JP2012017763A - 遊星歯車機構の潤滑構造 - Google Patents

遊星歯車機構の潤滑構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2012017763A
JP2012017763A JP2010153921A JP2010153921A JP2012017763A JP 2012017763 A JP2012017763 A JP 2012017763A JP 2010153921 A JP2010153921 A JP 2010153921A JP 2010153921 A JP2010153921 A JP 2010153921A JP 2012017763 A JP2012017763 A JP 2012017763A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
planetary gear
guide hole
lubricating oil
bearing
main shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010153921A
Other languages
English (en)
Inventor
Ikuo Ito
育夫 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JTEKT Corp
Original Assignee
JTEKT Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JTEKT Corp filed Critical JTEKT Corp
Priority to JP2010153921A priority Critical patent/JP2012017763A/ja
Publication of JP2012017763A publication Critical patent/JP2012017763A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/04Features relating to lubrication or cooling or heating
    • F16H57/0467Elements of gearings to be lubricated, cooled or heated
    • F16H57/0479Gears or bearings on planet carriers

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Details Of Gearings (AREA)

Abstract

【課題】潤滑油の供給元から遊星ギアの軸受への潤滑油の供給が一時的に停止された場合であっても、軸受への給油をしばらくの間継続することができる、遊星歯車機構の潤滑構造を提供する。
【解決手段】メインシャフト10の周囲を自転しながら公転可能な遊星ギア30と、軸受32を介して遊星ギアを自転可能に支持する遊星ギア用シャフト31と、遊星ギア用シャフトを支持するキャリア11とを備え、メインシャフトからは潤滑油が吐出され、遊星ギア用シャフトに設けられた案内穴開口部の近傍には、吐出された潤滑油を受けて案内穴開口部へ案内する案内プレート12が設けられ、潤滑油は軸受へと案内され、案内プレートにおける少なくとも案内穴開口部に対向している個所は潤滑油を吸収・保持する多孔質の材質で形成され、多孔質の材質で形成されている個所における案内穴開口部の反対側には潤滑油を封止する封止部材12Yが設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、ハイブリッド車両におけるモータとエンジンの駆動力を分配する駆動ユニットに用いられている遊星歯車機構の潤滑構造に係り、特に遊星ギアの軸受への潤滑構造に関する。
内燃機関(以下、エンジンと記載する)と電気モータを用いたハイブリッド車両における従来の駆動ユニット100の例を図5(部分断面図)に示し、図5に示した従来の駆動ユニット100における遊星ギア130の周辺の拡大図(断面図)を図6に示す。
駆動ユニット100のメインシャフト110はエンジンEに接続されてエンジンEによって回転駆動される。
メインシャフト110の外周には軸受122を介してメインシャフト110と同軸上にサンギア120が設けられており、サンギア120はモータMG1によって回転駆動される。
そしてメインシャフト110の周囲を自転しながら公転することが可能な遊星ギア130の外歯がサンギア120の外歯と噛合っている。遊星ギア130は軸受132を介して遊星ギア用シャフト131にて自転可能に支持されている。
