JP2012017818A - リニアガイド装置およびこれを備えた電磁緩衝器 - Google Patents

リニアガイド装置およびこれを備えた電磁緩衝器 Download PDF

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【課題】 スプライン軌道形成時に砥石と干渉する外向きフランジがスプライン内筒に一体に形成されていないリニアガイド装置およびこのようなリニアガイド装置を備えていることで横力に対する強度が高められた電磁緩衝器を提供する。
【解決手段】 スプライン内筒32の内側に、スプライン内筒32を他方の部材に取り付けるための円筒部材34が配されている。該円筒部材34は、一端側でスプライン内筒32に結合され、その他端部に、他方の部材との結合用の外向きフランジ43が設けられている
【選択図】 図2

Description

この発明は、相対直線移動を行う2つの部材のうち一方の部材に取り付けられるスプライン外筒と、同他方の部材に取り付けられるスプライン内筒と、スプライン外筒とスプライン内筒との間に配設されたボールとを備えたリニアガイド装置およびこのようなリニアガイド装置を備えた電磁緩衝器に関する。
従来、電磁緩衝器として、モータロータおよびモータステータからなるモータと、ねじ軸が直線移動することでモータロータを回転させるボールねじと、ねじ軸の直線移動を案内するボールスプラインと、モータ、ボールねじおよびボールスプラインを収容して車体のマウント部に取り付けられるハウジングと、ボールねじの下端側に直列に配置され下端部に設けられたブッシュを介してサスペンションロアアームに取り付けられるダンパとを備えているものが知られている(特許文献1)。
特開2008−215588号公報
このような電磁緩衝器では、サスペンションロアアームから作用する横力を支持する必要があり、上記特許文献1のものでは、ねじ軸の直線移動を案内しているボールスプラインがこの横力を負担するようになっている。横力に対する強度確保のためには、ねじ軸の直線移動を案内しているボールスプラインよりも内径が大きくかつボールスプライン機能を有しているリニアガイド装置を新たに追加して、このリニアガイド装置と既存のボールスプラインとで横力を分担することが好ましい。リニアガイド装置を上記の電磁緩衝器に設けるには、スプライン外筒およびスプライン内筒に他の部材との結合用のフランジを形成することが望ましい。
ここで、スプライン内筒に結合用の外向きフランジがあると、スプライン軌道の研磨時に砥石と結合用の外向きフランジとが干渉するので、スプライン軌道有効範囲+軌道研磨砥石通過部が必要となり、結合用の外向きフランジから所定距離軸方向内方に寄った位置までしかスプライン軌道を形成することができないものとなり、このため、リニアガイド装置の軸方向長さが長くなるという問題が生じる。
したがって、電磁緩衝器に適用するリニアガイド装置としては、スプライン軌道形成時に砥石と干渉する外向きフランジがスプライン内筒に一体に形成されていないことが求められる。
この発明の目的は、スプライン軌道形成時に砥石と干渉する外向きフランジがスプライン内筒に一体に形成されていないリニアガイド装置およびこのようなリニアガイド装置を備えていることで横力に対する強度が高められた電磁緩衝器を提供することにある。
この発明によるリニアガイド装置は、相対直線移動を行う2つの部材のうち一方の部材に取り付けられるスプライン外筒と、同他方の部材に取り付けられるスプライン内筒と、スプライン外筒とスプライン内筒との間に配設されたボールとを備えたリニアガイド装置において、スプライン内筒の内側に、スプライン内筒を他方の部材に取り付けるための円筒部材が配されており、該円筒部材は、一端側でスプライン内筒に結合され、その他端部に、他方の部材との結合用の外向きフランジが設けられていることを特徴とするものである。
リニアガイド装置を構成するスプライン外筒(内周にスプライン軌道が設けられた外筒)、スプライン内筒(外周にスプライン軌道が設けられた内筒)およびこれらの両筒(両スプライン軌道)間に配設されたボールは、一般的なボールスプラインと同じ構成であり、この構成により、スプライン外筒が固定された部材とスプライン内筒が固定された部材とは、相対的に回転することなく、相対直線移動する。
