条件判定手段1181は、遊技状態一時記憶手段1190のフラグ領域内の主遊技図柄確変フラグをオフにする。
次に、ステップ1516で、特定遊技終了条件判定手段1181は、遊技状態一時記憶手段1190のフラグ領域にアクセスし、主遊技図柄時短フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1516でYesの場合、ステップ1518で、特定遊技終了条件判定手段1181は、遊技状態一時記憶手段1190のフラグ領域にアクセスし、主遊技図柄時短フラグをオフにする。そして、ステップ1519で、特定遊技終了条件判定手段1181は、遊技状態一時記憶手段1190のフラグ領域にアクセスし、主遊技図柄時短フラグをオフにする。そして、ステップ1520で、特定遊技終了条件判定手段1181は、主遊技図柄時短回数カウンタ1181bをクリアして時短回数を0回にする。そして、ステップ1528で、条件判定手段1171は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内の特別遊技移行許可フラグをオンにし、次の処理(ステップ1600の特別遊技制御処理)に移行する。尚、ステップ1502でNoの場合にも次の処理(ステップ1600の特別遊技制御処理)に移行し、ステップ1508でNoの場合及びステップ1516でNoの場合にはステップ1528に移行し、ステップ1510でNoの場合にはステップ1516に移行する。
次に、図14は、図4におけるステップ1600のサブルーチンに係る、特別遊技制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1602で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194を参照し、特別遊技移行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1602でYesの場合、ステップ1604及びステップ1606で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内の特別遊技移行許可フラグをオフにすると共に特別遊技実行フラグをオンにする。次に、ステップ1608で、情報送信手段1300は、演出制御手段2320側に特別遊技開始信号を送信し、ステップ1612に移行する。他方、ステップ1602でNoの場合、ステップ1610で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194を参照し、特別遊技実行フラグがオンであるか否かを判定する。そして、ステップ1610でYesの場合には、ステップ1612に移行する。尚、ステップ1610でNoの場合には、特別遊技実行手段1173は、特別遊技の許可が下りていないと判定し、次の処理(賞球払出処理5000)に移行する。
次に、ステップ1612で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194を参照し、ラウンド継続フラグがオンであるか否か、換言すれば、当該ラウンドが途中であるか否かを判定する。ステップ1612でYesの場合、即ち、当該ラウンドが途中である場合、以下で詳述するステップ1614〜1622の処理を行うことなく、ステップ1626に移行する。他方、ステップ1612でNoの場合、即ち、当該ラウンドの開始直前である場合、まず、ステップ1614で、特別遊技制御手段1170は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194に一時記憶されている開放パターン(例えば、開放し続ける開放パターン、開閉を行うパターン)をセットする。次に、ステップ1616で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内の入賞球カウンタをゼロクリアする。次に、ステップ1618で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内のラウンド数カウンタに1を加算する。尚、特別遊技関連情報一時記憶手段1194に記憶されているラウンド数は、特別遊技開始直後(初期値)は0であり、以後ラウンドを重ねていく毎に1ずつインクリメントされる。次に、ステップ1620で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内のラウンド継続フラグをオンにする。そして、ステップ1622で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194を参照し、第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220のいずれを開放するかを確認した上で、第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220の第1大入賞口電動役物2122又は第2大入賞口電動役物2222を駆動して、第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220を開放し、ステップ1626に移行する。
次に、ステップ1626で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194を参照して当該ラウンドで所定球(例えば10球)の入賞球があったか否かを判定する。ステップ1626でYesの場合には、ステップ1630に移行する。他方、ステップ1626でNoの場合、ステップ1628で、特別遊技実行手段1173は、ラウンド実行用タイマ1174a(特に開放時間タイマ)を参照して所定時間が経過したか否かを判定する。ステップ1628でYesの場合にも、ステップ1630に移行し、Noの場合には、次の処理(賞球払出処理5000)に移行する。
次に、ステップ1630で、特別遊技実行手段1173は、第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220の第1大入賞口電動役物2122又は第2大入賞口電動役物2222の駆動を停止して、第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220を閉鎖する。そして、ステップ1632で、特別遊技実行手段1173は、ラウンド実行用タイマ1174aをリセットする。次に、ステップ1634で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内のラウンド継続フラグをオフにする。次に、ステップ1636で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194を参照して、当該ラウンドが最終ラウンド(例えば、大当たりであれば15ラウンド、小当たりであれば1ラウンド)であるか否かを判定する。ステップ1636でYesの場合、ステップ1638で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内の特別遊技実行フラグをオフにする。次に、ステップ1640で、情報送信手段1300は、演出制御手段2320側に特別遊技終了信号を送信する。そして、ステップ9000で、遊技制御手段1100は、後述の特別遊技終了後の遊技状態決定処理を実行し、次の処理(賞球払出処理5000)に移行する。尚、ステップ1636でNoの場合にも、次の処理(賞球払出処理5000)に移行する。