また遊星ギア用シャフト131は、メインシャフト110に接続されたキャリア111にてメインシャフト110の周囲を公転可能に支持されている。
遊星ギア130の外歯は、メインシャフト110と同軸上に設けられたリングギア140の内歯と噛合っており、リングギア140は軸受142を介してハウジングHに支持されている。
そしてリングギア140の外歯はカウンタギア150の外歯と噛合っており、カウンタギア150は出力軸に接続されている。
なお、モータMG2の側も上記したモータMG1からリングギア140までのギア機構と同様にモータMG2用のサンギアと遊星ギア等が設けられているが説明を省略する。
各ギアや軸受は、主にはねかけ潤滑にて潤滑油が供給されているが、遊星ギア130と遊星ギア用シャフト131の間に設けられている軸受132については、エンジンEの動作状態に応じて公転する場合と公転しない場合があり、決まった位置に留まっておらず、構造上、はねかけ潤滑とすることは非常に困難である。
そこで、以下に説明する潤滑構造にて軸受132に潤滑油を供給している。
軸受132に供給される潤滑油は、まずメインシャフト110における回転軸ZM方向における一方の端部に設けられたオイルポンプP(他方の端部にはエンジンEが接続されている)からメインシャフト110内に軸線方向に設けられた潤滑油通路110aに圧送される。潤滑油通路110aに圧送された潤滑油は、メインシャフト110の外周面と潤滑油通路110aとを連通する連通穴110b、及びサンギア120の内周面と外周面とを連通する連通穴120aを経由してメインシャフト110の外周方向に吐出される。連通穴110bは遊星ギア用シャフト131における案内穴開口部131aの近傍に設けられており、連通穴110b、120aを通って吐出された潤滑油の一部は遊星ギア用シャフト131に設けられた案内穴開口部131aから案内穴131bへと案内される。そして案内穴131bに案内された潤滑油は、遊星ギア用シャフト131の外周面と案内穴131bとを連通する連通穴131cを通って軸受132へと供給される。
なお、遊星ギア用シャフト131の案内穴開口部131aの近傍には、連通穴110b、120aから吐出された潤滑油を受けて案内穴開口部131aへと案内する案内プレート112が設けられている。
ここで、特許文献1に記載された従来技術では、吐出された潤滑油を案内プレート112にて受けた際、受けた潤滑油を、案内プレート112とキャリア111との隙間から外部に漏らすことなく案内穴開口部131aに案内するために(遊星ギア130の公転による遠心力にて外部に漏れる可能性がある)、案内プレート112における案内穴開口部131aの側に、案内穴開口部131a内に延出した案内爪112y(図6参照)を備えた遊星歯車機構の潤滑構造が開示されている。
特開平9−4700号公報
ハイブリッド車両は、負荷に対してエンジンによる駆動力とモータによる駆動力との分配が最適となるように制御して燃費を向上させて有害物質の排出量の低減を実現しており、頻度としては少ないが、低速域や軽負荷域ではエンジンが停止するような場合もある。また、従来のハイブリッド車両は外部電源からの充電は無く、エンジンの動力や回生エネルギーを用いて充電しており、モータの駆動力のみで走行してエンジンが停止する期間は短く、頻度も少ない。
少ない頻度且つ短時間ではあるが、エンジンEが停止すると、駆動ユニット100では、オイルポンプPの動作も停止し、軸受132には、その時点で案内穴開口部131a、案内穴131b、連通穴131c、及び軸受132の周囲に溜まっている潤滑油が供給される。そして、しばらくするとエンジンが始動され(エンジンが停止する期間は短いため)、オイルポンプPが駆動されて新たな潤滑油が供給される。
従来及び現在では、エンジンの停止期間は短く、頻度も少ないので、エンジン停止中は遊星ギア用シャフト131内、及び軸受132の周囲に溜まっている潤滑油にて必要な潤滑を行うことができる。しかし、将来的には、外部電源から充電可能に設定されて、有害物質の排出をより少なくするためにエンジンの停止期間がより長く設定されると、エンジンの停止期間中に必要とする潤滑油が不足する可能性がある。
この場合、特許文献1に記載された従来技術では、エンジンが停止してメインシャフト110、キャリア111、及びオイルポンプPの回転が停止すると、新たな潤滑油を軸受132に供給することができない。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、潤滑油の供給元から遊星ギアの軸受への供給が一時的に停止された場合であっても、軸受への給油をしばらくの間継続することができる、遊星歯車機構の潤滑構造を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る遊星歯車機構の潤滑構造は次の手段をとる。
