JP2012005290A - 建設機械の電動モータおよび電動モータの冷却回路 - Google Patents

建設機械の電動モータおよび電動モータの冷却回路 Download PDF

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Abstract

【課題】軸受の冷却を確実に行うことができる建設機械の電動モータおよび電動モータの冷却回路を提供すること。
【解決手段】建設機械の電動モータ1の冷却回路は、電動モータ1のロータシャフト81に設けられたシャフト側通路813を含む循環通路と、循環通路に冷却流体を供給するポンプと、循環通路におけるシャフト側通路813以外の部分に設けられてロータシャフト81の軸受7を冷却する軸受冷却用通路23とを備えている。
【選択図】図5

Description

本発明は、建設機械の電動モータおよび電動モータの冷却回路に関する。
従来、建設機械では、冷却用流体を用いた電動モータの冷却回路が用いられている(例えば、特許文献1参照)。このような冷却回路では、冷却流体がポンプから電動モータに供給され、この冷却流体が電動モータ内を循環して電動モータを冷却する。冷却後に電動モータから流出した冷却用流体は、ラジエータ等の熱交換機器で冷却された後、ポンプによって再び電動モータに送られる。
特許文献1に記載された冷却回路では、ロータシャフト内に冷却用通路が設けられ、ポンプから供給された冷却流体は、この冷却用通路を通って電動モータ内のロータ、ステータコア、ステータコイル等を冷却する。また、ロータシャフト内には、冷却用通路から分岐してシャフトの径方向に延びる径方向通路が設けられ、ロータシャフトを支持する軸受は、この径方向通路から噴出する冷却流体により冷却される。
特開2007−20337号公報
ところで、建設機械では、吊り作業や整地作業等の仕上げ作業時に、上部旋回体や作業機などを低速で動作させることがある。従って、上部旋回体や作業機を電動モータで駆動する建設機械でこのような作業を行う場合には、電動モータも低速で回転駆動することになる。
特許文献1に記載の冷却回路では、電動モータの軸受を冷却するための径方向通路がロータシャフト内に設けられているため、径方向通路内の冷却流体には、ロータの回転に伴う遠心力が作用する。この遠心力は、ロータの回転速度に応じて変化するので、径方向通路から軸受に送られる冷却流体の流量も、ロータの回転速度に応じて変動することになる。このため、前述した仕上げ作業時のように電動モータを低速で回転させる作業を行う場合には、冷却流体に作用する遠心力が小さくなり、軸受への冷却流体の流量を十分に確保することができない。従って、軸受の冷却が十分に行われなくなるおそれがある。
本発明の目的は、軸受の冷却を確実に行うことができる建設機械の電動モータおよび電動モータの冷却回路を提供することである。
本発明の冷却回路は、建設機械の電動モータの冷却回路であって、前記電動モータのロータシャフトに設けられたシャフト側通路を含む循環通路と、前記循環通路に冷却流体を供給するポンプと、前記循環通路における前記シャフト側通路以外の部分に設けられ前記ロータシャフトの軸受を冷却する軸受冷却用通路とを備えていることを特徴とする。
また、本発明の冷却回路において、前記軸受冷却用通路は、前記電動モータ内に設けられて前記シャフト側通路以外の部分から分岐することが望ましい。
本発明の冷却回路において、前記電動モータは、前記ロータシャフトの延設方向が上下方向となるように前記建設機械に配置され、前記軸受冷却用通路の冷却流体は、前記軸受の冷却後に前記電動モータのロータおよび当該ロータに設けられた永久磁石のうちの少なくともいずれか一方を冷却して前記ポンプに戻されることが望ましい。
本発明の冷却回路において、前記電動モータ内には、前記循環通路として、前記冷却流体が流入する冷却流体流入ポートと、前記冷却流体流入ポートに連通するポート連通路と、前記冷却流体を濾過するフィルタを収容し前記ポート連通路に連通するフィルタ通路と、前記フィルタ通路と前記シャフト側通路とを接続する接続通路とが設けられ、前記軸受冷却用通路として、前記フィルタ通路から分岐する分岐通路と、前記分岐通路から前記電動モータの回転軸方向に沿って前記軸受まで延びる軸受方向通路とが設けられ、前記冷却流体流入ポート、前記ポート連通路、前記フィルタ通路、および前記分岐通路は、同一平面内に設けられていることが望ましい。
