JP2012018823A - 燃料電池システム及びその運転方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 全ての燃料電池スタックを起動せずとも、起動・運転時におけるシステムの異常有無をチェックすることができ、チェック時の消費エネルギーを抑制することができる燃料電池システム及びその運転方法の提供。
【解決手段】 燃料電池システム4は、燃料電池スタックFと制御器10とを備え、複数の燃料電池スタックFは、発電出力を供給する外部負荷30に対して並列接続となるように互いに接続されており、制御器10は、複数の燃料電池スタックFを、その一部を運転させると共に残りを停止させた一部運転状態とし、且つ、該一部運転状態において運転させる対象とする燃料電池スタックFを、所定期間の経過に伴って順次切り換えるよう構成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、固体高分子形燃料電池を用いた発電システム及びその運転方法に関するものであり、特に、通信基地局等のバックアップ電源等に好適に用いることができる、信頼性の高い発電システム及びその運転方法に関する。
従来、災害等の非常時における停電や断線によって系統電源からの電力供給が途絶えた場合に備えるべく、例えば通信基地局や病院などではバックアップ電源が設置されている。各種のバックアップ電源のうち、燃料電池を備えるものとしては、水素ボンベに貯蔵した水素を用いて発電するものが提案されている(特許文献1参照)。
図8は、特許文献1に開示されたバックアップ電源システムを示す図面である。この図8に示すシステムの場合、水素ボンベ81から供給される水素と、酸化剤ガス供給器82から供給される空気とを用い、燃料電池スタック83にて発電を行うようになっている。また、発電の際に生じる熱を放熱して燃料電池スタックの温度を抑制するために、一般的には、燃料電池スタックに冷却水を循環させると共に、該冷却水により回収した熱を熱交換器84によって放熱させている。
このような、水素ボンベに貯蔵した水素を用いるバックアップ電源は、燃料電池を迅速に起動できるという利点を有するが、ボンベ内の水素が空になると新たなボンベへの交換が必要であり、交換の手間を要しコスト高にもなる。更にはハリケーン等の大災害時には道路が寸断され、水素ボンベの供給自体が滞る恐れがあり、バックアップ電源の働きが最も期待される災害時に十分な機能を発揮できないかもしれないといった懸念がある。
一方、バックアップ電源ではないが、燃料電池を用いた発電システムとして、水素ボンベを用いず、天然ガスを改質して燃料電池に供給するものがある(特許文献2参照)。また、固体酸化物形燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell, SOFC)を採用し、運転中の一部のユニットから発生する高温の排ガスにより、停止中の他のユニットを暖機しようとするシステムが提案されている(特許文献3参照)。更に、車載用の発電システムとして、複数の燃料電池区分から負荷に応じて選択した区分のみを稼働することで、停車時の燃料電池スタックの劣化を防止すべく、排出される水素ガス量を低減し、燃費を向上させようとするシステムが提案されている(特許文献4参照)。
特開2000−333386号公報 特開2005−285403号公報 特開2004−349093号公報 特開2006−338967号公報
ところで、バックアップ電源は、系統電源が正常に電力供給を行っている間(通常時)は発電をせず、停電等の非常時に起動して発電を行うものであるため、このような非常時に確実に発電することが求められる。特に医療機器や通信基地局のバックアップ電源のように、非常時であっても確実に動作することが要求されるものにおいては、定期的に模擬的な起動を行い、正常に発電することをチェックする必要がある。この発電チェックの頻度は、燃料電池システムの信頼性や電力を供給する機器の停電許容度に依存するが、典型的には1日1回チェックすることが好ましい。
しかしながら、特許文献1に開示された水素ボンベを使用するシステムの場合、上述したように水素ボンベの供給が滞って必要なときに十分な機能を発揮し切れない可能性がある他、好ましい頻度で発電チェックを行うと、累積発電時間が長くなって早期に燃料電池の寿命に達してしまう可能性がある。
また、特許文献2に開示された天然ガスを用いるシステムの場合は、起動時に改質器や燃料電池を暖機するために熱が必要であり、発電能力が5kWのシステムの場合、典型的には起動のために15kWhの天然ガスが消費されてしまう。このため、好適な頻度で発電チェックを行おうとすると、そのためだけに莫大なエネルギーを消費することになる。
また、特許文献3に開示されたシステムは、作動温度(800度前後)が高い固体酸化物形燃料電池を採用しているために、その起動には膨大なエネルギー及び長時間を要し、1日1回という頻度で起動及び停止するには不向きである。従って、非常時に迅速に発電することが望まれるバックアップ電源用には適さない。
更に、特許文献4に開示されたシステムは、特定の燃料電池区分が他の区分に比べて頻繁に選択及び使用される可能性があり、一部の燃料電池区分のみが早期に寿命に達してしまう可能性がある。
本発明は上述したような事情に鑑みてなされたものであり、エネルギーの消費を抑制しつつ好適な頻度で発電チェックを行うことができる燃料電池システム及びその運転方法を提供することを目的とする。
本発明に係る燃料電池システムは、外部負荷に対して互いに並列に接続される複数の固体高分子形燃料電池スタックと、制御器とを備え、前記制御器は、前記複数の燃料電池スタックを、その一部を発電させると共に残りを停止させた一部発電状態とし、且つ、該一部発電状態において発電させる対象とする燃料電池スタックを、所定期間の経過に伴って順次切り換えるよう構成されている。
