JP2012021440A - 内燃機関の排気装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】排気用カム山と排気還元用カム山とを備えている排気カムを用いた排気装置において高い排気ガス還元率を確保でき、又、吸気開閉タイミングとの関係に基づいて吸気の体積効率を適正に維持できるようにする。
【解決手段】曲線E1は、排気カム27の排気用カム山271による排気弁23のリフト量を示し、曲線E2は、排気カム27の排気還元用カム山272による排気弁23のリフト量を示す。曲線Sは、吸気カム26の吸気用カム山261による吸気弁22のリフト量を示す。クランク角度位置θe1は、排気用カム山271による排気ポート21の開弁開始タイミングを表し、クランク角度位置θe5は、排気還元用カム山272による排気弁23のリフトが最大となるタイミングを表す。クランク角度位置θe1とクランク角度位置θe5との区間Kの長さは、クランク角度幅(415°±15°)の範囲にあるように設定されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、ピストンを収容する気筒から排気ガスを排出するための排気ポートを開閉する排気弁が排気カムの回転によって動かされ、前記排気カムが排気用カム山と排気還元用カム山とを備えている内燃機関の排気装置に関する。
気筒から排出された排気ガスの一部を気筒へ還元して排気ガスの浄化(窒素酸化物NOxの低減)を行なう技術は良く知られている。排気ガスの一部を気筒へ還元する方式の一つとして、例えば特許文献1,2に開示のように、気筒から排出された排気ガスの一部を、排気通路より気筒へ逆流させて還元する方式(いわゆる内部EGR)がある。
特許文献1,2では、排気ガスの一部を気筒へ逆流させて還元するために、排気用カム山と排気還元用カム山とを備えた排気カムが用いられる。排気用カム山は、気筒から燃焼ガス(以下においれは排気ガスと言う)を排出するために排気弁をリフトして排気ポートを開くためのものであり、排気還元用カム山は、気筒から排出された排気ガスの一部を気筒へ逆流させるために、排気行程後に、排気弁をリフトして排気ポートを開くためのものである。排気弁は、排気用カム山によって排気ポートを開閉した後に、排気還元用カム山によって排気ポートを再び開閉する。排気用カム山による排気ポートの開は、気筒内の排気ガスを排出し、排気還元用カム山による排気ポートの再開は、気筒から排出された排気ガスの一部を排気通路より気筒内へ還元する。
特許文献1,2では、排気還元用カム山による排気ポートの開閉タイミングは、吸気弁が吸気ポートを閉じる前に設定されている。
特許文献2では、排気用カム山による排気ポートの開タイミングを吸気下死点前90°よりも後のクランク角度位置とし、排気用カム山による排気ポートの閉タイミングを吸気下死点後120°よりも前のクランク角度位置としている。このようなタイミング設定によれば、適正な排気還元量が確保される上に、吸気の体積効率が大きく低下することもない旨が記載されている。
特開平3−124951号公報 特開2001−159374号公報
しかし、特許文献2において設定された前記タイミングの範囲は広く、この広い範囲全てにおいて適正な排気還元量を確保でき、しかも吸気の体積効率も大きく低下しないとは言えない。
例えば、特許文献2の図1に図示の例では、排気用カム山による排気ポートの開タイミングと、排気還元用カム山による排気弁のリフト量最大タイミングとの間隔αがクランク角度幅450°程度である。又、図示の例では、吸気開始タイミングと排気用カム山による排気ポートの開タイミングとの間隔βは、クランク角度幅130°程度である。本願発明者は、このようなタイミング(α=450°及びβ=130°)に近いタイミング(α=450°及びβ=135°)での排気ガス還元率をシミュレーション計算している。このシミュレーション計算は、特許文献2の第1実施形態と同じ4気筒4サイクルのディーゼルエンジンで行なわれており、β=135°という条件の下にαの値を種々変更した複数のシミュレーション計算が行なわれている。このシミュレーション計算によれば、β=135°という条件の下では排気ガス還元率が高いとは言えず、又、β=135°という条件の下では吸気の体積効率がかなり低いという結果が得られている。