本発明の電動モータは、建設機械の上部旋回体を回転駆動する電動モータであって、当該電動モータのロータシャフトの両端側が軸受を介して支持されるとともに、前記ロータシャフトの延設方向が上下方向となるように前記建設機械に配置され、当該電動モータ冷却用の冷却回路として、前記冷却流体が流入する冷却流体流入ポートと、前記冷却流体流入ポートに連通するポート連通路と、前記冷却流体を濾過するフィルタを収容し前記ポート連通路に連通するフィルタ通路と、前記ロータシャフトに設けられたシャフト側通路と、前記ロータシャフトの直上に設けられ、前記ロータシャフトの軸方向に沿って前記フィルタ通路と前記シャフト側通路とを接続する接続通路と、前記フィルタ通路から分岐する分岐通路と、前記ロータシャフトの軸方向と平行に前記分岐通路から前記軸受まで延びる軸受方向通路とを備え、前記冷却流体流入ポート、前記ポート連通路、前記フィルタ通路、前記接続通路、前記分岐通路、および前記軸受方向通路は、当該電動モータ内の非可動部材に設けられ、前記冷却流体流入ポート、前記ポート連通路、前記フィルタ通路、および前記分岐通路は、同一平面内に設けられていることを特徴とする。
本発明の建設機械の電動モータの冷却回路によれば、軸受冷却用通路がシャフト側通路以外の部分に設けられている。このため、軸受冷却用通路内の冷却流体に対して、ロータの回転に伴う遠心力が作用しない。従って、軸受に送られる冷却流体の流量が、ロータの回転速度に応じて変動することがなく、軸受への冷却流体の流量制御が容易となり、軸受の冷却を確実に行うことができる。
本発明において、軸受冷却用通路が電動モータ内に設けられてシャフト側通路以外の部分から分岐する場合には、軸受冷却専用のポンプや分岐位置から軸受冷却用通路までの通路を別途設ける必要がない。従って、簡易な構成で軸受を冷却することができる。
本発明において、電動モータは、ロータシャフトの延設方向が上下方向となるように建設機械に配置され、軸受冷却用通路の冷却流体は、軸受の冷却後に電動モータのロータおよび当該ロータに設けられた永久磁石のうちの少なくともいずれか一方を冷却して前記ポンプに戻される場合には、軸受冷却用通路の冷却流体によって、軸受以外にもロータや永久磁石が冷却されるとともに、冷却流体をポンプで再度循環させることができる。従って、冷却を効果的に行うことができるとともに、冷却流体を有効利用することができる。
本発明において、循環通路として、冷却流体が流入する冷却流体流入ポートと、冷却流体流入ポートに連通するポート連通路と、冷却流体を濾過するフィルタを収容しポート連通路に連通するフィルタ通路と、前記フィルタ通路と前記シャフト側通路とを接続する接続通路とが設けられ、軸受冷却用通路として、フィルタ通路から分岐する分岐通路と、分岐通路から電動モータの回転軸方向に沿って軸受まで延びる軸受方向通路とが設けられ、冷却流体流入ポート、ポート連通路、フィルタ通路、および分岐通路は、同一平面内に設けられている場合には、ポート連通路、フィルタ通路、および分岐通路を接続するための通路を別途設ける必要がない。また、軸受方向通路の形成にあたっては、ハウジングの軸受収容部分から電動モータの回転軸方向に沿って分岐通路まで通路を設けるだけでよい。従って、軸受冷却用通路を設ける際の加工が容易となる。
本発明の電動モータによれば、冷却油流入ポートから軸受方向通路までが電動モータ内の非可動部材に設けられているため、軸受冷却用の冷却流体に対して、ロータの回転に伴う遠心力が作用しない。このため、軸受に送られる冷却流体の流量が、ロータの回転速度に応じて変動することがなく、軸受の冷却を確実に行うことができる。また、冷却流体流入ポート、ポート連通路、フィルタ通路、および分岐通路が同一平面内に設けられているため、これら通路を設ける際の加工が容易となる。