また、発電中の前記燃料電池スタックの発電状態を検知するための発電検知器を備えるようにしてもよい。
また、前記複数の燃料電池スタックを冷却する冷却流体が流れる冷却流体ラインと前記冷却流体ラインにおける前記冷却流体の通流経路を切り替える通流経路切換機構とを備え、該冷却流体ラインは、前記通流経路切換機構によって前記複数の燃料電池スタックを通って前記冷却流体が循環可能となるように構成されていてもよい。
また、前記冷却流体ラインにおいて、前記複数の燃料電池スタックが直列に接続されていてもよい。
また、前記冷却流体を放熱させるための該複数の燃料電池スタックに共通の放熱部を備え、前記制御器は、前記冷却流体ラインを、発電中の前記燃料電池スタック、停止中の前記燃料電池スタック、及び前記放熱部の順に、前記冷却流体が通流するように前記通流経路切換機構を制御するよう構成されていてもよい。
また、前記冷却流体ラインにおいて、前記複数の燃料電池スタックが並列に接続されていてもよい。
また、前記冷却流体を貯留する冷却流体タンクと、前記冷却流体を放熱させるための該複数の燃料電池スタックに共通の放熱部とを備え、前記冷却流体ラインにおいて、前記複数の燃料電池スタックと前記放熱部とが共に前記冷却流体タンクに対して並列に接続されていてもよい。
また、原料を改質して生成した水素含有改質ガスを前記複数の燃料電池スタックに供給する複数の改質器を備え、該複数の改質器の各一つは前記複数の燃料電池スタックの各一つと対を成すように設けられていてもよい。
本発明に係る燃料電池システムの運転方法は、外部負荷に対して互いに並列に接続される複数の固体高分子形燃料電池スタックを備える燃料電池システムにおいて、前記複数の燃料電池スタックのうち少なくとも1つを発電させると共に残りを停止させた一部発電状態とするステップと、前記一部発電状態において停止していた前記燃料電池スタックのうち少なくとも1つを起動して発電させた後に、それまで発電状態にあった前記燃料電池スタックを停止させるステップと、を備える。
また、前記一部発電状態において発電中の前記燃料電池スタックの発電状態を検知するステップと、検知した発電状態に基づいて前記燃料電池スタックが正常に発電しているか否かを判定するステップとを備え、正常に発電していると判定した場合に、前記一部発電状態において停止していた前記燃料電池スタックのうち少なくとも1つを起動させるようにしてもよい。
また、前記複数の燃料電池スタックを冷却する冷却流体を介し、発電中の前記燃料電池スタックの熱を停止中の前記燃料電池スタックに供給して暖機するようにしてもよい。
また、発電中の前記燃料電池スタック、停止中の前記燃料電池スタック、及び放熱部の順に前記冷却流体を通流させるようにしてもよい。
また、発電中の前記燃料電池スタックの熱を、冷却流体を介して冷却流体タンクに貯留し、該冷却流体タンク内の冷却流体の温度が所定値以上にならないように放熱部を駆動するようにしてもよい。
また、前記燃料電池システムは、原料を改質して生成した水素含有改質ガスを前記複数の燃料電池スタックに供給する複数の改質器を備え、該複数の改質器の各一つは前記複数の燃料電池スタックの各一つと対を成すように設けられており、前記改質器及び前記燃料電池スタックの対を、順次切り換えて起動させるようにしてもよい。
また、系統電源から前記外部負荷に電力が供給されている間は、発電中の前記燃料電池スタックによる発電出力を定格値より小さくするようにしてもよい。
また、系統電源から前記外部負荷への電力供給が停止したことを検知すると、発電中の前記燃料電池スタックの発電出力を増大させるようにしてもよい。
また、系統電源から前記外部負荷への電力供給が停止したことを検知すると、前記一部発電状態である場合にはこれを終了し、停止中の前記燃料電池スタックを起動させるようにしてもよい。
また、前記一部発電状態における発電中の前記燃料電池スタックの数と停止中の前記燃料電池スタックの数との割合を、時期に応じて変更するようにしてもよい。
本発明に係る燃料電池システム及びその運転方法によれば、全ての燃料電池スタックを起動せずとも、起動・運転時におけるシステムの異常有無をチェックすることができるため、チェック時の消費エネルギーを抑制することができる。また、チェック時に運転させる燃料電池スタックを所定期間経過ごとに順次切り換えるため、特定の燃料電池スタックが他に比べて早期に寿命に達するのを防止することができる。
本発明の実施の形態1に係る燃料電池システムを、通信基地局のバックアップ電源として用いた場合の構成を模式的に示すブロック図である。 図1に示す燃料電池システムの構成を模式的に示すブロック図である。 図1に示す燃料電池システムの発電チェック動作の一例を示すフローチャートである。 図1に示す燃料電池システムの発電チェック動作の他の例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係る燃料電池システムの構成を模式的に示すブロック図である。 本発明の実施の形態3に係る燃料電池システムの構成を模式的に示すブロック図である。 本発明の実施の形態4に係る燃料電池システムの構成を模式的に示すブロック図である。 従来の燃料電池システムの構成を模式的に示すブロック図である。
