JP2012008433A - 虚像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的簡易に画像光の輝度ムラ・映像ムラを抑制することのできる虚像表示装置を提供すること。
【解決手段】虚像表示装置は、画像光形成装置10の多数の照明光反射面15dが、映像導光板の多数の画像光反射面の繰返し配列方向(Z方向)に対応する方向であるバックライト導光板15bの基準方向(同じくZ方向)の位置に応じて、反射効率を変化させている。これにより、画像光形成装置10において、映像導光板側で形成される画像光の輝度ムラ・映像ムラを補償するような照明光PLの形成が可能となり、比較的簡易に画像光の輝度ムラ・映像ムラを抑制することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、頭部に装着して使用するヘッドマウントディスプレイ等の虚像表示装置に関する。
近年、ヘッドマウントディスプレイのように虚像の形成及び観察を可能にする虚像表示装置として、導光板によって表示素子からの映像光を観察者の瞳に導くタイプのものが種々提案されている(例えば特許文献1、2参照)。このような虚像表示装置の画像用の導光板において、映像光の一部は、複数の部分反射面を複数回通過した後に眼の方向に取り出される。このため、部分反射面の通過回数の違いにより映像光に輝度ムラ・映像ムラが発生しやすく、これを抑制するために、複数の部分反射面間での反射率や相対的距離を相対的に調整する工夫がなされている(特許文献1参照)。
特表2003−536102号公報 特開2004−157520号公報
しかしながら、例えば上記特許文献1,2の虚像表示装置の場合、部分反射面間で反射率や相対的距離の精密な調整が必要となるため、映像光等である画像光の輝度ムラ・映像ムラを抑制することは容易でない。
そこで、本発明は、比較的簡易に画像光の輝度ムラ・映像ムラを抑制することのできる虚像表示装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る第1の虚像表示装置は、(a1)光源と、(a2)光源からの光を内部において導くとともに複数の光反射面での反射によって上記光を照明光として外部へ射出する導光板と、(a3)導光板からの照明光を画像信号に応じ変調して画像光を形成する画像表示素子とを有する(a)画像光形成装置と、(b)画像表示素子で変調された画像光を内部に導くとともに、所定方向に延びる複数の画像光反射面を有し、当該複数の画像光反射面により画像光を反射して光射出部から虚像光として射出する映像導光板と、を備える虚像表示装置であって、(c)画像光形成装置において、複数の光反射面が、映像導光板の複数の画像光反射面の繰返し配列方向に対応する基準方向の位置に応じて反射効率を変化させている。
上記虚像表示装置では、画像光形成装置の複数の光反射面が基準方向の位置に応じて反射効率を変化させているので、画像光形成装置において、映像導光板側で形成される画像光の輝度ムラ・映像ムラを補償するような画像光形成装置用の照明光の形成が可能となり、比較的簡易に画像光の輝度ムラ・映像ムラを抑制することができる。
本発明の具体的な側面では、画像光形成装置の導光板が、基準方向について複数の光反射面の密度を変化させている。この場合、複数の光反射面での反射光量の調整により、画像光の輝度ムラ・映像ムラを考慮した照明光の形成が可能となる。ここで、複数の光反射面の密度とは、各光反射面の間隔や大きさ等を言い、光反射面の密度を変化させることで、画像光形成装置の導光板による照明光の輝度を基準方向について適宜調整することができる。
上記課題を解決するため、本発明に係る第2の虚像表示装置は、(a1)光源と、(a2)光源からの光を内部において導くとともに照明光として外部へ射出する導光板と、(a3)導光板からの照明光の光量を調整する減光フィルターと、(a4)照明光を画像信号に応じ変調して画像光を形成する画像表示素子とを有する(a)画像光形成装置と、(b)画像表示素子で変調された画像光を内部に導くとともに、所定方向に延びる複数の画像光反射面を有し、当該複数の画像光反射面により画像光を反射して光射出部から虚像光として射出する映像導光板と、を備える虚像表示装置であって、(c)画像光形成装置において、減光フィルターが、映像導光板の複数の画像光反射面の繰返し配列方向に対応する基準方向の位置に応じて減光量を変化させている。
上記虚像表示装置では、画像光形成装置の減光フィルターが基準方向の位置に応じて減光量を変化させているので、画像光形成装置において、映像導光板側で形成される画像光の輝度ムラ・映像ムラを補償するような画像光形成装置用の照明光の形成が可能となり、比較的簡易に画像光の輝度ムラ・映像ムラを抑制することができる。
本発明の具体的な側面では、画像光形成装置の導光板が、内部において光を導くバックライト導光部と、バックライト導光部に導かれた光を反射して照明光とする複数の光反射面とを有する。この場合、減光フィルターに加え、複数の光反射面によっても照明光の調整が可能となる。
上記課題を解決するため、本発明に係る第3の虚像表示装置は、(a1)照明光を射出する面光源と、(a2)面光源からの照明光を画像信号に応じ変調して画像光を形成する画像表示素子とを有する(a)画像光形成装置と、(b)画像表示素子で変調された画像光を内部に導くとともに、所定方向に延びる複数の画像光反射面を有し、当該複数の画像光反射面により画像光を反射して光射出部から虚像光として射出する映像導光板と、を備える虚像表示装置であって、(c)画像光形成装置において、面光源が、映像導光板の複数の画像光反射面の繰返し配列方向に対応する基準方向の位置に応じて照明光輝度を変化させる。