本発明の第1の目的は、排気用カム山と排気還元用カム山とを備えている排気カムを用いた排気装置において高い排気ガス還元率を確保できるように排気用カム山と排気還元用カム山との位相関係を特定することである。本発明の第2の目的は、前記の位相関係の特定の下に、吸気開閉タイミングとの関係に基づいて吸気の体積効率を適正に維持できるようにすることである。
本発明は、複数の気筒を備え、前記気筒に空気を供給するための吸気ポートを開閉する吸気弁が吸気カムの回転によって動かされ、前記気筒から排気ガスを排出するための排気ポートを開閉する排気弁が排気カムの回転によって動かされ、前記排気カムが排気用カム山と排気還元用カム山とを備えている内燃機関の排気装置を対象とし、請求項1の発明では、前記排気用カム山による前記排気弁の開弁開始タイミングと、前記排気還元用カム山による前記排気弁のリフト量最大タイミングとの区間は、クランク角度幅(415°±15°)の範囲にあるように設定されている。
このような区間の設定は、高い排気ガス還元率の確保を可能にする。
好適な例では、前記排気還元用カム山による前記排気弁の開弁開始タイミングは、前記吸気弁の閉弁完了タイミングより前である。
排気還元用カム山による排気弁の開弁開始タイミングが遅くなるほど、排気ガス還元率が低下する。排気還元用カム山による排気弁の開弁開始タイミングを吸気弁の閉弁完了タイミングより前とするタイミングは、高い排気ガス還元率をもたらす。
好適な例では、前記排気還元用カム山による前記排気弁の閉弁完了タイミングは、前記吸気弁の閉弁完了タイミングより後である。
好適な例では、前記吸気ポートの開弁開始タイミングと前記排気還元用カム山による前記排気弁の開弁開始タイミングとの間隔は、少なくともクランク角度幅155°である。
このようなタイミング設定は、吸気の体積効率を適正に維持する上で好ましい。
好適な例では、前記排気還元用カム山による前記排気弁の開弁開始タイミングは、吸気をもたらす前記ピストンの下動の吸気下死点タイミングより前である。
ディーゼルエンジンでは、失火や燃焼不安定を回避するためにアイドリング時における気筒内の圧縮圧力を所望の圧力以上にする必要がある。排気還元用カム山による排気弁の開弁開始タイミングを吸気下死点タイミングより前とするタイミング設定は、気筒内の圧縮圧力を少なくとも前記の所望の圧力にする。
本発明は、排気用カム山と排気還元用カム山とを備えている排気カムを用いた排気装置において高い排気ガス還元率を確保でき、又、前記の位相関係の特定の下に、吸気開閉タイミングとの関係に基づいて吸気の体積効率を適正に維持できるという優れた効果を奏する。
第1の実施形態を示す内燃機関の模式図。 (a)は、部分拡大図を組み込んだ内燃機関の断面図。(b)は、排気弁のリフト量の変化を示すグラフ。 排気脈動及び吸気脈動の変化を示すグラフ。 排気ガス及び吸気の流量変化を示すグラフ。 間隔Rと筒内の最大圧力との関係を示すグラフ。 排気ガス及び吸気の流量変化を示すグラフ。 区間Kと排気ガス還元率との関係を示すグラフ。 区間Kと吸気体積効率との関係を示すグラフ。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図8に基づいて説明する。
図1に示すディーゼルエンジン10(内燃機関)は、4つの気筒11,12,13,14を備えた4気筒4サイクルの内燃機関である。
図2(a)は、気筒11〜14〔図2(a)では気筒11のみ図示〕を形成されたシリンダブロック15、及びシリンダブロック15に連結されたシリンダヘッド16を示す。気筒11にはピストン17が往復動可能に収容されている。気筒11内に燃焼室111を区画するピストン17は、コネクティングロッド18を介してクランク軸19に連結されている。ピストン17の往復運動は、コネクティングロッド18を介してクランク軸19の回転運動に変換される。
