JP2012010445A - アキシャルギャップ型電動車用モータ - Google Patents

アキシャルギャップ型電動車用モータ Download PDF

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Koji Inoue
浩司 井上
Hiroyuki Takamatsu
弘行 高松
Kenichi Inoue
憲一 井上
Takashi Hase
隆司 長谷
Osamu Ozaki
修 尾崎
Chikara Ichihara
主税 一原
Masakatsu Maruyama
政克 丸山
Yasushi Maeda
恭志 前田
Hiroyuki Mitani
宏幸 三谷
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Abstract

【課題】本発明は、励磁コイルで発生する磁束の漏れを低減することで回転トルクをより大きくし得るアキシャルギャップ型の電動車用モータを提供する。
【解決手段】本発明の電動車用モータMTaは、駆動輪と、永久磁石片12を備えるロータ10と、ロータ10の軸方向の両端面に間隔を空けてそれぞれ対向する第1および第2励磁コイル20、30と、第1および第2励磁コイル20、30におけるロータ10に対向する第1および第2励磁コイル一方端面と対向する第1および第2励磁コイル他方端面に対向する第1および第2ステータコア40、50と、第1ステータコア40と第2ステータコア50とを連結する連結コア60とを備え、ロータ10は、その回転トルクを前記駆動輪に直接伝達可能に駆動輪に組み込まれ、第1ステータコア40、第2ステータコア50および連結コア60は、軸を含み軸方向に平行な断面形状が略H字形状となっている。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両の駆動輪に直接的に設けられ、前記駆動輪を駆動するアキシャルギャップ型電動車用モータに関する。
近年、地球環境への負荷を低減するべく、総合的な燃費を向上させ、トータルな二酸化炭素の排出を抑制することができることから、モータ(電動機)を用いた、いわゆるハイブリッド自動車や電気自動車が盛んに研究開発されている。また、モータを用いた車両には、このようなハイブリッド自動車や電気自動車だけでなく、電動オートバイ(電動バイク)、電動スクータおよびアシスト自転車等の電動二輪車あるいは電動車椅子等も知られている。
このようなモータを搭載した車両には、共通の課題として、例えば乗り心地を悪くするコギングトルクの問題や体積当たりのトルクの増大化の問題がある。このような問題を解消するために、例えば、特許文献1に電動二輪車用モータが提案されている。
例えば、特許文献1に開示の電動二輪車用モータは、電動二輪車の駆動輪を減速機を介して駆動する電動モータを有し、前記電動モータは、固定子を外囲する回転子が配設されたアウターロータ型ブラシレスモータであり、かつ前記固定子の外形が150〜200mmであり、前記固定子にコイルが集中巻きされ、前記回転子の極数が24であり、かつ前記固定子のスロット数が27であり、主磁気回路として前記回転子に周方向に配設された複数の円弧状マグネットがネオジマグネットであり、前記固定子と前記回転子との間のエアギャップが前記ネオジマグネットの厚さの0.5〜1.5倍であり、前記固定子に設けられたティースの巻線部分の周方向幅が当該ティースの先端部分の周方向幅の0.4〜0.6倍であるものである。前記特許文献1によれば、このような構成の電動二輪車用モータは、コギングトルクの影響を小さくすることができ、大きなトルクを発生させることができる一方、コンパクト化することができる。
特開2009−284726号公報
ところで、前記特許文献1に開示の電動二輪車用モータは、減速機を介して駆動輪を駆動するため、機械損失を生じてしまい、効率的に駆動輪を駆動することが難しい。そのため、モータを駆動輪に組み込んだインホイール方式とすることが考えられるが、ラジアルギャップ型であってアウターローラ型であるため、固定子のサイズ等から生じる制約によってそのラジアルギャップ位置は、駆動輪における比較的大きな半径位置、例えば、半径の中央に位置し、そこで回転トルクを発生することになるので、大きな回転トルクを得るためには、比較的大きな電流を必要としてしまう。
本発明は、上述の事情に鑑みて為された発明であり、その目的は、励磁コイルで発生する磁束の漏れを低減することによって回転トルクをより大きくすることができるアキシャルギャップ型電動車用モータを提供することである。
本発明者は、種々検討した結果、上記目的は、以下の本発明により達成されることを見出した。すなわち、本発明の一態様にかかるアキシャルギャップ型電動車用モータは、車輪と、永久磁石片を備えるロータと、前記ロータにおける軸方向の端面に間隔を空けて対向する励磁コイルと前記励磁コイルによって生じた磁束を通すコアとを備えるステータとを備え、前記ロータは、その回転トルクを前記車輪に直接伝達することができるように前記車輪に組み込まれ、前記ステータの励磁コイルは、前記ロータにおける軸方向の一方端面に前記間隔を空けて対向する第1励磁コイルと、前記ロータにおける軸方向の他方端面に前記間隔を空けて対向する第2励磁コイルとを備え、前記ステータのコアは、前記第1励磁コイルにおける前記ロータに対向する第1励磁コイル一方端面と対向する第1励磁コイル他方端面に対向する第1ステータコアと、前記第2励磁コイルにおける前記ロータに対向する第2励磁コイル一方端面と対向する第2励磁コイル他方端面に対向する第2ステータコアと、前記第1ステータコアと前記第2ステータコアとを連結する連結コアとを備えることを特徴とする。