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下では全ての図を通じて同一又は対応する要素には同一の参照符号を付すこととし、当該要素に関する重複した説明を省略する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態に係る燃料電池システムを、通信基地局のバックアップ電源として用いた場合の構成を模式的に示すブロック図である。ここに示すように、通信基地局1は、切換器2を介して系統電源3と燃料電池システム4とに対しこれらの間で切り換え可能に接続されている。切換器2は、通常時においては系統電源3を通信基地局1に接続しており、系統電源3からの電力が通信基地局1へ供給されるようにしている。一方、切換器2と系統電源3との間には停電検知器5が設けられており、該停電検知器5によって系統電源3での停電が検知されると、切換器2は、系統電源3に代えて燃料電池システム4を通信基地局1に接続し、燃料電池システム4からの電力が通信基地局1へ供給されるようにしている。
なお、燃料電池システム4をバックアップ電源として用いる対象は、通信基地局1に限定されない。即ち、通常時には燃料電池システム4以外の電源から電力が供給され、該電源からの電力供給が停止した非常時においても、所定の電力を使用して引き続き一定の活動・運営を維持することが必要な電力消費設備であればよい。具体的には、通信基地局の他に、データセンター等の通信設備、病院、放送局等を挙げることができる。
[燃料電池システムの構成]
図2は、図1に示す燃料電池システム4の構成を模式的に示すブロック図である。この図2に示すように、燃料電池システム4は、原料供給器M、改質器R、酸化剤ガス供給器S、複数の燃料電池スタックF1〜Fn、複数の燃料遮断弁Va1〜Van、空気遮断弁Vb1〜Vbn、制御器10、及び放熱部11などを備えている。
なお、複数の同一要素に対して付された参照符号について説明しておくと、例えば「燃料電池スタックF1〜Fn」の場合、添え字の「1」,「n」は同一要素を互いに区別するために付したものであり、1〜nまでの連続する整数の添え字が付されるn個の燃料電池スタックを備えていることを意味している。そして、以下の説明では任意の一の燃料電池スタックを示す場合には、添え字を省略して参照符号「F」のみを付し、「燃料電池スタックF」と表記する。同様に、燃料遮断弁Va1〜Vanはn個の燃料遮断弁Vaを備えていることを意味し、空気遮断弁Vb1〜Vbnはn個の空気遮断弁Vbを備えていることを意味している。
原料供給器Mは、原料供給源に接続され、制御器10からの制御信号に従って原料供給量を調整しながら原料を供給するよう構成されている。原料供給器Mは、例えば、ブースタ及び流量調整弁、流量調整可能なプランジャーポンプ等で構成される。原料供給源としては、例えば、都市ガスインフラ等が挙げられる。原料としては天然ガス等の炭化水素系化合物が挙げられる。また、原料供給器の上流側に脱硫器を設けてもよい。
改質器Rは、原料供給器Mから供給された原料を改質して水素含有ガスである改質ガス(燃料ガス)を生成する。この改質ガスは、改質ガス供給配管(改質ガス供給ライン)12−1〜12−nを介して燃料電池スタックF1〜Fnの夫々に供給される。また、改質ガス供給配管12−1〜12−nの途中には燃料遮断弁Va1〜Vanが設けられており、制御器10からの制御信号に従って改質ガス供給配管12−1〜12−nを夫々開閉するようになっている。
酸化剤ガス供給器Sは、例えば、公知のブロア等を用いて構成されており、制御器10からの制御信号に従って酸化剤ガスである空気の供給量を調整しながら、空気供給配管(空気供給ライン)13−1〜13−nを介して燃料電池スタックF1〜Fnの夫々に空気を供給する。また、空気供給配管13−1〜13−nの途中には空気遮断弁Vb1〜Vbnが設けられており、制御器10からの制御信号に従って空気供給配管13−1〜13−nを夫々開閉するようになっている。
燃料電池スタックF1〜Fnは、プロトン伝導性を有する高分子膜を電解質とする発電セルを積層したものであり、固体高分子形燃料電池(polymer electrolyte fuel cell, PEFC)を構成している。該燃料電池スタックF1〜Fnは、上記改質器R及び酸化剤ガス供給器Sから供給される改質ガス及び空気を用いて発電する。また、所定の燃料遮断弁Va及び空気遮断弁Vbを開放して他を閉鎖することで、任意の一部の燃料電池スタックFにのみ燃料ガス及び空気を供給し、これを運転して発電することができる。更に、後述する出力制御器31による電力出力を制御し、これに応じて原料供給器Mによる原料供給量及び酸化剤ガス供給器Sによる空気供給量を制御することで、各燃料電池スタックFの出力を制御することができる。
これらの燃料電池スタックF1〜Fnは、発電電力を供給する外部負荷30に対して並列接続されるように給電線14が配線されており、該給電線14上の燃料電池スタックF1〜Fnと外部負荷30との間には出力制御器31が設けられ、更に燃料電池スタックF1〜Fnと出力制御器31との間には発電検知器32が設けられている。出力制御器31は例えばインバータで構成される。なお、ここでいう外部負荷30は、図1において切換器2から下流側(通信基地局1側)に位置する負荷を意味している。また、外部負荷30として、抵抗器等からなる模擬負荷を備えてもよい。この場合、燃料電池システム4を模擬負荷と切換器2とに選択的に接続可能なように構成すればよい。また、発電検知器32は、各燃料電池スタックFの発電状態として発電電圧を検知するものである。上述したように各燃料電池スタックF1〜Fnは外部負荷30に対して並列接続されているため、この燃料電池システム4に異常が生じていなければ、何れの燃料電池スタックFの運転中も、発電検知器32で検知される発電電圧は出力(電流)に応じて定まる値となる。