次に、図15は、図14におけるステップ9000のサブルーチンに係る、特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。ステップ9002で、特定遊技制御手段1180は、遊技関連情報一時記憶手段1190(遊技内容決定用情報一時記憶領域)を参照して今回の当たりの契機となった図柄情報及び遊技状態情報を取得した上、主遊技特定遊技可否・内容決定用参照テーブル1183aを参照して主遊技遊技状態を決定し、遊技状態一時記憶手段1190に当該決定した主遊技遊技状態をセットする。次に、ステップ9004で、特定遊技制御手段1180は、遊技関連情報一時記憶手段1190(遊技内容決定用情報一時記憶領域)を参照して今回の当たりの契機となった図柄情報及び遊技状態情報を取得した上、補助遊技特定遊技可否・内容決定用参照テーブル1183bを参照して補助遊技遊技状態を決定し、遊技状態一時記憶手段1190に当該決定した補助遊技遊技状態をセットし、次の処理(ステップ5000の賞球払出処理)に移行する。
次に、図4(右)フローチャートを参照しながら、NMI信号を受信した際の主制御装置1000で実行される処理を説明する。NMI信号を受信した場合、ステップ1700で、電源断時・電源立ち上げ時処理制御手段1600は、後述する電源断時処理を実行する。尚、NMI信号を受信した場合には、他の処理が実行中であっても他の処理を中断して当該処理を優先実行するように構成されている。以下、図4(右)のフローチャートにおける各サブルーチンに係る処理について詳述する。ここで、図16は、図4におけるステップ1700のサブルーチンに係る、RAMバックアップ電源供給処理のフローチャートである。NMI信号を受信した主制御手段側では、ステップ1702で、電源断時・電源立ち上げ時処理制御手段1600は、主制御基板1000のRAMに対してバックアップ電源を供給し、当該処理をループする。
次に、図17〜図29のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機のサブ基板側での処理の流れを説明する。まず、図17は、演出制御手段2320が行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。ここで、演出制御手段2320が行うメインフローチャートには、図4の主制御装置1000が行うメインフローチャートとは異なり、電源電圧が所定値を下回ると発せられるNMI信号を契機として実行される電源断時処理が存在しない。即ち、主制御装置1000は、NMI信号を契機としてステップ1700でバックアップ処理を実行するが、演出制御手段2320は、同様のバックアップ処理を実行しないよう構成されている。
まず、図17は、演出制御手段2320が行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。はじめに、ステップ6400で、演出制御手段2320は、後述する遊技履歴更新開始処理を実行する。次に、ステップ6500で、演出制御手段2320は、後述する保留情報管理・保留表示処理を実行する。次に、ステップ6100(1)及び(2)で、演出制御手段2320は、後述する第1及び第2装飾図柄表示内容決定処理を実行する。次に、ステップ6200(1)及び(2)で、演出制御手段2320は、後述する第1及び第2装飾図柄表示制御処理を実行する。次に、ステップ6300で、演出制御手段2320は、後述する特別遊技中(大当たり中)表示制御処理を実行する。次に、ステップ6700で、演出制御手段2320は、後述する遊技履歴情報更新処理を実行する。次に、ステップ6800で、演出制御手段2320は、後述する遊技履歴更新終了処理(QRコード発行制御処理)を実行する。次に、ステップ6900で、演出制御手段2320は、後述するエラー時QRコード保全処理を実行し、ステップ6400に戻る処理を繰り返す。以下、各サブルーチンに係る処理について詳述する。
はじめに、図18は、図17のステップ6400のサブルーチンに係る、遊技履歴更新開始処理のフローチャートである。まず、ステップ6402で、遊技履歴更新制御手段2322fは、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグ領域を参照し、遊技履歴更新フラグがオフであるか否かを判定する。尚、遊技履歴更新フラグは後述するステップ6408でオンになるフラグであり、このフラグがオンである状況下では遊技履歴が逐次更新される。そして、ステップ6402でYesの場合、ステップ6404で、遊技履歴更新制御手段2322fは、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグ領域を参照し、現在遊技が実行されていないか(具体的には、特別遊技中フラグ、図柄変動中フラグがいずれもオフで、保留も存在しない状況)であるか否か、即ち、デモ表示中であるか否かを判定する。ステップ6404でYesの場合、ステップ6406で、遊技履歴更新制御手段2322fは、情報受信手段2321を参照し、演出操作装置4000を介して所定の入力操作(例えばパスワード入力)があったか否かを判定する。ステップ6406でYesの場合、ステップ6408で、遊技履歴更新制御手段2322fは、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグ領域を参照し、遊技履歴更新フラグをオンにする。そして、ステップ6410で、遊技履歴更新制御手段2322fは、演出操作装置4000を介して入力された情報(例えばパスワード入力)から各パラメータ(遊技の進行に伴い、遊技履歴として更新されるパラメータ)の初期値(当該遊技者がこれまで積み上げてきたパラメータ値)を導出し、当該初期値を遊技履歴登録用テーブル2322f−1に登録し、次の処理(ステップ6500の保留情報管理・保留表示制御処理)に移行する。尚、ステップ6402、ステップ6404又はステップ6406でNoの場合にも、次の処理(ステップ6500の保留情報管理・保留表示制御処理)に移行する。
次に、図19は、図17でのステップ6500のサブルーチンに係る、保留情報管理・保留表示処理のフローチャートである。まず、ステップ6502で、装図保留情報表示制御手段2322bは、メイン側情報一時記憶手段2321aを参照し、主制御装置1000側から保留情報を受信したか否かを判定する。ステップ6502でYesの場合、ステップ6504で、装図保留情報表示制御手段2322bは、装図保留情報一時記憶手段2322b−1の装図保留カウンタ値に1を加算する。そして、ステップ6505で、装図保留情報表示制御手段2322bは、装図保留情報一時記憶手段2322b−1の装図保留カウンタ値と同数の保留表示をし、次の処理{ステップ6100(1)の第1装飾図柄表示内容決定処理}に移行する。他方、ステップ6502でNoの場合、ステップ6506で、装図保留情報表示制御手段2322bは、メイン側情報一時記憶手段2321aを参照し、主制御装置1000側から新たな図柄情報を受信したか否かを判定する。ステップ6506でYesの場合、ステップ6508で、装図保留情報表示制御手段2322bは、装図保留情報一時記憶手段2322b−1の装図保留カウンタ値に1を減算する。そして、ステップ6510で、演出制御手段2320は、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリアにアクセスし、図柄内容決定許可フラグをオンにし、ステップ6505に移行する。