このような構成のアキシャルギャップ型電動車用モータでは、第1および第2励磁コイルの第1および第2励磁コイル他方端面は、磁束線の開放端となるが、これら第1および第2励磁コイルの第1および第2励磁コイル他方端面にそれぞれ対向する第1および第2ステータコアで磁束を収集し、これら第1および第2ステータコアでそれぞれ収集した磁束を連結コアに通すことによって、磁束線を閉ループとすることができる。この結果、このような構成のアキシャルギャップ型電動車用モータは、漏れ磁束を低減することができ、回転トルクをより大きくすることができる。
また、他の一態様では、上述のアキシャルギャップ型電動車用モータにおいて、前記車輪は、円板状のホイールベースを備え、前記ロータの前記永久磁石片は、複数であって、前記車輪の前記ホイールベースの中心から所定の距離だけ離れた位置であって周方向に所定の間隔で前記ホイールベースに直接嵌め込まれていることを特徴とする。
このような構成のアキシャルギャップ型電動車用モータは、車輪のホイールベースにロータの永久磁石片が直接嵌め込まれることによって車輪とロータとが一体化されているので、部品点数を削減でき、また構造が簡素なので、製造コストを低減することが可能となる。
また、他の一態様では、これら上述のアキシャルギャップ型電動車用モータにおいて、前記第1および第2励磁コイルのうちの少なくとも一方には、軸方向に積層され、直列に接続されるサブ励磁コイルをさらに備えることを特徴とする。
このような構成のアキシャルギャップ型電動車用モータは、軸方向に積層されるとともに直列に接続されたサブ励磁コイルをさらに備えるので、サブ励磁コイルの励磁によって回転トルクをさらに増やすことができる。このため、このような構成のアキシャルギャップ型電動車用モータは、例えば、起動の際等の比較的大きな回転トルクを必要とする場合にサブ励磁コイルを励磁する一方、起動の際等ほど回転トルクを必要としない走行の際等にサブ励磁コイルの励磁を停止することで、効率よくアキシャルギャップ型電動車用モータを運用して省電力化することができる。
また、他の一態様では、これら上述のアキシャルギャップ型電動車用モータにおいて、前記第1および第2励磁コイルのそれぞれは、帯状の導体部材であって、前記帯状の導体部材の幅方向が前記ロータの永久磁石によって形成される磁束の方向と略一致するように、渦巻き状に巻き回されていることを特徴とする。
このような構成のアキシャルギャップ型電動車用モータでは、第1および第2励磁コイルのそれぞれは、帯状(テープ状、リボン状)の導体部材であって、前記帯状の導体部材の幅方向が前記ロータの永久磁石によって形成される磁束の方向と略一致するように、渦巻き状に巻き回されているので、磁束に直交する面における前記導体部材の断面積が小さくなる。このため、このような構成のアキシャルギャップ型電動車用モータは、その渦電流損を小さくすることができ、その効率を向上することができる。
また、他の一態様では、これら上述のアキシャルギャップ型電動車用モータにおいて、前記ステータのコアは、磁気的に等方性を有し、軟磁性粉末を成型したものであることを特徴とする。
このような構成のアキシャルギャップ型電動車用モータは、所望の磁気特性が比較的容易に得られるとともに、比較的容易に所望の形状に成形され得る。
本発明にかかるアキシャルギャップ型電動車用モータは、励磁コイルで発生する磁束の漏れを低減することによって回転トルクをより大きくすることができる。
第1実施形態における電動車用モータを搭載した車輪の外観構成を示す図である。 図1に示す電動車用モータの構成を示す図である。 図1に示す電動車用モータにおけるヨーク部(コア部)を説明するための図である。 第2実施形態における電動車用モータを搭載した車輪の外観構成を示す図である。 第3実施形態における電動車用モータを示す図である。
以下、本発明にかかる実施の一形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、適宜、その説明を省略する。また、本明細書において、総称する場合には添え字を省略した参照符号で示し、個別の構成を指す場合には添え字を付した参照符号で示す。
(第1実施形態)
本実施形態におけるアキシャルギャップ型電動車用モータを用いた電動車両の一例として、電動スクータの場合について説明する。
図1は、第1実施形態における電動車用モータを搭載した車輪の外観構成を示す図である。図1(A)は、内部を透視することができるように示され、図1(B)は、ヨーク部を取り外した状態で示され、図1(C)は、さらにコイル部を取り外した状態で示している。図2は、図1に示す電動車用モータの構成を示す図である。図2(A)は、全体構成を示す透視斜視図であり、図2(B)は、組み立て斜視図である。図3は、図1に示す電動車用モータにおけるヨーク部(コア部)を説明するための図である。図3(A)は、全体構成を示す透視斜視図であり、図3(B)は、図3(A)に示すAA線での断面図である。