円筒部材の一端側でのスプライン内筒との結合は、例えば、スプライン内筒の一端部に設けられた内向きフランジと円筒部材の一端部に設けられた内向きフランジとが重ねられて、ボルトによって結合されているようにすればよいが、これに限定されるものではない。
相対直線移動を行う2つの部材のうち一方の部材とスプライン外筒との固定は、たとえば、スプライン外筒の外周面(スプライン軌道が無い方の面)にフランジを設けて、これと一方の部材に設けられたフランジとを重ね合わせて、ボルトで結合することで行うことができる。また、同他方の部材とスプライン内筒との固定は、たとえば、スプライン内筒の内周面(スプライン軌道が無い方の面)にフランジを設けて、これと他方の部材に設けられたフランジとを重ね合わせて、ボルトで結合することで行うことができる。ここで、スプライン内筒を2つの部材に取り付ける必要がある場合、スプライン内筒の外周面(スプライン軌道がある方の面)に結合用の外向きフランジを設けて、これと第3の部材に設けられたフランジとを重ね合わせて、ボルトで結合することが必要となる。このようにすると、スプライン軌道研磨時に砥石と結合用の外向きフランジとが干渉するので、結合用の外向きフランジから所定距離軸方向内方に寄った位置までしかスプライン軌道を形成することができないものとなり、リニアガイド装置の軸方向長さが長くなる。
この問題を解消するには、外向きフランジを別体品にしてスプライン軌道の形成後に溶接によって結合することが考えられるが、スプライン内筒は、スプライン軌道が設けられて、スプライン外筒との間にボールを保持する必要があることから、通常、高炭素鋼(これを鍛造加工して、スプライン軌道に高周波焼入れを施すこと)で形成される。そのため、スプライン内筒に他の部材との結合用フランジを直接溶接することは、高炭素鋼およびスプライン軌道が焼き戻るため、不適である。円筒部材は、ボールスプライン機能が不要であるので、外向きおよび内向きフランジを一体にして、炭素工具鋼鋼材、冷間圧延鋼板などをプレス成形して製作することができ、また、これに別体品のフランジを溶接しても、焼戻しによる不具合が生じない。そして、この円筒部材に設けられた外向きフランジを他の部材との結合用フランジとするか、または、円筒部材に別体の外向きフランジを溶接して他の部材との結合用フランジとすることにより、高炭素鋼製のスプライン内筒を使用して、他の部材との結合を容易なものとすることができる。これにより、スプライン内筒には、他の部材との結合用の外向きフランジを設ける必要がないので、軌道研磨砥石通過部の確保も不要となり、リニアガイド装置の軸方向長さを短くすることができる。また、スプライン内筒に外向きフランジを設ける必要がない分、スプライン内筒の最大外径を小さくすることができ、これにより、スプライン内筒における熱処理時の歪が小さくなり、歩留まりを高くすることもできる。
この発明によるリニアガイド装置において、円筒部材の径方向内方にスプライン内筒の内径よりも外径が小さい小径ボールスプラインの小径スプライン外筒が配されており、スプライン内筒の一端部に設けられた内向きフランジと、円筒部材の一端部に設けられた内向きフランジと、小径ボールスプラインの小径スプライン外筒に設けられた外向きフランジとが重ねられて、ボルトによって結合されていることがある。
このリニアガイド装置によると、スプライン内筒(大径スプライン内筒)が取り付けられている円筒部材を基準にして、スプライン外筒(大径スプライン外筒)を介して大径部材の直線移動を案内するとともに、円筒部材に固定された小径スプライン外筒を有する小径スプラインを介して第3の部材(円筒部材よりもさらに小径の部材)の直線移動を案内することができ、これにより、2種類の相対直線移動を案内するコンパクトなリニアガイド装置が得られる。
上記リニアガイド装置は、2つまたは3つの部材の相対直線移動を案内する用途において、いずれかの部材が横力を受けるという条件下で使用するのに適している。このような用途としては、例えば、電磁緩衝器が挙げられる。
