JP2012017766A - 弾性脚剥がれ防止構造および弾性脚剥がれ防止方法 - Google Patents

弾性脚剥がれ防止構造および弾性脚剥がれ防止方法 Download PDF

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Abstract

【課題】機器の下面部に接着されたゴム製の弾性脚が剥がれるのを防止する弾性脚剥がれ防止構造および方法の提供。
【解決手段】ゴム脚1にはテーパー穴1aを設け、両面テープ2に十字形の切込みを予め入れておく。電話機100の底部におけるゴム脚固定底面4にはテーパー突起3を設けておく。テーパー穴1aにテーパー突起3を挿入させるときに、テーパー穴1aの開口を覆う部分の両面テープ2は、その開口の縁で折り曲げられ、その開口からテーパー穴1a内に押し込まれ、テーパー突起3の外周面とテーパー穴1aの内周面との間に挟まれ、テーパー突起3の外周面とテーパー穴1aの内周面とを接着する。
【選択図】図1

Description

本発明は、卓上型の電話機、パーソナルコンピュータ等の机上に載置される機器の下面部に接着され、機器を机上に置く際に、機器が机上に安定に載置されるようにするゴム製等の弾性脚に関し、特にその弾性脚が機器の下面部から剥がれるのを防止する構造に関する。
卓上型の電話機では、この種の弾性脚が下面部の四隅にそれぞれ1つづつ、合計4個設けられることが多い。表面の液晶ディスプレイの傾き角度を調整する傾き角度調整脚を下面部に備える電話機では、合計4個の弾性脚のうちの2個は傾き角度調整脚の下端に、他の2個は電話機本体の下面部に、夫々設けられる。
特許文献1(実開平6−69466)の段落0005及び0006には、図5及び6を夫々参照して、従来のゴム製弾性脚(特許文献1では、「ゴム足」と称さている。)の構造が開示してある。これらの弾性脚は、平らな固着面を有し、機器の下面部における平らな脚取付け面にその平らな固着面を両面テープで接着されて、機器に固着されている。
実開平6−69466(段落0005,0006及び図5,6)
特許文献1に記載されているように、ゴム製等の弾性脚を機器の下面部における平らな脚取付け面に弾性脚の平らな固着面を両面テープで接着だけの構造では、弾性脚が剥がれたり、横にずれたりし易い。
特に、傾き角度調整脚を有する前述の卓上型電話機では、電話機の下面部における平らな脚取付け面と弾性脚の平らな固着面との境界平面に対する電話機の重量方向が直角ではないので、電話機の下面部における平らな脚取付け面と弾性脚の平らな固着面との境界に平行は方向に電話機の重量の分力が加わる。電話機と弾性脚との接着面に平行な方向に力が加わると、弾性脚は電話機に対し横ずれを起こしたり、剥がれたりし易い。
このような横ずれや剥離を防止するには、機器と弾性脚との接着面積を大きくしたり、粘着強度の高い両面テープを使用したりする必要がある。しかしながら、機器と弾性脚との接着面積を大きくすると、機器設計の制約となったり、機器の外観を損ねたりし易く、さらには機器単価の増大を招く。また、粘着強度の高い両面テープを使用すると、機器の製造単価が高くなる。
(本発明の目的)
そこで、本発明は、機器の下面部に接着された弾性脚が剥がれるのを防止する弾性脚剥がれ防止構造および方法の提供を目的とする。
前述の課題を解決するため、本発明による弾性脚剥がれ防止構造および弾性脚剥がれ防止方法は、主に、次のような特徴的な構成を採用している。
(1)本発明による弾性脚剥がれ防止構造は、機器の下面部に設けられた脚取付け面に弾性脚の固着面を両面テープで接着するとともに、該固着面が該脚取付け面から剥離するのを防止する弾性脚剥がれ防止構造であって、
前記固着面に開口を有する凹部が前記弾性脚に設けてあり、
前記凹部に嵌合する凸部が前記脚取付け面に設けてあり、
前記開口の縁から前記凹部の内周面に沿って折り曲げられた前記両面テープが、前記凸部の外周面と該内周面とを接着している
ことを特徴とする。
(2)本発明による弾性脚剥がれ防止方法は、機器の下面部に設けられた脚取付け面に弾性脚の固着面を両面テープで接着するとともに、該固着面が該脚取付け面から剥離するのを防止する弾性脚剥がれ防止方法であって、
前記固着面に開口を有する凹部を前記弾性脚に、該凹部に嵌る形の凸部を前記脚取付け面に設け、夫々予め設けておき、
前記両面テープを前記固着面に接着し、前記開口を覆う部分の該両面テープに切込みを設け、
