JP2012013375A - 外気導入型空調システム - Google Patents
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Abstract
【課題】空調能力が下限近くで運転されている場合でも吹出温度が大きく上下するのを防止して快適性向上を図れる外気導入型空調システムを得る。
【解決手段】外気導入型空調システムは、外気吸込口5、室内空気を吸込むレタン吸込口4、外気と室内空気を選択して導入可能な切替ダンパ3、該切替ダンパからの空気を冷却して前記室内に供給するための空気調和機(室内機1)を備えている。また、外気のエンタルピを得るための外気センサ12と、室内空気のエンタルピを得るための室内センサ8を備え、前記空気調和機がその能力の下限値付近で運転されている場合であって更に空調能力を低下させる場合、外気のエンタルピが室内空気のエンタルピより高い場合には、外気を少なくとも一部導入すると共に圧縮機14を運転し、空気調和機に導入された空気を冷却した後、室内に供給する。
【選択図】図1
【解決手段】外気導入型空調システムは、外気吸込口5、室内空気を吸込むレタン吸込口4、外気と室内空気を選択して導入可能な切替ダンパ3、該切替ダンパからの空気を冷却して前記室内に供給するための空気調和機(室内機1)を備えている。また、外気のエンタルピを得るための外気センサ12と、室内空気のエンタルピを得るための室内センサ8を備え、前記空気調和機がその能力の下限値付近で運転されている場合であって更に空調能力を低下させる場合、外気のエンタルピが室内空気のエンタルピより高い場合には、外気を少なくとも一部導入すると共に圧縮機14を運転し、空気調和機に導入された空気を冷却した後、室内に供給する。
【選択図】図1
Description
本発明は外気を導入して室内の空調を行う外気導入型空調システムに関する。
冷房運転時に、外気温度が室温より下がった場合、外気を導入することにより、空気調和機の負荷低減を行い、省エネルギー運転をするようにした外気導入型空調システムが、例えば特許文献1に示すように知られている。
また、このような外気導入型空調システムは、置換換気空調システムに応用されることがある。
置換換気空調システムは、空調対象の空間(部屋)の下部(例えば居住域)に、室温より若干低温の空気を、ゆっくりとした給気速度(一般的には0.2m/s以下)で供給し、その空気が空調空間内に存在する発熱体などによって加熱されることで発生する上昇流により、空調空間内で生じた塵埃やガスなどの汚染物質を空調空間内の上方に搬送し、天井などに設けられた排気口から加熱された空気と共に汚染物質を排気することにより、空調空間内の換気を行うものである。この置換換気空調システムは省エネルギー化と高い換気効率で運転が可能なシステムとして期待されている。
置換換気空調システムは、空調対象の空間(部屋)の下部(例えば居住域)に、室温より若干低温の空気を、ゆっくりとした給気速度(一般的には0.2m/s以下)で供給し、その空気が空調空間内に存在する発熱体などによって加熱されることで発生する上昇流により、空調空間内で生じた塵埃やガスなどの汚染物質を空調空間内の上方に搬送し、天井などに設けられた排気口から加熱された空気と共に汚染物質を排気することにより、空調空間内の換気を行うものである。この置換換気空調システムは省エネルギー化と高い換気効率で運転が可能なシステムとして期待されている。
外気導入型空調システムの一つである上記の外気導入型置換換気空調システムにおいては、室温より若干冷やされた空気が、給気ダクトを経て空調空間下部の複数の吹出口から同一温度で空調空間に給気される。給気された低温空気は、室内空気との温度差による浮力差によって、床方向に下降し床に沿って流れるドラフトを生じ、空調空間内にいる人間に対し、足元にドラフトによる不快感を与える可能性がある。
