JP2012001399A - 薄板ガラスロールならびにその製造方法および製造装置 - Google Patents

薄板ガラスロールならびにその製造方法および製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、輸送時の取り扱い性に優れハンドリングし易い構造の薄板ガラスロールの提供を目的とする。
【解決手段】本発明は、薄板ガラスをロール状に巻回してなるガラスロール本体の長手方向端部がその全厚にわたり熱応力による割断面とされてなることを特徴とする。前記ガラスロール本体の長手方向端部における熱応力による割断面の全部が鏡面であることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、薄板ガラスをロール状に巻回してなる薄板ガラスロールならびにその製造方法および製造装置に関する。
液晶表示装置やプラズマディスプレイなど、フラットパネルディスプレイ用のガラス基板が大板化かつ薄板化されるとともに、太陽電池等のデバイスのガラス基板、照明装置のカバーガラス等のガラス基板なども大板化かつ薄板化されてきている。これらの大板で薄板のガラス基板を効率良く目的の大きさに切断して安全に搬送する技術が重要視されてきている。
前記ガラス基板の一般的な製造方法としてフロート法が知られており、フロート法を用いた板ガラスの製造方法は、溶融錫の表面上に溶融ガラスを供給してシート状のガラスリボンに成形し、所定幅の高温のガラスリボンを溶融錫の表面から帯状のまま引き出し、この帯状のガラスリボンを切断装置によって目的の長さに切断して矩形状の板ガラスを製造する方法として知られている。
前記帯状のガラスリボンを切断する装置の一例として、特許文献1に記載の如くコンベヤにより搬送中の帯状のガラスリボンをその搬送方向に直交する切筋に沿って切断する装置であって、円周部分の1箇所あるいは複数箇所をフラット構造とした三角柱型のブレーカーロールをガラスリボンの搬送路の下側にその中心軸周りに回転自在に設置し、このブレーカーロールの回転によりガラスリボンの切筋下面を突き上げるように押圧し、切筋に沿ってガラスリボンを折るように切断する装置が提供されている。
上述の如くガラスの切断機構において所定の大きさに切断されたガラス基板は、フラットパネルディスプレイなどの製造工場に輸送され、各製造工場において目的の商品に組み立てられるので、薄板状のガラス基板であっても、輸送時等に破損しないように留意する必要がある。そのための梱包技術の一例として、特許文献2に記載の如く、パレット上に水平にガラス基板と梱包緩衝材とを交互に積み重ね、クッション材で固定した梱包方法が知られている。
また、ガラス基板を薄板化した場合、変形による引張応力の増加が少なくなる。このため、多少曲げた状態で搬送しても簡単には割れ難くなっている。しかしながら、如何に梱包方法を工夫したとしても、ガラス基板を積み重ねて収容し、梱包する限り、下側に位置するガラス基板には上側に位置するガラス基板の荷重が作用し、搬送途中に下側のガラス基板には負荷がかかるおそれがある。
そこで、搬送時の薄板ガラス基板破損のおそれを少なくするとともに、コンパクトな搬送形態を実現するために、特許文献3に記載の如く薄板のガラス基板をロール巻き状態として搬送する技術が提供されている。
特許文献3に記載のガラスシートをロール巻き状態として搬送する技術にあっては、ガラスシートが巻芯に巻き取られてロール状に形成され、ガラスシートにスクライブライン(予備亀裂線)が形成され、スクライブラインの少なくとも1つが、ガラスシートの幅方向に設けられ、スクライブラインを内側にしてガラスシートが巻芯の外周面に巻き付けられた構成とされていた。この構成のガラスロールは、長尺の連続する帯状のガラスシートの幅方向にホイールカッターなどの工具を用いて所定間隔毎にV字溝型のスクライブラインを形成した後、連続的に芯材の外周面に巻き込むことでガラスロールとされている。
特許第2596054号公報 特開2006−264786号公報 特開2007−119322号公報
前述の如く薄板のガラスシートをロール状に巻回してガラスロールを構成してから輸送するならば、ガラス基板を平板状のまま輸送するよりもガラスの輸送効率上、遙かに効率が良く、輸送作業における取り扱いも容易であり、ガラスシートの損傷のおそれも低く、省エネルギー輸送が可能となる利点がある。
よって薄板のガラスシートの場合、ガラスロールの状態で搬送することが好ましいが、前述の特許文献3に記載の技術にあっては、スクライブラインを内側にしてガラスシートを巻芯に巻き付ける技術であるため、ガラスシートの表裏面で強度差が生じ、ガラスシートを巻き付ける方向が制限される問題があった。
次に、ガラスシートをロール状に巻回したガラスロールにあっては、ガラスロールの両端側に薄いガラスシートの端部が露出するため、特にこの両端部分においてガラスシートの端縁部分に負荷がかかり易く、両端部分においてガラスシートを破損するおそれを有している。このため、ガラスロールの両端部分におけるガラスシート縁部の傷付き防止や破損を防止できる構造が望まれる。
また、ガラスシートを巻芯の外周面に巻き付ける場合、外周面に最初に巻き掛けるガラスシートの巻き初め部分の先端縁は仮止めしておく必要があるが、薄いガラスシートである場合、先端縁を傷付けることなく確実に仮止めして巻芯に巻き付けできる構造が望まれる。
次に、巻芯に対しガラスシートを多層巻きする場合、ガラスシートの巻き初め部分の先端縁の上に2層目のガラスシートを巻き付けることとなるが、ガラスシートの巻き初め部分に段差を生じたままガラスシートを重ねて多層巻きすると、段差部分の上に多層巻きされるガラスシートに巻き締め力や荷重に応じて負荷がかかるおそれがあるので、巻芯に対するガラスシートの巻き初め部分の構造もガラスシートに対する負荷が作用しない構造を採用する必要がある。
以上の背景から本発明は、薄板ガラスをロール状に巻回してなるガラスロールを得るために有効な技術の提供を目的とする。
本発明は、ガラスロールの構造において薄板ガラスに不要な負荷が作用し難く、取り扱い時の破損や損傷のおそれを少なくし、安全な搬送を目的とした薄板ガラスロールとその製造方法および製造装置の提供を目的とする。
本発明の薄板ガラスロールは、薄板ガラスをロール状に巻回してなるガラスロール本体の長手方向端部がその全厚にわたり熱応力による割断面とされてなる。
本発明の薄板ガラスロールは、前記ガラスロール本体の長手方向端部における熱応力による割断面の全部が鏡面であり、表面粗さRaの値が5nm以下にされてなる。
