JP2012021825A - 降雨観測設備の投資計画評価方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】降雨レーダと地上雨量計との補完関係を考慮して降雨観測設備の投資計画を評価することにより、降雨レーダの設置位置の見直しや地上雨量計の追加など最適な設備投資計画に資する方法を提供する
【解決手段】降雨観測設備1は、ダム流域から離れた任意の位置に配置される降雨レーダ2と、ダム流域内に配置される地上雨量計3とから構成される。降雨レーダ2からのビームがダム流域までの間に存在する地形遮蔽物を越える最小仰角αで発射される条件の下で、ダム流域上に到達するビーム高度に応じてダム流域を区分するとともに、各ダム流域をその流域内に設置された各ダム毎の流域に細分化し、この細分化した各ダム毎の流域について既設の地上雨量計3の配置数をその残流域面積で除した地上雨量計設置密度に応じて区分し、前記ビーム高度に応じた区分と地上雨量計設置密度に応じた区分との関係から、降雨観測設備1の投資計画を評価する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ダムの放流操作などにおいてダム流域の雨量分布を観測するための降雨レーダや地上雨量計からなる降雨観測設備の投資計画が適正であるか否かを評価する方法に関する。
従来より、出水時のダム操作を適切に行うには流域内の雨量分布を精度良く把握することが重要であることが知られている。一般にダム流域の雨量分布を把握するには、当該流域が見通せる位置に降雨レーダを設置するか、或いは当該流域内に網羅的に地上雨量計を設置する必要があった。
前記降雨レーダによる雨量計測は、レーダの定量観測範囲において面的な広範囲の雨量観測が可能となるため、気象観測において広く利用されている。このときの観測範囲の距離基準は概ね半径120km以下と言われており、この距離基準は主に国内の降雨レーダの配置基準として採用されている。一方、前記地上雨量計による雨量計測では、地上雨量計の設置ポイントにおいて地上の降雨量の観測が可能となる。
前記降雨レーダを用いた雨量計測として、種々の技術が開発されている。例えば、下記特許文献1には観測エリア全体に亘って高精度の雨量情報を得ることが可能なレーダ雨量測定装置が開示され、下記特許文献2には雨量強度の変化に応じて正確なレーダ雨量に補正し、補正したレーダ雨量データをリアルタイムに通知できるようにしたレーダ雨量補正・配信システムが開示され、下記特許文献3にはレーダ受信電力からレーダ雨量を算出する過程で使用する降雨算出パラメータの最適化処理を行うことによりレーダ雨量の精度を向上させたレーダ雨量測定装置等が開示されている。
特開平9−138279号公報 特開2002−350560号公報 特開2005−17266号公報
しかしながら、前記降雨レーダによる雨量計測では、山間部などにおいて、山稜や山岳などの地形遮蔽物によってビームが遮蔽されるため、レーダの定量観測範囲内であっても観測精度が著しく低下する領域が存在する。ところが、このような精度低下の領域を把握し、きめ細かに精度低下の度合を定量化し測定精度の改善や設備投資計画の改善などに反映させることは成されていなかった。
一方、日本国内では既に多数の地上雨量計が整備されている。ところが、前記降雨レーダとの補完関係ということが考慮されていないため、前記降雨レーダの精度低下が生じる領域で地上雨量計の配置が疎となっていたり、逆に前記降雨レーダの精度が十分確保されている領域であるにもかかわらず地上雨量計の配置が密になっていたりする場合があった。
そこで本発明の主たる課題は、降雨レーダと地上雨量計との補完関係を考慮して、これら降雨観測設備の投資計画を評価することにより、降雨レーダの設置位置の見直しや地上雨量計の追加など最適な設備投資計画に資する方法を提供することにある。
上記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、一又は複数のダムを有するダム流域内の降雨分布を観測するための降雨観測設備の投資計画を評価する方法であって、