電動スクータは、大略、車体フレームと、前記車体フレームの進行方向前方に操舵可能に設けられたフロントフォーク(フロントアーム)に回転自在に支持された前輪(操舵輪)と、前記車体フレームの進行方向後方に設けられたリアフォーク(リアアーム)に回転自在に支持された後輪と、前記フロントフォークの上端に設けられ前記前輪を操舵するハンドルと、前記車体フレームに設けられ運転者が着座するシートと、電動車用モータMTaとを備えて構成されている。この電動車用モータMTaは、前記前輪および前記後輪の少なくとも一方の車輪(ホイール)に直接的に設けられる(インホイール方式)。すなわち、この電動車用モータMTaによって発生した回転トルクを例えばギア等の減速機を介することなく直接前記車輪に伝達して前記車輪を駆動することができるように電動車用モータMTaが前記車輪に組み込まれて、これら前記車輪および電動車用モータMTが構成される。
このような車輪(ホイール)WHaは、例えば、図1に示すように、ホイールベースWBaと、ホイールベースWBaの外周に配置されたタイヤTYと、ホイールベースWBaの中心部位(軸部位)に配置された電動車用モータMTaとを備えて構成されている。
ホイールベースWBaは、円板状のホイールディスクWDaと、ホイールディスクWDaの外周に一体的に設けられた略円筒状のホイールリムWRとを備えて構成されており、ホイールリムWRの外周にタイヤTYが組み付けられている。
そして、車輪WHaのホイールベースWBaには、電動車用モータMTaが直接的に設けられる。より具体的には、本実施形態では、ホイールベースWBaにおけるホイールディスクWDaの中心部分(軸部分)には、電動車用モータMTaにおけるロータ10のロータベース11の外形と略同形である円形の開口部WDAが形成されており、この開口部WDAにロータベース11が嵌め込まれて固定されることで、電動車用モータMTaのロータ10が、その回転トルクを車輪WHaのホイールベースWBaに直接伝達することができるように車輪WHaのホールベースWBaに組み込まれ、直接的に設けられている。これによって電動車用モータMTaにおけるロータ10の回転トルクが直接的にホールディスクWDaに伝達され、ホールディスクWDaは、電動車用モータMTaのロータ部11と一体的に回転し、車輪WHaは、電動車用モータMTaによって回転運動する。この電動車用モータMTaを組み込んだ車輪WHaは、駆動輪となる。なお、前記開口部WDAは、円形の凹部であってもよい。
このような車輪WHaに直接的に設けられる電動車用モータMTaは、アキシャルギャップ構造の電動機(アキシャルギャップ型電動機)であり、永久磁石片を備えるロータと、前記ロータにおける軸方向の端面に間隔を空けて対向する励磁コイルと前記励磁コイルによって生じた磁束を通すコアとを備えるステータとを備えて構成される。例えば、図2および図3に示すように、電動車用モータMTaは、ロータ(回転子)10と、第1および第2励磁コイル20、30と、第1および第2ステータコア(ヨーク)40、50と、連結コア60とを備えて構成され、ロータ10(ロータ10の軸に垂直な面)に対し左右対称に構成されている。第1および第2ステータコア40、50と連結コア60とから前記コアが構成され、これら第1および第2励磁コイル20、30と第1および第2ステータコア40、50と連結コア60とから前記ステータ(固定子)が構成されている。
ロータ10は、略円板状のロータベース11と、略円板状(略円柱形状)複数の永久磁石片12(12−1〜12−4)とを備えて構成されている。ロータベース11には、ロータベース11の中心(軸)から所定の距離だけ離れた位置を中心とする略円形状(円柱形状)の複数の開口部が周方向に等間隔で形成されており、前記複数の永久磁石片12のそれぞれは、これら各開口部に嵌め込まれ、例えば接着によって固定される。これら複数の永久磁石片12は、その磁極を軸方向に向けており(ロータベース11の各表面に磁極Sおよび磁極Nがあり)、周方向で互いに隣接する各永久磁石片12の各磁極は、互いに逆方向を向いている。なお、永久磁石片12は、この例では円板状であるが、その形状は、特に限定されない。
第1および第2励磁コイル20、30は、それぞれ、絶縁被覆した長尺の導体部材を所定の回数だけ巻き回したものであり、通電することによって、磁場を発生するものである。
本実施形態の電動車用モータMTaでは、3相交流電力によって駆動されるために、その励磁コイルの個数(スロット数)は、3×n(nは正整数)であり、永久磁石片12の個数(極数)は、コギングトルクを低減するために、スロット数:極数=3:4の比率となるように、4×nに設定されている。図1ないし図3に示す例では、スロット数が3であって極数が4に設定されており、第1励磁コイル20は、U相第1励磁コイル20uと、V相第1励磁コイル20vと、W相第1励磁コイル20wとを備え、第2励磁コイル30は、U相第2励磁コイル30uと、V相第2励磁コイル30vと、W相第2励磁コイル30wとを備え、そして、永久磁石片12は、4個の永久磁石片12−1〜12−4を備えている。
