実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
余剰球受皿(下皿)4を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒操作が可能なスティックコントローラ122が取り付けられている。図2は、スティックコントローラ122の構成例を示している。スティックコントローラ122は、遊技者が把持する操作桿122Aを含み、操作桿122Aの所定位置(例えば遊技者が操作桿122Aを把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタン121が設けられている。トリガボタン121は、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿122Aを操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿122Aの内部には、トリガボタン121に対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサ125(図4を参照)が内蔵されていればよい。スティックコントローラ122の下部における下皿の本体内部などには、操作桿122Aに対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット123が設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニット123は、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿122Aの中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿122Aの中心位置よりも右側で遊技盤6の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。なお、下皿におけるスティックコントローラ122の取付位置は、下皿の中央部分に限定されず、左右のいずれかに寄せた位置であってもよい。
なお、この実施の形態では、スティックコントローラ122(トリガボタン121を含む)を操作手段としているが、そのような構成に限られず、操作手段としてジョグダイヤル(ダイヤルを回すことにより所定の操作を行う手段)や十字キー(十字形状のボタンを押すことにより所定の操作を行う手段)などであってもよい。
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ122の上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120は、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン120の設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ124(図4を参照)が設けられていればよい。図1に示す構成例では、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン120及びスティックコントローラ122の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が上下の位置関係にはなく、例えば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
スティックコントローラ122に設けられたトリガボタン121は、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿122Aを操作手で把持した状態において、操作指で押引操作することなどにより指示操作できるように構成されている。その一方で、プッシュボタン120は、スティックコントローラ122とは別個に上皿を形成するガラス扉枠2の所定位置に設けられており、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿122Aを把持しない状態などにおいて、操作手で押下操作することなどにより指示操作ができるように構成されている。したがって、トリガボタン121は、プッシュボタン120に比べて、連続的な指示操作となる連打操作が困難である。
また、スティックコントローラ122には、スティックコントローラ122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ126が内蔵されている。この実施の形態では、例えば、バイブレータ用モータ126の軸の重心を偏らせたり重りを取り付け、演出制御用マイクロコンピュータ100によりバイブレータ用モータ126を回転制御することによって振動を生じさせ、スティックコントローラ122を振動動作させるように制御される。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
なお、この実施の形態では、演出表示装置9における液晶表示の演出として演出図柄の変動表示を行う場合を示しているが、演出表示装置9で行われる演出は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、所定のストーリー性をもつ演出を実行して、大当り判定や変動パターンの決定結果にもとづいてストーリーの結果を表示するような演出を実行するようにしてもよい。例えば、プロレスやサッカーの試合や敵味方のキャラクタが戦うバトル演出を行うとともに、大当りであれば試合やバトルに勝利する演出を行い、はずれであれば試合やバトルに敗北する演出を行うようにしてもよい。また、例えば、勝敗などの結果を表示するのではなく、物語などの所定のストーリーを順に展開させていくような演出を実行するようにしてもよい。
演出表示装置9の表示画面の右上方部には、演出図柄と後述する特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域9c,9dが設けられている。この実施の形態では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dとが設けられている。
この実施の形態では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが(ただし、正確には、演出図柄の変動表示は、演出制御用マイクロコンピュータ100側で変動パターンコマンドにもとづいて認識した変動時間を計測することによって行われる。)、演出表示装置9を用いた演出を行う場合、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置9上の表示画面を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。そこで、この実施の形態では、演出表示装置9の表示画面の一部でさらに第4図柄の変動表示を行うことによって、第4図柄の状態を確認することにより現在変動表示中の状態であるのか否かを確実に認識可能としている。なお、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽することはないため、常に視認することができる。
なお、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称することがあり、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dを、第4図柄表示領域と総称することがある。
第4図柄の変動(可変表示)は、第4図柄表示領域9c,9dを所定の表示色(例えば、青色)で一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおける第1特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおける第2特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(確変大当りや通常大当りのいずれであるか)に応じて表示色を異ならせてもよい。また、大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当り(例えば、突然確変大当り以外の大当り)であるか否かに応じて表示色を異ならせてもよく、ラウンド数の異なる複数種類の大当りに制御可能である場合には、大当り遊技において継続されるラウンド数に応じて表示色を異ならせてもよい。第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(確変大当りや通常大当りのいずれであるか)に応じて表示色を異ならせてもよい。また、大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当り(例えば、突然確変大当り以外の大当り)であるか否かに応じて表示色を異ならせてもよく、ラウンド数の異なる複数種類の大当りに制御可能である場合には、大当り遊技において継続されるラウンド数に応じて表示色を異ならせてもよい。なお、第4図柄表示領域9c,9dの消灯時の表示色は、消灯したときに背景画像と同化して見えなくなることを防止するために、背景画像とは異なる表示色(例えば、黒色)であることが望ましい。
なお、この実施の形態では、第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設ける場合を示しているが、演出表示装置9とは別に、ランプやLEDなどの発光体を用いて第4図柄表示領域を実現するようにしてもよい。この場合、例えば、第4図柄の変動(可変表示)を、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現されるようにしてもよく、2つのLEDのうちのいずれのLEDが停止表示されたかによって大当り図柄が停止表示されたか否かを表すようにしてもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とにそれぞれ対応させて別々の第4図柄表示領域9c,9dを備える場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設けるようにしてもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域をランプやLEDなどの発光体を用いて実現するようにしてもよい。この場合、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、一定の時間間隔で異なる表示色の表示を点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、異なる時間間隔で点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、例えば、第1特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときと、第2特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときとで、同じ大当り図柄であっても異なる態様の停止図柄を停止表示するようにしてもよい。
演出表示装置9の右方には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、演出表示装置9の右方(第1特別図柄表示器8aの右隣)には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bも設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第2特別図柄保留記憶表示器18bのさらに上方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部18cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部18dとが設けられている。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしてもよい。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
なお、この実施の形態では、後述するように、特別図柄の変動表示を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ560が変動時間を特定可能な変動パターンコマンドを送信し、演出制御用マイクロコンピュータ100によって、受信した変動パターンコマンドで特定される変動時間に従って演出図柄の変動表示が制御される。そのため、変動パターンコマンドにもとづいて変動時間が特定されることから、特別図柄の変動表示と演出図柄の変動表示とは、原則として同期して実行されるはずである。ただし、万一変動パターンコマンドのデータ化けなどが生じた場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で認識している変動時間と、演出制御用マイクロコンピュータ100側で認識している変動時間との間にズレが生じる可能性がある。そのため、コマンドのデータ化けなどの不測の事態が生じた場合には、特別図柄の変動表示と演出図柄の変動表示とが完全には同期しない事態が生じる可能性がある。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
演出表示装置9の左方には、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器10は、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。なお、普通図柄表示器10は、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。また、普通図柄表示器10は、7セグメントLEDなどにかぎらず、例えば、所定の記号表示を点灯表示可能な表示器(例えば、「○」や「×」を交互に点灯表示可能な装飾ランプ)で構成されていてもよい。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。例えば、図柄「7」。)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態)では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、確変状態ではないが図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)でも、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、確変大当り(2ラウンドの突然確変大当りを除く)となった場合には、遊技状態を高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。なお、2ラウンドの突然確変大当りとなった場合は、そのときの遊技状態が高ベース状態であれば高ベース状態が継続され、低ベース状態であれば、低ベース状態が継続される。また、遊技状態が時短状態に移行されたときも、高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減することができる。従って、有効な始動入賞が発生しやすくなり、結果として、大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
この実施の形態における遊技状態の遷移について説明する。
15ラウンドの通常大当り遊技の終了後に遊技状態が時短状態に移行し、通常大当り遊技の終了後からの変動回数が所定回数(例えば50回)になるまで時短状態が継続し、通常大当り遊技の終了後からの変動回数が所定回数(例えば50回)に達すると遊技状態が時短状態から通常状態に移行する。
15ラウンドの確変大当り遊技の終了後に遊技状態が確変時短状態に移行し、確変大当り遊技の終了後からの変動回数が所定回数(例えば50回)になるまで確変時短状態が継続し、確変大当り遊技の終了後からの変動回数が所定回数(例えば50回)に達すると遊技状態が確変時短状態から確変状態に移行する。また、確変大当り遊技の終了後からの変動回数が特定回数(例えば54回)になるまで確変状態が継続し、確変大当り遊技の終了後からの変動回数が特定回数(例えば54回)に達すると遊技状態が確変状態から通常状態に移行する。
突然確変大当り遊技の終了後に遊技状態が確変時短状態に移行し、突然確変大当り遊技の終了後からの変動回数が所定回数(例えば50回)になるまで確変時短状態が継続し、突然確変大当り遊技の終了後からの変動回数が所定回数(例えば50回)に達すると遊技状態が確変時短状態から確変状態に移行する。また、突然確変大当り遊技の終了後からの変動回数が特定回数(例えば54回)になるまで確変状態が継続し、突然確変大当り遊技の終了後からの変動回数が特定回数(例えば54回)に達すると遊技状態が確変状態から通常状態に移行する。
突然確変大当り遊技の終了後に遊技状態が確変状態に移行し、突然確変大当り遊技の終了後からの変動回数が特定回数(例えば54回)になるまで確変状態が継続し、突然確変大当り遊技の終了後からの変動回数が特定回数(例えば54回)に達すると遊技状態が確変状態から通常状態に移行する。
小当り遊技の終了後は遊技状態が変化しない。すなわち、小当りが発生する前の遊技状態と同じ遊技状態が継続する。例えば、小当り遊技の発生前の遊技状態が通常状態であれば、そのまま通常状態が継続し、小当り遊技の発生前の確変状態(例えば残り確変回数20回)であれば、そのまま確変状態(残り確変回数20回)が継続し、小当りの発生前の遊技状態が時短状態(例えば残り時短回数が26回)であれば、そのまま時短状態(残り時短回数26回)が継続する。
なお、この実施の形態では、演出表示装置9において演出図柄の変動(可変表示)を行う演出モード(背景画像や演出図柄などの演出表示態様)として、通常モードと、潜伏モードと、確変モードと、時短モードとが設けられている。通常モードは、遊技状態が通常状態に移行されているときの演出モードであり、潜伏モードは、遊技状態が通常状態または確変状態(潜伏確変状態)に移行されているときの演出モードであり、確変モードは、遊技状態が確変時短状態に移行されているときの演出モード(確変確定の演出モード)であり、時短モードは、遊技状態が時短状態に移行されているときの演出モードである。この実施の形態では、15ラウンドの大当り遊技中に昇格演出が実行されなかったときは、当該大当り遊技の終了後、演出モードとして潜伏モードに移行され、15ラウンドの大当り遊技中に昇格演出が実行されたときは、当該大当り遊技の終了後、演出モードとして確変モードに移行される。また、15ラウンドの大当り遊技の終了後からの変動回数が50回に達すると、演出モードとして潜伏モードまたは確変モードから通常モードに移行される。また、突然確変大当り(2ラウンド確変大当り)または小当りの遊技の終了後、演出モードとして潜伏モードに移行され、突然確変大当りまたは小当りの遊技の終了後からの変動回数が50回に達すると、演出モードとして潜伏モードから通常モードに移行される。
この実施の形態では、15ラウンド確変大当りとなる場合でも、変動終了時に確変図柄を導出表示せず、かつ大当り遊技中に昇格演出を実行しないことにより、大当り遊技の終了後に確変状態に移行されたことを報知しない(隠す)潜伏確変状態に移行する。この潜伏確変状態では、遊技者は時短状態に移行されたか確変状態に移行されたか確変時短状態に移行されたかについて認識することができない(または困難である)。また、後述する突然確変大当り・小当り共通の変動パターンにもとづいて変動が実行される場合は、突然確変大当りであるか小当りであるかについて遊技者が認識できず(または認識困難であり)、また、突然確変大当り遊技または小当り遊技の終了後に演出モードとして潜伏モードに移行させることによって、遊技状態が通常状態に移行されたか確変状態に移行されたかについて遊技者が認識できない(または認識困難である)。
図3は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図3は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ13a、カウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図4は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図4に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図4には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図3に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、トリガボタン121に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ125から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ124から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作桿122Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット123から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの枠側に設けられている発光体に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図5は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。また、CPU56は、バックアップRAMに保存されている表示結果(確変大当り、通常大当り、突然確変大当り、小当り、またははずれ)を指定した表示結果指定コマンドを演出制御基板80に対して送信する(ステップS44)。そして、ステップS14に移行する。なお、ステップS44において、CPU56は、例えば、後述する特別図柄ポインタの値もバックアップRAMに保存している場合には、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンド(図7参照)も送信するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する変動時間タイマの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、ステップS44で表示結果指定コマンドが送信された後、保存していた変動時間タイマの値の計測を再開して特別図柄の変動表示が再開されるとともに、保存していた変動時間タイマの値がタイムアウトしたときに、さらに後述する図柄確定指定コマンドが送信される。また、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する特別図柄プロセスフラグの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、保存されている特別図柄プロセスフラグの値に応じたプロセスから特別図柄プロセス処理が再開される。
なお、停電復旧時に必ず表示結果指定コマンドを送信するのではなく、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している変動時間タイマの値が0であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、変動時間タイマの値が0でなければ、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、変動時間タイマが0であれば、停電時に変動中の状態ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
また、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値が3であれば、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、特別図柄プロセスフラグが3でなければ、停電時に変動中ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503に大当り判定用乱数値(図8に示す特図表示結果決定用の乱数値MR1)の値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、この実施の形態では、リーチ演出は、演出表示装置9において可変表示される演出図柄を用いて実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出は常に実行される(ただし、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(例えば「135」)が停止表示される場合もある)。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数を用いた変動パターン種別や変動パターンを決定する抽選を行うことによって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ100である。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図6に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される(ただし、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(例えば「135」)が停止表示される場合もある)。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当りである「5」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、演出図柄の可変表示態様が「突然確変大当り」である場合と同様に演出図柄の可変表示が行われた後、所定の小当り図柄(突然確変大当り図柄と同じ図柄。例えば「135」)が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出を「小当り」の可変表示態様という。
ここで、小当りとは、大当りと比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。また、突然確変大当りとは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容されるが大入賞口の開放時間が極めて短い大当りであり、かつ、大当り遊技後の遊技状態を確変状態に移行させるような大当りである(すなわち、そのようにすることにより、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せるものである)。つまり、この実施の形態では、突然確変大当りと小当りとは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の0.1秒間の開放が2回行われると、突然確変大当りであるか小当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
図7は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図7(A)に示す例において、コマンド8001(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8002(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。なお、「(H)」は16進数であることを示す。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド81XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図9に示す変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド81XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8CXX(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8CXX(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8CXX(H)を表示結果指定コマンドという。具体的には、図7(B)に示すように、コマンド8C00は、表示結果がハズレに決定されたことを示す表示結果1指定コマンド(はずれ指定コマンド)であり、コマンド8C01は、表示結果が非確変大当り(通常大当り)に決定されたことを示す表示結果2指定コマンド(通常大当り指定コマンド)であり、コマンド8C02は、表示結果が確変大当りに決定されたことを示す表示結果3指定コマンド(確変大当り指定コマンド)であり、コマンド8C03は、表示結果が突然確変大当りに決定されたことを示す表示結果4指定コマンド(突然確変大当り指定コマンド)であり、コマンド8C04は、表示結果が小当りに決定されたことを示す表示結果5指定コマンド(小当り指定コマンド)である。
コマンド8F00(H)は、演出図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、演出図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド95XX(H)は、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。この実施の形態では、後述する入賞時演出処理(図28参照)において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞時に変動パターン種別決定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを判定する。そして、入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに判定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞時判定結果指定コマンドにもとづいて、変動パターン種別決定用乱数の値が所定の判定値となる場合には変動パターン種別を認識できるとともに、表示結果が大当りとなるか否かも認識できる。
