JP2012011305A - 静電霧化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ペルチェ素子の吸熱側と電極の先端側との距離を精度よく設定できる静電霧化装置を提供する。
【解決手段】吸熱側と放熱側とを備えたペルチェ素子45を有する。ペルチェ素子45の吸熱による冷却によって吸熱側に結露した水分を少なくとも先端側から吸水し、この先端側からの自然放電によりラジカルを含むミストへと霧化する電極78、および、電極78を保持する電極保持部79を備えた電極部59を有する。電極78を、電極保持部79に対して先端部を基準位置として圧入する。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、水分を先端側からの自然放電によりラジカルを含むミストへと霧化する電極を備えた静電霧化装置に関する。
従来、静電霧化装置は、多孔質成形体により形成された複数のピン状の電極と、これら電極の基端側に水分を供給する給水部とを備えている。そして、電極を所定の直流負電圧に帯電させるとともにこれら電極により給水部から水分を毛細管現象によって吸い上げ、この吸い上げた水分を、電極の先端側からラジカルを含むミストヘと霧化して空気中へと飛散させることにより、脱臭および除菌などを行う。
特開2008−212887号公報 特許第4016934号公報
電極の先端側の電界集中によって水分を霧化させる静電霧化装置の場合、電極が充分な量の水分を吸い上げ、電極の水含有率(電極の吸水可能量に対する吸水した水分量の比率)をある程度まで高めることでミストを連続発生することができる。
このようなミストの連続発生までの時間を短縮する際には、例えば熱電素子などの熱交換器などを用いて結露させた水分を電極の先端側に供給することが考えられる。このような構成の場合、電極の先端側は、水分を効率よく吸水しながら、電界集中により確実にミストを発生させるために、熱交換器との距離を精度よく設定しなければならない。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、熱電素子の吸熱側と電極の先端側との距離を精度よく設定できる静電霧化装置を提供することを目的とする。
実施形態の静電霧化装置は、吸熱側と放熱側とを備えた熱電素子を有する。また、静電霧化装置は、熱電素子の吸熱により冷却されて吸熱側に結露した水分を少なくとも先端側から吸水し、この先端側からの自然放電によりラジカルを含むミストへと霧化する電極、および、この電極を保持する保持部を備えた電極部を有する。電極は、保持部に対して先端部を基準位置として圧入されている。
一実施形態の静電霧化装置を示す縦断面図である。 同上静電霧化装置の電極と間隙形成部との寸法関係を示す側面図である。 (a)は同上静電霧化装置の組み立て方法の一部を示す側面図、(b)は電極部の一部を示す側面図である。 同上静電霧化装置の分解斜視図である。 同上静電霧化装置の一部を分解して示す斜視図である。 同上静電霧化装置の他の一部を分解して示す斜視図である。 同上静電霧化装置のさらに他の一部を分解して示す斜視図である。 同上静電霧化装置の一部の縦断側面図である。 同上静電霧化装置の他の一部の縦断側面図である。
以下、一実施形態の構成を図1ないし図9を参照して説明する。
図4および図5において、11は静電霧化装置を示し、この静電霧化装置11は、例えば電気掃除機、冷蔵庫、空調機、空気清浄機、加湿器、美顔器、あるいはドライヤなどの、内部から外部へと通気する連通風路を有する各種電気機器に適用される。そして、静電霧化装置11は、OHラジカルなどのラジカルを含むピコサイズないしナノサイズの微細なミストを発生することにより、脱臭、除菌および鮮度保持などの効果を有するものである。
この静電霧化装置11は、給水部としての結露部である冷却ユニットとしての結露ユニット15と、放電部としてのピンユニットである放電ユニット16とに分割されている。
結露ユニット15は、図4および図6に示すように、第1ケースとしての空冷風路ケースである上ケース18と、この上ケース18の下部に組み付けられる結露部本体としての結露ユニット本体19とを備えている。
上ケース18は、例えば合成樹脂などの部材により形成されており、結露ユニット本体19の上部を覆う第1ケース本体としての上ケース本体21と、この上ケース本体21の一側から突出する筒状の風路ノズル22とを有している。
