JP2012015495A - レジストパターンの製造方法 - Google Patents

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JP2012015495A
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Mitsuhiro Hata
光宏 畑
Takahiro Yasue
崇裕 安江
Yusuke Fuji
裕介 藤
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
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Abstract

【課題】優れた寸法制御性及び形状を有するパターンを形成することができるレジストパターンの製造方法を提供する。
【解決手段】(a)〜(d)の工程;(a)樹脂と、光酸発生剤と、架橋剤とを含有する第1のレジスト組成物により、基体上に第1のレジスト膜を形成し、第1のレジスト膜を露光した後、現像することによって、第1のレジストパターンを形成する工程、(b)第1のレジストパターンを光に対して不活性化させる工程、又は第1のレジストパターンをアルカリ現像液もしくは第2のレジスト組成物に対して不溶化させる工程、(c)第2のレジスト組成物により、第1のレジストパターンが形成された基体上に第2のレジスト膜を形成し、第2のレジスト膜を露光する工程、並びに、(d)現像することによって、第2のレジストパターンを形成する工程、を含み、樹脂は、酸に不安定な基3種以上を有する樹脂であるレジストパターンの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、レジストパターンの製造方法に関し、より詳細には、ダブルパターニング法によるレジストパターンの製造方法に関する。
近年、リソグラフィ技術を用いた半導体の微細加工の微細化の要求がますます高まっており、レジストパターンの線幅が32nm以下を実現するプロセスとして、ダブルパターニング法が提案されている。
例えば特許文献1には、樹脂と、光酸発生剤と、架橋剤とを含有する第1のレジスト組成物を用いて、基体上に第1のレジスト膜を形成し、第1のレジスト膜を露光した後、現像することによって、第1のレジストパターンを形成する工程、第1のレジストパターンを光に対して不活性化させる工程、又は第1のレジストパターンをアルカリ現像液もしくは第2のレジスト組成物に対して不溶化させる工程、第2のレジスト組成物を用いて、第1のレジストパターンが形成された基体上に第2のレジスト膜を形成し、第2のレジスト膜を露光する工程、並びに、現像することによって第2のレジストパターンを形成する工程、を含み、第1のレジスト組成物に含有される樹脂が下記の構造単位を有する樹脂であるレジストパターンの製造方法が記載されている。
Figure 2012015495
特開2010−39483号公報
従来のレジストパターンの製造方法では、得られるパターンの寸法制御性及び形状が必ずしも満足することができない場合があった。
本発明は以下の発明を含む。
〔1〕 以下の(a)〜(d)の工程;
(a)樹脂と、光酸発生剤と、架橋剤とを含有する第1のレジスト組成物により、基体上に第1のレジスト膜を形成し、第1のレジスト膜を露光した後、現像することによって、第1のレジストパターンを形成する工程、
(b)第1のレジストパターンを光に対して不活性化させる工程、又は第1のレジストパターンをアルカリ現像液もしくは第2のレジスト組成物に対して不溶化させる工程、
(c)第2のレジスト組成物により、第1のレジストパターンが形成された基体上に第2のレジスト膜を形成し、第2のレジスト膜を露光する工程、並びに、
(d)現像することによって、第2のレジストパターンを形成する工程、
を含み、
樹脂は、酸に不安定な基3種以上を有する樹脂であるレジストパターンの製造方法。
〔2〕 以下の(1)〜(12)の工程;
(1)基板上に、反射防止膜形成用組成物を塗布し、ベークして、反射防止膜を形成する工程、
(2)樹脂、光酸発生剤及び架橋剤を含有する第1のレジスト組成物を、前記反射防止膜上に塗布し、乾燥して第1のレジスト膜を形成する工程、
(3)第1のレジスト膜を、プリベークする工程、
(4)第1のレジスト膜を露光処理する工程、
(5)第1のレジスト膜を、ポストエクスポージャーベークする工程、
(6)第1のアルカリ現像液で現像して第1のレジストパターンを形成する工程、
(7)第1のレジストパターンを、190〜250℃の温度で、10〜60秒間ハードベークする工程、
(8)第1のレジストパターンの上に、第2のレジスト組成物を塗布し、乾燥して第2のレジスト膜を形成する工程、
(9)第2のレジスト膜をプリベークする工程、
(10)第2のレジスト膜を露光処理する工程、
(11)第2のレジスト膜をポストエクスポージャーベークする工程、及び、
(12)第2のアルカリ現像液で現像して第2のレジストパターンを形成する工程、
を含み、
樹脂は、酸に不安定な基3種以上を有し、アルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸との作用によりアルカリ水溶液に溶解し得る樹脂であるレジストパターンの製造方法。
〔3〕 樹脂における酸に不安定な基が、式(1a)で表される基である〔1〕又は〔2〕記載のレジストパターンの製造方法。
Figure 2012015495
[式(1a)中、Ra1〜Ra3は、それぞれ独立に、炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基又は炭素数3〜20の飽和環状炭化水素基を表すか或いはRa1及びRa2は互いに結合して炭素数3〜20の環を形成する。]
本発明のレジストパターンの製造方法によれば、優れた寸法制御性を有し、優れた形状のパターンを製造することができる。
本発明のレジストパターンの製造方法は、以下の(a)〜(d)の工程;
(a)樹脂と、光酸発生剤と、架橋剤とを含有する第1のレジスト組成物により、基体上に第1のレジスト膜を形成し、第1のレジスト膜を露光した後、現像することによって、第1のレジストパターンを形成する工程、
(b)第1のレジストパターンを光に対して不活性化させる工程、又は第1のレジストパターンをアルカリ現像液もしくは第2のレジスト組成物に対して不溶化させる工程、
(c)第2のレジスト組成物により、第1のレジストパターンが形成された基体上に第2のレジスト膜を形成し、第2のレジスト膜を露光する工程、並びに、
(d)現像することによって、第2のレジストパターンを形成する工程、
を含み、
樹脂は、酸に不安定な基3種以上を有する樹脂である。
第1のレジスト組成物は、樹脂(以下「樹脂(A1)」という場合がある)、酸発生剤(以下「酸発生剤(B)」という場合がある)及び架橋剤(以下「架橋剤(D)」という場合がある)を含み、さらに塩基性化合物(以下「塩基性化合物(C)」という場合がある)及び溶剤(以下「溶剤(E)」という場合がある)を含むことが好ましい。樹脂(A1)は、酸に不安定な基3種以上を有する樹脂である。
第2のレジスト組成物は、樹脂(以下「樹脂(A2)」という場合がある)及び酸発生剤(B)を含み、さらに塩基性化合物(C)及び溶剤(E)を含むことが好ましい。第2のレジスト組成物は、ポジ型及びネガ型のいずれのレジスト組成物を用いてもよい。第2のレジスト組成物がネガ型レジスト組成物である場合、さらに架橋剤(D)を含むことが好ましい。
〈樹脂(A1)〉
樹脂(A1)は、酸の作用によりアルカリ可溶となる樹脂である。酸の作用によりアルカリ可溶となる樹脂は、酸に不安定な基を有するモノマー(以下「酸に不安定な基を有するモノマー(a1)」という場合がある)を重合することによって製造でき、酸の作用によりアルカリ可溶となる。「酸の作用によりアルカリ可溶となる」とは、「酸との接触前ではアルカリ水溶液に不溶又は難溶であるが、酸との接触後にはアルカリ水溶液に可溶となる」ことを意味する。
〈酸に不安定な基を有するモノマー(a1)〉
「酸に不安定な基」とは、脱離基を有し、酸と接触すると該脱離基が脱離して、親水性基(例えば、ヒドロキシ基又はカルボキシ基)を形成する基を意味する。酸に不安定な基としては、例えば、−O−が第三級炭素原子と結合した式(1a)で表されるアルコキシカルボニル基が挙げられる。なお以下では、式(1a)で表される基を「酸に不安定な基(1a)」という場合がある。
Figure 2012015495
式(1a)中、Ra1〜Ra3は、それぞれ独立に、炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基又は炭素数3〜20の飽和環状炭化水素基を表すか或いはRa1及びRa2は互いに結合して炭素数3〜20の環を形成する。*は結合手を表す(以下同じ)。
脂肪族炭化水素基としては、例えばアルキル基が挙げられ、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等が挙げられる。
飽和環状炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよく、単環式の飽和環状炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロへキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基などのシクロアルキル基が挙げられる。多環式の飽和炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、メチルノルボルニル基、下記のような基等が挙げられる。
Figure 2012015495
式(1a)における飽和環状炭化水素基の炭素数は、好ましくは3〜16である。
a1及びRa2が互いに結合して環を形成する場合、−C(Ra1)(Ra2)(Ra3)基としては、下記の基が挙げられる。環の炭素数は、好ましくは炭素数3〜12である。
Figure 2012015495
酸に不安定な基(1a)としては、例えば、1,1−ジアルキルアルコキシカルボニル基(式(1a)中、Ra1〜Ra3がアルキル基である基、好ましくはtert−ブトキシカルボニル基)、2−アルキルアダマンタン−2−イルオキシカルボニル基(式(1a)中、Ra1、Ra2及び炭素原子がアダマンチル基を形成し、Ra3がアルキル基である基)及び1−(アダマンタン−1−イル)−1−アルキルアルコキシカルボニル基(式(1a)中、Ra1及びRa2がアルキル基であり、Ra3がアダマンチル基である基)などが挙げられる。
酸に不安定な基を有するモノマー(a1)は、好ましくは、酸に不安定な基(1a)と炭素−炭素二重結合とを有するモノマー、より好ましくは酸に不安定な基(1a)を有する(メタ)アクリル系モノマーである。ここで、(メタ)アクリルとは、アクリル及び/又はメタクリルを表す。
酸に不安定な基(1a)を有する(メタ)アクリル系モノマーの中でも、炭素数5〜20の飽和環状炭化水素基を有するものが好ましい。飽和環状炭化水素基のような嵩高い構造を有するモノマー(a1)を重合して得られる樹脂を使用すれば、レジストの解像度を向上させることができる。
酸に不安定な基(1a)と飽和環状炭化水素基とを有する(メタ)アクリル系モノマーの中でも、式(a1−1)で表されるモノマー又は式(a1−2)で表されるモノマーが好ましい。これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
Figure 2012015495
[式(a1−1)及び式(a1−2)中、
a1及びLa2は、それぞれ独立に、−O−又は−O−(CH2k1−CO−O−を表す。
k1は1〜7の整数を表す。*は−CO−との結合手を表す。
a4及びRa5は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
a6及びRa7は、それぞれ独立に、炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基又は炭素数3〜10の飽和環状炭化水素基を表す。
m1は0〜14の整数を表す。
n1は0〜10の整数を表す。
m4は0〜3の整数を表す。]
a1及びLa2は、好ましくは、−O−又は−O−(CH2f1−CO−O−であり(前記f1は、1〜4の整数を表す)、より好ましくは−O−である。k1は、好ましくは1〜4の整数、より好ましくは1である。
a4及びRa5は、好ましくはメチル基である。
a6及びRa7の脂肪族炭化水素基としては、例えばアルキル基が挙げられ、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等が挙げられる。Ra6及びRa7の脂肪族炭化水素基は、好ましくは炭素数6以下である。飽和環状炭化水素基は、好ましくは炭素数8以下、より好ましくは6以下である。
a6及びRa7の飽和環状炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよく、単環式の飽和環状炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロへキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基などのシクロアルキル基が挙げられる。多環式の飽和炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、メチルノルボルニル基、下記のような基等が挙げられる。
Figure 2012015495
m1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
n1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