コマンド95XX(H)は、現在の遊技状態に応じた背景表示を指定する演出制御コマンド(遊技状態背景指定コマンド)である。図7(A)には示していないが、コマンド9500(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンド9501(H)は、遊技状態が時短状態(確変状態を含まない)であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(時短状態背景指定コマンド)である。コマンド9502(H)は、遊技状態が確変状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(確変状態背景指定コマンド)である。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA0XX(H)は、大当り遊技の開始(ファンファーレ画面を表示すること)および小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。当り開始指定コマンドには、大当りの種類に応じた大当り開始1指定コマンド、大当り開始指定2指定コマンドおよび小当り/突然確変大当り開始指定コマンドがある。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りである場合に突然確変大当り開始指定用のファンファーレ指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはファンファーレ指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA3XX(H)は、大当り遊技の終了および小当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(当り終了指定コマンド:エンディング指定コマンド)である。ここで、コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、通常大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突然確変大当り終了指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然大当りである場合に突然確変大当り終了指定用のエンディング指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはエンディング指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC200(H)は、第1保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド)である。コマンドC300(H)は、第2保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数減算指定コマンド)である。
なお、この実施の形態では、第1保留記憶数と第2保留記憶数とについて、それぞれ保留記憶数が増加または減少したことを示す演出制御コマンドを送信する場合を示しているが、保留記憶数そのものを指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。この場合、例えば、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とのいずれに始動入賞したかを指定する演出制御コマンドを送信するとともに、保留記憶数を指定する保留記憶数指定コマンドとして第1保留記憶数と第2保留記憶数とで共通の演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。
また、例えば、第1保留記憶数を指定する場合と第2保留記憶数を指定する場合とで別々の演出制御コマンド(保留記憶数指定コマンド)を送信するようにしてもよい。この場合、例えば、保留記憶数指定コマンドとして、MODEデータとして第1保留記憶数または第2保留記憶数を特定可能な値(例えば、第1保留記憶数を指定する場合には「C0(H)」、第2保留記憶数を指定する場合には「C1(H)」)を含むとともに、EXTデータとして保留記憶数の値を設定した演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。
また、例えば、同じ第1保留記憶数を指定する場合であれば、MODEデータを共通として、EXTデータを異ならせることによって、第1保留記憶数の加算または減算を指定した演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。例えば、共通のMODEデータ「C0(H)」を用い、第1保留記憶数の減算を指定する場合にはコマンドC000(H)を送信するようにし、第1保留記憶数の加算を指定する場合にはコマンドC001(H)を送信するようにしてもよい。さらに、第2保留記憶数を指定する場合にはMODEデータを異ならせて、第2保留記憶数の減算を指定する場合にはコマンドC100(H)を送信するようにし、第2保留記憶数の加算を指定する場合にはコマンドC101(H)を送信するようにしてもよい。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図7に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
主基板31では、例えば図3に示す遊技制御用マイクロコンピュータ560が備える乱数回路503などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。図8は、主基板31の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図8に示すように、この実施の形態では、主基板31の側において、特図表示結果決定用(表示結果決定用)の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3、変動パターン決定用の乱数値MR4、普図表示結果決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。
こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。乱数回路503は、これらの乱数値MR1〜MR5の全部又は一部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU56は、乱数回路503とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR5の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。一例として、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データは、乱数回路503によりCPU56とは独立して更新され、それ以外の乱数値MR2〜MR5を示す数値データは、CPU56がランダムカウンタを用いてソフトウェアにより更新されればよい。また、乱数回路503により更新された数値データの全部又は一部を用いて、スクランブル処理や演算処理といった所定の処理を実行することにより、乱数値MR1〜MR5の全部又は一部を示す数値データが更新されるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有していてもよい。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行って得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。このような処理を行うことにより、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65535」の範囲の値をとる。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における演出図柄の可変表示態様である大当り種別を「非確変」、「確変」、「突確」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン種別決定用の乱数値MR3は、特別図柄や演出図柄の可変表示における変動パターン種別を、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「251」の範囲の値をとる。変動パターン決定用の乱数値MR4は、特別図柄や演出図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普通図柄表示器10による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「13」の範囲の値をとる。すなわち、普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普図ゲームにおける可変表示結果に基づき普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しがたい状態(通常開放状態)から遊技球が通過(進入)しやすい状態(拡大開放状態)へと変化させるか否かなどの決定を行うために用いられる。
図9は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合のうち、大当り種別が「非確変」又は「確変」である場合と「突確」である場合、さらには、可変表示結果が「小当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。なお、可変表示結果が「ハズレ」で演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「ハズレ」で演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」や「小当り」である場合に対応した変動パターンは、当り変動パターンと称される。
図9に示すように、この実施の形態では、表示結果がハズレとなる非リーチ変動パターンとして、変動パターンPA1−1〜変動パターンPA1−3と、変動パターンPA2−1〜変動パターンPA2−3とが予め用意されている。また、表示結果がハズレとなるリーチ変動パターンとして、変動パターンPA3−1〜変動パターンPA3−6が予め用意されている。また、表示結果がハズレとなる報知チャンス演出を伴う変動パターンとして、変動パターンPA4-1〜変動パターンPA4−4が予め用意されている。
表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」又は「確変」となる場合であって、リーチ(ノーマルリーチまたはスーパーリーチ)を伴う当り変動パターンとして、変動パターンPB1−1〜変動パターンPB1−6が予め用意されている。また、表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」又は「確変」となる場合であって、報知チャンス演出を伴う変動パターンとして、変動パターンPB2−1〜変動パターンPB2−4が予め用意されている。表示結果が「突然確変大当り」又は「小当り」となる場合の変動パターンとして、変動パターンPC1−1〜変動パターンPC1−2が予め用意されている。
ここで、報知チャンス演出とは、遊技者が操作手段であるスティックコントローラ122(トリガボタン121を含む)を操作することを促し、遊技者によるスティックコントローラ122の操作の態様の組み合わせ(操作パターン)が予め設定されているスティックコントローラ122の操作の態様の組み合わせ(操作パターン)と一致したときに、所定の遊技価値を付与する演出である。予め設定されている操作の態様の組み合わせと一致する操作の態様の組み合わせのことを正解操作という。また、遊技価値として、大当りとなるか否かを報知又は示唆すること、あるいは通常状態又は潜伏確変状態に制御されている場合に確変状態に制御されているか否かを報知又は示唆することが行われる。大当りとなるか否かを報知又は示唆する報知チャンス演出を大当り報知用報知チャンス演出といい、通常状態又は潜伏確変状態に制御されている場合に確変状態に制御されているか否かを報知又は示唆する報知チャンス演出を潜伏報知用報知チャンス演出という。
潜伏確変状態とは、遊技状態が確変状態に制御されているにもかかわらず、通常状態と同じ演出態様(背景画面が通常状態と同じであり、通常状態と同じように低ベース状態に制御されていること)である状態のことをいう。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100において、大当り遊技の終了後に大当り種別に応じた所定の変動回数だけ潜伏確変状態に制御される(図56のステップS978〜ステップS980参照)。
なお、この実施の形態では、後述するように、報知チャンス演出は、15ラウンド大当り(確変大当りまたは通常大当り)の終了後からの変動回数5回以内において、または突然確変大当りまたは小当りの終了後からの変動回数5回以内において実行される(図31のステップS90A〜S90E参照)。
図9に示すように、報知チャンス演出を伴う変動パターンの各々には、遊技者によるスティックコントローラ122の操作が有効と認められる有効時間として、短い有効時間と長い有効時間とが設定されている。
なお、報知チャンス演出は、リーチ状態を経由せずに一度に全図柄(左中右の演出図柄)が停止する(報知チャンス演出の実行中に左中右の演出図柄が停止する)ように構成されていてもよい。
図10は、この実施の形態における変動パターン種別を示している。図9に示す各変動パターンは、図10に示す複数の変動パターン種別のうち、少なくとも1つの変動パターン種別に含まれている。すなわち、各変動パターン種別は、例えば演出図柄の可変表示中に実行される演出動作などに基づいて分類(グループ化)された1つ又は複数の変動パターンを含むように構成されていればよい。一例として、複数の変動パターンをリーチ演出の種類(演出態様)で分類(グループ化)して、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態とならない変動パターンが含まれる変動パターン種別と、ノーマルリーチを伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別と、スーパーリーチ(スーパーリーチα又はスーパーリーチβ)を伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別とに分ければよい。他の一例として、複数の変動パターンを「報知チャンス演出」の有無で分類(グループ化)して、「報知チャンス演出」を実行しない変動パターンが含まれる変動パターン種別と、「報知チャンス演出」を実行する変動パターンが含まれる変動パターン種別とに分ければよい。さらに他の一例として、複数の変動パターンを「滑り」などの可変表示演出の有無、あるいは、演出図柄の可変表示時間などに応じて、分類(グループ化)してもよい。複数の変動パターン種別のうちには、共通の変動パターンを含んで構成されたものがあってもよい。
図10に示す例では、可変表示結果が「ハズレ」で「非リーチ」の可変表示態様となる場合に対応して、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−5が、予め用意されている。また、可変表示結果が「ハズレ」で「リーチ」の可変表示態様となる場合に対応して、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−2が、予め用意されている。可変表示結果が「ハズレ」で「報知チャンス演出」を実行する可変表示態様となる場合に対応して、変動パターン種別CA3−1が予め用意されている。また、可変表示結果が「非確変大当り」又は「確変大当り」の大当り種別で「リーチ」の可変表示態様に対応して、変動パターン種別CB1−1〜変動パターン種別CB1−2が、予め用意されている。また、可変表示結果が「非確変大当り」又は「確変大当り」の大当り種別で「報知チャンス演出」を実行する可変表示態様となる場合に対応して、変動パターンCB2−1が予め用意されている。また、可変表示結果が「突然確変大当り」又は「小当り」となる可変表示態様に対応して、変動パターン種別CC1−1が予め用意されている。
変動パターン種別CA1−1は、遊技状態が通常状態や確変状態のような低ベース中であるときに、特別図柄や演出図柄の可変表示時間が短縮されない「短縮なし(通常状態・確変状態)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA1−1,PA2−3を含んでいる。変動パターン種別CA1−2は、遊技状態が通常状態や確変状態のような低ベース中であるときに、合計保留記憶数としての特図保留記憶数が2〜4個であることに対応して、特別図柄や演出図柄の可変表示時間が短縮される「保留2〜4個短縮(通常状態・潜伏確変状態)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA1−2を含んでいる。変動パターン種別CA1−3は、遊技状態が通常状態や確変状態のような低ベース中であるときに、合計保留記憶数が5〜8個であることに対応して、特別図柄や演出図柄の可変表示時間が短縮される「保留5〜8個短縮(通常状態・潜伏確変状態)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA1−3を含んでいる。
変動パターン種別CA1−4は、遊技状態が時短状態などの高ベース中であるときに、特別図柄や演出図柄の可変表示時間が短縮されない「短縮なし(高ベース中)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA2−1,PA2−3を含んでいる。変動パターン種別CA1−5は、遊技状態が時短状態などの高ベース中であるときに、合計保留記憶数が2〜8個であることに対応して、特別図柄や演出図柄の可変表示時間が短縮される「保留2〜8個短縮(高ベース中)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA2−2を含んでいる。
変動パターン種別CA2−1は、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後に通常のリーチ演出となるノーマルリーチを伴い、リーチ演出が終了したときにリーチ組合せの確定演出図柄を導出表示する「ノーマルリーチ(ハズレ)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA3−1,PA3−2を含んでいる。変動パターン種別CA2−2は、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後に特別なリーチ演出となるスーパーリーチを伴い、リーチ演出が終了したときにリーチ組合せの確定演出図柄を導出表示する「スーパーリーチ(ハズレ)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA3−3,PA3−4,PA3−5,PA3−6を含んでいる。変動パターン種別CA3−1は、可変表示中に報知チャンス演出を実行する「報知チャンス演出(ハズレ)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA4−1,PA4−2,PA4−3,PA4−4を含んでいる。
変動パターン種別CB1−1は、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にノーマルリーチを伴い、リーチ演出が終了したときに大当り組合せの確定演出図柄を導出表示する「ノーマルリーチ(大当り)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPB1−1,PB1−2を含んでいる。変動パターン種別CB1−2は、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にスーパーリーチを伴い、リーチ演出が終了したときに大当り組合せの確定演出図柄を導出表示する「スーパーリーチ(大当り)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPB1−3〜PB1−6を含んでいる。変動パターン種別CB1−3は、可変表示中に報知チャンス演出を実行する「報知チャンス演出(大当り)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPB2−1,PB2−2,PB2−3,PB2−4を含んでいる。また、変動パターン種別CC1−1は、2回開放チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定演出図柄を導出表示する「2回開放チャンス目停止」の変動パターン種別であり、「2回開放チャンス目停止」と予め対応付けられた変動パターンPC1−1,PC1−2を含んでいる。
図3に示す遊技制御用マイクロコンピュータ560が備えるROM54には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM54には、CPU56が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM54には、CPU56が主基板31から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図9に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
図11は、ROM54に記憶される特図表示結果決定テーブル130の構成例を示している。特図表示結果決定テーブル130は、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄を用いた特図ゲームの開始を許容する第1開始条件が成立したときや、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄を用いた特図ゲームの開始を許容する第2開始条件が成立したときに、特別図柄の可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
特図表示結果決定テーブル130では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態又は時短状態であるか確変状態であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、「大当り」や「小当り」、「ハズレ」の特図表示結果のいずれかに割り当てられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、同一の特図表示結果決定テーブル130を参照して特図表示結果が決定される。
これに対して、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄を用いた特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄を用いた特図ゲームの場合のそれぞれに対応して、特図表示結果に対する決定値の割当てが異なる決定テーブルを用意してもよい。この場合には、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄を用いた特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄を用いた特図ゲームの場合とでは、「小当り」の特図表示結果に対する決定値の割当てを異ならせてもよい。一例として、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄を用いた特図ゲームの場合には、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄を用いた特図ゲームの場合に比べて、「小当り」の特図表示結果に決定される割合が低くなるように、各特図表示結果に決定値が割り当てられるようにしてもよい。
このような設定により、第2特別図柄を用いた特図ゲームでは、第1特別図柄を用いた特図ゲームに比べて、可変表示結果が「小当り」となる確率を低下させて、確変状態や時短状態における高開放制御で第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすくなっているときに、特図表示結果が「小当り」となって賞球がほとんど得られない小当り遊技状態に制御されてしまうことを防止して、確変状態や時短状態での遊技に間延びが生じることによる遊技興趣の減退を抑制することができる。特に、第2特別図柄表示器8bにおける特図ゲームが第1特別図柄表示器8aにおける特図ゲームよりも優先して実行される場合には、確変状態や時短状態で第2特別図柄表示器8bにおける特図ゲームが実行される頻度が高められることから、このような設定により確変状態や時短状態(特に確変状態)から15ラウンド大当り状態となるまでの時間が短縮されて、遊技興趣の減退を抑制できる効果が大きい。さらに、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄を用いた特図ゲームの場合には、「小当り」の特図表示結果に決定されることがないように決定値が割り当てられるようにしてもよい。
図12は、ROM54に記憶される大当り種別決定テーブル131の構成例を示している。大当り種別決定テーブル131は、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御することが決定(事前決定)されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき、可変表示態様を「非確変」や「確変」、「突確」といった複数種類の大当り種別のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別決定テーブル131では、変動特図指定バッファの値(変動特図指定バッファ値)が「1」であるか「2」であるかに応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、「非確変」や「確変」、「突確」などの大当り種別に割り当てられている。ここで、変動特図指定バッファ値は、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄を用いた特図ゲームが実行されるときに「1」となり、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄を用いた特図ゲームが実行されるときに「2」となる。
大当り種別決定テーブル131において、複数種類の大当り種別に割り当てられた決定値を示すテーブルデータは、15ラウンド大当り状態に制御するか2ラウンド大当り状態に制御するかの決定結果や、大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御するか否かの決定結果に対応した決定用データとなっている。例えば、「非確変」又は「確変」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、15ラウンド大当り状態に制御するとの決定結果に対応する一方で、「突確」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、2ラウンド大当り状態に制御するとの決定結果に対応している。また、「非確変」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、確変状態に制御しないとの決定結果に対応する一方で、「確変」又は「突確」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、確変状態に制御するとの決定結果を示している。大当り種別決定テーブル131は、遊技制御バッファ155に設けられた大当り種別バッファの値(大当り種別バッファ値)を、決定された大当り種別に対応する値(例えば「0」〜「2」のいずれか)に設定するためのテーブルデータ(設定用データ)を含んでいてもよい。
図12に示す大当り種別決定テーブル131では、変動特図指定バッファ値が「1」であるか「2」であるかに応じて、各大当り種別に対する決定値の割当てが異なっている。例えば、「確変」の大当り種別に対しては、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に「37」〜「72」の範囲の決定値が割り当てられる一方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に「37」〜「100」の範囲の決定値が割り当てられる。「突確」の大当り種別に対しては、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に「73」〜「100」の範囲の決定値が割り当てられる一方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合には決定値が割り当てられていない。