これらU相、V相およびW相第1励磁コイル20u、20v、20wは、それぞれ、コイル21u、21v、21wと、コイル21u、21v、21wにU相、V相およびW相の各相の三相交流を給電するために、一対の接続端子22u−1、22u−2;22v−1、22v−2;22w−1、22w−2を備えて構成され、U相、V相およびW相第2励磁コイル30u、30v、30wは、それぞれ、コイル31u、31v、31wと、コイル31u、31v、31wにU相、V相およびW相の各相の三相交流を給電するために、一対の接続端子32u−1、32u−2;32v−1、32v−2;32w−1、32w−2を備えて構成される。
これらコイル21u、21v、21w;31u、31v、31wは、それぞれ、例えば断面丸形(○形)や断面矩形(□形)等の絶縁被覆した長尺な導体部材を巻回することによって構成されてもよいが、本実施形態では、これらコイル21u、21v、21w;31u、31v、31wは、それぞれ、絶縁被覆した帯状の導体部材(帯状の線材)を、該導体部材の幅方向がコイル21u、21v、21w;31u、31v、31wの軸方向に沿うように巻回することによって構成される。帯状とは、導体部材の厚さ(径方向の長さ)tよりも幅(軸方向の長さ)Wの方が大きい場合をいい、すなわち、幅Wと厚さtとの間に、W>t(W/t>1)の関係が成り立つ。このように本実施形態の第1および第2励磁コイル20(20u、20v、20w)、30(30u、30v、30w)は、いわゆるフラットワイズ巻線構造であり、いわゆる渦電流損失を低減する点で有利である。そして、好ましくは、これらコイル21u、21v、21w;31u、31v、31wは、それぞれ、絶縁被覆した帯状の導体部材であって、この帯状の導体部材の幅方向がロータ10の永久磁石片12によって形成される磁束の方向と略一致するように、渦巻き状に巻き回される。このように構成することによって、磁束に直交する面における前記導体部材の断面積が小さくなるため、その渦電流損を小さくすることができ、その効率を向上することができる。
このような帯状の導体部材を用いる場合では、導体層と絶縁層とをその厚み方向に積層して、コイル21u、21v、21w;31u、31v、31wが形成される。前記帯状の導体部材(導体層の部材)は、たとえば、銅、アルミ、またはその合金等から形成される。前記帯状の導体部材は、絶縁性の樹脂等により被覆され、テープ面同士が電気的に接触しないように絶縁が確保される。なお、絶縁シートを挟むことで絶縁性が確保されてもよい。
一般に、コイルに流れる交流電流は、導体部材の表皮厚みδまでの範囲しか流れず、導体部材断面全体に一様に電流が流れていない。この表皮厚みδは、一般に、コイルに流れる交流電流の周波数(角周波数)をωとし、コイルの導体部材の透磁率をμとし、その電気電導率をσとする場合に、δ=(2/ωμσ)1/2で表わされる。ここで、前記帯状の導体部材の厚みを前記表皮厚みδより厚くすると、導体部材において電流が流れない無効な部分が存在し、その導体部材の体積が無駄に増加することになって、コイルの巻線効率が低下してしまう。さらに、磁場がテープ状の導体平面に平行にかかる場合でも、導体部材に流れる渦電流の損失が増加することになる。これに対して、前記導体部材の厚みを前記表皮厚みδ以下にすると、電流の流れない無駄な導体部材の部分が無くなり、導体部材全体に電流が流れてコイル巻線の効率が向上し、コンパクトにコイルを構成することが可能となる。さらに、磁場がテープ状の導体平面に平行にかかるようにすれば、導体部材に流れる渦電流の損失を大幅に低減できる。したがって、前記コイル21u、21v、21w;31u、31v、31wには、前記表皮厚みδ以下の厚みの導体部材が前記線材として用いられることが好ましい。
また、前記帯状の導体部材の厚みをtとし、前記帯状の導体部材の幅をWとする場合に、幅Wは、前記帯状の導体部材に流す電流の大きさによって決まるが、t/W≦1の条件を満足することが好ましく、さらに好ましくは、t/W≦1/10の条件を満足することである。上記一例では、その限界のt/W=1/30である。t/W≦1/10とすると、実効的な導体部材の占積率を向上させることができ、かつ、渦電流損を大幅に低減することが可能である。
また、これら第1および第2励磁コイル20、30は、コギングトルクを低減するべく、空芯コイルであって、コアレスである。
第1および第2ステータコア40、50は、それぞれ、例えば、その外形が六角柱形状であり、その軸方向の内側面(ロータ10に対向する面側)には、凹所が形成されている。第1ステータコア40の前記凹所は、それぞれ、正三角形の各頂点にU相、V相およびW相第1励磁コイル20u、20v、20wのコイル軸を一致させてU相、V相およびW相第1励磁コイル20u、20v、20wを嵌め込むことができ、前記正三角形の幾何重心が前記六角柱の軸に一致するような、角を丸めた三角柱形状である。そして、第1ステータコア40には、U相、V相およびW相第1励磁コイル20u、20v、20wにおける前記一対の接続端子22u−1、22u−2;22v−1、22v−2;22w−1、22w−2を挿通するために、適所に複数の貫通孔が形成されている。同様に、第2ステータコア50の前記凹所は、それぞれ、正三角形の各頂点にU相、V相およびW相第2励磁コイル30u、30v、30wのコイル軸を一致させてU相、V相およびW相第2励磁コイル30u、30v、30wを嵌め込むことができ、前記正三角形の幾何重心が前記六角柱の軸に一致するような、角を丸めた三角柱形状である。そして、第2ステータコア50には、U相、V相およびW相第2励磁コイル30u、30v、30wにおける前記一対の接続端子32u−1、32u−2;32v−1、32v−2;32w−1、32w−2を挿通するために、適所に複数の貫通孔が形成されている。