上記虚像表示装置では、画像光形成装置の面光源が基準方向の位置に応じて照明光輝度を変化させるので、画像光形成装置において、映像導光板側で形成される画像光の輝度ムラ・映像ムラを補償するような画像光形成装置用の照明光の形成が可能となり、比較的簡易に画像光の輝度ムラ・映像ムラを抑制することができる。
本発明のさらに別の側面では、複数の画像光反射面が、入射光の少なくとも一部を透過させる複数の部分反射面であり、映像導光板が、複数の画像光反射面において画像光の少なくとも一部を複数回通過させる。この場合、映像導光板を伝播する画像光について、全反射の角度に起因して画像光を構成する特定成分を複数の画像光反射面において複数回反射させることになる場合であっても、画像光の各成分を所望の位置から観察者に対して射出させることができる。
本発明のさらに別の側面では、画像光形成装置が、映像導光板を繰返し配列方向に関して分割した部分領域を単位として、複数の画像光反射面における画像光の通過回数に応じて、基準方向について照明光の光量を段階的に変化させる。この場合、比較的簡易に照明光の光量の調整ができる。
本発明のさらに別の側面では、画像形成装置の複数の光反射面が、基準方向に垂直な方向を長手方向として延びる。この場合、複数の光反射面を簡易な構造にでき、また、光反射面の長手方向に関して画像表示装置を一様に照明することができる。
本発明のさらに別の側面では、映像導光板が、外光を透過し、かつ、画像光を観察者の眼に投射可能なシースルー型である。この場合、観察者に外界像を観察させることができる。
(A)は、第1実施形態に係る虚像表示装置を示す断面図であり、(B)及び(C)は、導光板の正面図及び平面図である。 (A)は、画像光形成装置について説明するため、その一部を拡大した模式的な図であり、(B)は、画像光形成装置の斜視図である。 (A)、(B)は、画像取出部の構造及び画像取出部における画像光の光路について説明するための模式的な図である。 照明光と画像光との関係を示すための図である。 (A)、(B)は、画像光形成装置の変形例について説明するための図である。 (A)及び(B)は、第2実施形態に係る虚像表示装置における画像光形成装置の概念図及び斜視図であり、(C)は、変形例における画像光形成装置の概念図であり、(D)は、別の変形例における画像光形成装置の概念図である。 第3実施形態に係る虚像表示装置における画像光形成装置の概念図である。 画像光形成装置の他の一例を説明するための模式的な一部拡大図である。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態に係る虚像表示装置について説明する。
〔A.虚像表示装置の構造〕
図1(A)に示す本実施形態に係る虚像表示装置100は、ヘッドマウントディスプレイに適用されるものであり、画像光形成装置10と、映像導光板20とを一組として備える。なお、図1(A)は、図1(B)に示す映像導光板20のA−A断面と対応する。
虚像表示装置100は、観察者に虚像による画像光を認識させるとともに、観察者に外界像をシースルーで観察させるものである。虚像表示装置100において、画像光形成装置10と映像導光板20とは、通常観察者の右眼および左眼に対応して一組ずつ設けられるが、右眼用と左眼用とでは左右対称であるので、ここでは右眼用のみを示し、左眼用については図示を省略している。なお、虚像表示装置100は、全体としては、例えば一般の眼鏡のような外観(不図示)を有するものとなっている。
画像光形成装置10は、照明部15と、画像表示素子である液晶デバイス11と、コリメートレンズ12とを備える(図中一部拡大図参照。)。
照明部15は、液晶デバイス11の形状に応じた2次元的な広がりを有する照明光を形成する。液晶デバイス11は、詳しい図示は省略するが、入射側偏光板及び射出側偏光板と、これらの間に配置される液晶パネルとを備え、照明部15からの照明光を画像信号に応じ空間的に変調して、動画像等の表示対象となるべき画像光を形成する。コリメートレンズ12は、液晶デバイス11上の各点から射出された画像光を平行状態の光束にする。なお、コリメートレンズ12のレンズ材料は、ガラスやプラスチックのいずれとすることもできる。
以下、図2(A)及び2(B)を用いて、画像光形成装置10のうち、照明部15の構造等について説明する。図示のように、照明部15は、赤、緑、青の3色を含む光SLを発生する光源15aと、光源15aからの光SLを拡散させて矩形断面の光束にする画像光形成装置10の導光板であるバックライト導光板15bとを備える。
光源15aは、矩形板状のバックライト導光板15bの一側面である光取込面IPに沿って延びており、液晶デバイス11を照明するのに十分な光量の光を発生するとともに、これをバックライト導光板15bに向けて射出する。光源15aとしては、例えば細長い蛍光管や複数のLED光源を配列するもの等が適用できる。
バックライト導光板15bは、アクリル樹脂等の透光性の樹脂材料からなり全体として平板状の部材であり、液晶デバイス11の背後に近接してこれに平行に配設されている。バックライト導光板15bは、光源15aからの光SLを光取込面IPを介して内部に入射させ、入射した光を全反射により拡散するように導き、光射出面EPを介して外部の液晶デバイス11に向けて射出させることで、液晶デバイス11全体を背後から照明する照明光を形成する。
