JP2012000189A - 医用画像診断装置、画像情報処理装置及び治療支援データ表示用制御プログラム - Google Patents

医用画像診断装置、画像情報処理装置及び治療支援データ表示用制御プログラム Download PDF

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吉勝 板田
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Abstract

【課題】腫瘍の治療に有効な治療支援データの生成及び表示
【解決手段】治療対象臓器から収集した画像情報に基づいてボリュームデータを生成するボリュームデータ生成手段と、前記ボリュームデータを用いて前記治療対象臓器の腫瘍候補領域を計測する腫瘍計測手段と、前記腫瘍候補領域の計測結果と他の医療検査によって判定された前記治療対象臓器の障害度に基づいて前記腫瘍候補領域に対する推奨治療方法を設定する治療方法設定手段と、前記ボリュームデータを用いて前記腫瘍候補領域の画像データを生成する画像データ生成手段と、前記画像データに前記推奨治療方法の情報を付加して生成した治療支援データを表示する表示手段とを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明の実施例は、腫瘍の治療に有効な治療支援データの生成と表示を行なう医用画像診断装置、画像情報処理装置及び治療支援データ表示用制御プログラムに関する。
医用画像診断は、コンピュータ技術の発展に伴って実用化されたX線CT装置やMRI装置等により急速な進歩を遂げ、今日の医療において必要不可欠なものとなっている。特に、近年のX線CT装置やMRI装置では、生体情報検出ユニットや演算処理ユニットの高速化及び高性能化に伴ってボリュームデータの収集やこのボリュームデータを用いた3次元画像データ及びMPR(Multi Planar Reconstruction)画像データの生成を短時間で行なうことが可能となった。
そして、上述のような医用画像診断装置の実用化は、悪性腫瘍等の早期発見を可能とし、治療方針や治療方法の決定に大きく貢献している。例えば、医師らは、日本肝癌研究会を中心として作成された肝癌診療ガイドラインに従い、医用画像診断装置によって収集された上述の画像データに示されている腫瘍の数や大きさ(最大腫瘍径)更には、近接脈管系(腫瘍に近接した血管やリンパ管)に対する浸潤の有無等に基づいて当該腫瘍に対する治療方法を決定している。
一方、近年では、例えば、肝臓癌の強調表示を可能とするSonazoid等の超音波造影剤やEOBプリモビスト等のMRI用造影剤が新たに開発され、これらの造影剤が投与された患者から収集される画像データを観察することにより腫瘍に対する鑑別診断の精度は大幅に向上している。又、前記造影剤の投与に伴って画像データ上の腫瘍候補領域において出現する染影パターンを自動分析することにより腫瘍に対する鑑別診断を行なう方法も開発されている。
特開2010−5263号公報
肝癌診療ガイドラインに沿った治療方法の設定は、通常、血液検査等によって予め判定された臓器の障害度と、医用画像診断装置によって収集された画像データにおける腫瘍サイズ(最大腫瘍径)や腫瘍数に基づいて行なわれている。
しかしながら、従来から行なわれてきた治療方法の設定における腫瘍サイズや腫瘍数の計測は、表示部に表示された画像データを観測した医師らによって行なわれてきたためこれらの計測に多くの時間を要し、従って、効率のよい治療行為を困難にしたのみならず医師らにとって大きな負担となっていた。
又、当該腫瘍に対して設定された治療方法と前記腫瘍の画像データとの比較表示が行なわれなかったため、設定した治療方法の妥当性を画像データによって確認することが困難であった。
本実施例は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、患者の治療対象臓器から収集したボリュームデータに基づいて前記治療対象臓器に発生した腫瘍の治療に有効な治療支援データの生成と表示を行なうことが可能な医用画像診断装置、画像情報処理装置及び治療支援データ表示用制御プログラムを提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に係る第1の実施例の医用画像診断装置は、治療対象臓器から収集した画像情報に基づいてボリュームデータを生成するボリュームデータ生成手段と、前記ボリュームデータを用いて前記治療対象臓器の腫瘍候補領域を計測する腫瘍計測手段と、前記腫瘍候補領域の計測結果と他の医療検査によって判定された前記治療対象臓器の障害度に基づいて前記腫瘍候補領域に対する推奨治療方法を設定する治療方法設定手段と、前記ボリュームデータを用いて前記腫瘍候補領域の画像データを生成する画像データ生成手段と、前記画像データに前記推奨治療方法の情報を付加して生成した治療支援データを表示する表示手段とを備えたことを特徴としている。
又、請求項9に係る第2の実施例の画像情報処理装置は、治療対象臓器から収集されたボリュームデータを保管するボリュームデータ保管手段と、前記ボリュームデータを用いて前記治療対象臓器の腫瘍候補領域を計測する腫瘍計測手段と、前記腫瘍候補領域の計測結果と他の医療検査によって判定された前記治療対象臓器の障害度に基づいて前記腫瘍候補領域に対する推奨治療方法を設定する治療方法設定手段と、前記ボリュームデータを用いて前記腫瘍候補領域の画像データを生成する画像データ生成手段と、前記画像データに前記推奨治療方法の情報を付加して生成した治療支援データを表示する表示手段とを備えたことを特徴としている。