シリンダヘッド16には吸気ポート20及び排気ポート21が気筒11の燃焼室111に連なるように形成されている。吸気ポート20は、シリンダヘッド16に装着された吸気弁22によって開閉され、排気ポート21は、シリンダヘッド16に装着された排気弁23によって開閉される。
シリンダヘッド16の上方には吸気カム軸24及び排気カム軸25が配設されている。吸気カム軸24及び排気カム軸25は、クランク軸19から回転力を得ており、クランク軸19が1回転(360°)すると、吸気カム軸24及び排気カム軸25は、1/2回転する。
吸気カム軸24には吸気カム26が設けられており、吸気カム26には吸気用カム山261が形成されている。吸気カム26は、吸気カム軸24と一体的に回転し、吸気カム26の回転に伴って吸気用カム山261が吸気カムレバー28を駆動する。吸気カム26の回転は、吸気カムレバー28を介して吸気弁22の往復運動に変換される。吸気弁22の往復動により吸気ポート20が開閉される。
排気カム軸25には排気カム27が設けられており、排気カム27には排気用カム山271及び排気還元用カム山272が形成されている。排気カム27は、排気カム軸25と一体的に回転し、排気カム27の回転に伴って排気用カム山271が排気カムレバー29を駆動する。又、排気カム27の回転に伴って排気還元用カム山272が排気カムレバー29を駆動する。排気カム27の回転は、排気カムレバー29を介して排気弁23の往復運動に変換される。排気弁23の往復動により排気ポート21が開閉される。
他の気筒12,13,14においても、吸気ポート20及び排気ポート21、吸気弁22及び排気弁23、吸気カムレバー28及び排気カムレバー29、吸気カム26及び排気カム27と同様の機構が設けられている。
図1に示すように、シリンダヘッド16には燃料噴射ノズル30,31,32,33が気筒11,12,13,14毎に取り付けられている。燃料は、燃料ポンプ34及びコモンレール35を経由して燃料噴射ノズル30,31,32,33へ供給され、燃料噴射ノズル30,31,32,33は、各気筒11,12,13,14内の燃焼室に燃料を噴射する。
シリンダヘッド16にはインテークマニホールド36が接続されている。インテークマニホールド36には吸気管37が接続されており、吸気管37にはエアクリーナ39が接続されている。吸気管37の途中には過給機38のコンプレッサ部381が設けられている。過給機38は、排気ガス流によって作動される公知の可変ノズル式ターボチャージャーである。
吸気管37の途中にはスロットル弁40が設けられている。スロットル弁40は、エアクリーナ39を経由して吸気管37に吸入される空気流量を調整するためのものである。吸気管37内の空気は、インテークマニホールド36及び吸気ポート20を介して燃焼室へ導入される。燃料噴射ノズル30,31,32,33から気筒11,12,13,14の燃焼室へ噴射された燃料は、ピストンの上動に伴う燃焼室内の空気の圧縮によって着火燃焼する。
シリンダヘッド16にはエキゾーストマニホールド41が接続されている。エキゾーストマニホールド41には排気管42が接続されている。排気管42上には後処理装置43が設けられている。後処理装置43としては、吸蔵還元型NOx触媒又は選択還元型NOx触媒が用いられている。気筒11,12,13,14内の燃焼ガス(以下においては排気ガスと言う)は、排気ポート21、エキゾーストマニホールド41、過給機38のタービン部382、排気管42及び後処理装置43を経由して大気に放出される。
図2(b)のグラフにおける曲線E1は、排気カム27の排気用カム山271による排気弁23のリフト量(排気ポート21を閉じる位置からの離間量)を示し、曲線E2は、排気カム27の排気還元用カム山272による排気弁23のリフト量を示す。曲線Sは、吸気カム26の吸気用カム山261による吸気弁22のリフト量(吸気ポート20を閉じる位置からの離間量)を示す。横軸θは、クランク軸19の回転角度(クランク角度位置)を表し、縦軸は、リフト量を表す。
