JP2012001711A - 化合物、樹脂及びレジスト組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】新規な化合物と、該化合物に由来する構造単位を有する樹脂と、該樹脂を含むレジスト組成物等を提供する。
【解決手段】式(I)で表される化合物。[式(I)中、Wは、炭素数3〜36の飽和炭化水素環を表す。Aは、単結合又は炭素数1〜17の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。Rは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のハロゲン化アルキル基を表す。R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のハロゲン化アルキル基を表す。]
Figure 2012001711

【選択図】なし

Description

本発明は、新規な化合物と、該化合物に由来する構造単位を有する樹脂と、該樹脂を含有するレジスト組成物等に関する。
特許文献1には、式(A)で表される化合物、式(B)で表される化合物、式(C)で表される化合物及び式(D)で表される化合物と、式(A)で表される化合物に由来する構造単位、式(B)で表される化合物に由来する構造単位及び式(C)で表される化合物に由来する構造単位を有する第1の樹脂と、式(B)で表される化合物に由来する構造単位及び式(D)で表される化合物に由来する構造単位を有する第2の樹脂と、第1の樹脂及び第2の樹脂を含むレジスト組成物とが記載されている。
Figure 2012001711
国際公開第2007/116664号
従来の化合物では、該化合物に由来する構造単位を有する樹脂を含むレジスト組成物によりレジストパターンを形成する際のマスクエラーファクター(MEF)、露光マージン及びフォーカスマージンが必ずしも満足できない場合や、得られるレジストパターンに欠陥が発生する場合があった。
本発明は、以下の発明を含む。
〔1〕 式(I)で表される化合物。
Figure 2012001711
[式(I)中、Wは、炭素数3〜36の飽和炭化水素環を表す。
は、単結合又は炭素数1〜17の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のハロゲン化アルキル基を表す。
及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のハロゲン化アルキル基を表す。]
〔2〕 式(II)で表される〔1〕記載の化合物。
Figure 2012001711
[式(II)中、A、R、R及びRは、上記と同じ意味を表す。]
〔3〕 Aが、単結合又は*−CH−CO−O−(*は−O−との結合手を表す。)である〔1〕又は〔2〕記載の化合物。
〔4〕 〔1〕〜〔3〕のいずれか記載の化合物に由来する構造単位を有する樹脂。
〔5〕 〔4〕記載の樹脂及び酸発生剤を含むレジスト組成物。
〔6〕 さらに塩基性化合物を含む〔5〕記載のレジスト組成物。
〔7〕 (1)〔5〕又は〔6〕記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光機を用いて露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、
(5)加熱後の組成物層を、現像装置を用いて現像する工程を含むレジストパターンの製造方法。
本発明の化合物によれば、該化合物に由来する構造単位を有する樹脂を含むレジスト組成物によりパターンを形成する際の、マスクエラーファクター(MEF)、露光マージン及びフォーカスマージンに優れる。また、該レジスト組成物から形成されるレジストパターンは、欠陥が少ない。
本発明の化合物は、式(I)で表される化合物である。
Figure 2012001711
[式(I)中、Wは、炭素数3〜36の飽和炭化水素環を表す。
は、単結合又は炭素数1〜17の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のハロゲン化アルキル基を表す。
及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のハロゲン化アルキル基を表す。]
飽和炭化水素環としては、単環式又は多環式のいずれでもよく、単環式の飽和炭化水素環としては、例えば、シクロペンタン環、シクロへキサン環、シクロヘプタン環、シクロオクタン環などのシクロアルカン環が挙げられる。多環式の飽和炭化水素環としては、デカヒドロナフタレン環、アダマンタン環、ノルボルナン環及び下記の環等が挙げられる。
Figure 2012001711
2価の飽和炭化水素基としては、直鎖状アルカンジイル基、分岐状アルカンジイル基、単環式又は多環式の飽和環状炭化水素基が挙げられ、これらの基のうち2種以上を組み合わせたものでもよい。
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基、トリデカン−1,13−ジイル基、テトラデカン−1,14−ジイル基、ペンタデカン−1,15−ジイル基、ヘキサデカン−1,16−ジイル基、ヘプタデカン−1,17−ジイル基、エタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基、プロパン−2,2−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;
直鎖状アルキレンに、アルキル基(特に、炭素数1〜4のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等)の側鎖を有したもの、例えば、ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基;
シクロブタン−1,3−ジイル基、1,3−シクロペンタン−1,3−ジイル基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基、シクロオクタン−1,5−ジイル基等のシクロアルカンジイル基である単環式の飽和環状炭化水素基;
ノルボルナン−1,4−ジイル基、ノルボルナン−2,5−ジイル基、1,5−アダマンタン−1,5−ジイル基、アダマンタン−2,6−ジイル基等の多環式の飽和環状炭化水素基等が挙げられる。
特に、シクロアルカンジイル基を含む基として、式(X−A)〜式(X−C)で表される基が挙げられる。
Figure 2012001711
[式(Xx−A)〜式(X−C)中、
X1及びXX2は、それぞれ独立に、単結合または置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。ただし、式(X−A)で表される基の合計炭素数は6〜17であり、式(X−B)で表される基の合計炭素数は10〜17であり、
式(X−C)で表される基の合計炭素数は9〜17である。]
2価の飽和炭化水素基に含まれる−CH−が−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい基としては、例えば、以下の基が挙げられる。*は、−O−との結合手を表す。
Figure 2012001711
炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。
炭素数1〜6のハロゲン化アルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロブチル基等が挙げられる。
は、式(a1−1)〜式(a1−3)で表される環が好ましく、式(a1−1)で表される環がより好ましい。なお、Aとの結合手はいずれの位置であってもよい。
Figure 2012001711
としては、単結合又は*−(CHs1−CO−O−(*は−O−との結合手を表し、s1は1〜6の整数を表す。)であることが好ましく、単結合又は*−CH−CO−O−(*は−O−との結合手を表す。)であることがより好ましい。
は、水素原子又はメチル基であることが好ましい。
及びRは、炭素数1〜6のハロゲン化アルキル基であることが好ましく、炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基であることがより好ましく、トリフルオロメチル基、パーフルオロエチル基又はパーフルオロプロピル基であることが特に好ましい。
式(I)で表される化合物としては、例えば、以下の化合物が挙げられる。
Figure 2012001711
[式中、R、R、R及びAは、上記と同じ意味を表す。]
式(I)で表される化合物としては、以下の化合物が好ましい。
Figure 2012001711
[式中、R、R、R及びAは、上記と同じ意味を表す。]
なかでも、式(II)表される化合物が好ましく、式(II’)表される化合物がより好ましい。
式(I)で表される化合物として、より具体的には、以下で表される化合物が挙げられる。
Figure 2012001711
式(I)で表される化合物は、当該分野で公知の方法によって製造することができる。例えば、式(III)で表される化合物と、式(IV)で表される化合物とを反応させることにより製造することができる。式(III)で表される化合物としては、例えば特開2002−226436号公報に記載されている1−メタクリロイルオキシ−4−オキソアダマンタンが挙げられ、式(IV)で表される化合物としては、例えばペンタフルオロプロピオン酸無水物、ヘプタフルオロ酪酸無水物及びトリフルオロ酢酸無水物等が挙げられる。
反応は、式(IV)で表される化合物の沸点温度で行うことが好ましい。
Figure 2012001711
[式(III)及び式(IV)中、W、A、R、R及びRは、上記と同じ意味を表す。]
本発明の樹脂は、式(I)で表される化合物に由来する構造単位を有する。
また、本発明の樹脂は、式(I)で表される化合物に由来する構造単位に加えて、式(I)で表される化合物とは異なるモノマーに由来する構造単位を有していてもよい。
式(I)で表される化合物とは異なるモノマーとしては、酸に不安定な基を有するモノマー(以下「酸不安定モノマー」という場合がある)や、酸に不安定な基を有さないモノマー(以下「酸安定モノマー」という場合がある)等が挙げられる。
〈酸に不安定な基を有するモノマー(a1)〉
「酸に不安定な基」とは、酸と接触すると脱離基が開裂して、親水性基(例えば、ヒドロキシ基又はカルボキシ基)を形成する基を意味する。酸に不安定な基としては、例えば、−O−が第三級炭素原子と結合した式(1)で表されるアルコキシカルボニル基が挙げられる。なお以下では、式(1)で表される基を「酸に不安定な基(1)」という場合がある。酸に不安定な基を有するモノマーに由来する構造単位を含有している樹脂は、アルカリ水溶液に不溶又は難溶な樹脂であり、酸との作用によりアルカリ水溶液で溶解し得る樹脂である。
Figure 2012001711
式(1)中、Ra1〜Ra3は、それぞれ独立に、炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基又は炭素数3〜20の飽和環状炭化水素基を表すか或いはRa1及びRa2は互いに結合して炭素数3〜20の環を形成する。*は結合手を表す(以下同じ)。
脂肪族炭化水素基としては、例えばアルキル基が挙げられ、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等が挙げられる。
飽和環状炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよく、単環式の飽和環状炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロへキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基などのシクロアルキル基が挙げられる。多環式の飽和炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、メチルノルボルニル基及び下記のような基等が挙げられる。
Figure 2012001711
式(1)における飽和環状炭化水素基の炭素数は、好ましくは炭素数3〜16である。
a1及びRa2が互いに結合して環を形成する場合、−C(Ra1)(Ra2)(Ra3)基としては、下記の基が挙げられる。環の炭素数は、好ましくは炭素数3〜12である。
Figure 2012001711
酸に不安定な基(1)としては、例えば、1,1−ジアルキルアルコキシカルボニル基(式(1)中、Ra1〜Ra3がアルキル基である基、好ましくはtert−ブトキシカルボニル基)、2−アルキルアダマンタン−2−イルオキシカルボニル基(式(1)中、Ra1、Ra2及び炭素原子がアダマンチル基を形成し、Ra3がアルキル基である基)及び1−(アダマンタン−1−イル)−1−アルキルアルコキシカルボニル基(式(1)中、Ra1及びRa2がアルキル基であり、Ra3がアダマンチル基である基)などが挙げられる。
酸に不安定な基を有するモノマー(a1)は、好ましくは、酸に不安定な基(1)と炭素−炭素二重結合とを有するモノマー、より好ましくは酸に不安定な基(1)を有する(メタ)アクリル系モノマーである。ここで、(メタ)アクリルとは、アクリル及び/又はメタクリルを表す。
酸に不安定な基(1)を有する(メタ)アクリル系モノマーの中でも、炭素数5〜20の飽和環状炭化水素基を有するものが好ましい。飽和環状炭化水素基のような嵩高い構造を有するモノマー(a1)を重合して得られる樹脂を使用すれば、レジストの解像度を向上させることができる。
酸に不安定な基(1)と飽和環状炭化水素基とを有する(メタ)アクリル系モノマーの中でも、式(a1−1)で表されるモノマー及び式(a1−2)で表されるモノマーが好ましい。これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
Figure 2012001711
[式(a1−1)及び式(a1−2)中、
a1及びLa2は、それぞれ独立に、−O−又は−O−(CH2k1−CO−O−を表す。
k1は1〜7の整数を表す。*は−CO−との結合手を表す。
a4及びRa5は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
a6及びRa7は、それぞれ独立に、炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基又は炭素数3〜10の飽和環状炭化水素基を表す。
m1は0〜14の整数を表す。
n1は0〜10の整数を表す。
n2は0又は1の整数を表す。]
a1及びLa2は、好ましくは、−O−又は−O−(CH2f1−CO−O−であり(前記f1は、1〜4の整数を表す)、より好ましくは−O−である。k1は、好ましくは1〜4の整数、より好ましくは1である。
a4及びRa5は、好ましくはメチル基である。
a6及びRa7の脂肪族炭化水素基としては、例えばアルキル基が挙げられ、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等が挙げられる。Ra6及びRa7の脂肪族炭化水素基は、好ましくは炭素数6以下である。飽和環状炭化水素基は、好ましくは炭素数8以下、より好ましくは6以下である。