式(a1−1)で表されるモノマーとしては、例えば、以下のものが挙げられる。中でも、2−メチルアダマンタン−2−イル(メタ)アクリレート、2−エチルアダマンタン−2−イル(メタ)アクリレート及び2−イソプロピルアダマンタン−2−イル(メタ)アクリレートが好ましく、2−メチルアダマンタン−2−イルメタクリレート、2−エチルアダマンタン−2−イルメタクリレート及び2−イソプロピル−アダマンタン−2−イルメタクリレートがより好ましい。
Figure 2012015495
Figure 2012015495
Figure 2012015495
Figure 2012015495
Figure 2012015495
Figure 2012015495
Figure 2012015495
Figure 2012015495
Figure 2012015495
式(a1−2)で表されるモノマーとしては、例えば、以下のものが挙げられる。中でも、1−エチルシクロヘキサン−1−イル(メタ)アクリレートが好ましく、1−エチルシクロヘキサン−1−イルメタクリレートがより好ましい。
Figure 2012015495
Figure 2012015495
酸に不安定な基(1a)として1,1−ジアルキルアルコキシカルボニル基を有する(メタ)アクリル系モノマーとしては、例えば、式(a1−3)で表されるモノマーが挙げられる。
Figure 2012015495
[式(a1−3)中、
a31は、水素原子又はメチル基を表す。
a32、Ra33及びRa34は、それぞれ独立に、炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基を表す。]
式(a1−3)で表されるモノマーとしては、例えば、下記のモノマーが挙げられる。
Figure 2012015495
酸に不安定な基を有するモノマー(a1)としては、例えば、式(a1−4)で表されるモノマーが挙げられる。
Figure 2012015495
[式(a1−4)中、
a35は、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す。
a1は、単結合又は*−[CH2s5−CO−La10−基を表す。
a7、La8、La9及びLa10は、それぞれ独立に、−O−又は−S−を表す。
s3は、1〜3の整数を表す。
s4は、0〜3の整数を表す。
s5は、1〜4の整数を表す。
*は、La7との結合手を表す。]
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素原子が挙げられる。
炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基等が挙げられる。
ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基としては、例えばペルフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基などが挙げられる。
a35は、水素原子又はメチル基であることが好ましい。
a7、La8及びLa10は−O−であることが好ましい。
a9は−S−であることが好ましい。
s3は、1であることが好ましい。
s4は、0〜2の整数であることが好ましい。
a1は、単結合であることが好ましい。
式(a1−4)で表されるモノマーの具体例としては、以下の化合物が挙げられる。
Figure 2012015495
Figure 2012015495
Figure 2012015495
Figure 2012015495
Figure 2012015495
Figure 2012015495
さらに、酸に不安定な基を有するモノマー(a1)としては、例えば、以下のモノマーが挙げられる。
Figure 2012015495
Figure 2012015495
Figure 2012015495
樹脂における酸に不安定な基を有するモノマー(a1)に由来する構造単位の含有量は、樹脂の全構造単位において、通常10〜95モル%であり、好ましくは15〜90モル%であり、より好ましくは20〜85モル%であり、さらに好ましくは20〜60モル%であり、特に好ましくは25〜45モル%である。
樹脂(A1)においては、酸に不安定な基を有するモノマー(a1)は、3種以上を併用する。
樹脂(A1)は、互いに異なる2種類の式(a1−1)で表されるモノマーに由来する構造単位と、式(a1−2)で表されるモノマー、式(a1−3)で表されるモノマー及び式(a1−4)で表されるモノマーからなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマーに由来する構造単位とを含む樹脂であることが好ましい。
この場合、樹脂(A1)における互いに異なる2種類の式(a1−1)で表されるモノマーに由来する構造単位と式(a1−2)で表されるモノマー、式(a1−3)で表されるモノマー及び式(a1−4)で表されるモノマーからなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマーに由来する構造単位との含有量の比は、モル比で、3:2〜25:1であることが好ましく、5:2〜20:1であることがより好ましく、3:1〜10:1であることがさらに好ましい。
樹脂(A1)は、互いに異なる2種類の式(a1−1)で表されるモノマーに由来する構造単位として、式(a1−1A)で表されるモノマーに由来する構造単位及び式(a1−1B)で表されるモノマーに由来する構造単位を含む樹脂であることが好ましい。
この場合、樹脂(A1)における式(a1−1A)で表されるモノマーに由来する構造単位と式(a1−1B)で表されるモノマーに由来する構造単位の含有量との比は、モル比で、1:8〜9:1であることが好ましく、1:4.5〜4:1であることがより好ましい。
Figure 2012015495
[式(a1−1A)及び式(a1−1B)中、La1、Ra4及びm1は上記と同じ意味を表す。
a6’は、炭素数2〜8の脂肪族炭化水素基又は炭素数3〜10の飽和環状炭化水素基を表す。]
アダマンチル基を有するモノマー(特に酸に不安定な基を有するモノマー(a1−1))に由来する構造単位を、酸に不安定な基を有するモノマー(a1)100モル%に対して15モル%以上とすることが好ましい。アダマンチル基を有するモノマーの比率が増えると、レジストパターンのドライエッチング耐性が向上する。
樹脂(A1)は、好ましくは、酸に不安定な基を有するモノマー(a1)と、酸に不安定な基を有さないモノマー(以下「酸安定モノマー」という場合がある)との共重合体である。酸安定モノマーは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
酸安定モノマーとしては、ヒドロキシ基又はラクトン環を有するものが好ましい。ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(以下「ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)」という)又はラクトン環を含有する酸安定モノマー(以下「ラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)」という)に由来する構造単位を有する樹脂を使用すれば、レジストパターンの解像度及び基板への密着性を向上させることができる。
〈ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)〉
レジスト組成物をArFエキシマレーザ露光(193nm)などで用いる場合は、ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)として、式(a2−1)で表されるヒドロキシアダマンチル基を有する酸安定モノマーを使用することが好ましい。ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
ヒドロキシアダマンチル基を有する酸安定モノマーとして、式(a2−1)で表されるモノマーが挙げられる。
Figure 2012015495
式(a2−1)中、
a3は、−O−又は−O−(CH2k2−CO−O−を表し、
k2は1〜7の整数を表す。*は−CO−との結合手を表す。
a14は、水素原子又はメチル基を表す。
a15及びRa16は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はヒドロキシ基を表す。
o1は、0〜10の整数を表す。
式(a2−1)では、La3は、好ましくは、−O−、−O−(CH2f1−CO−O−であり(前記f1は、1〜4の整数である)、より好ましくは−O−である。
a14は、好ましくはメチル基である。
a15は、好ましくは水素原子である。
a16は、好ましくは水素原子又はヒドロキシ基である。
o1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
ヒドロキシアダマンチル基を有する酸安定モノマー(a2−1)としては、例えば、以下のものが挙げられる。中でも、3−ヒドロキシ−アダマンタン−1−イル(メタ)アクリレート、3,5−ジヒドロキシアダマンタン−1−イル(メタ)アクリレート及び(メタ)アクリル酸1−(3,5−ジヒドロキシアダマンタン−1−イルオキシカルボニル)メチルが好ましく、3−ヒドロキシアダマンタン−1−イル(メタ)アクリレート及び3,5−ジヒドロキシアダマンタン−1−イル(メタ)アクリレートがより好ましく、3−ヒドロキシアダマンタン−1−イルメタクリレート及び3,5−ジヒドロキシアダマンタン−1−イルメタクリレートがさらに好ましい。
Figure 2012015495
Figure 2012015495
Figure 2012015495
Figure 2012015495
樹脂が式(a2−1)で表されるモノマーに由来する構造単位を含む場合、その含有量は、樹脂の全構造単位において、通常3〜40モル%であり、好ましくは5〜35モル%であり、より好ましくは5〜30モル%である。
〈ラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)〉
酸安定モノマー(a3)が有するラクトン環は、例えば、β−プロピオラクトン環、γ−ブチロラクトン環、δ−バレロラクトン環のような単環でもよく、単環式のラクトン環と他の環との縮合環でもよい。これらラクトン環の中で、γ−ブチロラクトン環及びγ−ブチロラクトン環と他の環との縮合環が好ましい。
ラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)は、好ましくは、式(a3−1)、式(a3−2)又は式(a3−3)で表される。これらの1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
Figure 2012015495
式(a3−1)〜式(a3−3)中、
a4〜La6は、それぞれ独立に、−O−又は−O−(CH2k3−CO−O−を表す。
k3は1〜7の整数を表す。*は−CO−との結合手を表す。
a18〜Ra20は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
a21は、炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
p1は0〜5の整数を表す。
a22及びRa23は、それぞれ独立に、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
q1及びr1は、それぞれ独立に0〜3の整数を表す。p1、q1又はr1が2以上のとき、それぞれ、複数のRa21、Ra22又はRa23は、互いに同一でも異なってもよい。
式(a3−1)〜式(a3−3)中のLa4〜La6としては、La3で説明したものが挙げられる。
a4〜La6は、それぞれ独立に、−O−又は−O−(CH2d1−CO−O−であることが好ましく(前記d1は、1〜4の整数である)、より好ましくは−O−である。
a18〜Ra21は、好ましくはメチル基である。
a22及びRa23は、それぞれ独立に、好ましくはカルボキシ基、シアノ基又はメチル基である。
p1、q1及びr1は、それぞれ独立に、好ましくは0〜2、より好ましくは0又は1である。
γ−ブチロラクトン環を有する酸安定モノマー(a3−1)としては、例えば、以下のものが挙げられる。
Figure 2012015495
Figure 2012015495
Figure 2012015495
γ−ブチロラクトン環とノルボルナン環との縮合環を有する酸安定モノマー(a3−2)としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012015495
Figure 2012015495
Figure 2012015495
Figure 2012015495
Figure 2012015495
Figure 2012015495
Figure 2012015495
γ−ブチロラクトン環とシクロヘキサン環との縮合環を有する酸安定モノマー(a3−3)としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012015495
Figure 2012015495
Figure 2012015495
Figure 2012015495
ラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)の中でも、(メタ)アクリル酸(5−オキソ−4−オキサトリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−2−イル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロ−2−オキソ−3−フリル、(メタ)アクリル酸2−(5−オキソ−4−オキサトリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−2−イルオキシ)−2−オキソエチルが好ましく、メタクリレート形態のものがより好ましい。
樹脂が式(a3−1)、式(a3−2)又は式(a3−3)で表されるモノマーに由来する構造単位を含む場合、その含有量は、樹脂の全構造単位において、それぞれ、通常5〜50モル%であり、好ましくは10〜45モル%であり、より好ましくは15〜40モル%である。
好ましい樹脂(A1)は、少なくとも、酸に不安定な基を有するモノマー(a1)、ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)及び/又はラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)を重合させた共重合体であり、酸に不安定な基を有するモノマー(a1)は、酸に不安定な基が互いに異なる3種以上のモノマーである。ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)は、好ましくはヒドロキシアダマンチル基を有する酸安定モノマー(a2−1)であり、ラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)は、より好ましくはγ−ブチロラクトン環を有する酸安定モノマー(a3−1)及びγ−ブチロラクトン環とノルボルナン環との縮合環を有する酸安定モノマー(a3−2)の少なくとも1種である。樹脂(A1)は、公知の重合法(例えばラジカル重合法)によって製造できる。
樹脂(A1)の例を下記に示す。尚、下記式においては、樹脂(A1)が各構造単位を有することを表す。
Figure 2012015495
Figure 2012015495
Figure 2012015495
Figure 2012015495
Figure 2012015495
樹脂(A1)の重量平均分子量は、好ましくは、2,500以上(より好ましくは3,000以上、特に好ましくは8,000以上)、50,000以下(より好ましくは30,000以下、特に好ましくは20,000以下)である。
樹脂(A1)の含有量は、第1のレジスト組成物の固形分中80質量%以上99質量%以下であることが好ましい。
なお本明細書において「組成物中の固形分」とは、後述する溶剤(E)を除いたレジスト組成物成分の合計を意味する。組成物中の固形分及びこれに対する樹脂(A1)の含有量は、例えば、液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィーなどの公知の分析手段で測定することができる。
〈樹脂(A2)〉
樹脂(A2)においては、酸に不安定な基を有するモノマー(a1)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
好ましい樹脂(A2)は、少なくとも、酸に不安定な基を有するモノマー(a1)、ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)及び/又はラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)を重合させた共重合体である。この好ましい共重合体において、酸に不安定な基を有するモノマー(a1)は、より好ましくはアダマンチル基を有するモノマー(a1−1)及びシクロへキシル基を有するモノマー(a1−2)の少なくとも1種(さらに好ましくはアダマンチル基を有するモノマー(a1−1))であり、ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)は、好ましくはヒドロキシアダマンチル基を有する酸安定モノマー(a2−1)であり、ラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)は、より好ましくはγ−ブチロラクトン環を有する酸安定モノマー(a3−1)及びγ−ブチロラクトン環とノルボルナン環との縮合環を有する酸安定モノマー(a3−2)の少なくとも1種である。樹脂(A)は、公知の重合法(例えばラジカル重合法)によって製造できる。
第2レジストがネガ型レジスト組成物である場合、樹脂(A2)は、アルカリ可溶性であることが好ましく、酸性基を有するモノマーと酸安定モノマー(a2)との共重合体であることがより好ましい。酸性基としては、カルボキシ基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−ヒドロキシプロパン−2−イル基及びフェノール性ヒドロキシ基等が挙げられる。
樹脂(A2)の重量平均分子量は、好ましくは、2,500以上(より好ましくは3,000以上)、50,000以下(より好ましくは30,000以下)である。
樹脂(A2)の含有量は、第2のレジスト組成物の固形分中80質量%以上99質量%以下であることが好ましい。
〈酸発生剤(以下「酸発生剤(B)」という場合がある)〉
酸発生剤(B)は、非イオン系とイオン系とに分類される。非イオン系酸発生剤には、有機ハロゲン化物、スルホネートエステル類(例えば2−ニトロベンジルエステル、芳香族スルホネート、オキシムスルホネート、N−スルホニルオキシイミド、N−スルホニルオキシイミド、スルホニルオキシケトン、ジアゾナフトキノン4−スルホネート)、スルホン類(例えばジスルホン、ケトスルホン、スルホニルジアゾメタン)等が含まれる。イオン系酸発生剤は、オニウムカチオンを含むオニウム塩(例えばジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩)が代表的である。オニウム塩のアニオンとしては、スルホン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、スルホニルメチドアニオン等がある。
酸発生剤(B)としては、レジスト分野で使用される酸発生剤(特に光酸発生剤)だけでなく、光カチオン重合の光開始剤、色素類の光消色剤、又は光変色剤等の放射線(光)によって酸を発生する公知化合物及びそれらの混合物も、適宜、使用できる。例えば特開昭63−26653号、特開昭55−164824号、特開昭62−69263号、特開昭63−146038号、特開昭63−163452号、特開昭62−153853号、特開昭63−146029号や、米国特許第3,779,778号、米国特許第3,849,137号、独国特許第3914407号、欧州特許第126,712号等に記載の放射線によって酸を発生する化合物を使用できる。
酸発生剤(B)は、好ましくはフッ素含有酸発生剤であり、より好ましくは式(B1)で表されるスルホン酸塩である。
Figure 2012015495
[式(B1)中、
1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
b1は、単結合又は炭素数1〜17の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
Yは、置換基を有していてもよい炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数3〜18の飽和環状炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基及び該飽和環状炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−SO−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
+は、有機カチオンを表す。]
ペルフルオロアルキル基としては、例えば、トリフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基などが挙げられる。
式(B1)では、Q1及びQ2は、それぞれ独立に、好ましくはトリフルオロメチル基又はフッ素原子であり、より好ましくはフッ素原子である。
2価の飽和炭化水素基としては、直鎖状アルカンジイル基、分岐状アルカンジイル基、単環式又は多環式の飽和環状炭化水素基が挙げられ、これらの基のうち2種以上を組み合わせたものでもよい。
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基、トリデカン−1,13−ジイル基、テトラデカン−1,14−ジイル基、ペンタデカン−1,15−ジイル基、ヘキサデカン−1,16−ジイル基、ヘプタデカン−1,17−ジイル基、エタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基、プロパン−2,2−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;
直鎖状アルカンジイル基に、アルキル基(特に、炭素数1〜4のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等)の側鎖を有したもの、例えば、ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基;
シクロブタン−1,3−ジイル基、1,3−シクロペンタン−1,3−ジイル基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基、シクロオクタン−1,5−ジイル基等のシクロアルカンジイル基である単環式の飽和環状炭化水素基;
ノルボルナン−1,4−ジイル基、ノルボルナン−2,5−ジイル基、1,5−アダマンタン−1,5−ジイル基、アダマンタン−2,6−ジイル基等の多環式の飽和環状炭化水素基等が挙げられる。
b1における前記2価の飽和炭化水素基に含まれる−CH−が−O−又は−CO−で置き換わった基としては、例えば、式(b1−1)〜式(b1−6)が挙げられる。Lb1は、好ましくは式(b1−1)〜式(b1−4)のいずれか、さらに好ましくは式(b1−1)又は式(b1−2)が挙げられる。なお、式(b1−1)〜式(b1−6)は、その左右を式(B1)に合わせて記載しており、左側でC(Q1)(Q2)−と結合し、右側で−Yと結合する。以下の式(b1−1)〜式(b1−6)の具体例も同様である。
Figure 2012015495
式(b1−1)〜式(b1−6)中、
b2は、単結合又は炭素数1〜15の2価の飽和炭化水素基を表す。
b3は、単結合又は炭素数1〜12の2価の飽和炭化水素基を表す。
b4は、炭素数1〜13の2価の飽和炭化水素基を表す。但しLb3及びLb4の炭素数上限は13である。
b5は、炭素数1〜15の2価の飽和炭化水素基を表す。
b6及びLb7は、それぞれ独立に、炭素数1〜15の2価の飽和炭化水素基を表す。但しLb6及びLb7の炭素数上限は16である。
b8は、炭素数1〜14の2価の飽和炭化水素基を表す。
b9及びLb10は、それぞれ独立に、炭素数1〜11の2価の飽和炭化水素基を表す。但しLb9及びLb10の炭素数上限は12である。
中でも、式(b1−1)で表される2価の基が好ましく、Lb2が単結合又は−CH−である式(b1−1)で表される2価の基がより好ましい。
式(b1−1)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012015495
式(b1−2)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012015495
式(b1−3)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012015495
式(b1−4)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012015495
式(b1−5)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012015495
式(b1−6)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012015495
b1の飽和炭化水素基は、置換基を有していてもよい。置換基としては、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基、炭素数7〜21のアラルキル基、炭素数2〜4のアシル基又はグリシジルオキシ基などが挙げられる。
アラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、トリチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基等が挙げられる。
Yの脂肪族炭化水素基としては、炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。
脂肪族炭化水素基及び飽和環状炭化水素基の置換基としては、例えば、ハロゲン原子(但しフッ素原子を除く)、ヒドロキシ基、オキソ基、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、ヒドロキシ基含有炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜16の飽和環状炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基、炭素数7〜21のアラルキル基、炭素数2〜4のアシル基、グリシジルオキシ基又は−(CH2j2−O−CO−Rb1基(式中、Rb1は、炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜16の飽和環状炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。j2は、0〜4の整数を表す。)などが挙げられる。Yの置換基である脂肪族炭化水素基、飽和環状炭化水素基、芳香族炭化水素基及びアラルキル基等は、さらに置換基を有していてもよい。ここでの置換基は、例えば、アルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、オキソ基等が挙げられる。