上ケース本体21は、図1、図4、図5および図8に示すように、下側に開口部24が形成され、上側が閉塞された蓋状に形成され、開口部24により外部と連通する空間部25が内部に区画されている。また、この上ケース本体21の他側には、風路区画部としての風路ノズル22と略一直線上に筒状の連通風路部26が突出して形成されている。この連通風路部26は、空間部25に連通しており、下方に向けて開口している。
また、風路ノズル22は、長尺状に形成されており、上ケース本体21に螺子28,28を介して一体的に固定されている。さらに、この風路ノズル22の一端には、下方に向けて開口した排出口29が形成されている。そして、この風路ノズル22は、空間部25と連通している。したがって、風路ノズル22と空間部25と連通風路部26とは、互いに連通している。
一方、結露ユニット本体19は、図5および図6に示すように、第2ケースとしての固定部材である中ケース31上に、伝熱部32と放熱体である放熱板(ヒートシンク)33とが取り付けられて固定されている。
中ケース31は、例えば合成樹脂などの部材により、上側が開口した箱状(有底角筒状)に形成されており、上ケース18とで結露部ケース体である結露ユニットケース体34を構成している。また、この中ケース31(結露ユニットケース体34)の平板状の底部35には、四角形状の取付開口部としての露出開口部36が形成されており、この中ケース31の一側部には、切欠開口部37,37が切り欠き形成されている。さらに、中ケース31の底部35上には、露出開口部36の周囲から各切欠開口部37,37に亘って、内方に伝熱部32が嵌合する壁状の隔壁部38が上方に向けて突出形成されている。そして、この中ケース31の下部には、結露ユニット15と放電ユニット16との相対的な位置を規制する規制部としての規制リブ40が突出して形成されている。
また、伝熱部32は、熱電素子としてのペルチェ素子45と、このペルチェ素子45に熱的に接続された伝熱部材としての伝熱板46とを有している。
ペルチェ素子45は、電気エネルギを熱エネルギに変換するものであり、例えばセラミックなどの絶縁性を有する部材により形成された吸熱側となる四角形状の吸熱側面45aと、例えばセラミックなどの絶縁性を有する部材により形成された放熱側となる四角形状の放熱側面45bとの間に、これら吸熱側面45aおよび放熱側面45bに熱的に接続された半導体部45cを有する熱交換器である。また、このペルチェ素子45は、吸熱側面45aを下側として中ケース31に接着固定されている。すなわち、このペルチェ素子45は、吸熱側面45aを底部35に対向させて中ケース31に取り付けられている。この状態で、ペルチェ素子45の放熱側面45bは、隔壁部38の上端部と面一、あるいは隔壁部38の上端部よりも上方に位置している。そして、このペルチェ素子45は、半導体部45cに電気的に接続されたリード線45d,45eが中ケース31の切欠開口部37,37に挿通され、これらリード線45d,45eが互いにコネクタ47に纏められて図示しない電源部などに電気的に接続されており、所定の制御手段によって電流を制御することで、温度制御が可能となっている。
伝熱板46は、例えばアルミニウムなどの伝熱性に優れた金属などの部材によって四角形平板状に形成されており、ペルチェ素子45の吸熱側面45aに伝熱性および絶縁性を有する放熱用部材であるシリコーン接着剤などの接着剤により、この吸熱側面45aに固定され、この吸熱側面45aに熱的に接続されている。また、この伝熱板46は、露出開口部36に接着剤によって隙間なく嵌合して固定され、下面が中ケース31(結露ユニットケース体34)の底部35から下方(放電ユニット16側)に露出してこの底部35の下面35aと略面一となっている。換言すれば、ペルチェ素子45の吸熱側が底部35から放電ユニット16側に臨んでいる。さらに、この伝熱板46の下面は、底部35の下面35aとともに、結露部材(覆い部材)としての樹脂部材(絶縁部材)である絶縁シート53により覆われている。
