JP2012009964A - 仮想化された無線ネットワーク・カードを有する無線端末装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】仮想化されたネットワーク・カードを実装する複数の通信端末を含む無線ネットワークにおいてスループットの最大化を図る方法を提供する。
【解決手段】各ノートPCに搭載されるNICは、ステーションとしての動作と仮想APとしての動作をするように仮想化されている。ノートPC21a〜31bはAP20またはAP30に接続されている。ノートPC21b〜31aにはパーソナル機器40b〜40eのいずれかが接続されている。ノートPC21aは、仮想APとして動作してパーソナル機器40aを接続する際に、チャネルをスキャンして空きチャネルがない場合に、最も電波強度の弱いチャネルでパーソナル機器に接続しているノートPC31aに電波出力を低減するように要求する。
【選択図】図4

Description

本発明は、仮想化された無線ネットワーク・カードを備える無線端末装置を制御する技術に関し、さらに詳細には競合するチャネル間の電波干渉を排除して無線ネットワーク全体としてのスループットの最大化を図る技術に関する。
ノートブック型携帯式コンピュータ(以下、ノートPCという。)やPDAなどの無線端末装置にはIEEE802.11の規格に適合した無線LAN(WLAN)アダプタが搭載されており、無線基地局またはアクセス・ポイント(AP)を通じてLANを構成するネットワーク機器と通信をすることができる。また、ノートPCは、IEEE802.15の規格に適合したBluetooth(登録商標)またはUWB(Ultra Wide Band)といった無線PAN(WPAN)アダプタを搭載してLAN機器との通信と同時に、プリンタ、プロジェクタ、またはデジタル・カメラといったパーソナル機器との通信ができるようになっている。この場合ノートPCは、WLANアダプタとWPANアダプタを搭載することになる。
近年公表された、マイクロソフト社のWindows(登録商標)7、インテル社(インテルは登録商標)のMy WiFi Technology(MWT)、または、米国の無線LAN業界団体であるWi-Fi Allianceにより策定されたWi-Fi Directといったような技術では、1つのWLANアダプタをソフトウエアで仮想化することで2つのネットワーク・アダプタとして動作させることができる。このように1つのLANアダプタを仮想化することで、一方のインターフェースを使ってノートPCをAPに接続するステーションとして動作させ、他方のインターフェースを使ってプリンタやプロジェクタなどのパーソナル機器に接続する仮想APとして動作させることができる。
IEEE802.11WLANでは、同一の無線チャネルを複数のステーションで共有するためにCSMA/CAによるアクセス制御方式を採用する。この場合、同一のチャネルを使用するステーションの数またはトラフィックが増大するとフレームが衝突する機会が増大し単位時間あたりの最大のデータ転送量であるスループット(単位:bps)が低下する。
LANアダプタを仮想化したノートPCが、特定のAPを中心とする近接した距離に複数存在するようになると、各ノートPCが仮想APとして動作してパーソナル機器と通信するために必要となるチャネルの数が増大する。チャネルは、2.4GHzまたは5GHzといった無線周波数帯の中で、電波干渉が生じないだけの周波数間隔を空けて決定することもあって周波数帯ごとの数には限界がある。よって仮想APとして動作するノートPCが接近している場合には、パーソナル機器との通信に使用するチャネルが不足して接続できない事態が生じたり、重複したチャネルを使用することでフレームの衝突が頻発してスループットが低下したりする。
特許文献1は、インフラストラクチャ・モードで動作可能な無線端末が端末間通信を行う場合に、同一のAPに属する他の無線端末が無線チャネルの帯域を十分に確保できるようにする通信システムを開示する。同文献の通信システムは、インフラストラクチャ・モードで動作中の各無線端末とAPが、ビーコン・インターバルに第1の無線チャネルを用いた通信を行う。さらに、インフラストラクチャ・モードで動作中の当該APに属する無線端末同士が、第1の無線チャネルを維持しつつ第1の無線チャネル以外の第2の無線チャネルを使用して、ビーコン・インターバルの空き時間に、アドホック・モードによる端末間通信を行う。
特許文献2は、同一周波数を使用している無線ゾーン間で電波干渉が発生したときに、その電波干渉を抑制する技術を開示する。同文献の抑制方法では、構内通信網に接続した無線親局と複数の無線子局とで複数の無線ゾーンを形成し、各無線ゾーンの無線親局および各無線子局は、同一チャンネルを使用している他の無線ゾーンの通信を受信する。そして、この受信信号からIDを検出し、この検出したIDに基づいて該当する無線親局または無線子局を特定し、構内通信網により該当する無線ゾーンの無線親局に送信電力を低減するための制御データを送信する。該当する無線ゾーンの無線親局または無線子局は受信した制御データに基づいて送信電力を低減する。
特開2003−249939号公報 特開平08−107382号公報
ノートPCがステーションとして動作してAPに接続すると同時に仮想APとして動作して配下のパーソナル機器に接続している場合には、それぞれの動作モードで使用するMACアドレスが独立しているため、特許文献2の方法で受信信号を検査しても電波干渉を生じる他のノートPCを特定することができない。また、スループットの最大化を図るためには時間的に変化するネットワークの状態に応じてダイナミックに制御する必要がある。
そこで本発明の目的は、仮想化された無線ネットワーク・カードを実装する複数の無線端末装置を含む複合無線ネットワークにおいて無線チャネルの数を確保する方法を提供することにある。さらに本発明の目的は、複合無線ネットワークにおいてスループットの最大化を図る方法を提供することにある。さらに本発明の目的は、そのような方法を実現する無線端末装置およびコンピュータ・プログラムを提供することにある。
本発明は、第1の動作モードと第2の動作モードで動作するように仮想化された無線ネットワーク・カードを搭載する複数の無線端末装置を含む複合無線ネットワークに適用される。第1の動作モードはステーションとして動作するモードで第2の動作モードは、仮想アクセス・ポイントとして動作するモードということができる。本発明は第2の動作モードで動作する各無線端末装置に多数のパーソナル機器が接続されて競合しないチャネルの数が不足したときに、競合するチャネルの使用を可能にしながらスループットが低減しないようにする。
各無線端末装置は時分割動作をして、それぞれ第1の動作モードでアクセス・ポイントに接続しかつ第2の動作モードでパーソナル機器に接続することができる。したがって、無線端末装置は、アクセス・ポイントに対するセッションとパーソナル機器に対するセッションを同時に維持することができる。複合無線ネットワークにおいて第1の無線端末装置が第2の動作モードを有効にしているときに、第2の無線端末装置が新規に第2の動作モードでパーソナル機器と接続するために、最初に第2の無線端末装置が他の複数の無線端末装置が発信しているビーコン・フレームをスキャンしてチャネル番号と電波強度と識別子とを対応付けたスキャン・リストを作成する。識別子は、無線端末装置が第1の動作モードで使用している第1の識別子と第2の動作モードで使用している第2の識別子で構成することができる。
重複しないで使用できるチャネルの数に余裕があって、スキャン・リストに登録されていないチャネルを使用できる場合は、当該チャネルを使用すればよいが、重複したチャネルを使用せざるを得ない場合は、第2の無線端末装置がスキャン・リストに登録されたチャネル番号の中から第2の動作モードで使用する無線チャネルを選択する。このとき、スキャン・リストの中で電波強度が最低のビーコン・フレームの無線チャネルを選択すると、電波出力の低減を要求された第1の無線端末装置に対する影響を少なくすることができる。
第2の無線端末装置は、選択した無線チャネルに対応する識別子を有する第1の無線端末装置に対して第2の動作モードでの電波出力を低減するように要求する。要求するためには、第1の無線端末装置を複合無線ネットワーク上で特定する必要があるが、ビーコン・フレームから取得した識別子では正確に第1の無線端末装置を特定できない場合がある。第1の無線端末装置を特定して電波強度の低減要求をする方法には、第1の動作モードで各無線端末装置が接続することができる管理サーバを経由して行う方法と、第1の動作モードまたは第2の動作モードで直接第2の無線端末装置から第1の無線端末装置に行う方法がある。