バックライト導光板15bは、本体部であるバックライト導光部15kと、光取出し用の照明光反射部15cとを有している。バックライト導光部15kは、互いに対向してYZ面上に平行に延びる一対の側面SF1,SF2を有しており、一端の光取込面IPから入射させた光を両側面SF1,SF2の導光部15k内側で全反射によって伝搬させる。照明光反射部15cは、バックライト導光部15kの側面SF1,SF2のうち液晶デバイス11の反対側の側面SF1に沿って形成されている。照明光反射部15cは、多数の光反射面である多数の照明光反射面15dによって構成され、これらの照明光反射面15dは、Z方向に垂直なY方向にそれぞれ帯状に延びるとともにZ方向に配列されている。ここで、バックライト導光板15bにおいて、光取込面IPに垂直で多数の照明光反射面15dが配列されるZ方向即ち画像光形成装置10の光軸XAに沿った方向を基準方向とする。各照明光反射面15dは、V字又は楔文字型の溝の斜面RR上に例えばアルミ蒸着等によって反射膜RMを設けることによって形成されている。なお、これらの照明光反射面15dは、本実施形態の場合、同一形状を有し同一反射率であるものとする。各照明光反射面15dは、バックライト導光部15k内部に導かれて全体として基準方向に進む光を光射出面EPに向けるように反射する。この結果、光射出面EPの略全面から照明光PLが射出される。より具体的に説明すると、バックライト導光部15k内部に導かれた光の一部は、照明光反射部15cのうち光取込面IPに近い側に位置する照明光反射面15dで反射され、照明光PL1として射出される。また、バックライト導光板15b内部に導かれた光の他の一部は、照明光反射部15cのうち中央側や光取込面IPから遠い側に位置する照明光反射面15dから照明光PL2,PL3として射出される。これらの照明光PL1,PL2,PL3が全体として照明光PLを形成している。
ここで、多数の照明光反射面15dは、基準方向即ち配列方向について密度が変えられている。つまり、隣接する一対の各照明光反射面15d間の間隔は一定ではない。この場合、バックライト導光板15bから射出される照明光PLの反射効率は、液晶デバイス11に平行な光束断面について一様ではなくなり、多数の照明光反射面15dの配列密度に応じて差異が生じる。言い換えると、多数の照明光反射面15dの配列を調整することで、照明光PL1,PL2,PL3の光量や輝度が適宜調整されている。図2(A)及び2(B)の場合、多数の照明光反射面15dの配列は、+Z側に行くに従って間隔が狭くなるようなものとなっている。従って、+Z側ほど反射される光が多くなり、照明光は、+Z側において光量あるいは輝度が相対的に大きな状態で射出するものとなっている。なお、各照明光反射面15dは、基準方向に垂直なY方向については、帯状に延びる比較的簡易な構造を有し、光を一様な状態で反射する。
以上のように、バックライト導光板15bは、照明光を、光射出面EPから液晶デバイス11に向けて基準方向の位置に応じて異なる状態で射出する。液晶デバイス11に入射した照明光は、既述のように空間的に変調され、表示対象となるべき画像光となって射出される。この画像光は、照明光の光量や輝度の分布を反映したものとなる。
以下、図1(A)〜1(C)に戻って、液晶デバイス11の光路後段に配置される映像導光板20について説明する。映像導光板20は、導光板本体部20aと、入射光折曲部21と、画像取出部23とを備える。映像導光板20は、画像光形成装置10で形成された画像光を虚像光として観察者の眼EYに向けて射出し、画像として認識させるものである。
映像導光板20の全体的な外観は、図中YZ面に平行に延びる平板である導光板本体部20aによって形成されている。また、映像導光板20は、長手方向の一端に導光板本体部20aに埋め込まれた多数の微小ミラーによって構成される画像取出部23を有し、長手方向の他端に導光板本体部20aの一部を切欠いて形成された入射光折曲部21を有する構造となっている。
導光板本体部20aは、透光性の樹脂材料等により形成され、YZ面に平行で画像光形成装置10に対向する表側の平面上に、画像光形成装置10からの画像光を取り込む光入射部である光入射面ISと、画像光を観察者の眼EYに向けて射出させる光射出部である光射出面OSとを有している。導光板本体部20aは、光入射面ISの裏側において平行平板状の一部を切欠くように形成され光入射面ISに対して傾斜する矩形の斜面RSを有し、当該斜面RS上には、これを被覆するようにミラー層21aが形成されている。ここで、ミラー層21aは、斜面RSと協働することにより、入射光折曲部21として機能する。また、導光板本体部20aにおいて、光射出面OSの裏側の平面に沿って微細構造である画像取出部23が形成されている。
導光板本体部20aの光入射面ISに対向して配置される入射光折曲部21は、導光板本体部20aの上記斜面RS上にアルミ蒸着等の成膜を施すことにより形成され、入射光を反射し光路を略直交方向に近い所定方向に折り曲げるための反射面として機能する。つまり、入射光折曲部21は、光入射面ISから入射し全体として−X方向に向かう画像光を、全体として略+Z方向に近い所定方向に向かわせるように折り曲げることで、画像光を導光板本体部20a内に確実に結合させる。
また、導光板本体部20aは、入口側の入射光折曲部21から奥側の画像取出部23にかけて、入射光折曲部21を介して内部に入射させた画像光を画像取出部23に導くための導光部22を有している。
導光部22は、平板上の導光板本体部20aの主面であり互いに対向しYZ面に対して平行に延びる2平面として、入射光折曲部21で折り曲げられた画像光をそれぞれ全反射させる第1の全反射面22aと第2の全反射面22bとを有している。ここでは、第1の全反射面22aが画像光形成装置10から遠い裏側にあるものとし、第2の全反射面22bが画像光形成装置10に近い表側にあるものとする。この場合、第2の全反射面22bは、光入射面IS及び光射出面OSと共通の面部分となっている。入射光折曲部21で反射された画像光は、まず、第2の全反射面22bに入射し、全反射される。次に、当該画像光は、第1の全反射面22aに入射し、全反射される。以下この動作が繰り返されることで、画像光は、映像導光板20の奥側即ち画像取出部23を設けた+Z側に導かれる。
