JP2012000700A - 研磨剤組成物および磁気ディスク基板の研磨方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】適用範囲が広く研磨した表面における端面だれを低減できる研磨剤組成物を提供する。
【解決手段】研磨材(但し中間アルミナを除く)、酸、酸化剤を含有する研磨剤組成物であって、研磨材の累積粒度分布のD10およびD50を用いて算出したD10/D50の値が0.55以上である研磨剤組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、磁気ディスク基板などの研磨に用いられる研磨剤組成物および磁気ディスク基板の研磨方法に関する。
ハードディスク等の記録装置や光学機器など精密機器は、表面を滑らかに加工された部品が使われている。部品の表面を滑らかにするには、粒状の研磨材によって対象物の表面を削る研磨という加工方法が用いられ、例えば、ハードディスクの部品である磁気ディスク基板の表面を凹凸のない平らな形状に仕上げる際にも研磨を用いている。
研磨では、例えば基板の両面を対象とする場合、まず、研磨パッドを貼り付けた研磨定盤を2つ用意し、一方の研磨定盤の研磨パッドを基板のおもて面に当て、もう一方の研磨定盤の研磨パッドを基板の裏面に当てることによって、研磨パッドで基板を挟み込んだ状態とする。そして、この状態のままで、研磨パッドと基板の表面(おもて面または裏面)との間に研磨材を分散させたスラリー状の研磨剤組成物を供給し、同時に研磨定盤や基板を動かすことによって、基板の表面上を研磨パッドで擦る。この動作によって、研磨材が、対象物の表面上を転がりながらあるいは研磨パッドに保持された状態で動きながら、対象物の表面の主に凸な部分を削り落していくため、基板のおもて面と基板の裏面は、滑らかに仕上がっていく。
対象物の表面を平らで滑らかに仕上げることを目的として研磨した場合、対象物における研磨した表面の縁部以外の部分は、確かに平らに仕上げることができる。しかし、研磨した表面の縁部では、他の部分よりも多く削られたために面の端の角が落ちて丸まる。この現象を、端面だれと呼び、端面だれを数値化するパラメーターには、ダブオフ(Dub−off)やロールオフ(Roll−off)などがある。
高精度の加工を要求される部品は、研磨した表面に端面だれを生じると不良品や生産性の低い製品となってしまう。例えば、磁気ディスク基板の場合には、端面だれを生じた部分では情報の記録ができなくなるために、端面だれによって基板一枚当たりの記憶容量の低下を引き起こし、半導体基板の場合には、端面だれを生じた部分から素子を作製できないために、端面だれによって一枚の基板から作製可能な素子数の減少を引き起こす。したがって、研磨では、対象物の研磨した表面における端面だれを可能な限り低減することが重要な課題となっている。
端面だれを低減させるための従来技術のうちで、研磨剤の組成に着目したものには、例えば、所定の構造の化合物を含有して粘度が低下している研磨剤組成物(特許文献1)や、研磨材の表面電位を制御する無機化合物を含有して研磨材の凝集が調節されている研磨剤組成物(特許文献2)や、あるいは、研磨パッドと研磨の対象物との摩擦を適度に緩和する化合物を含有する研磨剤組成物(特許文献3)などがある。
特開2004−67897号公報 特開2004−59871号公報 特開2003−342556号公報
ところが、従来の研磨剤組成物では、端面だれの低減効果が依然として不十分である。また、高分子の添加剤を添加した研磨剤組成物では端面だれ以外の特性(例えば研磨レートや基板の汚れなど)に悪影響を及ぼすこともあり、このような悪影響が及んでしまう材質に対しては高分子の添加剤を添加した研磨剤組成物を使用できないこともある。
上記の問題に鑑みて、本発明の課題は、適用範囲が広くかつ研磨した表面における端面だれを低減できる研磨剤組成物および研磨した表面における端面だれを低減できる磁気ディスク基板の研磨方法を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために完成に至ったものであり、以下に示す研磨剤組成物および磁気ディスク基板の研磨方法である。
[1] 研磨材(但し中間アルミナを除く)、酸、酸化剤、および水を含有する研磨剤組成物であって、前記研磨材の累積粒度分布のD10およびD50を用いて算出したD10/D50の値が0.55以上である研磨剤組成物。
[2] 前記研磨材の累積粒度分布のD10、D50およびD90を用いて算出した(D90−D10)/D50の値が1.20以下である前記[1]に記載の研磨剤組成物。