次に、図20は、図17でのステップ6100のサブルーチンに係る、装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。ここで、第1装飾図柄に係るステップ6100(1)と第2装飾図柄に係るステップ6100(2)とは処理が共通するので、両者を一纏めにして説明することとする。まず、ステップ6102で、装図表示内容決定手段2322a−1は、メイン側情報一時記憶手段2321aを参照し、主制御基板1000側から新たな図柄情報を受信したか否かを判定する。ステップ6102でYesの場合、ステップ6104で、装図表示内容決定手段2322a−1は、ステップ6102で受信した図柄情報に基づき、装図変動内容決定用抽選テーブル2322a−1−1及び停止図柄決定用抽選テーブル2322a−1−2を参照し、装飾図柄の変動態様と停止図柄を決定する。そして、ステップ6106で、装図表示内容決定手段2322a−1は、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリアにアクセスし、図柄内容決定フラグをオンにし、次の処理{ステップ6200(1)の第1装飾図柄表示制御処理}に移行する。
次に、図21は、図17でのステップ6200(1)及び(2)のサブルーチンに係る、装飾図柄表示制御処理のフローチャートである。ここで、第1装飾図柄に係るステップ6200(1)と第2装飾図柄に係るステップ6200(2)とは処理が共通するので、両者を一纏めにして説明することとする。まず、ステップ6202で、装飾図柄表示制御手段2322aは、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリアを参照し、図柄変動中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ6202でYesの場合、ステップ6204で、装飾図柄表示制御手段2322aは、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリアを参照し、図柄内容決定フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ6204でYesの場合、ステップ6206及びステップ6208で、装飾図柄表示制御手段2322aは、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリア内の図柄変動中フラグをオンにすると共に、図柄内容決定フラグをオフにする。次に、ステップ6210で、装飾図柄表示制御手段2322aは、演出表示関連情報一時記憶手段2322cの図柄関連情報エリア内に一時記憶された決定内容に従い、演出表示装置2310の装図表示部2311上で装飾図柄の変動表示を開始する。
そして、ステップ6212で、装飾図柄表示制御手段2322aは、メイン側情報一時記憶手段2121aを参照し、主制御装置1000側から確定表示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ6212でYesの場合、ステップ6214で、装飾図柄表示制御手段2322aは、演出表示関連情報一時記憶手段2322cの図柄関連情報エリア内に一時記憶された決定内容(停止図柄)に従い、演出表示装置2310の装図表示部2311上で装飾図柄の停止図柄を確定表示する。そして、ステップ6216で、装飾図柄表示制御手段2322aは、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリア内の図柄変動中フラグをオフにする。そして、ステップ6218で、表示制御手段2322は、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグ領域にアクセスし、連続大当たりゾーン終了判定処理実行許可フラグをオンにし、次の処理(ステップ6600の大当たり連続ゾーン終了判定処理)に移行する。
尚、ステップ6202でNoの場合はステップ6212に移行し、ステップ6204及びステップ6212でNoの場合は次の処理(ステップ6300の特別遊技中表示制御処理)に移行する。
次に、図22は、図17でのステップ6300のサブルーチンに係る、特別遊技中(大当たり中)表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ6302で、表示制御手段2322は、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリアを参照し、特別遊技中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ6302でYesの場合、ステップ6304で、表示制御手段2322は、メイン側情報一時記憶手段2321aを参照し、主制御装置1000側から特別遊技開始信号を受信したか否かを判定する。ステップ6304でYesの場合、ステップ6306及びステップ6308で、表示制御手段2322は、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリア内の特別遊技中フラグをオンにすると共に、演出表示装置2310上で大当たり開始表示を行う。そして、ステップ6358で、表示制御手段2322は、演出表示装置2310上で、ステップ1624で主制御装置1000側から逐次送信されている遊技情報に基づき、ラウンド数と入賞個数を逐次表示する。次に、ステップ6312で、表示制御手段2322は、メイン側情報一時記憶手段2321aを参照し、主制御装置1000側から特別遊技終了信号を受信したか否かを判定する。ステップ6312でYesの場合、ステップ6314で、表示制御手段2322は、演出表示装置2310上で、大当たり終了表示を行う。そして、ステップ6316で、表示制御手段2322は、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリア内の特別遊技中フラグをオフにし、次の処理(ステップ7100の保留情報管理・保留表示制御処理)に移行する。
尚、ステップ6302、ステップ6304及びステップ6312でNoの場合は次の処理(ステップ7100の保留情報管理・保留表示制御処理)に移行する。
次に、図23は、図17でのステップ6700のサブルーチンに係る、遊技履歴情報更新処理のフローチャートである。まず、ステップ6702で、遊技履歴更新制御手段2322fは、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグ領域を参照し、遊技履歴更新フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ6702でYesの場合、ステップ6704で、遊技履歴更新制御手段2322fは、メイン側情報一時記憶手段2321aを参照し、遊技履歴に係るメイン側情報が更新されたか否かを判定する。ステップ6702でYesの場合、ステップ6706で、遊技履歴更新制御手段2322fは、遊技履歴登録用テーブル2322f−1にアクセスし、該当するパラメータに関する遊技履歴を更新する。ここで、遊技履歴に係るメイン側情報とは、表12の左側ブロックで示されるような情報であり、例えば、表12の「図柄変動回数」であれば、メイン側情報一時記憶手段2321a内の主遊技図柄の変動開始(もしくは変動終了)情報を契機として、「図柄変動回数」を1インクリメントする処理が実行される。次に、ステップ6708で、遊技履歴更新制御手段2322fは、演出表示関連情報一時記憶手段2322cを参照し、遊技履歴に係るサブ側情報が更新されたか否かを判定する。ステップ6708でYesの場合、ステップ6710で、遊技履歴更新制御手段2322fは、遊技履歴登録用テーブル2322f−1にアクセスし、該当するパラメータに関する遊技履歴を更新する。ここで、遊技履歴に係るサブ側情報とは、表12の右側ブロックで示されるような情報であり、例えば、表12の「大当たり時の演出」であれば、演出表示関連情報一時記憶手段2322c内の大当たり時に選択された演出種別を、「大当たり時の演出」に記憶する処理が実行される。尚、ステップ6702又はステップ6708でNoの場合には次の処理(ステップ6800の遊技履歴更新終了処理)に移行し、ステップ6704でNoの場合にはステップ6708に移行する。