図12に示す設定例では、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定したときには、大当り種別を「突確」として2ラウンド大当り状態に制御すると決定されることがない。このような設定により、確変状態や時短状態における高開放制御で第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすくなっているときに、大当り種別が「突確」となって賞球がほとんど得られない2ラウンド大当り状態に制御されてしまうことを防止して、確変状態や時短状態での遊技に間延びが生じることによる遊技興趣の減退を抑制することができる。特に、第2特別図柄表示器8bにおける特図ゲームが第1特別図柄表示器8aにおける特図ゲームよりも優先して実行される場合には、確変状態や時短状態で第2特別図柄表示器8bにおける特図ゲームが実行される頻度が高められることから、このような設定により遊技興趣の減退を抑制できる効果が大きい。さらに、このような設定とともに、第2特別図柄表示器8bにおける特図ゲームが第1特別図柄表示器8aにおける特図ゲームよりも優先して実行されることで、確変状態や時短状態から15ラウンド大当り状態となる割合を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
なお、変動特図指定バッファ値が「2」である場合でも、例えば変動特図指定バッファ値が「1」であるときよりも少ない決定値が、「突確」の特図表示結果に対して割り当てられるようにしてもよい。また、遊技状態が時短状態であるときには、大当り種別が「突確」となって2ラウンド大当り状態の終了後に確変状態へと移行すれば、遊技者にとっての有利度合いが増大することになる。そこで、遊技状態が時短状態であるときには、変動特図指定バッファ値が「2」である場合でも、「突確」の特図表示結果に対して決定値が割り当てられるように、大当り種別決定テーブル131におけるテーブルデータを構成してもよい。
図13及び図14は、ROM54に記憶される変動パターン種別決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、変動パターン種別決定テーブルとして、図13(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Aと、図13(B)に示す小当り変動パターン種別決定テーブル132Bと、図13(C)に示す当り時報知チャンス用変動パターン種別決定テーブル132Cと、図14(A)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(低ベース中)133Aと、図14(B)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)133Bと、図14(C)に示すハズレ時報知チャンス用変動パターン決定テーブルとが、予め用意されている。
大当り変動パターン種別決定テーブル132Aは、特図表示結果を「大当り」にすると決定(事前決定)されたときに、大当り種別の決定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別の決定結果が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターン種別CB1−1〜CB1−2,CB2−1,CC1−1のいずれかに割り当てられている。大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。例えば、大当り種別が「非確変」であるか「確変」であるかに応じて、変動パターン種別に対する決定値の割当てが異なっている。これにより、大当り種別を複数種類のいずれにするかの決定結果に応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
小当り変動パターン種別決定テーブル132Bは、特図表示結果を「小当り」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターン種別を決定するために参照されるテーブルである。小当り変動パターン種別決定テーブル132Bでは、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される全ての数値(決定値)が、変動パターン種別CC1−1に対して割り当てられている。ここで、変動パターン種別CC1−1には、図13(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Aにおいて、大当り種別が「突確」である場合に応じて決定値の一部が割り当てられている。このように、変動パターン種別CC1−1は、大当り種別が「突確」となる場合と、特図表示結果が「小当り」となる場合とで、共通の変動パターン種別となっている。すなわち、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aにて大当り種別が「突確」に対応したテーブルデータと、小当り変動パターン種別決定テーブル132Bを構成するテーブルデータとには、共通の変動パターン種別が含まれるように設定されている。
当り時報知チャンス用変動パターン種別決定テーブル132Cは、特図表示結果を「大当りまたは小当り」にすると決定(事前決定)されたときに、報知チャンス演出を実行する変動パターン種別を決定するために参照されるテーブルである。当り時変動パターン種別決定テーブル132Cでは、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される全ての数値(決定値)が、変動パターン種別CB2−1に対して割り当てられている。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aと、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)133Bは、特図表示結果を「ハズレ」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。ここで、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aは、例えば遊技状態が通常状態・確変状態(低ベース状態)であるときに使用テーブルとして選択される。これに対して、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)133Bは、例えば遊技状態が時短状態であるときや、確変状態のうち時短制御や高開放制御が行われる高確高ベース状態(高確率かつ高ベースの遊技状態)であるときに、使用テーブルとして選択される。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133A、およびハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)133Bでは、合計保留記憶数としての特図保留記憶数に応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターン種別CA1−1〜CA1−5,CA2−1〜CA2−2,CC1−1のいずれかに割り当てられている。ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133A、およびハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)133Bでは、互いに各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。これにより、遊技状態が低ベース中であるか高ベース中であるかに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
ハズレ時報知チャンス用変動パターン種別決定テーブル133Cは、特図表示結果を「ハズレ」にすると決定(事前決定)されたときに、報知チャンス演出を実行する変動パターン種別を決定するために参照されるテーブルである。ハズレ時変動パターン種別決定テーブル133Cでは、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される全ての数値(決定値)が、変動パターン種別CA3−1に対して割り当てられている。
図15は、ROM54に記憶される変動パターン決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、変動パターン決定テーブルとして、図15(A)に示すハズレ変動パターン決定テーブル134Aと、図15(B)に示す当り変動パターン決定テーブル134Bとが、予め用意されている。
ハズレ変動パターン決定テーブル134Aは、特図表示結果を「ハズレ」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。ハズレ変動パターン決定テーブル134Aでは、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される数値(決定値)が、特図表示結果を「ハズレ」とする場合に対応した1つ又は複数の変動パターン(ハズレ変動パターン)に割り当てられている。
大当り変動パターン決定テーブル134Bは、特図表示結果を「大当り」や「小当り」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。当り変動パターン決定テーブル134Bでは、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される数値(決定値)が、特図表示結果を「大当り」や「小当り」とする場合に対応した1つ又は複数の変動パターン(当り変動パターン)に割り当てられている。
このようなRAM55には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として遊技制御用データ保持エリアが設けられている。この遊技制御用データ保持エリアに各種バッファ、各種フラグ、各種カウンタなどが設定される。
図16は、演出制御基板80の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図16に示すように、この実施の形態では、演出制御基板80の側において、表示系予告種別決定用の乱数値SR1−1や報知チャンス演出種別決定用の乱数値SR1−2、表示系予告パターン決定用の乱数値SR2−1、報知チャンス演出パターン決定用の乱数値SR2−2、昇格演出決定用の乱数値SR3、示唆演出決定用の乱数値SR4が設けられている。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。
表示系予告種別決定用の乱数値SR1−1は、演出表示装置9の表示領域に所定の演出画像を表示することによる予告演出を実行するか否かを決定し、実行すると決定した場合における予告種別を予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。報知チャンス演出種別決定用の乱数値SR1−2は、スティックコントローラ122(トリガボタン121を含む)やプッシュボタン120に対する所定の指示操作に応じた演出動作の種別を決定するために用いられる乱数値である。一例として、表示系予告種別決定用の乱数値SR1−1は「1」〜「377」の範囲の値をとり、報知チャンス演出種別決定用の乱数値SR1−2は「1」〜「497」の範囲の値をとる。
表示系予告パターン決定用の乱数値SR2−1は、表示系予告種別のいずれかに決定された場合に、予告演出となる演出動作の内容に対応した予告パターンである表示系予告パターンを、複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。報知チャンス演出パターン決定用の乱数値SR2−2は、報知チャンス演出種別のいずれかに決定された場合に、報知チャンス演出となる演出動作の内容に対応した演出パターンである報知チャンス演出パターンを、複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。一例として、表示系予告パターン決定用の乱数値SR2−1は「1」〜「643」の範囲の値をとり、報知チャンス演出パターン決定用の乱数値SR2−2は「1」〜「779」の範囲の値をとる。
昇格演出決定用の乱数値SR3は、昇格演出(変動終了時に非確変図柄を停止図柄として導出表示するなどして非確変大当りの発生を報知した後、大当り遊技中(例えばラウンド中)に確変図柄を導出表示するなどして確変大当りに昇格したことを遊技者に報知する演出)を大当り遊技中に実行するか否かを決定するために用いられる乱数値である。一例として、昇格演出決定用の乱数値SR3は「1」〜「99」の範囲の値をとる。
示唆演出決定用の乱数値SR4は、報知チャンス演出の実行中において正解操作(スティックコントローラ122の正解の操作の態様の組み合わせ)を示唆する示唆演出を実行するか否か(示唆演出の有無)と示唆演出の内容を決定するために用いられる乱数値である。一例として、示唆演出決定用の乱数値SR4は、「1」〜「10」の範囲の値をとる。
なお、各乱数値がとる値の範囲は一例として示したものであり、任意の範囲に設定可能である。
図3に示す演出制御基板80に搭載されたROMには、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROMには、演出制御用CPU101が各種の判定や決定、制御を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、制御パターンテーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。
図17は、ROMに記憶される予告種別決定テーブルの構成例を示している。表示系予告種別決定テーブル140は、演出表示装置9の表示領域に所定の演出画像を表示することによる表示系予告種別の予告演出を実行するか否か、また、実行する場合における表示系予告種別を複数種類のいずれとするかを、表示系予告種別決定用の乱数値SR1−1に基づいて、決定するために参照されるテーブルである。
表示系予告種別決定テーブル140では、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて、表示系予告なし、あるいは、キャラクタ表示CAY1、ステップアップ表示CAY2の表示系予告種別のいずれかに、表示系予告種別決定用の乱数値SR1−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。ここで、キャラクタ表示CAY1の表示系予告種別は、「キャラクタ表示」の予告演出に含まれる演出動作として、演出表示装置9の表示領域にてキャラクタ画像の表示を行う演出表示が実行される予告種別である。ステップアップ表示CAY2の表示系予告種別は、「ステップアップ表示」の予告演出に含まれる演出動作として、演出表示装置9の表示領域にて複数種類の演出画像を所定の順番に従って表示可能とする演出表示が実行される予告種別である。
図18及び図19は、演出制御基板のROMに記憶される表示系予告パターン決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、表示系予告パターン決定テーブルとして、図18に示す表示系予告パターン決定テーブル141と、図19に示す表示系予告パターン決定テーブル142とが、予め用意されている。表示系予告パターン決定テーブル141は、キャラクタ表示CAY1の表示系予告種別に決定された場合に、表示系予告パターン決定用の乱数値SR2−1に基づいて、表示系予告パターンを複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。表示系予告パターン決定テーブル142は、ステップアップ表示CAY2の表示系予告種別に決定された場合に、表示系予告パターン決定用の乱数値SR2−1に基づいて、表示系予告パターンを複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
表示系予告パターン決定テーブル141では、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて、表示系予告パターンYAP1−1〜表示系予告パターンYAP1−5のいずれかに、表示系予告パターン決定用の乱数値SR2−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
表示系予告パターン決定テーブル142では、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて、表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−5のいずれかに、表示系予告パターン決定用の乱数値SR2−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
図20は、ROMに記憶される報知チャンス演出種別決定テーブルの構成例を示している。報知チャンス演出種別決定テーブル150は、CPU56が変動パターンとして報知チャンス演出を伴う変動パターンを決定した場合に、演出制御用CPU101が報知チャンス演出を伴う変動パターンコマンドを受信したことに対応して、報知チャンス演出種別決定用の乱数SR1−2にもとづいて報知チャンス演出の種別を決定するために用いられるテーブルである。
報知チャンス演出種別決定テーブル150では、報知チャンス演出の種別として、報知チャンス演出Aと報知チャンス演出Bと報知チャンス演出Cが設けられている。なお、この実施の形態では、報知チャンス演出Aは、後述する図57、図58〜図59、図60〜図61に示すような宝探しの演出であり、報知チャンス演出Bは、図62に示すような敵と対戦(バトル)する演出であり、報知チャンス演出Cは、図63に示すようなカードめくりの演出である。
図20に示すように、報知チャンス演出を伴うハズレ変動パターンPA4−1〜PA4−4が決定された場合は、報知チャンス演出の種別として、報知チャンス演出Aが最も決定されやすく、報知チャンス演出Cが最も決定されにくくなるように判定値が割り振られている。また、報知チャンス演出を伴うハズレ変動パターンPB2−1〜PB2−4が決定された場合は、ハズレ変動パターンPA4−1〜PA4−4が決定された場合よりも、報知チャンス演出Bや報知チャンス演出Cが決定されやすくなるように判定値が割り振られている。
図21は、ROMに記憶される報知チャンス演出パターン決定テーブルの構成例を示している。図20に示した報知チャンス演出種別決定テーブルを用いて決定された報知チャンス演出の種別(「報知チャンス演出A」「報知チャンス演出B」「報知チャンス演出C」に応じて、報知チャンス演出パターン決定テーブル151A〜151Cのうちのいずれかのテーブルが選択される。
図21(A)に示す報知チャンス演出パターン決定テーブル151Aは、報知チャンス演出Aの種別に含まれる報知チャンス演出A−1〜A−4のいずれかを決定するためのテーブルである。図21(B)に示す報知チャンス演出パターン決定テーブル151Bは、報知チャンス演出Bの種別に含まれる報知チャンス演出B−1〜B−4のいずれかを決定するためのテーブルである。図21(C)に示す報知チャンス演出パターン決定テーブル151Cは、報知チャンス演出Cの種別に含まれる報知チャンス演出C−1〜C−4のいずれかを決定するためのテーブルである。
図22は、示唆演出決定用テーブルの構成例を示す説明図である。示唆演出決定用テーブルは、示唆演出の有無と示唆演出の内容を決定するためのテーブルである。当該テーブルには、「示唆演出なし」、「示唆演出A」および「示唆演出B」に対して判定値が割り振られている。
図23(A)は、こうした各々の演出制御パターンの構成例を示している。図23(A)に示す構成例において、演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データとなるプロセスデータから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、保留表示位置変更フラグや演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。
演出制御プロセスタイマ判定値は、RAMに設けられた演出制御プロセスタイマの格納値である演出制御プロセスタイマ値と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば主基板31から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用CPU101において演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば演出図柄の可変表示中における各演出図柄の変動態様を示すデータといった、演出表示装置9の表示領域における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。すなわち、表示制御データは、演出表示装置9の表示領域における演出画像の表示動作を指定するデータである。音制御データには、例えば演出図柄の可変表示中における演出図柄の可変表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ27からの音出力態様を示すデータが含まれている。すなわち、音制御データは、スピーカ27からの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えば枠LED28といった、発光体の点灯動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、ランプ制御データは、発光体の点灯動作を指定するデータである。
操作検出制御データには、例えばスティックコントローラ122に対する傾倒操作とトリガボタン121に対する指示操作とを有効に検出する有効期間や、各々の操作を有効に検出した場合における演出動作の制御内容等を指定するデータといった、遊技者の操作行為に応じた演出動作態様を示すデータが含まれている。ここで、操作検出制御データは、スティックコントローラ122に対する傾倒操作とトリガボタン121に対する指示操作とを有効に検出する有効期間において、プッシュボタン120に対する指示操作が検出されないように制限(禁止)する設定がなされていればよい。
なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。また、演出制御パターンに含まれる複数種類のプロセスデータでは、各タイミングで実行される演出動作の内容に応じて、それぞれのプロセスデータを構成する制御データの種類が異なっていてもよい。すなわち、表示制御データや音制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データの全部を含んで構成されたプロセスデータもあれば、これらの一部を含んで構成されたプロセスデータもあってよい。
図23(B)は、演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作を示している。演出制御用CPU101は、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で演出図柄を表示させるとともに、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を演出表示装置9の表示領域に表示させる制御を行う。また、音制御データにより指定される態様でスピーカ27から音声を出力させる制御を行うとともに、ランプ制御データにより指定される態様で枠LED28の発光体を点滅させる制御を行い、操作検出制御データにより指定される操作有効期間にてスティックコントローラ30やトリガボタン121あるいはプッシュボタン120に対する操作を受け付けて演出内容を決定する制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。
演出制御用CPU101は、例えば演出図柄の可変表示を開始するときなどに、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに基づいて演出制御パターンをセットする。ここで、演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROMから読み出して演出制御基板のRAMの所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROMにおける記憶アドレスを、演出制御基板のRAMの所定領域に一時記憶させて、ROMにおける記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。その後、演出制御プロセスタイマ値が更新されるごとに、演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。こうして、演出制御用CPU101は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#n(nは任意の整数)の内容に従って、演出装置(演出表示装置9、スピーカ27、枠LED28等の発光体など)の制御を進行させる。なお、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#nと対応付けられた表示制御データ#1〜表示制御データ#n、音制御データ#1〜音制御データ#n、ランプ制御データ#1〜ランプ制御データ#n、操作検出制御データ#1〜操作検出制御データ#nは、演出装置における演出動作の制御内容を示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1〜演出制御実行データ#nを構成する。
こうしてセットした演出制御パターンに従った指令が、演出制御用CPU101から表示制御部や音声出力基板70などに対して出力される。演出制御用CPU101からの指令を受けた表示制御部では、例えば所定のVDP等がその指令に示される画像データをCGROM等の画像データメモリから読み出してVRAMに一時記憶させることなどにより展開させる。また、演出制御用CPU101からの指令を受けた音声出力基板70では、例えば音声合成用ICがその指令に示される音声データを音声データROMから読み出して音声RAM等に一時記憶させることなどにより展開させる。
図3に示す演出制御基板80に搭載されたRAMには、保留表示や演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として演出制御用データ保持エリアが設けられている。演出制御用データ保持エリアには、各種バッファ、各種フラグ、各種カウンタなどが設定される。
図3に示す演出制御基板80に搭載された表示制御部は、演出制御用CPU101からの表示制御指令などに基づき、演出表示装置9における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部は、演出表示装置9の画面上に表示させる演出画像の切換タイミングを決定することなどにより、演出図柄の可変表示やリーチ演出における演出表示といった各種の演出表示を実行させるための制御や、演出制御用CPU101からの保留表示指示や保留非表示指示により第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uに第1保留記憶数や第2保留記憶数を表示または非表示とするための制御を行う。表示制御部は、VDP(VideoDisplayProcessor)、CGROM(CharacterGeneratorROM)、VRAM(VideoRAM)、LCD駆動回路などを備えて構成されていればよい。
演出制御基板80に搭載されたI/Oは、例えば主基板31などから伝送された演出制御コマンドや、トリガセンサ125、プッシュセンサ124及び傾倒方向センサユニット123から伝送された操作検出信号等の各種信号を取り込むための入力ポートと、演出制御基板80の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/Oの出力ポートからは、演出表示装置9へと伝送される映像信号や、音声出力基板70へと伝送される指令(効果音信号)、ランプドライバ基板35へと伝送される指令(電飾信号)などが出力される。
音声出力基板70には、例えば入出力ドライバや音声合成用IC、音声データROM、増幅回路、ボリュームなどが搭載されている。一例として、音声出力基板70では、演出制御基板80から伝送された効果音信号に示される音番号データが入出力ドライバを介して音声合成用ICに入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を生成し増幅回路に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、ボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号を、スピーカ27に出力する。音声データROMには、音番号データに応じた制御データが格納されており、音声合成用ICが音番号データに応じた制御データを読み出して、音声や効果音が生成される。音声データROMの記憶データは、所定期間における音声や効果音の出力態様を時系列的に示すデータなどから構成されていればよい。
ランプドライバ基板35には、例えば入出力ドライバやランプドライバなどが搭載されている。一例として、ランプドライバ基板35では、演出制御基板80から伝送された電飾信号が、入出力ドライバを介してランプドライバに入力される。ランプドライバは、電飾信号を増幅して枠LED28などに供給する。
図24および図25は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aがオンしていたら、すなわち、第1始動入賞口13への始動入賞が発生していたら、第1始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。また、CPU56は、第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち第2始動入賞口14への始動入賞が発生していたら、第2始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS313,S314)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において第4図柄が停止されるように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され(図36参照)、ステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は小当り遊技中の大入賞口の開放毎に実行されるが、小当り遊技中の最初の開放を開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ大入賞口の開放回数が残っている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図26は、ステップS312,S314の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。このうち、図26(A)は、ステップS312の第1始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。また、図26(B)は、ステップS314の第2始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。