絶縁シート53は、露出開口部36よりも大きい四角形状の薄膜層状に形成されており、ペルチェ素子45の吸熱側面45a、ここでは伝熱板46に接触した状態でこの伝熱板46を覆って中ケース31の底部35の下面35aに貼着されている。すなわち、この絶縁シート53は、ペルチェ素子45の吸熱により冷却されるように配置されており、吸熱側面45aあるいは伝熱板46などに水分が直接結露しないようにして、吸熱側面45aあるいは伝熱板46に水分の結露および乾燥の繰り返しなどが生じて腐食したり傷んだりすることを防止、すなわち、ペルチェ素子45および伝熱板46を水分から保護している。この状態で、絶縁シート53の外縁部は、露出開口部36よりも外方に位置している。さらに、この絶縁シート53は、少なくとも伝熱板46(ペルチェ素子45)と反対側の結露面となる表面53aに、結露する水滴の高さを高くするための撥水加工が施されており、絶縁シート53の表面53aに結露した水分が少量であっても、確実に凝集させることができるように構成されている。
また、放熱板33は、例えばアルミニウムなどの伝熱性に優れた金属などの部材によって形成され、ペルチェ素子45の放熱側面45bと熱的に接続されている。この放熱板33は、所定の熱特性を有していれば任意の形状および材質を用いることが可能であるが、例えば板状の放熱本体33aと、この放熱本体33aからフィン状に突出したフィン部33bとを一体に有している。
放熱本体33aは、四角形状に形成されており、ペルチェ素子45の放熱側面45bに放熱用部材である放熱用シリコーンなどで固定されている。
フィン部33bは、例えば板状に形成されて互いに略等間隔に離間され、放熱本体33aの長手方向に沿って配置されている。また、これらフィン部33bは、中ケース31から上方へと突出しており、上ケース18と結露ユニット本体19とを互いに取り付けた状態で上ケース18の開口部24に挿入されることで空間部25内に位置している。
一方、放電ユニット16は、図4および図7ないし図9に示すように、第3ケースとしての放電部ケース体である風路形成部としての下ケース55と、この下ケース55に組み付けられる高圧電源入力部としての接続部56、給水部材である給水シート57、導電部材としての導電シート58および電極部59と、下ケース55に接続される排気部としての排気ノズル60とを備えている。
下ケース55は、例えば合成樹脂などの部材により上側が開放された有底角筒状に形成されており、複数の螺子63により上ケース18と上下方向に連結されて、中ケース31(結露ユニット本体19)を上下から挟持している。すなわち、この下ケース55は、結露ユニットケース体34と接続され、この結露ユニットケース体34とともに風路ケース64を構成している。したがって、風路ケース64は、上ケース18、中ケース31および下ケース55により構成されている。また、この下ケース55の一側には、この下ケース55の内部空間部65と連通する円筒状のノズル接続部66が突出して形成されている。さらに、この下ケース55の他側には、上下方向に沿って筒状の外気吸入部67と空気流通部68とがそれぞれ形成されている。
外気吸入部67は、下ケース55の内部の内部空間部65と連通しており、ユニット15,16を互いに固定した状態で、上側が上ケース18の上ケース本体21の他側に形成された閉塞部69により閉塞され、下側が下方に向けて開口した外気吸入口70となっている。
また、空気流通部68は、下ケース55の外部に位置しており、上側に上ケース18の上ケース本体21の連通風路部26の下部が挿入されて気密に接続されている。したがって、この空気流通部68の下部は、下方に向けて開口した吸入口72となっている。
接続部56は、導電性を有する金属などの部材によりL字状に形成されており、下ケース55の底部75に形成されたスリット状の孔部75aに一端側が挿入されて固定されているとともに、他端側が下ケース55の底部75上に沿って配置されている。そして、この接続部56は、孔部75aに挿入された一端側が、放電ユニット16の外部に配置された図示しない高圧電源部に電気的に接続されている。この高圧電源部は、例えば−10〜−4kV、好ましくは−6kV程度の直流負電圧を発生させるものである。
給水シート57は、例えばスポンジなどの、吸水性および保水性を有する部材によって下ケース55の底部75の形状に沿う形状、すなわち四角形状に形成されており、下ケース55の底部75上に載置されている。また、この給水シート57には、切欠部57aが形成されており、この切欠部57aに接続部56が嵌合している。すなわち、この給水シート57は、接続部56を避けて下ケース55の底部75上に配置されている。
また、導電シート58は、吸水性、保水性および導電性を有する部材により四角形状に形成されており、給水シート57上にて接続部56を覆うように配置され、この接続部56と電気的に接続されている。