また、室温制御に用いるセンサ位置を居住域の中央高さ(約1m)とした場合、足元は常にセンサ温度より低く、頭部はセンサ温度より高くなり、体の上下が異なる温度に置かれることから、室内温度が均一になる混合空調に比べて快適性に劣るという欠点がある。
このような場合、快適性を高めるために空調能力を抑制し吹出温度を上昇させて、居住域における上下の温度差を小さくすることが考えられる。しかし、置換換気空調システムにおける吹出温度は、室温に対する温度差を小さするため、一般に空調能力を抑制しているので、能力下限近くで運転されていることが多く、空調能力を更に低下させることができないケースが多い。
上記の空調能力を更に低下させることができないケースにおいて、吹出温度を上昇させるためには、空気調和機の圧縮機運転を停止させ、送風運転へ切替えることが必要となる。しかし、圧縮機を停止させると空調能力がゼロになり、吹出温度が室温と同じレベルまですぐに上昇するので、圧縮機を再び起動させて吹出温度を低下させる必要がある。このため、吹出温度が大きく上下するハンチングを発生させ、快適性が損なわれ、また置換換気空調システムで重要な温度成層状態も維持できなくなるという課題があった。
本発明の目的は、空調能力が下限近くで運転されている場合でも吹出温度が大きく上下するのを防止して快適性向上を図れる外気導入型空調システムを得ることにある。
上記目的を達成するために、本発明は、外気を取り入れるための外気吸込口と、室内の空気を吸込むレタン吸込口と、前記外気吸込口からの外気と前記レタン吸込口からの室内空気を選択して導入可能な切替ダンパと、該切替ダンパからの空気を冷却して前記室内に供給するための空気調和機とを備える外気導入型空調システムにおいて、前記外気のエンタルピを得るための外気センサと、室内空気のエンタルピを得るために室内に設けられたセンサとを備え、前記空気調和機がその能力の下限値付近で運転されている場合であって更に前記空気調和機の空調能力を低下させる必要がある場合、前記外気のエンタルピが前記室内空気のエンタルピより高い場合には、前記外気を少なくとも一部導入すると共に前記空気調和機の圧縮機を運転して該空気調和機に導入された空気を冷却した後、前記室内に供給することを特徴とする。
本発明によれば、空調能力が下限近くで運転されている場合でも吹出温度が大きく上下するのを防止することができるから、快適性の向上を図れる外気導入型空調システムを得ることができる効果がある。
以下、本発明の実施例を図面に基づき説明する。
図1は本発明の外気導入型空調システムの実施例1を示す概略構成図である。
この実施例は、外気導入型空調システムを、外気導入型の置換換気空調システムに適用したものである。図1において、1は空気調和機の室内機、2は同じく空気調和機の室外機である。前記室内機1の吸込口側には切替ダンパ3が設置され、この切替えダンパ3には、室内の空気を吸込むレタン吸込口4と、外気を取り入れるための外気吸込口5が設けられ、更にレタン吸込口4から導入される空気量を調整するレタン側ダンパ4aと、外気吸込口5から導入される空気量を調整する外気側ダンパ5aが設けられている。
この実施例は、外気導入型空調システムを、外気導入型の置換換気空調システムに適用したものである。図1において、1は空気調和機の室内機、2は同じく空気調和機の室外機である。前記室内機1の吸込口側には切替ダンパ3が設置され、この切替えダンパ3には、室内の空気を吸込むレタン吸込口4と、外気を取り入れるための外気吸込口5が設けられ、更にレタン吸込口4から導入される空気量を調整するレタン側ダンパ4aと、外気吸込口5から導入される空気量を調整する外気側ダンパ5aが設けられている。