ヒドロキシ基含有脂肪族炭化水素基としては、例えば、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基などが挙げられる。
Yの脂肪族炭化水素基及び飽和環状炭化水素基における−CH−が−O−、−SO−又は−CO−で置き換わった基としては、例えば、環状エーテル基(−CH−が−O−で置き換わった基)、オキソ基を有する飽和環状炭化水素基(−CH−が−CO−で置き換わった基)、スルトン環基(隣り合う2つの−CH−が、それぞれ、−O−又は−SO−で置き換わった基)又はラクトン環基(隣り合う2つの−CH−が、それぞれ、−O−又は−CO−で置き換わった基)等が挙げられる。
特に、Yの飽和環状炭化水素基としては、式(Y1)〜式(Y26)で表される基が挙げられる。
Figure 2012015495
なかでも、好ましくは式(Y1)〜式(Y19)のいずれかで表される基であり、より好ましくは式(Y11)、式(Y14)、式(Y15)又は式(Y19)で表される基であり、さらに好ましくは式(Y11)又は式(Y14)で表される基である。
脂肪族炭化水素基で置換された飽和環状炭化水素基であるYとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012015495
ヒドロキシ基又はヒドロキシ基含有脂肪族炭化水素基で置換された飽和環状炭化水素基であるYとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012015495
芳香族炭化水素基で置換された飽和環状炭化水素基であるYとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012015495
−(CH2j2−O−CO−Rb1基で置換された飽和環状炭化水素基であるYとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012015495
Yは、好ましくは置換基(例えば、ヒドロキシ基、オキソ基等)を有していてもよいアダマンチル基であり、より好ましくはアダマンチル基、ヒドロキシアダマンチル基又はオキソアダマンチル基である。
式(B1)で表される塩におけるスルホン酸アニオンとしては、例えば、置換基Lb1が式(b1−1)である以下の式(b1−1−1)〜式(b1−1−9)で表されるアニオンが好ましい。以下の式においては、置換基の定義は上記と同じ意味であり、置換基Rb2及びRb3は、それぞれ独立に炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基(好ましくは、メチル基)を表す。
Figure 2012015495
脂肪族炭化水素基又は無置換の飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−1)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオン又は脂肪族炭化水素基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−1)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012015495
Figure 2012015495
Figure 2012015495
Figure 2012015495
−(CH2j2−O−CO−Rb1基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−1)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012015495
ヒドロキシ基又はヒドロキシ基含有脂肪族炭化水素基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−1)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012015495
Figure 2012015495
Figure 2012015495
Figure 2012015495
芳香族炭化水素基又はアラルキル基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−1)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012015495
環状エーテルであるYと式(b1−1)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012015495
ラクトン環であるYと式(b1−1)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012015495
Figure 2012015495
オキソ基を有する飽和環状炭化水素であるYと式(b1−1)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012015495
スルトン環であるYと式(b1−1)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012015495
脂肪族炭化水素基又は無置換の飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−2)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオン又は脂肪族炭化水素基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−2)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012015495
Figure 2012015495
Figure 2012015495
Figure 2012015495
Figure 2012015495
Figure 2012015495
−(CH2j2−O−CO−Rb1基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−2)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012015495
ヒドロキシ基又はヒドロキシ基含有脂肪族炭化水素基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−2)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012015495
Figure 2012015495
芳香族炭化水素基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−2)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012015495
環状エーテルであるYと式(b1−2)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012015495
ラクトン環であるYと式(b1−2)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012015495
オキソ基を有するYと式(b1−2)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012015495
スルトン環であるYと式(b1−2)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012015495
脂肪族炭化水素基又は無置換のYと式(b1−3)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオン又は脂肪族炭化水素基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−3)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012015495
Figure 2012015495
アルコキシ基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−3)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012015495
ヒドロキシ基又はヒドロキシ基含有脂肪族炭化水素基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−3)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012015495
オキソ基を有するYと式(b1−3)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012015495
脂肪族炭化水素基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−4)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012015495
アルコキシ基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−4)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012015495
ヒドロキシ基又はヒドロキシ基含有脂肪族炭化水素基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−4)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012015495
オキソ基を有する飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−4)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012015495
なかでも、式(b1−1)で表される2価の基を有する以下のスルホン酸アニオンがより好ましい。
Figure 2012015495
酸発生剤(B)に含まれるカチオンは、オニウムカチオン、例えば、スルホニウムカチオン、ヨードニウムカチオン、アンモニウムカチオン、ベンゾチアゾリウムカチオン、ホスホニウムカチオンなどが挙げられる。これらの中でも、スルホニウムカチオン及びヨードニウムカチオンが好ましく、アリールスルホニウムカチオンがより好ましい。
式(B1)中のZ+は、好ましくは式(b2−1)〜式(b2−4)のいずれかで表されるカチオンである。
Figure 2012015495
これらの式(b2−1)〜式(b2−4)において、
b4〜Rb6は、それぞれ独立に、炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜18の飽和環状炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。該脂肪族炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、該飽和環状炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、炭素数2〜4のアシル基又はグリシジルオキシ基で置換されていてもよく、前記芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜18の飽和環状炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基で置換されていてもよい。
b7及びRb8は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
m2及びn2は、それぞれ独立に0〜5の整数を表す。
b9及びRb10は、それぞれ独立に、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基又は炭素数3〜18の飽和環状炭化水素基を表す。
b11は、水素原子、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜18の飽和環状炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。
b9〜Rb11の脂肪族炭化水素基は、好ましくは炭素数1〜12であり、飽和環状炭化水素基は、好ましくは炭素数3〜18、より好ましくは炭素数4〜12である。
b12は、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜18の飽和環状炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。該芳香族炭化水素基は、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数3〜18の飽和環状炭化水素基又は炭素数1〜12のアルキルカルボニルオキシ基で置換されていてもよい。