各燃料電池スタックF1〜Fnには、冷却流体ラインを構成する冷却流体管路15を介して冷却流体が供給されるようになっている。冷却流体として、例えば、水、不凍液、その他の熱媒体が用いられる。冷却流体ラインは、冷却流体が通流する経路であり、各燃料電池スタックF1〜Fnの冷却流路と冷却流体管路15とを含む。本実施の形態の冷却流体管路15は、各燃料電池スタックF1〜Fnを直列的に接続しており、各燃料電池スタックF1〜Fnに対して冷却流体がこの順序で循環する。また、冷却流体管路15において、燃料電池スタックF1の冷却流体ラインの上流端と燃料電池スタックFnの冷却流体ラインの下流端との間には放熱部11が配設され、該放熱部11の上流側には温度検知器33が配設されている。温度検知器33は、例えば、サーミスタ等の温度センサで構成される。また、冷却流体管路15において放熱部11と燃料電池スタックF1の上流端との間には、冷却流体の流量を調整可能なポンプPaが配設されている。放熱部11は、例えば、ラジエータ、熱交換システム等で構成される。なお、熱交換システムには熱交換器と該熱交換器の二次側流路に流体を通流させる流体回路(流路、ポンプ等)とが含まれる。
温度検知器33の検出値は制御器10へ入力されるようになっており、制御器10は、検出値に基づいて放熱部11を駆動して冷却流体の放熱量を制御し、且つポンプPaを制御して冷却流体の流量を調整する。即ち、制御器10は、発電中の燃料電池スタックFの数と温度検知器33の検出値とに基づいて冷却流体の放熱量と流量とを制御することにより、冷却流体の温度(燃料電池スタックFの温度)を所定値にフィードバック制御する。
[発電チェック動作1]
次に、上述した燃料電池システム4の動作として、発電状態のチェックに関する動作について説明する。特にここでは、一部の燃料電池スタックFを常に運転させておきつつ発電チェックを行う場合の動作について説明する。
図3は、燃料電池システム4の発電チェック動作を示すフローチャートである。図3に示すように、制御器10は、所定の基準に従って燃料電池スタックF1〜Fnの中から一部(例えば、1つ)の燃料電池スタックFを選択する(ステップS1)。そして、選択した燃料電池スタックFを起動する(ステップS2)。本実施の形態の場合、原料供給器M及び酸化剤ガス供給器Sを動作させるとともに選択した燃料電池スタックFに対応する燃料遮断弁Va及び空気遮断弁Vbを開放することで、改質ガス及び空気を供給する。そして、出力制御器31を動作させる(外部負荷を接続する)。これにより、選択した燃料電池スタックFを起動及び発電運転させる。次に、冷却流体を循環させるためにポンプPaを駆動する(ステップS3)。
燃料電池スタックFを起動させると、発電検知器32からの入力信号(発電電圧値)に基づき、起動した燃料電池スタックFの発電状態が正常であるか否かをチェックする(ステップS4)。その結果、所定の電圧値に満たないなど、検知信号に異常があると判定した場合は(ステップS4:NO)、全ての燃料電池スタックF1〜Fnの運転を停止させると共にエラー信号を出力(報知)する(ステップS5)。この場合、起動した燃料電池スタックF、駆動させた燃料遮断弁Va,空気遮断弁Vb、又はその他の何れかの部分に異常が発生したと考えられるため、作業員によって、その点検・補修を行うこととなる。
一方、起動した燃料電池スタックFの発電状態が正常であると判定した場合は(ステップS4:YES)、温度検知器33からの入力信号に基づき、冷却流体の温度が所定値未満であるか否かを判定する(ステップS6)。その結果、冷却流体の温度が所定値以上であると判定した場合(ステップS6:NO)は、放熱部11を駆動(ステップS7)して冷却流体の放熱を行う。そして、冷却流体の温度が所定値未満になるまでの間は、冷却流体温度の判定動作(ステップS6)と放熱部11の駆動(ステップS7)とを継続する。なお、放熱部11を駆動するタイミングは、このステップS7のときのみに限定されない。即ち、制御器10は、温度検知器33から常時又は定期的に信号を受け付けており、その信号に基づいて適宜放熱部11を駆動する。
冷却流体の温度が所定値未満であると判定した場合(ステップS6:YES)は、前回起動してまだ発電中の燃料電池スタックFが存在するか否かを判定する(ステップS8)。即ち、直前のステップS1にて選択して起動した燃料電池スタックFとは別に、該燃料電池スタックFを選択する直前に選択して起動した燃料電池スタックFが存在するか否かを判定する。そして、前回起動して発電中の燃料電池スタックFが存在すると判定した場合(ステップS8:YES)は、この燃料電池スタックFを停止し(ステップS9)、所定時間(例えば、24時間)を経過したか否かを判定する(ステップS10)。また、ステップS8において、前回起動して発電中の燃料電池スタックFが存在しないと判定した場合(ステップS8:NO)は、そのままステップS10の動作へ移行する。なお、ステップS10での所定時間の計測開始基準時は、例えば直前のステップS1にて選択した燃料電池スタックFの起動開始時とすることができるが、その他の基準時を適宜採用することもできる。
次に、ステップS10にて所定時間が経過したと判定すると(ステップS10:YES)、改めて所定の基準に従って一部(例えば、1つ)の燃料電池スタックFを選択する(ステップS11)。そして、選択した燃料電池スタックFを起動させ(ステップS12)、その後は、既に説明したステップS4以降の動作を再び実行する。
ここで、ステップS1,S11にて、所定の基準に従って一部の燃料電池スタックFを選択する方法としては、各燃料電池スタックF1〜Fnについて予め一定の順序を設定しておき、この順序に従って該当する燃料電池スタックFを選択するようにしてもよい。このような順序に関する情報は、制御器10が備えるメモリに記憶させておけばよい。また、予め順序を定めた上方を記憶しておくのに代えて、選択動作を実行する際に、その都度、乱数を用いるなどして無作為に燃料電池スタックFを選択するようにしてもよい。
