(第1実施形態)
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。ここで、図1はパチンコ機10の正面図であり、図2は斜視図であり、図3は内枠12及び前面枠セット14を開放した状態を示す斜視図である。図4は内枠12及び遊技盤30等の構成を示す正面図である。図5はパチンコ機10の背面図であり、図6は内枠12及び裏パックユニット203等を開放した状態を示す斜視図である。但し、図3では便宜上、遊技盤30面上に配設される釘や役物、前面枠セット14に取付けられるガラスユニット137等を省略して示している。
図3等に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外郭を構成する外枠11を備えており、この外枠11の一側部に内枠12が開閉可能に支持されている。
外枠11は、図6等に示すように、上辺枠構成部11a及び下辺枠構成部11bが木製の板材により構成され、左辺枠構成部11c及び右辺枠構成部11dがアルミニウム合金製の押出成形材により構成され、これら各枠構成部11a〜11dがネジ等の離脱可能な締結具により全体として矩形枠状に組み付けられている。
左辺枠構成部11cの上下端部には、それぞれ上ヒンジ81及び下ヒンジ82が取着されている(図1参照)。当該上ヒンジ81及び下ヒンジ82にて、内枠12の上下部が回動可能に支持されており、これにより内枠12が開閉可能となる。そして、外枠11の内側に形成される空間部に内枠12等が収容される。
また、右辺枠構成部11dには、その幅方向後端部近傍から外枠11内側へ向け突出した延出壁部83が形成されている。延出壁部83は、内枠12の右側部背面側に設けられる施錠装置600(図6参照)に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆っている(図5参照)。加えて、図3に示すように、延出壁部83の前面側には、施錠装置600の係止部材が係止される上下一対の受部84,85が設けられている。また、下側の受部85には、後述する内枠開放検知スイッチ92に当接する押圧部86が、外枠11内側に向けて突設されている。
さらに、下辺枠構成部11bには樹脂製の幕板飾り87が取着されている。幕板飾り87の上面奥部には、上方に突出するリブ88が一体形成されている。これにより内枠12との間に隙間が形成されにくくなっている。
図3に示すように、内枠12の開閉軸線は、パチンコ機10の正面からみて左側において上下に沿って設定されており、この開閉軸線を軸心として内枠12が前方側に開放できるようになっている。内枠12は、外形が矩形状をなす樹脂ベース38を主体に構成されており、当該樹脂ベース38の中央部には略楕円形状の窓孔39が形成されている。
また、内枠12の前面側には前面枠セット14が開閉可能に取付けられている。前面枠セット14は、内枠12と同様に、パチンコ機10の正面から見て左側において上下に沿って設定された開閉軸線を軸心として前方側に開放できるようになっている。
前面枠セット14は、内枠12と同様に外形が矩形状をなし、閉鎖状態においては内枠12の前面側ほぼ全域を覆う。前面枠セット14の中央部には略楕円形状の窓部101が形成されている。これにより、前面枠セット14の窓部101及び内枠12の窓孔39を介して、内枠12の後面に装着される遊技盤30(遊技領域)を外部から視認可能となる。遊技盤30の詳細な構成については後述する。
図1に示すように、前面枠セット14の前面側には、その下部中央において球受皿としての下皿15が設けられており、排出口16より排出された遊技球が下皿15内に貯留可能になっている。また、下皿15の手前側には、下皿15内から遊技球を排出するための球抜きレバー25が設けられている。加えて、下皿15の左部には、LEDが内蔵された演出ボタン125が設けられており、演出ボタン125を押圧操作することで、後述する装飾図柄表示装置42等において対応する演出が行われたり、演出内容が変更されたりする。
下皿15の右方には、手前側に突出した遊技球発射ハンドル(以下、単にハンドルという)18が設けられている。尚、ハンドル18には、図示しないタッチセンサや、ハンドル18の操作部の操作量を検出するための図示しない操作量検出手段(可変抵抗器)が設けられている。そして、ハンドル18が右回りに回動操作されると、回動操作量に応じた強さで、後述する発射手段としての発射装置60によって遊技球が発射される。また、ハンドル18には、ハンドル18を握った右手の親指で押圧操作可能な発射禁止ボタン18aが設けられている。当該発射禁止ボタン18aを押圧した状態においては、ハンドル18を握っていたとしても、発射装置60による遊技球の発射が禁止される。このため、遊技球の発射を禁止しつつハンドル18の回動操作を行ったり、ハンドル18を握った状態で、一時的に遊技球の発射を止めたりすることができる。
下皿15の上方には上皿19が設けられている。上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する発射装置60の方へ案内する球受皿である。尚、上皿19が遊技球で満杯になった状態では、払出される遊技球は、後述する下皿連通路71及び排出口16を介して、下皿15へと案内される。
上皿19には球貸しボタン121と返却ボタン122とが設けられている。これにより、遊技ホール等において、パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で球貸しボタン121が操作されると、その操作に応じて貸出球が上皿19に供給される。一方、返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。但し、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では球貸しボタン121及び返却ボタン122は不要である。
さらに、上皿19には、球抜きボタン123が設けられている。球抜きボタン123が押圧操作されることで、上皿19の球案内路の下流側に設けられ、下皿15に連通する連通孔(図示略)が開口し、上皿19に貯留されていた遊技球が下皿15へと案内される(落下する)。つまり、遊技者は、球抜きボタン123を操作することで、上皿19にある遊技球をいつでも下皿15に移すことができる。
また、前面枠セット14の前面にはその周囲に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯、点滅といった発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。例えば、窓部101の周縁には、LED等の発光手段を内蔵した環状電飾部102が設けられている。また、該環状電飾部102の両側部には、所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ104が設けられている。尚、環状電飾部102のうち各エラー表示ランプ104の上方部位には、前面枠セット14の背面に設けられるスピーカSP(図3参照)に対応して細かな透孔が多数形成されている。
前面枠セット14の背面側にはガラスユニット137が取付けられている。ガラスユニット137は、従来の前後一対の矩形状の板ガラスが前後対をなして別々に取着されるものではなく、全体として丸形をなし、アッセンブリ化された上で取付けられている。
次に、内枠12(樹脂ベース38)について図4を参照して説明する。上述した通り、内枠12(樹脂ベース38)には、窓孔39の後側において遊技盤30が装着されている。遊技盤30は、その周縁部が内枠12(樹脂ベース38)の裏側に当接した状態で取着されている。従って、遊技盤30の前面部の略中央部分が樹脂ベース38の窓孔39を通じて内枠12の前面側に露出した状態となっている。
また、内枠12(樹脂ベース38)の前面下部、すなわち窓孔39(遊技盤30)の下方位置には、発射装置60及び当該発射装置60より発射された直後の遊技球を案内する発射レール61が取付けられている。本実施形態では、発射装置60としてソレノイド式発射装置を採用している。また、発射装置60の上方には、上皿19から案内される遊技球を、内蔵された駆動手段(例えばソレノイド)の駆動により、1球ずつ発射装置60の発射位置へと案内する球送り装置63が設けられている。
次に、遊技盤30の構成について図4を参照して説明する。遊技盤30には、一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入賞ユニット(始動口)33、スルーゲート34、可変表示装置ユニット35、第1特別表示装置43L及び第2特別表示装置43R等がルータ加工によって形成された貫通孔に配設され、遊技盤30前面側から木ネジ等により取付けられている。周知の通り一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入賞ユニット33などの各種入賞口に遊技球が入球(入賞)すると、各種検出スイッチにより検出され、上皿19(又は下皿15)へ所定数の賞球が払い出される。例えば、始動入賞ユニット33への入球があった場合には3個、一般入賞口31への入球があった場合には10個、可変入賞装置32への入球があった場合には15個の遊技球が上皿19(下皿15)に払出される。その他に、遊技盤30にはアウト口36が設けられており、一般入賞口31等の各種入賞口に入賞しなかった遊技球は、このアウト口36を通って遊技領域外へと排出される。また、遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
始動入賞ユニット33は、始動入球手段としての上入賞口33a及び下入賞口33bと、下入賞口33bの両側部に設けられた開閉する一対の開閉部材33cを備えている。上入賞口33aは、遊技球が常時入球可能となっているのに対し、下入賞口33bは、開閉部材33cが所定条件の成立に応じて開閉動作することにより、遊技領域を流下する遊技球が入球可能な開状態と、遊技球が入球不可能な閉状態との間で状態変化可能に構成されている。尚、詳しくは後述するが、始動入賞ユニット33は、上入賞口33a、下入賞口33bに入球した遊技球をそれぞれ検知する第1始動入賞スイッチ224a、第2始動入賞スイッチ224bを備えており、当該始動入賞スイッチ224a、224bにて遊技球が検知された場合に、大当たり状態を発生させるか否かの当否抽選が行われるとともに、特別表示装置43L、43R(及び後述する装飾図柄表示装置42)にて変動表示が行われる構成となっている。そして、当否抽選にて当選した(大当たり)場合には、可変入賞装置32が開放される大当たり状態(特別遊技状態)が付与されることとなる。
尚、本実施形態では、大当たり状態の種別(大当たり種別)が9種類存在し、大当たり種別毎に大当たり状態中における可変入賞装置32の開閉パターンが異なっている。また、本実施形態では、大当たり状態の終了後に高確率状態(確変モード)が付与されることとなる「確変大当たり」が8種類であり、大当たり状態の終了後に低確率状態(時間短縮モード)が付与されることとなる「通常当たり」(以下「MB」と言う)が1種類となっている。
「確変大当たり」には、15ラウンドボーナス(以下、「15RB」と言う)、ジャンプアップボーナス(以下、「JUB」と言う)、5ラウンドランクアップボーナス(以下、「5RUB」と言う)、10ラウンドランクアップボーナス(以下、「10RUB」と言う)、15ラウンドランクアップボーナス(以下、「15RUB」と言う)、5ラウンドサプライズボーナス(以下、「5RSB」と言う)、10ラウンドサプライズボーナス(以下、「10RSB」と言う)、特殊確変(以下、「LB」と言う)があり、詳しくは後述するが、それぞれ可変入賞装置32の開閉パターンが異なるように構成されている。また、本実施形態では、「15RB」、「JUB」、「5RUB」、「10RUB」、「15RUB」、「5RSB」、「10RSB」に当選した場合、大当たり状態において開放された可変入賞装置32に対して遊技球を入球させ、賞球を得ることが望めるのであるが、「LB」、「MB」に当選した場合、大当たり状態において開放される可変入賞装置32の開放時間が0.06秒と極端に短く、可変入賞装置32に対して遊技球を入球させ、賞球を得ることを望めない構成となっている。
尚、本実施形態では、遊技球が上入賞口33aに入球した場合でも、下入賞口33bに入球した場合でも、当否抽選にて当選した場合に付与される大当たり種別の振分は同じである。また、高確率状態(確変モード)において入賞口33a、33bに入球した場合でも、低確率状態(通常モード又は時間短縮モード)において入賞口33a、33bに入球した場合でも、当否抽選にて当選した場合に付与される大当たり種別の振分は同じである。
第1及び第2特別表示装置43L、43Rは、それぞれ2文字(及びドット)を表示可能なタイプの7セグメント表示装置により構成され、可変入賞装置32の右方に設置されている。そして、始動入賞ユニット33の上入賞口33aへの遊技球の入球を契機として第1特別表示装置43Lにて切替表示(変動表示)が行われ、下入賞口33bへの遊技球の入球を契機として第2特別表示装置43Rにて切替表示(変動表示)が行われる構成となっている。尚、特別表示装置43L、43Rは、後述する主制御手段としての主制御装置261によって表示内容が直接的に制御される。
また、第1及び第2特別表示装置43L、43Rにて変動表示が行われた後、当該変動表示が停止したときの表示態様(点灯態様)により、大当たりか否かが確定的に表示される。例えば、上入賞口33aに遊技球が入賞すると、対応する第1特別表示装置43Lにて点灯態様(点灯するセグメントの組合わせ)が高速で(例えば4msec毎に)切替表示(変動表示)され、所定時間が経過すると、いずれかの点灯態様を停止表示(例えば数秒間停止)する。そして、大当たり抽選に当選した場合には、対応する点灯態様が変動停止時に表示され、大当たり状態が発生する。
さらに、特別表示装置43L、43Rにおいては、大当たりか否かが教示されるだけでなく、大当たりの場合には、大当たり種別についても教示される。つまり、例えば、第1特別表示装置43L(又は第2特別表示装置43R)において「7.7.」が表示された場合には「15RB」が付与され、「d.U.」が表示された場合には「10RUB」が付与されるといった具合に対応付けられている。また、1つの大当たり種別を教示する特別表示装置43L、43Rの停止態様は1つではなく複数存在し、例えば、「15RB」が発生する場合、第1特別表示装置43L(又は第2特別表示装置43R)において、「7.7.」、「P.b」、「5.L.」、「A.3」・・・のいずれかが選択されて停止表示される。
尚、第1特別表示装置43L、第2特別表示装置43Rのどちらか一方において、変動表示又は決定表示が行われている場合には、他方が消灯状態とされており(「−」を表示しておいてもよい)、どちらにおいても変動表示及び決定表示が行われていない場合には、両方においてそれぞれ「−」が表示される。
また、第1又は第2特別表示装置43L、43Rの変動表示中に新たに遊技球が始動入賞ユニット33に入賞した場合には、その分の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施形態では、上入賞口33aに入賞した遊技球、及び下入賞口33bに入賞した遊技球に対応して、それぞれ4回までの変動表示(合計8回の変動表示)が保留される。また、その保留回数が第1保留ランプ46a、第2保留ランプ46bにて点灯表示されるようになっている。尚、大当たり状態中に新たに遊技球が始動入賞ユニット33に入賞した場合、その分の変動表示についても保留される。
尚、基本的に、上入賞口33aへの入賞を契機とする変動表示は、対応する遊技球が上入賞口33aへ入球した順に記憶されるとともに入球した順に消化され、下入賞口33bへの入賞を契機とする変動表示は、対応する遊技球が下入賞口33bへ入球した順に記憶されるとともに入球した順に消化される。但し、上入賞口33aへの入賞を契機とする変動表示、及び、下入賞口33bへの入球を契機とする変動表示の両方が保留されている場合(第1保留ランプ46a及び第2保留ランプ46bがそれぞれ1つ以上点灯している場合)には、下入賞口33bへの入球を契機とする変動表示が優先的に消化される。すなわち、下入賞口33bへの入賞を契機とする変動表示が全て消化された状態でなければ、上入賞口33aへの入球を契機とする変動表示が行われない構成となっている。例えば、第1保留ランプ46aが1つ点灯している状態において、下入賞口33bに遊技球が入球し、第2保留ランプ46bが1つ点灯した場合、上入賞口33aへの入球を契機とする変動表示が後回しにされ、先に下入賞口33bへの入球を契機とする変動表示が行われることとなる。以下、説明の便宜上、上入賞口33aへの入球を契機とする変動表示を「第1変動表示」とも称し、下入賞口33bへの入球を契機とする変動表示を「第2変動表示」とも称する。
可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない閉状態(第2の状態)になっており、大当たり状態(特別遊技状態の発生)の際に、遊技球が入賞可能な開状態(第1の状態)とされる。尚、図示は省略するが、可変入賞装置32は、遊技盤30の後方へと通じる大入賞口(入賞口)と、大入賞口を開閉するシャッタ(可動部)と、シャッタを動作させるための大入賞口ソレノイド(駆動手段)と、大入賞口に入球した遊技球を検出するカウントスイッチ223とを備え、大入賞口ソレノイドを駆動制御し、シャッタを開閉させることで、可変入賞装置32(大入賞口)を閉状態と開状態とに切替えている。尚、上記のように、大当たり状態における可変入賞装置32の開閉パターンは、大当たりの種別毎に異なっている。
また、スルーゲート34は、遊技領域を流下する遊技球が1球ずつ通過可能に構成されている。詳しくは後述するが、スルーゲート34は、当該スルーゲート34を通過する遊技球を検知可能なスルーゲートスイッチ225を備えており、当該スルーゲートスイッチ225にて遊技球が検知された場合に、始動入賞ユニット33を開状態とするか否かの入球アシスト抽選が行われるとともに、普通図柄表示装置41にて当該入球アシスト抽選の結果を教示するための変動表示が行われる。そして、入球アシスト抽選にて当選した場合には、当該変動表示の終了後に始動入賞ユニット33(開閉部材33c)が規定時間だけ開状態とされる。
可変表示装置ユニット35には、スルーゲート34の通過を契機として変動表示する普通図柄表示装置41と、第1及び第2特別表示装置43L、43Rによる変動表示に合わせて変動表示する装飾図柄表示装置42とが設けられている。さらに、可変表示装置ユニット35には、装飾図柄表示装置42にて行われている変動表示が上入賞口33a及び下入賞口33bのうちどちらの入球に対応するものであるかを示す変動特定ランプ40と、上記第1保留ランプ46a及び第2保留ランプ46bと、保留ランプ44とが設けられている。
普通図柄表示装置41は、普通図柄として「○」又は「×」を点灯表示可能に構成されており、遊技球がスルーゲート34を通過する毎に例えば普通図柄を「○」→「×」→「○」→・・・という具合に高速で切換表示(変動表示)する。そして、その変動表示が「○」図柄(当選図柄)で数秒間停止した場合には、始動入賞ユニット33(開閉部材33c)が所定時間だけ開状態となる。この普通図柄表示装置41は、後述する主制御装置261によって直接的に表示内容が制御される。
また、普通図柄表示装置41の変動表示中に、新たに遊技球がスルーゲート34を通過した場合には、その分の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施形態では4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ44にて点灯表示されるようになっている。
装飾図柄表示装置42は液晶表示装置として構成されており、後述する教示制御手段としてのサブ制御装置262及び表示制御装置45によって表示内容が制御される。すなわち、装飾図柄表示装置42においては、第1及び第2特別表示装置43L、43Rにて表示される結果に対応させるように、主制御装置261からのコマンドに基づき、サブ制御装置262によって補助的な表示内容が決定され、後述する表示制御装置45によって表示が行われる。尚、本実施形態では、装飾図柄表示装置42、スピーカSP、及び装飾図柄表示装置42等における各種演出に伴って点灯態様が変化する各種ランプが情報教示手段を構成する。
装飾図柄表示装置42には、例えば、上、中及び下の3つの図柄表示領域が設けられ、各図柄表示領域において複数種類の図柄(例えば1〜9の数字が付された図柄)が順次表示され(変動表示され)、その後、図柄表示領域毎に順番に(例えば、上図柄表示領域→下図柄表示領域→中図柄表示領域の順に)図柄が停止表示されるようになっている。例えば、主制御装置261にて大当たりが確定すると、第1又は第2特別表示装置43L、43Rにて大当たりに対応する表示がなされるとともに、装飾図柄表示装置42にて図柄が大当たりに対応する組合わせで停止表示され(例えば、上図柄表示領域、中図柄表示領域、及び下図柄表示領域にて停止表示される図柄が同一となり)、大当たり状態が開始される。
また、図柄が大当たりに対応する組合わせで停止表示される場合には、その前段階として、例えば、上図柄表示領域及び下図柄表示領域において同一の図柄が停止表示されることとなる。このように上図柄表示領域及び下図柄表示領域にて同一図柄が停止表示されるとともに、中図柄表示領域において未だ変動表示が行われている状態がリーチ状態である。
本実施形態では、リーチ状態が発生した後、中図柄表示領域において、上図柄表示領域及び下図柄表示領域において停止表示された図柄(リーチ図柄)と同じ図柄が停止表示された場合(ゾロ目が停止表示された場合)には、大当たり状態において賞球の獲得が期待できる「15RB」、「JUB」、「5RUB」、「10RUB」、「15RUB」、「5RSB」、「10RSB」のいずれかが付与される。また、ゾロ目以外の図柄の組合わせは基本的に「外れ」を教示するものであるが、本実施形態では、賞球の獲得が望めない「LB」、「MB」となる場合、ゾロ目ではなく、予め定められた特定の数字の組合わせ(以下、チャンス図柄と称する)、又は、最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する前後外れ図柄の組合わせが停止表示されるようになっている。本実施形態では、上・中・下図柄表示領域で「3」・「4」・「1」が停止表示される態様がチャンス図柄の組合わせである。
加えて、変動特定ランプ40は、発光色が青色のLED及び発光色が赤色のLEDを備えており、装飾図柄表示装置42において、上入賞口33aへの入球を契機とする変動表示が行われている場合には青色に発光し、下入賞口33bへの入球を契機とする変動表示が行われている場合には赤色に発光する。
また、可変表示装置ユニット35には、装飾図柄表示装置42を囲むようにしてセンターフレーム47が配設されている。センターフレーム47の上部には入球口151が設けられており、該入球口151に入球した遊技球は、センターフレーム47の内部に形成され、装飾図柄表示装置42の側部に沿って上下に延びるワープ流路152を介して、装飾図柄表示装置42の下方に形成されたステージ153上に案内される。ステージ153上に案内された遊技球は、ステージ153上から前方の遊技領域に転落したり、ステージ153上を転動した後ステージ153の中央奥側に形成されたポケット154に入球したりする。尚、ポケット154は、始動入賞ユニット33(上入賞口33a)の直上方の遊技領域へと通じる案内通路155と連通しており、該ポケット154に入球した遊技球は、比較的高い確率で始動入賞ユニット33(上入賞口33a)に入球するようになっている。
また、遊技盤30には、内レール構成部51と外レール構成部52とからなり、発射装置60から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するレール50が取付けられている。これにより、ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は発射レール61及びレール50を通じて、遊技盤30とガラスユニット137との間に形成される遊技領域内に案内される。
内レール構成部51の先端部分(図4の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、レール50から遊技領域へと案内された遊技球が再度レール50内に戻ってしまうといった事態が防止される。また、外レール構成部52の略先端部(図4の右上部)には、返しゴム54が取着されている。所定以上の勢いで発射された遊技球は、返しゴム54に当たって例えば遊技盤30の略中央部側へ戻されることとなる。
また、本実施形態では、外レール構成部52が遊技盤30の右上部で途絶え、内レール構成部51が遊技盤30の右下部で途絶えている。このため、遊技領域は、レール50及び樹脂ベース38の窓孔39の内周面により画定される。但し、発射装置60にて打出された遊技球が、戻り球防止部材53を通過するまでは、レール50を逆流する場合があるため、内外レール構成部51,52の並行部分は遊技領域から除かれる。
図3に示すように、前面枠セット14の背面側には、窓部101の下方において、球通路ユニット70が設けられている。球通路ユニット70は、後述する払出機構部352から下皿15の排出口16へ繋がる下皿連通路71と、払出機構部352から上皿19へ繋がる上皿連通路73と備えている。また、内枠12の前面側に設けられた発射レール61とレールユニット50(外レール構成部52)との間には所定間隔の隙間があり、前面枠セット14の球通路ユニット70には、前記隙間より落下した遊技球を下皿15へと案内するファール球通路72が形成されている。これにより、仮に、発射装置60から発射された遊技球が戻り球防止部材53まで至らずファール球としてレール50を逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路72を介して下皿15に排出される。
また、図3及び図4中の符号67は後述する払出機構部352により払出された遊技球を内枠12の前方に案内するための払出通路であり、上皿連通路73(上皿19)に通じる通路と、下皿連通路71(下皿15)に通じる通路とに分かれている。払出通路67の下方にはシャッタ68が設けられており、前面枠セット14を開放した状態では、バネ等の付勢力によりシャッタ68が前方に突出して払出通路67の出口をほぼ閉鎖するようになっている。また、前面枠セット14を閉じた状態では、下皿連通路71の入口側後端部によってシャッタ68が押し開けられるようになっている。尚、下皿連通路71及び上皿連通路73の入口(球流入部)が隣接するとともに、前面枠セット14の閉状態において当該各入口と払出通路67とが所定距離だけ離間しており、両者間の隙間を遊技球が通過可能となっている。このため、上皿19及び上皿連通路73が遊技球で満杯となると、払出される遊技球が下皿連通路71側に流れ(下皿連通路71の入口側に溢れ)、下皿連通路71を通って下皿15に払出されることとなる。
加えて、球通路ユニット70には、下皿連通路71内に位置する遊技球を検知する満杯検知スイッチ(図示略)が設けられている。当該満杯検知スイッチの存在により、下皿15が遊技球で満杯になっていること(下皿15が遊技球で満杯となり、下皿連通路71において遊技球が滞留していること)を把握することができる。本実施形態では、満杯検知スイッチによって所定時間継続して遊技球が検知されることに基づき、装飾図柄表示装置42における表示や音声等を用いて下皿15が満杯であることを教示するエラー報知の制御が行われる。尚、下皿連通路71における遊技球の滞留が解消され、満杯検知スイッチにより遊技球が検知されなくなると(所定時間継続して検知されなくなると)エラー報知の状態が解除される。
次に、パチンコ機10の背面構成について図5、図6等を参照して説明する。パチンコ機10の背面には、各種制御基板が上下左右に並べられるようにして、一部前後に重ねられるようにして配置されており、さらに、遊技球を供給する遊技球供給装置(払出機構)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。払出機構及び保護カバーは1ユニットとして一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。
まず、遊技盤30の背面構成について説明する。図6に示すように、遊技盤30中央の貫通孔に対応して配設された可変表示装置ユニット35(図4参照)の背面側には、センターフレーム47を背後から覆う樹脂製のフレームカバー213が後方に突出して設けられている。また、フレームカバー213の背面側には、フレームカバー213の開口部から前方に臨む液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42、表示制御装置45及びサブ制御装置262が前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。
装飾図柄表示装置42は、当該装飾図柄表示装置42の表示部(液晶画面)をパチンコ機10の前面側に露出させるための開口部が形成された収容ボックス42aに収容されてフレームカバー213の背面側に固定されている。表示制御装置45は基板ボックス45aに収容されて装飾図柄表示装置42(収容ボックス42a)の背面側に固定されている。サブ制御装置262は基板ボックス262aに収容されて表示制御装置45(基板ボックス45a)の背面側に固定されている。尚、フレームカバー213内には、センターフレーム47に内蔵されたLED等を駆動するLED制御基板等が配設されている。また、収容ボックス42a及び基板ボックス45a,262aは透明樹脂材料等により構成され、内部が視認可能となっている。
フレームカバー213の下方には裏枠セット215が、一般入賞口31、可変入賞装置32及び始動入賞ユニット33等を背後から覆うようにして遊技盤30に取付けられている。裏枠セット215は、各種入賞口に入賞した遊技球を回収するための球回収機構を備えている(図示略)。この球回収機構により回収された遊技球は、後述する排出通路部217に案内され、排出通路部217の排出シュートからパチンコ機10外部に排出される。
また、本実施形態では、裏枠セット215が主制御装置261の取付台として機能する。より詳しくは、主制御装置261を搭載した基板ボックス263が、裏枠セット215に対し回動可能に軸支され、後方に開放可能となっている。
主制御装置261は透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263に収容されている。基板ボックス263は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備え、これらボックスベースとボックスカバーとが封印部材によって連結されている。封印部材によって連結された基板ボックス263は、所定の痕跡を残さなければ開封できない構成となっている。これにより、基板ボックス263が不正に開封された旨を容易に発見することができる。
また、遊技盤30には、一般入賞口31等の各種入賞口に対応して、当該各種入賞口へ入球した遊技球を検出する入球検出スイッチが設けられている。具体的には、図4に示すように、一般入賞口31に対応する位置には入賞口スイッチ221が設けられ、可変入賞装置32にはカウントスイッチ223が設けられている。また、始動入賞ユニット33には、上入賞口33a及び下入賞口33bそれぞれに対応して第1始動入賞スイッチ224a、第2始動入賞スイッチ224bが設けられている。さらに、スルーゲート34に対応する位置にはスルーゲートスイッチ225が設けられている。
また、図示は省略するが、裏枠セット215には、入賞口スイッチ221、カウントスイッチ223及びスルーゲートスイッチ225とケーブルコネクタを介して電気的に接続される第1盤面中継基板が設けられている。この第1盤面中継基板は、入賞口スイッチ221等と、主制御手段としての主制御装置261とを中継するものであり、ケーブルコネクタを介して主制御装置261と電気的に接続されている。これに対し、始動入賞スイッチ224a,224bは中継基板を経ることなくコネクタケーブルを介して直接主制御装置261に接続されている。
各種入球検出スイッチにて各々検出された検出結果は、主制御装置261に取り込まれる。そして、該主制御装置261よりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御装置311に送信され、該払出制御装置311からの出力信号に基づき所定数の遊技球の払出しが実施される(スルーゲートスイッチ225により検出された場合を除く。)
この他、遊技盤30の裏面には、図示は省略するが、可変入賞装置32にて大入賞口を開放する大入賞口用ソレノイドが設けられ、始動入賞ユニット33にて一対の開閉部材33cを開閉駆動する入賞口用ソレノイドが設けられている。また、裏枠セット215には、これらソレノイドと主制御装置261とを中継する第2盤面中継基板(図示略)も設けられている。
次に、裏パックユニット203の構成を説明する。図5に示すように、裏パックユニット203は、樹脂成形された裏パック351と、遊技球の払出機構部352とを一体化したものである。また、裏パックユニット203は、内枠12の左側部(図5では右側)に対して開閉可能に支持されており、上下方向に沿って延びる開閉軸線を軸心として後方に開放できるようになっている。加えて、裏パックユニット203の左上部(図5では右上部)には外部端子板240が設けられている。
外部端子板240は、遊技ホールのホールコンピュータなどへの各種情報送信を中継するためのものであり、複数の外部接続端子が設けられている。便宜上、符号は付さないが、例えば現在の遊技状態(大当たり状態や確変モード等)に関する情報を出力するための端子、後述する開放検知スイッチ91,92によって検出される前面枠セット14や内枠12の開放に関する情報を出力するための端子、入球エラー、下皿満タンエラー、タンク球無しエラー、払出しエラーなど各種エラー状態に関する情報を出力するための端子、払出制御装置311から払出される賞球数に関する情報を出力するための端子などが設けられている。
裏パック351は例えばABS樹脂により一体成形されており、パチンコ機10の後方に突出して略直方体形状をなす保護カバー部354を備えている。保護カバー部354は左右側面及び上面が閉塞され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくともフレームカバー213を覆うのに十分な大きさを有する。但し、本実施形態では、保護カバー部354が基板ボックス263の上部及び右部(図5では左側の部位)も合わせて覆う構成となっている。これにより、裏パックユニット203の閉鎖状態において、基板ボックス263の右部に設けられた封印部材、及び主制御装置261の上縁部に沿って設けられた端子部(基板側コネクタ)が覆われることとなる。
払出機構部352は、保護カバー部354を迂回するようにして配設されている。すなわち、保護カバー部354の上方には、上側に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール356が連結され、さらにタンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。払出装置358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出モータ等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払出された遊技球は上皿19等に供給される。
また、払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板381が設置されると共に、外部より主電源を取り込む電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ON又は電源OFFされる。
裏パックユニット203(基板ボックス263)の下方には、内枠12の左側部(図5では右側)にて軸支され、後方に開放可能な下枠セット251が設けられている。図6に示すように、下枠セット251には、上述した球回収機構により回収された遊技球が流入する排出通路部217が形成され、排出通路部217の最下流部には、遊技球をパチンコ機10外部へ排出する排出シュート(図示略)が形成されている。つまり、一般入賞口31等の各入賞口に入賞した遊技球は、裏枠セット215の球回収機構を介して集合し、さらに排出通路部217の排出シュートを通じてパチンコ機10外部に排出される。なお、アウト口36も同様に排出通路部217に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球も排出シュートを介してパチンコ機10外部に排出される。尚、本実施形態では、裏パックユニット203と下枠セット251とが別体として構成され、それぞれ独立して開閉可能であるが、裏パックユニット203と下枠セット251とが一体的に形成されることとしてもよい。
また、図5に示すように、下枠セット251の背面側には、払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314が前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。
発射制御装置312及び電源装置313は基板ボックス313aに収容されて下枠セット251の背面側に固定されている。尚、発射制御装置312及び電源装置313は、便宜上それぞれ独立した制御装置として説明するが、実際には1つの基板(プリント基板)により構成される。
また、払出制御装置311は、基板ボックス311aに収容されて、基板ボックス313a(発射制御装置312及び電源装置313)の背面側に固定されている。尚、払出制御装置311が収容される基板ボックス311aには、上述した主制御装置261が収容される基板ボックス263と同様に封印部材が設けられ、基板ボックス311aの開封された痕跡が残るようになっている。
加えて、カードユニット接続基板314は、基板ボックス314aに収容されて、基板ボックス313a(発射制御装置312及び電源装置313)の背面側に固定されている。なお、上記各基板ボックス311a,313a,314aは透明樹脂材料等により構成されており、内部が視認可能となっている。
また、払出制御装置311には基板ボックス311aから外方に突出する状態復帰スイッチ321が設けられている。例えば、払出モータ部の球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られる。
さらに、電源装置313には基板ボックス313aから外方に突出するRAM消去スイッチ323が設けられている。本パチンコ機10はバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰させることができる。従って、通常手順で(例えば遊技ホールの営業終了時に)電源遮断すると電源遮断前の状態が記憶保持されることから、電源投入時に初期状態に戻したい場合には、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入する。
また、図6に示すように、内枠12の右側部背面側には施錠装置600が設けられている。施錠装置600は、前面枠セット14の前面側に露出するシリンダ錠700(図1等参照)を備えており、該シリンダ錠700の鍵穴に鍵を挿入し、一方に回動操作することで内枠12を解錠でき、他方に回動操作することで前面枠セット14を解錠できるようになっている。本実施形態では、内枠12は外枠11に対し施錠され、前面枠セット14は内枠12に対し施錠される。
尚、上記のように、外枠11の右辺枠構成部11dには、施錠装置600に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆う延出壁部83が形成されている(図5参照)。これにより、外枠11の背面側から線材等を進入させ、当該線材等により施錠装置600を操作することが困難となる。結果として、防御性能の向上を図ることができる。さらに、延出壁部83は、裏パックユニット203及び下枠セット251の右端部(図5では左側の端部)を背面側から覆う構成となっており、内枠12の閉状態においては、裏パックユニット203及び下枠セット251を開放できない構成となっている。
また、図4に示すように、内枠12の前面側右下部(発射装置60の右側)には、前面枠セット14の開放を検知するための前面枠開放検知スイッチ91が設けられ、図5に示すように、内枠12の背面側右下部(図5では左下)には、内枠12の開放を検知するための内枠開放検知スイッチ92が設けられている。前面枠開放検知スイッチ91及び内枠開放検知スイッチ92は、それぞれスイッチ本体部に対して出没可能な検知部を備えており、前面枠開放検知スイッチ91は検知部が前方に向くように設けられ、内枠開放検知スイッチ92は検知部が後方へ向くように設けられる。そして、検知部がスイッチ本体部から突出した状態にある場合にはオン信号を主制御装置261に出力し、検知部がスイッチ本体部側に押圧され、スイッチ本体部に没入した状態ではオフ信号を主制御装置261に出力する構成となっている。つまり、前面枠開放検知スイッチ91は前面枠セット14の閉鎖時において検知部が前面枠セット14の背面で押圧されてオフ状態となり、前面枠セット14の開放時には、検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。同様に、内枠開放検知スイッチ92は内枠12の閉鎖時において検知部が外枠11の受部85に一体形成された押圧部86によって押圧されてオフ状態となり、内枠12の開放時には検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。図7は、本パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。主制御手段としての主制御装置261(主基板)には、演算装置である1チップマイコンとしてのCPU501が搭載されている。CPU501には、該CPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM503と、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等が内蔵されている。但し、CPU、ROM及びRAMが1チップ化されておらず、それぞれの機能毎にチップ化されている構成であってもよい。
RAM503は、CPU501の内部レジスタの内容やCPU501により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種フラグ及びカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)と、バックアップエリア503aとを備えている。
また、RAM503は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、スタックエリア、作業エリア及びバックアップエリア503aに記憶されるすべてのデータがバックアップされるようになっている。
バックアップエリア503aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。バックアップエリア503aへの書き込みは、メイン処理によって電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア503aに書き込まれた各値の復帰は、電源入時(停電解消による電源入を含む。以下同様)のメイン処理において実行される。なお、CPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源断時に、後述する停電監視回路542から出力される停電信号SK1が入力されるように構成されており、停電の発生により、停電処理(NMI割込み処理)が即座に実行される。
なお、少なくともスタックエリアとバックアップエリア503aとに記憶されるデータをバックアップすれば、必ずしもすべてのエリアに記憶されるデータをバックアップする必要はない。例えば、スタックエリアとバックアップエリア503aとに記憶されるデータをバックアップし、作業エリアに記憶されるデータをバックアップしない構成としてもよい。
かかるROM502及びRAM503を内蔵したCPU501には、アドレスバス及びデータバス等で構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、後述するRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311、サブ制御装置262、第1及び第2特別表示装置43L、43R、普通図柄表示装置41等が接続されている。この構成により、上述した特別表示装置43L、43R、及び普通図柄表示装置41は、主制御装置261により直接的に制御される。一方、装飾図柄表示装置42は、サブ制御装置262を介して制御される。
その他、便宜上、各種中継基板等の図示は省略するが、入出力ポート505には、入賞口スイッチ221、カウントスイッチ223、始動入賞ユニットスイッチ224a,224b、スルーゲートスイッチ225、ハンドル18の各種スイッチなどの各種検出スイッチや、各種基板、可変入賞装置32の大入賞口を開閉するシャッタを動作させるための大入賞口ソレノイドなどの各種電気部品が接続されている。つまり、主制御装置261には、各種ケーブルコネクタのコネクタを接続するための複数の端子部(基板側コネクタ)が設けられているが、これら端子部等により、入出力ポート505が構成される。
サブ制御手段としてのサブ制御装置262(サブ制御基板)は、演算装置であるCPU551、該CPU551により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM552、該ROM552内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM553、入出力ポート554、バスライン555を備えるとともに、その他にも図示しない割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等を備えている。RAM553は、CPU551による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
入出力ポート554には、バスライン555を介してCPU551、ROM552、RAM553が接続されるとともに、表示制御装置45が接続されている。さらに、入出力ポート554には、スピーカSP、演出ボタン125、各種電飾部及びランプ102〜104が接続されている。
サブ制御装置262のCPU551は、例えば主制御装置261から送信される指令信号(例えば変動パターンコマンド)に基づいて表示制御装置45に表示制御を実行させ、装飾図柄表示装置42に表示させる。なお、上記のように、本実施形態では、主制御装置261が制御する第1及び第2特別表示装置43L、43Rにて大当たりか否かを表示するようになっており、サブ制御装置262が制御する装飾図柄表示装置42では、前記特別表示装置43L、43Rの表示に合わせた表示が行われる。
また、払出制御装置311は、払出装置358により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるCPU511は、そのCPU511により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM512と、ワークメモリ等として使用されるRAM513とを備えている。
払出制御装置311のRAM513は、主制御装置261のRAM503と同様に、CPU511の内部レジスタの内容やCPU511により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種フラグ及びカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)と、バックアップエリア513aとを備えている。
RAM513は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、スタックエリア、作業エリア及びバックアップエリア513aに記憶されるすべてのデータがバックアップされるようになっている。なお、少なくともスタックエリアとバックアップエリア513aとに記憶されるデータをバックアップすれば、必ずしもすべてのエリアに記憶されるデータをバックアップする必要はない。例えば、スタックエリアとバックアップエリア513aとに記憶されるデータをバックアップし、作業エリアに記憶されるデータをバックアップしない構成としてもよい。
バックアップエリア513aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。このバックアップエリア513aへの書き込みは、メイン処理によって電源切断時に実行され、バックアップエリア513aに書き込まれた各値の復帰は電源入時のメイン処理において実行される。なお、主制御装置261のCPU501と同様、CPU511のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路542から停電信号SK1が入力されるように構成されており、その停電信号SK1がCPU511へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込み処理が即座に実行される。
作業エリアには、払出制御装置311による賞球の払出許可が設定される払出許可フラグと、主制御装置261から送信されたコマンドを受信した場合に設定されるコマンド受信フラグと、主制御装置261から送信されたコマンドが記憶されるコマンドバッファとが設けられている。