前記凸部の先端を前記切込みに当接し、該凸部により、前記開口を覆う部分の前記両面テープを該開口の縁から前記凹部内に折り曲げて押し込み、該開口を覆う部分の該両面テープを該凸部の外周面と該凹部の内周面との間に挟みこむことにより、該外周面と該内周面とを接着する
ことを特徴とする。
本発明の弾性脚剥がれ防止構造および方法によれば、機器の下面部に接着された弾性脚が剥がれるのを防止する弾性脚剥がれ防止構造および方法を提供することができる。
本発明の一実施の形態である弾性脚剥がれ防止構造および方法を示す図である。 図1の弾性脚剥がれ防止構造の概要を示す図である。 図1の弾性脚剥がれ防止構造における両面テープを示す平面図である。 図1(D)の拡大図である。
以下、本発明による弾性脚剥がれ防止構造および方法の好適な実施形態について添付図を参照して説明する。
(本発明の特徴)
本発明の実施形態の説明に先立って、本発明の特徴についてその概要をまず説明する。本発明による弾性脚剥がれ防止構造は、機器の下面部に設けられた脚取付け面に弾性脚の固着面を両面テープで接着するとともに、その固着面がその脚取付け面から剥離するのを防止する構造であって、その固着面に開口を有する凹部を弾性脚に設け、その凹部に嵌合する凸部を脚取付け面に設け、その開口の縁から凹部の内周面に沿って折り曲げられた両面テープが、凸部の外周面と該内周面とを接着している。この構造では、弾性脚の凹部が弾性脚の凸部に嵌合するので、横ずれが生ずる虞がなく、弾性脚の開口の縁から凹部の内周面に沿って折り曲げられた両面テープが、凸部の外周面と凹部の内周面とを接着しているので、機器の下面部に接着された弾性脚が剥がれるのを防止できる。
前述のとおり、図1は本発明の一実施の形態である弾性脚剥がれ防止構造および方法を示す図、図2は図1の弾性脚剥がれ防止構造の概要を示す図、図3は図1の弾性脚剥がれ防止構造における両面テープを示す平面図、図4は図1(D)の拡大図である。
図において、1はゴム脚(前述の弾性脚に相当。)、1aはゴム脚1に設けられたテーパー穴(前述の凹部に相当。)、2は両面テープ、2x,2yは両面テープ2に設けられた切込み、3はテーパー突起(前述の凸部に相当。)、4はゴム脚固着底面(前述の脚取付け面に相当。)、5,6,7,8はゴム脚取付け部、5aはゴム脚取付け部5内の円筒形凹部の内側壁、100電話機、100aは電話機100の筐体、101は電話機100の傾き角度調整脚をそれぞれ示す。
図2(A)は電話機100の斜視図、同図(B)は裏面が現れるように描いた電話機100の斜視図である。この電話機100は傾き角度調整脚101を備える。電話機100の筐体100aにおける底面側の2つの隅にはゴム脚取付け部5及び6が設けてあり、傾き角度調整脚101の下端における左右両端にはゴム脚取付け部7及び8が設けてある。ゴム脚取付け部5乃至8は、何れも同じ構造である。
図2(C)は、同図(B)における円200内の部分を拡大して示す図であり、電話機100におけるゴム脚取付け部5の詳細が表されている。ゴム脚取付け部5は、円筒形をなしており、円筒内部の底がゴム脚固定底面4をなしている。ゴム脚固定底面4の中央には、テーパー突起3が設けてある。テーパー突起3は、ゴム脚固定底面4から円錐形に先細りしたテーパーをなしている。テーパー突起3の軸はゴム脚固定底面4に垂直である。
図2(D)は、両面テープ2が接着されたゴム脚1の斜視図である。ゴム脚1の形は、円柱形の側壁と、この円柱形の軸に直交する平面であり、この円柱形の一方の端面をなし、両面テープ2が接着される面(前述の固着面)と、その円柱形の他方の端面をなす丸みを持った端面と、円柱形と同軸に設けられたテーパー穴1aとで規定される。両面テープ2には、図3の拡大図(平面図)で示すように、中央部に切込み2x,2yが入れられている。両面テープ2は、ゴム脚取付け部5におけるゴム脚固定底面4およびゴム脚1における固着面に接着され、ゴム脚固定底面4とその固着面とを接着することにより、ゴム脚1を電話機100に取り付けている。切込み2x及び2yでは、両面テープ2は表面から裏面まで切れている。切込み2x及び2yの方向は互いに直交していて、切込み2x及び2yでもって十字形の切込みをなしている。
図1(A)は図2(B)をやや拡大した電話機100の斜視図である。図1(B)から(E)は、本実施の形態の組み立て工程を示すとともに、各部材の構造を示している。図1(C)から(E)では、ゴム脚1はテーパー穴1aの軸を通る平面で切断して示してある。図1(C)から(E)においてゴム脚1に付されたハッチングはその平面で切断された断面を示している。