但し、連続して同一の燃料電池スタックFを選択しないようにすることが好ましく、且つ、好適には、長期的に見て各燃料電池スタックFが選択される頻度がほぼ均一になるようにするのが望ましい。なお、「連続して同一の燃料電池スタックFを選択しない」とは、前回選択した燃料電池スタックFの全てを次回に選択しない、という意味であり、前回選択した燃料電池スタックFの一部を次回に選択することを除外する意味ではない。例えば、燃料電池システム4が3つの燃料電池スタックF1〜F3を備え、各選択動作において2つの燃料電池スタックFを選択するよう設定した場合、前回に燃料電池スタックF1,F2を選択し、次に燃料電池スタックF2,F3を選択し、更に次に燃料電池スタックF3,F1を選択する、という態様は許容される。
以上に説明したように、本実施の形態に係る燃料電池システム4は、その動作チェックのために、ステップS1で選択した一部の燃料電池スタックFについてのみ起動する。また、ステップS9以降は、ステップS1又はステップS11で選択した一部の燃料電池スタックFのみが発電している「一部発電状態」となる。従って、動作チェックに伴うエネルギーの消費を抑制することができる。
また、一旦ステップS4を経過した後は、ステップS4〜S12の動作を繰り返すが、その際、ステップS9を経てステップS11の動作を実行するたびに、発電する燃料電池スタックFが順次切り換わることとなる。即ち、一部発電状態において発電させる対象の燃料電池スタックFを、所定時間の経過に伴って順次切り換えるようになっている。従って、各燃料電池スタックF1〜Fnが早期に寿命に達することがなく、また、特定の一部の燃料電池スタックFが早期に寿命に達することも回避できる。
また、発電中の燃料電池スタックFにて発生する熱は、冷却流体を介して停止中の他の燃料電池スタックFへ伝えられる。従って、次に起動する燃料電池スタックFを予熱しておくことができるため、その起動時には迅速に発電状態へと移行させることができ、バックアップ電源として好適であると共に、起動に伴う消費エネルギーを抑制することができる。
なお、上述した図3に示す動作では、はじめにステップS1〜S12の動作を経て再びステップS4の動作に移行した後は、発電状態に異常が検出(ステップS4:NO)されない限り、常に一部発電状態が継続され、何れかの燃料電池スタックFが常時運転している状態となる。従って、系統電源3が停電した場合であっても、その際に発電している燃料電池スタックFから所定の電力が供給されることになるため、バックアップ電源の運転方法として好適である。
[発電チェック動作2]
ところで、通常時には全ての燃料電池スタックF1〜Fnを停止しておき、所定時間(例えば、24時間)ごとに短時間で済む発電チェックのみを行う場合もありえる。この場合は、図3のフローチャートに換えて、図4に示すフローチャートに沿って動作させる。
具体的に説明すると、図4に示すように、燃料電池システム4の制御器10は、ステップS21〜S27の動作を実行可能になっている。このうち、ステップS21〜S25は、図3に示したステップS1〜S5と同様の動作内容であるため、ここでの説明は省略する。一方、ステップS24において、ステップS21,S22にて選択及び起動した燃料電池スタックFの発電状態が正常であると判定した場合(ステップS24:YES)は、発電中の燃料電池スタックF及びポンプPaを停止させる(ステップS26)。そして、所定時間(例えば、24時間)が経過したか否かを判定し(ステップS27)、経過したと判定した場合(ステップS27:YES)には、ステップS21からの動作を再び実行する。
このように動作させることで、所定時間ごとに、選択した一部の燃料電池スタックFについて発電チェックのみを行うことができる。従って、各燃料電池スタックF1〜Fnの寿命をより長くすることができる。
[燃料電池システムの他の運転方法]
上述した燃料電池システム4の動作は、系統電源からの電力供給が正常に行われている通常時の運転方法を示すものであるが、特に図3で説明した一部発電状態を常時行う場合は、少なくとも発電状態のチェック(ステップS4)をしていない間は、起動している燃料電池スタックFを定格で発電し続ける必要はない。従って、この間に発電している燃料電池スタックFは、その定格の発電出力より小さい出力となるように運転すればよい。そして、停電検知器5(図1参照)にて系統電源の停電を検知した場合には、発電中の燃料電池スタックFの発電出力を定格値又は最大定格値近傍まで増大させ、及び/又は、一部発電状態を終了して停止中の全ての燃料電池スタックFを起動及び発電させるようにすればよい。このようにすることで、通常時における消費エネルギーを抑制しつつ、停電等の非常時には、より多くの電力を迅速に通信基地局1へ供給することができる。
また、国や地域によっては、系統電源による電力の安定供給が十分に確立されていないところがあり、そのようなところでは、決まった時期(例えば、夕方の4〜6時の時間帯)に電力需要の増大に伴って停電が発生しやすい場合がある。従って、このような環境にて燃料電池システム4をバックアップ電源として使用する場合には、一部発電状態における発電中の燃料電池スタックFの数と、停止中の燃料電池スタックFの数との割合を、時期に応じて変更するように設定することが好ましい。
例えば、電力需要が相対的に増大する時期には、一部発電状態において発電させる燃料電池スタックFの数を増加(停止させる燃料電池スタックFの数を減少)させる。そして、電力需要が相対的に減少する時期には、一部発電状態において発電させる燃料電池スタックFの数を減少(停止させる燃料電池スタックFの数を増加)させる。これにより、停電等の非常に、迅速に大きな電力を燃料電池システム4から供給することができる。
(実施の形態2)