払出許可フラグは、賞球の払出許可を設定するフラグであり、主制御装置261から賞球の払出を許可する特定のコマンドが送信され、その特定のコマンドを受信した場合にオンされ、初期設定の処理又は電源遮断前へ復帰された場合にオフされる。本実施形態では、特定のコマンドは、払出制御装置311のRAM513の初期処理の指示をする払出初期化コマンドと、賞球の払出を指示する賞球コマンドと、主制御装置261が復電された場合に送信される払出復帰コマンドの3つである。
コマンド受信フラグは、払出制御装置311がコマンドを受信したか否かを確認するフラグであり、いずれかのコマンドを受信した場合にオンされ、払出許可フラグと同様に、初期設定の処理又は電源遮断前へ復帰された場合にオフされるとともに、コマンド判定処理により受信されたコマンドの判定が行われた場合にオフされる。
コマンドバッファは、主制御装置261から送信されるコマンドを一時的に記憶するリングバッファで構成されている。リングバッファは所定の記憶領域を有しており、その記憶領域の始端から終端に至るまで規則性をもってコマンドが記憶され、全ての記憶領域にコマンドが記憶された場合には、記憶領域の始端に戻りコマンドが更新されるよう構成されている。よって、コマンドが記憶された場合及びコマンドが読み出された場合に、コマンドバッファにおける記憶ポインタ及び読出ポインタが更新され、その各ポインタに基づきコマンドの記憶と読み出しとが行われる。
かかるROM512及びRAM513を内蔵したCPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、RAM消去スイッチ回路543、主制御装置261、発射制御装置312、払出装置358等がそれぞれ接続されている。
カードユニット接続基板314は、パチンコ機10前面の貸球操作部(球貸しボタン121及び返却ボタン122)と、遊技ホール等にてパチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)とにそれぞれ電気的に接続され、遊技者による球貸し操作の指令を取り込んでそれをカードユニットに出力するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出される現金機では、カードユニット接続基板314を省略することも可能である。
発射制御装置312は、発射装置60による遊技球の発射を許可又は禁止するものであり、発射装置60は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、払出制御装置311から発射許可信号が出力されていること、遊技者がハンドル18をタッチしていることをセンサ信号により検出していること、発射を停止させる発射禁止ボタン18a(図1参照)が操作されていないことを条件に、発射装置60が駆動され、ハンドル18の操作量に応じた強度で遊技球が発射される。
表示制御装置45は、サブ制御装置262からの指示に従い、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示を実行するものである。この表示制御装置45は、CPU521と、プログラムROM522と、ワークRAM523と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)526と、入力ポート527と、出力ポート529と、バスライン530,531とを備えている。入力ポート527にはサブ制御装置262の入出力ポート554が接続されている。また、入力ポート527には、バスライン530を介して、CPU521、プログラムROM522、ワークRAM523、VDP526が接続されている。また、VDP526にはバスライン531を介して出力ポート529が接続されており、その出力ポート529には液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42が接続されている。
表示制御装置45のCPU521は、サブ制御装置262から送信される表示コマンドを、入力ポート527を介して受信するとともに、受信コマンドを解析し又は受信コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP526の制御(具体的にはVDP526に対する内部コマンドの生成)を実施する。これにより、装飾図柄表示装置42における表示制御を行う。
プログラムROM522は、そのCPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するメモリであり、ワークRAM523は、CPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
ビデオRAM524は、装飾図柄表示装置42に表示される表示データを記憶するメモリであり、このビデオRAM524の内容を書き替えることにより、装飾図柄表示装置42の表示内容が変更される。キャラクタROM525は、装飾図柄表示装置42に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するメモリである。
VDP526は、装飾図柄表示装置42に組み込まれたLCDドライバ(液晶駆動回路)を直接操作する一種の描画回路である。VDP526はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP526は、CPU521、ビデオRAM524等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM524に記憶される表示データを所定のタイミングで読み出して装飾図柄表示装置42に表示させる。
また、電源装置313は、パチンコ機10の各部に電力を供給する電源部541と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。
電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置261や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電源を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動する+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置261や払出制御装置311等に対して供給する。なお、発射制御装置312に対しては払出制御装置311を介して動作電源(+12V電源、+5V電源等)が供給される。同様に、各種スイッチやモータ等には、これらが接続される制御装置を介して動作電源が供給されることとなる。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源断時に、主制御装置261のCPU501及び払出制御装置311のCPU511の各NMI端子へ停電信号SK1を出力する回路である。停電監視回路542は、電源部541から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断)の発生と判断して、停電信号SK1を主制御装置261及び払出制御装置311へ出力する。この停電信号SK1の出力によって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、停電時処理(NMI割込み処理)を実行する。
なお、電源部541は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、かかる停電時処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチ323のスイッチ信号を取り込み、そのスイッチ323の状態に応じて主制御装置261のRAM503及び払出制御装置311のRAM513のバックアップデータをクリアする回路である。RAM消去スイッチ323が押下された際、RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去信号SK2を主制御装置261及び払出制御装置311に出力する。RAM消去スイッチ323が押下された状態でパチンコ機10の電源が投入されると(停電解消による電源入を含む)、主制御装置261及び払出制御装置311においてそれぞれのRAM503,513のデータがクリアされる。
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。本実施形態では、主制御手段としての主制御装置261に設けられたCPU501は、遊技に際し各種カウンタ情報を用いて抽選を行うこととしている。具体的には、図8に示すように、大当たり状態を発生させるか否かの大当たり抽選(当否抽選)に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別の決定(種別抽選)に使用する種別決定カウンタC2と、装飾図柄表示装置42においてリーチ状態を発生させるか否かの決定に使用する変動選択カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する初期値乱数カウンタCINIと、第1及び第2特別表示装置43L、43R(装飾図柄表示装置42)の変動表示時間の決定等に使用する変動種別カウンタCS1,CS2と、普通図柄表示装置41の抽選(入球アシスト抽選)に使用する普通図柄乱数カウンタC4とを用いることとしている。なお、変動選択カウンタC3は、装飾図柄表示装置42を外れ変動させる際のリーチ種別の抽選にも使用される。また、変動種別カウンタCS1,CS2は、装飾図柄表示装置42の変動パターン選択(演出パターン選択)にも使用される。詳しくは、決定された変動パターンにより、特別表示装置43L、43Rの変動時間が決定されるとともに、装飾図柄表示装置42における変動態様及び変動時間すなわち演出パターンが決定される。
カウンタC1,C2,C3,CINI,CS1,CS2,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、上限値に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは定期的に更新され、その更新値がRAM503の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される(乱数初期値カウンタCINIを除く)。
RAM503には、大当たり乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、及び変動選択カウンタC3の各値が記憶される保留記憶エリアとしての特別変動保留エリアと、普通図柄乱数カウンタC4の値が記憶される普通変動保留エリアとが設けられている。普通変動保留エリアは、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜保留第4エリア)とを備えている。
また、特別変動保留エリアは、それぞれ4つの保留エリア(保留第1〜保留第4エリア)を備える第1特別変動保留エリア及び第2特別変動記憶エリアと、1つの実行エリアとを備えている。第1特別変動保留エリアの各保留エリアには、上入賞口33aへの遊技球の入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、及び変動選択カウンタC3の各値が時系列的に格納される。第2特別変動保留エリアの各保留エリアには、下入賞口33bへの遊技球の入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、及び変動選択カウンタC3の各値が時系列的に格納される。普通変動保留エリアの各保留エリアには、スルーゲート34への遊技球の通過履歴に合わせて、普通図柄乱数カウンタC4の値が時系列的に格納される。当該構成を採用することで、上記のように特別表示装置43L、43R及び普通図柄表示装置41における変動表示をそれぞれ4回まで保留可能としている。
各カウンタについて詳しく説明すると、大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、終値としての上限値(つまり599)に達した後、始値としての下限値である0に戻る構成となっている。通常、大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の初期値乱数カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の次の初期値として読み込まれる。なお、初期値乱数カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタであり(値=0〜599)、タイマ割込み毎に1回更新されると共に通常処理の残余時間内で繰り返し更新される。一方、大当たり乱数カウンタC1は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり乱数カウンタバッファに格納される。そして、遊技球が始動入賞ユニット33の上入賞口33a又は下入賞口33bに入賞したタイミングで、大当たり乱数カウンタバッファに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、第1特別変動保留エリア又は第2特別変動保留エリアに格納される。
大当たりとなる乱数の値は、低確率状態(通常モード及び時間短縮モード)と、高確率状態(確変モード)とで2種類設定されており、本実施形態では、低確率状態であれば大当たりとなる乱数の値の数は2つで、その値は「7、307」であり、高確率状態であれば大当たりとなる乱数の値の数は20で、その値は「7〜16、307〜316」である。すなわち、低確率状態においては1/300の確率で当否抽選に当選し(大当たり状態が発生し)、高確率状態においては1/30の確率で当否抽選に当選することとなる。尚、本実施形態では、ROM502に対し、大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応するか否かの判定を行う際に参照される当否判定テーブルが設けられている。本実施形態では、当否判定テーブルが2つ存在し、「7、307」を記憶した第1当否判定テーブルと、「8〜16、308〜316」を記憶した第2当否判定テーブルとがある。
尚、通常モードにおいては、大当たり確率(大当たり状態の当選確率)が1/300であり、普通図柄表示装置41における変動時間が6秒であり、また、遊技球のスルーゲート34への通過(スルーゲートスイッチ225の検知)に基づく入球アシスト抽選にて当選した場合、始動入賞ユニット33(開閉部材33c)が0.6秒間開放される。
確変モードにおいては、大当たり確率が1/30であり、通常モードに比べ、大当たりし易くなる。また、確変モードにおいては、入球アシスト抽選に基づく普通図柄表示装置41における変動時間が2秒であり、通常モードに比べて短くなる上、入球アシスト抽選にて当選した場合、始動入賞ユニット33が3回開放されるとともに、各開放時間が2秒間となる。つまり、確変モードでは、通常モードに比べ、普通図柄表示装置41における変動時間が短くなる上、入球アシスト抽選の当選1回あたりの始動入賞ユニット33の開放時間が長くなるとともに、開放回数が多くなる。これによって、始動入賞ユニット33が開状態となっている時間帯が長くなるため、始動入賞ユニット33(下入賞口33b)に対して遊技球が頻繁に入球するようになり(高入球状態となり)、当否抽選が連続してなされると共に、玉持ちのよい状態となる。尚、確変モードにおいて、普通図柄表示装置41において「○」図柄が停止表示される確率(入球アシスト抽選の当選確率)を通常モード時よりも高くしたりすることとしてもよい。
時間短縮モードにおいては、大当たり確率(大当たり状態の当選確率)が1/300である。また、時間短縮モードにおいては、入球アシスト抽選に基づく普通図柄表示装置41における変動時間が2秒であり、入球アシスト抽選にて当選した場合、始動入賞ユニット33が3回開放されるとともに、各開放時間が2秒間となる。すなわち、時間短縮モードは、大当たり確率が通常モード時と同じ低確率であり、かつ、始動入賞ユニット33における単位時間あたりの閉状態に対する開状態の割合が通常モード時の割合より高い(高入球状態となる)遊技モードである。本実施形態では、「MB」の当たり状態終了後に、第1及び第2特別表示装置43L、43Rにて行われる合計100回の変動表示にわたって時間短縮モードが設定される。尚、時間短縮モードは、大当たり状態が発生しなくても、特別表示装置43L、43Rにて合計100回の変動表示が行われた時点で終了し、その後、通常モードに移行する。
種別決定カウンタC2は、例えば0〜19の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり19)に達した後、下限値である0に戻る構成となっている。また、ROM502には、種別決定カウンタC2の値がいずれの大当たりに対応するかの判定を行う際に参照される種別判定テーブルが設けられている。本実施形態では、種別決定カウンタC2の値「0」と「15RB」とが対応し、種別決定カウンタC2の値「1」と「JUB」とが対応し、種別決定カウンタC2の値「2、3」と「5RUB」とが対応し、種別決定カウンタC2の値「4〜7」と「10RUB」とが対応し、種別決定カウンタC2の値「8、9」と「15RUB」とが対応し、種別決定カウンタC2の値「10」と「5RSB」とが対応し、種別決定カウンタC2の値「11」と「10RSB」とが対応し、種別決定カウンタC2の値「12、13」と「LB」とが対応し、種別決定カウンタC2の値「14〜19」と「MB」とが対応している。そして、当否抽選にて当選した場合に、種別決定カウンタC2の値に基づいて大当たり状態の種別のいずれを付与するかが決定され(種別抽選が行われ)、決定された種別の大当たり状態が付与されることとなる。
従って、本実施形態では、確変大当たりとなる確率が70%(通常当たり「MB」となる確率が30%)となっている。また、大当たり状態中において可変入賞装置32への遊技球の入球が見込め、賞球の獲得(遊技球の払出し)が望める大当たり(出球アリ大当たり)となる確率は60%(大当たり状態中において可変入賞装置32への遊技球の入球が見込めず、賞球の獲得が望めない大当たり(出球ナシ大当たり;本例では「LB」、「MB」)となる確率が合計40%)となっている。出球アリ大当たりのなかでも、15ラウンド中全てのラウンドで賞球の獲得が望める大当たりとなる確率が30%(「15RB」、「JUB」、「15RUB」、「5RSB」、「10RSB」となる確率が合計30%)となっており、15ラウンド中5つのラウンドでの賞球の獲得が望める大当たり(「5RUB」)となる確率が10%となっており、15ラウンド中10のラウンドでの賞球の獲得が望める大当たり(「10RUB」)となる確率が20%となっている。
尚、種別決定カウンタC2は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、種別決定カウンタC2の値が種別決定カウンタバッファに格納される。そして、遊技球が始動入賞ユニット33の上入賞口33a又は下入賞口33bに入賞したタイミングで、種別決定カウンタバッファに格納されている種別決定カウンタC2の値がRAM503の特別変動保留エリア(第1特別変動保留エリア又は第2特別変動保留エリア)に格納される。
変動選択カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり238)に達した後、下限値である0に戻る構成となっている。本実施形態では、変動選択カウンタC3によって、装飾図柄に関してリーチ状態が発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」と、同じくリーチ状態が発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」と、リーチ状態が発生しない「完全外れ」と、詳しくは後述するチャンス変動において外れとなる「チャンス図柄外れ」を抽選することとしている。本実施形態では、ROM502に対し、変動選択カウンタC3の値とリーチ種別との対応関係を記憶しているリーチ判定テーブルが設けられている。リーチ判定テーブルには「0〜238」の値が記憶され、C3=0,1が前後外れリーチに対応し、C3=2〜21が前後外れ以外リーチに対応し、C3=22〜236が完全外れに対応し、C3=237,238がチャンス図柄外れに対応する構成となっている。
変動選択カウンタC3は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、変動選択カウンタバッファに変動選択カウンタC3の値が格納される。そして、遊技球が始動入賞ユニット33の上入賞口33a又は下入賞口33bに入賞したタイミングで、変動選択カウンタバッファに格納されている変動選択カウンタC3の値がRAM503の特別変動保留エリア(第1特別変動保留エリア又は第2特別変動保留エリア)に格納される。
また、2つの変動種別カウンタCS1,CS2のうち、一方の変動種別カウンタCS1は、例えば0〜59の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり59)に達した後、下限値である0に戻る構成となっており、他方の変動種別カウンタCS2は、例えば0〜37の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり37)に達した後、下限値である0に戻る構成となっている。以下の説明では、CS1を「第1変動種別カウンタ」、CS2を「第2変動種別カウンタ」ともいう。図8中でもこのように表記した。第1変動種別カウンタCS1によって、いわゆるノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等、装飾図柄のリーチ種別(リーチパターン)やその他大まかな図柄変動態様が決定され、第2変動種別カウンタCS2によって、リーチ発生後に最終停止図柄(本実施形態では中図柄)が停止するまでの経過時間(言い換えれば、変動図柄数)などより細かな図柄変動態様が決定される。従って、これらの変動種別カウンタCS1,CS2を組合わせることで、変動パターンの多種多様化を容易に実現できる。また、第1変動種別カウンタCS1だけで図柄変動態様を決定したり、第1変動種別カウンタCS1と停止図柄とを組合わせて同じく図柄変動態様を決定したりすることも可能である。
なお、本実施形態では、「大当たり」が発生する場合には、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチのうちいずれかが選択され、「前後外れリーチ」が発生する場合には、ノーマルリーチ、スーパーリーチのうちどちらかが選択され、「前後外れ以外リーチ」が発生する場合にはノーマルリーチが選択される。また、「完全外れ」となる場合には、いずれのリーチも選択されない。
また、変動種別カウンタCS1,CS2は、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の変動開始時における変動パターン決定に際してCS1,CS2のバッファ値が取得される。
なお、各カウンタの大きさや範囲は一例にすぎず任意に変更できる。但し、大当たり乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、変動選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1,CS2の大きさは何れも異なる素数とし、いかなる場合にも同期しない数値としておくのが望ましい。
また、普通図柄乱数カウンタC4は、例えば0〜9の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり9に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとして構成されている。普通図柄乱数カウンタC4は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が左右何れかのスルーゲート34を通過した時に普通図柄乱数カウンタC4の値が取得される。通常、当選となる乱数の値の数は6つあり、その範囲は「3〜8」である。そして、当選となる普通図柄乱数カウンタC4の値が取得された場合、普通図柄表示装置41において変動表示が所定時間行われた後、当選に対応する図柄(本例では「○」)が停止表示され、始動入賞ユニット33(開閉部材33c)がそのときの遊技モードに応じたパターンで開放される。
次いで、主制御装置261内のCPU501により実行される各制御処理を、フローチャートを参照しながら説明する。かかるCPU501の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施形態では2msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子(ノンマスカブル端子)への停止信号の入力により起動されるNMI割込み処理とがあり、説明の便宜上ここでは、先ずタイマ割込み処理とNMI割込み処理とを説明し、その後でメイン処理を説明する。
図11は、タイマ割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は主制御装置261のCPU501により例えば2msec毎に実行される。
図11において、先ずステップS301では、各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置261に接続されている各種スイッチ(但し、RAM消去スイッチ323を除く)の状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。尚、検知情報に基づき遊技球の払出し(賞球)を行うようになっている各種入賞スイッチの検知情報があった場合、対応する賞球カウンタの値を加算して次の処理に移行する。一方、検出情報がない場合には、そのまま次の処理に移行する。また、後述する通常処理の外部出力処理において、各賞球カウンタの値に基づく賞球コマンドが払出制御装置311へ出力され、賞球コマンドに基づいて賞球が付与される(遊技球が払出される)。また、この賞球コマンドの出力に際して、各賞球カウンタの値がリセットされる。
ステップS302では乱数初期値更新処理を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本例では599)に達した際0にクリアする。
また、ステップS303では乱数更新処理を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、変動選択カウンタC3、及び普通図柄乱数カウンタC4をそれぞれ1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施形態ではそれぞれ、599,19,238,9)に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1,C2,C3,C4の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
その後、ステップS304では、始動入賞ユニット33への入賞に伴う始動入賞処理を実行し、ステップS305では、スルーゲート34への遊技球の通過に伴うスルーゲート通過処理を実行する。その後、タイマ割込み処理を一旦終了する。
ここで、ステップS304の始動入賞処理について図13のフローチャートを参照して説明する。尚、特別変動保留エリアの実行エリア及び各保留エリアには、大当たり乱数カウンタC1の値を記憶する当否乱数記憶エリア、種別決定カウンタC2の値を記憶する当選種別乱数記憶エリア、変動選択カウンタC3の値を記憶するリーチ乱数記憶エリアが設けられている。本実施形態では、当否乱数記憶エリアは、2バイトを使用して大当たり乱数カウンタC1の値を記憶している。また、当選種別乱数記憶エリア及びリーチ乱数記憶エリアはそれぞれ1バイトを使用して、種別決定カウンタC2の値及び変動選択カウンタC3の値を記憶している。
先ず、ステップS501では、遊技球が下入賞口33bに入賞したか否かを第2始動入賞スイッチ224bの検知情報により判別する。当該ステップS501で肯定判別された場合、ステップS502において、下入賞口33bへの入賞を契機とする変動表示の保留数をカウントする下保留カウンタNbの値が上限値(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判別する。ステップS501又はS502で否定判別された場合には、ステップS509に移行する。一方、ステップS502で肯定判別された場合には、ステップS503に進み、下保留カウンタNbを1インクメントする。
続くステップS504では、上記ステップS303の乱数更新処理で更新した大当たり乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、及び変動選択カウンタC3の各値(大当たり乱数カウンタバッファ、種別決定カウンタバッファ、変動選択カウンタバッファに記憶されている各値)を、第2特別変動保留エリアの空いている保留エリアのうち最初のエリア(当否乱数記憶エリア、当選種別乱数記憶エリア、リーチ乱数記憶エリア)に格納する。ステップS504の後、ステップS505に移行する。
ステップS505では、新たに第2特別変動保留エリアに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値であるか否かを判別する大当たり判定処理を行う。尚、大当たり判定処理の詳細については後述する。
続くステップS506では、ステップS505で大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値であると判定された場合に、新たに第2特別変動保留エリアに記憶された種別決定カウンタC2の値に基づいて、大当たりの種別を判別する種別判定処理を行う。尚、種別判定処理の詳細については後述する。
続くステップS507では、ステップS505で大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値ではないと判定された場合に、新たに第2特別変動保留エリアに記憶された変動選択カウンタC3の値に基づいて、外れ変動時のリーチの種別を判別するリーチ判定処理を行う。尚、リーチ判定処理の詳細については後述する。
ステップS507の後、ステップS508において、先発コマンドの設定処理を行う。尚、先発コマンドには、保留記憶された変動情報(変動表示の内容を決定するために使用される所定情報)が上入賞口33a又は下入賞口33bのどちらの入球を契機とする変動表示であるかを示す情報とともに、大当たり判定処理、種別判定処理、及びリーチ判定処理の結果を示す情報が含まれ、次回の外部出力処理(ステップS201参照)にてサブ制御装置262に出力される。
ここで、ステップS505の大当たり判定処理の詳細について、図14を参照して説明する。
先ず、ステップS5101では、新たに第2特別変動保留エリアに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値が、第1当否判定テーブルに記憶された値である「7」、「307」のどちらかと一致するか否かを判別する。ちなみに、「7」、「307」は、確変モードでも、通常モード(時間短縮モード)でも大当たりとなる値である。
尚、図14では便宜上、当該ステップS5101の処理を簡略化して記載しているが、実際には、大当たり乱数カウンタC1の値が「7」であるか否かを判別するとともに、当該判別で否定判別された場合には、大当たり乱数カウンタC1の値が「307」であるか否かを判別し、これらどちらかの判別で肯定判別された場合に、当該ステップS5101で肯定判別され、どちらの判別においても否定判別された場合に、当該ステップS5101で否定判別されることとなる。
ステップS5101で肯定判別された場合には、ステップS5102において第1当否フラグをオンにした後、本処理を終了する。尚、本実施形態では、大当たり乱数カウンタC1の値を記憶する当否乱数記憶エリアの他に、別途当否フラグを設けているわけではなく、当否乱数記憶エリアに大当たり状態が発生するか否かの情報を記憶する(上書きする)構成となっている。上記のように、当否乱数記憶エリアは2バイトを使用しており、当該ステップS5102では、当否乱数記憶エリアに対して例えば「1010101010101010」が設定される。尚、本実施形態では、便宜上、当否乱数記憶エリアに対して当該設定がなされることを、第1当否フラグをオンにすると称して説明する。
ステップS5101で否定判別された場合には、ステップS5103において、新たに第2特別変動保留エリアに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値が第2当否判定テーブルに記憶された値である「8〜16、308〜316」のいずれかであるか否かを判別する。ちなみに、「8〜16、308〜316」は、確変モードでのみ大当たりとなる値である。尚、当該判別処理に際しても、実際には、上記のように大当たり乱数カウンタC1の値と大当たりに対応する各値とが一致するか否かを1つずつ判別する。
当該ステップS5103で肯定判別された場合には、ステップS5104において第2当否フラグをオンにした後、本処理を終了する。尚、ここで第2当否フラグをオンにするとあるのは、当否乱数記憶エリアに対して例えば「1100110011001100」が設定されることを意味する。一方、ステップS5103で否定判別された場合、すなわち、高確率モードでも「外れ」となる場合には、そのまま本処理を終了する。
尚、上記のように、本実施形態では、当否に関わる情報が2バイトを使用して記憶されるため、例えば、ノイズが生じた場合に当否フラグ(当否乱数記憶エリアの記憶内容)が書き換えられ、当選ではないのに大当たり状態が発生したり、当選なのに大当たり状態が発生しなかったりするといった事態を防止することができる。また、大当たり判定処理において当否乱数記憶エリアに設定されるパターン(「1」、「0」の組合わせ)は、大当たり乱数カウンタC1の値を当否乱数記憶エリアに記憶する際には使用されないパターンである。尚、本実施形態では、当該大当たり判定処理の機能により条件成立検出手段の一部が構成される。
次に、ステップS506の種別判定処理について、図15を参照して説明する。
先ず、ステップS5201では、直前に行われた大当たり判定処理にて、第1又は第2当否フラグがオン設定されたか否かを判別する。ステップS5201で否定判別された(大当たり状態の発生する可能性がない)場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS5201で肯定判別された(大当たり状態の発生する可能性がある)場合には、ステップS5202において、種別判定テーブルを参酌し、新たに第2特別変動保留エリアに記憶された種別決定カウンタC2の値が、特殊確変「LB」に対応する値「12、13」のどちらかと一致するか否かを判別する。ステップS5202で肯定判別された場合には、ステップS5203において特殊確変フラグをオンにしてから、本処理を終了する。
尚、本実施形態では、種別決定カウンタC2の値を記憶する当選種別乱数記憶エリアの他に、別途特殊確変フラグを設けているわけではなく、当選種別乱数記憶エリアに「LB」である旨の情報を記憶する(上書きする)構成となっている。上記のように、当選種別乱数記憶エリアは1バイトを使用しており、当該ステップS5203では、当選種別乱数記憶エリアに対して例えば「10101010」が設定される。尚、本実施形態では、便宜上、当選種別乱数記憶エリアに対して「LB」等の大当たり種別を示すパターンが設定されることを、大当たり種別を示すフラグ(特殊確変フラグ等)をオンにすることと称して説明する。
一方、ステップS5202で否定判別された場合には、ステップS5204において、種別判定テーブルを参酌し、新たに第2特別変動保留エリアに記憶された種別決定カウンタC2の値が、通常大当たり「MB」に対応する値「14〜19」のいずれかと一致するか否かを判別する。ステップS5204で肯定判別された場合には、ステップS5205において、通常当たりフラグをオンにしてから、本処理を終了する。
一方、ステップS5204で否定判別された場合には、ステップS5206において、種別判定テーブルを参酌し、新たに第2特別変動保留エリアに記憶された種別決定カウンタC2の値が、ジャンプアップボーナス「JUB」に対応する値「1」と一致するか否かを判別する。ステップS5206で肯定判別された場合には、ステップS5207において、JUBフラグをオンにしてから、本処理を終了する。
また、ステップS5206において否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。つまり、当該種別判定処理では、9種類ある大当たり種別のうち、「LB」か否かの判別、「MB」か否かの判別、「JUB」か否かの判別のみを行い、その他の大当たり種別となる場合には、第2特別変動保留エリアの当選種別乱数記憶エリアに記憶された種別決定カウンタC2の値がそのまま当選種別乱数記憶エリアに記憶された状態とされる。
尚、種別判定処理において当選種別乱数記憶エリアに設定されるパターン(「1」、「0」の組合わせ)は、種別決定カウンタC2の値を当選種別乱数記憶エリアに記憶する際には使用されないパターンである。
次に、ステップS507のリーチ判定処理について、図16を参照して説明する。
先ず、ステップS5301では、直前に行われた大当たり判定処理にて、第1当否フラグが設定されたか否かを判別する。ステップS5301で肯定判別された場合、すなわち、低確率状態(通常モード、時間短縮モード)及び高確率状態(確変モード)のどちらにおいても大当たりとなる(必ず大当たり状態が発生する)場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS5301で否定判別された場合、すなわち、少なくとも低確率状態においては大当たり状態が発生しない(外れとなる可能性がある)場合には、ステップS5302において、リーチ判定テーブルを参酌し、新たに第2特別変動保留エリアに記憶された変動選択カウンタC3の値が、「前後外れリーチ」に対応する値「0、1」のどちらかと一致するか否かを判別する。ステップS5302で肯定判別された場合には、ステップS5303において、前後外れリーチの発生を示す前後フラグをオンにした後、本処理を終了する。
尚、本実施形態では、変動選択カウンタC3の値を記憶するリーチ乱数記憶エリアの他に、別途前後フラグを設けているわけではなく、リーチ乱数記憶エリアに「前後はずれリーチ」である旨の情報を記憶する(上書きする)構成となっている。上記のように、リーチ乱数記憶エリアは1バイトを使用しており、当該ステップS5303では、リーチ乱数記憶エリアに対して例えば「10101010」が設定される。尚、本実施形態では、便宜上、リーチ乱数記憶エリアに対して当該設定がなされることを、前後フラグをオンにすることと称して説明する。
一方、ステップS5302で否定判別された場合には、ステップS5304において、リーチ判定テーブルを参酌し、新たに第2特別変動保留エリアに記憶された変動選択カウンタC3の値が、「前後外れ以外リーチ」に対応する値「2〜21」のいずれかと一致するか否かを判別する。当該ステップS5304で肯定判別された場合には、ステップS5305において前後以外フラグをオンにした後、本処理を終了する。尚、ここで前後以外フラグをオンにするとあるのは、リーチ乱数記憶エリアに対して例えば「11001100」が設定されることを意味する。
また、ステップS5304で否定判別された場合には、ステップS5306において、リーチ判定テーブルを参酌し、新たに第2特別変動保留エリアに記憶された変動選択カウンタC3の値が、「チャンス図柄外れ」に対応する値「237,238」のどちらかと一致するか否かを判別する。当該ステップS5306で肯定判別された場合には、ステップS5307においてチャンス外れフラグをオンにした後、本処理を終了する。尚、ここでチャンス外れフラグをオンにするとあるのは、リーチ乱数記憶エリアに対して例えば「11101110」が設定されることを意味する。
ステップS5306で否定判別された場合、すなわち、リーチ状態を経ることなく変動表示が終了する「完全外れ」となる場合には、そのまま本処理を終了する。尚、リーチ判定処理においてリーチ乱数記憶エリアに設定されるパターン(「1」、「0」の組合わせ)は、変動選択カウンタC3の値をリーチ乱数記憶エリアに記憶する際には使用されないパターンである。
図13の説明に戻り、ステップS508の処理の後、又は、ステップS501、或いはステップS502で否定判別された場合には、ステップS509において、遊技球が上入賞口33aに入賞したか否かを第1始動入賞ユニットスイッチ224aの検知情報により判別する。当該ステップS509で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、肯定判別された場合には、ステップS510において、上入賞口33aへの入賞を契機とする変動表示の保留数をカウントする上保留カウンタNaの値が上限値(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判別する。当該ステップS510で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS510で肯定判別された場合には、ステップS511に進み、上保留カウンタNaを1インクメントする。
続くステップS512では、大当たり乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、及び変動選択カウンタC3の各値を、第1特別変動保留エリアの空いている保留エリアのうち最初のエリアに格納する。ステップS512の後、ステップS513に移行する。
ステップS513では、新たに第1特別変動保留エリアに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値であるか否かを判別する大当たり判定処理を行う。
続くステップS514では、ステップS513で大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値であると判定された場合に、新たに第1特別変動保留エリアに記憶された種別決定カウンタC2の値に基づいて、大当たり種別を判別する種別判定処理を行う。
続くステップS515では、ステップS513で大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値ではないと判定された場合に、新たに第1特別変動保留エリアに記憶された変動選択カウンタC3の値に基づいて、リーチの種別を判別するリーチ判定処理を行う。
尚、ステップS513〜S515の各判定処理は、上記ステップS505〜S507の各判定処理と同様の処理であり、処理の対象となる変動表示に関する情報が、上入賞口33aへの入球に基づくものであるといった点だけが異なる。このため、便宜上、詳細な説明は省略する。
ステップS515の後、ステップS516において、先発コマンドの設定処理を行い、本処理を終了する。尚、本実施形態では、上入賞口33a、下入賞口33bに遊技球が入球すると、大当たり乱数カウンタC1の値等が直接第1、第2特別変動保留エリアに記憶され、その後、大当たり判定処理、種別判定処理、及びリーチ判定処理が実行される構成となっているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、大当たり乱数カウンタC1の値等を取得した際にこれらのカウンタ値を一時的に記憶する仮記憶エリア(作業エリア)を設け、当該仮記憶エリアに記憶された情報に関し、大当たり判定処理、種別判定処理、及びリーチ判定処理を実行した後、対応する第1、第2特別変動保留エリアの保留エリアに記憶する構成を採用してもよい。
次に、ステップS305のスルーゲート通過処理について図17のフローチャートを参照して説明する。
ステップS601では、遊技球がスルーゲート34を通過したか否かをスルーゲートスイッチ225の検出情報により判別する。
ステップS601で否定判別された場合、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS601にて肯定判別された場合、すなわち、遊技球がスルーゲート34を通過したと判別されると、ステップS602において、普通図柄表示装置41にて行われる変動表示の保留数をカウントする普通保留カウンタNcの値が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判別する。ここで否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS602で肯定判別された場合、すなわち、スルーゲート34への遊技球の通過が確認され、且つ、普通保留カウンタNcの値<4であることを条件にステップS603に進み、普通保留カウンタNcを1インクリメントする。
また、続くステップS604では、当否に関わる乱数を取得する。具体的には、上記ステップS303の乱数更新処理で更新した普通図柄乱数カウンタC4の値を、RAM503の普通変動保留エリアの空き記憶エリアのうち最初のエリアに格納する。その後、スルーゲート通過処理を終了する。
図12は、NMI割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は、主制御装置261のCPU501により停電の発生等によるパチンコ機10の電源断時に実行される。このNMI割込みにより、電源断時の主制御装置261の状態がRAM503のバックアップエリア503aに記憶される。
すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SK1が停電監視回路542から主制御装置261内のCPU501のNMI端子に出力される。すると、CPU501は実行中の制御を中断してNMI割込み処理を開始し、ステップS401において、電源断の発生情報の設定として電源断の発生情報をRAM503のバックアップエリア503aに記憶してNMI割込み処理を終了する。
なお、上記のNMI割込み処理は払出制御装置311でも同様に実行され、かかるNMI割込みにより、電源断の発生情報がRAM513のバックアップエリア513aに記憶される。すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SK1が停電監視回路542から払出制御装置311内のCPU511のNMI端子に出力され、CPU511は実行中の制御を中断して図12のNMI割込み処理を開始する。その内容は上記説明の通りである。
次に、主制御装置261内のCPU501により実行されるメイン処理の流れを図9のフローチャートを参照しながら説明する。このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
先ず、ステップS101では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、サブ側の制御装置(サブ制御装置262,払出制御装置311等)が動作可能な状態になるのを待つために例えば1秒程度、ウェイト処理を実行する。続くステップS102では、RAMアクセスを許可する。
その後、CPU501内のRAM503に関してデータバックアップの処理を実行する。つまり、ステップS103では、電源装置313に設けたRAM消去スイッチ323が押下(ON)されているか否かを判別し、押下されていれば、バックアップデータをクリア(消去)するべく、ステップS112へ移行する。一方、RAM消去スイッチ323が押下されていなければ、続くステップS104で、RAM503のバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。ここで、設定されていなければ、バックアップデータは記憶されていないので、この場合もステップS112へ移行する。バックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されていれば、ステップS105でRAM判定値を算出し、続くステップS106では、そのRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。ここで算出したRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、この場合もステップS112へ移行する。
ステップS112の処理では、サブ側の制御装置となるサブ制御装置262及び払出制御装置311等を初期化するために、初期化コマンドを送信する。その後、RAMの初期化処理(ステップS113等)に移行する。なお、RAM判定値は、例えばRAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM503の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時に初期状態に戻したい場合にはRAM消去スイッチ323を押しながら電源が投入される。従って、RAM消去スイッチ323がONされていれば、RAMの初期化処理(ステップS113等)に移行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様にRAM503の初期化処理(ステップS113等)に移行する。つまり、ステップS113ではRAM503の使用領域を0にクリアし、続くステップS114ではRAM503の初期値を設定する。その後、ステップS111で割込み許可を設定し、後述する通常処理に移行する。