本発明の薄板ガラスロールは、前記ガラスロール本体が前記薄板ガラスの表面または裏面を内側にしてロール状に巻回されてなる。
本発明の薄板ガラスロールは、前記薄板ガラスが間材とともにロール状に巻回されて前記ガラスロール本体が前記薄板ガラスと前記間材とからなる積層構造とされ、前記間材の幅が前記薄板ガラスの幅よりも小さくされ、前記間材の幅方向端部よりも前記薄板ガラスの幅方向端部が外方に突出されてなる。
本発明の薄板ガラスロールは、前記薄板ガラスの表面と裏面の少なくとも一方に保護フィルムが貼着され、前記薄板ガラスととともに前記保護フィルムがロール状に巻回されてガラスロール本体が構成されてなる。
本発明の薄板ガラスロールは、前記間材の幅方向端部よりも外方に突出された前記薄板ガラスの幅方向端縁に面取り部が形成されてなる。
本発明の薄板ガラスロールは、前記面取り部が、研削面、研磨面、レーザー加工面、エッチング加工面のいずれかにより形成されてなる。
本発明の薄板ガラスロールは、前記薄板ガラスが筒型のロール芯材の外周面に沿ってロール巻きされ、前記ロール芯材外周部において前記薄板ガラスの始端部を前記ロール芯材の外周部に沿って巻き始める部分に、前記薄板ガラスの始端部を収容して該始端部と前記ロール芯材外周面との段差を無くする凹溝が形成されてなる。
本発明の薄板ガラスロールは、前記薄板ガラスと前記間材とが積層状態でロール巻きされた構造であり、前記薄板ガラスの最外周部よりも前記間材の最外周部が1周分余計にロール巻きされて前記間材により前記薄板ガラスの最外周部が抑えられてなる。
本発明の薄板ガラスロールは、前記ロール芯材の直径をD、前記薄板ガラスの厚さをtと表記した場合、0.01mm≦t≦0.5mmの範囲において、12.5mm≦D≦625mmの関係である。
本発明の薄板ガラスロールは、前記ガラスロール本体の長手方向端部における熱応力による割断面が、前記薄板ガラスの端部を加熱手段により加熱した状態での熱応力による割断面である。
本発明の薄板ガラスロールの製造方法は、帯状の長尺のガラスリボンをその長さ方向に搬送途中でその幅方向両端部分を所定幅のトリム位置に沿って部分加熱処理を行い熱応力によりガラスリボンをその長さ方向に割断し割断面をその全厚に渡り熱応力による割断面とするトリム工程と、前記長尺のガラスリボンの所定位置の幅方向に沿って切断する切断工程と、前記トリム工程と前記切断工程を施して得た薄板ガラスをロール状に巻き込むロール巻き工程を備えてなることを特徴とする。
本発明の薄板ガラスロールの製造方法は、前記ロール巻き工程後に、積層された前記薄板ガラスの幅方向の側面を研磨する工程を備えてなる。
本発明の薄板ガラスロールの製造方法は、前記薄板ガラスの幅よりも幅の狭い間材を前記薄板ガラスとともにロール状に巻き込んで積層構造のガラスロール本体を形成する際に、前記間材の幅方向端部よりも前記薄板ガラスの幅方向端部を突出するようにロール状に巻き込む。
本発明の薄板ガラスロールの製造装置は、帯状の長尺のガラスリボンをその長さ方向に搬送途中でその幅方向両端部分を所定幅のトリム位置に沿って部分加熱処理を行い熱応力によりガラスリボンをその長さ方向に割断し割断面をその全厚に渡り熱応力による割断面とするトリム機構と、前記長尺のガラスリボンの所定位置の幅方向に沿って切断する切断機構と、前記トリム機構による割断除去処理と前記切断機構による切断処理により得た薄板ガラスをロール状に巻き込むロール巻き機構とを具備してなることを特徴とする。
本発明の薄板ガラスロールの製造装置は、積層された前記薄板ガラスの幅方向の側面を研磨する機構を具備してなる。
本発明の薄板ガラスロールの製造装置は、前記薄板ガラスを外周面に巻き付ける筒型のロール芯材を前記ロール巻き機構に備えてなる。
本発明によれば、薄板ガラスであってもハンドリングが容易であって輸送時に破損などのおそれを少なくしたガラスロール本体を備えた薄板ガラスロールを提供できる。薄板ガラスの長手方向端部の割断面をその全厚にわたる熱応力による割断面とするならば、薄板ガラスの表面と裏面を問わずにロール巻きしてガラスロール本体を構成できるので、ロール巻き時の自由度が高くなる。
薄板ガラスを間材とともにロール巻きすることでロール状に巻き付けた薄板ガラスを保護できる。薄板ガラスを保護フィルムとともにロール巻きしてガラスロール本体を構成することにより、ロール状に巻き付けた薄板ガラスを保護できる。
ロール状に巻き付けた薄板ガラスの端部に面取り部を設けて面取りした構造とすることにより、薄板ガラスの端部側において薄板ガラスがいっそう損傷し難い構造を提供できる。
薄板ガラスをロール芯材の外周面に巻き付けてガラスロール本体を構成すると、ロール芯材によりガラスロール本体を内側から補強して保護できる。また、薄板ガラスの巻き初め部分である始端部側を収容する凹溝をロール芯材の外周面に形成することにより、ロール芯材の外周面に薄板ガラスを巻き始めた部分において外周面と薄板ガラスの始端部との間に段部を形成しないようにできる。このため、薄板ガラスの始端部の上層側に更に薄板ガラスをロール巻きしてもロール巻きした薄板ガラスの曲率が大きく変化することのない構造を提供でき、下層側の薄板ガラスに不要な負荷が作用することもない。
本発明の製造方法および製造装置によれば、帯状の長尺のガラスリボンを搬送する途中でその幅方向端部をトリムして幅を揃え、必要な長さに割断することができ、この割断後の薄板ガラスをロール状に巻き込むロール巻き工程を具備するので、薄板ガラスであってもハンドリングが容易であって輸送時に破損などのおそれを少なくしたガラスロール本体を備えた薄板ガラスロールを製造できる。
図1は本発明に係る薄板ガラスロールの第1実施形態を示す斜視図。 図2は図1に示す薄板ガラスロールに適用されるロール芯材に薄板ガラスをロール巻きする直前の状態を示す斜視図。 図3は本発明に係る薄板ガラスロールの製造方法の一例について工程順に説明するフロー図。 図4は同薄板ガラスとそれを製造する装置の一例を示すもので、図4(A)は薄板ガラスを搬送途中の割断機構と割断後の薄板ガラスを巻き込む状態を示す平面略図、図4(B)は同薄板ガラスの断面略図、図4(C)は側面略図、図4(D)は同薄板ガラスの巻き込み状態の他の例を示す側面略図。 図5は前記薄板ガラスを切断した状態を示す説明図。 図6は同薄板ガラスの切断状態を説明するための側面図。 図7は薄板ガラスと間材を積層してロール芯材に巻き込み形成した本発明に係る薄板ガラスロールの第2実施形態を示すもので、図7(A)は薄板ガラスロールの斜視図、図7(B)は同ガラスロールの端部側を示す断面図。 図8は本発明に係る薄板ガラスロールの第3実施形態を説明するためのもので、図8(A)は薄板ガラスロールの端部側を示す断面図、図8(B)は薄板ガラスの厚さ方向における位置毎の引張応力を説明するための側面図。 図9は本発明に係る薄板ガラスロールの第4実施形態を示す側面図。 図10はロール芯材に薄板ガラスの始端部側を仮止めする構造を採用した本発明に係る薄板ガラスロールの第5実施形態を示す斜視図。 図11はガラスシートに保護フィルムを貼り合わせてからロール巻きする構造を採用した本発明に係る薄板ガラスロールの第6実施形態とその製造装置の一例を示す側面図。 図12は本発明に係る薄板ガラスロールの製造方法において、薄板ガラスロールの側面を研磨する別の一例を説明するためのもので、図12(A)は薄板ガラスロールと研磨具とを示す要部正面図と要部側面図、図12(B)は研磨具を斜めにした場合の要部側面図、図12(C)は研磨具が螺旋状ブラシの場合の要部側面図。