管理サーバを利用する方法では、無線端末装置がそれぞれアクセス・ポイントに接続されたときに、またはその後第2の動作モードを有効にしたときに自らの第1の識別子と第2の識別子を管理サーバに登録する。第2の無線端末装置は管理サーバにスキャン・リストから取得した第1の無線端末装置の識別子を含むパケットを送信し、管理サーバは受け取った識別子から第1の識別子を取得して第1の無線端末装置に電波出力の低減を要求することができる。直接要求する方法では、第2の無線端末装置が第1の動作モードでブロードキャストをして、選択した無線チャネルを第2の動作モードで使用しているか否かを問い合わせ、選択した無線チャネルに対応する識別子を有する無線端末装置を特定することができる。あるいは、第2の無線端末装置は第2の動作モードで第1の無線端末装置に直接要求するようにしてもよい。
要求があると第1の無線端末装置は第2の動作モードでの電波出力を低減する。このとき第1の無線端末装置に接続しているパーソナル機器に対して第1の無線端末装置が電波出力を低減する要求をすれば、パーソナル機器による第2の無線端末装置に対する電波干渉を軽減することができる。よって、第2の無線端末装置は第1の無線端末装置が第2の動作モードで使用する無線チャネルと同じ無線チャネルを使用してパーソナル機器に接続してもスループットの低下を軽減または除去することができる。
スキャン・リストに登録された無線チャネルを選択するときの電波出力を、スキャン・リストに登録されていない空きの無線チャネルを選択するときの電波出力より小さくなるように設定すれば、第2の無線端末装置が第1の無線端末装置に与える電波干渉の影響をあらかじめ軽減することができる。電波出力を低減した第1の無線端末装置は、パーソナル機器に接続している無線チャネルを他の無線端末装置が使用しているか否かを監視して、他の無線端末装置が当該無線チャネルを使用していないと判断したときに低減した電波出力を復帰することができる。その結果第1の無線端末装置は、一旦は第2の無線端末装置の要請で電波出力を低減しても、その後低減しておく必要がなくなったときには、セルの大きさを拡大して離れた位置に存在するパーソナル機器に対する接続の機会を確保することができる。
また第1の無線端末装置は、パーソナル機器に接続している無線チャネルを他の無線端末装置が使用しているか否かを監視して、他の無線端末装置が当該無線チャネルを使用していると判断したときに他の無線端末装置に電波出力を低減する要求をすることができる。このように無線端末装置同士が相互間で電波出力を調整することで、パーソナル機器が増加したときに複合無線ネットワーク全体のスループットが向上する。第1の無線端末装置は、エラー・レートが上昇したときまたは定期的に他の無線端末装置が発信しているビーコン・フレームをスキャンしてチャネル番号と電波強度と識別子とを対応付けたスキャン・リストを作成することができる。
そして第1の無線端末装置が第2の動作モードで自らが使用している無線チャネルがスキャン・リストに含まれていると判断したときに、自らが使用できる無線チャネルに空きがあるか否かを判断し、さらに空きがあると判断した場合に第1の無線端末装置が無線チャネルを変更することが可能である旨をユーザに通知することができる。また、空きがないと判断した場合に、第1の無線端末装置が他の無線端末装置に第2の動作モードでの電波出力を低減するように要求することができる。その結果、複合無線ネットワークの状況が時間的に変化した場合でも、ダイナミックに各無線チャネルのスループットの合計を最大に維持することができる。
本発明により、仮想化された無線ネットワーク・カードを実装する複数の通信端末を含む複合無線ネットワークにおいて無線チャネルの数を確保することができた。さらに本発明により、複合無線ネットワークにおいてスループットの最大化を図る方法を提供することができた。さらに本発明により、そのような方法を実現する無線端末装置およびコンピュータ・プログラムを提供することができた。
インフラストラクチャ・モードのLANシステムのネットワーク構成を示す図である。 ノートPCのハードウエア構成を示す概略の機能ブロック図である。 ノートPCに実装されるソフトウエアの概略の構成を示す機能ブロック図である。 複合無線ネットワークにおいて電波干渉が発生する状況を説明するためのモデル図である。 ノートPCにおいて図3のソフトウエアが実行されることで構成される電波出力制御システムの構成を示す機能ブロック図である。 図4の複合無線ネットワークにおいて、ノートPCがパーソナル機器と接続するときの手順を示すフローチャートである。 ノートPCの仮想APが形成するセルの大きさを決定する手順を説明するための図である。 電波出力を低減したノートPCが電波出力を復帰させる手順を示すフローチャートである。 すでに形成された複合ネットワークにおいて、各ノートPCが電波出力を制御してスループットの向上を図る手順を示すフローチャートである。
[無線LANシステムの構成]
図1は、IEEE802.11に規定するインフラストラクチャ・モードのLAN10のネットワーク構成を示す図である。図1ではイーサネット(登録商標)のバックボーン・ネットワーク11に、代表的に管理サーバ13、AP20、およびAP30が接続された状態が示されている。バックボーン・ネットワーク11には図1には示していないWebサーバ、メール・サーバ、DNSサーバ、およびデータベース・サーバなどのさまざまなサーバが接続される。1つのAPがカバーする電波の到達範囲として画定された面積的な領域をセルという。図1には、AP20が形成したセル15とAP30が形成したセル17とを示している。さらに仮想APとして動作するノートPC21が形成したセル19も示している。セル15とセル17は、重複する範囲を含んでいる。
1つの周波数帯では、電波干渉が生じないように中心周波数を所定値だけ離してチャネルを選定するため使用できるチャネル数は制限がある。電波干渉なしで使用できるチャネルの数はIEEE802.11b、gの2.4GHz帯で3〜4個となり、IEEE802.11aの5GHz帯では24個となっている。AP20とAP30は、同じ周波数帯を使用しても、電波干渉の生じないチャネルを使用するためセルの重複範囲でチャネルが混在してもスループットは低下しない。1つのセルでは、CSMA/CAによりアクセス制御をすることで同一のチャネルを使用しながらAPと複数のノートPCとの間でイーサネット・フレーム(以下、単にフレームという。)の衝突を回避しながら通信することができる。ノートPC21a、21b、21cは、AP20に接続され、ノートPC31a、31bはAP30に接続されている。
各ノートPC21a、21b、21c、31a、31bは、ネットワーク・インターフェース・カード(NIC)を搭載している。各ノートPCのNICは、仮想APおよびステーションの2つの動作ができるようにソフトウエアで仮想化されている。したがって、各ノートPCはステーションとして動作してAP20またはAP30に対する接続を維持しながら、プリンタ、プロジェクタ、カメラ、または他のノートPCといったようなWLANのNICを搭載したパーソナル機器と通信することができる。ノートPC21bは、仮想APとして動作してパーソナル機器40b、40cとの間にWLANとは異なる独自の無線ネットワークを構築している。
以後、各ノートPC21a、21b、21c、31a、31bとAP20、30により構成される通信ネットワークをWLANといい、仮想APとして動作する各ノートPC21a、21b、21c、31a、31bと対応するパーソナル機器により構成される通信ネットワークを無線パーソナル・エリア・ネットワーク(WPAN)ということにする。ただし本発明におけるWPANは、IEEE802.15に規定するBluetooth(登録商標)またはUWB(Ultra Wide Band)の通信方式とは異なり、IEEE802.11の規格に基づくWLANの通信方式を採用する。管理サーバ13の機能および各ノートPCの構成については後に説明する。
[ノートPCの構成]
図2は、ノートPC21a、21b、21c、31a、31bに対応するノートPC100のハードウエア構成を示す概略の機能ブロック図である。ノートPC100は中央演算処理装置(CPU)101、メイン・メモリ103、ディスク・ドライブ105、液晶ディスプレイ装置(LCD)107、入出力デバイス109およびNIC111がバス115に接続されている。ディスク・ドライブ105には、オペレーティング・システム(OS)、アプリケーション・プログラム、およびデバイス・ドライバの他に本実施の形態に関わるプログラムが格納されている。NIC111には、アンテナ113が接続されている。