導光板本体部20aの光射出面OSに対向して配置される画像取出部23は、導光部22の奥側(+Z側)において、第1の全反射面22aの延長平面に沿ってこの延長平面に近接して形成されている。画像取出部23は、導光部22の第1及び第2の全反射面22a,22bを経て入射してきた画像光を、所定角度で反射して光射出面OS側へ折り曲げる。ここでは、画像取出部23において反射される画像光のうち、光射出面OSから観察者の眼EYに向かう特定の位置・角度にある画像光が虚像光としての取出し対象であるものとする。画像取出部23の詳しい構造については、図3(A)等により後述する。
なお、導光板本体部20aに用いる透光性樹脂材料の屈折率nは、1.5以上の高屈折率材料であるものとする。映像導光板20に比較的屈折率の高い透光性樹脂材料を用いることで、映像導光板20内部で画像光を導光させやすくなり、かつ、映像導光板20内部での画像光の画角を比較的小さくすることができる。
映像導光板20が以上のような構造を有することから、画像光形成装置10から射出され光入射面ISから映像導光板20に入射した画像光は、入射光折曲部21で一様に反射されて折り曲げられ、導光部22の第1及び第2の全反射面22a,22bにおいて繰り返し全反射されて光軸OAに略沿って一定の広がりを有する状態で進み、さらに、画像取出部23において適度な角度で折り曲げられることで取出し可能な状態となり、最終的に光射出面OSから射出される。光射出面OSから射出された画像光は、虚像光として観察者の眼EYに入射する。当該虚像光が観察者の網膜において結像することで、観察者は虚像による映像光等の画像光を認識することができる。
〔B.画像取出部の構造及び画像光の光路〕
以下、画像取出部23の詳しい構造について説明する。図3(A)等に示すように、画像取出部23は、多数の画像光反射面23aを所定のピッチで導光部22の延びる方向即ちZ方向に多数配列させることで構成されている。多数の画像光反射面23aは、画像光反射面23aの配列されるZ方向に対して垂直に延びる方向即ちY方向を所定方向AW(図1(B)参照)とし、これを面の長手方向として、帯状に延びている。多数の画像光反射面23aは、互いに平行であり、第1の全反射面22aに対して同一の角度αをそれぞれなしている。画像光反射面23aは、反射率の調整により、画像光の光成分の一部を透過させ、残りを反射させる部分反射面となっている。なお、各画像光反射面23a間は、画像光を取り出すための反射面等としての機能を有しない境界部23bによって繋がれている。結果的に、画像光反射面23aは、分離した状態で光軸OAに沿って即ちZ方向に沿って周期的に繰り返して配列され互いに平行に延びている。ここでは、この多数の画像光反射面23aが周期的に繰り返して配列される方向を繰返し配列方向と呼ぶ。画像光形成装置10の基準方向は、この繰返し配列方向に対応するように定められている。なお、画像光反射面23aは、例えば下地のV溝の一方の斜面にアルミ蒸着等の成膜を施すことにより形成され、その後の樹脂の充填によって映像導光板20内に埋め込まれる。
以下、図3(A)及び3(B)により、画像光の光路について詳しく説明する。ここでは、画像光の各成分のうち、画像取出部23の両端側に入射する画像光GLa及び画像光GLbについて示し、他の光路の成分については、これらと同様であるので図示等を省略する。前提として、画像光GLa,GLbを含む画像光は、図1(A)、1(B)等に示す映像導光板20に光入射面ISから入射し、入射光折曲部21で反射され、全体として、導光部22において+Z方向に進む。また、画像光GLaは、画像光形成装置10の+Z側から光入射面ISに向かって射出される、つまり、図2(A)の照明光PL1から形成される成分である。一方、画像光GLbは、画像光形成装置10の−Z側から光入射面ISに向かって射出される、つまり、図2(A)の照明光PL3から形成される成分である。
まず、図3(A)に示すように、最小反射角θで導光部22の第1及び第2の全反射面22a,22bで全反射される画像光GLaは、画像取出部23をN回(Nは1より大きい自然数)通過した後、観察者の眼EYに入射できる位置である画像取出部23のうち最も奥側(+Z側)の周辺部23hに達し、周辺部23hでの反射により、眼EYの中心軸AXに対して角度γ2で光射出面OSから眼EYに向けて平行光束として射出される。この際の射出角は、入射光折曲部21側に戻されるようなものになっており、+Z軸に対して鈍角となる。
一方、図3(B)に示すように、最大反射角θで導光部22の第1及び第2の全反射面22a,22bで全反射される画像光GLbは、観察者の眼EYに入射できる位置である画像取出部23のうち最も入口側(−Z側)の周辺部23mに達し、周辺部23mでの反射により、眼EYの中心軸AXに対して角度γ3で光射出面OSから眼EYに向けて平行光束として射出される。この際の射出角は、入射光折曲部21側から離れるようなものになっており、+Z軸に対して鋭角となる。
以上のように、画像光GLaは、画像取出部23を複数回透過した後の残りの成分のうち周辺部23hにおいて反射された成分が光射出面OSから射出される。これに対して、画像光GLbは、画像取出部23を複数回透過することなく、画像取出部23の周辺部23mにおいて反射された成分が光射出面OSから射出される。従って、画像取出部23において光の反射・透過量の精密な調整がなされている等の場合でない限り、画像取出部23での画像光GLaの損失量は、画像光GLbよりも多くなり、暗い光が眼EYに向けて射出されることになる。つまり、映し出される虚像光は、入口側(−Z側)から奥側(+Z側)に向かって通過回数に応じて相対的に暗くなっていき、輝度ムラ・映像ムラが形成される傾向にある。これに対して、本実施形態では、上記のような画像光の輝度ムラ・映像ムラを回避すべく、既述のように、画像光形成装置10側において、位置に応じて照明光の光量調整がなされている。