まず、本発明の第1の発明は、メインシャフト10と、前記メインシャフト10の周囲を自転しながら公転することが可能な遊星ギア30と、軸受32を介して前記遊星ギア30を自転可能に支持する遊星ギア用シャフト31と、前記メインシャフト10の周囲を前記遊星ギア30が公転可能となるように前記遊星ギア用シャフト31を支持するキャリア11と、を備え、前記遊星ギア用シャフト31内には前記軸受32に供給する潤滑油を案内する案内穴31bが軸線方向に形成され、当該案内穴31bの軸線方向における一方の端部には案内穴開口部31aが形成されており、前記案内穴31bの軸線方向における他方の端部は前記遊星ギア用シャフト31内の途中まで形成されて当該遊星ギア用シャフト31の外周面と当該案内穴31bとを連通する連通穴31cに接続されている、遊星歯車機構の潤滑構造である。
前記メインシャフト10における前記案内穴開口部31aの近傍からは潤滑油が吐出され、前記案内穴開口部31aの近傍には、前記メインシャフト10から吐出された潤滑油を受けて前記案内穴開口部31aへと案内する案内プレート12が設けられ、前記案内穴開口部31aに案内された潤滑油は前記案内穴31bと前記連通穴31cを経由して前記軸受32へと案内される。
そして、前記案内プレート12における少なくとも前記案内穴開口部31aに対向している個所は潤滑油を吸収して保持することが可能な多孔質の材質で形成されており、前記多孔質の材質で形成されている個所における前記案内穴開口部31aに対して反対側の面には潤滑油を封止する封止部材12Yが設けられている。
この第1の発明では、案内プレートにおける少なくとも案内穴開口部に対向する個所を多孔質の材質で形成し、潤滑油が供給元から供給されている場合は、多孔質の材質の部分に潤滑油を吸収させて保持する。なお、案内穴開口部に対向している案内プレートの側と反対側は、吸収した潤滑油が漏れないように、封止部材で封止する。
これにより遊星ギアの軸受に潤滑油が供給元から供給されている場合は余分な潤滑油を案内プレートに吸収させて保持させる。また供給元からの潤滑油の供給が一時的に停止された場合は案内プレートに保持している潤滑油にて遊星ギアの軸受を潤滑させ、軸受の給油をしばらくの間継続することができる。
次に、本発明の第2の発明は、メインシャフト10と、前記メインシャフト10の周囲を自転しながら公転することが可能な遊星ギア30と、軸受32を介して前記遊星ギア30を自転可能に支持する遊星ギア用シャフト31と、前記メインシャフト10の周囲を前記遊星ギア30が公転可能となるように前記遊星ギア用シャフト31を支持するキャリア11と、を備え、前記遊星ギア用シャフト31内には前記軸受32に供給する潤滑油を案内する案内穴31bが軸線方向に形成され、当該案内穴31bの軸線方向における一方の端部には案内穴開口部31aが形成されており、前記案内穴31bの軸線方向における他方の端部は前記遊星ギア用シャフト31内の途中まで形成されて当該遊星ギア用シャフト31の外周面と当該案内穴31bとを連通する連通穴31cに接続されている、遊星歯車機構の潤滑構造である。
前記メインシャフト10における前記案内穴開口部31aの近傍からは潤滑油が吐出され、前記案内穴開口部31aの近傍には、前記メインシャフト10から吐出された潤滑油を受けて前記案内穴開口部31aへと案内する案内プレート12が設けられ、前記案内穴開口部31aに案内された潤滑油は前記案内穴31bと前記連通穴31cを経由して前記軸受32へと案内される。
そして、前記案内プレート12における少なくとも前記案内穴開口部31aに対向している個所には、潤滑油を吸収して保持することが可能であるとともに前記案内プレート12とは別体で構成された多孔質部材12Wが設けられている。
この第2の発明では、案内プレートの少なくとも一部を多孔質の材質で形成するのでなく、案内プレートにおける案内穴開口部に対向する個所に、別体の多孔質部材を設ける。
これにより、遊星ギアの軸受に潤滑油が供給元から供給されている場合は余分な潤滑油を多孔質部材に吸収させて保持させる。また供給元からの潤滑油の供給が一時的に停止された場合は案内プレートの多孔質部材に保持している潤滑油にて遊星ギアの軸受を潤滑させ、軸受の給油をしばらくの間継続することができる。
本発明の遊星歯車機構の潤滑構造を適用した駆動ユニット1の一実施の形態を説明する外観図(部分断面図)である。 駆動ユニット1における遊星ギア30の周辺の拡大図(断面図)と、案内プレート12の少なくとも一部を多孔質な材質で形成した例を説明する図である。 駆動ユニット1におけるメインシャフト10、サンギア20、遊星ギア30、リングギア40、カウンタギア50の配置と噛合い状態を示す模式図(回転軸ZM方向から見た図)である。 案内プレート12のプレート対向面12Mに多孔質部材12Wを設けた例を説明する図である。 従来の遊星歯車機構の潤滑構造を適用した従来の駆動ユニット100を説明する外観図(部分断面図)である。 従来の駆動ユニット100における遊星ギア130の周辺の拡大図(断面図)である。