以下、本発明に係る薄板ガラスロールの第1実施形態について説明するが、本発明は以下に説明する実施形態に制限されるものではない。なお、ここでの「割断」とは、スクライブすることなしに、全厚を分離する方法のみに用いる。他方で、スクライブと折り(「ブレイク」と呼ぶこともある。)の二工程の組み合わせによる方法は、ガラス表面にスクライブの痕跡を残し、これがガラス強度に影響するため、本質的に「割断」と異種の方法である。ここでは、スクライブと折りの二工程の組み合わせによる方法と、「割断」と、を含む概念として「切断」を用いる。
図1は本実施形態の薄板ガラスロール1を示すもので、本実施形態の薄板ガラスロール1は、その中心部側に設けられている筒型のロール芯材2と、このロール芯材2の外周面に多層巻きされているシート状の薄板ガラス3からなるガラスロール本体4を主体として構成されている。
本実施形態のロール芯材2は樹脂などの材料からなる一体成形構造とされ、図2のように、その外周面2Aの一部にロール心材2の長さ方向に沿ってロール芯材2の全長に亘る凹溝2Bが形成されている。この凹溝2Bは、ロール芯材2の外周面2Aの一部をロール芯材2の長さ方向全長にわたり直線状に一定の深さで穿つように形成されている。
この凹溝2Bは、ロール芯材2の外周面2Aにほぼ直角向きに配置された内壁面2aと、この内壁面2aの底部を最深部として、その最深部からロール芯材2の外周面2Aに徐々に連続して至るように傾斜し、外周面2Aに近付くようにロール芯材2の外周面側に延在する底面部2bとから構成されている。前記凹溝2Bの内壁面2aはそれを延長するとロール芯材2の中心軸を通過する平面になるように向きが規定されている。凹溝2Bにおいて内壁面2aの深さは、外周面2Aの表面からほぼ薄板ガラス3の厚さに相当する分の深さに形成されている。また、底面部2bは内壁面2aの最深部の位置からロール芯材2の外周面2Aの周方向に沿って所定の距離離れた位置において滑らかに外周面2Aに連続するような曲率の傾斜面に形成されていることが好ましい。即ち、この凹溝2Bは、後述する薄板ガラス3の長さ方向始端部3aを内壁面2aに突き当てた状態で薄板ガラス3の長さ方向始端部3a側をロール芯材2の外周面2A上に段差を生じることなく沿わせて配置することができるように構成されている。
本実施形態の薄板ガラス3は、ロール心材2の全長とほぼ同等の幅を有する帯状の長尺のガラスシートからなり、その長さ方向始端部3aをロール心材2の凹溝2Bの内壁面2aに突き当てるとともに、始端部3aを凹溝2Bに納めたまま、始端部3aを接着等の接合手段により凹溝2Bの内部側に仮止め固定し、この状態から長尺の薄板ガラス3をロール心材2の外周面に沿って順次多層ロール巻きすることによりロール心材2に一体化されて薄板ガラスロール1が形成されている。
なお、本実施形態の薄板ガラスロール1において、ロール芯材2の直径をD1、薄板ガラス3の厚さをtと表記した場合、0.01mm≦t≦0.5mmの範囲において、12.5mm≦D1≦625mmの関係であることが好ましい。本実施形態の薄板ガラスロール1において、薄板ガラスをロール状に巻くことは薄板ガラスシートを最大曲率直径D1で曲げる事と同じであり、薄板ガラス表面の凸側に発生する最大引張応力σは次式で示される。Eは薄板ガラスのヤング率である。
σ=E×t/D1 …(1)
本実施形態の割断によるトリム方法によれば、破壊応力の下限値は100MPa以上であるが、ロール巻き時の周方向摩擦力や、ガラス端部の中央部に対する相対的な引張応力の増加分、或いはロール本体の温度変化に伴う応力増加分などを考慮すると、σを60MPa以下となるようにD1を決定することが好ましい。式(1)のσを60MPa、Eを75GPa、とすると、0.01mm≦t≦0.5mmの範囲に対するD1の範囲として、12.5mm≦D1≦625mmが好ましいことが分かる。
薄板ガラス3の厚さ範囲において、D1の値を上述の関係を満足させることで、薄板ガラス3を破壊せしめる過度の負荷や引張歪をかけることなくロール巻きすることができる
本実施形態に適用される薄板ガラス3は、加熱溶融法により製造されるガラスである限り、組成的には特に制約されない。従って、ソーダライムガラスに代表されるソーダライムシリカ系ガラスやアルカリホウケイ酸ガラスのようなアルカリガラスのいずれであっても良い。
建築用または車両用の薄板ガラス3に使用されるソーダライムガラスの場合には、酸化物基準の質量百分率表示で、SiO:65〜75%、Al:0〜3%、CaO:5〜15%、MgO:0〜15%、NaO:10〜20%、KO:0〜3%、LiO:0〜5%、Fe:0〜3%、TiO:0〜5%、CeO:0〜3%、Ba0:0〜5%、SrO:0〜5%、B:0〜5%、ZnO:0〜5%、ZrO:0〜5%、SnO:0〜3%、SO:0〜0.3%という組成を有することが好ましい。
液晶ディスプレイ用の基板に使用される無アルカリガラスの薄板ガラス3の場合には、酸化物基準の質量百分率表示で、SiO:39〜70%、Al:3〜25%、BO:1〜20%、MgO:0〜10%、CaO:0〜17%、SrO:0〜20%、Ba0:0〜30%という組成を有することが好ましい。
プラズマディスプレイ用の基板に使用される混合アルカリ系ガラスの薄板ガラス3の場合には、酸化物基準の質量百分率表示で、SiO:50〜75%、Al:0〜15%、MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO:6〜24%、NaO+KO:6〜24%、という組成を有することが好ましい。