a6及びRa7の飽和環状炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよく、単環式の飽和環状炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロへキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基などのシクロアルキル基が挙げられる。多環式の飽和炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、メチルノルボルニル基及び下記のような基等が挙げられる。
Figure 2012001711
m1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
n1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
式(a1−1)で表されるモノマーとしては、例えば、以下のものが挙げられる。中でも、2−メチルアダマンタン−2−イル(メタ)アクリレート、2−エチルアダマンタン−2−イル(メタ)アクリレート及び2−イソプロピルアダマンタン−2−イル(メタ)アクリレートが好ましく、2−メチルアダマンタン−2−イルメタクリレート、2−エチルアダマンタン−2−イルメタクリレート及び2−イソプロピルアダマンタン−2−イルメタクリレートがより好ましい。
Figure 2012001711
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式(a1−2)で表されるモノマーとしては、例えば、以下のものが挙げられる。中でも、1−エチルシクロヘキサン−1−イル(メタ)アクリレート及び1−エチルシクロペンタン−1−イル(メタ)アクリレートが好ましく、1−エチルシクロヘキサン−1−イルメタクリレート及び1−エチルシクロペンタン−1−イルメタクリレートがより好ましい。
Figure 2012001711
Figure 2012001711
樹脂が式(a1−1)で表されるモノマー又は式(a1−2)で表されるモノマーに由来する構造単位の含有量は、樹脂の全構造単位に対して、通常10〜95モル%であり、好ましくは15〜90モル%であり、より好ましくは20〜85モル%であり、さらに好ましくは30〜60モル%である。
酸に不安定な基(1)と炭素−炭素二重結合とを有するモノマーとしては、例えば、式(a1−3)で表されるノルボルネン環を有するモノマーが挙げられる。式(a1−3)で表されるモノマーに由来する構造単位を有する樹脂は、嵩高い構造を有するので、レジストの解像度を向上させることができる。さらに式(a1−3)で表されるモノマーは、樹脂の主鎖に剛直なノルボルナン環を導入してレジストのドライエッチング耐性を向上させることができる。
Figure 2012001711
[式(a1−3)中、
a9は、水素原子、ヒドロキシ基を有していてもよい炭素数1〜3の脂肪族炭化水素基、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜8のアルコキシカルボニル基(−COORa13)を表し、Ra13は、炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基又は炭素数3〜20の飽和環状炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基及び該飽和環状炭化水素基に含まれる水素原子はヒドロキシ基で置換されていてもよく、該脂肪族炭化水素基及び該飽和環状炭化水素基に含まれる−CH−は−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
a10〜Ra12は、それぞれ独立に、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基又は炭素数3〜20の飽和環状炭化水素基を表すか、或いはRa10及びRa11は互いに結合して炭素数3〜20の環を形成し、該脂肪族炭化水素基及び該飽和環状炭化水素基に含まれる水素原子はヒドロキシ基等で置換されていてもよく、該脂肪族炭化水素基及び該飽和環状炭化水素基に含まれる−CH−は−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。]
ここで、アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等のアルコキシ基にカルボニル基が結合した基が挙げられる。
a9のヒドロキシ基を有していてもよい脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基などが挙げられる。
a13としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、2−オキソ−オキソラン−3−イル基、又は2−オキソ−オキソラン−4−イル基などが挙げられる。
a10〜Ra12としては、例えば、メチル基、エチル基、シクロへキシル基、メチルシクロへキシル基、ヒドロキシシクロへキシル基、オキソシクロへキシル基、アダマンチル基などが挙げられる。
a10、Ra11及びこれらが結合する炭素が形成する環としては、例えば、飽和環状炭化水素基が挙げられ、具体的には、シクロへキシル基、アダマンチル基などが挙げられる。
式(a1−3)で表されるモノマーとしては、例えば、5−ノルボルネン−2−カルボン酸−tert−ブチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−シクロヘキシル−1−メチルエチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−メチルシクロヘキシル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−メチル−2−アダマンチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−エチル−2−アダマンチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(4−メチルシクロヘキシル)−1−メチルエチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−1−メチルエチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−メチル−1−(4−オキソシクロヘキシル)エチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(1−アダマンチル)−1−メチルエチルなどが挙げられる。
樹脂が式(a1−3)で表されるモノマーに由来する構造単位を含む場合、その含有量は、樹脂の全構造単位に対して、通常10〜95モル%であり、好ましくは15〜90モル%であり、より好ましくは20〜85モル%である。
酸に不安定な基と炭素−炭素二重結合とを有するモノマーとしては、式(a1−4)で表されるモノマーが挙げられる。
Figure 2012001711
[式(a1−4)中、
10は、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す。
11は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、アクリロイル基又はメタクリロイル基を表す。
laは0〜4の整数を表す。laが2以上の整数である場合、複数のR11は同一であっても異なってもよい。
12及びR13はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表す。
a2は、単結合又は2価の炭素数1〜17の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれるに含まれる水素原子はハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基又は炭素数2〜4のアシルオキシ基で置換されていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる−CH−は−CO−、−O−、−S−、−SO−又は−N(R)−で置き換わっていてもよい。Rは、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表す。
a3は、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜18の飽和環状炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基であり、該脂肪族炭化水素基、該飽和環状炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれるに含まれる水素原子はハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基又は炭素数2〜4のアシルオキシ基で置換されていてもよい。]
ハロゲン原子を有してもよいアルキル基としては、例えば、ペルフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、ペルクロロメチル基、ペルブロモメチル基、ペルヨードメチル基などが挙げられる。
アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペントキシ基、n−ヘキトキシ基等が挙げられる。
アシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基等が挙げられる。
アシルオキシ基としては、例えば、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基等が挙げられる。
炭化水素基としては、例えば、脂肪族炭化水素基、飽和環状炭化水素基、芳香族炭化水素基等が挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントラニル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、アントリル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル等のアリール基等が挙げられる。
10及びR11のアルキル基としては、炭素数1〜4が好ましく、炭素数1又は2がより好ましく、メチル基が特に好ましい。
11のアルコキシ基としては、炭素数1又は2がより好ましく、メトキシ基が特に好ましい。
12及びR13の炭化水素基としては、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、2−アルキルアダマンタン−2−イル基、1−(アダマンタン−1−イル)−1−アルキル基、イソボルニル基等が好ましい。
a2及びYa3が有していてもよい置換基としては、好ましくはヒドロキシ基である。
式(a1−4)で表されるモノマーとしては、例えば、以下のモノマーが挙げられる。
Figure 2012001711
Figure 2012001711
Figure 2012001711
Figure 2012001711
Figure 2012001711
Figure 2012001711
樹脂が式(a1−4)で表されるモノマーに由来する構造単位を含む場合、その含有量は、樹脂の全構造単位に対して、通常10〜95モル%であり、好ましくは15〜90モル%であり、より好ましくは20〜85モル%である。
酸安定モノマーとしては、ヒドロキシ基、ラクトン環、式(a5)で表される基又は式(a6)で表される基を有するものが好ましい。酸安定モノマーは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(以下「ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)」という)又はラクトン環を含有する酸安定モノマー(以下「ラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)」という)に由来する構造単位を有する樹脂を使用すれば、レジストの解像度及び基板への密着性を向上させることができる。
〈ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)〉
レジスト組成物をKrFエキシマレーザ露光(248nm)、あるいは、電子線又はEUVなどの高エネルギー線照射に用いる場合、ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)として、ヒドロキシスチレン類であるフェノール性ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2−0)を使用することが好ましい。短波長のArFエキシマレーザ露光(193nm)などを用いる場合は、ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)として、式(a2−1)で表されるヒドロキシアダマンチル基を有する酸安定モノマーを使用することが好ましい。ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)は、式(a5)で表される基及び式(a6)で表される基を有さない。
フェノール性ヒドロキシ基を有するモノマー(a2−0)として、式(a2−0)で表されるp−又はm−ヒドロキシスチレンなどのスチレン系モノマーが挙げられる。
Figure 2012001711
[式(a2−0)中、
は、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す。
は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、アクリロイル基又はメタクリロイル基を表す。
maは0〜4の整数を表す。maが2以上の整数である場合、複数のRは同一であっても異なってもよい。]
及びRにおけるアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基が挙げられ、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、炭素数1又は2のアルキル基がより好ましく、メチル基が特に好ましい。
また、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基等が挙げられ、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、炭素数1又は2のアルコキシ基がより好ましく、メトキシ基が特に好ましい。
maは0〜2が好ましく、0又は1がより好ましく、0が特に好ましい。
このようなフェノール性ヒドロキシ基を有するモノマーに由来する構造単位を有する共重合樹脂を得る場合は、フェノール性ヒドロキシ基がアセチルオキシ基に置き換わったものに相当するアセチルオキシスチレン類、及び共重合させるモノマーをラジカル重合した後、酸によって脱アセチルすることによって得ることができる。
