JP2012005433A - 麺線移送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】小引から室への麺線の移動を自動で行う。
【解決手段】室側に移送ベルトを、高さ方向に所定間隔を保って複数段張設しておく。外枠に内枠が水平に移動できるように配設され、当該内枠に渡しチェンが配設される。また、外枠は昇降手段で昇降できるようになっている。昇降手段は、渡しチェンが小引装置の小引チェンから受け取った掛箸を、将校手段で昇降させて、所定の移送ベルトの高さに位置させる。ここで、水平移送手段が前記内枠を移動させて、渡しチェンを移送ベルトに接近させ、渡しチェンから移送チェンへ掛箸を移動させる。これによって、小引装置から室に掛箸が自動的に移動したことになる。
【選択図】 図2

Description

本発明は素麺製造装置に監視、時に素麺製造過程での小引き装置から室への麺線を移動するための麺線移送装置に関するものである。
素麺の製造工程は、小麦粉に塩を混入して練った小麦粉を熟成させながら、直径5mm程度にまで順次細くする。このように細くなった麺線を2本の掛箸に8字状に掛け、一方の掛箸を固定し、他方の掛箸を50cm程度引き伸ばす小引を行った後、小引された麺を数時間室(むろ)で熟成させ、熟成させた麺を2m程度に引き伸ばす大引き工程を経て、大引きされた麺を乾燥させ、製品の長さに切断するようになっている。
上記小引工程では小引装置が使用される。
小引装置は図8に示すように、水平に移動する小引チェン70上に、当該小引チェン70を移動させながら上記麺を8字状に巻回した2本一対の掛箸10を進行方向の前後に並べるとともに、多数対の掛箸10を置き、一方の掛箸10を固定フック71に掛け、他方の掛箸10を昇降フック72に掛けて50cm程度引き上げ、麺線を延ばす構成になっている。
この小引の作業を終えると、複数の掛箸対は再び、前記小引チェン70上の進行方向の前後に載せられ、当該小引チェン70の回転に従って移動し、進行方向先端で排出される。このように排出された麺は、図9に示すように、前記チェンと同じ高さに設定された受け部材80上に載せられた状態となり、ここから手で室に移動させるようになっている。
前記受け部材80は、例えば小引チェン70から排出される掛箸を小引チェン70と同期して回転する受けチェン81より構成されている。受けチェン81は小引チェン71上の掛箸10を受け取ると停止(もちろん小引チェンも停止)して、作業者が手で当該掛箸10を室90に手で移すようになっている。
室90は前後に水平に張られた2本の桟91に、前記小引の終わった複数対の掛箸10の両端を掛け、数時間熟成させて次工程の大引き作業がなされるようになっている。
上記小引装置から室への麺線の移動は手作業で行われており、時間と労力を要する作業となっていた。
本発明は上記課題に鑑みて提案されたものであって、小引装置から室への麺の移動を自動化することを目的とするものである。
本発明は上記目的を達成するために以下の手段を採用している。
まず、室側に移送ベルトを、高さ方向に所定間隔を保って複数段張設しておく。
渡しチェンは、小引装置の小引チェンの高さ位置で、小引チェンから押し出された複数対の掛箸を受け、室の移送ベルトの高さ位置で、当該移送ベルトに前記複数対の掛箸を渡す。
昇降手段は、前記小引チェンから渡しチェン上に所定対の麺線が載ったとき、当該渡しチェンを各移送ベルトの高さに移動させ、渡しチェンから移送ベルトに前記所定対の麺線が移送された後に、渡しチェンを元の位置に戻す。
水平移動手段は、渡しチェンが各移送ベルトの高さに位置したときに、当該渡しチェンの先端を移送チェンの後端に接近させ、渡しチェンから移送ベルト上に複数の掛箸対が移動した後に、元の位置に戻す。
駆動手段は、前記水平移送チェンの先端が室内移送チェンの後端に接近したとき、前記移送ベルとの先端部に駆動ギアを噛み合わせて前記渡しチェンと移送チェンを同時に駆動し、渡しチェンから移送チェンに前記複数対の掛箸を渡す。
上記構成により、小引が終わった麺線は自動的に室に収納されることになり、省力および省時間効果が大きくなる。