[3] 前記研磨材が、α−アルミナを含む前記[1]または[2]に記載の研磨剤組成物。
[4] 中間アルミナを含む前記[1]〜[3]のいずれかに記載の研磨剤組成物。
[5] 前記[1]〜[4]のいずれかに記載の研磨剤組成物を用いて磁気ディスク基板を研磨する磁気ディスク基板の研磨方法。
本発明の研磨剤組成物は、適用範囲が広くかつ研磨した表面における端面だれを低減できる。また、本発明の磁気ディスク基板の研磨方法は、研磨した表面での端面だれを低減できる。
研磨の対象物である無電解Ni−Pめっきをした3.5インチアルミディスクの、ディスクの中心を通過し研磨した表面に対して垂直な断面図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、変更、修正、改良を加え得るものである。
1.研磨剤組成物:
本発明の研磨剤組成物は、研磨材(但し中間アルミナを除く)、酸、酸化剤、および水を含有する研磨剤組成物であって、前記研磨材の累積粒度分布のD10およびD50を用いて算出したD10/D50の値が0.55以上である。
研磨材の累積粒度分布のD10およびD50を用いて算出したD10/D50の値が0.55以上であることによって、対象物の研磨された表面における端面だれを低減できる。
図1は、対象物として基板を研磨した際の、研磨した表面に端面だれが生じた様子を模式的に示す。基板は、研磨する前の段階では、研磨を予定した表面と外周端面とが交わる箇所が尖った角(稜角、エッジ)となっている。このような基板を研磨する際、研磨パッドは、基板の研磨を予定した表面の端からはみ出した状態となることもある。この場合には、研磨パッドの弾力性のため、研磨パッドの基板の表面に当たった部分は、表面の端からはみ出した部分よりも大きく沈み込んでしまう。その結果、研磨パッドにおいて、研磨を予定した表面の端からはみ出した部分が、エッジと外周端面を覆ってしまう。このような状態になった時には、研磨パッドは、研磨を予定した表面と比べて、エッジに大きな圧力を加える傾向にある。上記のD10/D50の値が大きいということは、細かめの粒子が少なくなっていること、すなわち、細かめの粒子が少なくなると同じ重量の粒子では、粒子の個数が少なくなっていることを意味している。上記のD10/D50の値が0.55以上である場合には、研磨材の粒子の個数が少なくなっているため、エッジ部分で研磨材として働く粒子の個数も少なくなる。その結果、研磨パッドが基板の研磨を予定した表面の端からはみ出した状態となった場合には、研磨パッドからより大きな圧力を受けたエッジ部分での研磨量が少なくなり、端面だれを低減することができる。
ここでいう累積粒度分布は、通常用いられている意味と同じであり、レーザー回折法を測定原理とする体積基準で測定された粒度分布において、測定された粒径を最小の粒径を起点に粒径が大きくなる順に積算していった分布で表したものである。例えば、D10が0.25μmの場合は、粒子径0.25μm以下の粒子の体積の合計が対象となる全ての粒子の体積の合計の10%を占めることを意味する。
また、本発明の研磨剤組成物は、上記の粒度分布を有する研磨材、酸、酸化剤、および水を含有する限り特に制限されず、その他の添加物を適宜含有させることによって研磨のあらゆる局面に適用できるようにすることも可能である。
本発明の研磨剤組成物に含有される研磨材としては、α−アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニアおよびこれらの混合物等を挙げることができ、特に、研磨速度を高めることができるため、研磨材としてα−アルミナを含んでいることが好ましい。
酸は、研磨速度向上(研磨レートを高めること)を目的として添加されている。特に、対象物が、Ni−Pめっきを施した基板の場合には、酸によって基板表面のNiの溶出が促され、研磨レートが高まる。本発明の研磨剤組成物に含有される酸としては、有機酸や無機酸、あるいは有機酸に該当する物質と無機酸に該当する物質とを2種以上混合したものを挙げることができる。有機酸としては、カルボン酸や有機ホスホン酸などを挙げることができる。有機酸の中でも、リンゴ酸、クエン酸、1−ヒドロキシエチリンデン−1,1−ジホスホン酸、ホスホノブタントリカルボン酸、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸などを酸として本発明の研磨剤組成物に含有させることが好ましい。無機酸としては含窒素無機酸、含硫黄無機酸、含リン無機酸などが挙げられる。無機酸の中でも硝酸、硫酸、リン酸などを酸として本発明の研磨剤組成物に含有させることが好ましい。