一方、RAM消去スイッチ323が押されていない場合(ステップS103:NO)には、電源断の発生情報が設定されていること、及びRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS107では、電源断前のスタックポインタを復帰させ、ステップS108では、電源断の発生情報をクリアする。ステップS109では、サブ側の制御装置を電源断時の遊技状態に復帰させるコマンドを送信し、ステップS110では、使用レジスタをRAM503のバックアップエリア503aから復帰させる。その後、ステップS111で割込み許可を設定し、後述する通常処理に移行する。
次に、通常処理の流れを図10のフローチャートを参照しながら説明する。この通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS201〜S210の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS211,ステップS212のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
先ずステップS201では、前回の通常処理で更新された特別表示装置43L、43Rや始動入賞ユニット33等の設定内容に基づいた制御信号を各装置に送信したり、コマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信したりする外部出力処理を実行する。
例えば、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の変動表示に際して、変動パターンコマンド、図柄コマンド等をサブ制御装置262に送信する。つまり、変動パターンコマンドや図柄コマンドは、第1及び第2特別表示装置43L、43Rにて行われる表示に合わせた表示演出を装飾図柄表示装置42にて行わせるためにサブ制御装置262に出力されるコマンドである。これに対し、変動パターンコマンド、図柄コマンド等を入力したサブ制御装置262は、かかる各種コマンドに基づいて、装飾図柄表示装置42の変動態様(変動時間や演出態様など)を決定し、該変動態様を装飾図柄表示装置42において表示(変動表示)するように表示制御装置45に対し指示を出す。
便宜上、ここで変動パターンコマンド等について説明する。変動パターンコマンドには、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチといった装飾図柄の変動種別を特定する情報が含まれている。本実施形態では、例えば通常モード時には「FF10」,「FF11」,「FF12」,「FF13」,「FF14」,「FF15」,「FF16」,「FF17」のうちのいずれかが変動パターンコマンドとして設定される。また、確変モード時には、「FD10」,「FD11」,「FD12」,「FD13」,「FD14」,「FD15」,「FD16」が設定され、時間短縮モード時には、「FE10」,「FE11」,「FE12」,「FE13」,「FE14」,「FE15」,「FE16」が設定される。一方、サブ制御装置262には、これらの変動パターンコマンドと装飾図柄の変動種別との関係がテーブルで記憶されている。そして、サブ制御装置262は、変動パターンコマンドに基づいて、変動表示の演出パターン等を決定し、表示制御装置45や音声等の制御を行う。
以下、装飾図柄の変動種別、及び、変動種別と変動パターンコマンドとの対応関係について説明する。
ノーマルリーチは、装飾図柄の変動以外には特段の演出表示がされないリーチパターンである。そして、ノーマルリーチに対応する変動パターンコマンドには通常モード時には「FF11」が設定され、確変モード時には「FD11」が設定され、時間短縮モード時には「FE11」が設定される。なお、本実施形態では、ノーマルリーチが導出される変動表示時間は通常モード時「15秒」、確変モード時「10秒」、時間短縮モード時「10秒」に設定されている。
スーパーリーチは、装飾図柄の変動表示中(リーチ状態成立後)において、装飾図柄以外にも、装飾図柄表示装置42にキャラクタ等が表示され、これにより遊技者に対し期待感を抱かせるリーチパターンである。本実施形態では、スーパーリーチには通常モード時で25秒、30秒、35秒パターンの3種類(スーパーリーチSR1,SR2,SR3)が用意されている。なお、確変モード時及び時間短縮モード時の変動表示時間は、上記ノーマルリーチ同様に通常モード時に比べ時間短縮されている。各リーチパターンに対応して、スーパーリーチSR1ならば通常モード時「FF12」、確変モード時「FD12」、時間短縮モード時「FE12」が変動パターンコマンドに設定される。スーパーリーチSR2ならば通常モード時「FF13」、確変モード時「FD13」、時間短縮モード時「FE13」が設定される。スーパーリーチSR3ならば通常モード時「FF14」、確変モード時「FD14」、時間短縮モード時「FE14」が設定される。
プレミアムリーチは、大当たり状態が発生する際にのみ導出され得る演出態様であり、装飾図柄の変動表示中(リーチ状態成立後)において、装飾図柄以外に、スーパーリーチとは異なるパターンのキャラクタ等が表示される態様で行われ、これにより遊技者に対し期待感を抱かせるリーチパターンである。本実施形態のプレミアムリーチには通常モード時で40秒、60秒パターンの2種類(プレミアムリーチPR1,PR2)が用意されている。なお、確変モード時及び時間短縮モード時の変動表示時間は、上記ノーマルリーチ同様に通常モード時に比べ時間短縮されている。各リーチパターンに対応して、プレミアムリーチPR1ならば通常モード時「FF15」、確変モード時「FD15」、時間短縮モード時「FE15」が変動パターンコマンドに設定される。プレミアムリーチPR2ならば通常モード時「FF16」、確変モード時「FD16」、時間短縮モード時「FE16」が設定される。
また、本実施形態では、大当たりに当選した場合あっても特殊確変「LB」、通常大当たり「MB」、ジャンプアップボーナス「JUB」となる場合には、装飾図柄表示装置42にて装飾図柄がゾロ目以外の組合わせで停止表示される構成となっている。「LB」、「MB」、「JUB」となる場合、確変モード時及び時間短縮モード時においては、前後外れリーチのときと同様の装飾図柄の組合わせが停止表示される。さらに、通常モード時においては、前後外れリーチのときと同様の態様で停止表示される場合だけでなく、リーチ状態が発生することなく、上・中・下図柄表示領域において「LB」、「MB」、「JUB」発生時以外では導出されることのない特定の図柄の組合わせ(チャンス図柄の組合わせ)が停止表示される場合もある。本実施形態では、チャンス図柄が停止表示される場合には特有の変動表示(チャンス変動)が行われ、この場合、変動パターンコマンドとして、「FF17」(通常モード時限定)が設定される。尚、装飾図柄表示装置42の表示態様では、どの大当たり種別に当選したかの区別が付かないように構成されているが、特別表示装置43L、43Rでは、「15RB」、「JUB」、「5RUB」、「10RUB」、「15RUB」、「5RSB」、「10RSB」、「LB」、「MB」、及び「外れ」のいずれに当選したものであるかを、それぞれに対応する停止態様を停止表示させることで確定的に教示する。
加えて、いずれのリーチ状態にもならない「完全外れ」に対応する変動パターンコマンドには通常モード時「FF10」、確変モード時「FD10」、時間短縮モード時「FE10」が変動パターンコマンドに設定される。本実施形態では、完全外れとなる変動表示時間は通常モード時「10秒」、確変モード時「6秒」、時間短縮モード時「6秒」に設定されている。また、本実施形態では、上記チャンス変動が導出された時点で「LB」、「MB」、「JUB」の発生が確定するといった事態を回避するべく、チャンス変動が行われるものの、結果的に「外れ」となるパターンを用意している(通常モード時のみ)。この場合にも、変動パターンコマンドには、「FF17」が設定される。
また、サブ制御装置262は、図柄コマンドに基づき停止図柄(停止図柄の組合わせ)を決定して、変動時間経過後に表示する。図柄コマンドは、サブ制御装置262に停止図柄を決定させるコマンドであり、大当たり図柄の組合わせ、前後外れ図柄の組合わせ、前後外れ以外図柄の組合わせ、完全外れ図柄の組合わせ、チャンス図柄の組合わせ、チャンス外れ図柄の組合わせという6つの区分を指定するものである。これらの区分は、例えば、「A1」,「A3」,「A4」,「A5」,「A6」,「A7」で示され、この内のいずれかが図柄コマンドとして設定される。一方、サブ制御装置262には、これらのコマンドと停止図柄との関係がテーブルで記憶されている。そして、サブ制御装置262は、図柄コマンドに対応する図柄の組合わせを停止表示する。
以下、停止図柄の区分、及び、停止図柄と図柄コマンドとの対応関係について説明する。大当たり図柄の組合わせは、1〜9の数字のゾロ目からなる図柄の組合わせであり、大当たり図柄の組合わせに対応する図柄コマンドには「A1」が設定される。そして、サブ制御装置262は、図柄コマンドに大当たり図柄を示す「A1」が設定されている場合、1〜9の数字のゾロ目からなる図柄の組合わせのうちの一つを停止図柄として決定する。本実施形態では、装飾図柄表示装置42にて大当たり図柄の組合わせが停止表示された場合、「15RB」,「5RUB」、「10RUB」、「15RUB」、「5RSB」、「10RSB」のいずれかの大当たり状態が発生することとなり、これらいずれの大当たり状態終了後でも、確変モードが付与されることとなる。尚、大当たり種別によって装飾図柄表示装置42の変動表示の停止図柄として選択されやすい図柄と選択され難い図柄とができるようにテーブル設定を行ってもよい。
前後外れ図柄の組合わせは、リーチ発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」に対応するものであり、前後外れ図柄の組合わせに対応する図柄コマンドには「A3」が設定される。本実施形態では、装飾図柄表示装置42にて前後外れ図柄の組合わせが停止表示された場合、「外れ」となる場合だけでなく、「LB」、「MB」、「JUB」が発生する場合もある。尚、「LB」、「JUB」の大当たり状態の終了後には確変モードが付与され、「MB」の大当たり状態終了後には、特別表示装置43L、43R(装飾図柄表示装置42)における変動表示100回分だけ時間短縮モードが付与される。
前後外れ以外図柄の組合わせは、リーチ発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」に対応するものであり、前後外れ以外図柄の組合わせに対応する図柄コマンドには「A4」が設定される。本実施形態では、装飾図柄表示装置42にて前後外れ以外図柄の組合わせが停止表示された場合、「外れ」となる。
完全外れ図柄の組合わせは、リーチ発生しない「完全外れ」に対応するものであり、完全外れ図柄の組合わせに対応する図柄コマンドには「A5」が設定される。本実施形態では、装飾図柄表示装置42にて完全外れ図柄の組合わせが停止表示された場合、「外れ」となる。
また、チャンス図柄の組合わせに対応する図柄コマンドには「A6」が設定される。ちなみに、チャンス図柄は1種類であり、本例では、各図柄表示領域にて停止表示される装飾図柄が上から「3」・「4」・「1」となっている。本実施形態では、装飾図柄表示装置42にてチャンス図柄の組合わせが停止表示された場合、「LB」、「MB」、又は「JUB」が発生する。
尚、装飾図柄表示装置42にて最終的に大当たり図柄の組合わせやチャンス図柄の組合わせが停止表示される場合の変動態様としては、必ずしも上図柄表示領域→下図柄表示領域→中図柄表示領域の順に図柄が停止表示される必要はなく、異なる順番で停止表示されたり、複数の図柄が同時に停止表示されたりすることとしてもよい。また、上・中・下図柄表示領域において、大当たり図柄の組合わせやチャンス図柄の組合わせ以外の組合わせが一旦停止表示された後、上・中・下図柄表示領域の全ての図柄が再び変動し、最終的に大当たり図柄の組合わせやチャンス図柄の組合わせが停止表示される場合もある。尚、全ての図柄表示領域において図柄が停止表示されてから所定時間(例えば0.4秒程度)が経過するまでは、各図柄表示領域において図柄が微妙に動き続けており、前記所定時間が経過した時点で完全に停止(確定停止表示)される。また、上記再びの変動は、前記所定時間が経過するまでの間に開始されるものである。加えて、装飾図柄表示装置42における変動表示の確定停止表示のタイミングと、特別表示装置43L、43Rにおける変動表示の停止(確定停止表示)のタイミングとは同時となっている。
チャンス外れ図柄の組合わせは、上図柄表示領域に「3」が停止表示され、下図柄表示領域に「1」が停止表示された後、中図柄表示領域に「4」以外の図柄が停止表示される組合わせである。チャンス図柄外れとなるチャンス外れ図柄の組合わせに対応する図柄コマンドには「A7」が設定される。本実施形態では、装飾図柄表示装置42にてチャンス外れ図柄の組合わせが停止表示された場合、「外れ」となる。
なお、詳しくは後述するが、図柄コマンドに「A3」〜「A5」、「A7」が設定されている場合、サブ制御装置262は、対応するRAM553のカウンタ用バッファに格納されている図柄の組合わせを停止図柄として決定する。また、図柄コマンドに「A6」が設定されている場合、サブ制御装置262は、装飾図柄の組合わせとしてチャンス図柄を選択する。尚、本実施形態では、外れ用の図柄コマンドに「A3」〜「A5」、「A7」の4つのコマンドを用意しているが、これに限らず、例えば外れ用の図柄コマンドが1種類だけであって、サブ制御装置262で装飾図柄の組合わせを決定する構成としてもよい。
図10の説明に戻り、ステップS202では、変動種別カウンタCS1,CS2の更新を実行する。より具体的には、他のカウンタと同様に、変動種別カウンタCS1,CS2を1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が上限値(本実施形態では59,37)に達した際、それぞれ0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1,CS2の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS203では、払出制御装置311より受信した賞球計数信号を読み込む。次に、ステップS204では、払出制御装置311より受信した払出異常信号を読み込む。
その後、ステップS205では、第1表示制御処理を実行する。この処理では、第1及び第2特別表示装置43L、43Rに関する制御が行われると共に、大当たり判定や特別表示装置43L、43R及び装飾図柄表示装置42における変動表示の設定などが行われる。この第1表示制御処理の詳細は後述する。
ステップS206では、可変入賞装置制御処理を実行する。この処理では、可変入賞装置32に関する制御が行われる。これにより、大当たり状態(特別遊技状態)となった場合には、可変入賞装置32(大入賞口)の開閉処理が所定ラウンド数繰り返し実行される。可変入賞装置制御処理の詳細は後述する。
ステップS207では、第2表示制御処理を実行する。この処理では、普通図柄表示装置41に関する制御が行われる。この第2表示制御処理の詳細は後述する。
ステップS208では、契機対応ユニット制御処理を実行する。この処理では、始動入賞ユニット33に関する制御が行われる。この契機対応ユニット制御処理の詳細は後述する。
その後は、ステップS209において、RAM503のバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。ここでバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されていなければ、ステップS210で、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本例では4msec)が経過したか否かを判別する。そして、既に所定時間が経過していれば、ステップS201へ移行し、上記ステップS201以降の処理を繰り返し実行する。
一方、前回の通常処理の開始から未だに所定時間が経過していなければ、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCS1,CS2の更新を繰り返し実行する(ステップS211,ステップS212)。
つまり、ステップS211では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本例では599)に達した際0にクリアする。
また、ステップS212では、変動種別カウンタCS1,CS2の更新を実行する(前記ステップS202と同様)。具体的には、変動種別カウンタCS1,CS2を1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本例では59,37)に達した際それぞれ0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1,CS2の変更値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
ここで、ステップS201〜S209の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定ではなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち大当たり乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCS1,CS2についてもランダムに更新することができる。
また、RAM503のバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されていれば(ステップS209:YES)、電源が遮断されたことになるので、電源断時の停電処理としてステップS213以降の処理が行われる。停電処理は、まずステップS213において各割込み処理の発生を禁止し、ステップS214において、CPU501が使用している各レジスタの内容をスタックエリアに退避し、ステップS215において、スタックポインタの値をバックアップエリア503aに記憶する。その後、ステップS216において、電源が遮断されたことを示す電源断通知コマンドを他の制御装置(払出制御装置311等)に対して送信する。そして、ステップS217でRAM判定値を算出し、バックアップエリア503aに保存する。RAM判定値は、例えば、RAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。その後、ステップS218でRAMアクセスを禁止して、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
なお、ステップS209の処理は、ステップS201〜S208で行われる遊技の状態変化に対応した一連の処理の終了時、又は、残余時間内に行われるステップS211,S212の処理の1サイクルの終了時となるタイミングで実行されている。よって、主制御装置261の通常処理において、各処理の終了時に電源断の発生情報を確認しているので、各処理が途中の場合と比較してRAM503のバックアップエリア503aに記憶するデータ量が少なくなり、容易に記憶することができる。また、電源遮断前の状態に復帰する場合には、バックアップエリア503aに記憶されているデータ量が少ないので、容易に復帰させることができ、主制御装置261の処理の負担を軽減することができる。さらに、データの記憶前に割込み処理の発生を禁止(ステップS213)するので、電源が遮断されたときのデータが変更されることを防止でき、電源遮断前の状態を確実に記憶することができる。
次に、前記ステップS205の第1表示制御処理について図18のフローチャートを参照して説明する。先ず、ステップS801では、詳しくは後述する大当たり状況記憶エリアを参照し、今現在、大当たり状態以外の状態であるか否かを判別する。尚、大当たり状態中には、特定表示装置43L、43Rにおいて大当たりに対応する表示態様が停止表示されてから可変入賞装置32が開放されるまでの間のオープニング期間と、可変入賞装置32が開状態とされている期間を含み、1回の大当たり状態につき15回実行されるラウンド中のラウンド期間と、ラウンド間のインターバル期間と、最終ラウンドの後、特別表示装置43L、43Rの変動表示が開始可能となるまでのエンディング期間とがある。本実施形態の大当たり状況記憶エリアは、大当たり状態以外の状態のときには「0」が記憶されており、大当たり状態の開始時(オープニング期間中)には「1」が記憶されており、ラウンド期間には「2」が記憶されており、インターバル期間には「3」が記憶されており、エンディング期間には「4」が記憶されている。すなわち、当該ステップS801では、大当たり状況記憶エリアに「0」が記憶されているか否かを判別する。尚、大当たり状況記憶エリアに「0」〜「4」が記憶されているとあるのは便宜上のことで、実際には大当たり状況記憶エリアは2バイトを使用しており、以下の説明でも大当たり状況記憶エリアに例えば「1010101010101010」等が設定されていることを「0」等が記憶されていることとして記載する。
ステップS801で否定判別された場合、すなわち大当たり中である場合には、そのまま本処理を終了する、一方、ステップS801で肯定判別された場合には、ステップS802において、詳しくは後述する第1表示中フラグの設定状況を見て、第1又は第2特別表示装置43L、43R(装飾図柄表示装置42)にて変動表示中であるか否かを判別する。詳しくは、第1表示中フラグがオン状態の場合には変動表示中とみなされ、第1表示中フラグがオフ状態の場合には、変動表示が停止した状態にあたる停止表示中であるとみなされる。尚、詳しくは後述するが、第1表示中フラグは、第1及び第2特別表示装置43L、43Rの変動表示を開始する際(ステップS934参照)にオンにされ、第1及び第2特別表示装置43L、43Rの変動表示が停止表示される際(ステップS814参照)にオフにされる。
そして、ステップS802で否定判別された場合、すなわち、大当たり中でなくさらに変動表示中でもない場合には、ステップS803に進み、下入賞口33bへの入球を契機とする変動表示(第2変動表示)の保留数をカウントする下保留カウンタNbの値が0よりも大きいか否かを判別する。
ステップS803で肯定判別された場合、すなわち、第2変動表示が1つでも保留記憶されている場合には、ステップS804において、下保留カウンタNbから1を減算する。尚、本実施形態では、ステップS803の判別処理により、第2変動表示が保留記憶されている場合には、第1変動表示を実行することなく第2変動表示を実行することとなる。つまり、第2変動表示よりも第1変動表示の方が早くに保留記憶された場合であっても、第2変動表示を優先して消化する(第1変動表示を後回しにする)構成となっている。
続くステップS805では、第2特別変動保留エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第2特別変動保留エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。ステップS805の後、ステップS806において、変動特定ランプ40を赤色に発光させる処理を行ってから、ステップS807に移行する。
また、ステップS803で否定判定された場合、すなわち、第2変動表示が1つも保留記憶されていない場合には、ステップS808において、上入賞口33aへの入球を契機とする変動表示(第1変動表示)の保留数をカウントする上保留カウンタNaが0よりも大きいか否かを判別する。当該ステップS808で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS808で肯定判別された場合には、ステップS809において、上保留カウンタNaから1を減算する。続くステップS810では、第1特別変動保留エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1特別変動保留エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。ステップS810の後、ステップS811において、変動特定ランプ40を青色に発光させる処理を行ってから、ステップS807に移行する。尚、本実施形態では、特別変動保留エリアの実行エリアは1つであり、第1特別変動保留エリア及び第2特別変動保留エリアに格納されているデータは、当該データに基づく変動表示を行う際に、共通の実行エリアにシフトされることとなる。
ステップS807では変動表示設定処理が行われる。ここで、変動表示設定処理の詳細について、図19を参照して説明する。
先ず、ステップS901では、詳しくは後述するモード記憶エリアを参照し、高確率状態(確変モード)であるか否かを判別する。尚、モード記憶エリアには「0」、「1」、「2」のいずれかの値が記憶されており、「0」は通常モードに対応し、「1」は確変モードに対応し、「2」は時間短縮モードに対応している。つまり、当該ステップS901では、モード記憶エリアに「1」が記憶されているか否かを判別することで、高確率状態であるか否かを判別している。
ステップS901で肯定判別された場合、すなわち、高確率状態である場合には、ステップS902において、特別変動保留エリアの実行エリアの当否乱数記憶エリアを参酌して、第1又は第2当否フラグ(図14の大当たり判定処理参照)のどちらかがオン設定されているか否かを判別する。当該ステップS902で肯定判別された場合、すなわち、高確率状態において当否抽選に当選したと判別された場合には、ステップS904に移行する。
また、ステップS901で否定判別された場合、すなわち低確率状態(通常モード、時間短縮モード)である場合には、ステップS903において、当否乱数記憶エリアを参酌し、第1当否フラグがオンであるか否かを判別する。当該ステップS903で肯定判別された場合、すなわち、低確率状態において当否抽選に当選したと判別された場合には、ステップS904に移行する。
ステップS904では、特別変動保留エリアの実行エリアの当選種別乱数記憶エリアを参酌して、特殊確変フラグ(図15の種別判定処理参照)がオン設定されている否かを判別する。ステップS904で肯定判別された場合、すなわち特殊確変「LB」である場合には、ステップS905にて特殊確変パターン設定処理を行う。特殊確変パターン設定処理は、「LB」の発生を教示するための変動表示を実行させるための処理であり、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1,CS2の値に基づいて、特別表示装置43L、43Rや装飾図柄表示装置42の変動パターン(変動表示時間、演出パターン等)及び停止態様の設定等を行う。なお、第1変動種別カウンタCS1の数値とリーチパターン(変動種別)との関係、第2変動種別カウンタCS2の数値と変動時間との関係は、テーブル等により予め規定されている。
尚、上記のように、通常モードにおいて「LB」となる場合には、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の組合わせが前後外れ図柄の組合わせになる場合と、チャンス図柄の組合わせになる場合とがある。このため、特殊確変パターン設定処理では、通常モードであるか否かを判別するとともに、ここで肯定判別された場合に、例えば、図21(c)に示すようなテーブルを参照し、変動パターン及び停止図柄を選択する。すなわち、CS1=0〜2のときは、CS2の値に関わらず、変動パターンコマンドに「FF11」(ノーマルリーチ)が設定されるとともに、図柄コマンドに「A3」(前後外れ図柄の組合わせ)が設定される。CS1=3〜50のときは、さらにCS2=0〜15である場合に変動パターンコマンドに「FF12」(スーパーリーチSR1)が設定され、CS2=16〜34の場合に、変動パターンコマンドに「FF13」(スーパーリーチSR2)が設定され、CS2=35〜37の場合に、変動パターンコマンドに「FF14」(スーパーリーチSR3)が設定されるとともに、いずれの場合も、図柄コマンドに「A3」が設定される。さらに、CS1=51〜59のときは、CS2の値に関わらず、変動パターンコマンドに「FF17」(チャンス変動)が設定されるとともに、図柄コマンドに「A6」(チャンス図柄の組合わせ)が設定される。
また、通常モードではない場合(確変モード又は時間短縮モードである場合)には、種別選択カウンタCS1、CS2の値に基づいて、例えば、図21(d)に示すようなテーブルを参照し、変動パターン及び停止図柄を選択する。すなわち、確変モードであれば「FD11」〜「FD14」のいずれかが設定されるとともに、図柄コマンドに「A3」が設定され、時間短縮モードであれば「FE11」〜「FE14」のいずれかが設定されるとともに、図柄コマンドに「A3」が設定される。以上のようにステップS905の特殊確変パターン設定処理を行った後、ステップS934に移行する。
また、ステップS904で否定判別された場合、すなわち「LB」ではない場合には、ステップS906において、特別変動保留エリアの実行エリアの当選種別乱数記憶エリアを参酌して、通常当たりフラグ(図15の種別判定処理参照)がオン設定されている否かを判別する。ステップS906で肯定判別された場合、すなわち、通常当たり「MB」が発生する場合には、ステップS907において通常大当たりパターン設定処理を行う。
尚、通常モードにおいて「MB」となる場合にも、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の組合わせが前後外れ図柄の組合わせになる場合と、チャンス図柄の組合わせになる場合とがある。このため、ステップS907の通常大当たりパターン設定処理では、通常モードであるか否かを判別し、通常モードであった場合には、変動種別カウンタCS1、CS2の値に基づき、図21(c)に示すようなテーブルを参照して変動パターンコマンド及び図柄コマンドの設定処理などを行い、通常モード以外であった場合には、図21(d)に示すようなテーブルを参照して変動パターンコマンド及び図柄コマンドの設定処理などを行う。当該ステップS907で通常大当たりパターン設定処理が行われた後、ステップS934に移行する。
また、ステップS906で否定判別された場合、すなわち、大当たり状態において可変入賞装置32に遊技球を入球させての賞球の獲得を期待することのできる大当たり(出球アリ大当たり)が発生する場合には、ステップS908において、特別変動保留エリアの実行エリアの当選種別乱数記憶エリアを参酌して、JUBフラグ(図15の種別判定処理参照)がオン設定されている否かを判別する。ステップS908で肯定判別された場合、すなわち、「JUB」が発生する場合には、ステップS909においてJUBパターン設定処理を行う。
尚、通常モードにおいて「JUB」となる場合にも、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の組合わせが前後外れ図柄の組合わせになる場合と、チャンス図柄の組合わせになる場合とがある。このため、ステップS909のJUBパターン設定処理では、通常モードであるか否かを判別し、通常モードであった場合には、変動種別カウンタCS1、CS2の値に基づき、図21(c)に示すようなテーブルを参照して変動パターンコマンド及び図柄コマンドの設定処理などを行い、通常モード以外であった場合には、図21(d)に示すようなテーブルを参照して変動パターンコマンド及び図柄コマンドの設定処理などを行う。当該ステップS909でJUBパターン設定処理が行われた後、ステップS934に移行する。
また、ステップS908で否定判別された場合(少なくとも第1〜第5ラウンドが賞球の獲得を期待することのできるラウンドとなる大当たり状態が発生する場合)には、ステップS910に移行し、種別決定カウンタC2の値と大当たり種別との対応関係を記憶している種別判定テーブルを参酌し、特別変動保留エリアの実行エリアの当選種別乱数記憶エリアに記憶されている種別決定カウンタC2の値が、「15RB」に対応する値「0」であるか否かを判別する。尚、上記のように、始動入賞処理(図13参照)の種別判定処理(図15参照)にて特殊確変フラグ、通常当たりフラグ、JUBフラグのいずれも設定されなかった場合、当選種別乱数記憶エリアには始動入賞処理において格納された種別決定カウンタC2の値がそのまま残されている。
ステップS910で肯定判別された場合には、ステップS911に移行し、15RBパターン設定処理を行う。当該15RBパターン設定処理では、図21(a)に示すようなテーブルを参照して変動パターンコマンドの設定が行われるとともに、図柄コマンドに「A1」が設定される。尚、図21(a)、(b)においては、変動パターンコマンドの項目に、便宜上、「FF・・」と記載されているが、これは通常モードにおいて設定される変動パターンコマンドの種別であり、確変モードにおいては「FD・・」、時間短縮モードにおいては「FE・・」のいずれかが設定される。
その後、ステップS912において15RBフラグをオンにしてから、ステップS934に移行する。尚、本実施形態において、15RBフラグをオンにするとは、特別変動保留エリアの実行エリアの当選種別乱数記憶エリアに対し、例えば、「10011001」が設定されることを意味する。つまり、15RBフラグは大当たり種別を示すフラグであり、上述した特殊確変フラグ等の設定と同様に、本実施形態では、1バイトを使用する当選種別乱数記憶エリアに対して大当たり種別を示すパターンが設定されることを、15RBフラグ等の大当たり種別を示すフラグをオンにすることと称している。
また、ステップS910で否定判別された場合には、ステップS913に移行し、特別変動保留エリアの実行エリアの当選種別乱数記憶エリアに記憶されている種別決定カウンタC2の値が、「5RUB」に対応する値「2、3」であるか否かを判別する。ステップS913で肯定判別された場合には、ステップS914に移行し、5RUBパターン設定処理を行う。当該5RUBパターン設定処理では、図21(a)に示すようなテーブルを参照して変動パターンコマンドの設定が行われるとともに、図柄コマンドに「A1」が設定される。その後、ステップS915に移行し、(特別変動保留エリアの実行エリアの当選種別乱数記憶エリアにて)5RUBフラグをオンにしてから、ステップS934に移行する。
また、ステップS913で否定判別された場合には、ステップS916に移行し、特別変動保留エリアの実行エリアの当選種別乱数記憶エリアに記憶されている種別決定カウンタC2の値が、「10RUB」に対応する値「4〜7」であるか否かを判別する。ステップS916で肯定判別された場合には、ステップS917に移行し、10RUBパターン設定処理を行う。当該10RUBパターン設定処理では、図21(a)に示すようなテーブルを参照して変動パターンコマンドの設定が行われるとともに、図柄コマンドに「A1」が設定される。その後、ステップS918に移行し、(特別変動保留エリアの実行エリアの当選種別乱数記憶エリアにて)10RUBフラグをオンにしてから、ステップS934に移行する。
また、ステップS916で否定判別された場合には、ステップS919に移行し、特別変動保留エリアの実行エリアの当選種別乱数記憶エリアに記憶されている種別決定カウンタC2の値が、「15RUB」に対応する値「8、9」であるか否かを判別する。ステップS919で肯定判別された場合には、ステップS920に移行し、15RUBパターン設定処理を行う。当該15RUBパターン設定処理では、図21(a)に示すようなテーブルを参照して変動パターンコマンドの設定が行われるとともに、図柄コマンドに「A1」が設定される。その後、ステップS921に移行し、(特別変動保留エリアの実行エリアの当選種別乱数記憶エリアにて)15RUBフラグをオンにしてから、ステップS934に移行する。
また、ステップS919で否定判別された場合には、ステップS922に移行し、特別変動保留エリアの実行エリアの当選種別乱数記憶エリアに記憶されている種別決定カウンタC2の値が、「5RSB」に対応する値「10」であるか否かを判別する。ステップS922で肯定判別された場合には、ステップS923に移行し、5RSBパターン設定処理を行う。当該5RSBパターン設定処理では、図21(a)に示すようなテーブルを参照して変動パターンコマンドの設定が行われるとともに、図柄コマンドに「A1」が設定される。その後、ステップS924に移行し、(特別変動保留エリアの実行エリアの当選種別乱数記憶エリアにて)5RSBフラグをオンにしてから、ステップS934に移行する。
また、ステップS922で否定判別された場合、すなわち、特別変動保留エリアの実行エリアの当選種別乱数記憶エリアに記憶されている種別決定カウンタC2の値が、「10RSB」に対応する値「11」である場合には、ステップS925に移行し、10RSBパターン設定処理を行う。当該10RSBパターン設定処理では、図21(a)に示すようなテーブルを参照して変動パターンコマンドの設定が行われるとともに、図柄コマンドに「A1」が設定される。その後、ステップS926に移行し、(特別変動保留エリアの実行エリアの当選種別乱数記憶エリアにて)10RSBフラグをオンにしてから、ステップS934に移行する。
また、ステップS902又はステップS903で否定判別された場合、すなわち、「外れ」と判定された場合には、ステップS927において、特別変動保留エリアの実行エリアのリーチ乱数記憶エリアを参酌し、前後フラグ(図16のリーチ判定処理参照)がオンであるか否かを判別する。ステップS927で肯定判別された場合、すなわち、「前後外れリーチ」である場合には、ステップS928にて前後リーチパターン設定処理を行った後、ステップS934へ移行する。また、ステップS928の前後リーチパターン設定処理では、図21(b)に示すようなテーブルを参照して変動パターンコマンドの設定が行われるとともに、図柄コマンドに「A3」が設定される。
また、ステップS927で否定判別された場合には、ステップS929において、特別変動保留エリアの実行エリアのリーチ乱数記憶エリアを参酌し、前後以外フラグがオンであるか否かを判別する。ステップS929で肯定判別された場合、すなわち、「前後外れ以外リーチ」である場合には、ステップS930にて前後以外リーチパターン設定処理を行った後、ステップS934へ移行する。また、前後外れ以外リーチ時には必ずノーマルリーチとなるため、ステップS930の前後以外リーチパターン設定処理では、変動パターンコマンドに対して、そのときの遊技モードに応じて、「FF11」、「FD11」、「FE11」のいずれかが設定されるとともに、図柄コマンドに「A4」が設定される。
また、ステップS929で否定判別された場合には、ステップS931において、特別変動保留エリアの実行エリアのリーチ乱数記憶エリアを参酌し、チャンス外れフラグがオンであるか否かを判別する。ステップS931で肯定判別された場合には、ステップS932にてチャンス外れ変動パターン設定処理を行う。
本実施形態では、通常モードにおいて「LB」、「MB」、「JUB」に当選した場合、そのことを教示する装飾図柄表示装置42の変動表示にて最終的にチャンス図柄の組合わせが停止表示される場合があるが、確変モード及び時間短縮モードにおいてはチャンス図柄の組合せで停止表示されることがないようになっている。これに対応して、本実施形態では、チャンス外れフラグがオンである場合であっても、通常モードでなければ、装飾図柄表示装置42にてチャンス外れ図柄の組合わせを停止表示させないように構成されている。すなわち、当該チャンス外れ変動パターン設定処理では、通常モードであるか否かを判別して、肯定判別された場合にのみ、変動パターンコマンドにチャンス変動に対応する「FF17」を設定するとともに、図柄コマンドに「チャンス外れ図柄の組合わせ」に対応する「A7」を設定する。
一方、否定判別された場合には、前後リーチパターン設定処理と同様の処理、すなわち、図21(b)に示すようなテーブルを参照して変動パターンコマンドの設定が行われるとともに、図柄コマンドに「A3」が設定される。さらに、チャンス外れフラグをオフして前後フラグをオンする処理を行う。以上のように、ステップS932のチャンス外れ変動パターン設定処理を行った後、ステップS934へ移行する。
一方、ステップS931で否定判別された場合、すなわち「完全外れ」である場合には、ステップS933にて外れ変動パターン設定処理を行った後、ステップS934に移行する。また、完全外れ時には、リーチ状態となることもなく、完全外れ図柄の組合わせが停止表示されるため、そのときの遊技モードに応じて、変動パターンコマンドに「完全外れ」に対応する「FF10」、「FD10」、「FE10」のいずれかを設定するとともに、図柄コマンドに「完全外れ図柄の組み合わせ」に対応する「A5」を設定する。
ステップS934では、特別表示装置43L、43Rにおいて切替表示(変動表示)を行う条件が成立したことを示す開始設定処理を行う。この開始設定処理では、特別表示装置43L、43Rにて変動表示中であるか否かを示す第1表示中フラグがオンにされるとともに、第1表示タイマの設定処理が行われる。
第1表示タイマとは、特別表示装置43L、43Rにおける変動時間(変動表示の残余時間)を計測する手段であり、変動表示開始から所定時間が経過したか否かを判別する際に参酌される。なお、本実施形態における特別表示装置43L、43Rの変動表示時間は、上記変動種別カウンタCS1,CS2により選出される変動パターンに対応した値が設定される。このような第1表示タイマの設定に基づき、次回の通常処理の外部出力処理において、特別表示装置43L、43Rに対し切替表示(変動表示)を開始する旨の制御信号が出力された場合には、特別表示装置43L、43Rにおいて切替表示(変動表示)が開始される。そして、ステップS934の終了後、変動表示設定処理を終了する。
尚、本実施形態では、主制御装置261の大当たり判定処理(図14参照)、及び変動表示設定処理(図19参照)の当否フラグに基づいて各種大当たりフラグを設定する処理を行う機能が条件成立検出手段に相当する。
図18の説明に戻り、ステップS802で肯定判別された場合、すなわち変動表示中である場合には、ステップS812に進み、第1表示タイマ減算処理を行う。この処理が1回行われる毎に第1表示タイマの値が4msecずつ減算されていく。例えば変動時間が10秒(10000msec)の場合には、第1表示タイマに対して「2500」が設定され、4msec毎に1減算される。
続いてステップS813に進み、上記減算後の第1表示タイマの値を参酌して所定の変動時間が経過したか否かを判別する。このとき、所定の変動時間が経過した時すなわち第1表示タイマの値が「0」となった時にステップS813が肯定判別される。
ステップS813で否定判別された場合には、ステップS817において、特別表示装置43L、43Rの切替表示(変動表示)を継続して行うための切替表示設定を行い、本処理を終了する。尚、切替表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、特別表示装置43L、43Rに対し切替表示を行う旨の制御信号が出力される。これによって、第1表示制御処理のタイミング、すなわち4ms毎に特別表示装置43L、43Rの切替表示(変動表示)が実現される。
一方、ステップS813で肯定判別された場合には、ステップS814において第1表示中フラグをオフし、ステップS815において特別表示装置43L、43Rにて停止表示を行うための停止表示設定を行う。この停止表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、特別表示装置43L、42Rに対し停止表示を行う旨の制御信号が出力される。すなわち、各大当たり種別や外れに対応する停止態様で停止表示させる。また、サブ制御装置262にも装飾図柄表示装置42の停止表示を行う旨の制御信号が出力される。これにより、特別表示装置43L、42R及び装飾図柄表示装置42の停止タイミングの同期が確実に図られる。但し、装飾図柄表示装置42の停止態様については変動表示の開始時に出力された図柄コマンドや変動パターンコマンドによって既にサブ制御装置262で決定されているため、再度装飾図柄表示装置42の停止態様に関する情報を付加する必要はない。また、繰り返しとなるが、このような特別表示装置43L、43Rによる停止表示が主となる表示であり、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の表示はあくまでも補助的なもの(演出用)となっている。
続いて、ステップS816において判別情報設定処理を行った後、本処理を終了する。ここで、判別情報設定処理について、図20を参照して説明する。
先ず、ステップS1001において、特別変動保留エリアの実行エリアの当否乱数記憶エリアを参酌し、大当たり状態の発生を示す大当たりフラグ(特殊確変フラグ、通常当たりフラグ、JUBフラグ、15RBフラグ、5RUBフラグ、10RUBフラグ、15RUBフラグ、5RSBフラグ、10RSBフラグ)が設定されているか否かを判別する。ステップS1001で肯定判別された場合には、ステップS1002へ移行し、大当たり設定を行った後、本処理を終了する。
大当たり設定では、大当たり状況記憶エリアに対して、大当たり状態の開始(オープニング期間中)を示す値である「1」を設定するとともに、大当たり状態中の制御(可変入賞装置32の開閉制御)に用いられる第1可変タイマに対して、オープニング期間の時間である10秒に対応する値「2500」を設定する。さらに、大当たり状態中に実行されるラウンドの回数を判別するためのラウンド数カウンタに対して、全15ラウンドであることを示す「15」を設定するとともに、可変入賞装置32に入球した遊技球の数をカウントするための入賞カウンタに対して、1ラウンドあたりの最大入球個数を示す「8」が設定される。加えて、サブ制御装置262に対して、大当たり状態の開始を知らせるオープニングコマンドを出力するための処理を行う。但し、本実施形態では、「MB」に当選した場合にだけラウンド数カウンタに対して「1」を設定する。尚、入賞カウンタの値は、タイマ割込み処理のスイッチ読み込み処理(図11参照)に際して、可変入賞装置32への入球があったか否かをカウントスイッチ223の検出情報により判別し、可変入賞装置32への入球があったと判別されると1減算される。
また、ステップS1001において否定判別された場合、すなわち外れであると判別された場合には、ステップS1003へ移行する。ステップS1003では、モード記憶エリアに設定されている値が時間短縮モードであることを示す「2」であるか否かを判別する。ステップS1003で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS1003で肯定判別された場合には、ステップS1004において、時間短縮モードの継続期間を計測するため変動回数カウンタの値を1減算する。後述するように、本実施形態では、「MB」の大当たり状態終了時において変動回数カウンタに「100」が設定され、当該ステップS1004において、特別表示装置43L、43R(装飾図柄表示装置42)の変動表示が1回行われる毎に1減算される。
続くステップS1005では、変動回数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS1005で否定判別された場合、すなわち、時間短縮モードが開始されてから未だ特別表示装置43L、43R(装飾図柄表示装置42)において変動表示が100回行われていない場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS1005で肯定判別された場合には、ステップS1006において、モード記憶エリアに対し、通常モードであることを示す「0」を設定する。すなわち、特別表示装置43L、43Rにおいて変動表示が100回行われた時点で時間短縮モードが終了し、通常モードへと移行するようになっている。当該ステップS1006の後、本処理を終了する。
さて、次に、上記ステップS206の可変入賞装置制御処理について図22のフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップS1201では、大当たり状況記憶エリアに設定されている値が「0」であるか否かを判別することで、大当たり状態以外の状態であるか否かを判別する。ステップS1201で肯定判別された場合、すなわち、大当たり状態ではない場合には、そのまま本処理を終了する。ちなみに、大当たり状態の開始時にあっては、上記ステップS1002の大当たり設定にて大当たり状況記憶エリアに「1」が設定されている。
一方、ステップS1201で否定判別された場合、すなわち、大当たり状態中である場合(大当たり状況記憶エリアに「1」〜「4」のいずれかが設定されている場合)にはステップS1202に移行し、第1可変タイマの値を1減算する。ちなみに、大当たり状態の開始時にあっては、上記ステップS1002の大当たり設定にてオープニング演出の時間(10秒)に対応する値「2500」が設定されている。
続くステップS1203では、第1可変タイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS1203で肯定判別された場合には、ステップS1204において、大当たり状況記憶エリアにおいて大当たり状態の開始を示す値「1」が設定されているか否かを判別する。
ステップS1204で肯定判別された場合には、ステップS1205において、大当たり状況記憶エリアに対し、ラウンド中であることを示す値「2」を設定する。尚、詳しくは後述するが、本実施形態では1つのラウンド中において可変入賞装置32が複数回開放される場合がある。すなわち、ラウンド中であっても可変入賞装置32が閉鎖されている期間が存在する場合がある。
さて、本実施形態では、可変入賞装置32の開閉制御において、図35に示す開閉パターンアドレステーブル、図36に示すオールラウンド制御判定テーブル(以下、E2テーブルと言う)、図37に示す個別ラウンド制御判定テーブル(以下、E3テーブルと言う)、図38に示す開閉制御管理テーブルを使用することとしている。本実施形態では、開閉制御管理テーブルが第1の記憶手段に相当し、E3テーブルが第2の記憶手段に相当し、E2テーブルが第3の記憶手段に相当する。
