JP2012021469A - エンジンの潤滑装置 - Google Patents

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晃志 坂本
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Abstract

【課題】スラスト荷重が作用するクランク軸を適切に潤滑する。
【解決手段】トルクコンバータが連結されるクランク軸には、スラスト荷重を支持するスラスト軸受が組み付けられる。また、オイルポンプ23には、リリーフ機能が有効となる作動状態と、無効となる停止状態とに切り換わるリリーフ弁51が設けられる。また、スラスト軸受には可変オリフィス52を介して潤滑油が供給される。制御ユニット53は、トルクコンバータの速度比に基づいてクランク軸のスラスト荷重を推定する。そして、スラスト荷重が小さいときには、潤滑油量を減らすように可変オリフィス52を制御し、潤滑油の消費量が抑制されることからリリーフ弁51を作動状態に制御する。一方、スラスト荷重が大きいときには、潤滑油量を増やすように可変オリフィス52を制御し、他の潤滑部に対する潤滑油量の不足を回避するためリリーフ弁51を停止状態に制御する。
【選択図】図4

Description

本発明は、トルクコンバータに連結されるエンジンに使用され、エンジンの各潤滑部に潤滑油を供給するエンジンの潤滑装置に関する。
エンジンのオイルポンプから吐出される潤滑油は、リリーフ弁を経て所定の設定圧力まで減圧された後にクランク軸や動弁系等に供給される。クランク軸や動弁系を潤滑するために必要な潤滑油量は、エンジンの負荷によって変動することから、エンジンの作動状態に応じて設定圧力を変化させるようにした潤滑装置が提案されている(例えば、特許文献1〜4参照)。このように、エンジンの作動状態に応じて設定圧力を変化させることにより、必要な潤滑油量を確保しつつオイルポンプの負荷を軽減することができ、車両の燃費、動力性能を向上させ、更にはオイルポンプ寿命を延ばすことが可能となる。
特開平6−101438号公報 特開平6−159028号公報 特開平6−346717号公報 特開2008−120287号公報
しかしながら、トルクコンバータを備えた車両においては、クランク軸に対してトルクコンバータからスラスト荷重が伝達されることから、エンジンの作動状態だけでなくトルクコンバータの作動状態によっても、クランク軸に作用する負荷が変動することになっていた。すなわち、単純にエンジンの作動状態に応じて潤滑油の設定圧力を設定することは、スラスト荷重の影響を受けるクランク軸の潤滑不良を招く要因であった。このようなクランク軸の潤滑不良を回避するためには、クランク軸に供給される潤滑油の流量を増大させることが有効であるが、単純にリリーフ弁の設定圧力を引き上げることは、オイルポンプの負荷を増大させることから、車両の燃費、動力性能を向上させ、更にはオイルポンプ寿命を縮める要因となっていた。
本発明の目的は、オイルポンプの負荷を軽減しつつ、トルクコンバータからスラスト荷重が伝達されるクランク軸を適切に潤滑することにある。
本発明のエンジンの潤滑装置は、トルクコンバータに連結されるエンジンに使用され、前記エンジンの各潤滑部に潤滑油を供給するエンジンの潤滑装置であって、オイルポンプに接続されるメイン油路から分岐し、前記エンジンのクランク軸を支持するスラスト軸受に潤滑油を案内する分岐油路と、前記分岐油路に設けられ、前記スラスト軸受に供給される潤滑油の流量を調整する流量調整機構と、前記トルクコンバータの速度比に基づいて、前記流量調整機構を制御する流量制御手段とを有することを特徴とする。
本発明のエンジンの潤滑装置は、前記流量制御手段は、少なくとも前記トルクコンバータの速度比に基づいて前記スラスト軸受に作用するスラスト荷重を推定し、前記スラスト荷重に基づいて前記流量調整機構を制御することを特徴とする。
本発明のエンジンの潤滑装置は、前記流量制御手段は、前記トルクコンバータの速度比および前記クランク軸の回転数に基づいて前記スラスト荷重を推定することを特徴とする。
本発明のエンジンの潤滑装置は、前記流量制御手段は、前記スラスト荷重が所定値を上回る場合に前記流量調整機構を流量増加側に制御することを特徴とする。