酸化剤は、対象物の表面に酸化被膜を生じさせることによって、対象物の表面を研磨しやすくして研磨速度を向上させる(研磨レートを高める)。本発明の研磨剤組成物に含有される酸化剤としては、過酸化物、ペルオキソ酸およびそれらの酸化剤を二種以上混合したものなどを挙げることができる。特に、過酸化物やペルオキソ酸の中でも、過酸化水素、ペルオキソ二硫酸およびその塩、次亜塩素酸およびその塩などを酸化剤として本発明の研磨剤組成物に含有させることが好ましい。
本発明の研磨剤組成物は、ここまで述べた特徴を備えた上で、以下に説明する特徴を備えた実施形態を適用することができる。
本発明の研磨剤組成物では、研磨材(ただし中間アルミナを除く)の累積粒度分布のD10、D50およびD90を用いて算出した(D90−D10)/D50の値が1.20以下であることが好ましい。
上記の(D90−D10)/D50の値が1.20以下であることによって、粒度分布はシャープになる、すなわち平均粒子径に対して小さめの粒子や大きめの粒子の数が減って、研磨材における粒子径のばらつきが少なくなる。研磨材は、粒子径が大きいと対象物の表面を深く削り、粒子径が小さいと対象物の表面を浅く削ることから、研磨材の粒子径がばらついていると、粒径の大きい研磨材によって深く削られた箇所と浅く削られた箇所とが混在する。その結果、対象物の表面における表面粗さが大きくなってしまう。上記の(D90−D10)/D50の値が1.20以下である場合には、研磨材は粒子径の大きさのばらつきが少ないため、研磨材の個々の粒子が削る深さも均一になりやすく、表面粗さを低減した滑らかな表面に仕上げることができる。
また、本発明の研磨剤組成物は、さらに、中間アルミナを含んでいることが好ましい。このように中間アルミナを含んだ場合には、上述のD10/D50の値が0.55以上である研磨材(但し中間アルミナを除く)と中間アルミナとの相乗的作用が生じて、対象物の研磨された面の端面だれやうねりなどの特性を向上させつつ研磨レートを高めることができる。中間アルミナは、研磨レートの向上、スクラッチ低減のためには、体積基準とした粒度分布のD50の値が0.02〜5μmであることが好ましく、さらにD50の値が0.05〜2μmであることがより好ましい。
中間アルミナとは、α―アルミナ以外の結晶性アルミナの総称であり、γ―アルミナ、δ−アルミナ、θ−アルミナ、η−アルミナ、κ−アルミナや、上記したアルミナを2種以上を混合したもの(例えば、γ−アルミナとδ−アルミナを混合したもの)を用いることができる。
2.研磨剤組成物の使用:
本発明の研磨剤組成物は、磁気ディスク基板、磁気ヘッド、炭化ケイ素、ケイ素などの半導体基板、サファイアなどの単結晶基板などの研磨に使用することが好適である。
本発明の研磨剤組成物を使用して研磨することができる磁気ディスク基板には、例えば、Ni−Pめっきされたアルミニウムのディスク(以下、「アルミディスク」)、ガラスディスクなどを挙げられる。
本発明の研磨剤組成物を適用することが可能な研磨方法としては、例えば、研磨機の定盤に研磨パッドを貼り付け、対象物(例えばアルミディスク)の研磨する表面または研磨パッドに研磨剤組成物を供給し、研磨する表面を研磨パッドで擦り付ける方法(ポリッシングと呼ばれている)がある。例えば、磁気ディスク基板に用いるアルミディスクのおもて面と裏面を同時に研磨する場合には、上定盤および下定盤それぞれに研磨パッドを貼り付けた両面研磨機を用いる方法がある。この方法では、上定盤および下定盤に貼り付けた研磨パッドでアルミディスクを挟み込み、研磨面と研磨パッドの間に研磨剤組成物を供給し、2つの研磨パッドを同時に回転させることによって、アルミディスクのおもて面と裏面を削る。
研磨パッドは、ウレタンタイプ、スウェードタイプ、不織布タイプ、その他いずれのタイプも使用することができる。