図38に示すように、開閉制御管理テーブルには、「T1」〜「T11」の11個のアドレス(以下、E4アドレスと言う)と、各E4アドレスに対応して、可変入賞装置32の開閉動作に関する具体的な制御データが記憶されている。より具体的には、「T1」、「T4」、「T5」、「T7」に対応して、可変入賞装置32を開放させるとともに、当該開状態を所定時間維持させる開放制御データと、「T2」、「T3」、「T6」、「T8」、「T9」、「T10」、「T11」に対応して、可変入賞装置32を閉鎖させるとともに、当該閉状態を所定時間維持させる閉鎖制御データとが記憶されている。さらに、詳しくは後述するが、閉鎖制御データのなかでも「T3」、「T8」、「T9」に対応して記憶されているものは、大当たり状況記憶エリアに対してインターバル期間を示す値「3」を設定する処理を実行させる情報を含み、本実施形態ではこれらの閉鎖制御データが終期閉鎖制御データに相当する。
図37に示すように、E3テーブルには、「STRLNG」、「STRLNG2」、「STRJMP」、「STRSHT」、「STRSHT2」、「STRSHT3」、「STRAN1」、「STRAN2」、「STRSML」といった9個のアドレス(以下、E3アドレスと言う)と、各E3アドレスに対応して、開閉制御管理テーブルのE4アドレスのうち「T1」、「T4」、「T5」、「T7」を選択させる開放選択制御データ、「T2」、「T3」、「T6」、「T8」、「T9」、「T10」、「T11」を選択させる閉鎖選択制御データ、及びE4アドレスを選択する処理を実行する回数を示す実行回数設定データとが記憶されている。開放選択制御データ、閉鎖選択制御データ、及び実行回数設定データは、実行回数設定データ→開放選択制御データ→閉鎖選択制御データの順に3つ1セットで記憶されており、各E3アドレスに対して1乃至3セットが記憶されている。本実施形態では、各E3アドレスに対して記憶された制御データ群に基づく処理を完了することで1つ(1回)のラウンドが終了することとなる。つまり、E3テーブルには、各E3アドレスに対応して、どのような開閉制御を組合わせる(重ねる)ことで1つのラウンドを構成するのかが記憶されている。
図36に示すように、E2テーブルには、「PTNLNG」、「PTNJUP」、「PTNRU1」、「PTNRU2」、「PTNRU3」、「PTNRU4」、「PTNRU5」、「PTNSML」、「PTNSHT」といった9個のアドレス(以下、E2アドレス)と、各E2アドレスに対応して、E3アドレスを選択させるためのラウンド選択制御データ、及びE3アドレスを選択する処理を実行する回数を示すラウンド回数設定データとが記憶されている。ラウンド選択制御データ及びラウンド回数設定データは、ラウンド回数設定データ→ラウンド選択制御データの順に2つ1セットで記憶されており、各E2アドレスに対応して1乃至5セットが記憶されている。本実施形態では、各E2アドレスに対応して記憶された制御データ群に基づく処理を完了することで大当たり状態(全15ラウンド)が終了することとなる。つまり、E2テーブルには、各E2アドレスに対応して、どのような開閉制御を行うラウンドを組合わせる(重ねる)ことで大当たり状態を構成するのかが記憶されている。
図35に示すように、開閉パターンアドレステーブルには、各種大当たり種別とE2アドレスとの対応関係が記憶されている。
さて、ステップS1206では、E2ポインタの設定処理を行う。当該処理では、先ず、特別変動保留エリアの実行エリアの当否乱数記憶エリアに設定されている大当たりフラグ(特殊確変フラグ、通常当たりフラグ、JUBフラグ、15RBフラグ、5RUBフラグ、10RUBフラグ、15RUBフラグ、5RSBフラグ、10RSBフラグ)を参酌し、大当たり種別を把握する。続いて、図35に示す開閉パターンアドレステーブルを参酌し、今回の大当たり種別に対応するE2アドレスを取得する。
そして、取得されたE2アドレスに対応して記憶されている制御データのうち先頭の制御データに基づく処理を実行するべく、当該先頭の制御データ(が記憶された領域)を指し示すポインタ(以下、E2ポインタ)を設定する。尚、以下の説明では、便宜上、複数の制御データが連続して記憶されている各領域を、図36の記載に合わせて、「行」と称する。また、本実施形態では、E2ポインタが第2の経過記憶手段に相当する。
例えば、「JUB」に当選した場合、開閉パターンアドレステーブルを参酌し、E2アドレス「PTNJUP」を取得する。そして、E2テーブルの「PTNJUP」に対応して記憶されている制御データのうち先頭のもの(図36では「1」が記載されている)を指し示すようにE2ポインタを設定する。
続く、ステップS1207では、E2ポインタで示されている(行の)制御データに基づく処理(E2処理)を行う。本実施形態では、各E2アドレスに対応して記憶されている制御データ群の先頭にはいずれもラウンド回数設定データが記憶されている。また、本実施形態では、ラウンド選択制御データに基づくE3アドレスを選択する処理の実行回数をカウントダウンするためのE2カウンタが設けられている。そして、当該ステップS1207では、E2カウンタに対して、ラウンド回数設定データに記憶されている数値を記憶する。
ステップS1207の後、ステップS1208において、E2ポインタを次の行に移行させる(E2ポインタで指し示される制御データが次の制御データとなるように設定する)。当該ステップS1207の処理によって、E2ポインタが、E3アドレスを選択させるためのラウンド選択制御データを指し示すこととなる。
その後、ステップS1209では、E3ポインタの設定処理を行う。当該処理では、E2ポインタで指し示されたE3アドレスに対応して記憶されている制御データのうち先頭の制御データに基づく処理を実行するべく、当該先頭の制御データ(が記憶された領域)を指し示すポインタ(以下、E3ポインタ)を設定する。尚、以下の説明では、便宜上、複数の制御データが連続して記憶されている各領域を、図37の記載に合わせて、「行」と称する。また、本実施形態では、E3ポインタが第1の経過記憶手段に相当する。
続く、ステップS1210では、E3ポインタで示されている(行の)制御データに基づく処理(E3処理)を行う。本実施形態では、各E3アドレスに対応して記憶されている制御データ群の先頭にはいずれも実行回数設定データが記憶されている。また、本実施形態では、実行回数設定データに基づくE4アドレスを選択する処理の実行回数をカウントダウンするためのE3カウンタが設けられている。そして、当該ステップS1210では、E3カウンタに対して、実行回数設定データに記憶されている数値を記憶する。尚、本実施形態では、E3カウンタが第1の計数手段に相当する。
ステップS1210の後、ステップS1211において、E3ポインタを次の行に移行させる(E3ポインタで指し示される制御データが次の制御データとなるように設定する)。当該ステップS1211の処理によって、E3ポインタが、E4アドレス、特に、E4アドレスのうち「T1」、「T4」、「T5」のいずれかを選択させための開放選択制御データを指し示すこととなる。
その後、ステップS1212において、サブ制御装置262に対して大当たり種別等の情報を伝えるための開閉パターンコマンドを設定してから、ステップS1213に移行する。尚、サブ制御装置262には、各大当たり種別に対応して可変入賞装置32がどのようなパターンで開閉されていくかの情報が予め記憶されており、当該開閉パターンコマンドを受信した時点で、ラウンドの終了契機の1つである可変入賞装置32への8個の入球がなかった場合の可変入賞装置32の開閉パターンを把握することができる構成となっている。また、当該開閉パターンコマンドの設定処理は、オープニング期間の終了時、すなわち、第1ラウンドの開始時に行われるため、当該タイミングで開閉パターンコマンドがサブ制御装置262に出力されることで、サブ制御装置262においても第1ラウンドの開始タイミングを確実に把握することができ、当該開始タイミングに合わせて対応する処理を実行することができる。
ステップS1213では、E3ポインタで示されている制御データに基づく処理(E3処理)を行う。当該ステップS1213を実行する段階では、E3ポインタは、ラウンド回数設定データではなく、E4アドレスを選択させるための開放選択制御データ又は閉鎖選択制御データを指し示している。従って、ステップS1213では、E3ポインタで指定されたE4アドレスに対応する制御データに基づく処理を実行する。より具体的には、各制御データに基づいて、可変入賞装置32の開放又は閉鎖を行うとともに、開状態を維持する時間(開放時間)又は閉状態を維持する時間(閉鎖時間)を第1可変タイマに設定する。また、E3ポインタで示されている制御データが終期閉鎖制御データ(「T3」、「T8」、「T9」に対応する制御データ)である場合には、大当たり状況記憶エリアに「3」を設定する。
続くステップS1214では、大当たり状況記憶エリアの値が「3」であるか否かを判別する。ステップS1214で否定判別された場合、すなわち、未だラウンドの終了時期が到来していない場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS1214で肯定判別された場合、すなわちラウンドの終了時(インターバルの開始時)である場合には、ステップS1215において、サブ制御装置262に対してラウンドが終了した旨の情報を伝えるためのラウンド終了コマンドを設定する処理を行う。その後、本処理を終了する。
尚、上記のように、サブ制御装置262は、開閉パターンコマンドを受信した時点で大当たり状態中における可変入賞装置32の開閉パターンを把握しているのであるが、1回のラウンド中に可変入賞装置32に対して遊技球が8個入球した場合には、開放期間が経過していなくてもその時点で当該ラウンドが終了する。また、詳しくは後述するが、可変入賞装置32への8個の入賞でラウンドが終了した場合にもステップS1214を経由する構成となっている。このため、このタイミングでサブ制御装置262にラウンドの終了を伝えることで、可変入賞装置32の開閉のタイミング(ラウンドとインターバルとの間の切替わりタイミング)と、装飾図柄表示装置42等における演出等の切替えのタイミングとを合わせることができるのである。
また、ステップS1204で否定判別された場合、すなわち、大当たり状況記憶エリアに記憶されている値が、「2」、「3」、「4」のいずれかである場合には、ステップS1216においてE3カウンタの値を1減算する。続くステップS1217では、E3カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。
ステップS1217で否定判別された場合、ステップS1218においてE3ポインタがE3テーブルに記憶された制御データのうち終期閉鎖制御データ以外の閉鎖選択制御データ(「T2」、「T6」、「T10」、「T11」に対応する制御データ)を指し示しているか否かを判別する。尚、「T2」、「T6」、「T10」、「T11」に対応する制御データに基づく処理は、ラウンドの終了時に行われるものではなく、ラウンドの途中に閉鎖される場合の処理である。また、E3ポインタが「T3」、「T8」、「T9」を指し示している場合には、前記ステップS1216にてE3カウンタの値が「0」となり、ステップS1217で肯定判別されるため、ステップS1218を経由しない。
ステップS1218で否定判別された場合、すなわち、E3ポインタが開放選択制御データを示し、可変入賞装置32の開放処理が行われた後の状態である場合には、ステップS1219において、E3ポインタを次の行に移行させてから、ステップS1213に移行する。この場合、E3ポインタは閉鎖選択制御データ(「T2」、「T3」、「T6」、「T8」、「T9」、「T10」、「T11」に対応する制御データ)を指し示すこととなり、ステップS1213では、可変入賞装置32を閉鎖させる処理が行われる。
一方、ステップS1218で肯定判別された場合、すなわち、E3ポインタが閉鎖選択制御データを示し、可変入賞装置32の閉鎖処理が行われた後の状態である場合には、ステップS1220においてE3ポインタを前の行に移行させてから、ステップS1213に移行する。この場合、E3ポインタは開放選択制御データ(「T1」、「T4」、「T5」、「T7」に対応する制御データ)を指し示すこととなり、ステップS1213では、可変入賞装置32を開放させる処理が行われる。
また、ステップS1203で否定判別された場合、すなわち、可変入賞装置32の開状態又は閉状態を維持するべき時間(開放時間又は閉鎖時間)が残っている場合には、ステップS1221に移行し、可変入賞装置32への入球個数を計測する入球カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。尚、入球カウンタには、大当たり状態の開始時(ステップS1002の大当たり設定)及びラウンドの開始時(後述するステップS1235)において、1回のラウンドあたりの入賞数の上限(規定個数)である「8」が設定される。そして、可変入賞装置32に遊技球が1つ入球する毎に1減算される。
ステップS1221で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS1221で肯定判別された場合、すなわち、ラウンドの終了契機が訪れた場合には、ステップS1244において入球カウンタに対して所定値(例えば「8」等)を設定してから、ステップS1216に移行する。
尚、1回のラウンド中において可変入賞装置32に8個の入球が期待できる状態としては、開閉制御管理テーブルの制御データのうち「T4」又は「T7」に対応する開放制御データに基づく処理が行われた場合だけである。すなわち、開放制御データであっても「T1」、「T5」に対応する開放制御データに基づく処理では、可変入賞装置32が0.06秒間開放されるだけなので、数回開放させたとしても、可変入賞装置32へ遊技球を入賞させること、特に遊技球を8個も入賞させることは事実上不可能である。さらに、図37のE3テーブルを参照すると、「T4」又は「T7」を選択させる開放選択制御データの前の行にはE3カウンタに「2」を設定させる実行回数設定データが記憶され、「T4」又は「T7」を選択させる開放選択制御データの次の行には「T8」又は「T9」を選択させる終期閉鎖制御データが記憶されている。つまり、ステップS1221で肯定判別されてステップS1216に移行した場合には、ステップS1216でE3カウンタの値が「2」→「1」とされ、ステップS1217で否定判別され、ステップS1218で否定判定され、ステップS1219でE3ポインタを終期閉鎖制御データが記憶されている次の行に移行させ、ステップ1213にて大当たり状況記憶エリアに「3」が記憶されるといったラウンド終了の処理が実行されることとなる。すなわち、可変入賞装置32への8個の入球があった後、速やかにラウンドが終了することとなる。
さらに、ステップS1221で肯定判別された場合に、入球カウンタの値を「0」のままにしておくと、上記のようにラウンドを終了させた後のインターバルの制御(次回の可変入賞装置制御処理)において、いきなりステップS1221で肯定判別されてしまい、インターバル期間を全うさせることができない。このため、ステップS1244で入球カウンタに対して「0」以外の仮の数値を入れておくことで、インターバル期間を全うさせるようになっている。
また、ステップS1217で肯定判別された場合(E3テーブルの3つ1セットの制御データに基づく処理が完了した場合)には、ステップS1222に移行し、大当たり状況記憶エリアの値が「4」であるか否かを判別する。尚、詳しくは後述するが、最終のラウンド(第15ラウンド)が終了し、さらにその後のインターバル期間が終了した時点で大当たり状況記憶エリアの値が「4」に設定されることとなる。
ステップS1222で否定判別された場合、すなわち、未だ大当たり状態を終了させる段階に至っていない場合には、ステップS1223に移行し、大当たり状況記憶エリアの値が「3」であるか否かを判別する。尚、上記のように、図37に示すE3テーブルの各E3アドレスに対応する制御データのうち最後のものは、E4アドレスの「T3」、「T8」、「T9」のいずれかを指し示す終期閉鎖制御データとなっており、E3ポインタがこれらいずれかの終期閉鎖制御データを指し示す状態でステップS1213のE3処理(ラウンド終了後のインターバルを開始させる処理)が行われれば、大当たり状況記憶エリアに「3」が設定される。
ステップS1223で否定判別された場合、すなわち、未だラウンドを終了させる段階に至っていない場合には、ステップS1224に移行し、E3ポインタを次の行に移行させる。尚、ステップS1223で否定される可能性があるのは、E3アドレスのうち、対応する制御データとして、3つ1セットの実行回数設定データ、開放選択制御データ、及び閉鎖選択制御データが複数セット記憶されているE3アドレスが選択されている場合である。つまり、ステップS1223で否定判別された場合には、選択されたE3アドレスに対応する制御データ群のうち実行されていない制御データが残存している場合であり、ステップS1224では残りの制御データを実行させるべく、E3ポインタを次のセットの実行回数設定データを指し示すように移行させている。
続くステップS1225では、E3処理として、E3ポインタが示す(行の)実行回数設定データに記憶された数値をE3カウンタに設定する。その後、ステップS1226でE3ポインタを次の行に移行させてから、ステップS1213に移行する。尚、この場合のステップS1213では、可変入賞装置32を開放させる処理が行われる。
また、ステップS1223で肯定判別された場合、すなわち、ラウンドが終了し、さらにその後のインターバル期間も終了した場合には、ステップS1227に移行して、ラウンド数カウンタを1減算する。続くステップS1228では、E2カウンタを1減算する。
その後、ステップS1229において、E2カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS1229で否定判別された場合、すなわち、E2テーブルの2つ1セットの制御データに基づく処理が完了していない場合には、ステップS1230に移行する。尚、ステップS1229で否定判別された場合、以下のステップS1230〜S1235を経て、先のラウンドに対応して行われた処理を再度繰り返して行うことになる。
すなわち、ステップS1230では、E2ポインタが示すE3アドレスに対応して記憶されている制御データ群のうち先頭の制御データを指し示すようにE3ポインタを設定し、ステップS1231では、E3ポインタが示す実行回数設定データに記憶された数値をE3カウンタに設定し、ステップS1232では、E3ポインタを次の行に移行させ、ステップS1233では、E3ポインタが示すE4アドレスに対応する制御データに基づくE3処理を実行させる(ここではE3ポインタが開放選択制御データを示し、E3処理では可変入賞装置32を開放させる処理を実行させることとなる)。
ステップS1233の後、ステップS1234において、大当たり状況記憶エリアに対してラウンド中であることを示す「2」を設定する。続くステップS1235では、入球カウンタに対して1回のラウンド中における遊技球の可変入賞装置32への入球の上限値(1ラウンドあたりの最大入賞個数)である「8」を設定し、本処理を終了する。
また、ステップS1229で肯定判別された場合には、ステップS1236においてラウンド数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS1236で否定判別された場合、すなわち、全15ラウンドを消化しておらず、未だ大当たり状態を終了させる段階に至っていない(選択されたE2アドレスに対応する制御データ群のうち未だ実行されていない制御データがある)場合には、ステップS1237に移行し、E2ポインタを次の行に移行させる。続いて、ステップS1238において、E2ポインタが示すラウンド回数設定データに記憶された数値をE2カウンタに設定するとともに、ステップS1239においてE2ポインタを次の行に移行させ、E2ポインタがラウンド選択制御データを示す状態とする。ステップS1239の後、ステップS1230に移行する。
また、ステップS1236で肯定判別された場合、すなわち、全15ラウンドが終了し、さらに、その後のインターバル期間が終了した場合には、ステップS1240に移行し、第1可変タイマに対して、装飾図柄表示装置42等においてエンディング演出を行うためのエンディング時間を設定する。
尚、エンディング演出は、当該エンディング時間が設定された時点から行われるのではなく、最終の第15ラウンドが終了した時点(可変入賞装置32が閉鎖された時点)から開始される。つまり、サブ制御装置262は、第15ラウンドが終了した時点(第15ラウンドの後のインターバル期間が開始される時点)で出力されるラウンド終了コマンド(ステップS1215参照)の受信を契機としてエンディング演出を開始する。また、大当たり種別によって、第15ラウンドの後に設定されるインターバル期間の時間が異なるが、大当たり種別によってエンディング時間を調節することで、各大当たり種別のエンディング演出が行われる時間を揃えている。但し、本実施形態では、「LB」、「MB」のエンディング演出が行われる時間が5.4秒で、その他の大当たり種別のエンディング演出が行われる時間が9.48秒となっており、「LB」の場合にはエンディング時間として第1可変タイマに3.9秒に対応する値が設定され、「MB」の場合にはエンディング時間として第1可変タイマに0秒に対応する値が設定され、「15RB」、「JUB」の場合にはエンディング時間として第1可変タイマに7.98秒に対応する値が設定され、「5RUB」、「10RUB」、「15RUB」、「5RSB」、「10RSB」の場合にはエンディング時間として第1可変タイマに7.48秒に対応する値が設定される。
ステップS1240の後、ステップS1241において大当たり状況記憶エリアに対して大当たり状態が終了することを示す「4」を設定してから、本処理を終了する。
また、ステップS1222で肯定判別された場合、すなわち、大当たり状況記憶エリアに「4」が設定されている場合には、ステップS1242に移行し、終了設定処理を行う。終了設定処理では、モード記憶エリアの設定処理、変動回数カウンタの設定処理などが行われる。
モード記憶エリアとは、遊技モードを判別するための判別情報であり、当該モード記憶エリアの設定処理では、特別変動保留エリアの実行エリアの当選種別乱数記憶エリアに設定されている各種大当たりフラグに基づいて、対応する値が設定される。上記のように、モード記憶エリアには「0」、「1」、「2」のいずれかの値が記憶されており、「0」は通常モードに対応し、「1」は確変モードに対応し、「2」は時間短縮モードに対応している。本実施形態では、終了設定処理のモード記憶エリアの設定処理において、特別変動保留エリアの実行エリアの当選種別乱数記憶エリアに通常当たりフラグが設定されているか否かを判別し、設定されていれば「2」を、設定されていなければ「1」をモード記憶エリアに設定する(大当たり状態終了後は確変モード又は時間短縮モードとなる)。
変動回数カウンタとは、上述したように時間短縮モードの継続期間(変動表示何回分か)を計測するための手段であり、上記モード記憶エリアの設定処理にてモード記憶エリアに「1」が設定される場合にのみ、変動回数カウンタの値として変動表示100回分に相当する「100」が設定される。
ステップS1242の後、ステップS1243において、大当たり状況記憶エリアに対して大当たり状態ではないことを示す「0」を設定してから、本処理を終了する。
ここで、可変入賞装置制御処理の流れについて、「JUB」に当選した場合を例に挙げて説明する。尚、可変入賞装置制御処理に入る前に、判別情報設定処理の大当たり設定において、大当たり状況記憶エリアに「1」が設定され、第1可変タイマにオープニング演出の時間に対応する値「2500」が設定されている。
先ず、前記大当たり設定が行われた後のステップS1201では、大当たり状況記憶エリアに「1」が設定されているため否定判別され、ステップS1202で第1可変タイマの値を1減算してからステップS1203へと移行する。ステップ1203では、第1可変タイマにオープニング演出の時間に対応する値が設定されているため否定判定され、また、可変入賞装置32に入球があるわけもないのでステップS1221で否定判定されてそのまま処理を終了する。
オープニング演出の時間(10秒)経過後、ステップS1203で肯定判別され、ステップS1204に移行する。ここでは、大当たり状況記憶エリアに「1」が設定されていることで肯定判別され、ステップS1205に移行する。ステップS1205で大当たり状況記憶エリアに「2」を設定した後、ステップS1206でE2ポインタの設定を行う。
図35に示すように、「JUB」はE2アドレスの「PTNJMP」に対応している。そこで、図36に示すE2テーブルの「PTNJMP」に対応する制御データのうち先頭のものを示すようにE2ポインタを設定する。つまり、E2ポインタが数値「1」を指し示した状態となる。
続くステップS1207では、E2ポインタが示す値「1」をE2カウンタに設定する。そして、ステップS1208において、E2ポインタを次の行に移行させる。つまり、E2ポインタはE3アドレスの「STRJMP」を選択させる制御データを指し示す状態となる。
その後、ステップS1209では、E3ポインタの設定を行う。ここでは、図37に示すE3テーブルの「STRJMP」に対応する制御データのうち先頭のものを示すようにE3ポインタを設定する。つまり、E3ポインタが数値「30」を指し示した状態となる。
続くステップS1210では、E3ポインタが示す値「30」をE3カウンタに設定する。そして、ステップS1211において、E3ポインタを次の行に移行させる。つまり、E3ポインタはE4アドレスの「T5」を選択させる制御データを指し示す状態となる。
その後、ステップS1212で開閉パターンコマンドを設定し、ステップS1213に移行する。ステップS1213では、図38に示す開閉制御管理テーブルの「T5」に対応した制御データに基づく処理を行う。すなわち、可変入賞装置32を開放させるとともに、第1可変タイマに対して0.06秒に対応する値「15」を設定する。
その後、ステップS1214では、大当たり状況記憶エリアに記憶されている値は「2」なので否定判定され、本処理を終了する。
4msec後の可変入賞装置制御処理では、大当たり状況記憶エリアに「2」が設定されていることからステップS1201で否定判別されてステップS1202、S1203へと移行するが、前回の可変入賞装置制御処理から0.06秒経過するまではステップS1203で否定判別され続ける。つまり、0.06秒間、可変入賞装置32の開状態が維持される。また、可変入賞装置32が開放されている時間は0.06秒と非常に短く、可変入賞装置32への入賞は望めない。つまり、ステップS1203で否定判別された場合、ステップS1211で入球カウンタの値が「0」であるか否かの判別が行われるが、ここで肯定判別されることは実質皆無である。
0.06秒が経過し、ステップS1203で肯定判別されると、ステップS1204では大当たり状況記憶エリアの値が「2」であるので否定判別され、ステップS1216に移行する。ステップS1216ではE3カウンタの値が1減算されて「29」となる。続いて、ステップS1217ではE3カウンタの値が「0」ではないので否定判別され、ステップS1218では、E3ポインタが「T5」を選択させる制御データを示しているため否定判別され、ステップS1219でE3ポインタを次の行に移行させる。これによって、E3ポインタは「T6」を選択させる制御データを示す状態となる。
その後、ステップS1213で、「T6」に対応する制御データに基づく処理、すなわち、可変入賞装置32を閉鎖するとともに、第1可変タイマに1.5秒に対応する値を設定した後、ステップS1214で否定判別されて本処理を終了する。
1.5秒経過後の可変入賞装置制御処理では、ステップS1203で肯定判別され、その後、E3カウンタが1減算される等してステップS1218にまで移行するが、今度はE3ポインタが「T6」を選択させる制御データを示しているためステップS1218で肯定判別され、ステップS1220においてE3ポインタを前の行へと移行させる。これにより、E3ポインタは再び「T5」を選択させる制御データを示す状態となる。その後、ステップS1213等を経て、本処理を終了する。尚、E3ポインタが「T5」を選択させる制御データを示すときのステップS1213等の処理は上記の通りである。
このように、「T5」に対応する制御データに基づく処理と、「T6」に対応する制御データに基づく処理とが繰り返し行われ、当該処理が合計で30回行われた時点で、ステップ1217で肯定判別され、ステップS1222に移行する。尚、ステップ1217で肯定判別されるまでに、可変入賞装置32が15回開閉を繰り返すこととなるが、可変入賞装置32の各開放時間はそれぞれ0.06秒であり、ましてや、大当たり状態開始時に入球カウンタに対して「8」が設定されていることから、ステップ1217で肯定判別されるまでに入球カウンタの値が「0」になることが事実上皆無であると言える。また、上記の構成から、本実施形態では、大当たり状態中において可変入賞装置32が閉状態にあっても必ずしもインターバル期間中であるとは言えず、可変入賞装置32が閉鎖していてもラウンド期間中である場合がある。つまり、本実施形態では、大当たり状況記憶エリアの値が「2」のとき(E3カウンタの値が「2」以上である場合)にはラウンド期間中であり、大当たり状況記憶エリアの値が「3」のとき(E3カウンタの値が「1」であるとき)がインターバル期間中であると定義される。
また、ステップS1217で肯定判別された後、大当たり状況記憶エリアには「2」が設定されているため、ステップS1222及びステップS1223でともに否定判別され、ステップS1224に移行する。ステップS1224では、E3ポインタを次の行に移行させる。これにより、E3ポインタが数値「2」を示す状態となる。続くステップS1225では、E3カウンタに対してE3ポインタが示す値「2」を設定し、ステップS1226では、E3ポインタを次の行に移行させる。これにより、E3ポインタが「T7」を選択させる制御データを示す状態となる。
続いて、ステップS1213で「T7」に対応する制御データに基づく処理、すなわち、可変入賞装置32を開放させるとともに、第1可変タイマに20秒に対応する値を設定してから、本処理を終了する。尚、今回の開放時間は20秒であるため、当該開放期間が経過する前に可変入賞装置32に対して遊技球が8個以上入賞する可能性がある。
その後、可変入賞装置制御処理において、ステップS1203又はステップS1221で肯定判別された場合、ステップS1216でE3カウンタの値が1減算されて「1」となり、ステップS1219でE3ポインタを次の行に移行させて、E3ポインタが「T8」を選択させる制御データを示す状態としてから、ステップS1213に移行する。
ステップS1213では、「T8」に対応する処理、すなわち、可変入賞装置32を閉鎖させ、第1可変タイマに1.5秒に対応する値を設定し、さらに、大当たり状況記憶エリアに「3」を設定する処理を行う。つまり、第1ラウンドを終了させ、インターバルを開始させる処理が行われる。さらに、続くステップS1214で肯定判別されることとなり、ステップS1215でラウンド終了コマンドを設定してから、本処理を終了する。
1.5秒後の可変入賞装置制御処理では、ステップS1216でE3カウンタの値が1減算されることで「0」となり、続くステップS1217で肯定判別される。その後、大当たり状況記憶エリアの値が「3」であることから、ステップS1222で否定判別されてから、ステップS1223で肯定判別される。これにより、ステップS1227以降のラウンドを更新する処理へと移行する。
すなわち、ステップS1227では、ラウンド数カウンタが1減算されて「14」となる。つまり、第1ラウンドが終了しただけで、残り14ラウンドあることが示される。ステップS1228では、E2カウンタが1減算される。E2カウンタは当該処理の前の段階で「1」だったため、当該処理を経ることで「0」となる。
その後、ステップS1229では、E2カウンタの値が「0」なので肯定判別され、ステップS1236に移行する。ステップS1236では、ラウンド数カウンタの値が「14」なので否定判別され、ステップS1237に移行する。ステップS1237ではE2ポインタを次の行に移行させる。これにより、E2ポインタが数値「14」を示す状態となる。続くステップS1238では、E2カウンタにE2ポインタが示す値「14」を設定し、ステップS1239でE2ポインタを次の行に移行させる。これによりE2ポインタが「STRLNG」を選択させる制御データを示す状態となる。
続くステップS1230では、E3テーブルの「STRLNG」に対応する制御データのうち先頭の制御データをE3ポインタが指し示すように設定する。これにより、E3ポインタが数値「2」を示す状態となる。その後、ステップS1231では、E3カウンタに対してE3ポインタが示す値「2」を設定し、ステップS1232でE3ポインタを次の行に移行させる。これにより、E3ポインタは「T4」を選択させる制御データを示す状態となる。
続くステップS1233では、「T4」に対応する制御データに基づく処理、すなわち、可変入賞装置32を開放させ、第1可変タイマに29.5秒に対応する値を設定する。その後、ステップS1234で大当たり状況記憶エリアに「2」を設定し、ステップS1235で入球カウンタに「8」を設定してから本処理を終了する。
また、29.5秒後、或いは、可変入賞装置32に対して8球の入賞があった場合、ステップS1216を経てE3カウンタが「1」となり、ステップS1219を経てE3ポインタが「T8」を選択させる制御データを示す状態となり、ステップS1213で「T8」に対応する制御データに基づく処理、すなわち、可変入賞装置32を閉鎖し、第1可変タイマに1.5秒に相当する値を設定し、大当たり状況記憶エリアに「3」を設定する処理を行う。つまり、第2ラウンドを終了させ、インターバルを開始させる処理が行われる。その後、ステップ1215でラウンド終了コマンドを設定してから本処理を終了する。尚、大当たり状況記憶エリアに「3」が設定された場合のラウンドを更新する際の可変入賞装置制御処理は上記の通りなので説明を省略する。
その後、可変入賞装置32が29.5秒間開放され、1.5秒間閉鎖されることを全部で14回繰り返した場合の可変入賞装置制御処理では、ステップS1227でラウンド数カウンタが1減算されることで「0」となり、ステップS1236で肯定判別される。その後、上記のように、ステップS1240〜S1243といった大当たり状態を終了させる処理が行われる。
尚、図39は、大当たり種別毎に、大当たり状態の開始から終了までの間に行われる可変入賞装置32の開閉パターンを簡潔にまとめた図表である。図39は、右列に可変入賞装置32の各動作(処理)に対応する回数又は秒数を示す数値、中列に当該可変入賞装置32の動作に対応するラウンド、左列に対応する大当たり種別を記載したものである。また、右列に並ぶ数値は3行で1セットであり、2番目の行に記載されている数値は、可変入賞装置32の開放時間(秒)を示し、3番目の行に記載されている数値は可変入賞装置32の閉鎖時間(秒)を示し、1番目の行に記載されている数値は、2番目の行に記載された開放時間だけ可変入賞装置32を開放させることと、3番目の行に記載された閉鎖時間だけ可変入賞装置32を閉鎖させることを交互に合計何回行うかを示している。そして、ラウンドが記載された桝目の右側にある可変入賞装置32の動作が全て完了することでそのラウンドが終了することになる。また、大当たり種別が記載された桝目の右側にある可変入賞装置32の動作が全て完了することでその大当たり種別の大当たり状態(全15ラウンド)が終了することになる。つまり、「15RB」の大当たり状態では全体として29.5秒の開放と1.5秒の閉鎖とを15回ずつ合計30回行うことを示している。また、「JUB」のように、対応する右列にて、上下に3つ以上の数値が並んでいる場合、上記のように3つ1セットの行の数値が示す処理が終ると、その下の3つ1セットの行の数字が示す処理へと移行する。尚、図39は、可変入賞装置32の開閉パターンの流れを可変入賞装置32の開閉時間及び開閉の回数だけを追って簡略的に記載したものであり、実際の制御に使用されるテーブルではない。以下、同図に基づいて、各大当たり種別の開閉パターンの流れについて簡潔に説明する。
「15RB」では、可変入賞装置32が29.5秒間開放され、1.5秒間閉鎖されるといったサイクルが15回繰り返されることで大当たり状態が終了する。つまり、可変入賞装置32が29・5秒間開放されることを1ラウンドとして、これが15回(15ラウンド)繰り返され、各ラウンドの間には、1.5秒の閉鎖期間(インターバル)が設定されている。尚、上記のように、可変入賞装置32が開放されてから予め定められた最大開放時間(「15RB」の場合は29.5秒)が経過する前であっても、可変入賞装置32に対して8個の遊技球が入賞した場合には、その時点で当該ラウンドが終了し、可変入賞装置32が閉鎖される(以下同様)。
「LB」では、可変入賞装置32が0.06秒間開放され、1.5秒間閉鎖されるといったサイクルが15回繰り返されることで大当たり状態が終了する。つまり、可変入賞装置32が0.06秒間開放されることを1ラウンドとして、これが15回(15ラウンド)繰り返され、各ラウンドの間には、1.5秒のインターバルが設定されている。当該「LB」においては、可変入賞装置32の開放時間が短く、可変入賞装置32への入球がほぼ望めない。従って、大当たり状態中に遊技球の獲得がほぼ望めないものとなる。
また、「MB」は、可変入賞装置32が0.06秒間開放されることを1ラウンドとして、これが15回(15ラウンド)繰り返される。具体的には、可変入賞装置32が0.06秒間開放され、1.5秒間閉鎖されるといったサイクルが14回繰り返され、続いて、0.06秒間開放され、5.4秒間閉鎖されることとなる。つまり、「MB」の可変入賞装置32の動作は、「LB」の可変入賞装置32の動作と見た目上同一である。このため、遊技者は「LB」に当選したのか「MB」に当選したのか区別がつかない。従って、遊技者に対し、大当たり状態終了後において、果たして確変モード及び時間短縮モードのどちらが付与されたのかといった点に興味を抱かせることができ、装飾図柄表示装置42や可変入賞装置32の態様を視認するだけで単純に「MB」であることが把握できるような構成に比べて興趣の向上が図られる。尚、「MB」の大当たり状態終了後に付与される時間短縮モードは特別表示装置43L、43Rにおいて変動表示が100回行われた時点で終了するため、それ以降に始動入賞ユニット33や装飾図柄表示装置42等を確認することで、「LB」に当選していたのか「MB」に当選していたのかを把握することができる。
「JUB」は、最初のラウンド(第1ラウンド)と以降のラウンド(第2ラウンド〜第15ラウンド)とで、可変入賞装置32の動作が異なる。すなわち、第1ラウンドにおいては、可変入賞装置32の0.06秒間の開放が15回繰り返された後、20秒間開放される。また、第2ラウンド〜第15ラウンドにおいては、可変入賞装置32が29.5秒間開放されることを1ラウンドとする。具体的には、可変入賞装置32が0.06秒間開放され、1.5秒間閉鎖されるといったサイクルが15回繰り返された後、可変入賞装置32が20秒間開放されてから1.5秒間閉鎖され、その後、可変入賞装置32が29.5秒間開放され、1.5秒間閉鎖されるといったサイクルが14回繰り返されることとなる。つまり、「JUB」の第1ラウンドの「可変入賞装置32が0.06秒間開放されることを15回繰り返す」といった動作は、「LB」及び「MB」の全15ラウンド(第1〜第15ラウンド)の可変入賞装置32の動作と見た目上同一である。すなわち、「JUB」に当選した場合、遊技者は、第1ラウンドの16回目の開放(20秒間の開放)が行われるまで「LB」、「MB」、及び「JUB」のいずれに当選したのかの判断がつかない構成となっている。
「5RUB」は、第1〜第5ラウンドにおいては、可変入賞装置32が29.5秒間開放されることを1ラウンドとし、第6〜第15ラウンドにおいては、可変入賞装置32が0.06秒間開放されることを1ラウンドとしている。具体的には、可変入賞装置32が29.5秒間開放され、2秒間閉鎖されるといったサイクルが5回繰り返された後、可変入賞装置32が0.06秒間開放され、2秒間閉鎖されるといったサイクルが10回繰り返される。つまり、第1〜第5ラウンドまでは、「15RB」と同様の可変入賞装置32の開閉態様であり、区別が付かないが、その後、「5RUB」に関しては、可変入賞装置32が0.06秒間の開放が10回繰り返されるのに対し、「15RB」に関しては、可変入賞装置32が29.5秒間の開放が10回繰り返されることとなるため、6回目(第6ラウンド)の開放時間、或いは、当該第6ラウンドの開始と同時に行われる装飾図柄表示装置42等の演出によって「15RB」であるか否かを判別可能となる。
「10RUB」は、第1〜第5ラウンドにおいては、可変入賞装置32が29.5秒間開放されることを1ラウンドとしている。第6ラウンドにおいては、可変入賞装置32が0.06秒間開放されることを10回繰り返した後、20秒間開放される。第7〜第10ラウンドにおいては、可変入賞装置32が29.5秒間開放されることを1ラウンドとしている。第11〜第15ラウンドにおいては、可変入賞装置32が0.06秒間開放されることを1ラウンドとしている。具体的には、可変入賞装置32が29.5秒間開放され、2秒間閉鎖されるといったサイクルが5回繰り返され、続いて、可変入賞装置32が0.06秒間開放され、2秒間閉鎖されるといったサイクルが10回繰り返された後、可変入賞装置32が20秒間開放されてから2秒間閉鎖され、続いて、可変入賞装置32が29.5秒間開放され、1.5秒間閉鎖されるといったサイクルが4回繰り返され、続いて、可変入賞装置32が0.06秒間開放され、2秒間閉鎖されるといったサイクルが5回繰り返される。つまり、「10RUB」の第1ラウンドから第6ラウンドの「可変入賞装置32が0.06秒間開放されることを10回繰り返す」までの動作は、「5RUB」の第1〜第15ラウンド全体の可変入賞装置32の動作と見た目上同一である。
尚、遊技者は、第1〜第5ラウンドが行われ、さらに、可変入賞装置32が0.06秒だけ10回開放された後に、可変入賞装置32が再び開放されるか否かを確認することで、或いは、当該開放と同時に行われる装飾図柄表示装置42等の演出によって「5RUB」であるか否かの判断を下すことができる。
「15RUB」は、第1〜第5ラウンドにおいては、可変入賞装置32が29.5秒間開放されることを1ラウンドとしている。第6ラウンドにおいては、可変入賞装置32が0.06秒間開放されることを10回繰り返した後、20秒間開放される。第7〜第10ラウンドにおいては、可変入賞装置32が29.5秒間開放されることを1ラウンドとしている。第11ラウンドにおいては、可変入賞装置32が0.06秒間開放されることを10回繰り返した後、20秒間開放される。第12〜第15ラウンドにおいては、可変入賞装置32が0.06秒間開放されることを1ラウンドとしている。具体的には、可変入賞装置32が29.5秒間開放され、2秒間閉鎖されるといったサイクルが5回繰り返され、続いて、可変入賞装置32が0.06秒間開放され、2秒間閉鎖されるといったサイクルが10回繰り返された後、可変入賞装置32が20秒間開放されてから2秒間閉鎖され、続いて、可変入賞装置32が29.5秒間開放され、1.5秒間閉鎖されるといったサイクルが4回繰り返され、続いて、可変入賞装置32が0.06秒間開放され、2秒間閉鎖されるといったサイクルが10回繰り返された後、可変入賞装置32が20秒間開放されてから2秒間閉鎖され、続いて、可変入賞装置32が29.5秒間開放され、2秒間閉鎖されるといったサイクルが4回繰り返される。つまり、「15RUB」の第1ラウンドから第11ラウンドの「可変入賞装置32が0.06秒間開放されることを5回繰り返す」までの動作は、「10RUB」の第1〜第15ラウンド全体の可変入賞装置32の動作と見た目上同一である。
尚、遊技者は、第1〜第10ラウンドが行われ、さらに、可変入賞装置32が0.06秒だけ5回開放された後に、可変入賞装置32が再び開放されるか否かを確認することで、或いは、当該開放と同時に行われる装飾図柄表示装置42等の演出によって「10RUB」又は「15RUB」のどちらであるかを判断することができる。
「5RSB」は、第1〜第5ラウンドにおいては、可変入賞装置32が29.5秒間開放されることを1ラウンドとしている。第6ラウンドにおいては、可変入賞装置32が0.06秒間開放されることを10回繰り返した後、(しばらく間があってから)20秒間開放される。第7〜第15ラウンドにおいては、可変入賞装置32が29.5秒間開放されることを1ラウンドとしている。具体的には、可変入賞装置32が29.5秒間開放され、2秒間閉鎖されるといったサイクルが5回繰り返され、続いて、可変入賞装置32が0.06秒間開放され、2秒間閉鎖されるといったサイクルが9回繰り返されるとともに、0.06秒間開放され、9.48秒間閉鎖された後、可変入賞装置32が20秒間開放されてから2秒間閉鎖され、続いて、可変入賞装置32が29.5秒間開放され、1.5秒間閉鎖されるといったサイクルが9回繰り返される。上記のように、「5RUB」、「10RUB」、「15RUB」、「5RSB」、「10RSB」については、第15ラウンド終了後、当該第15ラウンドの後のインターバルの時間(2秒)と合わせて合計9.48秒のエンディング演出が行われるようになっている。つまり、「5RSB」の第6ラウンドにて可変入賞装置32の9.48秒間の閉鎖期間が終了するまでの動作は、「5RUB」のお当たり状態(エンディング期間)の終了するまでの動作と見た目上同一である。
尚、遊技者は、第1〜第5ラウンドが行われ、さらに、可変入賞装置32が0.06秒間の開放が5回繰り返された後に、可変入賞装置32が再び開放されるか否かを確認することで、或いは、当該開放と同時に行われる装飾図柄表示装置42等の演出によって「5RUB」又は「5RSB」のどちらであるかを判断することができる。
「10RSB」は、第1〜第5ラウンドにおいては、可変入賞装置32が29.5秒間開放されることを1ラウンドとしている。第6ラウンドにおいては、可変入賞装置32が0.06秒間開放されることを10回繰り返した後、20秒間開放される。第7〜第10ラウンドにおいては、可変入賞装置32が29.5秒間開放されることを1ラウンドとしている。第11ラウンドにおいては、可変入賞装置32が0.06秒間開放されることを10回繰り返した後、(しばらく間があってから)20秒間開放される。第12〜第15ラウンドにおいては、可変入賞装置32が0.06秒間開放されることを1ラウンドとしている。
具体的には、可変入賞装置32が29.5秒間開放され、2秒間閉鎖されるといったサイクルが5回繰り返され、続いて、可変入賞装置32が0.06秒間開放され、2秒間閉鎖されるといったサイクルが10回繰り返された後、可変入賞装置32が20秒間開放されてから2秒間閉鎖され、続いて、可変入賞装置32が29.5秒間開放され、1.5秒間閉鎖されるといったサイクルが4回繰り返され、続いて、可変入賞装置32が0.06秒間開放され、2秒間閉鎖されるといったサイクルが9回繰り返されるとともに、0.06秒間開放され、9.48秒間閉鎖された後、可変入賞装置32が20秒間開放されてから2秒間閉鎖され、続いて、可変入賞装置32が29.5秒間開放され、2秒間閉鎖されるといったサイクルが4回繰り返される。つまり、「10RUB」の第6ラウンドの可変入賞装置32が0.06秒間開放されることを10回繰り返すまでの動作は、「5RUB」の全第15ラウンドの可変入賞装置32の動作と見た目上同一である。さらに、「10RUB」の第11ラウンドの可変入賞装置32が0.06秒間開放されることを(18回中)10回繰り返すまでの動作は、「10RUB」の全15ラウンドの可変入賞装置32の動作と見た目上同一である。
次に、前記ステップS207の第2表示制御処理について図23のフローチャートを参照して説明する。
図23において、ステップS2101では、普通図柄表示装置41にて変動表示中であるか否かを示す第2表示中フラグがオンであるか否かを判別することで、普通図柄表示装置41による切換表示(変動表示)中であるか否かを判別する。第2表示中フラグがオンである場合には普通図柄表示装置41において変動表示中であるとみなされ、第2表示中フラグがオフである場合には、普通図柄表示装置41において変動表示が停止した状態にあたる停止表示中であるとみなされる。
ステップS2101で否定判別された場合には、ステップS2102に進み、普通保留カウンタNcの値が0よりも大きいか否かを判別する。このとき、普通保留カウンタNcの値が0である場合には、そのまま本処理を終了する。
また、変動表示中でなく且つ普通保留カウンタNcの値>0であれば、ステップS2103に進む。ステップS2103では、普通保留カウンタNcから1を減算する。ステップS2104では、普通変動保留エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、普通変動保留エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
その後、ステップS2105では、開始設定処理を実行する。この処理では、普通図柄表示装置41において切換表示(変動表示)を行う条件が成立したことを示す処理を行う。詳しくは、第2表示中フラグをオンにするとともに、第2表示タイマの設定処理が行われる。第2表示タイマとは、普通図柄表示装置41にて行われる変動表示の変動時間(残余時間)を計測する手段であり、変動表示開始から所定時間が経過したか否かを判別する際に参酌される。本実施形態では、通常モードにおいては、普通図柄表示装置41にて行われる変動表示の変動時間は6秒であるため、第2表示タイマには「1500」が設定される。また、確変モード、時間短縮モードにおいては普通図柄表示装置41の変動時間が2秒であるため、第2表示タイマに「500」が設定される。当該開始設定処理における設定に基づき、次回の通常処理の外部出力処理において、普通図柄表示装置41に対し切換表示(変動表示)を開始する旨の制御信号が出力された場合には、普通図柄表示装置41において切換表示が開始される。上述したように普通図柄表示装置41は、普通図柄として「○」又は「×」を点灯表示するように構成されており、表示されているのが「○」であれば「×」、「×」であれば「○」へ切換え表示する。そして、ステップS2105の終了後、第2表示制御処理を終了する。