電磁緩衝器は、モータロータおよびモータステータからなるモータと、ねじ軸が直線移動することでモータロータを回転させるボールねじと、ねじ軸の直線移動を案内するねじ軸案内用ボールスプラインと、モータ、ボールねじおよびボールスプラインを収容するハウジングと、ボールねじの下端側に直列に配置されたダンパとを備えており、タイヤから伝わる外力によってねじ軸が軸方向に直線移動し、これに伴ってモータロータが回転し、この回転運動をモータに取り込んで、モータで発生する電磁力を減衰力として利用するようになっている。そして、このような電磁緩衝器では、サスペンションロアアームからブッシュを介してダンパに作用する横力を支持する必要があり、ハウジングとダンパとの相対直線移動を案内するリニアガイド装置を新たに追加して、このリニアガイド装置と既存のボールスプラインとで横力を分担することが好ましい。
そこで、上記の小径スプラインを有するリニアガイド装置を使用し、ダンパのハウジングに固定された部材を一方の部材としてこれにリニアガイド装置のスプライン外筒(大径スプライン外筒)が固定され、小径スプライン外筒がねじ軸案内用ボールスプラインの外筒とされ、円筒部材は、転がり軸受を介してボールねじのナットを回転可能に保持しているものとすることにより、リニアガイド装置を備えた電磁緩衝器を得ることができる。この電磁緩衝器によると、これに作用する横力は、ねじ軸案内用ボールスプラインおよびリニアガイド装置の両方で負担され、これにより、横力に対する強度が高められる。
この電磁緩衝器において、ねじ軸の直線移動を案内するボールスプラインは、リニアガイド装置の径方向内方に同心状に配置されたねじ軸に設けられたスプライン軌道と、ねじ軸に嵌め合わされるとともにリニアガイド装置の円筒部材に固定されねじ軸の直線運動を案内するスプライン外筒(小径スプライン外筒)と、ねじ軸とスプライン外筒との間に配設されたボールとを備えているものとされる。リニアガイド装置のスプライン外筒(大径スプライン外筒)が固定される部材は、ダンパのハウジングと一体で移動するものであればよい。
この発明のリニアガイド装置によると、円筒部材は一端側でスプライン内筒に結合されており、円筒部材の他端部に、他の部材との結合用の外向きフランジが設けられているので、スプライン軌道形成時に砥石と干渉する外向きフランジがスプライン内筒に一体に形成されていないものとすることができる。これにより、軌道研磨砥石通過部の確保が不要となり、リニアガイド装置の軸方向長さを短くすることができる。
この発明の電磁緩衝器によると、電磁緩衝器に作用する横力は、ボールスプラインおよびリニアガイド装置の両方で負担され、これにより、横力に対する強度が高められる。
図1は、この発明のリニアガイド装置およびこれを備えた電磁緩衝器の1実施形態を示す縦断面図である。 図2は、第1実施形態のリニアガイド装置の左半部の拡大縦断面図である。 図3は、第2実施形態のリニアガイド装置の左半部の拡大縦断面図である。
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。以下の説明において、上下は、図1の上下をいうものとする。
図1は、この発明によるリニアガイド装置およびこれを備えた電磁緩衝器を示している。
同図に示すように、電磁緩衝器(1)は、中空状のモータロータ(14)および円筒状のモータステータ(15)からなるモータ(2)と、ねじ軸(11)が直線移動することでモータロータ(14)を回転させるボールねじ(3)と、ねじ軸(11)の直線移動を案内するねじ軸案内用ボールスプライン(4)と、モータ(2)、ボールねじ(3)およびねじ軸案内用ボールスプライン(4)を収容するハウジング(5)と、ボールねじ(3)の下端側に直列に配置されたダンパ(6)と、ボールねじ(3)のナット(12)およびねじ軸案内用ボールスプライン(4)の外筒(17)を保持するとともにダンパ(6)に作用する横力を支持するリニアガイド装置(7)とを備えている。
電磁緩衝器(1)は、ハウジング(5)の上端部が車体のマウント部に取り付けられ、ダンパ(6)がブッシュ(8)を介してサスペンションロアアームに取り付けられることで、車体に取り付けられる。