NIC111はデバイス・ドライバと協働してTCP/IP階層モデルのネットワーク・インターフェース層に位置する送信機および受信機として動作する。NIC111は、バス115と無線媒体との間でフレームを双方向に転送する際のバッファ機能を含む。NIC111は、送信時にIPパケットにMACヘッダを付加してフレームを生成したり、受信時にフレームからMACヘッダを除去したりするプロトコル変換機能を含む。
NIC111はさらに送信時にデータを符号化および変調してアンテナ113に高周波信号として出力する機能および受信時に復調および誤り訂正処理をする機能を含む。また、NIC111は、デバイス・ドライバの制御により電波出力を変化させたり使用するチャネルを変化させたりすることができる。さらにNIC111は、受信したビーコン・フレームの電波強度を測定したり、通信パケットのエラー・レートおよびSN比を測定したりすることができる。なお、NIC111の構成は周知である。
図3は、ノートPC100に実装されるソフトウエアの概略の構成を示す機能ブロック図である。本発明にかかるノートPC100は、WLANとWPANを同時に構築することができる。接続ユーティリティ151およびアプリケーション153は、OS155上で動作する。接続ユーティリティ151は、ノートPC100がWLANおよびWPANを構築する際に、ノートPC100の動作を制御するためのプログラムである。
アプリケーション153は、Webブラウザ、メール・ソフトウエア、または動画再生ソフトウエアといったようにユーザが作業に利用してWLANまたはWPANにアクセスするためのプログラムである。アプリケーション153は、データ転送の送信先がWLAN195であるかWPAN193であるかを認識することはなく、送信データに送信先のIPアドレスに関連する識別子を付加してOS155に渡す。
OS155は、TCP/IPプロトコル・モデル階層のトランスポート層とインターネット層の機能を含み、TCPパケットおよびIPパケットを処理する。OS155は送信時には、ユーザ・データにTCPヘッダおよびIPヘッダを付加してIPパケットを生成し仮想化モジュール157に渡す。OS155は受信時に仮想化モジュール157から受け取ったIPパケットからユーザ・データを取り出して、ポート番号で指定されたアプリケーション153に渡す。OSの機能は周知である。
仮想化モジュール157は、WLANインターフェース159、WPANインターフェース161、DHCP163およびパケット制御部165で構成されている。仮想化モジュール157は、TCP/IPプロトコル・モデル階層のインターネット層とネットワーク・インターフェース層の間に挿入されている。WLANインターフェース159とWPANインターフェース161は、ノートPC100にWPAN193を構成するパーソナル機器のIPアドレスを保有している。
WLANインターフェース159は、OS155から受け取ったIPパケットの宛先IPアドレスがWLAN195を構成する機器である場合またはWPANを構成するパーソナル機器でない場合は当該IPパケットをIPパケット制御部165に送るプログラムである。WPANインターフェース161は、OS155から受け取ったIPパケットのIPアドレスが、WPAN193を構成するパーソナル機器である場合は当該IPパケットをパケット制御部165に送るプログラムである。
DHCP163は、仮想APとして動作するノートPC100に接続するパーソナル機器にIPアドレスを付与するプログラムである。ユーザは、接続ユーティリティ151を通じてあらかじめDHCP163がパーソナル機器に付与するIPアドレスの範囲を設定することができる。パケット制御部165は、NIC111を所定の時間間隔でまたは受け取ったパケット量に応じた時間間隔でWLAN195に接続するためのタイムスロットとWPAN193に接続するためのタイムスロットを形成してデバイス・ドライバ167に切り換え信号を送る。
パケット制御部165は送信時に、WLAN195のタイムスロットではWLANインターフェース159から受け取ったIPパケットをデバイス・ドライバ167に送り、WPAN193のタイムスロットではWPANインターフェース161から受け取ったIPパケットをデバイス・ドライバ167に送る。パケット制御部165は受信時に、WLAN195のタイムスロットではデバイス・ドライバ167から受け取ったIPパケットをWLANインターフェース159に送り、WPAN193のタイムスロットではデバイス・ドライバ167から受け取ったIPパケットをWPANインターフェース161に送る。
デバイス・ドライバ167は、NIC111の動作を制御したりNIC111と仮想化モジュール157との間のデータ通信を制御したりするプログラムである。デバイス・ドライバ167とNIC111はTCP/IPプロトコル・モデル階層のネットワーク・インターフェース層に位置する。デバイス・ドライバ167は、パケット制御部165からWLAN195のタイムスロットに設定する切り換え信号を受け取ったときには、NIC111をたとえばチャネル1に設定する。
デバイス・ドライバ167は、パケット制御部165からWPAN193のタイムスロットに設定する切り換え信号を受け取ったときには、NIC111をチャネル1とは異なるたとえばチャネル6に設定する。デバイス・ドライバ167は、NIC111に複数の電波出力を設定することができ、さらにチャネル1とチャネル6でNIC111が異なる電波出力で動作するように制御することができる。
デバイス・ドライバ167は送信時に、パケット制御部165から受け取ったIPパケットにイーサネット・ヘッダを付加してフレームを生成してNIC111を通じて送信する。デバイス・ドライバ167は受信時に、NIC111が受信したフレームからイーサネット・ヘッダを取り除いてIPパケットを取り出してパケット制御部165に送る。デバイス・ドライバ167は、接続ユーティリティ151から指示されたWLAN195のタイムスロットとWPAN193のタイムスロットのそれぞれにおける電波出力をNIC111に設定する。
デバイス・ドライバ167は、APが発信するビーコン・フレームの電波強度(RSSI)、信号対雑音比(SN比)またはエラー・レートを測定してOS155経由で接続ユーティリティ151に送ることができる。RSSI、SN比およびエラー・レートは、APとノートPCとの間のスループットに影響を与える通信品質のパラメータとなり、接続ユーティリティ151がWPANのタイムスロットで使用する電波強度の設定に利用する。
仮想化モジュール157およびデバイス・ドライバ167はノートPC100を時分割で、WLAN195のタイムスロットで動作するときにAPと通信するステーションとして動作させ、かつWPAN193のタイムスロットで動作するときにパーソナル機器と通信する仮想APとして動作させることができる。ユーザは接続ユーティリティ151を通じて仮想APをイネーブルに設定したりディスエーブルに設定したりすることができる。
NIC111のEEPROMには、固有の識別子であるMACアドレスが製造メーカにより登録されている。ノートPC100はステーションとして動作するときにはフレームにこのMACアドレスを書き込んで送信する。以後、ステーションとして動作するときに使用するMACアドレスを実MACアドレスという。デバイス・ドライバ167は仮想APがイネーブルに設定されて仮想APが動作を開始するときまたはノートPCに電源が投入されたときに、実MACアドレスに基づいて仮想MACアドレスを生成する。
仮想MACアドレスは、NIC111の製造メーカが他のNICと重複しないようにリザーブしている範囲で、たとえば実MACアドレスに所定の数を加えた値として生成される。実MACアドレスと仮想MACアドレスはデータ構造が同じであるため、ノートPCはビーコン・フレームから読み取ったMACアドレスが実MACアドレスであるか仮想MACアドレスであるかを知ることはできない。
ここではNIC111からは、ステーションとして動作するときにチャネル1を使用し、仮想APとして動作するときにチャネル6を使用するといったように時分割でフレームが送信される。それらのフレームはWLAN195のAPにもWPAN193のパーソナル機器にも届くが、APはチャネル1のフレームだけを受信し、パーソナル機器はチャネル6のフレームだけを受信する。また、NIC111はチャネル1で動作するときにはAPから受け取ったフレームを受信し、チャネル6で動作するときはパーソナル機器から受け取ったフレームを受信する。本実施の形態では、仮想化モジュール157をOS155とは別のモジュールとして構成したが、OS155の中に組み込むこともできる。