ステップS2101で肯定判別された場合、すなわち普通図柄表示装置41にて変動表示中である場合には、ステップS2106に進み、第2表示タイマ減算処理を行う。この処理が1回行われる毎に第2表示タイマのカウント値が1減算される。
続いてステップS2107に進み、第2表示タイマのカウント値が「0」であるか否か、すなわち、変動時間が経過したか否かを判別する。ステップS2107で肯定判別された場合には、ステップS2108において第2表示中フラグをオフし、ステップS2109において普通図柄表示装置41にて停止表示を行うための普通図柄停止表示設定を行う。そして、この普通図柄停止表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、普通図柄表示装置41に対し停止表示を行う旨の制御信号が出力される。すなわち、当選である場合には「○」図柄(当選図柄)を停止表示(例えば数秒間だけ点灯)させ、外れである場合には「×」図柄を停止表示させる。
なお、上述したように、普通変動保留エリアの実行エリアに格納されている普通図柄乱数カウンタC4の値に基づいて当選か否かが判別される。具体的には、普通図柄乱数カウンタC4の数値0〜250のうち「5〜153」が当たり値である。
続いてステップS2110に進み、普通図柄判別情報設定処理を行い、本処理を終了する。この処理において、停止表示が当選に対応する場合には、始動入賞ユニット33の開閉処理を行うための設定処理を行う。具体的には、入球アシストフラグをオン設定し、第2可変フラグをオン設定し、第2可変タイマに開放時間を設定し、駆動回数カウンタに始動入賞ユニット33(開閉部材33c)の駆動回数(開放回数)を設定する。
入球アシストフラグとは、入球アシスト抽選の当選に基づく処理中であるか否かを判別するための判別情報である。第2可変フラグとは、始動入賞ユニット33(開閉部材33c)が開状態中であるか否かを判別するための判別情報である。第2可変タイマとは、始動入賞ユニット33の開放時間(残余時間)を計測する手段であり、開放開始から規定時間が経過したか否かを判別する際に参酌される。駆動回数カウンタとは、開閉部材33cを開放させる回数(残り回数)を計測手段である。
また、第2可変フラグのオンオフ状況に基づき、次回の通常処理の外部出力処理において、始動入賞ユニット33に対し各種制御信号が出力される。第2可変フラグがオンの場合には始動入賞ユニット33に対し開閉部材33cを開放する旨の制御信号が出力され、始動入賞ユニット33が開状態となる。一方、第2可変フラグがオフの場合には始動入賞ユニット33に対し開閉部材33cを閉鎖する旨の制御信号が出力され、始動入賞ユニット33が閉状態となる(開閉部材33cが閉状態とされ、下入賞口33bへの遊技球の入球が不可能となる)。
尚、本実施形態では、高入球状態(確変モード及び時間短縮モード)と低入球状態(通常モード)とで始動入賞ユニット33の開放時間及び開放回数が異なる。本実施形態では、高入球状態においては、第2可変タイマに対して「500」が設定されるとともに、駆動回数カウンタに「3」が設定される。一方、低入球状態においては、第2可変タイマに対して「150」が設定されるとともに、駆動回数カウンタに「1」が設定される。
一方、ステップS2107で否定判別された場合には、ステップS2111において、普通図柄表示装置41の切替表示(変動表示)を継続して行うための切替表示設定を行い、本処理を終了する。そして、この切替表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、普通図柄表示装置41に対し切替表示を行う旨の制御信号が出力される。具体的には、現在の点灯が「○」であれば「×」、「×」であれば「○」へ切換え表示する。これによって、第2表示制御処理のタイミング、すなわち4ms毎に普通図柄表示装置41の切換表示(変動表示)が実現される。
次に上記ステップS208の契機対応ユニット制御処理について図24のフローチャートを参照して説明する。
先ず、ステップS2201では、入球アシストフラグがオンであるか否かを判別する。ステップS2201で否定判別された場合にはそのまま本処理を終了する。一方、ステップS2201で肯定判別された場合には、ステップS2202において第2可変タイマの値を1減算する。
続くステップS2203では、第2可変フラグがオンであるか否かを判別する。ステップS2203で肯定判別された場合、すなわち、始動入賞ユニット33(開閉部材33c)が開状態である場合には、ステップS2204において、第2可変タイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS2204で否定判別された場合、すなわち、予め規定された始動入賞ユニット33の開放時間が未だ経過していない場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS2204で肯定判別された場合には、ステップS2205に移行し、第2可変フラグをオフする。続くステップS2206では、駆動回数カウンタの値を1減算する。その後、ステップS2207において、駆動回数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS2207で肯定判別された場合には、ステップS2208において入球アシストフラグをオフしてから、本処理を終了する。
一方、ステップS2208で否定判別された場合、すなわち、当選した入球アシスト抽選が確変モード又は時間短縮モードで行われたものであって、それに基づいて始動入賞ユニット33が3回開放されるうちの残り回数がある場合には、ステップS2209で第2可変タイマに対してインターバル時間に相当する値(例えば「100」)を設定する。ステップS2209のあと、本処理を終了する。
また、ステップS2203で否定判別された場合、すなわち、始動入賞ユニット33が3回開放される間のインターバル期間(始動入賞ユニット33は閉状態)である場合には、ステップS2210に移行し、第2可変タイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS2210で否定判別された場合、すなわち、未だインターバル期間が経過していない場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS2210で肯定判別された場合には、ステップS2211で第2可変フラグをオンし、ステップS2112で第2可変タイマに対して開放時間に相当する値(本例では「500」)を設定してから、本処理を終了する。
次に、払出制御装置311内のCPU511により実行される払出制御について説明する。説明の便宜上、まず図25を参照して受信割込み処理を説明し、その後図26を参照してメイン処理を説明する。
図25は、払出制御装置311により実行される受信割込み処理を示すフローチャートである。受信割込み処理は、主制御装置261から送信されるコマンドを払出制御装置311が受信した場合に割り込んで実行される処理である。主制御装置261から送信されたコマンドが受信されたことを払出制御装置311が確認すると、払出制御装置311内のCPU511により実行される他の処理を一端待機させ、受信割込み処理が実行される。受信割込み処理が実行されると、まずステップS3001において主制御装置261から送信されたコマンドをRAM513のコマンドバッファに記憶し、ステップS3002において主制御装置261からコマンドが送信されたことを記憶するためにコマンド受信フラグをオンして、本受信割込み処理を終了する。上述したように、コマンドがコマンドバッファに記憶される場合には、記憶ポインタが参照されて所定の記憶領域に記憶されると共に、次に受信したコマンドを次の記憶領域に記憶させるために記憶ポインタが更新される。
なお、本実施形態では、主制御装置261から送信されるコマンドの受信処理は、そのコマンドが受信されたときに実行される割込処理で行われるものとしたが、例えば、図27に示したタイマ割込処理において、コマンド判定処理(ステップS3201)が行われる前に、コマンドが受信されたか否かを確認し、コマンドが受信されている場合にはそのコマンドをRAM513のコマンドバッファへ記憶してコマンド受信フラグをオンするとともに、コマンドが受信されていない場合にはコマンド判定処理へ移行するものとしてもよい。かかる場合には、所定間隔毎に入出力ポートのコマンド入力に対応するポートを確認することで、コマンドが受信されたか否かを確認する。
次に、払出制御装置311のメイン処理について図26を参照して説明する。図26は、払出制御装置311のメイン処理を示すフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
先ず始めに、ステップS3101では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、割込みモードを設定する。そして、ステップS3103でRAMアクセスを許可すると共に、ステップS3104で外部割込みベクタの設定を行う。
その後、ステップS3106では、RAM513のバックアップエリア513aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。そして、バックアップエリア513aに電源断の発生情報が設定されていれば、ステップS3107でRAM判定値を算出し、続くステップS3108で、そのRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。RAM判定値は、例えばRAM513の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。なお、RAM513の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
ステップS3106で電源断の発生情報が設定されていない場合や、ステップS3108でRAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合には、ステップS3115以降のRAM513の初期化処理へ移行する。
ステップS3115ではRAM513の全領域を0にクリアし、ステップS3116ではRAM513の初期値を設定する。その後、ステップS3117ではCPU周辺デバイスの初期設定を行い、ステップS3114へ移行して割込みを許可する。
一方、ステップS3106で電源断の発生情報が設定されていること、及びステップS3108でRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS3109で電源断前のスタックポインタを復帰させ、ステップS3110で電源断の発生情報をクリアし、ステップS3111で賞球の払出を許可する払出許可フラグをクリアする。また、ステップS3112では、CPU周辺デバイスの初期設定を行い、ステップS3113では、使用レジスタをRAM513のバックアップエリア513aから復帰させる。さらに、ステップS3114では、割込みを許可する。
ステップS3114で割込みが許可された後は、ステップS3122の処理において、バックアップエリア513aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。ここで、電源断の発生情報が設定されていれば、電源が遮断されたことになるので、電源断時の停電処理としてステップS3123以降の処理が行われる。停電処理は、まずステップS3123において各割込み処理の発生を禁止し、次のステップS3124において後述するコマンド判定処理を実行する。その後、ステップS3125でCPU511が使用している各レジスタの内容をスタックエリアに退避し、ステップS3126でスタックポインタの値をバックアップエリア513aに記憶し、ステップS3127でRAM判定値を算出してバックアップエリア513aに保存し、ステップS3128でRAMアクセスを禁止して、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。ここで、RAM判定値は、例えば、RAM513のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
なお、ステップS3122の処理は、電源投入時に行われる処理の終了後に電源断の発生情報を確認しているので、各処理が途中の場合と比較してRAM513のバックアップエリア513aに記憶するデータ量が少なくなり、容易に記憶することができる。また、電源遮断前の状態に復帰する場合には、バックアップエリア513aに記憶されているデータ量が少ないので、容易に復帰させることができ、払出制御装置311の処理の負担を軽減することができる。
次に、図27のフローチャートを参照して、払出制御装置311のタイマ割込み処理を説明する。このタイマ割込み処理は、定期的に(本実施形態では2msec周期で)起動される。
タイマ割込み処理では、まず、主制御装置261からのコマンドを取得し、そのコマンドの判定処理を行う(ステップS3201)。このコマンド判定処理について図28を参照して以下に説明する。
図28は、払出制御装置311により行われるコマンド判定処理を示すフローチャートである。コマンド判定処理(ステップS3124,S3201)では、まず、ステップS3301においてコマンド受信フラグがオンされているか否かを判別する。コマンド受信フラグは、上述した受信割込み処理(図25参照)において主制御装置261から送信されたコマンドを受信したときにオンされる。
ステップS3301においてコマンド受信フラグがオフと判別されれば、新たなコマンドを主制御装置261から受信していないので、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS3301でコマンド受信フラグがオンと判別されれば、ステップS3302において、その受信したコマンドをRAM513から読み出し、ステップS3303においてコマンド受信フラグをオフする。ステップS3303においてコマンド受信フラグをオフすることにより、新たにコマンドが受信されるまで、ステップS3302〜ステップS3311の処理をスキップできるので、払出制御装置311の制御を軽減することもできる。
ステップS3304〜ステップS3306の処理でRAM513から読み出されたコマンドの種類が判別される。ステップS3304では主制御装置261から送信されたコマンドが払出初期化コマンドであるか否かが判別され、ステップS3305では払出復帰コマンドであるか否かが判別され、ステップS3306では賞球コマンドであるか否かが判別される。
主制御装置261から送信されたコマンドが払出初期化コマンドであれば、ステップS3307で既に払出許可フラグがオンされているか否かが判別され、払出許可フラグがオフされていれば、電源投入時に主制御装置261からRAM513の初期化が指示されていることになるので、ステップS3308でRAM513のスタックエリア以外となる作業領域(エリア)を0にクリアし、ステップS3309でRAM513の初期値を設定する。その後、ステップS3311で払出許可フラグをオンして、賞球の払出許可が設定される。
上述したように、主制御装置261は、払出初期化コマンドを送信した後に、RAM503の初期化処理を行っており、払出制御装置311は、払出初期化コマンドを受信した後に、RAM513の初期化処理を行っているので、RAM503が初期化されるタイミングと、RAM513が初期化されるタイミングとが略同時期となる。よって、初期化のタイミングがずれることにより、主制御装置261から送信されるコマンドを払出制御装置311が受信したとしても、RAM513が初期化されてしまい、受信したコマンドに対応する制御が行えない等の弊害の発生を防止することができる。また、RAM513が初期化された後に、払出許可フラグをオンするので、賞球の払出許可を確実に設定することができる。
一方、ステップS3307で既に払出許可フラグがオンされていれば、RAM513の作業領域のクリアと、RAM513の初期化処理とを行わずに、本コマンド判定処理を終了する。すなわちステップS3307の処理は、払出許可フラグが設定された状態でRAM513が初期化されることを禁止している。なお、払出初期化コマンドは、電源投入時にRAM消去スイッチ323がオンされている場合のみ送信されるコマンドであるので、払出許可フラグがオンされた状態で受信することはなく、かかる場合には、ノイズなどの影響によって払出制御装置311が払出初期化コマンドとして認識してしまったことが考えられる。よって、払出許可フラグがオンされている状態で、RAM513の作業領域のクリア(ステップS3308)と、RAM513の初期値設定(ステップS3309)を実行すると、賞球が残っている場合に払出されないなどの弊害が生じて遊技者に損失を与えてしまうが、払出許可フラグがオンされている状態で、RAM513が初期化されることを防止しているので、遊技者に損失を与えることを防止できる。
また、主制御装置261から送信されたコマンドが払出復帰コマンドであれば(ステップS3304:NO、ステップS3305:YES)、主制御装置261及び払出制御装置311が電源遮断前の状態に復帰するので、賞球の払出を許可するためにステップS3311で払出許可フラグをオンする。すなわち、電源断の発生情報があり、主制御装置261と払出制御装置311が電源遮断前の状態に復帰した場合には、賞球の払出が許可される。ステップS3311の処理において払出許可フラグがオンされると、コマンドバッファの所定の記憶領域に記憶されたコマンドに基づく処理が終わったことになるので、読出ポインタが次の記憶領域に対応した読出ポインタに更新される。
さらに、主制御装置261から送信されたコマンドが賞球コマンドであれば(ステップS3305:NO、ステップS3306:YES)、ステップS3310において、受信した賞球個数を総賞球個数に加算して記憶し、賞球の払出を許可するためにステップS3311で払出許可フラグをオンする。この際、払出制御装置311は、コマンドバッファ(リングバッファ)に記憶された賞球コマンドを順次読み出し、当該コマンドに対応する賞球個数を、所定のバッファ領域に記憶される総賞球個数に加算して記憶する。主制御装置261から送信される賞球コマンドに基づいて賞球個数に対応した賞球の払出しが行われるので、賞球コマンドは、賞球コマンドは賞球の払出しを指示する払出指示コマンドである。また、賞球コマンドが受信された場合には、即座に払出許可が設定されるので、入賞に対して早期に賞球の払出しを行うことができる。ステップS3311の処理において払出許可フラグがオンされると、コマンドバッファの所定の記憶領域に記憶されたコマンドに基づく処理が終わったことになるので、読出ポインタが次の記憶領域に対応した読出ポインタに更新される。
なお、主制御装置261から送信されたコマンドが払出初期化コマンドでもなく(ステップS3304:NO)、払出復帰コマンドでもなく(ステップS3305:NO)、賞球コマンドでもなければ(ステップS3306:NO)、払出許可フラグをオンすることなく、コマンド判定処理を終了する。
ここで、図27のフローチャートに戻って説明する。コマンド判定処理が終わると、ステップS3202において、コマンド判定処理で払出許可フラグがオンされたか否かが判別される。ここで、払出許可フラグがオンされていなければ、そのまま本処理を終了する。つまり、主制御装置261からコマンドが送信される前に賞球の払出しが行われることを防止することができる。
一方、ステップS3202で肯定判別されれば、ステップS3203で発射制御装置312に対して発射許可の設定を行い、ステップS3204で状態復帰スイッチ321をチェックして、状態復帰動作開始と判定した場合に状態復帰動作を実行する。この処理により、例えば払出モータの球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られる。
その後、ステップS3205では、下皿15の状態の変化に応じて下皿満タン状態又は下皿満タン解除状態の設定を実行する。すなわち、下皿満タンスイッチの検出信号により下皿15の満タン状態を判別し、下皿満タンになった時、下皿満タン状態の設定を実行し、下皿満タンでなくなった時、下皿満タン解除状態の設定を実行する。また、ステップS3206では、タンク球の状態の変化に応じてタンク球無し状態(球切れ状態)又はタンク球無し解除状態(球有り状態)の設定を実行する。すなわち、タンク球無しスイッチの検出信号によりタンク球無し状態を判別し、タンク球無しになった特、タンク球無し状態の設定を実行し、タンク球無しでなくなった特、タンク球無し解除状態の設定を実行する。
その後、ステップS3207では、例えばエラー状態のように報知すべき状態の有無を判別し、報知すべき状態が有る場合には報知する。
続いて賞球及び貸球の払出制御処理を実行する。詳しくは、ステップS3208で払出個数設定処理を行い、ステップS3209においてモータ制御状態取得処理を行い、ステップS3210においてモータ駆動処理を行う。
ステップS3211では、状態復帰スイッチ321をチェックして球抜き不可状態でないこと、及び球抜き動作開始でないことを条件に、払出モータ358aを駆動させ球抜き処理を実行する。続くステップS3212では、球詰まり状態であることを条件にバイブレータ360の制御(バイブモータ制御)を実行する。その後、本タイマ割込み処理の先頭に戻る。
次に、サブ制御装置262の通常処理ついて図29を参照しつつ説明する。先ずステップS3901では、入出力ポート554のコマンド入力に対応するポートを確認し、主制御装置261から送信されたコマンドが受信されているか否かを判別する。
コマンドが受信されている場合には、ステップS3902においてそのコマンドをRAM553のコマンドバッファへ記憶する。RAM553のコマンドバッファは、主制御装置261から送信されるコマンドを一時的に記憶するリングバッファで構成されている。リングバッファは所定の記憶領域を有しており、その記憶領域の始端から終端に至るまで規則性をもってコマンドが記憶され、全ての記憶領域にコマンドが記憶された場合には、記憶領域の始端に戻りコマンドが更新されるよう構成されている。よって、コマンドが記憶された場合及びコマンドが読み出された場合に、コマンドバッファにおける記憶ポインタ及び読出ポインタが更新され、その各ポインタに基づきコマンドの記憶と読み出しとが行われる。
続くステップS3903では、主制御装置261から出力された先発コマンドの情報を、RAM553に設けられた保留情報格納エリアに格納する保留情報格納処理を行う。尚、先発コマンドには、上記のように、上入賞口33a又は下入賞口33bのどちらの入球を契機とする変動表示であるかを示す情報、大当たりに対応する変動情報であるかを示す情報、大当たり種別を示す情報、リーチの種別を示す情報が含まれる。
保留情報格納エリアは、主制御装置261の特別変動保留エリアと同様に、それぞれ4つの保留エリア(保留第1〜保留第4エリア)を備える第1保留情報格納エリアMd及び第2保留情報格納エリアMeと、1つの実行エリアとを備えている。第1保留情報格納エリアMdには、第1変動表示(第1特別変動保留エリアに記憶された情報)に基づく先発コマンドの受信履歴に合わせて、大当たりか否かの情報、大当たり種別、及びリーチ種別等の変動情報が時系列的に格納される。また、第2保留情報格納エリアMeには、第2変動表示(第2特別変動保留エリアに記憶された情報)に基づく先発コマンドの受信履歴に合わせて、変動情報が時系列的に格納される。当該構成を採用することで、上入賞口33aへの入球を契機とする変動表示の情報(変動情報)、及び下入賞口33bへの入球を契機とする変動表示の情報をそれぞれ4つ保留記憶することができ、結果的に、主制御装置261の第1及び第2特別変動保留エリアに記憶された変動情報を、サブ制御装置262においても把握することができる。
以下、保留情報格納処理について、図32を参照して説明する。
先ず、ステップS4101では、先発コマンドを受信したか否か(先発コマンドがRAM553のコマンドバッファに記憶されたか否か)を判別する。当該ステップS4101で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS4101で肯定判別された場合には、ステップS4102において先発コマンドが下入賞口33bへの入球(第2特別変動保留エリアに記憶された変動情報)に対応するものであるか否かを判別する。ここで否定判別された場合、すなわち、先発コマンドが上入賞口33aの入球(第1特別変動保留エリアに記憶された変動情報)に対応するものであった場合には、ステップS4103において、第1保留情報格納エリアMdに保留記憶されている変動情報の保留数をカウントする上変動保留カウンタNdを1インクメントする。
続くステップS4104では、先発コマンドに含まれる大当たりか否かの情報、大当たり種別の情報、リーチ種別の情報等を、第1保留情報格納エリアMdの空いている保留エリアのうち最初のエリアに記憶する。
また、続くステップS4105では、予告情報格納処理を行う。すなわち、本実施形態では、連続する複数の変動表示において互いに関連する演出表示を意図的に導出する(所謂、連続予告が行われる)場合がある。ここでは、連続予告を行うか否かを決定(連続演出抽選)するための連続予告カウンタの値、及び、連続予告の態様(種別)を決定するための予告種別カウンタの値を取得し、当該カウンタ値を第1保留情報格納エリアMdのうち上記ステップS4104にて変動情報を新たに記憶した保留エリアに記憶する。
連続予告カウンタは、例えば0〜49の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり49)に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとして構成されている。連続予告カウンタは定期的に更新され、その都度、対応するカウンタバッファ(連続予告カウンタバッファ)に連続予告カウンタの値が記憶される。
予告種別カウンタは、例えば0〜9の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり9)に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとして構成されている。予告種別カウンタは定期的に更新され、その都度、対応するカウンタバッファ(予告種別カウンタバッファ)に予告種別カウンタの値が記憶される。
そして、当該予告情報格納処理において、保留情報格納エリア(Md、Me)に変動情報が格納されると、連続予告カウンタバッファ及び予告種別カウンタバッファに記憶された連続予告カウンタの値及び予告種別カウンタの値が取得されることとなる。さらに、保留情報格納エリアの各保留エリア及び実行エリアには、連続予告が導出されることが決定された場合にオンされる連続予告フラグがそれぞれ設けられている。
また、本実施形態では、ROM552に対し、連続予告を行うか否かの決定に際して参酌される予告当否判定テーブルと、連続予告の態様の決定に際して参酌される予告テーブルとが設けられている。予告当否判定テーブル及び予告テーブルはそれぞれ複数設けられており、変動情報に応じて、参酌される予告当否判定テーブル及び予告テーブルが選択される。
ステップS4105の後、ステップS4106において、消灯状態にある第1保留ランプ46Lのうちの1つ(例えば、消えているランプ46Lのうち一番左側のもの)を点灯状態とする。続くステップS4107では、連続予告を実行するか否かを決定する連続予告抽選処理を行い、その後、本処理を終了する。
尚、ステップS4107の連続予告抽選処理では、上変動保留カウンタNdの値が「2」以上である場合に、第1保留情報記憶エリアMdに新たに記憶された連続予告カウンタの値に基づいて、大当たり種別やリーチ種別や遊技モードにそれぞれ対応する予告当否判定テーブルを参照し、連続予告を実行するか否かを決定する。さらに、連続予告を実行することが決定された場合には、第1保留情報記憶エリアMdに新たに記憶された予告種別カウンタの値に基づいて、大当たり種別やリーチ種別や遊技モードに対応する予告テーブルを参照し、連続予告を実行するか否かを決定する。加えて、第1保留情報記憶エリアMdの保留エリアのうち変動情報が記憶されている全ての保留エリアの連続予告フラグをオンにする。但し、実行エリアの連続予告フラグはオンにしない。
また、ステップS4102で否定判別された場合、すなわち、先発コマンドが下入賞口33bへの入球(第2特別変動保留エリアに記憶された変動情報)に対応するものであった場合には、ステップS4108に進み、第2保留情報格納エリアMeに保留記憶されている変動情報の保留数をカウントする下変動保留カウンタNeを1インクリメントする。
その後、ステップS4109では、先発コマンドに含まれる大当たりか否かの情報、大当たり種別の情報、リーチ種別の情報等を、第2保留情報格納エリアMeの空いている保留エリアのうち最初のエリアに記憶する。続くステップS4110では、連続予告カウンタの値及び予告種別カウンタの値を取得し、当該カウンタ値を第2保留情報格納エリアMeのうち上記ステップS4109にて変動情報を新たに記憶した保留エリアに記憶する。
ステップS4110の後、ステップS4111において、消灯状態にある第2保留ランプ46Rのうちの1つ(例えば、消えているランプ46Rのうち一番左側のもの)を点灯状態とする。続くステップS4112では、連続予告を実行するか否かを決定する連続予告抽選処理を行い、本処理を終了する。尚、ステップS4112の連続予告抽選処理は、ステップS4107の連続予告抽選処理を下入賞口33bへの入球に対応させるだけであり、説明は省略する。
図29の説明に戻り、ステップS3903の後又はステップS3901で否定判別された場合には、ステップS3904へと移行し、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本例では2msec)が経過したか否かを判別する。そして、既に所定時間が経過していればステップS3905へ移行し、一方、前回の通常処理の開始から未だに所定時間が経過していなければ、ステップS3912へと移行する。
ステップS3905では、各種カウンタの更新処理を実行する。サブ制御装置262のCPU551は、装飾図柄の表示に際し各種カウンタ情報を用いる。具体的には、図30に示すように、大当たり時装飾図柄カウンタC5と、上図柄表示領域、中図柄表示領域、及び下図柄表示領域の各外れ図柄の設定に使用する上・中・下の各図柄カウンタCL,CM,CRとを用いることとしている。図柄カウンタCL,CM,CRは、CPU551内のRレジスタ(リフレッシュレジスタ)を用いてレジスタ値が加算され、結果的に数値がランダムに変化する構成となっている。
大当たり時装飾図柄カウンタC5は、「15RB」、「5RUB」、「10RUB」、「15RUB」、「5RSB」、「10RSB」の際、装飾図柄表示装置42の変動停止時の図柄(大当たり図柄)を決定するものであり、本実施形態では、大当たり時装飾図柄カウンタC5としては、9個(0〜8)のカウンタ値が用意されている。すなわち、大当たり時装飾図柄カウンタC5は、0〜8の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり8)に達した後0に戻る構成となっている。そして、主制御装置261から送信された図柄コマンドが大当たり図柄の組合わせを示す「A1」である場合、図示しないテーブル(カウンタ値と装飾図柄とを対応付けるテーブル)に基づいて、例えば、カウンタ値が0であれば「1」(のゾロ目)、1であれば「2」(のゾロ目)という具合に、大当たり図柄の組合わせを決定する。この大当たり時装飾図柄カウンタC5はステップS3905のカウンタ更新処理にて定期的に更新され、後述するようにサブ制御装置262が図柄コマンドを受信するタイミングでRAM553のカウンタ用バッファから読み出す。なお、本実施形態では大当たり時装飾図柄カウンタC5はRAM553の大当たり時装飾図柄カウンタバッファに格納されるものとしたが、バッファに格納せず、図柄コマンドを受信したタイミングなどでカウンタ値を参照するようにしてもよい。
上・中・下の各図柄カウンタCL,CM,CRは、当否抽選が外れとなったとき、及び「LB」、「MB」、「JUB」に当選したときに、上・中・下の図柄表示領域の各停止図柄の組合わせを決定するものであり、各列では9個の装飾図柄の何れかが表示されることから、各々に9個(0〜8)のカウンタ値が用意されている。上図柄カウンタCLにより上図柄表示領域の停止図柄が決定され、中図柄カウンタCMにより中図柄表示領域の停止図柄が決定され、下図柄カウンタCRにより下図柄表示領域の停止図柄が決定される。
本実施形態では、CPU551に内蔵のRレジスタの数値を用いることにより各カウンタCL,CM,CRの値をランダムに更新する構成としている。すなわち、各図柄カウンタCL,CM,CRの更新時には、前回値にRレジスタの下位3ビットの値が加算され、その加算結果が上限値を超えた場合に8減算されて今回値が決定される。各図柄カウンタCL,CM,CRは更新時期が重ならないようにして更新され、それら図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせが、RAM553の前後外れリーチ図柄バッファ、前後外れ以外リーチ図柄バッファ、完全外れ図柄バッファ、及びチャンス外れ図柄バッファの何れかに格納される。
ここで、各図柄カウンタCL,CM,CRの更新処理を詳しく説明する。図31に示すように、ステップS4001では、上図柄カウンタCLの更新時期か否かを判別し、ステップS4002では、中図柄カウンタCMの更新時期か否かを判別する。なお、上・中・下の各図柄カウンタCL,CM,CRが1回の更新処理で1つずつ順に更新されるように構成する。したがって、前回の更新処理において下図柄カウンタCRが更新されている場合、ステップS4001で肯定判断されることになる。また、前回の更新処理において上図柄カウンタCLが更新されている場合、ステップS4002で肯定判断されることになる。そして、上図柄カウンタCLの更新時期(ステップS4001がYES)であればステップS4003に進み、上図柄カウンタCLを更新する。また、中図柄カウンタCMの更新時期(ステップS4002がYES)であればステップS4004に進み、中図柄カウンタCMを更新する。さらに、下図柄カウンタCRの更新時期(ステップS4001、S4002が共にNO)であればステップS4005に進み、下図柄カウンタCRを更新する。ステップS4003〜S4005の図柄カウンタCL,CM,CRの更新では、前回のカウンタ値にRレジスタの下位3ビットの値を加算すると共にその加算結果が上限値を超えた場合に8を減算して、その演算結果を、外れ図柄カウンタCL,CM,CRの今回値とする。
上記CL,CM,CRの更新処理によれば、上・中・下の各図柄カウンタCL,CM,CRが1回の更新処理で1つずつ順に更新され、各カウンタ値の更新時期が重なることはない。これにより、更新処理を3回実行する毎に図柄カウンタCL,CM,CRの1セット分が更新されるようになっている。
その後、ステップS4006では、上記更新した図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせがリーチ図柄の組合わせ(上図柄表示領域の図柄と下図柄表示領域の図柄とが同じ)になっているか否かを判別し、リーチ図柄の組合わせである場合(S4006がYES)、さらにステップS4007では、大当たり図柄の組合わせ(上下の図柄表示領域の図柄と中図柄表示領域の図柄とが同じ)であるか否かを判別する。ステップS4007で肯定判別された場合には、図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせをRAM553に記憶することなく、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS4007で否定判別された場合には、ステップS4008において、図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせが前後外れリーチであるか否かを判別する。図柄カウンタCL,CM,CRが前後外れリーチ(前後外れ図柄)の組合わせである場合(S4008がYES)、ステップS4009に進み、そのときの図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせをRAM553の前後外れリーチ図柄バッファに格納して、本処理を終了する。図柄カウンタCL,CM,CRが前後外れ以外リーチ(前後外れ以外図柄)の組合わせである場合(S4008がNO)には、ステップS4010に進み、そのときの図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせをRAM553の前後外れ以外リーチ図柄バッファに格納して、本処理を終了する。
また、リーチ図柄以外の組合わせである場合(S4006がNO)、ステップS4011に進み、チャンス図柄の組合せ(上;「3」、中;「4」、下;「1」)であるか否かを判別し、肯定判別されると、図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせをRAM553に記憶することなく、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS4011で否定判別された場合、ステップS4012において、チャンス外れ図柄の組合わせ(上;「3」、下;「1」)であるか否かを判別する。肯定判別された場合には、ステップS4013において、そのときの図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせをRAM553のチャンス外れ図柄バッファに格納して、本処理を終了する。
ステップS4012で否定判別された場合には、外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせが外れ図柄(完全外れ図柄)の組合わせになっているため、ステップS4014において、そのときの外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせをRAM553の完全外れ図柄バッファに格納して、本処理を終了する。
図29の説明に戻り、ステップS3906では保留処理を行う。以下、保留処理について図33を参照して説明する。
先ず、ステップS4201では、変動パターンコマンドを受信したか否か(変動パターンコマンドがRAM553のコマンドバッファに記憶されたか否か)を判別する。当該ステップS4201で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS4201で肯定判別された場合には、ステップS4202において、下変動保留カウンタNeの値が「0」よりも大きいか否かを判別する。当該ステップS4202で否定判別された場合、すなわち、第2変動表示の変動情報が保留記憶されていない場合には、ステップS4203に進み、上変動保留カウンタNdの値を1減算する。
尚、上記のように、本実施形態では、第1変動表示よりも第2変動表示が優先的に消化され、第2変動表示が保留記憶されている場合には、第1変動表示が消化されることはない。すなわち、第2保留情報格納エリアMeに第2変動表示の変動情報が保留記憶されている場合には、第1変動表示に対応する変動パターンコマンドは送られてこない。このため、本実施形態では、ステップS4202において、下変動保留カウンタNeの値が「0」よりも大きいか否かを判別することで、当該変動パターンコマンドが第1変動表示及び第2変動表示のどちらの変動情報を有しているかを判別している。もちろん、変動パターンコマンドに対して第1変動表示及び第2変動表示のどちらの変動情報に対応しているかの情報を持たせ、変動パターンコマンドに基づいて、当該変動パターンコマンドが第1変動表示及び第2変動表示のどちらの変動情報を有しているかを判別してもよい。
ステップS4203の後、ステップS4204において、第1保留情報格納エリアMdに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1保留情報格納エリアMdの保留第1〜第4エリアに格納されているデータ(連続予告フラグも含む)を実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
続くステップS4205では、点灯状態にある第1保留ランプ46Lのうちの1つ(例えば、点灯しているランプ46Lのうち一番右側のもの)を消灯状態とする。ステップS4205の後、ステップS4209に移行する。
また、ステップS4202で肯定判別された場合、すなわち、第2変動表示の変動情報が1つでも保留記憶されている場合には、ステップS4206において、下変動保留カウンタNeの値を1減算する。
続くステップS4207では、第2保留情報格納エリアMeに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第2保留情報格納エリアMeの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。尚、本実施形態では、保留情報格納エリアの実行エリアは1つであり、第1保留情報格納エリア及び第2保留情報格納エリアに格納されているデータは、当該データに対応する変動表示が行われる際に、共通の実行エリアにシフトされることとなる。
続くステップS4208では、点灯状態にある第2保留ランプ46Rのうちの1つ(例えば、点灯しているランプ46Lのうち一番右側のもの)を消灯状態とする。ステップS4208の後、ステップS4209に移行する。
ステップS4209では連続予告に使用される表示演出の種別を決定する予告設定処理が行われる。ステップS4209の予告設定処理では、保留情報格納エリアの実行エリアの連続予告フラグ(ステップS4107の連続予告抽選処理参照)がオンであるか否かを判別し、否定判別された場合には、連続予告は行われないため、そのまま本処理を終了する。一方、肯定判別された場合には、変動パターンコマンドの変動情報に基づき、大当たりか否か、大当たりの場合には種別は何か、大当たりではない場合には、リーチ種別は何か等を判別し、それぞれに対応するテーブルを参照して、連続予告の種別を決定する。ここで決定された種別の連続予告は、対応する変動表示に際して所期のタイミングで導出されることとなる。当該ステップS4209の後、本処理を終了する。
尚、本実施形態では、第2変動表示が第1変動表示よりも優先的に消化される構成であるため、複数回の第1変動表示に関して連続予告が行われる場合には、かかる第1変動表示の変動表示中に下入賞口33bへの入球があると、第2変動表示が前記複数回の第1変動表示の間に割り込んで、連続予告が途切れる場合がある。これに対し、本実施形態では、連続予告として使用される演出は、連続予告が行われない場合の通常の変動表示に際しても導出され得る表示演出(例えば、背景が変化する等)が用いられる。このため、連続予告が途切れても、何ら違和感は生じない。
図29の説明に戻り、ステップS3907では表示設定処理を行う。ここでは、RAM553のコマンドバッファに格納された情報に基づき、表示制御装置45へ出力する表示コマンドを生成する等の各種の演算処理及びコマンドの出力設定を行う。従って、ここで装飾図柄表示装置42において表示する表示態様が決定され、変動パターンコマンドの変動時間に対応する値が変動時間タイマに設定される。この際、サブ制御装置262は、装飾図柄の変動種別と変動パターンコマンドとを対応付けるテーブルに基づいて処理を行う。また、当該ステップS3907では、演出ボタン125の操作の有無についても確認し、演出ボタン125の操作が確認された場合には、これに応じた設定を行う。本実施形態では、ステップS3907の表示設定処理が変動作成処理に相当する。
尚、表示コマンドは、例えば変動表示の開始から終了までの一連の表示演出を指定するためのコマンドや、大当たり中の表示演出を指定するためのコマンドであり、コマンドバッファに格納された情報に基づいてその都度必要な表示コマンドが生成される。通常、サブ制御装置262にて生成される変動表示に関わる表示コマンドは大別して通常変動データ群やリーチ演出データ群などからなり、基本的にはこれらデータ群を構成する各データが上記変動時間タイマを基に予め決められた時間順序に則して順次出力されることで、各種変動パターンに応じた表示演出が行われる。例えば、通常変動データ群が通常変動データ1,通常変動データ2,・・・,通常変動データmからなり、リーチ演出データ群がリーチ演出データ1,リーチ演出データ2,・・・,リーチ演出データnからなる場合には、通常変動の開始に伴い通常変動データ1→2→・・・→mの順でデータ出力が順次行われ、それに引き続きリーチ演出の開始に伴いリーチ演出データ1→2→・・・→nの順でデータ出力が順次行われる。
また、当該ステップS3907の表示設定処理では、図柄コマンドに基づいて停止図柄の決定もあわせて行う。なお、上述したことであるが、図柄コマンドに「A1」が設定されている場合、1〜9のゾロ目のいずれかの図柄の組合わせを停止図柄として決定する。図柄コマンドに「A3」が設定されている場合、RAM553の前後外れリーチ図柄バッファ(図30参照)に格納されている図柄の組合わせを停止図柄として決定する。図柄コマンドに「A4」が設定されている場合、前後外れ以外リーチ図柄バッファに格納されている図柄の組合わせを停止図柄として決定する。図柄コマンドに「A5」が設定されている場合、完全外れ図柄バッファに格納されている図柄の組合わせを停止図柄として決定する。図柄コマンドに「A6」が設定されている場合、装飾図柄表示装置42の上・中・下図柄表示領域に対応して「3」・「4」・「1」の図柄の組合わせを停止図柄として決定する。図柄コマンドに「A7」が設定されている場合、チャンス外れ図柄バッファに格納されている図柄の組合わせを停止図柄として決定する。
尚、表示制御装置45は、サブ制御装置262からの指令に応じて描画処理を行い、装飾図柄表示装置42での図柄の変動表示を開始する。なお、主制御装置261から変動パターンコマンドが一旦受信されると、当該変動パターンに対応する変動時間が経過するまで(ステップS3907で設定された変動時間タイマが0になるまで)の間、サブ制御装置262と表示制御装置45との協働のもとに図柄の変動表示が継続される。
また、大当たり状態中である場合、当該ステップS3907の表示設定処理において、大当たり状態中の装飾図柄表示装置42の表示態様等を設定する大当たり表示処理が行われる。当該大当たり表示処理の詳細については後述する。
ステップS3908のランプ設定処理では、装飾図柄表示装置42で行われる表示演出に同期させるべく、ランプ・電飾類の点灯パターンを設定する。
ステップS3909の音声設定処理では、装飾図柄表示装置42で行われる表示演出に同期させるべく、スピーカ24の出力パターンを設定する。また、エラー発生の報知等、音声に関するコマンドが主制御装置261から送信されてきた場合には、これらの制御を行うための設定もステップS3909で行われる。
ステップS3910では、客待ち演出(例えば装飾図柄表示装置42の変動表示が行われていない状態で所定時間が経過すると表示されるように設定されているデモ画面表示)の制御設定等その他の処理を行う。
ステップ3911では、上記ステップS3905〜3910の設定内容に基づいた制御信号を各装置に送信する外部出力処理を実行する。例えば、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の変動表示に際して表示コマンドを表示制御装置45に送信する。
2msec毎に行われるステップS3905〜S3911の処理が実行された後、又は、上記ステップS3904で否定判別された場合には、ステップS3912に移行し、RAM553に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する。尚、電源断の発生情報は、主制御装置261から電源断コマンドを受信した場合に記憶される。
電源断の発生情報が記憶されていない場合には、ステップS3913に進み、RAM553が破壊されているか否かが判別される。ここでRAM553が破壊されていなければ、ステップS3901の処理へ戻り、繰り返し通常処理が実行される。一方、RAM553が破壊されていれば、以降の処理の実行を停止させるために、処理を無限ループする。
一方、ステップS3912で電源断の発生情報が記憶されると判別された場合、ステップS3914において電源断処理を実行する。電源断処理では、割り込み処理の発生を禁止すると共に、各出力ポートをオフする。また、電源断の発生情報の記憶も消去する。電源断処理の実行後は、処理を無限ループする。
次に、ステップS3907の表示設定処理において行われる大当たり表示処理について、図34を参照して説明する。
先ず、ステップS4701では、主制御装置261から大当たり状態が開始される旨を告げるオープニングコマンド(ステップS1002参照)を受信したか否かを判別する。ステップS4701で肯定判別された場合には、ステップS4702で大当たり状態のオープニング演出の設定(装飾図柄表示装置42の画像、スピーカSPの音声、各種ランプの点灯態様の設定)を行う。ステップS4702の後、本処理を終了する。尚、大当たり種別が「LB」、「MB」、[JUB]の場合とそれ以外の場合とでオープニング演出が異なるため、オープニングコマンドには、これらの区別が付く情報が含まれている。
ステップS4701で否定判別された場合には、ステップS4703において、主制御装置261から第1ラウンドが開始されるタイミングで出力される開閉パターンコマンド(ステップS1212参照)を受信したか否かを判別する。