図1は本発明の幅方向から見た正面図。 図2は本発明の進行方向から見た正面図(図1の側面図)。 図3は渡しチェンと蓮勝ギアの関係を示す図。 図4は室の構造を示す斜視図。 図5は連結ギアと移送ベルトの噛み合わせを示す側面図。 図6は本発明の制御部を示すブロック図。 図7は本発明の動作手順を示すフロー図。 図8は従来の小引装置を示す斜視図。 図9は従来の小引装置から室への麺線の移動を示す工程図。
図1は本発明の麺線移送装置の幅方向前側からみた正面図、図2は進行方向先端側から見た正面図である。尚、ここで、幅方向とは、以下に説明する掛箸の置かれる方向(図2の左右方向、図9に示す掛箸の置かれている方向)であり、進行方向とは、当該掛箸が進行する方向(図1の右方向、図9に示す実線矢印方向)である。
小引装置7の小引チェン70の排出位置に、縦のガイドレール11が小引装置7の機枠1の天板1aと底枠1bの間かつ、幅方向前後に2本立設されている。このガイドレール11に対して天板13aと両袖13bよりなるπ字状の外枠13が、当該ガイドレール11に対してスライダ14を介して橋渡しされるとともに、当該ガイドレール11沿って上下に移動可能に取り付けられる。
前記ガイドレール11に隣接して上下に移動する昇降チェン111が機枠1の天板1aと底枠1bの間に張り渡され、天板1aの上に固定された昇降モータ112によって昇降駆動され、前記外枠13が昇降できるようになっている。
前記外枠13の内側には、更に、後述するラック131とピニオン138を介して、π字状の内枠132が懸垂される。すなわち、前記外枠13の袖部内側には、水平方向に複数のピニオン138が取り付けられ、その内の1のピニオンが外枠13の外側に設けられた水平駆動モータ136によって駆動されるようになっている。当該ピニオン138に対して内枠132の袖部外側に水平に配設したラック131が噛み合うように、内枠132を外枠13に懸垂させる。これによって、水平駆動モータ136が回転すると内枠132は、水平方向に進退するようになっている。
内枠132の袖部の内側には、所定長さの水平部分を持つ渡しチェン133が、幅方向前後に2本が固定される。また、当該渡しチェン133と反対方向に回転する駆動チェン134によって回転する連結ギア137が、後述する室内の移送ベルト211に対応する位置に取り付けられている。
前記渡しチェン133には内枠132の袖部の外側に設けられたモータ135の駆動力が歯車136(後述)を介して伝達されるようになっている。更に、当該モータ135の駆動力を利用して、前記駆動チェン134を渡しチェン133と逆方向に回転するようになっている。
図3は、前記渡しチェン133と連結ギア137との関係を示す図である。上側が所定長さの水平を保ったチェンガイド133aに渡しチェン133が張り渡される。この渡しチェン133はチェンガイド133aの下側でモータ135によって駆動される駆動軸136aに固定された歯車136の上側に巻回され、当該渡しチェン133の回転方向は、駆動軸136aの回転方向と逆になるように構成されている。一方、前記駆動軸136aには、進行方向先端に向かってチェンガイド134aが張り渡され、前記駆動軸136aとチェンガイド134aの先端にチェン歯車134bが回転自在に取り付けられる。
前記前後のチェン歯車134bには、駆動軸136aと同じ方向に回転するようにチェン134が巻回される。更に、進行方向先端側のチェン歯車134bの軸には前記連結ギア137が固定され、これによって、当該連結ギア137は渡しチェン133と逆の方向(モータ135の回転方向と同じ方向)に回転することになる。
尚、後述するように、内枠132が室2側に水平移動したとき前記連結ギア137が、前記室側の移送ベルト211の受け部216(後述)に当接することになるので、連結ギア137の先端は、図3に示すように渡しチェン133の先端より少し進行方向に出ることになる。
図4に示すように、室(むろ)2側には、所定高さ間隔を保って、複数段の幅方向前後の移送ベルト211が水平に張り渡される。当該移送ベルト211は以下に説明するバネ機構210によって常時所定強さの緊張を保つ構成になっている。また、移送ベルト211の表面は、後述するように、掛箸を受ける凹凸が形成されている。