以下に本発明を実施するための形態を図面を用いて説明する。図1は、本発明の遊星歯車機構の潤滑構造を適用した駆動ユニット1の外観(部分断面図)を示しており、図2は駆動ユニット1における遊星ギア30の周囲の断面図を示しており、図3は回転軸ZM方向から見た各ギアの配置と噛合い状態を示す模式図を示している。なお、図3では遊星ギア30(B)の周囲における手前側のキャリア11やハウジングH等の記載を省略している。また、図3に示すA−A断面が図2である。
本実施の形態では、モータからの駆動力と内燃機関からの駆動力とを適切に分配するハイブリッド車両の駆動ユニットを例として説明する。
●[遊星歯車機構を備えた駆動ユニットの全体構造(図1〜図3)]
図1〜図3に示すように、本発明の遊星歯車機構の潤滑構造を適用した駆動ユニット1は、メインシャフト10と、サンギア20と、遊星ギア30(図3の例では30(A)〜30(C))と、リングギア40と、カウンタギア50とを備えている。なお、遊星ギアは単数でも複数でもよい。
メインシャフト10は、回転軸ZM回りに回転可能となるように軸受(図示省略)を介してハウジングHに支持され、一方の端部はエンジンE(図示省略)に接続され、他方の端部はオイルポンプP(図示省略)に接続されており、エンジンEにて回転駆動される。そしてエンジンEが回転するとオイルポンプPが駆動される。
サンギア20は、メインシャフト10と同軸上に、軸受22を介してメインシャフト10の外周に設けられており、モータMG1によって回転駆動される。
遊星ギア30は、メインシャフト10の周囲を自転しながら公転することが可能となるように設けられている。
遊星ギア30は、軸受32(例えば針状ころ軸受)を介して遊星ギア用シャフト31に支持されており、回転軸ZS回りに自転することが可能である。また遊星ギア用シャフト31は、メインシャフト10に接続されたキャリア11にて支持されている。これにより、メインシャフト10が回転駆動されるとキャリア11も回転軸ZM回りに回転し、遊星ギア30がメインシャフト10の周囲を公転する。
なお、遊星ギア30の外歯はサンギア20の外歯と噛合っている。
リングギア40は、メインシャフト10と同軸上に、軸受42を介してハウジングHに支持されている。そしてリングギア40の内歯は遊星ギア30の外歯と噛合っている。
カウンタギア50は、軸受(図示省略)を介してハウジングHに支持されており、出力軸に接続されている。そしてカウンタギア50の外歯はリングギア40の外歯と噛合っている。
なお、モータMG2の側も、上記のモータMG1からリングギア40までのギア機構と同様に、モータMG2用のサンギアと遊星ギア等が設けられているが、同様であるので説明を省略する。
●[遊星ギア30の軸受32への潤滑油の経路(図2)]
次に図2を用いて、遊星ギア30の軸受32への潤滑油の経路について説明する。軸受32への潤滑油の供給は、他のギアや軸受への潤滑油の供給と同様にはねかけ式にすることが構造上、非常に困難であるので、以下に説明する構造及び経路にて潤滑油を供給している。
まずオイルポンプPを用いて、メインシャフト10内に軸線方向に形成された潤滑油通路10aに潤滑油を圧送する。
メインシャフト10における案内穴開口部31aの近傍(案内穴開口部31aに対応する位置であり、案内穴開口部31aの入口から回転軸ZMに下ろした垂線とメインシャフト10との交点)には、メインシャフト10の外周面と潤滑油通路10aとを連通する連通穴10bが設けられている。そしてメインシャフト10の外周面における連通穴10bの位置には、潤滑油を溜める溝が円周方向に形成されている。
メインシャフト10の前記溝に対向するサンギア20の内周面には、同様に潤滑油を溜める溝が円周方向に形成されており、サンギア20の前記溝にはサンギア20の内周面と外周面とを連通する連通穴20aが設けられている。
この構造により、オイルポンプPから圧送された潤滑油は、潤滑油通路10a、連通穴10bを経由して連通穴20aの外周側から案内穴開口部31aに向けて吐出される。
吐出される潤滑油は、遊星ギア用シャフト31の一方端に開口している案内穴開口部31aの開口方向と直交する方向に吐出されるので、案内穴開口部31aに案内する必要がある。そこで、案内穴開口部31aの周囲には、吐出された潤滑油を受けて案内穴開口部31aに潤滑油を案内する案内プレート12が設けられている。
遊星ギア用シャフト31内には、軸線方向に案内穴31bが形成されており、案内穴31bの軸線方向における一方の端部には案内穴開口部31aが形成(開口)されている。そして軸線方向における他方の端部は、遊星ギア用シャフト31の途中まで穴が形成されて、遊星ギア用シャフト31の外周面と案内穴31bとを連通する連通穴31cに接続されている。