前記外気吸込口5は室外とダクト7aで接続され、室外の外気を取り入れることができるように構成されている。前記室内機1の吹出側にはダクト7bが接続され、このダクト7bは室内の居住域16まで延長され、前記室内機1で室温よりも低温に冷却された空気が、吹出口17からゆっくりとした給気速度(0.05〜0.6m/s程度で、通常は0.1〜0.3m/sの範囲)で室内の下部に吹き出され、その後、その吹き出された空気は室内に存在する発熱体などによって加熱され、その温度上昇と共に室内の上方に移動し、室内の上部に設けられた排気口などから排出されることにより、室内の置換換気空調が行われる。空気調和機を構成する前記室内機1と室外機2とは冷媒配管(図示せず)で接続され、冷凍サイクルを構成している。
6は前記切替ダンパ3を制御するダンパ制御回路(ダンパ制御装置)で、外気のエンタルピを得るための外気センサ12と、室内空気のエンタルピを得るために室内に設けられたセンサ(例えば居住域16の中央高さ(床面から1.1m程度上方の位置)に設けられた室内センサ8)などからの検知情報に基づいて、前記切替ダンパ3におけるレタン側ダンパ4aと外気側ダンパ5aは制御される。即ち、切替ダンパ3は、外気吸込口5からの外気とレタン吸込口4からの室内空気をそれぞれ個別に供給することも、或いは前記外気と室内空気を所望の割合に混合して、前記空気調和機に供給することも可能な構成となっている。
外気のエンタルピを得るための前記外気センサ12及び室内空気のエンタルピを得るために室内に設けられたセンサ(室内センサ8など)は、例えば温湿度が検出できるセンサとすれば良く、温度と湿度がわかればエンタルピも算出することができる。なお、室内空気と外気(外部空気)では一般に湿度が異なっているため、温度センサだけではダンパ制御回路6での精度の良い制御をすることは一般に困難であり、本実施例ではエンタルピを検出(或いは算出)して制御するように構成している。
また、本実施例では、室内機1の吹出側に設けられた吹出センサ9、前記居住域16の上部(床面から2m程度上方の位置)に設けられた居住域上部センサ10、同じく居住域16の下部(床面のすぐ上付近の位置)に設けられた居住域下部センサ11、前記レタン吸込口の近くに設けられたレタンセンサ13も備えられており、これらのセンサ9,10,11,13の検出情報も前記ダンパ制御回路6に取り込まれる構成となっている。また、前記センサ9,10,11,13についても温湿度が検出できるセンサとし、エンタルピを算出できるようにしている。なお、外気センサ12と、室内に設けられたセンサ8,10,11,13のうちの少なくとも一つが、エンタルピを得ることのできるセンサであれば良く、他のセンサについては温度センサとしても良い。
15は前記室外機2に設けられた室外制御回路(室外制御装置)で、この室外制御回路15は前記ダンパ制御回路6と接続されて制御情報を共有するように構成されている。また、室外機2に設けられた圧縮機14は前記室外制御回路15の指令で運転制御される。
図2は、図1に示す外気導入型空調システムの他の例を示す概略構成図である。この例は、図1の例で示した切替えダンパ3を室内機1の内部に組み込んだものである。即ち、室内機1の吸気側に切替ダンパ3を内蔵させ、この室内機1にレタン吸込口4と外気吸込口5を設け、更にレタン吸込口4から導入される空気量を調整するレタン側ダンパ4aと、外気吸込口5から導入される空気量を調整する外気側ダンパ5aを設けて前記切替ダンパ3が構成されている。他の構成については図1に示したものと同様の構成となっており、同一符号を付してその説明は省略する。このように構成すれば図1に示すダクト7aなどが不要となり、構成を簡素化でき、コスト低減を図ることが可能となる。
以上述べたように構成された外気導入型の置換換気空調システムにおいては、一般に、居住域の中央高さに設けられた室内センサ8と吹出センサ9の情報を基に、空気調和機の室内機1から吹き出される吹出温度が、室内センサ8で検出された室温よりも若干低い温度になるように、室外制御回路15により圧縮機14の運転が制御される。