b9とRb10と、及びRb11とRb12とは、それぞれ独立に、互いに結合して3員環〜12員環(好ましくは3員環〜7員環)を形成していてもよく、これらの環の−CH−は、−O−、−S−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
b13〜Rb18は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
b11は、−S−又は−O−を表す。
o2、p2、s2、及びt2は、それぞれ独立に、0〜5の整数を表す。
q2及びr2は、それぞれ独立に、0〜4の整数を表す。
u2は0又は1を表す。
o2が2以上である場合、複数のRb13は互いに同一であっても異なってもよく、p2が2以上である場合、複数のRb14は互いに同一であっても異なってもよく、s2が2以上である場合、複数のRb17は互いに同一であっても異なってもよく、u2が2以上である場合、複数のRb18は互いに同一であっても異なってもよく、q2が2以上である場合、複数のRb15は互いに同一であっても異なってもよく、r2が2以上である場合、複数のRb16は互いに同一であっても異なってもよい。
アルキルカルボニルオキシ基としては、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基、n−ブチルカルボニルオキシ基、sec−ブチルカルボニルオキシ基、tert−ブチルカルボニルオキシ基、ペンチルカルボニルオキシ基、ヘキシルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基及び2−エチルヘキシルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
好ましい脂肪族炭化水素基は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基及び2−エチルヘキシル基である。
好ましい飽和環状炭化水素基は、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロデシル基、2−アルキルアダマンタン−2−イル基、1−(アダマンタン−1−イル)アルカン−1−イル基、及びイソボルニル基である。
好ましい芳香族炭化水素基は、フェニル基、4−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−シクロへキシルフェニル基、4−メトキシフェニル基、ビフェニリル基、ナフチル基である。
置換基が芳香族炭化水素基である脂肪族炭化水素基(アラルキル基)としては、ベンジル基などが挙げられる。
b9及びRb10が形成する環としては、例えば、チオラン−1−イウム環(テトラヒドロチオフェニウム環)、チアン−1−イウム環、1,4−オキサチアン−4−イウム環などが挙げられる。
b11及びRb12が形成する環としては、例えば、オキソシクロヘプタン環、オキソシクロヘキサン環、オキソノルボルナン環、オキソアダマンタン環などが挙げられる。
カチオン(b2−1)〜カチオン(b2−4)の中でも、カチオン(b2−1)が好ましく、式(b2−1−1)で表されるカチオンがより好ましく、トリフェニルスルホニウムカチオン(式(b2−1−1)中、v2=w2=x2=0)がさらに好ましい。
Figure 2012015495
式(b2−1−1)中、
b19〜Rb21は、それぞれ独立に、ハロゲン原子(より好ましくはフッ素原子)、ヒドロキシ基、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜18の飽和環状炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
脂肪族炭化水素基は、好ましくは炭素数1〜12であり、飽和環状炭化水素基は、好ましくは炭素数4〜18である。
前記脂肪族炭化水素基は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよい。
前記飽和環状炭化水素基は、ハロゲン原子、炭素数2〜4のアシル基又はグリシジルオキシ基で置換されていてもよい。
v2、w2及びx2は、それぞれ独立に0〜5の整数(好ましくは0又は1)を表す。v2が2以上である場合、複数のRb19は互いに同一であっても異なってもよく、w2が2以上である場合、複数のRb20は互いに同一であっても異なってもよく、x2が2以上である場合、複数のRb21は互いに同一であっても異なってもよい。
なかでも、Rb19〜Rb21は、それぞれ独立に、好ましくは、ハロゲン原子(より好ましくはフッ素原子)、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、又は炭素数1〜12のアルコキシ基である。
カチオン(b2−1−1)の具体例としては、以下のものが挙げられる。
Figure 2012015495
Figure 2012015495
カチオン(b2−2)の具体例としては、以下のものが挙げられる。
Figure 2012015495
カチオン(b2−3)の具体例としては、以下のものが挙げられる。
Figure 2012015495
Figure 2012015495
カチオン(b2−4)の具体例としては、以下のものが挙げられる。
Figure 2012015495
Figure 2012015495
Figure 2012015495
Figure 2012015495
酸発生剤(B1)は、上述のスルホン酸アニオン及び有機カチオンの組合せである。上述のアニオンとカチオンとは任意に組み合わせることができるが、アニオン(b1−1−1)〜アニオン(b1−1−9)のいずれかとカチオン(b2−1−1)との組合せ、並びにアニオン(b1−1−3)〜(b1−1−5)のいずれかとカチオン(b2−3)との組合せが好ましい。
好ましい酸発生剤(B1)は、式(B1−1)〜式(B1−17)で表されるものである。中でもトリフェニルスルホニウムカチオンを含む酸発生剤(B1−1)、(B1−2)、(B1−6)、(B1−11)、(B1−12)、(B1−13)及び(B1−14)がより好ましい。
Figure 2012015495
Figure 2012015495
Figure 2012015495
Figure 2012015495
Figure 2012015495
第1のレジスト組成物における酸発生剤(B)の含有量は、樹脂(A1)100質量部に対して、好ましくは1質量部以上(より好ましくは3質量部以上)、好ましくは30質量部以下(より好ましくは25質量部以下)である。
第2のレジスト組成物における酸発生剤(B)の含有量は、樹脂(A2)100質量部に対して、好ましくは1質量部以上(より好ましくは3質量部以上)、好ましくは30質量部以下(より好ましくは25質量部以下)である。
〈架橋剤(以下「架橋剤(D)」という場合がある)〉
架橋剤としては、特に限定されるものではなく、当該分野で用いられる架橋剤の中から、適宜、選択して用いることができる。
具体的には、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、尿素、エチレン尿素、プロピレン尿素、グリコールウリル、メラミン等のアミノ基含有化合物に、ホルムアルデヒド又はホルムアルデヒドと低級アルコールとを反応させ、アミノ基の水素原子をヒドロキシメチル基又は低級アルコキシメチル基で置換した化合物;エチレンオキシド構造部分を2つ以上有する脂肪族炭化水素等が挙げられる。これらのうち、特に、尿素を用いたものを尿素系架橋剤、エチレン尿素及びプロピレン尿素等のアルキレン尿素を用いたものをアルキレン尿素系架橋剤、グリコールウリルを用いたものをグリコールウリル系架橋剤、メラミンを用いたものをメラミン系架橋剤と称し、なかでも、尿素系架橋剤、アルキレン尿素系架橋剤及びグリコールウリル系架橋剤等が好ましく、グリコールウリル系架橋剤がより好ましい。
尿素系架橋剤としては、尿素とホルムアルデヒドとを反応させて、アミノ基の水素原子をヒドロキシメチル基で置換した化合物、尿素とホルムアルデヒドと低級アルコールとを反応させて、アミノ基の水素原子を低級アルコキシメチル基で置換した化合物等が挙げられる。具体的には、ビスメトキシメチル尿素、ビスエトキシメチル尿素、ビスプロポキシメチル尿素、ビスブトキシメチル尿素等が挙げられる。なかでもビスメトキシメチル尿素が好ましい。
アルキレン尿素系架橋剤としては、式(XIX)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2012015495
[式(XIX)中、RとRは、互いに独立に、ヒドロキシ基又は低級アルコキシ基を表す。R8’とR9’は、互いに独立に、水素原子、ヒドロキシ基又は低級アルコキシ基を表す。vは0〜2の整数を表す。]
8’とR9’が低級アルコキシ基であるとき、好ましくは炭素数1〜4のアルコキシ基である。R8’とR9’は同じであってもよく、互いに異なっていてもよく、より好ましくは同じである。
とRが低級アルコキシ基であるとき、好ましくは炭素数1〜4のアルコキシ基である。RとRは同じであってもよく、互いに異なっていてもよく、より好ましくは同じである。
vは、0〜2の整数であり、好ましくは0又は1である。
アルキレン尿素系架橋剤としては、特に、vが0である化合物(エチレン尿素系架橋剤)又はvが1である化合物(プロピレン尿素系架橋剤)が好ましい。
式(XIX)で表される化合物は、アルキレン尿素とホルマリンとを縮合反応させることにより、また、この生成物を低級アルコールと反応させることにより得ることができる。
アルキレン尿素系架橋剤の具体例としては、モノヒドロキシメチル化エチレン尿素、ジヒドロキシメチル化エチレン尿素、モノメトキシメチル化エチレン尿素、ジメトキシメチル化エチレン尿素、モノエトキシメチル化エチレン尿素、ジエトキシメチル化エチレン尿素、モノプロポキシメチル化エチレン尿素、ジプロポキシメチル化エチレン尿素、モノブトキシメチル化エチレン尿素及びジブトキシメチル化エチレン尿素等のエチレン尿素系架橋剤;モノヒドロキシメチル化プロピレン尿素、ジヒドロキシメチル化プロピレン尿素、モノメトキシメチル化プロピレン尿素、ジメトキシメチル化プロピレン尿素、モノエトキシメチル化プロピレン尿素、ジエトキシメチル化プロピレン尿素、モノプロポキシメチル化プロピレン尿素、ジプロポキシメチル化プロピレン尿素、モノブトキシメチル化プロピレン尿素及びジブトキシメチル化プロピレン尿素等のプロピレン尿素系架橋剤;1,3−ジ(メトキシメチル)4,5−ジヒドロキシ−2−イミダゾリジノン、1,3−ジ(メトキシメチル)−4,5−ジメトキシ−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。
グリコールウリル系架橋剤としては、式(XX)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2012015495
[式(XX)中、R10〜R13は、互いに独立に、水素原子、ヒドロキシメチル基又は低級アルコキシメチル基を表し、少なくとも1つはヒドロキシメチル基又は低級アルコキシメチル基を表す。R14及びR15は、互いに独立に、水素原子又は低級アルキル基を表す。]
10〜R13が低級アルコキシメチル基であるとき、好ましくは炭素数1〜4のアルコキシメチル基である。R10〜R13は、互いに独立に、ヒドロキシメチル基又はメトキシメチル基であることが好ましい。
14及びR15が低級アルキル基であるとき、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基である。
グリコールウリル系架橋剤としては、N位がヒドロキシアルキル基及び炭素数1〜4のアルコキシアルキル基の一方又は両方で置換されたグリコールウリル誘導体が挙げられる。このグリコールウリル誘導体は、グリコールウリルとホルマリンとを縮合反応させることにより、また、この生成物を低級アルコールと反応させることにより得ることができる。
グリコールウリル系架橋剤は、例えば、モノ,ジ,トリ及びテトラヒドロキシメチル化グリコールウリル、モノ,ジ,トリ及びテトラメトキシメチル化グリコールウリル、モノ,ジ,トリ及びテトラエトキシメチル化グリコールウリル、モノ,ジ,トリ及びテトラプロポキシメチル化グリコールウリル、モノ,ジ,トリ及びテトラブトキシメチル化グリコールウリル及び式(XX−1)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2012015495
[式(XX−1)中、R10’〜R13’は、互いに独立に、水素原子又はメトキシメチル基を表し、少なくとも1つはメトキシメチル基を表す。]
メラミン系架橋剤としては、式(XXI)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2012015495
[式(XXI)中、R16〜R21は、互いに独立に、水素原子、ヒドロキシメチル基又は低級アルコキシメチル基を表し、少なくとも1つはヒドロキシメチル基又は低級アルコキシメチル基を表す。]
16〜R21が低級アルコキシメチル基であるとき、好ましくは炭素数1〜4のアルコキシメチル基である。R16〜R21は、互いに独立に、ヒドロキシメチル基又はメトキシメチル基であることが好ましい。また、R16〜R21のうち、4つ以上がヒドロキシメチル基又は低級アルコキシメチル基であることが好ましい。
式(XXI)で表される化合物は、メラミンとホルマリンとを縮合反応させることにより、また、この生成物を低級アルコールと反応させることにより得ることができる。
メラミン系架橋剤の具体例としては、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサエトキシメチルメラミン、ヘキサプロポキシメチルメラミン、ヘキサブトキシブチルメラミン等が挙げられる。