次に、図24は、図17でのステップ6800のサブルーチンに係る、遊技履歴更新終了処理(QRコード発行制御処理)のフローチャートである。はじめに、本処理の目的は、コンテンツ段階配信サービスを実現するため、遊技者による所定操作を契機として、遊技機側から遊技結果に係る情報を発行することにある。例えば、本最良形態において、所定条件を満たしたプレミア動画像等が表示された場合には、プレミア動画像等が表示された事実を遊技履歴として残しておき、その遊技履歴に基づき遊技結果に係る情報をQRコードへ盛り込み発行する。このようにして発行されたQRコードを遊技者所有の移動体通信端末を介してウェブサイト側へ送信し、ウェブサイト上で登録されると、ウェブサイト側では受信したQRコードを解析し、遊技機側でプレミア動画像等が表示された事実を認識する。そして、ウェブサイト側において、遊技機側でプレミア動画像等が表示された事実を認識できた場合のみ、QRコード送信元となる移動体通信端末へ各種コンテンツ(例えば、遊技機で表示されたプレミア動画像と同等の画像データ)の配信を行うことで、遊技結果に応じて段階的に各種コンテンツを配信することが可能となるのである。
まず、ステップ6801で、QRコード発行制御手段2322gは、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリアを参照し、遊技履歴更新フラグがオンであるか否かを判定する。そして、ステップ6802〜ステップ6806にかけて、現在デモ演出中であるか否かが判定される。具体的には、まず、ステップ6802で、QRコード発行制御手段2322gは、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリアを参照し、特別遊技中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ6802でYesの場合、ステップ6804で、QRコード発行制御手段2322gは、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリアを参照し、図柄変動中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ6804でYesの場合、ステップ6806で、QRコード発行制御手段2322gは、装図保留情報一時記憶手段2322b−1の装図保留カウンタ値が0であるか否かを判定する。ここで、ステップ6802、ステップ6804及びステップ6806で示されるように、QRコード発行処理(後述のステップ6810)は、デモ演出(非遊技状態)中のみ実行されるよう構成されている。その理由は、QRコード発行処理には比較的長時間の処理時間を要するので、他の処理への影響の少ない非遊技状態中であることが好適となるのである。ステップ6806でYesの場合、ステップ6808で、QRコード発行制御手段2322gは、演出操作装置4000により所定手順の操作が行われたか否かを判定する。ここで、所定手順の操作内容については特に限定されず、例えば、QRコード発行を指示する専用の操作ボタンを演出操作装置4000に設け、該操作ボタンの押圧を契機としてQRコード発行処理を実行することが挙げられる。特に、パチンコ遊技機の場合は、遊技者層は高年齢層が多く占めるため、簡易な操作内容を設けておくことが好適となる。ステップ6808でYesの場合、ステップ6810で、QRコード発行制御手段2322gは、遊技履歴登録用テーブル2322f−1の内容に基づきQRコード情報を生成して演出表示装置2310上へする。そして、ステップ6811で、QRコード発行制御手段2322gは、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリアにアクセスし、遊技履歴更新フラグをオフにし、次の処理(ステップ6900のエラー時QRコード保全処理)に移行する。他方、ステップ6801、ステップ6802、ステップ6804及びステップ6806でNoの場合、ステップ6820で、QRコード発行制御手段2322gは、演出表示装置2310上にQRコードが表示されているか否かを判定する。ステップ6820でYesの場合、ステップ6822で、QRコード発行制御手段2322gは、表示されているQRコードを消去し、次の処理(ステップ6900のエラー時QRコード保全処理)に移行する。ここで、ステップ6820及びステップ6822の処理には限定されず、例えば、QRコード表示時からの所定時間の経過を以て、表示されているQRコードを消去してもよい。尚、ステップ6808及びステップ6820でNoの場合にも、次の処理(ステップ6900のエラー時QRコード保全処理)に移行する。
次に、図25は、図17でのステップ6900のサブルーチンに係る、エラー時QRコード保全処理のフローチャートである。はじめに、本処理の目的は、遊技機において遊技続行に係る致命的なエラーが発生した場合には、QRコード発行処理に必要となる遊技履歴を保全することである。ここで、本最良形態では、電断時に演出制御手段2320上のRAMにバックアップ電源を供給し且つ電源立ち上げ時に電断直前の遊技状態に復帰させる処理を有していないため、電断時には遊技履歴登録用テーブル2322f−1に一時的に記憶されている内容は全てクリアされるよう構成されている。そのため、遊技機において遊技続行に係る致命的なエラーが発生し、エラー解除のために遊技機の電断を要するような場合には、遊技機の電断前に遊技者の所定手順の操作に依らずQRコードを強制的に発行して表示することが主な保全処理となる。本最良形態では、遊技続行に係る致命的なエラーとして3種類のエラーを概念しており、夫々のエラー発生時において実行される保全処理が異なる。その3種類のエラーとは、(1)メイン側のプログラム処理(遊技制御手段1100下で動作する各種手段)によって検知された遊技続行を不能とすべきエラー(以下、メイン検知致命的エラーと呼ぶ)、(2)サブ側のプログラム処理(演出制御手段2320下で動作する各種手段)によって検知された遊技続行を不能とすべきエラー(以下、サブ検知致命的エラーと呼ぶ)、(3)副制御基板を構成するハードウエア内に設けられたタイマ回路(所謂、ウォッチドックタイマ)によって検知された遊技続行を不能とすべきエラー(以下、ハード検知致命的エラー)、である。
まず、ステップ6900−1で、エラー時QRコード保全手段2322g−1は、メイン検知致命的エラー発生時に実行されることとなるQRコードの保全処理に係る、後述のメイン検知致命的エラー時QRコード強制発行処理を実行する。次に、ステップ6900−2で、エラー時QRコード保全手段2322g−1は、サブ検知致命的エラー発生時に実行されることとなるQRコードの保全処理に係る、後述のサブ検知致命的エラー時QRコード強制発行処理を実行する。そして、ステップ6900−3で、エラー時QRコード保全手段2322g−1は、ハード検知致命的エラー発生時に実行されることとなるQRコードの保全処理に係る、後述のハード検知致命的エラー時QRコード原情報精査処理を実行し、次の処理(ステップ6400の遊技履歴更新開始処理)に移行する。