室内機1から吹き出された空気はダクト7bを通り、吹出口17から室内下部に吹き出され、居住域16の空気を攪拌しないように低風速(例えば0.1〜0.2m/s)で供給される。空気調和機で冷却され室内下部に低風速で吹き出された空気は、床面に沿うように広がり、室内の空気を押し上げて天井部から排気する。また、吹き出された低温の空気も人や稼動中の機械から発生する熱により加熱され、自然な上昇気流となって上方に移動し、温度が高くなった空気は天井などから室外に排出される。このようにして、室内には温度成層が形成される。居住域16内にも温度成層が形成され、居住域の低部側と上部側との間にも温度差が発生する。この温度差が大きくなると快適性が損なわれることになる。
図3は、図1、図2で説明した置換換気空調システムにおいて、室内を快適に制御するための説明図で、横軸は温度、縦軸は床面からの高さである。
図1、図2に示す居住域上部センサ10、居住域下部センサ11などにより居住域16での上部(図3のAのゾーン)と下部(図3のCのゾーン)などの温度を測定し、その温度勾配を線Kで示している。
置換換気空調システムにおいて、居住域の中央高さ(Bゾーン)の目標温度を例えば27℃(センサ位置は床面から上方に1.1m)とし、これに対する室内下部への吹出温度が17℃で運転されていた場合を仮定する。この条件で運転中に、室内の温度勾配が(a)図の状態、即ち居住域の下部温度(Cゾーン)が24.6℃(床近傍の空気温度)、上部温度(Aゾーン)が29℃(センサ位置は床面から上方に約2m)、排気温度が40℃(高さ7mの天井付近の温度)になったと仮定すると、その温度の垂直勾配は2.2℃/mとなる。通常、温度の垂直勾配が2.0℃/mを超えると快適性として好ましくない状態になったと言える。このように居住域16での上部と下部の温度差が大きくなり、不快な状態が発生した場合、この不快状態を解消するためには、圧縮機能力を低下させて吹出温度を上昇させることが考えられる。
即ち、(b)図に示すように、吹出温度を17℃から19℃に変更すると、床近傍の空気温度(Cゾーンの温度)も2℃上昇して約26.6℃となる。吹出温度を17℃から19℃に変更した直後は排気温度は変わらず40℃のままとなっており、この結果Aゾーンの温度は約30.4℃となるから、温度勾配を示す線Kは温度差が小さくなるような傾きとなる。従って、温度の垂直勾配は1.9℃/mに改善され、快適な状態にすることができる。
なお、吹出温度を17℃から19℃に変更した状態で長時間運転すると最終的には排気温度が2℃上昇して42℃となり、温度の垂直勾配も2.2℃/mに戻ってしまうので、温度の垂直勾配が2.0℃/m付近となったら、吹出温度を元の17℃に戻すように制御すると良い。
上記の(b)図の状態にするためには、室外機2の室外制御回路15により圧縮機14の回転数を低下させ、空調能力を抑制することで、吹出温度を例えば19℃に上昇させることができる。しかし、前述した通り、置換換気空調システムでは能力の下限値付近で運転されることが多く、圧縮機14の運転能力が下限値の場合には空調能力を更に抑制するには、圧縮機14の運転を停止させるが、圧縮機を停止させると吹出温度が室温と同じレベルまで上昇するので、すぐに圧縮機を再起動させる必要が生じ、ハンチングが発生して快適性が損なわれる。
この課題を解決するため、本実施例では図4のフローチャートに示すようにしている。
まず、居住域上部センサ10及び居住域下部センサ11により居住域16での上下の温度差が大きくなったかどうかを見る(ステップ20)。例えば居住域温度の垂直温度勾配が2℃/mを超えた場合、温度差が大きくなったと判断し、ステップ21に移る。ステップ21では空気調和機の能力を更に抑制(低減)可能かどうかを判断し、空調能力を更に抑制できる場合には抑制する(圧縮機回転数を低減する)(ステップ22)。空調能力が下限値となっていて圧縮機回転数をこれ以上は低減できない場合、ステップ23に移る。