前記移送ベルト211は、進行方向前後の主プーリ212に巻回されるとともに、進行方向後端側の主プーリ212の下側に副プーリ213を設けて、室2の前端部で前記移送ベルト211に垂直方向に延びる受け部216を設けるようにしている。更に、前記副プーリ213の下側に軸217を取り付け、当該軸217に付勢プーリ215を備えた腕214を回動自在に取り付けておく。更に、前記軸217にはめ込んだバネで、腕214を押し上げ、付勢プーリ215で移送ベルトを、前記副プーリから後の主プーリに至る間で常時、下から上に押し上げて(図4矢印参照)、当該移送ベルト211を緊張させておく。
この室2の底面にはキャスタ20が取り付けられ、以下に説明するように渡しチェン133から移送ベルト211への掛箸10の受け渡しができる位置に室2を移動できるようになっている。
図6は本発明の制御部を示すブロック図であり、図7は本発明の動作手順を示すフロー図である。
上記の構成において、外枠13に取り付けられた渡しチェン133から小引チェン70への麺線(掛箸)の受け渡しができる高さ位置が、外枠13の上下のホームポジションとなる。
小引制御手段110が小引装置1での小引作業の終了を検出すると(昇降フック72が元の位置に戻ったことを例えばリミットスイッチ等のセンサで検出すると)、麺を掛けた複数の掛箸対は再び小引チェン70上に載せられた状態となり、この時点で、排出手段120が小引チェン70を駆動するとともに、当該小引チェン70に同期して渡しチェン133を駆動(モータ135を駆動)し、上記小引チェン70から渡しチェン133に順次掛箸を受け渡すようになっている(図7:S1→S2→S3)。
ここで、小引チェン70から渡しチェン133へ掛箸10が移動するための構造は、例えば、図8に示すように、小引チェン70に対して渡しチェン133(図8では受けチェン81)の位置を僅かに下の位置に設定するとともに、小引チェン70の進行方前端に来た掛箸10を受けて渡しチェン133後端に滑り落とす板73を設けた構成になっている。
前記小引チェン70上の掛箸10が全部渡しチェン133に受け渡しされたか否かの判断はたとえば、渡しチェン133に渡される掛箸10を光学的なセンサ(あるいは近接センサ)で検出しカウンタでその数を計数することによって成される。
渡しチェン133が小引チェン70上の掛箸10の全部を受け取ったとき、さらに、水平駆動手段130がモータ136を作動させて、外枠13を少し前進させて、次の上昇工程(下降工程)に備える(図7:S4)。この時点で昇降手段140が、前記昇降モータ112を作動させ昇降チェン111を駆動し、外枠13を渡しチェン133が、所定の高さの移送ベルト211の位置に位置する位置にまで上昇(または下降)させる(図7:S5)。
ここで、前記所定の高さの移送ベルト211としては、未だ麺線が収納されていない段(あるいは途中までしか麺が収納されていない段)に対応する移送ベルト211となる。
この実施の形態では、渡しチェン133から移送チェン211への掛箸の移送をカウンタで計数し、当該数を記憶手段に記憶させることによって、各段の移送ベルト211への麺線の収納状況をチェックできるようになっている。また、昇降手段140は、上記段数と、カウンタの係数値から室2のどの段の移送ベルト211が空いているかを常時監視している。また、一番最初に掛箸10を収納する段は、例えば一番上の段に設定しておく。
以下一番上の段の移送ベルト211が選択される例を説明する。
前記外枠13が室2の一番上の段の移送ベルト211まで上昇が完了すると(例えば移送ベルト211の位置に設置されたリミットスイッチ、近接スイッチ等によって所定移送ベルト211の位置にまで上昇したことを昇降手段140が検出)、水平駆動手段130が起動しモータ136によって、前記駆動ギア137が、前記移送ベルト211の受け部216に当接するまで内枠132を前進する(図7:S6→S7)。このとき、前記軸217にはめ込んだバネの付勢力に抗して駆動ギア137の先端が、前記移送ベルト211の受け部216に押し込まれ、図5に示すように当該移送ベルト211に形成された凹凸と噛み合うようになっている。
また、前記渡しチェン133の先端は、図5に示すように、室2の移送ベルト211の後端の後端と進行方向に僅かニ重なるように、また、渡しチェン133の上側の水平位置が、移送チェン211の上側の水平位置より少し高くなっている。この状態を幅方向から見ると渡しチェン133が内側、移送ベルト211が外側となる。