次に、図26は、図25でのステップ6900−1のサブルーチンに係る、メイン検知致命的エラー時QRコード強制発行処理のフローチャートである。はじめに、本処理の目的は、メイン検知致命的エラー発生時には、遊技者による所定操作を契機とせず、QRコードを強制的に発行して表示することである。ここで、本最良形態では、メイン検知致命的エラー発生時には、遊技球の発射を強制的に停止させるために、主制御装置1000により発射装置232を動作不能とすることで、遊技者による発射ハンドル116の操作を無効とするよう構成されている(図示せず)。そして、電源スイッチ292を操作して電源をオフにし再度電源をオン(電断復帰)するまでは、メイン検知致命的エラーを解除することができないよう構成されている(図示せず)。即ち、遊技を再開できる状態とするためには、遊技機の電断復帰を要することとなるのである。尚、本最良形態では、メイン検知致命的エラー発生時には、主制御装置1000により実行される各種処理(図4におけるステップ10、ステップ1200、ステップ14、ステップ1600及びステップ5000)は、処理を中断することなくメイン検知致命的エラー発生前と同様の処理が実行されるが、これには限定されない。例えば、メイン検知致命的エラー発生時には、主制御装置1000により実行される各種処理を全て中断してもよく、主制御装置1000により実行される各種処理の一部のみを中断してもよい。
まず、ステップ6902−1で、QRコード強制発行手段2322g−1−1は、メイン側情報一時記憶手段2321aを参照し、メイン検知致命的エラー信号を受信したか否かを判定する。ここで、メイン検知致命的エラー信号の種類は特に限定されないが、例えば、主制御基板側で検知された磁石検知、電波検知、乱数異常(同一乱数値が所定回数連続して発生した場合や、所定範囲外の乱数値が発生した場合等)、断線・短絡エラー等が挙げられる。ステップ6902−1でYesの場合、ステップ6904−1で、QRコード強制発行手段2322g−1−1は、受信したメイン検知致命的エラー信号の種類に基づきエラー内容を通知するメッセージと共にエラー発生画面を演出表示装置2310へ表示し、各種遊技効果ランプ190(例えばサイドランプ)やスピーカ114を駆使してエラー発生を報知する。次に、ステップ6905−1で、QRコード強制発行手段2322g−1−1は、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリアを参照し、遊技履歴更新フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ6905−1でYesの場合、ステップ6906−1で、QRコード強制発行手段2322g−1−1は、遊技履歴登録用テーブル2322f−1の遊技履歴内容に基づきQRコード情報を生成し、表示制御手段2322は、演出表示装置2310上に表示されているエラー発生画面上の所定位置に当該QRコード情報を表示する。ここで、ステップ6906−1が実行された以降は、無限ループ処理へと移行するため、電断復帰するまではサブ側の他の処理は一切実行されることはない。ここで、ステップ6906−1以降に無限ループ処理を行っている理由は、メイン検知致命的エラー信号を受信した場合には、演出操作装置4000からの操作信号を受け付けたり、サブ側での他の処理が実行されることを回避するためである。しかしながら、これには限定されず、サブ側での処理は必要に応じて処理を続行するよう構成してもよい。尚、ステップ6902−1でNoの場合には次の処理(ステップ6900−2のサブ検知致命的エラー時QRコード強制発行処理)に移行し、ステップ6905−1でNoの場合には無限ループ処理へと移行する。
次に、図27は、図25でのステップ6900−2のサブルーチンに係る、サブ検知致命的エラー時QRコード強制発行処理のフローチャートである。はじめに、本処理の目的は、サブ検知致命的エラー発生時には、サブリセット(演出制御手段2320のリセット処理)前にQRコードを強制的に発行して表示することである。ここで、本最良形態では、サブ検知致命的エラー発生時には、演出制御手段2320のリセット処理が実行され、演出制御手段2320上のRAMに一時記憶されている情報が全てクリアされた上で、演出制御手段2320の処理が再実行されるよう構成されている。即ち、サブ検知致命的エラー発生時は、遊技を続行できる状態ではあるが、演出表示装置2310上に表示される内容の信頼性が低まった状態であり、遊技を続行することで遊技者へ誤った情報を提供する(例えば、ハズレ時に大当たり表示する)可能性が高いため、サブリセットによる情報のクリアを要するのである。
まず、ステップ6902−2で、QRコード強制発行手段2322g−1−1は、演出表示関連情報一時記憶手段2322cを参照し、サブ検知致命的エラー信号を受信したか否かを判定する。ここで、サブ検知致命的エラー信号には複数種類あり、例えば、副制御基板側で検知されたプログラム異常(RAM上で動作しているプログラム内容が、該プログラムの読み出し元となるROM上に格納されているプログラム内容と異なる等)、乱数異常、断線・短絡エラー等が挙げられる。ステップ6902−2でYesの場合、ステップ6904−2で、QRコード強制発行手段2322g−1−1は、受信したサブ検知致命的エラー信号の種類に基づきエラー内容を通知するメッセージと共にエラー発生画面を演出表示装置2310へ表示し、各種遊技効果ランプ190(例えばサイドランプ)やスピーカ114を駆使してエラー発生を報知する。次に、ステップ6905−2で、QRコード強制発行手段2322g−1−1は、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリアを参照し、遊技履歴更新フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ6905−2でYesの場合、ステップ6906−2で、QRコード強制発行手段2322g−1−1は、遊技履歴登録用テーブル2322f−1の内容に基づきQRコード情報を生成し、表示制制御手段2322は、演出表示装置2310上に表示されているエラー発生画面上の所定位置に当該QRコード表示する。次に、ステップ6908−2及びステップ6910−2で、QRコード強制発行手段2322g−1−1は、リセット猶予期間管理用タイマ2322g−1−1−1をスタートさせると共に、ステップ6906−2で表示されたQRコードが所定期間経過後に消去される旨のメッセージを、演出表示装置2310上に表示されているエラー発生画面上の所定位置に表示する。そして、ステップ6912−2で、QRコード強制発行手段2322g−1−1は、リセット猶予期間管理用タイマ2322g−1−1−1を参照し、所定期間が経過したか否かを判定する。ここで、リセット猶予期間管理用タイマ2322g−1−1−1で計時する所定期間としては、遊技者が演出表示装置2310上に表示されているQRコードを、遊技者所有の移動体通信端末へ移送するのに十分な期間が設定される。ステップ6912−2でYesの場合、ステップ6914−2で、QRコード強制発行手段2322g−1−1は、サブリセット処理を実行する。ここで、ステップ6914−2が実行された場合は、演出制御手段2320上のRAMに一時記憶されている情報が全てクリアされた上で、ステップ6400へ移行する。尚、ステップ6912−2でNoの場合には、再度ステップ6912−2が実行されることで、無限ループ処理へと移行するため、サブ側の他の処理は一切実行されることはない。ステップ6912−2以降に無限ループ処理を行っている理由は、サブ検知致命的エラー信号を受信した場合には、演出操作装置4000からの操作信号を受け付けたり、サブ側での他の処理が実行されることを回避するためである。しかしながら、これには限定されず、サブ側での処理は必要に応じて処理を続行するよう構成してもよい。また、ステップ6902−2でNoの場合には次の処理(ステップ6900−3のハード検知致命的エラー時QRコード強制発行処理)に移行し、ステップ6905−2でNoの場合にはステップ6914−2に移行する。