本発明の一実施形態に係る建設機械の平面図。 建設機械に搭載された電動モータの冷却回路の模式図。 電動モータの側面図。 電動モータの平面図。 電動モータの縦断面図。 電動モータの天井部の平断面図。 電動モータの別の縦断面図。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係る建設機械としての電動旋回ショベル10の平面図である。この電動旋回ショベル10は、下部走行体11を構成するトラックフレーム上にスイングサークル(従動側ギア)12を介して設置された旋回体13を備えている。
旋回体13は、スイングサークル12と噛合する電動モータ1の駆動側ギア1Aによって旋回駆動される。このため、電動モータ1は、駆動側ギア1Aを駆動するロータ8(図5参照)を上下方向に沿って設けた、いわゆる縦置きに配置されている。この電動モータ1は、後述する冷却回路2(図2参照)によって冷却される。
旋回体13には、それぞれ図示しない油圧シリンダによって動作されるブーム14、アーム15、およびバケット16が設けられており、これらによって作業機17が構成されている。各油圧シリンダは、エンジン5で駆動される油圧ポンプ21(ともに図2参照)を油圧源として油圧駆動される。このように、電動旋回ショベル10は、油圧駆動の作業機17と電気駆動の旋回体13とを備えたハイブリッド駆動式の建設機械である。
図2は、冷却回路2の構成を示す模式図である。冷却回路2は、電動モータ1に冷却流体としての冷却油を供給する油圧ポンプ(ポンプ)21と、油圧ポンプ21から電動モータ1を通って油圧ポンプ21に戻る循環通路22と、循環通路22から分岐して電動モータ1内の軸受7を冷却する軸受冷却用通路23とを備えている。
油圧ポンプ21は、図示しない発電電動機と直列にエンジン5の出力軸5Aに接続されており、発電電動機および油圧ポンプ21が、共にエンジン5によって駆動される。発電電動機で発電された電力は、キャパシタ等の図示しない蓄電装置に蓄電されるとともに、電動モータ1の駆動時には蓄電装置から図示しないインバータを介して電動モータ1に供給される。
循環通路22の上流側、すなわち油圧ポンプ21の吐出側には、流入側フィルタ(フィルタ)24が設けられている。流入側フィルタ24の上流側と下流側とは、バイパス通路25でバイパスされており、バイパス通路25には、リリーフ弁26が設けられている。すなわち、循環通路22内の冷却油は、リリーフ弁26の開閉状態に応じて、流入側フィルタ24をバイパスできるようになっている。
流入側フィルタ24またはバイパス通路25を通った冷却油は、後述する接続通路635,641(ともに図5参照)と軸受冷却用通路23とに向けて分流する。軸受冷却用通路23に流れ込んだ冷却油は、電動モータ1内の軸受7を冷却する。
一方、循環通路22を通って電動モータ1を冷却した冷却油は、電動モータ1内の油溜り部27に集まった後、油圧ポンプ21に向けて流れる。油圧ポンプ21の吸込側でもある循環通路22の下流側には、流出側フィルタ28が設けられており、流出側フィルタ28を通って濾過された冷却油は、油圧ポンプ21によって再び電動モータ1に送られる。
以下、電動モータ1の構成について説明しつつ、冷却回路2の特徴について説明する。
本実施形態の電動モータ1は、パワーショベルの上部旋回体を駆動する旋回モータであり、水と油を冷却媒体とする2系統の冷却構造を有している。すなわち、電動モータ1は、冷却水を用いて外周より冷却する冷却回路と、内部に設けられたロータ8等の部材を冷却油により冷却する冷却回路2とを備えている。なお、外周より冷却する冷却回路において、冷却油を用いて冷却を行うようすることも可能である。
図3から図5に示すように、電動モータ1は、非可動部材としてのハウジング6と、ハウジング6に設けられた軸受7と、軸受7を介してハウジング6に回転自在に支持されたロータ8と、ロータ8の外周を覆って設けられたステータ9とを備えている。
ハウジング6は、筒状の本体部61と、本体部61の一端側の開口を塞ぐ天井部62と、天井部62上に設けられた冷却流体導入部63と、天井部62内に設けられてロータシャフト81(図5参照)の先端部分を冷却流体導入部63側から支持する支持部材64と、本体部61の他端側の開口を塞ぐ底部65とを備えている。