本発明に係る薄板ガラス3は、ガラス原料を溶融して溶融ガラスを製造する溶融手段と、溶融ガラスを成形する成形手段と、成形後のガラスシートを徐冷する徐冷手段と、徐冷後のガラスシートの幅方向両端部を所定幅にわたり除去するトリム手段と、ガラスシートを所定の長さに切断する切断手段により製造される。なお、溶融手段、成形手段、徐冷手段、トリム手段、切断手段については、公知技術の範囲である。たとえば、溶融手段は、所望の組成になるように調整したガラス原料を溶融槽に投入し、ガラスの種類に応じた所定の温度、たとえば、建築用や車両用等のソーダライムガラスの場合、約1400〜1600℃に加熱してガラス原料を溶融して溶融ガラスを得る。たとえば、成形手段としては、フロート法、フュージョン法またはダウンロード法などによる成形装置が挙げられる。
前記の中でもフロート法のためのフロートバスを用いた成形手段が薄板ガラス3を含めて広範囲の厚さの高品質な板ガラスを大量に製造できる理由から好ましい。
たとえば、徐冷手段としては、成形後のガラスの温度を徐々に下げるための機構を備えた徐冷炉が一般的に用いられる。徐々に温度を下げる機構は、燃焼ガスまたは電気ヒータにより、その出力が制御された熱量を、炉内の必要位置に供給して成形後のガラスを徐冷する。これによって、成形後のガラスに内在する残留応力を無くすることができる。
次に、前記構成の薄板ガラスロール1の製造方法の一具体例について図面を参照して説明する。図3は、本発明に係る薄板ガラスロールの製造方法の一実施形態のフロー図である。
本発明の薄板ガラスロールの製造方法は、一例として、溶融槽などの溶融手段により前述の各組成の溶融ガラスを溶融して溶融ガラスを製造する溶融工程K1と、溶融槽よりも下流側で溶融ガラスを成形する成形工程K2と、その後工程において溶融ガラスを徐冷してガラスリボンとする徐冷工程K3と、徐冷後のガラスリボンの幅を規定するトリム工程K4と、ガラスリボンを目的の長さに切断して薄板ガラスとする切断工程K5と、切断後の薄板ガラスをロール巻きするロール巻き工程K6を具備する製造方法である。
図4(A)は徐冷工程K3の後工程として、徐冷後の長尺の帯状のガラスリボン10を搬送する搬送路11に沿って設けられているトリム機構12と切断機構13とロール巻き機構14を備えた薄板ガラスロール製造装置の一例を示す構成図である。
図4(C)に示す如くガラスリボン10の搬送路11には複数の搬送ローラ16が個々に水平に架設され、長尺の帯状のガラスリボン10をほぼ水平状態で図4(A)、(C)の矢印A方向に搬送できるように構成されている。なお、図4(A)においては搬送ローラ16の記載を略している。
ここで徐冷工程K3から搬送されてくるガラスリボン10は長尺の帯状ではあるが、図4(B)に示す如くその幅方向両端部分が肉厚部10aとされ、その幅方向中央部分が均一厚さの均質部10bとされているので、両端側の肉厚部10aはトリム部として除去し、均質部10bを製品として使用する。
ガラスリボン10の肉厚部10aを除去するために、搬送路11の上方において幅方向両側の肉厚部10aと幅方向中央側の均質部10bとの境界部分の上方に、個々に加熱装置18が設けられ、この加熱装置18を備えて長尺の帯状のガラスリボン10の両端側の肉厚部10aを除去するトリム機構12が構成されている。
本実施形態のトリム機構12の後に搬送路11の上方であって搬送途中のガラスリボン10の上方に位置するように案内部材21により移動自在に支持された加熱装置22が設けられ、案内部材21と加熱装置22によって切断機構13が構成されている。切断機構13の案内部材21は、ガラスリボン10の搬送方向に対し所定の角度で傾斜した状態で水平に架設され、ガラスリボン10の上方に沿って加熱装置22を搬送方向に対し所定の傾斜角度のまま水平方向に往復移動できるように構成されている。
次に、前記切断機構13の後方側(搬送路11の下流側)において搬送路11の上側に水平支持された回転軸25によって支持された状態のロール芯材2が設けられ、ロール芯材2に割断後の薄板ガラス3をロール巻きすることで薄板ガラスロール1を形成できるようになっている。
前記加熱手段18、22については、レーザー光照射装置、加熱空気噴射装置、燃焼炎噴射装置、放電エネルギー装置などを単独または複合で使用できる。高い割断精度を得るためには、エキシマレーザー照射装置、YAGレーザー照射装置、炭酸ガスレーザー照射装置、または一酸化炭素レーザー照射装置などのレーザー光照射装置、または燃焼炎噴射装置を用いることが好ましい。
本実施形態では、帯状のガラスリボン10の肉厚部10aを除去するためには、均質部10bと肉厚部10aとの境界部分上面に予めV溝等の予備亀裂部を切断工具等を用いて形成することなく、加熱手段18によりガラスリボン10の長さ方向に沿って順次加熱処理を行う。
切断機構13の案内部材21は、一例として、スライドレールとこのスライドレールに沿って移動自在に設けられたスライド板を備えて構成され、このスライド板に加熱装置22が装着されていて、加熱装置22がスライドレールに沿って水平移動自在に支持されている。したがって加熱装置22を取り付けたスライド板がラックピニオン機構などによりスライドレールに沿って所定の速度で矢印Aに対して斜め方向に水平移動することにより、ガラスリボン10の長さ方向に対し直角方向に、即ち、ガラスリボン10の幅方向に加熱装置22による局所加熱領域を移動させることができる。
図4(A)に示す如く矢印A方向に帯状のガラスリボン10を搬送する際、割断位置10cに沿って加熱装置18による局所加熱位置を順次ガラスリボン10の長さ方向に移動させることで、V字溝等の予備亀裂部を起点として生成する亀裂によらず、順次ガラスリボン10の長さ方向に伝搬し肉厚部10aを切断除去することができる。このガラスリボン10の肉厚部10aを除去する(トリムする)際の現象として、局所加熱された部位とその周囲部分の温度が低い部分との間に存在する熱膨張差に起因し、亀裂を伝搬する方向に熱応力が作用するので、図4(A)に示す如く帯状のガラスリボン10を矢印A方向に搬送する場合、亀裂を帯状のガラスリボン10の長さ方向に沿って順次伝搬できる。従って、ガラスリボン10において、肉厚部10aを除去して得た均質部10aの両端面は割断面となる。このため、従来の技術のうち、予備亀裂、いわゆるスクライブを導入する場合には、スクライブを導入した側のガラスの強度が低下するが、本発明ではスクライブを導入することなく割断するので、ガラスの表裏面の強度の差が発生しない。よって、薄板ガラス3をロール状に巻く際に、ガラス面の選択に制約がなく、その自由度が高い。