一方、請求項10に係る第1の実施例の治療支援データ表示用制御プログラムは、治療対象臓器から収集した画像情報に基づいて治療支援データを生成する医用画像診断装置に対し、前記画像情報に基づいてボリュームデータを生成するボリュームデータ生成機能と、前記ボリュームデータを用いて前記治療対象臓器の腫瘍候補領域を計測する腫瘍計測機能と、前記腫瘍候補領域の計測結果と他の医療検査によって判定された前記治療対象臓器の障害度に基づいて前記腫瘍候補領域に対する推奨治療方法を設定する治療方法設定機能と、前記ボリュームデータを用いて前記腫瘍候補領域の画像データを生成する画像データ生成機能と、前記画像データに前記推奨治療方法の情報を付加して生成した治療支援データを表示する表示機能を実行させることを特徴としている。
又、請求項11に係る第2の実施例の治療支援データ表示用制御プログラムは、医用画像診断装置によって収集した治療対象臓器のボリュームデータに基づいて治療支援データの生成と表示を行なう画像情報処理装置に対し、前記ボリュームデータを用いて前記治療対象臓器の腫瘍候補領域を計測する腫瘍計測機能と、前記腫瘍候補領域の計測結果と他の医療検査によって判定された前記治療対象臓器の障害度に基づいて前記腫瘍候補領域に対する推奨治療方法を設定する治療方法設定機能と、前記ボリュームデータを用いて前記腫瘍候補領域の画像データを生成する画像データ生成機能と、前記画像データに前記推奨治療方法の情報を付加して生成した治療支援データを表示する表示機能を実行させることを特徴としている。
第1の実施例における医用画像診断装置の全体構成を示すブロック図。 同実施例の医用画像診断装置が備える画像情報収集部の具体的な構成を示すブロック図。 同実施例の医用画像診断装置が備えるボリュームデータ生成部の具体的な構成を示すブロック図。 同実施例の医用画像診断装置が備える画像データ生成部の具体的な構成を示すブロック図。 同実施例における臓器領域及び腫瘍候補領域のボクセル値分布とこれらの領域の検出を目的として設定される閾値との関係を示す図。 同実施例のボリュームデータに対する閾値設定によって検出される臓器領域及び腫瘍候補領域を説明するための図。 同実施例の腫瘍候補領域に対する最大腫瘍径の計測方法を示す図。 同実施例における推奨治療方法の設定に用いられる治療アルゴリズムの具体例を示す図。 同実施例における推奨治療方法の設定に用いられる障害度の具体例を示す図。 同実施例において生成される表示データの具体例を示す図。 同実施例における治療支援データの生成/表示手順を示すフローチャート。 第2の実施例における画像情報処理装置の全体構成を示すブロック図。
以下、図面を参照して実施例を説明する。
以下に述べる本実施例の医用画像診断装置では、患者の治療対象臓器に対するMRI撮影によって収集したボリュームデータに所定の閾値を設定することにより臓器領域とこの臓器領域の内部に存在する腫瘍候補領域を検出し、更に、腫瘍候補領域の最大腫瘍径と腫瘍数を計測する。次いで、これらの計測結果と事前の血液検査によって判定された前記治療対象臓器の障害度及び予め作成された治療アルゴリズムに基づいて推奨治療方法を設定し、前記ボリュームデータに基づいて生成した治療対象臓器の3次元画像データ及び腫瘍候補領域のMPR画像データに上述の推奨治療方法に関する情報を付加することにより腫瘍候補領域の治療に有効な治療支援データを生成する。
尚、以下の説明では、当該治療対象臓器に対するMRI撮影によって収集されたボリュームデータに基づいて治療支援データの生成とその表示を行なう場合について述べるが、上述のボリュームデータは、X線CT撮影等の他の撮影方式によって収集されたものであってもよい。又、肝臓を治療対象臓器とし、肝臓内において肝細胞癌が疑われる領域を腫瘍候補領域とする場合について述べるが、治療対象臓器は肝臓に限定されない。
(装置の構成)
第1の実施例における医用画像診断装置の構成と機能につき図1乃至図10を用いて説明する。尚、図1は、前記医用画像診断装置の全体構成を示すブロック図であり、図2乃至図4は、この医用画像診断装置が備える画像情報収集部、ボリュームデータ生成部及び画像データ生成部の具体的な構成を示すブロック図である。
図1に示す本実施例の医用画像診断装置200は、造影剤が投与された当該患者の治療対象臓器(肝臓)に対する3次元的なMRI撮影により画像情報としてのMRデータを収集する画像情報収集部100と、得られたMRデータに基づいて3次元データ(ボリュームデータ)を生成するボリュームデータ生成部5と、このボリュームデータを処理して治療対象臓器に対する広範囲な3次元画像データと治療対象臓器の腫瘍候補領域におけるMPR(Multi Planar Reconstruction)画像データを生成する画像データ生成部6と、前記ボリュームデータに基づいて腫瘍候補領域の最大腫瘍径及び腫瘍数を検出する腫瘍計測部7と、腫瘍計測部7から供給される最大腫瘍径及び腫瘍数の計測結果や後述の入力部10から供給される当該診断対象臓器の障害度(肝障害度)、更には、予め作成された治療アルゴリズムに基づいて当該腫瘍候補領域の治療に好適な推奨治療方法を設定する治療方法設定部8と、画像データ生成部6において生成された上述の3次元画像データ及びMPR画像データや治療方法設定部8において設定された推奨治療方法に関する情報を治療支援データとして表示する表示部9と、ボリュームデータ収集条件や画像データ生成条件の設定、障害度の入力、腫瘍候補領域の選択、閾値の設定、更には、各種コマンド信号の入力等を行なう入力部10と、上述の各ユニットを統括的に制御する主制御部15を備えている。
次に、当該患者の治療対象臓器に対してMRI撮影を行なうことにより画像情報としてのMRデータを収集する画像情報収集部100の具体的な構成と機能につき図2のブロック図を用いて説明する。
図2に示す画像情報収集部100は、患者150の治療対象臓器に対して静磁場及び傾斜磁場を印加する静磁場発生部1及び傾斜磁場発生部2と、前記治療対象臓器に対してRFパルスを照射しこの治療対象臓器において発生したMR信号を検出する送受信部3と、患者150を載置する天板141と、天板141を患者150の体軸方向(図2のz軸方向)へ移動させる天板移動機構部142と、MRI撮影におけるパルスシーケンスや天板141の移動を制御する副制御部4を備えている。