ボールねじ(3)は、ねじ溝(11a)が設けられており上下にのびる鋼製ねじ軸(11)と、ねじ軸(11)にボール(図示略)を介してねじ合わされた回転自在の鋼製ボールねじナット(12)と、ボールねじナット(12)に一体化されて上方にのびる中空軸(13)とを備えている。モータロータ(14)は、中空軸(13)に固定されており、モータステータ(15)は、モータロータ(14)を囲むようにハウジング(5)頂部に設けられたモータハウジング(16)に固定されている。
ねじ軸案内用ボールスプライン(4)は、ねじ軸(11)に設けられたスプライン軌道(11b)と、ねじ軸(11)に嵌め合わされてねじ軸(11)の上下方向(軸方向)直線運動を案内する外筒(17)と、ねじ軸(11)と外筒(17)との間に配設されたボール(図示略)とを備えている。
ダンパ(6)は、作動液を収容する円筒状のダンパハウジング(21)と、ダンパハウジング(21)内に摺動可能に配置されたピストン(22)と、ピストン(22)が下端部に固定されたピストンロッド(23)とを有している。ねじ軸(11)の下端部は、ねじ軸案内用ボールスプライン(4)の外筒(17)の下端よりも下方にあり、ここにダンパハウジング(21)の上端よりも上方にあるピストンロッド(23)の上端部が連結されている。
モータ(2)、ボールねじナット(12)、ねじ軸案内用ボールスプライン(4)の外筒(17)、ハウジング(5)などは、電磁緩衝器(1)のアクチュエータのばね上部側ユニットを構成しており、ねじ軸(11)、ピストンロッド(23)などは、電磁緩衝器(1)のアクチュエータのばね下部側ユニットを構成している。そして、ばね上部側ユニットがマウント部に連結されるとともに、ばね下部側ユニットがダンパ(6)および上下2つの圧縮コイルばね(24)(25)を介してサスペンションロアアームに連結されることにより、ばね上部とばね下部とが相対移動する場合に、ボールねじナット(12)に対してねじ軸(11)が上下移動し、その上下移動に伴って、ボールねじナット(12)がねじ軸(11)に対して回転し、ボールねじナット(12)と一体の中空軸(13)およびモータロータ(14)が回転する。
リニアガイド装置(7)は、ハウジング(5)とダンパ(6)との相対移動を案内するためのもので、内周にスプライン軌道(31a)を有するスプライン外筒(31)と、外周にスプライン軌道(32a)を有しスプライン外筒(31)の径方向内方に同心状に配置されたスプライン内筒(32)と、スプライン外筒(31)とスプライン内筒(32)との間に配設された複数のボール(33)と、スプライン内筒(32)の径方向内方に同心状に固定された円筒部材(34)とを備えている。
スプライン外筒(31)およびスプライン内筒(32)は、高炭素鋼製の鍛造加工品とされ、円筒部材(34)は、炭素工具鋼材製のプレス加工品とされている。
スプライン外筒(31)の下端部には、フランジ(31b)が設けられており、このフランジ(31b)とダンパハウジング(21)と一体で上下移動するカバー(27)上端部に設けられたフランジ部(27a)とが重ね合わされて、ボルト(図示略)によって結合されている。これにより、上下の圧縮コイルばね(24)(25)を保持しているばね受け部材(26)に固定されてダンパハウジング(21)と一体で上下移動するカバー(27)にスプライン外筒(31)が固定されている。そして、モータハウジング(16)およびねじ軸案内用ボールスプライン(4)の外筒(17)に円筒部材(34)を介してスプライン内筒(32)が固定されている。
図2に示すように、円筒部材(34)は、円筒状本体(41)と、本体(41)の下端部に一体に形成された内向きフランジ(42)と、本体(41)の上端部に一体に形成された外向きフランジ(43)とからなる。
スプライン内筒(32)の下端寄りの中間位置に設けられた内向きフランジ(35)の上面に、円筒部材(34)の下端部に設けられた内向きフランジ(42)の下面が重ねられ、さらに、円筒部材(34)の内向きフランジ(42)の上面に、ねじ軸案内用ボールスプライン(4)の外筒(17)に設けられた外向きフランジ(17a)の下面が重ね合わせられ、スプライン内筒(32)の内向きフランジ(35)の下方から挿通されたボルト(44)によって3つのフランジ(35)(42)(17a)が結合されている。こうして、スプライン内筒(32)と円筒部材(34)との固定および円筒部材(34)とねじ軸案内用ボールスプライン(4)の外筒(17)との固定が、共通のボルト(44)によって行われている。