第1および第2ステータコア40、50は、それぞれ、所定の磁気特性を有する材料で構成される。第1および第2ステータコア40、50は、磁束線をよりよく収集するために、比較的高透磁率であることが好ましい。第1および第2ステータコア40、50は、それぞれ、例えば、珪素鋼板や電磁鋼板によって形成してもよいが、本実施形態では、所望の磁気特性の実現容易性および所望の形状の成形容易性の観点から、例えば、磁気的に等方性を有し、軟磁性体粉末と非磁性体粉末との混合物を成形したものであることが好ましい。軟磁性体粉末と非磁性体粉末との混合率比を比較的容易に調整することができ、前記混合比率を適宜に調整することによって、第1および第2ステータコア40、50の磁気特性を所望の磁気特性に容易に実現することが可能となる。また、軟磁性体粉末と非磁性体粉末との混合物であるので、様々な形状に成形することができ、第1および第2ステータコア40、50の形状を所望の形状に容易に成形することが可能となる。
この軟磁性粉末は、強磁性の金属粉末であり、より具体的には、例えば、純鉄粉、鉄基合金粉末(Fe−Al合金、Fe−Si合金、センダスト、パーマロイ等)およびアモルファス粉末、さらには、表面にリン酸系化成皮膜などの電気絶縁皮膜が形成された鉄粉等が挙げられる。これら軟磁性粉末は、例えば、アトマイズ法等によって微粒子化する方法や、酸化鉄等を微粉砕した後にこれを還元する方法等によって製造することができる。また、一般に、透磁率が同一である場合に飽和磁束密度が大きいので、軟磁性粉末は、例えば上記純鉄粉、鉄基合金粉末およびアモルファス粉末等の金属系材料であることが特に好ましい。
このような第1および第2ステータコア40、50は、それぞれ、例えば、公知の常套手段を用いることによって、軟磁性体粉末としての鉄粉と、非磁性体粉末としての樹脂とを混合して成形、例えば圧粉成形したものである。
連結コア60は、略円筒形状であり、所定の磁気特性を有する材料で構成され、第1および第2ステータコア40、50と同様に形成される。そして、第1ステータコア40には、連結コア60の一方端部を嵌め込むための連結コア60の外径に対応する径を持つ円柱形状の貫通孔がその軸位置に軸方向沿って形成され、第2ステータコア50には、連結コア60の他方端部を嵌め込むための連結コア60の外径に対応する径を持つ円柱形状の貫通孔がその軸位置に軸方向沿って形成され、ロータ10のロータベース11には、相対的に回転可能な状態で連結コア60を挿通するための連結コア60の外径に対応する径を持つ円柱形状の貫通孔がその軸位置に軸方向沿って形成されている。
そして、第1ステータコア40には、その前記凹所に、前記正三角形の各頂点にそのコイル軸を一致させるように、かつ、前記一対の接続端子22u−1、22u−2;22v−1、22v−2;22w−1、22w−2のそれぞれが前記各貫通孔から外部に臨むように、U相、V相およびW相第1励磁コイル20u、20v、20wのそれぞれが嵌め込まれて例えばエポキシ系等の接着剤によって固定され、同様に、第2ステータコア50には、その前記凹所に、前記正三角形の各頂点にそのコイル軸を一致させるように、かつ、前記一対の接続端子32u−1、32u−2;32v−1、32v−2;32w−1、32w−2のそれぞれが前記各貫通孔から外部に臨むように、U相、V相およびW相第2励磁コイル30u、30v、30wのそれぞれが嵌め込まれて例えば接着剤によって固定される。第1ステータコア40の前記貫通孔に、連結コア60の一方端部が、嵌め込まれて固定され、第1ステータコア40の第1励磁コイル20がその第1励磁コイル一方端面でロータ10のロータベース11における軸方向の一方端面に所定の間隔を空けて配置されるように、連結コア60が、ロータ10のロータベース11の前記貫通孔に相対的に回転自在に挿通され、そして、第2ステータコア50の第2励磁コイル30がその第2励磁コイル一方端面でロータ10のロータベース11における軸方向の他方端面に所定の間隔を空けて配置されるように、連結コア60の他方端部が、第2ステータコア50の前記貫通孔に嵌め込まれて固定される。ここで、U相、V相およびW相第1励磁コイル20u、20v、20wのそれぞれは、同相のU相、V相およびW相第2励磁コイル30u、30v、30wがロータ11を介して互いに対向するように配置される。また、ロータ10のロータベース11と連結コア60との間には、ボールベアリング72が設けられる。
これによって第1励磁コイル20(20u、20v、20w)が、ロータ10のロータベース11における軸方向の一方端面に前記間隔を空けて対向し、第2励磁コイル30(30u、30v、30w)が、ロータ10のロータベース11における軸方向の他方端面に前記間隔を空けて対向するように、電動車用モータMTaは、構成される。さらに、第1ステータコア40が、第1励磁コイル20(20u、20v、20w)におけるロータ10のロータベース11に対向する第1励磁コイル一方端面と対向する第1励磁コイル他方端面に覆うように対向し、第2ステータコア50が、第2励磁コイル30(30u、30v、30w)におけるロータ10のロータベース11に対向する第2励磁コイル一方端面と対向する第2励磁コイル他方端面に覆うように対向し、第1ステータコア40、第2ステータコア50および連結コア60から成るコアが、軸を含み軸方向に平行な断面で略H字形状となるように、電動車用モータMTaは、構成される。