この構造により、案内穴開口部31aに案内された潤滑油は、案内穴31bから連通穴31cを経由して遊星ギア用シャフト31の外周面に案内され、軸受32を潤滑する。
上記のように、軸受32に供給される潤滑油は、まずオイルポンプPから圧送され、当該オイルポンプPはエンジンEにて駆動されている。しかしエンジンEは少ない頻度で且つ短時間ではあるが停止する場合があり、このエンジン停止期間(モータの駆動力のみで走行している期間)では、メインシャフト10の連通穴10bからの(サンギア20の連通穴20aからの)潤滑油の吐出が一時的に止まる。この場合、遊星ギア用シャフト31の案内穴開口部31a、案内穴31b、及び軸受32の周囲に溜まっている潤滑油にて軸受32が潤滑される。
以下に説明する本実施の形態では、遊星ギア30の軸受32への潤滑油の供給元(この場合、オイルポンプP)からの潤滑油の供給が一時的に停止された場合であっても、案内プレート12等に保持した潤滑油を供給することで軸受32への給油をしばらくの間継続することができる、より好ましい遊星歯車機構の潤滑構造を実現するものである。
なおエンジン停止期間では、メインシャフト10の回転が停止するので、遊星ギア30の公転は停止するが、モータの駆動力にてサンギア20は回転しているので、遊星ギア30の自転は停止しない。
●[第1の実施の形態(図2、図3(B))]
次に図2、図3(B)を用いて、第1の実施の形態について説明する。第1の実施の形態では、案内プレート12の少なくとも一部を、潤滑油を吸収して保持することが可能な多孔質の材質で形成するものである。
図2及び図3に示すように、案内プレート12は、平坦部12aと潤滑油受部12bにて構成されており、メインシャフト10の側にプレート開口部12cを有している。
平坦部12aは、案内穴開口部31aの一部(メインシャフト10から遠い部分)及び案内穴開口部31aの周囲の一部(メインシャフト10の側を除いた部分)を覆う平坦状である。
潤滑油受部12bは、平坦部12aに対して凸状に膨らむような形状に形成されており、案内穴開口部31aを覆う部分であって平坦部12aでない部分(メインシャフト10に近い部分)及び案内穴開口部31aの周囲を覆う部分であって平坦部12aでない部分(メインシャフト10に向かう側の部分)を覆っている。
また凸状形状の潤滑油受部12bは、案内穴開口部31aよりもメインシャフト10の側に延設されている。
案内プレート12における少なくとも案内穴開口部31aに対向している個所(プレート対向面12M)の材質は、多孔質の材質(潤滑油を吸収して保持することが可能な材質(例えばポーラス金属))にて形成されている。
図2、及び図3(B)の例では、プレートベース12Xの全体を多孔質の材質で形成し、プレートベース12Xにおける案内穴開口部31aの反対側の面を、潤滑油を封止する封止部材12Y(潤滑油を透過しないゴムシートや樹脂コーティング等)にて覆っている。なお、案内プレート12の一部(少なくとも案内穴開口部31aに対向している個所)を多孔質の材質で形成した場合は、少なくとも多孔質の材質の部分のみを封止部材12Yにて覆えばよい。
この構成により、潤滑油が供給元(この場合、オイルポンプP)から軸受32へ供給されている場合は、余分な潤滑油(軸受32から排出されてしまう潤滑油)の一部を案内プレート12の多孔質の材質の個所に吸収させて保持しておくことができる。
また、潤滑油の供給元からの供給が一時的に停止された場合、案内プレート12から、吸収及び保持していた潤滑油を軸受32へ供給することができるので、軸受32への給油をしばらくの間継続することができる。
●[第2の実施の形態(図4)]
次に図4を用いて、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態では、案内プレート12の少なくとも一部を多孔質の材質で一体的に形成するのでなく、別体の多孔質部材12Wを案内プレート12に取り付けている点が第1の実施の形態とは異なる。以下、第1の実施の形態との相違点について主に説明する。
案内プレート12は、プレートベース12Xと、多孔質部材12Wとで構成されている。第2の実施の形態では、プレートベース12Xの材質は、多孔質の材質ではなく、潤滑油を透過しない金属、ゴム材、樹脂等である。
そして、案内プレート12における少なくとも案内穴開口部31aに対向している個所(プレート対向面12M)には、多孔質な材質にてプレートベース12Xとは別体で形成された多孔質部材12Wが設けられている。
この構成により、潤滑油が供給元(この場合、オイルポンプP)から軸受32へ供給されている場合は、余分な潤滑油(軸受32から排出されてしまう潤滑油)の一部を案内プレート12の多孔質部材12Wに吸収させて保持しておくことができる。