クランク角度位置0°,360°,720°は、ピストン17が上死点にあるときのタイミングであり、クランク軸180°,540°は、ピストン17が下死点にあるときのタイミングである。
クランク角度位置θe1は、排気用カム山271による排気弁23の開弁開始タイミング(排気ポート21を開き開始するタイミング)を表す。クランク角度位置θe2は、排気用カム山271による排気弁23の閉弁完了タイミング(排気ポート21を閉じ完了するタイミング)を表す。クランク角度位置θe3は、排気還元用カム山272による排気弁23の開弁開始タイミングを表し、クランク角度位置θe4は、排気還元用カム山272による排気ポート21の閉弁完了タイミングを表す。クランク角度位置θe5は、排気還元用カム山272による排気弁23のリフトが最大となるタイミングを表す。
クランク角度位置θs1は、吸気用カム山261による吸気弁22の開弁開始タイミング(吸気ポート20を開き開始するタイミング)を表す。クランク角度位置θs2は、吸気用カム山261による吸気弁22の閉弁完了タイミング(吸気ポート20を閉じ完了するタイミング)を表す。
本実施形態では、クランク角度位置θe1とクランク角度位置θe5との区間Kの長さは、クランク角度幅415°に設定されている。つまり、排気カム27のカムプロフィールは、排気用カム山271による排気弁23の開弁開始タイミングθe1と、排気還元用カム山272による排気弁23のリフト量最大タイミングθe5との区間Kがクランク角度幅415°となるように、設定されている。つまり、排気用カム山271と排気還元用カム山272との位相関係は、開弁開始タイミングθe1とリフト量最大タイミングθe5との区間Kをクランク角度幅415°とする位相関係に設定されている。又、クランク角位置度360°とクランク角度位置θe3との間隔Rは、クランク角度幅155°に設定されている。
さらに、クランク角度位置θe3及びクランク角度位置θe5は、クランク角度位置θs2よりも前に設定されており、クランク角度位置θe4は、クランク角度位置θs2よりも後に設定されている。
図3のグラフにおける波形Peは、間隔Rがクランク角度幅155°のときの4つの気筒11,12,13,14から排出される排気ガスの脈動(排気脈動)の変化を表す。波形Psは、間隔Rがクランク角度幅155°のときの4つの気筒11,12,13,14に吸入される吸気の脈動(吸気脈動)の変化を表す。横軸θは、クランク角度位置を表し、縦軸は、圧力を表す。
図4のグラフにおける波形Q1eは、間隔Rがクランク角度幅155°のときの気筒11における排気流量の変化を表し、波形Q1sは、間隔Rがクランク角度幅155°のときの気筒11における吸気流量の変化を表す。横軸θは、クランク角度を表し、縦軸は、ガス流量を表す。縦軸におけるWより上側の波形Q1eの部位は、排気ガスが気筒11からエキゾーストマニホールド41側へ流れる状態を示し、Wより下側の波形Q1eの部位は、排気ガスがエキゾーストマニホールド41側から気筒11へ流れる状態を示す。
Wより上側の波形Q1sの部位は、吸気がインテークマニホールド36側から気筒11へ流れる状態を示し、Wより下側の波形Q1sの部位は、吸気が気筒11からインテークマニホールド36側へ流れる状態を示す。
波形Q1eにおける部位Q1e1は、気筒11から排出された排気ガスの一部が気筒11へ逆流(還元)する状態を示す。部位Q1e1付近における気筒11内の圧力は、図3の波形Peの部位Pe1で示す排気脈動の高圧よりも低い。部位Q1e1のクランク角度付近では排気還元用カム山272によって排気ポート21が開かれ、図3の波形Peの部位Pe1で示す排気脈動の高圧によって排気ガスが気筒11へ逆流する。
図2(b)に示す曲線F1,F2は、排気カム27を曲線E1,E2をもたらす位置からクランク角度幅20°だけ進角させた場合の排気弁23のリフト量の変化を示す。曲線F1は、排気用カム山271によるリフト量の変化を示し、曲線F2は、排気還元用カム山272によるリフト量の変化を示す。