円筒部材(34)の本体(41)には、ボールねじ(3)のナット(12)を回転可能に支持する玉軸受(19)の外輪(19a)が回転不可能に保持されている。また、円筒部材(34)の外向きフランジ(43)は、モータハウジング(16)に設けられたフランジに重ねられてボルト(図示略)によってこれと結合されている。
これにより、円筒部材(34)は、ハウジング(5)の一部を構成するとともに、ボールねじ(3)のナット(12)およびねじ軸案内用ボールスプライン(4)の外筒(17)を保持するホルダ機能と、スプライン内筒(32)を他の部材(この例ではモータハウジング(16)およびねじ軸案内用ボールスプライン(4)の外筒(17))に取り付けるための取付機能とを有する部材となっている。
上記電磁緩衝器(1)は、タイヤから伝わる外力によってねじ軸(11)が軸方向に直線移動し、これに伴ってモータロータ(14)が回転し、この回転運動をモータ(2)に取り込んで、モータ(2)で発生する電磁力を減衰力として利用するようになっている。
また、上記リニアガイド装置(7)によると、ブッシュ(8)に上向きの力が作用すると、ダンパハウジング(21)、ばね受け部材(26)およびカバー(27)がこれと一体で移動することで、スプライン外筒(31)がスプライン内筒(32)に対して上向きに移動し、ハウジング(5)とダンパ(6)との相対直線移動が案内される。この際、リニアガイド装置(7)は、そのボールスプライン機能によってハウジング(5)とダンパ(6)との相対回転を規制するとともに、ブッシュ(8)に横力が作用した際の横力支持機能を発揮する。
上記リニアガイド装置(7)では、スプライン内筒(32)と円筒部材(34)とが固定され、円筒部材(34)とねじ軸案内用ボールスプライン(4)の外筒(17)とが固定されているので、円筒部材(34)を基準にして、リニアガイド装置(7)のスプライン外筒(大径スプライン外筒)(31)を介してカバー(大径部材)(27)の直線移動が案内されるとともに、ねじ軸案内用ボールスプライン(4)の外筒(小径スプライン外筒)(17)を介してねじ軸(小径部材)(11)の直線移動が案内されており、これにより、2種類の相対直線移動を案内することができるリニアガイド装置(7)が得られている。
上記の電磁緩衝器(1)では、ステアリング操作時等にダンパ(6)の下端部に横力が作用するようになっており、これがねじ軸案内用ボールスプライン(4)に作用する。ねじ軸案内用ボールスプライン(4)は、ボールねじナット(12)で発生するトルクの反力に加えて、この横力を受けることになり、これが寿命低下の原因となっているが、この横力がリニアガイド装置(7)によって分担される。これにより、ねじ軸案内用ボールスプライン(4)および電磁緩衝器(1)の横力に対する強度が高められている。
そして、このリニアガイド装置(7)におけるスプライン内筒(32)は、円筒部材(34)を介して他の部材(モータハウジング(16)およびねじ軸案内用ボールスプライン(4)の外筒(17))と結合されているので、スプライン軌道(32a)形成時に砥石と干渉する外向きフランジをスプライン内筒(32)に一体に形成しなくてもよい。これにより、軌道研磨砥石通過部の確保が不要となり、リニアガイド装置(7)の軸方向長さを短くすることができる。
上記の実施形態において、円筒部材(34)は、円筒状本体(41)、内向きフランジ(42)および外向きフランジ(43)からなるものとされているが、図3に示すように、結合用の外向きフランジを別部材としてよい。
図3において、円筒部材(50)は、ボールねじナット(12)を回転可能に支持する玉軸受(19)の外輪(19a)を保持している円筒状本体(51)と、本体(51)の下端部に一体に形成された内向きフランジ(52)と、本体(51)の上端部に一体に形成された外向きフランジ(53)とからなる。