図5に示すように、本体部61は、側壁611内に形成されたウォータジャケット612と、このウォータジャケット612を介して互いに連通する冷却水流入ポート613および冷却水流出ポート614とを備えている。冷却水流入ポート613から電動モータ1に流入した冷却水は、ウォータジャケット612を通って、ハウジング6を冷却し、冷却水流出ポート614から流出する。側壁611には、後述するステータコア91が接するとともに、上下の軸受7が天井部62および底部65を介して間接的に接してしているため、ウォータジャケット612内の冷却水によって、ステータコア91や軸受7が冷却される。
図5に示すように、天井部62には、本体部61側から冷却流体導入部63側に貫通する貫通孔621と、貫通孔621の本体部61側に形成された軸受固定部622と、軸受固定部622に固定されてロータシャフト81の上端側を支持する軸受7と、冷却流体導入部63側から軸受7まで延びる軸受方向通路623とが設けられている。このうちの貫通孔621内には支持部材64が設けられ、支持部材64には、ロータシャフト81の軸方向に沿って接続通路641が形成されている。接続通路641は、後述するロータシャフト81の軸方向通路811に連通する。
図5から図7に示すように、冷却流体導入部63には、冷却流体流入ポートとしての冷却油流入ポート631と、冷却油流入ポート631に連通し冷却油を電動モータ1内に導入する導入通路632(図6および図7参照)と、導入通路632における流入側フィルタ24の上流側と下流側とをバイパスするバイパス通路25と、バイパス通路25に配置されたリリーフ弁26と(ともに図6参照)、導入通路632からロータシャフト81の軸方向に沿って形成された接続通路635と、導入通路632と同一の平面内に設けられて導入通路632から分岐する分岐通路636(図6および図7参照)と、電動モータ1の回転軸方向と平行に延設されて分岐通路636と天井部62の軸受方向通路623とに連通する軸受方向通路637(図5および図6参照)とが設けられている。
このうちの導入通路632は、冷却油流入ポート631に連通するポート連通路633と、流入側フィルタ24を収容しポート連通路633に連通するフィルタ通路634とを備えている。また、接続通路635の一端側は、導入通路632やバイパス通路25に連通し、接続通路635の他端側は、支持部材64の接続通路641に連通している。図2で説明した軸受冷却用通路23は、図5に示すように、分岐通路636、軸受方向通路623、および軸受方向通路637を備えている。
冷却油流入ポート631、流入側フィルタ24、およびリリーフ弁26は、冷却流体導入部63の異なる側面部に設けられている。このように配置することにより、冷却流体導入部63の中では比較的大きなこれらの部品を効率的に配置することができるので、冷却流体導入部63を小さくすることができる。
また、図6に示すように、冷却油流入ポート631、ポート連通路633、フィルタ通路634、分岐通路636、バイパス通路25、およびリリーフ弁26は、全て同一平面内に設けられている。
図5に示すように、ハウジング6の底部65には、ロータシャフト81の下端側を支持する軸受7と、断面凹状の油溜り部27と、冷却油を外部に流出する冷却油流出ポート651と、油溜り部27および冷却油流出ポート651間を連通する冷却油流出通路652と、冷却油流出通路652に配置された流出側フィルタ28とが設けられている。ここで、流出側フィルタ28は、流入側フィルタ24よりも容量の大きいものを使用している。
ロータ8は、ロータシャフト81、ロータコア82、上部プレート83、および下部プレート84を備えている。
ロータシャフト81は、両端が軸受7によって回転自在に支持されている。このロータシャフト81には、軸方向に沿って設けられた軸方向通路811と、この軸方向通路811から径方向にのびてロータシャフト81の外周部に開口する複数の径方向通路812とが形成されている。このようなロータシャフト81では、軸方向通路811と径方向通路812とによりシャフト側通路813が構成される。
ロータコア82は、電磁鋼板が軸方向に積層して構成され、ロータシャフト81に嵌合されてロータシャフト81と一体になって回転する。このロータコア82には、軸方向に沿って複数の貫通路821が形成されるとともに、図示しない複数の永久磁石が埋設されている。