なお、第1及び第2の全反射面22a,22bでの全反射による光の反射効率は非常に高いものであるため、上記のように画像光間で反射回数が異なっていても、これによって輝度ムラが生じることは殆どなく、視認上画像ムラ等の影響を感じることはない。
以下、図2(A)等により、画像光形成装置10による照明光の調整について具体的に説明する。図2(A)及び2(B)を用いて説明したように、画像光形成装置10のバックライト導光板15bにおいて、多数の照明光反射面15dは、基準方向即ちZ方向について、+Z側に行くに従って間隔が狭くなるように配列されている。これにより、照明光PLは、+Z側ほど光量又は輝度が多くなる状態で射出されるものとなっており、例えば照明光PL1は、照明光PL3等よりも輝度が大きくなる。また、これに伴い、液晶デバイス11の射出面11aから射出される画像光も、+Z側ほど画素の相対的輝度が高くなる。ここで、図4に示すように、射出面11aから映像導光板20に入射する画像光のうち、画像光形成装置10の+Z側から射出される成分は、図3(A)等にも示す画像光GLa側の成分となり、画像光形成装置10の−Z側から射出される成分は、図3(B)等にも示す画像光GLb側の成分となる。つまり、比較的輝度の大きい照明光PL1によって形成される画像光GLaの主成分は、入射光折曲部21に対して比較的小さな反射角度で入射する結果、図3(A)に示すように、最小反射角θで全反射される。逆に、比較的輝度の小さい照明光PL3によって形成される画像光GLbの主成分は、入射光折曲部21に対して比較的大きな反射角度で入射する結果、図3(B)に示すように、最大反射角θで全反射される。以上のように、画像取出部23での通過回数の基準となる繰返し配列方向(Z方向)と、画像光形成装置10の光量・輝度の基準となる基準方向(同じくZ方向)とが対応することを前提として、最小反射角θで導かれ画像取出部23を複数回透過し比較的損失量が多くなりがちな画像光GLaについては、対応する照明光PL1の輝度が比較的大きく設定される。一方、最大反射角θで導かれ画像取出部23を複数回透過することがなく比較的損失量の少ない画像光GLbについては、対応する照明光PL3の輝度が比較的小さく設定される。これにより、画像光GLaと画像光GLbとは補完され、最終的に虚像光として取り出されるまでに光量についてバランスがとられ、結果として映像ムラ・輝度ムラの抑制されたものとなって観察者の眼EYに入射する。
以上のように、本実施形態に係る虚像表示装置100は、画像光形成装置10の多数の照明光反射面15dが、映像導光板20の多数の画像光反射面23aの長手方向に垂直な方向(Z方向)即ち繰返し配列方向に対応する方向であるバックライト導光板15bの基準方向(同じくZ方向)の位置に応じて、反射効率を変化させている。これにより、画像光形成装置10において、映像導光板20側で形成される画像光の輝度ムラ・映像ムラを補償するような照明光PLの形成が可能となり、比較的簡易に画像光の輝度ムラ・映像ムラを抑制することができる。
〔C.第1実施形態の変形例〕
図5(A)及び5(B)は、本実施形態の変形例について説明するための模式的な図である。なお、本変形例では、多数の照明光反射面15dを有するバックライト導光板15bの構造以外については、上記と同様であり、図示及び説明を省略する。
図5(A)は、本変形例の画像光形成装置10の一部について示す図であり、図5(B)は、映像導光板20の画像取出部23上の領域を模式的に示す図である。ここで、図5(A)のバックライト導光板15bの領域DDを構成する部分領域DD1〜DD3は、画像取出部23上の領域PPを構成する部分領域PP1〜PP3にそれぞれ対応するものである。領域PPは、映像導光板20をZ方向に関して分割した部分領域PP1〜PP3からなり、各部分領域PP1〜PP3は、入射する画像光の通過回数に対応させた特性を有するものとなっている。つまり、図中−Z側に位置する部分領域PP1は、映像導光板20の画像取出部23を通過する回数の少ない画像光が入射する領域であり、+Z側に位置する部分領域PP3は、映像導光板20の画像取出部23を通過する回数の多い画像光が入射する領域である。
本変形例では、照明光反射面15dの間隔が、基準方向即ちZ方向について区切られた各部分領域DD1〜DD3内で略一定であるが、部分領域DD1〜DD3間で互いに異なるものとなっている。つまり、例えば領域DD1内では、照明光反射面15dが同一又は略同一の間隔であることにより、部分領域DD1からは、略均一化された状態の照明光PL1が射出される。同様に、領域DD2からも略均一化された状態の照明光PL2が射出され、部分領域DD3からも略均一化された状態の照明光PL3が射出される。但し、部分領域DD1〜DD3間では輝度が異なっている。具体的には、部分領域DD1から射出される照明光PL1の輝度が最も大きく、部分領域DD2から射出される照明光PL2の輝度が中間的な値であり、部分領域DD3から射出される照明光PL3の輝度が最も小さくなっている。この場合、各照明光PL1〜PL3の輝度の差は、各部分領域DD1〜DD3に対応する図5(B)の部分領域PP1〜PP3から取り出される画像光において反映されることになる。
以上のように、本変形例では、照明光の輝度が、画像取出部23即ち多数の画像光反射面23aにおける画像光の通過回数に応じて、照明光PL1〜PL3の光量を基準方向即ちZ方向に関して段階的に変化させている。この場合も、画像光形成装置10において、映像導光板20側で形成される画像光の輝度ムラ・映像ムラを補償するような照明光PLの形成が可能となり、比較的簡易に画像光の輝度ムラ・映像ムラを抑制することができる。
また、上記では、説明の便宜上、照明光を3段階に変化させるものとして説明しているが、画像光の画像取出部23において通過する回数と当該画像光に対応する照明光との関係から適宜領域DD、PPの区間や区分数を調整することで、画像取出部23での損失に対応する照明光の形成が可能となる。