静磁場発生部1は、常伝導磁石あるいは超電導磁石によって構成される主磁石11と、この主磁石11に電流を供給する静磁場電源12を備え、図示しないガントリ中央部の撮影野に配置された患者150の治療対象臓器に対し強力な静磁場を形成する。尚、主磁石11は、永久磁石によって構成されていても構わない。
一方、傾斜磁場発生部2は、患者150の体軸方向(z軸方向)とこの体軸方向に直交するx軸方向及びy軸方向に対して傾斜磁場を形成する傾斜磁場コイル21と、傾斜磁場コイル21の各々に対してパルス電流を供給する傾斜磁場電源22を備えている。
傾斜磁場コイル21及び傾斜磁場電源22は、患者150の治療対象臓器が置かれたガントリ中央部の撮影野に対して位置情報を付加する機能を有している。即ち、傾斜磁場電源22は、副制御部4から供給されるシーケンス制御信号に基づいてx軸方向,y軸方向及びz軸方向の傾斜磁場コイル21に供給するパルス電流を制御することにより各々の方向に対して傾斜磁場を形成する。そして、x軸方向,y軸方向及びz軸方向の傾斜磁場は合成されて互いに直交するスライス選択傾斜磁場、位相エンコード傾斜磁場及び周波数エンコード(読み出し)傾斜磁場が任意の方向に形成され、これらの傾斜磁場は、主磁石11によって形成された静磁場に重畳されて患者150の治療対象臓器に印加される。
次に、送受信部3は、患者150の治療対象臓器に対してRFパルスを照射すると共に前記治療対象臓器において発生したMR信号を検出する送受信コイル31と、送受信コイル31に接続された送信部32及び受信部33を備えている。但し、送受信コイル31は、送信専用コイルと受信専用コイルによって構成されていても構わない。
送信部32は、送受信コイル31に対してパルス電流を供給する機能を有し、図示しない基準信号発生器、変調器及び電力増幅器等を有している。前記基準信号発生器は、主磁石11の静磁場強度によって決定される磁気共鳴周波数(ラーモア周波数)と同じ周波数を有した基準信号を発生し、前記変調器は、この基準信号を所定の選択励起波形で変調してパルス電流を生成する。そして、得られたパルス電流は、前記電力増幅器を介して送受信コイル31へ供給され、患者150の治療対象臓器に対しRFパルスが照射される。
一方、受信部33は、RFパルスが照射された治療対象臓器にて発生し送受信コイル31によって検出されたMR信号に対し中間周波変換、位相検波、低周波増幅、フィルタリング、A/D変換等の信号処理を行なってMRデータを生成する。
次に、副制御部4は、シーケンス制御部41及び天板移動制御部42を備えている。シーケンス制御部41は、図示しないCPUと記憶回路を備え、主制御部15から供給される上述のボリュームデータ収集条件を前記記憶回路に一旦保存した後、これらの情報に基づいてMRI撮影のシーケンス制御信号を生成し傾斜磁場発生部2の傾斜磁場電源22及び送受信部3の送信部32を制御する。一方、天板移動制御部42は、入力部10から主制御部15を介して供給される指示信号に基づいて天板移動制御信号を生成し天板移動機構部142へ供給する。
図1へ戻って、ボリュームデータ生成部5は、図3に示すように画像情報記憶部51、高速演算処理部52及び補間処理部53を備え、画像情報記憶部51には、スライス選択傾斜磁場及び位相エンコード傾斜磁場を順次更新することにより治療対象臓器から収集されるMRデータが3次元的な画像情報として順次保存される。
一方、高速演算処理部52は、画像情報記憶部51から読み出した3次元k空間(周波数空間)のMRデータに対し2次元フーリエ変換あるいは3次元フーリエ変換による再構成処理を行なって実空間の3次元データを生成し、補間処理部53は、高速演算処理部52によって生成された3次元データのボクセルを必要に応じて補間処理し等方的なボクセルで構成されたボリュームデータを生成する。そして、得られたボリュームデータは、画像データ生成部6及び腫瘍計測部7へ供給される。
次に、図1に示した画像データ生成部6の具体的な構成と機能につき図4を用いて説明する。図4の画像データ生成部6は、ボリュームデータ生成部5から供給されるボリュームデータをレンダリング処理して3次元画像データを生成する3次元画像データ生成部61と、前記ボリュームデータの所定断面(MPR断面)におけるボクセルを抽出してMPR画像データを生成するMPR画像データ生成部62と、上述の3次元画像データ及びMPR画像データを一旦保存する画像データ記憶部63を備え、3次元画像データ生成部61は、ボリュームデータ補正部611、不透明度・色調設定部612及びレンダリング処理部613を有している。
ボリュームデータ補正部611は、ボリュームデータ生成部5の補間処理部53から供給される治療対象臓器の広範囲なボリュームデータのボクセル値を予め設定された3次元表示用の視線ベクトルと臓器境界面に対する法線ベクトルとの内積値に基づいて補正し、不透明度・色調設定部612は、補正されたボクセル値に基づいて不透明度や色調を設定する。そして、レンダリング処理部613は、不透明度・色調設定部612によって設定された不透明度及び色調に基づいて上述のボリュームデータをレンダリング処理し3次元画像データを生成する。
MPR画像データ生成部62は、MPR断面形成部621及びボクセル抽出部622を有し、MPR断面形成部621は、腫瘍計測部7が備える後述の最大腫瘍径計測部74から供給される最大腫瘍径の位置情報を受信し、この最大腫瘍径を含むMPR断面を所定方向に形成する。一方、ボクセル抽出部622は、ボリュームデータ生成部5から供給される治療対象臓器の広範囲なボリュームデータに対し上述のMPR断面を設定し、このMPR断面に存在する前記ボリュームデータのボクセルを抽出して腫瘍候補領域を中心とした狭範囲なMPR画像データを生成する。
そして、上述の3次元画像データ生成部61において生成された広範囲な3次元画像データ及びMPR画像データ生成部62において生成された狭範囲なMPR画像データは、画像データ記憶部63に一旦保存された後表示部9へ供給される。