まず、図26(A)を参照して第1始動口スイッチ通過処理について説明する。第1始動口スイッチ13aがオン状態の場合に実行される第1始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(ステップS211A)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS212A)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213A)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図27参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS214A)。なお、ステップS214Aの処理では、ハードウェア乱数である特図表示結果決定用乱数MR1(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数MR2、変動パターン種別決定用乱数MR3、変動パターン決定用乱数MR4および普図表示結果決定用乱数MR5が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン決定用乱数MR4を第1始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン決定用乱数MR4を生成するための変動パターン決定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
図27は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図27に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数である特図表示結果決定用乱数MR1(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数MR2、変動パターン種別決定用乱数MR3および変動パターン決定用乱数MR4が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、遊技状態が時短状態(確変状態を含む)であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS215A)。セットされていれば、そのままステップS218Aに移行する。時短フラグがセットされていなければ、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が5以上であるか否かを確認する(ステップS216A)。特別図柄プロセスフラグの値が5以上であれば(すなわち、大当り遊技状態または小当り遊技状態であれば)、CPU56は、そのままステップS218Aに移行する。
特別図柄プロセスフラグの値が5未満であれば、CPU56は、検出した始動入賞にもとづく変動がその後実行されたときの変動表示結果を始動入賞時にあらかじめ判定する入賞時演出処理を実行する(ステップS217A)。そして、CPU56は、第1保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて入賞時判定結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS218A)。
なお、ステップS215AまたはステップS216AでYと判定したことによりステップS217Aの入賞時演出処理を実行しなかった場合には、CPU56は、ステップS218Aにおいて、第1保留記憶数加算指定コマンドのみを送信する制御を行い、入賞時判定結果指定コマンドを送信する制御は行わない。なお、ステップS217Aの入賞時演出処理を実行しなかった場合に、入賞時判定を行わなかったことを示すコマンドを送信したり、入賞判定結果を特定不能であることを示す値(例えば、「FF(H)」)をEXTデータとして設定した入賞時判定結果指定コマンドを送信するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、ステップS215Aの処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合には、遊技状態が通常状態である場合(確変状態でも時短状態でもない場合)にのみステップS217Aの入賞時演出処理が実行される。また、この実施の形態では、ステップS216Aの処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合には、大当り遊技状態や小当り遊技状態でない場合にのみステップS217Aの入賞時演出処理が実行される。なお、大当り遊技状態である場合にのみステップS217Aに移行しないようにし、小当り遊技状態である場合にはステップS217Aに移行して入賞時演出処理が実行されるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、確変状態である場合には、後述する確変フラグがセットされるとともに時短フラグがセットされる。また、時短状態である場合には時短フラグのみがセットされる(図35のステップS167,S170,S171参照)。従って、この実施の形態では、時短フラグがセットされているか否かを確認すれば、確変状態または時短状態のうちの少なくともいずれかであることを判定することができる。従って、ステップS215Aに示す処理では、CPU56は、時短フラグがセットされているか否かを判定することによって、確変状態または時短状態のうちの少なくともいずれかであるか否かを判定する。
なお、この実施の形態において、大当り遊技状態(特定遊技状態)とは、大当りを開始することが報知されてから、所定数のラウンド(例えば、15ラウンド)にわたって大入賞口が開放する制御が行われ、最終ラウンドの大入賞口の開放を終了して大当りを終了することが報知されるまでの状態である。具体的には、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放前処理(ステップS305参照)から大当り終了処理(ステップS307参照)までの処理が実行されている状態である。
次に、図26(B)を参照して第2始動口スイッチ通過処理について説明する。第2始動口スイッチ14aがオン状態の場合に実行される第2始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS211B)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS212B)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213B)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図27参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS214B)。なお、ステップS214Bの処理では、ハードウェア乱数である特図表示結果決定用乱数MR1(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数MR2、変動パターン種別決定用乱数MR3および変動パターン決定用乱数MR4が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン決定用乱数MR4を第2始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン決定用乱数MR4を生成するための変動パターン決定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、入賞時演出処理を実行する(ステップS217B)。そして、CPU56は、第2保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて入賞時判定結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS218B)。
なお、第2始動口スイッチ通過処理においても、ステップS215Aと同様の処理を行い、時短状態であればステップS217Bの入賞時演出処理を実行しないようにしてもよい。また、第2始動口スイッチ通過処理においても、ステップS216Aと同様の処理を行い、大当り遊技中であればステップS217Bの入賞時演出処理を実行しないようにしてもよい。また、第2始動口スイッチ通過処理において、ステップS217Bの入賞時演出処理を実行しないようにしてもよい(すなわち、第2特別図柄に対しては入賞時判定処理を実行しないようにしてもよい)。そのように構成すれば、連続予告演出がある程度の期間実行される場合に、変動時間が短くて連続予告演出が途中で途切れてしまうことを確実に防止することができる。
図28は、ステップS217A,S217Bの入賞時演出処理を示すフローチャートである。入賞時演出処理では、CPU56は、まず、ステップS214A,S214Bで抽出した大当り判定用乱数(特図表示結果決定用乱数MR1)と図11に示す通常時又は時短時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS220)。この実施の形態では、特別図柄および演出図柄の変動を開始するタイミングで、後述する特別図柄通常処理において大当りや小当りとするか否か、大当り種別を決定したり、変動パターン設定処理において変動パターンを決定したりするのであるが、それとは別に、遊技球が第1始動入賞口13や第2始動入賞口14に始動入賞したタイミングで、その始動入賞にもとづく変動表示が開始される前に、入賞時演出処理を実行することによって、あらかじめ変動パターン種別決定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを確認する。そのようにすることによって、演出図柄の変動表示が実行されるより前にあらかじめ変動パターン種別を予測し、後述するように、入賞時の判定結果にもとづいて、演出制御用マイクロコンピュータ100によって大当りやスーパーリーチとなることを予告する連続予告演出を実行する。
大当り判定用乱数(特図表示結果決定用乱数MR1)が通常時の大当り判定値と一致しなければ(ステップS220のN)、CPU56は、遊技状態が確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS221)。確変フラグがセットされていれば、CPU56は、ステップS214A,S214Bで抽出した大当り判定用乱数(特図表示結果決定用乱数MR1)と図11に示す確変時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS222)。なお、始動入賞時にステップS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にステップS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にステップS221で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態(後述するステップS61参照)とは、必ずしも一致するとは限らない。
なお、入賞時演出処理において、大当り判定用乱数(特図表示結果決定用乱数MR1)の値を、低確率状態における大当り判定値と比較する処理のみを実行するようにし、高確率状態における大当り判定値とは比較しないようにしてもよい(具体的には、ステップS220の処理のみを実行し、ステップS221,S222の処理は行わないようにしてもよい)。そのように構成すれば、入賞時判定における大当りの判定結果と実際の変動開始時における大当りの決定結果との間にズレが生じることを防止することができる。
大当り判定用乱数(特図表示結果決定用乱数MR1)が確変時の大当り判定値とも一致しなければ(ステップS222のN)、CPU56は、ステップS214A,S214Bで抽出した大当り判定用乱数(特図表示結果決定用乱数MR1)と図11に示す小当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS223)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(図26(A)に示す第1始動口スイッチ通過処理で入賞時演出処理(ステップS217A参照)を実行する場合)には、図11に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(図26(B)に示す第2始動口スイッチ通過処理で入賞時演出処理(ステップS217B参照)を実行する場合)には、図11に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。
大当り判定用乱数(特図表示結果決定用乱数MR1)が小当り判定値とも一致しなければ(ステップS223のN)、CPU56は、現在の遊技状態を判定する処理を行う(ステップS224)。この実施の形態では、CPU56は、ステップS224において、遊技状態が確変状態または時短状態であるか否か(具体的には、時短フラグがセットされているか否か)を判定する。なお、始動入賞時にステップS224で確変状態や時短状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にステップS224で確変状態や時短状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にステップS224で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態(後述するステップS61参照)とは、必ずしも一致するとは限らない。
そして、CPU56は、ステップS224の判定結果に応じて、はずれ用の各閾値を設定する(ステップS225)。この実施の形態では、あらかじめ閾値判定を行う閾値判定プログラムが組み込まれており、閾値より大きいか否かを判定することにより、変動パターン種別決定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかが判定され、入賞時判定結果指定コマンドに設定するEXTデータの値が決定される。
大当り判定用乱数(特図表示結果決定用乱数MR1)が小当り判定値と一致した場合には(ステップS223のY)、CPU56は、小当り用の閾値を設定する(ステップS226)。
ステップS220またはステップS222で大当り判定用乱数(特図表示結果決定用乱数MR1)が大当り判定値と一致した場合には、CPU56は、ステップS214A,S214Bで抽出した大当り種別判定用乱数MR2にもとづいて大当りの種別を判定する(ステップS227)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(図26(A)に示す第1始動口スイッチ通過処理で入賞時演出処理(ステップS217A参照)を実行する場合)には、図12に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131を用いて大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(図26(B)に示す第2始動口スイッチ通過処理で入賞時演出処理(ステップS217B参照)を実行する場合)には、図12に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131を用いて大当り種別が「通常大当り」、または「確変大当り」のいずれとなるかを判定する。
そして、CPU56は、ステップS227で判定した大当り種別に応じて、大当り用の各閾値を設定する(ステップS228)。
次いで、CPU56は、ステップS225,S226,S228で設定した閾値と、ステップS214A,S214Bで抽出した変動パターン種別決定用乱数MR3とを用いて、変動パターン種別決定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかを判定する(ステップS229)。
そして、CPU56は、判定結果に応じたEXTデータを入賞時判定結果指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS230)。具体的には、CPU56は、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14のいずれに始動入賞したときに入賞時判定を行ったかと、ステップS229でいずれの変動パターン種別になると判定したとかに応じた値を入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに設定する処理を行う。なお、ステップS230でEXTデータが設定されると、第1始動口スイッチ通過処理または第2始動口スイッチ通過処理におけるステップS218A,S218で入賞時判定結果指定コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスがポインタにセットされ、ステップS28の演出制御コマンド制御処理で入賞時判定結果指定コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。
なお、この実施の形態では、入賞時判定において大当りや小当りとなると判定した場合であっても一律に変動パターン種別決定用乱数の値がいずれの範囲となるかを判定する場合を示したが、大当りや小当りとなると判定した場合には、変動パターン種別決定用乱数の値の範囲の判定を行わないようにしてもよい。そして、大当りまたは小当りとなると入賞時判定したことを示す入賞時判定結果指定コマンドを送信するようにしてもよい。そして、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当りとなると入賞時判定したことを示す入賞時判定結果指定コマンドを受信したことにもとづいて、後述する連続予告演出を実行するようにしてもよい。
図29および図30は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば、まだ客待ちデモ指定コマンドを送信していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行い(ステップS51A)、処理を終了する。なお、例えば、CPU56は、ステップS51Aで客待ちデモ指定コマンドを送信すると、客待ちデモ指定コマンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセットされていることにもとづいて重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御すればよい。また、この場合、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が開始されるときにリセットされるようにすればよい。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップS52)。具体的には、第2保留記憶数カウンタの値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS53)。第2保留記憶数が0であれば(すなわち、第1保留記憶数のみが溜まっている場合)には、CPU66は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS54)。
この実施の形態では、ステップS52〜S54の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。言い換えれば、第2特別図柄の変動表示を開始させるための第2の開始条件が第1特別図柄の変動表示を開始させるための第1の開始条件に優先して成立するように制御される。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
また、CPU56は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS60)。この場合、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされている場合には、確変状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、確変フラグがセットされておらず、時短状態であることを示す時短フラグがセットされている場合には、時短状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、確変フラグも時短フラグもセットされていなければ、通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
なお、この実施の形態では、変動ごとに背景指定コマンドを毎回送信する場合を示しているが、例えば、変動開始時に前回の変動時から遊技状態が変化したか否かを判定するようにし、遊技状態が変化した場合にのみ変化後の遊技状態に応じた背景指定コマンドを送信するようにしてもよい。そのように構成すれば、背景指定コマンドの送信回数を低減することができ、遊技制御用マイクロコンピュータ560の処理負担を軽減することができる。
なお、具体的には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS28)において演出制御コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、特別図柄の変動を開始するときに、タイマ割込ごとに、背景指定コマンド、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンド、保留記憶数減算指定コマンドの順に演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されることになる。具体的には、特別図柄の変動を開始するときに、まず、背景指定コマンドが送信され、4ms経過後に変動パターンコマンドが送信され、さらに4ms経過後に表示結果指定コマンドが送信され、さらに4ms経過後に保留記憶数減算指定コマンドが送信される。なお、特別図柄の変動を開始するときにはさらに図柄変動指定コマンド(第1図柄変動指定コマンド、第2図柄変動指定コマンド)も送信されるが、図柄変動指定コマンドは、変動パターンコマンドと同じタイマ割込において演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信される。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域から特図表示結果決定用乱数MR1(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理のステップS214Aや第2始動口スイッチ通過処理のステップS214Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(図11参照)と、大当り判定値の数が確変大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(図11参照)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常遊技状態や時短状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(特図表示結果決定用乱数MR1)の値が図11に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
大当り判定用乱数(特図表示結果決定用乱数MR1)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップS61のN)、CPU56は小当り判定テーブル(図11参照)を使用して小当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(特図表示結果決定用乱数MR1)の値が図11に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示すデータを確認し、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」である場合には、図11に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。また、特別図柄ポインタが示すデータが「第2」である場合には、図11に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。そして、小当りとすることに決定した場合には(ステップS62)、CPU56は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(ステップS63)、ステップS75に移行する。
なお、特図表示結果決定用乱数MR1の値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(ステップS62のN)、すなわち、はずれである場合には、そのままステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS72)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図12に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131を選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図12に示す第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131を選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数MR2の値と一致する値に対応した種別(「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。なお、この場合、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理のステップS214Aや第2始動口スイッチ通過処理のステップS214Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が「通常大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「突然確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突然確変大当り」に決定した場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定し、「通常大当り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
なお、この実施の形態では、まず大当り種別を決定し、決定した大当り種別に対応する特別図柄の停止図柄を決定する場合を示したが、大当り種別および特別図柄の停止図柄の決定方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、あらかじめ特別図柄の停止図柄と大当り種別とを対応付けたテーブルを用意しておき、大当り種別決定用乱数にもとづいてまず特別図柄の停止図柄を決定すると、その決定結果にもとづいて対応する大当り種別も決定されるように構成してもよい。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図31は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当り遊技または小当り遊技の終了時(図35のS173参照、なお、図示していないが小当り遊技の終了時も報知チャンスフラグがセットされる)にセットされる報知チャンスフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS90A)。報知チャンスフラグがセットされていなければ、ステップS91の処理に移行する。報知チャンスフラグがセットされていれば、CPU56は、報知チャンス演出の実行期間の変動回数(大当り後からの変動回数5回)をカウントする報知チャンスカウンタの値が5であるか否か確認し(ステップS90B)、報知チャンスカウンタの値が5であれば、報知チャンスフラグをリセットして(ステップS90E)、ステップS91の処理に移行する。報知チャンスカウンタの値が5でなければ、報知チャンスカウンタの値を+1し(ステップS90C)、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、報知チャンス用変動パターン種別決定テーブル132C,133C(図13(C)、図14(C)参照)を選択する(ステップS90D)。その後、ステップS101の処理に移行する。なお、ステップS90Dでは、大当りか否かを確認し、大当りか否かに応じたテーブルを選択する。