ステップS4703で肯定判別された場合には、ステップS4704において開閉パターンコマンドに含まれる大当たり種別の情報を対応する記憶エリアに記憶する。その後、ステップS4705では、大当たり状態の残りラウンド数を計数するラウンド把握カウンタに対して「15」を設定する。続いて、ステップS4706では、第1ラウンドのラウンド中の演出を導出させるための設定を行う。サブ制御装置262には、大当たり種別と、残りラウンド数と、大当たり状態中の各種演出態様との対応関係を記憶するテーブルが設けられている。従って、大当たり種別と残りラウンド数とで対応する演出を選択し、それを実行させることとなる。ステップS4706の後、本処理を終了する。
ステップS4703で否定判別された場合には、ステップS4707に移行し、主制御装置261からラウンド終了のタイミング(可変入賞装置32が閉鎖されるタイミング)で出力されるラウンド終了コマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4707で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS4707で肯定判別された場合には、ステップS4708でラウンド把握カウンタの値を1減算する。その後、ステップS4709において、ラウンド把握カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。
ステップS4708で否定判別された場合、すなわち、未だ大当たりラウンドが残されている場合には、ステップS4710において、ラウンド終了後のインターバル中の演出、及び、次のラウンドのラウンド中の演出を導出させるための設定を行う。ここでは、大当たり種別と残りラウンド数とに基づいて、対応するテーブルを参照して、インターバル中の演出及びその直後のラウンド中の演出を決定し、設定する。
本実施形態では、ラウンド期間は可変入賞装置32への遊技球の入賞によって適宜変更される場合があるのに対し、インターバル期間の長さは必ず予め定められた時間通りとなっている。また、本実施形態では、第1ラウンドを除き、ラウンドの開始時に主制御装置261からラウンドを開始する旨を把握できるようなコマンドが出力されない構成となっている。つまり、インターバル期間の長さが定められているため、ラウンド開始時にコマンドを出力しなくても、ラウンド終了時、すなわちインターバルの開始時にコマンド(ラウンド終了コマンド)を出力すれば、インターバルの終了に合わせて、換言すれば、インターバルの直後のラウンドの開始に合わせて(主制御装置261で制御される可変入賞装置32の開放のタイミングとずれなく)、装飾図柄表示装置42の表示態様、スピーカSPの音声態様、各種ランプの点灯態様を切替えることができる。
ステップS4709で肯定判別された場合、すなわち、第15ラウンドが終了し、第15ラウンドの後のインターバルが開始される段階にある場合には、ステップS4711において、第15ラウンド終了後のインターバル中の演出、及び、エンディング演出を設定する。また、第15ラウンド終了後のインターバル中の演出及びエンディング演出は一まとめに設定され、実際、装飾図柄表示装置42においては、第15ラウンド終了後のインターバルからエンディング演出が開始されているように表示される。
次に、装飾図柄表示装置42で行われる表示演出を中心に、図40〜図45等を参照しつつ説明する。
先ず、大当たり状態以外の遊技状態について説明すると、本実施形態では、通常モードに滞在していることが確定する通常ステージと、確変モードに滞在していることが確定する確変ステージと、時間短縮モード又は確変モードのどちらかに滞在していることが確定するチャンスステージとがある。尚、通常ステージでは、主人公とお供がジャングルで財宝を探す演出表示がなされる(ジャングルの財宝ステージ)。チャンスステージでは、主人公とお供が船に乗り、海賊の財宝を探す演出表示がなされる(海賊の秘宝ステージ)。確変ステージでは、主人公と敵とが互いの持つ財宝をかけて戦う演出表示がなされる(バトルステージ)。
リセット(RAM消去スイッチ323の操作)を伴う電源投入時には、装飾図柄表示装置42において通常ステージから遊技が開始される。いずれのステージにおいても遊技球の獲得が望める確変大当たり(出球アリの大当たり状態)となった場合、すなわち、「JUB」、「15RB」、「5RUB」、「10RUB」、「15RUB」、「5RSB」、「10RSB」のいずれかに当選した場合には、大当たり状態終了後に確変ステージに移行し、「LB」、「MB」(出球ナシの大当たり状態)に当選した場合には、大当たり状態終了後にチャンスステージに移行する。但し、「LB」の大当たり終了後は内部的に確変モードであり、次回の大当たり状態が発生するまでチャンスステージが継続するのに対し、「MB」の大当たり終了後は内部的に時間短縮モードであり、装飾図柄表示装置42(特別表示装置43L、43R)にて変動表示が100回行われた時点で通常ステージに移行する。加えて、本実施形態では、時間短縮モードの残り変動回数を示すような表示は一切なされない。つまり、チャンスステージにおいて変動表示が100回行われるまでは、確変モードか否かの判断がつかないよう構成されている。
次に、変動表示の演出態様について説明すると、例えば、チャンスステージにおいて各種大当たりとなる変動表示やスーパーリーチを経た後に外れとなる変動表示に関しては、先ず、図40に示すように、船に乗っていた主人公とお供が洞窟を発見する。そして、「15RB」、「5RUB」、「10RUB」、「15RUB」、「5RSB」、「10RSB」となる場合、洞窟の中に入り、変動表示の最後に財宝を見つけ、出球アリの大当たり状態が開始される。「LB」、「MB」、「JUB」の場合には、図41に示すように、変動表示の最後に財宝だけでなく海賊が登場し、大当たり状態が開始される。「外れ」の場合には、変動表示の最後に海賊のみが登場し、主人公が海賊に負けて変動表示が終了し、次の変動表示が直ぐに行われる。
また、通常ステージにおいて変動表示の最後にチャンス図柄又はチャンス外れ図柄が停止表示される場合には、主人公が海賊の宝地図を探す演出が行われ、見つかればチャンスステージに移行し、見つからなければ通常ステージのままといった演出(チャンス変動)が行われる場合がある。さらに、連続予告が行われる場合には、各変動表示において海賊が宝を隠した痕跡を見つける表示が行われ、最終的に上記した図40以下の演出を伴う変動表示が行われる。
次に、大当たり状態における演出について説明する。
「LB」、「MB」に関しては、可変入賞装置32の開放時間が極端に短く、遊技球の入賞が見込めない(出球ナシ大当たり)。このため、変動表示の演出表示の流れで、かかる演出が継続するような演出表示が行われる。すなわち、上記のように変動表示の最後に財宝とともに海賊が登場して大当たり状態が開始されると、第15ラウンドまで、主人公と海賊とが戦う演出が行われ、第15ラウンド後のインターバルにて、図42に示すようなパンチを打ち合う演出が行われるとともに、主人公が海賊に負ける演出が行われ、大当たり状態が終了し、チャンスステージに移行する。
「JUB」は、出球ナシ大当たりかと思わせて、後に可変入賞装置32への入賞が見込める大当たり(出球アリ大当たり)であることが判明する大当たり種別である。すなわち、「JUB」の場合には、大当たり状態が開始された後、図42に示すようなパンチを打ち合う演出が行われるとともに、図43に示すように主人公が海賊に勝利する演出がなされ、遊技球の獲得が望める大当たり状態が開始されるような演出が行われる(実際には復活して勝利する演出が行われた時点では既に大当たり状態の第1ラウンドが開始されている)。
加えて、「JUB」、「LB」及び「MB」は、主人公と海賊との決着が付くまでは全く同じ演出態様及び可変入賞装置32の開閉態様となっている。具体的には、可変入賞装置32が0.06秒間15回開放される「LB」、「MB」の全15ラウンドの可変入賞装置32の開閉態様と、「JUB」の第1ラウンドの途中までの可変入賞装置32の開閉態様とが同じである。本実施形態では、「JUB」の第1ラウンドにおいて可変入賞装置32が0.06秒間15回開放された後の20秒の可変入賞装置32の開放と同時に、比較的派手な音声と各種ランプの発光とを伴って、装飾図柄表示装置32において主人公が勝利する表示がなされる。
尚、「JUB」の勝利の演出が開始されるタイミングと、可変入賞装置32が0.06秒間15回開放された後の20秒の開放が開始されるときのタイミングとが一致するようになっているが、このタイミングの同期は、ラウンドの終了時にラウンド終了コマンドがサブ制御装置262に出力されるとともに、インターバルの時間及び20秒の開放が開始されるまでの時間が予め定められていることにより、確実に図られている。また、上記のように、可変入賞装置32を視認することで大当たり種別を判定することができるが、装飾図柄表示装置42等において当該復活の演出が行われることでも、「LB」、「MB」ではなく「JUB」であることを把握することができる。
また、「15RB」、「5RUB」、「10RUB」、「15RUB」、「5RSB」、「10RSB」に当選した場合、変動表示の最後に財宝を発見した後、大当たり状態の開始を教示するオープニング演出が行われる。そして、第1ラウンドから第5ラウンドまでは、共通の演出(例えば、装飾図柄表示装置42では発見した宝物を袋に詰め込む表示演出)が行われるが、第5ラウンドの後のインターバル(2秒間)において、分岐の演出(例えば、扉を発見して開ける表示演出)が行われる。
「15RB」の場合には扉を開けると財宝があり、大当たり状態の終了まで財宝を袋に詰め込む表示演出が行われる。「5RUB」、「10RUB」、「15RUB」、「5RSB」、「10RSB」の場合には、図45に示すように、扉を開けると財宝だけではなく、海賊が登場する。「5RUB」の場合は、第6〜第15ラウンドにて可変入賞装置32を10回開閉させる間に主人公と海賊とが戦う演出が行われるとともに、第15ラウンド後のインターバルで図42に示すような雌雄を決するような演出が行われ、エンディング演出の開始で主人公が負ける演出が行われて、大当たり状態が終了する。一方、「10RUB」、「15RUB」、「10RUB」の場合には、第6ラウンドにて可変入賞装置32を10回開閉させる間に主人公と海賊とが戦う演出が行われるとともに、10回目の開放の後の閉鎖期間において図42に示すような雌雄を決するような演出が行われ、第6ラウンドの11回目の開放とともに主人公が勝利する演出が行われて、大当たり状態が継続する。
また、「5RSB」の場合には、第6ラウンドにて可変入賞装置32を10回開閉させる間に主人公と海賊とが戦う演出が行われるとともに、10回目の開放の後の閉鎖期間において、最初の2秒間、図42に示すような雌雄を決するような演出が行われ、その後の7.48秒間において「5RUB」のエンディング演出と同様の演出、すなわち、主人公が海賊に負ける演出が行われた後、第6ラウンドの11回目の開放とともに主人公が復活して勝利する演出が行われて、大当たり状態が継続する。
つまり、「10RUB」、「15RUB」、「5RSB」、「10RSB」では、「5RUB」と思わせておいて、実は「10RUB」、「15RUB」、「5RSB」、「10RSB」であるといった演出が行われるのである。また、「10RUB」、「15RUB」、「10RSB」と、「5RSB」とでは、大当たり状態(出球アリのラウンド)が継続することを告知するタイミングが異なっており、「10RUB」、「15RUB」、「10RSB」では、「5RUB」においては第15ラウンド後のインターバル期間(2秒)が終了するようなタイミングで教示され、「5RSB」では、「5RUB」においては第15ラウンド後のインターバル期間が終了し、さらにエンディング演出が終了するようなタイミングで教示される。
また、「5RSB」では、その後分岐の演出はなく、第7〜第15ラウンドまで賞球の獲得を見込めるラウンドが繰り返され、その間、財宝を袋に詰め込む表示演出が行われる。これに対し、「10RUB」、「15RUB」、「10RSB」では、第7〜第10ラウンドまで財宝を袋に詰め込む表示演出が行われた後、第11ラウンドで分岐の演出(例えば、図45のように、海賊が復帰して財宝を奪還しようとする表示演出)が行われる。「10RUB」の場合には、第15ラウンド後のインターバルで図42に示すような表示がなされるとともにインターバルが終了した時点で主人公が海賊に負け、お供が財宝を持って逃げ出す表示演出が行われ、大当たり状態が終了する。「15RUB」の場合には、第11ラウンド中において可変入賞装置32が5回目の開放後の閉鎖期間において図42に示すような表示がなされるとともに閉鎖期間が終了した時点で(6回目の開放のタイミングで)図43に示すような主人公が海賊に勝つ表示演出が行われ、その後、全ての財宝を持ち帰る演出が行われた後、大当たり状態が終了する。「10RSB」の場合には、第11ラウンド中において可変入賞装置32が5回開放された後の閉鎖期間において図42に示すような表示がなされるとともに閉鎖期間が終了した時点で(6回目の開放のタイミングで)図43に示すような主人公が負ける演出が行われるが、エンディング演出と同様の演出が行われた後、10回目の開放とともに主人公が復活して勝利する表示演出が行われ、その後、全ての財宝を持ち帰る演出が行われた後、大当たり状態が終了する。
尚、本実施形態では、可変入賞装置32の開放期間に関し、可変入賞装置32への入賞が見込めないほど短い場合と、可変入賞装置32への8個の入賞が見込めるほど長い場合とがあり、後者の場合、8個入賞の時点で可変入賞装置32が閉鎖されることから、開放期間の長さが一定ではなく適宜変化する。本実施形態では、前者の開放期間に関しては、当該開放期間に対応して、装飾図柄表示装置42等において、その前後の演出態様と連続する一連の演出態様(動画)が導出され、後者の開放期間に関しては、前半部分ではその直前の演出態様と連続する一連の演出態様(動画)が導出され、後半部分ではいつ途切れてもその後の演出態様と繋げて違和感が生じないように、短い演出態様(動画)が繰り返し導出される演出態様が導出される。そして、このような演出態様によって、大当たり状態の開始から終了まで装飾図柄表示装置42にて一連の表示演出がストーリー展開される。
より具体的には、可変入賞装置32に対して遊技球を入球させることのできる状態のときに導出されるラウンドパートと、可変入賞装置32に対して遊技球を入球させることのできない状態のときに導出されるインターバルパートとがあり、サブ制御装置262は、ラウンド終了コマンドに基づいて、インターバルパートと、当該インターバルパートの後に繋がるラウンドパートとを実行させるための制御を行う。インターバルパートは最初から最後まで連続する一連の態様であり、ラウンドパートは、当該ラウンドパートの開始時を含み、連続する一連の態様が導出される第1のパートと、当該第1のパートの後に導出され、前記第1のパートよりも短時間で行われる一連の態様が当該特殊ラウンドパートの終了時まで繰り返される、又は、変化のない態様が当該ラウンドパートの終了時まで導出される第2のパートとから構成されている。
このように、ラウンドパートを第1のパートと第2のパートとに分けることで、インターバルパートと連続する態様を確実に導出させることができるとともに、第1のパートのような連続する一連の態様が途中で途切れてしまうと多大な違和感が生じるといった事態を抑制することができる。また、大当たり状態において第2のパートのような繰り返しの態様や変化のない態様を導出する時間帯を短くすることができ、演出性を向上させることができる。
以上詳述したように、本実施形態では、大当たり状態において可変入賞装置32を開閉させる制御を行う際に、開閉制御管理テーブル、E3テーブル、E2テーブル等が使用される。開閉制御管理テーブルには、可変入賞装置32を開状態とさせるとともに、その状態を所定時間維持させる開放制御データと、可変入賞装置32を閉状態とさせるとともに、その状態を所定時間維持させる閉鎖制御データとが記憶されている。E3テーブルには、開閉制御管理テーブルに記憶されている複数の制御データを選択的に、かつ、順序立てて実行させるための制御データ群が複数記憶されている。E3テーブルに記憶されているいずれかの制御データ群を全て実行した場合、1つのラウンドが終了する(1つのラウンドとその後のインターバルが終了する)こととなる。E2テーブルには、E3テーブルに記憶されている複数の制御データ群を選択的に、かつ、順序立てて実行させるための制御データ群が複数記憶されている。E2テーブルに記憶されているいずれかの制御データ群を全て実行した場合、大当たり状態が終了することとなる。
そして、可変入賞装置32の開閉制御を行う際に選択される開閉制御管理テーブル(図38参照)の制御データの組合わせを変えることで、可変入賞装置32の開閉パターンを多様化させることができる。さらに、開閉制御管理テーブルの制御データを選択する際に参照されるE3テーブル(図37参照)に記憶されている複数の制御データ群には、開閉制御管理テーブルに記憶されている複数の制御データのうち、共通の制御データを含むものが存在する。このため、主制御装置261のデータ量の抑制を図りつつ、可変入賞装置32の開閉パターンを多様化させることができる。
また、可変入賞装置32の開放動作に関する制御データが記憶された開閉制御管理テーブルと、開閉制御管理テーブルに記憶された制御データを選択して実行させるためのE3テーブルと、E3テーブルに記憶された各制御データ群の制御データのうち実行された制御データが記憶されている番地を記憶可能なE3ポインタとを具備することにより、各大当たり種別に対応して可変入賞装置32の開閉パターン毎に全部で9通りプログラム(サブルーチン)を設定し記憶しておかなくても、共通のプログラムによって(図22に示す1パターンの可変入賞装置制御処理のプログラムだけで)可変入賞装置32の各開閉パターンを実行することができる。従って、可変入賞装置32の開閉パターンを多様化させて大当たり状態中の興趣の向上を図る上で、可変入賞装置32の開閉パターン毎に1対1で対応してプログラムを設定し記憶しておく場合に比べ、主制御装置261のデータ量の抑制を図ることができる。また、可変入賞装置32の複数の開閉パターンを実行させるためのプログラム(可変入賞装置制御処理)が個別に設定されている場合には、大当たり状態が終了するまで(各開閉パターンを実行する処理が完了するまで)、可変入賞装置制御処理の実行の際に、対応する可変入賞装置制御処理を選択するべく、毎回大当たり種別を判別する必要が生じてしまうが、可変入賞装置制御処理を共通化することにより、開閉パターンの種別を判別することを最初の1回だけにすることができる。従って、可変入賞装置32の開閉パターンを多様化させた場合にも処理の複雑化を抑制することができる。
また、開閉制御管理テーブルに記憶されている制御データを実行した回数をカウントするE3カウンタが設けられている。E3テーブルに記憶されている各制御データ群には、開閉制御管理テーブルに記憶されている開放制御データを選択させる開放選択制御データと、開閉制御管理テーブルに記憶されている閉鎖制御データを選択させる閉鎖選択制御データと、E3カウンタに対して値を設定する実行回数設定データとが1セットで一乃至複数セット記憶されている。そして、同一セット内の制御データに関し、開放選択制御データと閉鎖選択制御データとに基づく処理が実行回数設定データに基づいてE3カウンタに設定された回数だけ繰り返し実行される。このため、開閉制御管理テーブルに記憶された所定の開放制御データと所定の閉鎖制御データとに基づく処理を繰り返し行う場合(例えば、「MB」の大当たり状態では、「T1」及び「T2」の処理が繰り返し14回ずつ行われる)において、E3テーブルのデータ量を抑制することができる。例えば、「MB」の大当たり状態において、可変入賞装置32を0.06秒間開放し、1.5秒間閉鎖させることを14回繰り返させる場合、E3カウンタを用いないとすると、E3テーブルの制御データ群(「STRSML」のくくりで記憶されている制御データ)として、可変入賞装置32を0.06秒間開放させる開放制御データ「T1」を選択させる開放選択制御データと、可変入賞装置32を1秒間閉鎖させる閉鎖制御データ「T2」を選択させる閉鎖選択制御データとをそれぞれ14個ずつ記憶させる必要があるが、E3カウンタを用いることで、E3カウンタに対して値(この場合「28」)を設定する実行回数設定データと、「T1」を選択させる開放選択制御データと、「T2」を選択させる閉鎖選択制御データとを1つずつ記憶させるだけで済む。
さらに、E3テーブルには、1つのラウンドにて可変入賞装置32を開閉させるための制御データを1つのくくり(制御データ群)として、その制御データ群が複数記憶されているが、かかる複数の制御データ群のなかには、複数の開放選択制御データと、複数の閉鎖選択制御データとを備えたものがある。また、開閉制御管理テーブルに記憶されている複数の制御データのなかには、可変入賞装置32を閉状態とさせるとともに、その状態を所定時間維持させるだけでなく、E3テーブルに記憶されている所定の制御データ群を構成する制御データのうち最後に実行されることとなる制御データが実行されたことを示す状態とする、具体的に、本例では大当たり状況記憶エリアに「3」を設定する終期閉鎖制御データ(「T3」、「T8」、「T9」)がある。そして、E3テーブルに記憶されている制御データ群を構成する制御データのうち、最後の制御データは、終期閉鎖制御データを選択させるものとなっている。このため、E3テーブルに記憶されている所定の制御データ群を用いた制御が一通り終了したのか否かを把握することができる。従って、E3テーブルに記憶されている所定の制御データ群に基づく処理が一通り終了していないのにもかかわらず終了してしまったり、E3テーブルに記憶されている所定の制御データ群に基づく処理が一通り終了したのにもかかわらず、終了したことが把握されず、全く関係のない処理が行われてしまったり、これらの不具合を防止するべく、制御が複雑化してしまったりするといった事態を抑止することができる。
また、開閉制御管理テーブルにおいて、大当たり状況記憶エリアに「3」を設定する処理を実行させる制御データを記憶しておくのではなく、E3テーブルにおいて、各制御データ群を構成する制御データのうち最後の制御データとして、大当たり状況記憶エリアに「3」を設定する処理を実行させる制御データを記憶しておく場合、本例では、1回のラウンドの可変入賞装置32の開閉パターンとして9パターン用意されているので、大当たり状況記憶エリアに「3」を設定する処理を実行させる制御データを全部で9つ設定し記憶しておく必要が生じる。これに対し、本実施形態のように、開閉制御管理テーブルにおいて、大当たり状況記憶エリアに「3」を設定する処理を実行させる制御データを記憶しておけば、かかる制御データを最低1つ(本例では3つ)設定し記憶しておくだけで済む。従って、データ容量の増大を抑制することができる。
さらに、本実施形態では、E3テーブルに記憶されている制御データ群を選択的に、かつ、順序立てて実行させるための制御データ群が複数記憶されているE2テーブルと、E2テーブルに記憶された各制御データ群の制御データのうち実行された制御データが記憶されている番地を記憶可能なE2ポインタを備えている。つまり、上記した各ラウンドに対応する可変入賞装置32の開閉パターンを複数ラウンド分(本例では15ラウンド分)組合せ、大当たり状態全体の可変入賞装置32の開閉パターンとすることができる。従って、可変入賞装置32の開閉制御に関するデータ量の増大を抑制しつつ、可変入賞装置32の開閉パターンをより多様化させることができる。
また、開状態とされた可変入賞装置32が閉状態とされる契機は、可変入賞装置32が開状態とされてから予め定められている開放時間が経過すること、又は、可変入賞装置32に対して予め定められている規定個数の遊技球が入球することとなっている。つまり、可変入賞装置32が開状態とされている期間は定まっていない。このため、可変入賞装置32が開状態とされるタイミングで主制御装置261がサブ制御装置262にコマンドを出力するだけの構成では、サブ制御装置262側で、可変入賞装置32が次回開状態とされるタイミングを事前に把握することはできない。つまり、サブ制御装置262は、可変入賞装置32が閉状態とされた時点で次回可変入賞装置32が開状態とされるタイミングが把握できなければ、可変入賞装置32が閉状態にあるときに行われる装飾図柄表示装置42等の演出態様と、その後、可変入賞装置32が開状態とされたときに行われる装飾図柄表示装置42等の演出態様とを上手く繋げる(連続させる)ことが困難なものとなる。例えば、インターバル期間と、次回のラウンド期間とにかけて、装飾図柄表示装置42で一連の動画演出を行うよう構成しても、次回のラウンドが開始されるまでに、インターバルに対応する動画演出の尺が足りなくなったり、或いはインターバルに対応する動画演出が途中で切れてしまったりして次回のラウンドに対応する動画演出との繋がりが悪くなり、違和感が生じるおそれがある。また、インターバルに対応する装飾図柄表示装置42の演出態様を、静止画や短い動画が繰り返し行われる態様とすることで、次回のラウンドに対応する演出態様との違和感を抑制することはできるが、装飾図柄表示装置42等の態様が単調になって面白みに欠けてしまうことが懸念される上、違和感を完全に払拭しきれるものではない。
これに対し、本実施形態では、主制御装置261はラウンドの終了、すなわち、インターバルの開始のタイミングでサブ制御装置262にラウンド終了コマンドを出力することとしている。つまり、可変入賞装置32が閉状態とされている期間(インターバル期間)は閉鎖時間の経過以外に終了規定がなく定まっていることから、サブ制御装置262側は前記コマンドを受信することで、可変入賞装置32が次回のラウンド開始のタイミングを事前に把握することができる。従って、ラウンド開始のタイミングに合わせて対応する装飾図柄表示装置42の演出態様を導出させるのは勿論のこと、インターバル期間の装飾図柄表示装置42の演出態様と、ラウンドが開始されるときの装飾図柄表示装置42の演出態様とを違和感なくスムースに連続させることができる。さらに、本実施形態では、1つのラウンドにおいて、可変入賞装置32が遊技球の入球が見込めない短時間(0.06秒)の開放が複数回行われた後、遊技球の入球が見込める比較的長時間(20秒)の開放が行われるような開閉パターンが存在するが、可変入賞装置32が短時間開放されたときに遊技球が入賞してラウンドが終了するといった事態は実質起こりえないため、かかるラウンドが開始されてから比較的長時間の開放期間が開始されるまでの時間は一定であると言える。従って、そのようなラウンドに関しても、インターバル期間の装飾図柄表示装置42の演出態様と、ラウンドが開始され、可変入賞装置が短時間複数回開放されるときの装飾図柄表示装置42の演出態様と、可変入賞装置が比較的長時間開放されるときの装飾図柄表示装置42の演出態様とを違和感なくスムースに連続させることができる。
特に、本実施形態では、可変入賞装置32の開閉パターンが複数存在するため、遊技者は、可変入賞装置32の開閉動作を確認すること、より具体的には、可変入賞装置32の所定の開閉パターンにおける可変入賞装置32の開放回数が別の開閉パターンにおける可変入賞装置32の開放回数を超えたことを確認した場合に開閉パターンの差異を把握することができる。このため、可変入賞装置32が開状態とされるタイミングと同時に装飾図柄表示装置42等にて対応する演出を導出可能とすることで、有利な開閉パターンが付与されたことによる高揚感を一層盛り上げることができる。
本実施形態では、可変入賞装置32の所定の開放パターンでは可変入賞装置32が開放されないタイミングで可変入賞装置32が開放された場合、当該可変入賞装置32の開放と同時に装飾図柄表示装置42等にてラウンドが未だ残存していることを示す演出が行われるようになっている。つまり、当該可変入賞装置32の開放のタイミングは、所定の開閉パターンでは可変入賞装置32が開放され、別の開閉パターンでは可変入賞装置32が開放されないといった開閉パターンの種別を判別可能な分岐ポイントである。この分岐ポイントの直前まで装飾図柄表示装置42等において、変化のない同一の態様や、繰り返しの態様が導出されている場合、遊技者は、装飾図柄表示装置42等の態様からでは、事前に分岐ポイントのタイミングを推測しにくい。つまり、遊技者にとっては、装飾図柄表示装置42等において、分岐ポイントに対応する態様がいきなり出現したような印象を受け、上記のような演出上の違和感を招くことになるばかりでなく、折角可変入賞装置32の開閉パターンを代えることで、有利な大当たり状態であるか否かを判別可能な遊技者が熱中できる分岐ポイントを設けられているのにもかかわらず、効果的に利用できないことが懸念される。
これに対し、本実施形態では、サブ制御装置262はインターバル期間が開始された時点で分岐ポイントのタイミングを把握することができることから、装飾図柄表示装置42等において、インターバル期間にあるときに、分岐ポイントへ切替わるタイミングできちんと終了し、かつ、分岐ポイントに切替わるタイミングに向けて次第に盛り上げるような演出を行うことができる。従って、可変入賞装置32がインターバルにあるときから徐々に遊技者の期待感を盛り上げ、分岐ポイントのタイミングで期待感を弾けさせて高揚感を最高潮に至らせるよう構成することができる。従って、可変入賞装置32の開閉パターンを複数設けることによって、大当たり状態における興趣の向上を図ることができるといった作用効果が一層確実に奏される。また、装飾図柄表示装置42等の態様を確認することで、遊技者は、分岐ポイントのタイミングを事前に把握することができ、上記のようにそのタイミングに向けて気持ちを盛り上げて行き易くなるとともに、よそ見をして盛り上がりのタイミングを失する(分岐ポイントのタイミングに装飾図柄表示装置42や可変入賞装置32を見逃してしまう)といった事態を抑制することができる。
加えて、主制御装置261は、可変入賞装置32が開状態とされるタイミングにおいては、大当たり状態において最初に可変入賞装置32が開状態とされるときのみサブ制御装置262に対してコマンドを出力するよう構成されている。このため、主制御装置261の処理の簡素化を図ることができる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について、図47〜図50を参照して説明する。尚、基本構成は上記第1実施形態と同様であり、第1実施形態と同様の名称等を使用して説明する。
本実施形態では、上記第1実施形態に対し、開閉制御管理テーブルに記憶されている制御データが変更されている。すなわち、図48に示すように、本実施形態の開閉制御管理テーブルは、上記第1実施形態と同様に、「T1」〜「T11」のE4アドレスが設定されているとともに、「T1」〜「T7」、「T10」、及び「T11」に対応して上記第1実施形態と同じ制御データが記憶されているが、ラウンドの終了時(ラウンド終了後のインターバルの開始時)において、後述する可変入賞装置制御処理のステップS6015のE3処理に際して参照される「T8」及び「T9」に対応しては上記第1実施形態とは異なる制御データが記憶されている。
より詳しくは、「T8」に対応しては、後述する第1場合分け設定処理を実行する制御データが記憶されており、「T9」に対応しては、後述する第2場合分け設定処理を実行する制御データが記憶されている。本実施形態では、「T8」及び「T9」に対応して記憶されている制御データが選択制御データに相当する。以下、場合分け処理としての第1場合分け設定処理及び第2場合分け設定処理について、図49、図50を参照して説明する。
先に、第1場合分け設定処理について、図49を参照して説明する。先ず、ステップS6101では、可変入賞装置32を閉鎖させる処理を行う。すなわち、「T8」は、可変入賞装置32のラウンドの終了時に選択され、当該タイミングで可変入賞装置32を必ず閉鎖させる必要があるため、ここで可変入賞装置32を閉鎖させる処理を実行する。
次に、ステップS6102において、各種エラー情報が検出されているか否かを判別する。尚、エラー情報とは、パチンコ機10が叩かれたり揺らされたりする等して、パチンコ機10に設けられた振動検知センサが振動を検知したことの情報、不正な磁気や電波等をパチンコ機10に設けられた磁気センサ等が検知したことの情報、下皿15が満タンであることの情報等の各種異常状態を示す情報である。
ステップS6102で肯定判別された場合には、ステップS6103において、大当たり状況記憶エリアに対してエラー発生に対応する値「5」を設定してから、本処理を終了する。一方、ステップS6102で否定判別された場合、ステップS6104において、ラウンド数カウンタの値が「1」であるか否か、すなわち、当該大当たり状態において行われるラウンド制御(E3アドレステーブルに対応する制御)のうち最後のラウンド制御中であるか否かを判別する。ステップS6104で否定判別された場合、すなわち、未実行のラウンドが残っている場合には、ステップS6105において、第1可変タイマに対してラウンド間のインターバル期間に相当する時間(インターバル時間)として1.5秒に対応する値を設定するとともに、大当たり状況記憶エリアに対して第1〜第14ラウンドの終了に対応する値「3」を設定してから、本処理を終了する。
一方、ステップS6104で肯定判別された場合には、ステップS6106において、特別変動保留エリアの実行エリアの当選種別乱数記憶エリアに特殊確変フラグが設定されているか否かを判別する。ステップS6106で否定判別された場合には、ステップS6107において、第1可変タイマに対してエンディング期間に相当する時間(エンディング時間)として12秒に対応する値を設定するとともに、大当たり状況記憶エリアに対して第15ラウンドの終了に対応する値「4」を設定してから、本処理を終了する。一方、ステップS6106で肯定判別された場合には、ステップS6108において、第1可変タイマに対してエンディング時間として5.4秒に対応する値を設定するとともに、大当たり状況記憶エリアに対して第15ラウンドの終了に対応する値「4」を設定してから、本処理を終了する。
尚、本実施形態では、大当たり状態の最後に「T8」に対応する処理が行われることとなる大当たり種別は、「15RB」、「JUB」、及び「LB」の3種類である。このうち、「15RB」及び「JUB」は、可変入賞装置32に遊技球を入球させ易く、遊技球の払出しが望めるラウンドが15回あるのに対し、「LB」では、遊技球の払出しが望めるラウンドがない。そして、本実施形態では、「15RB」、「JUB」のエンディング時間が「LB」のエンディング時間よりも長く設定されることとなる。また、第1場合分け設定処理においては、判別処理がステップS6102、ステップS6104、及びステップS6106の3つ存在し、それぞれの判別処理において肯定判別された場合の処理が第1処理に相当し、否定判別された場合の処理が第2処理に相当する。
次に、第2場合分け設定処理について、図50を参照して説明する。先ず、ステップS6201では、可変入賞装置32を閉鎖させる処理を行う。すなわち、「T9」は、可変入賞装置32のラウンドの終了時に選択され、当該タイミングで可変入賞装置32を必ず閉鎖させる必要があるため、ここで可変入賞装置32を閉鎖させる処理を実行する。
次に、ステップS6202において、各種エラー情報が検出されているか否かを判別する。ステップS6202で肯定判別された場合には、ステップS6203において、大当たり状況記憶エリアに対してエラー発生に対応する値「5」を設定してから、本処理を終了する。一方、ステップS6202で否定判別された場合、ステップS6204において、ラウンド数カウンタの値が「1」であるか否かを判別する。ステップS6204で否定判別された場合には、ステップS6205において、第1可変タイマに対してラウンド間のインターバル時間として2秒に対応する値を設定するとともに、大当たり状況記憶エリアに対して第1〜第14ラウンドの終了に対応する値「3」を設定してから、本処理を終了する。
一方、ステップS6204で肯定判別された場合には、ステップS6206において、特別変動保留エリアの実行エリアの当選種別乱数記憶エリアに「5RUBフラグ」又は「10RUBフラグ」が設定されているか否かを判別する。ステップS6206で肯定判別された場合には、ステップS6207において、第1可変タイマに対してエンディング時間として9.48秒に対応する値を設定するとともに、大当たり状況記憶エリアに対して第15ラウンドの終了に対応する値「4」を設定してから、本処理を終了する。一方、ステップS6206で肯定判別された場合には、ステップS6208において、第1可変タイマに対してエンディング時間として12秒に対応する値を設定するとともに、大当たり状況記憶エリアに対して第15ラウンドの終了に対応する値「4」を設定してから、本処理を終了する。
尚、本実施形態では、大当たり状態の最後に「T9」に対応する処理が行われることとなる大当たり種別は、「5RUB」、「10RUB」、「15RUB」、「5RSB」、及び「10RSB」の5種類である。このうち、「15RUB」、「5RSB」、及び「10RSB」は、可変入賞装置32に遊技球を入球させ易く、遊技球の払出しが望めるラウンドが15回あるのに対し、「5RUB」及び「10RUB」では、遊技球の払出しが望めるラウンドが5回又は10回しかない。そして、本実施形態では、「15RUB」、「5RSB」、及び「10RSB」のエンディング時間が「5RUB」及び「10RUB」のエンディング時間よりも長く設定されることとなる。
また、本実施形態では、「MB」の当たり状態の最後には、E4アドレス「T3」に対応する制御データの制御が行われ、可変入賞装置32を5.4秒閉鎖する処理が行われるとともに、大当たり状況記憶エリアに「3」を設定する処理が行われる。すなわち、「MB」のエンディング時間、及び「LB」のエンディング時間はともに5.4秒であり、大当たり状態における可変入賞装置32の動作は同じになるようになっている。従って、可変入賞装置32や装飾図柄表示装置42を視認しただけでは、「MB」及び「LB」のどちらに当選したのか分からないようになっている。
さらに、「15RB」、「JUB」、「15RUB」、「5RSB」、及び「10RSB」のエンディング時間は12秒であり、「5RUB」及び「10RUB」のエンディング時間は9.48秒であり、「MB」及び「LB」のエンディング時間は5.4秒である。すなわち、大当たり及び小当たりのうち遊技者にとって有利なものほどエンディング時間が長く設定されている。
尚、サブ制御装置262は、第15ラウンドが終了した時点(第15ラウンドの後のインターバル期間が開始される時点)で出力されるラウンド終了コマンド(ステップS1215参照)の受信を契機としてエンディング演出を開始する。さらに、本実施形態のエンディング演出は、第15ラウンドの終了時に行われる第1場合分け設定処理及び第2場合分け設定処理で設定されたエンディング時間に対応して行われる。また、第2場合分け設定処理においては、判別処理がステップS6202、ステップS6204、及びステップS6206の3つ存在し、それぞれの判別処理において肯定判別された場合の処理が第1処理に相当し、否定判別された場合の処理が第2処理に相当する。
さて、本実施形態では、上記開閉制御管理テーブルの変更に伴い、可変入賞装置制御処理についても、上記第1実施形態とは異なっている。以下、図47を参照して本実施形態の可変入賞装置制御処理について説明する。
先ず、ステップS6001では、大当たり状況記憶エリアに設定されている値が「0」であるか否かを判別する。ステップS6001で肯定判別された場合、すなわち、大当たり状態ではない場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS6001で否定判別された場合、すなわち、大当たり状態中である場合(大当たり状況記憶エリアに「1」〜「5」のいずれかが設定されている場合)にはステップS6002に移行し、大当たり状況記憶エリアに設定されている値がエラー発生に対応する値「5」であるか否かを判別する。ステップS6002で肯定判別された場合には、ステップS6003においてエラー解除信号があるか否かを判別する。尚、エラー解除信号は、下皿15の満タン状態が解除されたり球詰まりが解消されたりしたことをパチンコ機10自身が判断してエラー解徐信号を出す場合もあるし、遊技ホールの関係者が各種不正行為の有無を判断した後に遊技ホールの関係者がパチンコ機10に設けられたエラー解徐スイッチ等を操作することでエラー解徐信号が出される場合もある。
ステップS6003で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了し、肯定判別された場合には、後述するステップS6015に移行する。
また、ステップS6002で否定判別された場合には、ステップS6004において、第1可変タイマの値を1減算する。続くステップS6005では、第1可変タイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS6005で肯定判別された場合には、ステップS6006において、大当たり状況記憶エリアにおいて大当たり状態の開始を示す値「1」が設定されているか否かを判別する。
ステップS6006で肯定判別された場合には、ステップS6007において、大当たり状況記憶エリアに対し、ラウンド中であることを示す値「2」を設定する。続く、ステップS6008では、E2ポインタの設定処理を行う。当該処理では、先ず、特別変動保留エリアの実行エリアの当否乱数記憶エリアに設定されている大当たりフラグ(特殊確変フラグ、通常当たりフラグ、JUBフラグ、15RBフラグ、5RUBフラグ、10RUBフラグ、15RUBフラグ、5RSBフラグ、10RSBフラグ)を参酌し、大当たり種別を把握する。続いて、図35に示す開閉パターンアドレステーブルを参酌し、今回の大当たり種別に対応するE2アドレスを取得する。そして、図36に示すE2テーブルにおいて、取得されたE2アドレスに対応して記憶されている制御データのうち先頭の制御データを示すようにE2ポインタを設定する。
続く、ステップS6009では、E2ポインタで示されている制御データに基づく処理(E2処理)を行う。より具体的には、各E2アドレスに対応して記憶されている制御データ群の先頭に記憶されているラウンド回数設定データに記憶されている数値をE2カウンタに記憶する。
その後、ステップS6010では、E2ポインタを次の行に移行させる。当該ステップS6010の処理によって、E2ポインタが、E3アドレスを選択させるためのラウンド選択制御データを指し示すこととなる。続く、ステップS6011では、E3ポインタの設定処理を行う。当該処理では、図37に示すE3テーブルにおいて、E2ポインタで指し示されたE3アドレスに対応して記憶されている制御データのうち先頭の制御データ指し示すようにE3ポインタを設定する。
続く、ステップS6012では、E3ポインタで示されている制御データに基づく処理(E3処理)を行う。より具体的には、各E3アドレスに対応して記憶されている制御データ群の先頭に記憶されている実行回数設定データの値をE3カウンタに記憶する。ステップS6012の後、ステップS6013において、E3ポインタを次の行に移行させる。当該ステップS6013の処理によって、E3ポインタが、E4アドレス、特に、E4アドレスのうち「T1」、「T4」、「T5」のいずれかを選択させための開放選択制御データを指し示すこととなる。その後、ステップS6014において、サブ制御装置262に対して大当たり種別等の情報を伝えるための開閉パターンコマンドを設定してから、ステップS6015に移行する。
ステップS6015では、図48に示す開閉制御管理テーブルのE4アドレスのうち、E3ポインタで示されているE4アドレスに対応する制御データに基づく処理(E3処理)を行う。当該ステップS6015では、図48に示すように、選択されたE4アドレスに対応する各制御データに基づいて、可変入賞装置32の開放又は閉鎖を行うとともに、開状態を維持する時間(開放時間)又は閉状態を維持する時間(閉鎖時間)を第1可変タイマに設定する。特に、E4アドレス「T3」に対応する処理が実行された場合には、大当たり状況記憶エリアに「4」が設定される。さらに、E4アドレス「T8」又は「T9」に対応する処理が行われた場合には、上記第1場合分け設定処理又は第2場合分け設定処理において、大当たり状況記憶エリアに「3」、「4」、又は「5」のいずれかが設定される。
続くステップS6016では、大当たり状況記憶エリアの値が「3」又は「4」であるか否かを判別する。ステップS6016で否定判別された場合、すなわち、未だラウンドの終了時期が到来していない場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS6016で肯定判別された場合、すなわちラウンドの終了時(インターバルの開始時)である場合には、ステップS6017において、サブ制御装置262に対してラウンドが終了した旨の情報を伝えるためのラウンド終了コマンドを設定する処理を行う。その後、本処理を終了する。
また、ステップS6006で否定判別された場合、すなわち、大当たり状況記憶エリアに記憶されている値が、「2」、「3」、「4」のいずれかである場合には、ステップS6018においてE3カウンタの値を1減算する。続くステップS6019では、E3カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。
ステップS6019で否定判別された場合、ステップS6020においてE3ポインタがE3テーブルに記憶された制御データのうち終期閉鎖制御データ以外の閉鎖選択制御データ(「T2」、「T6」、「T10」、「T11」に対応する制御データ)を指し示しているか否かを判別する。尚、「T2」、「T6」、「T10」、「T11」に対応する制御データに基づく処理は、ラウンドの終了時に行われるものではなく、ラウンドの途中に閉鎖される場合の処理である。また、E3ポインタが「T3」、「T8」、「T9」を指し示している場合には、前記ステップS6018にてE3カウンタの値が「0」となり、ステップS6019で肯定判別されるため、ステップS6020を経由しない。
ステップS6020で否定判別された場合、すなわち、E3ポインタが開放選択制御データを示し、可変入賞装置32の開放処理が行われた後の状態である場合には、ステップS6021において、E3ポインタを次の行に移行させてから、ステップS6015に移行する。この場合、E3ポインタは閉鎖選択制御データ(「T2」、「T3」、「T6」、「T8」、「T9」、「T10」、「T11」に対応する制御データ)を指し示すこととなり、ステップS6015では、可変入賞装置32を閉鎖させる処理が行われる。
一方、ステップS6020で肯定判別された場合、すなわち、E3ポインタが閉鎖選択制御データを示し、可変入賞装置32の閉鎖処理が行われた後の状態である場合には、ステップS6022においてE3ポインタを前の行に移行させてから、ステップS6015に移行する。この場合、E3ポインタは開放選択制御データ(「T1」、「T4」、「T5」、「T7」に対応する制御データ)を指し示すこととなり、ステップS6015では、可変入賞装置32を開放させる処理が行われる。
また、ステップS6005で否定判別された場合、すなわち、可変入賞装置32の開状態又は閉状態を維持するべき時間(開放時間又は閉鎖時間)が残っている場合には、ステップS6023に移行し、可変入賞装置32への入球個数を計測する入球カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS6023で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS6023で肯定判別された場合、すなわち、ラウンドの終了契機が訪れた場合には、ステップS6024において入球カウンタに対して所定値(例えば「8」等)を設定してから、ステップS6018に移行する。
また、ステップS6019で肯定判別された場合(E3テーブルの3つ1セットの制御データに基づく処理が完了した場合)には、ステップS6025に移行し、大当たり状況記憶エリアの値が「4」であるか否かを判別する。尚、上記のように、本実施形態では、第1場合分け設定処理又は第2場合分け設定処理において、最終のラウンド(第15ラウンド)が終了したと判別された場合、及び「T3」に対応する処理が行われた場合に大当たり状況記憶エリアの値が「4」に設定される。
ステップS6025で否定判別された場合、すなわち、未だ大当たり状態を終了させる段階に至っていない場合には、ステップS6026に移行し、大当たり状況記憶エリアの値が「3」であるか否かを判別する。尚、上記のように、本実施形態では、第1場合分け設定処理又は第2場合分け設定処理において、最終以外のラウンド(第1〜第14ラウンド)が終了したと判別された場合に大当たり状況記憶エリアの値が「3」に設定される。
ステップS6026で否定判別された場合、すなわち、未だラウンドを終了させる段階に至っていない場合には、ステップS6027に移行し、E3ポインタを次の行に移行させる。続くステップS6028では、E3処理として、E3ポインタが示す実行回数設定データに記憶された数値をE3カウンタに設定する。その後、ステップS6029でE3ポインタを次の行に移行させてから、ステップS6015に移行する。
また、ステップS6026で肯定判別された場合、すなわち、ラウンドが終了し、さらにその後のインターバル期間も終了した場合には、ステップS6030に移行して、ラウンド数カウンタを1減算する。尚、本実施形態では、最終ラウンドが終了した場合、大当たり状況記憶エリアに「3」ではなく、「4」が設定されるとともに、第1可変タイマにエンディング時間が設定される。つまり、上記第1実施形態のように、これ以上ラウンドの数を数える必要がなく、最終ラウンドが終了した後に大当たり状況記憶エリアに「4」を設定する必要もないし、別途エンディング時間を設定する必要もない。このため、大当たり状況記憶エリアに「4」が設定された状態では、ステップS6026以降の処理が行われないが、確実に大当たり状態をエンディングまで実行して終了させることができる。尚、「MB」の場合には、当初からラウンド数カウンタに「1」が設定されており、E3テーブルのE3アドレス「STRSML」に対応する一連の処理が行われると、その最後に大当たり状況記憶エリアに「4」が設定されて、ステップS6030に一度も移行することなく、可変入賞装置制御処理が終了する。