フェノール性ヒドロキシ基を有するモノマーとしては、例えば、以下のモノマーが挙げられる。
Figure 2012001711
Figure 2012001711
以上のモノマーのうち、4−ヒドロキシスチレン又は4−ヒドロキシ−α−メチルスチレンが特に好ましい。
樹脂が式(a2−0)で表されるモノマーに由来する構造単位を含む場合、その含有量は、樹脂の全全構造単位に対して、通常5〜90モル%であり、好ましくは10〜85モル%であり、より好ましくは15〜80モル%である。
ヒドロキシアダマンチル基を有する酸安定モノマーとして、式(a2−1)で表されるモノマーが挙げられる。
Figure 2012001711
式(a2−1)中、
a3は、−O−又は−O−(CH2k2−CO−O−を表し、
k2は1〜7の整数を表す。*は−CO−との結合手を表す。
a14は、水素原子又はメチル基を表す。
a15及びRa16は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はヒドロキシ基を表す。
o1は、0〜10の整数を表す。
式(a2−1)では、La3は、好ましくは、−O−、−O−(CH2f1−CO−O−であり(前記f1は、1〜4の整数である)、より好ましくは−O−である。
a14は、好ましくはメチル基である。
a15は、好ましくは水素原子である。
a16は、好ましくは水素原子又はヒドロキシ基である。
o1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
ヒドロキシアダマンチル基を有する酸安定モノマー(a2−1)としては、例えば、以下のものが挙げられる。中でも、3−ヒドロキシアダマンタン−1−イル(メタ)アクリレート、3,5−ジヒドロキシアダマンタン−1−イル(メタ)アクリレート及び(メタ)アクリル酸1−(3,5−ジヒドロキシアダマンタン−1−イルオキシカルボニル)メチルが好ましく、3−ヒドロキシアダマンタン−1−イル(メタ)アクリレート及び3,5−ジヒドロキシアダマンタン−1−イル(メタ)アクリレートがより好ましく、3−ヒドロキシアダマンタン−1−イルメタクリレート及び3,5−ジヒドロキシアダマンタン−1−イルメタクリレートがさらに好ましい。
Figure 2012001711
Figure 2012001711
Figure 2012001711
Figure 2012001711
樹脂が式(a2−1)で表されるモノマーに由来する構造単位を含む場合、その含有量は、樹脂の全構造単位に対して、通常3〜40モル%であり、好ましくは5〜35モル%であり、より好ましくは5〜30モル%であり、さらに好ましくは5〜15モル%である。
〈ラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)〉
酸安定モノマー(a3)が有するラクトン環は、例えば、β−プロピオラクトン環、γ−ブチロラクトン環、δ−バレロラクトン環のような単環でもよく、単環式のラクトン環と他の環との縮合環でもよい。これらラクトン環の中で、γ−ブチロラクトン環及びγ−ブチロラクトン環と他の環との縮合環が好ましい。
ラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)は、式(a5)で表される基及び式(a6)で表される基を有さない。
ラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)は、好ましくは、式(a3−1)、式(a3−2)又は式(a3−3)で表される。これらの1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
Figure 2012001711
式(a3−1)〜式(a3−3)中、
a4〜La6は、それぞれ独立に、−O−又は−O−(CH2k3−CO−O−を表す。
k3は1〜7の整数を表す。*は−CO−との結合手を表す。
a18〜Ra20は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
a21は、炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
p1は0〜5の整数を表す。
a22及びRa23は、それぞれ独立に、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
q1及びr1は、それぞれ独立に0〜3の整数を表す。p1、q1又はr1が2以上のとき、それぞれ、複数のRa21、Ra22又はRa23は、互いに同一でも異なってもよい。
式(a3−1)〜式(a3−3)中のLa4〜La6としては、La3で説明したものが挙げられる。
a4〜La6は、それぞれ独立に、−O−又は−O−(CH2d1−CO−O−であることが好ましく(前記d1は、1〜4の整数である)、より好ましくは−O−である。
a18〜Ra21は、好ましくはメチル基である。
a22及びRa23は、それぞれ独立に、好ましくはカルボキシ基、シアノ基又はメチル基である。
p1、q1及びr1は、それぞれ独立に、好ましくは0〜2、より好ましくは0又は1である。
γ−ブチロラクトン環を有する酸安定モノマー(a3−1)としては、例えば、以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
Figure 2012001711
Figure 2012001711
γ−ブチロラクトン環を有する酸安定モノマー(a3−1)のうち、酸に不安定な基を有するモノマーとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
γ−ブチロラクトン環とノルボルナン環との縮合環を有する酸安定モノマー(a3−2)としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
Figure 2012001711
Figure 2012001711
Figure 2012001711
Figure 2012001711
Figure 2012001711
Figure 2012001711
γ−ブチロラクトン環とノルボルナン環との縮合環を有する酸安定モノマー(a3−2)のうち、酸に不安定な基を有するモノマーとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
γ−ブチロラクトン環とシクロヘキサン環との縮合環を有する酸安定モノマー(a3−3)としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
Figure 2012001711
Figure 2012001711
Figure 2012001711
γ−ブチロラクトン環とシクロヘキサン環との縮合環を有するモノマー(a3−3)のうち、酸に不安定な基を有するモノマーとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
ラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)の中でも、(メタ)アクリル酸(5−オキソ−4−オキサトリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−2−イル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロ−2−オキソ−3−フリル、(メタ)アクリル酸2−(5−オキソ−4−オキサトリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−2−イルオキシ)−2−オキソエチルが好ましく、メタクリレート形態のものがより好ましい。
樹脂が式(a3−1)、式(a3−2)又は式(a3−3)で表されるモノマーに由来する構造単位を含む場合、その含有量は、樹脂の全構造単位に対して、それぞれ通常5〜50モル%であり、好ましくは10〜45モル%であり、より好ましくは15〜40モル%である。樹脂がラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)に由来する構造単位を含む場合、その合計含有量は、樹脂の全構造単位に対して、通常5〜60モル%であり、好ましくは15〜55モル%である。
〈その他の酸安定モノマー(a4)〉
その他の酸安定モノマー(a4)としては、例えば、式(a4−1)で表される無水マレイン酸、式(a4−2)で表される無水イタコン酸又は式(a4−3)で表されるノルボルネン環を有する酸安定モノマーなどが挙げられる。
Figure 2012001711
式(a4−3)中、
a25及びRa26は、それぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシ基を有していてもよい炭素数1〜3の脂肪族炭化水素基、シアノ基、カルボキシ基又はアルコキシカルボニル基(−COORa27)を表すか、或いはRa25及びRa26は互いに結合して−CO−O−CO−を形成し、
a27は、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基又は炭素数3〜18の飽和環状炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基及び該飽和環状炭化水素基の−CH−は、−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。但し−COORa27が酸不安定基となるものは除く(即ちRa27は、第三級炭素原子が−O−と結合するものを含まない)。
a25及びRa26のヒドロキシ基を有していてもよい脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基などが挙げられる。
a27の脂肪族炭化水素基は、好ましくは炭素数1〜8、より好ましくは炭素数1〜6である。飽和環状炭化水素基は、好ましくは炭素数4〜18、より好ましくは炭素数4〜12である。
a27としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、2−オキソ−オキソラン−3−イル基、2−オキソ−オキソラン−4−イル基などが挙げられる。
ノルボルネン環を有する酸安定モノマー(a4−3)としては、例えば、2−ノルボルネン、2−ヒドロキシ−5−ノルボルネン、5−ノルボルネン−2−カルボン酸、5−ノルボルネン−2−カルボン酸メチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−ヒドロキシ−1−エチル、5−ノルボルネン−2−メタノール、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物などが挙げられる。
樹脂が式(a4−1)、式(a4−2)又は式(a4−3)で表されるモノマーに由来する構造単位を含む場合、その含有量は、樹脂の全構造単位に対して、通常2〜40モル%であり、好ましくは3〜30モル%であり、より好ましくは5〜20モル%である。
〈式(a5)で表される基を有する酸安定モノマー〉
Figure 2012001711
[式(a5)中、Rは、フッ素原子を含む炭素数1〜6のアルキル基を表す。]
フッ素原子を含む炭素数1〜6のアルキル基としては、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、1,1−ジフルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、パーフルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロプロピル基、1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロピル基、パーフルオロエチルメチル基、1−(トリフルオロメチル)−1,2,2,2−テトラフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、1,1,2,2−テトラフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロブチル基、パーフルオロブチル基、1,1−ビス(トリフルオロ)メチル−2,2,2−トリフルオロエチル基、2−(パーフルオロプロピル)エチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロペンチル基、パーフルオロペンチル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5−デカフルオロペンチル基、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、パーフルオロペンチル基、2−(パーフルオロブチル)エチル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5−デカフルオロヘキシル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−ドデカフルオロヘキシル基、パーフルオロペンチルメチル基、パーフルオロヘキシル基が挙げられる。
として、好ましくはフッ素原子を含む炭素数1〜4のアルキル基である。より好ましくは、トリフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基であり、さらに好ましくは、パーフルオロメチル基である。
式(a5)で表される基を有するモノマーとしては、例えば、以下で表されるモノマーが挙げられる。
Figure 2012001711
Figure 2012001711
Figure 2012001711
樹脂が式(a5)で表される基を有するモノマーに由来する構造単位を含む場合、その含有量は、樹脂の全構造単位に対して、通常5〜90モル%であり、好ましくは10〜80モル%であり、より好ましくは20〜70モル%である。
〈式(a6)で表される基を有する酸安定モノマー〉
Figure 2012001711
[式(a6)中、Rは置換基を有してもよい炭素数6〜12の芳香族炭化水素基を表す。
は、置換基を有してもよい炭素数1〜12の炭化水素基を表し、該炭化水素基は、ヘテロ原子を含んでいてもよい。
は、単結合、−(CH−SO−O−*又は−(CH−CO−O−*を表し、−(CH−に含まれる−CH−は、−O−又は−CO−で置き換わっていてもよく、−(CH−に含まれる水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよい。
mは、1〜12の整数を表す。]
における炭素数6〜12の芳香族炭化水素基は、例えば、フェニル基、ビフェニル基、フルオレニル基、ナフチル基、アントラニル基などが挙げられる。
における炭素数6〜12の芳香族炭化水素基が有していてもよい置換基としては、炭素数1〜4のアルキル基、ハロゲン原子、フェニル基、ニトロ基、シアノ基、水酸基、フェニルオキシ基、tエrt−ブチルフェニル基等が挙げられる。
炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基等が挙げられ、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
としては、以下の式(R−1)〜式(R−14)で表される基が挙げられる。
Figure 2012001711
における炭素数1〜12の炭化水素基としては、脂肪族炭化水素基、飽和環状炭化水素基及び芳香族炭化水素基が挙げられる。
直鎖状の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基などが挙げられる。
分岐状の脂肪族炭化水素基としては、イソプロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、メチルペンチル基、エチルペンチル基、メチルヘキシル基、エチルヘキシル基、プロピルヘキシル基、tert−オクチル基などが挙げられ、好ましくはイソプロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、エチルヘキシル基が挙げられる。
飽和環状炭化水素基としては、以下の式(R−19)〜式(R−28)で表される基が挙げられる。
Figure 2012001711
芳香族炭化水素基としては、Rにおけるものと同じものが挙げられる。
における置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、水酸基が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
における炭素数1〜12の炭化水素基中の炭素−炭素結合はヘテロ原子で中断されていてもよい。ヘテロ原子としては、S、O等が挙げられる。ヘテロ原子で中断されている炭化水素基としては、炭化水素基に含まれる−CH−が−SO−又は−CO−で置き換わった基が挙げられる。
としては、以下の式(R−1)〜式(R−18)で表される基が挙げられる。
Figure 2012001711
としては、下記の式(A−1)〜式(A−16)で表される基が挙げられる。式(A−1)で表される基は単結合を意味する。
Figure 2012001711
式(a6)で表される基を含むモノマーとしては、例えば、式(a6−1)で表されるモノマーが挙げられる。
Figure 2012001711
[式(a6−1)中、Rは、水素原子又はメチル基を表す。
、R及びAは、上記と同じ意味を表す。]
式(a6−1)で表される化合物としては、例えば、以下で表される化合物が挙げられる。
Figure 2012001711
樹脂が式(a6)で表される基を含むモノマーに由来する構造単位を含む場合、その含有量は、樹脂の全構造単位に対して、通常5〜90モル%であり、好ましくは10〜80モル%であり、より好ましくは20〜70モル%である。
本発明の樹脂が、式(I)で表される化合物に由来する構造単位及び酸に不安定な基を有するモノマーに由来する構造単位を有する場合、該樹脂(以下「樹脂(A−A)」という場合がある)は、アルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸との作用によりアルカリ水溶液で溶解し得る樹脂であり、レジスト組成物用樹脂の主成分として用いられる。
レジスト組成物が樹脂(A−A)を含む場合、該レジスト組成物は、樹脂(A−A)と酸発生剤とを含み、さらに塩基性化合物を含むことが好ましく、また、さらに溶剤を含むことが好ましい。
樹脂(A−A)は、好ましくは、式(I)で表される化合物と、酸に不安定な基を有するモノマー(a1)と、酸安定モノマーとを重合させた共重合体であり、より好ましくは、少なくとも、式(I)で表される化合物、酸に不安定な基を有するモノマー(a1)、ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)及び/又はラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)を重合させた共重合体である。
好ましい共重合体において、酸に不安定な基を有するモノマー(a1)は、より好ましくはモノマー(a1−1)及びモノマー(a1−2)の少なくとも1種(さらに好ましくはモノマー(a1−1))であり、ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)は、好ましくはヒドロキシアダマンチル基を有する酸安定モノマー(a2−1)であり、ラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)は、より好ましくはγ−ブチロラクトン環を有する酸安定モノマー(a3−1)及びγ−ブチロラクトン環とノルボルナン環との縮合環を有する酸安定モノマー(a3−2)の少なくとも1種である。樹脂(A−A)は、公知の重合法(例えばラジカル重合法)によって製造できる。
樹脂(A−A)における式(I)で表される化合物に由来する構造単位の含有量は、樹脂(A−A)の全構造単位に対して、通常1〜15モル%であり、好ましくは1〜10モル%であり、より好ましくは1〜5モル%である。
樹脂(A−A)における、酸に不安定な基を有するモノマー(a1)に由来する構造単位は、樹脂の全単位において、好ましくは10〜80モル%、より好ましくは20〜60モル%である。
樹脂(A−A)が、式(I)で表される化合物に由来する構造単位、酸に不安定な基を有するモノマー(a1)に由来する構造単位、及び酸安定モノマーに由来する構造単位のみからなる樹脂である場合、各構造単位の含有量は、以下の範囲であることが好ましい。
式(I)で表される化合物に由来する構造単位;1〜15モル%(好ましくは1〜10モル%)
酸に不安定な基を有するモノマー(a1)に由来する構造単位;10〜80モル%(好ましくは20〜60モル%)
酸安定モノマーに由来する構造単位;20〜90モル%(好ましくは20〜80モル%)
樹脂(A−A)が、式(I)で表される化合物に由来する構造単位、酸に不安定な基を有するモノマー(a1)に由来する構造単位、ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)に由来する構造単位、及びラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)に由来する構造単位のみからなる樹脂である場合、各構造単位の含有量は、以下の範囲であることが好ましい。
式(I)で表される化合物に由来する構造単位;1〜15モル%(好ましくは1〜10モル%)
酸に不安定な基を有するモノマー(a1)に由来する構造単位;10〜80モル%(好ましくは20〜60モル%)
ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)に由来する構造単位;3〜40モル%(好ましくは5〜35モル%)
ラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)に由来する構造単位;5〜60モル%(好ましくは15〜55モル%)
また、アダマンチル基を有するモノマー(特に酸に不安定な基を有するモノマー(a1−1))に由来する構造単位を、酸に不安定な基を有するモノマー(a1)100モル%に対して15モル%以上とすることが好ましい。アダマンチル基を有するモノマーの比率が増えると、レジストのドライエッチング耐性が向上する。
樹脂(A−A)の重量平均分子量は、好ましくは、2,500以上(より好ましくは3,000以上、さらに好ましくは4,000以上)、50,000以下(より好ましくは30,000以下、さらに好ましくは10,000以下)である。
レジスト組成物が樹脂(A−A)を含む場合、その含有量は、レジスト組成物の固形分中80質量%以上99質量%以下であることが好ましい。
なお本明細書において「組成物中の固形分」とは、後述する溶剤(E)を除いたレジスト組成物成分の合計を意味する。組成物中の固形分及びこれに対する樹脂の含有量は、例えば、液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィーなどの公知の分析手段で測定することができる。
本発明の樹脂が、式(I)で表される化合物に由来する構造単位を有し、酸に不安定な基を有するモノマーに由来する構造単位を有さない場合、該樹脂(以下「樹脂(A−B)」という場合がある)は、レジスト組成物用の添加剤として用いられる。
樹脂(A−B)は、好ましくは、式(I)で表される化合物と、式(a5)で表される基を有する酸安定モノマー及び/又は式(a6)で表される基を有する酸安定モノマーとを重合させた共重合体である。樹脂(A−B)は、公知の重合法(例えばラジカル重合法)によって製造できる。
樹脂(A−B)が、式(I)で表される化合物に由来する構造単位及び酸安定モノマーに由来する構造単位のみからなる樹脂である場合、各構造単位の含有量は、以下の範囲であることが好ましい。
式(I)で表される化合物に由来する構造単位;10〜95モル%(好ましくは20〜90モル%)
酸安定モノマーに由来する構造単位;5〜90モル%(好ましくは10〜80モル%)
樹脂(A−B)が、式(I)で表される化合物に由来する構造単位及び式(a5)で表される基を有する酸安定モノマーに由来する構造単位のみからなる樹脂である場合、各構造単位の含有量は、以下の範囲であることが好ましい。
式(I)で表される化合物に由来する構造単位;10〜95モル%(好ましくは20〜90モル%)
式(a5)で表される基を有する酸安定モノマーに由来する構造単位;5〜90モル%(好ましくは10〜80モル%)
樹脂(A−B)が、式(I)で表される化合物に由来する構造単位及び式(a6)で表される基を有する酸安定モノマーに由来する構造単位のみからなる樹脂である場合、各構造単位の含有量は、以下の範囲であることが好ましい。
式(I)で表される化合物に由来する構造単位;10〜95モル%(好ましくは20〜90モル%)
式(a6)で表される基を有する酸安定モノマーに由来する構造単位;5〜90モル%(好ましくは10〜80モル%)
レジスト組成物が樹脂(A−B)を含む(ただし、樹脂(A−A)を含まない)場合、該レジスト組成物は、樹脂(A−B)と、酸発生剤と、酸に不安定な基を有し、かつアルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸との作用によりアルカリ水溶液で溶解し得る樹脂(ただし、式(I)で表される化合物に由来する構造単位を有さない)(以下「樹脂(X)」という場合がある)とを含み、さらに塩基性化合物を含むことが好ましく、また、さらに溶剤を含むことが好ましい。
樹脂(X)は、上述した酸不安定モノマーに由来する構造単位を有する樹脂である。
樹脂(A−B)の重量平均分子量は、好ましくは、8,000以上(より好ましくは10,000以上、さらに好ましくは30,000以上)、80,000以下(より好ましくは60,000以下、さらに好ましくは55,000以下)である。
レジスト組成物が樹脂(A−B)を含む場合、その含有量は、レジスト組成物の固形分中、通常0.1〜10質量%であり、好ましくは0.5〜8質量%であり、より好ましくは1〜5質量%である。
レジスト組成物が樹脂(A−A)及び樹脂(A−B)をともに含む場合、樹脂(A−A)の含有量は、レジスト組成物の固形分中10質量%以上99質量%以下であることが好ましく、樹脂(A−B)の含有量は、レジスト組成物の固形分中0.1質量%以上10質量%以下であることが好ましい。
好ましい樹脂(X)は、少なくとも、酸に不安定な基を有するモノマー(a1)、ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)及び/又はラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)を重合させた共重合体である。この好ましい共重合体において、酸に不安定な基を有するモノマー(a1)は、より好ましくはアダマンチル基を有するモノマー(a1−1)及びシクロへキシル基を有するモノマー(a1−2)の少なくとも1種(さらに好ましくはアダマンチル基を有するモノマー(a1−1))であり、ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)は、好ましくはヒドロキシアダマンチル基を有する酸安定モノマー(a2−1)であり、ラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)は、より好ましくはγ−ブチロラクトン環を有する酸安定モノマー(a3−1)及びγ−ブチロラクトン環とノルボルナン環との縮合環を有する酸安定モノマー(a3−2)の少なくとも1種である。樹脂(X)は、公知の重合法(例えばラジカル重合法)によって製造できる。
樹脂(X)の重量平均分子量は、好ましくは、2,500以上(より好ましくは3,000以上、さらに好ましくは3,500以上)、50,000以下(より好ましくは30,000以下、さらに好ましくは10,000以下)である。
樹脂(X)の含有量は、組成物の固形分中80質量%以上であることが好ましい。
〈酸発生剤(以下「酸発生剤(B)」という場合がある)〉
酸発生剤(B)は、非イオン系とイオン系とに分類される。非イオン系酸発生剤には、有機ハロゲン化物、スルホネートエステル類(例えば2−ニトロベンジルエステル、芳香族スルホネート、オキシムスルホネート、N−スルホニルオキシイミド、N−スルホニルオキシイミド、スルホニルオキシケトン、ジアゾナフトキノン4−スルホネート)、スルホン類(例えばジスルホン、ケトスルホン、スルホニルジアゾメタン)等が含まれる。イオン系酸発生剤は、オニウムカチオンを含むオニウム塩(例えばジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩)が代表的である。オニウム塩のアニオンとしては、スルホン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、スルホニルメチドアニオン等がある。
酸発生剤(B)としては、レジスト分野で使用される酸発生剤(特に光酸発生剤)だけでなく、光カチオン重合の光開始剤、色素類の光消色剤、又は光変色剤等の放射線(光)によって酸を発生する公知化合物及びそれらの混合物も、適宜、使用できる。例えば特開昭63−26653号、特開昭55−164824号、特開昭62−69263号、特開昭63−146038号、特開昭63−163452号、特開昭62−153853号、特開昭63−146029号や、米国特許第3,779,778号、米国特許第3,849,137号、独国特許第3914407号、欧州特許第126,712号等に記載の放射線によって酸を発生する化合物を使用できる。
酸発生剤(B)は、好ましくはフッ素含有酸発生剤であり、より好ましくは式(B1)で表されるスルホン酸塩である。
Figure 2012001711
[式(B1)中、
1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
b1は、単結合又は炭素数1〜17の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