図5は、燃料電池システムの他の構成を模式的に示すブロック図である。この燃料電池システム41は、原料供給器M、改質器R、酸化剤ガス供給器S、燃料電池スタックF1〜Fn、燃料遮断弁Va1〜Van、空気遮断弁Vb1〜Vbn、制御器10、放熱部11、発電検知器32等を備える点で、実施の形態1に係る燃料電池システム4と同様である。
一方、異なる点について説明すると、燃料電池システム41は冷却流体を貯留する冷却流体タンク34を備えており、冷却流体が流れる冷却流体管路15が、各燃料電池スタックF1〜Fnを冷却流体タンク34に対して並列に接続し、冷却流体管路16が、放熱部11を冷却流体タンク34に対して並列に接続している。より詳しく説明すると、冷却流体タンク34には冷却流体管路15の上流端と下流端とが接続されており、両端間には互いに並列的に分岐した複数の枝管路15−1〜15−nが設けられている。そして、枝管路15−1〜15−nの夫々は、燃料電池スタックF1〜Fn(正確には夫々の冷却流体流路)の夫々を経由しており、各燃料電池スタックF1〜Fnに対して冷却流体を供給可能になっている。また、冷却流体タンク34には冷却流体管路16の上流端と下流端とが接続されており、両端間には放熱部11が並列的に設けられている。
更に、各枝管路15−1〜15−nの途中(図5では燃料電池スタックF1〜Fnの上流側の途中)にはポンプPb1〜Pbnが配設されており、冷却流体管路16の途中(図5では放熱部11の上流側の途中)にもポンプPcが配設されている。これらのポンプPb1〜Pbn,Pcは、何れも制御器10からの制御信号に従って互いに独立的に駆動し、冷却流体の流量を調整可能になっている。従って、冷却流体タンク34内の冷却流体は、駆動中のポンプPbに対応する枝管路を介して冷却流体配管15を流れ、再び冷却流体タンク34に戻ってくる。また、冷却流体タンク34には温度検知器33が設けられており、貯留された冷却流体の温度を検出して制御器10へ出力する。従って、冷却流体タンク34内の冷却流体の温度が所定値以上になった場合、制御器10はポンプPcを駆動し、冷却流体タンク34内の冷却流体を放熱部11に通流して放熱させる。
次に、このような燃料電池システム41の動作について説明する。一部の燃料電池スタックFを常に運転させておきつつ発電チェックを行う場合の動作は、実施の形態1において図3に示したのと同様の手順により実行する。但し、ステップS6において冷却流体の温度が所定値以上であると判定した場合(ステップS6:NO)は、ステップS7にて、放熱部11に加えてポンプPcも駆動する。また、通常時には全ての燃料電池スタックF1〜Fnを停止しておき、所定時間(例えば、24時間)ごとに発電チェックのみを行う場合の動作については、実施の形態1において図4に示したのと同様の手順により実行する。
一方、燃料電池システム41では、一部の燃料電池スタックFを運転させている間に、次に起動する予定の燃料電池スタックFのみを予熱することができる。例えば、燃料電池スタックF1のみが運転しているという状況において、次の発電チェックのために燃料電池スタックF2が起動される予定になっている(即ち、図3のステップS11又は図4のステップS21で選択されている)とする。この場合、燃料電池スタックF1,F2に対応するポンプPb1,Pb2のみを駆動し、その他のポンプPb3〜Pbnは停止させて冷却流体の通流を遮断させておく。
これにより、運転中の燃料電池スタックF1にて生じた熱は、冷却流体を介して効率的に燃料電池スタックF2に伝達することができるため、該燃料電池スタックF2をより効率的に予熱することができる。
(実施の形態3)
図6は、燃料電池システムの更に他の構成を模式的に示すブロック図である。この燃料電池システム42は、原料供給器M、改質器R、酸化剤ガス供給器S、燃料電池スタックF1〜Fn、燃料遮断弁Va1〜Van、空気遮断弁Vb1〜Vbn、制御器10、放熱部11、発電検知器32等を備える点で、実施の形態1に係る燃料電池システム4と同様である。
一方、この燃料電池システム42が備える冷却流体ラインを構成する冷却流体配管17は、各燃料電池スタックF1〜Fnを直列的に接続し、且つ、並列的にも接続している。より詳しく説明すると、冷却流体管路17は、大別すると管路17a〜17dの4つの要素から構成されている。このうち管路17aは、放熱部11から途中で分岐して各燃料電池スタックF1〜Fnへ向かう管路17a1〜17anであり、その下流端には三方弁Vd1〜Vdnの第1ポート(図6中の三方弁Vdを示す図形に付した番号参照:第2,第3ポートも同様)が接続されている。また、管路17bは、三方弁Vd1〜Vdnの第2ポートに上流端が接続され、各燃料電池スタックF1〜Fnの夫々を経て延設され、その下流端には別の三方弁Ve1〜Venの第1ポート(図6中の三方弁Veを示す図形に付した番号参照:第2,第3ポートも同様)が接続されている。なお、以下では、ある三方弁において、任意の2つのポートが連通することを、残りの1つのポートが「閉鎖する」と表現する。
管路17cは、一の燃料電池スタックFを通る管路17bの下流端と他の一の燃料電池スタックFを通る管路17bの上流端とを連通する管路17c1〜17cnである。従って、該管路17cの上流端は、前記一の燃料電池スタックFを通る管路17bの下流端に接続された三方弁Veの第2ポートに接続され、その下流端は、前記他の一の燃料電池スタックFを通る管路17bの上流端に接続された三方弁Vdの第3ポートに接続されている。また、管路17dは、各燃料電池スタックF1〜Fnを通る管路17b1〜17bnを経た冷却流体を放熱部11へ導く管路17d1〜17dnであり、各管路17d1〜17dnは、各三方弁Ve1〜Venの第3ポートと放熱部11との間を連通しつつ、途中で互いに合流している。