架橋剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を組合せて用いてもよい。
架橋剤は、樹脂100質量部に対して、0.5〜30質量部含有されることが好ましく、0.5〜10質量部含有されることがより好ましく、1〜5質量部含有されることがさらに好ましい。上記範囲とすることにより、架橋形成が充分に進行し、良好なレジストパターンを形成することができるとともに、レジスト組成物の保存安定性が良好となり、感度の経時的劣化を抑制することができる。また、第1のレジスト組成物において、架橋剤の含有量が樹脂(A1)に対して上記範囲とすることにより、本発明の製造方法により得られるレジストパターンは、優れた形状を有し、かつ製造工程中のレジストパターン寸法の変化が小さい傾向がある。
第2のレジスト組成物がポジ型レジスト組成物である場合、架橋剤は含まなくてもよい。第2のレジスト組成物がネガ型レジスト組成物である場合、架橋剤の含有量は上記範囲が好ましい。
〈塩基性化合物(以下「塩基性化合物(C)」という場合がある)〉
第1のレジスト組成物及び第2のレジスト組成物ともに、塩基性化合物(C)の含有量は、レジスト組成物の固形分量を基準に、0.01〜1質量%程度であることが好ましい。
塩基性化合物(C)は、好ましくは塩基性の含窒素有機化合物(例えば、アミン)である。アミンは、脂肪族アミンでも、芳香族アミンでもよい。脂肪族アミンは、第一級アミン、第二級アミン及び第三級アミンのいずれも使用できる。芳香族アミンは、アニリンのような芳香族環にアミノ基が結合したものや、ピリジンのような複素芳香族アミンのいずれでもよい。好ましい塩基性化合物(C)として、式(C2)で表される芳香族アミン、特に式(C2−1)で表されるアニリンが挙げられる。
Figure 2012015495
式(C2)及び式(C2−1)中、Arc1は、芳香族炭化水素基を表す。
c5及びRc6は、それぞれ独立に、水素原子、脂肪族炭化水素基(好ましくはアルキル基又はシクロアルキル基)、飽和環状炭化水素基又は芳香族炭化水素基を表す。但し該脂肪族炭化水素基、該飽和環状炭化水素基又は該芳香族炭化水素基の水素原子は、ヒドロキシ基、アミノ基、又は炭素数1〜6のアルコキシ基で置換されていてもよく、該アミノ基は、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよい。
前記脂肪族炭化水素基は、好ましくは炭素数1〜6程度であり、前記飽和環状炭化水素基は、好ましくは炭素数5〜10程度であり、前記芳香族炭化水素基は、好ましくは炭素数6〜10程度である。
c7は、脂肪族炭化水素基(好ましくはアルキル基)、アルコキシ基、飽和環状炭化水素基(好ましくはシクロアルキル基)又は芳香族炭化水素基を表す。但し該脂肪族炭化水素基、該アルコキシ基、該飽和環状炭化水素基及び該芳香族炭化水素基は、上記と同様の置換基を有していてもよい。
m3は0〜3の整数を表す。m3が2以上のとき、複数のRc7は、互いに同一でも異なってもよい。
c7の脂肪族炭化水素基、飽和環状炭化水素基及び芳香族炭化水素基の好ましい炭素数は、上記と同じであり、Rc7のアルコキシ基は、好ましくは炭素数1〜6程度である。
芳香族アミン(C2)としては、例えば、1−ナフチルアミン及び2−ナフチルアミンなどが挙げられる。
アニリン(C2−1)としては、例えば、アニリン、ジイソプロピルアニリン、2−,3−又は4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、ジフェニルアミンなどが挙げられる。
中でもジイソプロピルアニリン(特に2,6−ジイソプロピルアニリン)が好ましい。
塩基性化合物(C)としては、式(C3)〜式(C11)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2012015495
式(C3)〜式(C11)中、
c8は、上記Rc7で説明したいずれかの基を表す。
窒素原子と結合するRc9、Rc10、Rc11〜Rc14、Rc16〜Rc19及びRc22は、それぞれ独立に、Rc5及びRc6で説明したいずれかの基を表す。
芳香族炭素と結合するRc20、Rc21、Rc23〜Rc28は、それぞれ独立に、Rc7で説明したいずれかの基を表す。
o3、p3、q3、r3、s3、t3及びu3は、それぞれ独立に0〜3の整数を表す。o3が2以上のとき、複数のRc20は互いに同一であっても異なってもよく、p3が2以上のとき、複数のRc21は互いに同一であっても異なってもよく、q3が2以上のとき、複数のRc24は互いに同一であっても異なってもよく、r3が2以上のとき、複数のRc25は互いに同一であっても異なってもよく、s3が2以上のとき、複数のRc26は互いに同一であっても異なってもよく、t3が2以上のとき、複数のRc27は互いに同一であっても異なってもよく、u3が2以上のとき、複数のRc28は互いに同一であっても異なってもよい。
c15は、脂肪族炭化水素基、飽和環状炭化水素基又はアルカノイル基を表す。
n3は0〜8の整数を表す。n3が2以上のとき、複数のRc15は、互いに同一でも異なってもよい。
c15の脂肪族炭化水素基は、好ましくは炭素数1〜6程度であり、飽和環状炭化水素基は、好ましくは炭素数3〜6程度であり、アルカノイル基は、好ましくは炭素数2〜6程度である。
c1及びLc2は、それぞれ独立に、2価の脂肪族炭化水素基(好ましくはアルキレン基)、−CO−、−C(=NH)−、−C(=NRc3)−、−S−、−S−S−又はこれらの組合せを表す。該2価の脂肪族炭化水素基は、好ましくは炭素数1〜6程度である。
c3は、炭素数1〜4のアルキル基を表す。
化合物(C3)としては、例えば、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、メチルジブチルアミン、メチルジペンチルアミン、メチルジヘキシルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、メチルジヘプチルアミン、メチルジオクチルアミン、メチルジノニルアミン、メチルジデシルアミン、エチルジブチルアミン、エチルジペンチルアミン、エチルジヘキシルアミン、エチルジヘプチルアミン、エチルジオクチルアミン、エチルジノニルアミン、エチルジデシルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、トリス〔2−(2−メトキシエトキシ)エチル〕アミン、トリイソプロパノールアミンエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノ−1,2−ジフェニルエタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジフェニルメタンなどが挙げられる。
化合物(C4)としては、例えば、ピペラジンなどが挙げられる。
化合物(C5)としては、例えば、モルホリンなどが挙げられる。
化合物(C6)としては、例えば、ピペリジン及び特開平11−52575号公報に記載されているピペリジン骨格を有するヒンダードアミン化合物などが挙げられる。
化合物(C7)としては、例えば、2,2’−メチレンビスアニリンなどが挙げられる。
化合物(C8)としては、例えば、イミダゾール、4−メチルイミダゾールなどが挙げられる。
化合物(C9)としては、例えば、ピリジン、4−メチルピリジンなどが挙げられる。
化合物(C10)としては、例えば、1,2−ジ(2−ピリジル)エタン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,2−ジ(2−ピリジル)エテン、1,2−ジ(4−ピリジル)エテン、1,3−ジ(4−ピリジル)プロパン、1,2−ジ(4−ピリジルオキシ)エタン、ジ(2−ピリジル)ケトン、4,4’−ジピリジルスルフィド、4,4’−ジピリジルジスルフィド、2,2’−ジピリジルアミン、2,2’−ジピコリルアミンなどが挙げられる。
化合物(C11)としては、例えば、ビピリジンなどが挙げられる。
〈溶剤(以下「溶剤(E)」という場合がある〉
第1のレジスト組成物及び第2のレジスト組成物はそれぞれ、溶剤(E)を、レジスト組成物中90質量%以上の量で含有していてもよい。溶剤(E)を含有するレジスト組成物は、薄膜レジストを製造するために適している。溶剤(E)の含有量は、レジスト組成物中90質量%以上(好ましくは92質量%以上、より好ましくは94質量%以上)、99.9質量%以下(好ましくは99質量%以下)である。
溶剤(E)の含有量は、例えば液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィーなどの公知の分析手段で測定できる。
溶剤(E)としては、例えば、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートのようなグリコールエーテルエステル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルのようなグリコールエーテル類;乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル及びピルビン酸エチルのようなエステル類;アセトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン及びシクロヘキサノンのようなケトン類;γ−ブチロラクトンのような環状エステル類;などを挙げることができる。溶剤(E)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
〈その他の成分(以下「その他の成分(F)」という場合がある)〉
第1のレジスト組成物及び第2のレジスト組成物はそれぞれ、必要に応じて、その他の成分(F)を含有していてもよい。成分(F)に特に限定はなく、レジスト分野で公知の添加剤、例えば、増感剤、溶解抑止剤、界面活性剤、安定剤、染料などを利用できる。
〈レジストパターンの製造方法〉
本発明のレジストパターンの製造方法は、以下の(a)〜(d)の工程;
(a)樹脂と、光酸発生剤と、架橋剤とを含有する第1のレジスト組成物によりを用いて、基体上に第1のレジスト膜を形成し、第1のレジスト膜を露光した後、現像することによって、第1のレジストパターンを形成する工程、
(b)第1のレジストパターンを光に対して不活性化させる工程、又は第1のレジストパターンをアルカリ現像液もしくは第2のレジスト組成物に対して不溶化させる工程、
(c)第2のレジスト組成物によりを用いて、第1のレジストパターンが形成された基体上に第2のレジスト膜を形成し、第2のレジスト膜を露光する工程、並びに、
(d)現像することによって、第2のレジストパターンを形成する工程、
を含み、
樹脂は、互いに異なる3種以上の酸に不安定な基を有する樹脂である。
また、本発明のレジストパターンの製造方法は、好ましくは以下の(1)〜(12)の工程;
(1)基板上に、反射防止膜形成用組成物を塗布し、ベークして、反射防止膜を形成する工程、
(2)樹脂、光酸発生剤及び架橋剤を含有する第1のレジスト組成物を、前記反射防止膜上に塗布し、乾燥して第1のレジスト膜を形成する工程、
(3)第1のレジスト膜を、プリベークする工程、
(4)第1のレジスト膜を露光処理する工程、
(5)第1のレジスト膜を、ポストエクスポージャーベークする工程、
(6)第1のアルカリ現像液で現像して第1のレジストパターンを形成する工程、
(7)第1のレジストパターンを、190〜250℃の温度で、10〜60秒間ハードベークする工程、
(8)第1のレジストパターンの上に、第2のレジスト組成物を塗布し、乾燥して第2のレジスト膜を形成する工程、
(9)第2のレジスト膜をプリベークする工程、
(10)第2のレジスト膜を露光処理する工程、
(11)第2のレジスト膜をポストエクスポージャーベークする工程、及び、
(12)第2のアルカリ現像液で現像して第2のレジストパターンを形成する工程、
を含み、
樹脂は、酸に不安定な基3種以上を有し、アルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸との作用によりアルカリ水溶液に溶解し得る樹脂である。
<工程(a)(工程(1)〜(6))>
まず、基板上に、反射防止膜形成用組成物を塗布し、ベークして、反射防止膜を形成することが好ましい。反射防止膜形成用組成物の塗布方法としては、特に限定されず、スピンコーティング等の、通常、工業的に用いられている方法を利用することができる。
基板としては、特に限定されるものではなく、例えば、シリコンウェハ等の半導体基板、プラスチック、金属又はセラミックス基板、絶縁膜、導電膜等がこれら基板上に形成されたもの等、種々のものが利用できる。
基体としては、前記基板をそのまま用いてもよいが、反射防止膜が形成された基板であることが好ましい。反射防止膜の膜厚は、通常、50〜1500Åであり、好ましくは200〜1200Åであり、より好ましくは500〜1000Åである。
反射防止膜形成用組成物としては、公知のものを適宜用いることができ、例えば、ARC−29A−8(Brewer社製)などが挙げられる。
反射防止膜形成時のベークは、通常、190〜250℃で、好ましくは195〜235℃で、より好ましくは200〜220℃で、5〜60秒間、加熱処理される。
次いで、樹脂、光酸発生剤及び架橋剤を含有する第1のレジスト組成物を、前記基体上に塗布し、乾燥して第1のレジスト膜を形成する。
レジスト組成物の塗布方法としては、特に限定されず、スピンコーティング等の、通常、工業的に用いられている方法を利用することができる。