研磨では、通常、平均粒子径の大きい研磨材を含有する研磨剤組成物を用いて対象物の表面を深めに粗く削っていく粗研磨といわれる工程を行い、続いて、粗研磨が施された表面を対象として、平均粒子径の小さい研磨材を含有する研磨剤組成物を用いて少しずつ削っていく仕上げ研磨といわれる工程を行う。本発明の研磨剤組成物では、研磨材の平均粒子径(D50)の大きさが特に制限されないため、研磨材の平均粒子径(D50)を大きくして粗研磨用に調製して用いることや、あるいは研磨材の平均粒子径(D50)を小さくして仕上げ研磨用に調製して用いることができる。あるいは、本発明の研磨剤組成物の一実施形態にあたる粒子径の大きいα−アルミナを研磨材として含んだものを粗研磨用として使用することや、本発明の研磨剤組成物の他の一実施形態にあたる粒子径の小さなコロイダルシリカを研磨材として含んだものを仕上げ研磨用として使用することもできる。さらに、粗研磨用の研磨剤組成物および仕上げ研磨用の研磨剤組成物に、それぞれ本発明の研磨剤組成物の一実施形態に該当するものを適用した場合には、一連の研磨の工程の完了後、対象物の研磨した表面を端面だれが有意に低減された状態に仕上げることができる。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(1)研磨剤組成物の調製
(実施例1〜5、比較例1〜6)
純水に、1−ヒドロキシエチリンデン−1,1−ジホスホン酸0.88質量%、硫酸1.09質量%、アンモニア0.15質量%、過酸化水素0.36質量%、さらに、表1〜3に示した所定の粒度分布のα−アルミナ4.54質量%および中間アルミナ1.95質量%を加えて混合し、スラリー状にすることによって、実施例1〜5、比較例1〜6の研磨剤組成物を調製した。
なお、α−アルミナは、市販のα−アルミナを粉砕、湿式分級して表1〜3中の粒度分布に調整したものを用いた。中間アルミナは、市販の水酸化アルミニウムを焼成、粉砕、湿式分級して表中の粒度分布に調整したものを用いた。α−アルミナおよび中間アルミナの粒度分布(体積基準の積算粒径分布)は、以下の方法で測定を行った。
(粒度分布測定方法)
特殊ポリカルボン酸型高分子界面活性剤(ポイズ530:花王製)を0.1質量%含んだ水溶液を100mlガラスビーカーに約40ml取り、この水溶液にアルミナ(α−アルミナまたは中間アルミナ)を固形分濃度で約0.2〜0.4質量%になるように添加して、ビーカーごと60Wの超音波バス型洗浄機で超音波を3分間照射することによってアルミナを分散させて測定試料を得た。測定試料をレーザー回折式粒度分布測定機(SALD2200、島津製作所製)に投入し、さらに装置内の超音波発振器で測定試料に対して超音波を3分間照射した後、粒度分布を測定した。
表1〜3中に示したD10、D50、D90、Dmaxは、それぞれ10%径(累積度数10%)、50%径(累積度数50%)、90%径(累積度数90%)、最大径を意味する。なお、実施例1〜5および比較例1〜6のデータは、α−アルミナのD50の値の大きさによって、表1〜3に分けて示す。表1は、実施例1および比較例1〜3(α−アルミナのD50が0.41〜0.42μm)、表2には、実施例2〜4および比較例4,5(α−アルミナのD50が0.51〜0.54μm)、表3には、実施例5および比較例6(α−アルミナのD50が0.60〜0.61μm)についてのデータを示す。
Figure 2012000700
Figure 2012000700
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(2)研磨条件
研磨の対象物として、無電解Ni−Pめっきをした3.5インチアルミディスク(以下、アルミディスク)を使用し、下記の研磨機および研磨条件で研磨試験を行った。
研磨機:スピードファム(株)製 9B両面研磨機
研磨パッド:(株)FILWEL社製 P1用パッド
定盤回転数:上定盤−7.5rpm
下定盤22.5rpm
スラリー供給量:100ml/分
研磨時間:4.5分間
加工圧力:100g/cm
(3)研磨した表面の評価
アルミディスクの研磨した表面について、研磨レート、Dub−off(端面だれの度合いを数値化したもの)、表面粗さを測定した。
(3−1)研磨レート
研磨レートは、所定時間の研磨によって減少したアルミディスクの質量を測定し、下記式に基づいて算出した。
研磨レート(μm/min)=アルミディスクの質量減少量(g)/研磨時間(min)/アルミディスク片面の面積(cm)/Ni−Pめっきの密度(g/cm)×10
(但し、上記式中、アルミディスク片面の面積は66cm、Ni−Pめっきの密度は8g/cm
表1には、比較例1の研磨レートを1とした場合の実施例1および比較例1〜3の相対値(比較例1の研磨レートに対する比)を、表2には、比較例4の研磨レートを1とした場合の実施例2〜4および比較例4,5の相対値(比較例4の研磨レートに対する比)を、表3には、比較例6の研磨レートを1とした場合の実施例5および比較例6の相対値(比較例6の研磨レートに対する比)を示す。なお、比較例1の研磨レートは0.818μm/min、比較例4の研磨レートは1.000μm/min、比較例6の研磨レートは1.045μm/minであった。