ステップS6030の後、ステップS6031に移行し、E2カウンタを1減算する。
その後、ステップS6032において、E2カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS6032で否定判別された場合、すなわち、E2テーブルの2つ1セットの制御データに基づく処理が完了していない場合には、ステップS6033に移行する。
ステップS6033では、E2ポインタが示すE3アドレスに対応して記憶されている制御データ群のうち先頭の制御データを指し示すようにE3ポインタを設定し、ステップS6034では、E3ポインタが示す実行回数設定データに記憶された数値をE3カウンタに設定し、ステップS6035では、E3ポインタを次の行に移行させ、ステップS6036では、E3ポインタが示すE4アドレスに対応する制御データに基づくE3処理を実行させる(ここではE3ポインタが開放選択制御データを示し、E3処理では可変入賞装置32を開放させる処理を実行させることとなる)。
ステップS6036の後、ステップS6037において、大当たり状況記憶エリアに対してラウンド中であることを示す「2」を設定する。続くステップS6038では、入球カウンタに対して1回のラウンド中における遊技球の可変入賞装置32への入球の上限値(1ラウンドあたりの最大入賞個数)である「8」を設定し、本処理を終了する。
また、ステップS6032で肯定判別された場合には、ステップS6039に移行し、E2ポインタを次の行に移行させる。尚、本実施形態では、最終ラウンドの終了時において、ステップS6030以降の処理に移行することがないことから、ステップS6032で肯定判別された場合に、ラウンド数カウンタの値が「0」であるか否かを判別し、否定判別されたときだけラウンドを更新するといった処理を行う必要がない。
続いて、ステップS6040において、E2ポインタが示すラウンド回数設定データに記憶された数値をE2カウンタに設定するとともに、ステップS6041においてE2ポインタを次の行に移行させ、E2ポインタがラウンド選択制御データを示す状態とする。ステップS6041の後、ステップS6033に移行する。
また、ステップS6025で肯定判別された場合、すなわち、大当たり状況記憶エリアに「4」が設定されている場合には、ステップS6042に移行し、終了設定処理を行う。終了設定処理では、モード記憶エリアの設定処理、変動回数カウンタの設定処理などが行われる。
ステップS6042の後、ステップS6043において、大当たり状況記憶エリアに対して大当たり状態ではないことを示す「0」を設定してから、本処理を終了する。
以上詳述したように、第2実施形態では、ラウンドの終了時に選択される開閉制御管理テーブルのE4アドレス「T8」、「T9」に対応して、第1、第2場合分け設定処理を実行する制御データが記憶されている。そして、第1、第2場合分け設定処理では、ラウンド数カウンタの値に基づいて、大当たり状態における最終の第15ラウンド(最後の開放)が終了したか否かの判別を行い、第15ラウンドが終了したと判別されれば、大当たり状態を終了させる処理を実行するべく、第1可変タイマにエンディング時間を設定するとともに、大当たり状況記憶エリアに「4」を設定し、未だ第15ラウンドが終了していないと判別されれば、大当たり状態(その後のラウンド)を継続させる処理を実行するべく、第1可変タイマにインターバル時間を設定するとともに、大当たり状況記憶エリアに「3」を設定することとしている。
このように、最終ラウンド及び最終以外のラウンドの終了時に同様にE4アドレス「T8」、「T9」が選択された場合であっても、状況によって異なる制御を実行可能であることから、可変入賞装置32の開閉動作を実行させるためのサブルーチン(可変入賞装置制御処理)を変更することなく、可変入賞装置32の閉鎖時間(エンディング時間、インターバル時間)を変えたり、可変入賞装置制御処理における処理の流れを切替えたりすることができる。従って、制御の複雑化を抑制しつつ、大当たり状態の多様化を図ることができる。結果として、大当たり状態における単調感が軽減され、ひいては、興趣の向上を図ることができる。
また、大当たり状態を終了させるための第15ラウンドが終了したか否かの判別は、E4アドレス「T8」、「T9」が選択されるラウンド終了のタイミングで実行されるだけで十分であり、その他の「T1」〜「T7」、「T10」、「T11」が選択されるタイミング(ラウンドの開始時、ラウンド中、及び、複数のラウンドがない「MB」の当たり状態の終了時)で実行する必要はない。つまり、本実施形態では、「T8」、「T9」に対応して第15ラウンドが終了したか否かの判別処理を実行するための制御データが記憶されているため、例えば、図47に示す可変入賞装置制御処理のステップS6015のE3処理において、「T8」、「T9」が選択された場合にとりあえず第1可変タイマにインターバル時間を設定するとともに大当たり状況記憶エリアに「3」を設定しておく場合のように、ステップS6015の後、必ず「T8」、「T9」が選択されたか否かの判別を行って肯定判定された場合に第15ラウンドが終了したか否かの判別を行い、肯定判別されれば、第1可変タイマにエンディング時間を設定するとともに大当たり状況記憶エリアに「4」を設定するといった書き換え処理を行わなくても済む。従って、制御の複雑化を抑制することができる。
さらに、場合分け設定処理が記憶されたE4アドレスが複数(「T8」、「T9」)設けられており、それぞれ異なる制御内容の場合分け設定処理(第1場合分け設定処理、第2場合分け設定処理)が実行されることから、大当たり状態の多様化をより一層図ることができる。また、大当たり状態の種別によって選択されるE4アドレスが異なるようになっている。つまり、第1場合分け設定処理、第2場合分け設定処理のそれぞれが実行される大当たり種別はある程度限定されるため、大当たり種別によって閉鎖時間を変更する等の処理を比較的簡単に行うことができる。従って、各場合分け設定処理の複雑化を抑制することができる。
また、E3テーブルの各E3アドレスに対応する制御データ群のうち「T8」、「T9」を選択させる制御データを含む制御データ群は、大当たり状態の途中(ラウンドが残っている状態)で使用することもできるし、最後で使用することもできる。従って、E3テーブルの各E3アドレスの制御データ群の汎用性を高めることができ、E3アドレスの数を増やす等することなく、確実に大当たり状態を完遂することができる。
さらに、第1、第2場合分け設定処理では、各種異常状態の発生を示すエラー情報があるか否かの判別をも行い、エラー情報がない場合には大当たり状態を進行させ、エラー情報がある場合には、大当たり状態を進行させない(一時中断させる)ように構成されている。すなわち、ラウンド終了の段階で、が発生したか否かの判別処理が行われるとともに、その結果に応じた処理が実行されることとなる。
また、当該異常状態の監視及びそれに応じた処理は、開閉制御管理テーブルのE4アドレスのうち「T8」、「T9」が選択された場合にのみ実行される。このため、監視の回数が多すぎて処理スピードの低下を招いたり、回数が少なすぎて異常状態を検出し難くなったりすることを抑止することができる。さらに、ラウンド期間が経過して可変入賞装置32が閉鎖される(インターバル或いはエンディングが開始される)ときに、異常状態が発生しているか否かの判別処理が行われるため、例えば、可変入賞装置32の開放中に異常状態の発生が確認され、開放時間(及び可変入賞装置32への遊技球の入賞限度個数)が残っていたのにもかかわらず可変入賞装置32が直ちに閉鎖され、可変入賞装置32の開放期間が短くなってしまうといった事態を回避することができる。従って、異常状態の発生を検出したがそれは遊技者に非がないものであった(例えば誤検出であった)場合に、遊技者が不当に損益を被ってしまうといった事態を回避することができる。
(第3実施形態)
また、上記第2実施形態では、開閉制御管理テーブルのE4アドレス「T8」、「T9」が選択された場合、大当たり状態の終了時(第15ラウンドの終了時)に行われる処理と、第1〜第14ラウンドの終了時に行われる処理とを選択的に実行させるための第1場合分け設定処理及び第2場合分け設定処理が行われるよう構成されているが、例えば、以下に説明する第3実施形態のように構成してもよい。
以下、第3実施形態について、図51〜図54を参照して説明する。尚、基本構成は上記第1実施形態と同様であり、第1実施形態と同様の名称等を使用して説明する。
本実施形態では、ラウンド数カウンタが省略されている。さらに、判別情報設定処理の大当たり設定(図20のステップS1002参照)において、上記第1、第2実施形態では可変入賞装置制御処理のステップS1206又はステップS6008で行われていたE2ポインタ設定処理を行うとともに、ステップS1212又はステップS6014で行われていた大当たりの情報等をサブ制御装置262に出力するための処理を行うこととする。尚、当該大当たり設定において、第1可変タイマに対して、「15RB」、「5RUB」、「10RUB」、「15RUB」、「5RSB」、「10RSB」であれば8秒に対応する値を設定し、「JUB」、「LB」、「MB」であれば3秒に対応する値を設定することとしてもよい。
さて、図54に示すように、本実施形態の開閉制御管理テーブルは、第1実施形態における開閉制御管理テーブルのE4アドレス「T1」〜「T11」に加え、「T12」、「T13」が設定されている。「T12」に対応しては、可変入賞装置32を9.48秒閉鎖させるとともに、大当たり状況記憶エリアに「4」を設定する制御データが記憶されている。「T13」に対応しては、可変入賞装置32を12秒閉鎖させるとともに、大当たり状況記憶エリアに「4」を設定する制御データが記憶されている。また、「T3」に対応して、可変入賞装置32を5.4秒閉鎖させるとともに、大当たり状況記憶エリアに「3」ではなく「4」を設定する制御データが記憶されている。本実施形態では、「T3」、「T8」、「T9」、「T12」、「T13」に対応して記憶されている制御データが終期閉鎖制御データに相当し、「T3」、「T12」、「T13」に対応して記憶されている制御データが最終閉鎖制御データに相当する。
また、図53に示すように、本実施形態のE3テーブルは、第1実施形態におけるE3テーブルのE3アドレス「STRLNG」、「STRLNG2」、「STRJMP」、「STRSHT」、「STRSHT2」、「STRSHT3」、「STRAN1」、「STRAN2」、「STRSML」に加え、「STREN1」、「STREN2」、「STREN3」が設けられている。「STREN1」に対応しては、上から「2」、「T4」、「T13」の制御データが記憶されており、当該制御データに基づいて、可変入賞装置32を最終ラウンドとして29.5秒開放した後、エンディング期間として12秒閉鎖させる処理が行われる。「STREN2」に対応しては、上から「2」、「T5」、「T12」の制御データが記憶されており、当該制御データに基づいて、可変入賞装置32を最終ラウンドとして0.06秒開放した後、エンディング期間として9.48秒閉鎖させる処理が行われる。「STREN3」に対応しては、上から「2」、「T5」、「T3」の制御データが記憶されており、当該制御データに基づいて、可変入賞装置32を最終ラウンドとして0.06秒開放した後、エンディング期間として5.4秒閉鎖させる処理が行われる。
さらに、図52に示すように、本実施形態のE2テーブルは、第1実施形態におけるE2テーブルと同様に、E2アドレス「PTNLNG」、「PTNJUP」、「PTNRU1」、「PTNRU2」、「PTNRU3」、「PTNRU4」、「PTNRU5」、「PTNSML」、「PTNSHT」が設けられているが、「PTNSML」を除く各S2アドレスに対応する制御データ群の最後に、「STREN1」、「STREN2」、「STREN3」を選択させる制御データが設定されている。また、これに伴って、その直前に選択される制御データの実行回数が1回減らされている。
さて、本実施形態では、上記テーブルの変更等に伴い、可変入賞装置制御処理についても、上記第1実施形態とは異なっている。以下、図51を参照して本実施形態の可変入賞装置制御処理について説明する。
先ず、ステップS7001では、大当たり状況記憶エリアに設定されている値が「0」であるか否かを判別する。ステップS7001で肯定判別された場合、すなわち、大当たり状態ではない場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS7001で否定判別された場合にはステップS7002において、第1可変タイマの値を1減算する。続くステップS7003では、第1可変タイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS7003で肯定判別された場合には、ステップS7004において、大当たり状況記憶エリアにおいて大当たり状態の開始を示す値「1」が設定されているか否かを判別する。
ステップS7004で肯定判別された場合には、ステップS7005において、大当たり状況記憶エリアに「2」を設定する。続く、ステップS7006では、E2ポインタで示されている制御データに基づく処理(E2処理)を行う。上記のように、本実施形態では、判別情報設定処理の大当たり判定でE2ポインタが設定されており、ここでは、図52に示すE2テーブルにおいて、E2ポインタで指し示されているラウンド回数設定データに記憶されている数値をE2カウンタに記憶する。
その後、ステップS7007では、E2ポインタを次の行に移行させる。当該ステップS7007の処理によって、E2ポインタが、E3アドレスを選択させるためのラウンド選択制御データを指し示すこととなる。続く、ステップS7008では、E3ポインタの設定処理を行う。当該処理では、図53に示すE3テーブルにおいて、E2ポインタで指し示されたE3アドレスに対応して記憶されている制御データのうち先頭の制御データ指し示すようにE3ポインタを設定する。
続く、ステップS7009では、E3ポインタで示されている制御データに基づく処理(E3処理)を行う。より具体的には、各E3アドレスに対応して記憶されている制御データ群の先頭に記憶されている実行回数設定データの値をE3カウンタに記憶する。ステップS7009の後、ステップS7010において、E3ポインタを次の行に移行させる。当該ステップS7010の処理によって、E3ポインタが、E4アドレス、特に、E4アドレスのうち「T1」、「T4」、「T5」のいずれかを選択させための開放選択制御データを指し示すこととなる。その後、ステップS7011に移行する。
ステップS7011では、図54に示す開閉制御管理テーブルのE4アドレスのうち、E3ポインタで示されているE4アドレスに対応する制御データに基づく処理(E3処理)を行う。当該ステップS7011では、図54に示すように、選択されたE4アドレスに対応する各制御データに基づいて、可変入賞装置32の開放又は閉鎖を行うとともに、開状態を維持する時間(開放時間)又は閉状態を維持する時間(閉鎖時間)を第1可変タイマに設定する。特に、E4アドレス「T8」、「T9」に対応する処理が実行された場合には、大当たり状況記憶エリアに「3」が設定され、E4アドレス「T3」、「T12」、「T13」に対応する処理が実行された場合には、大当たり状況記憶エリアに「4」が設定される。
続くステップS7012では、大当たり状況記憶エリアの値が「3」であるか否かを判別する。ステップS7012で肯定判別された場合には、ステップS7013に移行し、サブ制御装置262に対してラウンドが終了した旨の情報を伝えるためのラウンド終了コマンドを設定してから、本処理を終了する。尚、ラウンド終了コマンドを受信したサブ制御装置262は、インターバル期間及び次のラウンド期間に対応する演出を実行するための処理を行う。
また、ステップS7012で否定判別された場合には、ステップS7014において、大当たり状況記憶エリアの値が「4」であるか否かを判別する。ステップS7014で否定判別された場合、すなわち、ラウンドの終了時期ではない場合にはそのまま本処理を終了する。一方、ステップS7014で肯定判別された場合には、ステップS7015において、サブ制御装置262に対して大当たり状態における最終のラウンドが終了した旨の情報を伝えるためのエンディングコマンドを設定してから、本処理を終了する。尚、エンディングコマンドを受信したサブ制御装置262は、エンディング期間に対応するエンディング演出を実行するための処理を行う。
また、ステップS7004で否定判別された場合、すなわち、大当たり状況記憶エリアに記憶されている値が、「2」、「3」、「4」のいずれかである場合には、ステップS7016においてE3カウンタの値を1減算する。続くステップS7017では、E3カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。
ステップS7017で否定判別された場合、ステップS7018においてE3ポインタが「T2」、「T6」、「T10」、「T11」を選択させる制御データを指し示しているか否かを判別する。尚、「T2」、「T6」、「T10」、「T11」に対応する制御データに基づく処理は、ラウンドの終了時に行われるものではなく、ラウンドの途中に閉鎖される場合の処理である。また、E3ポインタが「T3」、「T8」、「T9」、「T12」、「T13」を指し示している場合には、前記ステップS7016にてE3カウンタの値が「0」となり、ステップS7017で肯定判別されるため、ステップS7018を経由しない。
ステップS7018で否定判別された場合、すなわち、可変入賞装置32の開放処理が行われた後の状態である場合には、ステップS7019において、E3ポインタを次の行に移行させてから、ステップS7011に移行する。この場合、E3ポインタは「T2」、「T3」、「T6」、「T8」、「T9」、「T10」、「T11」、「T12」、「T13」を選択させる制御データのいずれかを指し示すこととなり、ステップS7011では、可変入賞装置32を閉鎖させる処理が行われる。
一方、ステップS7018で肯定判別された場合、すなわち、可変入賞装置32の閉鎖処理が行われた後の状態である場合には、ステップS7020においてE3ポインタを前の行に移行させてから、ステップS7011に移行する。この場合、E3ポインタは「T1」、「T4」、「T5」、「T7」を選択させる制御データのいずれかを指し示すこととなり、ステップS7011では、可変入賞装置32を開放させる処理が行われる。
また、ステップS7003で否定判別された場合、すなわち、可変入賞装置32の開状態又は閉状態を維持するべき時間(開放時間又は閉鎖時間)が残っている場合には、ステップS7021に移行し、可変入賞装置32への入球個数を計測する入球カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS7021で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS7021で肯定判別された場合、すなわち、ラウンドの終了契機が訪れた場合には、ステップS7022において入球カウンタに対して所定値(例えば「8」等)を設定してから、ステップS7016に移行する。
また、ステップS7017で肯定判別された場合(E3テーブルの3つ1セットの制御データに基づく処理が完了した場合)には、ステップS7023に移行し、大当たり状況記憶エリアの値が「4」であるか否かを判別する。
尚、本実施形態では、E2テーブルのE2アドレスに対応して記憶されている一連の制御データ群の最後の制御データ(最終の第15ラウンド用のデータ)によって、E3アドレス「STREN1」、「STREN2」、「STREN3」が選択され、さらに、「STREN1」、「STREN2」、「STREN3」に対応して記憶されている一連の制御データ群の最後の制御データ(第15ラウンド後〜大当たり終了までの可変入賞装置32の閉鎖期間用のデータ)によって選択されるE4アドレス「T3」、「T12」、「T13」に対応して記憶されている制御データに基づく処理が実行された場合に、大当たり状況記憶エリアに「4」が設定される。また、E2アドレスに対応して記憶されている一連の制御データ群を構成する制御データに基づく処理を順に実行していけば、当該制御データ群の最後において大当たり状況記憶エリアに「4」が設定されるとともに、第1可変タイマにエンディング時間が設定される処理が行われるため、上記第1実施形態や第2実施形態のように、ラウンドの数を数える必要がない。
尚、第15ラウンドの終了時において主制御装置261からサブ制御装置262に対してエンディングコマンドが出力されることから、サブ制御装置262において、ラウンドの終了時に主制御装置261から出力されるコマンドに基づいてラウンドをカウントするカウンタ(ラウンド把握カウンタ)等を設けなくても、エンディング演出を実行することができる。但し、ラウンド期間の演出で現在のラウンド数を表示したい場合には、ラウンド把握カウンタを設けることが望ましい。
ステップS7023で否定判別された場合、すなわち、未だ大当たり状態を終了させる段階に至っていない場合には、ステップS7024に移行し、大当たり状況記憶エリアの値が「3」であるか否かを判別する。
ステップS7024で否定判別された場合、すなわち、未だラウンドを終了させる段階に至っていない場合には、ステップS7025に移行し、E3ポインタを次の行に移行させる。続くステップS7026では、E3処理として、E3ポインタが示す実行回数設定データに記憶された数値をE3カウンタに設定する。その後、ステップS7027でE3ポインタを次の行に移行させてから、ステップS7011に移行する。
また、ステップS7024で肯定判別された場合、すなわち、ラウンドが終了し、さらにその後のインターバル期間も終了した場合には、ステップS7028に移行して、E2カウンタを1減算する。
ステップS7028の後、ステップS7029において、E2カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS7029で否定判別された場合、すなわち、E2テーブルの2つ1セットの制御データに基づく処理が規定セット数完了していない場合には、ステップS7033に移行する。
ステップS7033では、E2ポインタが示すE3アドレスに対応して記憶されている制御データ群のうち先頭の制御データを指し示すようにE3ポインタを設定し、ステップS7034では、E3ポインタが示す実行回数設定データに記憶された数値をE3カウンタに設定し、ステップS7035では、E3ポインタを次の行に移行させ、ステップS7036では、E3ポインタが示すE4アドレスに対応する制御データに基づくE3処理を実行させる(このE3処理では可変入賞装置32を開放させる処理を実行させることとなる)。
ステップS7036の後、ステップS7037において、大当たり状況記憶エリアに対してラウンド中であることを示す「2」を設定する。続くステップS7038では、入球カウンタに対して1回のラウンド中における遊技球の可変入賞装置32への入球の上限値(1ラウンドあたりの最大入賞個数)である「8」を設定し、本処理を終了する。
また、ステップS7029で肯定判別された場合には、ステップS7030においてE2ポインタを次の行に移行させる。続いて、ステップS7031において、E2ポインタが示すラウンド回数設定データに記憶された数値をE2カウンタに設定するとともに、ステップS7032においてE2ポインタを次の行に移行させる。その後、ステップS7033に移行する。
また、ステップS7023で肯定判別された場合、すなわち、大当たり状況記憶エリアに「4」が設定されている場合には、ステップS7039に移行し、終了設定処理を行う。終了設定処理では、モード記憶エリアの設定処理、変動回数カウンタの設定処理などが行われる。ステップS7039の後、ステップS7040において、大当たり状況記憶エリアに対して大当たり状態ではないことを示す「0」を設定してから、本処理を終了する。
以上詳述したように、第3実施形態では、E2アドレスに対応して記憶されている制御データ群に対応する一連の処理を実行すれば、大当たり状態の最後にE4アドレス「T3」、「T12」「T13」のいずれかに対応する制御データに基づく処理が行われることとなる。つまり、「T3」、「T12」、「T13」に対応しては、大当たり状態を終了させるための制御データが記憶されているため、ラウンド数を数えるカウンタ(ラウンド数カウンタ)を設けたり、当該カウンタに基づいて大当たり状態の終了時期が到来したか否かの判別処理を行ったりしなくても、大当たり状態を完遂させることができる。
また、第15ラウンドの終了時に選択される「T3」、「T12」、「T13」に対応する制御データと、第1〜第14ラウンドの終了時に選択される「T8」、「T9」に対応する制御データとで可変入賞装置32の閉鎖時間をそれぞれ設定することができる。このため、例えば、開閉制御管理テーブルにおいて大当たり状況記憶エリアに対して「4」を設定させる制御データが存在せず、大当たり状況記憶エリアに「3」が設定された回数を数えて大当たり状態の終了時期を判断する第1実施形態のような構成のように、大当たり状態における可変入賞装置32の途中の閉鎖時間(インターバル時間)に比べ、最後の閉鎖時間(エンディング時間)を長く設定するべく、別途、閉鎖期間を付け加えたりする処理を実行しなければならないといった事態を回避することができる。従って、制御の複雑化を招くことなく、インターバル時間とエンディング時間とを異ならせることができる。さらに、大当たり状況記憶エリアに対して「4」が設定される制御データを増やせば、エンディング(時間)のバリエーションを増やすことができ、大当たり状態の多様化を図ることができる。
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(a)上記実施形態において、大当たり種別の数や各大当たり種別に対応する大当たり状態における可変入賞装置32の開閉パターンは特に限定されるものではなく、可変入賞装置32の開閉パターンが異なる大当たり種別が少なくても2つ設定されていればよい。但し、大当たり状態の全体としてみると可変入賞装置32の開閉パターンは異なるのであるが、個々の可変入賞装置32の開閉の処理をみると共通の処理が存在する大当たり種別が存在することとする。また、上記実施形態では、どの大当たり種別でも、1ラウンドという区切りを15回分で大当たり状態を構成しているが、大当たり種別によってラウンド数を異ならせてもよい。
尚、上記実施形態では特に言及していないが、1つのラウンド中に可変入賞装置32が複数回開放される場合、そのうちの1回の開放中において可変入賞装置32へ8個の入賞があった場合だけでなく、1つのラウンド中に可変入賞装置32に入賞した遊技球の数の合計が8個となった場合には、当該ラウンドを終了することとする。例えば、1つのラウンド中に可変入賞装置32が2秒間開放されることが5回繰り返し行われるような構成において、1回の開放につき2個ずつ入賞して4回目の開放で8個目が入賞した時点でラウンドが終了する(可変入賞装置32が閉鎖され、5回目の開放が行われない)よう構成してもよい。この場合、同一のラウンドで行われるはずであったE3テーブルの処理をとばす必要が生じるため、例えば、図22に示す可変入賞装置制御処理のステップS1221で肯定判別された場合に、ステップS1244の後、E3カウンタを「1」にして、可変入賞装置32を閉鎖して、第1可変タイマに2秒に対応する値を設定して、大当たり状況記憶エリアに「3」を設定してからステップS1214に移行することとしてもよい。
また、上記実施形態では、どのラウンドでも、ラウンド中に可変入賞装置32へ8個の入賞があった場合に当該ラウンドを終了させることとなっているが、ラウンドの種別毎にラウンドの終了条件(終了規定)としての可変入賞装置32への遊技球の最大入球数(規定個数)を異ならせることとしてもよい。さらに、ラウンドの終了の条件から時間を外して可変入賞装置32に規定個数の入賞があった場合にのみラウンドが終了するように構成してもよい。
(b)上記実施形態では、「10RUB」の第6ラウンド、「15RUB」の第6及び第11ラウンド、「5RSB」の第6ラウンド、「10RSB」の第6及び第11ラウンド、「JUB」の第1ラウンドにおいて、可変入賞装置32への遊技球の入球が見込めない程度の短い間隔で可変入賞装置32を複数回開放させた後、入球が見込めるような比較的長い間隔で可変入賞装置32を開放させているが、特にこのような構成に限定されるものではなく、例えば、20秒の開放期間とその後の閉鎖期間とを省略することとしてもよい。例えば、「10RUB」の第6ラウンドの20秒の開放期間及びその後の2秒の閉鎖期間を省略した場合、第7ラウンド開始時に可変入賞装置32が開放されることで、「5RUB」ではないことを把握することができる。
ここで、可変入賞装置32の開閉パターンが異なる各種大当たり状態を例示し、図46のタイムチャートを参照して説明する。また、図46中の三角印は、主制御装置261からサブ制御装置262へコマンドが出力されるタイミングを示している。
図46の(A)〜(E)では、いずれも全8ラウンドの大当たり状態を示している。この中で(E)は、可変入賞装置32の開放期間が一定となっている(可変入賞装置32への遊技球の入球(入賞)が見込める第1時間の開放が複数回繰り返される)一般的な開閉パターンである。
これに対し、(A)は、第1〜第3ラウンドにおいては、可変入賞装置32がそれぞれ第1時間開放されるものの、第4〜第8ラウンドにおいては、可変入賞装置32への遊技球の入球(入賞)が見込めない第2時間だけそれぞれ可変入賞装置32が開放される。つまり、(E)は、可変入賞装置32への入賞、すなわち、遊技球の払出(賞球)が望める出球アリのラウンドが8ラウンド分であるのに対し、(A)は、出球アリのラウンドは3ラウンド分であり、当然遊技者にとっては(E)の大当たり状態(開閉パターン)の方が好ましい。
(B)は、第1〜第3ラウンドにおいては、可変入賞装置32がそれぞれ第1時間開放され、第4ラウンドにおいて、可変入賞装置32が第2時間5回繰り返し開放され、第5〜第8ラウンドにおいて、可変入賞装置32がそれぞれ第1時間開放される。(A)と対比すると、(A)の第8ラウンド終了と、(B)の第4ラウンド終了とが同じタイミングであり、(A)の第8ラウンド終了後のインターバルの終了と、(C)の第4ラウンド終了後のインターバルの終了、すなわち、第5ラウンドの開始とが同じタイミングである。つまり、(A)は、出球アリのラウンドが3ラウンド分であるのに対し、(B)は、出球アリのラウンドは7ラウンド分であり、当然遊技者にとっては(B)の大当たり状態(開閉パターン)の方が好ましい。
(C)は、第1〜第3ラウンドにおいては、可変入賞装置32がそれぞれ第1時間開放され、第4ラウンドにおいて、可変入賞装置32が第2時間5回繰り返し開放されるとともに可変入賞装置32が第1時間開放され、第5〜第8ラウンドにおいて、可変入賞装置32がそれぞれ第1時間開放される。(A)と対比すると、(A)の第8ラウンド終了後のインターバルの終了と、(C)の第4ラウンドにおける第1時間の開放開始とが同じタイミングである。つまり、(A)は、出球アリのラウンドが3ラウンド分であるのに対し、(C)は、出球アリのラウンドは8ラウンド分であり、当然遊技者にとっては(C)の大当たり状態(開閉パターン)の方が好ましい。
(D)は、第1〜第3ラウンドにおいては、可変入賞装置32がそれぞれ第1時間開放され、第4ラウンドにおいて、可変入賞装置32が第2時間5回繰り返し開放されてから可変入賞装置32が第1時間開放され、第5〜第8ラウンドにおいて、可変入賞装置32がそれぞれ第1時間開放される。(A)と対比すると、(A)の大当たり状態終了(エンディング終了)と、(D)の第4ラウンドにおける第1時間の開放開始とが同じタイミングである。つまり、(A)は、出球アリのラウンドが3ラウンド分であるのに対し、(D)は、出球アリのラウンドは8ラウンド分であり、当然遊技者にとっては(D)の大当たり状態(開閉パターン)の方が好ましい。
さて、上記(A)〜(E)では、第4ラウンドで可変入賞装置32の開閉パターンが分岐する。つまり、(A)では、可変入賞装置32が8回開放されるとその後可変入賞装置32は開放されないのであるが、(B)〜(D)では(A)と同じように可変入賞装置32が8回開放された後にも可変入賞装置32が開放される。そこで、分岐のタイミングで、ラウンドが未だ残っているか否かといった演出が行われる。
大当たり状態の可変入賞装置32の開閉パターンとして、例えば、(A)と(B)とを具備するものについて例示すると、(A)では、第8ラウンド終了時のタイミングで、主制御装置261からサブ制御装置262に出力されるコマンドに基づいて、第8ラウンド終了後のインターバルにおいてラウンドが未だ残っているか否かの演出が行われる。その後、第8ラウンド終了後のインターバル終了時のタイミングで出力されるコマンドに基づいて、大当たり状態の終了を教示するエンディング演出が行われる。
これに対し、(B)では、第4ラウンド終了時のタイミングで、主制御装置261からサブ制御装置262に出力されるコマンドに基づいて、第4ラウンド終了後のインターバルにおいて未だラウンドが残っているか否かの演出が行われ、その後の第5ラウンドでラウンドが残っていることを教示する演出が行われる。つまり、遊技者は、第5ラウンド開始時の可変入賞装置32の開放又は第5ラウンド開始時の演出を確認すれば、ラウンドが残っていることを把握できるため、当該第5ラウンド開始時のタイミングにおいて、可変入賞装置32の開放と同時に、装飾図柄表示装置42の表示態様、スピーカSPの音声態様、各種ランプの発光態様で比較的派手な演出を行い、有利な大当たり状態が付与されたことによる高揚感を一層盛り上げる。
また、大当たり状態の可変入賞装置32の開閉パターンとして、例えば、(A)、(C)、(D)を具備するものについて例示すると、(A)では、第3〜第8のラウンド終了時のタイミングで、主制御装置261からサブ制御装置262に出力されるコマンドに基づいて、第3ラウンド後のインターバル開始から第8ラウンド後のインターバル終了時までの間においてラウンドが未だ残っているか否かの演出が行われる。その後、第8ラウンド後のインターバル終了時のタイミングで出力されるコマンドに基づいて、大当たり状態の終了を教示するエンディング演出が行われる。
これに対し、(C)、(D)では、第3ラウンド終了時のタイミングで、主制御装置261からサブ制御装置262に出力されるコマンドに基づいて、第3ラウンド後のインターバル開始から第4ラウンド中の5回目の開放後の閉鎖期間の終了時のタイミングまで(第1時間の開放までのタイミングまで)において未だラウンドが残っているか否かの演出が行われ、その後の20秒の開放の期間でラウンドが残っていることを教示する演出が行われる。つまり、遊技者は、20秒の開放期間の開始時の可変入賞装置32の開放又は演出を確認すれば、ラウンドが残っていることを把握できるため、当該20秒の開放期間の開始時のタイミングにおいて、可変入賞装置32の開放と同時に、装飾図柄表示装置42の表示態様、スピーカSPの音声態様、各種ランプの発光態様で比較的派手な演出を行い、有利な大当たり状態が付与されたことによる高揚感を一層盛り上げる。
尚、大当たり状態の可変入賞装置32の開閉パターンとして、例えば、(E)と(F)とだけの場合、開閉パターンが比較的簡素であり、上記実施形態のようにE2テーブルやE3テーブル等を用いるまでもなく比較的簡単に可変入賞装置32の開閉制御を行うことができる。但し、(E)及び(F)の第3ラウンド後のインターバルにおいて、未だラウンドが残存しているか否かの演出を行うような場合、少なくともラウンド終了時に主制御装置261からサブ制御装置262にコマンドを出力することで、(E)においては、第4ラウンドの開始時の可変入賞装置32の開放と同時に対応する演出を行うだけでなく、第3ラウンド後のインターバルの演出と、第4ラウンドの演出とを一連の流れでスムースにつなげることができる。
(c)上記実施形態では、大当たり状態における第1ラウンド以外のラウンドの開始時において主制御装置261からサブ制御装置262にコマンドを出力するような構成になっていないが、出力するように構成してもよい。この場合、ラウンドの開始(可変入賞装置32の開放)のタイミングと、装飾図柄表示装置42等におけるラウンド開始時用の演出態様を導出するタイミングとが一致しているか否かを確認することができるといった作用効果はあるものの、制御の複雑化を招くことが懸念されるため、上記実施形態のように出力しない方が好ましい。加えて、上記実施形態では、ラウンド終了時の可変入賞装置32の閉鎖時にのみラウンド終了コマンドが出力される構成となっているが、それ以外の可変入賞装置32の閉鎖時にもサブ制御装置262にコマンドが出力されるような構成としてもよい。
また、上記実施形態では、始動入賞処理に際して大当たり種別のうち「LB」、「MB」、「JUB」だけを特定し得るように構成されているが、大当たり種別の判別を一切行わない構成としてもよいし、全ての大当たり種別を特定し得るように構成してもよい。また、連続予告等のような変動表示が開始される前に変動表示の内容を把握しておく必要がある演出等を行わない場合、始動入賞処理の大当たり判定処理、種別判定処理、リーチ判定処理を省略することも可能である。
さらに、上記実施形態では、大当たり状態において第1ラウンドの可変入賞装置32の開放が行われる時点には大当たり状態中の最初から最後までの可変入賞装置32の開閉パターンが決定されているが、1乃至複数ラウンドずつ、大当たり状態の経過とともに可変入賞装置32の開閉パターンを決定してもよい。例えば、第1ラウンドの開始よりも前、及び、各ラウンドの終了時において直後のラウンドの可変入賞装置32の開閉パターンを決定する抽選を行い、当該抽選に基づいて開閉パターンを決定し、実行させるように構成してもよい。この場合においても、第2ラウンド以降のラウンド及びその直前のインターバルに対応して行われる装飾図柄表示装置42等の演出を一まとめに設定、制御することができ、インターバルからラウンドへ続くスムースな演出態様を導出することができる。
加えて、大当たり状態中の装飾図柄表示装置42等における演出態様についても特に限定されるものではなく、パチンコ機10の機種毎に適宜設定し得るものである。また、可変入賞装置32が閉状態にあるとき(インターバル期間中)の装飾図柄表示装置42の態様としては、連続する一連の動画に限定されず、例えば、インターバル期間の終わりに静止画を導出してもよい。上記実施形態では、上記のように、サブ制御装置262がラウンド開始までの期間、すなわち、インターバル期間を確実に把握できることから、装飾図柄表示装置42にて静止画を導出しても、その時間に法則性を確立することができる。従って、例えば、インターバル期間中に単にラウンド開始までの帳尻合わせとして静止画をラウンド開始まで表示し続けるような場合には、違和感や嫌悪感等を誘うおそれがあるが、上記実施形態の構成を採用する場合には、計算された面白みを付加することができる。
(d)上記実施形態では、大当たり乱数カウンタC1と、種別決定カウンタC2と、変動選択カウンタC3とが分けられているが、少なくとも2つを統合してもよい。例えば、「0〜599」のカウンタの値のうち、「7,307」が低確率状態において当選に対応する値であり、「8〜10、308〜310」が低確率状態において前後外れリーチに対応する値であり、「11〜20、311〜320」が低確率状態において前後外れ以外リーチに対応する値であり、「7〜16、307〜316」が高確率状態において当選に対応する値であり、「17〜19、317〜319」が高確率状態において前後外れリーチに対応する値であり、「20〜29、320〜329」が高確率状態において前後外れ以外リーチに対応する値であるといった具合に設定してもよい。
また、上記実施形態では、大当たり種別が決定されることで、大当たり終了後に付与される遊技モードの種別についても決定される構成となっているが、大当たりの種別の決定と、遊技モードの種別の決定とが別々に行われる構成としてもよい。例えば、大当たり状態の種別を決定する種別決定カウンタC2の他に、遊技モードの種別を決定するモード決定カウンタを設けることとしてもよい。
(e)上記実施形態では、上入賞口33aに遊技球が入球した場合でも、下入賞口33bに遊技球が入球した場合でも、当否抽選にて当選した場合の大当たり種別の振り分けが同じであるが、付与され得る大当たり種別を異ならせてもよいし、付与され得る大当たり種別が同じでも、振分けの割合が異なるように構成してもよい。
また、上記実施形態では、いずれの大当たり種別でも、大当たり状態終了後に、始動入賞ユニット33に遊技球が入球し易くなる高入球状態となるが、高入球状態とならない大当たり種別を設けることとしてもよい。例えば、「LB」や「MB」と同じ大当たり状態(可変入賞装置32の開閉パターンが同じ)が展開されるのであるが、高入球状態が付与されないような大当たり種別(確変モードと同様に大当たり確率が高められるモードが付与される「潜伏確変当たり」、及び通常モードが付与される「小当たり」)を設定してもよい。また、上入賞口33aへの入球があった場合にのみ、「潜伏確変当たり」や「小当たり」に当選し得ることとしてもよい。さらに、確変モード中の種別抽選と、通常モード中の種別抽選とで、付与される大当たり種別を異ならせたり、いずれの大当たり種別にも当選し得るが振分けの割合を異なるよう構成したりしてもよい。
さらに、上記実施形態では、大当たり状態中に可変入賞装置32に遊技球を入球させて遊技球の賞球(払出)を期待できる大当たり種別(出球アリの大当たり)に当選した場合には、大当たり状態終了後に確変モードが付与されるように構成されているが、出球アリの大当たりに当選した場合でも大当たり状態終了後に時間短縮モードや通常モードが付与されるような大当たり種別を具備するパチンコ機に適用することも可能である。
加えて、上記実施形態では、始動入球手段が2つ(上入賞口33a及び下入賞口33b)設けられているが1つでもよいし、3つ以上設けてもよい。また、上入賞口33aに遊技球が入球した場合に払出される遊技球の数と、下入賞口33bに入球した場合に払出される遊技球の数とが異なることとしてもよい。加えて、上記実施形態では、始動入球手段(上入賞口33a及び下入賞口33b)が上下に並んで配置され、かつ、通常モードにおいては、下入賞口33bへの入球がほとんど望めない構成となっているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、2つの始動入球手段を左右に配置してもよいし、開閉部材33cを省略してもよい。
(f)上記実施形態では、上入賞口33aへの入球に基づく第1変動表示よりも、下入賞口33bへの入球に基づく第2変動表示の方が優先して消化されるように構成されているが、特にこのような構成に限定されるものではなく、上入賞口33a及び下入賞口33bに入球があった順番通りに対応する変動表示が実行される構成としてもよい。
(g)上記実施形態では、主制御装置261にてメイン処理(図9参照)の後、通常処理(図10参照)を行う構成となっているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、メイン処理のステップS111の後に、上記実施形態で通常処理のステップS209〜ステップS218で行われていたカウンタ値の更新等の処理を行い(ステップS210は省略)、例えば、2msec毎に行われるタイマ割込み処理において、上記実施形態で通常処理のステップS201〜ステップS208で行われていた処理と、上記実施形態でNMI割込み処理として行われていたステップS401の処理とを行うこととしてもよい。尚、この場合のステップS401の処理としては、例えば、CPU501のNMI端子に停電監視回路542から停電信号SK1が出力されたか否かを判定し、停電信号SK1の出力が確認された場合に、停電の発生を示すフラグをオンにする構成が挙げられる。また、ステップS401の処理に関しては、上記実施形態と同様に、NMI割込み処理として別途行うこととしてもよい。
(h)上記実施形態では、大当たり乱数カウンタC1の値を記憶する当否乱数記憶エリアに対して大当たり状態が発生するか否かの情報が上書きされる構成となっているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、特別変動保留エリアの実行エリア及び各保留エリアに対して当選乱数記憶エリアとは別に、大当たり状態が発生するか否かの情報を記憶する記憶エリアを設けることとしてもよいし、特別変動保留エリアとは別に、特別変動保留エリアの実行エリア及び各保留エリアに個別に対応する記憶エリアを設け、当該記憶エリアに大当たり状態が発生するか否かの情報を記憶することとしてもよい。尚、種別決定カウンタC2の値を記憶する当選種別乱数記憶エリアとは別に、大当たりの種別を記憶する記憶エリアを設けることとしてもよいし、変動選択カウンタC3の値を記憶するリーチ乱数記憶エリアとは別に、リーチ情報を記憶する記憶エリアを設けることとしてもよい。
(i)上記実施形態では、大当たり状態における1回のラウンド中において可変入賞装置32が複数回開放される場合がある。換言すれば、ラウンド中にもかかわらず、可変入賞装置32が閉鎖される場合がある。その上、大当たり状態中において、可変入賞装置32が閉鎖されてから次に開放されるまでの時間(閉鎖時間)が比較的長い場合がある。つまり、可変入賞装置32が閉鎖されている期間は、遊技者が遊技球を発射しても、可変入賞装置32への入賞が見込めないため、遊技者は少なからず損失を被ることとなる。勿論、上記構成を熟知する者にあっては遊技球の発射を一旦停止して損失を回避するのであるが、このような勝手を知る者と知らない者(又は、知っていても実行しない或いは上手くできない者)との間で、大当たり状態で最終的に得られる遊技球の総数、すなわち、大当たり状態中に払出された遊技球の数から大当たり状態中に発射した遊技球の数を引いた数に大きな開きが生じてしまうおそれがある。この場合、不公平感が助長され、損失を被ったことを自覚した遊技者にとっては、嬉しいはずの大当たり状態によってかえって気分を損ねてしまい、興趣の著しい低下を招いてしまうおそれがある。
従って、ラウンド期間中に可変入賞装置32が閉鎖され得る構成となったことでの損失を抑制するための対策を講じることとしてもよい。例えば、オープニング期間、エンディング期間、及びインターバル期間を除く、可変入賞装置32の閉鎖期間、或いは、可変入賞装置32が閉鎖されてから、可変入賞装置32が開放される所定時間前までの期間である場合に、発射された遊技球の数に応じて、又は、アウト口36に入球した遊技球の数に応じて、遊技者に所定数の遊技球を払い出すように構成してもよいし、遊技球が発射されないように構成してもよい。また、遊技球の発射を一旦止めてもらうような表示を行ってもよいし、可変入賞装置32の閉鎖時間がある程度長くなる場合には、大当たり状態の終了を知らせる演出(エンディング演出)と同じ演出(擬似エンディング演出)を行うこととしてもよい。
尚、「遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特殊入球手段(例えばアウト口36)と、特殊入球手段に入球した遊技球が案内され得る第1の振分通路及び第2の振分通路(例えばアウト口経由の排出通路が2ルートあり)と、第1の振分通路を通過する遊技球を検知可能な振分検知手段とを備え、特殊入球手段は、当該特殊入球手段に入球した遊技球を第1の振分通路に案内する第1の案内状態と、特殊入球手段に入球した遊技球を第2の振分通路に案内する第2の案内状態とに状態変化する遊技球振分手段(例えば、アウト口36を少し入ったところに設けられた可動片、及び可動片を動作させるモータやソレノイド等の駆動装置)とを備え、大当たり状態におけるラウンド中の閉鎖期間であるか否かを判別し、大当たり状態におけるラウンド中の閉鎖期間であると判別した場合には遊技球振分手段を第1の案内状態とし、大当たり状態におけるラウンド中の閉鎖期間ではないと判別した場合には遊技球振分手段を第2の案内状態とする遊技球振分制御手段と、振分検知手段の検知に基づいて遊技価値としての遊技球を払い出す特殊払出制御手段とを備えていること」としてもよい。
また、「遊技球振分手段は遊技者が視認可能な位置に設けられ、遊技球振分手段を視認不可能又は視認困難とする遮蔽位置と、遊技球振分手段の視認性を妨げない退避位置とに変化可能な可変遮蔽手段を備え、遊技者の所定の操作により可変遮蔽手段を遮蔽位置と退避位置とに変化可能に構成されていること」としてもよい。つまり、遊技球振分手段を視認すれば、ラウンド中であるか否かを把握できるため、これを視認可能としておけば、遊技球振分手段の態様を見て楽しむ遊技者もあるだろうし、視認不可能としておけば、ラウンド中であるか否かを正確には察知できないため、ドキドキ間を堪能することができる。本態様例では、そのどちらかを遊技者の好みで選択的に選ぶことができるため、遊技者は個人個人の楽しみ方をすることができる。
(j)上記実施形態では、時間短縮モードの継続期間は、「MB」の大当たり状態終了後から、変動表示が100回行われるまでとなっているが、特にこれに限定されるものではなく、かかる継続期間を複数パターン設けることとしてもよい。例えば、時間短縮モードの継続期間として変動表示50回分、100回分、150回分のいずれかが設定され、「MB」当選時(例えば、変動表示設定処理において特殊確変フラグがオンされている場合の開始設定処理にて)或いはその大当たり状態中(例えば、全ラウンドが終了し、大当たり状態を終了させるとき)にその抽選が行われることとしてもよい。さらに、例えば、変動表示100回分の時間短縮モードが付与された場合であっても、時間短縮モードの開始時には、遊技者に対して付与された時間短縮モードの継続期間が変動表示100回分以下(例えば、変動表示50回分)であるものと教示しておき、例えば50回目の変動表示直後に変動表示があと50回分残っていることを教示するように構成してもよい。