前記降雨観測設備は、前記ダム流域から離れた任意の位置に配置される降雨レーダと、前記ダム流域内に配置される地上雨量計とから構成され、
前記降雨レーダからのビームが前記ダム流域までの間に存在する地形遮蔽物を越える最小仰角で発射される条件の下で、前記ダム流域上に到達するビーム高度に応じて前記ダム流域を区分するとともに、各ダム流域をその流域内に設置された各ダム毎の流域に細分化し、この細分化した各ダム毎の流域について既設の地上雨量計の配置数をその残流域面積で除した地上雨量計設置密度に応じて区分し、前記ビーム高度に応じた区分と前記地上雨量計設置密度に応じた区分との関係から、前記降雨観測設備の投資計画を評価することを特徴とする降雨観測設備の投資計画評価方法が提供される。
上記請求項1記載の発明では、降雨レーダからのビームがダム流域までの間に存在する山稜等の地形遮蔽物を越える最小仰角で発射される条件の下で、前記ダム流域上に到達するビーム高度に応じて前記ダム流域を区分する。このビーム高度に応じた区分とその評価基準としては、例えばビーム高度4500m以下を観測可能範囲とし、さらにこの範囲内の観測精度をビーム高度に応じて0〜2000mを「非常に良好」、2000〜3000mを「良好」、3000m以上を「定性評価のみ可能」などとすることができ、この区分線が地図上にビーム等高線として描かれる。
また、各ダム流域をその流域内に設置された各ダム毎の流域に細分化し、この細分化した各ダム毎の流域について既設の地上雨量計の配置数をその残流域面積で除した地上雨量計設置密度に応じて区分する。この地上雨量計設置密度に応じた区分では、例えば、地上雨量計設置密度の範囲に応じて区分し、各区分を「少ない」から「かなり多い」まで段階的に評価することができ、地図上の各ダムの流域を色分け表示することができる。
そして、前記ビーム高度に応じた区分と前記地上雨量計設置密度に応じた区分との関係から、雨量計測装置の適用状況を評価する。上記具体例で言えば、地図上でビーム高度が3000m以上となる領域で、地上雨量計設置密度が「少ない」などと評価された流域が容易に特定できるため、この領域に対し、降雨レーダの設置位置の見直しを行ったり、地上雨量計を新たに配置したりするなど、最適な設備投資計画に資することができるようになる。
請求項2に係る本発明として、前記ダム流域上のビーム高度は、高さ方向の縮尺スケールを変更可能な3次元地図ソフトを用いてコンピュータによって求めている請求項1記載の降雨観測設備の投資計画評価方法が提供される。
上記請求項2記載の発明では、高さ方向の縮尺スケールを変更可能な3次元地図ソフトを用いることにより、降雨レーダの設置位置からの視点でダム流域を立体視できるため、地形遮蔽物となる山稜等が簡単に特定でき、水平スケールを圧縮したまま高精度で山稜の標高が抽出可能となる。また、2次元地形図などで求めるより非常に簡単になり、対象流域を立体視できるため状況の把握が迅速且つ適確にできるようになる。
請求項3に係る本発明として、前記降雨レーダは、ダム流域上のビーム高度が3000m以下を適正範囲とする請求項1、2いずれかに記載の降雨観測設備の投資計画評価方法が提供される。
上記請求項3記載の発明では、一般に雲中から落下した雨滴が落下途中で一部消失することがあるため、ダム流域上のビーム高度がより低高度であるほど精度が高いことを考慮して、前記降雨レーダから発射されるビームのダム流域上でのビーム高度が3000m以下である領域については前記降雨レーダによる雨量計測を適正に行うことができる適正範囲としている。
請求項4に係る本発明として、前記降雨レーダのビーム発射角度は、前記地形遮蔽物の最も高い標高を越える最小仰角で固定してあるか、前記地形遮蔽物の高低に応じて最小仰角を追従させるようにしてある請求項1〜3いずれかに記載の降雨観測設備の投資計画評価方法が提供される。
上記請求項4記載の発明は、降雨レーダの回転するアンテナの角度を地形遮蔽物の最も高い標高で固定する方式か、地形遮蔽物の高低に応じて追従させる方式のいずれかとしたものである。固定方式の場合、降雨レーダによる観測精度の低下を招きやすいが制御が容易となる利点があり、追従方式の場合、逆に降雨レーダの制御に手間がかかるが観測精度を向上させやすくなる。