また、ガラスリボン10を目的の位置においてその幅方向に亀裂が進行するように切断するには、帯状のガラスリボン10の幅方向一側端部に幅方向に向けて所定長さの切り込み状の予備亀裂部3Aを、切削工具等により形成しておき、この予備亀裂部3Aの部分を始点としてガラスリボン10の幅方向に沿って直線状に加熱手段22による局所加熱位置移動を行い、ガラスリボン10の予備亀裂部3Aの位置から幅方向他側端部まで順次亀裂を移動させることでガラスリボン10を切断し、所定長さの薄板ガラス3を製造できる。切断工具は、超硬合金ホイールなどであっても適用できるが、ラテラルクラックを発生させ易いという理由から先端を尖らせた単結晶ダイヤモンドまたは焼結ダイヤモンドなどのカッターを使用することが好ましい。
加熱手段22によるガラスリボン10の切断位置をガラスリボン10の幅方向に沿って正確に形成するためには、ガラスリボン10の矢印A方向に対する移動速度を勘案し、加熱手段22を図4(A)の矢印B方向に移動させると良い。この操作によってガラスリボン10の幅方向一側端部に形成した予備亀裂部3Aをガラスリボン10の幅方向全体に伝搬させることで、ガラスリボン10を所望の長さと切断角度の薄板ガラス3として切断することができる。図4(A)の符号3bは、加熱装置22によってガラスリボン10を切断した後に得られた薄板ガラス3の後端部を示し、符号3cは薄板ガラスの幅方向端部側の側面を示す。なお、幅方向の切断においても、長手方向のトリム工程と同様に、予備亀裂によらず割断してもよい。この場合には、幅方向の切断面も、切り込み(スクライビング)痕が残らず、幅方向端部のガラス表裏面の強度の差がなくなる。また、切断においては、加熱手段によらず、従来の切り込みと折り(ブレイク)からなる方法等のその他の方法を採用してよい。
ガラスリボン10を切断して得た薄板ガラス3は次のロール巻き機構14においてロール芯材2に巻き込まれる。薄板ガラス3の始端部3aをロール芯材2に巻き込むためには、図2に示す如く薄板ガラス3の始端部3aに接着剤を塗布しておき、凹溝2Bの内壁面2aに始端部3aを突き当てて仮止めし、ここから順次ロール芯材2の外周面に薄板ガラス3を多層ロール巻きすることで、図1に示す構成の薄板ガラスロール1を得ることができる。
所定長さの薄板ガラス3をロール芯材2に巻き込んで1つの薄板ガラスロール1を形成したならば、回転軸25から薄板ガラスロール1を取り外し、回転軸25に別のロール芯材2を装着し、再度、別の薄板ガラス3の巻き込み作業を行えば良い。
なお、図4(C)では回転軸25の位置を搬送路11の上方に設置し、搬送路11の上側に向けて薄板ガラス3を巻き取る構造としているが、回転軸25を図4(D)に示す如く搬送路11の下方に設置し、搬送路11の下側に向けて薄板ガラス3を巻き取る構造としても良い。
図5は、搬送されてきたガラスリボン10を加熱装置22による局所加熱位置移動によって切断した状態を模式的に示し、図6は切断前に加熱装置22から局所加熱した状態の一例を示す。
図5に示す如くガラスリボン10の幅方向一側端部にはガラスリボン10の幅方向に向くV字溝等の予備亀裂部3Aが形成されているので、この位置からガラスリボン10の他側に向けて加熱装置22による局所加熱位置を移動させることで、予備亀裂部3Aを起点として生じる亀裂を伝搬させてガラスリボン10を割断して薄板ガラス3を形成できる。図5では表示の簡略化のため、加熱装置22がガラスリボン10の長さ方向に直交する方向(幅方向)に沿って移動したように描いているが、実際に加熱装置22は図4(A)に描かれているように案内部材21に沿って斜め方向に水平移動する。また、図6では、加熱装置22によりガラスリボン10の表面側に局所加熱を施した場合、局所加熱されていない周囲の領域から局所加熱されている部分に対し、熱応力が作用して矢印C1、C2に示す方向に引っ張り力が作用するので、図6に示す鎖線Dで示す位置にて切断できることを示している。
なお、上述の熱応力を利用して切断することから、加熱装置22による局所加熱位置を移動させながら切断する場合、局所加熱位置が通過した後の位置にミストなどの冷媒を噴射して強制冷却し、ガラスの切断を促進すると共に、切断進行方向を積極的に誘導する処理を行ってもよい。
以上に説明したガラスリボン10の長手方向に対する割断方法により形成した薄板ガラス3の幅方向端部の側面(割断面)3cは、予備亀裂部(スクライブ)によらず、その全厚にわたり熱応力により発生させた割断面とされている。
この熱応力による割断面とは、加熱装置18による局所加熱位置の移動により、局所加熱部分とそれ以外の加熱されていない部分との間に生じる熱応力により形成した割断面のことを意味する。この割断面は、工具などによる研削痕や切り込み痕(スクライブ跡)を有していない、表面粗さRaが5nm以下の鏡面のことを意味する。鏡面の表面粗さRaの最小値としては、その割断条件及びガラス組成などによって変わるものであるが、発明者らの実験結果などによると0.1nm以上と推定される。なお、鏡面の表面粗さRaは、JIS B0601(2001年)に規定される算術平均高さRaをいい、たとえば原子間力顕微鏡(Nano Scope IIIa;Scan Rate1.0Hz,Sample Lines256,Off−line Modify Flatten order−2,Planefit order−2、Digital Instruments社製)によって、測定領域(5μm×5μm)を測定することによって求めた。
たとえば、ガラスリボン10の長手方向の割断において発振波長10.6μmの炭酸ガスレーザーを用いる場合には、平均で約1〜2W/mmのパワー密度のビームを、走行速度50mm/秒〜150mm/秒のガラス表面に照射することで全厚の割断面を得ることができる。
他方、幅方向の切断に利用する加熱装置22の場合には、たとえば、平均で約6W/mmのパワー密度のビームを走行速度500mm/秒で走査させることにより、スクライブラインを得て、その後の折り(「ブレイク」と呼ぶこともある。)工程により切断が完了する。このため、割断しない場合の加熱装置22の条件は、加熱装置18の条件とは異なる。
以上に説明した割断面を有する薄板ガラス3をロール芯材2にロール巻きしてなる薄板ガラスロール1にあっては、平板状の薄板ガラスに比べてコンパクトな状態になっているので、搬送する際のハンドリングが容易であり、破損のおそれを少なくでき、輸送する場合の収納効率も良好にすることができる。