本発明のエンジンの潤滑装置は、前記オイルポンプから吐出される潤滑油を所定の設定圧力以下に調圧する圧力調整機構と、前記流量調整機構が流量増加側に制御された場合に、前記圧力調整機構の設定圧力を引き上げる圧力制御手段とを有することを特徴とする。
本発明によれば、トルクコンバータの速度比に基づいて流量調整機構を制御するようにしたので、スラスト軸受に作用する負荷の大きさに応じて、スラスト軸受に供給される潤滑油の流量を調整することが可能となる。これにより、オイルポンプの負荷を抑制しつつ、スラスト軸受に支持されるクランク軸を適切に潤滑することが可能となる。
さらに、流量調整機構が流量増加側に制御された場合に、圧力調整機構の設定圧力を引き上げるようにしたので、オイルポンプからメイン油路に供給される潤滑油の流量を増加させることが可能となる。これにより、流量調整機構が流量増加側に制御された場合であっても、他の潤滑部に対して十分に潤滑油を供給することが可能となる。
車両に搭載されるパワーユニットの一部を示す概略図である。 潤滑油の供給経路を示す説明図である。 クランク軸および軸受メタルを示す分解斜視図である。 本発明の一実施の形態であるエンジンの潤滑装置を示す概略図である。 (a)および(b)は潤滑装置の作動状態を示す説明図である。 スラスト荷重の推定時に参照される荷重マップの一例を示す説明図である。 (a)および(b)は本発明の他の実施の形態であるエンジンの潤滑装置の作動状態を示す説明図である。 (a)および(b)は本発明の他の実施の形態であるエンジンの潤滑装置の作動状態を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は車両に搭載されるパワーユニット10の一部を示す概略図である。図1に示すように、パワーユニット10の端部にはエンジン11が設けられており、エンジン11にはトルクコンバータ12を介して自動変速機13が連結されている。また、エンジン11を構成するシリンダブロック14にはジャーナルボア15が形成されており、ジャーナルボア15には軸受メタル16〜20が組み付けられている。このように軸受メタル16〜20を備えたジャーナルボア15には、クランク軸21が回転自在に支持されている。クランク軸21の一端部にはトルクコンバータ12に連結される出力用フランジ22が形成されており、クランク軸21の他端部にはオイルポンプ23等を駆動する補機駆動軸24が形成されている。
エンジン11に連結されるトルクコンバータ12は、クランク軸21にフロントカバー30を介して連結されるポンプインペラ31と、このポンプインペラ31に対向するタービンランナ32とを有している。タービンランナ32にはタービン軸33が連結されており、タービン軸33には自動変速機13の入力軸34が連結されている。また、トルクコンバータ12内には作動油が充填されており、作動油を介してポンプインペラ31からタービンランナ32に動力が伝達される。このようなトルクコンバータ12においては、動力伝達時に作動油を介してポンプインペラ31からタービンランナ32に力が作用することから、図1に矢印Aで示すように、トルクコンバータ12からクランク軸21に対してスラスト荷重が伝達されることになる。
図2は潤滑油の供給経路を示す説明図である。また、図3はクランク軸21および軸受メタル16〜20を示す分解斜視図である。図2に示すように、シリンダブロック14にはジャーナルボア15に潤滑油を案内する潤滑油路35〜39が形成されており、これらの潤滑油路35〜39にはオイルポンプ23から潤滑油が供給されている。図示しないオイルパンに貯留される潤滑油は、オイルストレーナ40を介してオイルポンプ23に吸引された後に、オイルポンプ23からオイルフィルタ41に向けて圧送される。そして、オイルフィルタ41を経て濾過された潤滑油は、オイルクーラ42を介して冷却された後に、シリンダブロック14に形成されるメイン油路としてのメインギャラリ43に案内される。また、メインギャラリ43から分岐するように、シリンダブロック14には複数の潤滑油路35〜39,44,45が形成されている。潤滑油路35〜39はメインギャラリ43から軸受メタル16〜20に向けて潤滑油を案内しており、潤滑油路44,45はメインギャラリ43から図示しないシリンダヘッドに向けて潤滑油を案内している。