図1(C)によく現れているように、テーパー穴1aは、ゴム脚1の固着面(両面テープ2が接着される面)に開口を有する。テーパー穴1aは、その開口から円錐形に先細りしたテーパーをなしている。テーパー穴1aの軸は固着面に垂直である。テーパー穴1aの形はテーパー突起3の形に対応している。即ち、テーパー穴1aにおける軸と先細りの側壁とのなす角度をテーパー角θとすると、テーパー角θは、テーパー突起3における軸と先細りの側壁とのなす角度ψ(テーパー突起3のテーパー角)に等しく、θ=ψである。テーパー穴1aの深さ(軸方向の長さ)は、テーパー突起3の軸方向長さより若干大きくしてある。
ゴム脚1を電話機100のゴム脚取付け部5に取り付ける工程では、ゴム脚1の固着面に両面テープ2を接着する。そして、ゴム脚1におけるテーパー穴1aの軸の延長線が通る両面テープ2上の点で交差する切込み2x及び2yを両面テープ2に入れ、十字形の切込みを両面テープ2に形成する。次に、このようにその十字形切込み付きの両面テープ2が固着面に接着されたゴム脚1を、図1(B)に示すように、テーパー穴1aの軸がテーパー突起3の軸に概ね一致する向きの姿勢で保持し(図1(B)及び(C))、ゴム脚1をゴム脚取付け部5に近接させ、テーパー穴1aにテーパー突起3を挿入し(図1(D))、テーパー穴1aとテーパー突起3とを嵌合させる(図1E)。
図1(C)の状態から同図(D)の状態に移行する工程、即ちゴム脚1をゴム脚取付け部5に近接させる工程では、両面テープ2の十字形切込みにおける切込み2xと2yとの交点がテーパー突起3の先端に接触し、更にテーパー突起3がテーパー穴1aに次第に深く挿入されるに従い、テーパー穴1aの開口を覆う部分の両面テープ2は、その開口の縁で折り曲げられ、その開口からテーパー穴1a内に押し込まれ、テーパー突起3の外周面とテーパー穴1aの内周面との間に挟まれ、テーパー突起3の外周面とテーパー穴1aの内周面とを接着する。図4における符号2a及び2bは、テーパー穴1aの開口の縁で折り曲げられ、その開口からテーパー穴1a内に押し込まれ、テーパー突起3の外周面とテーパー穴1aの内周面との間に挟まれに至る過程における、テーパー穴1aの開口を覆う部分の両面テープ2を示す。
前述のとおり、テーパー穴1aの深さ(軸方向の長さ)がテーパー突起3の軸方向長さより若干大きくしてあるので、テーパー突起3の外周面とテーパー穴1aの内周面との間に両面テープ2を強く圧するまで、テーパー突起3はテーパー穴1aに深く挿入される。そして、テーパー穴1aの開口を覆う部分の両面テープ2がテーパー突起3の外周面とテーパー穴1aの内周面との間に強く圧縮されるまでテーパー突起3をテーパー穴1aに深く挿入したときに、テーパー穴1aの開口の外側の部分の両面テープ2が、ゴム脚取付け部5におけるゴム脚固着底面4に調度接着されるように、テーパー穴1aの開口の半径は、テーパー突起3の根元(テーパー突起3におけるゴム脚固着底面4側の端)の半径より両面テープ2の厚み分程度だけ大きく設計してある。
以上に説明した実施の形態では、電話機100が机上に置かれ、電話機100の重量Wがゴム脚1に加わるとき、テーパー突起3の外周面とテーパー穴1aの内周面との間の両面テープ2a及び2bはその重量Wによる圧力を常時受け続ける。また、その圧力は前述のテーパー角θ(=ψ)の作用により、W/sinθとなり、重量Wより大きくなる。例えばθ=7.5度のとき、1/sinθは、7.7となる。そこで、テーパー突起3の外周面とテーパー穴1aの内周面との接着強度は非常に強くなり、ゴム脚1が電話機100から剥がれ落ちることが防止される。また、テーパー突起3がテーパー穴1aに嵌合されているので、ゴム脚1が電話機100に対し横ずれを起こすこともない。
以上、理解を容易にするために、実施の形態を挙げ、本発明を具体的に説明したが、本発明がこの実施の形態に限定されないことは勿論である。例えば、上述の実施例では、機器は電話機であるとして説明したが、本発明は電話機に限らず、デスクトップ型パーソナルコンピュータにおけるキーボード、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話機の充電器など非常に多くの机上載置機器に適用できる。
1 ゴム脚
1a ゴム脚1に設けられたテーパー穴
2 両面テープ
2x,2y 両面テープ2に設けられた切込み
3 テーパー突起
4 ゴム脚固着底面
5,6,7,8 ゴム脚取付け部
5a ゴム脚取付け部5内の円筒形凹部の内側壁
100 電話機
100a 電話機100の筐体
101 電話機100の傾き角度調整脚