このような構成の燃料電池システム42の場合、三方弁Vd1〜Vdnの各第3ポートを閉鎖(第1ポートと第2ポートとを連通)し、且つ、三方弁Ve1〜Venの各第2ポートを閉鎖することにより、燃料電池スタックF1〜Fnの夫々へ並列的に冷却流体が供給されるようになる。従って、例えば全ての燃料電池スタックF1〜Fnが発電中である場合には、このような弁操作によって各燃料電池スタックF1〜Fnへ並列的に冷却流体を供給する。これにより、各燃料電池スタックF1〜Fnの温度の均一化を図ることができる。
また、本実施の形態に係る燃料電池システム42では、弁操作により、各燃料電池スタックF1〜Fnに対して冷却流体を直列的に循環させることも可能である。例えば、三方弁Vd1の第3ポート及び三方弁Vd2〜Vdnの各第1ポートを閉鎖し、且つ、三方弁Ve1〜Ven−1の第3ポート及び三方弁Venの第2ポートを閉鎖する。これにより、放熱部11から出た冷却流体は、燃料電池スタックF1〜Fnを、この順序で直列的に循環するようになる。
また、直列的に循環させるに際しては、どの三方弁Vdの第3ポートを閉鎖するか(換言すれば、どの三方弁Veの第2ポートを閉鎖するか)により、全燃料電池スタックF1〜Fnのうち任意の一の燃料電池スタックFを最上流(放熱部11の冷却流体出口に最も近い位置)に位置づけることができる。従って、発電中の一の燃料電池スタックF、停止中の他の燃料電池スタックF、放熱部11の順になるよう冷却流体を直列的に循環させることで、発電中の燃料電池スタックFから生じた熱を、停止中の他の燃料電池スタックFの予熱のために効率的に利用することができる。
なお、この燃料電池システム42においても、一部の燃料電池スタックFを常に発電させておきつつ発電チェックを行う場合は、実施の形態1において図3に示したのと同様の手順により実行することができる。また、通常時には全ての燃料電池スタックF1〜Fnを停止しておき、所定時間(例えば、24時間)ごとに発電チェックのみを行う場合も、実施の形態1において図4に示したのと同様の手順により実行することができる。
(実施の形態4)
図7は、燃料電池システムの更に他の構成を模式的に示すブロック図である。この燃料電池システム43は、燃料電池スタックF1〜Fn、制御器10、放熱部11、発電検知器32、冷却流体タンク34、ポンプPc等を備える点で、実施の形態2に係る燃料電池システム41と同様である。
一方、この燃料電池システム43は、実施の形態2に燃料電池システム41が備えるポンプPb1〜Pbnに換えて、これに対応する位置に弁Vc1〜Vcnを備えている。また、冷却流体管路15の途中であって、冷却流体タンク34から各燃料電池スタックF1〜Fnへ向かう部分(枝管路15−1〜15−nへの分岐点より上流側の部分)に、ポンプPdが設けられている。
更に、実施の形態2の燃料電池システム41では1つの改質器Rからの改質ガスを全ての燃料電池スタックF1〜Fnへ分配し、1つの酸化剤ガス供給器Sからの空気を全ての燃料電池スタックF1〜Fnへ分配するようにしているが、本実施の形態に係る燃料電池システム43では、燃料電池スタックF1〜Fnの夫々に対して1組の原料供給器M及び改質器Rと1つの酸化剤ガス供給器Sとが備えられている。
即ち、原料供給器M及び改質器Rは、各燃料電池スタックF1〜Fnに対応して各n個の原料供給器M1〜Mn及び改質器R1〜Rnが備えられ、1組の原料供給器M及び改質器Rと1つの燃料電池スタックFとが対を成すように設けられている。同様に、酸化剤ガス供給器Sも各燃料電池スタックF1〜Fnに対応してn個の酸化剤ガス供給器S1〜Snが備えられ、1つの酸化剤ガス供給器Sと1つの燃料電池スタックFとが対を成すように設けられている。そして、対を成す改質器Rと燃料電池スタックFとの間が燃料供給管路により接続され、対を成す酸化剤ガス供給器Sと燃料電池スタックFとの間が空気供給管路により接続されている。
このような構成の燃料電池システム43の場合、起動しようとする燃料電池スタックFに接続された原料供給器M及び酸化剤ガス供給器Sのみを駆動させる。従って、1つの燃料電池スタックFの運転に適したスペックの原料供給器M、改質器R、及び酸化剤ガス供給器Sを備えることができ、1つの燃料電池スタックFの起動及び発電を効率的に行うことができる。そのため、全燃料電池スタックF1〜Fnへ同時にガスを供給可能な原料供給器M、改質器R、及び酸化剤ガス供給器Sを駆動して1つの燃料電池スタックFを起動及び発電する場合に比べて、消費エネルギーを抑制することができる。
また、冷却流体タンク34内の冷却流体は、ポンプPdを駆動することによって各燃料電池スタックF1〜Fnへ供給可能になっており、弁Vc1〜Vcnを操作することにより、発電中の燃料電池スタックFと次に起動する燃料電池スタックFとにのみ冷却流体を供給するようにする。これにより、発電中の燃料電池スタックFから生じた熱を、次に起動する他の燃料電池スタックFの予熱のために効率的に利用することができる。
なお、この燃料電池システム43においても、一部の燃料電池スタックFを常に発電させておきつつ発電チェックを行う場合は、実施の形態1において図3に示したのと同様の手順により実行することができる。また、通常時には全ての燃料電池スタックF1〜Fnを停止しておき、所定時間(例えば、24時間)ごとに発電チェックのみを行う場合も、実施の形態1において図4に示したのと同様の手順により実行することができる。なお、図3のステップS11,S12や図4のステップS1,S2にて、燃料電池スタックFを選択及び起動する際、本実施の形態においては、選択された燃料電池スタックFに応じて、対を成す改質器R及び酸化剤ガス供給器Sが順次切り換えられて起動することとなる。