図3に示すように、出力用フランジ22側を支持する軸受メタル16には、径方向に広がるフランジ部16aが一体に形成されている。このフランジ部16aを備えた軸受メタル16(以下、スラスト軸受という)を用いることにより、トルクコンバータ12からクランク軸21に伝達されるスラスト荷重を支えることが可能となっている。なお、図示する場合には、出力用フランジ22側にスラスト軸受16を組み付けているが、補機駆動軸24側にスラスト軸受16を組み付けても良く、他の支持部位にスラスト軸受16を組み付けても良い。また、スラスト軸受16に対してフランジ部16aを一体に形成しているが、これに限られることはなく、別体のフランジ部を備えたスラスト軸受を用いても良い。
続いて、潤滑油の供給制御について説明する。図4は本発明の一実施の形態であるエンジン11の潤滑装置50を示す概略図である。図4に示すように、オイルポンプ23の吐出口23aには、圧力調整機構として機能するリリーフ弁51が組み付けられている。このリリーフ弁51はソレノイドを備えた電子制御式のリリーフ弁であり、潤滑油の調圧機能つまりリリーフ機能を解除することが可能となっている。ソレノイドを非通電状態に制御することにより、リリーフ弁51はリリーフ機能が有効となる作動状態に切り換えられる。このリリーフ弁51の作動状態においては、オイルポンプ23の吐出圧力が所定の設定圧力を上回ると、開放されるリリーフ穴からオイルパンに潤滑油が戻され、潤滑油の供給圧力が設定圧力以下となるように調圧される。一方、ソレノイドを通電状態に制御することにより、リリーフ弁51はリリーフ機能を解除する停止状態に切り換えられる。このリリーフ弁51の停止状態においては、リリーフ穴が強制的に閉じられており、オイルポンプ23の吐出圧力がそのまま潤滑油の供給圧力となる。このように、リリーフ弁51を作動状態から停止状態に切り換えることにより、オイルポンプ23からメインギャラリ43に供給される潤滑油の流量が引き上げられる。なお、リリーフ弁51の設定圧力は、組み込まれるバネ部材のバネ力やリリーフ穴の形状等によって設定される。
また、スラスト軸受16に潤滑油を案内する潤滑油路(分岐油路)35には、流量調整機構として機能する可変オリフィス52が組み付けられている。この可変オリフィス52は、潤滑油路35の流路断面積を縮小する縮小状態と、潤滑油路35の流路断面積を拡大する拡大状態とに切り換えられる。可変オリフィス52を縮小状態に切り換えることにより、スラスト軸受16に供給される潤滑油の流量(以下、潤滑油量という)を減らすことが可能となる。一方、可変オリフィス52を拡大状態に切り換えることにより、スラスト軸受16に供給される潤滑油量を増やすことが可能となる。このように、可変オリフィス52を縮小状態から拡大状態に切り換えることにより、可変オリフィス52は流量増加側に制御されることになる。なお、可変オリフィス52としては一般的な流量制御弁を用いることが可能である。また、流量調整機構として可変オリフィス52を用いているが、これに限られることはなく、潤滑油路35に並列となるバイパス油路と、このバイパス油路を開閉する電磁弁とによって流量調整機構を構成しても良い。この場合には、電磁弁によってバイパス油路を開閉することにより、スラスト軸受16に供給される潤滑油量を調整することが可能となる。
続いて、リリーフ弁51および可変オリフィス52の制御手順について説明する。図5(a)および(b)は潤滑装置50の作動状態を示す説明図である。まず、図4に示すように、流量制御手段および圧力制御手段として機能する制御ユニット53には、エンジン回転数(クランク軸21の回転数)を検出するエンジン回転数センサ54と、タービン回転数(タービン軸33の回転数)を検出するタービン回転数センサ55とが接続されている。制御ユニット53は、トルクコンバータ12の入力回転数であるエンジン回転数N1と、トルクコンバータ12の出力回転数であるタービン回転数N2とに基づいて、トルクコンバータ12の速度比e(e=N2/N1)を算出する。その後、制御ユニット53は、エンジン回転数N1と速度比eとに基づき所定の荷重マップを参照し、トルクコンバータ12からクランク軸21に伝達されるスラスト荷重を推定する。なお、図6はスラスト荷重の推定時に参照される荷重マップの一例を示す説明図である。このような荷重マップに示されるスラスト荷重は、トルクコンバータ12の特性に応じて定まる値であり、実験やシミュレーション等を用いて予め設定されている。