曲線G1,G2は、排気カム27を曲線E1,E2をもたらす位置からクランク角度幅90°だけ進角させた場合の排気弁23のリフト量の変化を示す。曲線G1は、排気用カム山271によるリフト量の変化を示し、曲線G2は、排気還元用カム山272によるリフト量の変化を示す。
曲線H1,H2は、排気カム27を曲線E1,E2をもたらす位置からクランク角度幅20°だけ遅角させた場合の排気弁23のリフト量の変化を示す。曲線H1は、排気用カム山271によるリフト量の変化を示し、曲線H2は、排気還元用カム山272によるリフト量の変化を示す。
図7のグラフにおける曲線E3上の三角形記号(▲)e3は、図2(b)に示す曲線E1,E2に関する区間Kの長さ(クランク角度幅)がクランク角度幅415°の場合における排気ガス還元率を表す。横軸は、区間Kの長さを表し、縦軸は、排気ガス還元率を表す。曲線E3上の他の三角形記号は、区間Kの長さを変更した場合の排気ガス還元率を表す。区間Kの長さがクランク角度幅415°の場合における排気ガス還元率は、曲線E3に関してはかなり高い還元率である。
図8のグラフにおける曲線E4上の三角形記号(▲)e4は、図2(b)に示す曲線E1,E2に関する区間Kの長さがクランク角度幅415°の場合における吸気の体積効率を表す。横軸は、区間Kの長さを表し、縦軸は、吸気体積効率を表す。曲線E4上の他の三角形記号は、区間Kの長さを変更した場合の吸気体積効率を表す。
図7のグラフにおける曲線F3上の四角形記号(□)f3は、図2(b)に示す曲線F1,F2に関する区間Kの長さがクランク角度幅415°の場合における排気ガス還元率を表す。曲線F3上の他の四角形記号は、区間Kの長さを変更した場合の排気ガス還元率を表す。区間Kの長さがクランク角度幅415°の場合における排気ガス還元率は、曲線F3に関してはかなり高い還元率である。
図8のグラフにおける曲線F4上の四角形記号(□)f4は、図2(b)に示す曲線F1,F2に関する区間Kの長さがクランク角度幅415°の場合における吸気の体積効率を表す。曲線F4上の他の三角形記号は、区間Kの長さを変更した場合の吸気体積効率を表す。
図7のグラフにおける曲線G3上の菱形記号(◆)g3は、図2(b)に示す曲線G1,G2に関する区間Kの長さがクランク角度幅415°の場合における排気ガス還元率を表す。曲線G3上の他の菱形記号は、区間Kの長さを変更した場合の排気ガス還元率を表す。区間Kの長さがクランク角度幅415°の場合における排気ガス還元率は、曲線G3に関してはかなり高い還元率である。
図8のグラフにおける曲線G4上の菱形記号(◆)は、区間Kの長さを変更した場合の吸気体積効率を表す。
図7のグラフにおける曲線H3上の丸記号(●)h3は、図2(b)に示す曲線H1,H2に関する区間Kの長さがクランク角度幅415°の場合における排気ガス還元率を表す。曲線H3上の他の丸記号は、区間Kの長さを変更した場合の排気ガス還元率を表す。区間Kの長さがクランク角度幅415°の場合における排気ガス還元率は、曲線H3に関してはかなり高い還元率である。
図8のグラフにおける曲線H4上の丸記号(●)h4は、図2(b)に示す曲線H1,H2に関する区間Kの長さがクランク角度幅415°の場合における吸気の体積効率を表す。曲線H4上の他の丸記号は、区間Kの長さを変更した場合の吸気体積効率を表す。
図7における記号▲,□,◆,●で示す排気ガス還元率、及び図8における記号▲,□,◆,●で示す吸気体積効率は、計算して得られたものである。
図7のグラフによれば、区間Kの長さがクランク角度幅(415°±15°)の範囲にあれば、各曲線E3,F3,G3,H3上での排気ガス還元率が最大値又は最大値に近くなる。従って、区間Kをクランク角度幅(415°±15°)の範囲にあるように設定すれば、高い排気ガス還元率を確保することができる。
図8のグラフによれば、区間Kの長さがクランク角度幅(415°±15°)の範囲にある場合、クランク角度位置360°とクランク角度位置θe3との間隔Rが大きくなるほど、曲線E4,F4,G4,H4上での吸気体積効率が高くなってゆく。