ステップS91において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り用変動パターン種別決定テーブル132A(図13(A)参照)を選択する(ステップS94)。そして、ステップS101に移行する。なお、ステップS94では、大当り種別(「非確変」「確変」「突然確変」)を確認し、大当り種別に応じたテーブルを選択する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS92)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、小当り用変動パターン種別決定テーブル132B(図13(B)参照)を選択する(ステップS93)。そして、ステップS101に移行する。
小当りフラグもセットされていない場合には、CPU56は、高ベース状態であるか否かを確認する(ステップS95)。なお、高ベース状態であるか否かは、確変フラグ又は時短フラグのいずれかがセットされているか否かによって確認することができる。高ベース状態でなければ、CPU56は、低ベース時のハズレ用変動パターン種別決定テーブル(図14(A)参照)を選択する(ステップS96)。高ベース状態であれば、高ベース時のハズレ用変動パターン種別決定テーブル(図14(B)を選択する(ステップS97)。なお、ステップS96では、保留記憶数(合計保留記憶数)が「0,1」「2〜4」「5〜8」のいずれの範囲の値であるかを確認し、保留記憶数に応じたテーブルを選択する。同様に、ステップS97では、保留記憶数(合計保留記憶数)が「0,1」「2〜8」のいずれの範囲の値であるかを確認し、保留記憶数に応じたテーブルを選択する。そして、ステップS101に移行する。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)から変動パターン種別決定用乱数MR3を読み出し、ステップS93、S94、S96またはS97の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS101)。
次いで、CPU56は、ステップS101の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン決定テーブル134B(図15参照)、ハズレ変動パターン決定テーブル134A(図15参照)のうちのいずれかを選択する(ステップS102)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)から変動パターン決定用乱数MR4を読み出し、ステップS102の処理で選択した変動パターン決定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS103)。なお、始動入賞のタイミングで変動パターン決定用乱数MR4を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン決定用乱数MR4を生成するための変動パターン決定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の図柄変動指定コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS104)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS105)。
次に、CPU56は、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS106)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS107)。
なお、はずれと決定されている場合において、いきなり変動パターン種別を決定するのではなく、まず、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。そして、リーチとするか否かの判定結果にもとづいて、ステップS95〜S97,S101の処理を実行し、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。この場合、あらかじめ非リーチ用の変動パターン種別決定テーブル(図10に示す非リーチCA1−1〜非リーチCA1−5の変動パターン種別を含むもの)と、リーチ用の変動パターン種別決定テーブル(図10に示すノーマルCA2−1、スーパーCA2−2の変動パターン種別を含むもの)とを用意しておき、リーチ判定結果にもとづいて、いずれかの変動パターン種別決定テーブルを選択して、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
また、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定する場合にも、合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)に応じて、リーチの選択割合が異なるリーチ判定テーブルを選択して、保留記憶数が多くなるに従ってリーチ確率が低くなるようにリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。この場合、CPU56は、例えば、入賞時演出処理における「スーパーリーチはずれ」や「非リーチはずれ」となるか否かの判定において、リーチ判定テーブルの共通の範囲に割り当てられた判定値に合致するか否かを判定することによって、リーチとなるか否かをあらかじめ判定するようにしてもよい。
図32は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果5指定のいずれかの演出制御コマンド(図7参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS116に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が確変大当りであるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。なお、確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU56は、大当りの種別が突然確変大当りであるときには、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113,S114)。なお、突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「03」であるか否かを確認することによって判定できる。そして、確変大当りおよび突然確変大当りのいずれでもないときには(すなわち、通常大当りであるときには)、CPU56は、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115)。
一方、CPU56は、大当りフラグがセットされていないときには(ステップS110のN)、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS116)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS117)。小当りフラグもセットされていないときは(ステップS116のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS118)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS119)。
図33は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、まず、保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かを確認する(ステップS121)。なお、保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かは、例えば、後述するステップS122で保留記憶数減算指定コマンドを送信する際に保留記憶数減算指定コマンドを送信したことを示す保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグをセットするようにし、ステップS121では、その保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。また、この場合、セットした保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグは、特別図柄の変動表示を終了する際や大当りを終了する際に後述する特別図柄停止処理や大当り終了処理でリセットするようにすればよい。
次いで、保留記憶数減算指定コマンドを送信済みでなければ、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数減算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS122)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第1保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第2保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。
次いで、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS126)、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS127)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS128)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図34は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS131)。なお、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動を終了させ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動を終了させる。そして、大当りフラグがセットされていない場合には、ステップS140に移行する(ステップS132)。
大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変フラグ、および時短状態であることを示す時短フラグをリセットし(ステップS133)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS134)。具体的には、大当りの種別が通常大当りである場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。大当りの種別が確変大当りである場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。大当りの種別が突然確変大当りである場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する。なお、大当りの種別が通常大当り、確変大当りまたは突然確変大当りのいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS135)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、通常大当りまたは確変大当りの場合には15回。突然確変大当りの場合には2回。)をセットする(ステップS136)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS137)。
ステップS140では、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する。確変フラグがセットされていれば、確変状態における特別図柄の変動可能回数を示す確変回数カウンタの値を−1する(ステップS141)。
次いで、CPU56は、減算後の確変回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS142)、確変フラグをリセットする(ステップS143)。
次に、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否か確認する(ステップS144)。時短フラグがセットされている場合には、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(ステップS145)。
次いで、CPU56は、減算後の時短回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS146)、時短フラグをリセットする(ステップS147)。
次いで、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS148)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する(ステップS149)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS150)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば2回)をセットする(ステップS151)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開始前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS152)。
小当りフラグもセットされていなければ(ステップS148のN)、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS153)。
図35は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS161)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS162)。ここで、通常大当りであった場合には大当り終了1指定コマンドを送信し、確変大当りであった場合には大当り終了2指定コマンドを送信し、突然確変大当りであった場合には小当り/突然確変大当り終了指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、画像表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS165のY)、CPU56は、大当りの種別が確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かを確認する(ステップS166)。なお、確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」〜「04」であるか否かを確認することによって判定できる。確変大当りおよび突然確変大当りのいずれでもなければ(すなわち、通常大当りであれば)、CPU56は、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(ステップS167)。また、CPU56は、時短回数をカウントするための時短回数カウンタに50回をセットする(ステップS168)。そして、ステップS173に移行する。
確変大当りまたは突然確変大当りであれば、CPU56は、大当り種別が確変大当りまたは突然確変大当り(時短あり)であるか否かを確認する(ステップS170)。なお、確変大当りまたは突然確変大当り(時短あり)であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」または「03」であるか否かを確認することによって判定できる。確変大当りまたは突然確変大当り(時短あり)であれば、CPU56は、確変フラグをセットするとともに(ステップS171A)、時短フラグをセットして遊技状態を確変時短状態に移行させる(ステップS171B)。また、CPU56は、確変回数をカウントするための確変回数カウンタに54回をセットする(ステップS161C)。そして、ステップS173に移行する。一方、突然確変大当り(時短あり)でなければ、CPU56は、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS172A)。また、CPU56は、確変回数をカウントするための確変回数カウンタに54回をセットする(ステップS172BC)。そして、ステップS173に移行する。
なお、この実施の形態では、ステップS167,S171Bでセットした時短フラグは、可変入賞球装置15の開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりするか否かを判定するためにも用いられる。この場合、具体的には、CPU56は、普通図柄プロセス処理(ステップS27参照)において、普通図柄の変動表示結果が当りとなったときに、時短フラグがセットされているか否かを確認し、セットされていれば、開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりして可変入賞球装置15を開放する制御を行う。また、ステップS167,S171Bでセットした時短フラグは、特別図柄の変動時間を短縮するか否かを判定するために用いられる。
そして、CPU56は、報知チャンスフラグをセットし(ステップS173)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS174)。
図36は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄表示制御処理(ステップS32)のプログラムの一例を示すフローチャートである。特別図柄表示制御処理では、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認する(ステップS3201)。特別図柄プロセスフラグの値が3であれば(すなわち、特別図柄変動中処理の実行中であれば)、CPU56は、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定または更新する処理を行う(ステップS3202)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の変動表示を行うための特別図柄表示制御データを設定または更新する。例えば、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される特別図柄表示制御データの値を+1する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおける特別図柄の変動表示が実行される。
特別図柄プロセスフラグの値が3でなければ、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が4であるか否かを確認する(ステップS3203)。特別図柄プロセスフラグの値が4であれば(すなわち、特別図柄停止処理に移行した場合には)、CPU56は、特別図柄通常処理で設定された特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する処理を行う(ステップS3204)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを設定する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおいて特別図柄の停止図柄が停止表示される。なお、ステップS3204の処理が実行され停止図柄表示用の特別図柄表示制御データが設定された後には、設定データの変更が行われないので、ステップS22の表示制御処理では最新の特別図柄表示制御データにもとづいて最新の停止図柄を次の変動表示が開始されるまで停止表示し続けることになる。また、ステップS3201において特別図柄プロセスフラグの値が2または3のいずれかであれば(すなわち、表示結果指定コマンド送信処理または特別図柄変動中処理のいずれかであれば)、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを更新するようにしてもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で認識する変動時間と演出制御用マイクロコンピュータ100側で認識する変動時間との間にズレが生じないようにするため、表示結果指定コマンド送信処理においても変動時間タイマを1減算するように構成すればよい。
なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄表示制御データを出力バッファに設定する場合を示したが、特別図柄プロセス処理において、特別図柄の変動開始時に開始フラグをセットするとともに、特別図柄の変動終了時に終了フラグをセットするようにしてもよい。そして、特別図柄表示制御処理(ステップS32)において、CPU56は、開始フラグがセットされたことにもとづいて特別図柄表示制御データの値の更新を開始するようにし、終了フラグがセットされたことにもとづいて停止図柄を停止表示さえるための特別図柄表示制御データをセットするようにしてもよい。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図37は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702に移行する。
図38は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図7参照)であるのか解析する。
図39〜図43は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS618A)。また、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果5指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618B)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始2指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り開始指定コマンドであれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(ステップS625)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(ステップS627)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS628)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS632)。初期画面には、あらかじめ決められている演出図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(ステップS633)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行い(ステップS634)、停電復旧フラグをセットする(ステップS635)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了1指定コマンドであれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、大当り終了1指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS642)。受信した演出制御コマンドが大当り終了2指定コマンドであれば(ステップS643)、演出制御用CPU101は、大当り終了2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS644)。受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り終了指定コマンドであれば(ステップS645)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS646)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1加算する(ステップS652)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第1保留記憶数に従って、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を更新する(ステップS653)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップS654)、演出制御用CPU101は、第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1加算する(ステップS655)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第2保留記憶数に従って、第2保留記憶表示部18dにおける第2保留記憶数の表示を更新する(ステップS656)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS657)、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1減算する(ステップS658)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第1保留記憶数に従って、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を更新する(ステップS659)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS660)、演出制御用CPU101は、第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1減算する(ステップS661)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第2保留記憶数に従って、第2保留記憶表示部18dにおける第2保留記憶数の表示を更新する(ステップS662)。
なお、ステップS652,S653,S655,S656,S658,S659,S661,S662において、コマンドを受信したことにもとづいて直ちに保留記憶数や保留記憶表示を更新するのではなく、まず、保留記憶数加算指定コマンドを受信したときに、連続予告禁止フラグがセットされているか否かを確認するようにしてもよい。そして、連続予告禁止フラグがセットされていれば、保留記憶数の加算や保留記憶表示を行わないようにしてもよい。この場合、その後、保留記憶減算指定コマンドを受信したときにも、保留記憶数の減算や保留記憶表示を行わないようにし、保留記憶数の整合がとれるようすればよい。そのようにすれば、保留記憶数が一瞬点灯および消灯するような煩わしい表示を低減することができる。
受信した演出制御コマンドが客待ちデモ指定コマンドであれば(ステップS663)、演出制御用CPU101は、客待ちデモ指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS663A)。また、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値が0であるか否かを確認する(ステップS663B)。演出制御プロセスフラグの値が0であれば、そのままステップS664に移行する。演出制御プロセスフラグの値が0でなければ(すなわち、後述する演出制御プロセス処理中の変動パターンコマンド受信待ち処理以外の処理に遷移している場合であれば)、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する(ステップS663C)。すなわち、この実施の形態では、変動パターンコマンド受信待ち処理以外の処理(例えば、演出図柄変動中処理)に遷移されているときに客待ちデモ指定コマンドを受信した場合には、強制的に変動パターンコマンド受信待ち処理に移行するように制御することによって、演出表示装置9を用いた演出が不自然となる事態を極力防止している。なお、客待ちデモ指定コマンドを受信した場合には、コマンドを受信したことにもとづいて演出が大きく変化することはない(例えば、変動表示が開始されたり大当りの演出に切り替わったりすることがない)。そのため、客待ちデモ指定コマンドを受信した場合には、強制的にプロセスを移行させて演出を終了させないようにしてもよい(具体的には、ステップS663A,S663Cを行わないようにしてもよい)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出表示装置9にあらかじめ決められている客待ちデモ画面を表示する制御を行う(ステップS664)。なお、客待ちデモ指定コマンドを受信したことにもとづいて直ちに客待ちデモ画面を表示するのではなく、客待ちデモ指定コマンドを受信した後、所定期間(例えば、10秒)を経過してから客待ちデモ画面の表示を開始するようにしてもよい。また、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数および第2留記憶数保存領域に格納する第2留記憶数をクリアする(ステップS665)。すなわち、客待ちデモ指定コマンドを受信して客待ちデモ画面が表示される場合には、第1保留記憶数および第2保留記憶数のいずれもが0となり変動表示が実行されない場合であるので、格納する保留記憶数をリセットする。ステップS665の処理が実行されることによって、演出制御用マイクロコンピュータ100で保留記憶数の加算漏れまたは減算漏れが発生し誤った保留記憶数を認識する状態となった場合であっても、保留記憶を途切れさせることによって保留記憶数をリセットして正常な状態に戻すことができる。