そして、第1ステータコア40と第2ステータコア50とが、例えばボルトとナット等の締結部材73(73−1〜73−6)によって締結される。また、連結コア60の筒内には、ロット状の軸71が挿通されて固定される。そして、例えば後輪が駆動輪である場合には、この軸71の両端部がリアフォークによって支持される。
このような構成の電動車用モータMTaでは、例えば、蓄電池の直流電力がインバータによって3相交流電力に変換され、この変換されたU相、V相およびW相の各交流電力が第1励磁コイル20u、20v、20wのそれぞれに給電されるとともに、第2励磁コイル30u、30v、30wのそれぞれに給電される。この3相交流電力の給電によって第1および第2励磁コイル20u、20v、20w;30u、30v、30wのそれぞれには、所定の位相差で電磁力が生じ、この電磁力によってロータ10の永久磁石片12(12−1〜12−4)との間で吸引および反発されて、ロータ10が回転する。
ここで、第1励磁コイル20(20u、20v、20w)の第1励磁コイル他方端面から出る磁束線は、図3(B)に破線で示すように、第1ステータコア40によって収集され、この収集された磁束線は、第1ステータコア40から連結コア60を通り、第2ステータコア50から出て、第2励磁コイル30(30u、30v、30w)の第2励磁コイル他方端面に入り、第2励磁コイル30(30u、30v、30w)の第2励磁コイル一方端面からロータ10を介して第1励磁コイル20(20u、20v、20w)の第1励磁コイル一方端面に環流する。あるいは、第2励磁コイル30(30u、30v、30w)の第2励磁コイル他方端面から出る磁束線は、図3(B)に破線で示すように、第2ステータコア50によって収集され、この収集された磁束線は、第2ステータコア50から連結コア60を通り、第1ステータコア40から出て、第1励磁コイル20(20u、20v、20w)の第1励磁コイル他方端面に入り、第1励磁コイル20(20u、20v、20w)の第1励磁コイル一方端面からロータ10を介して第2励磁コイル30(30u、30v、30w)の第2励磁コイル一方端面に環流する。
このように本実施形態の電動車用モータMTaでは、第1および第2励磁コイル20、30の第1および第2励磁コイル他方端面は、磁束線の開放端となるが、磁束線は、これら第1および第2励磁コイル20、30の第1および第2励磁コイル他方端面にそれぞれ対向する第1および第2ステータコア40、50で収集され、これら第1および第2ステータコア40、50でそれぞれ収集された磁束線は、連結コア60に通すことによって、環流され、磁束線が閉ループとなる。この結果、第1実施形態の電動車用モータMTaは、漏れ磁束を低減することができ、回転トルクをより大きくすることができる。
そして、上述のように構成される本実施形態の電動車用モータMTaでは、コイル21u、21v、21w;31u、31v、31wの導体部材が円柱状の線材では表皮効果で電流の流れが少なくなる部分があるのに対して、上述のように、帯状の線材を用いることによって、線材の断面(電流の流路断面)において、内部側の面積を減少させて電流密度を向上し、さらに渦電流も少なくすることができ、より大きなトルクを得ることができるとともに、AT(アンペアターン)が小さく、組立て(リサイクル時の分解も)が容易であり、かつ巻線自体の構造が強固になり、断線や磁歪による疲労にも強くすることができる。
なお、上述の電動車用モータMTaにおいて、コイル21u、21v、21w;31u、31v、31wとそれを搭載するステータ側の第1および第2ステータコア40、50との隙間に充填される熱伝導性の部材をさらに備えることが好ましい。同じ厚みに巻いても、円柱状の線材では、線間に空気が入り込み、熱伝導が悪くなるのに対して、このような構成では、帯状の線材を用い、さらにいわゆるシングルパンケーキ巻き構造を採用することによって、コイル21u、21v、21w;31u、31v、31wの内部で発生した熱を、銅などの線材の良好な熱伝導性によって、該コイル21u、21v、21w;31u、31v、31wの端部まで伝導させ、前記熱伝導性の部材を介して第1および第2ステータコア40、50にまで良好な熱伝導性で伝導することができ、該コイル21u、21v、21w;31u、31v、31wの放熱性を向上することができる。これによって、界磁電流を大きくして大きなトルクを得ることができ、或いは同じトルクでは小型化することができる。次の第2および第3実施形態においても同様である。なお、一般に、熱絶縁体の伝導度が1W/mK程度以下であるのに対して、前記熱伝導性の部材としては、100W/mK以上の高熱伝導度を有するものであればよい。
次ぎに、別の実施形態について説明する。
(第2実施形態)