このように、トルクコンバータ12からのスラスト荷重が推定されると、制御ユニット53はスラスト荷重と所定の閾値(所定値)とを比較判定する。そして、スラスト荷重が閾値以下であると判定された場合には、図5(a)に示すように、制御ユニット53は可変オリフィス52を縮小状態に切り換える。すなわち、クランク軸21に作用するスラスト荷重が小さい場合には、スラスト軸受16に掛かる負荷も抑制される。このため、制御ユニット53は、可変オリフィス52を縮小状態に切り換え、スラスト軸受16に供給される潤滑油量を削減することにより、オイルポンプ23の負荷を軽減している。なお、スラスト軸受16の低負荷時には、スラスト軸受16による潤滑油の消費量が抑制されることから、リリーフ弁51はリリーフ機能が有効となる作動状態に制御される。
一方、スラスト荷重が閾値を上回ると判定された場合には、図5(b)に示すように、制御ユニット53は可変オリフィス52を拡大状態に切り換える。すなわち、クランク軸21に作用するスラスト荷重が大きい場合には、スラスト軸受16に掛かる負荷も増大する。このため、制御ユニット53は、可変オリフィス52を拡大状態に切り換えてスラスト軸受16に多くの潤滑油を供給することにより、高負荷となるスラスト軸受16の潤滑状態を良好に保持している。さらに、可変オリフィス52を拡大状態に切り換える際には、他の潤滑部に供給される潤滑油の流量不足を回避するため、制御ユニット53はリリーフ弁51を作動状態から停止状態に切り換える。これにより、オイルポンプ23からメインギャラリ43に供給される潤滑油量を増大させることができ、スラスト軸受16だけでなく他の潤滑部の潤滑状態をも良好に保つことが可能となる。
これまで説明したように、トルクコンバータ12の速度比eに基づいて可変オリフィス52を制御することにより、スラスト軸受16に作用する負荷の大きさに応じて、スラスト軸受16に供給する潤滑油量を適切に調整することが可能となる。これにより、オイルポンプ23の負荷を抑制しながら、スラスト軸受16の潤滑不良を回避することが可能となる。しかも、スラスト軸受16に対する潤滑油量を増加させる際には、リリーフ弁51のリリーフ機能を解除するようにしたので、オイルポンプ23からメインギャラリ43に供給される潤滑油量を増加させることが可能となる。これにより、他の潤滑部に供給される潤滑油の流量不足を回避することができ、スラスト軸受16だけでなく他の潤滑部の潤滑状態を良好に保つことが可能となる。
続いて、本発明の他の実施の形態であるエンジン11の潤滑装置60について説明する。図7(a)および(b)は本発明の他の実施の形態であるエンジン11の潤滑装置60の作動状態を示す説明図である。図7(a)にはスラスト荷重が閾値以下であるときの作動状態が示され、図7(b)にはスラスト荷重が閾値を上回るときの作動状態が示されている。なお、図7において、図4に示す構成要素と同様の構成要素については、同一の符合を付してその説明を省略する。
図7(a)および(b)に示すように、オイルポンプ23の吐出口23aには、圧力調整機構として機能する電磁切換弁61およびリリーフ弁62が組み付けられている。電磁切換弁61は制御ユニット53によって制御される2位置切換弁であり、油路を連通する連通状態と遮断する遮断状態とに切り換えられる。電磁切換弁61とリリーフ弁62とは直列に接続されており、電磁切換弁61はリリーフ弁62の上流側に配置されている。この電磁切換弁61を連通状態に切り換えることにより、リリーフ弁62に潤滑油を案内することができ、メインギャラリ43に供給される潤滑油の供給圧力を設定圧力以下に調圧することが可能となる。すなわち、電磁切換弁61を連通状態に切り換えることにより、リリーフ弁62を作動状態に切り換えることが可能となる。一方、電磁切換弁61を遮断状態に切り換えることにより、リリーフ弁62に対する潤滑油の供給を遮断することができ、オイルポンプ23の吐出圧力がそのまま潤滑油の供給圧力となる。すなわち、電磁切換弁61を遮断状態に切り換えることにより、リリーフ弁62を停止状態に切り換えることが可能となる。このように、電磁切換弁61を連通状態から遮断状態に切り換えることにより、オイルポンプ23からメインギャラリ43に供給される潤滑油量が引き上げられる。