ここでの、第1のレジスト膜の膜厚は、特に限定されるものではないが、膜厚方向において、後工程における露光、現像が十分に行える程度以下に設定することが適しており、例えば、数十nm〜数百μm程度、好ましくは20nm〜10μm、より好ましくは50nm〜1μmが挙げられる。
乾燥は、例えば、自然乾燥、通風乾燥、減圧乾燥などが挙げられる。スピンコータを用いてレジスト組成物を塗布する場合、塗布と連続して乾燥してもよい。スピンコータを用いる乾燥方法は、通常、300〜7000rpm、好ましくは700〜2500rpmの回転数で、通常、5〜120秒間、好ましくは10〜90秒間、レジスト組成物が塗布された基体を回転させる。
次いで、第1のレジスト膜を、プリベークすることが好ましい。ここで、プリベークは、通常、80〜140℃で、通常、10〜600秒間、加熱処理される。
次いで、パターニングのために、第1のレジスト膜をマスク(フォトマスク)を介して露光処理する。露光には、走査露光型であるスキャニングステッパー型の投影露光装置等、通常、露光装置が用いられ、例えば、KrFエキシマレーザ露光装置(波長248nm)、ArFエキシマレーザドライ露光装置(波長193nm)、ArFエキシマレーザ液浸露光装置(波長193nm)、F2エキシマレーザ露光装置(波長157nm)、YAG又は半導体レーザ等の固体レーザ光源からのレーザ光を波長変換して遠紫外域または真空紫外域の高調波レーザ光を放射する装置、電子線を照射する装置、超紫外線(EUV)露光装置等、種々のものを用いることができる。
次いで、第1のレジスト膜を、ポストエクスポージャーベークすることが好ましい。この熱処理により、樹脂が有する酸に不安定な基の開裂反応(脱保護反応)を促進させることができる。ここで、ポストエクスポージャーベークは、通常、70〜140℃で、30〜600秒間、加熱処理される。
次いで、加熱後の第1のレジスト膜を、通常、現像装置を用いて、第1のアルカリ現像液で現像して第1のレジストパターンを形成する。現像することにより、露光された部分が除去される。第1のアルカリ現像液としては、この分野で、通常、用いられているアルカリ現像液を用いることができ、例えば、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドや(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシドなどの水溶液などが例示される。現像時間は、通常、5〜300秒間、好ましくは10〜150秒間であり、現像温度は、通常、20〜30℃、好ましくは22〜25℃である。
<工程(b)(工程(7))>
その後、得られた第1のレジストパターンを光に対して不活性化させる、或いは第1のレジストパターンをアルカリ現像液もしくは第2のレジスト組成物に対して不溶化させる。「光に対して不活性」とは、放射線等の照射(露光)によって、第1のレジストパターンに含まれる樹脂成分等が感光されないことを意味する。即ち、不活性化処理されたパターンは、露光されてもアルカリ可溶とならないことを意味する。このような不活性化処理としては、例えば、露光処理、加熱処理、UVキュア等が挙げられる。
具体的な露光処理としては、例えば、第1のレジストパターン形成時における最適露光量の2〜20倍の露光量で前述の放射線を照射する方法等が挙げられ、第1のレジストパターン形成時の露光量の2〜20倍の露光量で前述の放射線を照射する方法が好ましい。
具体的な加熱処理としては、例えば、第1のレジストパターン形成時におけるポストエクスポージャーベークの温度よりも高い温度条件下において加熱する方法等が挙げられる。
具体的なUVキュアとしては、例えば、Arランプ、KrClランプ、Krランプ、XeClランプ、Xeランプ(ウシオ電機社製)等のランプを使用する方法等が挙げられる。第1のレジストパターン形成時の露光量の2〜20倍の露光量で、UVキュアこと方法が好ましい。
尚、これらの不活性化処理は、1種のみ行ってもよいし、2種以上行ってもよい。
これらの不活性処理のうち、加熱処理、即ち得られた第1のレジストパターンに対してハードベークすることが好ましい。この加熱処理により、第1のレジストパターンに含まれる架橋剤成分の架橋反応を促進させることができる。ここでの加熱処理は、例えば、好ましくは120〜250℃、より好ましくは140〜200℃の比較的高温の温度範囲で、例えば、30秒間〜10分間程度の時間行うことが好ましい。
<工程(c)(工程(8)〜(11))>
第1のレジスト組成物により形成された第1のレジストパターンの上(すなわち、第1のレジストパターンが形成された基体上)に、第2のレジスト組成物を塗布し、乾燥させて第2のレジスト膜を形成する。これを、プリベークし、パターニングのための露光処理を施し、ポストエクスポージャーベークを行う。
第2のレジスト組成物における塗布、乾燥、プリベーク、露光、ポストエクスポージャーベーク等の条件は、第1のレジスト組成物におけるものと同様の条件が例示される。
<工程(d)(工程(12))>
その後、加熱後の第2のレジスト膜を、通常、現像装置を用いて、第2のアルカリ現像液で現像することにより、第2のレジストパターンを形成することができる。
第2のレジスト組成物における現像の条件は、第1のレジスト組成物におけるものと同様の条件が例示される。
第2のレジスト組成物の組成は特に限定されず、ネガ型及びポジ型のいずれのレジスト組成物を用いてもよく、当該分野で公知のもののいずれをも用いることができる。また、上述したレジスト組成物のいずれを用いてもよい。
本発明では、ダブルパターニング法を行うことにより2回以上の露光、現像、複数回の加熱処理等に付された場合においても、依然としてその形状及びパターン寸法を保持して、パターン自体の変形等を生じない第1のレジスト膜を用い、それによって、極微細なパターンを実現することができる。
本発明のレジストパターンの製造方法において、レジスト塗布、露光、現像という過程を2回繰り返すことでパターンピッチが半減した微細なレジストパターンを形成することができる。このような工程は、3回以上の複数回(N回)繰り返してもよい。これによって、パターンピッチが1/Nとなったさらに微細なレジストパターンを形成することが可能となる。本発明は、このようなダブルパターニング法、トリプルパターニング法及びマルチパターニング法において好適に適用することができる。
次に、実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。例中、含有量ないし使用量を表す%および部は、特記しないかぎり重量基準である。得られた樹脂中に含まれる各構造単位の含有比率(以下「樹脂組成」という場合がある)は、反応マスにおける未反応モノマーの量を、液体クロマトグラフィーを用いて測定し、得られた結果とモノマーの仕込み量とから算出した。また重量平均分子量Mw及び数平均分子量Mnは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより求めた値である。なお、測定条件は下記のとおりである。
カラム:TSKgel Multipore HXL-M x 3+guardcolumn(東ソー社製)
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0mL/min
検出器:RI検出器
カラム温度:40℃
注入量:100μl
分子量標準:標準ポリスチレン(東ソー社製)
樹脂合成で使用したモノマーを下記に示す。
Figure 2012015495
樹脂A1の合成
温度計、還流管を装着した4つ口フラスコに1,4−ジオキサン23.87部を仕込み、窒素ガスで30分間バブリングを行った。窒素シール下で69℃まで昇温した後、上記モノマー(a1−1B−1)7.10部、モノマー(a1−1A−1)8.04部、モノマー(a1−2−4)2.14部、モノマー(a2−1−1)8.56部、モノマー(a3−1−1)13.95部、アゾビスイソブチロニトリル0.25部、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル1.14部、1,4−ジオキサン35.80部を混合した溶液を、69℃を保ったまま1時間かけて滴下した。滴下終了後69℃で5時間保温した。冷却後、その反応液を1,4−ジオキサン43.76部で希釈した。この希釈したマスをメタノール517部の液へ攪拌しながら注ぎ、析出した樹脂を濾取した。濾物をメタノール259部の液に投入し攪拌後濾過を行った。得られた濾過物をメタノール259部の液に投入、攪拌、濾過の操作を、更に2回行った。その後減圧乾燥を行い27部の樹脂を得た。この樹脂を樹脂A1とする。樹脂A1は下記に示す構造単位を有する。
収率:68%、Mw:14300、Mw/Mn:1.53、樹脂組成:(a1−1B−1)/(a1−1A−1)/(a1−2−4)/(a2−1−1)/(a3−1−1)=13/17/5/20/45。
Figure 2012015495
樹脂A2の合成
温度計、還流管を装着した4つ口フラスコに1,4−ジオキサン23.89部を仕込み、窒素ガスで30分間バブリングを行った。窒素シール下で69℃まで昇温した後、上記モノマー(a1−1B−1)7.25部、モノマー(a1−1A−1)8.21部、モノマー(a1−3−1)1.38部、モノマー(a2−1−1)8.74部、モノマー(a3−1−1)14.24部、アゾビスイソブチロニトリル0.26部、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル1.16部、1,4−ジオキサン35.84部を混合した溶液を、69℃を保ったまま1時間かけて滴下した。滴下終了後69℃で5時間保温した。冷却後、その反応液を1,4−ジオキサン43.80部で希釈した。この希釈したマスをメタノール518部の液へ攪拌しながら注ぎ、析出した樹脂を濾取した。濾物をメタノール259部の液に投入し攪拌後濾過を行った。得られた濾過物をメタノール259部の液に投入、攪拌、濾過の操作を、更に2回行った。その後減圧乾燥を行い27部の樹脂を得た。この樹脂を樹脂A2とする。樹脂A2は下記に示す構造単位を有する。
収率:69%、Mw:14900、Mw/Mn:1.50、樹脂組成:(a1−1B−1)/(a1−1A−1)/(a1−3−1)/(a2−1−1)/(a3−1−1)=13/17/5/20/45。
Figure 2012015495
樹脂A3の合成
温度計、還流管を装着した4つ口フラスコに1,4−ジオキサン23.86部を仕込み、窒素ガスで30分間バブリングを行った。窒素シール下で69℃まで昇温した後、上記モノマー(a1−1B−2)7.50部、モノマー(a1−1A−1)8.04部、モノマー(a1−2−2)1.74部、モノマー(a2−1−1)8.56部、モノマー(a3−1−1)13.94部、アゾビスイソブチロニトリル0.25部、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル1.14部、1,4−ジオキサン35.80部を混合した溶液を、69℃を保ったまま1時間かけて滴下した。滴下終了後69℃で5時間保温した。冷却後、その反応液を1,4−ジオキサン43.75部で希釈した。この希釈したマスをメタノール517部の液へ攪拌しながら注ぎ、析出した樹脂を濾取した。濾物をメタノール259部の液に投入し攪拌後濾過を行った。得られた濾過物をメタノール259部の液に投入、攪拌、濾過の操作を、更に2回行った。その後減圧乾燥を行い28部の樹脂を得た。この樹脂を樹脂A3とする。樹脂A3は下記に示す構造単位を有する。
収率:70%、Mw:15400、Mw/Mn:1.55、樹脂組成:(a1−1B−2)/(a1−1A−1)/(a1−2−2)/(a2−1−1)/(a3−1−1)=13/17/5/20/45。
Figure 2012015495
樹脂A4の合成
温度計、還流管を装着した4つ口フラスコに1,4−ジオキサン23.87部を仕込み、窒素ガスで30分間バブリングを行った。窒素シール下で69℃まで昇温した後、上記モノマー(a1−1B−3)7.85部、モノマー(a1−1A−1)7.99部、モノマー(a1−2−3)1.59部、モノマー(a2−1−1)8.50部、モノマー(a3−1−1)13.85部、アゾビスイソブチロニトリル0.25部、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル1.13部、1,4−ジオキサン35.80部を混合した溶液を、69℃を保ったまま1時間かけて滴下した。滴下終了後69℃で5時間保温した。冷却後、その反応液を1,4−ジオキサン43.76部で希釈した。この希釈したマスをメタノール515部の液へ攪拌しながら注ぎ、析出した樹脂を濾取した。濾物をメタノール259部の液に投入し攪拌後濾過を行った。得られた濾過物をメタノール259部の液に投入、攪拌、濾過の操作を、更に2回行った。その後減圧乾燥を行い28部の樹脂を得た。この樹脂を樹脂A4とする。樹脂A4は下記に示す構造単位を有する。
収率:71%、Mw:16100、Mw/Mn:1.56、樹脂組成:(a1−1B−3)/(a1−1A−1)/(a1−2−3)/(a2−1−1)/(a3−1−1)=13/17/5/20/45。
Figure 2012015495
樹脂A5の合成
温度計、還流管を装着した4つ口フラスコに1,4−ジオキサン23.83部を仕込み、窒素ガスで30分間バブリングを行った。窒素シール下で69℃まで昇温した後、上記モノマー(a1−1B−1)7.15部、モノマー(a1−1A−1)8.10部、モノマー(a1−4−1)1.81部、モノマー(a2−1−1)8.62部、モノマー(a3−1−1)14.04部、アゾビスイソブチロニトリル0.25部、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル1.14部、1,4−ジオキサン35.74部を混合した溶液を、69℃を保ったまま1時間かけて滴下した。滴下終了後69℃で5時間保温した。冷却後、その反応液を1,4−ジオキサン43.68部で希釈した。この希釈したマスをメタノール516部の液へ攪拌しながら注ぎ、析出した樹脂を濾取した。濾物をメタノール258部の液に投入し攪拌後濾過を行った。得られた濾過物をメタノール258部の液に投入、攪拌、濾過の操作を、更に2回行った。その後減圧乾燥を行い26部の樹脂を得た。この樹脂を樹脂A5とする。樹脂A5は下記に示す構造単位を有する。