[電波干渉の発生モデル]
図4は、図1のLAN10に対してWLANとWPANが同時に形成された複合無線ネットワーク50において電波干渉が発生する状況を説明するためのモデル図である。管理サーバ13は、ネットワーク接続制御部53、電波出力制御部51およびマッピング・テーブル55を含んでいる。ネットワーク接続制御部53は、バックボーン・ネットワーク11との通信を制御する。電波出力制御部51は、マッピング・テーブル55の管理をしたり、所定のノートPCに仮想APとして動作するときの電波出力を低減する要求をしたりする。
マッピング・テーブル55は、各ノートPC21a、21b、21c、31a、31bがAP20、30に接続するときに使用する実MACアドレスとパーソナル機器40a、40b、40c、40d、40eに接続するときに使用する仮想MACアドレスとを対応付けたデータを格納している。なお本明細書においては、実MACアドレスと仮想MACアドレスの両方を含むときは単にMACアドレスと表記する。
ネットワーク接続制御部53は、AP20、30の実MACアドレスを保有している。電波出力制御部51は、仮想APをイネーブルに設定したノートPCから仮想MACアドレスと実MACアドレスを受け取ってマッピング・テーブル55に書き込み、ノートPCから仮想APをディスエーブルに設定した通知を受けたときに当該ノートPCに関するデータをマッピング・テーブル55から削除する。
さらに管理サーバ13は、定期的にAP20、30にアクセスして現在接続されているノートPCの実MACアドレスを確認し、WLANへの接続を停止したノートPCのデータをマッピング・テーブル55から削除する。このようにしてマッピング・テーブル55のデータは現在の混合ネットワーク50の状態を反映し、すでに動作していない仮想APの仮想MACアドレスが登録されていることがないようになっている。WLANへの接続を停止したノートPCのデータをマッピング・テーブル55から削除する理由は、説明するように管理サーバがAP20、30を経由してノートPCに電波出力の低減要求をするためである。
ここで、チャネル1〜5は電波干渉が生じないように所定の周波数間隔を空けて中心周波数が指定されている仮想のチャネル番号である。AP20にはノートPC21a、21b、21cがチャネル1で接続され、AP30にはノートPC31a、31bがチャネル2で接続されてそれぞれのWLANを形成している。さらに、ノートPC21bにはパーソナル機器40b、40cがチャネル3で接続され、ノートPC21cにはパーソナル機器40dがチャネル4で接続され、ノートPC31aにはパーソナル機器40eがチャネル5で接続されてそれぞれのWPANを形成している。チャネル1とチャネル2はWLANの物理媒体として使用され、チャネル3〜チャネル5はWPANの物理媒体として使用されている。
この状態ではAP20、30およびノートPC21b、21c、31aが形成するセルが重複しているとしてもすべてのチャネルが異なっているので電波干渉は生じない。また各ノートPCにおいてWLANとWPANで同じチャネルを使用しても1つのNICから出力されるフレームの送信タイミングは異なるように制御されるために電波干渉は生じない。同様の理由で、各ノートPCが仮想APとして動作して同一のチャネルを使って複数のパーソナル機器に接続されているときも電波干渉は生じない。
しかしいずれかのノートPCが仮想APとして動作するときに、他のノートPCが使用しているWLANまたはWPANのチャネルと同一のチャネルをWPANのチャネルとして選定すると、電波干渉が発生してスループットが低下する。具体的には、CSMA/CAにおいて必要なフレームを送信するまでの待ち時間やACKフレームを受け取るまでの待ち時間が増大したり、誤り訂正ができない程度のノイズが混入したときに再送要求をしたりするための余分な時間が必要になったりすることでスループットが低下する。
ここで、ノートPC21aがパーソナル機器40aに接続しようとする場合には、空いているチャネルがない場合は接続を断念するかチャネル1〜チャネル5のいずれかを使用することになる。そして、断念する場合はノートPC21aとパーソナル機器40aとの間の単位時間当たりの転送データ量に相当するトラフィックがゼロになり、たとえばチャネル1を使用すればAP20とノートPC21b、21cとの間のスループットおよびノートPC21aとパーソナル機器40aとの間のスループットの合計は電波干渉がないチャネルを使用する場合よりも低下する。チャネル2〜5のいずれかを使用する場合も同様にスループットが低下する。
[電波出力制御システム]
図5は、ノートPC100において図3のソフトウエアが実行されることで構成される電波出力制御システム180の構成を示す機能ブロック図である。図5の構成要素はNIC111を除いて、図3に示したソフトウエアとそれを実行するCPU101、メイン・メモリ103などのハードウエアとの協働により実現されるハードウエア機能として表現している。アプリケーション部181は、アプリケーション153およびOS155を含んで構成されており、WLAN195またはWPAN193との間でユーザ・データの交換をする。
WPAN制御部185は、接続ユーティリティ151、OS155およびデバイス・ドライバ167を含んで構成されており、管理サーバ13に電波干渉を与えるノートPCの電波出力を低減させるように要求する。WPAN制御部185は、管理サーバ13から電波出力の低減要求を受け取ったときに、自らが仮想APとして動作するときの電波出力を低減したり、接続しているパーソナル機器の電波出力を低減したりする処理をする。WPAN制御部185は、仮想APをイネーブルまたはディスエーブルに設定する画面をLCD107に表示してユーザからの指示を受け取ったりする。
ネットワーク制御部183は、OS155、仮想化モジュール157およびデバイス・ドライバ167を含んで構成されており、仮想AP184とステーション186の機能を時分割動作で提供する。ネットワーク制御部183は、WPAN制御部185によって仮想APイネーブルの設定がされると、自律的に仮想AP184の動作とステーション186の動作を時分割で実行する。チャネル選択部187は接続ユーティリティ151、OS155およびデバイス・ドライバ167を含んで構成され、チャネル・リスト189とスキャン・リスト191を含んでいる。
チャネル・リスト189には、ノートPC100が自ら使用することができるチャネルの番号が登録されている。チャネル選択部187は、仮想AP184がイネーブルに設定されたときおよびその後WPAN制御部185から指示されたときに、チャネル・リスト189に登録された各チャネルについて複合無線ネットワーク50で発信されているビーコン・フレームをスキャンしてスキャン・リスト191を作成する。スキャン・リスト191には、ビーコン・フレームから取得したAPおよび仮想APで動作する他のノートPCのチャネル番号、RSSI、およびMACアドレスが登録される。
なお、図2、図3、図4、図5は本実施の形態を説明するために必要なハードウエアおよびソフトウエアの構成および接続関係を簡略化して記載したに過ぎないものである。ここまでの説明で言及した以外にも、ノートPC100および管理サーバ13を構成するには多くのデバイスが使われる。しかしそれらは当業者には周知であるので、ここでは詳しく言及しない。図で記載した複数のブロックを1個の集積回路またはプログラム・モジュールとしたり、逆に1個のブロックを複数の集積回路またはブログラム・モジュールに分割して構成したりすることも、当業者が任意に選択することができる範囲においては本発明の範囲に含まれる。
[新たなWPANを形成する際のスループットの低下を抑制する手順]
図6は、図4の複合無線ネットワーク50において、ノートPC21aがパーソナル機器40aと接続するときの手順を示すフローチャートである。ブロック201では、図4に示すようにAP20、30に対して5台のノートPC21a〜31bが接続されてWLANを形成している。AP20は、現在接続されているノートPC21a、21b、21cの実MACアドレスとIPアドレスを保有しており、AP30は同様にノートPC31a、31bの実MACアドレスとIPアドレスを保有している。