また、潤滑油の供給元からの供給が一時的に停止された場合、案内プレート12の多孔質部材12Wから、吸収及び保持していた潤滑油を供給することができるので、軸受32への給油をしばらくの間継続することができる。
以上、本実施の形態にて説明した遊星歯車機構の潤滑構造は、特に複雑な構成を用いることなく非常にシンプルな構成にて、サイズの増大や重量の増大もほとんどない。
そして、エンジンEが一時的に停止して遊星ギア30の軸受32への新たな潤滑油の供給が一時的に停止した場合であっても、案内プレート12(または多孔質部材12W)から、吸収及び保持していた潤滑油を軸受32へ供給することができるので、軸受32への潤滑油の給油をしばらくの間継続(維持)することができる。
本発明の遊星歯車機構の潤滑構造は、本実施の形態で説明した外観、形状、構成、構造等に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。
本実施の形態では、軸受32が針状ころ軸受である例を説明したが、軸受の種類を限定するものではなく、種々の軸受に適用することができる。
1 駆動ユニット
10 メインシャフト
10a 潤滑油通路
10b、20a 連通穴
11 キャリア
12 案内プレート
12a 平坦部
12b 潤滑油受部
12c プレート開口部
12M プレート対向面
12W 多孔質部材
12X プレートベース
12Y 封止部材
20 サンギア
22、32、42 軸受
30 遊星ギア
31 遊星ギア用シャフト
31a 案内穴開口部
31b 案内穴
31c 連通穴
40 リングギア
50 カウンタギア
E エンジン
H ハウジング
MG1、MG2 モータ
P オイルポンプ

Claims (2)

  1. メインシャフトと、
    前記メインシャフトの周囲を自転しながら公転することが可能な遊星ギアと、
    軸受を介して前記遊星ギアを自転可能に支持する遊星ギア用シャフトと、
    前記メインシャフトの周囲を前記遊星ギアが公転可能となるように前記遊星ギア用シャフトを支持するキャリアと、を備え、
    前記遊星ギア用シャフト内には前記軸受に供給する潤滑油を案内する案内穴が軸線方向に形成され、当該案内穴の軸線方向における一方の端部には案内穴開口部が形成されており、前記案内穴の軸線方向における他方の端部は前記遊星ギア用シャフト内の途中まで形成されて当該遊星ギア用シャフトの外周面と当該案内穴とを連通する連通穴に接続されている、遊星歯車機構の潤滑構造において、
    前記メインシャフトにおける前記案内穴開口部の近傍からは潤滑油が吐出され、
    前記案内穴開口部の近傍には、前記メインシャフトから吐出された潤滑油を受けて前記案内穴開口部へと案内する案内プレートが設けられ、前記案内穴開口部に案内された潤滑油は前記案内穴と前記連通穴を経由して前記軸受へと案内され、
    前記案内プレートにおける少なくとも前記案内穴開口部に対向している個所は潤滑油を吸収して保持することが可能な多孔質の材質で形成されており、前記多孔質の材質で形成されている個所における前記案内穴開口部に対して反対側の面には潤滑油を封止する封止部材が設けられている、
    遊星歯車機構の潤滑構造。
  2. メインシャフトと、
    前記メインシャフトの周囲を自転しながら公転することが可能な遊星ギアと、
    軸受を介して前記遊星ギアを自転可能に支持する遊星ギア用シャフトと、
    前記メインシャフトの周囲を前記遊星ギアが公転可能となるように前記遊星ギア用シャフトを支持するキャリアと、を備え、
    前記遊星ギア用シャフト内には前記軸受に供給する潤滑油を案内する案内穴が軸線方向に形成され、当該案内穴の軸線方向における一方の端部には案内穴開口部が形成されており、前記案内穴の軸線方向における他方の端部は前記遊星ギア用シャフト内の途中まで形成されて当該遊星ギア用シャフトの外周面と当該案内穴とを連通する連通穴に接続されている、遊星歯車機構の潤滑構造において、
    前記メインシャフトにおける前記案内穴開口部の近傍からは潤滑油が吐出され、
    前記案内穴開口部の近傍には、前記メインシャフトから吐出された潤滑油を受けて前記案内穴開口部へと案内する案内プレートが設けられ、前記案内穴開口部に案内された潤滑油は前記案内穴と前記連通穴を経由して前記軸受へと案内され、
    前記案内プレートにおける少なくとも前記案内穴開口部に対向している個所には、潤滑油を吸収して保持することが可能であるとともに前記案内プレートとは別体で構成された多孔質部材が設けられている、
    遊星歯車機構の潤滑構造。