まず、居住域上部センサ10及び居住域下部センサ11により居住域16での上下の温度差が大きくなったかどうかを見る(ステップ20)。例えば居住域温度の垂直温度勾配が2℃/mを超えた場合、温度差が大きくなったと判断し、ステップ21に移る。ステップ21では空気調和機の能力を更に抑制(低減)可能かどうかを判断し、空調能力を更に抑制できる場合には抑制する(圧縮機回転数を低減する)(ステップ22)。空調能力が下限値となっていて圧縮機回転数をこれ以上は低減できない場合、ステップ23に移る。
ステップ23では、室内空気のエンタルピ(以下室内エンタルピという)を室内センサ8から、外気のエンタルピを外気センサ12から求め、また現在の吹出空気のエンタルピよりも上昇させた目標吹出エンタルピを設定する。この現在の吹出エンタルピと目標吹出エンタルピの差をαとする。
外気センサ12から得られた外気エンタルピが前記目標吹出エンタルピよりも低い(小さい)場合、エリアAとしての対応がなされる。即ち、圧縮機14を停止すると共に、目標吹出エンタルピとなるように、切替ダンパ3での外気の導入比率X%を求め、レタン側ダンパ4aと外気側ダンパ5aを制御する。エリアAでの対応の場合、目標吹出エンタルピで吹き出すことができると共に、圧縮機14の運転を停止するため省エネになる。
ステップ23で外気センサ12から得られた外気エンタルピが前記目標エンタルピと同等以上の場合、ステップ24に移り、外気センサ12から得られた外気エンタルピと室内センサ8から得られた室内エンタルピとを比較する。外気エンタルピが室内エンタルピよりも低い(小さい)場合、エリアBとしての対応がなされ、この場合には圧縮機14を停止すると共に、外気導入比率が100%になるように前記切替ダンパ3が制御される。エリアBでの対応の場合、目標吹出エンタルピより高い吹出エンタルピになるが、外気エンタルピと室内エンタルピの差分の能力の空気を吹き出すことができる。圧縮機を停止させ、レタン吸込口4から室内空気を100%導入する従来の送風運転では空調能力がゼロになってしまうのに対し、本実施例のエリアBでの対応により、吹出温度の急上昇を抑えることができ、ハンチングを防止できる。また、エリアBでも圧縮機14の運転は停止されるため省エネにもなる。
ステップ24で外気エンタルピが室内エンタルピと同等以上の場合、ステップ25に移り、外気エンタルピが室内エンタルピよりも前記エンタルピ差α以上高い(大きい)か否かを比較する。外気エンタルピが室内エンタルピよりも前記エンタルピ差α以上は高くない場合、即ち外気エンタルピが、「室内エンタルピ」と、「室内エンタルピ+α」の間にある場合、エリアCとしての対応がなされ、この場合には外気エンタルピが室内エンタルピより高いため、圧縮機14を停止させずに運転を継続し、前記切替ダンパ3での外気の導入比率が100%となるように制御する。このエリアCでの対応では、目標吹出エンタルピまで高い吹出エンタルピにはできない(目標吹出エンタルピより若干低くなる)が、室内エンタルピよりは高い外気エンタルピを利用して、圧縮機の運転制御による能力抑制が可能となる。
ステップ25で、外気エンタルピが室内エンタルピよりも前記エンタルピ差α以上高い(大きい)場合、エリアDとしての対応がなされ、この場合、外気エンタルピが「室内エンタルピ+α」より高いため、圧縮機14の運転を継続し、「室内エンタルピ+α」となるような切替ダンパ3での外気導入比率X%を算出し、レタン側ダンパ4aと外気側ダンパ5aを制御する。エリアDの場合には、外気と室内空気の混合比を調整することで目標吹出エンタルピになるように圧縮機の運転制御による能力制御が可能となる。
以上述べたように、本実施例によれば、外気エンタルピ、室内エンタルピ、現在の吹出エンタルピ及び目標吹出エンタルピに基づき、切替えダンパ3を制御して外気導入比率を調整し、更に圧縮機の運転と停止を利用して能力抑制を図るように構成しているので、以下の効果が得られる。