Yは、置換基を有していてもよい炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数3〜18の飽和環状炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基及び該飽和環状炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−SO−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
+は、有機カチオンを表す。]
ペルフルオロアルキル基としては、例えば、トリフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基などが挙げられる。
式(B1)では、Q1及びQ2は、それぞれ独立に、好ましくはトリフルオロメチル基又はフッ素原子であり、より好ましくはフッ素原子である。
2価の飽和炭化水素基としては、直鎖状アルカンジイル基、分岐状アルカンジイル基、単環式又は多環式の2価の飽和環状炭化水素基が挙げられ、これらの基のうち2種以上を組み合わせたものでもよい。
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基、トリデカン−1,13−ジイル基、テトラデカン−1,14−ジイル基、ペンタデカン−1,15−ジイル基、ヘキサデカン−1,16−ジイル基、ヘプタデカン−1,17−ジイル基、エタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基、プロパン−2,2−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;
直鎖状アルキレンに、アルキル基(特に、炭素数1〜4のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等)の側鎖を有したもの、例えば、ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基;
シクロブタン−1,3−ジイル基、1,3−シクロペンタン−1,3−ジイル基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基シレン基、シクロオクタン−1,5−ジイル基、等のシクロアルカンジイル基等のシクロアルカンジイル基である単環式の2価の飽和環状炭化水素基;
ノルボルナン−1,4−ジイル基、ノルボルナン−2,5−ジイル基、1,5−アダマンタン−1,5−ジイル基、アダマンタン−2,6−ジイル基等の多環式の2価の飽和環状炭化水素基等が挙げられる。
b1における前記2価の飽和炭化水素基に含まれる−CH−が−O−又は−CO−で置き換わった基としては、例えば、式(b1−1)〜式(b1−6)が挙げられる。Lb1は、好ましくは式(b1−1)〜式(b1−4)のいずれか、さらに好ましくは式(b1−1)又は式(b1−2)が挙げられる。なお、式(b1−1)〜式(b1−6)は、その左右を式(B1)に合わせて記載しており、左側でC(Q1)(Q2)−と結合し、右側で−Yと結合する。以下の式(b1−1)〜式(b1−6)の具体例も同様である。
Figure 2012001711
式(b1−1)〜式(b1−6)中、
b2は、単結合又は炭素数1〜15の2価の飽和炭化水素基を表す。
b3は、単結合又は炭素数1〜12の2価の飽和炭化水素基を表す。
b4は、炭素数1〜13の2価の飽和炭化水素基を表す。但しLb3及びLb4の炭素数上限は13である。
b5は、炭素数1〜15の2価の飽和炭化水素基を表す。
b6及びLb7は、それぞれ独立に、炭素数1〜15の2価の飽和炭化水素基を表す。但しLb6及びLb7の炭素数上限は16である。
b8は、炭素数1〜14の2価の飽和炭化水素基を表す。
b9及びLb10は、それぞれ独立に、炭素数1〜11の2価の飽和炭化水素基を表す。但しLb9及びLb10の炭素数上限は12である。
中でも、式(b1−1)で表される2価の基が好ましく、Lb2が単結合又は−CH−である式(b1−1)で表される2価の基がより好ましい。
式(b1−1)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
式(b1−2)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
式(b1−3)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
式(b1−4)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
式(b1−5)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
式(b1−6)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
b1の飽和炭化水素基は、置換基を有していてもよい。置換基としては、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基、炭素数7〜21のアラルキル基、炭素数2〜4のアシル基又はグリシジルオキシ基などが挙げられる。
アラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、トリチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基等が挙げられる。
Yの脂肪族炭化水素基としては、炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。
脂肪族炭化水素基及び飽和環状炭化水素基の置換基としては、例えば、ハロゲン原子(但しフッ素原子を除く)、ヒドロキシ基、オキソ基、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、ヒドロキシ基含有炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜16の飽和環状炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基、炭素数7〜21のアラルキル基、炭素数2〜4のアシル基、グリシジルオキシ基又は−(CH2j2−O−CO−Rb1基(式中、Rb1は、炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜16の飽和環状炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。j2は、0〜4の整数を表す。)などが挙げられる。Yの置換基である脂肪族炭化水素基、飽和環状炭化水素基、芳香族炭化水素基及びアラルキル基等は、さらに置換基を有していてもよい。ここでの置換基は、例えば、アルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、オキソ基等が挙げられる。
ヒドロキシ基含有脂肪族炭化水素基としては、例えば、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基などが挙げられる。
Yの脂肪族炭化水素基及び飽和環状炭化水素基における−CH−が−O−、−SO−又は−CO−で置き換わった基としては、例えば、環状エーテル基(−CH−が−O−で置き換わった基)、オキソ基を有する飽和環状炭化水素基(−CH−が−CO−で置き換わった基)、スルトン環基(隣り合う2つの−CH−が、それぞれ、−O−又は−SO−で置き換わった基)又はラクトン環基(隣り合う2つの−CH−が、それぞれ、−O−又は−CO−で置き換わった基)等が挙げられる。
特に、Yの飽和環状炭化水素基としては、式(Y1)〜式(Y26)で表される基が挙げられる。
Figure 2012001711
なかでも、好ましくは式(Y1)〜式(Y19)のいずれかで表される基であり、より好ましくは式(Y11)、式(Y14)、式(Y15)又は式(Y19)で表される基であり、さらに好ましくは式(Y11)又は式(Y14)で表される基である。
脂肪族炭化水素基で置換された飽和環状炭化水素基であるYとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
ヒドロキシ基又はヒドロキシ基含有脂肪族炭化水素基で置換された飽和環状炭化水素基であるYとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
芳香族炭化水素基で置換された飽和環状炭化水素基であるYとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
−(CH2j2−O−CO−Rb1基で置換された飽和環状炭化水素基であるYとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
Yは、好ましくは置換基(例えば、ヒドロキシ基、オキソ基等)を有していてもよいアダマンチル基であり、より好ましくはアダマンチル基、ヒドロキシアダマンチル基又はオキソアダマンチル基である。
式(B1)で表される塩におけるスルホン酸アニオンとしては、例えば、置換基Lb1が式(b1−1)である以下の式(b1−1−1)〜式(b1−1−9)で表されるアニオンが好ましい。以下の式においては、置換基の定義は上記と同じ意味であり、置換基Rb2及びRb3は、それぞれ独立に炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基(好ましくは、メチル基)を表す。
Figure 2012001711
脂肪族炭化水素基又は無置換の飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−1)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオン又は脂肪族炭化水素基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−1)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
Figure 2012001711
Figure 2012001711
Figure 2012001711
−(CH2j2−O−CO−Rb1基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−1)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
ヒドロキシ基又はヒドロキシ基含有脂肪族炭化水素基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−1)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
Figure 2012001711
Figure 2012001711
Figure 2012001711
芳香族炭化水素基又はアラルキル基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−1)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
環状エーテルであるYと式(b1−1)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
ラクトン環であるYと式(b1−1)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
Figure 2012001711
オキソ基を有する飽和環状炭化水素であるYと式(b1−1)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
スルトン環であるYと式(b1−1)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
脂肪族炭化水素基又は無置換の飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−2)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオン又は脂肪族炭化水素基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−2)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
Figure 2012001711
Figure 2012001711
Figure 2012001711
Figure 2012001711
Figure 2012001711
−(CH2j2−O−CO−Rb1基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−2)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
ヒドロキシ基又はヒドロキシ基含有脂肪族炭化水素基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−2)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
Figure 2012001711
芳香族炭化水素基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−2)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
環状エーテルであるYと式(b1−2)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
ラクトン環であるYと式(b1−2)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
オキソ基を有するYと式(b1−2)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
スルトン環であるYと式(b1−2)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
脂肪族炭化水素基又は無置換のYと式(b1−3)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオン又は脂肪族炭化水素基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−3)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
Figure 2012001711
アルコキシ基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−3)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