再び図1へ戻って、腫瘍計測部7は、ボリュームデータ生成部5から供給されるボリュームデータに基づいて治療対象臓器の領域(臓器領域)及びこの臓器領域に存在する腫瘍候補の領域(腫瘍候補領域)を検出する臓器領域検出部71及び腫瘍候補領域検出部72と、腫瘍候補領域の検出結果に基づいて腫瘍候補領域の腫瘍数及び最大腫瘍径を計測する腫瘍数計測部73及び最大腫瘍径計測部74を備えている。以下では、腫瘍計測部7が備える上述の各ユニットにつき更に詳しく説明する。
臓器領域検出部71は、ボリュームデータ生成部5から供給されるボリュームデータのボクセル値と入力部10から主制御部15を介して供給される閾値α1とを比較し、投与された造影剤の還流により閾値α1より大きなボクセル値を有する治療対象臓器の正常組織領域及び腫瘍候補領域のボクセルを抽出することにより3次元的な臓器領域を検出する。一方、腫瘍候補領域検出部72は、臓器領域検出部71によって検出された臓器領域のボクセル値と入力部10から上述と同様にして供給される閾値α2とを比較することによって臓器領域の内部に存在している1つあるいは複数からなる3次元的な腫瘍候補領域を検出する。
造影剤が投与された肝臓を治療対象臓器としてMRI撮影を行なう場合、このMRI撮影によって収集されたボリュームデータにおける正常組織領域の平均ボクセル値β1及び腫瘍候補領域の平均ボクセル値β2と、臓器領域及び腫瘍候補領域の検出を目的として入力部10において設定される閾値α1及び閾値α2との関係を図5に、又、前記ボリュームデータに対する閾値α1及びα2の設定によって検出される臓器領域及び腫瘍候補領域を図6に示す。
例えば、図5に示すように、造影剤を用いた治療対象臓器のMRI撮影において腫瘍候補領域の平均ボクセル値β1が正常組織領域の平均ボクセル値β2より大きくなるような場合、臓器領域検出部71は、ボリュームデータ生成部5から供給されるボリュームデータに対して閾値α1を設定し、閾値α1より大きなボクセル値を有するボクセルを抽出することにより、図6(a)に示すような造影剤の投与によって周囲の臓器より大きなボクセル値を有した上述の正常組織領域及び腫瘍候補領域を含む当該治療対象臓器の臓器領域R0を検出する。
一方、腫瘍候補領域検出部72は、臓器領域検出部71によって抽出された臓器領域のボクセルに対して閾値α2(α2>α1)を設定し、閾値α2より大きなボクセル値を有するボクセルを抽出することにより、図6(b)に示すような周囲の正常組織領域R1より大きなボクセル値を有する腫瘍候補領域R2を検出する。
次に、図1に示した腫瘍計測部7の腫瘍数計測部73は、腫瘍候補領域検出部72が上述の臓器領域内において検出した腫瘍候補領域の数(腫瘍数)を計測し、最大腫瘍径計測部74は、腫瘍候補領域検出部72によって検出された1つあるいは複数からなる腫瘍候補領域の各々における最大腫瘍径を計測する。この場合、最大腫瘍径計測部74は、例えば図7に示すように、先ず、腫瘍候補領域検出部72によって検出された3次元的な腫瘍候補領域を構成しているボクセルの位置情報に基づいて前記腫瘍候補領域における腫瘍中心Cpの位置を検出し、次いで、この腫瘍中心Cpにおいて交差し腫瘍候補領域の3次元的な境界面Dtに向けて放射状に拡がる複数(N本)の補助線P1乃至PNを設定する。そして、腫瘍中心Cpを通る補助線P1乃至PNの各々と腫瘍候補領域の境界面Dtとが交差する位置を計測することにより腫瘍候補領域に対する最大腫瘍径Lpを計測する。
次に、治療方法設定部8は、腫瘍計測部7において計測された腫瘍候補領域の腫瘍数及び最大腫瘍径、入力部10から主制御部15を介して供給される障害度の情報及び予め作成された治療アルゴリズムに基づいて当該腫瘍治療に好適な推奨治療方法を設定する機能を有し、図1に示すように治療アルゴリズム保管部81と治療方法選択部82を備えている。
治療アルゴリズム保管部81には、過去の治療経験等に基づいて予め作成された治療アルゴリズムが予め保管されている。図8は、肝細胞癌の推奨治療方法を設定する際に有効な治療アルゴリズムの具体例を示したものであり、この治療アルゴリズムは、日本肝癌研究会を中心とした研究班により2005年2月に発行された治療ガイドラインに基づいて作成されている。
上述の治療アルゴリズムでは、別途実施される血液検査等の検査結果に基づいて分類された治療対象臓器の障害度と腫瘍計測部7において計測される腫瘍候補領域の腫瘍数及び最大腫瘍径に基づいて推奨治療方法を設定する方法が示されており、腫瘍候補領域に対する治療方法は、図8に示すように、先ず、治療対象臓器の障害度A/障害度Bと障害度Cによって分類される。そして、障害度Aあるいは障害度Bに分類された腫瘍候補領域の腫瘍数が1つの場合には、最大腫瘍径にかかわらず切除療法あるいは局所療法(例えば、エタノール注入療法、マイクロ波凝固療法、ラジオ波熱凝固療法等)が選択される。
又、障害度Aあるいは障害度Bに分類された腫瘍候補領域が2つあるいは3つ存在しこれらの腫瘍候補領域における最大腫瘍径が3cm以下の場合には、上述と同様の切除療法あるいは局所療法が選択され、最大腫瘍径が3cmより大きい場合には、切除療法あるいは動脈塞栓療法が選択される。又、腫瘍候補領域の腫瘍数が4つ以上存在する場合には最大腫瘍径にかかわらず切除療法あるいは動脈注入(動注)療法が選択される。
一方、障害度Cに分類された腫瘍候補領域が1つ存在しこの腫瘍候補領域における最大腫瘍径が5cm以下の場合、あるいは、腫瘍候補領域が2つあるいは3つ存在しこれらの腫瘍候補領域における最大腫瘍径が3cm以下の場合には移植手術が選択され、障害度Cに分類された腫瘍候補領域の腫瘍数が4つ以上存在する場合には、積極的な治療は難しいため最大腫瘍径にかかわらず緩和治療が選択される。