WLANとWPANを同時に構築しているノートPC21b、21c、31aのネットワーク制御部183は、仮想AP184が使用する仮想MACアドレスとステーション186が使用する実MACアドレスを保持している。WLANだけを構築しているノートPC21a、31bのネットワーク制御部183はいまだ仮想APがイネーブルに設定されていない場合は、ステーション186が使用する実MACアドレスだけを保持している。
あるいはノートPC21a、31bは、仮想APがイネーブルに設定されているか否かに関わらず、電源が投入されたときにデバイス・ドライバ167が仮想MACアドレスを生成するようにしてもよい。WPANに参加しているパーソナル機器40b、40c、40d、40eには、電源が投入されたときに対応するノートPC21b、21c、31aの仮想AP184によりIPアドレスが付与されている。
各ノートPCは、仮想AP184をイネーブルに設定したときは管理サーバ13に自らの仮想MACアドレスを送付してマッピング・テーブル55への登録を要求し、仮想AP184をディスエーブルに設定したときは管理サーバ13に登録した仮想MACアドレスをマッピング・テーブル55からの削除を要求する。管理サーバ13の電波出力制御部51は、各ノートPCから受け取った仮想MACアドレスの登録または抹消の要求があったときにマッピング・テーブル55を更新する。
仮想AP184として動作しているノートPC21b、21c、31aは、AP20、30と同様に定期的にビーコン・フレームを発信している。また、パーソナル機器と接続されていないノートPC31bは仮想APがイネーブルに設定されると同様にビーコン・フレームを発信する。ビーコン・フレームは、当該APまたは当該仮想AP184のSSIDおよび使用しているチャネル番号を含んでおり、その先頭にはプリアンブルが付加されている。SSIDはネットワーク管理者がAPに付与したネットワーク上の名称で複数のAPが存在する場合を考慮してESSIDという場合もある。SSIDに対応するMACアドレスはBSSIDともいわれビーコン・フレームに含まれる。したがって、ノートPC21b、21c、31aの仮想APが発信するビーコン・フレームには仮想MACアドレスが含まれている。
ブロック203では、パーソナル機器40aと接続するためにノートPC21aのWPAN制御部185がネットワーク制御部183に対して仮想APイネーブルの設定をし、さらにチャネル選択部187に仮想AP184が使用するチャネルを選択するように指示する。ブロック205では、ノートPC21aのチャネル選択部187がNIC111に自らが保有するチャネル・リスト189に登録されたチャネルを順番に設定してビーコン・フレームをスキャンし、プリアンブルから各ビーコン・フレームのRSSIを測定してスキャン・リスト191を作成する。
スキャン・リスト191は、ビーコン・フレームごとのMACアドレス、チャネル番号およびRSSIで構成されている。さらにチャネル選択部187は、ブロック207でチャネル・リスト189とスキャン・リスト191を比較して空いているチャネルが存在するか否かを判断する。AP20、30に対しては電波出力を低減する要求ができないため、ノートPC21aのチャネル選択部187はネットワーク制御部183から取得したノートPC21aのステーション186が現在使用しているチャネル1を、仮想APに設定するチャネルから除外する。
ただし、ノートPC31aが使用しているチャネル2は、WLANのチャネルかWPANのチャネルかを識別できないので除外することはできない。チャネル選択部187はNIC111から受け取ったAP30および他のノートPC21b、21c、31aの仮想AP184が発信するビーコン・フレームから抽出したチャネル番号と、自らが保有するチャネル・リスト189のチャネル番号を比較して、チャネル1以外で空いているチャネルが存在すると判断した場合は、仮想AP184に空いているチャネルを設定する。
空いているチャネルは、チャネル・リスト189に登録されたいかなるチャネルであってもよい。その後ブロック209では、ノートPC21aの仮想AP184がビーコン・フレームの発信を開始し、それを受信したパーソナル機器40aが接続要求をする。ノートPC21aとパーソナル機器40aは空いているチャネルで認証およびアソシエーションをして接続を確立する。この場合は電波干渉によるスループットの低下の問題は生じない。ブロック207でチャネル選択部187が空きチャネルがないと判断したときは、ブロック211でノートPC21aのチャネル選択部187はスキャン・リスト191から最も電波強度の弱いビーコン・フレームのチャネル番号を取得し仮想AP184が使用するチャネルとして選択する。
この時点でノートPC21aのチャネル選択部187は、電波強度が最低のビーコン・フレームが他のノートPC21b、21c、31a、31bの仮想AP184から発信されているWPANのものか、AP30から発信されているWLANのものかを識別することができない。したがって、ノートPC21aのチャネル選択部187は、電波強度が最低のビーコン・フレームを発信しているノートPCを特定することができない。チャネル選択部187は、選択したチャネルに対応するMACアドレス(実MACアドレスまたは仮想MACアドレス)をスキャン・リスト191から取得する。
ブロック213では、チャネル選択部187は最も電波強度の弱いビーコン・フレームを発信しているノートPCの仮想APの電波出力を低減するために、取得したMACアドレスをWPAN制御部185に送る。WPAN制御部185は、ステーション186を通じて電波出力の低減を要求するための要求パケットを管理サーバ13に送る。要求パケットは、チャネル選択部187から取得したMACアドレスを含んでいる。ブロック215では、管理サーバ13のネットワーク接続制御部53を通じて要求パケットを受け取った電波出力制御部51は、要求パケットからMACアドレスを抽出してマッピング・テーブル55を参照する。
電波出力制御部51は、要求パケットに含まれるMACアドレスがAP30の実MACアドレスの場合は、ブロック217でネットワーク制御部53を通じて電波出力の低減ができない旨の通知をするための返答パケットをノートPC21aに送る。AP30の電波出力を低下させるとWLAN195に接続できないノートPCが多数発生する可能性があるので、WPANとWLANとの間で電波干渉が生じるような場合は、本実施の形態ではWLANを優先させることにしてAP30の電波出力は低減しない。ただし本発明はAP30の電波出力を低減することを排除するものではない。
返答パケットを受け取ったノートPC21aのチャネル選択部187は、ブロック211に戻ってスキャン・リスト191を参照して、つぎに電波強度の弱いビーコン・フレームのチャネルを使用チャネルとして選択し、ブロック213で当該チャネルに対応するMACアドレスを含む要求パケットを管理サーバ13に送信する。ここでは、つぎに電波強度の弱いビーコン・フレームがノートPC31aの仮想AP184がチャネル5で発信したものであると想定する。
ブロック215で管理サーバ13の電波出力制御部51がマッピング・テーブル55を参照して、要求パケットに含まれるMACアドレスが仮想MACアドレスであることを認識すると、ブロック219で当該仮想MACアドレスに対応する実MACアドレスを保有するノートPC31aに電波出力を低減するように要求するための要求パケットを送信する。要求パケットを受け取ったノートPC31aのWPAN制御部185は、ネットワーク制御部183に対してチャネル5で動作している仮想APの電波出力の低減が可能か否かを問い合わせて可能であれば低減する。
すでに電波出力を最低値まで低下していないかぎりNIC111の電波出力は低減できるが、ノートPC31aのWPANの状態に基づいて低減の程度を決定する必要がある。低減要求を受けたときの電波出力の決定方法については、図7を参照して後に説明する。ノートPC21aにより電波強度が弱いと認識されたノートPC31aは、複合無線ネットワーク50の複数のノートPC21b、21c、31a、31bの中でノートPC21aから最も離れた位置に存在していると考えられ、電波出力の低下の程度を最小にしてノートPC21aに対する電波干渉を軽減することができる。
ここで、パーソナル機器40eもチャネル5で電波を発信しているため、ノートPC21aとパーソナル機器40aとの間の通信に対して電波干渉をする。ブロック221では、ノートPC31aのWPAN制御部185は、パーソナル機器40aに電波出力を低減するように要求し、パーソナル機器40aは所定のアルゴリズムで電波出力を低減する。たとえば、WPAN制御部185がパーソナル機器40eに試験パケットを送るように要求すると、パーソナル機器40eは試験パケットを送信するとともに1ステップずつ電波出力を下げる。ノートPC31aは、受け取った試験パケットのRSSIを測定して、通信が可能な最低の値に到達したときにパーソナル機器40eにそのときの電波出力を設定する要求をすることができる。