図4は、第2実施形態における電動車用モータを搭載した車輪の外観構成を示す図である。第1実施形態における電動車用モータMTaは、ロータ10のロータベース11をホイールディスクWDaの中心部位に形成された開口部WDAに嵌め込んで固定することによって、車輪WHaに直接的に設けられたが、第2実施形態における電動車用モータMTbは、図4に示すように、ロータ10の永久磁石片12(12−1〜12−4)をホイールベースWBbに直接嵌め込んで固定することによって、車輪WHbに直接的に設けられるものである。このため、第2実施形態における残余の構成は、第1実施形態における電動車用モータMTaと同様であるので、その説明を省略する。
第2実施形態の電動車用モータMTaを組み込んだ駆動輪となる車輪WHbは、例えば、ホイールベースWBbと、ホイールベースWBbの外周に配置されたタイヤTYと、ホイールベースWBbの中心部位(軸部位)に配置された電動車用モータMTbとを備えて構成されている。
ホイールベースWBbは、例えば、図4に示すように、円板状のホイールディスクWDbと、ホイールディスクWDbの外周に一体的に設けられた略円筒状のホイールリムWRとを備えて構成されており、ホイールリムWRの外周にタイヤTYが組み付けられている。
そして、車輪WHbのホイールベースWBbには、電動車用モータMTbが直接的に設けられる。より具体的には、本実施形態では、ホイールベースWBbにおけるホイールディスクWDbには、その中心(軸)から所定の距離だけ離れた位置であって周方向(動径方向)に等間隔で、永久磁石片12の外形と略同形である円形の開口部WDBが永久磁石片12の個数に対応した個数(図4に示す例では4個)だけ形成されており、この開口部WDB(WDB−1〜WDB−4)に永久磁石片12(12−1〜12−4)が嵌め込まれて固定される。ここで、これら複数の永久磁石片12−1〜12−4は、その磁極を軸方向に向けており(ホイールディスクWDbの各表面に磁極Sおよび磁極Nがあり)、周方向で互いに隣接する各永久磁石片12−1〜12−4の各磁極は、互いに逆方向を向いている。これによって、ホイールディスクWDb自体が電動車用モータMTbのロータベースとなり、電動車用モータMTbの回転トルクを車輪WHbのホイールベースWBbに直接伝達することができるように電動車用モータMTbが車輪WHbのホールベースWBbに組み込まれ、車輪WHbに直接的に設けられる。この電動車用モータMTbを組み込んだ車輪WHbは、駆動輪となる。
第2実施形態における電動車用モータMTbは、第1実施形態における電動車用モータMTaと同様に、漏れ磁束を低減することができ、回転トルクをより大きくすることができる。そして、第2実施形態における電動車用モータMTbは、駆動輪WHbのホイールベースWBbにロータ10の永久磁石片12(12−1〜12−4)が直接嵌め込まれることによって駆動輪WHbとロータ10とが一体化されているので、部品点数を削減でき、また構造が簡素なので、製造コストを低減することが可能となる。
次ぎに、別の実施形態について説明する。
(第3実施形態)
図5は、第3実施形態における電動車用モータを示す図である。図5(A)は、第1励磁コイルおよび第1ステータコアの部分を示す斜視図であり、図5(B)は、励磁コイルの回路図である。
第1実施形態における電動車用モータMTaでは、第1および第2励磁コイル20、30におけるコイル20u、20v、20w;30u、30v、30wは、1個のコイルであったが、第2実施形態における電動車用モータMTcでは、図5に示すように、第1励磁コイル80および第2励磁コイル90(図略)のうちの少なくとも一方には、軸方向に積層され、直列に接続されるサブ励磁コイルをさらに備えているものである。このため、第3実施形態における残余の構成は、第1実施形態における電動車用モータMTaと同様であるので、その説明を省略する。
第1励磁コイル80がサブ励磁コイルをさらに備えている場合について説明すると、第1励磁コイル80は、絶縁被覆した長尺の導体部材を所定の回数だけ巻き回したものであり、通電することによって、磁場を発生するものであって、図5に示すように、主コイル81と、主コイル81に対し軸方向で積層されるとともに主コイル81に直列に接続されるサブコイル86とを備えて構成されている。そして、第1励磁コイル80は、直列接続された主コイル81およびサブコイル86の両端に、給電するための一対の接続端子を備えるとともに、主コイル81とサブコイル86との接続点から引き出された中間タップ端子を備えている。
また、本実施形態の電動車用モータMTcは、第1実施形態の電動車用モータMTaと同様に、3相交流電力によって駆動されるために、第1励磁コイル80は、U相第1励磁コイル80uと、V相第1励磁コイル80vと、W相第1励磁コイル80wとを備えている。第2励磁コイル90も同様である。
したがって、より具体的には、これらU相、V相およびW相第1励磁コイル80u、80v、80wは、それぞれ、主コイル81u、81v、81wと、サブコイル86u、86v、86wと、一対の接続端子82u−1、82u−2;82v−1、82v−2;82w−1、82w−2と、中間タップ端子83u、83v、83wとを備えて構成されている。
これら主コイル81u、81v、81wおよびサブコイル86u、86v、86wは、それぞれ、例えば断面丸形(○形)や断面矩形(□形)等の絶縁被覆した長尺な導体部材を巻回することによって構成されてもよいが、本実施形態では、これら主コイル81u、81v、81wは、それぞれ、絶縁被覆した帯状の導体部材を、該導体部材の幅方向が主コイル81u、81v、81wの軸方向に沿うように巻回することによって構成され、これらサブコイル86u、86v、86wは、それぞれ、同様に、絶縁被覆した帯状の導体部材を、該導体部材の幅方向がサブコイル86u、86v、86wの軸方向に沿うように巻回することによって構成される。