図5のグラフにおける曲線M上の菱形記号(◆)m1は、クランク角度位置360°とクランク角度位置θe3との間隔Rをクランク角度幅155°に設定した状態でのアイドリング時における気筒11内の最大圧力を表す。本実施形態では、アイドリング回転数は、800rpmである。横軸は、間隔Rを表し、縦軸は、気筒11内の最大圧力を表す。
曲線M上の菱形記号(◆)m2は、間隔Rをクランク角度幅165°に設定した状態でのアイドリング時における気筒11内の最大圧力を表す。曲線M上の菱形記号(◆)m3は、間隔Rをクランク角度幅175°に設定した状態でのアイドリング時における気筒11内の最大圧力を表す。曲線M上の菱形記号(◆)m4は、間隔Rをクランク角度幅185°に設定した状態でのアイドリング時における気筒11内の最大圧力を表す。曲線M上の菱形記号(◆)m5は、間隔Rをクランク角度幅195°に設定した状態でのアイドリング時における気筒11内の最大圧力を表す。
縦軸上の最大圧力Pmは、失火あるいは燃焼不安定を回避する上で必要な最大圧力(例えば3MPa)である。
図2(b)に示すように、排気還元用カム山272による排気弁23の開弁開始タイミングθe3は、吸気をもたらすピストン17の下動の吸気下死点タイミングθd(本実施形態ではクランク角度位置540°)より前に設定されている。間隔Rは、クランク角度幅155°であり、図5の菱形記号(◆)m1は、R=155°の場合である。
図5のグラフから分かるように、排気還元用カム山272による排気弁23の開弁開始タイミングθe3を吸気をもたらすピストン17の下動の吸気下死点タイミングθd(=クランク角度位置540°)より前とすれば、アイドリング時における気筒11内の最大圧力は、最大圧力Pm以上となる。つまり、開弁開始タイミングθe3を吸気下死点タイミングθd(=クランク角度位置540°)より前とすれば、アイドリング時における失火や燃焼不安定を回避することができる。
図6のグラフにおける波形Q2eは、間隔Rがクランク角度幅195°のときの気筒11における排気流量の変化を表し、波形Q2sは、間隔Rがクランク角度幅195°のときの気筒11における吸気流量の変化を表す。横軸θは、クランク角度位置を表し、縦軸は、ガス流量を表す。
波形Q2eにおける部位Q2e1は、ピストン17の上動によって気筒11から排気ガスがエキゾーストマニホールド41側へ吹き抜ける状態を示す。図6のグラフによれば、間隔Rがクランク角度幅195°のときには、排気ガス還元が殆どないことがわかる。
図5及び図6のグラフによれば、間隔Rとしては、クランク角度幅(540°−360°)=180°未満であることが望ましいことがわかる。
第1の実施形態では以下の効果が得られる。
(1)排気用カム山271による排気弁23の開弁開始タイミングθe1と、排気還元用カム山272による排気弁23のリフト量最大タイミングθe5との区間Kをクランク角度幅(415°±15°)の範囲とした区間設定は、高い排気ガス還元率の確保を可能にする。
(2)排気還元用カム山272による排気弁23の開弁開始タイミングθe3が遅くなるほど、排気ガス還元率が低下する。排気還元用カム山272による排気弁23の開弁開始タイミングθe3を吸気弁22の閉弁完了タイミングθs2より前とするタイミング設定は、高い排気ガス還元率をもたらす。
(3)排気還元用カム山272による排気弁23の閉弁完了タイミングθe4を吸気弁22の閉弁完了タイミングθs2より後とするタイミング設定は、吸気体積効率を最小値よりも大きくする上で好ましい。
(4)吸気弁22の開弁開始タイミングθs1と排気還元用カム山272による排気弁23の開弁開始タイミングθe3との間隔Rを少なくともクランク角度幅155°とするタイミング設定は、吸気体積効率を最大値に近づけるように適正に維持する上で好ましい。
(5)排気還元用カム山272による排気弁23のリフト量最大タイミングθe5を吸気弁22の閉弁完了タイミングθs2より前とするタイミング設定は、高い排気ガス還元率をもたらす上で特に好ましい。