収率:67%、Mw:15000、Mw/Mn:1.53、樹脂組成:(a1−1B−1)/(a1−1A−1)/(a1−4−1)/(a2−1−1)/(a3−1−1)=13/17/5/20/45。
Figure 2012015495
樹脂A6の合成
温度計、還流管を装着した4つ口フラスコに1,4−ジオキサン27.78部を仕込み、窒素ガスで30分間バブリングを行った。その後、窒素シール下で73℃まで昇温した後、上記の図で示されるモノマー(a1−1B−4)15.00部、モノマー(a1−2−1)5.61部、モノマー(a2−1−1)2.89部、モノマー(a3−2−1)12.02部、モノマー(a3−1−1)10.77部、アゾビスイソブチロニトリル0.34部、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル1.52部、1,4−ジオキサン63.85部を混合した溶液を、73℃を保ったまま2時間かけて滴下した。滴下終了後73℃で5時間保温した。冷却後、その反応液を1,4−ジオキサン50.92部で希釈した。この希釈したマスを、メタノール481部、イオン交換水120部の混合液中へ攪拌しながら注ぎ、析出した樹脂を濾取した。濾物をメタノール301部の液に投入し攪拌後濾過を行った。得られた濾過物を同様の液に投入、攪拌、濾過の操作を、更に2回行った。その後減圧乾燥を行い37.0部の樹脂を得た。この樹脂を樹脂A6とする。樹脂A6は下記に示す構造単位を有する。
収率:80%、Mw:7883、Mw/Mn:1.96。樹脂組成(a1−1B−4)/(a1−2−1)/(a2−1−1)/(a3−2−1)/(a3−1−1)=22/13/7/23/35。
Figure 2012015495
樹脂A7の合成
温度計、還流管を装着した4つ口フラスコに1,4−ジオキサン23.66部を仕込み、窒素ガスで30分間バブリングを行った。窒素シール下で73℃まで昇温した後、上記モノマー(a1−1B−1)15.00部、モノマー(a1−2−1)2.59部、モノマー(a2−1−1)8.03部、モノマー(a3−1−1)13.81部、アゾビスイソブチロニトリル0.31部、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル1.41部、1,4−ジオキサン35.49部を混合した溶液を、73℃を保ったまま2時間かけて滴下した。滴下終了後、73℃で5時間保温した。冷却後、その反応液を1,4−ジオキサン43.38部で希釈した。この希釈したマスを、410部のメタノールと103部の水との混合溶媒中へ攪拌しながら注ぎ、析出した樹脂を濾取した。濾物をメタノール256部の液に投入し攪拌後濾過を行った。得られた濾過物を同様の液に投入、攪拌、濾過の操作を、さらに2回行った。その後、減圧乾燥を行い、29.6部の樹脂を得た。この樹脂を樹脂A7とする。樹脂A7は下記に示す構造単位を有する。
収率:75%、Mw:8549、Mw/Mn:1.79。樹脂組成(a1−1B−1)/(a1−2−1)/(a2−1−1)/(a3−1−1)=28/7/19/46。
Figure 2012015495
樹脂中の各モノマーに由来する構造単位の含有量を表1に示す。表中の単位は、モル比である。
Figure 2012015495
レジスト組成物の調製
表2に記載される各成分を混合して溶解し、さらに孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過して、各レジスト組成物を調製した。
Figure 2012015495
なお、表2において、用いた各成分を以下に示す。溶剤(E)は用いた溶剤の合計量を表す。
<樹脂>
A1〜A7:樹脂A1〜樹脂A7
<酸発生剤>
B1:トリフェニルスルホニウム [(3−ヒドロキシアダマンタン−1−イル)メトキシカルボニル]ジフルオロメタンスルホナート
Figure 2012015495
B2:トリフェニルスルホニウム (4−オキソアダマンタン−1−イルオキシカルボニル)ジフルオロメタンスルホナート
Figure 2012015495
<塩基性化合物(クエンチャー)>
C1:トリス(メトキシエトキシエチル)アミン
Figure 2012015495
C2:2,6−ジイソプロピルアニリン
Figure 2012015495
<架橋剤>
D1:
Figure 2012015495
<溶剤>
E1:
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 260部
2−ヘプタノン 35部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 20部
γ−ブチロラクトン 3部
E2:
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 300部
2−ヘプタノン 35部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 20部
γ−ブチロラクトン 3部
実施例及び比較例
シリコンウェハに、Brewer社製の有機反射防止膜用組成物である「ARC−95」をスピンコーターで塗布して、205℃、60秒の条件でベークすることによって厚さ780Åの有機反射防止膜を形成し基体を得た。この基体上に、第1のレジスト組成物をプリベーク後の膜厚が900Åとなるようにスピンコート(乾燥工程;回転数:2000rpm、回転時間:20秒)した。次いで、ダイレクトホットプレート上にて、表3の「PB」欄に記載した温度で60秒間プリベークした。
こうしてレジスト膜を形成したウェハを、ArFエキシマレーザステッパー〔(株)ASML製の“XT:1900Gi”〕を用い表3の「露光量」欄に記載した露光量で第1回目の露光をした。照明条件としてNA=1.35、35度 Dipole、Y偏光、σOUTER=0.985、σINNER=0.875を適用し、ピッチが90nm、マスクサイズが45nmであるラインパターンを有する第1のマスクを用いた。ここでマスクサイズとは、露光によって基板に転写されるパターンのサイズを意味し、マスク上に形成されている透光部のサイズを意味しない。
露光後、表3の「PEB」欄に記載した温度で60秒間ポストエクスポージャーベークを行い、さらに2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行い、第1のレジストパターンを得た。
その後、第1のレジストパターンが形成されたウェハに、表3の「ハードベーク」欄に記載した条件でハードベークを行った。
得られた第1のレジストパターンを走査型電子顕微鏡で観察したところ、良好で精密なラインアンドスペースパターンが形成されていることが確認された。
続いて、得られたハードベーク後の第1のレジストパターン上に、第2のレジスト組成物を、プリベーク後の膜厚が600Åとなるようにスピンコートした。次いで、ダイレクトホットプレート上にて、表4の「PB」欄に記載した温度で60秒間プリベークした。
このようにして得られた第2のレジスト膜を、ArFエキシマレーザステッパー〔(株)ASML製の“XT:1900Gi”〕を用い、表4の「露光量」欄に記載した露光量で第2回目の露光をした。照明条件としてNA=1.35、35度 Dipole、Y偏光、σOUTER=0.985、σINNER=0.875を適用し、ピッチが90nm、マスクサイズが45nmであるラインパターンを有する第2のマスクを用いた。第1のレジストパターンのラインに対して、第2のマスクのラインが直交するように、第2のマスクを設置して、露光した。
露光後、ホットプレート上にて、表4の「PEB」欄に記載した温度で60秒間、ポストエクスポージャーベークを行った。
さらに、2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行って、第2のレジストパターンを形成した。最終的に、基体上には、第1のレジストパターンのラインと第2のレジストパターンのラインとが直交した、格子状のレジストパターンが形成された。
Figure 2012015495
Figure 2012015495
各実施例および比較例の各工程における第1のレジストパターンのライン幅の測定結果を表5に示す。
第1回目の現像後(ハードベーク前の第1のレジストパターン)のライン幅(以下「L」という)、ハードベーク後のライン幅(以下「L」という)、及び、第2回目の露光後(第2のレジストパターン形成後)(以下「L」という)のライン幅を測定し、LとLとの差(L−L)を計算し、ライン幅変化量とした。
Figure 2012015495
各実施例および比較例において、第1回目の現像後(ハードベーク前の第1のレジストパターン)、ハードベーク後及び第2のレジストパターン形成後の、第1のレジストパターンの形状を走査型電子顕微鏡で観察し、以下のように3段階で評価した。ただし、レジストパターン側壁と基板とのなす角度は、レジストパターン側の角度を示す。結果を表6に示す。
○:レジストパターン側壁と基板とが垂直のもの
△:レジストパターン側壁と基板とのなす角度が鋭角のもの(いわゆる順テーパー)
×:レジストパターン側壁と基板とのなす角度が鋭角であり、さらに裾引きが著しいもの
Figure 2012015495
実施例においては、上記ライン幅変化量が小さいことから、第2のレジストパターン形成後まで、第1のレジストパターン形状が維持されており、全体として、良好なパターンが形成されていることが確認された。しかしながら比較例においては、上記変化量が大きいことから、第1のレジストパターンのラインの幅が非常に大きくなっており、全体として形状が良好なパターンが形成されていないことが確認された。ライン幅変化量が小さい本発明のレジストパターンの製造方法によれば、所望するライン幅のパターンをより正確に形成することができるため、高性能な半導体デバイスの製造に有用である。
本発明のレジストパターンの製造方法によれば、優れた寸法制御性を有し、優れた形状のパターンを製造することができる。

Claims (3)

  1. 以下の(a)〜(d)の工程;
    (a)樹脂と、光酸発生剤と、架橋剤とを含有する第1のレジスト組成物により、基体上に第1のレジスト膜を形成し、第1のレジスト膜を露光した後、現像することによって、第1のレジストパターンを形成する工程、
    (b)第1のレジストパターンを光に対して不活性化させる工程、又は第1のレジストパターンをアルカリ現像液もしくは第2のレジスト組成物に対して不溶化させる工程、
    (c)第2のレジスト組成物により、第1のレジストパターンが形成された基体上に第2のレジスト膜を形成し、第2のレジスト膜を露光する工程、並びに、
    (d)現像することによって、第2のレジストパターンを形成する工程、
    を含み、
    樹脂は、酸に不安定な基3種以上を有する樹脂であるレジストパターンの製造方法。
  2. 以下の(1)〜(12)の工程;
    (1)基板上に、反射防止膜形成用組成物を塗布し、ベークして、反射防止膜を形成する工程、
    (2)樹脂、光酸発生剤及び架橋剤を含有する第1のレジスト組成物を、前記反射防止膜上に塗布し、乾燥して第1のレジスト膜を形成する工程、
    (3)第1のレジスト膜を、プリベークする工程、
    (4)第1のレジスト膜を露光処理する工程、
    (5)第1のレジスト膜を、ポストエクスポージャーベークする工程、
    (6)第1のアルカリ現像液で現像して第1のレジストパターンを形成する工程、
    (7)第1のレジストパターンを、190〜250℃の温度で、10〜60秒間ハードベークする工程、
    (8)第1のレジストパターンの上に、第2のレジスト組成物を塗布し、乾燥して第2のレジスト膜を形成する工程、
    (9)第2のレジスト膜をプリベークする工程、
    (10)第2のレジスト膜を露光処理する工程、
    (11)第2のレジスト膜をポストエクスポージャーベークする工程、及び、
    (12)第2のアルカリ現像液で現像して第2のレジストパターンを形成する工程、
    を含み、
    樹脂は、酸に不安定な基3種以上を有し、アルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸との作用によりアルカリ水溶液に溶解し得る樹脂であるレジストパターンの製造方法。
  3. 樹脂における酸に不安定な基が、式(1a)で表される基である請求項1又は2記載のレジストパターンの製造方法。
    Figure 2012015495
    [式(1a)中、Ra1〜Ra3は、それぞれ独立に、炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基又は炭素数3〜20の飽和環状炭化水素基を表すか或いはRa1及びRa2は互いに結合して炭素数3〜20の環を形成する。]
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013210619A (ja) * 2012-02-27 2013-10-10 Sumitomo Chemical Co Ltd レジストパターンの製造方法
CN103913950A (zh) * 2012-12-31 2014-07-09 东友精细化工有限公司 感光性树脂组合物和由其制备的绝缘层

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