ヒドロキシ基又はヒドロキシ基含有脂肪族炭化水素基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−3)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
オキソ基を有するYと式(b1−3)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
脂肪族炭化水素基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−4)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
アルコキシ基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−4)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
ヒドロキシ基又はヒドロキシ基含有脂肪族炭化水素基が置換された飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−4)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
オキソ基を有する飽和環状炭化水素基であるYと式(b1−4)で表される2価の基とを含むスルホン酸アニオンとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
なかでも、式(b1−1)で表される2価の基を有する以下のスルホン酸アニオンがより好ましい。
Figure 2012001711
酸発生剤(B)に含まれるカチオンは、オニウムカチオン、例えば、スルホニウムカチオン、ヨードニウムカチオン、アンモニウムカチオン、ベンゾチアゾリウムカチオン、ホスホニウムカチオンなどが挙げられる。これらの中でも、スルホニウムカチオン及びヨードニウムカチオンが好ましく、アリールスルホニウムカチオンがより好ましい。
式(B1)中のZ+は、好ましくは式(b2−1)〜式(b2−4)のいずれかで表されるカチオンである。
Figure 2012001711
これらの式(b2−1)〜式(b2−4)において、
b4〜Rb6は、それぞれ独立に、炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜18の飽和環状炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。該脂肪族炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、該飽和環状炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、炭素数2〜4のアシル基又はグリシジルオキシ基で置換されていてもよく、前記芳香族炭化水素基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜18の飽和環状炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基で置換されていてもよい。
b7及びRb8は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
m2及びn2は、それぞれ独立に0〜5の整数を表す。m2が2以上の整数である場合、複数のRb7は互いに同一であるか相異なり、n2が2以上の整数である場合、複数のRb8は互いに同一であるか相異なる。
b9及びRb10は、それぞれ独立に、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基又は炭素数3〜18の飽和環状炭化水素基を表す。
b11は、水素原子、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜18の飽和環状炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。
b9〜Rb11の脂肪族炭化水素基は、好ましくは炭素数1〜12であり、飽和環状炭化水素基は、好ましくは炭素数3〜18、より好ましくは炭素数4〜12である。
b12は、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜18の飽和環状炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。前記芳香族炭化水素基は、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数3〜18の飽和環状炭化水素基又は炭素数1〜12のアルキルカルボニルオキシ基で置換されていてもよい。
b9とRb10と、及びRb11とRb12とは、それぞれ独立に、互いに結合して3員環〜12員環(好ましくは3員環〜7員環)を形成していてもよく、これらの環の−CH−は、−O−、−S−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
b13〜Rb18は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
b11は、−S−又は−O−を表す。
o2、p2、s2、及びt2は、それぞれ独立に、0〜5の整数を表す。
q2及びr2は、それぞれ独立に、0〜4の整数を表す。
u2は0又は1を表す。
o2が2以上の整数である場合、複数のRb13は互いに同一であっても異なってもよく、これと同様に、p2、q2、r2、s2及びt2のいずれかが2以上の整数であるとき、それぞれ、複数のRb14〜Rb18のいずれかは互いに同一でも異なってもよい。
アルキルカルボニルオキシ基としては、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基、n−ブチルカルボニルオキシ基、sec−ブチルカルボニルオキシ基、tert−ブチルカルボニルオキシ基、ペンチルカルボニルオキシ基、ヘキシルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基及び2−エチルヘキシルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、2,2−ジメチルエチル基、1−メチルプロピル基、2−メチルプロピル基、1,2−ジメチルプロピル基、2,2−ジメチルプロピル基、1−エチルプロピル基、n−ペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、n−ヘキシル基、1−プロピルブチル基、ペンチル基、1−メチルペンチル基、1,4−ジメチルヘキシル基、ヘプチル基、1−メチルヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基などのアルキル基が挙げられる。中でも、好ましい脂肪族炭化水素基は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基及び2−エチルヘキシル基である。
好ましい飽和環状炭化水素基は、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロデシル基、2−アルキル−2−アダマンチル基、1−(1−アダマンチル)−1−アルキル基、及びイソボルニル基である。
好ましい芳香族炭化水素基は、フェニル基、4−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−シクロへキシルフェニル基、4−メトキシフェニル基、ビフェニリル基、ナフチル基である。
置換基が芳香族炭化水素基である脂肪族炭化水素基(アラルキル基)としては、ベンジル基などが挙げられる。
b9及びRb10が形成する環としては、例えば、チオラン−1−イウム環(テトラヒドロチオフェニウム環)、チアン−1−イウム環、1,4−オキサチアン−4−イウム環などが挙げられる。
b11及びRb12が形成する環としては、例えば、オキソシクロヘプタン環、オキソシクロヘキサン環、オキソノルボルナン環、オキソアダマンタン環などが挙げられる。
カチオン(b2−1)〜カチオン(b2−4)の中でも、カチオン(b2−1)が好ましく、式(b2−1−1)で表されるカチオンがより好ましく、トリフェニルスルホニウムカチオン(式(b2−1−1)中、v2=w2=x2=0)がさらに好ましい。
Figure 2012001711
式(b2−1−1)中、
b19〜Rb21は、それぞれ独立に、ハロゲン原子(より好ましくはフッ素原子)、ヒドロキシ基、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜18の飽和環状炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
脂肪族炭化水素基は、好ましくは炭素数1〜12であり、飽和環状炭化水素基は、好ましくは炭素数4〜18である。
前記脂肪族炭化水素基は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよい。
前記飽和環状炭化水素基は、ハロゲン原子、炭素数2〜4のアシル基又はグリシジルオキシ基で置換されていてもよい。
v2、w2及びx2は、それぞれ独立に0〜5の整数(好ましくは0又は1)を表す。v2が2以上の整数である場合、複数のRb19は互いに同一か相異なり、w2が2以上の整数である場合、複数のRb20は互いに同一か相異なり、x2が2以上の整数である場合、複数のRb21は互いに同一か相異なる。
なかでも、Rb19〜Rb21は、それぞれ独立に、好ましくは、ハロゲン原子(より好ましくはフッ素原子)、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、又は炭素数1〜12のアルコキシ基であることが好ましく、ヒドロキシ基又は炭素数1〜4のアルキル基であることがより好ましい。
カチオン(b2−1−1)の具体例としては、以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
Figure 2012001711
カチオン(b2−2)の具体例としては、以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
カチオン(b2−3)の具体例としては、以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
Figure 2012001711
カチオン(b2−4)の具体例としては、以下のものが挙げられる。
Figure 2012001711
Figure 2012001711
Figure 2012001711
Figure 2012001711
酸発生剤(B1)は、上述のスルホン酸アニオン及び有機カチオンの組合せである。上述のアニオンとカチオンとは任意に組み合わせることができるが、アニオン(b1−1−1)〜アニオン(b1−1−9)のいずれかとカチオン(b2−1−1)との組合せ、並びにアニオン(b1−1−3)〜(b1−1−5)のいずれかとカチオン(b2−3)との組合せが好ましい。
好ましい酸発生剤(B1)は、式(B1−1)〜式(B1−17)で表されるものである。中でもトリフェニルスルホニウムカチオンを含む酸発生剤(B1−1)、(B1−2)、(B1−6)、(B1−11)、(B1−12)、(B1−13)及び(B1−14)、並びに(B1−3)がより好ましい。
Figure 2012001711
Figure 2012001711
Figure 2012001711
Figure 2012001711
Figure 2012001711
酸発生剤(B)の含有量は、樹脂(A−A)と樹脂(X)との合計量100質量部に対して、好ましくは1質量部以上(より好ましくは3質量部以上)、好ましくは30質量部以下(より好ましくは25質量部以下)である。
〈塩基性化合物(以下「塩基性化合物(C)」という場合がある)〉
本発明のレジスト組成物は、塩基性化合物(C)を含有していることが好ましい。
塩基性化合物(C)の含有量は、レジスト組成物の固形分量を基準に、0.01〜1質量%程度であることが好ましい。
塩基性化合物(C)は、好ましくは塩基性の含窒素有機化合物(例えば、アミン)である。アミンは、脂肪族アミンでも、芳香族アミンでもよい。脂肪族アミンは、第一級アミン、第二級アミン及び第三級アミンのいずれも使用できる。芳香族アミンは、アニリンのような芳香族環にアミノ基が結合したものや、ピリジンのような複素芳香族アミンのいずれでもよい。好ましい塩基性化合物(C)として、式(C2)で表される芳香族アミン、特に式(C2−1)で表されるアニリンが挙げられる。
Figure 2012001711
式(C2)及び式(C2−1)中、Arc1は、芳香族炭化水素基を表す。
c5及びRc6は、それぞれ独立に、水素原子、脂肪族炭化水素基(好ましくはアルキル基又はシクロアルキル基)、飽和環状炭化水素基又は芳香族炭化水素基を表す。但し該脂肪族炭化水素基、該飽和環状炭化水素基又は該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、アミノ基、又は炭素数1〜6のアルコキシ基で置換されていてもよく、該アミノ基は、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよく、該脂肪族炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
前記脂肪族炭化水素基は、好ましくは炭素数1〜18程度であり、前記飽和環状炭化水素基は、好ましくは炭素数5〜10程度であり、前記芳香族炭化水素基は、好ましくは炭素数6〜10程度である。
c7は、脂肪族炭化水素基(好ましくはアルキル基)、アルコキシ基、飽和環状炭化水素基(好ましくはシクロアルキル基)又は芳香族炭化水素基を表す。但し該脂肪族炭化水素基、該アルコキシ基、該飽和環状炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、上記と同様の基で置換基されていてもよい。
m3は0〜3の整数を表す。m3が2以上のとき、複数のRc7は、互いに同一でも異なってもよい。
c7の脂肪族炭化水素基、飽和環状炭化水素基及び芳香族炭化水素基の好ましい炭素数は、上記と同じであり、Rc7のアルコキシ基は、好ましくは炭素数1〜6程度である。
芳香族アミン(C2)としては、例えば、1−ナフチルアミン及び2−ナフチルアミンなどが挙げられる。
アニリン(C2−1)としては、例えば、アニリン、ジイソプロピルアニリン、2−,3−又は4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、ジフェニルアミンなどが挙げられる。
中でもジイソプロピルアニリン(特に2,6−ジイソプロピルアニリン)が好ましい。
塩基性化合物(C)としては、式(C3)〜式(C11)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2012001711
式(C3)〜式(C11)中、
c8は、上記Rc7で説明したいずれかの基を表す。