そして、これら主コイル81u、81v、81wおよびサブコイル86u、86v、86wは、それぞれ、互いにそのコイル軸が一致するように、軸方向に積層され、第1ステータコア40の前記凹所に収容される。なお、第1ステータコア40の前記凹所は、第3実施形態では、主コイル81u、81v、81wおよびサブコイル86u、86v、86wが互いに積層されているため、これに対応して第1実施形態より深く形成されている。
第3実施形態における電動車用モータMTcは、第1実施形態における電動車用モータMTaと同様に、漏れ磁束を低減することができ、回転トルクをより大きくすることができる。そして、第3実施形態における電動車用モータMTcは、軸方向に積層されるとともに直列に接続されたサブコイル86をさらに備えるので、サブコイル86の励磁によって回転トルクをさらに増やすことができる。このため、このような構成の第3実施形態における電動車用モータMTcは、例えば、起動の際等の比較的大きな回転トルクを必要とする場合に一対の接続端子82−1、82−2で給電することによって主コイル81およびサブコイル86を励磁する一方、起動の際等ほど回転トルクを必要としない走行の際等に接続端子82−1と中間タップ端子83とで給電することによってサブコイル86の励磁を停止して主コイル81のみを励磁することで、効率よく電動車用モータMTcを運用して省電力化することができる。
本発明を表現するために、上述において図面を参照しながら実施形態を通して本発明を適切且つ十分に説明したが、当業者であれば上述の実施形態を変更および/または改良することは容易に為し得ることであると認識すべきである。したがって、当業者が実施する変更形態または改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲を離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態または当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。
MTa、MTb、MTc アキシャルギャップ型電動車用モータ
10 ロータ
11 ロータベース
12 永久磁石片
20、20u、20v、20w、80、80u、80v、80w、 第1励磁コイル
30、30u、30v、30w 第2励磁コイル
40 第1ステータコア
50 第2ステータコア
60 連結コア

Claims (5)

  1. 車輪と、
    永久磁石片を備えるロータと、
    前記ロータにおける軸方向の端面に間隔を空けて対向する励磁コイルと前記励磁コイルによって生じた磁束を通すコアとを備えるステータとを備え、
    前記ロータは、その回転トルクを前記車輪に直接伝達することができるように前記車輪に組み込まれ、
    前記ステータの励磁コイルは、前記ロータにおける軸方向の一方端面に前記間隔を空けて対向する第1励磁コイルと、前記ロータにおける軸方向の他方端面に前記間隔を空けて対向する第2励磁コイルとを備え、
    前記ステータのコアは、前記第1励磁コイルにおける前記ロータに対向する第1励磁コイル一方端面と対向する第1励磁コイル他方端面に対向する第1ステータコアと、前記第2励磁コイルにおける前記ロータに対向する第2励磁コイル一方端面と対向する第2励磁コイル他方端面に対向する第2ステータコアと、前記第1ステータコアと前記第2ステータコアとを連結する連結コアとを備えること
    を特徴とするアキシャルギャップ型電動車用モータ。
  2. 前記車輪は、円板状のホイールベースを備え、
    前記ロータの前記永久磁石片は、複数であって、前記車輪の前記ホイールベースの中心から所定の距離だけ離れた位置であって周方向に所定の間隔で前記ホイールベースに直接嵌め込まれていること
    を特徴とする請求項1に記載のアキシャルギャップ型電動車用モータ。
  3. 前記第1および第2励磁コイルのうちの少なくとも一方には、軸方向に積層され、直列に接続されるサブ励磁コイルをさらに備えること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載のアキシャルギャップ型電動車用モータ。
  4. 前記第1および第2励磁コイルのそれぞれは、帯状の導体部材であって、前記帯状の導体部材の幅方向が前記ロータの永久磁石によって形成される磁束の方向と略一致するように、渦巻き状に巻き回されていること
    を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のアキシャルギャップ型電動車用モータ。
  5. 前記ステータのコアは、磁気的に等方性を有し、軟磁性粉末を成型したものであること
    を特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のアキシャルギャップ型電動車用モータ。
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