受信した演出制御コマンドが通常状態背景指定コマンドであれば(ステップS666)、演出制御用CPU101は、演出モードを潜伏モードに制御することを示す潜伏フラグがセットされているか否かを確認し(ステップS667)、潜伏フラグがセットされていれば、演出モードを潜伏モードに制御する(ステップS668A)。潜伏モードでは、例えば、演出表示装置9に表示する背景画面が例えば緑色の表示色の背景画面に変更される。一方、潜伏フラグがセットされていなければ、演出モードを通常モードに制御する(ステップS668B)。通常モードでは、例えば、演出表示装置9に表示する背景画面が例えば青色の表示色の背景画面に変更される。
また、受信した演出制御コマンドが時短状態背景指定コマンドであれば(ステップS669A)、演出制御用CPU101は、潜伏フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS669B)。潜伏フラグがセットされていれば、演出モードを潜伏モードに制御する(ステップS669C)。潜伏フラグがセットされていなければ、演出モードを時短モードに制御する(ステップS670)。時短モードでは、演出表示装置9に表示する背景画面が例えば黄色の表示色の背景画面に変更される。
また、受信した演出制御コマンドが確変状態背景指定コマンドであれば(ステップS672A)、演出制御用CPU101は、潜伏フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS672B)。潜伏フラグがセットされていれば、演出モードを潜伏モードに制御する(ステップS672C)。潜伏フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、演出モードを確変モードに制御する(ステップS674)。確変モードでは、演出表示装置9に表示する背景画面が例えば赤色の表示色の背景画面に変更される。
次いで、受信した演出制御コマンドがいずれかの入賞時判定結果指定コマンドであれば(ステップS676)、演出制御用CPU101は、受信した入賞時判定結果指定コマンドに応じた入賞時判定結果を入賞時判定結果記憶バッファに保存する(ステップS677)。そして、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果指定コマンドを受信したことを示す入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS678)。
図44は、入賞時判定結果を保存する領域(入賞時判定結果記憶バッファ)の構成例を示す説明図である。図44に示すように、この実施の形態では、第1始動入賞口13への始動入賞時の入賞時判定結果を保存する第1入賞時判定結果記憶バッファと、第2始動入賞口14への始動入賞時の入賞時判定結果を保存する第2入賞時判定結果記憶バッファとが用意されている。図44に示すように、第1入賞時判定結果記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2入賞時判定結果記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1入賞時判定結果記憶バッファおよび第2入賞時判定結果記憶バッファには、受信した入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータが記憶される。なお、第1入賞時判定結果記憶バッファおよび第2入賞時判定結果記憶バッファは、演出制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAMに形成されている。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS680)。そして、ステップS611に移行する。
図45は、図37に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。なお、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示と、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示とを、別の演出制御プロセス処理により実行するように構成してもよい。また、この場合、いずれの演出制御プロセス処理により演出図柄の変動表示が実行されているかによって、いずれの特別図柄の変動表示が実行されているかを判断するようにしてもよい。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):大当りである場合には、変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。また、小当りである場合には、変動時間の終了後、演出表示装置9に小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。例えば、大当りの開始を指定するファンファーレコマンドを受信したら、ファンファーレ演出を実行する。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放中であることを示す大入賞口開放中表示コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放後(閉鎖中)であることを示す大入賞口開放後表示コマンドを受信したら、インターバル表示を行う。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。例えば、大当りの終了を指定するエンディングコマンドを受信したら、エンディング演出を実行する。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図46は、図45に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。なお、前述したように、この実施の形態では、停電復旧時にも表示結果指定コマンドの送信が行われる(ステップS44参照)のであるが、図46に示すように、この実施の形態では、通常時には、変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて演出図柄変動開始処理に移行し演出図柄の変動表示を開始するので、変動パターンコマンドを受信することなく表示結果指定コマンドを受信したのみでは演出図柄の変動表示は開始されない。
図47は、図45に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、変動回数カウンタの値を+1する(ステップS8000A)。次に、演出制御用CPU101は、昇格演出を実行するか否かを決定する昇格演出設定処理を実行する(ステップS8000B)。具体的には、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド格納領域から表示結果指定コマンドの内容を読み出し、表示結果指定コマンドの内容が確変大当りを指定する表示結果指定コマンド(8C02(H))であるか否かを確認する。確変大当りを指定する表示結果指定コマンドである場合は、昇格演出決定用の乱数SR3にもとづいて、所定の確率(例えば2/3の確率)で昇格演出を実行すると決定する。昇格演出を実行しないと決定された場合に、大当り終了後に確変状態に移行することを報知せずに潜伏させる(確変状態を遊技者に隠す)潜伏確変状態に移行する。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101が昇格演出設定処理にて昇格演出を実行するか否かを決定しているが、CPU56が昇格演出を実行するか否かを決定するように構成してもよい。この場合、CPU56は、大当り種別として、「非確変大当り(通常大当り)」「確変大当り(昇格なし)」「確変大当り(昇格なり)」「突然確変大当り」のいずれかを決定し、その決定結果を指定する演出制御コマンドとして表示結果指定コマンドまたは変動パターンコマンドの一方または双方を送信する。そして、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンドまたは変動パターンコマンドの内容にもとづいて、昇格演出を実行するか否かを判定する。
次に、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄(表示結果)を決定する表示結果決定処理を実行する(ステップS8002)。具体的には、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンを読み出し、読み出した変動パターンの内容に従って演出図柄の停止時柄(左図柄・中図柄・右図柄)を決定するためのテーブル(停止図柄決定テーブル)を選択する。そして、選択したテーブルを用いて、停止図柄を決定するための乱数(表示結果決定用乱数;図16では図示せず)に応じた停止図柄を決定する。例えば、変動パターンの内容が非リーチハズレ変動であれば、停止図柄としてハズレ図柄(左中右の演出図柄が揃っていない演出図柄の組み合わせ)を決定し、変動パターンの内容がリーチハズレ変動であれば、停止図柄としてリーチ図柄(左右の演出図柄が揃っているが中の演出図柄が左右の演出図柄と揃っていない演出図柄の組み合わせ)を決定し、変動パターンの内容が大当り変動であれば、停止図柄として大当り図柄(左中右の演出図柄が揃っている演出図柄の組み合わせ)を決定する。この実施の形態では、大当り図柄として、奇数図柄が同一図柄で揃った演出図柄の組み合わせである確変図柄(確変大当り図柄)確変大当り図柄と、偶数図柄が同一図柄で揃った演出図柄の組み合わせである非確変図柄(非確変大当り図柄)とを設けている。ただし、この実施の形態では、大当り種別が確変大当りであるか非確変大当り(通常大当り)であるかを問わず、大当りの変動終了時に停止表示(導出表示)する大当り図柄(停止図柄)として非確変図柄を決定する。そして、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド格納領域から表示結果指定コマンドを読み出し、読み出した表示結果指定コマンドの内容にもとづいて、大当り種別が確変大当りであるか否かを確認する。そして、演出制御用CPU101は、大当り種別が確変大当りであり、昇格演出設定処理(ステップS8001)にて昇格演出としての報知チャンス演出を実行すると決定されている場合は、昇格演出(報知チャンス演出)にて確変状態に移行されることを報知するとともに確変図柄を導出表示するときのために、最終停止図柄としての確変図柄を決定する。
なお、昇格演出設定処理(ステップS8001)にて昇格演出を実行しないと決定された場合などは、大当り種別が確変大当りであったとしても、遊技者には確変大当りであることが把握できないため、潜伏確変状態に移行されることになる。
次に、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンが報知チャンス演出を伴う変動パターンであるか否かを確認する(ステップS8003)。報知チャンス演出を伴う変動パターンである場合は、演出制御用CPU101は、ステップS8004にて既に報知チャンス演出が設定されているか否かを確認し(ステップS8003)、まだ報知チャンス演出が設定されていなければ、報知チャンス演出設定処理を実行して報知チャンス演出を設定する(ステップS8004)。なお、図47には示していないが、報知チャンス演出は、演出モードが潜伏モードであるときに実行するので、潜伏フラグがセットされているか否かを確認し、潜伏フラグがセットされているときに報知チャンス演出設定処理を実行する。
次に、演出制御用CPU101は、報知チャンス演出を伴う変動パターンで指定された変動時間(変動パターン)に応じた有効時間(長い有効時間(例えば15秒)、短い有効時間(例えば5秒)を有効時間タイマにセットする(ステップS8005)。
一方、報知チャンス演出を伴う変動パターンでない場合は、演出制御用CPU101は、予告演出設定処理(図50参照)を実行する(ステップS8006)。なお、図47に示す例では、報知チャンス演出を伴う変動パターンを受信したときは報知チャンス演出を実行するように制御し、報知チャンス演出を伴う変動パターンを受信しなかったときに予告演出を実行するように制御しているが、報知チャンス演出を伴う変動パターンを受信したときも、報知チャンス演出とともに予告演出を実行するように制御してもよい。この場合、図17に示すように、表示系予告種別決定テーブルにおいて報知チャンス演出を伴う変動パターンPA4-1〜PA4−4,PB2−1〜PB2−4を設定し、図18および図19に示すように、表示系予告パターン決定テーブルにおいて報知チャンス演出を伴う変動パターンPA4-1〜PA4−4,PB2−1〜PB2−4を設定しているので、ステップS8003のYの場合も予告演出設定処理を実行することにより、表示系予告種別を決定した後に表示系予告パターンを決定することができる。その結果、1回の変動中に操作予告演出と表示系予告演出とを同時に実行することが可能となる。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターン、および報知チャンス演出又は予告演出を実行する場合にはその報知チャンス演出又は予告演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8007)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS8008)。
次いで、演出制御用CPU101は、選択したプロセスデータ1の内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27、ランプなど)の制御を開始する(ステップS8009)。また、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS8010)。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS8011)。
図48は、報知チャンス演出設定処理を示すフローチャートである。報知チャンス演出設定処理において、演出制御用CPU101は、前回の変動において正解操作が実行されたか否かを判定する(ステップS1500)。正解操作が実行されたか否かは、ステップS8109,S8111にて記憶されるトリガ操作やスティックコントローラ122の操作にもとづいて正解操作パターンと一致するか否かによって判断される。このように、ステップS1500にて前回の変動において正解操作が実行されたか否かを判定するのは、この実施の形態では、大当り・小当り遊技の後の変動回数5回まで報知チャンス演出を伴う変動パターンを選択するようにして報知チャンス演出を実行するように構成しているが、例えば大当り・小当り遊技の後の3回目の変動で正解操作が実行された場合は、その後の変動(大当り・小当り遊技の後の4回目および5回目の変動)において報知チャンス演出を実行しないようにするためである。正解操作が既に実行されているときは(ステップS1500のY)、遊技者に遊技状態が確変状態であるか否かについて報知または示唆されているので、報知チャンス演出を実行する必要がない。よって、ステップS1501〜S1506の処理(報知チャンス演出を設定する処理)を実行しない。
正解操作が実行されていないときは(ステップS1500のN)、演出制御用CPU101は、正解操作パターンをROMから読み出す(ステップS1501)。演出制御用CPU101のROMには、例えば、図49に示すように、スティックコントローラ122の操作の態様の組み合わせである正解操作パターンとして複数種類(例えば3つ)の操作の態様の組み合わせが記憶されている。
次に、演出制御用CPU101は、報知チャンス演出を伴う変動パターンに応じた報知チャンス演出種別決定テーブルを選択し(ステップS1502)、報知チャンス演出種別決定用の乱数SR1−2にもとづいて、報知チャンス演出の種別を決定する(ステップS1503)。
次いで、演出制御用CPU101は、決定した報知チャンス演出の種別に応じた報知チャンス演出パターン決定テーブルを選択する(ステップS1504)。そして、演出制御用CPU101は、報知チャンス演出パターン決定用の乱数SR2−2にもとづいて、報知チャンス演出パターンを決定する(ステップS1505)。さらに、演出制御用CPU101は、示唆演出決定テーブルを参照し、示唆演出決定用の乱数SR4にもとづいて、示唆演出を決定する(ステップS1506)。
なお、大当りの時の報知チャンス演出を伴う変動パターン(図9に示すPB2−1〜PB2−4)を指定する変動パターンコマンドを受信した場合は、ハズレの時の報知チャンス演出を伴う変動パターン(図9に示すPA4−1〜PA4−4)を指定する変動パターンコマンドを受信した場合よりも、正解操作を導きやすい報知チャンス演出を設定するように構成するのが好ましい。具体的には、大当り用の報知チャンス演出パターン決定テーブルとハズレ用の報知チャンス演出パターン決定テーブルとを用意し、大当り用の報知チャンス演出パターン決定テーブルは、ハズレ用の報知チャンス演出パターン決定テーブルよりも正解操作を導きやすい報知チャンス演出パターンに対して数多くの判定値を割り振る。そして、ステップS1503を実行した後に、報知チャンス演出を伴う変動パターンが大当り用の変動パターンであるかハズレ用の変動パターンであるかを判定し、その判定結果に応じて、大当り用の報知チャンス演出パターン決定テーブルまたはハズレ用の報知チャンス演出パターン決定テーブルを選択する。そして、ステップS1505にて報知チャンス演出パターンを決定する。
なお、この実施の形態では、報知チャンス演出において、正解操作が行われるまで正解操作パターンが変更されることはないが、正解操作が行われた後も正解操作パターンを変更しないように構成してもよい(後述する実施の形態4参照)。
図50は、予告演出設定処理を示すフローチャートである。予告演出設定処理において、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドの内容に応じた表示系予告演出種別決定テーブル(図17参照)を選択し(ステップS1601)、選択した表示系予告種別決定テーブルを用いて、予告種別決定用の乱数SR1−1にもとづいて表示系予告種別を決定する(ステップS1602)。そして、演出制御用CPU101は、決定した予告演出種別に応じた予告演出パターン決定テーブル(図18、図19参照)を選択し(ステップS1603)、選択した予告演出パターン決定テーブルを用いて、予告パターン決定用の乱数SR2−1にもとづいて表示系予告パターンを決定する(ステップS1604)。なお、この実施の形態では、表示系予告種別として、所定のキャラクタを登場させるキャラクタ表示予告と予告演出が段階的にステップアップしていくステップアップ表示予告とが設けられている。
図51は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS8101)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS8102)。また、演出制御用CPU101は、セットされていれば、有効時間タイマを1減算する(ステップS8103)。
また、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS8104)、次のプロセスタイマをスタートさせる(ステップS8105)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、および音番号データにもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(ステップS8106)。ステップS8106による演出表示装置9の表示制御やスピーカ27の音出力制御、ランプ制御などが行われることによって、報知チャンス演出(潜伏報知用報知チャンス演出)が実行される。報知チャンス演出では、操作手段としてのスティックコントローラ122(トリガボタン121の操作を含む)を操作を促す演出、正解操作が実行された場合に遊技状態を報知(または示唆)する演出、正解操作を示唆する示唆演出、報知チャンス演出の実行期間内にスティックコントローラ122の操作が行われた操作履歴の情報の表示などが行われる。
次いで、演出制御用CPU101は、有効時間タイムがタイムアウトしたか否かを確認し(ステップS8107)、有効時間タイマがタイムアウトしていなければ、トリガボタン121が操作されたか否か(トリガボタン121が押されたことに応じてトリガセンサ125からの検出信号が出力されたか否か)を検出(監視)する処理を実行する(ステップS8108)。トリガボタン121が操作されたことを検出した場合は、トリガボタン121の操作に応じた報知チャンス演出を実行するとともに操作内容(トリガボタン121の操作)を記憶する(ステップS8109)。また、有効時間タイマがタイムアウトしていない限り、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作桿122Aが所定方向の傾倒操作されたことを示す検出信号を、スティックコントローラ122に設けられている傾倒方向センサユニット12から入力したか否かを検出(監視)する(ステップS8110)。スティックコントローラ122による所定方向の操作を検出した場合には、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122による所定方向の操作に応じた報知チャンス演出を実行するとともに操作内容(スティックコントローラ122の操作)を記憶する(ステップS8111)。具体的には、遊技者はスティックコントローラ122を自由に操作可能であり、例えば、左の方向に操作すれば演出表示装置9の画面上の操作画像(選択されたキャラクタの画像)が左方向に移動し、下の方向に操作すれば演出表示装置9の画面上の操作画像が下方向に移動する。
有効時間タイマがタイムアウトした場合(ステップS8107のY)、およびステップS8108〜S8111の処理を実行した後、演出制御用CPU101は、報知チャンス演出中に操作手段が操作されたことにより、報知チャンス演出中の操作が正解操作であったか否かを判定する(ステップS8112)。正解操作であった場合は、有効時間タイマをクリアするとともに(ステップS8113)、遊技状態を確認し(ステップS8114A)、確認した遊技状態(通常状態または潜伏確変状態)に応じた報知内容(「確変!」「通常」;図57等参照)を表示する(ステップS8114B)。そして、演出制御用CPU101は、報知チャンス演出設定処理(ステップS8004)におけるステップS1501にて読み出される正解操作パターンを変更する(ステップS8114C)。なお、正解操作パターンの変更は、あらかじめ定められた順序の正解操作パターンに変更してもよいし、乱数を用いて変更する正解操作パターンを決定し、決定した正解操作パターンに変更するようにしてもよい。そして、演出制御用CPU101は、演出表示装置9の表示画面に、正解操作パターンが変更された旨(例えば「正解が変更されました!」という文字)を表示して報知する(ステップS8114D)。
なお、有効時間内に操作手段が操作されなかった場合や、操作手段が操作されたが正解操作でなかった場合も、正解操作でない旨(例えば「残念」)を報知する。ただし、有効時間内に操作手段が操作されなかったような場合などでは、操作の履歴を表示しない、正解操作を示唆する示唆演出が実行されない、報知チャンス演出パターンを別の報知チャンス演出パターンに変更する、などの処理を行うことにより、遊技者が正解操作を導き出すのが困難となるようにしてもよい。このような構成により、遊技者に積極的に操作手段の操作を促すことができる。
そして、演出制御用CPU101は、確定指定コマンドを受信した場合(ステップS8115)、または変動時間タイマがタイムアウトした場合(ステップS8116)を条件に、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS8117)。
図52は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS871)。そして、停止図柄表示フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、ステップS882に移行する。この実施の形態では、後述するように、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS881で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときにステップS883で停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、ステップS871で停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したもののファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS872〜S873の演出図柄の停止図柄を表示する処理を重ねて実行することなく、ステップS882に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、記憶されている停止図柄(はずれ図柄、または大当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS872)。なお、演出制御用CPU101は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの図柄確定指定コマンドの受信に応じて演出図柄を停止表示する制御を行うようにしてもよい。
そして、ステップS872で大当り図柄を表示しない場合(すなわち、はずれ図柄を表示する場合:ステップS873のN)は、演出制御用CPU101は、潜伏回数カウンタの値を1加算する(ステップS874)。次いで、演出制御用CPU101は、潜伏回数カウンタが所定値であるか否かを確認し(ステップS875)、所定値であれば、潜伏フラグをリセットする(ステップS876)。なお、潜伏回数カウンタは、15ラウンドの通常大当りの場合は大当り遊技の終了時に100の値がセットされ、15ラウンドの確変大当りの場合は大当り遊技の終了時に1000の値がセットされ、低ベース状態において2ラウンド確変大当り(突然確変大当り)が発生した場合は大当り遊技の終了時に50の値がセットされ、高ベース状態において2ラウンド確変大当りが発生した場合は大当り遊技の終了時に1000の値がセットされる。
その後、演出制御用CPU101は、所定のフラグをリセットする(ステップS877)。例えば、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド受信フラグなどのコマンド受信フラグをリセットする。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS878)。
ステップS873で大当り図柄を表示する場合には(ステップS873のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS881)、ファンファーレフラグがセットされたか否か確認する(ステップS882)。ファンファーレフラグがセットされたときは(ステップS882のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットする(ステップS883)。
次いで、演出制御用CPU101は、ファンファーレ演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS884)。そして、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS885)。
次いで、演出制御用CPU101は、大当り(突然確変大当りを含む)であるか否かを確認する(ステップS886)。なお、大当りであるか否かは、具体的には、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドを確認することにより判定できる。大当りであれば、演出制御用CPU101は、潜伏回数カウンタの値をクリアする(ステップS888)。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に対応した値に設定する(ステップS889)。
図53は、大当り表示処理を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS901)。大入賞口開放中指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、ステップS913に移行する。
大入賞口開放中指定コマンド受信フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算する(ステップS902)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS903)、プロセスデータの切替を行う(ステップS904)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップS905)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置の制御状態を変更する(ステップS906)。
次に、演出制御用CPU101は、正解操作パターンをROMから読み出す(ステップS907)。また、報知チャンス演出を実行するラウンド数を演出実行ラウンド数決定用の乱数値(図16において図示せず)を用いて決定する(ステップS908)。例えば、7ラウンド目に実行するか10ラウンド目に実行するかを決定する。そして、演出制御用CPU101は、報知チャンス演出種別決定テーブルを参照し(例えば、図20に示す変動パターンPA4−1〜PA4−4を受信した場合の報知チャンス演出種別決定テーブルを参照し)、報知チャンス演出種別決定用の乱数SR1−2にもとづいて、報知チャンス演出の種別を決定する(ステップS909)。
次いで、演出制御用CPU101は、決定した報知チャンス演出の種別に応じた報知チャンス演出パターン決定テーブルを選択する(ステップS90)。そして、演出制御用CPU101は、報知チャンス演出パターン決定用の乱数SR2−2にもとづいて、報知チャンス演出パターンを決定する(ステップS1505)。さらに、演出制御用CPU101は、示唆演出決定テーブルを参照し、示唆演出決定用の乱数SR4にもとづいて、示唆演出を決定する(ステップS1506)。