(3−2)Dub−off
端面だれについての評価として、端面だれの度合いを数値化したDub−offを測定した。Dub−offは、Zygo社製の測定装置[New View 5032(レンズ:2.5倍、ズーム:0.5倍)]とZygo社製の解析ソフト(Metro Pro)を用いて測定した。
Dub―offの測定方法について、図1を用いて説明する。図1は、研磨の対象物である無電解Ni−Pめっきをした3.5インチアルミディスクの、ディスクの中心を通過し研磨した表面に対して垂直な断面図を表す。図1に示されたディスクの研磨した表面の外周部分(縁部)には、ロールオフ形状の端面だれが生じている。Dub―offの測定にあたり、まず、ディスクの外周端に沿って垂線hを設け、垂線hから研磨した表面上のディスクの中心に向かって垂線hに対して垂直な線を延ばし、この線上における垂線hから5.09mmの位置に点A、垂線hから3.74mmの位置に点B、垂線hから0.39mmの位置に点Cを設け、さらに点Cから延びる垂線hに平行な線kがディスクの表面に交わる点を点Dとした。そして、点C−D間の距離tをDub−offとして測定した。なお、点C−D間の距離tは、点Dの位置が、点A−Bを通過する線に対して突出している場合(スキージャンプ形状と称される)を正の値とし、点A−Bを通過する線に対して凹んでいる場合(ロールオフ形状のとき)を負の値とした。なお、点Dの位置が点A−Bを通過する線上にあるときは、Dub−offが0(ゼロ)になる(端面だれが発生していない状態になる)。
表1には、実施例1および比較例1〜3についての比較例1のDub−offとの差(例えば、実施例1の場合には、実施例1のDub−offから比較例1のDub−offを減じた値、単位nm)を、表2には、実施例2〜4および比較例4,5についての比較例4のDub−offとの差を、表3には、実施例5および比較例6についての比較例6のDub−offとの差を示す。なお、比較例1のDub−offは−51.2nm、比較例4のDub−offは−26.9nm、比較例6のDub−offは−32.5nmであった。
(3−3)表面粗さ(Zygo−Ra)
アルミディスクの表面粗さ(Ra)は、Zygo社製の走査型白色干渉法を利用した三次元表面構造解析顕微鏡を用いて測定した(以下、この方法によって測定した表面粗さを、Zygo−Raという)。測定条件は、Zygo社製の測定装置[New View 5032(レンズ:2.5倍、ズーム:0.5倍)]とZygo社製の解析ソフト(Metro Pro)を用い、フィルターはFFT Fixed Pass 波長0.00〜0.08mmとし、測定エリアは5.68mm×4.26mmとした。表1には、比較例1のZygo−Raの値を1とした場合の実施例1および比較例1〜3の相対値(比較例1のZygo−Raの値に対する比)を、表2には、比較例4のZygo−Raの値を1とした場合の実施例2〜4および比較例4,5の相対値(比較例4のZygo−Raの値に対する比)を、表3には、比較例6のZygo−Raの値を1とした場合の実施例5および比較例6の相対値(比較例6のZygo−Raの値に対する比)を示す。なお、比較例1のZygo−Raの値は3.13Å、比較例4のZygo−Raの値は3.87Å、比較例6のZygo−Raの値は4.48Åであった。
本発明は、磁気ディスク基板などの研磨に用いられる研磨剤組成物および磁気ディスク基板の研磨方法として利用できる。

Claims (5)

  1. 研磨材(但し中間アルミナを除く)、酸、酸化剤、および水を含有する研磨剤組成物であって、
    前記研磨材の累積粒度分布のD10およびD50を用いて算出したD10/D50の値が0.55以上である研磨剤組成物。
  2. 前記研磨材の累積粒度分布のD10、D50およびD90を用いて算出した(D90−D10)/D50の値が1.20以下である請求項1に記載の研磨剤組成物。
  3. 前記研磨材が、α−アルミナを含む請求項1または2に記載の研磨剤組成物。
  4. 中間アルミナを含む請求項1〜3のいずれか一項に記載の研磨剤組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の研磨剤組成物を用いて磁気ディスク基板を研磨する磁気ディスク基板の研磨方法。
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