本発明は、全てのスタックを起動せずとも、起動及び発電時におけるシステムの異常有無をチェックすることができ、チェック時の消費エネルギーを抑制することができる燃料電池システム及びその運転方法に適用することができる。
1 通信基地局
2 切換器
3 系統電源
4 燃料電池システム
5 停電検知器
10 制御器
11 放熱部
30 負荷
31 出力制御器
32 発電検知器
33 温度検知器
34 冷却流体タンク
F,F1〜Fn 燃料電池スタック
R,R1〜Rn 改質器
S,S1〜Sn 酸化剤ガス供給器

Claims (18)

  1. 外部負荷に対して互いに並列に接続される複数の固体高分子形燃料電池スタックと、制御器とを備え、
    前記制御器は、前記複数の燃料電池スタックを、その一部を発電させると共に残りを停止させた一部発電状態とし、且つ、該一部発電状態において発電させる対象とする燃料電池スタックを、所定期間の経過に伴って順次切り換えるよう構成されている、燃料電池システム。
  2. 発電中の前記燃料電池スタックの発電状態を検知するための発電検知器を備える、請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記複数の燃料電池スタックを冷却する冷却流体が流れる冷却流体ラインと前記冷却流体ラインにおける前記冷却流体の通流経路を切り替える通流経路切換機構とを備え、該冷却流体ラインは、前記通流経路切換機構によって前記複数の燃料電池スタックを通って前記冷却流体が循環可能となるように構成されている、請求項1に記載の燃料電池システム。
  4. 前記冷却流体ラインにおいて、前記複数の燃料電池スタックが直列に接続されている、請求項3に記載の燃料電池システム。
  5. 前記冷却流体を放熱させるための該複数の燃料電池スタックに共通の放熱部を備え、前記制御器は、前記冷却流体ラインを、発電中の前記燃料電池スタック、停止中の前記燃料電池スタック、及び前記放熱部の順に、前記冷却流体が通流するように前記通流経路切換機構を制御するよう構成されている、請求項4に記載の燃料電池システム。
  6. 前記冷却流体ラインにおいて、前記複数の燃料電池スタックが並列に接続されている、請求項3に記載の燃料電池システム。
  7. 前記冷却流体を貯留する冷却流体タンクと、前記冷却流体を放熱させるための該複数の燃料電池スタックに共通の放熱部とを備え、前記冷却流体ラインにおいて、前記複数の燃料電池スタックと前記放熱部とが共に前記冷却流体タンクに対して並列に接続されている、請求項6に記載の燃料電池システム。
  8. 原料を改質して生成した水素含有改質ガスを前記複数の燃料電池スタックに供給する複数の改質器を備え、該複数の改質器の各一つは前記複数の燃料電池スタックの各一つと対を成すように設けられている、請求項1に記載の燃料電池システム。
  9. 外部負荷に対して互いに並列に接続される複数の固体高分子形燃料電池スタックを備える燃料電池システムにおいて、
    前記複数の燃料電池スタックのうち少なくとも1つを発電させると共に残りを停止させた一部発電状態とするステップと、
    前記一部発電状態において停止していた前記燃料電池スタックのうち少なくとも1つを起動して発電させた後に、それまで発電状態にあった前記燃料電池スタックを停止させるステップと
    を備える燃料電池システムの運転方法。
  10. 前記一部発電状態において発電中の前記燃料電池スタックの発電状態を検知するステップと、検知した発電状態に基づいて前記燃料電池スタックが正常に発電しているか否かを判定するステップとを備え、
    正常に発電していると判定した場合に、前記一部発電状態において停止していた前記燃料電池スタックのうち少なくとも1つを起動させる、請求項9に記載の燃料電池システムの運転方法。
  11. 前記複数の燃料電池スタックを冷却する冷却流体を介し、発電中の前記燃料電池スタックの熱を停止中の前記燃料電池スタックに供給して暖機する、請求項9に記載の燃料電池システムの運転方法。
  12. 発電中の前記燃料電池スタック、停止中の前記燃料電池スタック、及び放熱部の順に前記冷却流体を通流させる、請求項11に記載の燃料電池システムの運転方法。
  13. 発電中の前記燃料電池スタックの熱を、冷却流体を介して冷却流体タンクに貯留し、該冷却流体タンク内の冷却流体の温度が所定値以上にならないように放熱部を駆動する、請求項9に記載の燃料電池システムの運転方法。
  14. 前記燃料電池システムは、原料を改質して生成した水素含有改質ガスを前記複数の燃料電池スタックに供給する複数の改質器を備え、該複数の改質器の各一つは前記複数の燃料電池スタックの各一つと対を成すように設けられており、
    前記改質器及び前記燃料電池スタックの対を、順次切り換えて起動させる、請求項9に記載の燃料電池システムの運転方法。
  15. 系統電源から前記外部負荷に電力が供給されている間は、発電中の前記燃料電池スタックによる発電出力を定格値より小さくする、請求項9に記載の燃料電池システムの運転方法。
  16. 系統電源から前記外部負荷への電力供給が停止したことを検知すると、発電中の前記燃料電池スタックの発電出力を増大させる、請求項9に記載の燃料電池システムの運転方法。
  17. 系統電源から前記外部負荷への電力供給が停止したことを検知すると、前記一部発電状態である場合にはこれを終了し、停止中の前記燃料電池スタックを起動させる、請求項9に記載の燃料電池システムの運転方法。
  18. 前記一部発電状態における発電中の前記燃料電池スタックの数と停止中の前記燃料電池スタックの数との割合を、時期に応じて変更する、請求項9に記載の燃料電池システムの運転方法。
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