また、本実施形態の構造と製造方法では、長手方向の端面の表裏面の強度の差がないので、ロール芯材2に対して薄板ガラス3を表面側、裏面側を問わず、どちらの方向にも巻回でき、巻回時の自由度が高い特徴を有する。たとえば、搬送路11に沿って搬送しているガラスリボン10の上面側を表面、下面側を裏面と仮に規定した場合、ガラスリボン10の表面側をロール芯材2の外周面2A側に向けて巻き込む場合は、図4(C)に示す如く搬送路11の上側にロール芯材2を設置して巻き込み操作を行えば良く、逆にガラスリボン10の裏面側をロール芯材2の外周面2A側に向けて巻き込む場合は、図4(D)に示す如く搬送路11の下側にロール芯材2を設置して巻き込み操作を行えば良い。
図7は本発明に係る薄板ガラスロールの第2実施形態を示すもので、図7(A)は全体の構成を示す斜視図、図7(B)は薄板ガラスロールの端部を示す部分拡大図である。
第2実施形態の薄板ガラスロール30は、先の第1実施形態において用いたロール芯材2と同等構造のロール芯材2に対し、薄板ガラス3とフィルム状の間材31を重ねて多層巻きした点に特徴を有する。
そして、薄板ガラスロール30の長さ方向両端部において、図7(B)に拡大して示す如くフィルム状の間材31の端部31aより薄板ガラス3の端部3dが外方に突出されている。外方に突出されている突出量は、0.1〜5mm程度が好ましい。
本実施形態の構造は、薄板ガラス3の幅より若干幅狭のフィルム状の間材31をロール芯材2の外周面に重ねてロール巻き込みしたことにより得られている。このように間材31を薄板ガラス3、3の間に配置した構造とすることで、隣接する薄板ガラス3の端部3dの角部どうし特に最大曲げ応力が作用する最外表面角部が接触して互いに力を及ぼすことが無くなり、薄板ガラス3の端部3dに割れや欠けを引き起こすおそれが無くなる。以下に、その理由を示す。
間材31の幅が薄板ガラス3の幅と比べて同等以上であると、最大の引張曲げ応力が発生する最表面の角部に間材31が接触することによる摩擦力等の外力によって薄板ガラス3が破損する可能性が高まる。また、何らかの原因で発生した微細粉が角部に侵入介在して薄板ガラス3が破損する可能性も高まる。これらに対して、薄板ガラス3の端部を間材31の端部より突出させて、薄板ガラス3の端部同士を非接触状態に維持することが好ましい。また、薄板ガラス3が破損した場合には、後述する薄板ガラス3の端面研磨が不可能になってしまうおそれがある。よって、突出量の下限値としては、後述する薄板ガラス3の端面研磨が可能なように、0.1mm以上の突出量を確保することが好ましい。
一方、薄板ガラス3の端部3dの突出量が大きすぎる場合は、たとえば薄板ガラス3の端面研磨時に発生するガラスロール本体の半径方向成分の外力等に起因する薄板ガラス3の突出部分の撓みにより薄板ガラス3の端部同士の接触による破損の可能性が高くなる。この撓み量をdとすると、dは、薄板ガラス3が曲げられることによる剛性向上分を無視すれば、下記の式で示される。
d=(4P/E)×(L/t) …(2)
ここで、Lは突出量、tは薄板ガラス3の厚さ、Eは薄板ガラス3のヤング率、Pは単位周方向長さあたりに作用するガラスロール本体の半径方向成分の外力である。dを薄板ガラス3の端部同士の隙間、すなわち概ね間材31の厚さ以下となるようにすれば、薄板ガラス同士の接触を防止できる。たとえば、0.06mmの間材厚を使用してガラス変形量を0.05mmにして接触防止を図るためには、後述する研磨時の外力Pを最大1N/mm、ヤング率Eを75GPaとした場合、式(2)に従うと、突出量の上限値としてL/tの比率を10以下にすることが好ましい。この結果より、tが0.01mmから0.5mmの範囲において、突出し量を0.1〜5mmとすることがより好ましい。
本実施形態において用いる間材31は、フィルム状であることが好ましく、間材31を構成する樹脂フィルムとして、アイオノマーフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、エチレン酢酸ビニル共重合体フィルム、エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム、エチレン−メタクリル酸共重合体フィルム、ナイロンフィルム、セロファン等の樹脂製緩衝材、合紙、不織布等のフィルムを使用することができる。これらの中でも、ポリエステルフィルム、特にポリエチレンテレフタレートフィルムは、ガラスに対する滑りが良いために、薄板ガラス3と間材31を重ねて巻き取ることにより生じる僅かな径の差に起因する巻き取り長さのズレを、その滑りにより吸収できるため好ましい。さらに、間材31としてポリエチレン発泡樹脂製シートを使用すると、衝撃吸収が可能であり、巻き取り時の薄板ガラス3のズレを当該フィルムの伸縮で吸収できるので好ましい。
図7(B)に示す如く間材31の端部31aより薄板ガラス3の端部3dを外方に突出した構造とすることにより、薄板ガラスロール30の薄板ガラス3に対して搬送時などに最大の曲げ応力が発生する位置である薄板ガラス3の端縁部分どうしを互いに接触しないように間材31により離間した構造にできる。ただし、この実施形態の薄板ガラスロール1で搬送する場合には、薄板ガラス3の端縁がむき出しにならず且つ端縁に外力がかからないように、端縁を緩衝材などによってカバーすることが好ましい。
図8は本発明に係る薄板ガラスロールの第3実施形態の要部を示すもので、図8(A)は薄板ガラスロールの端部を示す部分拡大図である。
第3実施形態の薄板ガラスロール35は、先の第1実施形態において用いたロール芯材2と同等構造のロール芯材2に対し、薄板ガラス36とフィルム状の間材37を重ねて多層巻きするとともに、薄板ガラスロールの長さ方向両端側に位置する薄板ガラス36の端部を面取り構造とした点に特徴を有する。
薄板ガラス36の端部に形成されている面取り部36aは、この第3実施形態では薄板ガラス36の端部の厚さ方向両端側であって、薄板ガラス36の1/4程度の厚みの部分に、斜面36bを形成し、残りの部分が薄板ガラス36の表裏面に対し直角向きとされた端面36cを形成してなるC型の面取り部36aとされている。
薄板ガラス36の端部がC型の面取り部36aとされていることで、薄板ガラス36の端部割れや欠けを防止できる。
図8(B)はロール直径Dとなるような曲率でロール巻きした薄板ガラス36の表面部分に発生する引張応力σの計算式と、斜面36bと端面36cとの境界で板主面方向に発生する引張応力σの計算式と、薄板ガラス36の厚さ方向中心部に発生する引張応力σの計算式を示す図である。
σについては、σ=Et/Dの式(ただし、Eは薄板ガラス36のヤング率、Dはロール巻きした薄板ガラス36の厚さ方向中心線が描くロール直径、tは薄板ガラス36の厚さ)で示される。
σについては、σ=σ×(t/t)の式(ただし、tは薄板ガラスの厚さ、tは薄板ガラス36の端面36cの厚さ)で示される。