このような手順により、パーソナル機器40eは、必要かつ最低限の電波出力でノートPC31aにフレームを送信することができる。しかし一般的には、パーソナル機器40eからノートPC31aに送信するアップストリームのトラフィックは、ノートPC31aからパーソナル機器40eに送信するダウンストリームのトラフィックに比べて少ないため、パーソナル機器40eがノートPC21aのスループットに与える影響は小さい。したがって、パーソナル機器40eが画像データのような大量のフレームを送信するような特殊な送信状況を除けば、ブロック220の手順は省略することもできる。
ブロック223では、管理サーバ13の電波出力制御部51はノートPC21aにノートPC31aの電波出力を低減したことの通知をする通知パケットを送信する。このとき、管理サーバ13はノートPC31aから実際に電波出力の低減をしたことを示す通知パケットを受け取ってからノートPC21aに通知パケットを送信するようにしてもよい。ブロック225では、通知パケットを受け取ったノートPC21aのWPAN制御部185はネットワーク制御部183に仮想AP184に対してチャネル5を設定し、仮想AP184からビーコン・フレームの送信を開始させる。
このときWPAN制御部185は、ノートPC21aの仮想AP184が発信する電波出力が最大になるようにネットワーク制御部183を設定してもよいし、ノートPC31aに対する電波干渉を軽減するために最初から最大値よりも小さな値に設定してもよい。あるいはWPAN制御部185はスキャン・リスト191に登録されていないチャネル、すなわち、空いているチャネルを選択するときだけネットワーク制御部183に最大の電波出力を設定することができる。
また、ブロック223の手順を省いて、ノートPC21aのWPAN制御部185はブロック219で選択したチャネルのRSSIをチャネル選択部187に継続的に測定させることもできる。そして、WPAN制御部185は測定したチャネル5のRSSIが低下したことの通知をチャネル選択部187から受け取ってから仮想AP184にビーコン・フレームを送信させるようにしてもよい。その後、パーソナル機器40aのNICが動作すると、ノートPC21aが発信したビーコン・フレームを受信してノートPC21aとパーソナル機器40aとの間で認証およびアソシエーションが行われて接続が確立する。
WPANを構築したノートPC21aのWPAN制御部185は、管理サーバ13に仮想AP184が使用する仮想MACアドレスを通知する。管理サーバ13の電波出力制御部51は、マッピング・テーブル55にノートPC21aに関するデータを追加する。WPANが構築されるとブロック227では、アプリケーション部181がパーソナル機器40aと通信して、ユーザ・データの送受信を開始する。ノートPC21aはノートPC31aによる電波干渉を排除することができるが、ノートPC31aがノートPC21aから電波干渉を受けている可能性が残る。ノートPC31aに対する電波干渉を排除する手順は図8を参照して説明する。ネットワーク制御部183は、AP20を経由してサーバや他のノートPCと接続しているセッションを維持しながら、パーソナル機器40aとのセッションを維持する。
[電波出力の決定方法]
ノートPC31aが仮想AP184の電波出力を低減してセルを小さくするほど、ノートPC21aに対する電波干渉の軽減の程度は大きいといえる。しかし、ノートPC21aが必要とする以上にノートPC31aが電波出力を低減する必要はなく、さらに、セルの縮小によるノートPC31aのスループットの低下および新たなパーソナル機器の接続機会が確保されないといった問題が発生する可能性がある。複合無線ネットワーク50において、各ノートPCにおけるWLANおよびWPANのスループットの合計を最大にするためには、ノートPC31aは必要最小限の範囲で電波出力を低減させることが望ましい。特に、ノートPC31aがバックボーン・ネットワーク11に接続されてルータとして動作するような場合は、他のノートPCなどのパーソナル機器40eは移動することがあるので、セルの範囲はできるだけ大きいことが望ましい。
図7はノートPC31aの仮想AP184が形成するセルの大きさを決定する手順を説明するための図である。図7(A)では、ノートPC31aの仮想AP184が形成したセル32aの範囲にノートPC21aが存在するために、ともにチャネル5を使用した場合には電波干渉が生ずる。すなわち、ノートPC31aの仮想APがWPANで発信したイーサネット・フレームはノートPC21aでも受信され、また、その逆も発生する。したがって、ノートPC21aとパーソナル機器40aとの間で電波干渉を起こさないためには、図7(B)に示すようにノートPC31aが形成したセル32bからノートPC21aが外れ、かつ、パーソナル機器40eがセル32bの範囲に残ることが望ましい。このときセル32bはノートPC21aへの電波干渉を除去し、パーソナル機器40eに対する接続を維持する最適な大きさとなる。
しかし、ノートPC31aは、ノートPC21aとノートPC31aの距離が随時変化するような環境下ではセル32bの大きさを特定して電波出力を設定することはできない。第1の決定方法では適切なセルの大きさを決めるために、パーソナル機器40eにあらかじめパーソナル機器40eが適切な通信が可能な最低のRSSIを閾値として登録しておく。最低のRSSIは、APとの間で通信が切断したり極端にスループットが低下したりしない値を実験に基づいて決定することができる。ノートPC31aは適切な電波出力を決定するために、電波出力を徐々に低減しながらビーコン・フレームを発信する。パーソナル機器40eは、ビーコン・フレームのRSSIを連続的に測定して閾値と比較する。RSSIが閾値に到達したときに、パーソナル機器40eはノートPC31aに通知する。
ノートPC31aは所定の電波出力でビーコン・フレームを発信した後に、1ステップ電波出力を低下させてさらにビーコン・フレームを発信する。ノートPC31aはパーソナル機器40eから応答がない間は1ステップずつ電波出力を低下させていく。そしてノートPC31aにパーソナル機器40eからRSSIが閾値に到達したことの通知を受けた時点での電波出力をネットワーク制御部183に設定する。この方法でノートPC31aの仮想AP184の電波出力を設定すると、図7(C)に示すようにセル32cの範囲にノートPC21aが残る場合がある。しかし、その場合でも図7(A)に比べてノートPC31aの電波出力は低下しているので、ノートPC21aにおけるスループットの低下の程度は軽減することができる。
図6のブロック225でノートPC21aが電波出力を設定する際に、図7で示したようにノートPC31aが採用した手順でパーソナル機器40aとコミュニケーションをしてセルの大きさを決定すれば、ノートPC31aに与える電波干渉の程度を前もって抑制することができる。第1の決定方法は、ノートPC31aのセルの大きさを電波出力の低減要求を受けたノートPC31aが決定する方法であるが、第2の決定方法として、ノートPC31aのセルの大きさを電波出力の低減要求をするノートPC21aが決定することもできる。この場合、ノートPC21aは複数回電波出力の低減要求をするものとし、ノートPC31aは管理サーバ13から電波出力の低減要求を受けるたびに所定の値だけ電波出力を低下させる。
ノートPC21aは、ノートPC31aが発信するビーコン・フレームから所定値以上のRSSIを検出する場合には、さらに、管理サーバ13を経由してノートPC31aに電波出力の低減要求をする。このとき、ノートPC31aはすでにWPANに接続されているパーソナル機器40eが存在する場合は、第1の決定方法でパーソナル機器40eとの接続を維持できる最低の電波出力に到達したことを認識してそれ以上の低減要求を無視することができる。第2の決定方法は第1の決定方法よりも設定までに長い時間を要するがノートPC31aのセルが大きくなるように設定できる場合がある。
[電波出力を復帰させる手順]
図6の手順では、すでに形成された複合無線ネットワーク50において、ノートPC21aの仮想AP184がパーソナル機器40aにチャネル5で接続する際に、同じくチャネル5でWPANを構築しているノートPC31aの仮想AP184の電波出力を低下させてノートPC31aのスループットの低下を抑制した。しかし、ノートPC31aは、電波出力を低減したことにより、遠方に存在する他のパーソナル機器と新たな接続ができない場合も生ずる。