尚、上述の血液検査に基づいた障害度の分類は、日本肝癌研究会によって発行された「原発性肝癌取扱い規約」に基づいて行なわれ、図9に示すように、当該腫瘍候補領域を有する患者150の血液検査によって得られた血清ビリルビン値、血清アルブミン値、プロトロンビン活性値及びICG(インドシアニングリーン)R15の計測結果が用いられる。この場合、測定項目毎の重症度が3段階に分類され、2項目以上が含まれる重症度に基づいて障害度A乃至Cの判定が行なわれる。
次いで、図1に示した治療方法設定部8の治療方法選択部82は、入力部10から主制御部15を介して供給される治療対象臓器の障害度に関する情報と、腫瘍計測部7から供給される腫瘍候補領域の腫瘍数及び最大腫瘍径に関する情報を受信し、これらの情報に対応した治療方法を治療アルゴリズム保管部81に予め保管された治療アルゴリズムに基づいて選択することにより推奨治療方法を設定する。
例えば、MRI撮影に先行する血液検査にて判定された障害度が「A」、腫瘍計測部7によって計測された腫瘍数及び最大腫瘍径が夫々「2」及び「3.6cm」の場合、治療方法選択部82は、これらの情報と治療アルゴリズム保管部81から読み出した図8の治療アルゴリズムに基づいて治療方法「切除療法」あるいは「動脈塞栓療法」を推奨治療方法として選択する。そして、得られた推奨治療方法の情報「切除塞栓」は、この推奨治療方法の設定に用いられた障害度「A」、腫瘍数「2」及び最大腫瘍径「3.6cm」の各情報と共に表示部9へ供給される。
次に、医用画像診断装置200の表示部9は、図示しない表示データ生成部、データ変換部及びモニタを備え、前記表示データ生成部は、画像データ生成部6から供給される3次元画像データ及びMPR画像データに治療方法設定部8から供給される推奨治療方法及び推奨治療方法の設定に用いた障害度/腫瘍数/最大腫瘍径の情報を付加して治療支援データとしての表示データを生成する。そして、前記データ変換部は、前記表示データ生成部によって生成された表示データに対しD/A変換やテレビフォーマット変換等の変換処理を行なって前記モニタに表示する。
図10は、表示部9が備える表示データ生成部によって生成された表示データ(治療支援データ)の具体例を示したものであり、この治療支援データE0は、画像データ生成部6の3次元画像データ生成部61にて生成された3次元画像データが表示される3次元画像データ表示領域E1と、画像データ生成部6のMPR画像データ生成部62にて生成されたMPR画像データが表示されるMPR画像データ表示領域E2と、治療方法設定部8において設定された推奨治療方法の情報が表示される治療方法表示領域E3と、患者情報等が表示される図示しない患者情報表示領域を有している。
そして、3次元画像データ表示領域E1には、腫瘍候補領域検出部72によって検出された1つあるいは複数からなる腫瘍候補領域の領域情報が重畳された3次元画像データが配置され、MPR画像データ表示領域E2には、複数からなる腫瘍候補領域の中から選択された腫瘍候補領域(例えば、腫瘍候補領域R21及びR22)におけるMPR画像データとこれらの腫瘍候補領域において計測された最大腫瘍径の計測結果及び位置情報が配置される。この場合、3次元画像データ表示領域E1に表示された腫瘍候補領域とMPR画像データ表示領域E2に表示されたMPR画像データ及び最大腫瘍径計測結果を、例えば、同一の色調等によって識別表示することにより各々の対応関係を明確にすることができる。
一方、治療方法表示領域E3には、治療方法設定部8から供給される推奨治療方法の情報と、この推奨治療方法の設定に用いられた障害度、腫瘍数及び最大腫瘍径の各情報が配置される。
次に、図1の入力部10は、操作卓上に表示パネルやスイッチ、キーボード、マウス等の入力デバイスを備え、患者情報の入力、ボリュームデータ収集条件の設定、画像データ生成条件の設定、事前の血液検査によって判定された障害度の入力、臓器領域の検出を目的とした閾値α1及び腫瘍候補領域の検出を目的とした閾値α2の設定、腫瘍候補領域の選択、各種コマンド信号の入力等を行なう。
主制御部15は、図示しないCPUと記憶回路を備え、医用画像診断装置200が有する各ユニットを統括して制御する機能を有している。そして、主制御部15の記憶回路には、入力部10において入力/設定/選択された上述の情報が保存される。一方、主制御部15のCPUは、前記記憶回路に保存された各種情報に基づき、患者150のボリュームデータを用いた治療対象臓器における3次元画像データ及び腫瘍候補領域におけるMPR画像データの生成と、当該治療対象臓器の障害度、腫瘍候補領域の最大腫瘍径/腫瘍数及び治療アルゴリズムに基づいた推奨治療方法の設定を実行させ、更に、得られた3次元画像データ及びMPR画像データに推奨治療方法等の情報が付加された治療支援データの生成とその表示を実行させる。
(治療支援データの生成/表示手順)
次に、本実施例における治療支援データの生成/表示手順につき図11のフローチャートを用いて説明する。尚、ここでも、患者150の治療対象臓器(肝臓)に対するMRI撮影によって収集されたボリュームデータに基づいて画像データの生成と推奨治療方法の設定を行なう場合について述べるが、上述のボリュームデータは、X線CT撮影等の他の撮影方式によって収集されたものであっても構わない。
患者150に対するボリュームデータの収集に先立ち、医用画像診断装置200を操作する医師や検査技師等の医療従事者(以下では、操作者と呼ぶ。)は、入力部10において患者情報の入力、ボリュームデータ収集条件及び画像データ生成条件の設定、臓器領域の検出を目的とした閾値α1及び腫瘍候補領域の検出を目的とした閾値α2の設定等を行ない(図11のステップS1)、更に、事前の血液検査によって予め判定された当該治療対象臓器の障害度を入力する(図11のステップS2)。
上述の初期設定と障害度の入力が終了したならば、操作者は、天板141に載置された患者150に対して造影剤を投与し、所定時間経過した後にMRI撮影の開始コマンドを入力部10において入力する。そして、主制御部15を介して上述のコマンド信号を受信した画像情報収集部100は、ボリュームデータ収集条件によって既定されたパルスシーケンスのMRI撮影を患者150に対して行ないMRデータを収集する。