このように、電磁切換弁61およびリリーフ弁62を組み合わせて圧力調整機構を構成した場合であっても、推定されたスラスト荷重に応じて可変オリフィス52および電磁切換弁61を制御することにより、前述した潤滑装置50と同様の効果を得ることが可能となる。スラスト荷重が閾値以下であると判定された場合には、図7(a)に示すように、制御ユニット53は可変オリフィス52を縮小状態に切り換える。すなわち、クランク軸21に作用するスラスト荷重が小さい場合には、スラスト軸受16に掛かる負荷も抑制される。このため、制御ユニット53は、可変オリフィス52を縮小状態に切り換え、スラスト軸受16に供給される潤滑油量を削減することにより、オイルポンプ23の負荷を軽減している。なお、スラスト軸受16の低負荷時には、スラスト軸受16による潤滑油の消費量が抑制されることから、電磁切換弁61を連通状態に制御することにより、リリーフ弁62はリリーフ機能が有効となる作動状態に制御される。
一方、スラスト荷重が閾値を上回ると判定された場合には、図7(b)に示すように、制御ユニット53は可変オリフィス52を拡大状態に切り換える。すなわち、クランク軸21に作用するスラスト荷重が大きい場合には、スラスト軸受16に掛かる負荷も増大する。このため、制御ユニット53は、可変オリフィス52を拡大状態に切り換えてスラスト軸受16に多くの潤滑油を供給することにより、高負荷となるスラスト軸受16の潤滑状態を良好に保持している。さらに、可変オリフィス52を拡大状態に切り換える際には、他の潤滑部に供給される潤滑油の流量不足を回避するため、制御ユニット53は電磁切換弁61を連通状態から遮断状態に切り換え、リリーフ弁62を作動状態から停止状態に切り換える。これにより、オイルポンプ23からメインギャラリ43に供給される潤滑油量を増大させることができ、スラスト軸受16だけでなく他の潤滑部の潤滑状態をも良好に保つことが可能となる。
続いて、本発明の他の実施の形態であるエンジン11の潤滑装置70について説明する。図8(a)および(b)は本発明の他の実施の形態であるエンジン11の潤滑装置70の作動状態を示す説明図である。図8(a)にはスラスト荷重が閾値以下であるときの作動状態が示され、図8(b)にはスラスト荷重が閾値を上回るときの作動状態が示されている。なお、図8において、図4に示す構成要素と同様の構成要素については、同一の符合を付してその説明を省略する。
図8(a)および(b)に示すように、オイルポンプ23の吐出口23aには、圧力調整機構として機能するリリーフ弁71が組み付けられている。このリリーフ弁71は比例ソレノイドを備えた電子制御式のリリーフ弁であり、潤滑油を調圧する際の設定圧力を自在に変化させることが可能となっている。このようなリリーフ弁71をエンジン回転数に応じて制御するため、制御ユニット53にはエンジン回転数をパラメータとした設定圧力マップが格納されている。また、設定圧力マップとして低圧マップと高圧マップとが設定されており、低圧マップでは設定圧力が低圧側に設定される一方、高圧マップでは設定圧力が高圧側に設定されている。すなわち、低圧マップを用いてリリーフ弁71を制御することにより、リリーフ弁71は低圧側の設定圧力で潤滑油を調圧する低圧作動状態となる。一方、高圧マップを用いてリリーフ弁71を制御することにより、リリーフ弁71は高圧側の設定圧力で潤滑油を調圧する高圧作動状態となる。このように、リリーフ弁71を低圧作動状態から高圧作動状態に切り換えることにより、オイルポンプ23からメインギャラリ43に供給される潤滑油量が引き上げられる。
このように、比例ソレノイドを備えたリリーフ弁71によって圧力調整機構を構成した場合であっても、推定されたスラスト荷重に応じて可変オリフィス52およびリリーフ弁71を制御することにより、前述した潤滑装置50と同様の効果を得ることが可能となる。スラスト荷重が閾値以下であると判定された場合には、図8(a)に示すように、制御ユニット53は可変オリフィス52を縮小状態に切り換える。すなわち、クランク軸21に作用するスラスト荷重が小さい場合には、スラスト軸受16に掛かる負荷も抑制される。このため、制御ユニット53は、可変オリフィス52を縮小状態に切り換え、スラスト軸受16に供給される潤滑油量を削減することにより、オイルポンプ23の負荷を軽減している。なお、スラスト軸受16の低負荷時には、スラスト軸受16による潤滑油の消費量が抑制されることから、リリーフ弁71は設定圧力を引き下げる低圧作動状態に制御される。