引張応力σについては、σ=0となるので、薄板ガラス36の面取り部36aにおいて端面36cの部分に仮にガラス生産時に多少の微細欠陥が生じていても、この端面36cの部分からガラスに割れが生じるおそれは低いことがわかる。また、以上の理由により、面取り形状は平面状の斜面36cを有したC形状に限らず、斜面が曲面状に連続している面取形状でも本質的な効果が得られることはいうまでもない。
図9は、本発明に係る薄板ガラスロールの第4実施形態を示すものである。この第4実施形態の薄板ガラスロール40は、先の第2実施形態において用いたロール芯材2と同等のロール芯材2の外周に、先の第2実施形態において積層巻きした薄板ガラス3と間材31を巻き付けている点については同等構造であるが、最外周部分の薄板ガラス3とともにロール巻きした最外周部分の間材31の更に先端側に、ロール巻き1周分以上の長さの間材延出部31Aを設け、薄板ガラスロール40の最外周部に位置する薄板ガラス3の外周面を間材延出部31Aで覆って保護した構造である。
第4実施形態の薄板ガラスロール40は、先の第2実施形態の薄板ガラスロール30と同等の作用効果を得ることができる上に、薄板ガラスロール40の最外周部分を覆っている間材31によって薄板ガラスロール40の最外周部分に位置する薄板ガラス3を保護できる構造となっている。
よって最外周部に位置する間材延出部31Aの外側に結束ベルトなどを巻き付けて間材延出部31Aを外側から締め付けておくことで、薄板ガラス3が自身の反力でロール芯材2から解れないように結束しておくことができる。
図10は本発明に係る薄板ガラスロールの第5実施形態を示すもので、この第5実施形態の薄板ガラスロール50は、先の実施形態で用いたロール芯材2と略同等構造のロール芯材2の外周面に薄板ガラス3をロール巻きすることにより構成されている点については同等であるが、ロール芯材2の一部構造と薄板ガラス3の始端部側の構造が若干異なっている。
本実施形態のロール芯材2において、底面部2bに背の低い係止突起2fが所定の間隔をあけて複数(この実施形態では2つ)形成されている。また、ロール巻きされる薄板ガラス3の始端部3a側には、前記係止突起2fに嵌合可能な仮止め孔3fが複数(この形態では2つ)所定の間隔をあけて形成されている。なお、係止突起2fと仮止め孔3fの形成個数は1個以上または2個以上であれば、任意の数でよい。
前記係止突起2fと仮止め孔3fの形成位置は、薄板ガラス3の始端部3aをロール芯材2の凹溝2Bに位置合わせして挿入した場合に係止突起2fと仮止め孔3fとの位置合わせがなされて薄板ガラス3の仮止めができるような位置とされている。従って薄板ガラス3に形成する仮止め孔3fの形成位置と大きさは、ロール芯材2に形成する係止突起2fの形成位置と大きさに合わせたものであることが好ましい。
また、係止突起2fを仮止め孔2fに挿入して薄板ガラス3を仮止めする場合、係止突起2fの上端が薄板ガラス3の表面側に突出しないように係止突起2fの背の高さは薄板ガラス3の厚さとほぼ等しいか、薄板ガラス3の厚みよりも背の低い寸法とすることが好ましい。このように係止突起2fの背の高さを規定するならば、薄板ガラス3の始端部3aの上に上層側の薄板ガラス3が巻き込まれた場合に係止突起2fの上端が上層側の薄板ガラス3に接触しないので、上層側の薄板ガラス3を係止突起2fが傷付けるおそれが少ない。
本実施形態の薄板ガラスロール50においては、薄板ガラス3をロール芯材2の外周面2Aにロール巻きする場合、凹溝2B内の突起部2fを薄板ガラス3の係止孔3fに挿入して薄板ガラス3をロール芯材2の接線方向に抜け止めした状態から薄板ガラス3の始端部3a側を上から治具等で抑えながら、薄板ガラス3に張力を与えつつロール芯材2の外周面Aに沿って薄板ガラス3を巻き付けてゆき、薄板ガラス3の巻き付け操作がロール芯材2の外周面Aを1周したならば、凹溝2B内に挿入されている薄板ガラス3の始端部3a側の上に2層目の薄板ガラス3をロール巻きすることにより薄板ガラス3の弾性に起因する反り返りや脱落を防止しながら薄板ガラス3のロール巻き作業を完全かつ確実に行うことができる。
本実施形態の薄板ガラス3において始端部3aに係止孔3fを形成するには、金属製のパンチを用いた打ち抜き法などにより容易に実施できる。打ち抜き法に用いるパンチは、円筒形状でその先端に尖った刃先を有するものを適用できる。また、通常、ガラスに対しパンチを用いた打ち抜き加工は容易ではないが、特にロール巻きが可能な程度の極薄の薄板ガラス3であるならば、上述の打ち抜き加工が可能である。
図11は、本発明に係る薄板ガラスロールの第6実施形態とその製造装置を示すものである。この第6実施形態の薄板ガラスロール60は、先の実施形態に適用したロール芯材2と同等構造のロール芯材2および薄板ガラス3を備えているが、薄板ガラス3の表裏両面に保護フィルム61、62が被着され、保護フィルム付きの状態で薄板ガラス3がロール芯材2の外周面2Aにロール巻きされていることを特徴とする。
薄板ガラス3に保護フィルム61、62を貼り付けるには、図11に示す如く加熱装置18を備えたトリム機構12と加熱装置22を備えた切断機構13の後工程として、ロール巻き機構14の前段側に、保護フィルム61を備えた供給リール63と保護フィルム62を備えた供給リール64を設けてこれらの供給リール63、64から移動中の薄板ガラス3の表裏面に連続供給し、貼り合わせることが好ましい。勿論、供給リール63、64を設ける位置は、トリム機構12と切断機構13との間の位置であっても良い。
保護フィルム61、62により表裏両面を保護した状態で薄板ガラス3をロール芯材2に巻き付けて薄板ガラスロール60を構成するならば、薄板ガラスロール60にロール巻きされている薄板ガラス3をその全長にわたり保護フィルム61、62により更に確実に保護した構造の薄板ガラスロール60を提供できる。
図12(A)に、本発明に係る薄板ガラスロール70の製造方法の別の一例を示す。
この形態では、前述の薄板ガラス3をロール状に巻き取り後に、その巻き取られた薄板ガラスロール70の幅方向の側面、すなわち、巻き取りによってガラス端部が積層して形成される側端面70Aを円筒状の研磨具100により一度に研磨する。この研磨具100は回転軸101の先端部に取り付けられていて、回転軸101によりその周回りに回転駆動されるようになっている。