上部および下部プレート83,84は、ロータシャフト81に嵌合されてロータコア82を挟持し、ロータシャフト81およびロータコア82と一体になって回転する。上部プレート83には、ロータコア82の貫通路821と連通する冷却油噴出孔831が設けられ、下部プレート84には、ロータシャフト81の径方向通路812とロータコア82の貫通路821とを接続する断面凹状の溝部841が設けられている。
ステータ9は、ステータコア91およびステータコイル92を備えている。
筒状のステータコア91は、ロータコア82と同様に、電磁鋼板が軸方向に積層して構成されている。このステータコア91には、内周側に図示しないヨークが設けられ、このヨークにステータコイル92が巻装されている。
このような電動モータ1において、循環通路22(図2参照)は、ハウジング6の冷却流体導入部63に設けられた冷却油流入ポート631導入通路632、接続通路635、分岐通路636、および軸受方向通路637と、ハウジング6の支持部材64に設けられた接続通路641と、ハウジング6の天井部62に設けられた軸受方向通路623と、ロータ8に設けられた軸方向通路811、径方向通路812、溝部841、貫通路821、および冷却油噴出孔831と、ロータコア82外周とステータコア91との間の空間と、ハウジング6の底部65に設けられた油溜り部27、冷却油流出通路652、および冷却油流出ポート651とを備えている。また、冷却回路2は、油圧ポンプ21、循環通路22、流入側フィルタ24、流出側フィルタ28、バイパス通路25、およびリリーフ弁26とを備えている。
以上のような構成の冷却回路2において、油圧ポンプ21より供給された冷却油は、冷却油流入ポート631から電動モータ1の導入通路632に流入する。通常は、バイパス通路25のリリーフ弁26が閉じているため、導入通路632に流入した冷却油は、流入側フィルタ24を通って濾過された後、接続通路635,641と軸受冷却用通路23とに向けて分流する。軸受冷却用通路23に流れ込んだ冷却油は、軸受7の外輪部分に流れで出て軸受7を冷却する。
一方、接続通路635,641に流れ込んだ冷却油は、ロータシャフト81の軸方向通路811に流れ込む。冷却油は、軸方向通路811の下端部に達すると、ロータシャフト81の径方向通路812、下部プレート84に設けられた溝部841、およびロータコア82の貫通路821を通って、ロータ8を冷却する。貫通路821を通った冷却油は、冷却油噴出孔831から本体部61内に噴出し、ステータコイル92を冷却しながら底部65に向けて落ちてゆく。
ここで、流入側フィルタ24の目詰まり等の理由により、冷却油流入ポート631に流入した冷却油が流入側フィルタ24を通ることができない場合には、油圧ポンプ21からの冷却油の供給によって、流入側フィルタ24の上流側の圧力が上昇する。この圧力がリリーフ弁26のセット圧(予め設定されている開弁圧)を超えると、リリーフ弁26が開くため、冷却油は、バイパス通路25を通って、ロータ8の軸方向通路811やハウジング6の軸受冷却用通路23に流れ込み、電動モータ1を冷却することになる。
底部65の油溜り部27に達した冷却油は、油溜り部27から冷却油流出通路652に流れ込み、流出側フィルタ28で濾過されて冷却油流出ポート651から流出する。冷却油流出ポート651から流出した冷却油は、図示しない熱交換機器で冷却された後、油圧ポンプ21に送られ、油圧ポンプ21によって再び電動モータ1に送られる。
以上の本実施形態によれば、電動モータ2の冷却回路1に流入側フィルタ41をバイパスするバイパス通路42が設けられているため、流入側フィルタ41が目詰まりした場合でも、冷却油がバイパス通路42を通って電動モータ2内を循環することができる。従って、電動モータ2を確実に冷却することができるので、電動モータ2の温度上昇による損傷を防止することができる。
また、軸受冷却用通路23が電動モータの2のハウジング6に設けられているため、軸受冷却用通路23内の冷却流体は、ロータ8の回転に伴う影響を受けない。このため、軸受7に送られる冷却油の流量が、ロータ8の回転に伴って変動することがなく、軸受7への冷却油の流量制御が容易となる。