(6)吸気弁22の開弁開始タイミングθs1と排気還元用カム山272による排気弁23の開弁開始タイミングθe3との間隔Rをクランク角度幅175°とした場合には、排気還元用カム山272による排気弁23のリフト量最大タイミングθe5が吸気弁22の閉弁完了タイミングθs2より後となる。この場合には、吸気体積効率が最大値に近い。
排気還元用カム山272による排気弁23のリフト量最大タイミングθe5を吸気弁22の閉弁完了タイミングθs2より以後とするタイミング設定は、吸気体積効率を最大値に近づけるように適正に維持する上で好ましい。
(7)排気還元用カム山272による排気弁23の開弁開始タイミングθe3を吸気をもたらすピストン17の下動の吸気下死点タイミングθd(=クランク角度位置540°)より前とするタイミング設定は、アイドリング時における失火や燃焼不安定の回避に寄与する。
本発明では以下のような実施形態も可能である。
○6気筒のディーゼルエンジンに本発明を適用してもよい。
○ガソリンエンジンに本発明を適用してもよい。
前記した実施形態から把握できる技術思想について以下に記載する。
(イ)前記排気還元用カム山による前記排気弁のリフト量最大タイミングは、前記吸気弁の閉弁完了タイミングより前である請求項2及び請求項3のいずれか1項に記載の内燃機関の排気装置。
(ロ)前記排気還元用カム山による前記排気弁のリフト量最大タイミングは、前記吸気弁の閉弁完了タイミングより以後である請求項2及び請求項3のいずれか1項に記載の内燃機関の排気装置。
(ハ)前記内燃機関は、4気筒4サイクルエンジンである請求項1乃至請求項5、前記(イ),(ロ)項のいずれか1項内燃機関の排気装置。
(ニ)前記内燃機関は、ディーゼルエンジンである請求項1乃至請求項5、前記(イ),(ロ),(ハ)項のいずれか1項内燃機関の排気装置。
11,12,13,14…気筒。17…ピストン。20…吸気ポート。21…排気ポート。22…吸気弁。23…排気弁。26…吸気カム。27…排気カム。271…排気用カム山。272…排気還元用カム山。K…区間。R…間隔。θe1…排気用カム山による開弁開始タイミング。θe2…排気用カム山による閉弁完了タイミング。θe3…排気還元用カム山による開弁開始タイミング。θe5…リフト量最大タイミング。θs1…吸気用カム山による開弁開始タイミング。θs2…吸気用カム山による閉弁完了タイミング。θd…吸気下死点タイミング。

Claims (5)

  1. ピストンを収容する複数の気筒を備え、前記気筒に空気を供給するための吸気ポートを開閉する吸気弁が吸気カムの回転によって動かされ、前記気筒から排気ガスを排出するための排気ポートを開閉する排気弁が排気カムの回転によって動かされ、前記排気カムが排気用カム山と排気還元用カム山とを備えている内燃機関の排気装置において、
    前記排気用カム山による前記排気弁の開弁開始タイミングと、前記排気還元用カム山による前記排気弁のリフト量最大タイミングとの区間は、クランク角度幅(415°±15°)の範囲にあるように設定されている内燃機関の排気装置。
  2. 前記排気還元用カム山による前記排気弁の開弁開始タイミングは、前記吸気弁の閉弁完了タイミングより前である請求項1に記載の内燃機関の排気装置。
  3. 前記排気還元用カム山による前記排気弁の閉弁完了タイミングは、前記吸気弁の閉弁完了タイミングより後である請求項2に記載の内燃機関の排気装置。
  4. 前記吸気弁の開弁開始タイミングと前記排気還元用カム山による前記排気弁の開弁開始タイミングとの間隔は、少なくともクランク角度幅155°である請求項2及び請求項3のいずれか1項に記載の内燃機関の排気装置。
  5. 前記排気還元用カム山による前記排気弁の開弁開始タイミングは、吸気をもたらす前記ピストンの上動の吸気下死点タイミングより前である請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の内燃機関の排気装置。
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