JP2010153921A 2010-07-06 2010-07-06 遊星歯車機構の潤滑構造 Pending JP2012017763A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010153921A JP2012017763A (ja) 2010-07-06 2010-07-06 遊星歯車機構の潤滑構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010153921A JP2012017763A (ja) 2010-07-06 2010-07-06 遊星歯車機構の潤滑構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012017763A true JP2012017763A (ja) 2012-01-26

Family

ID=45603171

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010153921A Pending JP2012017763A (ja) 2010-07-06 2010-07-06 遊星歯車機構の潤滑構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012017763A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017063622A1 (de) * 2015-10-16 2017-04-20 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Schmiervorrichtung für einen planetentrieb
US9933066B2 (en) * 2013-11-26 2018-04-03 Aisin Aw Co., Ltd. Vehicle drive transfer apparatus

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9933066B2 (en) * 2013-11-26 2018-04-03 Aisin Aw Co., Ltd. Vehicle drive transfer apparatus
DE112014004524B4 (de) * 2013-11-26 2021-06-17 Aisin Aw Co., Ltd. Fahrzeugantriebsübertragungsvorrichtung
WO2017063622A1 (de) * 2015-10-16 2017-04-20 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Schmiervorrichtung für einen planetentrieb

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8905885B2 (en) Vehicle drive device
US8840511B2 (en) Vehicle drive device
US8678115B2 (en) Vehicle drive device
US9933066B2 (en) Vehicle drive transfer apparatus
JP5471955B2 (ja) 回転電機及び車両用駆動装置
JP5792015B2 (ja) インホイールモータ駆動装置
US8714940B2 (en) Liquid pressure generating apparatus and driving apparatus
US8784073B2 (en) Liquid pressure generating apparatus and driving apparatus
JP5062040B2 (ja) 動力伝達装置
KR20120138455A (ko) 인휠 구동장치
KR20120121270A (ko) 인휠 구동장치
JP2016098986A (ja) 車両用駆動装置
WO2012117798A1 (ja) 車両用駆動装置
JP6244772B2 (ja) ハイブリッド車両用駆動装置
JP2013164139A (ja) インホイールモータ駆動装置
JP2012017764A (ja) 遊星歯車機構の潤滑構造
JP7103319B2 (ja) 動力伝達装置
JP2012017763A (ja) 遊星歯車機構の潤滑構造
JP2012017762A (ja) 遊星歯車機構の潤滑構造
JP5304237B2 (ja) 遊星歯車機構の潤滑構造
JP2015034593A (ja) トランスアクスル
JP4858783B2 (ja) 流体ポンプ及び車両用駆動装置
JP2002221130A (ja) エンジンの始動・発電装置と始動・発電装置を備えた自動車
JP5136401B2 (ja) 遊星歯車機構の潤滑構造
CN207961423U (zh) 一种多旋翼齿轮换向机构及无人机