(k)また、上記実施形態では第1の始動装置としての始動入賞ユニット33への入賞(第1の始動検知手段としての始動入賞スイッチ224a、224bによる検知)に基づいて行われる変動表示の回数によって時間短縮モードの継続期間が区切られているが、スルーゲート34への遊技球の通過(スルーゲートスイッチ225による検知)に基づいて行われる入球アシスト抽選の実行回数や、始動入賞ユニット33(開閉部材33c)の開放回数で時間短縮モードの継続期間が区切られるよう構成してもよい。例えば、時間短縮モードの継続期間を記憶する継続期間記憶手段を設け、「MB」当選時又は「MB」の大当たり終了時において時間短縮モードの継続期間を決定するサポート抽選を行い、サポート抽選にて決定された時間短縮モードの継続期間を継続期間記憶手段に記憶するよう構成してもよい。
さらに、時間短縮モードの継続期間を教示するための情報教示手段を設けることとしてもよい。例えば、装飾図柄表示装置42の表示部の一部で時間短縮モードの継続期間をカウントダウン表示するとともに背景色をモードに応じて変化させることで装飾図柄表示装置42を情報教示手段としてもよいし、情報教示手段として別途表示装置(液晶表示装置、セグメント表示装置、ドットマトリクス表示装置、EL表示装置等)を設けることとしてもよいし、スピーカSPやランプを情報教示手段として利用してもよい。
また、情報教示手段における時間短縮モードの継続期間の教示態様としては、回数のカウントダウンに限られず、回数のカウントアップでもよいし(時間短縮モードの継続期間が50回の場合、継続期間記憶手段に記憶されている値が0になったときに、情報教示手段では50回を教示する)、回数表示ではなく継続期間の終了時期の遠近を示唆する演出態様であってもよい。また、継続期間の教示は時間短縮モードにおいて常に(残り回数が減る毎に)行われなくてもよく、例えば、残り少なくなった場合にかかる教示が行われるように構成してもよい。
さらに、情報教示手段では、継続期間記憶手段に記憶されている時間短縮モードの継続期間と一致するように時間短縮モードの継続期間を教示したり、継続期間記憶手段に記憶されている時間短縮モードの継続期間よりも短い期間を時間短縮モードの継続期間として教示したりしてもよい。つまり、内部的には時間短縮モードは継続されるが情報教示手段ではあたかも時間短縮モードが終了したかのような教示が行われ、その直後に始動入賞ユニット33の開放とともに、時間短縮モードが未だ継続されていることを教示してもよい。
加えて、始動入賞ユニット33の開放時間や1回の入球アシスト抽選において当選した場合に始動入賞ユニット33が複数回開放される場合の開放間の閉鎖時間は一定でなくてもよく、例えば、上記実施形態の可変入賞装置32の開閉制御に用いられた開閉制御管理テーブルのように複数の開放時間及び閉鎖時間を記憶する制御データを記憶するテーブルを用いて、適宜開放時間や閉鎖時間を決定するよう構成してもよい。さらに、1回の入球アシスト抽選において当選した場合に始動入賞ユニット33が複数回開放される場合には、上記実施形態のE3テーブルやE2テーブルのように開閉制御管理テーブルに記憶された複数の制御データに対応する処理を順序立てて実行させるためのテーブルと、当該テーブルで実行された制御データが記憶されている位置(アドレス番号)を記憶可能なポインタとを用いて始動入賞ユニット33の開閉制御を行うこととしてもよい。また、始動入賞ユニット33の開放期間は時間で区切られるのではなく、例えば、時間制限に代えて又は加えて、始動入賞ユニット33が開放されてから始動入賞ユニット33に規定個数(例えば3個)の遊技球が入賞した時点で閉鎖されることとしてもよい。
また、例えば、時間短縮モードの継続期間が入球アシスト抽選の回数で区切られ、時間短縮モードでは、1回の入球アシスト抽選での当選につき始動入賞ユニット33が複数回開放される構成において、情報教示手段で教示されている継続期間よりも長く時間短縮モードが継続する場合、情報教示手段で教示されている継続期間が終了した後の始動入賞ユニット33の2回目の開放と同時に、情報教示手段で時間短縮モードが継続することを教示するように構成してもよい。この場合、少なくとも始動入賞ユニット33の閉鎖と同時に主制御装置261からサブ制御装置262にコマンドを出力し、サブ制御装置262では、情報教示手段に対し1回目の開放終了と2回目の開放開始との間の閉鎖期間と、2回目の開放開始時とにかけて連続した演出を実行させることができるように構成してもよい。つまり、始動入賞ユニット33の閉鎖と同時に事前にサブ制御装置262にコマンドを出力することで、可変入賞ユニット33が次回開放されるまでの時間を把握することができ、次回の開放に合わせて演出を行うことは勿論のこと、始動入賞ユニット33が閉状態にあるときから次回の開放のタイミングに向けて遊技者の興味を次第に増大させつつ、次回の開放のタイミングと同時に行われる表示と連続して繋がるような表示演出を行うことができる。特に、始動入賞ユニット33の開放時間が変化するような場合において、適宜開放時間に合わせて所定の表示装置で演出を実行しようとした場合には、制御の複雑化を招くおそれがあるが、例えば、開放期間の最後を含む期間において静止画や短い動画を繰り返す表示を行うことで、演出時間を開放期間とぴったりと合わせなくても閉鎖時にコマンドを送ることで比較的スムースに閉鎖期間の演出に繋げることができる。勿論、閉鎖時間が一定の場合は、閉鎖期間の演出とその後の開放期間の演出とをスムースに繋げることができる。尚、当該構成を採用する場合、普通図柄表示装置41の変動時間で時間短縮モードが継続しているか否かを判別できないように、通常モードにおける最初の普通図柄表示装置41の変動時間は、時間短縮モードにおける普通図柄表示装置41の変動時間と同じとすることが望ましい。また、当該構成を採用する場合、始動入賞ユニット33の入賞口33a、33bが第1の始動装置を構成し、可動部材33が可動手段を構成し、始動入賞スイッチ224a、224bが第1の始動検知手段を構成し、スルーゲート34が第2の始動装置を構成し、スルーゲートスイッチ225が第2の始動検知手段を構成する。
さらに、例えば、時間短縮モードの継続期間が始動入賞ユニット33の開放回数で区切られ、当該継続期間は時間短縮モードの設定とともに決定され、時間短縮モードにおいてはスルーゲート34の遊技球の通過に基づく入球アシスト抽選或いはその結果に基づく始動入賞ユニット33の開放が待機させられるとともに、かかる入球アシスト抽選に関係なく、時間短縮モードの設定時に決定された回数だけ始動入賞ユニット33が開放される構成において、情報教示手段で教示されている継続期間よりも長く時間短縮モードが継続する場合、情報教示手段で教示されている継続期間が終了した後の始動入賞ユニット33の開放と同時に、情報教示手段で時間短縮モードが継続することを教示するように構成してもよい。この場合、少なくとも始動入賞ユニット33の閉鎖と同時に主制御装置261からサブ制御装置262にコマンドを出力し、サブ制御装置262では、情報教示手段に対し閉鎖期間と、その直後の開放開始時とにかけて連続した演出を実行させることができるように構成してもよい。また、当該構成を採用する場合、始動入賞ユニット33の入賞口33a、33bが始動装置を構成し、可動部材33が可動手段を構成し、始動入賞スイッチ224a、224bが始動検知手段を構成する。
尚、可変入賞装置32の開閉パターンが複数存在せず、上記のように時間短縮モードの始動入賞ユニット33の開閉パターンが複数存在する(継続期間として設定される開放回数が複数用意される)パチンコ機に適用することも可能である。この場合、始動入賞ユニット33が可変入賞装置を構成する。
また、時間短縮モードにおいて、「MB」に当選した場合、継続期間記憶手段に記憶されている継続期間に対して今回の「MB」の当選に基づいて付与される時間短縮モードの継続期間を足した期間を継続期間記憶手段に記憶する(継続期間を上乗せする)よう構成してもよい。この場合、情報教示手段にて時間短縮モードが継続することの教示が行われる機会を増やすことができ、より一層の興趣の向上を図ることができる。
加えて、上記実施形態では、時間短縮モードを付与するか否かは、大当たりか否か及び大当たりの種別を判別するための大当たり乱数カウンタC1、種別乱数カウンタC2によって決定されているが、大当たり状態とは別に時間短縮モードを付与するか否かを決定する抽選を行うこととしてもよい。さらに、時間短縮モードを付与するか否かの抽選の契機としては、始動入賞ユニット33(上下の入賞口33a、33b)への入賞に限られるものではなく、スルーゲート34への遊技球の通過や、別途設けられる専用の遊技球検知装置による検知をかかる契機としてもよい。また、例えば、開放時間の上乗せ(延長)が行われるように構成してもよい。この場合、開放時間を教示可能としてもよい。さらに、大当たり状態終了後又は時間短縮モードの終了後からの特別表示装置43L、43Rにおける変動表示の回数を計測する当選間計数カウンタを設け、当選間計数カウンタの値に基づいて、時間短縮モードが付与されるか否かの当選確率、付与される時間短縮モードの継続期間の長さ等を変化させることとしてもよい。
以下、態様例を説明する。例えば、時間短縮モード及び確変モードの高入球状態においては、スルーゲート34への遊技球に基づく入球アシスト抽選で必ず当選し、1回の当選につき始動入賞ユニット33が4秒開放され、普通図柄の保留がある場合には始動入賞ユニット33が閉状態で行われる1秒の普通図柄表示装置41における変動時間を挟んで始動入賞ユニット33が開放され、確変モードにおいてはかかる高入球状態が次回大当たりするまで継続され、時間短縮モードにおいては「MB」に当選した際に行われるサポート抽選の結果に基づいて決定された回数(例えば、10回、30回、50回、100回のいずれか)だけ始動入賞ユニット33が開放されるまで高入球状態が継続する。さらに、始動入賞ユニット33への入賞個数をカウントする始動入賞カウンタが設けられ、始動入賞ユニット33の開放時に3が設定され、始動入賞ユニット33への入賞がある度に1減算され、0になった場合には、始動入賞ユニット33が閉鎖される(開放期間が終了する)構成となっている。また、パチンコ機10の前面側(例えば遊技盤30)には、高入球状態の残り回数(高確率状態が終了するまでの始動入賞ユニット33の開放回数)を表示可能なカウント表示装置が設けられる。「LB」、「MB」の大当たり状態終了後において装飾図柄表示装置42で展開されるチャンスステージに対応しては、カウント表示装置にて本当の残り回数(継続期間記憶手段に記憶されている継続期間)以下の回数表示が行われる。つまり、「MB」時の時短付与抽選で50回に当選している場合には、カウント表示装置にて「10」、「30」、又は「50」のいずれかが表示される。また、「LB」の場合、サポート抽選は行われず高入球状態が必ず次回の大当たりまで継続するが、カウント表示装置にて「10」、「30」、「50」、「100」、又は「次回大当たりまで継続する旨の表示」が表示される。カウント表示装置はサブ制御装置262で制御され、高確率状態の開始とともにカウント表示装置にて継続期間を表示できるように、主制御装置261からサブ制御装置262にコマンドが出力される。また、少なくとも高入球状態の開始時及び高入球状態における始動入賞ユニット33の閉鎖時には、主制御装置261からコマンドがサブ制御装置262に出力される。継続期間記憶手段に記憶されている継続期間を示す値は、始動入賞ユニット33が開放される際に1つ減算され、それに伴い、カウント表示装置のカウント表示も減算される。
そして、始動入賞ユニット33の開放とともに、カウント表示装置にて「0」が表示された場合、始動入賞ユニット33が閉鎖されてからの1秒間において、カウント表示装置にて高入球状態が継続するか否かについて遊技者に興味を抱かせるための動画表示を行い、高入球状態が継続される場合には、始動入賞ユニット33の開放と同時にカウント表示装置にて継続期間を示す回数表示の数を増やすとともに、高確率状態の継続を盛り上げるための表示演出等を行う(継続されない場合は前記動画表示の終了直後に高確率状態の終了を教示する表示が行われる)。
尚、カウント表示装置にて「0」が表示された場合、始動入賞ユニット33の次回の開放を待機状態とさせ、装飾図柄表示装置42等において演出ボタン125を操作する旨のアナウンスを行い、演出ボタン125の操作を契機として、装飾図柄表示装置42やカウント表示装置等で時間短縮モードが継続するか否かを教示するとともに、始動入賞ユニット33を開放させるように構成してもよい。
さらに、時間短縮モードの始動入賞ユニット33の開放は、遊技球のスルーゲート34の通過を契機とする普通図柄表示装置41における変動表示の保留を1つ消化することで行われることとしてもよいし、これに関係なく(普通図柄表示装置41の変動表示の保留を消化することなく)、時間短縮モードが終了するまで始動入賞ユニット33を開放させることとしてもよい。尚、前者の構成を採用する場合、保留ランプ44が全て消灯すれば、時間短縮モードの途中でも始動入賞ユニット33の開放が行われない状態となる。また、後者の構成を採用する場合、時間短縮モードの終了契機が始動入賞ユニット33の開放回数で制御されるため、時間短縮モードにおいて遊技者が遊技を一時中断する(席を離れる)しても始動入賞ユニット33の開放(開放回数のカウント)が引き続き行われてしまうこととなり、遊技者が損失を被ってしまうおそれがある。このため、ハンドル18への遊技者の操作が検知されない場合には開放を中断し、ハンドル18の操作で開放が再開される等の構成を採用してもよい。
(l)上記実施形態では、いずれの種別の大当たり状態でもオープニング期間の時間が一定(10秒)であったが、大当たり種別によってオープニング期間の時間を変えてもよい。また、上記実施形態では、判別情報設定処理(図20参照)の大当たり設定(ステップS1002)においてオープニング期間の時間が設定されている(第1可変タイマに対してオープニング期間の時間である10秒に対応する値「2500」が設定されている)が、特にこのような構成に限定されるものではない。
例えば、以下のように構成してもよい。すなわち、大当たり設定では、大当たり状況記憶エリアに対して「1」を設定し、第1可変タイマに対して「0」を設定し、ラウンド数カウンタに対して「16」(「MB」の場合だけ「2」)を設定するとともに、オープニングコマンドに大当たり種別の情報(上記実施形態のように、大当たり種別が「LB」、「MB」、[JUB]か否かの判断がつくような大まかな情報ではなく、大当たり種別を特定できるような情報)が含まれるように設定する。
また、開閉制御管理テーブルに対し、オープニング期間を制御する用の制御データを設定する。例えば、E4アドレスの「T12」として10秒間閉鎖の制御データを設定し、「T13」として6秒間閉鎖の制御データを設定する。さらに、E3テーブルにおいて、例えば、E3アドレスとして「STROP1」、「STROP2」を設定する。また、「STROP1」に対応する制御データとして先頭の行に「1」を設定し、次の行に「T12」を設定する。さらに、「STROP2」に対応する制御データとして先頭の行に「1」を設定し、次の行に「T13」を設定する。
さらに、E2テーブルにおいて、「PTNLNG」、「PTNRU1」、「PTNRU2」、「PTNRU3」、「PTNRU4」、及び「PTNRU5」に対応する制御データ群の先頭に「1」を設定し、次の行に「STROP1」を設定する。また、「PTNJMP」、「PTNSML」、及び「PTNSHT」に対応する制御データ群の先頭に「1」を設定し、次の行に「STROP2」を設定する。
そして、可変入賞装置制御処理において、ステップS1204で肯定判別された場合に、ステップS1205にて大当たり状況記憶エリアに「3」を設定し、ステップS1206〜ステップS1211の処理を行った後、ステップS1213に移行する。
(m)上記実施形態では、可変入賞装置制御処理(図22参照)のステップS1212において大当たり種別等の情報を含む開閉パターンコマンドが設定されているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、上記実施形態のようにオープニング期間の時間が定められている場合や、上記(l)に記載の構成のように、オープニング期間の時間が一定でなくてもステップS1002の大当たり設定の段階でオープニング期間の時間を把握できる構成の場合には、ステップS1002の段階でオープニングコマンドに大当たり種別の情報を含ませて設定することで、ステップS1212にて開閉パターンコマンドを設定しなくても、サブ制御装置262側で第1ラウンドの開始タイミングを把握することができる。
(n)上記実施形態の可変入賞装置制御処理において、ラウンド終了時(インターバルの開始時)だけでなく、可変入賞装置32の閉鎖期間が開始される際に、或いは、可変入賞装置32の開放期間及び閉鎖期間が開始される際に必ずサブ制御装置262に対してコマンドが出力されるよう構成してもよい。さらに、サブ制御装置262においてもE2テーブル及びE3テーブルと同様のテーブルが設けられることで、可変入賞装置32の閉鎖期間開始時に送られてくるコマンドがラウンド終了時に対応するものか否かをサブ制御装置262側で判別することができる。
(o)上記実施形態において、E4アドレスの「T1」と「T5」とに対応する制御データ、及び、「T2」と「T6」とに対応する制御データは同じなので、共通化を図る(例えば「T5」、「T6」を省略する)こととしてもよい。
(p)上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機として実施してもよい。例えば、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域と、特定領域への入球を許容する開状態と、特定領域への入球を禁止する閉状態とに変化可能な可動手段(羽部材)とを具備する可変入球手段と、特定領域に入球した遊技球が入球可能な特定入球手段及び非特定入球手段と、特定入球手段に入球した遊技球を検知する特定入球検知手段(条件成立検出手段)と、特定領域の外部に設けられ、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な始動入球手段と、始動入球手段に入球した遊技球を検知する始動入球検知手段と、可変入球手段の開閉制御を行う主制御手段とを備え、特定領域に遊技球が入球した場合には、当該遊技球が特定入球手段及び非特定入球手段のどちらに入球する場合であっても遊技者に所定数の遊技価値(遊技球)が付与され、主制御手段は、始動入球検知手段の検知に基づいて、可変入球手段を第1時間だけ1回又は複数回開状態とさせる小当たり状態を発生させるとともに、特定入球検知手段の検知に基づいて、可変入球手段を前記第1時間よりも長い第2時間開状態とさせる、又は、開状態とされた可変入賞手段に規定個数の遊技球が入球するまでを1ラウンドとして、これを規定回数繰り返す特別遊技状態を発生させるといった遊技機に適用してもよい。この場合、可変入球手段が可変入賞装置に相当する。また、当該構成を採用する場合、可変入球手段の可動手段の動きが目立ち易く、特別遊技状態における可変入球手段の開閉パターンが複数ある場合において、可動手段の動きと、表示装置や音声や各種ランプなどの態様とを同調させることで、出球アリのラウンドが継続されることを遊技者に教示する際の演出効果を一層高めることができる。加えて、パチンコ機以外にも、アレンジボール機、それに類する雀球等の各種遊技機などとして実施してもよい。
[付記]
上記実施形態から把握できる技術的思想について、以下に記載する。
手段1.発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な入賞口を具備するとともに、前記遊技領域を移動する遊技球を前記入賞口へと案内する開位置と、前記遊技領域を移動する遊技球の前記入賞口への入球を規制する閉位置とに変位可能な可動部を具備する可変入賞装置と、
所定条件が成立したことを検出する条件成立検出手段と、
前記条件成立検出手段の検出に基づいて、前記可変入賞装置を開閉させる特別遊技状態を発生させる主制御手段とを備え、
前記主制御手段は、前記特別遊技状態において、前記可変入賞装置を、前記可動部が開位置となる第1の状態と、前記可動部が閉位置となる第2の状態とに繰り返し状態変化させる構成であり、
前記特別遊技状態には、前記可動部の開閉のパターンが異なる複数の種別が存在する構成であって、
前記主制御手段は、
前記可変入賞装置の開閉動作に関する制御データが複数記憶されている第1の記憶手段と、
前記第1の記憶手段に記憶されている複数の制御データのうち少なくとも2つの制御データを選択的に、かつ、順序立てて実行させるための制御データ群が複数記憶されている第2の記憶手段と、
前記第2の記憶手段に記憶されている各制御データ群を構成する各制御データのうち実行された制御データが記憶されている位置を記憶しておくことのできる第1の経過記憶手段とを備え、
前記第2の記憶手段に記憶されている各制御データ群に基づいて選択される前記第1の記憶手段の制御データの組合わせはいずれも異なるとともに、
前記第2の記憶手段に記憶されている複数の制御データ群には、前記第1の記憶手段に記憶されている複数の制御データのうち、共通の制御データを含むものが存在することを特徴とする遊技機。
手段1によれば、可変入賞装置の開閉制御を行う際に選択される第1の記憶手段の制御データの組合わせを変えることで、可変入賞装置の開閉パターンを多様化させることができる。さらに、第2の記憶手段に記憶されている複数の制御データ群には、第1の記憶手段に記憶されている複数の制御データのうち、共通の制御データを含むものが存在する。このため、主制御手段のデータ量の抑制を図りつつ、可変入賞装置の開閉パターンを多様化させることができる。
また、可変入賞装置の開放動作に関する制御データが記憶された第1の記憶手段と、第1の記憶手段に記憶された制御データを選択して実行させるための第2の記憶手段と、第2の記憶手段に記憶された各制御データ群の制御データのうち実行された制御データが記憶されている位置を記憶可能な第1の経過記憶手段とを具備することにより、可変入賞装置の開閉パターン毎にプログラム(サブルーチン)を設定し記憶しておかなくても、共通のプログラムによって可変入賞装置の各開閉パターンを実行することができる。従って、可変入賞装置の開閉パターンを多様化させて特別遊技状態中の興趣の向上を図る上で、可変入賞装置の開閉パターン毎に1対1で対応してプログラムを設定し記憶しておく場合に比べ、主制御手段のデータ量の抑制を図ることができる。また、可変入賞装置の複数の開閉パターンを実行させるためのプログラムが個別に設定されている場合には、特別遊技状態が終了するまで(各開閉パターンを実行する処理が完了するまで)、プログラムの実行の際に、対応するプログラムを選択するべく、毎回特別遊技状態(開閉パターン)の種別を判別する必要が生じてしまうが、プログラムを共通化することにより、開閉パターンの種別を判別することを最初の1回だけにすることができる。従って、可変入賞装置の開閉パターンを多様化させた場合にも処理の複雑化を抑制することができる。
尚、態様例としては、第1の記憶手段において、可変入賞装置を第1の状態とする(開放させる)とともに、その状態を所定の第1時間だけ維持する第1の制御データと、可変入賞装置を開放させるとともに、その状態を所定の第2時間だけ維持する第2の制御データと、可変入賞装置を第2の状態とする(閉鎖させる)とともに、その状態を所定の第3時間だけ維持する第3の制御データと、可変入賞装置を閉鎖させるとともに、その状態を第4時間だけ維持する第4の制御データとが記憶され、第2の記憶手段において、第1の制御データを選択させた後、第3の制御データを選択させる第1の制御データ群と、第2の制御データを選択させた後、第3の制御データを選択させる第2の制御データ群と、第2の制御データを選択させた後、第4の制御データを選択させる第3の制御データ群と、第2の制御データを選択させた後、第4の制御データを選択させる第4の制御データ群とが記憶されている構成が挙げられる。
この場合、先ず、第2の記憶手段に記憶された制御データ群の中から特別遊技状態の種別に対応したものを選択する。以降、可変入賞装置のどの開閉パターンであるかといった区別をつけることなく、第1の経過記憶手段の記憶情報に基づいて第2の記憶手段に記憶された制御データ群の制御データを順次実行する、すなわち、第1の記憶手段に記憶された制御データを選択していき、その制御データに基づく処理を実行していくことで、可変入賞装置を開閉パターンに応じて開閉させることができる。
一方、第1及び第2の記憶手段を用いない場合、例えば「可変入賞装置を開放させるとともに、その状態を所定の第1時間だけ維持する処理」が別々の開閉パターンを実行するためのプログラムにそれぞれ含まれている場合、同じ処理であるにもかかわらず、対応するプログラムを別々に設定し記憶しておく必要が生じてしまう。
手段2.前記主制御手段は、前記第1の記憶手段に記憶されている制御データを実行した回数をカウント可能な第1の計数手段を備え、
前記第1の記憶手段には、前記可変入賞装置を前記第1の状態とさせるとともに、その状態を所定時間維持させる開放制御データと、前記可変入賞装置を前記第2の状態とさせるとともに、その状態を所定時間維持させる閉鎖制御データとが記憶され、
前記第2の記憶手段に記憶されている各制御データ群には、前記第1の記憶手段に記憶されている前記開放制御データを選択させる開放選択制御データと、前記第1の記憶手段に記憶されている前記閉鎖制御データを選択させる閉鎖選択制御データと、前記第1の計数手段に対して値を設定する実行回数設定データとが1セットで一乃至複数セット記憶され、
同一セット内の制御データに関し、前記開放選択制御データと前記閉鎖選択制御データとに基づく処理を前記実行回数設定データに基づいて前記第1の計数手段に設定された回数だけ繰り返し実行することを特徴とする手段1に記載の遊技機。
手段2によれば、第1の記憶手段に記憶された所定の開放制御データと所定の閉鎖制御データとに基づく処理を繰り返し行う場合において、第2の記憶手段のデータ量を抑制することができる。例えば、可変入賞装置を2秒間開放し、1秒間閉鎖させることを15回繰り返す場合、第1の計数手段を用いないとすると、第2の記憶手段の制御データ群として、可変入賞装置を2秒間開放させる開放制御データを選択させる開放選択制御データと、可変入賞装置を1秒間閉鎖させる閉鎖制御データを選択させる閉鎖選択制御データとをそれぞれ15個ずつ記憶させる必要があるが、第1の計数手段を用いることで、第1の計数手段に対して値を設定する実行回数設定データと、可変入賞装置を2秒間開放させる開放制御データを選択させる開放選択制御データと、可変入賞装置を1秒間閉鎖させる閉鎖制御データを選択させる閉鎖選択制御データとを1つずつ記憶させるだけで済む。
手段3.前記第2の記憶手段に記憶されている複数の制御データ群のなかには、複数の前記開放選択制御データと、複数の前記閉鎖選択制御データとを備えたものがあり、
前記第1の記憶手段に記憶されている複数の制御データのなかには、前記可変入賞装置を前記第2の状態とさせるとともに、その状態を所定時間維持させるだけでなく、前記第2の記憶手段に記憶されている所定の制御データ群を構成する制御データのうち最後に実行されることとなる制御データが実行されたことを示す状態とする終期閉鎖制御データがあり、
前記第2の記憶手段に記憶されている制御データ群を構成する制御データのうち、最後に実行される制御データよりも前に実行される制御データが実行された場合、前記第1の記憶手段に記憶された制御データのうち、前記終期閉鎖制御データ以外の制御データが選択され、
前記第2の記憶手段に記憶されている制御データ群を構成する制御データのうち、最後に実行される制御データが実行された場合、前記終期閉鎖制御データが選択されることを特徴とする手段2に記載の遊技機。
手段3によれば、第2の記憶手段に記憶されている制御データ群を構成する制御データのうち、最後に実行される制御データが実行された場合に終期閉鎖制御データが選択されるように構成することで、第2の記憶手段に記憶されている所定の制御データ群を用いた制御が一通り終了したのか否かを把握することができる。従って、第2の記憶手段に記憶されている所定の制御データ群に基づく処理が一通り終了していないのにもかかわらず終了してしまったり、第2の記憶手段に記憶されている所定の制御データ群に基づく処理が一通り終了したのにもかかわらず、終了したことが把握されず、全く関係のない処理が行われてしまったり、これらの不具合を防止するべく、制御が複雑化してしまったりするといった事態を抑止することができる。
また、例えば、第2の記憶手段において制御データ群が4つ記憶されている場合において、それぞれの制御データ群の処理が一通り終了したことを示す状態とする制御データを各制御データ群に組入れた場合、第2の記憶手段において制御データが4つ増えることとなるが、本手段のように、各制御データ群を構成する制御データのうち最後の制御データが実行されることで終期閉鎖制御データが選択されるよう構成すれば、第1の記憶手段において制御データを1つ増やすだけで済む。従って、データ容量の増大を抑制することができる。
手段4.前記主制御手段は、前記第2の記憶手段に記憶されている制御データ群を選択的に、かつ、順序立てて実行させるための制御データ群が複数記憶されている第3の記憶手段と、
前記第3の記憶手段に記憶されている各制御データ群を構成する各制御データのうち実行された制御データが記憶されている位置を記憶しておくことのできる第2の経過記憶手段とを備え、
前記第3の記憶手段に記憶されている各制御データ群に基づいて選択される前記第2の記憶手段の制御データ群の組合わせはいずれも異なるとともに、
前記第3の記憶手段に記憶されている複数の制御データ群には、前記第2の記憶手段に記憶されている複数の制御データ群のうち、共通の制御データ群を含むものが存在することを特徴とする手段1乃至3のいずれかに記載の遊技機。
手段4によれば、主制御手段のデータ量の増大を抑制しつつ、可変入賞装置の開閉パターンをより多様化させることができる。
手段5.遊技者に対して所定の情報を教示可能な情報教示手段と、
前記情報教示手段の制御を行う教示制御手段とを備え、
前記主制御手段は、
前記可変入賞装置が前記第1の状態とされてから予め定められている開放時間が経過した場合又は前記入賞口に規定個数の遊技球が入球した場合に、前記可変入賞装置を前記第2の状態へと状態変化させるとともに、
前記可変入賞装置を前記第1の状態とする場合には、前記可変入賞装置が前記第2の状態とされてから予め定められている閉鎖時間が経過した場合に前記可変入賞装置を第1の状態へと状態変化させる構成であり、
前記主制御手段は、少なくとも前記第1の状態にあった前記可変入賞装置が前記第2の状態とされるタイミングで、前記教示制御手段にコマンドを出力することを特徴とする手段1乃至4のいずれかに記載の遊技機。
手段5によれば、可変入賞装置は、第1の状態とされてから開放時間が経過するか入賞口に規定個数の遊技球が入球するかした場合に第2の状態とされる。つまり、可変入賞装置が第1の状態とされている期間は定まっていない。このため、可変入賞装置が第1の状態とされるタイミングで主制御手段が教示制御手段にコマンドを出力するだけの構成では、教示制御手段側で、可変入賞装置が次回第1の状態とされるタイミングを事前に把握することはできない。つまり、教示制御手段は、可変入賞装置が第2の状態とされた時点で次回可変入賞装置が第1の状態とされるタイミングが把握できなければ、可変入賞装置が第2の状態にあるときに行われる情報教示手段の態様と、その後、可変入賞装置が第1の状態とされたときに行われる情報教示手段の態様とを上手く繋げる(連続させる)ことが困難なものとなる。例えば、可変入賞装置が第2の状態とされている期間と、次回可変入賞装置の第1の状態とされる期間とにかけて、情報教示手段としての表示装置で一連の動画演出を行うよう構成しても、次回可変入賞装置の第1の状態とされるまでに、第2の状態に対応する動画演出の尺が足りなくなったり、或いは第2の状態に対応する動画演出が途中で切れてしまったりして次回の第1の状態に対応する動画演出との繋がりが悪くなり、違和感が生じるおそれがある。また、可変入賞装置が第2の状態にある場合の情報教示手段の態様を、変化のない同一の態様(例えば静止画)や、短く区切られた同様の演出(短い動画)が繰り返し行われる態様とすることで、次回の第1の状態に対応する演出態様との違和感を抑制することはできるが、情報教示手段の態様が単調になって面白みに欠けてしまうことが懸念される上、違和感を完全に払拭しきれるものではない。
これに対し、本手段5では、主制御手段は可変入賞装置が第2の状態とされるタイミングで教示制御手段にコマンドを出力することとしている。つまり、可変入賞装置が第2の状態とされている期間は閉鎖時間の経過以外に終了規定がなく定まっていることから、教示制御手段側は前記コマンドを受信することで、可変入賞装置が次回第1の状態とされるタイミングを事前に把握することができる。従って、可変入賞装置が第1の状態とされるタイミングに合わせて対応する情報教示手段の態様を導出させるのは勿論のこと、可変入賞装置が第2の状態とされているときの情報教示手段の態様と、可変入賞装置が第1の状態とされるときの情報教示手段の態様とを違和感なくスムースに連続させることができる。
特に、上記手段1に記載したように、可変入賞装置の開閉パターンが複数存在する場合には、遊技者は、可変入賞装置の開閉動作を確認すること、より具体的には、可変入賞装置の所定の開閉パターンにおける可変入賞装置の開放回数が別の開閉パターンにおける可変入賞装置の開放回数を超えたことを確認した場合に開閉パターンの差異を把握することができる。このため、可変入賞装置が第1の状態とされるタイミングと同時に情報教示手段にて対応する演出を導出可能とすることで、有利な開閉パターンが付与されたことによる高揚感を一層盛り上げることができる。
さらに、可変入賞装置が第2の状態にあるときの情報教示手段の態様が変化のない同一の態様や、繰り返しの態様である場合、遊技者は、情報教示手段の態様からでは、事前に可変入賞装置が次回第1の状態とされるタイミングを推測しにくい。つまり、遊技者にとっては、情報教示手段において、第1の状態に対応する態様がいきなり出現したような印象を受け、上記のような演出上の違和感を招くことになるばかりでなく、折角可変入賞装置の開閉パターンを代えることで、特別遊技状態が終了してしまうか否かといった遊技者が熱中できる分岐ポイントを設けたのにもかかわらず、効果的に利用できないことが懸念される。
これに対し、本手段では、教示制御手段は可変入賞装置が第2の状態とされた時点で次回の第1の状態とされるタイミングを把握することができることから、情報教示手段において、第2の状態から第1の状態に切替わるタイミングできちんと終了し、かつ、第1の状態に切替わるタイミングに向けて次第に盛り上げるような演出を行うことができる。従って、可変入賞装置が第2の状態にあるときから徐々に遊技者の期待感を盛り上げ、次回に第1の状態とされるタイミングで期待感を弾けさせて高揚感を最高潮に至らせるよう構成することができる。従って、可変入賞装置の開閉パターンを複数設けることによって、特別遊技状態における興趣の向上を図ることができるといった作用効果が一層確実に奏される。また、情報教示手段の態様を確認することで、遊技者は、次回の第1の状態とされるタイミングを事前に把握することができ、上記のようにそのタイミングに向けて気持ちを盛り上げて行き易くなるとともに、よそ見をして盛り上がりのタイミングを失する(第1の状態とされるタイミングに情報教示手段や可変入賞装置を見逃してしまう)といった事態を抑制することができる。
尚、可変入賞装置が第2の状態にあるときの情報教示手段の態様としては、連続する一連の動画のように一方向に進み続けるような流れのものに限定されず、第2の状態とされている期間において一時流れを止めて(静止画にして)もよい。また、本手段では、上記のように、教示制御手段が第1の状態となるまでの期間、すなわち、第2の状態にある期間を確実に把握できることから、例えば、情報教示手段の態様を停止させるにしても、その時間に法則性を確立することができる。従って、例えば、可変入賞装置が第2の状態にあるときに単に第1の状態とされるまでの帳尻合わせとして情報教示手段で静止画を第1の状態となるまで表示し続けるような場合には、違和感や嫌悪感等を誘うおそれがあるが、本手段の構成を採用する場合には、計算された面白みを付加することができる。
また、情報教示手段としては、表示演出を導出可能な液晶表示装置、LED表示装置、ドットマトリックス表示装置、7セグメント表示装置等の表示手段や、音声、効果音等を出力可能な音声出力手段や、点灯態様を切替可能なLEDや複数のLED等を具備する電飾部材等の発光手段等が挙げられる。
手段6.前記主制御手段は、前記可変入賞装置が前記第1の状態とされるタイミングにおいては、多くとも前記特別遊技状態において最初に前記可変入賞装置が前記第1の状態とされるときだけ前記教示制御手段に対してコマンドを出力するよう構成されていることを特徴とする手段5に記載の遊技機。
手段6によれば、主制御手段の処理の簡素化を図ることができる。
手段7.前記第1の記憶手段に記憶されている制御データとして、所定の情報が記憶されているか否かを判別する判別処理と、前記判別処理で肯定判別された場合に第1の処理を行う第1処理と、前記判別処理で否定判別された場合に前記第1処理とは異なる第2の処理を行う第2処理とを行う選択制御データが少なくとも1つ含まれていることを特徴とする手段1乃至6のいずれかに記載の遊技機。
手段7によれば、第1の記憶手段に記憶されている制御データのうち選択制御データが選択された場合、所定の情報が記憶されているか否かによって、第1の処理が行われる場合と、第2の処理が行われる場合とがあるように構成されている。このため、可変入賞装置の開閉動作を実行させるためのサブルーチンを変更することなく、可変入賞装置の第1の状態の時間(開放時間)や第2の状態の時間(閉鎖時間)を変えたり、サブルーチンにおける処理の流れを切替えたりすることができる。従って、制御の複雑化を抑制しつつ、特別遊技状態の多様化を図ることができる。
また、第1記憶手段に記憶されている全ての制御データが実行されるタイミングで前記判別処理を含む一連の処理(以下、「場合分け処理」と言う)を行うのではなく、第1記憶手段に記憶されている制御データのうちの所定の制御データが実行されるタイミングでのみ前記場合分け処理を実行したい場合に、第1記憶手段に記憶されている全ての制御データが実行される際に、第1記憶手段に記憶されている制御データのうち実行されるのは所定の制御データであるか否かといった判断しなくても済む。従って、制御の複雑化を抑制することができる。
さらに、所定のタイミングで選択される選択制御データが複数設けられる場合、それぞれ異なる制御内容の場合分け処理を実行可能であることから、特別遊技状態の多様化をより一層図ることができる。また、特別遊技状態の種別によって選択される第1記憶手段の制御データが異なることで、各場合分け処理が実行される特別遊技状態の種別はある程度限定されることとなるため、特別遊技状態の種別によって可変入賞装置の閉鎖時間を変更する等の処理を比較的簡単に行うことができる。従って、各場合分け処理の複雑化を抑制することができる。
手段8.前記第1の記憶手段に記憶されている制御データとして、前記可変入賞装置を前記第1の状態とさせるとともに、その状態を所定時間維持させる開放制御データと、前記可変入賞装置を前記第2の状態とさせるとともに、その状態を所定時間維持させる閉鎖制御データとあり、
前記閉鎖制御データのうち少なくとも1つは、前記可変入賞装置を前記第2の状態とさせるとともに、その状態を所定時間維持させるだけでなく、前記第2の記憶手段に記憶されている所定の制御データ群を構成する制御データのうち最後に実行されることとなる制御データが実行されたことを示す状態とする終期閉鎖制御データとして構成され、
前記終期閉鎖制御データのうち少なくとも1つは前記選択制御データとして構成されていることを特徴とする手段7に記載の遊技機。
手段8によれば、可変入賞装置の閉鎖に際して前記場合分け処理が行われることとなる。
手段9.前記特別遊技状態においては、前記第2の記憶手段に記憶されている制御データ群に基づく一連の処理が複数回行われる構成であって、
前記第2の記憶手段に記憶されている所定の制御データ群を構成する制御データのうち最後に実行されることとなる制御データによって、前記第1記憶手段に記憶されている制御データのうち前記選択制御データが選択された場合、
前記判別処理にて前記第2の記憶手段に記憶されている制御データ群に基づく一連の処理が規定回数行われたか否かを判別し、
前記判別処理で前記規定回数行われていないと判別された場合には、前記可変入賞装置を前記第2の状態とさせるとともに、その状態を所定時間維持し、さらに、前記第2の記憶手段に記憶されている所定の制御データ群を構成する制御データのうち最後に実行されることとなる制御データが実行されたことを示す状態とし、
前記判別処理で前記規定回数行われたと判別された場合には、前記可変入賞装置を前記第2の状態とさせるとともに、その状態を所定時間維持し、さらに、前記第2の記憶手段に記憶されている制御データ群のうち前記特別遊技状態において最後に実行される制御データ群であって、かつ、当該制御データ群を構成する制御データのうち最後に実行されることとなる制御データが実行されたことを示す状態とすることを特徴とする手段8に記載の遊技機。
手段9によれば、第2の記憶手段に記憶されている制御データ群に基づく一連の処理を終了させる段階で、第2の記憶手段に記憶されている制御データ群に基づく一連の処理が規定回数行われたか否かの判別処理が行われるとともに、その結果に応じた処理が実行されることとなる。すなわち、第2の記憶手段に記憶されている制御データ群に基づく一連の処理が規定回数行われた場合には特別遊技状態を終了させる処理を行い、規定回数行われていない場合には、特別遊技状態を継続させる処理を行うことができる。このため、選択制御データ、及び、選択制御データを選択させる制御データを有する第2の記憶手段の制御データ群は、特別遊技状態の途中で使用することもできるし、最後に使用することもできる。従って、第1の記憶手段の制御データ(選択制御データ)、及び、第2の記憶手段の制御データ群の汎用性を高めることができ、第1の記憶手段の制御データや、第2の記憶手段の制御データ群の数を増やす等することなく、確実に特別遊技状態を完遂することができる。
また、判別処理の結果に応じて異なる処理を実行可能であることから、可変入賞装置を第2の状態で維持しておく時間をそれぞれ設定することができる。すなわち、第2の記憶手段に記憶されている制御データ群に基づく一連の処理の最後に設定され、次回の第2の記憶手段に記憶されている制御データ群に基づく一連の処理が開始されるまでの可変入賞装置の閉鎖時間(所謂インターバルの時間)と、第2の記憶手段に記憶されている制御データ群に基づく一連の処理の最後に設定され、特別遊技状態が終了するまでの時間(所謂エンディングの時間)とで、長さを異ならせることができる。さらに、判別処理において特別遊技状態の種別を判別するような処理を追加したり、選択制御データを複数設けたりすることで、可変入賞装置の開閉動作を実行させるためのサブルーチンの流れを変更することなく、エンディングの時間等を複数通り設定することも可能である。従って、特別遊技状態のより一層の多様化を図ることができ、特別遊技状態における単調感が軽減され、結果的に、興趣の向上を図ることができる。
手段10.前記第2の記憶手段に記憶されている所定の制御データ群を構成する制御データのうち最後に実行されることとなる制御データによって、前記第1記憶手段に記憶されている制御データのうち前記選択制御データが選択された場合、
前記判別処理にて異常状態が発生したか否かを判別し、
前記判別処理で前記異常状態が発生していないと判別された場合には、前記可変入賞装置を前記第2の状態とさせるとともに、その状態を所定時間維持し、さらに、前記第2の記憶手段に記憶されている所定の制御データ群を構成する制御データのうち最後に実行されることとなる制御データが実行されたことを示す状態とし、
前記判別処理で前記異常状態が発生していると判別された場合には、前記可変入賞装置を前記第2の状態とさせるとともに、その状態を前記判別処理で前記異常状態が発生していないと判別された場合よりも長い時間、又は所定の解除信号があるまで維持し、さらに、前記異常状態が発生した場合に実行されることとなる制御データが実行されたことを示す状態とすることを特徴とする手段8又は9に記載の遊技機。
手段10によれば、第2の記憶手段に記憶されている制御データ群に基づく一連の処理を終了させる段階で、異常状態が発生したか否かの判別処理が行われるとともに、その結果に応じた処理が実行されることとなる。すなわち、異常状態が発生した場合には例えば特別遊技状態を一時中断させる処理を行い、異常状態が発生していない場合には特別遊技状態を進行させる処理を行うことができる。
また、当該異常状態の監視及びそれに応じた処理は、第1の記憶手段に記憶されている制御データのうち選択制御データが選択された場合に実行される。このため、監視の回数が多すぎて処理スピードの低下を招いたり、回数が少なすぎて異常状態を検出し難くなったりすることを抑止することができる。さらに、可変入賞装置が第1の状態とされている期間が経過して第2の状態とされるときに、異常状態が発生しているか否かの判別処理が行われるため、例えば、可変入賞装置が第1の状態とされているときに異常状態の発生が確認され、第1の状態の期間が残っていたのにもかかわらず、可変入賞装置が直ちに第2の状態とされ、可変入賞装置が第1の状態とされている期間が短くなってしまうといった事態を回避することができる。従って、異常状態の発生を検出したがそれは遊技者に非がないものであった(例えば誤検出であった)場合に、遊技者が不当に損益を被ってしまうといった事態を回避することができる。
手段11.前記第1の記憶手段には、
前記可変入賞装置を前記第1の状態とさせるとともに、その状態を所定時間維持させる開放制御データと、
前記可変入賞装置を前記第2の状態とさせるとともに、その状態を所定時間維持させる閉鎖制御データとが記憶され、
前記閉鎖制御データのなかには、前記可変入賞装置を前記第2の状態とさせるとともに、その状態を所定時間維持させるだけでなく、前記第2の記憶手段に記憶されている所定の制御データ群を構成する制御データのうち最後に実行されることとなる制御データが実行されたことを示す状態とする終期閉鎖制御データがあり、
前記終期閉鎖制御データのなかには、前記可変入賞装置を前記第2の状態とさせるとともに、その状態を所定時間維持させるだけでなく、前記第2の記憶手段に記憶されている制御データ群のうち、前記特別遊技状態の最後に実行されることとなる制御データ群であって、かつ、当該制御データ群を構成する制御データのうち最後に実行されることとなる制御データが実行されたことを示す状態とする最終閉鎖制御データがあり、
前記第2の記憶手段に記憶されている制御データ群を選択的に、かつ、順序立てて実行させるための制御データ群が複数記憶されている第3の記憶手段を備え、
前記各第3の記憶手段に記憶されている制御データ群を構成する制御データのうち、最後に実行されることとなる制御データは、
前記第2の記憶手段に記憶されている制御データ群のうち、当該制御データ群を構成する制御データのうち、最後に実行される制御データが前記最終閉鎖制御データを選択させる制御データである制御データ群を選択させる制御データであることを特徴とする手段1乃至10のいずれかに記載の遊技機。
手段11によれば、第3の記憶手段に記憶されている制御データ群に対応する一連の制御を実行すれば、特別遊技状態の最後に最終閉鎖制御データに対応する制御が行われることとなる。つまり、最終閉鎖制御データには特別遊技状態を終了させるデータが記憶されているため、第2の記憶手段に記憶されている制御データ群に対応する一連の処理を実行した回数をカウントするカウンタを設けたり、当該カウンタに基づいて特別遊技状態の終了時期が到来したか否かの判別処理を行ったりしなくても、特別遊技状態を完遂させることができる。
また、最終閉鎖制御データと、それ以外の終期閉鎖制御データとで可変入賞装置を第2の状態とさせておく時間をそれぞれ設定することができる。このため、例えば、最終閉鎖制御データが存在せず、終期閉鎖制御データの実行回数を数えて特別遊技状態の終了時期を判断するような構成のように、特別遊技状態における可変入賞装置の途中の閉鎖時間(インターバル時間)に比べ、最後の閉鎖時間(エンディング時間)を長く設定するべく、別途、閉鎖期間を付け加えたりする処理を実行しなければならないといった事態を回避することができる。従って、制御の複雑化を招くことなく、インターバル時間とエンディング時間とを異ならせることができる。さらに、最終閉鎖制御データを増やせば、エンディングのバリエーションを増やすことができ、特別遊技状態の多様化を図ることができる。
以下に、上記各手段が適用される各種遊技機の基本構成を示す。
A.上記各手段における前記遊技機は弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内される遊技領域と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞口、可変入賞装置、作動口等)とを備えた弾球遊技機」が挙げられる。
B.上記各手段における前記遊技機は略鉛直方向に延びる遊技領域を備えた弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内され、略鉛直方向に沿って延びる所定の遊技領域(例えば遊技領域は遊技盤面等により構成される)と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞口、可変入賞装置、作動口等)とを備え、前記遊技領域を流下する遊技球の挙動を視認可能に構成されてなる弾球遊技機」が挙げられる。
C.上記各手段における前記遊技機、又は、上記各弾球遊技機は、パチンコ機又はパチンコ機に準ずる遊技機であること。