窒素原子と結合するRc9、Rc10、Rc11〜Rc14、Rc16〜Rc19及びRc22は、それぞれ独立に、Rc5及びRc6で説明したいずれかの基を表す。
芳香族炭素と結合するRc20、Rc21、Rc23〜Rc28は、それぞれ独立に、Rc7で説明したいずれかの基を表す。
o3、p3、q3、r3、s3、t3及びu3は、それぞれ独立に0〜3の整数を表す。o3が2以上であるとき、Rc20は互いに同一でも異なってもよい。p3、q3、r3、s3、t3及びu3も同様に、これらのいずれかが2以上であるとき、それぞれ、複数のRc21〜Rc28のいずれかは互いに同一でも異なってもよい。
c15は、脂肪族炭化水素基、飽和環状炭化水素基又はアルカノイル基を表す。
n3は0〜8の整数を表す。n3が2以上のとき、複数のRc15は、互いに同一でも異なってもよい。
c15の脂肪族炭化水素基は、好ましくは炭素数1〜6程度であり、飽和環状炭化水素基は、好ましくは炭素数3〜6程度であり、アルカノイル基は、好ましくは炭素数2〜6程度である。
c1及びLc2は、それぞれ独立に、2価の脂肪族炭化水素基(好ましくはアルキレン基)、−CO−、−C(=NH)−、−C(=NRc3)−、−S−、−S−S−又はこれらの組合せを表す。該2価の脂肪族炭化水素基は、好ましくは炭素数1〜6程度である。
c3は、炭素数1〜4のアルキル基を表す。
化合物(C3)としては、例えば、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、メチルジブチルアミン、メチルジペンチルアミン、メチルジヘキシルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、メチルジヘプチルアミン、メチルジオクチルアミン、メチルジノニルアミン、メチルジデシルアミン、エチルジブチルアミン、エチルジペンチルアミン、エチルジヘキシルアミン、エチルジヘプチルアミン、エチルジオクチルアミン、エチルジノニルアミン、エチルジデシルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、トリス〔2−(2−メトキシエトキシ)エチル〕アミン、トリイソプロパノールアミンエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノ−1,2−ジフェニルエタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジフェニルメタンなどが挙げられる。
化合物(C4)としては、例えば、ピペラジンなどが挙げられる。
化合物(C5)としては、例えば、モルホリンなどが挙げられる。
化合物(C6)としては、例えば、ピペリジン及び特開平11−52575号公報に記載されているピペリジン骨格を有するヒンダードアミン化合物などが挙げられる。
化合物(C7)としては、例えば、2,2’−メチレンビスアニリンなどが挙げられる。
化合物(C8)としては、例えば、イミダゾール、4−メチルイミダゾールなどが挙げられる。
化合物(C9)としては、例えば、ピリジン、4−メチルピリジンなどが挙げられる。
化合物(C10)としては、例えば、1,2−ジ(2−ピリジル)エタン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,2−ジ(2−ピリジル)エテン、1,2−ジ(4−ピリジル)エテン、1,3−ジ(4−ピリジル)プロパン、1,2−ジ(4−ピリジルオキシ)エタン、ジ(2−ピリジル)ケトン、4,4’−ジピリジルスルフィド、4,4’−ジピリジルジスルフィド、2,2’−ジピリジルアミン、2,2’−ジピコリルアミンなどが挙げられる。
化合物(C11)としては、例えば、ビピリジンなどが挙げられる。
〈溶剤(以下「溶剤(E)」という場合がある〉
本発明のレジスト組成物は、溶剤(E)を、組成物中90質量%以上の量で含有していてもよい。溶剤(E)を含有する本発明のレジスト組成物は、薄膜レジストを製造するために適している。溶剤(E)の含有量は、レジスト組成物中90質量%以上(好ましくは92質量%以上、より好ましくは94質量%以上)、99.9質量%以下(好ましくは99質量%以下)である。
溶剤(E)の含有量は、例えば液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィーなどの公知の分析手段で測定できる。
溶剤(E)としては、例えば、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートのようなグリコールエーテルエステル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルのようなグリコールエーテル類;乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル及びピルビン酸エチルのようなエステル類;アセトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン及びシクロヘキサノンのようなケトン類;γ−ブチロラクトンのような環状エステル類;などを挙げることができる。溶剤(E)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
〈その他の成分(以下「その他の成分(F)」という場合がある)〉
本発明のレジスト組成物は、必要に応じて、その他の成分(F)を含有していてもよい。成分(F)に特に限定はなく、レジスト分野で公知の添加剤、例えば、増感剤、溶解抑止剤、界面活性剤、安定剤、染料などを利用できる。
〈レジストパターンの製造方法〉
本発明のレジストパターンの製造方法は、
(1)上述した本発明のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光機を用いて露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、
(5)加熱後の組成物層を、現像装置を用いて現像する工程を含む。
レジスト組成物の基体上への塗布は、スピンコーターなど、通常、用いられる装置によって行うことができる。
乾燥は、例えば、ホットプレート等の加熱装置を用いて溶剤等の揮発成分を蒸発させて除去すること(いわゆるプリベーク)により行われるか、あるいは減圧装置を用いて行われ、乾燥された組成物層が形成される。この場合の温度は、例えば、50〜200℃程度が例示される。また、圧力は、1〜1.0×10Pa程度が例示される。
得られた組成物層は、露光機を用いて露光する。露光機は、液浸露光機であってもよい。この際、通常、求められるパターンに相当するマスクを介して露光が行われる。露光光源としては、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、ArFエキシマレーザ(波長193nm)、F2エキシマレーザ(波長157nm)のような紫外域のレーザ光を放射するもの、固体レーザ光源(YAG又は半導体レーザ等)からのレーザ光を波長変換して遠紫外域または真空紫外域の高調波レーザ光を放射するもの等、種々のものを用いることができる。また、露光機は、電子線や、極端紫外光(EUV)を照射するものであってもよい。
露光後の組成物層は、脱保護基反応を促進するための加熱処理(いわゆるポストエキスポジャーベーク)が行われる。加熱温度としては、通常50〜200℃程度、好ましくは70〜150℃程度である。
加熱後の組成物層を、現像装置を用いて、通常、アルカリ現像液を利用して現像する。
ここで用いられるアルカリ現像液は、この分野で用いられる各種のアルカリ性水溶液であればよい。例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドや(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド(通称コリン)の水溶液等が挙げられる。
現像後、超純水でリンスし、基板及びパターン上に残った水を除去することが好ましい。
〈用途〉
本発明のレジスト組成物は、KrFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、ArFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、電子線(EB)照射用のレジスト組成物又はEUV露光用のレジスト組成物として好適である。
以下、本発明を実施例によって詳細に説明する。例中、含有量及び使用量を表す%及び部は、特記ないかぎり質量基準である。
以下において、化合物の構造は、質量分析(LC;Agilent製1100型、MASS;Agilent製LC/MSD型)で確認した。また、重量平均分子量は、ポリスチレンを標準品として、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(東ソー株式会社製HLC−8120GPC型、カラムは”TSKgel Multipore HXL−M”3本、溶媒はテトラヒドロフラン)により求めた値である。
カラム:TSKgel Multipore HXL-M x 3 + guardcolumn(東ソー社製)
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0mL/min
検出器:RI検出器
カラム温度:40℃
注入量:100μl
分子量標準:標準ポリスチレン(東ソー社製)
実施例1 〔式(I’)で表される化合物の合成〕
Figure 2012001711
式(I’−1)で表される化合物2.00部及びヘプタフルオロ酪酸無水物8.00部を仕込み、120℃で15時間攪拌後、23℃まで冷却した。得られた反応物に、クロロホルム100部及び5%炭酸水素ナトリウム水溶液66部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分液した。回収された有機層に、イオン交換水56部を仕込み23℃で30分間攪拌した後、分液することにより有機層を回収した。この水洗の操作を4回行った。回収された有機層を濃縮し、得られた濃縮物に、メチルt−ブチルエーテル20部を加えて23℃で3時間攪拌し、ろ過することにより、固体として、式(I’)で表される化合物1.85部を得た。
式(I’)で表される化合物の同定;(質量分析)MS:644.1
実施例2 〔式(P’)で表される化合物の合成〕
Figure 2012001711
式(I’−1)で表される化合物2.00部及びペンタフルオロプロピオン酸無水物6.05部を仕込み、120℃で15時間攪拌後、23℃まで冷却した。得られた反応物に、クロロホルム100部及び5%炭酸水素ナトリウム水溶液50部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分液した。回収された有機層に、イオン交換水50部を仕込み23℃で30分間攪拌した後、分液することにより有機層を回収した。この水洗の操作を5回行った。回収された有機層を濃縮し、得られた濃縮物に、メチルt−ブチルエーテル20部を加えて23℃で3時間攪拌し、ろ過することにより、式(P’)で表される化合物1.68部を得た。
式(P’)で表される化合物の同定;(質量分析)MS:544.1
実施例3 〔式(Q’)で表される化合物の合成〕
Figure 2012001711
式(I’−1)で表される化合物2.00部及びトリフルオロ酢酸無水物4.10部を仕込み、120℃で15時間攪拌後、23℃まで冷却した。得られた反応物に、クロロホルム100部及び5%炭酸水素ナトリウム水溶液50部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分液した。回収された有機層に、イオン交換水50部を仕込み23℃で30分間攪拌した後、分液することにより有機層を回収した。この水洗の操作を5回行った。回収された有機層を濃縮し、得られた濃縮物に、メチルt−ブチルエーテル20部を加えて23℃で3時間攪拌し、ろ過することにより、式(Q’)で表される化合物0.94部を得た。
式(Q’)で表される化合物の同定;(質量分析)MS:444.1
樹脂の合成に使用したモノマーを下記に示す。
Figure 2012001711
実施例4 〔樹脂A1の合成〕
式(E)で表されるモノマー、式(F)で表されるモノマー、式(C)で表されるモノマー及び式(I’)で表されるモノマーをモル比40:10:45:5で仕込み、全モノマー量の1.5重量倍のジオキサンを加えて溶液とした。そこに開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対してそれぞれ1mol%、3mol%添加し、75℃で約5時間加熱した。その後、反応液を、大量のメタノールと水の混合溶媒に注いで沈殿させる操作を3回行って精製し、重量平均分子量が7.0×10の共重合体を収率70%で得た。この共重合体は、次式の構造単位を有するものであり、これを樹脂A1とする。
Figure 2012001711
実施例5 〔樹脂A2の合成〕
式(E)で表されるモノマー、式(F)で表されるモノマー、式(G)で表されるモノマー、式(H)で表されるモノマー及び式(I’)で表されるモノマーをモル比40:10:17:30:3で仕込み、全モノマー量の1.5重量倍のジオキサンを加えて溶液とした。そこに開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対してそれぞれ1mol%、3mol%添加し、753℃で約5時間加熱した。その後、反応液を、大量のメタノールと水の混合溶媒に注いで沈殿させる操作を3回行って精製し、重量平均分子量が6.8×10の共重合体を収率78%で得た。この共重合体は、次式の構造単位を有するものであり、これを樹脂A2とする。
Figure 2012001711
実施例6 〔樹脂A3の合成〕
式(I’)で表されるモノマー及び式(M)で表されるモノマーをモル比50:50で仕込み、全モノマー量の1.5重量倍のジオキサンを加えて溶液とした。そこに開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対してそれぞれ0.3mol%、0.9mol%添加し、67℃で約5時間加熱した。その後、反応液を、大量のメタノールと水の混合溶媒に注いで沈殿させる操作を3回行って精製し、重量平均分子量が5.0×10の共重合体を収率76%で得た。この共重合体は、次式のモノマーに由来する各構造単位を有するものであり、これを樹脂A3とする。
Figure 2012001711
実施例7 〔樹脂A4の合成〕
式(I’)で表されるモノマー及び式(N)で表されるモノマーをモル比50:50で仕込み、全モノマー量の1.5重量倍のジオキサンを加えて溶液とした。そこに開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対してそれぞれ0.3mol%、0.9mol%添加し、67℃で約5時間加熱した。その後、反応液を、大量のメタノールと水の混合溶媒に注いで沈殿させる操作を3回行って精製し、重量平均分子量が4.8×10の共重合体を収率71%で得た。この共重合体は、次式のモノマーに由来する各構造単位を有するものであり、これを樹脂A4とする。
Figure 2012001711