また、軸受冷却用通路23内の冷却流体は、分岐通路636により循環通路22から分流した後、軸受方向通路637および軸受方向通路623内を下方に流れ落ちて軸受7の外輪部分に流れ出る。つまり、軸受冷却用通路23内の冷却流体は、大きな抵抗を生じることなくスムーズに流れて軸受7に達することになる。従って、軸受7の冷却を確実に行うことができる。
また、軸受7を冷却した冷却油は、軸受7の下方に配置されているロータコア82およびロータコア82の図示しない永久磁石、ステータコア91、ステータコイル92等を冷却しながら、底部65に向けて落ちてゆく。このため、冷却油を有効利用することができる。
さらに、軸受冷却用通路23は、ハウジング6内で循環通路22から分岐しているため、電動モータ1の外部に軸受7冷却用の分岐回路を設ける必要がない。従って、冷却回路2の部品数が少なくなって構成が簡易化されるので、冷却回路2の製造コストを抑制できる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、冷却回路2にバイパス通路25およびリリーフ弁26が設けられていたが、バイパス通路25およびリリーフ弁26を設けない場合でも、本発明の効果を得ることができる。また、前記実施形態では、バイパス通路25を有する冷却回路は、冷却油による冷却回路に用いられていたがこれに限られず、例えば、冷却水による冷却回路に用いてもよい。
前記実施形態では、バイパス通路25およびリリーフ弁26は、流入側フィルタ24に対してのみ設けられていたが、流出側フィルタ28に対しても第2バイパス通路および第2リリーフ弁を設けてもよい。また、バイパス通路およびリリーフ弁を、流出側フィルタ28に対してのみ設けてもよい。これにより、流出側フィルタ28が目詰まりした場合であっても、冷却油が流出側フィルタ28をバイパスして、電動モータ1の冷却を行うことができる。
また、前記実施形態では、流入側フィルタ24および流出側フィルタ28の2つのフィルタを設けていたが、どちらか1つのみを設け、かつ当該1つのフィルタに対してバイパス通路およびリリーフ弁を設けてもよい。
前記実施形態では、ハウジング6の天井部62、冷却流体導入部63、および冷却流体導入部63は分割して設けられ、軸受方向通路623,637は、冷却流体導入部63の軸受方向通路637と天井部62の軸受方向通路623とに分割して設けられ、接続通路635,641は、冷却流体導入部63の接続通路635と支持部材64の接続通路641とに分割して設けられていたが、これら要素の分割は必須ではない。要するに、軸受方向通路623,637が軸受7まで延設されるとともに、接続通路635,641がロータシャフト81の軸方向通路811に連通していればよく、例えば、天井部62、冷却流体導入部63、および冷却流体導入部63が一体成型されたハウジング6において、軸受方向通路623,637や接続通路635,641を連続した1つの通路として形成してもよい。
前記実施形態において、軸受冷却用通路23は、ハウジング6内で循環通路22から分岐していたがこれに限られず、例えば、軸受冷却用通路23をハウジング6外で循環通路22から分岐させたり、軸受冷却用通路23を循環通路22とは独立に設けたりしてもよい。すなわち、軸受冷却用通路23専用の冷却油流出ポートをハウジング6に設けるとともに、この専用の冷却油流出ポートから軸受7まで軸受冷却用通路23を設けた上で、ハウジング6外で循環通路22から分岐させた通路や循環通路22とは独立した別の循環通路を、専用の冷却油流出ポートに接続するようにしてもよい。
前記実施形態において、冷却回路は、パワーショベルの上部旋回体を駆動する電動モータ1に用いられていたがこれに限られない。本発明の冷却回路は、様々な用途、種類の電動モータに対して用いてよく、例えば、パワーショベルのエンジン5の出力軸5Aに接続された発電電動機や、建設機械以外の電動モータにも利用することができる。
前記実施形態では、油圧ポンプ21がエンジン5の出力軸5Aに接続されて、エンジン5によって駆動されていたが、冷却流体を供給するポンプとしては、油圧ポンプ21に限られない。要するに、冷却流体を供給できるポンプであればよく、例えば、電動ポンプを用いてもよい。