また、ノートPC21aとパーソナル機器40aとの接続がその後切断され、ノートPC21aの仮想AP184がディスエーブルに設定されたり電源が遮断されたりする場合もある。電波出力を低減したノートPC31aは、仮想AP184で同一のチャネルを使用する他のノートPCが近辺に存在しない場合は、電波出力を復帰させてWPANのスループットを向上させることが望ましい。
つぎに図8のフローチャートを参照して電波出力を低減したノートPC31aが電波出力を復帰させる手順を説明する。ブロック301では、図4の複合無線ネットワーク50に対して図6の手順でノートPC21aとパーソナル機器40aとの間にWPANが構築されているものとする。ブロック303では、ノートPC31aのチャネル選択部187は、定期的にチャネル5のビーコン・フレームが他のノートPCから送信されているか否かを監視する。
ノートPC21aの仮想AP184がディスエーブルに設定されたり電源が遮断されたりした場合は、ノートPC21aからのチャネル5のビーコン・フレームは停止する。ブロック305では、ノートPC31aのチャネル選択部187は、競合するチャネルが存在するか否かを判断する。チャネル選択部187はチャネル5のビーコン・フレームを検出しない場合は検出しない旨をWPAN制御部185に通知してブロック307に移行し、チャネル5のビーコン・フレームを検出した場合はブロック309に移行してチャネル5のビーコン・フレームから測定したRSSIとともに検出した旨をWPAN制御部185に通知する。
チャネル5のビーコン・フレームを検出しない通知を受けたWPAN制御部185は、ブロック307でネットワーク制御部183に仮想AP184の電波出力を最大値に復帰するように設定する。ブロック305でビーコン・フレームを検出したことを示す通知を受けたWPAN制御部185は、ブロック309でRSSIがあらかじめ定めておいた閾値以上であるか否かを判断する。RSSIが所定値以上の場合は、ブロック311に移行して図6のブロック213以降の手順に移行し、管理サーバ13を通じてノートPC21aに電波出力を低減するように要求する。RSSIが所定値未満の場合は、スループットに影響がないと判断して現状を維持する。
[すでに形成された複合無線ネットワークにおいて電波出力を制御する手順]
時間が経過するとともに、複合無線ネットワーク50に存在するノートPC21a、21b、21c、31a、31bのWLANおよびWPANの状態は変化する。たとえば、ノートPC31bは、新たにパーソナル機器とチャネル5で接続するかもしれない。あるいは、ノートPC21aとノートPC31aの相互の距離が変化するかもしれない。図9は、すでに形成された複合無線ネットワーク50において、各ノートPCが電波出力を制御してスループットの向上を図る手順を示すフローチャートである。
ブロック401では、図4の複合無線ネットワーク50に対して図6の手順でノートPC21aとパーソナル機器40aとの間のWPANが構築されているものとする。ブロック403では、仮想AP184をイネーブルに設定している各ノートPCにおいて、WPAN制御部185がNIC111から現在のチャネルにおける仮想AP184のエラー・レートまたはSN比などの電波品質に関連するデータを受け取る。エラー・レートが所定値を越えたと判断したときに、WPAN制御部185は、ブロック405でチャネル選択部187にチャネル・リスト189に登録されたチャネルをスキャンするように指示する。指示を受けたチャネル選択部187はスキャン・リスト191を作成する。なお、ブロック403を省いて、WPAN制御部185は定期的にスキャンをするようにしてもよい。
ブロック407でチャネル選択部187は、スキャン・リスト191のチャネル番号から、自らの仮想AP184が使用しているチャネルが他のAPまたはノートPCが使用しているチャネルと重複しているか否かを判断する。チャネルが重複していない場合は、他のノートPCに対する電波出力の低減要求をしてスループットを向上することはできないので、ブロック409で処理を停止する。チャネルが重複している場合は、ブロック411に移行してチャネル選択部187は、スキャン・リスト191とチャネル・リスト189を比較して、空いているチャネルが存在するか否かを判断する。
空いているチャネルが存在すると判断したときは、ブロック413でチャネル選択部187は空いているチャネル番号をWPAM制御部185に通知する。通知を受け取ったWPAN制御部185は、LCD107にユーザが空きチャネルに変更するプロンプトを表示する。プロンプトをみたユーザは、現在のパーソナル機器に対する作業状況に基づいてWPAN制御部185を通じて仮想AP184が使用するチャネルを変更することができる。
ブロック411でチャネル選択部187が空きチャネルがないと判断したときは同一のチャネルを使用しているビーコン・フレームのMACアドレスをWPAN制御部185に通知する。同一のチャネルを使用しているビーコン・フレームが複数検出されたときは、最もRSSIの大きなビーコン・フレームから抽出したMACアドレスを通知する。
MACアドレスを受け取ったWPAN制御部185は、ブロック415で図6のブロック213に移行して電波干渉の生じている仮想APの電波出力を低減するように管理サーバ13に要求し、その後ブロック215〜223までの手順が実行される。図9の手順によれば、一旦複合無線ネットワーク50が構築されたあとにおいて、空きチャネルが発生すればそれを有効に活用し、かつ、空きチャネルがない場合は相互に電波干渉をしないようにしながら現在のパーソナル機器との接続に必要な最低限の電波出力で通信をすることで複合無線ネットワーク50の全体としてのスループットの最大化を図ることができる。
[ノートPCからの電波出力低減要求]
これまでの例では、管理サーバ13が実MACアドレスと仮想MACアドレスの対応リストを格納するマッピング・テーブル55から、電波干渉が生じときに関連するノートPCの実アドレスを抽出して電波出力の低減要求をしていた。本発明は、電波干渉の抑制を希望するノートPC21aが電波干渉を与えている他のノートPC31aに直接電波出力の低減要求をすることもできる。この場合、電波干渉を抑制したいノートPC21aは、ノートPC31aの実MACアドレスを知らないので、ユニキャストでは低減要求をすることができない。
したがってノートPC21aは、スキャン・リスト191から抽出したMACアドレスを仮想MACアドレスとして使用しているノートPCが存在すれば、応答することを要求する要求パケットをブロードキャストでAP20、30に帰属するすべてのノートPCに送る。そして、応答パケットを送信してきたノートPC31aに対してステーション(STA)186として動作してAP20を通じて直接電波出力の低減要求をすることができる。あるいは、他の方法としてノートPC31aが形成したWPANを通じて電波出力の低減要求をすることもできる。
仮想AP184で動作しているノートPC同士では、仮想AP184のチャネルを通じて相互に通信をすることができない。しかし、ステーション186として動作するノートPCと仮想APとして動作するノートPCの間では直接通信をすることができる。したがって、ノートPC21aがステーション186としてAP20に接続する前、またはAP20に対する接続を一旦切断してから、仮想AP184として動作するノートPC31aに直接電波出力の低減要求をすることができる。
これまで本発明について図面に示した特定の実施の形態をもって説明してきたが、本発明は図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の効果を奏する限り、これまで知られたいかなる構成であっても採用することができることはいうまでもないことである。
10…LAN
13…管理サーバ
20、30…アクセス・ポイント(AP)
21a、21b、21c、31a、31b…ノートPC
40a、40b、40c、40d、40e…パーソナル機器
50…複合無線ネットワーク
100…ノートPC
180…ノートPCの電波出力制御システム

Claims (20)

  1. 第1の動作モードと第2の動作モードで動作するように仮想化された無線ネットワーク・カードを搭載する無線端末装置の動作を制御する方法であって、
    第1の無線端末装置を含む複数の無線端末装置がそれぞれ前記第1の動作モードでアクセス・ポイントに接続しかつ前記第2の動作モードでパーソナル機器に接続するステップと、