次いで、ボリュームデータ生成部5は、画像情報収集部100から供給された3次元k空間(周波数空間)のMRデータ(画像情報)に対し2次元フーリエ変換あるいは3次元フーリエ変換による再構成処理や補間処理を行なって実空間のボリュームデータを生成し、得られたボリュームデータを画像データ生成部6及び腫瘍計測部7へ供給する(図11のステップS3)。
一方、腫瘍計測部7の臓器領域検出部71は、ボリュームデータ生成部5から供給されるボリュームデータのボクセル値と入力部10から主制御部15を介して供給される閾値α1とを比較し、投与された造影剤の還流により閾値α1より大きなボクセル値を有する治療対象臓器の正常組織領域及び腫瘍候補領域のボクセルを抽出することにより3次元的な臓器領域を検出する(図11のステップS4)。
次いで、腫瘍候補領域検出部72は、臓器領域検出部71によって検出された臓器領域のボクセル値と入力部10から上述と同様にして供給される閾値α2とを比較することによって臓器領域の内部に存在している1つあるいは複数からなる3次元的な腫瘍候補領域を検出する(図11のステップS5)。
そして、腫瘍数計測部73は、腫瘍候補領域検出部72が上述の臓器領域内において検出した腫瘍候補領域の腫瘍数を計測し、最大腫瘍径計測部74は、腫瘍候補領域検出部72によって検出された腫瘍候補領域の各々における最大腫瘍径を計測する(図11のステップS6)。
腫瘍候補領域の腫瘍数及び最大腫瘍径の計測が終了したならば、治療方法設定部8の治療方法選択部82は、入力部10から主制御部15を介して供給される治療対象臓器の障害度に関する情報と、腫瘍計測部7から供給される腫瘍候補領域の腫瘍数及び最大腫瘍径に関する情報を受信し、これらの情報に対応した治療方法を治療アルゴリズム保管部81に予め保管された治療アルゴリズムに基づいて選択することにより推奨治療方法を設定する(図11のステップS7)。
一方、画像データ生成部6の3次元画像データ生成部61は、ボリュームデータ生成部5から供給されたボリュームデータのボクセルに対し不透明度や色調等を設定した後レンダリング処理を行なって3次元画像データを生成し(図11のステップS8)、表示部9の表示データ生成部は、3次元画像データ生成部61から供給された3次元画像データに腫瘍計測部7の腫瘍候補領域検出部72から供給された腫瘍候補領域の領域情報を重畳してモニタに表示する(図11のステップS9)。
表示部9のモニタに表示された上述の3次元画像データを観察した操作者は、この3次元画像データに重畳された1つあるいは複数の腫瘍候補領域の中から所望の腫瘍候補領域を入力部10において選択し(図11のステップS10)、この選択情報を、主制御部15を介して受信した画像データ生成部6のMPR画像データ生成部62が有するMPR断面形成部621は、腫瘍計測部7の最大腫瘍径計測部74から供給された腫瘍候補領域における最大腫瘍径の位置情報を受信し、この最大腫瘍径を含むMPR断面を所定方向に形成する。そして、ボクセル抽出部622は、ボリュームデータ生成部5から供給される治療対象臓器の広範囲なボリュームデータに対して上述のMPR断面を設定し、このMPR断面の面上に存在する前記ボリュームデータのボクセルを抽出して腫瘍候補領域を中心とした狭範囲なMPR画像データを生成する(図11のステップS11)。
次に、表示部9の表示データ生成部は、画像データ生成部6から供給される腫瘍候補領域の領域情報が重畳された3次元画像データ及び前記腫瘍候補領域の中から選択された腫瘍候補領域におけるMPR画像データに治療方法設定部8から供給された推奨治療方法及びこの推奨治療方法の設定に用いた障害度/腫瘍数/最大腫瘍径の情報を付加して治療支援データとしての表示データを生成する。そして、表示部9のデータ変換部は、上述の表示データに対してD/A変換やテレビフォーマット変換等の変換処理を行なってモニタに表示する(図11のステップS12)。
次に、第2の実施例について説明する。この第2の実施例における画像情報処理装置は、別途設置された医用画像診断装置によって収集されたボリュームデータに所定の閾値を設定することにより臓器領域とこの臓器領域の内部に存在する腫瘍候補領域を検出し、更に、腫瘍候補領域の最大腫瘍径と腫瘍数を計測する。次いで、これらの計測結果と事前の血液検査によって判定された前記治療対象臓器の障害度及び予め作成された治療アルゴリズムに基づいて推奨治療方法を設定し、前記ボリュームデータに基づいて生成した治療対象臓器の3次元画像データ及び腫瘍候補領域のMPR画像データに上述の推奨治療方法に関する情報を付加することにより腫瘍候補領域の治療に有効な治療支援データを生成する。
(装置の構成)
本実施例の画像情報処理装置につき図12を用いて説明する。尚、前記画像情報処理装置の全体構成を示す図12のブロック図において、図1に示した医用画像診断装置200の各ユニットと同一の構成及び機能を有するユニットは同一の符号を付加し詳細な説明は省略する。
即ち、本実施例の画像情報処理装置300は、図示しない医用画像診断装置によって予め収集されネットワークあるいは大容量の記憶媒体等を介して供給された当該患者のボリュームデータが保管されているボリュームデータ保管部16と、このボリュームデータを処理して治療対象臓器に対する広範囲な3次元画像データと治療対象臓器の腫瘍候補領域におけるMPR(Multi Planar Reconstruction)画像データを生成する画像データ生成部6と、前記ボリュームデータに基づいて腫瘍候補領域の最大腫瘍径及び腫瘍数を検出する腫瘍計測部7と、腫瘍計測部7から供給される最大腫瘍径及び腫瘍数の計測結果や後述の入力部10から供給される治療対象臓器(肝臓)の障害度(肝障害度)、更には、予め作成された治療アルゴリズムに基づいて腫瘍治療に好適な推奨治療方法を設定する治療方法設定部8と、画像データ生成部6において生成された上述の3次元画像データ及びMPR画像データや治療方法設定部8において設定された推奨治療方法に関する情報を治療支援データとして表示する表示部9と、画像データ生成条件の設定、障害度の入力、腫瘍候補領域の選択、更には、各種コマンド信号の入力等を行なう入力部10aと、上述の各ユニットを統括的に制御する制御部17を備えている。