本発明は、建設機械の電動モータの冷却回路に利用できる他、産業機械や産業車両に用いられる電動モータの冷却回路にも利用することができる。
1…電動モータ、2…冷却回路、7…軸受、8…ロータ、10…電動旋回ショベル(建設機械)、21…油圧ポンプ(ポンプ)、22…循環通路、23…軸受冷却用通路、24…流入側フィルタ(フィルタ)、81…ロータシャフト、623,637…軸受方向通路、631…冷却油流入ポート(冷却流体流入ポート)、633…ポート連通路、634…フィルタ通路、635,641…接続通路、636…分岐通路、813…シャフト側通路。

Claims (5)

  1. 建設機械の電動モータの冷却回路であって、
    前記電動モータのロータシャフトに設けられたシャフト側通路を含む循環通路と、
    前記循環通路に冷却流体を供給するポンプと、
    前記循環通路における前記シャフト側通路以外の部分に設けられ前記ロータシャフトの軸受を冷却する軸受冷却用通路とを備えている
    ことを特徴とする建設機械の電動モータの冷却回路。
  2. 請求項1に記載の建設機械の電動モータの冷却回路において、
    前記軸受冷却用通路は、前記電動モータ内に設けられて前記シャフト側通路以外の部分から分岐する
    ことを特徴とする建設機械の電動モータの冷却回路。
  3. 請求項1または請求項2に記載の建設機械の電動モータの冷却回路において、
    前記電動モータは、前記ロータシャフトの延設方向が上下方向となるように前記建設機械に配置され、
    前記軸受冷却用通路の冷却流体は、前記軸受の冷却後に前記電動モータのロータおよび当該ロータに設けられた永久磁石のうちの少なくともいずれか一方を冷却して前記ポンプに戻される
    ことを特徴とする建設機械の電動モータの冷却回路。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の建設機械の電動モータの冷却回路において、
    前記電動モータ内には、
    前記循環通路として、
    前記冷却流体が流入する冷却流体流入ポートと、
    前記冷却流体流入ポートに連通するポート連通路と、
    前記冷却流体を濾過するフィルタを収容し前記ポート連通路に連通するフィルタ通路と、
    前記フィルタ通路と前記シャフト側通路とを接続する接続通路とが設けられ、
    前記軸受冷却用通路として、
    前記フィルタ通路から分岐する分岐通路と、
    前記分岐通路から前記電動モータの回転軸方向に沿って前記軸受まで延びる軸受方向通路とが設けられ、
    前記冷却流体流入ポート、前記ポート連通路、前記フィルタ通路、および前記分岐通路は、同一平面内に設けられている
    ことを特徴とする建設機械の電動モータの冷却回路。
  5. 建設機械の上部旋回体を回転駆動する電動モータであって、
    当該電動モータのロータシャフトの両端側が軸受を介して支持されるとともに、前記ロータシャフトの延設方向が上下方向となるように前記建設機械に配置され、
    当該電動モータ冷却用の冷却回路として、
    前記冷却流体が流入する冷却流体流入ポートと、
    前記冷却流体流入ポートに連通するポート連通路と、
    前記冷却流体を濾過するフィルタを収容し前記ポート連通路に連通するフィルタ通路と、
    前記ロータシャフトに設けられたシャフト側通路と、
    前記ロータシャフトの直上に設けられ、前記ロータシャフトの軸方向に沿って前記フィルタ通路と前記シャフト側通路とを接続する接続通路と、
    前記フィルタ通路から分岐する分岐通路と、
    前記ロータシャフトの軸方向と平行に前記分岐通路から前記軸受まで延びる軸受方向通路とを備え、
    前記冷却流体流入ポート、前記ポート連通路、前記フィルタ通路、前記接続通路、前記分岐通路、および前記軸受方向通路は、当該電動モータ内の非可動部材に設けられ、
    前記冷却流体流入ポート、前記ポート連通路、前記フィルタ通路、および前記分岐通路は、同一平面内に設けられている
    ことを特徴とする建設機械の電動モータ。
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