尚、照明光PL1〜PL3の光量を基準方向即ちZ方向に関して段階的に変化させるために、バックライト導光板15bの厚さを変化させたり、照明光反射面15dの角度、高さ等を変化させたり、側面SF1の導光部15kの内側の粗さを変化させたり、バックライト導光板15bのSF1側に基準方向即ちZ方向に反射率の異なる反射フィルム等を配置させる等の方法によっても照明光PL1〜PL3の光量の変更が可能である。
〔第2実施形態〕
以下、第1実施形態を変形した第2実施形態について説明する。なお、本実施形態に係る虚像表示装置は、第1実施形態の虚像表示装置100の変形例であり、画像光形成装置以外の構造については、第1実施形態と同様であるので、画像光形成装置の一部についてのみ示し、他の構造については、説明及び図示を省略する。また、第1実施形態の虚像表示装置100と同符号のものについては、特に説明しない限り同様の機能を有するものとする。
図6(A)及び6(B)に示す本実施形態の画像光形成装置110は、第1実施形態の図2(A)及び2(B)に示す画像光形成装置10に対応する。
図示の画像光形成装置110は、照明部115と、減光フィルター116と、液晶デバイス11とを有する。なお、画像光形成装置110は、この他、画像光形成装置10と同様のコリメートレンズ12(図1(A)参照)を有する。画像光形成装置110では、減光フィルター116により照明部115を経た照明光の調整を行うことで、最終的に取り出される画像光の輝度ムラ・映像ムラを抑制している。
照明部115は、光源15aと、バックライト導光板115bとを備える。バックライト導光板115bは、アクリル樹脂等の透光性樹脂材料からなる平板状の部材であり、本体部であるバックライト導光部115k上に設けられた照明光反射部115cにおいて、光取込面IPから入射させた光を光射出面EPに向けて反射させる。ここで、照明光反射部115cは、図2(A)等に示す照明光反射部15cと異なり、間隔の一様な多数の照明光反射面115dを有しており、光射出面EPの領域によらず、全体に略均等な光量で照明光を射出させる。
バックライト導光板115bと液晶デバイス11との間には、これらに対して平行に延びる減光フィルター116が配置されている。つまり、バックライト導光板115bの光射出面EPから射出された照明光は、液晶デバイス11に入射する前に、減光フィルター116を通過する。減光フィルター116は、可視波長域で減光を行うものであり、ここでは特に、光取込面IPに垂直な方向即ち照明光反射面115dが配列される奥行きのZ方向の位置に応じて、徐々に減光率が変化するものとなっている。従って、減光フィルター116を通過した照明光は、基準方向の位置に応じて光量又は輝度の異なる状態で射出され、液晶デバイス11に入射する。
液晶デバイス11に入射した照明光は、液晶デバイス11において空間的に変調され、表示対象となるべき画像光となって射出される。以上により形成された画像光は、減光フィルター116によって生じた基準方向即ちZ方向の位置に応じて光量の異なる状態を反映したものとなっており、映像導光板20(図1(A)等参照)を経た画像光は、映像ムラ・輝度ムラの抑制されたものとなって観察者の眼EYにバランスのとれた虚像光として入射する。
図6(C)は、本実施形態の変形例について説明するための図である。図示の画像光形成装置210は、減光フィルター116が液晶デバイス11の光射出側即ち光路下流側に位置している。この場合、液晶デバイス11から射出される画像光が、減光フィルター116を通過することで基準方向即ちZ方向の位置に応じて光量又は輝度の異なる状態となる。
図6(D)は、本実施形態の別の変形例について説明するための図である。図示の画像光形成装置310は、照明部315において、バックライト導光板315bの本体部であるバックライト導光部315k上に、照明光反射部315cとして、基準方向の位置に応じて異なる間隔で多数の照明光反射面315dが形成されている。この場合、多数の照明光反射面315dと減光フィルター116とが協働して基準方向即ちZ方向の位置に応じて光量又は輝度の異なる状態の照明光を形成する。
以上のように、本実施形態では、虚像表示装置を構成する画像光形成装置110,210,310が、減光フィルター116を有することにより、照明光又は画像光の反射効率を変化させている。これにより、画像光形成装置110,210,310において、映像導光板20側で形成される画像光の輝度ムラ・映像ムラを補償するように画像光形成装置110,210,310側において照明光又は画像光の形成することが可能となり、比較的簡易に画像光の輝度ムラ・映像ムラを抑制することができる。
なお、上記では、減光フィルター116による減光率の分布が基準方向即ちZ方向の位置に応じて徐々に変化するものであるとしているが、減光フィルター116による減光率の分布は、図5(A)等を用いて説明したように段階的に変化するものであってもよい。具体的には、例えば、いくつかの互いに減光率の異なる一様な減光フィルターを複数用意し、これらを基準方向に適宜重ねて配列することで段階的な減光をする減光フィルター116を構成してもよい。
〔第3実施形態〕
以下、第1実施形態等を変形した第3実施形態について説明する。本実施形態に係る虚像表示装置は、第1実施形態の虚像表示装置100等の変形例であり、画像光形成装置以外の構造については、第1実施形態等と同様であるので、画像光形成装置についてのみ示し、他の構造については、説明及び図示を省略する。また、第1実施形態の虚像表示装置100と同符号のものについては、特に説明しない限り同様の機能を有するものとする。
図7に示す本実施形態の画像光形成装置410は、第1実施形態の図2(A)に示す画像光形成装置10に対応する。