次に、図28は、図25でのステップ6900−3のサブルーチンに係る、ハード検知致命的エラー時QRコード原情報精査処理のフローチャートである。はじめに、本処理の目的は、ハード検知致命的エラー発生時には、ハードリセット(副制御基板を構成するハードウエアによるリセット処理)後に、QRコード発行処理に必要となる遊技履歴が正常に記憶されているか否かを精査することである。ここで、本最良形態では、ハード検知致命的エラー発生時には、副制御基板を構成するハードウエアによるリセット処理が実行されるが、演出制御手段2320上のRAMに一時記憶されている情報はクリアされることなく、演出制御手段2320の処理が再実行されるよう構成されている。即ち、ハード検知致命的エラー発生時は、演出制御手段2320の処理が暴走(例えば、存在しないアドレスへの不正アクセスによるプログラム誤動作等)している可能性があり、演出制御手段2320での誤った処理を続行することで、演出制御手段2320上のRAMに一時記憶されている情報が破壊されることが考えられるため、演出制御手段2320へ事前に通知することなく強制的にリセット処理が実行されるのである。
まず、ステップ6902−3で、QRコード原情報精査手段2322g−1−2は、演出表示関連情報一時記憶手段2322cを参照し、ハードリセット信号を受信したか否かを判定する。ここで、ハードリセット信号は、副制御基板を構成するハードウエアによりリセット処理実行後にサブ側に発行される信号であるため、以降の処理は全てサブ側のリセット処理後に実行されるものである。ステップ6902−3でYesの場合、ステップ6904−3で、QRコード原情報精査手段2322g−1−2は、サブ側のリセット処理が実行された旨のメッセージを演出表示装置2310へ表示し、所定期間経過後(例えば、5秒後)に該表示されたメッセージを消去する。ここで、メッセージを「所定期間経過後に消去」する理由は、ハードリセット処理実行後は、メイン側での遊技進行状況にあわせてサブ側の処理が復帰し、演出表示装置2310上の表示内容も正常遊技時と同様の演出が復帰表示されているため、継続して表示しておく意味がないためである。次に、ステップ6906−3で、QRコード原情報精査手段2322g−1−2は、遊技履歴登録用テーブル2322f−1のデータ内容について、リセット処理前のチェックサム値(例えば、全データ個数)とリセット処理後のチェックサム値を取得する。次に、ステップ6908−3で、QRコード原情報精査手段2322g−1−2は、ステップ6906−3で取得した、リセット処理前のチェックサム値とリセット処理後のチェックサム値を比較し、同一の値であるか否かを判定する。ステップ6908−3でYesの場合、ステップ6910−3で、QRコード原情報精査手段2322g−1−2は、遊技履歴登録用テーブル2322f−1のデータが正常である旨のメッセージを演出表示装置2310へ表示し、所定期間経過後に該表示されたメッセージを消去し、次の処理(ステップ6400の遊技履歴更新開始処理)に移行する。他方、ステップ6908−3でNoの場合、ステップ6912−3で、QRコード原情報精査手段2322g−1−2は、遊技履歴登録用テーブル2322f−1の全データをクリアする。そして、ステップ6914−3で、QRコード原情報精査手段2322g−1−2は、遊技履歴登録用テーブル2322f−1のデータをクリアした旨のメッセージを演出表示装置2310へ表示し、所定期間経過後に該表示されたメッセージを消去し、次の処理(ステップ6400の遊技履歴更新開始処理)に移行する。尚、ステップ6902−3でNoの場合には、次の処理(ステップ6400の遊技履歴更新開始処理)に移行する。
次に、図29を参照しながら、本最良形態に係る作用を説明する。図29に示されるように、メイン検知致命的エラー発生時は、演出表示装置上に遊技の進行が停止している旨のメッセージと共にエラー画面が表示される。そして、エラー画面上の所定位置にはエラー発生前までの遊技履歴に基づいたQRコードが表示され、電断復帰するまでは同画面が表示され続けることとなる。したがって、遊技者はエラー画面が表示された後、電断復帰操作が行われるまでの間、表示されているQRコードを携帯電話等で撮影することにより、エラー発生前までの遊技履歴を損失することがないのである。
次に、図30を参照しながら、本最良形態に係る次の作用を説明する。図30に示されるように、サブ検知致命的エラー発生時は、演出表示装置上に所定時間(60秒)後にサブリセットが実行される旨のメッセージと共にエラー画面が表示される。そして、エラー画面上の所定位置にはエラー発生前までの遊技履歴に基づいたQRコードが表示され、60秒が経過するまでは同画面が表示され続けることとなる。したがって、遊技者はエラー画面が表示された後、60秒が経過するまでの間、表示されているQRコードを携帯電話等で撮影することにより、エラー発生前までの遊技履歴を損失することがないのである。
次に、図31を参照しながら、本最良形態に係る次の作用を説明する。図31に示されるように、ハード検知致命的エラー発生時は、演出表示装置上にサブリセットが実行された旨のメッセージが表示される。そして、所定時間(5秒)後にはメッセージが消去され、エラー発生前と同様の画面状態へ復帰するため、遊技者に遊技の続行を促すことができる。また、遊技履歴が正常に記憶されている場合には、その旨を遊技者に通知することができるのである。
本最良形態によれば、遊技機連動サービスを実現するため遊技機側にサービス提供に係る各種情報を一時的に記憶し、遊技者による所定手順の操作を契機として、サービス提供に係る各種情報に基づき遊技者所有の移動体通信端末へ移送可能な情報(QRコード)を生成する遊技機であって、副制御基板上にバックアップ用RAMが搭載されていない遊技機において、主制御側にてゴト行為(所謂、磁石ゴトや電波ゴト等)や遊技機異常(乱数異常、断線・短絡異常等)を検知した場合など、遊技続行に係る致命的なエラー(メイン検知致命的エラー)が発生した場合には、遊技の進行を停止させ主制御基板及び副制御基板共に外部からの操作を無効とし、遊技機の電断復帰まではエラー解除しない処理であっても、該致命的エラー発生時には、強制的にQRコードを生成してエラー表示画面へ追加表示できるよう構成されているため、サービス提供に係る各種情報を損失することなく遊技者に提供することができるという効果を奏する。
本最良形態によれば、前記効果に加え、副制御側にて遊技機異常(乱数異常、断線・短絡異常等)を検知した場合など、遊技続行に係る致命的なエラー(サブ検知致命的エラー)が発生した場合には、遊技機のサブリセットを実行する処理であっても、該致命的エラー発生時には、強制的にQRコードを生成してエラー表示画面へ追加表示でき、且つサブリセット実行までの所定期間はQRコードを継続して表示できるよう構成されているため、サービス提供に係る各種情報の保全性を更に高めることができるという効果を奏する。