一方、スラスト荷重が閾値を上回ると判定された場合には、図8(b)に示すように、制御ユニット53は可変オリフィス52を拡大状態に切り換える。すなわち、クランク軸21に作用するスラスト荷重が大きい場合には、スラスト軸受16に掛かる負荷も増大する。このため、制御ユニット53は、可変オリフィス52を拡大状態に切り換えてスラスト軸受16に多くの潤滑油を供給することにより、高負荷となるスラスト軸受16の潤滑状態を良好に保持している。さらに、可変オリフィス52を拡大状態に切り換える際には、他の潤滑部に供給される潤滑油の流量不足を回避するため、制御ユニット53はリリーフ弁71を低圧作動状態から高圧作動状態に切り換える。これにより、オイルポンプ23からメインギャラリ43に供給される潤滑油量を増大させることができ、スラスト軸受16だけでなく他の潤滑部の潤滑状態をも良好に保つことが可能となる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。たとえば、図示する場合には、オイルポンプ23をクランク軸21によって駆動しているが、これに限られることはなく、オイルポンプ23を電動モータによって駆動しても良い。また、図8に示すリリーフ弁71は、比例ソレノイドによって設定圧力を調整するリリーフ弁であるが、これに限られることはなく、デューティソレノイドによって設定圧力を調整するリリーフ弁であっても良い。また、推定されたスラスト荷重と比較される閾値としては、固定値であっても良く、オイルポンプ23の作動状態等に応じて変化する値であっても良い。
11 エンジン
12 トルクコンバータ
16 軸受メタル(スラスト軸受)
21 クランク軸
23 オイルポンプ
35 潤滑油路(分岐油路)
43 メインギャラリ(メイン油路)
50 潤滑装置
51 リリーフ弁(圧力調整機構)
52 可変オリフィス(流量調整機構)
53 制御ユニット(流量制御手段,圧力制御手段)
60 潤滑装置
61 電磁切換弁(圧力調整機構)
62 リリーフ弁(圧力調整機構)
70 潤滑装置
71 リリーフ弁(圧力調整機構)

Claims (5)

  1. トルクコンバータに連結されるエンジンに使用され、前記エンジンの各潤滑部に潤滑油を供給するエンジンの潤滑装置であって、
    オイルポンプに接続されるメイン油路から分岐し、前記エンジンのクランク軸を支持するスラスト軸受に潤滑油を案内する分岐油路と、
    前記分岐油路に設けられ、前記スラスト軸受に供給される潤滑油の流量を調整する流量調整機構と、
    前記トルクコンバータの速度比に基づいて、前記流量調整機構を制御する流量制御手段とを有することを特徴とするエンジンの潤滑装置。
  2. 請求項1記載のエンジンの潤滑装置において、
    前記流量制御手段は、少なくとも前記トルクコンバータの速度比に基づいて前記スラスト軸受に作用するスラスト荷重を推定し、前記スラスト荷重に基づいて前記流量調整機構を制御することを特徴とするエンジンの潤滑装置。
  3. 請求項2記載のエンジンの潤滑装置において、
    前記流量制御手段は、前記トルクコンバータの速度比および前記クランク軸の回転数に基づいて前記スラスト荷重を推定することを特徴とするエンジンの潤滑装置。
  4. 請求項2または3記載のエンジンの潤滑装置において、
    前記流量制御手段は、前記スラスト荷重が所定値を上回る場合に前記流量調整機構を流量増加側に制御することを特徴とするエンジンの潤滑装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のエンジンの潤滑装置において、
    前記オイルポンプから吐出される潤滑油を所定の設定圧力以下に調圧する圧力調整機構と、
    前記流量調整機構が流量増加側に制御された場合に、前記圧力調整機構の設定圧力を引き上げる圧力制御手段とを有することを特徴とするエンジンの潤滑装置。
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