そして、電極部59は、図1ないし図4に示すように、複数の電極78と、これら電極78を保持する保持部としての電極保持部79とを有している。
各電極78は、吸水性、保水性および水分の吸い上げ特性を有するもので、例えば多孔質成形体、あるいは繊維体などにより形成されたフェルト状でかつピン状(円柱状)の棒状体である。また、これら電極78は、電界集中を先端側に生じさせやすくするために、略円錐状、すなわち基端側に対して先端側が縮径された形状に形成されている。
そして、各電極78は、高圧電源部から接続部56および導電シート58を介して供給された負の高電圧により、先端側からの自然放電によってOHラジカルを含むピコサイズないしナノサイズの微細なミスト(イオンミスト)を発生するように構成されている。換言すれば、各電極78の近傍には、対極が配置されていない。
また、電極保持部79は、保持部本体81と、この保持部本体81を保持する保持体82とを有している。
保持部本体81は、例えば絶縁性の合成樹脂などにより四角形状に形成されており、各電極78が圧入される挿通孔84を有している。これら挿通孔84は、互いに略等間隔に離間されており、保持部本体81を上下に貫通して形成されている。なお、この保持部本体81の各挿通孔84に圧入される各電極78は、その保持部本体81から上側、すなわち結露ユニット15側への突出寸法L、換言すれば保持部本体81の基準面である上側の主面81aから先端までの距離が所定値に高精度に管理されている(図3(b))。また、この保持部本体81の各挿通孔84に圧入される各電極78の基端側は、保持部本体81の下側に突出し、導電シート58と接触して、この導電シート58と電気的に接続されている。
また、保持体82は、下ケース55の内部に嵌合する四角形状の外形を有しており、中央部に保持部本体81を嵌合する嵌合開口部86が形成されて枠状となっている。さらに、この保持体82の背面側である下側には、導電シート58が嵌合開口部86全体を覆うように嵌合している。また、この保持体82の嵌合開口部86の縁部の下部には、保持体82を係止するための爪状の図示しない係止部が互いに対向する一対の辺部に形成されている。そして、この保持体82の上部には、係止部と異なる互いに対向する一対の辺部に、上方に向けて突出する間隙形成部89,89が形成されている。すなわち、これら間隙形成部89,89は、保持部本体81に保持された各電極78と同方向に向けて突出している。これら間隙形成部89,89は、ユニット15,16を互いに固定した状態で、ペルチェ素子45側、すなわち結露ユニット15(の中ケース31の底部35の下面35a)と当接(接触)することにより、各電極78の長手方向(突出方向)、換言すればペルチェ素子45側と各電極78側との相対的な位置を規制してこれら電極78の先端側とペルチェ素子45の吸熱側(伝熱板46(絶縁シート53の表面53a))との距離を設定するものである。
ここで、間隙形成部89,89の先端側は、ユニット15,16を互いに固定した状態で、中ケース31の底部35の下面35aに当接する平坦状の平面部89a,89aとなっており、保持部本体81の挿通孔84に各電極78を圧入した状態でこの保持部本体81を保持体82に取り付けたときに、平面部89a,89aと各電極78の先端側との距離Dが所定の一定距離となるように形成されている(図2)。すなわち、一方の間隙形成部89の平面部89aと他方の間隙形成部89の平面部89aとは、互いに同一平面上に位置している。
また、絶縁シート53の表面53aと各電極78の先端側との距離は、表面53aに結露した水分が凝集して成長した水滴に接触する程度、例えば0.5mm程度のものであり、各電極78の先端側での電界集中の効率を高め、水分をより効率よく霧化する距離に設定されている。また、この距離の間隙が形成されていることにより、絶縁シート53の表面53aに結露して凝集した水滴が各電極78の先端側に瞬時に接することで、各電極78側からの絶縁シート53(伝熱板46、ペルチェ素子45)側への熱伝導を遮断し、絶縁シート53の表面53aを低温に維持して結露時のロスを防ぎ、ペルチェ素子45による冷却能力の低下を防止するように構成されている。
また、図9に示す排気ノズル60は、電極78により発生させたミストを外部へと放出するためのもので、下ケース55のノズル接続部66に接続されている。また、この排気ノズル60は、上方に向けて開口した放出口95を有している。