図示のように、画像光形成装置410は、照明部415と、液晶デバイス11とを有する。なお、画像光形成装置410は、この他、画像光形成装置10と同様のコリメートレンズ12(図1(A)参照)を有する。
照明部415は、液晶デバイス11に対向配置される矩形板状の発光素子であり、面光源として、複数の面光源部415aを有する。画像光形成装置410では、この面光源部415aの発光輝度の調整により画像光の輝度調整を行っている。
照明部415を構成する複数の面光源部415aは、例えば有機ELやLEDに拡散板を付けて面光源化したもの等によって構成され、YZ面に沿って延在する基板BB上にマトリクス状又はストライプ状に配置されることにより、液晶デバイス11の面形状に合わせた2次元的な広がりを有する照明光を形成している。図7では、一例として、Z方向について、5つの面光源部415aが配列された状態を示している。この場合、各面光源部415aで発生させる照明光輝度を調整することにより、Z方向の位置に応じて異なる状態の照明光を射出させることができる。なお、照明部415と液晶デバイス11との間に、これらに対して平行に延びる減光フィルターを追加的に配置してもよい。
以上のように、本実施形態では、虚像表示装置を構成する画像光形成装置410が、Z方向即ち基準方向について複数の面光源部415aを有することにより、照明光の反射効率を変化させている。これにより、画像光形成装置410において、映像導光板20側に形成される画像光の輝度ムラ・映像ムラを補償するように照明光の形成が可能となり、比較的簡易に画像光の輝度ムラ・映像ムラを抑制することができる。なお、上記では、説明の便宜上、照明光を基準方向について5段階に変化させるものとして説明しているが、画像光の画像取出部23において通過する回数と当該画像光に対応する照明光の種別との関係から適宜面光源部415aの配列数を調整することで、画像取出部23での損失に対応する照明光の形成が可能となる。
〔その他〕
以上実施形態に即して本発明を説明したが、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
まず、上記第1実施形態では、多数の照明光反射面15dの形状を同一として、その間隔を変えることで密度を変化させているが、密度の変化については、各照明光反射面15dの断面形状や大きさ、或いは光反射率を変化させるものであってもよい。つまり、大きさや光反射率を変化させることでも、光の反射効率を調整し、画像光形成装置10等の基準方向について異なる状態の光量又は輝度の照明光を形成することが可能である。
また、上記の説明では、多数の画像光反射面23aにおいて、画像光を複数回反射することにより、映像導光板20の奥側ほど画像光の輝度が小さくなることに合わせて、この画像光の輝度ムラ・映像ムラを補償するために、照明光について基準方向即ちZ方向について光量を奥側ほど輝度が小さくなるように調整しているが、輝度ムラ・映像ムラの要因がこの他にもある場合には、それについても加味して基準方向についての照明光の光量の調整を行ってもよい。例えば、多数の画像光反射面23aに代えて、所定の角度をなす2つの反射面を一組とする多数の反射ユニットを備え、当該2つの反射面での反射を利用して画像取出部での通過を1回のみとすることのできる映像導光板を備える虚像表示装置においても、上述したバックライト導光板15b、減光フィルター116、面光源部415a等と同様の輝度調整により、かかる映像導光板で生じる輝度ムラ・映像ムラを補償することが可能である。
上記の説明では、画像光形成装置10等において、画像取出部23の画像光反射面23aの繰返し配列方向に対応させるため、光源15aからの光SLを−Z方向から光取込面IPに入射させているが、図8に示すように、+Z側に光取込面IPを設け、光SLを+Z方向から入射させることでも画像光反射面23aの繰返し配列方向に対応する照明光の形成が可能である。なお、この場合、光源15aからの光SLの入射方向に合わせて照明光反射面15dの反射面の傾きも図2(A)に示す場合とは反対になる。また、画像光反射面23aの配列方向に対応して異なる光量の照明光を形成できれば、光源15aからの光SLをY方向即ち縦方向から入射させてもよい。例えば、LEDなどの点光源を使用し、その間隔を変えることによって、光量分布を作り出すことができる。
上記の説明では、虚像表示装置100は、右眼及び左眼の双方に対応して、一組ずつ画像光形成装置10及び映像導光板20設ける構成としているが、右眼又は左眼のいずれか一方に対してのみ画像光形成装置10と映像導光板20とを設け画像を片眼視する構成にしてもよい。
上記の説明では、シースルー型の虚像表示装置について説明しているが、シースルー型以外の虚像表示装置についても適用可能である。
上記の説明では、光入射面ISと光射出面OSとを同一の平面上に配置しているが、これに限らず、例えば、光入射面ISを第1の全反射面22aと同一の平面上に配置し、光射出面OSを第2の全反射面22bと同一の平面上に配置する構成とすることもできる。
上記において、映像導光板20の外縁の側面に黒色塗装やサンドブラスト加工を施してもよい。この処置は、映像光や外光が映像導光板20の端面で反射され、迷光となることを防止すると共に、外光が侵入することを防止する為、非常に有効である。
上記の説明では、実施形態の虚像表示装置100がヘッドマウントディスプレイであるとして具体的な説明を行ったが、実施形態の虚像表示装置100は、ヘッドアップディスプレイに改変することもできる。
上記の説明では、画像光形成装置10における基準方向は、画像光形成装置10の光軸XAの方向となっているが、必ずしも光軸XAに一致するとは限らない。より一般には、基準方向は、既述のように、映像導光板20での繰返し配列方向に対応して決まるものであり、画像取出部23において画像光として取り出されるまでの損失量の大小に合わせて照明光の光量や輝度の分布が定まるように決定される。