(1)空調能力が、空調機能力調整範囲の下限状態の場合でも、外気エンタルピが室内エンタルピより高い場合には、外気を導入すると共に圧縮機を運転制御して空気調和機への導入空気を冷却するから、空気調和機の圧縮機を停止させることなく、圧縮機の運転を継続したまま更に能力を低減することが可能となる。従って、吹出温度が大きく上下するのを防止でき、快適性の向上を図ることができる外気導入型空調システムを得ることができる。
(2)置換換気空調システムとした場合における居住域の上下に発生する温度差を小さくできるから快適性を更に向上でき、置換換気空調システムで重要な温度成層状態も維持することができる。
(3)外気導入型空調システムにおいて、微小能力を必要とする場合にもそれに対応した吹出温度の微小な制御が容易に可能となり、この点からも快適性を向上できる。
(1)空調能力が、空調機能力調整範囲の下限状態の場合でも、外気エンタルピが室内エンタルピより高い場合には、外気を導入すると共に圧縮機を運転制御して空気調和機への導入空気を冷却するから、空気調和機の圧縮機を停止させることなく、圧縮機の運転を継続したまま更に能力を低減することが可能となる。従って、吹出温度が大きく上下するのを防止でき、快適性の向上を図ることができる外気導入型空調システムを得ることができる。
(2)置換換気空調システムとした場合における居住域の上下に発生する温度差を小さくできるから快適性を更に向上でき、置換換気空調システムで重要な温度成層状態も維持することができる。
(3)外気導入型空調システムにおいて、微小能力を必要とする場合にもそれに対応した吹出温度の微小な制御が容易に可能となり、この点からも快適性を向上できる。
なお、上述の図1に示した実施例では、レタン吸込口4の近くにもレタンセンサ13を設け、レタン吸込口4から室内機1側に吸込まれる室内空気のエンタルピも測定できるようにしている。このレタンセンサ13を用いることにより、精度の更に高い制御が可能となる。
また、上述した実施例では、レタン吸込口4を室内機1の近くに設けた例を示したが、前記レタン吸込口4を居住域上部まで延ばし、居住域上部の室内空気を取り込むようにすることも可能であり、この場合には比較的低温の室内空気を導入できるから空気調和機の負荷をより軽減でき、省エネルギ化できる。
更に、室内エンタルピを得るための室内のセンサは、室内センサ8には限らず、居住域上部センサ10、居住域下部センサ11などから得るようにすることも容易に可能である。また、エンタルピを得るためのセンサは、温度センサと湿度センサを別々に設け、それらからの情報を得ることでエンタルピを算出するように構成しても良い。
図1に示す実施例において、切替ダンパ3やダンパ制御回路6を室外に設けるようにしても良い。この場合には、図1に示すダクト7aを不要にできるが、室内空気を切替ダンパ3に導くためのダクトが必要となる。更に、図1に示す室内機の部分を室外に設置し、空気調和機で冷却した空気をダクトにより室内下部まで導くようにすることも可能である。
1 空気調和機の室内機
2 空気調和機の室外機
3 切替ダンパ
4 レタン吸込口
5 外気吸込口
6 ダンパ制御回路
7a,7b ダクト
8 室内センサ
9 吹出センサ
10 居住域上部センサ
11 居住域下部センサ
12 外気センサ
13 レタンセンサ
14 圧縮機
15 室外制御回路
16 居住域
17 吹出口。
2 空気調和機の室外機
3 切替ダンパ
4 レタン吸込口
5 外気吸込口
6 ダンパ制御回路
7a,7b ダクト
8 室内センサ
9 吹出センサ
10 居住域上部センサ
11 居住域下部センサ
12 外気センサ
13 レタンセンサ
14 圧縮機
15 室外制御回路
16 居住域
17 吹出口。
Claims (10)
- 外気を取り入れるための外気吸込口と、室内の空気を吸込むレタン吸込口と、前記外気吸込口からの外気と前記レタン吸込口からの室内空気を選択して導入可能な切替ダンパと、該切替ダンパからの空気を冷却して前記室内に供給するための空気調和機とを備える外気導入型空調システムにおいて、