実施例8 〔樹脂A5の合成〕
式(I’)で表されるモノマー及び式(O)で表されるモノマーをモル比70:30で仕込み、全モノマー量の1.5重量倍のジオキサンを加えて溶液とした。そこに開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対してそれぞれ0.3mol%、0.9mol%添加し、67℃で約5時間加熱した。その後、反応液を、大量のメタノールと水の混合溶媒に注いで沈殿させる操作を3回行って精製し、重量平均分子量が5.1×10の共重合体を収率59%で得た。この共重合体は、次式のモノマーに由来する各構造単位を有するものであり、これを樹脂A5とする。
Figure 2012001711
実施例9 〔樹脂A6の合成〕
式(I’)で表されるモノマー及び式(G)で表されるモノマーをモル比50:50で仕込み、全モノマー量の1.5重量倍のジオキサンを加えて溶液とした。そこに開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対してそれぞれ0.3mol%、0.9mol%添加し、67℃で約5時間加熱した。その後、反応液を、大量のメタノールと水の混合溶媒に注いで沈殿させる操作を3回行って精製し、重量平均分子量が5.3×10の共重合体を収率78%で得た。この共重合体は、次式のモノマーに由来する各構造単位を有するものであり、これを樹脂A6とする。
Figure 2012001711
実施例10 〔樹脂A7の合成〕
式(I’)で表されるモノマー及び式(F)で表されるモノマーをモル比60:40で仕込み、全モノマー量の1.5重量倍のジオキサンを加えて溶液とした。そこに開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対してそれぞれ0.3mol%、0.9mol%添加し、67℃で約5時間加熱した。その後、反応液を、大量のメタノールと水の混合溶媒に注いで沈殿させる操作を3回行って精製し、重量平均分子量が4.6×10の共重合体を収率67%で得た。この共重合体は、次式のモノマーに由来する各構造単位を有するものであり、これを樹脂A7とする。
Figure 2012001711
実施例11 〔樹脂A8の合成〕
式(P’)で表されるモノマー及び式(M)で表されるモノマーをモル比50:50で仕込み、全モノマー量の1.5重量倍のジオキサンを加えて溶液とした。そこに開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対してそれぞれ0.3mol%、0.9mol%添加し、67℃で約5時間加熱した。その後、反応液を、大量のメタノールと水の混合溶媒に注いで沈殿させる操作を3回行って精製し、重量平均分子量が4.8×10の共重合体を収率75%で得た。この共重合体は、次式のモノマーに由来する各構造単位を有するものであり、これを樹脂A8とする。
Figure 2012001711
実施例12 〔樹脂A9の合成〕
式(Q’)で表されるモノマー及び式(M)で表されるモノマーをモル比50:50で仕込み、全モノマー量の1.5重量倍のジオキサンを加えて溶液とした。そこに開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対してそれぞれ0.3mol%、0.9mol%添加し、67℃で約5時間加熱した。その後、反応液を、大量のメタノールと水の混合溶媒に注いで沈殿させる操作を3回行って精製し、重量平均分子量が4.6×10の共重合体を収率70%で得た。この共重合体は、次式のモノマーに由来する各構造単位を有するものであり、これを樹脂A9とする。
Figure 2012001711
合成例1 〔樹脂X1の合成〕
式(E)で表されるモノマー、式(J)で表されるモノマー、式(F)で表されるモノマー、式(L)で表されるモノマー及び式(G)で表されるモノマーをモル比32:7:8:10:43で仕込み、全モノマー量の1.5重量倍のジオキサンを加えて溶液とした。そこに開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対してそれぞれ1mol%、3mol%添加し、73℃で約5時間加熱した。その後、反応液を、大量のメタノールと水の混合溶媒に注いで沈殿させる操作を3回行って精製し、重量平均分子量が9.5×10の共重合体を収率80%で得た。この共重合体は、次式の構造単位を有するものであり、これを樹脂X1とする。
Figure 2012001711
合成例2 〔樹脂X2の合成〕
式(E)で表されるモノマー、式(K)で表されるモノマー、式(F)で表されるモノマー、式(L)で表されるモノマー及び式(G)で表されるモノマーをモル比32:7:8:10:43で仕込み、全モノマー量の1.5重量倍のジオキサンを加えて溶液とした。そこに開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対してそれぞれ1mol%、3mol%添加し、73℃で約5時間加熱した。その後、反応液を、大量のメタノールと水の混合溶媒に注いで沈殿させる操作を3回行って精製し、重量平均分子量が9.2×10の共重合体を収率75%で得た。この共重合体は、次式の構造単位を有するものであり、これを樹脂X2とする。
Figure 2012001711
合成例3 〔樹脂X3の合成〕
式(E)で表されるモノマー、式(J)で表されるモノマー、式(F)で表されるモノマー、式(H)で表されるモノマー及び式(G)で表されるモノマーをモル比32:7:8:10:43で仕込み、全モノマー量の1.5重量倍のジオキサンを加えて溶液とした。そこに開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対してそれぞれ1mol%、3mol%添加し、73℃で約5時間加熱した。その後、反応液を、大量のメタノールと水の混合溶媒に注いで沈殿させる操作を3回行って精製し、重量平均分子量が8.9×10の共重合体を収率78%で得た。この共重合体は、次式の構造単位を有するものであり、これを樹脂X3とする。
Figure 2012001711
合成例4 〔樹脂X4の合成〕
式(A)で表されるモノマー、式(B)で表されるモノマー及び式(C)で表されるモノマーを、36:34:30で仕込み、全モノマー量の1.5重量倍のジオキサンを加えて溶液とした。そこに開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対してそれぞれ1.5mol%、4.5mol%添加し、75℃で約5時間加熱した。その後、反応液を、大量のメタノールと水の混合溶媒に注いで沈殿させる操作を3回行って精製し、重量平均分子量が5.0×10の共重合体を収率48%で得た。この共重合体は、次式の構造単位を有するものであり、これを樹脂X4とする。
Figure 2012001711
合成例5 〔樹脂X5の合成〕
式(R)で表されるモノマー、式(J)で表されるモノマー、式(F)で表されるモノマー、式(H)で表されるモノマー及び式(G)で表されるモノマーをモル比30:14:6:30:20で仕込み、全モノマー量の1.5重量倍のジオキサンを加えて溶液とした。そこに開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対してそれぞれ1mol%、3mol%添加し、73℃で約5時間加熱した。その後、反応液を、大量のメタノールと水の混合溶媒に注いで沈殿させる操作を3回行って精製し、重量平均分子量が8.1×10の共重合体を収率65%で得た。この共重合体は、次式のモノマーに由来する構造単位を有するものであり、これを樹脂X5とする。
Figure 2012001711
合成例6 〔樹脂H1の合成〕
式(B)で表されるモノマー、式(D)で表されるモノマーをモル比70:30で仕込み、全モノマー量の1.5重量倍のジオキサンを加えて溶液とした。そこに開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対してそれぞれ1mol%、3mol%添加し、75℃で約5時間加熱した。その後、反応液を、大量のメタノールと水の混合溶媒に注いで沈殿させる操作を3回行って精製し、重量平均分子量が6.7×10の共重合体を収率58%で得た。この共重合体は、次式の構造単位を有するものであり、これを樹脂H1とする。
Figure 2012001711
下記表に示したように、各成分を混合して溶解し、さらに孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過して、レジスト液を調製した。
Figure 2012001711
Figure 2012001711
<酸発生剤>
B1:式(B1−3)で表される塩
Figure 2012001711
B2:式(B−0)で表される塩
Figure 2012001711
<塩基性化合物:クエンチャー>
C1:2,6−ジイソプロピルアニリン
C2:N−t−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジン
<溶剤>
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 265部
2−ヘプタノン 20.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 20.0部
γ−ブチロラクトン 3.5部
<欠陥評価>
12インチのシリコン製ウェハに、前記のレジスト組成物を、その乾燥(プリベーク)後の膜厚が0.15μmとなるようにスピンコートした。レジスト組成物塗布後、ダイレクトホットプレート上にて、表1及び表2のPB欄に示す温度で60秒間プリベーク(PB)した。
このようにしてレジスト組成物膜を形成したウェハに、現像機[ACT−12;東京エレクトロン(株)製]を用いて、水リンスを60秒間行った。
その後、欠陥検査装置[KLA−2360;KLAテンコール製]を用いて、ウェハ上の欠陥数を測定した。
欠陥数が500以下を◎、500を超え1000以下を○、1000を超え5000未満を△、5000以上を×として評価した。結果を表3に示す。
(レジスト組成物の液浸露光評価)
12インチのシリコン製ウェハ上に、有機反射防止膜用組成物[ARC−29;日産化学(株)製]を塗布して、205℃、60秒の条件でベークすることによって、厚さ780Åの有機反射防止膜を形成させた。次いで、前記の有機反射防止膜の上に、上記のレジスト組成物を乾燥(プリベーク)後の膜厚が85nmとなるようにスピンコートした。
レジスト組成物塗布後、得られたシリコンウェハをダイレクトホットプレート上にて、表1及び表2の「PB」欄に記載された温度で60秒間プリベーク(PB)した。こうしてレジスト組成物膜を形成したウェハに、液浸露光用ArFエキシマステッパー[XT:1900Gi;ASML社製、NA=1.35、3/4Annular X−Y偏光]を用いて、露光量を段階的に変化させてラインアンドスペースパターンを液浸露光した。尚、液浸媒体としては超純水を使用した。
露光後、ホットプレート上にて、表1及び表2の「PEB」欄に記載された温度で60秒間ポストエキスポジャーベーク(PEB)を行い、さらに2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行い、レジストパターンを得た。
各レジスト組成物からのレジストパターン形成において、50nmのラインアンドスペースパターンの線幅が1:1となる露光量を実効感度とした。
マスクエラーファクター評価(MEF):実効感度において、マスクサイズが48nm、50nm、52nm(ピッチはともに100nm)のマスクを用いて、レジストパターンをそれぞれ形成した。マスクサイズを横軸に、各マスクサイズのマスクを用いてを用いて形成されたレジストパターンの線幅を縦軸にプロットした。該プロットから求めた回帰直線の傾きが、2.5以下を○、2.5を超えるものを×とした。結果を表3に示す。ここでマスクサイズとは、露光によって基板に転写されるパターンのサイズを意味し、マスク上に形成されている透光部のサイズを意味しない。
露光マージン評価(EL):実効感度±10%の露光量範囲で、露光量を横軸に、その露光量で形成された50nmのラインパターンの線幅を縦軸にプロットした。該プロットから求めた回帰直線の傾きの絶対値が、1.1nm/(mJ/cm)以下を◎、1.1nm/(mJ/cm)を超え1.3nm/(mJ/cm)以下を○、1.3nm/(mJ/cm)を超え1.4nm/(mJ/cm)以下を△、1.4nm/(mJ/cm)を超えるものを×とした。結果を表3に示す。
フォーカスマージン評価(DOF):実効感度において、フォーカスを段階的に変化させて形成したレジストパターンの線幅が50nm±5%の幅にある範囲(47.5〜52.5nm)を指標(DOF)とし、DOFが0.17μm以上を◎、0.15μm以上0.17μm未満を○、0.10μm以上0.15μm未満を△、0.10μm未満を×とした。結果を表3に示す。
Figure 2012001711
本発明の化合物によれば、該化合物に由来する構造単位を有する樹脂を含むレジスト組成物によりパターンを形成する際の、マスクエラーファクター(MEF)、露光マージン及びフォーカスマージンに優れる。また、該レジスト組成物から形成されるレジストパターンは、欠陥が少ない。

Claims (7)

  1. 式(I)で表される化合物。
    Figure 2012001711
    [式(I)中、Wは、炭素数3〜36の飽和炭化水素環を表す。
    は、単結合又は炭素数1〜17の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
    は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のハロゲン化アルキル基を表す。
    及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のハロゲン化アルキル基を表す。]
  2. 式(II)で表される請求項1記載の化合物。
    Figure 2012001711
    [式(II)中、A、R、R及びRは、上記と同じ意味を表す。]
  3. が、単結合又は*−CH−CO−O−(*は−O−との結合手を表す。)である請求項1又は2記載の化合物。
  4. 請求項1〜3のいずれか記載の化合物に由来する構造単位を有する樹脂。
  5. 請求項4記載の樹脂及び酸発生剤を含むレジスト組成物。
  6. さらに塩基性化合物を含む請求項5記載のレジスト組成物。
  7. (1)請求項5又は6記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
    (2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
    (3)組成物層に露光機を用いて露光する工程、
    (4)露光後の組成物層を加熱する工程、
    (5)加熱後の組成物層を、現像装置を用いて現像する工程を含むレジストパターンの製造方法。
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