上記の説明では、第1及び第2の全反射面22a,22bにおいて、表面上にミラーやハーフミラー等を施すことなく空気との界面により画像光を全反射させて導くものとしているが、本願発明における全反射については、第1及び第2の全反射面22a,22b上の全体又は一部にミラーコートや、ハーフミラー膜が形成されてなされる反射も含むものとする。例えば、画像光の入射角度が全反射条件を満たした上で、全反射面22a,22bの全体又は一部にミラーコート等が施され、実質的に全ての画像光を反射する場合も含まれる。また、十分な明るさの画像光を得られるのであれば、多少透過性のあるミラーによって全反射面22a,22bの全体又は一部がコートされていてもよい。
また、上記では、図1(A)等において、映像導光板20の全体的な外観は、YZ面に平行に延びる平板としているが、画像光を伝達するための伝達部である光入射面ISから画像取出部23までの間以外については、平板ではなく、厚みが異なっていたり、曲面になったりする形状とすることも可能性である。
また、上記では、光入射面ISをYZ面に平行な平面上に目の左右側に位置するように形成しているが、画像光を映像導光板20内に適切に導くことができれば、光入射面ISの位置はこれに限らず、例えば映像導光板20の上部側や下部側である上端面TPや下端面BPの一部等に設けることも可能である。
10…画像光形成装置、 15…照明部、 15a…光源、 15b…バックライト導光板、 15k…バックライト導光部、 15c…照明光反射部、 15d…照明光反射面、 11…液晶デバイス、 20…映像導光板、 20a…導光板本体部、 21…入射光折曲部、 22…導光部、 22a,22b…全反射面、 23…画像取出部、 23a…映像光反射面、 100…虚像表示装置、 EY…眼、 PL,PL1,PL2,PL3…照明光、 GLa,GLb…画像光

Claims (9)

  1. 光源と、前記光源からの光を内部において導くとともに複数の光反射面での反射によって前記光を照明光として外部へ射出する導光板と、前記導光板からの照明光を画像信号に応じ変調して画像光を形成する画像表示素子とを有する画像光形成装置と、
    前記画像表示素子で変調された前記画像光を内部に導くとともに、所定方向に延びる複数の画像光反射面を有し、当該複数の画像光反射面により前記画像光を反射して光射出部から虚像光として射出する映像導光板と、
    を備える虚像表示装置であって、
    前記画像光形成装置において、前記複数の光反射面は、前記映像導光板の前記複数の画像光反射面の繰返し配列方向に対応する基準方向の位置に応じて反射効率を変化させている、虚像表示装置。
  2. 前記画像光形成装置の前記導光板は、前記基準方向について前記複数の光反射面の密度を変化させている、請求項1記載の虚像表示装置。
  3. 光源と、前記光源からの光を内部において導くとともに照明光として外部へ射出する導光板と、前記導光板からの照明光の光量を調整する減光フィルターと、前記照明光を画像信号に応じ変調して画像光を形成する画像表示素子とを有する画像光形成装置と、
    前記画像表示素子で変調された前記画像光を内部に導くとともに、所定方向に延びる複数の画像光反射面を有し、当該複数の画像光反射面により前記画像光を反射して光射出部から虚像光として射出する映像導光板と、
    を備える虚像表示装置であって、
    前記画像光形成装置において、前記減光フィルターは、前記映像導光板の前記複数の画像光反射面の繰返し配列方向に対応する基準方向の位置に応じて減光量を変化させている、虚像表示装置。
  4. 前記画像光形成装置の前記導光板は、内部において光を導くバックライト導光部と、前記バックライト導光部に導かれた光を反射して照明光とする複数の光反射面とを有する、請求項3記載の虚像表示装置。
  5. 照明光を射出する面光源と、前記面光源からの照明光を画像信号に応じ変調して画像光を形成する画像表示素子とを有する画像光形成装置と、
    前記画像表示素子で変調された前記画像光を内部に導くとともに、所定方向に延びる複数の画像光反射面を有し、当該複数の画像光反射面により前記画像光を反射して光射出部から虚像光として射出する映像導光板と、
    を備える虚像表示装置であって、
    前記画像光形成装置において、前記面光源は、前記映像導光板の前記複数の画像光反射面の繰返し配列方向に対応する基準方向の位置に応じて照明光輝度を変化させる、虚像表示装置。
  6. 前記複数の画像光反射面は、入射光の少なくとも一部を透過させる複数の部分反射面であり、前記映像導光板は、前記複数の画像光反射面において前記画像光の少なくとも一部を複数回通過させる、請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の虚像表示装置。
  7. 前記画像光形成装置は、前記映像導光板を前記繰返し配列方向に関して分割した複数の部分領域を単位として、前記複数の画像光反射面における前記画像光の通過回数に応じて、前記照明光の光量を前記基準方向に関して段階的に変化させる、請求項6に記載の虚像表示装置。
  8. 前記複数の光反射面は、前記基準方向に垂直な方向を長手方向として延びる、請求項1及び請求項2のいずれか一項に記載の虚像表示装置。
  9. 前記映像導光板は、外光を透過し、かつ、前記画像光を観察者の眼に投射可能なシースルー型である、請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載の虚像表示装置。
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