ステップS913では、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンド受信フラグをリセットする。また、ラウンド中演出に応じたプロセステーブルを選択し(ステップS914)、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS915)。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に応じた値に更新する(ステップS916)。
図54および図55は、演出制御プロセス処理におけるラウンド中処理(ステップS805)を示すフローチャートである。ラウンド中処理において、まず、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後コマンドを受信したことを示す大入賞口開放後フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS921)。なお、大入賞口開放後フラグはコマンド解析処理でセットされる。大入賞口開放後フラグがセットされていないときは(ステップS921のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算する(ステップS922)。また、演出制御用CPU101は、セットされていれば、有効時間タイマを1減算する(ステップS923)。
また、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS924)、次のプロセスタイマをスタートさせる(ステップS925)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、および音番号データにもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(ステップS926)。ステップS926による演出表示装置9の表示制御やスピーカ27の音出力制御、ランプ制御などが行われることによって、報知チャンス演出(大当り報知用報知チャンス演出)が実行される。報知チャンス演出では、操作手段としてのスティックコントローラ122(トリガボタン121の操作を含む)の操作を促す演出、正解操作が実行された場合に保留記憶内に大当りが存在するか否かを報知(または示唆)する演出、正解操作を示唆する示唆演出、報知チャンス演出の実行期間内にスティックコントローラ122の操作が行われた操作履歴の情報の表示などが行われる。
次いで、演出制御用CPU101は、今回のラウンドがステップS908で決定した報知チャンス演出の実行ラウンドであるか否かを確認する(ステップS927)。報知チャンス演出の実行ラウンドでなければ処理を終了する。報知チャンス演出の実行ラウンドであれば、演出制御用CPU101は、有効時間タイムがタイムアウトしたか否かを確認し(ステップS932)、有効時間タイマがタイムアウトしていなければ、トリガボタン121が操作されたか否か(トリガボタン121が押されたことに応じてトリガセンサ125からの検出信号が出力されたか否か)を検出(監視)する処理を実行する(ステップS933)。トリガボタン121が操作されたことを検出した場合は、トリガボタン121の操作に応じた報知チャンス演出を実行するとともに操作の内容(トリガ121の操作)を記憶する(ステップS934)。また、有効時間タイマがタイムアウトしていない限り、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作桿122Aが所定方向の傾倒操作されたことを示す検出信号を、スティックコントローラ122に設けられている傾倒方向センサユニット12から入力したか否かを検出(監視)する(ステップS935)。スティックコントローラ122による所定方向の操作を検出した場合には、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122による所定方向の操作に応じた報知チャンス演出を実行するとともに操作の内容(スティックコントローラ122の操作)を記憶する(ステップS936)。
有効時間タイマがタイムアウトした場合(ステップS932のY)、およびステップS933〜S936の処理を実行した後、演出制御用CPU101は、報知チャンス演出中に操作手段が操作されたことにより、報知チャンス演出中の操作が正解操作であったか否かを判定する(ステップS937)。正解操作であった場合は、保留記憶内に大当りと判定された保留記憶が存在するか否かを判定する保留記憶内大当り判定処理を実行する(ステップS938A)。保留記憶内大当り判定処理は、図44に示した第1入賞時判定結果記憶バッファおよび第2入賞時判定結果記憶バッファにおける保留記憶に応じた保存領域の判定結果(記憶内容)を確認し、保留記憶に応じた保存領域の判定結果に大当り判定結果があるか否かを判定する。そして、演出制御用CPU101は、保留記憶内大当り判定処理で判定した判定結果(保留記憶内に大当りが存在する/しない)に応じた報知内容(「大当り!」「はずれ!」)を表示する(ステップS938B)。そして、演出制御用CPU101は、報知チャンス演出設定処理(ステップS8004)におけるステップS1501にて読み出される正解操作パターンを変更する(ステップS8114C)。なお、正解操作パターンの変更は、あらかじめ定められた順序の正解操作パターンに変更してもよいし、乱数を用いて変更する正解操作パターンを決定し、決定した正解操作パターンに変更するようにしてもよい。その後、演出制御用CPU101は、有効時間タイマをクリアする(ステップS939)。なお、有効時間内に操作手段が操作されなかった場合や、操作手段が操作されたが正解操作でなかった場合も、正解操作でない旨(例えば「残念」)を報知する。
ステップS921において大入賞口開放後フラグがセットされているときは(ステップS921のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後コマンドの内容にもとづいてインターバル演出(ラウンド数に応じたインターバル表示を行う演出)を選択する(ステップS950)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後フラグをリセットし(ステップS951)、選択したインターバル演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS952)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS953)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に設定する(ステップS954)。
なお、大当り中(ラウンド中)に実行される昇格演出としての報知チャンス演出は、変動中に実行される報知チャンス演出と異なる演出であってもよい。
図56は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS807)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用CPU101は、大当り終了演出の実行時間を計測するための大当り終了演出タイマが動作中であるか否かを判定し(ステップS971)、動作中でなければ、大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS972)。大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされていなければ、そのまま処理を終了する。大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、大当り終了指定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS973)、大当り終了演出タイマを設定する(ステップS974)。そして、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に大当り終了画面を表示させる制御を実行する(ステップS975)。
一方、ステップS971にて、大当り終了演出タイマが動作中であると判定されたときは、演出制御用CPU101は、大当り終了演出タイマの値を1減算し(ステップS976)、大当り終了演出タイマがタイムアウトしたかどうか、つまり、大当り終了演出時間が経過したか否かを判定する(ステップS977)。大当り終了演出時間が経過していなければ、そのまま処理を終了する。大当り終了演出時間が経過していれば、演出制御用CPU101は、大当り遊技の終了後に通常状態又は潜伏確変状態に制御するか否かを判定する(ステップS978)。潜伏確変状態は、上述したように、CPU56にて確変大当りとなる旨決定された場合に、大当り遊技中に昇格演出を実行しなかった場合(すなわち、ステップS8001の昇格演出設定処理にて昇格演出を実行しないと決定した場合)に制御(移行)される。
通常状態又は潜伏確変状態に制御されると判定した場合は、演出制御用CPU101は、潜伏回数カウンタに所定値(例えば54回)をセットする(ステップS979)。潜伏回数カウンタにセットされる所定値は、潜伏確変状態が継続可能な最大変動回数である。次に、演出制御用CPU101は、潜伏フラグをセットする(ステップS980)。そして、変動回数カウンタの値をクリアする(ステップS981)。さらに、正解操作パターンを変更し(ステップS982)、ステップS983の処理に移行する。
通常状態又は潜伏確変状態に制御されないと判定した場合は、演出制御用CPU101は、正解操作パターンを変更し(ステップS982)、ステップS983の処理に移行する。
その後、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS983)。
次に、報知チャンス演出の表示状態について、図57〜図63を用いて説明する。
(1)報知チャンス演出A(宝探し);
図57は、報知チャンス演出Aの表示例を示す説明図である。図57(1)に示すように、演出図柄の変動が開始されるとともに報知チャンス演出が開始される場合、演出表示装置9の表示画面に「報知チャンス!宝をさがせ!!」という文字を表示して、報知チャンス演出が実行されることを報知する。その後、図57(2)に示すように、演出表示装置9の表示画面に「宝さがし!!START!!」という文字を表示して、報知チャンス演出が開始される。この実施の形態では、報知チャンス演出Aとしての「宝さがし」は、森の中や洞窟の中を予め定められたキャラクタが道順に進み、宝箱まで到達すると潜伏モードにおける遊技状態を遊技者に報知する演出である。なお、図57(2)に示す例では、演出表示装置9の画面上に「Map No.12」と表示されているが、このMap Noは複数種類設けられ、Map No毎に正解の道順(ルート)が固定されているものとする。従って、遊技者は、Map Noのルートを覚えていれば、簡単に正解操作にたどり着くことができる。
図57(3)に示すように、演出表示装置9の表示画面に、左と右にわかれる分かれ道(分岐点)の画像を表示するとともに、「どっちへ行く?スティックを倒して選べ!」という文字を表示することによって、スティックコントローラ122の操作を促してキャラクタが進む方向を選択させる。図57(4)に示すように、遊技者がスティックコントローラ122を左に倒すと、キャラクタが左の道に進む。そして、図57(5)に示すように、キャラクタが森の中の道をどんどん進んで行くと、図57(6)に示ように、洞窟の前に到着する。そして、演出表示装置9の表示画面に、左と右の穴(分岐点)の画像を表示するとともに、「洞窟発見!!どっちへ行く?スティックを倒して選べ!」という文字を表示することによって、スティックコントローラ122の操作を促してキャラクタが進む方向を選択させる。図57(7)に示すように、遊技者がスティックコントローラ122を右に倒すと、キャラクタが右の穴に入る。右の穴が正解であると、図58(8)に示すように、演出表示装置9の表示画面に、宝箱の画像が表示されるとともに、「宝箱発見!!」という文字が表示され、遊技者が選択した道順が正解であったことを報知する。そして、潜伏モードにおける遊技状態が確変状態であれば、図58(9)に示すように、宝が入った宝箱の画像を表示し、また「確変!」という文字を表示することによって、遊技状態が確変状態であることを遊技者に報知する。一方、潜伏モードにおける遊技状態が通常状態であれば、図58(10)に示すように、宝が入っていないからっぽの宝箱の画像を表示し、また「通常」という文字を表示することによって、遊技状態が通常状態であることを遊技者に報知する。なお、この実施の形態では、変動時間(有効時間)が長い場合は、時間が許す限り後戻りして正解操作の再チャレンジすること可能である。
(2)報知チャンス演出A(宝探し:後戻り可能);
図58および図59は、報知チャンス演出Aの表示例を示す説明図である。図58(11)に示すように、演出図柄の変動が開始されるとともに報知チャンス演出が開始される場合、演出表示装置9の表示画面に「報知チャンス!宝をさがせ!!」という文字を表示して、報知チャンス演出が実行されることを報知する。その後、図58(12)に示すように、演出表示装置9の表示画面に「宝さがし!!START!!」という文字を表示して、報知チャンス演出が開始される。
図58(13)に示すように、演出表示装置9の表示画面に、左と右にわかれる分かれ道(分岐点)の画像を表示するとともに、「どっちへ行く?スティックを倒して選べ!」という文字を表示することによって、スティックコントローラ122の操作を促してキャラクタが進む方向を選択させる。図58(14)に示すように、遊技者がスティックコントローラ122を左に倒すと、キャラクタが左の道に進む。そして、図58(15)に示すように、キャラクタが森の中の道をどんどん進んで行くと、図58(16)に示ように、行き止まりとなり、「残念!」という文字を表示して、遊技者によるスティックコントローラ122の操作が不正解であることを報知する。しかし、そのまま報知チャンス演出を終了せずに、図58(17)に示すように、演出表示装置9の表示画面に「分岐点まで戻る!」という文字を表示し、キャラクタを分かれ道(分岐点)まで戻らせる。
そして、図58(18)に示すように、演出表示装置9の表示画面に、左と右にわかれる分かれ道(分岐点)の画像を再度表示するとともに、「どっちへ行く?スティックを倒して選べ!」という文字を再度表示することによって、スティックコントローラ122の操作を促してキャラクタが進む方向を再度選択させる。このとき、前に選択した方向(左側の方向、つまりスティックコントローラ122の左方向への操作)が不正解であることを遊技者に報知するために、左側の道をバツとする。なお、バツの表示は、今回の変動においてのみ表示されるようにしても、次回以降の変動においても表示されるようにしてもよい。そして、図58(19)に示すように、遊技者がスティックコントローラ122を右に倒すと、キャラクタが右側の道に進む。そして、図58(20)に示すように、右側の道が正解であると洞窟の前に到着する。そして、演出表示装置9の表示画面に、左と右の穴の画像を表示するとともに、「洞窟発見!!どっちへ行く?スティックを倒して選べ!」という文字を表示することによって、スティックコントローラ122の操作を促してキャラクタが進む方向を選択させる。
図59(21)に示すように、遊技者がスティックコントローラ122を右に倒すと、キャラクタが右の穴に入る。右の穴が不正解であると、図59(22)に示すように、行き止まりとなり、「残念!」という文字を表示して、遊技者によるスティックコントローラ122の操作が不正解であることを報知する。しかし、そのまま報知チャンス演出を終了せずに、図59(23)に示すように、演出表示装置9の表示画面に「分岐点まで戻る!」という文字を表示し、キャラクタを分かれ道(分岐点)まで戻らせる。
そして、図59(24)に示すように、演出表示装置9の表示画面に、左と右の穴の画像を再度表示するとともに、「どっちへ行く?スティックを倒して選べ!」という文字を再度表示することによって、スティックコントローラ122の操作を促してキャラクタが進む方向を再度選択させる。このとき、前に選択した方向(右側の方向、つまりスティックコントローラ122の右方向への操作)が不正解であることを遊技者に報知するために、右側の穴をバツとする。そして、図59(25)に示すように、遊技者がスティックコントローラ122を左に倒すと、キャラクタが左側の穴に入る。そして、図59(26)に示すように、左側の穴が正解であると、演出表示装置9の表示画面に、宝箱の画像が表示されるとともに、「宝箱発見!!」という文字が表示され、遊技者が選択した道順が正解であったことを報知する。そして、潜伏モードにおける遊技状態が確変状態であれば、図59(27)に示すように、宝が入った宝箱の画像を表示し、また「確変!」という文字を表示することによって、遊技状態が確変状態であることを遊技者に報知する。一方、潜伏モードにおける遊技状態が通常状態であれば、図59(28)に示すように、宝が入っていないからっぽの宝箱の画像を表示し、また「通常」という文字を表示することによって、遊技状態が通常状態であることを遊技者に報知する。
(3)報知チャンス演出A(宝探し:操作履歴、示唆演出);
図60および図61は、報知チャンス演出Aの表示例を示す説明図である。図60(31)に示すように、演出図柄の変動の開始とともに報知チャンス演出が開始される場合、演出表示装置9の表示画面に「報知チャンス!宝をさがせ!!」という文字を表示して、報知チャンス演出が実行されることを報知する。その後、図60(32)に示すように、演出表示装置9の表示画面に「宝さがし!!START!!」という文字を表示して、報知チャンス演出が開始される。
図60(33)に示すように、演出表示装置9の表示画面に、左と右にわかれる分かれ道(分岐点)の画像を表示するとともに、「どっちへ行く?スティックを倒して選べ!」という文字を表示することによって、スティックコントローラ122の操作を促してキャラクタが進む方向を選択させる。図60(34)に示すように、遊技者がスティックコントローラ122を左に倒すと、キャラクタが左の道に進む。そして、図60(35)に示すように、キャラクタが森の中の道をどんどん進んで行くと、図60(36)に示ように、行き止まりとなり、「残念!」という文字を表示して、遊技者によるスティックコントローラ122の操作が不正解であることを報知する。そして、図60(37)に示すように、「報知チャンス終了!」と演出表示装置9の表示画面に表示して、報知チャンス演出を終了させる。
新たに演出図柄の変動の開始とともに報知チャンス演出が開始されると、図60(38)に示すように、演出表示装置9の表示画面に「報知チャンス!宝をさがせ!!」という文字を表示して、報知チャンス演出が実行されることを報知する。その後、図60(39)に示すように、演出表示装置9の表示画面に「宝さがし!!START!!」という文字を表示して、報知チャンス演出が開始される。
図60(40)に示すように、演出表示装置9の表示画面に、左と右にわかれる分かれ道(分岐点)の画像を表示するとともに、「どっちへ行く?スティックを倒して選べ!」という文字を表示することによって、スティックコントローラ122の操作を促してキャラクタが進む方向を選択させる。このとき、前回の報知チャンス演出の実行時に選択した方向(左側の方向、つまりスティックコントローラ122の左方向への操作)の操作履歴として、左側の道をバツとする。すなわち、前回の操作では、スティックコントローラ122を左側に操作したが、その操作が不正解の操作であった旨を遊技者に報知する。なお、図60(40)に示すような操作履歴の表示の方法に限られず、例えば、図60(39)において地図を表示して、その地図上で前回の操作を示すような方法であってもよい。
そして、図61(41)に示すように、遊技者がスティックコントローラ122を右に倒すと、キャラクタが右側の道に進む。そして、図61(42)に示すように、キャラクタが森の中の道をどんどん進んで行くと、図61(43)に示すように、右側の道が正解であると洞窟の前に到着する。そして、演出表示装置9の表示画面に、左と右の穴の画像を表示するとともに、「洞窟発見!!どっちへ行く?スティックを倒して選べ!」という文字を表示することによって、スティックコントローラ122の操作を促してキャラクタが進む方向を選択させる。このとき、正解操作が左側であることを示唆するために、右側の穴(方向)をバツとする。このような演出が正解操作を示唆する示唆演出である。ただし、示唆演出が示唆する操作が必ずしも正解操作であるとは限らず、不正解である場合もある。
図61(44)に示すように、遊技者がスティックコントローラ122を左に倒すと、キャラクタが左の穴に入る。左の穴が正解であると、図61(45)に示すように、演出表示装置9の表示画面に、宝箱の画像が表示されるとともに、「宝箱発見!!」という文字が表示され、遊技者が選択した道順(操作)が正解であったことを報知する。そして、潜伏モードにおける遊技状態が確変状態であれば、図61(46)に示すように、宝が入った宝箱の画像を表示し、また「確変!」という文字を表示することによって、遊技状態が確変状態であることを遊技者に報知する。一方、潜伏モードにおける遊技状態が通常状態であれば、図61(47)に示すように、宝が入っていないからっぽの宝箱の画像を表示し、また「通常」という文字を表示することによって、遊技状態が通常状態であることを遊技者に報知する。
(4)報知チャンス演出B(バトル);
図62は、報知チャンス演出Bの表示例を示す説明図である。図62(51)に示すように、演出図柄の変動が開始されるとともに報知チャンス演出が開始される場合、演出表示装置9の表示画面に「報知チャンス!敵を倒せ!!」という文字を表示して、報知チャンス演出が実行されることを報知する。その後、図62(52)に示すように、演出表示装置9の表示画面に、「いずれかの操作で技を出せ!!」という文字を表示するとともに、スティックコントローラ122の操作(トリガボタン121のボタン操作を含む)と技との関係を示す画像を表示して、遊技者にスティックコントローラ122の操作を促す。ここで、スティックコントローラ122を左側に倒すと、剣で左方向に「斬る」技となり、トリガボタン121を押すと、剣で「刺す」技となり、スティックコントローラ122を右側に倒すと、剣で右方向に「斬る」技となる。
そして、図62(53)に示すように、演出表示装置9の表示画面における「START!!」の文字の表示とともに、報知チャンス演出を開始させる。ここで、バトルの報知チャンス演出Bでは、3回の攻撃が成功すれば、遊技者に遊技状態が報知されるように構成している。従って、攻撃の成功回数を遊技者に報せるため、攻撃の成功回数示すバーの画像を表示画面の右上に表示する。
図62(54)に示すように、遊技者がスティックコントローラ122を左側に倒すことによって、剣で左方向に斬る技が出される。図62(54)では攻撃が成功(「HIT」)となり、バーのメモリを一つ減らす。また、図62(55)に示すように、遊技者がスティックコントローラ122を右側に倒すことによって、剣で右方向に斬る技が出される。図62(55)では攻撃が成功(「HIT」)となり、バーのメモリをさらに一つ減らす。さらに、図62(56)に示すように、遊技者がスティックコントローラ122のトリガボタン121を押すことによって、剣で刺す技が出される。図62(56)では攻撃が成功(「HIT」)となり、バーのメモリをさらに一つ減らされ、メモリがなくなる。
このように、3回の攻撃が成功すると、図62(57)に示すように、演出表示装置9の表示画面に「YOU WIN!」の文字が表示され、攻撃が成功し、バトルに勝利したことを報知する。そして、潜伏モードにおける遊技状態が確変状態であれば、図62(58)に示すように、「確変!」という文字を表示することによって、遊技状態が確変状態であることを遊技者に報知する。一方、潜伏モードにおける遊技状態が通常状態であれば、図62(59)に示すように、「通常」という文字を表示することによって、遊技状態が通常状態であることを遊技者に報知する。
(5)報知チャンス演出C(カードめくり:操作履歴);
図63は、報知チャンス演出Cの表示例を示す説明図である。図63(61)に示すように、演出図柄の変動が開始されるとともに報知チャンス演出が開始される場合、演出表示装置9の表示画面に「報知チャンス!カードめくり!!」という文字を表示して、報知チャンス演出が実行されることを報知する。その後、図63(62)に示すように、演出表示装置9の表示画面に、「○印を出せ!!スティックを倒して選べ!」という文字を表示して、遊技者にスティックコントローラ122の操作を促す。
そして、図63(63)に示すように、演出表示装置9の表示画面における「START!!」の文字の表示とともに、報知チャンス演出を開始させる。ここで、カードめくりの報知チャンス演出Cでは、3枚のカードのうちの1枚に○のカードが描かれているので、そのカードを当てる演出である。
図63(64)に示すように、遊技者がスティックコントローラ122を左側に倒すことによって、左側のカードがめくられる。左側のカードはバツのカードであり不正解となっている。また、図63(65)に示すように、不正解のカードが伏せられるが、図63に示す例では、既に選んだカードにバツを付すことによって選択済みのカードであることを遊技者に報知する。すなわち、スティックコントローラ122の操作履歴を遊技者に報知する。
図63(66)に示すように、遊技者がスティックコントローラ122を右側に倒すことによって、真ん中のカードがめくられる。真ん中のカードは○のカードであり正解となっている。このように、正解の○のカードをめくると、図63(67)に示すように、演出表示装置9の表示画面に「YOU WIN!」の文字が表示され、正解のカードをめくったことを報知する。そして、潜伏モードにおける遊技状態が確変状態であれば、図63(68)に示すように、「確変!」という文字を表示することによって、遊技状態が確変状態であることを遊技者に報知する。一方、潜伏モードにおける遊技状態が通常状態であれば、図63(69)に示すように、「通常」という文字を表示することによって、遊技状態が通常状態であることを遊技者に報知する。
なお、図57〜図63には、遊技状態が確変状態であるか否かを報知する潜伏報知用報知チャンス演出の例を示していたが、大当りとなるか否かを報知する大当り報知用報知チャンス演出の場合も同様の演出が実行される。すなわち、図57(9)(10)、図59(27)(28)、図61(46)(47)、図62(58)(59)、図63(68)(69)において、「確変」か「通常」を報知していたが、これに代えて、「大当り」か「ハズレ」を報知することによって、大当り報知用報知チャンス演出が実行される。なお、報知チャンス演出における図57(9)(10)、図59(27)(28)、図61(46)(47)、図62(58)(59)、図63(68)(69)に示す演出が「特殊演出」である。
なお、報知チャンス演出Aにおける「操作履歴」として、図60(40)の演出(バツの表示)を示し、報知チャンス演出Cにおける「操作履歴」として、図63(65)の演出(バツの表示)を示していたが、報知チャンス演出Bにおいても「操作履歴」を表示する。例えば、前回出した操作が剣で左方向に斬るである場合に、その操作履歴を画面上に表示する。報知チャンス演出A〜Cにおいて「操作履歴」を表示するか否かは、操作履歴を表示する報知チャンス演出パターンを選択した場合である。ただし、常に操作履歴を表示するようにしてもよいし、常に操作履歴を表示しないようにしてもよい。
また、報知チャンス演出Aにおける示唆演出として、図61(43)の演出(バツの表示)を示していたが、報知チャンス演出B,Cにおいても示唆演出を実行すると決定された場合は、当該示唆演出が実行される。例えば、報知チャンス演出Bにおける示唆演出として、遊技者による操作が行われる前に「左方向?」などの文字を表示して正解操作(正解の技)を示唆する。また、報知チャンス演出Cにおける示唆演出として、遊技者による操作が行われる前に「右のカード?」などの文字を表示して正解操作(正解のカード)を示唆する。
以上のように、この実施の形態によれば、報知チャンス演出においてスティックコントローラ122(トリガボタン121の操作を含む)による複数回の操作の組み合わせが正解操作パターンの組み合わせであると、潜伏モードにおいては遊技者に確変状態に制御されているか否かを報知し、大当り遊技中においては保留記憶内に大当りがあるか否かを遊技者に報知するように構成されているので、複数回の報知チャンス演出に亘って正解操作パターンを模索させることができ、複数回の報知チャンス演出に亘って継続して遊技の興趣を向上させることができる。
また、上記の実施の形態では、大当り(突然確変大当りを含む)または小当りの終了時に、正解操作パターンを変更するように構成されているので、前回の大当り(突然確変大当りを含む)または小当りの終了後に実行される潜伏報知用報知チャンス演出における正解操作パターンと異なる正解操作パターンを模索させることができるため、遊技者の興趣を低下することを防止することができる。
また、上記の実施の形態では、正解操作を示唆する示唆演出を実行可能に構成しているので、遊技者が正解操作にたどり着きやすくすることができ、報知チャンス演出に対する興味を持たせることができる。すなわち、何回操作しても正解操作にたどり着けないと、操作することを諦めてしまうおそれがあるが、示唆演出を実行することで正解操作にたどり着きやすくなり、報知チャンス演出に対する興味が低下してしまうのを防止することができる。
また、上記の実施の形態では、スティックコントローラ122による操作の履歴を表示するように構成しているので、遊技者が正解操作にたどり着きやすくすることができる。よって、操作することを諦めることが少なくなり、報知チャンス演出に対する興味が低下してしまうのを防止することができる。
また、上記の実施の形態では、大当り(突然確変大当りを含む)または小当りの終了後の一定時間または一定の可変表示の実行回数(上記の実施の形態では5回の変動回数)に亘って報知チャンス演出を実行するように構成されているので、一定時間内または一定の可変表示の実行回数内にまとめて報知チャンス演出が実行されるため、より一層、継続して遊技の興趣を向上させることができる。
実施の形態2.