請求項5に係る本発明として、前記地上雨量計設置密度に応じて前記ダム流域を区分するに際し、前記地上雨量計設置密度Dを次式により標準化した標準地上雨量計設置密度SDに基づいて行っている請求項1〜4いずれかに記載の降雨観測設備の投資計画評価方法が提供される。
SD=(D−s)/σ ・・・・・(1)
ここで、s:平均値、σ:標準偏差
上記請求項5記載の発明では、地上雨量計設置密度に応じて前記ダム流域を区分する際、前述の地上雨量計設置密度Dを上式により標準化した標準地上雨量計設置密度SDに基づいて行っている。ここでは、地上雨量計密度dと平均値sとの偏差を取り、標準偏差σで除することにより標準化を行っている。
以上詳説のとおり本発明によれば、降雨レーダと地上雨量計との補完関係を考慮して、これら降雨観測設備の投資計画を評価することにより、降雨レーダの設置位置の見直しや地上雨量計の追加など最適な設備投資計画に資する方法が提供できるようになる。
ダム流域周辺の平面図である。 降雨レーダ2からダム流域までの断面図である。 ダム流域Iの平面図である。 3次元地図ソフトを用いてビーム高度を求める例を示す写真である。 降雨レーダ2からの水平距離と相関係数及びビーム高度との関係を示すグラフである。 各ダムをグループ分けしたグラフである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
本発明は、一又は複数のダムを有するダム流域内の降雨分布を観測するための降雨観測設備の投資計画が適正であるか否かを評価する方法である。
図1及び図2に示されるように、本発明に係る評価方法で使用される降雨観測設備1は、観測対象となるダム流域から離れた任意の位置に設置される降雨レーダ2と、前記ダム流域内に一又は複数設置される地上雨量計3とから構成されている。前記降雨レーダ2は、回転するアンテナから指向性を有するパルス状電波のビームを発射し、このビームが雨粒にあたり散乱して返ってくる電波を再び受信して信号処理して降雨の強度及び分布を測定するものである。前記地上雨量計3としては、一般的に用いられる転倒ます型雨量計などを用いることができる。
本発明に係る評価方法について具体例を挙げて説明すると、図1に示されるように、ある1つの降雨レーダ2から概ね半径200kmの範囲に位置する流域I〜流域IVまでの4流域の雨量分布を観測する場合を想定する。また流域IにおいてはAダムからCダムまで3つのダムを対象とし、流域IIにおいてはDダム、Eダムの2つのダムを対象とし、流域IIIにおいてはFダムからOダムまで10のダムを対象とし、流域IVにおいてはPダムからRダムまで3つのダムを対象とする。
(ビーム高度に応じた区分)
先ず、図2に示されるように、前記降雨レーダ2からのビームが前記ダム流域までの間に存在する山稜等の地形遮蔽物を越える最小仰角αで発射される条件の下で、各ダム流域I〜IVの上空に到達するビーム高度(ビーム中心部の海水面からの高さ)に応じて各ダム流域I〜IVの流域内をそれぞれ区分する。図3は、流域Iについて、このビーム高度を地図上にビーム等高線として表した例である。
前記降雨レーダ2による適正なレーダ観測を行うには、仰角αを0.1度のオーダで調整し、地形遮蔽物、特に流域界の山稜に当たるビームを最小限に抑える必要がある。従って、レーダから比較的近い地点でも、近傍に高標高の山稜が有る場合、仰角αが大きくなり、短距離でビーム標高が上昇し精度が確保できない。反対に、レーダから遠い地点でも、近傍に高標高の山稜等の遮蔽物が無ければ、仰角αを小さく設定することが可能となり、長距離でも精度を確保できる場合がある。このような地形的な影響や、0.1度オーダの仰角αを的確に把握するには、120kmオーダの水平スケールに対して、鉛直方向の誤差を±100m程度におさえる必要がある(遮蔽物までの平均距離を60kmとした時の、60km×tan(0.1°)≒100mから決定)。水平距離120kmを満足する縮尺の2D地形図(国土地理院刊行等)で、100メートルオーダの精度で標高を抽出するのは極めて困難である。