ボリュームデータ保管部16には、別途設置されたMRI装置やX線CT装置等の医用画像診断装置を用いて造影剤が投与された当該患者から収集されたボリュームデータが患者情報やボリュームデータ収集条件等を付帯情報として予め保管されている。
入力部10aは、操作卓上に表示パネルやスイッチ、キーボード、マウス等の入力デバイスを備え、患者情報の入力、画像データ生成条件の設定、事前の血液検査によって判定された障害度の入力、臓器領域の検出を目的とした閾値α1及び腫瘍候補領域等の検出を目的とした閾値α2の設定、腫瘍候補領域の選択、各種コマンド信号の入力等を行なう。
制御部17は、図示しないCPUと記憶回路を備え、画像情報処理装置300が有する各ユニットを統括して制御する機能を有している。そして、制御部17の前記記憶回路には、入力部10aにおいて入力/設定/選択された上述の情報が保存される。一方、制御部17のCPUは、前記記憶回路に保存された各種情報に基づき、患者のボリュームデータを用いた治療対象臓器における3次元画像データ及び腫瘍候補領域におけるMPR画像データの生成と、当該治療対象臓器の障害度、腫瘍候補領域の最大腫瘍径/腫瘍数及び治療アルゴリズムに基づいた推奨治療方法の設定を実行させ、更に、得られた3次元画像データ及びMPR画像データに推奨治療方法等の情報が付加された治療支援データの生成とその表示を実行させる。
尚、上述の画像情報処理装置300による治療支援データの生成手順は、図11のステップS4乃至ステップS12と同様であるため説明は省略する。
以上述べた第1の実施例及び第2の実施例によれば、患者の治療対象臓器から収集したボリュームデータに基づいて前記治療対象臓器に発生した腫瘍候補領域の治療に有効な治療支援データの生成とその表示を行なうことができる。このため、腫瘍治療に好適な治療方法を短時間で決定することが可能となり、効率のよい治療行為を行なうことが可能となる。
即ち、上述の第1の実施例及び第2の実施例によれば、腫瘍候補領域を中心とする狭範囲な3次元画像データと腫瘍候補領域の最大腫瘍径を含むMPR断面にて生成された狭範囲なMPR画像データの観測により、治療対象臓器における腫瘍候補領域の位置、大きさ及び数の把握と各々の腫瘍候補領域に対する鑑別診断を行なうことができる。
又、上述のボリュームデータを用いて検出した臓器領域の内部に存在する腫瘍候補領域の腫瘍数及び最大腫瘍径を自動計測し、これらの計測結果や事前の血液検査によって判定された前記治療対象臓器の障害度、更には、予め作成された治療アルゴリズムに基づいて推奨治療方法の設定を行なうことにより当該腫瘍治療に好適な推奨治療方法を短時間で設定することができる。このため、診断効率が向上するのみならず腫瘍治療を担当する医療従事者の負担を軽減することができる。
更に、上述の3次元画像データ及びMPR画像データに推奨治療方法に関する情報を付加することにより、当該腫瘍治療に有効な治療支援データの生成及び表示が可能となる。
又、第2の実施例によれば、別途設置された医用画像診断装置からネットワーク等を介して供給された当該患者のボリュームデータを用いて治療支援データの生成とその表示を行なうことができるため、医療従事者は、時間や場所の制約をあまり受けることなく当該患者に対する治療方針や治療方法を決定することができる。
以上、第1の実施例及び第2の実施例について述べてきたが、上述の実施例に限定されるものではなく変形して実施することが可能である。例えば、上述の実施例では、治療対象臓器に対するMRI撮影によって収集されたボリュームデータに基づいて治療支援データの生成とその表示を行なう場合について述べたが、上述のボリュームデータは、X線CT撮影等の他の撮影方式によって収集されたものであっても構わない。
又、肝臓内に発生した肝細胞癌の治療を目的とした治療支援データの生成について述べたが、治療対象臓器は肝臓に限定されるものではなく、又、腫瘍は肝細胞癌に限定されるものではない。
更に、3次元画像データに重畳されている複数からなる腫瘍候補領域の中から選択された腫瘍候補領域におけるMPR画像データの生成と表示を行なう場合について述べたが、腫瘍数が少ない場合には、検出された腫瘍候補領域の全てに対してMPR画像データの生成と表示を行なってもよい。この場合、最大腫瘍径が所定の値より小さな腫瘍候補領域は非表示としてもよい。
一方、上述の実施例では、ボリュームデータに対して閾値α1を設定することにより臓器領域を検出し、臓器領域内のボクセルに対して閾値α2(α2>α1)を設定することによって腫瘍候補領域を検出する場合について述べたが、これに限定されるものではなく、閾値の大小関係は使用する造影剤の種類に依存する。
又、腫瘍計測部7は、当該患者から収集されたボリュームデータに基づいて腫瘍候補領域の最大腫瘍径及び腫瘍数を計測する場合について述べたが、腫瘍候補領域の形状や均一性等の計測を行なっても構わない。
更に、上述の実施例では、最大腫瘍径を含む1つのMPR断面を形成し、このMPR断面の面上に存在するボクセルを抽出することによってMPR画像データを生成する場合について述べたが、最大腫瘍径を含む複数のMPR断面やこれらのMPR断面に直交し腫瘍中心を含むMPR断面においてMPR画像データを生成してもよい。例えば、腫瘍中心を基準として互いに直交する3つのMPR断面を形成し、これらのMPR断面におけるMPR画像データを観測することにより腫瘍候補領域における3次元的な情報を正確に捉えることが可能となる。