この実施形態のように、薄板ガラスロール70の状態で研磨具100を回転させながらその周面を薄板ガラスロール70の側端面70Aに押し付けることによって薄板ガラス3の端部を研磨することにより、薄板ガラス3の幅方向端部をシート状のままで研磨することに比べて効果的にかつ生産性良くガラス端部を研磨することができる。たとえば、薄板ガラスロール70の側端面70Aの研磨は、酸化セリウム等の遊離砥粒、樹脂ブラシ、または不織布等を周面に備えた構成の円筒状の研磨具100を用い、薄板ガラスロール70の状態で側端面70Aを一度に研磨すればよい。図12(A)では、円筒状の研磨具100の中心線100Aを薄板ガラスロール70の中心軸線70Bに対し直交する向きとしながら研磨具100を回転させてその周面を薄板ガラスロール70の側端面70Aに押し当てつつ研磨している状態を示す。最大引張の応力が作用する研磨具100の外表面側の研磨効果を高めるために、図12(B)のように、研磨具100の中心線100Aを薄板ガラスロール70の中心軸線70Bに対し90゜で交差する方向Fから所定の角度θだけ傾斜させながら研磨具100を薄板ガラスロール70の側端面70Aに押し付けつつ回転させて研磨することが好ましい。
また、図12(C)のように研磨具を螺旋状ブラシ110にすると、表面粗さRaは少なくとも40nm程度にできる。さらに、研磨具を用いずに砥粒噴射法等の方法で薄板ガラスロール70の側端面70Aを研磨しても良い。
本発明のガラスロールは、ディスプレイ用、建材用、車両用、光学用、医療用、その他幅の広い薄板ガラスの効率的な搬送、安全な搬送に利用できる。
1…薄板ガラスロール、2…ロール芯材、2A…外周面、2a…内壁部、2B…凹溝、2b…底面部、3…薄板ガラス、3a…始端部、4…ガラスロール本体、12…トリム機構、13…割断機構、14…ロール巻き機構、18、22…加熱装置、25…回転軸、30…薄板ガラスロール、31A…間材の延出部、36…薄板ガラス、36a…面取り部、40、50、60、70…薄板ガラスロール、61、62…保護フィルム、70A…側端面、100…研磨具、110…螺旋状ブラシ。

Claims (17)

  1. 薄板ガラスをロール状に巻回してなるガラスロール本体の長手方向端部がその全厚にわたり熱応力による割断面とされてなる薄板ガラスロール。
  2. 前記ガラスロール本体の長手方向端部における熱応力による割断面の全部が鏡面であり、表面粗さRaの値が5nm以下にされてなる請求項1に記載の薄板ガラスロール。
  3. 前記ガラスロール本体が前記薄板ガラスの表面または裏面を内側にしてロール状に巻回されてなる請求項1または請求項2に記載の薄板ガラスロール。
  4. 前記薄板ガラスが間材とともにロール状に巻回されて前記ガラスロール本体が前記薄板ガラスと前記間材とからなる積層構造とされ、前記間材の幅が前記薄板ガラスの幅よりも小さくされ、前記間材の幅方向端部よりも前記薄板ガラスの幅方向端部が外方に突出されてなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の薄板ガラスロール。
  5. 前記薄板ガラスの表面と裏面の少なくとも一方に保護フィルムが貼着され、前記薄板ガラスととともに前記保護フィルムがロール状に巻回されてガラスロール本体が構成されてなる請求項1〜4のいずれか1項に記載の薄板ガラスロール。
  6. 前記間材の幅方向端部よりも外方に突出された前記薄板ガラスの幅方向端縁に面取り部が形成されてなる請求項4または請求項5に記載の薄板ガラスロール。
  7. 前記面取り部が、研削面、研磨面、レーザー加工面、エッチング加工面のいずれかにより形成されてなる請求項6に記載の薄板ガラスロール。
  8. 前記薄板ガラスが筒型のロール芯材の外周面に沿ってロール巻きされ、前記ロール芯材外周部において前記薄板ガラスの始端部を前記ロール芯材の外周部に沿って巻き始める部分に、前記薄板ガラスの始端部を収容して該始端部と前記ロール芯材外周面との段差を無くする凹溝が形成されてなる請求項4〜7のいずれか1項に記載の薄板ガラスロール。
  9. 前記薄板ガラスと前記間材とが積層状態でロール巻きされた構造であり、前記薄板ガラスの最外周部よりも前記間材の最外周部が1周分余計にロール巻きされて前記間材により前記薄板ガラスの最外周部が抑えられてなる請求項4〜8のいずれか1項に記載の薄板ガラスロール。
  10. 前記ロール芯材の直径をD、前記薄板ガラスの厚さをtと表記した場合、0.01mm≦t≦0.5mmの範囲において、12.5mm≦D≦625mmの関係である請求項8または請求項9に記載の薄板ガラスロール。
  11. 前記ガラスロール本体の長手方向端部における熱応力による割断面が、前記薄板ガラスの端部を加熱手段により加熱した状態での熱応力による割断面である請求項1〜10のいずれか1項に記載の薄板ガラスロール。
  12. 帯状の長尺のガラスリボンをその長さ方向に搬送途中でその幅方向両端部分を所定幅のトリム位置に沿って部分加熱処理を行い熱応力によりガラスリボンをその長さ方向に割断し割断面をその全厚に渡り熱応力による割断面とするトリム工程と、前記長尺のガラスリボンの所定位置の幅方向に沿って切断する切断工程と、前記トリム工程と前記切断工程を施して得た薄板ガラスをロール状に巻き込むロール巻き工程を備えてなる薄板ガラスロールの製造方法。
  13. 前記ロール巻き工程後に、積層された前記薄板ガラスの幅方向の側面を研磨する工程を備えてなる請求項12に記載の薄板ガラスロールの製造方法。
  14. 前記薄板ガラスの幅よりも幅の狭い間材を前記薄板ガラスとともにロール状に巻き込んで積層構造のガラスロール本体を形成する際に、前記間材の幅方向端部よりも前記薄板ガラスの幅方向端部を突出するようにロール状に巻き込む請求項12または13に記載の薄板ガラスロールの製造方法。
  15. 帯状の長尺のガラスリボンをその長さ方向に搬送途中でその幅方向両端部分を所定幅のトリム位置に沿って部分加熱処理を行い熱応力によりガラスリボンをその長さ方向に割断し割断面をその全厚に渡り熱応力による割断面とするトリム機構と、前記長尺のガラスリボンの所定位置の幅方向に沿って切断する切断機構と、前記トリム機構による割断除去処理と前記切断機構による切断処理により得た薄板ガラスをロール状に巻き込むロール巻き機構とを具備してなる薄板ガラスロールの製造装置。
  16. 積層された前記薄板ガラスの幅方向の側面を研磨する機構を具備してなる請求項15に記載の薄板ガラスロールの製造装置。
  17. 前記薄板ガラスを外周面に巻き付ける筒型のロール芯材を前記ロール巻き機構に備えてなる請求項15または16に記載の薄板ガラスロールの製造装置。
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