前記ダム流域上のビーム高度は、高さ方向の縮尺スケールを変更可能な3次元地図ソフトを用いることによって簡単に求めることができる。この3次元地図ソフトとしては、グーグル(登録商標)社製のグーグルアースが好適に使用できる。高さ方向の縮尺スケールを変更可能な3次元地図ソフトを用いることにより、降雨レーダ2の設置位置からの視点でダム流域を立体視できるため、地形遮蔽物となる山稜が簡単に特定でき、水平スケールを圧縮したまま高精度で山稜の標高が抽出可能となる。なお、3次元地図ソフトを用いるより作業手間がより多くかかるが、等高線が記入された2次元地形図を用いてダム流域上のビーム高度を求めることも可能である。
ここで、図3に示されるように、前記降雨レーダ2の発射角度を前記地形遮蔽物の最も高い標高を越える最小仰角αで固定した場合に得られるビーム等高線(図3中の実線)、或いは前記降雨レーダ2の発射角度を前記地形遮蔽物の高低に応じて最小仰角αを追従させるようにした場合に得られるビーム等高線(図3中の点線)のいずれであってもよい。前者の固定方式の場合には降雨レーダ2による観測精度の低下を招くが降雨レーダ2の制御が容易となり、後者の追従方式の場合には逆に降雨レーダ2の制御に手間がかかるが観測精度が向上する。好ましくは、最安全側の評価を指向して前者の固定方式とする。
前述の降雨レーダ2の最小仰角αを固定方式とした場合における前記ダム流域上のビーム等高線の求め方としては、特定された山稜の頂部と降雨レーダ2とを結ぶ直線を仰角ラインに設定し、降雨レーダ2を基点として三角法によりダム流域上のビーム高度を測定し、降雨レーダ2を中心に降雨レーダ2からその地点までの水平距離を半径とする円弧をダム流域内に描く。
ところで、前記降雨レーダ2による観測では、一般に雲中から落下した雨粒が落下途中で一部消失することがある。このため、ダム流域上のビーム高度をより低高度とすることにより雨量観測の精度が向上する。そこで、本評価方法では、降雨レーダ2から発射されるビームのダム流域上でのビーム高度を3000m以下と規定し、この高度範囲については降雨レーダ2による雨量観測が適正に行われる適正範囲としている。このビーム高度を3000m以下とした根拠は、図5に示されるように、降雨レーダ2の平均仰角が0.2°〜1.9°の範囲内では、ビーム高度を3000m以下とすると、降雨レーダによる雨量推定値と地上雨量計観測データとの相関係数が概ね0.7〜0.8以上に維持することができ、高精度の観測が確保できるためである。
また、降雨レーダ2は、ビームの水平距離が120km以下を雨量観測の適正範囲とすることが好ましい。これは、一般にCバンドレーダの観測範囲が半径120km以下とされていることを考慮したものである。しかし、図5に示されるように、降雨レーダ2からの距離が120km以下であっても、仰角によって前記相関係数が0.66〜0.9と精度に大きなばらつきが生じる。このため、ビーム水平距離は従属的な条件とし、前述のビーム高度3000m以下を指標とした精度管理を行うことが好ましい。
従って、図3に示されるように、前述の山稜の頂部と降雨レーダ2とを結ぶ仰角ラインが高度3000mとなる降雨レーダ2からの水平距離を三角法により算出することにより、この水平距離を半径とする降雨レーダ2を中心にした円弧を描き、その内側を有効ビーム到達範囲(定量範囲)、外側を定性範囲として設定する。
なお、実際には、水平スケール100km程度では地球の曲率により、ビーム高度は三角法によって算出した高度より高くなり、前記定量範囲は上記結果よりも若干内側となるが、ここでは簡易な評価として地球の曲率の影響は考慮しないものとする。
このビーム高度に応じた区分とその評価基準としては、例えばビーム高度4500m以下を観測可能範囲とし、さらにこの範囲内の観測精度をビーム高度に応じて0〜2000mを「非常に良好」、2000〜3000mを「良好」、3000m以上を「定性評価のみ可能」などとすることができ、この区分線が地図上にビーム等高線として描かれる(図3参照)。
(地上雨量計設置密度に応じた区分)
次に、各ダム流域I〜IVをその流域内に設置された各ダム毎の流域に細分化し、この細分化した各ダム毎の流域について既設の地上雨量計3の配置数をその残流域面積で除した地上雨量計設置密度に応じて区分する。前記「残流域」とは、上下流に隣接する2つのダムそれぞれの流域面積の差分である。