したがって、静電霧化装置11は、ユニット15,16を互いに固定した状態で、吸入口72から空気流通部68、連通風路部26、空間部25および風路ノズル22を経由して排出口29へと至る空冷風路(放熱板冷却風路)である気密な分岐風路98が風路ケース64の内部に形成されており、この分岐風路98とは別個に、外気吸入口70から外気吸入部67、内部空間部65、ノズル接続部66および排気ノズル60を経由して放出口95へと至る気密な放出風路99が風路ケース64の内部に形成されている。すなわち、放熱板33は分岐風路98内に位置し、電極78は放出風路99内に位置している。さらに、放熱板33のフィン部33bは、分岐風路98に沿って、換言すれば分岐風路98を通過する気流方向に沿って配置されており、この分岐風路98を通過する空気の流れを妨げて騒音や乱流などが発生することを防止している。そして、分岐風路98は、吸入口72および排出口29が、例えばファンなどにより通気する図示しない通気風路部に気密に接続されている。また、放出風路99は、外気吸入口70が、外気を導入するための図示しない外気導入風路部に気密に接続され、放出口95が電気機器の内部から外部へと通気する上記連通風路に連通している。
次に、上記一実施形態の組み立て方法を説明する。
静電霧化装置11の組み立ての際には、結露ユニット15と放電ユニット16とをそれぞれ別個に組み立てた後、結露ユニット15の中ケース31を上ケース18と放電ユニット16の下ケース55とで上下から挟持するように互いに組み付ける。
まず、結露ユニット15は、図4ないし図6に示すように、中ケース31に対して、伝熱板46がペルチェ素子45の吸熱側面45aに熱的に接続されるように、これら伝熱板46およびペルチェ素子45を接着固定する。このとき、伝熱板46は中ケース31の露出開口部36に嵌合し、その下面が中ケース31の底部35の下面35aと略面一となる。また、ペルチェ素子45の放熱側面45bには放熱板33を取り付ける。そして、ペルチェ素子45のリード線45d,45eの先端側を切欠開口部37,37に挿通させて中ケース31の外方へと突出させ、電源部などに電気的に接続する。
一方、放電ユニット16は、まず、図7に示すように、下ケース55に対して、接続部56、給水シート57および導電シート58を順次取り付けるとともに、予め組み立てた電極部59を取り付ける。
ここで、電極部59を組み立てる際には、まず、図3(a)に示すように、各電極78の先端側を治具Jにより定位置で保持し、この治具Jを電極保持部79の保持部本体81に対して上側から近づけ、各電極78を各挿通孔84に対して基端側から圧入する。すなわち、複数の電極78の先端部を所定の同一基準位置(同一基準平面上)に揃えて保持した状態で、これら電極78を基端側から電極保持部79の保持部本体81の各挿通孔84に(まとめて同時に)圧入する。このとき、治具Jが例えば保持部本体81の上側の主面81aなどに突き当たることにより、各電極78は先端側を基準位置として保持部本体81に対して高精度に位置決めされる。すなわち、各電極78は、先端部が位置する治具Jの所定の同一基準位置(同一基準平面)と保持部本体81の主面81aとの距離を所定の一定距離(突出寸法Lと等しい距離)とすることで電極保持部79の保持部本体81の各挿通孔84に圧入される。このため、各電極78は、突出寸法Lが高精度に管理される(図3(b))。そして、電極78を圧入した保持部本体81を保持体82の嵌合開口部86に嵌合させて組み付け、係止部により係止することで、電極部59が完成する。このとき、各電極78の突出寸法Lが高精度に管理されているため、図2に示すように、各電極78の先端側と間隙形成部89,89の平面部89a,89aとの距離Dが、例えば0.5mm程度に精度よく管理される。
この後、図4に示すように、上ケース本体21に風路ノズル22を接続した上ケース18と、上記下ケース55との間で、上記中ケース31を上下から挟持し、螺子63により上ケース18と下ケース55とを上下方向に互いに接続する。このとき、図1に示すように、放電ユニット16側の電極保持部79の間隙形成部89,89の先端側の平面部89a,89aが結露ユニット15側の中ケース31の底部35の下面35aと当接することにより、間隙形成部89,89の平面部89a,89aと各電極78の先端側との距離D(図2)と等しい間隙を介して、各電極78の先端側がペルチェ素子45の吸熱側(伝熱板46(絶縁シート53の表面53a))に対向する。また、図8に示すように、上ケース18の連通風路部26の下端が空気流通部68に気密に接続されて分岐風路98が区画されるとともに、上ケース18の閉塞部69により外気吸入部67の上部が閉塞される。