本最良形態によれば、前記効果に加え、副制御基板のハードウエア側にて遊技機異常を検知した場合など、遊技続行に係る致命的なエラー(ハード検知致命的エラー)が発生した場合には、遊技機のハードリセットを実行する処理であっても、ハードリセット処理実行後に、サービス提供に係る各種情報を精査し、該情報が正常に記憶されていれば再利用することができるよう構成されているため、サービス提供に係る各種情報の保全性を更に高めることができるという効果を奏する。
次に、本最良形態の変更例を説明する。本最良形態では、メイン検知致命的エラーもしくはサブ検知致命的エラーが発生した場合には、エラー発生前までの遊技履歴に基づいたQRコードが表示されるよう構成されている。しかしながら、本最良形態の構成は、エラー発生時にエラー画面及びQRコードの表示処理を最優先する観点では好適であるが、エラー発生時点で未消化となっている保留に関しては遊技履歴に含まれていないため、遊技者に不利益をもたらすことが考えられる。例えば、エラー発生時点で未消化となっている保留に大当たりが含まれており、且つ該大当たりを契機としてプレミア動画像が表示される予定であった場合、その表示予定分が遊技履歴に記憶されないことは遊技者に不利益をもたらすことになるのである。そこで、本変更例では、メイン検知致命的エラーもしくはサブ検知致命的エラーが発生した場合には、エラー発生時点で未消化となっている保留に関しても遊技履歴に含めて、遊技履歴に基づいたQRコードが表示されるよう構成されている。その場合には、図26のステップ6906−1(図27のステップ6906−2)で、QRコード強制発行手段2322g−1−1は、メイン側情報一時記憶手段2321a内の保留情報を参照し、該保留情報に基づき遊技履歴を先読み(事前判定)して遊技履歴登録用テーブル2322f−1の内容を更新した上で、遊技履歴登録用テーブル2322f−1の内容に基づきQRコード情報を生成すればよい。
本変更例によれば、メイン検知致命的エラーもしくはサブ検知致命的エラーが発生した場合には、エラー発生時点で未消化となっている保留に関しても遊技履歴に含めて、遊技履歴に基づいたQRコードが表示されるよう構成されているため、本最良形態における効果に加え、サービス提供に係る各種情報を更に損失することなく遊技者に提供することができるという効果を奏する。
次の変更例を説明する。本最良形態では、メイン検知致命的エラーもしくはサブ検知致命的エラーが発生した場合には、強制的にQRコードを生成して表示するよう構成されている。しかしながら、本最良形態の構成は、エラー発生時にはサービス提供に係る各種情報の保全を最優先する観点では好適であるが、それ程はQRコード取得を希望していない遊技者もいることも想定される。そこで、本変更例では、メイン検知致命的エラーもしくはサブ検知致命的エラーが発生した場合には、遊技者によるQRコードの発行に係る所定手順の操作のみを受け付け、QRコードを生成して表示するよう構成されている。以下、図を参照しながら、本変更例における本最良形態からの変更点について詳述する。
図32は、本変更例における図25でのステップ6900−1のサブルーチンに係る、メイン検知致命的エラー時QRコード強制発行処理のフローチャートである。本最良形態からの変更点は、図26のステップ6905−1の処理後にステップ6907−1を設けている点である。即ち、ステップ6907−1で、QRコード強制発行手段2322g−1−1は、演出操作装置4000により所定手順の操作が行われたか否かを判定する。ステップ6907−1でYesの場合、ステップ6906−1に移行し、他方、ステップ6907−1でNoの場合には再度ステップ6905−1を実行する。尚、所定手順の操作内容については特に限定されないが、例えば、QRコード発行を指示する専用の操作ボタンを演出操作装置4000に設け、該操作ボタンの押圧を契機としてQRコード発行処理を実行するような簡易な操作とすることが好適である。
図33は、本変更例における図25でのステップ6900−2のサブルーチンに係る、サブ検知致命的エラー時QRコード強制発行処理のフローチャートである。本最良形態からの変更点は、図27のステップ6910−2の処理後にステップ6911−2を設けている点及び図27のステップ6906−2の処理を、ステップ6904−2の処理後からステップ6911−2の処理後に変更した点である。即ち、ステップ6911−2で、QRコード強制発行手段2322g−1−1は、演出操作装置4000により所定手順の操作が行われたか否かを判定する。ステップ6911−2でYesの場合、ステップ6906−2に移行し、他方、ステップ6905−2でNoの場合には、ステップ6912−2へ移行する。
本変更例によれば、メイン検知致命的エラーもしくはサブ検知致命的エラーが発生した場合には、遊技者によるQRコードの発行に係る所定手順の操作のみを受け付け、QRコードを生成して表示するよう構成されているため、サービス提供に係る各種情報を損失することなく遊技者に提供することができると共に、強制的なサービス提供を特に望まない遊技者に対する提供を防止できる。
次に、本発明に係るパチンコ遊技機の第二最良形態について説明する。本最良形態では、メイン検知致命的エラーが発生した場合には、図25でのステップ6900−1のサブルーチンに係る、メイン検知致命的エラー時QRコード強制発行処理を除く、全てのサブ側(演出制御手段2320側)の処理を実行しないよう構成されている。その理由は、QRコード発行処理には比較的長時間の処理時間を要するので、他の処理を実行することによってQRコード発行処理が遅延してしまうことを回避するためである。しかしながら、本最良形態の構成は、エラー発生時にはQRコード発行処理を最優先する観点では好適であるが、メイン検知致命的エラー発生時点では、メイン側の処理は引き続き実行されている状態であり、且つサブ検知致命的エラー発生時とは異なり、サブ側の処理は正常に動作していることが担保されている状態である。そのため、メイン検知致命的エラー発生後もサブ側の処理を引き続き実行することにより、本最良形態とは異なる形態を概念することができる。以下、図を参照しながら、第二最良形態における本最良形態からの変更点について詳述する。
まず、図34は、第二最良形態における図17でのステップ6800のサブルーチンに係る、QRコード発行制御処理のフローチャートである。本最良形態からの変更点は、図24のステップ6810以降の処理である。即ち、ステップ6820で、QRコード発行制御手段2322gは、メイン側情報一時記憶手段2321aのフラグエリアを参照し、遊技扉開放フラグがオンであるかを判定する。ここで、遊技扉開放フラグとは、扉108が開放状態であるときにオンとなるフラグである(図示せず)。また、遊技扉開放フラグを参照する理由は、遊技者による操作が不可である操作(即ち、ホール関係者による操作)が事前に実行されていることを担保することであり、ホール関係者による操作であれば、扉108を開放すること以外の操作であってもよい。ステップ6820でYesの場合、ステップ6822で、QRコード発行制御手段2322gは、所定手順の操作が行われたか否かを判定する。ここで、所定手順の操作内容については特に限定されないが、例えば、パチンコ遊技機の背面側に設けられたQRコード発行を指示する操作ボタンの押圧等のように、ホール関係者にのみ操作可能であるよう構成しておくことがセキュリティ性を高める観点からは好適である。ステップ6822でYesの場合、ステップ6824で、QRコード発行制御手段2322gは、遊技履歴登録用テーブル2322f−1の内容に基づきQRコード情報を生成し、表示制御手段2322は、演出表示装置2310上に当該QRコード情報を表示し、次の処理(ステップ6900のエラー時QRコード保全処理)に移行する。