尚、第1の実施例及び第2の実施例の腫瘍計測部7が有する各ユニットの機能は、ソフトウェアによって実行させることも可能であり、このような場合、腫瘍計測部7は機能ブロック図を示している。
5…ボリュームデータ生成部
6…画像データ生成部
7…腫瘍計測部
71…臓器領域検出部
72…腫瘍候補領域検出部
73…腫瘍数計測部
74…最大腫瘍径計測部
8…治療方法設定部
81…治療アルゴリズム保管部
82…治療方法選択部
9…表示部
10(10a)…入力部
15…主制御部
16…ボリュームデータ保管部
17…制御部
100…画像情報収集部
200…医用画像診断装置
300…画像情報処理装置

Claims (11)

  1. 治療対象臓器から収集した画像情報に基づいてボリュームデータを生成するボリュームデータ生成手段と、
    前記ボリュームデータを用いて前記治療対象臓器の腫瘍候補領域を計測する腫瘍計測手段と、
    前記腫瘍候補領域の計測結果と他の医療検査によって判定された前記治療対象臓器の障害度に基づいて前記腫瘍候補領域に対する推奨治療方法を設定する治療方法設定手段と、
    前記ボリュームデータを用いて前記腫瘍候補領域の画像データを生成する画像データ生成手段と、
    前記画像データに前記推奨治療方法の情報を付加して生成した治療支援データを表示する表示手段とを
    備えたことを特徴とする医用画像診断装置。
  2. 前記腫瘍計測手段は、前記治療対象臓器の臓器領域を検出する臓器領域検出手段と前記臓器領域の内部に存在する前記腫瘍候補領域を検出する腫瘍候補領域検出手段を備え、この腫瘍候補領域検出手段によって検出された前記腫瘍候補領域の最大腫瘍径あるいは腫瘍数の少なくとも何れかを計測することを特徴とする請求項1記載の医用画像診断装置。
  3. 前記臓器領域検出手段及び前記腫瘍候補領域検出手段は、前記ボリュームデータのボクセル値と所定の閾値との比較によって前記臓器領域及び前記腫瘍候補領域を検出することを特徴とする請求項2記載の医用画像診断装置。
  4. 前記治療方法設定手段は、治療方法の選択を目的として予め作成された治療アルゴリズムを保管する治療アルゴリズム保管手段を備え、前記治療アルゴリズムに基づいて前記腫瘍候補領域の計測結果及び前記治療対象臓器の障害度に対応した前記推奨治療方法を設定することを特徴する請求項1記載の医用画像診断装置。
  5. 血液検査によって判定された前記治療対象臓器の障害度を入力する入力手段を備え、前記治療方法設定手段は、前記入力手段によって入力された前記治療対象臓器の障害度と前記腫瘍計測手段によって計測された前記腫瘍候補領域の計測結果に基づいて前記推奨治療方法を設定することを特徴とする請求項1記載の医用画像診断装置。
  6. 前記画像データ生成手段は、前記ボリュームデータを用いて前記治療対象臓器の3次元画像データあるいは前記腫瘍候補領域のMPR(Multi Planar Reconstruction)画像データの少なくとも何れかを生成することを特徴とする請求項1記載の医用画像診断装置。
  7. 前記画像データ生成手段は、前記最大腫瘍径を含む1つあるいは複数のMPR断面における前記ボリュームデータのボクセルを抽出することにより前記腫瘍候補領域のMPR画像データを生成することを特徴とする請求項2記載の医用画像診断装置。
  8. 前記3次元画像データにおいて示された複数からなる前記腫瘍候補領域の中から所望の腫瘍候補領域を選択する選択手段を備え、前記腫瘍計測手段は、選択された前記腫瘍候補領域の最大腫瘍径を計測することを特徴とする請求項1記載の医用画像診断装置。
  9. 治療対象臓器から収集されたボリュームデータを保管するボリュームデータ保管手段と、
    前記ボリュームデータを用いて前記治療対象臓器の腫瘍候補領域を計測する腫瘍計測手段と、
    前記腫瘍候補領域の計測結果と他の医療検査によって判定された前記治療対象臓器の障害度に基づいて前記腫瘍候補領域に対する推奨治療方法を設定する治療方法設定手段と、
    前記ボリュームデータを用いて前記腫瘍候補領域の画像データを生成する画像データ生成手段と、
    前記画像データに前記推奨治療方法の情報を付加して生成した治療支援データを表示する表示手段とを
    備えたことを特徴とする画像情報処理装置。
  10. 治療対象臓器から収集した画像情報に基づいて治療支援データを生成する医用画像診断装置に対し、
    前記画像情報に基づいてボリュームデータを生成するボリュームデータ生成機能と、
    前記ボリュームデータを用いて前記治療対象臓器の腫瘍候補領域を計測する腫瘍計測機能と、
    前記腫瘍候補領域の計測結果と他の医療検査によって判定された前記治療対象臓器の障害度に基づいて前記腫瘍候補領域に対する推奨治療方法を設定する治療方法設定機能と、
    前記ボリュームデータを用いて前記腫瘍候補領域の画像データを生成する画像データ生成機能と、
    前記画像データに前記推奨治療方法の情報を付加して生成した治療支援データを表示する表示機能を
    実行させることを特徴とする治療支援データ表示用制御プログラム。
  11. 医用画像診断装置によって収集した治療対象臓器のボリュームデータに基づいて治療支援データの生成と表示を行なう画像情報処理装置に対し、
    前記ボリュームデータを用いて前記治療対象臓器の腫瘍候補領域を計測する腫瘍計測機能と、
    前記腫瘍候補領域の計測結果と他の医療検査によって判定された前記治療対象臓器の障害度に基づいて前記腫瘍候補領域に対する推奨治療方法を設定する治療方法設定機能と、
    前記ボリュームデータを用いて前記腫瘍候補領域の画像データを生成する画像データ生成機能と、
    前記画像データに前記推奨治療方法の情報を付加して生成した治療支援データを表示する表示機能を
    実行させることを特徴とする治療支援データ表示用制御プログラム。
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