円筒部材(50)の内向きフランジ(52)は、図2に示した実施形態と同様に、スプライン内筒(32)の内向きフランジ(35)およびねじ軸案内用ボールスプライン(4)の外筒(17)の外向きフランジ(17a)と重ね合わせられて、スプライン内筒(32)の内向きフランジ(35)の下方から挿通されたボルト(44)によって結合されている。
一方、円筒部材(50)の外向きフランジ(53)は、図2に示した実施形態と相違しており、スプライン内筒(32)の上端面を覆うだけの短いもので、結合用の外向きフランジ(54)が溶接によってこの外向きフランジ(53)に固定されている。
スプライン内筒(32)に結合用の外向きフランジ(54)を直接溶接することは、スプライン内筒(32)が高炭素鋼製であり、溶接時の熱によってそのスプライン軌道(32a)が焼き戻るという問題があってできないが、溶接相手をスプライン軌道が無い炭素工具鋼材製の円筒部材(50)とすることで、外向きフランジ(54)の溶接による結合が可能となる。
図2に示した実施形態では、別体品の外向きフランジ(54)が無い分、部品数の低減が可能となるという利点があり、図3に示した実施形態では、結合される部材の形状に応じて外向きフランジ(54)の形状を変更することで、円筒部材(50)の共通化が可能となるという利点があり、これらを使い分けることで、結合される部材の形状が変更された場合でも容易に対応することができる。
(1) 電磁緩衝器
(2) モータ
(3) ボールねじ
(4) ねじ軸案内用ボールスプライン
(5) ハウジング
(6) ダンパ
(7) リニアガイド装置
(11) ねじ軸
(12) ボールねじナット
(14) モータロータ
(15) モータステータ
(16) モータハウジング(他方の部材)
(17) ボールスプライン外筒
(27) カバー(一方の部材)
(31) スプライン外筒
(32) スプライン内筒
(33) ボール
(34) 円筒部材
(42) 内向きフランジ
(43) 外向きフランジ
(52) 内向きフランジ
(54) 外向きフランジ

Claims (4)

  1. 相対直線移動を行う2つの部材のうち一方の部材に取り付けられるスプライン外筒と、同他方の部材に取り付けられるスプライン内筒と、スプライン外筒とスプライン内筒との間に配設されたボールとを備えたリニアガイド装置において、
    スプライン内筒の内側に、スプライン内筒を他方の部材に取り付けるための円筒部材が配されており、該円筒部材は、一端側でスプライン内筒に結合され、その他端部に、他方の部材との結合用の外向きフランジが設けられていることを特徴とするリニアガイド装置。
  2. 結合用の外向きフランジは、円筒部材と別体に形成されており、円筒部材の他端部に溶接により結合されていることを特徴とする請求項1のリニアガイド装置。
  3. 円筒部材の径方向内方にスプライン内筒の内径よりも外径が小さい小径ボールスプラインの小径スプライン外筒が配されており、スプライン内筒の一端部に設けられた内向きフランジと、円筒部材の一端部に設けられた内向きフランジと、小径ボールスプラインの小径スプライン外筒に設けられた外向きフランジとが重ねられて、ボルトによって結合されていることを特徴とする請求項1または2のリニアガイド装置。
  4. モータロータおよびモータステータからなるモータと、ねじ軸が直線移動することでモータロータを回転させるボールねじと、ねじ軸の直線移動を案内するねじ軸案内用ボールスプラインと、モータ、ボールねじおよびねじ軸案内用ボールスプラインを収容するハウジングと、ボールねじの下端側に直列に配置されたダンパとを備えている電磁緩衝器において、
    ハウジングとダンパとの相対直線移動を案内するリニアガイド装置をさらに備えており、リニアガイド装置が請求項3のものとされて、ダンパのハウジングに固定された部材を一方の部材としてこれにスプライン外筒が固定され、小径スプライン外筒がねじ軸案内用ボールスプラインの外筒とされ、円筒部材は、転がり軸受を介してボールねじのナットを回転可能に保持していることを特徴とする電磁緩衝器。
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