    第2の無線端末装置が前記複数の無線端末装置が発信しているビーコン・フレームをスキャンしてチャネル番号と電波強度と識別子とを対応付けたスキャン・リストを作成するステップと
    前記第2の無線端末装置が前記スキャン・リストに登録されたチャネル番号の中から前記第2の動作モードで使用する無線チャネルを選択するステップと、
    前記第2の無線端末装置が前記選択した無線チャネルに対応する識別子を有する前記第1の無線端末装置に対して前記第2の動作モードでの電波出力を低減するように要求するステップと、
    前記要求に基づいて前記第1の無線端末装置が前記第2の動作モードでの電波出力を低減するステップと、
    前記第2の無線端末装置が前記選択した無線チャネルを使用してパーソナル機器に接続するステップと
    を有する方法。
  2. 前記識別子が前記第1の動作モードで使用している第1の識別子と前記第2の動作モードで使用している第2の識別子で構成されている請求項1に記載の方法。
  3. 前記複数の無線端末装置が前記アクセス・ポイントに接続された管理サーバにそれぞれ前記第1の識別子と前記第2の識別子を登録するステップを有し、
    前記要求するステップが、前記第2の無線端末装置が前記管理サーバに前記スキャン・リストから取得した前記識別子を含むパケットを送信するステップと、前記管理サーバが受け取った前記識別子から前記第1の識別子を取得して前記第1の無線端末装置に電波出力の低減を要求するステップを含む請求項2に記載の方法。
  4. 前記第2の無線端末装置が、前記複数の無線端末装置に前記選択した無線チャネルを前記第2の動作モードで使用しているか否かを問い合わせるステップを有し、
    前記要求するステップが、前記問い合わせに肯定的な応答をした前記第1の無線端末装置に前記第2の無線端末装置が直接電波出力の低減要求をするステップを含む請求項1から請求項3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記選択するステップが、前記スキャン・リストの中で電波強度が最低のビーコン・フレームの無線チャネルを選択するステップを含む請求項1から請求項4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記選択するステップが、前記スキャン・リストに登録されていない無線チャネルを選択するステップを含み、
    前記パーソナル機器に接続するステップが、前記スキャン・リストに登録された無線チャネルを選択するときの電波出力を、前記スキャン・リストに登録されていない無線チャネルを選択するときの電波出力より小さくなるように設定するステップを含む請求項1から請求項5のいずれかに記載の方法。
  7. 前記電波出力を低減するステップが、前記第1の無線端末装置に接続しているパーソナル機器に対して前記第1の無線端末装置が電波出力を低減する要求をするステップを含む請求項1から請求項6のいずれかに記載の方法。
  8. 前記第1の無線端末装置がパーソナル機器に接続している無線チャネルを他の無線端末装置が使用しているか否かを監視して他の無線端末装置が前記無線チャネルを使用していないと判断したときに前記低減した電波出力を復帰するステップを有する請求項1から請求項7のいずれかに記載の方法。
  9. 前記第1の無線端末装置が、パーソナル機器に接続している無線チャネルを他の無線端末装置が使用しているか否かを監視して他の無線端末装置が前記無線チャネルを使用していると判断したときに当該無線端末装置に対して電波出力を低減する要求をするステップを有する請求項1から請求項8のいずれかに記載の方法。
  10. 前記第1の無線端末装置が他の無線端末装置が発信しているビーコン・フレームをスキャンしてチャネル番号と電波強度と識別子とを対応付けたスキャン・リストを作成するステップと、
    前記第1の無線端末装置が前記第2の動作モードで自らが使用している無線チャネルが前記スキャン・リストに含まれているか否かを判断するステップと、
    前記スキャン・リストに含まれていると判断したときに、自らが使用できる無線チャネルに空きがあるか否かを前記第1の無線端末装置が判断するステップと、
    空きがあると判断した場合に前記第1の無線端末装置が無線チャネルを変更することが可能である旨をユーザに通知するステップと
    を有する請求項1から請求項9のいずれかに記載の方法。
  11. 空きがないと判断した場合に、前記第1の無線端末装置が他の無線端末装置に前記第2の動作モードでの電波出力を低減するように要求するステップを有する請求項10に記載の方法。
  12. 無線ネットワーク・カードと、
    前記無線ネットワーク・カードを仮想アクセス・ポイントおよびステーションとして動作させるように制御するネットワーク制御部と、
    他の無線端末装置が発信しているビーコン・フレームをスキャンしてチャネル番号と電波強度と識別子とを対応付けたスキャン・リストを作成し、該スキャン・リストに登録されたチャネル番号の中から仮想アクセス・ポイントが使用する無線チャネルを選択するチャネル選択部と、
    前記選択した無線チャネルに対応する前記識別子を有する他の無線端末装置に対して前記仮想アクセス・ポイントとして動作するときの電波出力を低減するように要求する制御部と
    を有する無線端末装置。
  13. 前記制御部は前記ステーションとして動作して、前記仮想アクセス・ポイントが使用する識別子と前記ステーションが使用する識別子とを無線端末装置ごとに関連付けたマッピング・テーブルを有するサーバを経由して電波出力の低減を要求する請求項12に記載の無線端末装置。
  14. 前記制御部は、他の無線端末装置に前記選択した無線チャネルを前記仮想アクセス・ポイントとして動作するときに使用しているか否かを問い合わせ、肯定的な回答をした無線端末装置に直接電波出力の低減を要求する請求項12または請求項13に記載の無線端末装置。
  15. 前記チャネル選択部は、前記スキャン・リストの中で電波強度が最低のビーコン・フレームの無線チャネルを選択する請求項12から請求項14のいずれかに記載の無線端末装置。
  16. 前記制御部は、前記スキャン・リストに登録された無線チャネルを選択するときの電波出力を、前記スキャン・リストに登録されていない無線チャネルを選択するときの電波出力より小さくなるように前記無線ネットワーク・カードを設定する請求項12から請求項15のいずれかに記載の無線端末装置。
  17. 前記制御部は、外部から仮想アクセス・ポイントとして動作するときの電波出力を低減する要求を受けたときに、前記仮想アクセス・ポイントとして動作して接続しているパーソナル機器とコミュニケーションをして電波出力を低減する請求項12から請求項16のいずれかに記載の無線端末装置。
  18. 前記制御部は、自らが仮想アクセス・ポイントとして使用している前記無線チャネルを他の無線端末装置が使用しているか否かを監視し、使用していないと判断したときに電波出力を復帰させる請求項12から請求項17のいずれかに記載の無線端末装置。
  19. 前記制御部は、前記スキャン・リストを作成して自らが前記仮想アクセス・ポイントとして使用している無線チャネルを他の無線端末装置が使用しているか否かを監視し、使用していると判断したときに使用している無線チャネルに対応する識別子を有する他の無線端末装置に対して前記仮想アクセス・ポイントとして動作するときの電波出力を低減するように要求する請求項12から請求項18のいずれかに記載の無線端末装置。
  20. 無線ネットワーク・カードを備えるコンピュータに、
    前記無線ネットワーク・カードが第1のインターフェースと第2のインターフェースを形成するように仮想化する機能と、
    前記第1のインターフェースでアクセス・ポイントに接続し、前記第2のインターフェースでパーソナル機器に接続する機能と、
    他の無線端末装置が発信しているビーコン・フレームをスキャンしてチャネル番号と電波強度と識別子とを対応付けたスキャン・リストを作成する機能と
    前記スキャン・リストに登録された無線チャネルの中から前記第2のインターフェースで使用する無線チャネルを選択する機能と、
    前記選択した無線チャネルに対応する識別子を有する他の無線端末装置に対して仮想化された前記第2のインターフェースで使用する電波出力を低減するように要求する機能と
    を有する処理を実行させるコンピュータ・プログラム。
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