上記のように、駆動チェン134の先端が、受け部216に当接すると、排出手段120が駆動モータ135を作動し、渡しチェン133と駆動チェン134を駆動する。これによって、連結ギア137と噛み合う移送ベルト211が前記渡しチェン133と同期して、かつ同じ方向に回転し、掛箸対に掛けられた麺が室2に移動することになる(図7:S8→S9)。また、上記のように、移送ベルト211の後端が渡しチェン133の先端と重なっているので、渡しチェン133の先端に来た掛箸10は移送ベルト211上に落下して、渡しチェン133から移送ベルト211への受け渡しがスムーズに行われることになる。
上記操作で、渡しチェン133に載っている麺が全部室2の移送ベルト211上に移し変えられると(近接センサ、あるいはリミットスイッチで検出した、渡しチェン133から移送ベルト211へ移動した箸の数をカウンタで計数)、駆動モータ135が停止し、水平駆動手段130がモータ136を起動して、内枠132を元の位置に戻す。これによって、駆動ギア137は移送ベルト211から離れることになる(図7:S10→S11)。
上記内枠132が元の位置に戻ったことをリミットスイッチ等で検出すると、昇降手段140が昇降モータ112を起動して外枠13がホームポジションに下がることになる(図7:S12→S13)。
外枠がホームポジションに戻ると、次の小引対象の麺線があるか否かを判定して、ある場合にはその麺に対する小引処理が終了するのを待って、再び前記と同様の動作を繰り返すことになる(図7:S14→S1)。もちろん次の小引対象の麺線がないときには麺線移送作業は終了する。尚、次の面があるか否かは、現在小引装置が作動しているが否か、あるいは、前記外枠がホームポジションを離れている間に小引装置が作動したか否かで決定される。
室2の一段に収容可能な麺の数は、一回の小引作業で小引される麺の数より多いことから、上記の操作は複数回繰り返される。室2の1段に小引された麺で満たされると。上記操作は、次の段に移行することになる。
以上のような操作がすべての段に麺が終了されるまで、あるいは、小引された麺がなくなるまで繰り返されることになる。
以上説明したように、本発明は小引装置から室への麺線の移動を人手を介さずに行うことができ、上極めて有効である。
以上説明したように、本発明は小引装置から室への麺線の移動を人手を介さずに行うことができ、製麺業界での利用が期待できる。
2・・室
7・・小引装置
71・・小引チェン
10・・掛箸
120・・チェン駆動手段、
130・・水平移動手段、
133・・渡しチェン、
140・・昇降手段、
211・・移送ベルト

Claims (3)

  1. 麺線を8字状に2本の掛箸に掛けて数十cmの長さに延ばす小引作業をする小引装置と、上記小引された麺線を収納して熟成する室との間で麺線を受け渡しする麺線移送装置において、
    高さ方向に所定間隔を保って複数段張設された室側の移送ベルト、
    小引装置の小引チェンの高さ位置で、小引チェンから押し出された複数対の掛箸を受け、室の移送ベルトの高さ位置で、当該移送ベルトに前記複数対の掛箸を渡す渡しチェンと、
    前記小引チェンから渡しチェン上に所定対の麺線が載ったとき、当該渡しチェンを所定の移送ベルトの高さに移動させ、渡しチェンから移送ベルトに前記所定対の麺線が移送された後に、渡しチェンを元の高さ位置に戻す昇降手段、
    渡しチェンが所定の移送ベルトの高さに位置したときに、当該渡しチェンの先端を移送チェンの後端に接近させ、渡しチェンから移送ベルト上に複数の掛箸対が移動した後に、移送チェンを元の高さの位置に戻す水平移動手段、
    前記渡しチェンの先端が移送チェンの後端に接近したとき、前記移送ベルとの先端部に前記渡しチェンと反対方向に回転する駆動ギアを噛み合わ、前記渡しチェンと移送チェンを同時に駆動し、渡しチェンから移送チェンに前記複数対の掛箸を渡すチェン駆動手段、
    を備えたことを特徴とする麺線移送装置。
  2. 前記移送ベルトが、前後の主プーリに張設されるとともに、前側のプーリの下側に設けた副プーリに巻回されて、室の前端部で、前記連結ギアを受ける受け部を形成した請求項1に記載の麺線移送装置
  3. 前記移送ベルトが、更に、副プーリから後の主プーリに至る間を下側から付勢プーリで押し上げて移送ベルトに緊張を持たせた請求項1に記載の麺線移送装置
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