上記の実施の形態1では、報知チャンス演出において正解操作パターンと一致する複数回の操作の組み合わせが実行された場合、潜伏報知用報知チャンス演出では確変状態に制御されているか否かを報知するようにしていた。しかし、このような構成に限られず、報知チャンス演出において正解操作パターンと一致する複数回の操作の組み合わせ(正解操作)が実行された場合に、潜伏報知用報知チャンス演出では確変状態に制御されているか否かを「示唆」するように構成されていてもよい。そして、このような構成において、複数回の正解操作パターンの操作が行われることによって、徐々に確変状態か否かの「示唆」の信憑性を高めるようにしてもよい。
図64は、実施の形態2における変動パターン設定処理を示すフローチャートである。上記の実施の形態1では、潜伏報知の場合は、大当りまたは小当りの終了後の5回の変動に亘って連続して報知チャンス演出を実行するように構成していたが、この実施の形態2では、大当りまたは小当りの終了後から変動回数30回までに、連続的とは限らずに報知チャンス演出を実行する。従って、図31に示す例では、ステップS90A〜90Eの処理で、大当りまたは小当りの終了後の5回の変動(報知チャンス演出の実行期間)においては報知チャンス用の変動パターン種別決定テーブルを選択するように構成していたが、図64に示す例では、そのような処理を行わない。この場合、図13(C)に示す報知チャンス演出を伴う変動パターン種別CB2−1を、図13(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブルおよび図13(B)に示す小当り変動パターン種別決定テーブルにそれぞれ含め、大当り(非確変大当り、確変大当り、突然確変大当り)および小当りの場合の変動パターン種別とは分けずに選択する。また、同様に、図14(C)に示す報知チャンス演出を伴う変動パターン種別CA3−1を、図14(A)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(低ベース状態)および図14(B)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース状態)にそれぞれ含め、ハズレの場合の変動パターン種別とは分けずに選択する。よって、大当り後の変動回数30回までは報知チャンス演出を伴う変動パターンと報知チャンス演出を伴わない変動パターンとが所定の割合で選択される。なお、この場合、大当りまたは小当り後からの所定の変動回数(例えば50回)までは、報知チャンス演出を伴う変動パターンが高い割合で選択されるように構成するのが好ましい。図64において、その他の処理については図31に示した処理と同様である。
図65は、実施の形態2における演出図柄変動開始処理を示すフローチャートである。上記の実施の形態1では、潜伏報知の場合は、大当りまたは小当りの終了後の5回の変動に亘って連続して報知チャンス演出を実行するように構成していたが、この実施の形態2では、大当りまたは小当りの終了後から変動回数30回までに、連続的とは限らずに報知チャンス演出を実行する。従って、図65に示す例では、報知チャンス演出を伴う変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信すると(ステップS8002)、演出制御用CPU101は、大当りまたは小当り後の変動回数が30回以内であるか否かを判定する(ステップS8003A)。このように大当りまたは小当り後の変動回数が30回以内であるか否かを判定するのは、大当りまたは小当り後の直後が最も確変状態に制御されているとの期待が高い期間であるので、そのような状況で報知チャンス演出を実行するようにするためである。30回以内であれば、前回の変動で正解操作が実行されたか否かを判定する(ステップS8003B)。前回の変動で正解操作が実行された場合は、正解操作パターンが変更されているので、あらためて報知チャンス演出を設定するために報知チャンス演出設定処理を実行する(ステップS8004)。前回の変動で正解操作が実行されていない場合は、まだ正解操作にたどりついていないので、あらためて報知チャンス演出を設定する必要がなく、報知チャンス演出設定処理を実行しない。
一方、大当りまたは小当り後の変動回数が30回以内でないと判定した場合は(ステップS8003AのN)、演出制御用CPU101は、報知チャンス演出を伴う変動パターンを、報知チャンス演出を伴わない変動パターンに差し替える制御を実行する(ステップS8003C)。差し替える変動パターンとしては、図9に示した変動パターンのいずれか(ただし変動時間が合致するもの、あるいは変動時間が合致するように調整したものに限る)であっても、図9に示した変動パターン以外の特別に設けた変動パターンであってもよい。図65において、その他の処理については図47に示した処理と同様である。
図66は、実施の形態2における報知チャンス演出設定処理を示すフローチャートである。図48に示した例では、正解操作が既に実行された場合は、報知チャンス演出の実行期間内であっても、その後に報知チャンス演出を実行しないようにしていたが(ステップS1500参照)、実施の形態2では、大当りまたは小当り後の変動回数30回以内は何回でも新たに報知チャンス演出を実行可能に構成しているので、図66に示した例では、正解操作が既に実行されたか否かを判定する処理(ステップS1500)を実行しない。
報知チャンス演出において、確変状態であるか否かを示唆する演出の具体例としては、確変状態に制御されているときは、1回目の正解操作が実行された場合に「確変?」と表示し、2回目の正解操作が実行された場合に「確変かも」や「・・・」と表示し、3回目の正解操作が実行された場合に「確変の可能性大」や「確変!」、「確変の可能性あり」などを表示する。また、通常状態に制御されているときは、1回目の正解操作が実行された場合に「確変?」と表示し、2回目の正解操作が実行された場合に「確変かも」や「・・・」と表示し、3回目の正解操作が実行された場合に「確変の可能性小」や「確変の可能性あり」などを表示する。
以上のように、この実施の形態2では、報知チャンス演出において正解操作が実行された場合に、確変状態に制御されているか否かや、保留記憶内に大当りが存在するか否かを示唆し、大当りまたは小当り後の変動回数30回以内に複数回の正解操作が行われることによって、徐々に確変状態か否かや大当りか否かの示唆の信憑性を高めるようにしているので、一定の変動回数内に何回の正解操作が行われるかによって確変か否かや大当りか否かの信憑性が増すため、より一層、報知チャンス演出における正解操作を模索する興味を持たせることができる。
また、上記の実施の形態2の構成において、正解操作が実行されたことを条件に正解操作パターンを変更するように構成しているので(ステップS8114C参照)、複数回の報知チャンス演出を一定の変動回数内に実行する場合でも、安易に正解操作が悟られることがなくなり、遊技の興趣の低下を防止することができる。
また、上記の実施の形態2の構成において、正解操作パターンを変更した場合に、その旨を報知するように構成しているので(ステップS8114D参照)、次に報知チャンス演出が実行されたときに遊技者が操作手段を操作するモチベーションを付与することができる。
さらに、上記の実施の形態2では、大当りまたは小当り後の所定の変動回数(例えば30回)以上のときは、報知チャンス演出の実行を禁止するので(ステップS8003A参照)、確変状態に移行されている可能性の低い場合は報知チャンス演出が実行されないため、無駄に期待感を煽るのを防止することができる。
なお、実施の形態1における報知チャンス演出(潜伏報知用報知チャンス演出)の実行期間として、大当りまたは小当り後の変動回数5回としていたが、そのような期間に限られず、例えば3回や10回などであってもよく、さらに、1回の変動中に報知チャンス演出を複数回実行可能に構成してもよい。なお、報知チャンス演出の実行期間は、正解操作にたどりつくまでの難易度などに応じて適宜変更するのが好ましい。
また、実施の形態2における報知チャンス演出の実行期間として、大当りまたは小当り後の変動回数30回以内としていたが、そのような期間に限られず、例えば20回や50回などであってもよい。なお、この場合の報知チャンス演出の実行期間も、正解操作にたどりつくまでの難易度などに応じて適宜変更するのが好ましい。
実施の形態3.
上記の実施の形態1では、大当り中に実行される大当り報知用報知チャンス演出では、正解操作パターンの操作が実行されたことを条件に、保留記憶内に大当りが存在するか否かを報知するようにしていた。しかし、このような構成に限られず、正解操作パターンの操作が実行された場合に、保留記憶内に大当りが存在するか否かを「示唆」するように構成されていてもよい。そして、このような構成において、複数回の正解操作パターンの操作が行われることによって、徐々に保留記憶内に大当りが存在するか否かの「示唆」の信憑性を高めるようにしてもよい。さらに、大当りが存在するか否かを判定する保留記憶の範囲を正解操作パターンの操作が実行される毎に徐々に広げていくようにしてもよい。
具体的には、図53に示す大当り表示処理中のステップS908において、報知チャンス演出を実行するラウンドとして複数のラウンド(例えば、7ラウンド〜11ラウンドまでのトータル5ラウンド)を決定する。また、図53に示す大当り表示処理中のステップS907〜S912(ステップS908を除く)の処理(報知チャンス演出を設定する処理)をラウンド後処理(ステップS806)内で実行する。そして、図54に示すラウンド中処理(ステップS805)におけるステップS937において、1回目の正解操作が実行されたと判定した場合、ステップS938Aにおいて、例えば4個の保留記憶を確認し、当該保留記憶内に大当りが存在するか否かを判定する。そして、ラウンド中処理で正解操作が実行されたことを条件に、ラウンド後処理におけるステップS907〜S912(ステップS908を除く)の処理(報知チャンス演出を設定する処理)と同様の処理にて新たに報知チャンス演出(大当り報知用報知チャンス演出)を設定する。
また、図54に示すラウンド中処理(ステップS805)におけるステップS937において、2回目の正解操作が実行されたと判定した場合は、ステップS938Aにおいて、例えば6個の保留記憶を確認し、当該保留記憶内に大当りが存在するか否かを判定する。3回目の正解操作が実行されたと判定した場合は、ステップS938Aにおいて、例えば8個の保留記憶を確認し、当該保留記憶内に大当りが存在するか否かを判定する。そして、ラウンド中処理で正解操作が実行される度に、ラウンド後処理におけるステップS907〜S912(ステップS908を除く)の処理(報知チャンス演出を設定する処理)と同様の処理にて新たに報知チャンス演出(大当り報知用報知チャンス演出)を設定する。
報知チャンス演出において、保留記憶内に大当りが含まれているか否かを示唆する演出の具体例としては、大当りが存在するときは、1回目の正解操作が実行された場合に「大当り?」と表示し、2回目の正解操作が実行された場合に「大当りかも」や「・・・」と表示し、3回目の正解操作が実行された場合に「大当りの可能性大」や「大当り!」、「大当りの可能性あり」などを表示する。また、大当りが存在しないときは、1回目の正解操作が実行された場合に「大当り?」と表示し、2回目の正解操作が実行された場合に「大当りかも」や「・・・」と表示し、3回目の正解操作が実行された場合に「大当りの可能性小」や「大当りの可能性あり」などを表示する。
以上のように、この実施の形態3では、大当り報知用報知チャンス演出は、大当り中の所定のラウンド(例えば、7ラウンド目や11ラウンド目)などにおいて1回だけ実行されるように構成されるのではなく、複数回のラウンドに亘って複数回の報知チャンス演出を実行し、正解操作が実行される度に徐々に大当りの示唆の信憑性を高めていくように構成したので、一定期間内に何回の正解操作が行われるかによって特殊示唆演出の信憑性が増すため、スティックコントローラ122の操作が正解操作であるか否かに対する興味を持たせることができる。また、一定期間内に何回の正解操作が行われるかによって数多い保留記憶の範囲の中から大当りの保留記憶が含まれているか否かの判定が行われるため、より一層、スティックコントローラ122の操作が正解操作であるか否かに対する興味を持たせることができる。
実施の形態4.
上記の実施の形態1では、正解操作が実行されたことにもとづいて(ステップS8112のY、S937のY)、正解操作パターンを変更するように構成していたが(ステップS8114C、S938C)、このような構成に限られず、正解操作が実行された場合であっても、正解操作パターンを変更しないように構成してもよい。この場合、正解操作が実行されたときに、ステップS8114Bにおいて遊技状態が確変状態か否かを報知するのではなく示唆し、またステップS938Bにおいて保留記憶内に大当りが存在するか否かを報知するのではなく示唆するように構成する。このような構成によれば、遊技者が正解操作を実行した後に報知チャンス演出が実行された場合に、正解操作を覚えていれば、直ちに正解操作を実行することができるようになる。その結果、確変状態か否かの示唆や保留記憶内の大当りが存在するか否かの示唆を短期間に複数回表示させることができるようになり、報知チャンス演出における操作手段の操作を実行するモチベーションを向上させることができる。
実施の形態5.
上記の実施の形態1〜4では、大当り遊技中における報知チャンス演出において正解操作が実行されたときに保留記憶内に大当りが存在するか否かを報知または示唆するように構成していたが、大当り遊技中以外の時期における報知チャンス演出において正解操作が実行されたときに保留記憶内に大当りが存在するか否かを報知または示唆するように構成してもよい。例えば、通常の変動中において報知チャンス演出を実行し、当該報知チャンス演出において正解操作が実行されたときに保留記憶内に大当りが存在するか否かを報知または示唆する。この場合、図51のステップS8114Aにて保留記憶内の大当り判定の処理を実行し、ステップS8114Bにて報知内容として保留記憶内に大当りが存在するか否かを報知または示唆するようにすればよい。
なお、ステップS938C,S982における正解操作パターンの変更を行う処理は、既に設定されている正解操作パターンの変更を行うだけでなく、何も正解操作パターンが設定されていない場合に新たに正解操作パターンを設定するものであってもよい。
また、上記の実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100(演出制御用CPU101)にて報知チャンス演出の種別や報知チャンス演出パターンを決定するように構成していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560(CPU56)にて報知チャンス演出の種別や報知チャンス演出パターンを決定し、決定結果に応じた変動パターンを設定し、設定した変動パターンに応じた変動パターンコマンドを送信し、演出制御用マイクロコンピュータ100が受信した変動パターンコマンドの内容に応じて報知チャンス演出を実行するようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図4に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。