前記外気のエンタルピを得るための外気センサと、室内空気のエンタルピを得るために室内に設けられたセンサとを備え、
前記空気調和機がその能力の下限値付近で運転されている場合であって更に前記空気調和機の空調能力を低下させる必要がある場合、前記外気のエンタルピが前記室内空気のエンタルピより高い場合には、前記外気を少なくとも一部導入すると共に前記空気調和機の圧縮機を運転して該空気調和機に導入された空気を冷却した後、前記室内に供給することを特徴とする外気導入型空調システム。 - 請求項1に記載の外気導入型空調システムにおいて、前記空気調和機の吸込口側に設けられた前記切替ダンパは、前記外気吸込口からの外気と前記レタン吸込口からの室内空気をそれぞれ個別に前記空気調和機に供給することも、或いは前記外気と室内空気を所望の割合に混合して前記空気調和機に供給することも可能な構成となっていることを特徴とする外気導入型空調システム。
- 請求項1または2に記載の外気導入型空調システムにおいて、前記空気調和機で冷却された空気は、前記室内の下部に、0.05〜0.6m/sの低速でゆっくりと吹き出され、その後温度上昇と共に室内の上方に移動して前記室内の上部から排出されることにより、前記室内の置換換気空調が行なわれるものであることを特徴とする外気導入型空調システム。
- 請求項3に記載の外気導入型空調システムにおいて、前記室内下部に吹き出される冷却空気の流速は、0.1〜0.2m/sであることを特徴とする外気導入型空調システム。
- 請求項3または4に記載の外気導入型空調システムにおいて、前記室内の居住域における上部と下部の温度差を小さくするために、前記空気調和機から室内へ供給される空気温度を一時的に上昇させるように制御することを特徴とする外気導入型空調システム。
- 請求項1〜5の何れかに記載の外気導入型空調システムにおいて、現在の吹出エンタルピと目標吹出エンタルピの差をαとしたとき、前記外気のエンタルピが、前記室内空気のエンタルピより高く且つ前記室内エンタルピよりも前記エンタルピ差α未満高い場合、前記切替ダンパでは外気のみを導入して前記空気調和機に供給することを特徴とする外気導入型空調システム。
- 請求項1〜6の何れかに記載の外気導入型空調システムにおいて、現在の吹出エンタルピと目標吹出エンタルピの差をαとしたとき、前記外気のエンタルピが、前記室内空気のエンタルピより高く且つ前記室内エンタルピよりも前記エンタルピ差α以上高い場合、前記切替ダンパでは前記外気と前記室内空気を混合して前記空気調和機に供給することを特徴とする外気導入型空調システム。
- 請求項1〜7の何れかに記載の外気導入型空調システムにおいて、前記外気のエンタルピが、前記空気調和機から吹き出される空気の目標吹出エンタルピよりも低い場合、前記空気調和機の圧縮機を停止させると共に、前記切替ダンパにより前記目標吹出エンタルピとなるように外気の導入比率を制御することを特徴とする外気導入型空調システム。
- 請求項1〜8の何れかに記載の外気導入型空調システムにおいて、前記外気のエンタルピが、前記空気調和機から吹き出される空気の目標吹出エンタルピと同等以上で且つ前記室内空気のエンタルピよりは低い場合、前記空気調和機の圧縮機を停止させると共に、前記切替ダンパにより外気の導入比率を100%に制御することを特徴とする外気導入型空調システム。
- 請求項1〜9の何れかに記載の外気導入型空調システムにおいて、外気のエンタルピを得るための前記外気センサ及び室内空気のエンタルピを得るために室内に設けられた前記センサは、温度と湿度を検知することでエンタルピを得るものであることを特徴とする外気導入型空調システム。
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