さらに、下ケース55のノズル接続部66に図9に示すように排気ノズル60を気密に接続することにより、放出風路99が区画される。
そして、分岐風路98と放出風路99とを、それぞれ図示しない風路部と気密に接続するとともに、放電ユニット16の接続部56を高圧電源部と電気的に接続することにより、静電霧化装置11が完成する。
次に、上記一実施形態の作用を説明する。
電気機器を駆動させると、制御手段がペルチェ素子45に所定の電流を流して、ペルチェ素子45を温度制御する。
ペルチェ素子45は、流れる電流に応じて、吸熱側面45aから吸熱するとともに放熱側面45bから放熱する。この放熱側面45bでは、この放熱側面45bに熱的に接続された放熱板33が分岐風路98内に位置しているため、この分岐風路98内を通過する気流によって放熱することにより放熱が補助され、効率よく吸熱され、そのためペルチェ素子45は吸熱側面45aから効率よく吸熱し、外気温に対して急速な温度差を生じさせる。
このとき、ペルチェ素子45の吸熱側面45aに熱的に接続された伝熱板46は、吸熱側面45aと略等しい温度に冷却され、この伝熱板46を覆う絶縁シート53も同様に冷却される。このため、放出風路99(内部空間部65)の内部の空気に含まれる水分が、撥水性を有する絶縁シート53の表面53aに結露してゆく。
この後、制御手段は、高圧電源部を介して静電霧化装置11の導電シート58に通電する(静電霧化装置11オン)。静電霧化装置11では、絶縁シート53の表面53aに結露した水分が凝集し、この凝集した水分が成長した水滴が絶縁シート53の表面53aに間隙を介して対向する各電極78の先端側に付着する。これら電極78には、高圧電源部から、導電シート58および接続部56を介して高圧の負電圧がそれぞれ印加されているため、電極78の先端側に電界集中が生じて自然放電が起こり、これら電極78の先端側に表面張力および毛細管現象により直接付着した水分の表面張力を超える電気作用によりピコサイズないしナノサイズ(500pm〜5,000pm程度)の目に見えないミストが直ちに分裂して飛散する。
このように結露した水滴が各電極78のそれぞれの先端側に付着し、電極78の水含有率(吸水可能量(電極78の体積)に対する吸水した水分量の比率)が経時的に増加して所定の水含有率以上となったときにミストの連続発生(連続霧化)が開始する。
また、絶縁シート53の表面53aに凝集した水分のうち、電極78に付着しなかったものは、重力により滴下し、給水シート57および導電シート58に吸い上げられ、電極78の基端側に運ばれる。この水分は、各電極78により毛細管現象によって経時的に先端側へと吸い上げられて霧化され、ミストとなって飛散する。すなわち、絶縁シート53の表面53aに過剰に結露した水分でも、給水シート57および導電シート58により、漏水することなく有効に利用される。
そして、飛散したミストは、排気ノズル60の放出口95を介して静電霧化装置11の外部へと放出される。
以上説明した一実施形態によれば、各電極78を、その先端側を基準位置として電極保持部79(の保持部本体81(の各挿通孔84))に圧入することにより、各電極78の先端位置を、精度よく管理できる。そのため、各電極78を圧入した電極保持部79を、これら電極78の先端側がペルチェ素子45の吸熱側(伝熱板46(絶縁シート53の表面53a))に対向させるように配置したときに、ペルチェ素子45の吸熱側(伝熱板46(絶縁シート53の表面53a))と各電極78の先端側との相対距離を精度よく設定できる。
また、間隙形成部89,89の先端側(平面部89a,89a)と各電極78の先端側との距離を所定距離とするように電極保持部79(の保持体82)から間隙形成部89,89を突出させ、この間隙形成部89,89の先端側(平面部89a,89a)をペルチェ素子45側、すなわち結露ユニット15側(の中ケース31の底部35の下面35a)と接触させることで各電極78の長手方向(突出方向)、換言すればペルチェ素子45側と各電極78側との相対的な位置を規制してこれら電極78の先端側とペルチェ素子45の吸熱側(伝熱板46(絶縁シート53の表面53a))との距離を設定することにより、ペルチェ素子45の吸熱側(伝熱板46(絶縁シート53の表面53a))と各電極78の先端側との相対距離を、確実に精度よく設定できる。