かかる区分に際しては、前記地上雨量計設置密度Dを次式(1)により標準化した標準地上雨量計設置密度SDに基づいて行うことが好ましい。
SD=(D−s)/σ ・・・・・(1)
ここで、s:平均値、σ:標準偏差
前記標準地上雨量計設置密度SDに基づく区分は、例えばSDを次表1のような範囲で区分けし、各範囲毎に次表1のような評価及び地図上での色分けが可能である。
前記ダム流域I〜IVの各ダム毎に細分化した流域について、前記標準地上雨量計設置密度SDを求めた結果を次表2に示す。また、流域Iについて地図上に色分けした結果を図3に示す。
(降雨観測設備の投資計画の評価)
しかる後、以上のビーム高度に応じた区分と、地上雨量計設置密度に応じた区分との関係から、降雨観測設備1の投資計画を評価する。図6は、各ダム毎に細分化した流域について標準地上雨量計設置密度SDと流域内ビーム高度の平均との関係をグラフ上にプロットし、グループ1〜グループ5に分類したものである。
グループ1は、ビーム条件が悪く、地上雨量計の観測網が貧弱なため、観測精度が悪い流域である。このため、降雨レーダの設置位置の見直し、地上雨量計の追加などによる精度改善が必要である。
グループ2は、ビーム条件が悪く降雨レーダによる観測精度は期待できないが、地上雨量計の観測網が整備されているため、降雨レーダの観測精度の影響が補完可能な流域である。
グループ3は、地上雨量計の観測網が貧弱であるが、ビーム条件が良好なためレーダによる精度改善が期待できる流域である。
グループ4は、地上雨量計の観測網が充実しているが、レーダによる更なる精度改善が期待できる流域である。
グループ5は、ビーム条件が非常に良好なため、レーダによる精度改善が非常に期待できる流域である。
このように、本評価方法により、降雨レーダ2と地上雨量計3との補完関係を考慮して、降雨観測設備の投資計画が評価できるため、降雨レーダの設置位置の見直しや地上雨量計3の追加など最適な設備投資計画に資することができるようになる。
1…降雨観測設備、2…降雨レーダ、3…地上雨量計

Claims (5)

  1. 一又は複数のダムを有するダム流域内の降雨分布を観測するための降雨観測設備の投資計画を評価する方法であって、
    前記降雨観測設備は、前記ダム流域から離れた任意の位置に配置される降雨レーダと、前記ダム流域内に配置される地上雨量計とから構成され、
    前記降雨レーダからのビームが前記ダム流域までの間に存在する地形遮蔽物を越える最小仰角で発射される条件の下で、前記ダム流域上に到達するビーム高度に応じて前記ダム流域を区分するとともに、各ダム流域をその流域内に設置された各ダム毎の流域に細分化し、この細分化した各ダム毎の流域について既設の地上雨量計の配置数をその残流域面積で除した地上雨量計設置密度に応じて区分し、前記ビーム高度に応じた区分と前記地上雨量計設置密度に応じた区分との関係から、前記降雨観測設備の投資計画を評価することを特徴とする降雨観測設備の投資計画評価方法。
  2. 前記ダム流域上のビーム高度は、高さ方向の縮尺スケールを変更可能な3次元地図ソフトを用いてコンピュータによって求めている請求項1記載の降雨観測設備の投資計画評価方法。
  3. 前記降雨レーダは、ダム流域上のビーム高度が3000m以下を適正範囲とする請求項1、2いずれかに記載の降雨観測設備の投資計画評価方法。
  4. 前記降雨レーダのビーム発射角度は、前記地形遮蔽物の最も高い標高を越える最小仰角で固定してあるか、前記地形遮蔽物の高低に応じて最小仰角を追従させるようにしてある請求項1〜3いずれかに記載の降雨観測設備の投資計画評価方法。
  5. 前記地上雨量計設置密度に応じて前記ダム流域を区分するに際し、前記地上雨量計設置密度Dを次式により標準化した標準地上雨量計設置密度SDに基づいて行っている請求項1〜4いずれかに記載の降雨観測設備の投資計画評価方法。
    SD=(D−s)/σ ・・・・・(1)
    ここで、s:平均値に対する偏差、σ:標準偏差
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