他方、ステップ6820でNoの場合、ステップ6830で、QRコード発行制御手段2322gは、演出操作装置4000により特殊手順の操作が行われたか否かを判定する。ここで、特殊手順の操作とは、ステップ6808及びステップ6822の手順とは異なる手順で、且つステップ6808及びステップ6822の手順よりも多くの手順を要するものであれば特に限定されないが、例えば、演出操作装置4000上に複数の操作ボタンやキー等を設け、該複数の操作ボタンやキーを用いた複雑な手順であることが、遊技機のセキュリティ性を高める観点からは好適である。ステップ6830でYesの場合、ステップ6832で、QRコード発行制御手段2322gは、遊技履歴登録用テーブル2322f−1の内容に基づきQRコード情報を生成し、表示制御手段2322は、演出表示装置2310上に当該QRコード情報を表示し、次の処理(ステップ6900のエラー時QRコード保全処理)に移行する。尚、ステップ6822及びステップ6830でNoの場合にも、次の処理(ステップ6900のエラー時QRコード保全処理)に移行する。また、ステップ6810、ステップ6824及びステップ6832で、演出表示装置2310上へ表示されたQRコード情報は、所定期間後に消去してもよく、演出操作装置4000による任意の操作によって消去してもよい。
次に、図35は、第二最良形態における図25でのステップ6900−1のサブルーチンに係る、メイン検知致命的エラー時QRコード強制発行処理のフローチャートである。本最良形態からの変更点は、図26のステップ6906−1の処理が存在しないことに加えて、無限ループ処理へと移行することなく、次の処理(ステップ6900−2のサブ検知致命的エラー時QRコード強制発行処理)に移行する点である。即ち、ステップ6904−1で、QRコード強制発行手段2322g−1−1は、受信したメイン検知致命的エラー信号の種類に基づきエラー内容を通知するメッセージと共にエラー発生画面を演出表示装置2310へ表示し、各種遊技効果ランプ190(例えばサイドランプ)やスピーカ114を駆使してエラー発生を報知し、次の処理(ステップ6900−2のサブ検知致命的エラー時QRコード強制発行処理)に移行する。尚、第二最良形態では、メイン検知致命的エラー発生時には、主制御装置1000により実行される各種処理(図4におけるステップ10、ステップ1200、ステップ14、ステップ1600及びステップ5000)は、処理を中断することなくメイン検知致命的エラー発生前と同様の処理が実行される。
次に、図36を参照しながら、第二最良形態に係る作用を説明する。図36に示されるように、メイン検知致命的エラー発生時は、演出表示装置上に遊技の進行が停止している旨のメッセージと共にエラー画面が表示されるが、QRコードは表示されていない状態である(図左列2段目)。そして、ドア開放時にQRコード発行に係る所定手順の操作が実行された場合には、エラー画面上の所定位置にはQRコード発行時点での遊技履歴に基づいたQRコードが表示され、電断復帰するまでは同画面が表示され続けることとなる(図左列2段目)。したがって、遊技者はエラー画面上にQRコードが表示された後、電断復帰操作が行われるまでの間、表示されているQRコードを携帯電話等で撮影することにより、エラー発生前までの遊技履歴を損失することがないのである。ここで、第二最良形態では、メイン検知致命的エラー発生時及びQRコード発行後もサブ側の処理は実行されているため、QRコード発行後に未消化となっている保留が存在している場合には、一の変動が終了し遊技履歴が更新されるたびにQRコードの表示を新たなQRコードへ更新することも可能である。また、第二最良形態では、メイン検知致命的エラーが発生しなくとも、ドア開放時にQRコード発行に係る所定手順の操作が実行された場合には、エラー画面上の所定位置にはQRコード発行時点での遊技履歴に基づいたQRコードが表示される。更に、特殊手順の操作を実行することにより、遊技中の状態であっても任意のタイミングでQRコードが表示され(図右列2段目)、QRコードが非表示となったタイミングで遊技中の状態へ復帰する(図右列3段目)。
第二最良形態によれば、遊技機連動サービスを実現するため遊技機側にサービス提供に係る各種情報を一時的に記憶し、遊技者による所定手順の操作を契機として、サービス提供に係る各種情報に基づき遊技者所有の移動体通信端末へ移送可能な情報(QRコード)を生成する遊技機であって、副制御基板上にバックアップ用RAMが搭載されていない遊技機において、遊技者による所定手順の操作とは異なる操作が実行されたことを契機として、いかなる遊技状態であってもQRコードの発行処理が可能となり、サービス提供に係る各種情報を損失することなく遊技者に提供することができると共に、不測の事態が発生した場合においても、サブ側の処理が動作している限りQRコード発行に係る所定手順の操作が実行できるという効果を奏する。
第二最良形態によれば、前記効果に加え、遊技者による操作が不可である任意の操作と、遊技者による任意の操作の組み合わせに基づくQRコードの発行処理が可能となり、サービス提供に係る各種情報を損失することなく遊技者に提供することができると共に、QRコード発行に係るセキュリティ性を高めることができるという効果を奏する。
第二最良形態によれば、前記効果に加え、遊技者による操作のみに基づくQRコードの発行処理が可能となり、QRコード発行に係るセキュリティ性を高めると共に操作の利便性を向上させることができるという効果を奏する。
第二最良形態によれば、前記効果に加え、一の変動が終了し遊技履歴が更新されるたびにQRコードの表示を新たなQRコードへ更新することが可能となるため、発行されるQRコードの信頼性を高めることができるという効果を奏する。
次に、第三最良形態を説明する。第一最良形態等では遊技者の操作に基づき遊技履歴更新フラグがオンになった場合にのみ遊技履歴更新処理を実行するように構成したが、これには限定されない。即ち、遊技履歴更新処理自体は遊技者の操作の有無に拘わらず常時実行しておく(この場合、電源断時には当該一時記憶内容はクリアされるが、任意のタイミング、例えば、遊技者又はホール側が所定操作を実行した際にクリアされるように構成してもよい)。そして、遊技履歴更新開始条件を充足した場合、例えば演出操作装置4000により所定操作(パスワード入力等)が実行された場合、当該時点での遊技履歴一時記憶手段(遊技履歴登録用テーブル)に一時記憶されている遊技履歴内容を開始時遊技履歴一時記憶手段という別の記憶領域に一時記憶させる。そして、遊技履歴更新開始条件を充足した場合、例えば演出操作装置4000により所定操作(終了操作)が実行された場合、或いは、電源断を実行しないと解消しないエラーが発生した場合、当該時点での遊技履歴一時記憶手段(遊技履歴登録用テーブル)に一時記憶されている遊技履歴内容(図柄が変動中であれば当該変動結果を含ませたり、保留が存在している場合には保留が消化されたと仮定したときの遊技結果を含ませるように構成してもよい)を終了時・強制終了時遊技履歴一時記憶手段に一時記憶させる。そして、終了時・強制終了時遊技履歴一時記憶手段に一時記憶されている遊技履歴内容と開始時遊技履歴一時記憶手段に一時記憶されている遊技履歴内容との差分をとり(例えば、変動回数値パラメータ値=490{終了・強制終了時)及び34(開始時)であれば、当該パラメータ値は456}、当該差分(又は当該差分+初期値)と対応したコード情報を出力する。
2322 表示制御手段
2322f 遊技履歴更新制御手段
2322f−1 遊技履歴登録用テーブル
2322g QRコード発行制御手段
4000 演出操作装置