そして、少なくとも先端側から吸水して自然放電によりミストを発生させる電極78の場合、これら電極78の先端側とペルチェ素子45の吸熱側(伝熱板46(絶縁シート53の表面53a))との距離が遠すぎると、このペルチェ素子45の吸熱側(伝熱板46(絶縁シート53の表面53a))に凝集した水分が電極78の先端側に届かないなど、水分を効率よく吸水できない。また、これら電極78の先端側とペルチェ素子45の吸熱側(伝熱板46(絶縁シート53の表面53a))との距離が近すぎると、各電極78の先端に電界集中が生じにくくなり、自然放電による静電霧化が生じにくくなる。そのため、各電極78の先端側とペルチェ素子45の吸熱側(伝熱板46(絶縁シート53の表面53a))との距離を精度よく設定することで、ペルチェ素子45の吸熱側(伝熱板46(絶縁シート53の表面53a))に凝集した水分を効率よくかつ確実に各電極78の先端へと移行させることができるとともに、静電霧化を効率よく生じさせることができる。
特に、各電極78は、多孔質のフェルト状であるため、成形時の寸法精度が良好でないので、その先端側の位置の精度を、各電極78の成形精度のみで得ることは容易でない。したがって、各電極78の先端側を基準位置として電極保持部79(の保持部本体81(の各挿通孔84))に圧入し、間隙形成部89,89によって各電極78の位置を規制してこれら電極78の先端側とペルチェ素子45の吸熱側(伝熱板46(絶縁シート53の表面53a))との距離を設定することにより、多孔質でフェルト状の各電極78であっても、すなわち寸法精度を高めることが容易でない電極78を用いる場合であっても、先端側の位置を精度よく設定でき、各電極78の先端側とペルチェ素子45の吸熱側(伝熱板46(絶縁シート53の表面53a))との距離を精度よく設定できる。
なお、上記一実施形態において、結露ユニット15側の構成は、各電極78の先端側にペルチェ素子45の吸熱側を対向させることができれば、任意に設定できる。
また、ペルチェ素子45の放熱を促進する分岐風路98およびミストを放出するための放出風路99の構成は、任意に形成できる。
さらに、電極78は複数でもよいし、1本のみでもよい。すなわち、電極78の本数は上記構成に限定されるものではない。また、電極78は、少なくとも先端側から吸水可能な構成とすればよい。
また、ペルチェ素子45は、吸熱側を伝熱板46および絶縁シート53で覆った構成としたが、これら伝熱板46、あるいは絶縁シート53を備えない構成とすることも可能である。いずれにしても、ペルチェ素子45の吸熱側とは、ペルチェ素子45の吸熱側面45aのみをいう場合、あるいは、この吸熱側面45aに熱的に接続された部材をいう場合など、ペルチェ素子45の吸熱側面45aと熱的に等価な構成をいうものとする。
そして、本発明の一実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
11 静電霧化装置
45 熱電素子としてのペルチェ素子
59 電極部
78 電極
79 保持部としての電極保持部
89 間隙形成部

Claims (2)

  1. 吸熱側と放熱側とを備えた熱電素子と、
    基端側から給電されるとともに先端側が前記熱電素子の吸熱側に対向して配置され、前記熱電素子の吸熱により冷却されて吸熱側に結露した水分を少なくとも先端側から吸水し、この先端側からの自然放電によりラジカルを含むミストへと霧化する電極、および、この電極を保持する保持部を備えた電極部とを具備し、
    前記電極は、前記保持部に対して先端部を基準位置として圧入されている
    ことを特徴とした静電霧化装置。
  2. 電極側へと突出し先端部が熱電素子側と接触することによりこの熱電素子側と前記電極側との相対的な位置を規制してこの電極の先端側と前記熱電素子の吸熱側との距離を設定する間隙形成部を具備した
    ことを特徴とした請求項1記載の静電霧化装置。
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JP2014140526A (ja) * 2013-01-24 2014-08-07 Toshiba Corp 洗濯乾燥機

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