Claims (8)

  1. 機器の下面部に設けられた脚取付け面に弾性脚の固着面を両面テープで接着するとともに、該固着面が該脚取付け面から剥離するのを防止する弾性脚剥がれ防止構造であって、
    前記固着面に開口を有する凹部が前記弾性脚に設けてあり、
    前記凹部に嵌合する凸部が前記脚取付け面に設けてあり、
    前記開口の縁から前記凹部の内周面に沿って折り曲げられた前記両面テープが、前記凸部の外周面と該内周面とを接着している
    ことを特徴とする弾性脚剥がれ防止構造。
  2. 前記固着面に接着してある前記両面テープであって前記開口を覆っていた部分には切込みが予め形成してあり、前記凹部を前記凸部に嵌合する工程で前記凸部が当接した際に、該凸部により押されて前記凹部の内周面に接着されたものが、前記開口の縁から前記凹部の内周面に沿って折り曲げられた前記両面テープであることを特徴とする請求項1に記載の弾性脚剥がれ防止構造。
  3. 前記固着面に直交する方向から見た前記切込みは十字形をなしていることを特徴とする請求項2に記載の弾性脚剥がれ防止構造。
  4. 前記凹部は前記開口から円錐形に先細りしたテーパーをなし、前記凸部は該凹部に対応した形のテーパーをなし、前記円錐形の軸は前記固着面に垂直であることを特徴とする請求項1乃至3の内の何れか一つに記載の弾性脚剥がれ防止構造。
  5. 前記弾性脚がゴムでなることを特徴とする請求項1乃至4の内の何れか一つに記載の弾性脚剥がれ防止構造。
  6. 機器の下面部に設けられた脚取付け面に弾性脚の固着面を両面テープで接着するとともに、該固着面が該脚取付け面から剥離するのを防止する弾性脚剥がれ防止方法であって、
    前記固着面に開口を有する凹部を前記弾性脚に、該凹部に嵌る形の凸部を前記脚取付け面に設け、夫々予め設けておき、
    前記両面テープを前記固着面に接着し、前記開口を覆う部分の該両面テープに切込みを設け、
    前記凸部の先端を前記切込みに当接し、該凸部により、前記開口を覆う部分の前記両面テープを該開口の縁から前記凹部内に折り曲げて押し込み、該開口を覆う部分の該両面テープを該凸部の外周面と該凹部の内周面との間に挟みこむことにより、該外周面と該内周面とを接着する
    ことを特徴とする弾性脚剥がれ防止方法。
  7. 前記固着面に直交する方向から見た前記切込みは十字形をなしていることを特徴とする請求項6に記載の弾性脚剥がれ防止方法。
  8. 前記凹部は前記開口から円錐形に先細りしたテーパーをなし、前記凸部は該凹部に対応した形のテーパーをなし、前記円錐形の軸は前記固着面に垂直であることを特徴とする請求項6又は7の何れか一つに記載の弾性脚剥がれ防止方法。
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